WO2020241807A1 - 排ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

排ガスに含まれる特定成分を検出する排ガスセンサ(S)は、検出部(2)を備えるセンサ素子(1)と、センサ素子(1)を内側に収容しガス流通孔(31、32)を有する素子カバー(3)と、センサ素子(1)を加熱するヒータ(4)と、ヒータ制御部(5)と、センサ温度検出部(51)により検出されるセンサ温度(Ts)に基づいて、素子カバー(1)の状態を診断するカバー状態診断部(6)を備える。カバー状態診断部(6)は、センサ温度変動量(ΔTs)を算出する温度変動量算出部(61)と、センサ温度変動量(ΔTs)を積算する温度変動量積算部(62)と、センサ温度(Ts)の変動量積算情報と診断閾値(TH1、TH2)との比較結果に基づいて、カバー異常の有無の判定を行う、異常判定部(63)を有する。

Description

排ガスセンサ 関連出願の相互参照
 本出願は、2019年5月29日に出願された特許出願番号2019-100208号に基づくもので、ここにその記載内容を援用する。
 本開示は、排ガスに含まれる成分を検出するための排ガスセンサに関する。
 車両用エンジン等からの排ガスに含まれる特定のガス成分(例えば、NOx)や粒子状物質(すなわち、Particulate Matter;以下、適宜PMと称する)等を検出するために排ガスセンサが用いられる。排ガスセンサは、通常、ハウジングに支持されるセンサ素子の先端部が、素子カバーに収容された状態で、排ガス通路に位置するように取り付けられる。
 近年、車両用エンジンの排ガス規制が厳しくなっており、排ガスセンサについても、その故障を検出することが要求されている。例えば、粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタを含む排ガス浄化システムには、PMセンサが設けられて、パティキュレートフィルタの破損時等に漏れ出る粒子状物質を検出するようになっているが、PMセンサが正常に動作しないと誤検出が生じるおそれがある。そこで、システムの信頼性を確保するために、PMセンサそのものの異常の有無を検出することが必要となっている。
 また、センサ機能を低下させる要因の1つに、素子カバーの異常があり、例えば、素子カバーの流通孔が塞がれるカバー詰まりや素子カバーの脱落等が生じると、センサ素子へ導入される排ガスの状態が変化して、正常なセンサ出力が得られなくなる。これに対して、センサ素子を加熱するためのヒータを利用して、カバー異常を検出する手段を設けたものがある。例えば、特許文献1には、ヒータによるセンサ再生モード時のヒータ出力電圧を検出し、正常範囲から外れた場合に、故障と判定する診断用モジュールを備えたシステムが提案されている。
米国特許出願公開第2016/0356693号明細書
 例えば、素子カバーの流通孔が塞がれた状態では、塞がれていない正常状態よりもセンサ素子へのガス当たりが弱くなる。そのために、センサ再生モードにおいて、規定の再生温度まで加熱するのに必要なヒータ電力は低減する。この関係を利用して、特許文献1のシステムでは、検出されるヒータ出力電圧が、正常時の電圧値よりも低い所定の閾値以下であるときに、故障と診断している。しかしながら、このシステムでは、ヒータ機能が正常であることが前提となり、例えば、ヒータに経年変化による劣化等が生じると、加熱に必要なヒータ電力が変動する。すなわち、同じ再生温度となるように加熱しても、劣化状態によりヒータ出力電圧の検出値が変化するために、判定精度が低下して、誤診断につながるおそれがある。
 本開示の目的は、センサ素子を保護する素子カバーの状態診断を精度よく実施可能として、より信頼性の高い排ガスセンサを提供しようとするものである。
 本開示の一態様は、
 内燃機関の排ガスに含まれる特定成分を検出する排ガスセンサであって、
 上記特定成分の検出部を備えるセンサ素子と、
 上記センサ素子を内側に収容し、上記検出部に排ガスを導入又は導出するためのガス流通孔を有する素子カバーと、
 通電により発熱して上記センサ素子を加熱するヒータと、
 上記ヒータによる上記センサ素子の加熱を制御するヒータ制御部と、
 上記センサ素子の温度を検出するセンサ温度検出部と、
 上記センサ温度検出部により検出されるセンサ温度に基づいて、上記素子カバーの状態を診断するカバー状態診断部と、を有しており、
 上記カバー状態診断部は、上記センサ温度の変動量を算出する温度変動量算出部と、上記センサ温度の変動量を積算する温度変動量積算部と、上記温度変動量積算部による上記センサ温度の変動量積算情報と診断閾値との比較結果に基づいて、カバー異常の判定を行う、異常判定部とを有する、排ガスセンサにある。
 上記排ガスセンサにおいて、カバー状態診断部は、センサ温度検出部により検出されるセンサ温度の変動量を算出し、それを積算した変動量積算情報を用いて、診断を行う。素子カバーが正常な状態では、ガス流通孔を通過する排ガスにセンサ素子が晒される状態にあり、排ガス温度が変動すると、それに追従してセンサ温度も同様に変動する。一方、素子カバーに異常があり、例えば、ガス流通孔に詰まりが生じて排ガスにセンサ素子が晒されない状態では、排ガス温度の影響を受けにくくなるため、センサ温度の変動量は、正常時よりも小さくなる。
 そこで、センサ温度の変動量積算情報を指標として、診断閾値と比較することで、素子カバーの異常の診断を実施する。このとき、個々の変動量の差は小さいものの、変動量を積算することで、正常時と異常時との差が大きくなり、診断閾値による区別が容易になる。したがって、従来のように、診断に際して、ヒータ制御情報を用いる必要がないので、ヒータ劣化等の影響を受けることなく、素子カバーの状態を精度よく判定することができる。
 以上のごとく、上記態様によれば、センサ素子を保護する素子カバーの状態診断を精度よく実施可能として、より信頼性の高い排ガスセンサを提供することができる。
 本開示についての上記目的及びその他の目的、特徴や利点は、添付の図面を参照しながら下記の詳細な記述により、より明確になる。その図面は、
図1は、実施形態1における、排ガスセンサの全体構成図であり、 図2は、実施形態1における、排ガスセンサのセンサ本体の要部拡大断面図であり、 図3は、実施形態1における、排ガスセンサのセンサ素子の要部拡大斜視図であり、 図4は、実施形態1における、排ガスセンサを含む排ガス浄化システムの全体構成図であり、 図5は、実施形態1における、センサ素子の動作を説明するための模式的な断面図であり、 図6は、実施形態1における、センサ素子のセンサ温度とヒータ抵抗の関係の一例を示す図であり、 図7は、実施形態1における、排ガスセンサのカバー状態診断部における処理手順の概要を示す図であり、 図8は、実施形態1における、排ガスセンサのセンサ素子の制御モードとセンサ温度との関係を示す図であり、 図9は、実施形態1における、排ガスセンサのカバー状態診断部において実施されるカバー状態診断処理のフローチャート図であり、 図10は、実施形態1における、排ガスセンサのヒータ部による加熱制御とセンサ素子の温度の推移を示すタイムチャート図であり、 図11は、実施形態1における、排ガスセンサのカバー状態診断部において用いられるΔTg積算値とΔTs積算値との関係を、カバー正常品とカバー異常品とで比較して示す図であり、 図12は、実施形態1における、排ガスセンサのカバー状態診断部において用いられるΔTg積算値及びΔTs積算値と、第1診断閾値との関係を示す図であり、 図13は、実施形態2における、排ガスセンサのカバー状態診断部における処理手順の概要を示す図であり、 図14は、実施形態2における、排ガスセンサのカバー状態診断部において実施されるカバー状態診断処理のフローチャート図であり、 図15は、実施形態2における、排ガスセンサのヒータ部による加熱制御とセンサ素子の温度の推移を示すタイムチャート図である。
(実施形態1)
 排ガスセンサに係る実施形態について、図1~図12を参照して説明する。
 図1~図3に示すように、排ガスセンサSは、センサ本体S1と制御装置S2とを備えて構成され、センサ本体S1は、検出部2を備えるセンサ素子1と、センサ素子1を内側に収容する素子カバー3と、通電により発熱してセンサ素子1を加熱するヒータ4とを有している。制御装置S2は、ヒータ4によるセンサ素子1の加熱を制御するヒータ制御部5と、センサ素子1の温度を検出するセンサ温度検出部51と、素子カバー3の状態を診断するカバー状態診断部6を有している。
 図4に示すように、排ガスセンサSは、例えば、内燃機関としての車両用エンジンENGの排ガス浄化装置100に搭載される。排ガスセンサSは、センサ本体S1がハウジング11の内側に保持された状態で、排ガス管101に取り付けられており、排ガス管101内に位置する素子カバー3内に排ガスが導入されて、排ガスに含まれる特定成分を検出するように構成される。
 図1において、センサ素子1は、細長い直方体形状で、センサ本体S1の軸方向Xに延びている。ここでは、図1における上下方向を軸方向Xとし、その下端側をセンサ本体S1の先端側、上端側をセンサ本体S1の基端側としている。検出部2は、軸方向Xにおけるセンサ素子1の先端部に設けられて、排ガスに含まれる特定成分を検出する。特定成分は、例えば、車両用エンジンENGから排出される排ガスに含まれる粒子状物質(以下、適宜PMと略称する)や、NOx等のガス成分である。
 素子カバー3は、センサ素子1を排ガス中の被毒物質や凝縮水等から保護するためのものであり、ガス流通孔31、32を有して、内部の空間に排ガスを導入又は導出可能に設けられる。センサ素子1は、通電により発熱してセンサ素子1を加熱するためのヒータ4を内蔵しており(例えば、図3参照)、ヒータ制御部5によってヒータ4によるセンサ素子1の加熱が制御される。センサ素子1は、ヒータ制御部5を含むセンサ制御部(Sensor Control Unit;以下、SCUと称する)50を介して、カバー状態診断部6を含む車両側の電子制御部(Electronic Control Unit;以下、ECUと称する)60と接続されている。
 カバー状態診断部6は、センサ温度検出部51により検出されるセンサ温度Tsに基づいて、素子カバー3の状態を診断する。カバー状態診断部6には、温度変動量算出部61と、温度変動量積算部62と、カバー異常の判定を行う異常判定部63とが設けられる。温度変動量算出部61は、所定期間におけるセンサ温度Tsの変動量(以下、適宜、センサ温度変動量と略称する)ΔTsを算出し、温度変動量積算部62は、算出されたセンサ温度変動量ΔTsを積算する。異常判定部63は、センサ温度Tsの変動量積算情報と診断閾値(例えば、第1診断閾値TH1)との比較結果に基づいて、カバー異常の有無の判定を行う。
 好適には、温度変動量算出部61は、さらに、排ガス温度Tgの変動量(以下、適宜、排ガス温度変動量と略称する)ΔTgを算出する。また、温度変動量積算部62は、さらに、排ガス温度変動量ΔTgの積算値を算出する。このとき、排ガス温度変動量ΔTgの積算値に基づいて、第1診断閾値TH1を設定することができる。
 温度変動量積算部62は、具体的には、センサ温度Tsの変動量積算情報として、センサ温度変動量ΔTsの積算値を算出する。異常判定部63は、センサ温度変動量ΔTsの積算値が、第1診断閾値TH1以上となったときに、カバー異常無と判定することができる。
 好適には、カバー状態診断部6は、排ガス温度変動量ΔTgの積算値に基づいて、カバー状態診断が可能な状態にあるか否かを判定する、診断可否判定部64を、さらに備える。具体的には、診断可否判定部64は、排ガス温度変動量ΔTgの積算値が、予め設定された規定値T0以上となったときに、カバー状態診断可能と判定することができる。
 このように、規定値T0に相当する積算量に到達後に、カバー状態診断を実施することで、より精度よい診断が可能になる。
 診断可否判定部64は、排ガス温度変動量ΔTgの積算情報の他に、例えば、ヒータ制御部5の制御状態、センサ温度検出部51の状態、及び、車両用エンジンENGの運転状態のうちの少なくとも1つに基づいて、カバー状態診断が可能な状態か否かを判定することもできる。
 次に、排ガスセンサSの詳細構成について、説明する。
 図1において、排ガスセンサSのセンサ本体S1は、筒状のハウジング11の内側にセンサ素子1を収容すると共に、ハウジング11の軸方向Xの先端側に固定される容器状の素子カバー3と、他端側に固定される筒状の大気カバー12を備えている。ハウジング11は、例えば、図4に示す排ガス浄化装置100の排ガス管101に取り付けられて、素子カバー3によって覆われたセンサ素子1の先端側が、排ガス管101内に突出位置している。大気カバー12は、排ガス管101の外部に位置するセンサ素子1の基端側を覆っており、大気カバー12の基端側から取り出されるリード線13を介して、センサ素子1とセンサ制御部50とが電気的に接続されている。
 図2、図3に一例を示すように、センサ素子1は、例えば、積層構造を有する積層型素子であり、偏平な直方体形状の絶縁性基体21の先端面を検出部2としている。検出部2には、一対の検出電極2a、2bとなる複数の線状電極が配置されており、交互に極性の異なる複数の電極対を構成している。検出部2は、例えば、絶縁性基体21となる複数の絶縁性シートの間に、検出電極2a、2bとなる電極膜を交互に配設して積層体とし、焼成して一体化することにより形成される。このとき、絶縁性基体21に少なくとも一部が埋設される電極膜の端縁部が、絶縁性基体21の先端面に線状に露出して、検出電極2a、2bを構成する。絶縁性基体21は、例えば、アルミナ等の絶縁性セラミックス材料を用いて構成することができる。
 絶縁性基体21の内部には、一対の検出電極2a、2bに接続される、図示しないリード部が埋設されている。これらリード部は、センサ素子1の基端側に引き出されて、リード線13を介してSCU50のPM検出制御部52に接続される(例えば、図1参照)。PM検出制御部52は、例えば、一対の検出電極2a、2b間にPM検出用電圧を印加するための電圧印加回路を備え、所定の検出期間において、一対の検出電極2a、2b間にPMを静電捕集する。
 素子カバー3は、例えば、ハウジング11側が開口する二重容器状で、同軸配置されるアウタカバー3aとインナカバー3bからなる。アウタカバー3aは、概略一定径の筒状体とこれを閉鎖する先端面からなり、先端面側の側面に、複数のガス流通孔31が貫通形成されて、排ガス管101から排ガスを導入又は導出可能となっている。インナカバー3bは、先端面にガス流通孔32が貫通形成されて、インナカバー3b内の空間とアウタカバー3a内の空間とを連通している。
 また、インナカバー3bの基端側の側面に、複数のガス流通孔32が貫通形成されており、ガス流通孔32には、インナカバー3bの内側へ向けて傾斜するガイド部33が設けられている。これにより、アウタカバー3a内に導入された排ガスは、インナカバー3bの外側面に沿って基端側へ誘導され、ガス流通孔32からインナカバー3b内へ導入される。ガイド部33の先端は、インナカバー3bの軸線上に位置するセンサ素子1の検出部2に向けて配置され、インナカバー3b内へ導入される排ガスは、検出部2に向かった後、先端面のガス流通孔32から導出され、アウタカバー3aから外部へ導出される排ガスの流れに合流する。
 アウタカバー3aとインナカバー3bの先端面側のガス流通孔31、32は、例えば、円形孔形状であり、インナカバー3bの基端側のガス流通孔32は、例えば、軸方向Xに細長い長孔形状で、インナカバー3bの側面を切り欠いて形成される細長い板状のガイド部33と一体的に形成される。
 なお、アウタカバー3aとインナカバー3bの形状や、ガス流通孔31、32の形状は、上記したものに限らず、任意の構成とすることができる。また、ガス流通孔32にガイド部33を設けない構成であってもよく、ガス流通孔31、32の数や配置も、任意に設定することができる。好適には、ガス流通孔31、32が、アウタカバー3a又はインナカバー3bの側面の全周に均等配置されるようにすると、ガス流れに対する指向性を有しない構成となる。
 図4に示すように、本形態における排ガスセンサSは、車両用エンジン(例えば、ディーゼルエンジン)ENGの排ガス浄化装置100に適用される。センサ本体S1は、ディーゼルパティキュレートフィルタ(以下、DPFと略称する)102の下流側において、排ガス管101の管壁にハウジング11が取り付けられて、素子カバー3側の半部が排ガス管101内に位置する。このとき、排ガスセンサSは、PMセンサとして用いられ、DPF102から漏れ出る粒子状物質を検出して、検出信号をSCU50に送信している。DPF102とセンサ本体S1の間には、温度センサ103が配設されて、DPF102の下流側における排ガス管101内の排ガス温度Tgを検出している。温度センサ103の検出信号は、排ガス温度情報としてECU60へ送信される。
 ここで、図5に示す模式図によりPM検出原理を説明する。センサ素子1の検出部2は、絶縁性基体21の表面に一対の検出電極2a、2bが所定間隔をおいて対向配設されており、初期状態において一対の検出電極2a、2bは導通していない。PM検出期間に、PM検出制御部52によって所定の電圧が印加されると、一対の検出電極2a、2b間に発生する電界によってPMが引き寄せられ、徐々に堆積する。これにより、一対の検出電極2a、2b間が導通すると、PM捕集量に応じて一対の検出電極2a、2b間の抵抗値が変化し、したがって、PM検出制御部52において、一対の検出電極2a、2b間の電流を検出することができる。
 また、図3に示すように、絶縁性基体21の内部には、検出電極2a、2bが形成される先端面の近傍に、ヒータ4の発熱部41を構成するヒータ電極と、発熱部41に通電するための一対のリード部42、43と、検出用リード部44が埋設されている。これらリード部42、43、44は、センサ素子1の基端側に引き出されて、リード線13を介してSCU50のヒータ制御部5に接続される(例えば、図1参照)。
 ヒータ制御部5は、例えば、ヒータ駆動信号のパルス幅を制御するパルス幅変調回路を備え、パルス信号のデューティ比(以下、ヒータデューティと称する)によって、発熱部41への通電量を制御する。これにより、予め設定されるセンサ温度Tsの制御モードに対応するように、ヒータ制御部5によってヒータ4の発熱量を制御し、センサ素子1を、所望の温度に加熱することができる。例えば、PM検出制御部52によるPM検出時には、これに先立って、検出部2をPMの燃焼温度以上に加熱し、捕集されたPMを燃焼除去して初期状態に戻すことができる。
 ヒータ制御部5は、センサ温度検出部51によって検出されるセンサ温度Tsが、制御モードに応じた温度となるように、ヒータデューティを可変制御する。その際に、センサ温度検出部51は、センサ温度Tsを、例えば、センサ素子1に内蔵されるヒータ4の抵抗値に基づいて検出することができる。あるいは、センサ素子1に、熱電対やサーミスタ等の温度検出手段を設けて、センサ温度Tsを検出するようにしてもよい。SCU50によるセンサ温度Tsの制御モードについては、後述する。
 図6は、ヒータ抵抗特性を示すものであり、図6上図にセンサ温度Ts(単位:℃)とヒータ抵抗(単位:Ω)の関係を示すように、センサ温度Tsが高くなるほど、ヒータ抵抗は大きくなる。したがって、例えば、センサ温度検出部51にヒータ抵抗検出回路を設けて、所定の電圧を印加したときにヒータ4の発熱部41に流れる電流からヒータ抵抗を検出し、さらに図6上図の関係を用いてセンサ温度Tsを検出することができる。図6下図については、後述する。
 ECU60には、SCU50からのPMセンサ情報や、温度センサ103からの排ガス温度情報の他、図示しない各種センサからの検出情報が入力される。PMセンサ情報には、ヒータ制御部5による制御モードやヒータデューティ等のヒータ制御情報、センサ温度検出部51からのセンサ温度情報、PM検出制御部52からのPM検出情報が含まれる。
 また、ECU60には、図示しないエアフローメータにより検出される吸入空気量や、エンジン回転数センサ、アクセル開度センサ等からの検出信号が入力される運転状態検出部14が設けられる(例えば、図1参照)。ECU60は、これら入力情報に基づいて、エンジンENGの運転状態を知り、車両全体を制御している。エンジンENGの運転状態には、排ガス管101内の排ガス流速等の排ガス情報や、排ガス管101内に設置されるDPF102の再生情報も含まれる。排ガス流速は、検出値であっても、エンジンENGの運転状態等から推定される推定値であってもよい。
 さらに、ECU60には、DPF102の再生制御を行うDPF再生制御部15やDPF102の故障診断を行うDPF故障診断部16が設けられる。DPF再生制御部15は、例えば、運転状態検出部14によって検出される車両の運転状態等から、DPF102の再生実施の要否を判定し、DPF故障診断部16は、例えば、PM検出制御部52からのPM検出情報に基づいて、DPF102の割れ等の故障の有無を判定する。
 なお、エンジンENGは、ディーゼルエンジンに限らず、ガソリンエンジンでもよい。その場合には、DPF102に代えて、ガソリンパティキュレートフィルタ(すなわち、GPF)が配置される。
 次に、排ガスセンサSのカバー状態診断部6の詳細について、説明する。
 PM検出制御部52によるPM検出情報は、主に、上述したECU60のDPF故障診断部16におけるDPF102の故障診断に用いられる。このとき、DPF102の故障を確実に検出するには、排ガスセンサSによるPM検出が正常に実施されることが必要であり、そのためには、センサ素子1のみならず、センサ素子1の動作に影響する素子カバー3の状態も重要となる。
 例えば、素子カバー3のガス流通孔31、32に粒子状物質等が付着して堆積することにより、または、何らかの意図もしくは誤って閉塞されることにより、カバー詰まりが生じた場合には、ガス流通性が低下して、センサ素子1に十分な排ガスが到達しなくなる。
 このような場合には、仮にDPF102が故障していても、センサ素子1からPM検出信号が出力されないために、故障判定や乗員への報知がなされず、粒子状物質が車外に排出されるおそれがある。
 そこで、排ガスセンサSには、図7に概要を示すカバー状態診断部6が設けられて、素子カバー3の状態の診断(以下、適宜、カバー状態診断と称する)を実施し、カバー詰まり等による異常の検出を可能とする。
 なお、図7に示すカバー状態診断の処理手順(1)~(6)において、手順(3)は、温度変動量算出部61に相当し、手順(4)は、温度変動量積算部62に相当し、手順(6)は、異常判定部63に相当する。また、手順(1)、(5)は、診断可否判定部64に相当し、手順(2)では、センサ温度検出部51が用いられる。
 カバー状態診断には、手順(2)におけるセンサ温度検出部51の検出結果に基づく、センサ温度Tsの変動量積算情報を用いることができる。本形態では、センサ温度Tsの変動量積算情報として、センサ温度変動量ΔTsの積算値(以下、適宜、ΔTs積算値と称する)を用い、所定の第1診断閾値TH1と比較する。
 好ましくは、手順(2)~(4)におけるΔTs積算値の算出に先立ち、手順(1)に示すように、センサ温度検出部51の状態やヒータ制御部5の制御状態に基づいて、カバー状態診断の可否を判定することが望ましい。センサ温度検出部51の状態は、センサ温度検出部51による温度検出の実施可否に基づいて判定することができ、ヒータ制御部5の制御状態は、SCU50によるセンサ素子1の制御モードに基づいて判定することができる。
 具体的には、ヒータ4の抵抗値を用いたセンサ温度Tsの検出が正常に実施でき、かつ、センサ素子1の制御モードが、ヒータ4への通電がオフとなるモード(例えば、粒子状物質の捕集モード)にあるときに、センサ温度検出部51による温度検出の実施が可能であり、かつ、カバー状態診断に適した状態にあるとして、カバー状態診断が可能と判定することができる。
 一方、ヒータ4の劣化等により、正常な温度検出が実施不可であり、又は、センサ素子1の制御モードが、センサ温度検出部51による温度検出に影響する可能性があるモードであるときには、カバー状態診断に適した状態にないとして、カバー状態診断を実施不可とする。その場合には、手順(2)の温度検出を実施不可とし、以降のカバー状態診断を実施しない。
 温度検出の実施可否は、具体的には、図6下図に示すように、センサ温度Tsの検出に用いられるヒータ抵抗に基づいて判定される。例えば、劣化等によりヒータ抵抗が変化すると、ヒータ抵抗を用いたセンサ温度Tsの検出精度が低下するので、予めヒータ抵抗の正常範囲を、抵抗閾値Rth1、Rth2を上下限値として設定しておき、検出されたヒータ抵抗が正常範囲にあるとき(すなわち、Rth1≦ヒータ抵抗≦Rth2)、ヒータ4が正常状態にあると判定することができる。
 図8に例示するように、SCU50によるセンサ素子1の制御モードは、エンジンENGの始動に際して、耐被水・液相被毒モード、センサ再生モード、冷却モード、捕集モード、耐固相被毒モードの順に遷移する。例えば、耐被水・液相被毒モードは、低温始動時において、センサ素子1に付着する水滴等が蒸発可能な温度に保持するものであり、さらに、センサ再生モードにて、粒子状物質が燃焼可能な温度に昇温して保持する。次いで、冷却モードにて、ヒータ4への通電を停止し、センサ素子1が排ガス管101内の排ガス温度Tgと同等まで冷却した後、捕集モードへ移行する。その後、耐固相被毒モードにて、センサ素子1に付着する固相被毒物質を除去可能な温度に保持することができる。
 このように、予め、センサ温度検出部51に用いられるヒータ4の状態やその制御状態等から、センサ温度検出部51による温度検出の実施の可否を判定することで、より精度よいカバー状態診断を診断が可能になる。
 カバー状態診断部6は、手順(1)が実施可と判定されると、手順(2)~(4)において、センサ温度検出部51によるセンサ温度Tsの検出、センサ温度変動量ΔTsの算出、ΔTs積算値の算出を、順次実施する。
 ここで、センサ温度変動量ΔTsとは、単位時間当たりのセンサ温度Tsの変動量、例えば、一定周期で検出されるセンサ温度Tsの前回値と今回値の差分値(絶対値)とすることができる。あるいは、単位時間毎に検出されるセンサ温度Tsの変動量、例えば、一定周期で検出されるセンサ温度Tsと基準温度との差分値(絶対値)とすることもできる。
 このとき、センサ温度Tsに加えて、排ガス温度Tgについても、変動量積算情報として排ガス温度変動量ΔTgの積算値(以下、適宜、ΔTg積算値と称する)を算出することが望ましい。その場合には、センサ温度Tsと同様の手順で、温度センサ103を用いて排ガス温度Tgを検出し、排ガス温度変動量ΔTgの算出、ΔTg積算値の算出を、順次実施することができる。排ガス温度変動量ΔTgは、センサ温度変動量ΔTsと同様にして算出することができる。
 さらに、カバー状態診断部6は、カバー異常の判定に先立ち、手順(5)において、算出されたΔTg積算値に基づいて、カバー状態診断の可否の判定を実施することが望ましい。ここでは、ΔTg積算値を、予め設定された規定値T0と比較することで、排ガス温度Tgの変動が診断に十分な積算量に達したか否かを判定することができる。
 カバー状態診断部6は、ΔTg積算値が規定値T0に達した場合に、手順(6)において、算出されたΔTs積算値に基づくカバー異常の有無の判定を実施する。ここでは、例えば、可変値である第1診断閾値TH1を、ΔTg積算値に基づいて算出し、ΔTs積算値と比較する。ΔTs積算値が、第1診断閾値TH1に達していれば、カバー正常(カバー異常無)と判定し、第1診断閾値TH1に満たなければ、カバー異常と判定することができる。
 このとき、カバー状態診断部6において実行されるカバー状態診断処理の一例を、図9のフローチャートを用いて説明する。本処理は、例えば、一定周期で繰り返し実行される。
 図9のステップS101~ステップS102は、図7の手順(1)に対応し、ステップS103~ステップS105は、図7の手順(2)~(4)にそれぞれ対応している。ステップS106は、図7の手順(5)に対応しており、ステップS107~ステップS108は、図7の手順(6)に対応している。
 図9において、カバー状態診断処理が開始されると、まず、ステップS101にて、センサ温度検出部51が、正常に動作可能な状態にあるか否かを判定する。具体的には、ヒータ制御部5によりヒータ4に所定電圧を印加したときに流れる電流からヒータ抵抗を検出し、上記図6下図に示される関係に基づいて、検出されたヒータ抵抗が正常範囲内にあるか否かを判定する(すなわち、Rth1≦ヒータ抵抗≦Rth2?)。
 ここで、ヒータ4は、貴金属等を含む導電性材料から構成されており、センサ素子1の動作に伴い、連続的又は断続的に加熱されることが繰り返されると、貴金属材料の凝集等により、ヒータ抵抗が変化する。この変化が大きくなるとヒータ4が正常に機能しなくなり、カバー状態診断の精度も低下する。そこで、例えば、初期状態におけるヒータ抵抗を予め測定しておき、この初期抵抗に基づく抵抗閾値Rth1を、正常範囲の下限値とする。また、この抵抗閾値Rth1に対して、経年劣化等によるヒータ抵抗の変化量を考慮して、正常範囲の上限値となる抵抗閾値Rth2を設定することができる。
 ステップS101が肯定判定された場合には、センサ温度Tsを検出するためのセンサ温度検出部51が、正常に動作可能な状態にあると判定して、ステップS102へ進む。否定判定された場合には、センサ温度検出部51が正常に動作しないと判定して、本処理を一旦終了し、カバー状態診断は実施しない。
 ステップS102では、SCU50によるセンサ温度Tsの制御モードが、捕集モードであるか否かを判定する。ステップS102が肯定判定された場合には、ヒータ4への通電がオフ状態で、ヒータ4による加熱の影響がなく、カバー状態診断に適した状態と判定して、ステップS103へ進む。ステップS102が否定判定された場合には、制御モードが捕集モード以外であり、センサ温度検出部51を用いたカバー状態診断に適した状態にないと判定して、本処理を終了し、カバー状態診断は実施しない。
 上記図8に示されるように、SCU50によるセンサ素子1の制御モードは、エンジンENGが始動すると、耐被水・液相被毒モード、センサ再生モードと遷移し、ヒータ制御部5によってヒータ4へ通電されて所定温度に制御される。その後、冷却モードにて、ヒータ4がオフされ、捕集モードへ移行する。冷却後の捕集モードでは、センサ素子1は排ガス温度Tgと同等まで低下しており、排ガス温度Tgの変動に伴って、センサ温度Tsも変動する。
 したがって、SCU50によるセンサ素子1の制御モードが、捕集モードとなっていれば、ヒータ4がオフ状態かつセンサ温度Tsが排ガス温度Tgと同等であり、カバー状態診断部6による異常判定が可能な状態にある。
 このように、ステップS101、102において、ヒータ状態に基づいてカバー状態診断の実施可否を予め判定することで、カバー状態診断の信頼性を高めることができる。
 ステップS103では、センサ温度検出部51により検出されるセンサ温度Tsを取り込むと共に、温度センサ103により検出される排ガス温度Tgを取り込む。
 次いで、ステップS104へ進んで、センサ温度変動量ΔTs、排ガス温度変動量ΔTgを、それぞれ算出する。例えば、下記式に示すように、前回検出されたセンサ温度Ts、排ガス温度Tgと、今回検出されたセンサ温度Ts、排ガス温度Tgとから、その差分値の絶対値を算出して、センサ温度変動量ΔTs、排ガス温度変動量ΔTgとすることができる。
ΔTs=[前回のTs-今回のTs]の絶対値
ΔTg=[前回のTg-今回のTg]の絶対値
 さらに、ステップS105へ進んで、ΔTs積算値、ΔTg積算値を算出する。例えば、下記式に示すように、今回算出されたセンサ温度変動量ΔTs、排ガス温度変動量ΔTgを、前回までのΔTs積算値又はΔTg積算値に加算して、今回のΔTs積算値、ΔTg積算値とすることができる。すなわち、今回算出される積算値は、今回までの温度変動量(絶対値)を全て足し合わせた値である。
ΔTs積算値=ΔTs+[前回のΔTs積算値]
ΔTg積算値=ΔTg+[前回のΔTg積算値]
 その後、ステップS106以降へ進んで、カバー状態診断を実施する。
 ここで、図10に示すように、エンジン回転数や排ガス流速が変動する運転状態において、排ガス温度Tgとセンサ温度Tsの関係は、素子カバー3の状態によって変化する。排ガス温度Tgの変動に対して、センサ温度Tsは、カバー正常時の方がカバー異常時よりも変動が大きくなっており、カバー正常時のΔTs積算値は、カバー異常時のΔTs積算値よりも大きい。また、カバー正常時のΔTs積算値は、ΔTg積算値に沿うように変化しているのに対して、カバー異常時のΔTs積算値は、時間経過と共に、ΔTg積算値から離れていき、時間が経過するほど、カバー正常時とカバー異常時のΔTs積算値との差が大きくなっている。
 なお、図10は、ディーゼルエンジン用排出ガス試験モードであるWHTC (World Harmonized Transient Cycle)モードにおける、排ガス温度Tg、センサ温度Tsの変動の様子と、それらの積算値との関係を示したものである。このとき、温度検出が実施可能となると、温度検出の積算が開始される。ΔTg積算値、ΔTs積算値は、積算開始後のセンサ温度Tsの温度変化を示す特性線の軌跡の全長となる。
 素子カバー3が正常であれば、ガス流通孔31、32が開いているので、センサ素子1の表面に、ガス流通孔31、32を通過した排ガスが当たりやすい。そのため、排ガス温度Tgの変動の影響を受けやすく、センサ温度Tsの変動量が大きくなる。さらに、排ガス流速の変動によっても、センサ温度Tsが変動し、例えば、排ガス流速が高い場合には、排ガス温度Tgの変化がセンサ素子1に伝達されやすくなり、低い場合に比べて、センサ温度Tsの変動量がより大きくなる。
 一方、素子カバー3にカバー詰まり等の異常があり、ガス流通孔31、32が閉塞されている状態では、センサ素子1の表面に排ガスが当たりにくくなる。そのため、排ガス温度Tgの変動や排ガス流速の変動の影響を受けにくく、センサ温度Tsの変動量は小さくなる。したがって、このようなカバー異常時のセンサ温度Tsは、例えば、排ガス温度Tgの上昇又は下降に追従するように変化するものの、センサ変動量ΔTsはカバー正常時に比べると小さくなる。そこで、この関係を利用して、カバー詰まり等によるカバー異常の有無を判定することができる。
 図11に示すように、ΔTg積算値を横軸、ΔTs積算値を縦軸としたグラフにおいて、ΔTg積算値が比較的小さい範囲では、カバー正常時とカバー異常時のΔTs積算値に大きな差はなく、図中に点線で示すばらつきを考慮すると、カバー正常時とカバー異常時のΔTs積算値を区別するのは容易でない。ただし、カバー正常時とカバー異常時のΔTs積算値の差は、徐々に大きくなり、ある一定のΔTg積算値(すなわち、図中に示す規定値T0;例えば、60℃)を超えると、カバー正常時とカバー異常時のΔTs積算値とを区別可能となる。規定値T0は、ばらつきを考慮したカバー正常時のΔTs積算値(ばらつきを含む下限値)と、カバー異常時のΔTs積算値(ばらつきを含む上限値)とが重ならない範囲で、互いに区別可能となるように、適宜設定することができる。
 また、図12に示すように、ΔTg積算値が規定値T0以上である範囲において、ΔTg積算値の大きさに応じて、カバー正常時とカバー異常時とを区別するための第1診断閾値TH1を設定することができる。第1診断閾値TH1は、例えば、カバー正常時のΔTs積算値(ばらつきを含む下限値)と、カバー異常時のΔTs積算値(ばらつきを含む上限値)との中央値とすることができ、下記表1のように設定される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 そこで、ステップS106では、上記図11の関係を用いて、ステップS105において算出したΔTg積算値が規定値T0以上となったか否かを判定する(すなわち、ΔTg積算値≧T0?)。ステップS106が肯定判定された場合は、排ガス温度変動量ΔTgの積算量が、カバー状態診断が可能な規定値T0に達したと判断して、ステップS107へ進む。ステップS106が否定判定された場合は、ステップS103に戻って、それ以降のステップを繰り返す。
 ステップS107では、上記図12の関係を用いて、ステップS105において算出したΔTg積算値から、第1診断閾値TH1を算出する。カバー状態診断部6は、例えば、上記表1の関係に基づく閾値マップ又は演算式を予め記憶しておくことにより、カバー状態の診断時点におけるΔTg積算値に対応させて、カバー状態診断のための第1診断閾値TH1を適切に算出することができる。
 次いで、ステップS108へ進んで、ステップS105において算出したΔTs積算値が、S106において算出した第1診断閾値TH1以上となったか否かを判定する(すなわち、ΔTs積算値≧TH1?)。ステップS108が肯定判定された場合は、ステップS109へ進んで、カバー正常と判定し、否定判定された場合は、ステップS110へ進んで、カバー異常と判定する。その後、本処理を終了する。
 例えば、上記表1に示すように、ΔTg積算値が100℃であった場合、第1診断閾値TH1は86℃となる。素子カバー3が正常な状態にあれば、ばらつきを含むΔTs積算値は95~125℃程度となり、第1診断閾値TH1より大きい値となるため、正常判定される。一方、素子カバー3が正常な状態にない場合は、ばらつきを含むΔTs積算値は47~77℃程度となり、第1診断閾値TH1より小さい値となるため、異常判定される。
 このように、本形態のカバー状態診断部6では、温度検出部51にて検出されたセンサ温度Tsの変動量を積算する一方、排ガス温度Tgの変動量を積算する、変動量算出部61、変動量積算部62を備え、異常判定部63にて、ΔTg積算値に応じた第1診断閾値TH1をΔTs積算値と比較することで、素子カバー3が正常状態か異常状態かを確実に判断することができる。また、カバー異常の有無の判定に先立ち、排ガス温度変動量ΔTgの積算量が、所定の規定値T0以上となり、ヒータ4の状態が温度検出に適した状態にあることを、診断可否判定部64にて判定することで、より精度よく信頼性の高いカバー状態診断を実施することが可能になる。
(実施形態2)
 図13~図15を参照して、実施形態2の排ガスセンサSについて説明する。
 本形態において、排ガスセンサSの基本構成及び基本動作は、上記実施形態1と同様であり、図13に示すように、カバー状態診断部6において実行される手順の概要において、診断可否判定部64にて実施される手順(1)、異常判定部63にて実施される手順(6)の一部が異なっている。
 なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
 図13に示すカバー状態診断の処理手順(1)~(6)において、手順(3)は、温度変動量算出部61に相当し、手順(4)は、温度変動量積算部62に相当し、手順(6)は、異常判定部63に相当する。また、手順(1)、(5)は、診断可否判定部64に相当し、手順(2)では、センサ温度検出部51が用いられる。このうち、処理手順(2)~(5)は、上記実施形態1と同様であり、説明を省略する。
 本形態の手順(1)では、手順(2)~(4)におけるΔTs積算値の算出に先立ち、カバー状態診断の可否を判定する際に、センサ温度検出部51の状態やヒータ制御部5の制御状態に加えて、運転状態検出部14にて検出される排ガスの状態に基づいて、カバー状態診断が可能か否かを判定することが望ましい。具体的には、排ガス管101内の排ガスの状態として、排ガス流速を検出し、単位時間当たりの排ガス流速変化が、所定の規定値V0以上(例えば、1m/s)であるか否かを判定する。
 上記実施形態1にて、排ガス流速の影響について述べたように、排ガス管101内の排ガス流速の変化が大きいと、センサ温度Tsや排ガス温度Tgの変動が大きくなる傾向にある。その場合には、カバー正常とカバー異常での温度変動においても、特性線の軌跡長の差が表れやすい。そのため、手順(1)にて、排ガス流速の変化が大きい場合のみ、温度検出を実施可能とするようにしてもよい。排ガス流速の変化が小さい場合には、以降の手順を実施しない。
 手順(1)において、センサ温度検出部51の状態や、ヒータ制御部5の制御状態に基づくカバー状態診断の可否も、上記実施形態1と同様にして判定される。このようにして、カバー状態診断に適した状態にあるときのみ、手順(2)以降の温度検出及びカバー状態診断を実施することが望ましい。このように、予め、カバー状態診断のための温度検出の実施の可否を判定することで、より精度よいカバー状態診断を診断が可能になる。
 手順(1)が実施可と判定されると、上記実施形態1と同様にして、手順(2)~(4)において、センサ温度Tsの検出、センサ温度変動量ΔTsの算出、ΔTs積算値の算出を、順次実施する。また、排ガス温度Tgの検出、排ガス温度変動量ΔTgの算出、ΔTg積算値の算出を実施する。同様にして、手順(5)において、算出されたΔTg積算値に基づいて、予め設定された規定値T0と比較することで、カバー状態診断の可否の判定を実施することで、排ガス温度Tgの変動が診断に十分な積算量に達したか否かを判定する。
 カバー状態診断部6は、ΔTg積算値が規定値T0に達した場合に、手順(6)において、算出されたΔTs積算値に基づくカバー異常の有無の判定を実施する。
 上記実施形態1では、ΔTg積算値に基づいて可変値である第1診断閾値TH1を算出し、ΔTs積算値と比較したが、本形態では、下記式のように、ΔTs積算値とΔTg積算値との比率を算出する。
比率=ΔTs積算値/ΔTg積算値
 算出された比率は、例えば、予め設定された固定値である第2診断閾値TH2と比較される。このように、ΔTg積算値を基準とする比率を算出するようにしてもよく、カバー状態診断のための診断閾値を算出するためのマップ等を不要とすることができる。ΔTs積算値が、第2診断閾値TH2に達していれば、カバー正常と判定し、第2診断閾値TH2に満たなければ、カバー異常と判定することができる。
 このとき、カバー状態診断部6において実行されるカバー状態診断処理の一例を、図14のフローチャートを用いて説明する。本処理は、例えば、一定周期で繰り返し実行される。
 図14のステップS201~ステップS203は、図13の手順(1)に対応し、ステップS204~ステップS206は、図13の手順(2)~(4)にそれぞれ対応している。ステップS207は、図13の手順(5)に対応しており、ステップS208~ステップS209は、図13の手順(6)に対応している。
 図14において、カバー状態診断処理が開始されると、まず、ステップS201にて、センサ温度検出部51が、正常に動作可能な状態にあるか否かを判定し、肯定判定された場合には、ステップS202へ進んで、SCU50によるセンサ温度Tsの制御モードが、捕集モードであるか否かを判定する。ステップS201~S202は、上記実施形態1におけるステップS101~S102と同様であり、説明を省略する。
 ステップS203では、さらに、運転状態検出部14にて検出される排ガス流速を取り込み、前回からの排ガス流速変化が、規定値V0以上(例えば、1m/s)であるか否かを判定する(すなわち、排ガス流速変化≧V0?)。ステップS203が肯定判定された場合には、排ガス流速がカバー状態診断に適した状態にあると判断し、ステップS204へ進む。ステップS201~S203のいずれかが否定判定された場合には、本処理を終了する。
 ステップS204では、センサ温度検出部51により検出されるセンサ温度Ts、温度センサ103により検出される排ガス温度Tgを取り込み、次いで、ステップS205へ進んで、センサ温度変動量ΔTs、排ガス温度変動量ΔTgを、それぞれ算出する。さらに、ステップS206へ進んで、ΔTs積算値、ΔTg積算値を算出する。これらステップS204~S206は、上記実施形態1におけるステップS103~S105と同様であり、説明を省略する。
 その後、ステップS207以降へ進んで、カバー状態診断を実施する。ステップS207では、上記実施形態1におけるステップS106と同様にして、算出したΔTg積算値が規定値T0以上となったか否かを判定する(すなわち、ΔTg積算値≧T0?)。ステップS207が肯定判定された場合は、ステップS208へ進み、否定判定された場合は、ステップS204に戻って、それ以降のステップを繰り返す。
 ステップS208では、ΔTs積算値とΔTg積算値との比率を算出し、ステップS209へ進む。ステップS209では、算出された比率が、予め設定された第2診断閾値TH2以上となったか否かを判定する(すなわち、比率≧TH2?)。ステップS209が肯定判定された場合は、ステップS210へ進んで、カバー正常と判定し、否定判定された場合は、ステップS211へ進んで、カバー異常と判定する。その後、本処理を終了する。
 図15は、上記図12に示した所定の走行モードにおけるΔTs積算値とΔTg積算値との関係から、これらの比率を求め、カバー正常時とカバー異常時とで比較して示したものである。このとき、温度検出が可能となり、ばらつきを考慮したカバー正常時の比率の下限値と、カバー異常時の比率の上限値とは、互いに重なることはなく、いずれもある程度の時間が経過すると変動が小さくなると共に、比率の差が大きくなっている。
 したがって、例えば、カバー正常時の比率の下限値と、カバー異常時の比率の上限値との間の値となるように、第2診断閾値TH2を設定することで、カバー状態診断が可能になる。例えば、図15の関係から、第2診断閾値TH2を0.5に設定したとき、カバー詰まり等がない状態であれば、算出された比率(例えば、0.7)が第2診断閾値TH2より大きい値となり、カバー正常と診断される。一方、カバー詰まり等の異常があると、算出された比率(例えば、0.3)が第2診断閾値TH2より小さい値となり、カバー異常と診断される。
 このように、本形態のカバー状態診断部6においても、温度検出部51にて検出されたセンサ温度Tsの変動量を積算する一方、排ガス温度Tgの変動量を積算する、変動量算出部61、変動量積算部62を備え、異常判定部63にて、ΔTg積算値に対するΔTs積算値の比率を、第2診断閾値TH2と比較することで、素子カバー3が正常状態か異常状態かを確実に判断することができる。また、カバー異常の有無の判定に先立ち、排ガス温度変動量ΔTgの積算量が、所定の規定値T0以上となり、ヒータ4の状態や排ガス流速等が温度検出に適した状態にあることを、診断可否判定部64にて判定することで、より精度よく信頼性の高いカバー状態診断を実施することが可能になる。
 本開示は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
 例えば、上記実施形態では、排ガスセンサSをPMセンサに用いる場合について、説明したが、PMセンサに限らず、NOxセンサ等のガスセンサに用いることもできる。このようなガスセンサに用いた場合においても、カバー状態診断部6を備えることで、同様にして、素子カバー3の状態を診断することができる。
 また、上記実施形態では、DPF102を含むエンジンの排ガス浄化システムへの適用例を示したが、エンジンを含むシステム構成は、適宜変更することができる。また、車両用に限らず、各種用途に利用することができ、排ガスセンサSやセンサ素子1の構造も、適宜変更することができる。

Claims (8)

  1.  内燃機関(ENG)の排ガスに含まれる特定成分を検出する排ガスセンサ(S)であって、
     上記特定成分の検出部(2)を備えるセンサ素子(1)と、
     上記センサ素子を内側に収容し、上記検出部に排ガスを導入又は導出するためのガス流通孔(31、32)を有する素子カバー(3)と、
     通電により発熱して上記センサ素子を加熱するヒータ(4)と、
     上記ヒータによる上記センサ素子の加熱を制御するヒータ制御部(5)と、
     上記センサ素子の温度を検出するセンサ温度検出部(51)と、
     上記センサ温度検出部により検出されるセンサ温度(Ts)に基づいて、上記素子カバーの状態を診断するカバー状態診断部(6)と、を有しており、
     上記カバー状態診断部は、上記センサ温度の変動量(ΔTs)を算出する温度変動量算出部(61)と、上記センサ温度の変動量を積算する温度変動量積算部(62)と、上記温度変動量積算部による上記センサ温度の変動量積算情報と診断閾値(TH1、TH2)との比較結果に基づいて、カバー異常の有無の判定を行う、異常判定部(63)とを有する、排ガスセンサ。
  2.  上記温度変動量算出部は、さらに、排ガス温度(Tg)の変動量(ΔTg)を算出し、
     上記温度変動量積算部は、さらに、上記排ガス温度の変動量の積算値を算出し、
     上記カバー状態診断部は、上記排ガス温度の変動量の積算値に基づいて、カバー状態診断が可能な状態か否かを判定する診断可否判定部(64)を、さらに備える、請求項1に記載の排ガスセンサ。
  3.  上記温度変動量積算部は、上記変動量積算情報として、上記センサ温度の変動量の積算値を算出し、
     上記異常判定部は、上記センサ温度の変動量の積算値が、上記排ガス温度の変動量の積算値に基づいて設定される第1診断閾値(TH1)以上となったときに、カバー異常無と判定する、請求項2に記載の排ガスセンサ。
  4.  上記温度変動量積算部は、上記変動量積算情報として、上記排ガス温度の変動量の積算値に対する上記センサ温度の変動量の積算値の比率を算出し、
     上記異常判定部は、上記比率が、固定値として設定される第2診断閾値(TH2)以上となったときに、カバー異常無と判定する、請求項2に記載の排ガスセンサ。
  5.  上記診断可否判定部は、上記排ガス温度の変動量の積算値が、規定値(T0)以上となったときに、カバー状態診断可能と判定する、請求項2~4のいずれか1項に記載の排ガスセンサ。
  6.  上記診断可否判定部は、さらに、上記ヒータ制御部の制御状態、上記センサ温度検出部の状態、及び、上記内燃機関の運転状態のうちの少なくとも1つに基づいて、カバー状態診断が可能な状態か否かを判定する、請求項2~5のいずれか1項に記載の排ガスセンサ。
  7.  上記診断可否判定部は、上記ヒータ制御部により上記ヒータによる加熱が停止された状態にあるときに、カバー状態診断が可能と判定する、請求項2~6のいずれか1項に記載の排ガスセンサ。
  8.  上記特定成分は、粒子状物質であり、
     上記ヒータ制御部は、上記検出部に粒子状物質を捕集する捕集モードと、上記検出部に堆積する粒子状物質を加熱燃焼させる再生モードとを備えており、
     上記ヒータによる加熱が停止された状態は、上記ヒータ制御部により上記捕集モードが選択された状態である、請求項7に記載の排ガスセンサ。
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