WO2019176131A1

WO2019176131A1 - 内視鏡及び内視鏡システム

Info

Publication number: WO2019176131A1
Application number: PCT/JP2018/029834
Authority: WO
Inventors: 佐藤　栄二郎
Original assignee: オリンパス株式会社
Priority date: 2018-03-16
Filing date: 2018-08-08
Publication date: 2019-09-19
Also published as: US20210068616A1; US11925313B2

Abstract

内視鏡１は、被検体内に挿入される挿入部２と、挿入部２の外周側に配置される、長尺に形成されて可撓性を有する長手軸ａ２に沿った貫通孔を備えるチャンネルチューブ１０と、を具備し、挿入部２は、挿入部２の先端部２ａにチャンネルチューブ１０が有するチューブ先端部１１を埋没させて固定するチャンネル固定部２４を備えている。

Description

内視鏡及び内視鏡システム

　本発明は、チャンネル用チューブを挿入部に対して外付けで設けた内視鏡、及び内視鏡システムに関する。

　医療分野で利用される内視鏡は、細長な挿入部を体腔内に挿入して内視鏡下で処置が行われる。そのため、挿入部には処置具を体腔内に導くための処置具チャンネルが設けられている。

　また、挿入部の先端側に、先端部の位置を所望する方向に向けるための、湾曲部を設けた内視鏡がある。湾曲部は、操作部に設けられた操作装置を操作することによって湾曲される。

　内視鏡の挿入部には、上述した処置具チャンネルの他に、観察窓の汚れを除去するための送気・送水チャンネル、患部に付着する粘膜などを洗浄するために患部に向けて洗浄液を吹き付けるための前方送水チャンネル等を設けたものがある。

　処置具チャンネルは、吸引あるいは送水のための流体管路を兼ねている。このため、処置具チャンネル内に処置具が挿通されている場合、吸引量あるいは送水量が低下する。この不具合は、挿入部にさらなる処置具チャンネルを設けることによって解消するができる。しかし、挿入部に新たな処置具チャンネルを設けた場合、挿入部の断面積が大きくなる。つまり、挿入部の細径化が困難になる。

　日本国特開平１１－１９２２０３号公報には比較的柔軟に曲がることが可能な外付け式チャンネルチューブが示されている。外付け式チャンネルチューブは、挿入部の長手軸方向に沿うと共に、挿入部の外周面に取り付けられている。この外付け式チャンネルチューブは、例えば、ゴムバンドで湾曲部に取り付けられる、あるいは、舌片を固定テープで先端部に固定して取り付けられる、あるいは、取付け用キャップを先端部に被嵌して取り付けられるようになっている。

　外付け式チャンネルチューブによれば、挿入部の断面積が大きくなる不具合を解消して、チャンネルの数を増やすことができる。　
　しかしながら、日本国特開平１１－１９２２０３号公報に示された外付け式チャンネルチューブでは、該外付け式チャンネルチューブが先端部に取り付けられている、あるいは、湾曲部において挿入部の長手軸に沿って取り付けられている。このため、挿入部内にさらなる処置具チャンネルを設けた場合よりは挿入部の断面積が大きくなることを防止するものの、挿入部及び該外付け式チャンネルチューブの先端部の断面積は挿入部のみの断面積よりも大きくなって挿入性に悪影響を及ぼすおそれがある。

　本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、挿入部の外周側にチャンネルチューブを配置しつつ良好な挿入性を実現する挿入部を有する内視鏡及び内視鏡システムを提供することを目的にしている。

　本発明の一態様の内視鏡は、被検体内に挿入される挿入部と、前記挿入部の外周側に配置される、長尺に形成されて可撓性を有する長手軸に沿った貫通孔を備えるチャンネルチューブと、を具備し、前記挿入部は、該挿入部の先端部に前記チャンネルチューブが有するチューブ取付部を埋没させて固定するチャンネル固定部を備えている。

　本発明の一態様の内視鏡システムは、被検体内に挿入される挿入部と、前記挿入部の先端部の外周に着脱自在に配置される筒状のキャップ本体及び前記キャップ本体から延出される長尺で長手軸に沿った貫通孔を有するチャンネルチューブ部と、を備える着脱式チャンネルチューブと、前記挿入部の先端部の外周面側に設けられ、前記キャップ本体に形成された前記チャンネルチューブ部の一部であるチューブ係入部が埋没して配設される、凹溝であるチューブ配設部と、を具備している。

挿入部を有し、その挿入部の外周面側に配置されるチャンネルチューブを具備する内視鏡を説明する図挿入部の先端面を説明する図であって、図1の矢印Ｙ２Ａ方向から挿入部の先端面を見た図図２ＡのＹ２Ｂ－Ｙ２Ｂ線断面図であって、挿入部とチャンネルチューブとの関係を説明する図挿入部の先端側の拡大図であって、先端部に設けられたチャンネル固定部及びこのチャンネル固定部に固設されるチャンネルチューブのチューブ先端部を説明する図先端部に設けた複数のチャンネル固定部にチャンネルチューブのチューブ先端部を埋没固設した内視鏡を説明する図チャンネルチューブの他の構成例であって、チューブ先端部に傾斜面を有するチャンネルチューブを説明する図傾斜面を有するチューブ先端部をチャンネル固定部に固設した状態を説明する図チャンネル固定部の他の構成例であって、挿入部の長手軸に対して傾いたチャンネル固定部を説明する図挿入部の長手軸に対して傾斜したチャンネル固定部にチューブ先端部を固設した状態を説明する図チャンネルチューブのチューブ中心軸を撮像光学系の光軸に対して傾斜させ、該チューブ中心軸が先端面より挿入部挿入方向に向かうにつれて先端部外周面側から長手軸に向かうように傾傾斜し、かつ、撮像光学系の視野範囲内に向かうように傾けた状態を説明する図表示装置の観察画面上の二点鎖線で示す領域内に向かうように傾斜方向及び傾斜角度が設定したチャンネルチューブのチューブ中心軸を説明する図チューブ先端面が先端面より突出するチャンネルチューブを備える内視鏡を説明する図突出するチャンネルチューブを送水チューブとした状態における内視鏡の作用を説明する図挿入部に流体用チャンネルを兼用する処置具挿通用チャンネルが設けられていない挿入部を説明する正面図図７ＡのＹ７Ｂ－Ｙ７Ｂ線断面図であって、挿入部に流体用チャンネルを兼用する処置具挿通用チャンネルが設けられていない挿入部を説明する図突出するチャンネルチューブを送水チューブとした状態における内視鏡の作用を説明する図内視鏡システムを構成する着脱式チャンネルチューブと挿入部の先端部に設けられるキャップ取付部を説明する図であって、着脱式チャンネルチューブは図８ＢのＹ８Ａ－Ｏ－Ｙ８Ａ線断面図、先端部は図８ＣのＹ８Ａ－Ｙ８Ａ線断面図である着脱式チャンネルチューブを先端面側から見た図先端部を先端面側から見た図着脱式チャンネルチューブが配設された挿入部の先端部を示す図

　以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。　
　なお、以下の説明に用いる各図において、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものもある。即ち、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、及び各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。

　図１に示すように内視鏡１は、挿入部２と、操作部３と、ユニバーサルケーブル４と、チャンネルチューブ１０と、を有している。すなわち、内視鏡１は、チャンネルチューブ付の内視鏡である。

　挿入部２は、観察対象部位である被検体内に向けて挿入される細長で長尺な部材である。チャンネルチューブ１０は、挿入部２の外周外側に位置するように設けられている。

　挿入部２は、先端側から順に挿入部先端部（以下、先端部と略記する）２ａと、湾曲部２ｂと、可撓管部２ｃと、を連設している。湾曲部２ｂは、例えば上下の二方向に湾曲自在に構成されている。可撓管部２ｃは、長尺で可撓性を有する管状部材である。　
　なお、湾曲部２ｂは、上下左右の四方向に湾曲自在な構成であってもよい。また、挿入部２は、湾曲部２ｂの基端側に可撓管部２ｃの代わりに硬質管部を連設する構成であってもよい。

　操作部３には、湾曲操作部５、各種スイッチ６、吸引シリンダ７、処置具挿入口８などが設けられている。湾曲操作部５は、湾曲部２ｂを湾曲動作させる際に操作される。各種スイッチ６は、例えば、レリーズスイッチ、フリーズスイッチ、あるいは、通常観察と蛍光観察との切替を行うための観察モード切替スイッチ等である。

　吸引シリンダ７には吸引釦（不図示）が配置される。処置具挿入口８は、処置具挿通用チャンネルチューブ（図２Ｂの符号２６ｂ参照）を介して先端部２ａの処置具チャンネル用開口（図２Ａの符号２３）に連通している。処置具挿通用チャンネルチューブは吸引あるいは送水のための流体用チャンネルを兼用する。したがって、処置具チャンネル用開口２３は、吸引口あるいは送水口を兼用する。

　ユニバーサルケーブル４は、操作部３の側部より延出している。ユニバーサルケーブル４の端部には図示しない内視鏡コネクタが設けられている。内視鏡コネクタは、外部装置である例えば光源装置を備えたカメラコントロールユニットに着脱自在である。

　チャンネルチューブ１０は、予め定めた可撓性を有する樹脂製、あるいは、ゴム製である。チャンネルチューブ１０は、予め定めた外径で長尺であって長手軸に沿った貫通孔（図２Ｂの符号１２）を備えている。チャンネルチューブ１０は、先端部２ａに固設される。本実施形態においてチャンネルチューブ１０の一部であるチューブ先端部１１が先端部２ａに固設される。

　本実施形態において、先端部２ａに固設されたチューブ先端部１１より基端側のチャンネルチューブ基端側部（以下、チューブ基端側部と記載する）１３は挿入部２の外周に対して移動自在である。符号１４はチューブ先端面であって、チューブ先端面１４は、挿入部２の先端面２０と略同一平面上に配置されている。　
　符号９は、チャンネルポートであって、チャンネルチューブ１０の基端部に取り付けられている。

　図２Ａに示すように挿入部２の先端面２０には撮像光学系２１の観察窓２１ｗ、照明光学系２２の照明窓２２ｗが設けられている。符号２３は、処置具チャンネル用開口２３であって吸引開口、送水開口を兼用する。

　チャンネルチューブ１０のチューブ先端部１１は、先端部２ａに設けられたチャンネル固定部２４に固設されている。チャンネル固定部２４は、先端部２ａの先端部外周面２０ｏに対して凹んだ凹溝である。凹溝には断面形状が円形のチューブ先端部の一部又は全部が埋設される。本実施形態において、チャンネル固定部２４の凹溝は、略半円形状であってチャンネルチューブ１０の外面に略一致した曲面である。

　図２Ｂに示す符号２５は先端硬質部である。先端硬質部２５は、挿入部２の先端部２ａを構成する。先端硬質部２５には観察光学系用貫通孔２５ａ、処置具チャンネル用貫通孔２５ｂ、照明光学系用貫通孔（不図示）が設けられている。

　図２Ａ、図２Ｂに示すように観察光学系用貫通孔２５ａには、撮像光学系を構成する観察窓２１ｗ及び図示しない撮像素子及び対物光学系等を有する撮像ユニット２１ｕが配設されている。一方、処置具チャンネル用貫通孔２５ｂには口金２６ａの先端部が固設されている。口金２６ａの基端部には処置具チャンネルチューブ２６ｂの一端部が固設されている。照明光学系用貫通孔には照明窓２２ｗ、ＬＥＤ照明（不図示）が固設されている。

　本実施形態において、処置具チャンネル用開口２３と、処置具チャンネル用貫通孔２５ｂと、口金２６ａと、処置具チャンネルチューブ２６ｂとは、流体チャンネルを兼用する処置具挿通用チャンネルを構成している。

　図２Ｂに示すように先端硬質部２５の基端側には湾曲部２ｂを構成する先端湾曲駒２７ａの先端側が一体に固定されている。符号２７ｂは、先端湾曲駒２７に連設する複数の湾曲駒である。湾曲部２ｂは、これら湾曲駒２７ａ、２７ｂと、該湾曲駒２７ａ、２７ｂを被覆する湾曲ゴム２７ｇ等と、を備えている。先端湾曲駒２７ａの予め定めた位置にはそれぞれ上湾曲ワイヤ２７ｕの先端部及び下湾曲ワイヤ２７ｄの先端部が固定されている。

　図２Ｃに示すようにチャンネル固定部２４は、チューブ先端部固定面２４ａと案内面２４ｂとを有する。　
　チューブ先端部固定面２４ａは先端面２０側に設けられ、先端部外周面２０ｏに対して予め定めた寸法凹んでいる。つまり、チューブ先端部固定面２４ａの底部２４ｃは、挿入部２の長手軸ａ２に対して平行である。　
　案内面２４ｂは、チューブ先端部１１をチューブ先端部固定面２４ａから挿入部２の外周面方向にスムーズに導くための曲面である。

　チャンネルチューブ１０のチューブ先端部１１は、図２Ｃの矢印Ｙ２Ｃに示すようにチャンネル固定部２４のチューブ先端部固定面２４ａ上、及び案内面２４ｂ上に配置される。

　本実施形態においては図２Ｃの破線に示すようにチューブ先端部１１は、チューブ先端部固定面２４ａ、案内面２４ｂに配置される。チュンネル固定部２４内に外周面の一部又は全部が埋没して配置される。一方、案内面２４ｂに配置されて挿入部２の外周面上に導出される。

　チューブ先端部１１は、例えば接着剤（図２Ｂの符号２０ｂ参照）によって先端部２ａに埋没した状態で固設される。この固設状態において、先端部２ａに埋没して固設されたチューブ先端部１１より基端側に位置するチューブ基端側部１３は、挿入部２に対して独立している。このため、チューブ基端側部１３は、挿入部２に対して移動自在である。

　このように、挿入部２の先端部２ａに先端部外周面２０ｏに対して予め定めた寸法凹んだチューブ先端部固定面２４ａを設ける。そして、チューブ先端部１１をチューブ先端部固定面２４ａに固定してチャンネルチューブ１０のチューブ先端部１１を先端部２ａに対して埋没させて固設している。

　このことによって、チャンネル固定部２４のチューブ先端部固定面２４ａに固定されたチューブ先端部１１の先端部外周面２０ｏからの突出量がチューブ先端部１１を先端部外周面２０ｏ上に固定した固設状態に比べて埋没量分だけ小さくなる。言い換えれば、先端部２ａの外径は、チャンネルチューブ１０の一部を該先端部２ａに固設したにも関わらずチャンネルチューブ１０の外径分太径になることが防止される。　
　また、チューブ基端側部１３が挿入部２の外周面に対して移動自在である。このため、挿入部２の湾曲部２ｂの外径及び可撓管部２ｃの外径が太径に変化することがない。したがって、挿入部２を体腔内深部に向けて挿入する際、チューブ基端側部１３の位置が体腔形状に合わせて自在に変化してチャンネルチューブ１０を設けたことによる挿入性の悪影響が軽減される。挿入部２の挿入性の更なる向上を実現することができる。

　なお、上述した実施形態においては、先端部外周面２０ｏに対して予め定めた寸法凹ませたチューブ先端部固定面２４ａにチャンネルチューブ１０の一部を埋没させた固設状態において、該チューブ先端部１１の一部が先端部外周面２０ｏから突出している。　
　しかし、チューブ先端部１１をチューブ先端部固定面２４ａ内に埋没させた固設状態において、該チューブ先端部１１がチャンネル固定部２４内に完全に埋没する構成であってもよい。つまり、チャンネル固定部２４の凹溝は、略半円形状に限定されるものでなく、深さ及び幅をチャンネルチューブ１０の外径より予め定めた寸法大きく設定した凹溝、あるいは、Ｄカット形状の凹溝であってもよい。

　この構成によれば、チューブ先端部１１を固設した先端部２ａの外径がチャンネルチューブ１０を設けることによって太径になる不具合を解消して挿入部２の細径化と挿入性のさらなる向上とを実現できる。

　また、上述した実施形態においては、先端部２ａに１つのチャンネル固定部２４を設け、このチャンネル固定部２４にチャンネルチューブ１０のチューブ先端部１１を埋没させている。しかし、先端部２ａに設けるチャンネル固定部２４の数は１つに限定されるものでは無く、２つ、または、それ以上設ける構成であってもよい。

　例えば図２Ｄに示すように複数のチャンネル固定部２４Ａ、２４Ｂ、２４Ｃを先端部２ａに設け、各チャンネル固定部２４Ａ、２４Ｂ、２４Ｃにそれぞれにチャンネルチューブ１０Ａ、１０Ｂ、１０Ｃのチューブ先端部１１Ａ、１１Ｂ、１１Ｃを埋没させて固設してある。

　なお、第３のチャンネルチューブ１０Ｃの外径は、他のチャンネルチューブ１０Ａ、１０Ｂの外径より太径にしてある。また、第１のチャンネル固定部２４Ａの凹溝及び第２のチャンネル固定部２４Ｂの凹溝は略半円形状であり、第３のチャンネル固定部２４Ｃの凹溝は深さがチューブ先端部１１Ｃの外径より大きくしてある。　
　この構成によれば、挿入部２の外周側に複数のチャンネルチューブを設けた上で、挿入性及び処置性に優れた内視鏡１を実現できる。

　また、上述した構成においては複数のチューブ先端部のうち、予め定めた数のチューブ先端部を先端部外周面２０ｏから突出させ、予め定めた数のチューブ先端部を先端部外周面２０ｏから突出させない構成にしている。しかし、全てのチューブ先端部を先端部外周面２０ｏから突出させる構成、あるいは、全てのチューブ先端部を先端部外周面２０ｏから突出させない構成にしてもよい。

　図３Ａ及び図３Ｂを参照してチャンネルチューブの他の構成例を説明する。　
　図３Ａに示すように本実施形態のチャンネルチューブ１０Ｄは、チューブ先端部のチューブ先端面１４側の予め定め位置にチューブ先端側傾斜面（以下、チューブ傾斜面と記載する）１１ｓを有している。チューブ傾斜面１１ｓは、予め定めた角度θでチューブ先端面１４より先端側に延出させたチューブ中心軸ａ１０に交差している。したがって、チャンネルチューブ１０Ｄのチューブ先端部１１Ｄの外形は、チューブ先端面１４側にいくにつれて外形が連続的に小さくなる先細形状である。

　チューブ先端部１１Ｄは、図３Ａの矢印Ｙ３Ａに示すようにチューブ先端部固定面２４ａに配置された後、図３Ｂに示すようにてチャンネル固定部２４に接着剤２０ｂで固設される。この固設状態において、チューブ先端部１１Ｄのチューブ傾斜面１１ｓは、チューブ先端部固定面２４ａの底部２４ｃとは反対側の先端部外周面２０ｏ側に配置される。

　このように、挿入部２の先端部２ａに凹んで設けられたチャンネル固定部２４に配置されるチャンネルチューブ１０Ｄのチューブ先端部１１Ｄにチューブ傾斜面１１ｓを設ける。その上で、チューブ傾斜面１１ｓを上述したように先端部外周面２０ｏ側に配置させてチューブ先端部１１Ｄをチャンネル固定部２４に埋没させて固設する。

　これらの結果、チューブ傾斜面１１ｓを有するチューブ先端部１１Ｄをチャンネル固定部２４に固設した状態において、先端部外周面２０ｏから突出するチューブ取付部１１Ｄの突出形状が湾曲部２ｂ側に比べて先端面２０側において小さくなる。

　この構成によれば、チャンネルチューブ１０Ｄのチューブ先端部１１Ｄをチャンネル固定部２４に埋設して固設した状態において、挿入部２の先端部２ａの外形形状を先細に形成して挿入部２の細径化に加えて挿入性の更なる向上を実現できる。

　図４Ａ及び図４Ｂを参照してチャンネル固定部の他の構成例を説明する。
　図４Ａに示すように先端部２ａに設けられた本実施形態のチャンネル固定部２４Ｅは、先端部外周面２０ｏに対して凹んだ凹溝であって、該凹溝の底部２４Ｅｃが挿入部２の長手軸ａ２に対して傾いている。本実施形態において、チャンネルチューブ１０のチューブ先端部１１は、図４Ｂに示すようにチャンネル固定部２４Ｅに固設される。

　この固設状態において、チャンネルチューブ１０のチューブ中心軸ａ１０は、挿入部２の長手軸ａ２に対して傾いている。具体的に、チャンネルチューブ１０のチューブ中心軸ａ１０は、挿入部２の先端面２０より前方である挿入部挿入方向に向かうにつれて徐々に先端部外周面２０ｏ側から長手軸ａ２近傍に向かっていく。

　言い換えれば、長手軸ａ２に対して傾いて形成されたチャンネル固定部２４Ｅに固設されたチャンネルチューブ１０のチューブ中心軸ａ１０が先端面２０より挿入部基端側に向かうにつれて徐々に長手軸ａ２から遠ざかるように傾く。つまり、チャンネルチューブ１０のチューブ中心軸ａ１０は、挿入部２の先端面２０より前方である挿入部挿入方向に向かうにつれて挿入部２の内径方向に傾斜する。

　このように、挿入部２の先端部２ａに凹んで設けられるチャンネル固定部２４Ｅの底部２４Ｅｃを挿入部２の長手軸ａ２に対して傾ける。そして、長手軸ａ２に対して傾いたチャンネル固定部２４Ｅにチャンネルチューブ１０のチューブ先端部１１を固設してチューブ中心軸ａ１０を該長手軸ａ２に対して傾けている。　
　このことによって、チューブ先端部１１が一体な先端部２ａの外形形状が湾曲部２ｂ側から先端面２０に向かうにつれて傾きに対応して小さくなる。

　この構成によれば、チャンネルチューブ１０のチューブ先端部１１に傾斜面を設けることなく、チューブ先端部１１をチャンネル固定部２４Ｅに埋設して固設した状態において、挿入部２の先端部２ａの外形形状を先細に形成して挿入部２の細径化に加えて挿入性の向上を実現できる。

　なお、上述した実施形態においては、チャンネルチューブ１０のチューブ中心軸ａ１０を挿入部２の先端面２０より挿入部挿入方向に向かうにつれて徐々に先端部外周面２０ｏ側から長手軸ａ２近傍に向かうように傾けて挿入性の向上を実現している。しかし、チャンネルチューブ１０のチューブ中心軸ａ１０の傾斜方向及び傾斜角度を図５Ａに示すように設定してもよい。

　図５Ａに示すように本実施形態のチャンネルチューブ１０のチューブ中心軸ａ１０は、撮像光学系２１の光軸ａ２１に対して傾斜している。具体的に、チューブ中心軸ａ１０は、挿入部２の先端面２０より挿入部挿入方向に向かうにつれて徐々に先端部外周面２０ｏ側から長手軸ａ２に向かうように傾斜し、かつ、撮像光学系２１の視野範囲ＯＡ内の所望する位置に向かうように傾けてある。

　具体的に、チューブ中心軸ａ１０は、図５Ｂに示す表示装置１５の観察画面１５ａ上に表示される内視鏡の観察画像中の例えば二点鎖線で示す領域１６内に向かうように傾斜方向及び傾斜角度を設定してある。符号ａ１６は仮想チューブ中心軸であって、観察画面１５ａ上におけるチューブ中心軸を表す仮想線である。

　この構成によれば、図５Ａに示すチャンネルチューブ１０の先端開口１０ｍから導出される処置具１７（二点鎖線参照）が視野範囲ＯＡ内に侵入することによって観察画面１５ａ上に破線で示す処置具画像１７ｉが表示される。　
　なお、処置具１７が例えばレーザーファイバの場合、観察画面１５ａの領域１６近傍に結石１８を表示させる。この表示状態において、医師は、先端開口１０ｍからレーザーファイバを導出させていく。すると、レーザーファイバが観察画面１５ａ上の仮想チューブ中心軸ａ１６に沿って結石１８に向けて進めていく。そして、医師は、ファイバ先端を結石１８に所望する位置関係で対峙させて破砕処置を行う。　
　これらの構成によれば、医師は、レーザーファイバのファイバ先端をスムーズ且つ高精度に結石１８に対峙させて破砕処置を行える。

　このように、チャンネルチューブ１０のチューブ中心軸ａ１０を挿入部２の先端面２０より挿入部挿入方向に向かうにつれて徐々に先端部外周面２０ｏ側から長手軸ａ２に向かうように傾斜させつつ、所望する方向に向かうように傾斜方向及び傾斜角度を設定する。この結果、先端部２ａの外形形状を先細に形成して挿入部２の細径化、挿入性の向上の実現に加えて処置、採取等の作業性の向上を実現できる。

　また、上述した実施形態においては、例えば図２Ｂ等に示すようにチャンネルチューブ１０のチューブ先端面１４が挿入部２の先端面２０に対して略同一平面上に配置されている。しかし、チューブ先端面１４の先端面２０に対する配置位置は、略同一平面上に限定されるものでは無く図６Ａに示す例えばチャンネルチューブ１０Ｆのようにチューブ先端面１４Ｆを先端面２０より突出させてもよい。　
　この突出状態において、チューブ先端面１４Ｆを予め視野範囲ＯＡ内に配置する。すると、突出して設けられたチャンネルチューブ１０Ｆのチューブ先端側が観察画面上に表示される。このことによって、挿入部２を体腔内深部に向けて挿入する際に、チャンネルチューブ１０Ｆのチューブ先端面１４Ｆの位置を確認しつつ挿入部２を進行させることができる。

　図６Ａに示すようにチャンネルチューブ１０Ｆのチューブ先端面１４Ｆは、先端面２０より挿入部挿入方向に距離Ｌ突出している。このため、本実施形態において、チャンネルチューブ１０Ｆの一部である図示されていないチューブ中途部がチャンネル固定部２４に埋没して先端部２ａに固設される。
　上述のチャンネルチューブ１０Ｆは例えば送水チューブである。

　この構成によれば、チャンネルチューブ１０Ｆの先端開口１０Ｆｍである送水口と処置具チャンネル用開口２３を吸引口として機能させたとき、送水口が吸引口より長手軸ａ２において先端側に位置ずれする。この結果、送水口から例えば水の送水を開始する一方、吸引口から吸引を開始することによって、送水した水を送水口から吸引口に向けて効率良く流すことができる。

　図６Ｂに示すように内視鏡１を構成する。　
　図６Ｂに示す内視鏡１の挿入部２の先端部２ａには処置具チューブと成り得る第１のチャンネルチューブ１０と、送水チューブと成り得る第２のチャンネルチューブ１０Ｆと、が固設されている。図に示すように第２のチャンネルチューブ１０Ｆのチューブ先端面１４Ｆは、先端面２０より予め定めた距離突出している。また、処置具チャンネル用開口２３は上述したように吸引口として機能される。

　この構成の内視鏡１によれば、以下の手順で例えば尿路結石の砕石と抽石とが可能になる。　
　まず、医師は、チャンネルチューブ１０、１０Ｆを備えた内視鏡１の挿入部２を尿管内に挿通していく。そして、上述したように尿路結石を観察画面の所定部位に表示させる。

　次に、医師は、第１のチャンネルチューブ１０にレーザーファイバを挿通し、該ファイバ先端面を尿路結石に対峙させ、レーザー光を照射して砕石を行う。また、第２のチャンネルチューブ１０Ｆから送水を行いつつ、挿入部２の処置具チャンネル用開口２３から水及び砕石された砕石片１８ａを吸引する。

　このように、第２のチャンネルチューブ１０Ｆのチューブ先端面１４Ｆを挿入部２の先端面２０より挿入部挿入方向に突出させておく。その上で、第１のチャンネルチューブ１０からレーザーファイバを導出させて尿路結石を粉砕する。また、第２のチャンネルチューブ１０Ｆから水を供給し、その水を処置具チャンネル用開口２３で吸引する。

　この結果、レーザーファイバによって粉砕された粉砕片１８ａがチューブ先端面１４Ｆの送水口から先端面２０の吸引口に向かって流れる水とともに処置具チャンネルチューブ２６ｂ内に流入して抽石される。　
　このことによって、先端部２ａの外形形状を先細に形成した挿入部２の細径化、挿入性の向上の実現に加えて、結石を砕石して取り除く手技の向上を実現できる。

　上述した実施形態において、内視鏡１の挿入部２には吸引チャンネルを兼用する処置具挿通用チャンネルが設けられていた。しかし、内視鏡を図７Ａ、図７Ｂに示すように構成してもよい。

　図７Ａ、図７Ｂに示すように本実施形態の内視鏡１の挿入部２Ａを構成する先端部２Ａａの先端面２０Ａには撮像光学系２１の観察窓２１ｗ、照明光学系２２の照明窓２２ｗが設けられている。また、先端部２Ａａの先端部外周面２０ｏには周方向に予め定めた間隔で複数、例えば３つのチャンネル固定部２４Ｇ、２４Ｈ、２４Ｊが設けられている。

　本実施形態において、第１のチャンネル固定部２４Ｇには例えば処置具チューブと成り得る第１のチャンネルチューブ１０Ｇが固設され、第２のチャンネル固定部２４Ｈには例えば送水チューブと成り得る第２のチャンネルチューブ１０Ｈが固設され、第３のチャンネル固定部２４Ｊには例えば吸引チューブと成り得る第３のチャンネルチューブ１０Ｊが固設される。

　したがって、本実施形態の挿入部２Ａには、上述した挿入部２内に挿通される吸引チャンネルを兼用する処置具挿通用チャンネルの代わりに、挿入部２Ａの外周外側に位置するように設けられた第３のチャンネルチューブ１０Ｊの開口が吸引開口として配置されている。

　このように、挿入部２Ａの先端部２Ａａの先端面２０Ａに撮像光学系２１の観察窓２１ｗ及び照明光学系２２の照明窓２２ｗを設け、先端部２Ａａの先端部外周面２０ｏのチューブ固定部２４Ｇ、２４Ｈ、２４Ｊにチャンネルチューブ１０Ｇ、１０Ｈ、１０Ｊを埋設させて固設して内視鏡１を構成する。

　この構成によれば、挿入部２の先端面２０に撮像光学系２１と照明光学系２２と破線で示す処置具挿通用チャンネル２３とを設けた挿入部２の先端部２ａに比べて挿入部２Ａの先端部２Aａの外径の細径化が可能である。

　加えて、細径化した先端部２Aａにチャンネル固定部２４Ｇ、２４Ｈ、２４Ｊを設け、各チャンネル固定部２４Ｇ、２４Ｈ、２４Ｊにチューブ先端部１１Ｇ、１１Ｈ、１１Ｊを埋設して固設している。

　この結果、上述したように先端部２Ａａの外径が、チューブ先端部１１Ｇ、１１Ｈ、１１Ｊを該先端部２Ａａに固設したにも関わらず先端部２Ａａの外径がチューブ先端部１１Ｇ、１１Ｈ、１１Ｊの外径分太径になることが防止される。

　また、チューブ基端側部１３が上述したように挿入部２Ａの外周面に対して移動自在であるため、挿入部２Ａの湾曲部２ｂの外径及び可撓管部２ｃの外径が挿入部２の湾曲部２ｂの外径及び可撓管部２ｃの外径に比べて細径である。　
　これらの結果、チャンネルチューブ１０Ｇ、１０Ｈ、１０Ｊを設けた挿入部２Ａの細径化を実現しつつ挿入部２の挿入性の更なる向上を実現することができる。

　なお、各チャンネル固定部２４Ｇ、２４Ｈ、２４Ｊに固設されるチャンネルチューブは上述した処置具チューブ用、送水チューブ用、あるいは、吸引チューブ用に限定されるものでは無く、使用目的に応じて適宜所望するチャンネルチューブが固設される。また、チャンネル固定部の数、位置、及びチャンネル固定部に埋設して固設されるチャンネルチューブの外径及び内径も使用目的に応じて適宜設定される。

　図７Ｃに示すように送水用のチャンネルチューブ１０Ｈのチューブ先端面１４Ｈを先端面２０Ａより挿入部挿入方向に予め定めた距離突出させて内視鏡２Ａ構成する。　
　この構成によれば、上述した図６Ｂの内視鏡１と同様に、第１のチャンネルチューブ１０Ｇにレーザーファイバを挿通し、該ファイバ先端面を尿路結石に対峙させ、レーザー光を照射して砕石を行う。

また、第２のチャンネルチューブ１０Ｈの送水口から水を供給し、その水を第３のチャンネルチューブ１０Ｊの吸引口で吸引する。この結果、レーザーファイバによって粉砕された粉砕片を送水口から吸引口に向けて流れる水とともに第３のチャンネルチューブ１０Ｊ内に流入させて抽石を行うことができる。

　図８Ａ－図８Ｃを参照して内視鏡の挿入部に着脱自在なチャンネルチューブについて説明する。　
　上述した内視鏡において、チャンネルチューブは、先端部に設けられたチャンネル固定部に埋設して固設されていた。本実施形態の内視鏡システム１Ａは図８Ａに示すように挿入部２の先端部２ａに着脱自在な着脱式チャンネルチューブ５０を有している。

　着脱式チャンネルチューブ５０は弾性部材で形成されており、キャップ部５９と、例えばキャップ部５９から延出される第１のチャンネルチューブ部５１及び第２のチャンネルチューブ部５２とを有している。チャンネルチューブ部５１、５２は、長尺で長手軸に沿った貫通孔を有している。

　図８Ａ、図８Ｂに示すようにキャップ部５９は、筒状のキャップ本体５８と、例えば２つのチューブ係入部５１ａ、５２ａと、を有している。チューブ係入部５１ａ、５２ａはキャップ本体５８に一体的に設けられており、チャンネルチューブ５１、５２の一部である。キャップ本体５８は、予め定めた弾性力を有し、予め定めた幅及び肉厚に形成されて弾性変形可能である。キャップ本体５８のキャップ内径は、予め定めた寸法に設定してある。

　チューブ係入部５１ａ、５２ａは、キャップ本体５８に一体に設けられており、チャンネルチューブ部５１、５２の一部であって、本実施形態においては端部である。チューブ係入部５１ａ、５２ａは、互いに離間して設けられている。第１チューブ係入部５１ａと第２チューブ係入部５２ａとの係入部間隔はＤ１に設定してある。　
　なお、チューブ係入部５１ａ、５２ａをチャンネルチューブ部５１、５２の一部である中途に設けるようにしてもよい。この結果、チャンネルチューブ部５１、５２のチューブ先端面が先端面２０より突出する。

　図８Ｃに示すように先端部２ａにはキャップ取付部６０が設けられている。キャップ取付部６０は、キャップ本体取付部６１と、チューブ配設部６２ａ、６２ｂと、を有している。チューブ配設部にはチューブ係入部が配設される。このため、チューブ配設部は、チューブ係入部の数と同数設けられる。　
　なお、チューブ配設部６２ａ、６２ｂは、上述したチャンネル固定部２４と略同様な形状であり、挿入部２の長手軸ａ２に沿って設けられた凹溝である。また、先端部２ａのその他の構成は上述した実施形態と同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。

　図８Ｃ、図８Ｄに示すようにキャップ本体取付部６１にはキャップ部５９のキャップ本体５８が配設される。キャップ本体取付部６１は、先端部２ａの先端面２０側に設けられた周状の外周面であって取付面である
　キャップ本体取付部６１の取付面は、先端部外周面２０ｏに対してキャップ本体５８の肉厚分だけ細径な段差面である。キャップ本体取付部６１の取付面外径は、予め定めた寸法に設定されている。

　そして、図８Ｄに示すようにキャップ本体５８の内周面がキャップ本体取付部６１の取付面に配置された装着状態において、キャップ本体５８の外周面と先端部外周面２０ｏとが略同一外周面を構成するようになっている。

　一方、第１チューブ配設部６２ａには第１チューブ係入部５１ａが埋没状態で配設される。第２チューブ配設部６２ｂには第２チューブ係入部５２ａが埋没状態で配設される。

　図８Ｃに示すように第１チューブ配設部６２ａと第２チューブ配設部６２ｂとの配設部離間間隔はＤ２に設定してある。係入部間隔Ｄ１は、配設部離間間隔Ｄ２より予め短く設定してある。

　したがって、第１チューブ係入部５１ａが第１チューブ配設部６２ａに埋設され、第２チューブ係入部５２ａが第２チューブ配設部６２ｂに埋設された状態において、第１チューブ係入部５１ａと第２チューブ係入部５２ａとの間には拡げられた係入部間隔Ｄ１を縮めようとする力が生じる。　
　なお、本実施形態において、キャップ本体５８のキャップ内径がキャップ本体取付部６１の取付面外径に比べて予め定めた量小さく設定してある。

　ここで、着脱式チャンネルチューブ５０の先端部２ａへの装着を説明する。　
　医療従事者は、着脱式チャンネルチューブ５０を先端部２ａのキャップ取付部６０に装着して内視鏡を構成する。まず、図８Ａの矢印Ｙ８Ａに示すように着脱式チャンネルチューブ５０のキャップ部５９のキャップ本体５８を先端部２ａに近づけていく。

　次に、医療従事者は、キャップ本体５８の弾性力に抗して拡開させてキャップ本体５８をキャップ本体取付部６１に配置しつつ、第１チューブ係入部５１ａを第１チューブ配設部６２ａに近接させ、第２チューブ係入部５２ａを第２チューブ配設部６２ｂに近接させていく。

　次いで、医療従事者は、第１チューブ係入部５１ａを第１チューブ配設部６２ａに埋設させるとともに、第２チューブ係入部５２ａを第２チューブ配設部６２ｂに埋設させてキャップ本体５８をキャップ本体取付部６１に配置する。

　これらの結果、図８Ｄに示すように着脱式チャンネルチューブ５０が先端部２ａのキャップ取付部６０のキャップ本体取付部６１、チューブ配設部６２ａ、６２ｂに配設されてチャンネルチューブ付の内視鏡が構成される。

　このとき、キャップ本体５８の内周面がキャップ本体取付部６１の取付面に弾性力によって密着して配置される。加えて、第１チューブ係入部５１ａと第２チューブ係入部５２ａとの間に生じる係入部間隔Ｄ１を縮めようとする力によって第１チューブ係入部５１ａが第１チューブ配設部６２ａに密着すると共に第２チューブ係入部５２ａが第２チューブ配設部６２ｂに密着して固定力が増大する。

　このように、キャップ部５９と複数のチャンネルチューブ部５１、５２とを有する着脱式チャンネルチューブ５０を構成する。一方、挿入部２の先端部２ａにはキャップ本体取付部６１と複数のチューブ配設部６２ａ、６２ｂとを有するキャップ取付部６０を設ける。

　この構成によれば、キャップ部５９のキャップ本体５８をキャップ本体取付部６１に配設し、複数のチャンネルチューブ部５１、５２のチューブ係入部５１ａ、５２ａをそれぞれ複数のチューブ配設部６２ａ、６２ｂに埋設する。

　このことによって、キャップ本体５８の弾性力と第１チューブ係入部５１ａと第２チューブ係入部５２ａとの間に生じる係入部間隔Ｄ１を縮めようとする力とが固定力になって着脱式チャンネルチューブ５０がキャップ取付部６０に弾性力によって装着されてチャンネルチューブ付の内視鏡を構成することができる。

　なお、着脱式チャンネルチューブ５０は、内視鏡使用後、キャップ取付部６０から取り外されて廃棄される。その他の作用及び効果は上述した実施形態と同様である。

　上述した実施形態において、着脱式チャンネルチューブ５０のチャンネルチューブ部の数を２つとしている。しかし、チャンネルチューブ部の数は、２つに限定されるものでは無く、１つであっても２つ以上であってもよい。また、配設位置も適宜設定される。

　また、着脱式チャンネルチューブ５０において、チャンネルチューブ部とキャップ本体とが一体形成されていても、キャップ本体とチャンネルチューブ部とが別体であって２つの部材を接着、あるいは、溶着等で一体に固設する構成であってもよい。

　また、上述した実施形態においては、キャップ本体５８のキャップ内径がキャップ本体取付部６１の取付面外径に比べて予め定めた量小さく設定してある。また、配設部離間間隔Ｄ２を係入部間隔Ｄ１より予め大きく設定してある。しかし、キャップ本体５８のキャップ内周長をキャップ本体取付部６１の取付面外周長より短く設定するようにしてもよい。

　この構成によれば、キャップ本体５８の内孔が円形に限定されない。言い換えれば、キャップ内周長が上述した条件を満たしていれば、キャップ本体５８の内孔の形状は円形であっても、楕円形、多角形等の円形とは異なる異形形状であってもよい。

　上述した実施形態において、挿入部２の外周に対して移動自在な配置されるチュンネルチューブ１０、１０Ａ、１０Ｂ、１０Ｃ、１０Ｄ、１０Ｆ、１０Ｇ、１０Ｈ、１０Ｊ、及びチャンネルチューブ部５１、５２のチューブ基端側部１３に設けられるチャンネルポートは操作部３の所望する位置に取り付け固定されるようになっている。

　本発明によれば、挿入部の外周側にチャンネルチューブを配置しつつ良好な挿入性を実現する挿入部を有する内視鏡及び内視鏡システムを実現できる。

　尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。

　本出願は、２０１８年３月１６日に日本国に出願された特願２０１８－４９１２７号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲に引用されるものとする。

Claims

　被検体内に挿入される挿入部と、
　前記挿入部の外周側に配置される、長尺に形成されて可撓性を有する長手軸に沿った貫通孔を備えるチャンネルチューブと、を具備し、
　前記挿入部は、該挿入部の先端部に前記チャンネルチューブを埋没させて固定するチャンネル固定部を備えることを特徴とする内視鏡。
　前記チャンネル固定部は、前記チャンネルチューブの中心軸が前記挿入部の先端面より前方である挿入部挿入方向に向かうにつれて前記挿入部挿入方向に延出する該挿入部の長手軸近傍に向かうように該チャンネル固定部を傾斜させる傾斜面を有することを特徴とする請求項１に記載の内視鏡。
　前記挿入部に設けられ、前記被検体を観察するための撮像光学系をさらに有し、
　前記チャンネル固定部は、前記チャンネルチューブの中心軸が前記撮像光学系に対して傾斜するように固定されることを特徴とする請求項２に記載の内視鏡。
　前記チャンネルチューブの中心軸は、前記挿入部の先端面より前記挿入部挿入方向に向かうにつれて該挿入部の長手軸近傍に向かいつつ、前記撮像光学系の視野範囲内に侵入することを特徴とする請求項３に記載の内視鏡。
　前記チャンネルチューブのチューブ先端部には外形を先細形状にするチューブ先端側傾斜面を有することを特徴とする請求項１に記載の内視鏡。
　前記挿入部の外周に複数のチャンネルチューブを配置する構成において、
　それぞれのチャンネルチューブが前記挿入部の先端部に周方向に対して離間して設けられたチャンネル固定部に埋設して配設されることを特徴とする請求項１に記載の内視鏡。
　前記複数のチャンネル固定部に配設されたチャンネルチューブのチューブ先端面の位置は、前記挿入部の先端面より前記挿入部挿入方向において異なる位置に配置されることを特徴とする請求項６に記載の内視鏡。
　被検体内に挿入される挿入部と、
　前記挿入部の先端部の外周に着脱自在に配置される筒状のキャップ本体及び前記キャップ本体から延出される長尺で長手軸に沿った貫通孔を有するチャンネルチューブ部と、を備える着脱式チャンネルチューブと、
　前記挿入部の先端部の外周面側に設けられ、前記キャップ本体に形成された前記チャンネルチューブ部が埋没して配設される、凹溝を有するチューブ配設部と、
　を具備することを特徴とする内視鏡システム。
　前記キャップ本体は弾性変形可能であって、該キャップ本体は前記挿入部の先端部の外周面に当該キャップ本体が有する弾性力によって密着して配置されることを特徴とする請求項８に記載の内視鏡システム。
　前記キャップ本体が配置される前記挿入部の先端部の外周面は、前記キャップ本体の肉厚分だけ前記先端部の外周面より細径に形成されていることを特徴とする請求項９に記載の内視鏡システム。
　前記チャンネルチューブ部は、前記キャップ本体に対して複数設けられ、
　前記チャンネルチューブ部の一部であって、前記キャップ本体に設けられた複数のチューブ係入部を有し、
　前記チューブ配設部は、前記複数のチューブ係入部が配設されるために複数設けられ、
　前記複数のチューブ係入部の離間間隔は、前記複数のチューブ配設部の離間間隔よりも短く形成されることを特徴とする請求項９に記載の内視鏡システム。