WO2020066510A1 - 高分子化合物及び発光素子の製造方法 - Google Patents

高分子化合物及び発光素子の製造方法 Download PDF

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美桜 白鳥
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Abstract

微量金属が十分に低減されている高分子化合物の製造方法を提供すること。 式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物Aを精製して、式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物Bを製造する方法であって、 該精製が、グラファイトカーボンブラック、モレキュラーシーブ、シリカゲル、ケイ酸マグネシウム、珪藻土、ゼオライト、アルミナ、活性炭、酸性白土及び活性白土からなる群より選ばれる3種類以上の異なる吸着剤を、該高分子化合物Aと有機溶媒とを含む溶液と接触させる工程、ならびに 該高分子化合物A、該吸着剤及び該有機溶媒を含む混合液から、該吸着剤及び/又は該有機溶媒を除去する工程 を含み、 該吸着剤のうち少なくとも1種類はアルミナ又はケイ酸マグネシウムである、製造方法[式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位は明細書に記載の通り]。

Description

高分子化合物及び発光素子の製造方法
 本発明は、高分子化合物の製造方法及び高分子化合物を用いた発光素子の製造方法に関する。
 有機エレクトロルミネッセンス素子に用いられている材料では、有機化合物中に含まれている微量金属が劣化の原因として考えられている(特許文献1)。ここで、有機エレクトロルミネッセンス素子に用いられている材料の中でも、高分子化合物は、例えば、触媒である遷移金属錯体の存在下、芳香族ジボロン酸と芳香族ジハロゲン化物とを鈴木カップリング反応させることにより合成することができる(特許文献2)。この際、触媒に用いられた微量金属が残留することがある。
特開2017-109956号公報 特開2015-110751号公報
 しかし、前記高分子化合物は、微量金属が十分に低減されていなかった。
 そこで、本発明は、微量金属が十分に低減されている高分子化合物の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、微量金属が十分に低減されている当該高分子化合物を用いた発光素子の製造方法を提供することも目的とする。
 本発明は、以下の[1]~[6]を提供する。
[1]
 式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物A(以下、高分子化合物Aと表記する場合がある)を精製して、式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物B(以下、高分子化合物Bと表記する場合がある)を製造する方法であって、
 該精製が、グラファイトカーボンブラック、モレキュラーシーブ、シリカゲル、ケイ酸マグネシウム、珪藻土、ゼオライト、アルミナ、活性炭、酸性白土及び活性白土からなる群より選ばれる3種類以上の異なる吸着剤を、該高分子化合物Aを含む有機溶媒の溶液と接触させる工程、ならびに
該高分子化合物A、該吸着剤及び該有機溶媒を含む混合液から、該吸着剤及び/又は該有機溶媒を除去する工程を含み、
 該吸着剤のうち少なくとも1種類はアルミナ又はケイ酸マグネシウムである、製造方法。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000006
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000007
[式中、
 nA及びnBは、それぞれ独立に、0~5の整数を表し、na及びnbは、それぞれ独立に、1又は2を表す。nA及びnBが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
 Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
 LA及びLBは、それぞれ独立に、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R'は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LA及びLBが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。LA及びLBが、-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表す場合、別の-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子が隣接することはない。
 XAは、式(XL-1)~式(XL-8)、式(XL-14)~式(XL-16)若しくは式(XL-19)で表される架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、XAのうち少なくとも1つは、前記式(XL-1)~前記式(XL-8)、前記式(XL-14)~前記式(XL-16)若しくは前記 式(XL-19)で表される架橋基である。XAが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Bは、式(XL-9)~式(XL-13)、式(XL-17)、式(XL-18)若しくは式(XL-20)で表される架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、XBのうち少なくとも1つは、前記式(XL-9)~前記式(XL-13)、前記式(XL-17)、前記式(XL-18)若しくは前記式(XL-20)で表される架橋基である。XBが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000008
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000009
[式中、
 mA及びmBは、それぞれ独立に、0~5の整数を表し、ma及びmbは、それぞれ独立に、1~4の整数を表し、ca及びcbは、それぞれ独立に、0又は1を表す。mA及びmBが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
 Ar4及びAr7は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基、複素環基、又は、芳香族炭化水素基と複素環基とが直接結合した基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
 Ar3、Ar5、Ar6及びAr8は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
 Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、Ar7及びAr8はそれぞれ、当該基が結合している窒素原子に結合している当該基以外の基と、直接又は酸素原子若しくは硫黄原子を介して結合して、環を形成していてもよい。
 KA及びKBは、それぞれ独立に、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R'は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。KA及びKBが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。KA及びKBが、-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表す場合、別の-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子が隣接することはない。
 XMは、式(XL-1)~式(XL-8)、式(XL-14)~式(XL-16)若しくは式(XL-19)で表される架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、XMのうち少なくとも1つは、前記式(XL-1)~前記式(XL-8)、前記式(XL-14)~前記式(XL-16)若しくは前記式(XL-19)で表される架橋基である。
Mが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
Nは、式(XL-9)~式(XL-13)、式(XL-17)、式(XL-18)若しくは式(XL-20)で表される架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、XNのうち少なくとも1つは、前記式(XL-9)~前記式(XL-13)、前記式(XL-17)、前記式(XL-18)若しくは前記式(XL-20)で表される架橋基である。XNが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000010
[式中、RXLは、メチレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、nXLは、0~5の整数を表す。RXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するnXLは、同一でも異なっていてもよい。*は結合位置を表す。これらの架橋基は置換基を有していてもよい。]
[2]
 前記高分子化合物Aが前記式(2-2)で表される構成単位及び前記式(2-4)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、[1]に記載の製造方法。
[3]
 前記高分子化合物Aが前記式(2-1)で表される構成単位及び前記式(2-3)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種類、ならびに前記式(2-2)で表される構成単位及び前記式(2-4)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種類、を併せて含む、[2]に記載の製造方法。
[4]
 前記3種類以上の異なる吸着剤のうち、少なくとも1種類は活性炭、酸性白土又は活性白土である、[1]~[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]
 前記3種類以上の異なる吸着剤のうち、少なくとも1種類はシリカゲル又は珪藻土である、[1]~[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]
 陽極、有機層及び陰極を積層する工程を含む、発光素子の製造方法であって、前記発光素子が前記陽極及び前記陰極の間に前記有機層を有し、前記有機層を構成する層のうち少なくとも一層の積層工程が、[1]~[5]のいずれか一項に記載の製造方法を用いて得られる高分子化合物Bを含む原料の熱硬化により行われる、方法。
 本発明によれば、微量金属が十分に低減されている高分子化合物の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、微量金属が十分に低減されている当該高分子化合物を用いた発光素子の製造方法を提供することもできる。
 以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
 <共通する用語の説明>
 本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
 Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i-Prはイソプロピル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。
 水素原子は、重水素原子であっても、軽水素原子であってもよい。
 金属錯体を表す式中、中心金属との結合を表す実線は、共有結合又は配位結合を意味する。
 「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×104~1×108である重合体を意味する。
 「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位を意味する。なお、高分子化合物中に2個以上の構成単位が存在する場合、一般に「繰り返し単位」と呼ばれる。
 「アルキル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~50であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~20である。分岐のアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~50であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~20である。
 アルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソアミル基、2-エチルブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、3-プロピルヘプチル基、デシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-エチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、ドデシル基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基(例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、3-フェニルプロピル基、3-(4-メチルフェニル)プロピル基、3-(3,5-ジ-ヘキシルフェニル)プロピル基、6-エチルオキシヘキシル基)が挙げられる。
 「シクロアルキル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~50であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~20である。
 シクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基が挙げられる。
 「アリール基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団を意味する。アリール基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~20であり、より好ましくは6~10である。
 アリール基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセニル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニル基、1-ピレニル基、2-ピレニル基、4-ピレニル基、2-フルオレニル基、3-フルオレニル基、4-フルオレニル基、2-フェニルフェニル基、3-フェニルフェニル基、4-フェニルフェニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
 「アルコキシ基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~40であり、好ましくは4~10である。分岐のアルコキシ基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~40であり、好ましくは4~10である。
 アルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、イソブチルオキシ基、tert-ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、ラウリルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
 「シクロアルコキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~40であり、好ましくは4~10である。
 シクロアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
 「アリールオキシ基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~48である。
 アリールオキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェノキシ基、1-ナフチルオキシ基、2-ナフチルオキシ基、1-アントラセニルオキシ基、9-アントラセニルオキシ基、1-ピレニルオキシ基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、フッ素原子等で置換された基が挙げられる。
 「p価の複素環基」(pは、1以上の整数を表す。)とは、複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団を意味する。p価の複素環基の中でも、芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうちp個の水素原子を除いた残りの原子団である「p価の芳香族複素環基」が好ましい。
 「芳香族複素環式化合物」は、オキサジアゾール、チアジアゾール、チアゾール、オキサゾール、チオフェン、ピロール、ホスホール、フラン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、トリアジン、ピリダジン、キノリン、イソキノリン、カルバゾール、ジベンゾホスホール等の複素環自体が芳香族性を示す化合物、及び、フェノキサジン、フェノチアジン、ジベンゾボロール、ジベンゾシロール、ベンゾピラン等の複素環自体は芳香族性を示さなくとも、複素環に芳香環が縮環されている化合物を意味する。
 1価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2~60であり、好ましくは4~20である。
 1価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ピリミジニル基、トリアジニル基、及び、これらの基における水素原子が、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基等で置換された基が挙げられる。
 「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
 「アミノ基」は、置換基を有していてもよく、置換アミノ基が好ましい。アミノ基が有する置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基が好ましい。
 置換アミノ基としては、例えば、ジアルキルアミノ基、ジシクロアルキルアミノ基及びジアリールアミノ基が挙げられる。
 アミノ基としては、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビス(4-メチルフェニル)アミノ基、ビス(4-tert-ブチルフェニル)アミノ基、ビス(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)アミノ基が挙げられる。
 「アルケニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。直鎖のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~30であり、好ましくは3~20である。分岐のアルケニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~30であり、好ましくは4~20である。
 「シクロアルケニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~30であり、好ましくは4~20である。
 アルケニル基及びシクロアルケニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、2-ブテニル基、3-ブテニル基、3-ペンテニル基、4-ペンテニル基、1-ヘキセニル基、5-ヘキセニル基、7-オクテニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
 「アルキニル基」は、直鎖及び分岐のいずれでもよい。アルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常2~20であり、好ましくは3~20である。分岐のアルキニル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4~30であり、好ましくは4~20である。
 「シクロアルキニル基」の炭素原子数は、置換基の炭素原子を含めないで、通常4~30であり、好ましくは4~20である。
 アルキニル基及びシクロアルキニル基は、置換基を有していてもよく、例えば、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、2-ブチニル基、3-ブチニル基、3-ペンチニル基、4-ペンチニル基、1-ヘキシニル基、5-ヘキシニル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられる。
 「アリーレン基」は、芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団を意味する。アリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
 アリーレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、ジヒドロフェナントレンジイル基、ナフタセンジイル基、フルオレンジイル基、ピレンジイル基、ペリレンジイル基、クリセンジイル基、及び、これらの基が置換基を有する基が挙げられ、好ましくは、式(A-1)~式(A-20)で表される基である。アリーレン基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000011
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000012
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000013
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000014
[式中、R及びRaは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表す。複数存在するR及びRaは、各々、同一でも異なっていてもよく、Ra同士は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
 2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常、2~60であり、好ましくは、3~20であり、より好ましくは、4~15である。
 2価の複素環基は、置換基を有していてもよく、例えば、ピリジン、ジアザベンゼン、トリアジン、アザナフタレン、ジアザナフタレン、カルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、ジベンゾシロール、フェノキサジン、フェノチアジン、アクリジン、ジヒドロアクリジン、フラン、チオフェン、アゾール、ジアゾール、トリアゾールから、環を構成する炭素原子又はヘテロ原子に直接結合している水素原子のうち2個の水素原子を除いた2価の基が挙げられ、好ましくは、式(AA-1)~式(AA-34)で表される基である。2価の複素環基は、これらの基が複数結合した基を含む。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000015
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000016
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000017
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000018
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000019
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000020
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000021
[式中、R及びRaは、前記と同じ意味を表す。]
 「架橋基」とは、加熱、紫外線照射、近紫外線照射、可視光照射、赤外線照射、ラジカル反応等に供することにより、新たな結合を生成することが可能な基であり、好ましくは、前記式(XL-1)~式(XL-20)で表される架橋基である。
 「置換基」とは、例えば、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1価の複素環基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、置換アミノ基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基及びシクロアルキニル基を表す。置換基は架橋基であってもよい。
 微量金属の含量は、ICP/MS法又はICP/AES法により測定することができる。即ち、微量金属の含量とは、ICP/MS法又はICP/AES法により測定した際の微量の金属原子の質量濃度を意味する。実施例及び比較例では、ICP/MS法又はICP/AES法によりパラジウムの質量濃度を測定した。
 <製造方法>
 本発明の製造方法は、前記式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物Aを精製して、前記式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物Bを得る製造方法であって、グラファイトカーボンブラック、モレキュラーシーブ、シリカゲル、ケイ酸マグネシウム、珪藻土、ゼオライト、アルミナ、活性炭、酸性白土及び活性白土の中からなる群より選ばれる3種類以上の異なる吸着剤を、該高分子化合物Aを含む有機溶媒の溶液と接触させる工程を含み、該吸着剤のうち少なくとも1種類はアルミナ又はケイ酸マグネシウムである製造方法である。本発明の方法において原料として用いる、前記式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物を、高分子化合物Aと示すこともある。そして、本発明の方法により得られる、微量金属の含有量が低減された、前記式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物を、高分子化合物Bと示すこともある。本発明の製造方法により、高分子化合物Aから微量金属を十分に除去でき、微量金属の含有量(質量分率)の少ない高分子化合物Bを製造することができる。従って、高分子化合物Aは、前記式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物及び微量金属を含む組成物と解釈することもできる。また、同様に高分子化合物Bは、前記式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物及び微量金属を含む組成物と解釈することもできる。
 [式(2-1)で表される構成単位]
 nAは、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは1~4の整数であり、より好ましくは1である。
 naは、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは2である。
 Ar1は、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。
 Ar1で表される芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
 Ar1で表される芳香族炭化水素基のna個の置換基を除いたアリーレン基部分としては、好ましくは、式(A-1)~式(A-20)で表される基であり、より好ましくは、式(A-1)、式(A-2)、式(A-6)~式(A-10)、式(A-19)又は式(A-20)で表される基であり、さらに好ましくは、式(A-1)、式(A-2)、式(A-7)、式(A-9)又は式(A-19)で表される基であり、特に好ましくは、式(A-1)又は式(A-9)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 Ar1で表される複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~60であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~18である。
 Ar1で表される複素環基のna個の置換基を除いた2価の複素環基部分としては、好ましくは、式(AA-1)~式(AA-34)で表される基である。
 Ar1で表される芳香族炭化水素基及び複素環基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基及びシアノ基が挙げられる。
 LAで表されるアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~20であり、好ましくは1~15であり、より好ましくは1~10であり、更に好ましくは1~3である。LAで表されるシクロアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~20である。
 アルキレン基及びシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基、オクチレン基が挙げられ、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が好ましい。
 LAで表されるアルキレン基及びシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよい。
アルキレン基及びシクロアルキレン基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基及びシアノ基が挙げられる。
 LAで表されるアリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリーレン基としては、o-フェニレン、m-フェニレン、p-フェニレンが挙げられる。アリーレン基が有してもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基及びシアノ基が挙げられる。
 LAは、高分子化合物Aの製造が容易になるため、好ましくはフェニレン基又はアルキレン基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 XAが架橋基の場合、高分子化合物Bの微量金属の低減が優れるので、好ましくは式(XL-1)、式(XL-3)、式(XL-5)、式(XL-7)、式(XL-16)又は式(XL-19)で表される架橋基であり、より好ましくは式(XL-1)、式(XL-16)又は式(XL-19)で表される架橋基であり、更に好ましくは式(XL-1)で表される架橋基である。
 式(2-1)で表される構成単位は、高分子化合物Bの微量金属の低減が優れるので、高分子化合物Aに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5~50モル%であり、より好ましくは3~30モル%であり、更に好ましくは5~25モル%である。
 式(2-1)で表される構成単位は、高分子化合物A中に、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
 式(2-1)で表される構成単位としては、例えば、式(2-1-1)~式(2-1-30)で表される構成単位が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000022
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000023
 [式(2-2)で表される構成単位]
 nBは、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは0又は1であり、より好ましくは0である。
 nbは、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは2である。
 Ar2は、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。
 Ar2で表される芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
 Ar2で表される芳香族炭化水素基のnb個の置換基を除いたアリーレン基部分としては、好ましくは、式(A-1)~式(A-20)で表される基であり、より好ましくは、式(A-1)、式(A-6)~式(A-11)、式(A-19)又は式(A-20)で表される基であり、さらに好ましくは、式(A-1)、式(A-6)、式(A-9)、式(A-10)又は式(A-19)で表される基であり、特に好ましくは、式(A-1)、式(A-9)又は式(A-10)で表される基である。これらの基は置換基を有していてもよい。
 Ar2で表される複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~60であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~18である。
 Ar2で表される複素環基のnb個の置換基を除いた2価の複素環基部分としては、好ましくは、式(AA-1)~式(AA-34)で表される基である。
 Ar2で表される芳香族炭化水素基及び複素環基は置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基及びシアノ基が挙げられる。
 LBで表されるアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~20であり、好ましくは1~15であり、より好ましくは1~10である。KAで表されるシクロアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~20である。
 アルキレン基及びシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基、オクチレン基が挙げられる。
 LBで表されるアルキレン基及びシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよい。
アルキレン基及びシクロアルキレン基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基及びシアノ基が挙げられる。
 LBで表されるアリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリーレン基としては、o-フェニレン、m-フェニレン、p-フェニレンが挙げられる。アリーレン基が有してもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、シアノ基及び式(XL-1)~式(XL-20)で表される架橋基が挙げられる。
 LBは、高分子化合物Bの製造が容易になるため、好ましくはフェニレン基又はアルキレン基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 XBが架橋基の場合、高分子化合物Bの微量金属の低減が優れるので、好ましくは式(XL-17)又は式(XL-18)で表される架橋基であり、より好ましくは式(XL-17)で表される基である。
 式(2-2)で表される構成単位は、高分子化合物Bの架橋性が優れるので、高分子化合物Aに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5~50モル%であり、より好ましくは3~30モル%であり、更に好ましくは5~25モル%である。
 式(2-2)で表される構成単位は、高分子化合物A中に、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
 式(2-2)で表される構成単位としては、例えば、式(2-2-1)~式(2-2-30)で表される構成単位が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000024
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000025
 [式(2-3)で表される構成単位]
 mAは、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは1~4であり、より好ましくは1である。
 caは、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは0である。
 maは、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは2である。
 Ar4は、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基である。
 Ar4で表される芳香族炭化水素基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
 Ar4で表される芳香族炭化水素基のma個の置換基を除いたアリーレン基部分としては、好ましくは、式(A-1)~式(A-20)で表される基であり、より好ましくは、式(A-1)、式(A-2)、式(A-6)~式(A-10)、式(A-19)又は式(A-20)で表される基であり、さらに好ましくは、式(A-1)、式(A-2)、式(A-7)、式(A-9)又は式(A-19)で表される基であり、特に好ましくは、式(A-1)又は式(A-9)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 Ar4で表される複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~60であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~18である。
 Ar4で表される複素環基のma個の置換基を除いた2価の複素環基部分としては、好ましくは、式(AA-1)~式(AA-34)で表される基である。
 Ar4で表される芳香族炭化水素基及び複素環基は置換基を有していてもよく、置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基及びシアノ基が挙げられる。
 Ar3及びAr5は、高分子化合物Bの製造が容易になるため、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
 Ar3及びAr5で表されるアリーレン基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常6~60であり、好ましくは6~30であり、より好ましくは6~18である。
 Ar3及びAr5で表されるアリーレン基としては、好ましくは、式(A-1)~式(A-20)で表される基であり、より好ましくは、式(A-1)、式(A-2)、式(A-6)~式(A-10)、式(A-19)又は式(A-20)で表される基であり、さらに好ましくは、式(A-1)、式(A-2)、式(A-7)、式(A-9)又は式(A-19)で表される基であり、特に好ましくは、式(A-1)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 Ar3及びAr5で表される2価の複素環基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常2~60であり、好ましくは3~30であり、より好ましくは4~18である。
 Ar3及びAr5で表される2価の複素環基部分としては、好ましくは、式(AA-1)~式(AA-34)で表される基である。
 KAで表されるアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常1~20であり、好ましくは1~15であり、より好ましくは1~10である。KAで表されるシクロアルキレン基は、置換基の炭素原子数を含めないで、通常3~20である。
 アルキレン基及びシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよく、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、シクロヘキシレン基、オクチレン基が挙げられる。
 KAで表されるアルキレン基及びシクロアルキレン基は、置換基を有していてもよい。
アルキレン基及びシクロアルキレン基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基及びシアノ基が挙げられる。
 KAで表されるアリーレン基は、置換基を有していてもよい。アリーレン基としては、o-フェニレン、m-フェニレン、p-フェニレンが挙げられる。アリーレン基が有してもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基及びシアノ基が挙げられる。
 KAは、高分子化合物Bの製造が容易になるため、好ましくはフェニレン基又はアルキレン基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 XMが架橋基の場合、高分子化合物Bの微量金属の低減が優れるので、好ましくは式(XL-1)、式(XL-3)、式(XL-5)、式(XL-7)、式(XL-16)又は式(XL-19)で表される架橋基であり、より好ましくは式(XL-1)、式(XL-16)又は式(XL-19)で表される架橋基である。
 式(2-3)で表される構成単位は、高分子化合物Bの微量金属の低減が優れるので、高分子化合物Aに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5~50モル%であり、より好ましくは3~30モル%であり、更に好ましくは5~25モル%である。
 式(2-3)で表される構成単位は、高分子化合物B中に、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
 式(2-3)で表される構成単位としては、例えば、式(2-3-F1)~式(2-3-F53)で表される構成単位が挙げられ、これらの構成単位は置換基を有していてもよい。これらの中でも、高分子化合物Bの架橋性がより優れるので、好ましくは、式(2-3-F1)~式(2―3-F6)、式(2-3-F13)~式(2-3-F20)、式(2-3-F22)~式(2-3-F25)、式(2-3-F31)~式(2-3-F40)又は式(2-3-F48)~式(2-3-F53)で表される構成単位であり、より好ましくは、式(2-3-F1)~式(2-3-F6)、式(2-3-F31)~式(2-3-F34)、式(2-3-F36)、又は式(2-3-F37)で表される構成単位であり、更に好ましくは、式(2-3-F1)~式(2-3-F6)、式(2-3-F32)、式(2-3-F34)、式(2-3-F36)、又は式(2-3-F37)で表される構成単位である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000026
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000027
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000028
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000029
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000030
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000031
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000032
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000033
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000034
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000035
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000036
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000037
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000038
[式中、KA及びXMは、前記と同じ意味を表す。KA及びXMが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
 [式(2-4)で表される構成単位]
 mBは、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは0~2であり、より好ましくは0又は1である。
 cbは、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは1である。
 mbは、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは2である。
 Ar7の好ましい範囲は、前記Ar4の好ましい範囲と同じである。
 Ar6及びAr8の好ましい範囲は、前記Ar3及びAr5の好ましい範囲と同じである。
 KBの好ましい範囲は、前記KAの好ましい範囲と同じである。
 XNの好ましい範囲は、前記XBの好ましい範囲と同じである。
 式(2-4)で表される構成単位は、高分子化合物Bの微量金属の低減が優れるので、高分子化合物Aに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5~50モル%であり、より好ましくは3~30モル%であり、更に好ましくは5~25モル%である。
 式(2-4)で表される構成単位は、高分子化合物A中に、1種のみ含まれていてもよく、2種以上含まれていてもよい。
 式(2-4)で表される構成単位としては、例えば、式(2-4-F1)~式(2-4-F53)で表される構成単位が挙げられ、これらの構成単位は置換基を有していてもよい。これらの中でも、高分子化合物Bの架橋性がより優れるので、好ましくは、式(2-4-F1)~式(2―4-F6)、式(2-4-F13)~式(2-4-F20)、式(2-4-F22)~式(2-4-F25)、式(2-4-F31)~式(2-4-F40)又は式(2-4-F48)~式(2-4-F53)で表される構成単位であり、より好ましくは、式(2-4-F1)~式(2-4-F6)、式(2-4-F31)~式(2-4-F34)又は式(2-4-F36)で表される構成単位であり、更に好ましくは、式(2-4-F1)~式(2-4-F6)、式(2-4-F32)、式(2-4-F34)又は式(2-4-F36)で表される構成単位である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000039
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000040
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000041
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000042
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000043
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000044
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000045
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000046
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000047
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000048
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000049
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000050
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000051
[式中、KB及びXNは、前記と同じ意味を表す。KB及びXNが複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
 前記式(2-1)~前記式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物A及びBについて説明する。
 該高分子化合物A及びB中の構成単位は、前記式(2-2)で表される構成単位、及び、前記式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含むことが好ましく、前記式(2-1)で表される構成単位、及び、前記式(2-3)で表される構成単位から少なくとも1種類、並びに、前記式(2-2)で表される構成単位、及び、前記式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類併せて含むことがより好ましい。
 該高分子化合物A及びB中の構成単位は、前記式(2-1)で表される構成単位、及び、前記式(2-3)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む場合、前記式(2-3)で表される構成単位がより好ましい。
 該高分子化合物A及びBは、前記式(2-1)~前記式(2-4)で表される構成単位以外の構成単位として、式(X)、式(Y)又は式(Z)で表される構成単位から少なくとも一種類を含むことが好ましい。式(X)、式(Y)又は式(Z)で表される構成単位については後述する。
 該高分子化合物A及びBとしては、例えば、高分子化合物P-1~P-8が挙げられる。ここで、「その他」とは、式(2-1)~式(2-4)、式(X)、式(Y)又は式(Z)で表される構成単位以外の構成単位を意味する。その他の構成単位としては特に限定されないが、例えば、アルキレン基、-CO-で表される基、-O-で表される基等が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000052
[表中、q、r、s、t、u、vは、各構成単位のモル比率を表す。q+r+s+t+u+v=100であり、かつ、70≦q+r+s+t+u≦100である。]
 本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bの末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合に発光特性や輝度寿命が低下する可能性があるので、好ましくは安定な基である。この末端基としては、主鎖と共役結合している基が好ましく、炭素-炭素結合を介してアリール基又は1価の複素環基と結合している基が挙げられる。
 本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bは、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよいが、複数種の原料モノマーを共重合してなる共重合体であることが好ましい。
 [式(X)で表される構成単位]
 本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bは、下記式(X)で表される構成単位を含んでもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000053
[式中、
 a1及びa2は、それぞれ独立に、0以上の整数を表す。
 ArX1及びArX3は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
 ArX2及びArX4は、それぞれ独立に、アリーレン基、2価の複素環基、又は、アリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ArX2及びArX4が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
 RX1、RX2及びRX3は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。RX2及びRX3が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。]
 式(X)で表される構成単位は、前記式(2-3)又は前記式(2-4)で表される構成単位とは異なり、通常、非架橋性の構成単位である。
 a1は、本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bを用いた発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは2以下の整数であり、より好ましくは0又は1であり、更に好ましくは0である。
 a2は、本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bを用いた発光素子の輝度寿命が優れるので、好ましくは2以下の整数であり、より好ましくは0である。
 RX1、RX2及びRX3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 ArX1及びArX3で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)又は式(A-9)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 ArX1及びArX3で表される2価の複素環基は、より好ましくは式(AA-1)、式(AA-2)又は式(AA-7)~式(AA-26)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 ArX1及びArX3は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
 ArX2及びArX4で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-9)~式(A-11)又は式(A-19)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)又は式(A-9)で表される基であり、特に好ましくは式(A-9)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 ArX2及びArX4で表される2価の複素環基のより好ましい範囲は、ArX1及びArX3で表される2価の複素環基のより好ましい範囲と同じである。
 ArX2及びArX4で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、ArX1及びArX3で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同じである。
 ArX2及びArX4で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、例えば、下記式で表される基が挙げられ、これらは置換基を有していてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000054
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000055
[式中、RXXは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。]
 RXXは、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 ArX2及びArX4は、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
 ArX1~ArX4及びRX1~RX3で表される基が有してもよい置換基としては、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
 式(X)で表される構成単位としては、好ましくは式(X-1)~式(X-7)で表される構成単位であり、より好ましくは式(X-1)~式(X-6)で表される構成単位であり、更に好ましくは式(X-1)~式(X-5)で表される構成単位である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000056
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000057
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000058
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000059
[式中、RX4及びRX5は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、1価の複素環基又はシアノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRX4は、同一でも異なっていてもよい。複数存在するRX5は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRX5同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
 式(X)で表される構成単位の含有量は、正孔輸送性がより優れるので、高分子化合物Aに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.1~50モル%であり、より好ましくは1~50モル%であり、更に好ましくは5~50モル%である。
 本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bにおいて、式(X)で表される構成単位は、1種のみ含まれていても、2種以上含まれていてもよい。
 [式(Y)で表される構成単位]
 本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bは、式(Y)で表される構成単位を含んでいてもよい。式(Y)で表される構成単位は、前記式(2-1)、前記式(2-2)で表される構成単位及び後述する式(Z)で表される構成単位とは異なり、通常、非架橋性の構成単位である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000060
[式中、ArY1は、前記式(2-1)、前記式(2-2)、及び後述する式(Z-1)~式(Z-3)で表される基以外のアリーレン基を示す。]
 ArY1で表されるアリーレン基は、より好ましくは式(A-1)、式(A-6)、式(A-7)、式(A-9)~式(A-11)、式(A-13)又は式(A-19)で表される基であり、更に好ましくは式(A-1)、式(A-7)、式(A-9)又は式(A-19)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 ArY1で表される2価の複素環基は、より好ましくは式(AA-4)、式(AA-10)、式(AA-13)、式(AA-15)、式(AA-18)又は式(AA-20)で表される基であり、更に好ましくは式(AA-4)、式(AA-10)、式(AA-18)又は式(AA-20)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 ArY1で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基における、アリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲は、それぞれ、前述のArY1で表されるアリーレン基及び2価の複素環基のより好ましい範囲、更に好ましい範囲と同様である。
 ArY1で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基としては、式(X)のArX2及びArX4で表されるアリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基と同様のものが挙げられる。
 ArY1で表される基としては、好ましくは置換基を有していてもよいアリーレン基である。
 ArY1で表される基が有してもよい置換基は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は更に置換基を有していてもよい。
 式(Y)で表される構成単位としては、例えば、式(Y-1)~(Y-7)で表される構成単位が挙げられ、本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bを用いた発光素子の輝度寿命の観点からは、好ましくは式(Y-1)又は(Y-2)で表される構成単位であり、電子輸送性の観点からは、好ましくは式(Y-3)又は(Y-4)で表される構成単位であり、正孔輸送性の観点からは、好ましくは式(Y-5)~(Y-7)のいずれかで表される構成単位である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000061
[式中、RY1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY1は、同一でも異なっていてもよく、隣接するRY1同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
 RY1は、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、より好ましくは水素原子又はアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 式(Y-1)で表される構成単位は、好ましくは、式(Y-1')で表される構成単位である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000062
[式中、RY11は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY11は、同一でも異なっていてもよい。]
 RY11は、好ましくは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、より好ましくは、アルキル基又はシクロアルキル基であり、更に好ましくはアルキル基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000063
[式中、
 RY1は、前記と同じ意味を表す。
 XY1は、-C(RY2)2-、-C(RY2)=C(RY2)-又は-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基を表す。RY2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY2は、同一でも異なっていてもよく、RY2同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
 RY2は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 XY1において、-C(RY2)2-で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、双方がアリール基、双方が1価の複素環基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基であり、より好ましくは一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。2個存在するRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、-C(RY2)2-で表される基としては、好ましくは式(Y-A1)~式(Y-A5)で表される基であり、より好ましくは式(Y-A4)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000064
 XY1において、-C(RY2)=C(RY2)-で表される基中の2個のRY2の組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 XY1において、-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基中の4個のRY2は、好ましくは置換基を有していてもよいアルキル基又はシクロアルキル基である。複数あるRY2は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよく、RY2が環を形成する場合、-C(RY2)2-C(RY2)2-で表される基は、好ましくは式(Y-B1)~式(Y-B5)で表される基であり、より好ましくは式(Y-B3)で表される基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000065
[式中、RY2は、前記と同じ意味を表す。]
 式(Y-2)で表される構成単位は、式(Y-2')で表される構成単位であることが好ましい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000066
[式中、RY1及びXY1は、前記と同じ意味を表す。]
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000067
[式中、
 RY1は、前記と同じ意味を表す。
 RY3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。] 
 RY3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000068
[式中、
 RY1は、前記を同じ意味を表す。
 RY4は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。] 
 RY4は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 式(Y)で表される構成単位であって、ArY1がアリーレン基である構成単位の含有量は、本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bを用いた発光素子の輝度寿命が優れるので、高分子化合物Aに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5~80モル%であり、より好ましくは30~60モル%である。
 式(Y)で表される構成単位であって、ArY1が2価の複素環基、又は、アリーレン基と2価の複素環基とが直接結合した2価の基である構成単位の含有量は、本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bを用いた発光素子の電荷輸送性が優れるので、高分子化合物Aに含まれる構成単位の合計量に対して、好ましくは0.5~60モル%であり、より好ましくは3~50モル%である。
 本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bにおいて、式(Y)で表される構成単位は、一種のみ含まれていても二種以上含まれていてもよい。
 [式(Z)で表される構成単位]
 本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bは、式(Z)で表される構成単位を含んでいてもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000069
[式中、ArZ1は、下記式(Z-1)~下記式(Z-3)で表される2価の基である。] 
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000070
[式中、
 R1~R10は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。また、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。
 Zaは、-C(RY3)2-、-C(RY3)=C(RY3)-又は-C(RY3)2-C(RY3)2-で表される基を表す。RY3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。複数存在するRY3は、同一でも異なっていてもよく、RY3同士は互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
 RY3は、好ましくはアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基であり、より好ましくはアルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、これらの基は置換基を有していてもよい。
 Zaにおいて、-C(RY3)2-で表される基中の2個のRY3の組み合わせは、好ましくは双方がアルキル基若しくはシクロアルキル基、双方がアリール基、双方が1価の複素環基、又は、一方がアルキル基若しくはシクロアルキル基で他方がアリール基若しくは1価の複素環基である。これらの基は置換基を有していてもよい。2個存在するRY3は互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。
 R1~R10は、高分子化合物Bの微量金属の低減がより優れるので、好ましくは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、より好ましくは水素原子である。
 本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bにおいて、式(Z)で表される構成単位は、一種のみ含まれていても二種以上含まれていてもよい。
 本発明の製造方法で得られる高分子化合物Bは、式(2-1)で表される構成単位及び式(2-2)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構成単位と、式(X)で表される構成単位と、式(Y)で表される構成単位とを有する高分子化合物であること、式(2-3)で表される構成単位及び式(2-4)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構成単位と、式(X)で表される構成単位と、式(Y)で表される構成単位とを有する高分子化合物であることが好ましい。
 <吸着剤>
 吸着剤は、グラファイトカーボンブラック、モレキュラーシーブ、シリカゲル、ケイ酸マグネシウム、珪藻土、ゼオライト、アルミナ、活性炭、酸性白土及び活性白土からなる群より選ばれる異なる3種類以上を用い、該吸着剤のうち少なくとも1種類はアルミナ又はケイ酸マグネシウムである。吸着剤は、高分子化合物Aと有機溶媒とを含む溶液と接触させることによって、高分子化合物Aに残留した微量金属を低減させる。
 3種類の異なる吸着剤のうち、少なくとも1種類は、アルミナであることが好ましい。
 3種類以上の異なる吸着剤のうち、少なくとも1種類は活性炭、酸性白土又は活性白土であることが好ましく、活性炭又は活性白土であることがより好ましく、活性白土であることが更に好ましい。
 3種類以上の異なる吸着剤のうち、少なくとも1種類はシリカゲル又は珪藻土であることが好ましい。
 3種類以上の異なる吸着剤は、如何なる順番で用いてもよいが、第一にアルミナ又はケイ酸マグネシウムを用い、第二に活性炭、酸性白土又は活性白土を用い、第三にシリカゲル又は珪藻土を用いることが好ましい。
 3種類以上の異なる吸着剤は、同時に用いても、分離して用いてもよい。
 3種類以上の異なる吸着剤による吸着において、溶媒を用いる際の温度は、通常、-80℃~180℃であり、好ましくは0℃~80℃であり、より好ましくは0℃~50℃である。溶媒を用いる際の温度は、吸着剤ごとに変えても同一でもよい。
 吸着剤による吸着において、各々の吸着剤の使用量は、高分子化合物A100質量部に対して、通常、1~10000質量部であり、好ましくは10~7000質量部であり、より好ましくは50~4000質量部である。吸着剤の使用量は、吸着剤ごとに変えても同一でもよい。
 本発明の製造方法において、前記3種類以上の異なる吸着剤を、高分子化合物Aと有機溶媒とを含む溶液と接触させる工程の前後に、その他の工程(例えば、前工程、後工程)を有していてもよい。
 前工程としては、例えば、鈴木カップリング反応等の重合反応により高分子化合物Aを得る工程が挙げられる。
 後工程としては、該高分子化合物A、該吸着剤及び有機溶媒を含む混合液から、吸着剤及び/又は有機溶媒を除去する工程を含む。当該工程により、微量金属が低減された高分子化合物Bを得ることができる。
 吸着剤及び/又は有機溶媒を除去する工程には、公知の方法を適宜、用いることができる。公知の方法としては例えば、貧溶媒と接触させる晶析法、溶媒を減圧下取り除く方法、溶媒を加熱下留去する方法等が挙げられる。晶析法により得られた固体をさらに加熱し、減圧下乾燥させ、固体として取り出す方法が好ましい。
 当該晶析法は、通常、高分子化合物B及びその良溶媒を含む溶液に貧溶媒を接触させることにより実施することができる。例えば、高分子化合物B及びその良溶媒を含む溶液に貧溶媒を添加して撹拌する方法、貧溶媒に高分子化合物B及びその良溶媒を含む溶液を添加して撹拌する方法等が挙げられる。
 良溶媒は、高分子化合物Bの特性に応じて、種々の溶媒の中から選択することができる。例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、シクロヘキシルベンゼン、テトラリン等の芳香族炭化水素溶媒及びテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン、アニソール等のエーテル溶媒が好ましく、芳香族炭化水素溶媒がより好ましく、トルエン、キシレン及びメシチレンがさらに好ましい。良溶媒の使用量は、高分子化合物B 1質量部に対して、通常、10~1000質量部であり、好ましくは50~300質量部である。
 貧溶媒は、高分子化合物Bの溶解度(20℃)が1g/100g未満となる溶媒として定義することができる。例えば、アミド溶媒、アルコール溶媒、ケトン溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、エステル溶媒、及びニトリル溶媒が挙げられ、アルコール溶媒が好ましい。アミド溶媒として、N-メチル-2-ピロリドン等が挙げられる。アルコール溶媒として、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。ケトン溶媒として、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。エステル溶媒として、酢酸メチル、酢酸エチル等が挙げられる。中でも、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、酢酸エチルが好ましく、メタノールがより好ましい。
 本発明の高分子化合物Bを製造する方法には、上記以外の工程も包含し得る。例えば、重合工程;重合後の高分子化合物の末端封止工程;酸、アルカリ、水、食塩水等のうち少なくとも一種と混合し、水層と有機層に分離精製する分液工程;常圧で又は減圧しながら共沸脱水させる共沸脱水工程;ソックスレー抽出器による連続抽出工程;カラムクロマトグラフィ処理により精製する工程;晶析工程等が挙げられる。
 <発光素子>
 高分子化合物Bを用いて得られる有機エレクトロルミネッセンス等の発光素子(以下、「本発明の発光素子」とも言う。)には、例えば、高分子化合物Bを含む発光素子、高分子化合物Bが分子内、分子間、又は、それらの両方で架橋した発光素子がある。
 本発明の発光素子の構成としては、例えば、陽極及び陰極からなる電極と、該電極間に設けられた高分子化合物Bを用いて得られる層とを有する。
 [層構成]
 高分子化合物Bを用いて得られる層は、通常、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層の1種以上の層であり、好ましくは、正孔輸送層、正孔注入層等である。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料を含む。これらの層は、各々、発光材料、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料を、上述した溶媒に溶解させ、インクを調製して用い、上述した膜の作製と同じ方法を用いて形成することができる。
 発光素子は、陽極と陰極の間に発光層を有する。本発明の発光素子は、正孔注入性及び正孔輸送性の観点からは、陽極と発光層との間に、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも1層を有することが好ましく、電子注入性及び電子輸送性の観点からは、陰極と発光層の間に、電子注入層及び電子輸送層の少なくとも1層を有することが好ましい。本発明において、発光層;陽極と発光層との間に任意選択で形成される正孔注入層及び/又は正孔輸送層;陰極と発光層の間に任意選択で形成される電子注入層及び/又は電子輸送層を総称して、有機層と示す。上記のように有機層は複数の層を有し得る。正孔輸送層、正孔注入層、発光層、電子輸送層及び電子注入層は、各々、2層以上の積層構造としてもよい。
 正孔輸送層、電子輸送層、発光層、正孔注入層、及び、電子注入層の材料としては、高分子化合物Bの他、各々、上述した正孔輸送材料、電子輸送材料、発光材料、正孔注入材料、及び、電子注入材料が挙げられる。また、高分子化合物Aは、正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料を更に含有する組成物より、層を形成してもよい。
 正孔輸送層の材料、電子輸送層の材料、及び、発光層の材料は、発光素子の作製において、各々、正孔輸送層、電子輸送層、及び、発光層に隣接する層の形成時に使用される溶媒に溶解する場合、該溶媒に該材料が溶解することを回避するために、該材料が架橋基を有することが好ましい。架橋基を有する材料を用いて各層を形成した後、該架橋基を架橋させることにより、該層を不溶化させることができる。
 本発明の発光素子において、発光層、正孔輸送層、電子輸送層、正孔注入層、電子注入層等の各層の形成方法としては、低分子化合物を用いる場合、例えば、粉末からの真空蒸着法、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられ、高分子化合物を用いる場合、例えば、溶液又は溶融状態からの成膜による方法が挙げられる。
 積層する層の順番、数、及び、厚さは、発光効率及び素子寿命を勘案して調整すればよい。
 [基板/電極]
 発光素子における基板は、電極を形成することができ、かつ、有機層を形成する際に化学的に変化しない基板であればよく、例えば、ガラス、プラスチック、シリコン等の材料からなる基板である。不透明な基板の場合には、基板から最も遠くにある電極が透明又は半透明であることが好ましい。
 陽極の材料としては、例えば、導電性の金属酸化物、半透明の金属が挙げられ、好ましくは、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ;インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等の導電性化合物;銀とパラジウムと銅との複合体(APC);NESA、金、白金、銀、銅である。
 陰極の材料としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、インジウム等の金属;それらのうち2種以上の合金;それらのうち1種以上と、銀、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、錫のうち1種以上との合金;並びに、グラファイト及びグラファイト層間化合物が挙げられる。合金としては、例えば、マグネシウム-銀合金、マグネシウム-インジウム合金、マグネシウム-アルミニウム合金、インジウム-銀合金、リチウム-アルミニウム合金、リチウム-マグネシウム合金、リチウム-インジウム合金、カルシウム-アルミニウム合金が挙げられる。
 陽極及び陰極は、各々、2層以上の積層構造としてもよい。
 本発明の発光素子は、例えば、陽極、有機層及び陰極を積層する工程を含む方法であって、前記発光素子が前記陽極及び前記陰極の間に前記有機層を有し、前記有機層を構成する層のうち少なくとも一層の積層工程が、前記高分子化合物Bを含む原料の熱硬化により行われる、方法により製造することができる。また、本発明における発光素子の製造方法は、前述の方法により高分子化合物Bを製造する工程をさらに含んでいてもよい。
 [用途]
 本発明の発光素子は、例えば、ディスプレイ及び照明に好適に使用することが可能である。
 以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
 実施例において、高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)及びポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、移動相にテトラヒドロフランを用い、サイズエクスクルージョンクロマトグラフィー(SEC)により求めた。
 <測定条件>
 測定する高分子化合物を約0.05質量%の濃度でテトラヒドロフランに溶解させ、SECに10μL注入した。移動相は、1.0mL/分の流量で流した。カラムとして、PLgel MIXED-B(ポリマーラボラトリーズ製)を用いた。検出器にはUV-VIS検出器(東ソー製、商品名:UV-8320GPC)を用いた。
 <合成例MM1~MM4> 化合物MM1~MM4の合成
 化合物MM1は、特開2010-189630号公報記載の合成法に従い合成した。
 化合物MM2は、特開2002-539292号公報記載の合成法に従い合成した。
 化合物MM3は、特開2010-215886号公報記載の合成法に従い合成した。
 化合物MM4は、特開2008-106241号公報記載の合成法に従い合成した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000071
 <合成例1> 高分子化合物1の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物MM1(7.4g)、化合物MM2(5.5g)、化合物MM3(0.80g)、化合物MM4(0.69g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(13mg)及びトルエン(200mL)を加え、85℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(140mL)を滴下し、3時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(0.73g)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(13mg)を加え、6時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、30分撹拌した。得られた反応液を冷却後、10質量%塩酸水、3質量%アンモニア水溶液、水で洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物1を5.8g得た。高分子化合物1のMnは3.86×104であり、Mwは9.84×104であり、Mw/Mnは2.55であった。高分子化合物1のパラジウム含量は160質量ppmであった。得られた結果を表2に記載する。
 高分子化合物1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物MM1から誘導される構成単位と、化合物MM2から誘導される構成単位と、化合物MM3から誘導される構成単位と、化合物MM4から誘導される構成単位とが、50:40:5:5のモル比で構成されてなる共重合体である。
 <実施例1> 高分子化合物1-p1の製造
 合成例1で合成した高分子化合物1(4.2g)をトルエン(420g)に溶解させ、得られた溶液をアルミナ(115g)中に通液させることで濾過し、トルエン(180g)を加えて洗浄した。得られたろ液の分子量を測定したところ、Mnは3.35×104であり、Mwは9.63×104であった。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物1-aluminaを4.0g得た。高分子化合物1-aluminaのMnは3.68×104であり、Mwは9.84×104であった。
 高分子化合物1-alumina(0.75g)をトルエン(113g)に溶解させ、活性白土(20g)を加え、20分間攪拌した。得られた懸濁液にトルエン(45g)を加え、シリカゲル(12g)中に通液させることで濾過し、トルエン(120g)を加えて洗浄した。得られたろ液を濃縮により約75gのトルエン溶液にし、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物1-p1を0.56g得た。高分子化合物1-p1のMnは5.82×104であり、Mwは1.04×105であった。高分子化合物1-p1のパラジウム含量は2.3質量ppmであった。得られた結果を表2に記載する。
 <実施例2> 高分子化合物1-p2の製造
 実施例1で調製した高分子化合物1-alumina(0.75g)をトルエン(113g)に溶解させ、活性白土(20g)を加え、20分間攪拌した。得られた懸濁液にトルエン(45g)を加え、珪藻土(12g)中に通液させることで濾過し、トルエン(120g)を加えて洗浄した。得られたろ液を濃縮により約75gのトルエン溶液にし、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物1-p2を0.59g得た。高分子化合物1-p2のMnは5.83×104であり、Mwは1.04×105であった。高分子化合物1-p2のパラジウム含量は2.6質量ppmであった。得られた結果を表2に記載する。
 <比較例1> 高分子化合物1-c1の製造
 実施例1で調製した高分子化合物1-alumina(0.60g)をトルエン(90g)に溶解させ、得られた溶液をシリカゲル(16g)中に通液させることで濾過し、トルエン(60g)を加えて洗浄した。得られたろ液を濃縮により約60gのトルエン溶液にし、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物1-c1を0.51g得た。高分子化合物1-c1のMnは3.54×104であり、Mwは9.48×104であった。高分子化合物1-c1のパラジウム含量は12質量ppmであった。得られた結果を表2に記載する。
 <比較例2> 高分子化合物1-c2の製造
 合成例1で合成した高分子化合物1(0.45g)をトルエン(68g)に溶解させ、活性白土(12g)を加え、20分間攪拌した。得られた懸濁液をシリカゲル(12g)と珪藻土(12g)中に通液させることで濾過し、トルエン(45g)を加えて洗浄した。得られたろ液を濃縮により約45gのトルエン溶液にし、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物1-c2を0.35g得た。高分子化合物1-c2のMnは5.32×104であり、Mwは9.88×104であった。高分子化合物1-c2のパラジウム含量は7.2質量ppmであった。得られた結果を表2に記載する。
 <合成例2> 高分子化合物2の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物MM1(3.7g)、化合物MM2(2.8g)、化合物MM4(0.80g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(6.7mg)及びトルエン(100mL)を加え、85℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(74mL)を滴下し、5時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(0.37g)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(6.7mg)を加え、3時間還流させた。(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、30分撹拌した。得られた反応液を冷却後、10質量%塩酸水、3質量%アンモニア水溶液、水で洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物2を2.5g得た。高分子化合物2のMnは3.52×104であり、Mwは9.18×104であった。高分子化合物2のパラジウム含量は100質量ppmであった。得られた結果を表2に記載する。
 高分子化合物2は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物MM1から誘導される構成単位と、化合物MM2から誘導される構成単位と、化合物MM4から誘導される構成単位とが、50:40:10のモル比で構成されてなる共重合体である。
 <実施例3> 高分子化合物2-p1の合成
 合成例2で合成した高分子化合物2(2.5g)をトルエン(250g)に溶解させ、得られた溶液をアルミナ(70g)中に通液させることで濾過し、トルエン(34g)を加えて洗浄した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物2-aluminaを2.4g得た。高分子化合物2-aluminaのMnは3.70×104であり、Mwは9.31×104であった。
 高分子化合物2-alumina(0.80g)をトルエン(120g)に溶解させ、活性白土(22g)を加え、20分間攪拌した。得られた懸濁液にトルエン(30g)加え、シリカゲル(22g)中に通液させることで濾過し、トルエン(80g)を加えて洗浄した。得られたろ液を濃縮により約75gのトルエン溶液にし、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物2-p1を0.61g得た。高分子化合物2-p1のMnは5.62×104であり、Mwは9.96×104であった。高分子化合物2-p1のパラジウム含量は1.3質量ppmであった。得られた結果を表2に記載する。
 <合成例3> 高分子化合物3の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物MM1(4.3g)、化合物MM2(4.1g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(7.8mg)及びトルエン(72mL)を加え、85℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(48mL)を滴下し、2時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(0.48g)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(7.9mg)を加え、3.5時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、30分撹拌した。得られた反応液を冷却後、10質量%塩酸水、3質量%アンモニア水溶液、水で洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物3を2.1g得た。高分子化合物3のMnは3.63×104であり、Mwは9.22×104であった。高分子化合物3のパラジウム含量は100質量ppmであった。得られた結果を表2に記載する。
 高分子化合物3は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物MM1から誘導される構成単位と、化合物MM2から誘導される構成単位とが、50:50のモル比で構成されてなる共重合体である。
 <比較例3> 高分子化合物3-c1の合成
 合成例3で合成した高分子化合物3(2.0g)をトルエン(204g)に溶解させ、得られた溶液をアルミナ(55g)中に通液させることで濾過し、トルエン(31g)を加えて洗浄した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物3-aluminaを1.9g得た。高分子化合物3-aluminaのMnは3.82×104であり、Mwは9.36×104であった。
 高分子化合物3-alumina(1.82g)をトルエン(273g)に溶解させ、活性白土(49g)を加え、20分間攪拌した。得られた懸濁液にトルエン(109g)を加え、シリカゲル(49g)中に通液させることで濾過し、トルエン(182g)を加えて洗浄した。得られたろ液を濃縮により約45gのトルエン溶液にし、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物3-c1を1.34g得た。高分子化合物3-c1のMnは4.22×104であり、Mwは9.54×104であった。高分子化合物3-c1のパラジウム含量は10質量ppmであった。得られた結果を表2に記載する。
 吸着剤処理前のパラジウム含量をPd-befと記載する。吸着剤処理後のパラジウム含量をPd-aftと記載する。また、吸着剤処理前のパラジウム含量に対して、吸着剤処理後のパラジウム含量の残存した比率をPd-aft/Pd-befで算出した。Pd-aft/Pd-befの値が小さいほど、パラジウムの低減に優れる。表2より、本発明の製造方法で製造された実施例の高分子化合物1-p1、1-p2、2-p1は、比較例の高分子化合物1-c1、1-c2及び3-c1と比較して、Pd-aft/Pd-befの値が小さく、パラジウムの低減に優れる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000072
 <合成例MM5~MM13> 化合物MM5~MM13の合成
 化合物MM5は、国際公開第2013/146806号記載の合成法に従い合成した。
の合成法に従い合成した。
 化合物MM6及び化合物MM7は、国際公開第2017/047644号公報記載の合成法に従い合成した。
 化合物MM8は、特開2011-174062号公報記載の合成法に従い合成した。
 化合物MM9は、特開2004-143419号公報記載の合成法に従い合成した。
 化合物MM10は、US2009/0227765A1号公報記載の合成法に従い合成した。
 化合物MM11は、特開2012-519214号公報記載の合成法に従い合成した。
 化合物MM12は、国際公開第2009/131255号記載の合成法に従い合成した。
 化合物MM13は、特開2010-189630号公報記載の合成法に従い合成した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000073
 <合成例4> 高分子化合物4の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物MM1(1.7g)、化合物MM5(3.0g)、化合物MM6(0.37g)、化合物MM7(0.31g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(3.0mg)及びトルエン(57mL)を加え、85℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(40mL)を滴下し、4.5時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(0.17g)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(3.0mg)を加え、3時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、30分撹拌した。得られた反応液を冷却後、10質量%塩酸水、3質量%アンモニア水溶液、水で洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物4を3.3g得た。高分子化合物4のMnは2.94×104であり、Mwは9.71×104であり、Mw/Mnは3.30であった。高分子化合物4のパラジウム含量は61質量ppmであった。得られた結果を表3に記載する。
 高分子化合物4は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物MM1から誘導される構成単位と、化合物MM5から誘導される構成単位と、化合物MM6から誘導される構成単位と、化合物MM7から誘導される構成単位とが、50:40:5:5のモル比で構成されてなる共重合体である。
 <実施例4> 高分子化合物4-p1の製造
 合成例4で合成した高分子化合物4(2.8g)をトルエン(280g)に溶解させ、得られた溶液をアルミナ(74g)中に通液させることで濾過し、トルエン(42g)を加えて洗浄した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物4-aluminaを2.4g得た。
 高分子化合物4-alumina(0.45g)をトルエン(68g)に溶解させ、活性炭(12g)を加え、20分間攪拌した。得られた懸濁液にトルエン(27g)を加え、シリカゲル(12g)中に通液させることで濾過し、トルエン(45g)を加えて洗浄した。得られたろ液を濃縮により約45gのトルエン溶液にし、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物4-p1を0.29g得た。高分子化合物4-p1のMnは2.98×104であり、Mwは9.24×104であった。高分子化合物4-p1のパラジウム含量は0.24質量ppmであった。得られた結果を表3に記載する。
 <比較例4> 高分子化合物4-c1の製造
 実施例4で調製した高分子化合物4-alumina(0.45g)をトルエン(68g)に溶解させ、得られた溶液をシリカゲル(12g)中に通液させることで濾過し、トルエン(45g)を加えて洗浄した。得られたろ液を濃縮により約45gのトルエン溶液にし、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物4-c1を0.38g得た。高分子化合物4-c1のMnは2.75×104であり、Mwは9.36×104であった。高分子化合物4-c1のパラジウム含量は6.7質量ppmであった。得られた結果を表3に記載する。
 <比較例5> 高分子化合物4-c2の製造
 合成例4で合成した高分子化合物4(0.45g)をトルエン(68g)に溶解させ、活性炭(12g)を加え、20分間攪拌した。得られた懸濁液をシリカゲル(12g)と珪藻土(12g)中に通液させることで濾過し、トルエン(45g)を加えて洗浄した。
得られたろ液を濃縮により約45gのトルエン溶液にし、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物4-c2を0.27g得た。高分子化合物4-c2のMnは2.90×104であり、Mwは9.66×104であった。高分子化合物4-c2のパラジウム含量は2.4質量ppmであった。得られた結果を表3に記載する。
 <合成例5> 高分子化合物5の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物MM8(3.5g)、化合物MM2(1.1g)、化合物MM9(0.59g)、化合物MM10(0.34g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(3.5mg)及びトルエン(57mL)を加え、85℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(40mL)を滴下し、5時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(0.20g)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(3.5mg)を加え、4時間還流させた。(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、1時間撹拌した。得られた反応液を冷却後、10質量%塩酸水、3質量%アンモニア水溶液、水で洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物5を2.8g得た。高分子化合物5のMnは3.93×104であり、Mwは1.12×105であった。高分子化合物5のパラジウム含量は23質量ppmであった。得られた結果を表3に記載する。
 高分子化合物5は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物MM8から誘導される構成単位と、化合物MM2から誘導される構成単位と、化合物MM9から誘導される構成単位と、化合物MM10から誘導される構成単位とが、50:30:10:10のモル比で構成されてなる共重合体である。
 <実施例5> 高分子化合物5-p1の合成
 合成例5で合成した高分子化合物5(0.45g)をトルエン(68g)に溶解させ、得られた溶液にケイ酸マグネシウム(12g)を加え、1時間攪拌した。得られた懸濁液をろ紙中に通液させることで濾過し、トルエン(14g)を加えて洗浄した。得られた溶液に酸性白土(12g)を加え、20分間攪拌した。得られた懸濁液にトルエン(27g)を加え、シリカゲル(12g)中に通液させることで濾過し、トルエン(45g)を加えて洗浄した。得られたろ液を濃縮により約45gのトルエン溶液にし、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物5-p1を0.29g得た。高分子化合物5-p1のMnは4.89×104であり、Mwは1.20×105であった。高分子化合物5-p1のパラジウム含量は0.12質量ppmであった。得られた結果を表3に記載する。
 <合成例6> 高分子化合物6の合成
(工程1)反応容器内を不活性ガス雰囲気とした後、化合物MM8(11g)、化合物MM2(4.7g)、化合物MM11(1.1g)、ジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(11mg)及びトルエン(170mL)を加え、85℃に加熱した。
(工程2)反応液に、20質量%水酸化テトラエチルアンモニウム水溶液(120mL)を滴下し、7.5時間還流させた。
(工程3)反応後、そこに、フェニルボロン酸(0.62g)及びジクロロビス(トリス-o-メトキシフェニルホスフィン)パラジウム(11mg)を加え、15時間還流させた。
(工程4)その後、そこに、ジエチルジチアカルバミン酸ナトリウム水溶液を加え、1時間撹拌した。得られた反応液を冷却後、10質量%塩酸水、3質量%アンモニア水溶液、水で洗浄し、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物6を10.3g得た。高分子化合物6のMnは3.86×104であり、Mwは9.59×104であり、Mw/Mnは2.49であった。
高分子化合物6のパラジウム含量は19質量ppmであった。得られた結果を表3に記載する。
 高分子化合物6は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物MM8から誘導される構成単位と、化合物MM2から誘導される構成単位と、化合物MM11から誘導される構成単位とが、50:40:10のモル比で構成されてなる共重合体である。
 <実施例6> 高分子化合物6-p1の製造
 合成例6で合成した高分子化合物6(9.0g)をトルエン(900g)に溶解させ、得られた溶液をアルミナ(168g)中に通液させることで濾過し、トルエン(135g)を加えて洗浄した。得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物6-aluminaを4.1g得た。
 高分子化合物6-alumina(1.4g)をトルエン(203g)に溶解させ、活性白土(14g)を加え、20分間攪拌した。得られた懸濁液にトルエン(81g)を加え、シリカゲル(36g)中に通液させることで濾過し、トルエン(135g)を加えて洗浄した。得られたろ液を濃縮により約45gのトルエン溶液にし、得られた溶液をメタノールに滴下し、撹拌した後、得られた沈殿物をろ取し、乾燥させることにより、高分子化合物6-p1を1.0g得た。高分子化合物6-p1のMnは7.32×104であり、Mwは1.17×105であった。高分子化合物6-p1のパラジウム含量は0.24質量ppmであった。得られた結果を表3に記載する。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000074
<金属錯体MC1の合成>
 金属錯体MC1は国際公開第2009/131255号記載の方法に準じて合成した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-I000075
<高分子化合物E1の合成>
 不活性ガス雰囲気下、MM1(2.8g)、MM12(2.9g)、MM13(0.62g)、及び、トルエン(85mL)を混合し、加熱しながら攪拌した。酢酸パラジウム(1.9mg)、及び、トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィン(12mg)を加え、20質量%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(20g)を滴下し、5時間加熱還流させた。
 次に、フェニルホウ酸(0.069g)、酢酸パラジウム(1.9mg)、及び、トリス(2-メトキシフェニル)ホスフィン(12mg)を加え、15.5時間加熱還流させた。
 反応液から水層を除いた後、N,N-ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物(3.1g)、及び、イオン交換水(63mL)を加え、85℃で2時間攪拌した。反応液において、有機層を水層と分離した後、有機層をイオン交換水で2回、3質量%酢酸水溶液で2回、イオン交換水で2回の順番で洗浄した。
 有機層をメタノールに滴下して生じた沈殿を濾取した後、乾燥し固体を得た。この固体をトルエンに溶解させ、あらかじめトルエンを通液したシリカゲル/アルミナカラムにトルエン溶液を通液させた。通液後の溶出液をメタノールに滴下して生じた沈殿を濾取した後乾燥し、高分子化合物E1を3.5g得た。高分子化合物E1のMnは1.5×105であり、Mwは4.7×105であった。
 高分子化合物E1は、仕込み原料の量から求めた理論値では、化合物MM1から誘導される構成単位と、化合物MM12から誘導される構成単位と、化合物MM13から誘導される構成単位とが、50:40:10のモル比で構成されてなる共重合体である。
 <実施例D1> 発光素子D1の作製及び評価
 [発光素子D1の作製]
 (陽極及び正孔注入層の形成)
 ガラス基板にスパッタ法により45nmの厚みでITO膜を付けることにより陽極を形成した。該陽極上に、正孔注入材料であるND-3202(日産化学工業製)をスピンコート法により65nmの厚さで成膜した。大気雰囲気下、ホットプレート上で240℃、15分間加熱することにより正孔注入層を形成した。
 (正孔輸送層の形成D1)
 キシレンに高分子化合物1-p1を0.6質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより正孔輸送層を形成した。
 (発光層の形成)
 キシレンに、高分子化合物E1及び金属錯体MC1(高分子化合物E1/金属錯体MC1=70質量%/30質量%)を2.0質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔輸送層の上にスピンコート法により80nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下、150℃、10分間加熱させることにより発光層を形成した。
 (陰極の形成)
 発光層を形成した基板を蒸着機内において、1.0×10-4Pa以下にまで減圧した後、陰極として、発光層の上にフッ化ナトリウムを約7nm、次いで、フッ化ナトリウム層の上にアルミニウムを約120nm蒸着した。蒸着後、ガラス基板を用いて封止することにより、発光素子D1を作製した。
 [評価]
 発光素子D1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が8000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、輝度が初期輝度の50%となるまでの時間(以下、「LT50」と言う。)を測定したところ、74.9時間であった。
 <実施例D2> 発光素子D2の作製及び評価
 [発光素子D2の作製]
 実施例D1における(正孔輸送層の形成D1)を、下記(正孔輸送層の形成D2)に変更した以外は、実施例D1と同様にして、発光素子D2を作製した。
 (正孔輸送層の形成D2)
 キシレンに高分子化合物1-p2を0.6質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより正孔輸送層を形成した。
 [評価]
 発光素子D2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が8000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、LT50を測定したところ、77.4時間であった。
 <比較例CD1> 発光素子CD1の作製及び評価
 [発光素子CD1の作製]
 実施例D1における(正孔輸送層の形成D1)を、下記(正孔輸送層の形成CD1)に変更した以外は、実施例D1と同様にして、発光素子CD1を作製した。
 (正孔輸送層の形成CD1)
 キシレンに高分子化合物1-c1を0.6質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより正孔輸送層を形成した。
 [評価]
 発光素子CD1に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が8000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、LT50を測定したところ、61.6時間であった。
 <比較例CD2> 発光素子CD2の作製及び評価
 [発光素子CD2の作製]
 実施例D1における(正孔輸送層の形成D1)を、下記(正孔輸送層の形成CD2)に変更した以外は、実施例D1と同様にして、発光素子CD2を作製した。
 (正孔輸送層の形成CD2)
 キシレンに高分子化合物1-c2を0.6質量%の濃度で溶解させた。得られたキシレン溶液を用いて、正孔注入層の上にスピンコート法により20nmの厚さで成膜し、窒素ガス雰囲気下、ホットプレート上で180℃、60分間加熱させることにより正孔輸送層を形成した。
 [評価]
 発光素子CD2に電圧を印加することによりEL発光が観測された。初期輝度が8000cd/m2となるように電流値を設定後、定電流で駆動させ、LT50を測定したところ、60.0時間であった。
 発光素子D1、D2、CD1及びCD2の結果より、本発明より得られた微量金属が十分に低減されている高分子化合物を熱硬化させて形成した発光素子は、微量金属が十分に低減されていない高分子化合物と比較して輝度寿命に優れる。
 本発明によれば、微量金属が十分に低減されている高分子化合物の製造方法を提供できる。

Claims (6)

  1.  式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物Aを精製して、式(2-1)~式(2-4)で表される構成単位から少なくとも1種類を含む高分子化合物Bを製造する方法であって、
     該精製が、グラファイトカーボンブラック、モレキュラーシーブ、シリカゲル、ケイ酸マグネシウム、珪藻土、ゼオライト、アルミナ、活性炭、酸性白土及び活性白土からなる群より選ばれる3種類以上の異なる吸着剤を、該高分子化合物Aと有機溶媒とを含む溶液と接触させる工程、ならびに
    該高分子化合物A、該吸着剤及び該有機溶媒を含む混合液から、該吸着剤及び/又は該有機溶媒を除去する工程
    を含み、
     該吸着剤のうち少なくとも1種類はアルミナ又はケイ酸マグネシウムである、製造方法。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-I000001

    Figure JPOXMLDOC01-appb-I000002
    [式中、
     nA及びnBは、それぞれ独立に、0~5の整数を表し、na及びnbは、それぞれ独立に、1又は2を表す。nA及びnBが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
     Ar1及びAr2は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基又は複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
     LA及びLBは、それぞれ独立に、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R'は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。LA及びLBが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。LA及びLBが、-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表す場合、別の-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子が隣接することはない。
     XAは、式(XL-1)~式(XL-8)、式(XL-14)~式(XL-16)若しくは式(XL-19)で表される架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、XAのうち少なくとも1つは、前記式(XL-1)~前記式(XL-8)、前記式(XL-14)~前記式(XL-16)若しくは前記式(XL-19)で表される架橋基である。
    Aが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
     XBは、式(XL-9)~式(XL-13)、式(XL-17)、式(XL-18)若しくは式(XL-20)で表される架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、XBのうち少なくとも1つは、前記式(XL-9)~前記式(XL-13)、前記式(XL-17)、前記式(XL-18)若しくは前記式(XL-20)で表される架橋基である。XBが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
    Figure JPOXMLDOC01-appb-I000003

    Figure JPOXMLDOC01-appb-I000004
    [式中、
     mA及びmBは、それぞれ独立に、0~5の整数を表し、ma及びmbは、それぞれ独立に、1~4の整数を表し、ca及びcbは、それぞれ独立に、0又は1を表す。mA及びmBが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
     Ar4及びAr7は、それぞれ独立に、芳香族炭化水素基、複素環基、又は、芳香族炭化水素基と複素環基とが直接結合した基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
     Ar3、Ar5、Ar6及びAr8は、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
     Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、Ar7及びAr8は、それぞれ、当該基が結合している窒素原子に結合している当該基以外の基と、直接又は酸素原子もしくは硫黄原子を介して結合して、環を形成していてもよい。
     KA及びKBは、それぞれ独立に、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、2価の複素環基、-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。R'は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。KA及びKBが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。KA及びKBが、-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子を表す場合、別の-NR'-で表される基、酸素原子又は硫黄原子が隣接することはない。
     XMは、式(XL-1)~式(XL-8)、式(XL-14)~式(XL-16)若しくは式(XL-19)で表される架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、XMのうち少なくとも1つは、前記式(XL-1)~前記式(XL-8)、前記式(XL-14)~前記式(XL-16)若しくは前記式(XL-19)で表される架橋基である。
    Mが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
     XNは、式(XL-9)~式(XL-13)、式(XL-17)、式(XL-18)若しくは式(XL-20)で表される架橋基、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又は1価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。但し、XNのうち少なくとも1つは、前記式(XL-9)~前記式(XL-13)、前記式(XL-17)、前記式(XL-18)若しくは前記式(XL-20)で表される架橋基である。XNが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。]
    Figure JPOXMLDOC01-appb-I000005
    [式中、RXLは、メチレン基、酸素原子又は硫黄原子を表し、nXLは、0~5の整数を表す。RXLが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。複数存在するnXLは、同一でも異なっていてもよい。*は結合位置を表す。これらの架橋基は置換基を有していてもよい。]
  2.  前記高分子化合物Aが前記式(2-2)で表される構成単位及び前記式(2-4)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の製造方法。
  3.  前記高分子化合物Aが前記式(2-1)で表される構成単位及び前記式(2-3)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種類、並びに、前記式(2-2)で表される構成単位及び前記式(2-4)で表される構成単位からなる群から選ばれる少なくとも1種類、を併せて含む、請求項2に記載の製造方法。
  4.  前記3種類以上の異なる吸着剤のうち、少なくとも1種類は活性炭、酸性白土又は活性白土である、請求項1~3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5.  前記3種類以上の異なる吸着剤のうち、少なくとも1種類はシリカゲル又は珪藻土である、請求項1~4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6.  陽極、有機層及び陰極を積層する工程を含む、発光素子の製造方法であって、前記発光素子が前記陽極及び前記陰極の間に前記有機層を有し、前記有機層を構成する層のうち少なくとも一層の積層工程が、請求項1~5のいずれか一項に記載の製造方法を用いて得られる高分子化合物Bを含む原料の熱硬化により行われる、方法。
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