WO2019176305A1 - 判定装置、多光軸光電センサ、判定装置の制御方法、情報処理プログラム、および、記録媒体 - Google Patents

判定装置、多光軸光電センサ、判定装置の制御方法、情報処理プログラム、および、記録媒体 Download PDF

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Abstract

多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因を判定する。多光軸光電センサ(1)は、1受光周期(Tc)内において隣り合う受光可能期間(Ts)の両方において出力異常が発生していると、電気ノイズが発生していると判定する。

Description

判定装置、多光軸光電センサ、判定装置の制御方法、情報処理プログラム、および、記録媒体
 本発明は、多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因を判定する判定装置等に関する。
 複数の投光素子と、それに対応する複数の受光素子と、を備える多光軸光電センサについて、外乱光の受光状態を詳細に把握しようとする試みが、従来から行われている。例えば、下掲の特許文献1には、投光素子に投光をさせていない状態での複数の受光素子の各々からの信号に基づいて、受光素子ごとの、外乱光の受光状態を示す情報を生成する多光軸光電センサが開示されている。
日本国公開特許公報「特開2007-150986号公報(2007年6月14日公開)」
 しかしながら、上述のような従来技術は、多光軸光電センサの受光素子に出力異常が発生した場合に、その出力異常の原因を判定することができないという問題がある。例えば、従来技術は、多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因が、電気ノイズ(外乱電圧)にあるのか、または、外乱光にあるのかを区別することができない。
 本発明の一態様は、多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因を判定することのできる判定装置等を実現することを目的とする。
 上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る判定装置は、多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因を判定する判定装置であって、互いに重複しないように1周期内に配置された、複数の前記受光素子の各々の受光可能期間について、出力異常が発生したかを判定する第1判定部と、(1)前記1周期内において隣り合う前記受光可能期間の各々について、前記第1判定部により出力異常が発生したと判定されると、電気ノイズが発生したと判定し、(2)前記第1判定部により出力異常が発生したと判定された前記受光可能期間が、前記1周期内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する第2判定部と、を備える。
 上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る制御方法は、多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因を判定する判定装置の制御方法であって、互いに重複しないように1周期内に配置された、複数の前記受光素子の各々の受光可能期間について、出力異常が発生したかを判定する第1判定ステップと、(1)前記1周期内において隣り合う前記受光可能期間の各々について、前記第1判定ステップにて出力異常が発生したと判定されると、電気ノイズが発生したと判定し、(2)前記第1判定ステップにて出力異常が発生したと判定された前記受光可能期間が、前記1周期内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する第2判定ステップと、を含む。
 本発明の一態様によれば、多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因を判定することができるとの効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る多光軸光電センサの受光器の要部構成を示す機能ブロック図である。 図1の受光器を含む多光軸光電センサの外観例を示す斜視図である。 図2の多光軸光電センサが周期的に実行する投受光処理のタイミング等を説明するための図である。 ノイズが発生していない場合の、図1の受光器の受光素子の出力を説明する図である。 電気ノイズが発生している場合の、図1の受光器の受光素子の出力を説明する図である。 外乱光が発生している場合の、図1の受光器の受光素子の出力を説明する図である。 図1の受光器が実行するノイズ原因判定処理の概要を示すフロー図である。
 〔実施形態1〕
 以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図1から図7に基づいて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。本発明の一態様に係る多光軸光電センサ1についての理解を容易にするため、先ず、多光軸光電センサ1の概要を、図2を用いて説明する。なお、以下では、多光軸光電センサ1における受光素子11の出力異常の原因を判定する原因判定処理を、多光軸光電センサ1の受光器10が実行する例を説明する。すなわち、受光素子11の出力異常の原因を判定する判定装置を、受光器10において実現する例を説明する。
 §1.適用例
 図2は、多光軸光電センサ1の外観例を示す斜視図である。図2に例示するように、多光軸光電センサ1は、所定の検出領域Rを介して対向配置される投光器20と受光器10とを備える。図2に例示するように、投光器20と受光器10との間には複数の光軸OAが設定され、多光軸光電センサ1は、これらの光軸OAの入光、遮光状態により、検出領域Rに侵入した物体を検出する。
 ここで、従来の多光軸光電センサは、自装置内に発生した不都合(ノイズ侵入および故障等)を検知すると、単に出力をOFFし、LED(Light Emission Diode)を点滅等させて、不都合の理由を示さずに不都合の発生だけをユーザに通知していた。そのため、ユーザは、従来の多光軸光電センサの出力がOFFのまま維持されている理由を知ることができず、電源を再投入してもよいのか、装置自体を交換しなければならないのか等を判断することができなかった。したがって、いったん出力がOFFになると、従来の多光軸光電センサは、メンテナンスに時間がかかっていた。
 そこで、多光軸光電センサ1は、自装置内に発生した不都合の原因を診断する(=判定する)原因判定処理を実行し、実行結果をユーザに通知する。具体的には、多光軸光電センサ1は、先ず、「受光素子11に出力異常が発生したか(=後述する異常検出期間Tdにおける受光素子11の出力が所定値を超えたか)」を判定する。「受光素子11に出力異常が発生した」と判定すると、多光軸光電センサ1は、さらに、出力異常の原因を判定し、判定結果をユーザに通知する。特に、多光軸光電センサ1は、「受光素子11の出力異常の原因が、電気ノイズ(外乱電圧)にあるのか、または、外乱光にあるのか」を区別してユーザに通知する。
 多光軸光電センサ1は、受光素子11に出力異常が発生すると、複数の受光素子11の各々の出力(例えば、アナログ出力)が1周期内で連続して所定値を超えた回数により、「出力異常の原因が、電気ノイズにあるのか、または、外乱光にあるのか」を区別する。例えば、多光軸光電センサ1は、受光可能期間Ts(光信号受付タイミング)における、投光を受光する(=光信号が入る)前のアナログ出力をモニタリングしておく。この時、信号レベルが所定値(ONしきい値)を超えていれば、多光軸光電センサ1は、出力異常が発生した(=外乱光または電気ノイズが発生している可能性がある)と判定する。さらに、複数光軸のアナログ出力が連続して所定値を超えていると、多光軸光電センサ1は、「出力異常の原因は、アナログ出力に重畳する電気ノイズにある」と判定し、内部にログを残し、メンテナンス情報としてユーザに通知する。また、アナログ出力が所定値を超える光軸が連続していないと、多光軸光電センサ1は、「出力異常の原因は、外乱光ノイズにある」と判定し、外乱光ノイズの発生をユーザに通知する。
 多光軸光電センサ1は、例えば、「受光素子11の出力異常の原因が電気ノイズにある」と判定すると、通知部300(表示灯)を非点滅点灯させ、「受光素子11の出力異常の原因が外乱光にある」と判定すると、通知部300を点滅点灯させる。
 そのため、ユーザは、「受光素子11の出力異常の原因が、電気ノイズ(外乱電圧)にあるのか、または、外乱光にあるのか」を区別することができ、多光軸光電センサ1に発生した不都合の解消に要する時間、メンテナンスの時間を短縮することができる。
 多光軸光電センサ1は、「受光素子11の出力異常の原因が、電気ノイズにあるのか、または、外乱光にあるのか」を区別して通知部300(表示灯)に表示させ、例えば、電気ノイズと外乱光とで表示方法を変更する。したがって、多光軸光電センサ1は、受光素子11の出力異常の原因を、つまり、「出力異常の原因が、電気ノイズにあるのか、または、外乱光にあるのか」を、可視化することができる。
 多光軸光電センサ1は、出力異常発生時に、出力異常時の出力のログを残しておき、外部の表示装置(例えば、モニターデバイス)に表示させる。さらに、多光軸光電センサ1は、残しておいたログを分析し、分析結果を基に、改善提案を外部の表示装置に表示させる。例えば、多光軸光電センサ1は、出力異常の原因が外乱光にあると判定すると、耐外乱光に対する改善提案を外部の表示装置(例えば、モニターデバイス)に表示させる。また、多光軸光電センサ1は、出力異常の原因が電気ノイズにあると判定すると、耐電気ノイズ性を向上させるため、ソフトフィルタを用いて、出力異常の原因となった電気ノイズを除去する。
 §2.構成例
 (外観等の概要)
 図2に例示するように、多光軸光電センサ1において、投光器20は複数の投光素子21を備え、また、受光器10は複数の受光素子11を備えている。多光軸光電センサ1において、複数の投光素子21が整列して配置された投光器20と、複数の投光素子21の各々と対をなす複数の受光素子11が整列して配置された受光器10とは、対をなす投光素子21と受光素子11とが一対一に向き合うように設置される。
 すなわち、「n」を「2以上の整数」として、多光軸光電センサ1は、n個の投光素子21と、n個の受光素子11と、を備えている。投光器20の投光素子21(1)、21(2)、21(3)、・・・、21(n)の各々と、受光器10の受光素子11(1)、11(2)、11(3)、・・・、11(n)の各々と、は一対一に対応している。そして、対をなす「投光素子21(1)~21(n)の各々と、受光素子11(1)~11(n)の各々と」が互いに向き合うように、つまり、互いに対向するように、投光器20と受光器10とが設置される。なお、以下の説明においては、「n」を「2以上の整数」とし、また、「m」を「n≧m+1」を満たす「1以上の整数」とする。
 投光素子21(1)と受光素子11(1)との間には光軸OA(1)が形成され、投光素子21(2)と受光素子11(2)との間には光軸OA(2)が形成され、投光素子21(3)と受光素子11(3)との間には光軸OA(3)が形成される。以下同様に、投光素子21(n)と受光素子11(n)との間には光軸OA(n)が形成される。
 なお、以下の説明において、投光素子21について、複数の投光素子21の各々を区別する必要がある場合には、符号に「(1)」、「(2)」、「(3)」、・・・、「(n)」等の添え字を付して区別する。例えば、「投光素子21(1)」、「投光素子21(2)」、「投光素子21(3)」、・・・、「投光素子21(n)」と記載して区別する。複数の投光素子21の各々を特に区別する必要がない場合は単に「投光素子21」と称する。同様に、複数の受光素子11の各々を区別する必要がある場合には、符号に「(1)」、「(2)」、「(3)」、・・・、「(n)」等の添え字を付して区別し、複数の受光素子11の各々を特に区別する必要がない場合は単に「受光素子11」と称する。また、複数の光軸OAの各々を区別する必要がある場合には、符号に「(1)」、「(2)」、「(3)」、・・・、「(n)」等の添え字を付して区別し、複数の光軸OAの各々を特に区別する必要がない場合は単に「光軸OA」と称する。
 (投受光処理の概要)
 図3は、多光軸光電センサ1が周期的に実行する投受光処理のタイミング等を説明するための図である。多光軸光電センサ1において、投光素子21と受光素子11とは、所定の周期で同期して動作する。すなわち、多光軸光電センサ1は、複数の投光素子21の各々を、順次、各々の投光期間Teにおいて発光させる。また、多光軸光電センサ1は、複数の投光素子21の各々に対応する複数の受光素子11の各々に、複数の投光素子21の各々の投光期間Teと同期した受光可能期間Tsにおいて、受光処理を実行させる。具体的には、多光軸光電センサ1は、複数の光軸OAの各々について、投光素子21の投光期間Teと受光素子11の受光可能期間Ts(=受光サンプリング期間)とを同期させて、所定の周期で投受光処理を行うことにより検出領域Rへの物体侵入有無を監視する。
 投光器20の投光素子21(1)~21(n)の各々は、各々の投光期間Te(1)~Te(n)において、順々に発光処理を実行する。受光器10の受光素子11(1)~11(n)の各々は、各々の対応する投光素子21の投光期間Teに合わせて、各々の受光可能期間Ts(1)~Ts(n)において、順々に受光処理を実行する。投光期間Te(1)~Te(n)の各々と、受光可能期間Ts(1)~Ts(n)の各々と、は対応付けられており、つまり、同期している。
 なお、以下の説明において、投光期間Teについて、複数の投光期間Teの各々を区別する必要がある場合には、符号に「(1)」、「(2)」、「(3)」、・・・、「(n)」等の添え字を付して区別する。複数の投光期間Teの各々を特に区別する必要がない場合は単に「投光期間Te」と称する。同様に、受光可能期間Tsについて、複数の受光可能期間Tsの各々を区別する必要がある場合には、符号に「(1)」、「(2)」、「(3)」、・・・、「(n)」等の添え字を付して区別する。複数の受光可能期間Tsの各々を特に区別する必要がない場合は単に「受光可能期間Ts」と称する。
 ここで、投光器20の投光素子21(1)~21(n)の発光処理が一巡するのに要する時間、すなわち、投光器20の順次発光処理の実行周期を、「投光周期」と呼ぶ。そして、図3に例示するように、投光素子21(1)~21(n)の各々の投光期間Te(1)~Te(n)は、1投光周期内に、互いに重複しないように配置されている。
 同様に、受光器10の受光素子11(1)~11(n)の受光処理が一巡するのに要する時間、すなわち、受光器10の順次受光処理の実行周期を、「受光周期Tc」と呼び、投光周期と受光周期Tcとは等しい。図3に例示するように、受光素子11(1)~11(n)の各々の受光可能期間Ts(1)~Ts(n)は、1受光周期Tc内に、互いに重複しないように配置されている。
 図3に示されるように、配列された一端側から他端側へと投光素子21(1)~21(n)が投光処理を順次実行し、受光素子11(1)~11(n)は受光処理を順次実行する。つまり、投光期間Te(1)~Te(n)は、1投光周期内に、互いに重複しないように順次配置されている。そして、投光期間Te(1)~Te(n)の各々に同期した受光可能期間Ts(1)~Ts(n)が、1受光周期Tc内に、互いに重複しないように順次配置されている。多光軸光電センサ1において、投受光処理、すなわち、投光素子21の投光処理および受光素子11の受光処理は、投光周期(=受光周期Tc)で、繰り返し実行される。
 (多光軸光電センサの構成概要)
 これまでに概要を説明してきた多光軸光電センサ1について、次にその詳細を説明していく。多光軸光電センサ1についての理解を容易にするため、多光軸光電センサ1の概要を整理しておけば以下の通りである。
 すなわち、多光軸光電センサ1、特に受光器10(判定装置)は、多光軸光電センサ1における受光素子11の出力異常の原因を判定する判定装置である。受光器10は、互いに重複しないように1受光周期Tc(1周期)内に配置された、複数の受光素子11の各々の受光可能期間Tsについて、出力異常が発生したかを判定する第1判定部120と、(1)1受光周期Tc内において隣り合う受光可能期間Tsの各々について、第1判定部120により出力異常が発生したと判定されると、電気ノイズが発生したと判定し、(2)第1判定部120により出力異常が発生したと判定された受光可能期間Tsが、1受光周期Tc内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する第2判定部130と、を備える。
 前記の構成によれば、受光器10は、(1)1受光周期Tc内において隣り合う受光可能期間Tsの各々における出力に異常が有ると、電気ノイズが発生したと判定する。また、受光器10は、(2)出力に異常が有る受光可能期間Tsが、1受光周期Tc内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する。
 したがって、受光器10は、受光素子11の出力異常の原因について、電気ノイズの発生と外乱光ノイズの発生とを区別することができるとの効果を奏する。
 受光器10において、複数の受光可能期間Tsの各々は、複数の投光期間Teの各々に対応付けられており、第1判定部120は、1受光周期Tc内における複数の受光可能期間Tsの各々について、対応する投光期間Teを除く期間(=異常検出期間Td)における出力が所定値を超えると、出力異常が発生したと判定する。例えば、受光素子11が受光信号のピークを検知しホールドする場合、異常検出期間Tdは、「受光可能期間Tsの開始から、対応する投光期間Teの開始まで、の期間」としてもよい。
 前記の構成によれば、受光器10は、複数の受光可能期間Tsの各々について、対応する投光期間Teを除く期間における出力が所定値を超えると、出力異常が発生したと判定する。ここで、投光期間Teにおいて、受光素子11が対向する投光素子からの投光を受光するため、出力が急激に大きくなる。
 したがって、「受光可能期間Tsであって、対応する投光期間Teを除く期間における出力が所定値を超えると、出力異常が発生したと判定する」ことにより、受光器10は、出力異常の発生有無について、判定精度を向上させることができるとの効果を奏する。
 受光器10は、第2判定部130により電気ノイズが発生したと判定された受光可能期間Tsにおける出力を記憶部200(特に、出力データテーブル210)に格納する格納部140をさらに備えている。
 前記の構成によれば、受光器10は、電気ノイズが発生したと判定した受光可能期間Tsにおける出力を、出力データテーブル210に格納する。したがって、受光器10は、ユーザに、電気ノイズが発生した時の受光素子11の出力を確認させることができるとの効果を奏する。
 受光器10は、第2判定部130により、(1)電気ノイズが発生したと判定された場合と、(2)外乱光ノイズが発生したと判定された場合と、を区別してユーザに通知する通知部300をさらに備えている。
 前記の構成によれば、受光器10は、(1)電気ノイズが発生した場合と、(2)外乱光ノイズが発生した場合と、を区別してユーザに通知する。
 したがって、受光器10は、ユーザに、受光素子11の異常出力の原因が、電気ノイズによるものであるのか、または、外乱光ノイズによるものであるのかを、通知することができるとの効果を奏する。
 受光器10は、第2判定部130により電気ノイズが発生したと判定された場合、出力異常の原因となった電気ノイズを除去するフィルタ部160をさらに備えている。
 前記の構成によれば、受光器10は、電気ノイズが発生したと判定すると、受光素子11の出力異常の原因となった電気ノイズを除去する。したがって、受光器10は、電気ノイズが発生して受光素子11の出力が異常となった場合、その原因となった電気ノイズを除去して、受光素子11の出力を正常状態に復帰させることができるとの効果を奏する。
 多光軸光電センサ1は、受光器10を含んでいる。前記の構成によれば、多光軸光電センサ1は、(1)1受光周期Tc内において隣り合う受光可能期間Tsの各々の出力に異常が有ると、電気ノイズが発生したと判定する。また、多光軸光電センサ1は、(2)出力に異常が有る受光可能期間Tsが、1受光周期Tc内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する。
 したがって、多光軸光電センサ1は、受光素子11の出力異常の原因について、電気ノイズの発生と外乱光ノイズの発生とを区別することができるとの効果を奏する。
 多光軸光電センサ1(特に、受光器10)について、これまでに概要を説明したので、以下では、図1等を参照して、多光軸光電センサ1の受光器10の詳細を説明していく。
 (多光軸光電センサの詳細)
 図1は、受光器10の要部構成を示す機能ブロック図である。なお、本実施形態に直接関係のない部分(例えば、複数の受光可能期間Tsの各々を、複数の投光期間Teの各々に同期させて、互いに重複しないように1受光周期Tc中に順次配置する構成など)については、以下の説明および上記ブロック図から省略している。ただし、実施の実情に則して、受光器10は、当該省略した構成を含んでもよい。
 受光器10は、受光器10の各部を統括して制御する制御部100、受光器10が使用する各種データを記憶する記憶部200、および、制御部100により判定された「受光素子11の出力異常の原因」をユーザに通知する通知部300を備える。
  (記憶部以外の機能ブロックの詳細)
 通知部300は、制御部100(特に、通知制御部150)に制御されて、受光素子11の出力異常の原因を、具体的には、「受光素子11の出力異常の原因が、電気ノイズ(外乱電圧)であるのか、または、外乱光であるのか」を区別してユーザに通知する。通知部300は、例えば、LED(Light Emission Diode)により実現される表示灯(通知ランプ)であり、「受光素子11の出力異常の原因が電気ノイズである」と点滅点灯し、「受光素子11の出力異常の原因が外乱光である」と非点滅点灯する。また、通知部300は、例えば3色LEDによって実現され、「受光素子11の出力異常の原因が、電気ノイズであるのか、または、外乱光であるのか」を、点灯色によって区別して、ユーザに通知してもよい。通知部300は、「受光素子11の出力異常の原因が、電気ノイズであるのか、または、外乱光であるのか」を区別してユーザに通知できればよく、両者を区別してユーザに通知する方法は特に限定されない。
 制御部100は、受光器10が実行する処理を統括して制御するものである。図示の制御部100には、機能ブロックとして、受光素子出力取得部110、第1判定部120、第2判定部130、格納部140、および、通知制御部150、および、フィルタ部160が含まれている。上述の制御部100の各機能ブロックは、例えば、CPU(Central Processing Unit)などが、ROM(Read Only Memory)、NVRAM(Non-Volatile Random Access Memory)などで実現された記憶装置(記憶部200)に記憶されているプログラムを不図示のRAM(Random Access Memory)などに読み出して実行することで実現できる。以下、詳細を説明する。
 受光素子出力取得部110は、複数の受光素子11の各々から、1受光周期Tc内に順次配置された各々の受光可能期間Tsにおける出力を取得し、特に、各々の異常検出期間Tdにおける出力を取得する。「異常検出期間Td」とは、「受光可能期間Ts中の、対応する投光期間Teを除く期間」であり、例えば、「受光可能期間Tsの開始から、対応する投光期間Teの開始まで、の期間」である。
 受光素子出力取得部110は、例えば、受光素子11(1)の異常検出期間Td(1)における出力、受光素子11(2)の異常検出期間Td(2)における出力、受光素子11(3)の異常検出期間Td(3)における出力を取得する。同様に、受光素子出力取得部110は、例えば、受光素子11(n)の異常検出期間Td(n)における出力を取得する。そして、受光素子出力取得部110は、全ての受光素子11の各々から取得した「異常検出期間Tdにおける出力」を、つまり、1受光周期Tc内における全ての受光可能期間Ts(異常検出期間Td)の各々における出力を、第1判定部120に通知する。
 第1判定部120は、1受光周期Tc内における全ての受光可能期間Tsの各々について、「出力異常が発生しているか」を判定し、判定結果を第2判定部130に通知する。第1判定部120は、「異常検出期間Tdにおける受光素子11の出力」が所定値を超えていると判定すると、その異常検出期間Tdに対応する受光可能期間Tsに出力異常が発生していると判定する。
 第1判定部120は、例えば、受光素子出力取得部110から取得した、1受光周期Tc内における全ての「異常検出期間Tdにおける出力」の各々について、所定値を超えるかを判定し、判定結果を第2判定部130に通知する。具体的には、第1判定部120は、受光素子11(1)の異常検出期間Td(1)における出力、受光素子11(2)の異常検出期間Td(2)における出力、受光素子11(3)の異常検出期間Td(3)における出力の各々が、所定値を超えるかを判定する。同様に、第1判定部120は、受光素子11(n)の異常検出期間Td(n)における出力が所定値を超えるかを判定する。第1判定部120は、受光素子11(m)の異常検出期間Td(m)における出力が所定値を超えると判定すると、異常検出期間Td(m)に対応する受光可能期間Ts(m)に出力異常が発生していると判定する。
 また、第1判定部120は、「出力異常が発生した」と判定した異常検出期間Tdについて、その異常検出期間Tdに対応する受光可能期間Tsにおける受光素子11の出力を、格納部140に通知する。第1判定部120は、受光素子11(m)の異常検出期間Td(m)における出力が所定値を超えると判定すると、異常検出期間Td(m)に対応する受光可能期間Ts(m)における受光素子11(m)の出力を、格納部140に通知する。
 第2判定部130は、第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定された受光可能期間Tsについて、その受光可能期間Tsおける受光素子11の出力異常の原因を判定し、判定結果を通知制御部150およびフィルタ部160に通知する。第2判定部130は、受光素子11の出力異常の原因についての判定結果を、さらに格納部140に通知してもよい。
 第2判定部130は、第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定された受光可能期間Tsが1受光周期Tc内に複数存在し、かつ、それらの受光可能期間Tsが1受光周期Tc内で隣り合っている(連続している)と、電気ノイズが発生したと判定する。すなわち、第2判定部130は、(1)1受光周期Tc内において隣り合う複数の受光可能期間Tsの各々について、第1判定部120により出力異常が発生したと判定されると、電気ノイズが発生したと判定する。
 第2判定部130は、第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定された受光可能期間Tsが1受光周期Tc内に1つだけ存在すると、外乱光ノイズが発生したと判定する。また、第2判定部130は、第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定された受光可能期間Tsが1受光周期Tc内に複数存在し、かつ、それらの受光可能期間Tsが1受光周期Tc内で隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する。すなわち、第2判定部130は、(2)第1判定部120により出力異常が発生したと判定された受光可能期間Tsが、1受光周期Tc内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する。
 例えば、第2判定部130は、第1判定部120により「異常検出期間Td(m)における受光素子11(m)の出力が所定値よりも大きい(=受光可能期間Ts(m)において出力異常が発生した)」と判定されると、以下の処理を実行する。すなわち、第2判定部130は、「異常検出期間Td(m+1)における受光素子11(m+1)の出力」および「異常検出期間Td(m-1)における受光素子11(m-1)の出力」の少なくとも一方が、第1判定部120により所定値よりも大きいと判定されているかを、判定する。言い換えれば、第2判定部130は、「第1判定部120により、『受光可能期間Ts(m+1)および受光可能期間Ts(m-1)の少なくとも一方において出力異常が発生した』と、判定されているか」を判定する。
 第1判定部120により、「受光可能期間Ts(m)における出力異常発生」と「受光可能期間Ts(m+1)および受光可能期間Ts(m-1)の少なくとも一方における出力異常発生」とが判定されると、第2判定部130は電気ノイズが発生したと判定する。また、第1判定部120により、「受光可能期間Ts(m)における出力異常」と「受光可能期間Ts(m+1)および受光可能期間Ts(m-1)における出力異常の不発生」とが判定されると、第2判定部130は外乱光ノイズが発生したと判定する。
 第2判定部130は、出力異常の原因についての判定結果を、通知制御部150に通知する。また、第2判定部130は、第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定された、「1受光周期Tc内において隣り合う受光可能期間Tsにおける出力」を、フィルタ部160および格納部140に通知する。
 例えば、1受光周期Tc内において隣り合う受光可能期間Ts(m)とTs(m+1)とが共に第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定されると、第2判定部130は、「電気ノイズが発生した」の判定結果を、通知制御部150に通知する。また、第2判定部130は、第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定された、「受光可能期間Ts(m)およびTs(m+1)の各々における出力」を、フィルタ部160および格納部140に通知する。
 格納部140は、第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定された受光可能期間Tsにおける受光素子11の出力を、出力データテーブル210に格納する。特に、格納部140は、第2判定部130により電気ノイズが発生したと判定された受光可能期間Tsにおける出力を記憶部200に格納する。
 例えば、第1判定部120により「受光素子11(m)の異常検出期間Td(m)における出力が所定値を超える」と判定され、その原因が電気ノイズにあると第2判定部130により判定されると、格納部140は以下の処理を実行する。すなわち、格納部140は、受光可能期間Ts(m)における受光素子11(m)の出力を、出力データテーブル210に格納する。なお、格納部140は、第2判定部130により外乱光が発生したと判定された受光可能期間Tsにおける出力についても、記憶部200に格納してもよい。
 通知制御部150は、通知部300を制御して、第2判定部130により判定された受光素子11の出力異常の原因を、ユーザに通知させる。通知制御部150は、通知部300に、受光素子11の出力異常の原因が電気ノイズにあるのか、または、外乱光ノイズにあるのかを、ユーザへ通知させる。
 フィルタ部160は、第2判定部130から「電気ノイズが発生した」との判定結果を通知されると、受光素子11の出力異常の原因となった電気ノイズを除去して、電気ノイズ除去後の受光素子11の出力信号を外部装置等に出力する。
 例えば、1受光周期Tc内において隣り合う受光可能期間Ts(m)とTs(m+1)とが共に第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定されると、第2判定部130は、「電気ノイズが発生した」と判定する。そして、第2判定部130は、第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定された、「受光可能期間Ts(m)およびTs(m+1)の各々における出力」を、フィルタ部160に通知する。フィルタ部160は、例えば、受光可能期間Ts(m)およびTs(m+1)の各々の異常検出期間Td(m)およびTd(m+1)における出力から、発生している電気ノイズを特定する。そして、フィルタ部160は、特定した電気ノイズを、受光可能期間Ts(m)およびTs(m+1)の各々における出力から除去する。なお、フィルタ部160は周知のソフトフィルタを用いて実現することができるため、フィルタ部160が受光素子11の出力異常の原因となった電気ノイズを除去する方法等について、詳細は略記する。
  (記憶部の詳細)
 記憶部200は、受光器10が使用する各種データ(例えば、外部の設定装置(ツール)によって設定および調整された、多光軸光電センサ1の動作に必要なプログラムおよび各種パラメータ)を格納するものである。記憶部200は、受光器10の制御部100が実行する(1)制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)各種機能を実行するためのアプリケーションプログラム、および、(4)該アプリケーションプログラムを実行するときに読み出す各種データを記憶するものである。また記憶部200には出力データテーブル210が格納されており、詳細は後述する。上記の(1)~(4)のデータは、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)、HDD(Hard Disc Drive)などの不揮発性記憶装置に記憶される。
 受光器10は、図示しない一時記憶部を備えてもよい。一時記憶部は、受光器10が実行する各種処理の過程で、演算に使用するデータおよび演算結果などを一時的に記憶するいわゆるワーキングメモリであり、RAM(Random Access Memory)などの揮発性記憶装置で構成される。どのデータをどの記憶装置に記憶するかについては、受光器10の使用目的、利便性、コスト、または物理的な制約などから適宜決定される。
 出力データテーブル210には、第2判定部130により電気ノイズが発生したと判定された受光可能期間Tsにおける受光素子11の出力が、格納部140によって格納される。なお、出力データテーブル210にはさらに、第2判定部130により外乱光が発生したと判定された受光可能期間Tsにおける受光素子11の出力が、格納されてもよい。
 (受光素子の出力例)
 以下、図4、図5、および、図6を用いて、ノイズ(電気ノイズおよび外乱光)が発生していない場合、電気ノイズが発生している場合、および、外乱光が発生している場合の各々について、受光素子11の出力について、説明していく。
  (ノイズが発生していない場合)
 図4は、ノイズ(電気ノイズおよび外乱光)が発生していない場合の、受光素子11の出力を説明する図である。図4の(A)は、1投光周期内に、互いに重複しないように配置された、複数の投光素子21の各々の投光期間Teを示している。図4の(B)は、1投光周期において複数の受光素子11の各々が受光する受光信号のイメージを示している。ノイズ(電気ノイズおよび外乱光)が発生していない場合、複数の受光素子11の各々が受光する受光信号は、図4の(A)に例示した投光期間Te(1)~Te(n)の各々において投光素子21(1)~21(n)の各々が投光する光(光信号)に等しい。
 図4の(C)は、1受光周期Tc内に、互いに重複しないように配置された、複数の光信号受付タイミング(=受光可能期間Ts)を示しており、具体的には、受光可能期間Ts(1)~Ts(n)を示している。受光可能期間Ts(1)~Ts(n)の各々は、投光期間Te(1)~Te(n)の各々に対応付けられており、つまり、投光期間Te(1)~Te(n)の各々に同期している。受光素子11(1)~11(n)の各々は、受光可能期間Ts(1)~Ts(n)の各々において、投光素子21(1)~21(n)の各々が投光期間Te(1)~Te(n)の各々において投光する光(光信号)を受光する。図4の(D)は、1受光周期Tc内において、受光素子11(1)~11(n)の各々が出力する信号(受光処理信号)を示している。図4の(D)に示すように、受光素子11(1)~11(n)の各々は、受光可能期間Ts(1)~Ts(n)の各々において受光した光(光信号)に対応する信号(受光処理信号)を、出力する。図4の(D)において、点線は、多光軸光電センサ1(特に、第1判定部120)が出力異常の発生有無を判定する基準としての「ONしきい値(所定値)」を示している。
 受光可能期間Ts(1)~Ts(n)の各々には、異常検出期間Td(1)~Td(n)が設定されており、異常検出期間Td(1)~Td(n)の各々は、「受光可能期間Ts(1)~Ts(n)の各々における、投光期間Te(1)~Te(n)の各々を除いた期間」である。受光素子11が受光信号のピークを検知しホールドする場合、異常検出期間Tdは、「受光可能期間Tsの開始から、対応する投光期間Teの開始まで、の期間」である。
 ここで、第1判定部120は、「異常検出期間Tdにおける受光素子11の出力」がONしきい値(所定値)を超えていると判定すると、その異常検出期間Tdに対応する受光可能期間Tsに出力異常が発生していると判定する。図4の(D)に示すように、ノイズ(電気ノイズおよび外乱光)が発生していない場合、異常検出期間Td(1)~Td(n)の各々における受光素子11(1)~11(n)の各々の出力(受光処理信号)は、ONしきい値以下となっている。
  (電気ノイズが発生している場合)
 図5は、電気ノイズが発生している場合の、受光素子11の出力を説明する図である。図5の(A)は、図4の(A)と同様であり、1投光周期内に配置された投光期間Te(1)~Te(n)を示している。図5の(X)は電気ノイズのイメージを示しており、図5の(B)は、電気ノイズが発生している場合に、1投光周期において複数の受光素子11の各々が受光する受光信号のイメージを示している。図5の(B)に示すように、電気ノイズ(外乱電圧)が重畳した受光信号のイメージは、図4の(B)に示した「投光素子21が投光する光(光信号)のイメージ」に比べて、電気ノイズの信号が重畳することによって、信号が太っている(幅が太くなっている)。電気ノイズ(外乱電圧)が重畳した受光信号のイメージは、ノイズが発生していない状況下で受光素子11が受光する受光信号のイメージ(=図4の(B)のイメージ)に比べて、信号を示す曲線の幅が太くなっている。
 図5の(C)は、図4の(C)と同様であり、1受光周期Tc内に配置された受光可能期間Ts(1)~Ts(n)を示している。図5の(D)は、電気ノイズが発生している場合に、1受光周期Tc内において、受光素子11(1)~11(n)の各々が出力する信号(受光処理信号)を示している。図4の(D)および図5の(D)は共に、受光可能期間Ts(1)~Ts(n)の各々において受光素子11(1)~11(n)の各々が受光した光に対応する信号であるが、図5の(D)に示す信号は、図4の(D)に示す信号に比べて以下の点において異なる。
 すなわち、図5の(D)の「受光可能期間Tsの開始から、対応する投光期間Teの開始まで、の期間(=異常検出期間Td)」における受光処理信号は、図4の(D)の異常検出期間Tdにおける受光処理信号に比べて、電気ノイズの分だけ出力値が大きい。図5の(D)において、異常検出期間Td(1)~Td(n)の各々における受光素子11(1)~11(n)の各々の出力(受光処理信号)は、点線で示した「ONしきい値(所定値)」よりも大きい。
 多光軸光電センサ1の開発者は、電気ノイズがあると、「異常検出期間Tdにおける受光処理信号の増大(=受光素子11の出力する信号が大きくなるという現象)が、多くの光軸において発生する」ことを見出した。すなわち、電気ノイズがあると、全ての光軸で発生するとは限らないが、多くの光軸で、「異常検出期間Tdにおける受光処理信号の値が大きくなる」という現象が発生することを、多光軸光電センサ1の開発者は見出した。
 そこで、多光軸光電センサ1は、「1受光周期Tc内に配置されている複数の連続する異常検出期間Tdにおいて、受光処理信号の増大が発生している」と、「電気ノイズが発生している」と判定する。すなわち、多光軸光電センサ1は、1受光周期Tc内で隣り合う複数の受光可能期間Tsの各々の異常検出期間Tdにおける受光処理信号(受光素子11の出力)がONしきい値(所定値)よりも大きいと、「電気ノイズが発生している」と判定する。
  (外乱光が発生している場合)
 図6は、外乱光が発生した場合の、受光素子11の出力を説明する図である。図6の(A)は、図4の(A)および図5の(A)と同様であり、1投光周期内に配置された投光期間Te(1)~Te(n)を示している。図6の(Y)は外乱光(光ノイズ)のイメージを示しており、図6の(B)は、外乱光が発生した場合に、1投光周期において複数の受光素子11の各々が受光する受光信号のイメージを示している。
 図6の(B)に示すように、図6の(Y)の外乱光が重畳した部分における受光信号のイメージは、図4の(B)に示した「投光素子21が投光する光(光信号)のイメージ」に比べて、信号の値が大きくなっている。また、図6の(Y)の外乱光が重畳した部分以外の部分における受光信号のイメージは、図4の(B)に示した「投光素子21が投光する光(光信号)のイメージ」と同様である。つまり、外乱光が発生した場合、外乱光発生時点の受光信号(外乱光が重畳した部分における受光信号)のみが変化し(具体的には、受光信号が大きくなり)、その他の時点の受光信号には外乱光の影響が現れていない。
 図6の(C)は、図4の(C)および図5の(C)と同様であり、1受光周期Tc内に配置された受光可能期間Ts(1)~Ts(n)を示している。図6の(D)は、外乱光が発生した場合に、1受光周期Tc内において、受光素子11(1)~11(n)の各々が出力する信号(受光処理信号)を示している。図4の(D)および図5の(6)は共に、受光可能期間Ts(1)~Ts(n)の各々において受光素子11(1)~11(n)の各々が受光した光に対応する信号であるが、図6の(D)に示す信号は、図6の(D)に示す信号に比べて以下の点において異なる。
 すなわち、図6の(D)の「異常検出期間Td(3)(=受光可能期間Ts(3)の開始から投光期間Te(3)の開始までの期間)」における受光処理信号は、図4の(D)の異常検出期間Td(3)における受光処理信号に比べ、外乱光の分だけ出力値が大きい。図6の(D)の異常検出期間Td(3)における受光処理信号は、異常検出期間Td(3)において発生した外乱光が重畳することにより、図4の(D)の異常検出期間Td(3)における受光処理信号に比べ、重畳している外乱光の分だけ信号の大きさが大きい。図6の(D)において、外乱光の発生した異常検出期間Td(3)における受光素子11(3)の出力(受光処理信号)だけが、点線で示した「ONしきい値(所定値)」よりも大きく、他の異常検出期間Tdにおける出力は「ONしきい値」以下である。
 多光軸光電センサ1において、複数の受光素子11の各々は各々の受光可能期間Tsにおいてのみ受光処理を実行し、つまり、複数の受光素子11(1)~11(n)は、各々、受光可能期間Ts(1)~Ts(n)おいてのみ受光処理を実行する。或る受光可能期間Ts中に(特に、或る異常検出期間Td中に)外乱光が発生すると、その受光可能期間Tsにおける受光素子11の出力のみが大きくなり、他の受光可能期間Tsにおける受光素子11の出力は変化しない。そのため、「外乱光に起因する出力異常の場合、出力異常(「異常検出期間Tdにおける受光処理信号の値が大きくなる」という現象)が発生する光軸は、連続しない」という傾向を、多光軸光電センサ1の開発者は見出した。
 そこで、多光軸光電センサ1は、「出力(受光処理信号)がONしきい値(所定値)より大きい異常検出期間Td(=出力異常の発生した受光可能期間Ts)が、1受光周期Tc内で連続しない」と、「外乱光が発生した」と判定する。
 図4、図5、および、図6を用いて説明してきたように、ノイズ(電気ノイズおよび外乱光)が発生していない場合と、電気ノイズが発生している場合と、外乱光が発生している場合とで、受光素子11の出力(特に、異常検出期間Tdにおける出力)は異なる。そこで、多光軸光電センサ1(特に、受光器10)は、この違いを利用して、受光素子11の出力異常の原因を判定する原因判定処理を実行する。以下、図7を用いて、受光器10が実行する原因判定処理について説明していく。
 §3.動作例
 図7は、受光器10が実行するノイズ原因判定処理(受光素子11の出力異常の原因を判定する処理)の概要を示すフロー図である。先ず、第1判定部120は、1受光周期Tc内における全ての受光可能期間Tsの各々について、「出力異常が発生しているか」を判定する(S100)。第1判定部120は、1受光周期Tc(=1投光周期)内における全ての異常検出期間Tdの各々について、「異常検出期間Tdにおける受光素子11の出力が所定値よりも大きいか」を判定する。そして、異常検出期間Td(m)における受光素子11(m)の出力が所定値よりも大きいと、第1判定部120は、異常検出期間Td(m)に対応する受光可能期間Ts(m)について、「出力異常が発生している」と判定する。なお、前述の通り、異常検出期間Td(m)は、「受光可能期間Ts(m)における、投光期間Te(m)を除く期間」であり、例えば、「受光可能期間Ts(m)の開始から、投光期間Te(M)の開始まで、の期間」である。
 第2判定部130は、「1受光周期Tc内において隣り合う受光可能期間Tsの各々について、出力異常が発生しているか」を判定する(S110)。具体的には、第2判定部130は、「1受光周期Tc内で隣り合う受光可能期間Ts(m)とTs(m+1)とが共に、第1判定部120によって『出力異常が発生している』と判定されたか否か」を確認する。1受光周期Tc内で隣り合う受光可能期間Ts(m)とTs(m+1)とが共に、第1判定部120によって「出力異常が発生している」と判定されていると(S110でYes)、第2判定部130は、電気ノイズが発生したと判定する(S120)。
 第2判定部130は、「1受光周期Tc内において隣り合う受光可能期間Tsの両方について、出力異常が発生している訳ではない」と(S110でNo)、第2判定部130は、さらに以下の判定を行なう。すなわち、第2判定部130は、「出力異常が発生している受光可能期間Tsが、1受光周期Tc内に、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないか」を判定する(S130)。
 第2判定部130は、「出力異常が発生している受光可能期間Tsが、1受光周期Tc内に、1つ、または、複数存在するが隣り合っていない」と(S130でYes)、外乱光ノイズが発生したと判定する(S140)。例えば、第1判定部120により、「受光可能期間Ts(m)に出力異常が発生しており、かつ、受光可能期間Ts(m+1)およびTs(m-1)には出力異常が発生していない」と判定されると、第2判定部130は外乱光ノイズが発生したと判定する。
 すなわち、第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定された受光可能期間Tsが1受光周期Tc内に1つだけ(例えば、受光可能期間Ts(m)だけ)だと、外乱光ノイズが発生したと判定する。
 また、第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定された受光可能期間Tsが1受光周期Tc内に複数あるが、それらの受光可能期間Tsが1受光周期Tc内で隣り合っていないと、第2判定部130は、外乱光ノイズが発生したと判定する。例えば、第1判定部120により、「受光可能期間Ts(m)およびTs(m+p)に出力異常が発生しているが、受光可能期間Ts(m+1)およびTs(m-1)には出力異常が発生していない」と判定されると、外乱光ノイズが発生したと判定する。なお、「p」は「2以上の整数」とする。
 第2判定部130は、「出力異常が発生している受光可能期間Tsが、1受光周期Tc内にない」と(S130でNo)、出力異常なしと判定する(S150)。すなわち、第1判定部120により「出力異常が発生した」と判定された受光可能期間Tsが1受光周期Tc内にないと、第2判定部130は、出力異常なしと判定する。
 これまで図7を用いて説明してきたように、受光器10が実行する原因判定処理は、多光軸光電センサ1における受光素子11の出力異常の原因を判定する受光器10(判定装置)の制御方法である。原因判定処理は、互いに重複しないように1受光周期Tc(1周期)内に配置された、複数の受光素子11の各々の受光可能期間Tsについて、出力異常が発生したかを判定する第1判定ステップ(S100)と、(1)1受光周期Tc内において隣り合う受光可能期間Tsの各々について、前記第1判定ステップにて出力異常が発生したと判定されると(S110でYes)、電気ノイズが発生したと判定し(S120)、(2)前記第1判定ステップにて出力異常が発生したと判定された受光可能期間Tsが、1受光周期Tc内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと(S130でYes)、外乱光ノイズが発生したと判定する(S140)第2判定ステップと、を含む。
 前記の構成によれば、受光器10が実行する原因判定処理は、(1)1受光周期Tc内において隣り合う受光可能期間Tsの各々における出力に異常が有ると、電気ノイズが発生したと判定する。また、受光器10が実行する原因判定処理は、(2)出力に異常が有る受光可能期間Tsが、1受光周期Tc内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する。
 したがって、受光器10が実行する原因判定処理は、受光素子11の出力異常の原因について、電気ノイズの発生と外乱光ノイズの発生とを区別することができるとの効果を奏する。
 §4.変形例
 (出力異常の原因判定方法について)
 これまで、第2判定部130が、「1受光周期Tc内において隣り合う受光可能期間Tsの各々について、出力異常が発生している」と、電気ノイズが発生したと判定する例を説明してきた。すなわち、1受光周期Tc内で隣り合う受光可能期間Ts(m)とTs(m+1)とが共に、第1判定部120によって「出力異常が発生している」と判定されていると、第2判定部130は、電気ノイズが発生したと判定する例を説明してきた。そして、これまで説明してきた例では、第2判定部130は、「出力異常が発生している受光可能期間Tsが、1受光周期Tc内に、1つ、または、複数存在するが隣り合っていない」と、外乱光ノイズが発生したと判定する。
 言い換えれば、1受光周期Tc内におけるいずれかの受光可能期間Tsに出力異常が発生した場合、これまでに説明してきた第2判定部130は、以下の基準によって、出力異常の原因を判定した。すなわち、「p=2」として、第2判定部130は、「1受光周期Tc内において連続するp個の受光可能期間Tsの全てに出力異常が発生したか」により、出力異常の原因を判定した。
 しかしながら、「p」は「2以上の整数」であればよく、「p=2」であることは、多光軸光電センサ1にとって、特に制御部100にとって、必須ではない。「p」を「2以上の整数」として、第2判定部130は、「1受光周期Tc内において連続するp個の受光可能期間Tsの各々に出力異常が発生した」場合、電気ノイズが発生したと判定してもよい。第2判定部130は、1受光周期Tc内におけるいずれかの受光可能期間Tsに出力異常が発生した場合でも、「1受光周期Tc内において連続するp個の受光可能期間Tsの全てに出力異常が発生した訳ではない」場合、外乱光ノイズが発生したと判定してもよい。
 さらに、「p」はユーザが設定できてもよく、第2判定部130は、ユーザの設定したpを用いて、「1受光周期Tc内において連続するp個の受光可能期間Tsの各々に出力異常が発生した」か否かにより、出力異常の原因を判定してもよい。
 例えば、「p=3」であるとすると、第2判定部130は、以下の判定を実行する。すなわち、第2判定部130は、「1受光周期Tc内で隣り合う受光可能期間Ts(m)、Ts(m+1)、および、Ts(m+2)が全て、第1判定部120によって『出力異常が発生している』と判定される」と、電気ノイズが発生したと判定する。「第1判定部120が、受光可能期間Ts(m)について、『出力異常が発生している』と判定し、受光可能期間Ts(m+1)およびTs(m+2)の少なくとも一方について、『出力異常が発生していない』と判定する」と、外乱光ノイズが発生したと判定する。
 すなわち、「p」を「2以上の整数」として、第2判定部130は、「1受光周期Tc内において連続するp個の受光可能期間Tsの全てに出力異常が発生しているか否か」により、発生した出力異常の原因を判定できればよい。
 (多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因判定装置について)
 これまで、受光器10が制御部100を備える構成例について説明してきた。すなわち、受光素子11の出力異常の原因を判定する原因判定処理を、多光軸光電センサ1の受光器10が実行する例を、これまで説明してきた。しかしながら、受光素子11の出力異常の原因を判定する判定装置を、受光器10において実現することは必須ではなく、つまり、制御部100を備えるのが受光器10であることは必須ではない。原因判定処理は多光軸光電センサ1の外部にある、コンピュータなどの装置が実行してもよい。
 例えば、多光軸光電センサ1に通信ケーブルを介して接続するコンピュータが制御部100を備えていてもよい。すなわち、制御部100を備えるコンピュータが、通信ケーブルを介して、多光軸光電センサ1(特に、受光器10)から、1受光周期Tc内の複数の受光素子11の各々の出力を取得して、出力異常の発生有無および出力異常の原因を判定してもよい。
 具体的には、制御部100を備えるプログラマブル・ロジック・コントローラ(Programmable Logic Controller、PLC)が、1受光周期Tc内の複数の受光素子11の各々の出力を取得して、出力異常の発生有無および出力異常の原因を判定してもよい。これまでに説明してきた原因判定処理をコンピュータに実行させる情報処理プログラムを、コンピュータに読み込ませて、図1の各部としてコンピュータを機能させることで、コンピュータによって、受光素子11の出力異常の原因を判定する判定装置を実現してもよい。また、そのような情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体から、コンピュータに、そのような情報処理プログラムを読み込ませて、コンピュータによって、受光素子11の出力異常の原因を判定する判定装置を実現してもよい。
 〔ソフトウェアによる実現例〕
 上述のように、制御部100の制御ブロック(特に、受光素子出力取得部110、第1判定部120、第2判定部130、格納部140、および、通知制御部150)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
 後者の場合、制御部100を備えるコンピュータは、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータによって実現してもよい。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
 (まとめ)
 本発明の一態様に係る判定装置は、多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因を判定する判定装置であって、互いに重複しないように1周期内に配置された、複数の前記受光素子の各々の受光可能期間について、出力異常が発生したかを判定する第1判定部と、(1)前記1周期内において隣り合う前記受光可能期間の各々について、前記第1判定部により出力異常が発生したと判定されると、電気ノイズが発生したと判定し、(2)前記第1判定部により出力異常が発生したと判定された前記受光可能期間が、前記1周期内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する第2判定部と、を備えている。
 前記の構成によれば、前記判定装置は、(1)前記1周期内において隣り合う前記受光可能期間の各々における出力に異常が有ると、電気ノイズが発生したと判定する。また、前記判定装置は、(2)出力に異常が有る前記受光可能期間が、前記1周期内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する。
 したがって、前記判定装置は、前記受光素子の出力異常の原因について、電気ノイズの発生と外乱光ノイズの発生とを区別することができるとの効果を奏する。
 本発明の一態様に係る判定装置において、複数の前記受光可能期間の各々は、複数の投光期間の各々に対応付けられており、前記第1判定部は、前記1周期内における複数の前記受光可能期間の各々について、対応する前記投光期間を除く期間における出力が所定値を超えると、出力異常が発生したと判定してもよい。
 前記の構成によれば、前記判定装置は、複数の前記受光可能期間の各々について、対応する前記投光期間を除く期間における出力が所定値を超えると、出力異常が発生したと判定する。ここで、前記投光期間において、前記受光素子が対向する投光素子からの投光を受光するため、出力が急激に大きくなる。
 したがって、「前記受光可能期間であって、対応する前記投光期間を除く期間における出力が所定値を超えると、出力異常が発生したと判定する」ことにより、前記判定装置は、出力異常の発生有無について、判定精度を向上させることができるとの効果を奏する。
 本発明の一態様に係る判定装置は、前記第2判定部により電気ノイズが発生したと判定された前記受光可能期間における出力を記憶部に格納する格納部をさらに備えてもよい。
 前記の構成によれば、前記判定装置は、電気ノイズが発生したと判定した受光可能期間における出力を記憶部に格納する。したがって、前記判定装置は、ユーザに、電気ノイズが発生した時の前記受光素子の出力を確認させることができるとの効果を奏する。
 本発明の一態様に係る判定装置は、前記第2判定部により、(1)電気ノイズが発生したと判定された場合と、(2)外乱光ノイズが発生したと判定された場合と、を区別してユーザに通知する通知部をさらに備えてもよい。
 前記の構成によれば、前記判定装置は、(1)電気ノイズが発生した場合と、(2)外乱光ノイズが発生した場合と、を区別してユーザに通知する。
 したがって、前記判定装置は、ユーザに、前記受光素子の異常出力の原因が、電気ノイズによるものであるのか、または、外乱光ノイズによるものであるのかを、通知することができるとの効果を奏する。
 本発明の一態様に係る判定装置は、前記第2判定部により電気ノイズが発生したと判定された場合、出力異常の原因となった電気ノイズを除去するフィルタ部をさらに備えてもよい。
 前記の構成によれば、前記判定装置は、電気ノイズが発生したと判定すると、前記受光素子の出力異常の原因となった電気ノイズを除去する。
 したがって、前記判定装置は、電気ノイズが発生して前記受光素子の出力が異常となった場合、その原因となった電気ノイズを除去して、前記受光素子の出力を正常状態に復帰させることができるとの効果を奏する。
 本発明の一態様に係る多光軸光電センサは、本発明の一態様に係る判定装置を含んでもよい。前記の構成によれば、前記多光軸光電センサは、(1)前記1周期内において隣り合う前記受光可能期間の各々の出力に異常が有ると、電気ノイズが発生したと判定する。また、前記多光軸光電センサは、(2)出力に異常が有る前記受光可能期間が、前記1周期内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する。
 したがって、前記多光軸光電センサは、前記受光素子の出力異常の原因について、電気ノイズの発生と外乱光ノイズの発生とを区別することができるとの効果を奏する。
 本発明の一態様に係る制御方法は、多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因を判定する判定装置の制御方法であって、互いに重複しないように1周期内に配置された、複数の前記受光素子の各々の受光可能期間について、出力異常が発生したかを判定する第1判定ステップと、(1)前記1周期内において隣り合う前記受光可能期間の各々について、前記第1判定ステップにて出力異常が発生したと判定されると、電気ノイズが発生したと判定し、(2)前記第1判定ステップにて出力異常が発生したと判定された前記受光可能期間が、前記1周期内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する第2判定ステップと、を含んでいる。
 前記の構成によれば、前記制御方法は、(1)前記1周期内において隣り合う前記受光可能期間の各々における出力に異常が有ると、電気ノイズが発生したと判定する。また、前記制御方法は、(2)出力に異常が有る前記受光可能期間が、前記1周期内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する。
 したがって、前記制御方法は、前記受光素子の出力異常の原因について、電気ノイズの発生と外乱光ノイズの発生とを区別することができるとの効果を奏する。
 本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
    1 多光軸光電センサ(判定装置)
   10 受光器(判定装置)
   11 受光素子
   20 投光器
   21 投光素子
  120 第1判定部
  130 第2判定部
  140 格納部
  160 フィルタ部
  200 記憶部
  300 通知部
   Tc 受光周期(周期)
   Te 投光期間
   Ts 受光可能期間
 S100 第1判定ステップ
 S110 第2判定ステップ
 S130 第2判定ステップ

Claims (9)

  1.  多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因を判定する判定装置であって、
     互いに重複しないように1周期内に配置された、複数の前記受光素子の各々の受光可能期間について、出力異常が発生したかを判定する第1判定部と、
     (1)前記1周期内において隣り合う前記受光可能期間の各々について、前記第1判定部により出力異常が発生したと判定されると、電気ノイズが発生したと判定し、(2)前記第1判定部により出力異常が発生したと判定された前記受光可能期間が、前記1周期内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する第2判定部と、を備える判定装置。
  2.  複数の前記受光可能期間の各々は、複数の投光期間の各々に対応付けられており、
     前記第1判定部は、前記1周期内における複数の前記受光可能期間の各々について、対応する前記投光期間を除く期間における出力が所定値を超えると、出力異常が発生したと判定する
    請求項1に記載の判定装置。
  3.  前記第2判定部により電気ノイズが発生したと判定された前記受光可能期間における出力を記憶部に格納する格納部をさらに備える
    請求項1または2に記載の判定装置。
  4.  前記第2判定部により、(1)電気ノイズが発生したと判定された場合と、(2)外乱光ノイズが発生したと判定された場合と、を区別してユーザに通知する通知部をさらに備える
    請求項1から3のいずれか1項に記載の判定装置。
  5.  前記第2判定部により電気ノイズが発生したと判定された場合、出力異常の原因となった電気ノイズを除去するフィルタ部をさらに備える
    請求項1から4のいずれか1項に記載の判定装置。
  6.  請求項1から5のいずれか1項に記載の判定装置を含む多光軸光電センサ。
  7.  多光軸光電センサにおける受光素子の出力異常の原因を判定する判定装置の制御方法であって、
     互いに重複しないように1周期内に配置された、複数の前記受光素子の各々の受光可能期間について、出力異常が発生したかを判定する第1判定ステップと、
     (1)前記1周期内において隣り合う前記受光可能期間の各々について、前記第1判定ステップにて出力異常が発生したと判定されると、電気ノイズが発生したと判定し、(2)前記第1判定ステップにて出力異常が発生したと判定された前記受光可能期間が、前記1周期内において、1つ、または、複数存在するが隣り合っていないと、外乱光ノイズが発生したと判定する第2判定ステップと、を含む制御方法。
  8.  請求項1から5のいずれか1項に記載の判定装置としてコンピュータを機能させるための情報処理プログラムであって、前記各部としてコンピュータを機能させるための情報処理プログラム。
  9.  請求項8に記載の情報処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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