WO2021100759A1 - ε-カプロラクタムの製造方法 - Google Patents

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    • C07C227/00Preparation of compounds containing amino and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton
    • C07C227/12Formation of amino and carboxyl groups

Definitions

  • ⁇ -Caprolactam is an important chemical raw material that is a raw material for polyamide, and is industrially produced all over the world, and most of it is used as a raw material for nylon 6, which is a polyamide.
  • As an industrial production method for ⁇ -caprolactam a production method using a Beckmann rearrangement reaction from cyclohexanone oxime with fuming sulfuric acid is widely adopted. However, since a large amount of ammonium sulfate is by-produced in the neutralization step in the Beckmann rearrangement reaction, development of a method for producing ⁇ -caprolactam that does not by-produce ammonium sulfate is required.
  • ⁇ -caprolactam can be produced from 5-cyanobarrel amide in a high yield while reducing the environmental load and the energy load.
  • 5-Cyanovaleramide is a cyano group-containing carboxylic acid amide, also called 5-cyanopentanamide.
  • 5-Cyanobarrelamide is a hydration of one cyano group of adiponitrile (eg, Bioorganic and Medicinal Chemistry, vol. 7, 2239-2245 (1999)), dehydration of one amide group of adipamide (eg, US No. 3331866). It can be synthesized according to the specification).
  • Hydrogen to react with 5-cyanobarrel amide may be added to the reactor all at once or sequentially.
  • the 5-cyanobarrelamide hydrogenation reaction mixture which is the product of step (A), is a reaction of 5-cyanobarrelamide in an aqueous solvent in the presence of a hydrogenation catalyst as described above. Means a mixture of multiple products produced by. That is, the 5-cyanobarrelamide hydrogenation reaction mixture contains 6-aminocaproic acid amide as a main component, and in addition, a dimer of 6-aminocaproic acid amide, an oligomer, ⁇ -caprolactam, and unreacted 5-cyano. It is a substance containing barrel amide and the like. Therefore, pure 6-aminocaproic acid amide is inconsistent with the 5-cyanobarrel amide hydrogenation reaction mixture.
  • Step (B) The aqueous solution containing the 5-cyanobarrelamide hydrogenation reaction mixture obtained in the step (A) was added again to a stainless steel autoclave (manufactured by Pressure Resistant Glass Industry Co., Ltd.) having an internal volume of 0.2 L. After purging the inside of the autoclave with nitrogen, nitrogen gas was introduced so that the partial pressure of nitrogen in the autoclave was 0.5 MPa (gauge pressure). Next, the temperature inside the autoclave was raised to 250 ° C. After holding at 250 ° C. for 1 hour, the mixture was allowed to cool to room temperature, the gas in the autoclave was released and returned to normal pressure, and then the reaction solution was recovered and analyzed by HPLC. The results are shown in Table 1-1.

Abstract

以下の工程(A)および(B)により5-シアノバレルアミドからε-カプロラクタムを高い収率で合成する。 (A)5-シアノバレルアミドを、水系溶媒中、水素化触媒の存在下、水素と反応させ、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を得る工程 (B)工程(A)で得た5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を、水系溶媒中、180℃以上300℃以下の温度に加熱してε-カプロラクタムを得る工程

Description

ε-カプロラクタムの製造方法
 本発明は、ポリアミドの原料となるε-カプロラクタムの製造方法に関する。
 ε-カプロラクタムは、ポリアミドの原料となる重要な化学原料であり、世界中で工業的に生産され、そのほとんどがポリアミドであるナイロン6の原料として使用されている。ε-カプロラクタムの工業的製法としては、シクロヘキサノンオキシムから発煙硫酸によるベックマン転位反応を用いる製造方法が広く採用されている。しかしながら、ベックマン転位反応における中和工程で大量の硫酸アンモニウムが副生するため、硫酸アンモニウムを副生しないε-カプロラクタムの製造方法の開発が求められている。この代替法として、ブタジエンからのアジポニトリル合成、続くアジポニトリルからの5-シアノバレルアミド合成、さらに続く5-シアノバレルアミドからのε-カプロラクタム合成により、ブタジエンからε-カプロラクタムを製造する方法が研究されてきた(非特許文献1)。
 上記ブタジエンを原料とする代替法における最終工程である5-シアノバレルアミドからのε-カプロラクタム合成では、5-シアノバレルアミドを水素化して6-アミノカプロン酸アミドに変換し、続く6-アミノカプロン酸アミドの縮合によりε-カプロラクタムを合成する方法が提案されている。
 例えば、特許文献1には5-シアノバレルアミドを金属触媒の存在下で水素と反応させて6-アミノカプロン酸アミドを得て、続いて6-アミノカプロン酸アミドを任意の方法により反応させてε-カプロラクタムを合成する方法が開示されている。本方法で用いる溶媒としては水系溶媒より液体アンモニアが好ましいとあり、本文献の実施例には5-シアノバレルアミドの水素化による6-アミノカプロン酸アミドの収率が水系溶媒中での反応では低くなることが示されている。
 特許文献2には、6-アミノカプロン酸アミドを、水中において、150℃以上水の臨界温度(374℃)以下で加熱することにより、ε-カプロラクタムを製造する方法が開示されている。本方法では、純粋な6-アミノカプロン酸アミドを水中、320℃で反応すると定量的にε-カプロラクタムが生成するが、250℃ではε-カプロラクタムの収率が79%と低くなる。
国際公開第2001/077068号 特公昭49-9473号公報
Bioorganic and Medicinal Chemistry,vol.7,2239-2245(1999)
 溶媒中の化学変換反応を工業的に行う場合には、グリーンケミストリーの観点から環境負荷がより少ない溶媒(具体的には、水系溶媒)を用いることや、エネルギー負荷低減の観点からなるべく低い反応温度(具体的には、反応温度300℃以下)で反応を行うことが望まれるが、前述の通り、5-シアノバレルアミドからε-カプロラクタムを合成する場合においてはこれら条件を満たしながらε-カプロラクタムを高い収率で合成できる方法は見いだされていなかった。従って、本発明では、水系溶媒中、300℃以下の反応温度で、5-シアノバレルアミドからε-カプロラクタムを高い収率で合成する方法を提供することを課題とする。
 本発明者は、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、5-シアノバレルアミドを水系溶媒中、水素化触媒の存在下、水素と反応させ、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を得る工程と、前記工程で得た5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を、水系溶媒中、180℃以上300℃以下の温度に加熱することで、高い収率でε-カプロラクタムを合成できることを見出し、発明を完成するに至った。
 すなわち、本発明は次の(1)~(8)から構成される。
(1)以下の工程(A)および(B)を含む、ε-カプロラクタムの製造方法。
(A)5-シアノバレルアミドを、水系溶媒中、水素化触媒の存在下、水素と反応させ、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を得る工程
(B)前記5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を、水系溶媒中、180℃以上300℃以下の温度に加熱してε-カプロラクタムを得る工程
(2)前記工程(A)をアンモニア非存在下で行う、(1)に記載の方法。
(3)前記工程(A)の反応温度が50℃以上200℃以下である、(1)または(2)に記載の方法。
(4)前記工程(B)の温度が200℃以上280℃未満である、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
(5)前記工程(B)を触媒非存在下で行う、(1)~(4)のいずれかに記載の方法。
(6)前記5-シアノバレルアミド水素化反応混合物に含まれる6-アミノカプロン酸アミドの割合が45モル%以上72モル%以下である、(1)~(5)のいずれかに記載の方法。
(7)6-アミノカプロン酸アミドの割合が45モル%以上72モル%以下である、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物。
(8)ε-カプロラクタムに対する6-アミノカプロン酸アミドの割合が0.1モル%以上5モル%以下である、ε-カプロラクタム組成物。
 本発明により、環境負荷およびエネルギー負荷を低減しながら、5-シアノバレルアミドからε-カプロラクタムを高い収率で製造することができる。
 以下、本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の態様に限定されるものではない。
 [工程(A)]
 本発明においては、まず工程(A)として、5-シアノバレルアミドを、水系溶媒中、水素化触媒の存在下、水素と反応させ、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を得る。
 5-シアノバレルアミド(5-cyanovaleramide)は、5-シアノペンタンアミド(5-cyanopentanamide)とも呼ばれるシアノ基含有カルボン酸アミドである。5-シアノバレルアミドは、アジポニトリルの片方のシアノ基の水和(例えば、Bioorganic and Medicinal Chemistry,vol.7,2239-2245(1999))、アジポアミドの片方のアミド基の脱水(例えば、米国3331866号明細書)により合成することができる。
 本発明で原料として用いられる5-シアノバレルアミドは特に制限はなく、石油や石炭、天然ガスなどの化石資源、バイオマス資源、一酸化炭素や二酸化炭素、炭酸塩など炭素原子を含む無機物等、あらゆる炭素を含む原料から生物学的および/または化学的に合成された5-シアノバレルアミドをε-カプロラクタムの原料として用いることができる。
 本発明において水系溶媒とは、水または水の割合が10体積%超である含水の水混和性有機溶媒を意味する。含水の水混和性有機溶媒での水の割合は30体積%以上が好ましく、50体積%以上がより好ましく、60体積%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが特に好ましい。本発明で用いることができる水混和性有機溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール、1,2-ジメトキシエタン、ジグリム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、γ-ブチロラクトン、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、アセトンが挙げられる。
 水系溶媒のpHは特に制限されないが、触媒劣化の抑制、副生成物の生成抑制、反応装置への腐食性等を考慮すると、pH2~13であることが好ましく、pH3~11であることがより好ましく、pH4~10であることがさらに好ましい。
 本発明において水素化触媒とは、水素化能を有する金属および/または有機金属錯体を意味する。ここで、水素化能を有するとは、水素の存在下において、炭素-炭素二重結合(C=C)、炭素-炭素三重結合(C≡C)、炭素-酸素二重結合(C=O)、炭素-窒素二重結合(C=N)、炭素-窒素三重結合(C≡N)などの不飽和結合に水素原子を付加させる能力を有することを意味する。
 水素化触媒は、遷移金属元素を含んでいることが好ましく、具体的には、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウム、レニウム、ニッケル、コバルト、鉄、イリジウム、オスミウム、銅およびクロムからなる群から選ばれる1種または2種以上を含んでいることが好ましく、パラジウム、白金、ルテニウム、ロジウム、ニッケル、コバルト、鉄、銅およびクロムからなる群から選ばれる1種または2種以上を含んでいることがより好ましい。
 水素化触媒は、均一系水素化触媒であっても、不均一系水素化触媒であってもよい。いずれの水素化触媒も本発明に用いることができる。本発明で用いる水素化触媒は、後述する5-シアノバレルアミド水素化反応混合物と水素化触媒の分離が容易であることに加えて、反応後の水素化触媒の回収や再利用が簡便であることから、不均一系水素化触媒であることが好ましい。
 均一系水素化触媒とは、水系溶媒に溶解する水素化触媒を意味しており、より具体的には、水素化能を有する有機金属錯体を意味する。このような触媒として、ウィルキンソン触媒、クラブトリー触媒、Shvo触媒、Schrock-Osborn触媒、キラルホスフィン-ロジウム錯体、ホスフィン-エチレンジアミン-ルテニウム錯体、イリジウムPNP錯体等が例示される。
 不均一系水素化触媒とは、水系溶媒に溶解しない水素化能を有する物質を意味する。このような触媒として、微粒子金属触媒、スポンジ(多孔質)金属触媒、担持有機金属錯体触媒、酸化白金(アダムス触媒)、酸化パラジウム、水酸化パラジウム(パールマン触媒)等が例示される。
 微粒子金属触媒は、金属元素から構成される微少サイズの固体触媒である。微粒子金属触媒の粒子サイズは、特に制限されないが、サブナノレベル、ナノレベル、マイクロレベルのいずれであってもよい。活性表面の増加により使用する金属量が節約できる、担持されることにより金属微粒子の凝集が抑制されることで安定性が向上する、触媒の分離・回収・再利用の容易さが向上する、等の観点から、微粒子金属触媒を水素化触媒とする場合には、金属微粒子を担体に担持した構造を有する担持金属触媒を用いることが好ましい。
 担持金属触媒の調製は、含浸法、析出沈殿法、イオン交換法、気相担持法など公知の方法により行うことができる。担持金属触媒の調製に用いることができる担体としては、炭素、ポリマー、金属酸化物、金属硫化物、ゼオライト、粘土、ヘテロポリ酸、固体リン酸、ハイドロキシアパタイトなどが挙げられる。
 スポンジ(多孔質)金属触媒は、水素化触媒活性を有する金属と、アルミニウム、亜鉛、ケイ素等の両性金属とからなる合金を、アルカリで両性金属を溶出させることで得られる多孔質状の金属触媒である。具体的には、ニッケル、コバルト、銅、鉄などの金属とアルミニウムの合金をアルカリで展開したスポンジコバルト触媒、スポンジニッケル触媒、スポンジ銅触媒、スポンジ鉄触媒等を挙げることができる。これらは、“ラネーコバルト”、“ラネーニッケル”、“ラネー銅”、“ラネー鉄”(いずれもW.R.Grace&Co.社登録商標)としても広く知られている。
 担持有機金属錯体触媒は、有機金属錯体を、リンカー配位子を経由して担体に固定した触媒である。担持有機金属錯体触媒の調製に用いることができる担体としては、ポリマー、金属酸化物などが挙げられる。
 水素化触媒の触媒活性を向上させる、安定性を向上させる等の目的として、助触媒を水素化触媒に添加しても良い。助触媒としては、モリブデン、硫黄、ビスマス等を例示することができる。
 本発明において水素とは、特に断らない限り、分子状水素(H)を指す。
 5-シアノバレルアミドと反応させる水素は、反応器に一括添加しても逐次添加してもよい。
 反応時の水素の分圧は特に制限されないが、低すぎると反応時間が長くなる一方、水素の分圧が高すぎると設備安全上望ましくないため、反応開始時において、常温で大気圧以上10MPa(ゲージ圧)以下が好ましく、より好ましくは常温で大気圧以上3MPa(ゲージ圧)以下であり、さらに好ましくは常温で大気圧以上1MPa(ゲージ圧)以下である。
 反応形式は特に制限されないが、バッチ式槽型反応器、半バッチ式槽型反応器、連続式槽型反応器、連続式管型反応器、トリクルベッド反応器のいずれの反応器を用いる形式でも実施することができる。不均一系触媒を用いて反応を行う場合、懸濁床式、固定床式、移動床式、流動床式のいずれの方式でも反応を実施することができる。
 反応温度は特に制限されないが、低すぎると反応速度が遅くなり、高すぎるとエネルギー消費量が多くなるほか、最終的なε-カプロラクタム選択性が低くなるため好ましくない。このような観点から、反応温度は25~250℃であることが好ましく、50~200℃であることがより好ましく、80~150℃であることがさらに好ましい。
 反応器中には、水素の他に、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが共存していてもよい。
 一方、水素化触媒の劣化および爆鳴気の生成につながるため、反応器中の酸素濃度は低い方が好ましく、具体的には、5-シアノバレルアミド仕込み量に対して5重量%以下であることが好ましく、1重量%以下であることがより好ましく、0重量%(すなわち、酸素非存在下)であることがさらに好ましい。
 また、ε-カプロラクタムへの反応選択性の観点から、水系溶媒に対するアンモニア量が3重量%以下であることが好ましく、1重量%以下であることがより好ましく、0重量%(すなわち、アンモニア非存在下)であることがさらに好ましい。
 水系溶媒に対する5-シアノバレルアミドの仕込み量は特に制限されないが、仕込み量が少ないと工業的に好ましくない。このような観点から、水系溶媒に対する5-シアノバレルアミドの仕込み量は、0.01重量%以上であることが好ましく、0.1重量%以上であることがより好ましく、1.0重量%以上であることがさらに好ましい。
 工程(A)の産物である、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物とは、上述した態様のとおりに、5-シアノバレルアミドを水系溶媒中、水素化触媒の存在下、水素と反応させることにより生成する複数種の生成物の混合物を意味する。すなわち、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物とは、主成分として6-アミノカプロン酸アミドを含み、この他、6-アミノカプロン酸アミドの二量体、オリゴマー、ε-カプロラクタム、未反応の5-シアノバレルアミド等を含んでいる物質のことである。したがって、純粋な6-アミノカプロン酸アミドは、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物とは一致しない。
 工程(A)を均一系水素化触媒の存在下で実施した場合には、触媒は分離せずに、水系溶媒中で生成した5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を、水系溶媒から取り出さずに、工程(B)に供することができる。
 工程(A)を、不均一系水素化触媒を水系溶媒に懸濁させて実施した場合には、触媒を懸濁させたまま、水系溶媒中で生成した5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を、水系溶媒から取り出さずに、工程(B)に供してもよい。簡易的な固液分離操作(濾過、遠心分離、デカンテーション等)により触媒を分離してから、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を、水系溶媒から取り出さずに、工程(B)に供してもよい。
 工程(A)にて、水系溶媒中で生成した5-シアノバレルアミド水素化反応混合物は、工程(B)の前段において、水系溶媒から取り出してもよいし、さらに水系溶媒から取り出した5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を粗製または精製してもよい。5-シアノバレルアミド水素化反応混合物の粗製または精製は、濾過、抽出、蒸留、晶析など通常の分離操作により行うことができる。
 工程(A)にて、未反応の5-シアノバレルアミドが残る場合には、上述の分離操作によって未反応の5-シアノバレルアミドを分離し、再び工程(A)に供することで、ε-カプロラクタムの収率をさらに向上することができる。
 工程(A)にて得られる5-シアノバレルアミド水素化反応混合物に含まれる6-アミノカプロン酸アミドの割合は、後段の工程(B)にて高収率でε-カプロラクタムを得るという観点から、45モル%以上72モル%以下であることが好ましく、50モル%以上71モル%であることがより好ましく、60モル%以上70モル%以下であることがさらに好ましい。ここでいう6-アミノカプロン酸アミドの割合とは、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物に含まれる物質(未反応の5-シアノバレルアミドも含む)に対する6-アミノカプロン酸アミドのモル比である。5-シアノバレルアミド水素化反応混合物に含まれる物質は全て水素化反応前の5-シアノバレルアミドに由来すると見なすことができるので、工程(A)に仕込んだ5-シアノバレルアミドに対する6-アミノカプロン酸アミドのモル比を、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物に含まれる6-アミノカプロン酸アミノの割合として見なすことができる。
 [工程(B)]
 工程(B)では、工程(A)より得た5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を、水系溶媒中、180~300℃の温度に加熱して、ε-カプロラクタムを得る。
 工程(B)にて、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を、水系溶媒中、180~300℃の温度で加熱することにより、ε-カプロラクタムを高い収率で得ることが可能である。温度の範囲としては200~280℃であることがより好ましく、220~260℃であることがさらに好ましい。水系溶媒としては前述の溶媒が用いられるが、工程(A)で使用する水系溶媒と工程(B)で使用する水系溶媒は同一の溶媒である必要はない。
 反応形式は特に制限されないが、バッチ式槽型反応器、半バッチ式槽型反応器、連続式槽型反応器、連続式管型反応器、トリクルベッド反応器のいずれの反応器を用いる形式でも実施することができる。不均一系触媒を用いて反応を行う場合、懸濁床式、固定床式、移動床式、流動床式のいずれの方式でも反応を実施することができる。
 反応器中には、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが存在していてもよい。
 ε-カプロラクタムの逐次的な酸素化を抑制するため、反応器中の酸素濃度は低い方が好ましい。具体的には、5-シアノバレルアミド仕込み量に対して5重量%以下であることが好ましく、1重量%以下であることがより好ましく、0重量%(すなわち、酸素非存在下)であることがさらに好ましい。
 ε-カプロラクタムの逐次的な水素化を抑制するため、反応器中の水素濃度は低い方が好ましい。具体的には、5-シアノバレルアミド仕込み量に対して5重量%以下であることが好ましく、1重量%以下であることがより好ましく、0重量%(すなわち、水素非存在下)であることがさらに好ましい。したがって、工程(A)から連続的に工程(B)を実施する場合には、工程(A)で存在させていた水素を工程(B)の前段で反応系外にパージすることが好ましい。
 また、ε-カプロラクタムへの反応選択性の観点から、水系溶媒に対するアンモニア量が3重量%以下であることが好ましく、1重量%以下であることがより好ましく、0重量%(すなわち、アンモニア非存在下)であることがさらに好ましい。
 工程(B)は、通常、触媒の非存在下で行うことができるが、触媒の存在下で行ってもよい。触媒を用いる場合、酸触媒を用いることが好ましく、なかでも不均一系酸触媒を用いることがさらに好ましい。不均一系酸触媒として、具体的には、ポリマー、金属酸化物、金属硫化物、ゼオライト、粘土、ヘテロポリ酸、固体リン酸、ハイドロキシアパタイトなどが挙げられる。
 酸触媒活性を有するポリマーとしては、酸性イオン交換樹脂が挙げられる。具体的には、スチレン系スルホン酸型イオン交換樹脂、フェノール系スルホン酸型イオン交換樹脂を用いることができる。
 酸触媒活性を有する金属酸化物としては、Sc、Y、Ce、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pbからなる群から選択される1種または2種以上の金属元素を含む酸化物を例示することができる。より具体的には、酸化スカンジウム(Sc)、酸化セリウム(CeO)、アナターゼ型酸化チタン(A-TiO)、ルチル型酸化チタン(R-TiO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化バナジウム(V)、酸化ニオブ(Nb)、酸化タンタル(Ta)、酸化クロム(Cr)、酸化モリブデン(MoO)、酸化タングステン(WO)、酸化マンガン(MnO)、酸化鉄(Fe、Fe)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化アルミニウム(Al)、酸化ガリウム(Ga)、酸化インジウム(In)、二酸化ケイ素(SiO)、酸化ゲルマニウム(GeO)、酸化スズ(SnO)、酸化鉛(PbO)、シリカ-アルミナ(SiO-Al)などを例示することができる。これらの金属酸化物は、比表面積の大きい多孔性のものを用いてもよい。例えば、メソポーラスシリカ、メソポーラスチタニア等を好ましく用いることができる。
 酸触媒活性を有するゼオライトとしては、International Zeolite Associationのデータベースにおいて3文字のアルファベットからなる構造コードを与えられているゼオライトを例示することができる。より具体的には、LTA、FER、MWW、MFI、MOR、LTL、FAU、BEA、CHA、CON等の構造コードが与えられているゼオライトを例示することができる。
 酸触媒活性を有している粘土として、カオリン、モンモリロナイト、ベントナイト、サポナイト、酸性白土等を例示することができる。
 工程(B)にて得られるε-カプロラクタムは、ε-カプロラクタムの他、少量の6-アミノカプロン酸アミドを含むε-カプロラクタム組成物である。ε-カプロラクタム組成物において、ε-カプロラクタムに対する6-アミノカプロン酸アミドの割合が0.1モル%以上5モル%以下であれば、プロセス効率化の観点から好ましく、0.2モル%以上4モル%以下がより好ましく、0.5モル%以上3モル%以下であることがさらに好ましい。0.1モル%未満であると後段のポリアミド重合の進行が遅くなる一方、5モル%を超えると、回収工程の負荷が増加する傾向がある。
 [ε-カプロラクタムの回収]
 本発明のε-カプロラクタムの製造方法で生成するε-カプロラクタムは、反応終了後に濾過、抽出、蒸留、晶析など通常の分離精製操作により回収することができる。
 [ポリアミド重合]
 本発明のε-カプロラクタムの製造方法で得られるε-カプロラクタムは、これを原料としてポリアミドの製造に使用することができる。ポリアミドの製造方法としては、ε-カプロラクタムを開環重合させる公知の方法を適用できる(福本修編、「ポリアミド樹脂ハンドブック」日刊工業出版社(1998年1月)参照)。
 以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、反応成績は下記の式によって定義する。
 生成物収率(mol%)=生成物の生成量(mol)/5-シアノバレルアミド仕込み量(mol)×100。
 5-シアノバレルアミド水素化反応混合物(工程(A)産物)中の6-アミノカプロン酸アミドの割合(mol%)=工程(A)後の6-アミノカプロン酸アミドの生成量(mol)/5-シアノバレルアミド仕込み量(mol)×100。
 ε-カプロラクタムに対する6-アミノカプロン酸アミドの割合(mol%)=工程(B)後の6-アミノカプロン酸アミドの生成量(mol)/工程(B)後のε-カプロラクタムの生成量(mol)×100。
 反応溶液は、それぞれ、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析した。生成物の定性・定量は標品を用いて作成した絶対検量線により行った。HPLCの分析条件を以下に示す。
 [HPLC分析条件]
HPLC装置:Prominence(株式会社島津製作所社製)
カラム:Synergi hydro-RP(Phenomenex社製)、長さ250mm、内径4.60mm、粒径4μm
移動相:0.1重量%リン酸水溶液/アセトニトリル=95/5(体積比)
流速:1.0mL/分
検出器:UV(210nm)
カラム温度:40℃。
 (実施例1)
 [工程(A)]
 内容量0.2Lのステンレス製オートクレーブ(耐圧硝子工業株式会社製)に、5-シアノバレルアミド0.1g(エナミン社製)、水100mL、粉末スポンジコバルト触媒R-401 0.035g(日興リカ株式会社製)を添加した。撹拌速度1000rpmで撹拌しながら、オートクレーブ内を窒素でパージしたのち、オートクレーブ内の水素分圧が3.5MPa(ゲージ圧)となるように水素ガスを導入した。次いで、オートクレーブ内の温度を100℃に昇温した。5時間100℃で保持した後、室温まで放冷し、オートクレーブ内のガスを放出して常圧に戻した後、反応溶液を回収した。濾過により触媒を除去した上清をHPLCにより分析した。結果を表1-1に示す。
 [工程(B)]
 工程(A)で得た5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を含む水溶液を再び内容量0.2Lのステンレス製オートクレーブ(耐圧硝子工業株式会社製)に添加した。オートクレーブ内を窒素でパージしたのち、オートクレーブ内の窒素分圧が0.5MPa(ゲージ圧)となるように窒素ガスを導入した。次いで、オートクレーブ内の温度を250℃に昇温した。1時間250℃で保持した後、室温まで放冷し、オートクレーブ内のガスを放出して常圧に戻した後、反応溶液を回収し、HPLCにより分析した。結果を表1-1に示す。
 (実施例2)
 工程(A)の水素分圧を1.0MPa(ゲージ圧)、3時間100℃で保持した以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1-1に示す。
 (実施例3)
 触媒に“ラネーニッケル”(富士フイルム和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例2と同様に反応を行った。結果を表1-1に示す。
 (比較例1)
 溶媒に、t-ブタノール(富士フイルム和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1-1に示す。
 (比較例2)
 溶媒に、メタノール(富士フイルム和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1-1に示す。
 (比較例3)
 溶媒に、ジオキサン(富士フイルム和光純薬株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1-1に示す。
 (実施例4)
 工程(A)の反応時間を1時間とした以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1-2に示す。
 (実施例5)
 工程(A)の反応温度を120℃、工程(B)の反応温度を260℃とした以外は、実施例1と同様に反応を行った。結果を表1-2に示す。
 (実施例6)
 [工程(A)]
 内容量0.1Lのステンレス製オートクレーブ(耐圧硝子工業株式会社製)に、5-シアノバレルアミド0.1g(エナミン社製)、水30mL、ルテニウム担持酸化アルミニウム 0.033g(エヌ・イー ケムキャット株式会社製)を添加した。撹拌速度500rpmで撹拌しながら、オートクレーブ内を窒素で置換したのち、オートクレーブ内の水素分圧が0.9MPa(ゲージ圧)となるように水素ガスを導入した。次いで、オートクレーブ内の温度を80℃に昇温した。5時間80℃で保持した後、室温まで放冷し、オートクレーブ内のガスを放出して常圧に戻した。濾過により触媒を除去した上清をHPLCにより分析した。結果を表1-2に示す。
 [工程(B)]
 工程(A)で得た5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を含む水溶液を再び内容量0.1Lのステンレス製オートクレーブ(耐圧硝子工業株式会社製)に添加した。オートクレーブ内を窒素でパージしたのち、オートクレーブ内の窒素分圧が0.5MPa(ゲージ圧)となるように窒素ガスを導入した。次いで、オートクレーブ内の温度を240℃に昇温した。1時間240℃で保持した後、室温まで放冷し、オートクレーブ内のガスを放出して常圧に戻した後、反応溶液を回収し、HPLCにより分析した。結果を表1-2に示す。
 (実施例7)
 工程(A)の触媒をニッケル担持二酸化ケイ素-酸化アルミニウム(Alfa Aesar社製)、反応温度を100℃、工程(B)の反応温度を250℃とした以外は、実施例6と同様に反応を行った。結果を表1-2に示す。
 (実施例8)
 溶媒に、水の代わりに水/メタノール混合溶媒(水90体積%)を用いて、工程(B)の反応温度を250℃にした以外は実施例6と同様に反応を行った。結果を表1-2に示す。
 (実施例9)
 溶媒に、水/メタノール混合溶媒(水60体積%)を用いた以外は実施例8と同様に反応を行った。結果を表1-2に示す。
 (実施例10)
 溶媒に、水/ジオキサン混合溶媒(水90体積%)を用いた以外は実施例8と同様に反応を行った。結果を表1-2に示す。
 (実施例11)
 溶媒に、水/t-ブタノール混合溶媒(水90体積%)を用いた以外は実施例8と同様に反応を行った。結果を表1-2に示す。
 (比較例4)
 溶媒に、水/t-ブタノール混合溶媒(水10体積%)を用いた以外は実施例1と同様に反応を行った。結果を表1-2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 実施例1~3より、5-シアノバレルアミドを水系溶媒中、水素化触媒の存在下、水素と反応させる工程(工程(A))によって、6-アミノカプロン酸アミドを主な生成物とする5-シアノバレルアミド水素化反応混合物が得られ、工程Aで得た5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を、水系溶媒中、180~300℃で加熱する工程(工程(B))によって、高い収率でε-カプロラクタムが合成できることが示された。また、実施例1~3と比較例1~3の比較より、工程(A)および工程(B)にて水系溶媒を用いることがε-カプロラクタムを高収率で合成する上で重要であることが示された。
 実施例4~7より、様々な反応温度、反応時間、触媒で、工程(A)および工程(B)を実施することが可能であることが示された。実施例8~11および比較例4より、溶媒として、水を10体積%超含む含水の水混和性有機溶媒を用いることが好ましいことが示された。

Claims (8)

  1.  以下の工程(A)および(B)を含む、ε-カプロラクタムの製造方法。
    (A)5-シアノバレルアミドを、水系溶媒中、水素化触媒の存在下、水素と反応させ、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を得る工程
    (B)前記5-シアノバレルアミド水素化反応混合物を、水系溶媒中、180℃以上300℃以下の温度に加熱してε-カプロラクタムを得る工程
  2.  前記工程(A)をアンモニア非存在下で行う、請求項1に記載の方法。
  3.  前記工程(A)の反応温度が50℃以上200℃以下である、請求項1または2に記載の方法。
  4.  前記工程(B)の温度が200℃以上280℃未満である、請求項1~3のいずれかに記載の方法。
  5.  前記工程(B)を触媒非存在下で行う、請求項1~4のいずれかに記載の方法。
  6.  前記5-シアノバレルアミド水素化反応混合物に含まれる6-アミノカプロン酸アミドの割合が45モル%以上72モル%以下である、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
  7.  6-アミノカプロン酸アミドの割合が45モル%以上72モル%以下である、5-シアノバレルアミド水素化反応混合物。
  8.  ε-カプロラクタムに対する6-アミノカプロン酸アミドの割合が0.1モル%以上5モル%以下である、ε-カプロラクタム組成物。
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