WO2020174857A1

WO2020174857A1 - マリンホース用ゴム組成物及びこれを用いたマリンホース

Info

Publication number: WO2020174857A1
Application number: PCT/JP2019/050634
Authority: WO
Inventors: 真利都甲
Original assignee: 横浜ゴム株式会社
Priority date: 2019-02-26
Filing date: 2019-12-24
Publication date: 2020-09-03
Also published as: EP3932985A4; EP3932985A1; JP2020138985A

Abstract

本発明は、耐油性と製品寿命とを優れたレベルで両立させることができる、マリンホース用ゴム組成物、及び、マリンホースの提供を目的とする。本発明は、アクリロニトリル含有量が４０～４５質量％のアクリロニトリルブタジエン共重合体と、シリカと、下記式で表され、２５℃の条件下において液体であるフェノール樹脂（式中、Ｒは、それぞれ独立に、不飽和結合を有してもよい脂肪族炭化水素基であり、ｎは１～３である。）と、メチレン供与体とを含有し、上記フェノール樹脂の含有量が上記アクリロニトリルブタジエン共重合体１００質量部に対して、１～９質量部である、マリンホース用ゴム組成物、及び、上記マリンホース用ゴム組成物を用いて形成されたマリンホースである。

Description

\¥02020/174857 1 ?€1/^2019/050634

明細書

発明の名称：

マリンホース用ゴム組成物及びこれを用いたマリンホース

技術分野

[0001 ] 本発明はマリンホース用ゴム組成物及びこれを用いたマリンホースに関する。

背景技術

[0002] マリンホースは、例えば、原油のような液体燃料を、海中の原油給送施設から海上のタンカーに輸送する、海上のタンカーから陸上のプラントに輸送する、又は、タンカー間で輸送する際に使用されるホースである。

[0003] マリンホースの形態としては、 ^_般的に、ホース本体と、上記ホース本体の両端にそれぞれ設けられた口金とを有する形態が挙げられる。

マリンホースは上記のように液体燃料を輸送するため、マリンホースに求められる性能としては、マリンホースの最内層（チューブゴム）の耐油性等が挙げられる。

[0004] マリンホース等に使用できるゴム組成物として、例えば、特許文献 1が提案されている。

特許文献 1 には、硫黄加硫可能なゴム成分と、レゾルシン供与体と、メチレン供与体と、塩基性配合剤とを含有するゴム組成物が記載され、上記ゴム成分として、アクリロニトリルーブタジエンゴムを含むことが記載されている。

[0005] 一方、特許文献 2には、（ I）天然ゴム、合成ゴム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択されたゴム成分 1 0 0重量部；（丨丨）加熱時にホルムアルデヒドを生成するメチレン供与体化合物〇. 5〜 1 5重量部；及び（ I I I）下記式で表される、フエノールノボラック樹脂及びレゾルシノールノボラック樹脂の配合物を含有するメチレン受容体成分 1〜 2 5重量部を含む、加硫性ゴム組成物であって、 \¥02020/174857 2 卩（：171?2019/050634

ここで該フエノールノボラック樹脂は式（1）により表されるものであり

;かつ

ここで該レゾルシノールノボラック樹脂は式（2）により表されるものであり、

ここで該式（1）の該フエノールノボラック樹脂は、少なくとも 4 0 %のオルトーオルト結合により特徴付けられるメチレン結合を含む、前記加硫性ゴム組成物が記載されている。なお特許文献 2における式（1）及び式（2 ）を省略する。

先行技術文献

特許文献

[0006] 特許文献 1 :特開 2 0 1 3 _ 2 4 5 2 2 4号公報

特許文献 2 :特許 4 8 6 1 0 0 8号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0007] 一方、マリンホースに対して市場からは製品寿命を延ばすことが要求されている。本発明者は、マリンホースの製品寿命の長さが、ゴムの破断時伸びと相関することを知見した。

[0008] このようななか、本発明者は特許文献 1、 2を参考にしてゴム組成物を調製しこれを評価したところ、このようなゴム組成物は、耐油性と破断時伸びとを優れたレベルで両立させることが困難であることが明らかとなった。詳細には、耐油性を向上させるために、マリンホース用ゴム組成物がゴム成分としてアクリロニトリル量が高いアクリロニトリルブタジエン共重合体を含有する場合、破断時伸びが低くなる傾向があることを本発明者は知見した。

また、ゴムの破断時伸びを高くするために、ゴム組成物に含有される硫黄等の量を減らした場合、耐油性が少なからず低下することを本発明者は知見 \¥02020/174857 3 卩（：171?2019/050634

した。

このように、耐油性と破断時伸びつまり製品寿命とは二律背反であってその両立が困難であることが分かった。

そこで、本発明は、耐油性と製品寿命とを優れたレベルで両立させることができる、マリンホース用ゴム組成物、及び、マリンホースを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009] 本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ゴム組成物がアクリロニトリル含有量が特定の範囲であるアクリロニトリルブタジェン共重合体と、シリカと、特定の式で表され 2 5 °〇の条件下において液体であるフェノール樹脂と、メチレン供与体とを含有し、上記フェノール樹脂の含有量が特定の範囲であることによって、所望の効果が得られることを見出し、本発明に至った。

本発明は上記知見等に基づくものであり、具体的には以下の構成により上記課題を解決するものである。

[001 0] [ 1 ] アクリロニトリル含有量が 4 0〜 4 5質量％のアクリロニトリルブタジェン共重合体と、

シリカと、

下記式（丨）で表され、 2 5 °〇の条件下において液体であるフェノール樹脂と、

メチレン供与体とを含有し、

上記フェノール樹脂の含有量が、上記アクリロニトリルブタジェン共重合体 1 0 0質量部に対して、 1 〜 9質量部である、マリンホース用ゴム組成物 \¥02020/174857 4 卩（：171?2019/050634

[化 1 ]

（ I）

式（丨）中、 8は、それぞれ独立に、不飽和結合を有してもよい脂肪族炭化水素基であり、门は 1〜 3である。

［2］上記メチレン供与体の含有量が、上記アクリロニトリルブタジエン共重合体 1 〇〇質量部に対して、〇. 1〜 1質量部である、［1］に記載のマリンホース用ゴム組成物。

［3］式（丨）中、 8としての不飽和結合を有してもよい脂肪族炭化水素基の炭素数が、 2〜 2 0である、［1］又は［2］に記載のマリンホース用ゴム組成物。

［4］式（ |）中、が、それぞれ独立に、飽和の脂肪族炭化水素基、又は、不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基である、［1］〜［3］のいずれかに記載のマリンホース用ゴム組成物。

［5］上記フエノール樹脂が、式（丨）中のとして、飽和の脂肪族炭化水素基、及び、不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基を有する、［1］〜［ 4］のいずれかに記載のマリンホース用ゴム組成物。

［ 6］上記メチレン供与体の含有量に対する上記フエノール樹脂の含有量の質量比（フエノール樹脂/メチレン供与体）が、 2 . 〇〜 2 0である、［ 1］〜［5］のいずれかに記載のマリンホース用ゴム組成物。

［7］［1］〜［6］のいずれかに記載のマリンホース用ゴム組成物を用いて形成されたマリンホース。

［8］上記マリンホース用ゴム組成物を用いて形成された最内層を有する、［7］に記載のマリンホース。 \¥02020/174857 5 卩（：171?2019/050634

発明の効果

[001 1 ] 本発明によれば、耐油性と製品寿命とを優れたレベルで両立させることができるマリンホース用ゴム組成物を提供することができる。

また、本発明は、耐油性と製品寿命とを優れたレベルで両立させることができるマリンホースを提供することができる。

発明を実施するための形態

[0012] 本発明について以下詳細に説明する。

なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。また、本明細書において、特に断りのない限り、各成分はその成分に該当する物質をそれぞれ単独でまたは 2種以上を組み合わせて使用することができる。成分が 2種以上の物質を含む場合、成分の含有量は、 2種以上の物質の合計の含有量を意味する。

また、本明細書において、特に断りのない限り、各成分の製造方法は特に制限されない。例えば従来公知の方法が挙げられる。

また、本明細書において、耐油性及び製品寿命のうちの少なくとも 1つがより優れることを、本発明の効果がより優れるということがある。

[0013] [マリンホース用ゴム組成物]

本発明のマリンホース用ゴム組成物（本発明の組成物）は、

アクリロニトリル含有量が 4 0〜 4 5質量％のアクリロニトリルブタジエン共重合体と、

シリカと、

下記式（丨）で表され、 2 5 ^°〇の条件下において液体であるフエノール樹脂と、

メチレン供与体とを含有し、

上記フエノール樹脂の含有量が、上記アクリロニトリルブタジエン共重合体 1 0 0質量部に対して、 1〜 9質量部である、マリンホース用ゴム組成物である。 \¥02020/174857 卩（：171?2019/050634

[化 2]

（ I）

［0014］なお、本明細書において、上記アクリロニトリル含有量が 4 0〜 4 5質量 %のアクリロニトリルブタジエン共重合体を「特定巳［¾」と称し、

上記式（丨）で表され、 2 5 ^°〇の条件下において液体であるフエノール樹脂を「特定フエノール樹脂」と称し、

アクリロニトリル含有量を「八1\1量」と称する場合がある。

［0015］本発明の組成物はこのような構成をとるため、所望の効果が得られるものと考えられる。その理由は明らかではないが次のとおりと推測される。

つまり、巳において極性を有する二トリル基が多い、すなわち八1\1量が多い場合、そのような

と無極性分子である油との親和性が一般的に低下する。

このため、八 1\1量が非常に高い特定巳を含有する本発明の組成物は、耐油性に優れる。

—方、上記のとおり、巳の八 1\1量が多いことによって、破断時伸び（つまり製品寿命。以下同様。）が低下する傾向があると考えられる。

しかし、本発明においては、特定フエノール樹脂が 2 5 ^°〇の条件下において液体であることによって、特定フヱノール樹脂が特定巳と相溶性に優れ、このため、破断時伸びを向上させることができると推測される。

また、本発明において、特定フエノール樹脂は、特定 N 6 による優れた耐油性を阻害しないことを本発明者は知見した。 \¥02020/174857 7 卩（：171?2019/050634

[0016] また、特定フェノール樹脂が有する不飽和結合を有してもよい脂肪族炭化水素基（式（丨）中の [¾）の炭素数が適切な範囲（例えば 2〜 2 0）である場合、上記のような場合の特定フェノール樹脂とポリマーである特定巳

との相溶性がより優れたものとなり、このため破断時伸びがより向上すると推測される。

[0017] また、特定フェノール樹脂が式（丨）中のとして不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基を有する場合、破断時伸びをより向上させることができると考えられる。

これは、 8としての脂肪族炭化水素基が不飽和結合を有する場合、上記のような場合の特定フェノール樹脂とジェン系ゴムである特定巳との相溶性がより優れたものとなり、このため破断時伸びがより向上すると推測される。

また、 8としての脂肪族炭化水素基が不飽和結合を有する場合、上記のような場合の特定フェノール樹脂とジェン系ゴムである特定巳と架橋が可能となり、その結果特定巳のネットワークの中に、上記のような場合の、特定フェノール樹脂又は特定フェノール樹脂とメチレン供与体との反応物が組み込まれ、このため破断時伸びがより向上すると推測される。

以下、本発明の組成物に含有される各成分について詳述する。

[0018] ＜アクリロニトリルブタジェン共重合体＞

本発明の組成物は、アクリロニトリル含有量が 4〇〜 4 5質量％のアクリロニトリルブタジェン共重合体（特定巳 [¾）を含有する。

アクリロニトリルブタジェン共重合体は、アクリロニトリルとブタジェンとの共重合体である。アクリロニトリルブタジェン共重合体はその水素添加物であってもよい。

本明細書において、アクリロニトリルブタジェン共重合体を

と称する場合がある。

[0019] ＜アクリロニトリル量＞

本発明において、上記特定巳のアクリロニトリル量は、上記特定巳 \¥02020/174857 8 卩（：171?2019/050634

^全量に対して、 40〜 45質量％である。

上記アクリロニトリル量が上記範囲であることによって、本発明の組成物は耐油性に優れる。

上記アクリロニトリル量は、本発明の効果により優れるという観点から、上記特定巳全量に対して、 43〜 45質量％が好ましい。

[0020] アクリロニトリルブタジエン共重合体のアクリロニトリル量（結合アクリロニトリル量）は、」 1 3 < 645 1 - 2 : 201 6に準じてケルダール法で測定できる。

[0021] （ムーニー粘度）

上記特定巳のムーニー粘度は、本発明の効果により優れ、接着性に優れるという観点から、 45〜 85であることが好ましく、 45〜 60であることがより好ましい。

本発明において、アクリロニトリルーブタジエンゴムのムーニー粘度は、」丨 3 < 6300— 1 : 201 3に準じ、 1 00°〇の条件下で測定できる

[0022] （分子量分布）

上記アクリロニトリルブタジエン共重合体の分子量分布

:重量平均分子量/数平均分子量）は、本発明の効果により優れ、接着性に優れるという観点から、 3. 5~6. 0であることが好ましく、 5. 〇〜 6. 0 であることがより好ましい。

本発明において、アクリロニトリルブタジエン共重合体の、重量平均分子量、数平均分子量及び分子量分布は、テトラヒドロフランを溶媒とするゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー（〇〇）による測定値をもとにした標準ポリスチレン換算値から求めることができる。

[0023] その他のゴム

本発明の組成物は、ゴムとして、上記特定 N 8 の他に、更に、上記特定巳以外のゴム成分を含むことができる。

上記ゴム成分としては、例えば、上記特定巳以外の巳 [¾、天然ゴム \¥02020/174857 9 卩（：171?2019/050634

（N R）、イソプレンゴム（丨 R）、ブタジェンゴム（B R）、 1 , 2—ブタジェンゴム、スチレンーブタジェンゴム（S B R）、クロロプレンゴム（ CR）、プチルゴム（丨丨 R）、ェチレンープロピレンージェンゴム（E P DM）等のジェン系ゴムが挙げられる。

[0024] 特定 N B Rの含有量

上記特定 N B Rの含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、ゴム成分全体に対して、 80〜 1 00質量％が好ましく、 1 00質量％がより好ましい。

[0025] ＜シリカ＞

本発明の組成物に含有されるシリカは特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。

上記シリカは、本発明の効果により優れ、特定フェノール樹脂の架橋速度を高めることができ、特定 N B Rの加硫速度（架橋密度）の過剰な上昇を抑制しうるという観点から、酸性シリカが好ましい。

上記酸性シリカの p Hは 7より小さければ特に制限されない。

本発明において、シリカの p Hは、 J I S K 5 1 01 - 1 7 -2 : 20 04に準じて測定できる。

[0026] （シリカの含有量）

上記シリカの含有量は、本発明の効果により優れ、補強性、接着性に優れ、補強性と接着性と加工性とのバランスに優れるという観点から、上記特定 N B R 1 00質量部に対して、 20〜 40質量部であることが好ましく、 2 〇〜 30質量部がより好ましく、 23〜 28質量部が更に好ましい。

[0027] ＜式（ I）で表され、 25°Cの条件下において液体であるフヱノール樹脂＞本発明の組成物は、下記式（丨）で表され、 25 ^°Cの条件下において液体であるフェノール樹脂（特定フェノール樹脂）を含有する。 \¥02020/174857 10 卩（：171?2019/050634

[化 3]

（ I）

[0028] 本発明において、特定フエノール樹脂は、メチレン受容体として機能することができる。

[0029] ＜2 5 °〇の条件下において液体＞

特定フエノール樹脂は 2 5 ^°〇の条件下において液体である。

特定フエノール樹脂は 2 5 °〇の条件下において液体であることによって、上記特定巳の可塑剤として機能することができる

特定フエノール樹脂の 2 5 °〇の条件下における粘度は、例えば、 5 0〜 3 0 , 0 0 0 01 3 3とすることができる。

特定フエノール樹脂の粘度は、 2 5 ^°〇の条件下において、巳型粘度計を用いて測定できる。

[0030] ＜式（丨）＞

[0031 ] ⑻

- 8の炭素数

式（丨）中、 8としての不飽和結合を有してもよい脂肪族炭化水素基の炭素数は、本発明の効果により優れるという観点から、 2〜 2 0であることが好ましく、 1 3〜 1 7がより好ましい。

[0032] の種類 \¥0 2020/174857 1 1 卩（：171?2019/050634

式（丨）中、

は、本発明の効果により優れるという観点から、それぞれ独立に、飽和の脂肪族炭化水素基、又は、不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基であることが好ましい。

1つのが有することができる不飽和結合の数は、〇〜 4個とできる。上記不飽和結合としては、例えば、二重結合が挙げられる。

[0033] 上記特定フエノール樹脂は、本発明の効果により優れるという観点から、式（ I）中のとして、飽和の脂肪族炭化水素基、及び、不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基を有することが好ましい。

[0034] 上記特定フエノール樹脂が、式（丨）中のとして、飽和の脂肪族炭化水素基、及び、不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基を有する場合、上記飽和の脂肪族炭化水素基の含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、特定フエノール樹脂が有する全量に対して、 9 8質量％以下が好ましく、〇〜 5 0質量％がより好ましく、〇〜 8質量％が更に好ましく、 0質量％超 5質量％以下が特に好ましい。

[0035] 上記特定フエノール樹脂が、式（丨）中のとして、飽和の脂肪族炭化水素基、及び、不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基を有する場合、 1つの

あたり複数の不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基の含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、特定フエノール樹脂が有する全量に対して、 5 0質量％以上が好ましく、 5 5〜 8 0質量％がより好ましい。

[0036] 上記特定フエノール樹脂が、式（丨）中のとして、飽和の脂肪族炭化水素基、 1つのあたり 1つの不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基、及び、

1つのあたり複数の不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基を有する場合、上記 1つのあたり 1つの不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基の含有量は、特定フエノール樹脂が有する 8全量から、飽和の脂肪族炭化水素基の上記含有量、及び、 1つの 8あたり複数の不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基の上記含有量を除いた量とできる。

[0037] 上記特定フエノール樹脂は、本発明の効果により優れるという観点から、式（ I）中のとして、一〇₁₅1^~1₃₁、一（〇1^~1₂） ₇C H = C H （〇1^~1₂） ₅〇1^~1₃、 \¥02020/174857 12 卩（：171?2019/050634

[0038] の位置

式（丨）中、本発明の効果により優れるという観点から、各の位置は各ベンゼン環上の〇 1^~1基に対して 01位であることが好ましい。

[0039] （〇）

式（丨）中、门は 1〜 3である。

[0040] （カルダノール由来のフエノール樹脂）

上記特定フエノール樹脂は、本発明の効果により優れるという観点から、カルダノール由来のフエノール樹脂であることが好ましい。

[0041 ] カルダノール

カルダノールは、カシューナッツ殼液を分別蒸留にかけることにより得ることができる。カルダノールは不飽和基の数や位置が異なる 4種の混合物であり、不純物としてカルドール、アナカルド酸、およびアルキルカルドールを含有しうる。

カルダノールは下記式（ 1）で表すことができる。なお、式（1）においてとしての置換基が 4種類あるが、本明細書において、下記 4種の置換基を有する化合物の混合物をカルダノールと称する。

[0042] [化 4]

[0043] アルデヒド類

上記カルダノール由来のフエノール樹脂を製造する際に使用されるアルデヒド類は特に制限されない。例えば、ホルムアルデヒドが挙げられる

[0044] ＜特定フエノール樹脂の含有量＞ \¥02020/174857 13 卩（：171?2019/050634

本発明において、上記特定フエノール樹脂の含有量は、上記アクリロニトリルブタジエン共重合体 1 0 0質量部に対して、 1〜 9質量部である。上記特定フエノール樹脂の含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、上記アクリロニトリルブタジエン共重合体 1 〇〇質量部に対して、

1 . 5〜7 . 5質量部が好ましく、 2 . 0〜6 . 0質量部がより好ましく、

2 . 5〜 5 . 0質量部が更に好ましい。

[0045] ＜メチレン供与体＞

本発明の組成物に含有されるメチレン供与体は、上記特定フエノール樹脂に対して、メチレン基を供与できる化合物であれば特に制限されない。

[0046] 本発明の組成物に含有されるメチレン供与体としては、例えば、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ラウリルオキシメチルピリジニウムクロライド、エトキシメチルピリジニウムクロライド、ホルムアルデヒドのトリオキサンヘキサメトキシメチルメラミンポリマー、ヘキサキスー（メトキシメチル）メラミン、 1\1 ,

， , ， 1\1 " —トリメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテルの部分縮合物、 1\1 _メチロールメラミン、 1\1 , 1\1，一ジメチロールメラミン、 1\1 , 1\1 ' , 1\1〃一トリス（メトキシメチル）メラミ

ミン等が挙げられる。

これらのうち、本発明の効果により優れるという観点から、ヘキサメチレンテトラミンが好ましい。

[0047] （メチレン供与体の含有量）

上記メチレン供与体の含有量は、本発明の効果により優れるという観点から、上記アクリロニトリルブタジエン共重合体（特定巳 [¾） 1 0 0質量部に対して、〇. 1〜 1質量部であるのが好ましく、〇. 2 0〜〇. 8質量部がより好ましい。

[0048] （特定フエノール樹脂/メチレン供与体の質量比） \¥02020/174857 14 卩（：171?2019/050634

上記メチレン供与体の含有量に対する上記特定フエノール樹脂の含有量の質量比（特定フエノール樹脂/メチレン供与体）は、本発明の効果により優れるという観点から、 2 . 〇〜 2 0が好ましく、 3 . 〇〜 1 2 . 0がより好ましい。

[0049] （硫黄）

本発明の組成物は、本発明の効果により優れ、接着性に優れるという観点から、更に、硫黄を含むことが好ましい。

上記硫黄は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。

[0050] -硫黄の含有量

上記硫黄の含有量は、本発明の効果により優れ、接着性に優れるという観点から、

質量部に対して、 1〜 3質量部であることが好ましく、 1〜 2質量部がより好ましい。

[0051 ] （添加剤）

本発明の組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、例えば、上記特定フエノール樹脂以外のフエノール系樹脂、上記特定フエノール樹脂以外の可塑剤、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、硫黄以外の加硫剤、加硫促進剤、接着助剤、加硫遅延剤、シリカ以外の充填剤等、の添加剤を、更に含むことができる。

[0052] 本発明の組成物の製造方法は、特に限定されず、例えば、上述した各成分を、公知の方法、装置（例えば、バンバリーミキサー、二ーダー、口ール等）を用いて、混合する方法等が挙げられる。

本発明の組成物を製造する際の混合温度は、例えば、 5 0〜 1 2 0 ^°〇が好ましい。

[0053] 本発明の組成物は、従来公知の加硫条件で加硫することができる。

[0054] ＜マリンホース用＞

本発明の組成物はマリンホース用ゴム組成物である。

本発明の組成物を用いてマリンホースを形成できる。

本発明の組成物をマリンホースの何れの構成部材に用いるかは特に制限さ \¥02020/174857 15 卩（：171?2019/050634

れない。

なかでも、本発明の組成物が耐油性に優れ、破断時伸びが高いという観点から、本発明の組成物でマリンホースの最内層を形成することが好ましい態様の 1つとして挙げられる。

[0055] 本発明の組成物で形成されたマリンホースを製造する方法としては、例えば、まず、マンドレルに本発明の組成物のシートを巻き付ける。本発明の組成物のシートをマンドレルに巻き付ける方法は特に制限されないが、例えば、シート同士を一部重ねながら（例えば螺旋状に）巻き付ける方法が挙げられる。次に、本発明の組成物のシートの上には、例えば、樹脂層、補強層、中間ゴム層、浮力材層及び最外層（例えば、カバーゴム層）からなる群から選ばれる少なくとも 1種を積層させることができる。上記各種の層は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。また、上記各種の層について、例えば、材料、マリンホースにおける配置等は、特に制限されない上記のように得られた積層体を加硫等させることによって、最内層が本発明の組成物で形成されたマリンホースを製造できる。

[0056] マリンホースは一般的に大型なので、上記積層体を加硫等する際、初期段階において、上記積層体を、例えば、 1 0 0〜 1 1 0 ^°〇の範囲で 1〜 1 . 5 時間加熱し、その後、 1 3 0〜 1 4 7 ^°〇の条件で加熱して加硫等を完了させることが好ましい態様の 1つとして挙げられる。

[0057] [マリンホース]

本発明のマリンホースは、本発明のゴム組成物を用いて形成されたマリンホースである。

[0058] 本発明のマリンホースに使用されるゴム組成物は、本発明のゴム組成物であれば特に制限されない。

本発明のマリンホースは、上記ゴム組成物を用いて形成されたこと以外、特に制限されない。

[0059] （最内層） \¥02020/174857 16 卩（：171?2019/050634

本発明のマリンホースは、上記ゴム組成物を用いて形成された最内層を有することが好ましい態様の 1つとして挙げられる。

［0060］最内層が本発明のゴム組成物を用いて形成された場合、上記最内層の厚さは、例えば、 1 . 5 ~ 8 .

とできる。

［0061］本発明のマリンホースは、最内層以外に、更に、補強層、中間ゴム層、最外層、樹脂層及び浮力材層からなる群から選ばれる少なくとも 1種を有することができる。本発明のマリンホースは、補強層を 1層又は複数層有することができる。中間ゴム層も同様である。

［0062］本発明のマリンホースは、例えば、最内層、補強層、最外層を上記の順に有することができる。

上記最内層と上記補強層との間、又は、上記補強層と上記最外層との間に、更に、中間ゴム層を有することができる。

補強層を複数層有する場合、補強層と補強層との間に、更に、中間ゴム層を有することができる。本発明のマリンホースが補強層を複数層有し、補強層と補強層との間に中間ゴム層を有することができる場合、マリンホースの形態としては、例えば、最内層/ ［中間ゴム層/補強層］

外層が挙げられる。上記形態において、マリンホースは、［中間ゴム層/補強層］を门層有することができる。 nは例えば 2〜 1 0とできる。［中間ゴム層/補強層］は、例えば、中間ゴム層と補強層との積層体、又は、中間ゴム層がコートゴムとして予め補強層に付与されたものを意味する。

［0063］（補強層）

本発明のマリンホースが更に有することができる補強層は特に限定されない。

上記補強層の材質としては、例えば、金属、繊維材料（ポリアミド、ポリエステル等）が挙げられる。

上記補強層は表面処理されたものであってもよい。また、上記補強層は、例えば、中間ゴム層がコートゴムとして予め補強層に付与されたものであってもよい。 \¥02020/174857 17 卩（：171?2019/050634

上記補強層の形態としては、例えば、スパイラル構造および/又はブレード構造に編組されたもの、織布（例えば、帆布）、不織布等が挙げられる。上記補強層（例えば、 1層の補強層）の厚さ（又はコートゴムが予め付与された補強層の厚さ）は、例えば、〇. 5 ~ 1 .

とできる。

[0064] （中間ゴム層）

本発明のマリンホースが更に有することができる中間ゴム層は特に限定されない。

上記中間ゴム層に含まれるゴムとしては、例えば、天然ゴム及び/又は合成ゴムが挙げられる。

上記中間ゴム層の厚さは、例えば、 2 . 0 ~ 8 . 0

とできる。

コートゴムが予め片面又は両面に付与された補強層によって中間ゴム層が形成される場合、上記補強層（コートゴム層を除く）間の中間ゴム層の厚さは、例えば、〇. 5 以上とできる。

[0065] （最外層）

本発明のマリンホースが更に有することができる最外層は特に限定されない。

上記最外層を例えばゴム層とできる。

上記最外層に含まれるゴムとしては、例えば、天然ゴム及び/又は合成ゴムが挙げられる。

上記最外層の厚さは、例えば、 2 . 〇〜 1 0 .

とできる。

[0066] （マリンホース）

本発明のマリンホースの内径は特に制限されない。例えば、 1 〇〜 3 0インチとできる。

本発明のマリンホースの長さは特に制限されない。例えば、 5〜 2 0メートルとできる。

実施例

[0067] 以下に実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし本発明はこれらに限定されない。 \¥02020/174857 18 卩（：171?2019/050634

[0068] ＜組成物の製造＞

下記第 1表の各成分を同表に示す組成（質量部）で配合した。具体的には、まず、下記第 1表に示す成分のうち、硫黄、加硫促進剤及びメチレン供与体を除く成分を、 1 . 5 リットルの密閉型ミキサーで 1 00°〇の条件下で 5分間混合してマスターバッチを得た。次に、得られたマスターバッチに硫黄、加硫促進剤及びメチレン供与体を下記第 1表に示す量で加え、これらをオープンロールで 50°〇の条件下で混合し、組成物を得た。

[0069] ＜評価＞

上記のとおり製造された組成物を用いて以下の評価を行った。結果を第 1 表にす。

（初期試験片の作製）

上記のとおり得られた各組成物を 1 48°〇のプレス成型機を用い、面圧 3 . 〇1\/1 ₃の圧力下で 60分間加硫して、

厚の加硫シートを作製した

」 1 3 ＜ 625 1 = 20 1 7に準じて、上記加硫シートから」 I 3規格の 3号ダンべルを打ち抜き、初期試験片を作製した。

[0070] （製品寿命）

本発明において、マリンホースの製品寿命は、加硫ゴムの破断時伸びで評価された。

-破断時伸びの測定

上記のとおり得られた初期試験片を用いて、」丨 3 [＜ 625 1 = 20 1

7に準拠して、室温の条件下で引張速度 50

分で引張試験を行い、破断時伸び（巳巳） [%] を測定した。

[0071] 製品寿命の評価基準

本発明において、巳巳が 600%以上である場合、マリンホースの製品寿命が長いと評価した。

巳巳が 600%より大きくなるほど、マリンホースの製品寿命がより長いと評価した。 \¥02020/174857 19 卩（：171?2019/050634

巳巳が 600 %未満である場合、マリンホースの製品寿命が短いと評価した。

[0072] （耐油性）

[0073] -浸潰試験

上記のとおり得られた初期試験片をトルエン/イソオクタン =60/40 （質量比）の混合液に室温の条件下で 1 68時間浸潰させる浸潰試験を行って、浸漬試験後試験片を得た。

[0074] 破断時引張強さ（丁巳）の測定

上記初期試験片を用いて、」丨 3 [<625 1 = 201 7に準拠して、室温の条件下で引張速度 50

分で引張試験を行い、初期破断時引張強さ [IV! 3] を測定した。

また、浸潰試験後試験片を用いて上記と同様に引張試験を行い、浸潰試験後破断時引張強さ [1\/1 ₃] を測定した。

[0075] 破断時引張強さ（丁巳）の低下率の算出

上記のとおり測定された、初期破断時引張強さ及び浸潰試験後破断時引張強さを下記式に当てはめて、浸潰試験前後での破断時引張強さの低下率を算出した。

破断時引張強さの変化率（％） = [ （浸潰試験後破断時引張強さ一初期破断時引張強さ） /初期破断時引張強さ] X I 00

[0076] 耐油性の評価基準

耐油性の評価基準は、次のとおりである。

本発明において、上記変化率の絶対値が〇〜 30%であった場合、耐油性に優れると評価した。

上記変化率の絶対値が〇〜 30 %であった場合、上記絶対値が 0 %に近いほど、耐油性により優れると評価した。

上記変化率の絶対値が 30%を超えた場合、耐油性が悪いと評価した。

[0077]

\¥02020/174857 21 卩（：171?2019/050634

[0078] 第 1表に示した各成分の詳細は以下のとおりである。

特定巳 [¾ 1 （八1\1量 45%） : 1\1 1 〇 1 □N 005 （八1\1量： 4

5質量％、ムーニー粘度： 50、分子量分布 1\/1 /1\/1 n : 5. 4、日本ゼオン社製）

[0079]

（八1\1量 33%） : 1\1 丨〇 I 1 042 （八1\1量： 33質量％、ムーニー粘度： 78、分子量分布 1\/1 /1\/^ : 4. 1、日本ゼオン社製）

[0080] 丁力ーボンブラック：丁力ーボンブラック（アサヒサーマル、旭力ジブチルフタレート吸油量

[0081] シリカ（酸性）： 3 丨〇 ₂ （ 1^~1 : 6. 4、ニップシール八〇、東ソー · シリカ社製）酸性シリカ

[0082] 可塑剤（0 丨）：フタル酸ジイソノニル

老化防止剤： 2, 2, 4—トリメチルー 1 , 2—ジヒドロキノリン重合体。商品名ノクラック 224、大内新興化学工業社製

加硫遅延剤： 1\!- （シクロへキシルチオ）ーフタルイミド。商品名 3八 1\1丁〇〇八[¾0 1 03 ?〇\^ 6 1% !_巳乂3丫3社製

酸化亜鉛（加硫助剤）：亜鉛華 3号（正同化学工業社）

ステアリン酸（加硫助剤）：ビーズステアリン酸（日油社製）加硫促進剤（〇） : 1\1-シクロヘキシルー 2 -ベンゾチアゾリルスルフェンアミド（ノクセラー〇、大内新興化学工業社製）

[0083] メチレン供与体：ヘキサメチレンテトラミン。ノクセラー! ^~1、大内新興化学工業社製

[0084] 硫黄：粉末イオゥ（細井化学工業社製）

[0085] （メチレン受容体）

- （比較）レゾルシノール：住友化学社製。下記構造 \¥02020/174857 22 卩（：171?2019/050634

[化 5]

- （比較）クレゾール ·ホルムアルデヒド樹脂：スミカノール 6 1 0 （住友化学社製。下記構造）下記式中、门は 1 6または 1 7である。

[化 6]

- （比較）カシュー変性フエノール樹脂：スミライトレジン

— 1、住友べークライト社製（下記構造）。 1\/1\«=6690、

689 。下記式中の nは、上記重量平均分子量又は数平均分子量に対応する値となるので、上記 1·!は 3を超える。また、上記（比較）カシュー変性フエノール樹脂は、上記式（丨）において、かっこ内に表される繰り返し単位がを有さず、片末端のフエノールが 8を有さない。

[化 7]

[0086] 特定フエノール樹脂 1 （カルダノール由来）：カルダノールに由来し、下記構造で表される化合物。商品名

東北化工社製。特定フエノ —ル樹脂 1は 25 °〇の条件下において液体である。特定フエノール樹脂 1の

\¥02020/174857 23 卩（：171?2019/050634

[化 8]

上記構造式において、各の位置は各ベンゼン環上の〇 1^~1基に対して位である。特定フエノール樹脂 1は、

が以下のとおり表され、が 1〜 3であるフエノール樹脂の混合物である。

[0087] [¾ = -〇₁₅1^~1₃₁ （約 5 %）

- （〇1^~1₂） ₇0 H = 0 H （〇1^~1₂） ₅〇1^~1₃ （約 3 5 %）

- （〇1^~1₂） ₇〇 1^~1 =〇 1^~1〇 1^~1₂〇 1^~1 =〇 1^~1 （〇1^~1₂） ₂〇1^~1₃ （約 2 0 %）

- （〇1^~1₂） ₇〇 1^~1 =〇 1^~1〇 1^~1₂〇 1^~1 =〇 1^~1〇 1^~1₂〇 1^~1 =〇（約 4 0 %）上記各の％数は、特定フエノール樹脂が有する全量に対する各の含有量の質量％である。

[0088] 第 1表に示す結果から明らかなように、特定巳を含有せず代わりに八

!\!量が所定の範囲より低い比較巳を含有する比較例 1は、耐油性が低かった。

特定フヱノール樹脂を含有せず代わりにレゾルシノールを含有する比較例 2は、製品寿命が短いと評価された。

特定フエノール樹脂を含有せず代わりに、上記式（丨）中の 1·!が所定の範囲を外れるクレゾール ·ホルムアルデヒド樹脂を含有する比較例 3は、耐油性が低くかつ製品寿命が短いと評価された。

特定フエノール樹脂を含有せず代わりに、上記式（丨）において、かっこ内に表される繰り返し単位がを有さず、片末端のフエノールがを有さず、 0が所定の範囲を外れるカシュー変性フエノール樹脂を含有する比較例 4 は、製品寿命が短いと評価された。

特定フエノール樹脂を含有しない比較例 5は、製品寿命が短いと評価され \¥02020/174857 24 卩（：171?2019/050634

た。

特定フエノール樹脂の含有量が所定の範囲を超える比較例 6は、耐油性が低かった。

[0089] これに対して、本発明の組成物は、耐油性に優れ、破断時伸びが高く、したがって、耐油性と製品寿命とを優れたレベルで両立させることができた。

Claims

\¥02020/174857 25 卩（：171?2019/050634 請求の範囲 [請求項 1 ] アクリロニトリル含有量が 4 0〜 4 5質量％のアクリロニトリルブタジェン共重合体と、シリカと、下記式（丨）で表され、 2 5 °〇の条件下において液体であるフェノ —ル樹脂と、メチレン供与体とを含有し、前記フェノール樹脂の含有量が、前記アクリロニトリルブタジェン共重合体 1 0 0質量部に対して、 1〜 9質量部である、マリンホース用ゴム組成物。

[化 1 ]

式（丨）中、 8は、それぞれ独立に、不飽和結合を有してもよい脂肪族炭化水素基であり、 1·!は 1〜 3である。

[請求項 2] 前記メチレン供与体の含有量が、前記アクリロニトリルブタジエン共重合体 1 〇〇質量部に対して、〇. 1〜 1質量部である、請求項 1 に記載のマリンホース用ゴム組成物。

[請求項 3] 式（丨）中、 8としての不飽和結合を有してもよい脂肪族炭化水素基の炭素数が、 2〜 2 0である、請求項 1又は 2に記載のマリンホース用ゴム組成物。

[請求項 4] 式（丨）中、 8が、それぞれ独立に、飽和の脂肪族炭化水素基、又は、不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基である、請求項 1〜 3のい \¥02020/174857 26 卩（：171?2019/050634

ずれか 1項に記載のマリンホース用ゴム組成物。

[請求項 5] 前記フエノール樹脂が、式（丨）中のとして、飽和の脂肪族炭化水素基、及び、不飽和結合を有する脂肪族炭化水素基を有する、請求項 1〜 4のいずれか 1項に記載のマリンホース用ゴム組成物。

[請求項 6] 前記メチレン供与体の含有量に対する前記フエノール樹脂の含有量の質量比（フエノール樹脂/メチレン供与体）が、 2 . 〇〜 2 0である、請求項 1〜 5のいずれか 1項に記載のマリンホース用ゴム組成物

[請求項 7] 請求項 1〜 6のいずれか 1項に記載のマリンホース用ゴム組成物を用いて形成されたマリンホース。

[請求項 8] 前記マリンホース用ゴム組成物を用いて形成された最内層を有する

、請求項 7に記載のマリンホース。