WO2019103149A2

WO2019103149A2 - 住宅内向け決済及び情報通信用の住宅ネットワークシステム

Info

Publication number: WO2019103149A2
Application number: PCT/JP2018/043456
Authority: WO
Inventors: 一政乃村
Original assignee: Ｓｏｕｓｅｉ株式会社
Priority date: 2017-11-23
Filing date: 2018-11-26
Publication date: 2019-05-31
Also published as: JP2019096326A; WO2019103149A3; JP6634141B2

Abstract

【課題】住宅内において決済を簡便に実行できるとともに住宅内での情報ネットワークで種々のサービス・情報収集を実行できるシステムを提供する。【解決手段】本発明は、住宅内向け決済及び情報通信用の住宅ネットワークシステム１００であり、ディスプレイ装置３０に接続されるホーム情報管理装置１０を備えている。ホーム情報管理装置１０には、スマートフォン４０が無線接続可能である。ホーム情報管理装置１０は、住宅６０内に配置され、住宅６０には、複数のセンサ６１が設けられている。複数のセンサ６１が取得したデータは、ホーム情報管理装置１０に送信される。ホーム情報管理装置１０は、通信ネットワーク９０に接続され、通信ネットワーク９０には、データ処理を実行する住宅データ管理処理装置５０が接続されている。ホーム情報管理装置１０には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置１６が配置されている。そして、ホーム情報管理装置１０には、スピーカー兼マイク装置３４が接続されている。

Description

住宅内向け決済及び情報通信用の住宅ネットワークシステム

　本発明は、住宅内向け決済及び情報通信用の住宅ネットワークシステムに関する。特に、住宅内において決済を簡便に実行することができるともに、住宅内における情報ネットワークを構築することで種々のサービス・情報収集を行うことができる住宅ネットワークシステムに関する。
　なお、本出願は2017年11月23日に出願された日本国特許出願2017-225298号に基づく優先権を主張しており、その出願の全内容は本明細書中に参照として組み入れられている。また、本出願は、日本国特許出願2018-220590号の全内容もまた本明細書中に参照として組み入れられている。

　マンションなどに代表される集合住宅では、会議室および来客用駐車場、ゲストルームなどを含む共有施設、あるいは、クリーニングや宅配便などのコンシェルジュサービスが充実しつつある。このような施設やサービスを利用する場合には、利用する都度、利用料に対応する現金が集合住宅の管理人に支払われていた。近年、集合住宅の管理の現場において、現金の紛失や横領などの金銭トラブルが大きな問題となっている。このような背景の下、キャッシュレスによる現金取り扱いリスクの回避が求められている（例えば、特許文献１など）。

　このような状況に対し、上述の施設・サービスの利用料の決済を現金で取り扱う代わりに、クレジットカードや電子マネーによる決済スキームを導入する動きがある。しかしながら、このような決済スキームを導入・維持するには手数料が新たな発生するとともに、利用者は、必ずしも全員が、利用可能なクレジットカードまたは電子マネーを有しているとは限らず、現金の取り扱いをなくすことは困難である。加えて、クレジットカードおよび電子マネーなどを含む複数の決済手段に対して広範囲に対応しようとする場合、集合住宅の管理会社の管理・会計負担がさらに増大してしまうという問題もある。

　このような中、特許文献１では、集合住宅の共有施設やコンシェルジュサービスの利用料の決済において現金の取り扱いをなくす集合住宅向けの決済システムが提案されている。

特開２０１６－８５５５８号公報特開２０１５－２２３７９号公報特許第６１００４３１号公報

　上記の特許文献１では、共有施設やコンシェルジュサービスにおいてキャッシュレスを推し進めることができるものの、逆にいえば、それだけのメリットしかない。本願発明者は、住宅エネルギー管理システム（特に、ホームエネルギーマネジメントシステム（ＨＥＭＳ））を利用した広告配信システムを創作した経緯がある（特許文献２参照）。また、本願発明者は、ユーザの行動情報に基づく広告配信システムでなく、ＨＥＭＳを用いた広告配信システムでもなく、新築住宅建築時の情報に基づいたデータベースに基づき、地元地域の範囲内で属性によって広告を配信するシステムを創作し、それを特許文献３に開示した。そして、それらの経緯を踏まえて、特許文献１のように単にキャッシュレスを推し進めるだけのシステムではなく、住宅内で決済を簡便に実行することができるシステムを構築するとともに、さらに住宅内において情報ネットワークを構築して種々のサービス・情報収集を行うことができるシステムを実現することで、初めて実際に積極的に利用してもらえるシステムになることに気づき、そのようなシステムのアイデアの実現化を行った。

　本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、住宅内において決済を簡便に実行できるとともに住宅内での情報ネットワークで種々のサービス・情報収集を実行できるシステムを提供することにある。

　本発明に係る住宅ネットワークシステムは、住宅内向け決済及び情報通信用の住宅ネットワークシステムであり、ディスプレイ装置に接続されるホーム情報管理装置を備えている。前記ホーム情報管理装置には、スマートフォンが無線接続可能である。前記ホーム情報管理装置は、住宅内に配置されている。前記住宅には、複数のセンサが設けられている。前記複数のセンサが取得したデータは、前記ホーム情報管理装置に送信される。前記ホーム情報管理装置は、通信ネットワークに接続されるものである。前記通信ネットワークには、データ処理を実行する住宅データ管理処理装置が接続されている。前記ホーム情報管理装置には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置が配置されている。前記ホーム情報管理装置には、スピーカー兼マイク装置が接続されている。

　ある好適な実施形態において、前記通信ネットワークは、インターネット通信網である。前記住宅データ管理処理装置は、前記インターネット通信網に接続されたサーバ装置である。前記スマートフォンは、前記インターネット通信網に接続されている。前記ディスプレイ装置は、フラットパネルディスプレイを備えたテレビ装置である。前記ホーム情報管理装置は、非接触型カードリーダ機能付きセットトップボックスから構成されている。前記ホーム情報管理装置は、前記住宅の壁に配置可能である。前記ホーム情報管理装置は、通信ケーブルを介して、前記ディスプレイ装置の端子に接続されている。前記ホーム情報管理装置は、筐体部を備えている。前記筐体部には、前記通信ケーブルが接続される端子を含む端子領域が形成されている。前記筐体部は、前記ＩＣカードリーダ装置に対応したＩＣカードを近接させると反応するカード反応領域を有している。前記複数のセンサは、温度センサ、湿度センサ、ＣＯ２センサ、ロックセンサ、電力センサ、人感センサ、ドアセンサ、キッチンセンサ、トイレセンサ、電動雨戸センサ、宅配ポストセンサ、冷蔵庫センサおよび浴室センサからなる群から選択される住宅センサである。前記スピーカー兼マイク装置で取得した音声情報に基づいて前記ホーム情報管理装置は、照明動作、エアコン動作、テレビ動作およびセキュリティーカメラ動作からなる群から選択される住宅内動作の少なくとも一つを制御する機能を有している。

　ある好適な実施形態において、前記住宅センサは、Ｗｉ－Ｆｉ通信以外の第１通信方式で、前記ホーム情報管理装置に無線接続されている。前記トイレセンサには、尿成分検出センサが含まれている。前記ドアセンサには、ドア開閉カウントセンサが含まれている。前記尿成分検出センサおよび前記ドア開閉カウントセンサが取得したデータは、前記住宅データ管理処理装置に送信される。前記住宅データ管理処理装置によって情報処理されたデータ結果は、前記フラットパネルディスプレイおよび前記スマートフォンに表示される。

　ある好適な実施形態において、前記ホーム情報管理装置は、発光部を備えている。前記宅配ポストセンサは、Ｗｉ－Ｆｉ通信以外の第１通信方式で、前記ホーム情報管理装置に無線接続されている。

　ある好適な実施形態において、前記非接触型カードリーダ機能付きセットトップボックスの背面は、壁面に配置可能である。前記壁面に配置された状態の前記セットトップボックスの下面には、前記通信ケーブルが接続される端子として、ＨＤＭＩ端子が配置されている。

　ある好適な実施形態において、前記スマートフォンは、ＩＣカード内蔵の情報通信端末である。

　本発明に係る住宅ネットワークシステムは、住宅に配置されたホーム情報管理装置と、前記住宅に配置されたセンサとを備えている。前記センサは、温度センサ、湿度センサ、ＣＯ２センサ、撮像センサ、ロックセンサ、電力センサ、人感センサ、ドアセンサ、キッチンセンサ、トイレセンサ、電動雨戸センサ、宅配ポストセンサ、冷蔵庫センサおよび浴室センサからなる群から選択される少なくとも一つの住宅センサである。前記住宅センサは、前記ホーム情報管理装置に無線接続されており、前記ホーム情報管理装置は、通信ネットワークに接続されている。前記ホーム情報管理装置には、スマートフォンが無線接続可能である。前記ホーム情報管理装置は、前記通信ネットワークを介して、前記住宅の外におけるスマートフォンに接続可能である。前記ホーム情報管理装置は、筐体部と、前記筐体部の側面に形成された凹部とを備えている。前記ホーム情報管理装置の前記筐体部には、発光部が設けられている。

　ある好適な実施形態において、前記凹部は、前記筐体部の側面の下部の外周に位置している。前記発光部は、反応に応じて発光し、前記筐体部の側面の下部の外周に位置する前記凹部の領域を光らせる。

　ある好適な実施形態において、前記ホーム情報管理装置には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置が配置されている。前記ホーム情報管理装置には、ディスプレイ装置が接続可能である。

　ある好適な実施形態において、前記少なくとも一つの住宅センサは、温度センサおよび湿度センサの少なくとも一つである。

　ある好適な実施形態において、前記少なくとも一つの住宅センサは、前記撮像センサおよび前記ロックセンサの少なくとも一つである。前記撮像センサは、セキュリティーカメラに用いられる撮像センサであり、そして、前記ドアセンサは、スマートロックに用いられるドアロックセンサである。

　ある好適な実施形態において、前記住宅の外におけるスマートフォンは、前記撮像センサおよび前記ロックセンサの少なくとも一つのデータを表示させることができる。

　本発明に係るホーム情報管理装置は、筐体部と、前記筐体部の側面に形成された凹部とを備えている。前記筐体部には、発光部が設けられている。前記凹部は、前記筐体部の側面の下部の外周に位置している。前記発光部は、反応に応じて発光し、前記筐体部の側面の下部の外周に位置する前記凹部の領域を光らせる。

　本発明に係る他のホーム情報管理装置は、筐体部を備えたホーム情報管理装置である。前記筐体部は、前記筐体部の側面と、前記筐体部の主面とを有している。前記筐体部には、発光部が設けられている。前記発光部は、反応に応じて発光し、前記筐体部の主面における中央領域および外縁領域の一方の領域を光らせる。

　本発明に係る住宅内情報処理方法は、住宅ネットワークシステムを用いて住宅内向け決済及び情報通信を実行する住宅内情報処理方法である。前記住宅ネットワークシステムは、ディスプレイ装置に接続されるホーム情報管理装置を備えている。前記ホーム情報管理装置は、通信ネットワークに接続されるものである。前記通信ネットワークには、データ処理を実行する住宅データ管理処理装置が接続されている。前記ホーム情報管理装置には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置が配置されている。前記ホーム情報管理装置には、スピーカー兼マイク装置が接続されている。前記住宅内情報処理方法は、電子マネー情報が格納されたＩＣカードを、前記ホーム情報管理装置における前記ＩＣカードリーダ装置に近接させることによって、前記電子マネー情報を読み取る工程と；前記ＩＣカードリーダ装置で読み取った前記電子マネー情報を、前記ホーム情報管理装置で決済処理を実行する工程と；を含む。前記住宅内情報処理方法は、さらに、前記スピーカー兼マイク装置に対して音声情報を入力する工程と；前記スピーカー兼マイク装置で取得した前記音声情報を、前記ホーム情報管理装置によって情報処理する工程と；前記ホーム情報管理装置によって、照明動作、エアコン動作、テレビ動作およびセキュリティーカメラ動作からなる群から選択される住宅内動作の少なくとも一つを制御する工程と；を含む。

　ある好適な実施形態では、前記住宅ネットワークシステムにおいては、前記ホーム情報管理装置は、宅配ポストセンサに接続されている。前記ホーム情報管理装置は、発光部を備えている。前記住宅内情報処理方法は、さらに、前記宅配ポストセンサからの指令を、前記ホーム情報管理装置が受信する工程と；前記宅配ポストセンサからの指令を受信したときに前記発光部が発光する工程と；前記ＩＣカードが近接したときに前記発光部が発光する工程と；を含む。

　本発明に係る住宅内情報処理プログラムは、住宅ネットワークシステムを用いて住宅内向け決済及び情報通信を実行する住宅内情報処理プログラムである。前記住宅ネットワークシステムは、ディスプレイ装置に接続されるホーム情報管理装置を備えている。前記住宅内情報処理プログラムは、通信ネットワーク、および、前記通信ネットワークに接続されたサーバ装置、前記通信ネットワークに接続された前記ホーム情報管理装置、および、前記ホーム情報管理装置および前記通信ネットワークに接続された情報端末において動作するものである。前記情報端末の少なくとも一つは、スマートフォンである。前記ホーム情報管理装置は、非接触型カードリーダ機能付きセットトップボックスから構成されている。前記ホーム情報管理装置には、スピーカー兼マイク装置が接続されている。前記住宅内情報処理プログラムは、電子マネー情報が格納されたＩＣカードを前記セットトップボックスに近接させたときに、読み取った前記電子マネー情報を情報処理する機能と；前記スピーカー兼マイク装置に対して音声情報が入力されたときの前記音声情報を、制御指令データに処理する機能と；前記制御指令データに基づいて、照明動作、エアコン動作、テレビ動作およびセキュリティーカメラ動作からなる群から選択される住宅内動作の少なくとも一つを制御する機能と；を実現するプログラムである。

　ある好適な実施形態において、前記住宅ネットワークシステムにおいては、前記ホーム情報管理装置は、宅配ポストセンサに接続されている。前記ホーム情報管理装置は、発光部を備えている。前記住宅内情報処理プログラムは、さらに、前記宅配ポストセンサからの指令を受信したときに前記発光部を発光させる機能と、前記ＩＣカードが近接したときに前記発光部を発光させる機能とを実現するプログラムである。

　本発明に係る住宅内情報処理方法は、住宅ネットワークシステムを用いた住宅内情報処理方法である。前記住宅ネットワークシステムは、通信ネットワークに接続されたホーム情報管理装置を備えている。前記ホーム情報管理装置は、筐体部と、発光部とを備えている。前記住宅ネットワークシステムが設けられた住宅には、センサが配置されている。前記センサは、温度センサ、湿度センサ、ＣＯ２センサ、撮像センサ、ロックセンサ、電力センサ、人感センサ、ドアセンサ、キッチンセンサ、トイレセンサ、電動雨戸センサ、宅配ポストセンサ、冷蔵庫センサおよび浴室センサからなる群から選択される少なくとも一つの住宅センサである。前記住宅センサは、前記ホーム情報管理装置に無線接続されている。前記ホーム情報管理装置は、通信ネットワークに接続されている。前記ホーム情報管理装置には、スマートフォンが無線接続可能である。前記ホーム情報管理装置は、前記通信ネットワークを介して、前記住宅の外におけるスマートフォンに接続可能である。前記住宅内情報処理方法は、前記スマートフォンの操作によって、前記ホーム情報管理装置を介して、照明動作、エアコン動作、テレビ動作およびセキュリティーカメラ動作からなる群から選択される住宅内動作の少なくとも一つを制御する工程と、前記住宅内動作に基づく反応に応じて、前記ホーム情報管理装置における発光部を発光させる工程とを含む。

　ある好適な実施形態では、前記住宅ネットワークシステムにおいては、前記ホーム情報管理装置は、宅配ポストセンサに接続されている。前記住宅内情報処理方法は、さらに、前記宅配ポストセンサからの指令を、前記ホーム情報管理装置が受信する工程と、前記宅配ポストセンサからの指令を受信したときに前記発光部が発光する工程とを含む。

　ある好適な実施形態において、前記ホーム情報管理装置には、前記筐体部の側面に形成された凹部が形成されており、前記凹部は、前記筐体部の側面の下部の外周に位置しており、そして、前記反応に応じて前記発光部を発光させて、前記筐体部の前記凹部および前記筐体部の側面の前記下部の下方に位置する領域を光らせる工程を実行する。

　ある好適な実施形態においては、前記反応に応じて前記発光部を発光させて、前記ホーム情報管理装置の前記筐体部の主面における中央領域および外縁領域の一方の領域を光らせる工程を実行する。

　ある好適な実施形態において、前記ホーム情報管理装置は、前記通信ネットワークを介して、データ処理を実行する住宅データ管理処理装置が接続されており、前記少なくとも一つの住宅センサが取得したデータが、前記ホーム情報管理装置から、前記通信ネットワークを介して前記住宅データ管理処理装置に送信される工程を実行される。

　本発明に係る住宅価値評価システムは、住宅情報に基づいて住宅価値を評価するシステムであり、住宅データファイルが格納された住宅データベースを含む住宅データ管理処理装置と、前記住宅データ管理処理装置にアクセス可能なホスト端末と、前記ホスト端末と前記住宅データ管理処理装置とが接続されている通信ネットワークとを備えている。前記通信ネットワークには、住宅関係者端末が接続されている。前記住宅データ管理処理装置には、住宅情報ネットワークプログラムが含まれている。前記住宅情報ネットワークプログラムは、前記ホスト端末と前記住宅データベースとを接続する機能と、前記ホスト端末によって前記住宅データファイルを編集する機能と、前記住宅関係者端末と前記住宅データベースとを接続する機能とを実現するプログラムである。前記住宅情報ネットワークプログラムは、さらに、住宅関連情報データを、前記住宅データファイルとして、前記住宅データベースに登録する機能と、前記住宅関連情報データを、前記住宅関係者端末に送信する機能とを実現するプログラムである。前記住宅関連情報データには、住宅本体データおよび住宅設備データが含まれている。前記住宅本体データは、住宅購入契約内容、住宅ローン情報、住宅アルバム画像、図面データ、建物種類、建物住所、建物構造、建物階数、建物敷地面積、建物延床面積、新築年月日、建物間取り、建材仕様書、リフォーム仕様書、リフォーム日、入居日からなる群から選択される少なくとも一つの情報を含んでいる。前記住宅設備データは、キッチン、ガスコンロ、ＩＨクッキングヒータ、換気扇、浄水器、風呂、洗面所、トイレ、壁紙、階段、玄関ドア、給湯器、フローリング、エアコン、床暖房、窓・シャッター、セキュリティーカメラ、インターホンからなる群から選択される少なくとも一つの情報を含んでいる。前記住宅データ管理処理装置には、住宅価値評価プログラムが含まれている。前記住宅価値評価プログラムは、前記住宅本体データおよび前記住宅設備データに基づき元来住宅価値を算出する機能と、前記元来住宅価値に基づいて使用後の現在住宅価値を算出する機能と、前記現在住宅価値に基づく住宅価値評価データを前記通信ネットワークに配信する機能とを実現するプログラムである。

　ある好適な実施形態において、前記住宅設備データには、購入金額および取り扱い説明書データが含まれている。前記住宅データファイルの対象となる住宅には、前記住宅に配置されたホーム情報管理装置と、前記住宅に配置されたセンサとが設けられている。前記センサは、温度センサ、湿度センサ、ＣＯ２センサ、撮像センサ、ロックセンサ、電力センサ、人感センサ、ドアセンサ、キッチンセンサ、トイレセンサ、電動雨戸センサ、宅配ポストセンサ、冷蔵庫センサおよび浴室センサからなる群から選択される少なくとも一つの住宅センサである。前記住宅センサは、前記ホーム情報管理装置に無線接続されている。前記ホーム情報管理装置は、前記通信ネットワークに接続されている。前記元来住宅価値に基づいて使用後の現在住宅価値を算出する機能においては、前記住宅センサの情報に基づいて、現在住宅価値を算出する。

　本発明に係る住宅価値評価方法は、住宅情報ネットワークプログラムを用いて住宅価値を評価する住宅価値評価方法である。前記住宅情報ネットワークプログラムは、通信ネットワークによって互いに接続された住宅データベースと住宅関係者端末との間で動作するプログラムである。前記住宅価値評価方法は、住宅本体データおよび住宅設備データに基づき元来住宅価値を算出する工程と、前記元来住宅価値に基づいて使用後の現在住宅価値を算出する工程と、前記現在住宅価値に基づく住宅価値評価データを作成する工程と、住宅価値評価データを前記通信ネットワークに配信する工程とを含む。前記住宅本体データは、住宅購入契約内容、住宅ローン情報、住宅アルバム画像、図面データ、建物種類、建物住所、建物構造、建物階数、建物敷地面積、建物延床面積、新築年月日、建物間取り、建材仕様書、リフォーム仕様書、リフォーム日、入居日からなる群から選択される少なくとも一つの情報を含んでいる。前記住宅設備データは、キッチン、ガスコンロ、ＩＨクッキングヒータ、換気扇、浄水器、風呂、洗面所、トイレ、壁紙、階段、玄関ドア、給湯器、フローリング、エアコン、床暖房、窓・シャッター、セキュリティーカメラ、インターホンからなる群から選択される少なくとも一つの情報を含んでいる。

　ある好適な実施形態において、前記住宅設備データには、購入金額および取り扱い説明書データが含まれている。前記住宅本体データの対象となる住宅には、前記住宅に配置されたホーム情報管理装置と、前記住宅に配置されたセンサとが設けられている。前記センサは、温度センサ、湿度センサ、ＣＯ２センサ、撮像センサ、ロックセンサ、電力センサ、人感センサ、ドアセンサ、キッチンセンサ、トイレセンサ、電動雨戸センサ、宅配ポストセンサ、冷蔵庫センサおよび浴室センサからなる群から選択される少なくとも一つの住宅センサである。前記住宅センサは、前記ホーム情報管理装置に無線接続されている。前記ホーム情報管理装置は、前記通信ネットワークに接続されている。前記現在住宅価値を算出する工程においては、前記住宅センサの情報に基づいて、現在住宅価値を算出することを含む。

　本発明によれば、ディスプレイ装置に接続されるホーム情報管理装置を備え、住宅に設けられた複数のセンサが取得したデータはホーム情報管理装置に送信され、ホーム情報管理装置には決済機能を有するＩＣカードリーダ装置が配置され、ホーム情報管理装置にはスピーカー兼マイク装置が接続されているので、ＩＣカードリーダ装置によって決済を行うことができるとともに、スピーカー兼マイク装置を介してホーム情報管理装置を用いて住宅におけるサービス・情報収集を実行することができる。さらに説明すると、ホーム情報管理装置におけるＩＣカードリーダ装置によって決済を行うことができることにより、キャッシュレスでの住宅決済を簡便に実行することができるとともに、ホーム情報管理装置を用いて住宅におけるサービス・情報収集を実行することができるので、キャッシュレスを実行するだけのためのシステム導入のコスト高（システムの購入コスト・設置コスト・運用コスト）の問題を解消することができる。加えて、住宅のセンサによって取得されたデータをディスプレイ装置（例えば、薄型テレビ）に表示することができるとともに、そのデータを、ホーム情報管理装置に接続された通信ネットワークを介して、住宅データ管理処理装置に送信することで、住宅データ管理処理装置（例えば、トイレメーカーが保有のサーバ）でデータ処理を行うことも可能になる。その結果、本発明によれば、住宅内において決済を簡便に実行できるとともに住宅内での情報ネットワークで種々のサービス・情報収集を実行できるシステムを実現することができる。なお、本発明のさらなる特徴または効果は、発明を実施するための形態にて示すこととする。

本発明の実施形態に係る住宅ネットワークシステム１００を説明する図である。本発明の実施形態に係るセットトップボックス（ホーム情報管理装置）１０の構成を示す斜視図である。本発明の実施形態に係るセットトップボックス１０の構成を示す底面図である。本発明の実施形態に係るセットトップボックス１０の改変例の構成を示す正面図である。本発明の実施形態に係る住宅内情報処理方法を説明するためのフローチャートである。本発明の実施形態に係る住宅内情報処理方法を説明するためのフローチャートである。本発明の実施形態に係る住宅内情報処理方法における音声指示の一例を説明するためのテーブルである。本発明の実施形態に係る住宅内情報処理方法を説明するためのフローチャートである。本発明の実施形態に係る住宅ネットワークシステム１００を説明するための構成図である。本発明の実施形態に係る住宅ネットワークシステム１００を説明するための構成図である。本発明の実施形態に係る住宅ネットワークシステム１００を説明するためのブロック図である。本発明の実施形態に係る住宅データ管理処理装置（サーバ装置）５０の構成を示すブロック図である。本発明の実施形態に係る住宅データ管理処理装置（サーバ装置）５０の改変例の構成を示すブロック図である。本発明の実施形態に係る住宅データ管理処理装置（サーバ装置）５０に格納されているプログラム５１および５９を説明するための図である。本発明の実施形態に係る広告配信プログラムの動作を説明するためのフローチャートである。本発明の実施形態に係る広告配信方法を説明するためのフローチャートである。小規模な地方都市（奈良県香芝市）における広告対象となる人数を表したグラフである。本発明の実施形態に係るアプリケーション１８５が導入された情報端末（スマートフォン）４０の構成図（正面図、表示部２２０側の筐体図）である。住宅ネットワークシステム１００を操作する情報端末（スマートフォン）４０のホーム画面（２５０）を示す図である。テレビ専用操作画面（２５２）に切り替えたときの表示画面を示す図である。エアコン専用操作画面（２５３）に切り替えたときの表示画面を示す図である。照明専用操作画面（２５４）に切り替えたときの表示画面を示す図である。本発明の実施形態に係る住宅ネットワークシステム１００の改変例を説明する図である。本発明の実施形態に係る住宅価値評価（住宅デジタルアーカイブ評価）を説明するためのフローチャートである。

　本願発明者は、住宅内で利用されるネットワークシステムについて検討した。そして、そのような検討をするに至った背景としては、住宅ビルダーの目線でみると、今年建てた家は、来年建つ家に機能性で勝てないというジレンマを常々抱えていたことに起因する。すなわち、今までは、設備メーカーも建材メーカーも、ハードとしての住宅をプラットフォームとしてとらえているために日々ハードの開発ばかり重ねており、家の価値をハード（家自体や設備、建具）に頼っているために来年の家に勝てないことに気付いたことに起因している。本願発明者は、スマートフォンのようにＯＳをアップデートすることで、家の機能を更新できるようにできれば、家の引き渡し以降も価値を高められるのではないかと考えた。具体的には、住宅用人工知能を開発して、住宅産業のソフトプラットフォームを誕生させたらよいと考えた。そして、そのような考えの下で、住宅内で利用されるネットワークシステムを創出しようと試みた。

　現在、住宅内で利用されるネットワークシステムとして関連するものとしては、次のようなものがある。（ａ）住宅用ＩｏＴサービス（ｂ）工務店、ビルダー、建築会社向け施工管理アプリ（ｃ）スマートＴＶ（ＡＩ搭載テレビ）

　最初に、（ａ）の「住宅用ＩｏＴサービス」は無数に提案されているが、実際には、期待されているほどには普及していない。その理由を本願発明者が検討したところ次のような障害があることがわかった。なお、「ＩｏＴ」とは、Internet of Things（モノのインターネット）の略語である。

　まず、消費者は、ＩｏＴにお金を払わないという傾向がとても強い。さらに具体的に述べると、スマートフォンで家電を制御する程度のサービスの提供では、現在の消費者の感覚からすれば無料のサービスではなければ普及しない。しかしながら、サービス自体を無料とすると、どこからかその設置・維持・運営費用を徴収する必要がある。この無料のサービスの提供と、費用の徴収とが両立しないので、「住宅用ＩｏＴサービス」は期待通りには普及していない。なお、この費用を、（消費者でなく）住宅会社などの法人から徴収しようとする動きもあるが、住宅会社が望んでいる「集客」と「成約率」の向上に「住宅用ＩｏＴサービス」はほとんど寄与しないので、住宅会社などの法人もこの費用を払おうとしない。これは、上述した特許文献１において決済スキームの導入・維持に手数料が新たな発生するという問題と同様である。

　また、現在の日本での普及しているＩｏＴ用の通信はＷｉ－Ｆｉ通信であるが、これは非常に危険であり、家の中のあらゆるモノがネットに繋がる時代にＷｉ－Ｆｉ通信を用いると混線が生じる可能性が高いという問題がある。Ｗｉ－Ｆｉ通信は、電子レンジなどの電波の影響を受けやすいという欠点があるとともに電波が壁を通りにくく、さらには消費電力が大きいので電源が不可欠という問題もある。そして、家の至るところにＩｏＴが張り巡らせようとすれば、電池で動くほどの小電力で、壁なども回り込む力を持った９２０ＭＨｚ帯でＩｏＴインフラを構築することが好ましい。しかしながら、９２０ＭＨｚ帯を用いるＬｏＲａ方式で構築したらインフラコスト（ランニングコスト）が必要であるので好ましくなく、また、Ｚ－ＷＡＶＥを用いると、ＴＥＬＥＣ認証がすべての機器で取得しなければならず、数万単位の個数を販売できる自信がなければ開発費倒れになってしまうという可能性が高い。

　ＩｏＴというのは、サービスの仕組みとしては非常に簡単なものであるので、サードパーティが各社に機種適合するＩｏＴを出すよりも、メーカー自身が自社商品用ＩｏＴアプリケーションを無料で提供するのが好ましい。しかしながら、無料提供といっても、開発運営管理費用を徴収できなければ、ＩｏＴアプリケーションの開発・提供することはできない。したがって、このジレンマによって「住宅用ＩｏＴサービス」は期待されているほどには進まないという本質的な問題があるけれども、本願発明者は、このＩｏＴアプリケーションを無料で提供できる道筋を立て、本発明を想到するに至った。

　次に、（ｂ）の「工務店、ビルダー、建築会社向け施工管理アプリ」は、工事現場と、ビルダーや工務店をつなぐＩＴサービスであるので、この施工管理アプリを用いても、消費者または住居人は、住宅内で利用されるネットワークシステムを利用した形でのサービスを受けることはできない。

　また、（ｃ）の「スマートＴＶ（ＡＩ搭載テレビ）」は、あくまでテレビであり、それゆえに、住宅内でのネットワークシステムの発展に限界・制約・制限がある。また、「スマートＴＶ」を、「住宅用ＩｏＴサービス」のためのインフラ（中心の機器）にした場合、そのようなインフラ機能を持った「スマートＴＶ」の台数を数多く販売するのは至難の業であるので、現実的ではない。「スマートＴＶ」はあくまでテレビサービスをメインとした嗜好品であり、インフラにはなり得ない。

　本願発明者は、上述のような検討の下で、住宅内における情報ネットワークを構築するとともに、その情報ネットワークによって住宅内において決済を簡便に実行できるとともに、種々のサービス・情報収集を行うことができるシステムを創案し、本発明に至った。

　以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のために、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、各図における寸法関係（長さ、幅、厚さ等）は、必ずしも実際の寸法関係を正確に反映していない場合がある。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。加えて、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。

　図１は、本発明の実施形態に係る住宅ネットワークシステム１００の構成例の一例を示す図である。本実施形態の住宅ネットワークシステム１００は、住宅内向け決済及び情報用の住宅ネットワークシステムであり、ディスプレイ装置３０に接続されるホーム情報管理装置１０を備えており、ホーム情報管理装置１０には、スマートフォン４０を無線接続することが可能である。

　ホーム情報管理装置１０は住宅６０内に配置されるものであり、本実施形態の構成では、ホーム情報管理装置１０では、住宅６０内の壁１６２に配置されている。本実施形態のホーム情報管理装置１０には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置１６が配置されている。そして、図示したホーム情報管理装置１０は、非接触型カードリーダ機能付きセットトップボックスである。本実施形態のホーム情報管理装置（非接触型カードリーダ機能付きセットトップボックス）１０に対してＩＣカード４５を近接させると（矢印４７）、非接触でデータ通信を行うことができる。本実施形態のＩＣカード４５は、非接触型ＩＣカード（例えば、Ｆｅｌｉｃａカード（商品名））である。ＩＣカード４５には、データ（例えば、電子マネーの残高）が格納されたＩＣチップ４５ａ（例えば、Ｆｅｌｉｃａチップ（商品名））が搭載されている。セットトップボックス１０におけるＩＣカードリーダ装置１６は、キャリアを送信して電磁誘導によってＩＣカード（非接触型ＩＣカード）４５に電力を供給して、キャリアの変調によって両者（１６、４５）の間で通信を行うことができる。

　本実施形態のホーム情報管理装置１０は、通信ケーブル２０によって、ディスプレイ装置３０に接続することができる。本実施形態のディスプレイ装置３０は、フラットパネルディスプレイ３１を備えたテレビ装置（例えば、液晶テレビ、または、有機ＥＬテレビ）であるが、それに限らず、ＣＲＴ（冷陰極管）ディスプレイを備えたテレビ装置であっても、プロジェクター型のテレビ装置であってもよい。また、典型的な住宅６０には、予め購入してあるテレビ装置が配置されていることが多いので、ディスプレイ装置３０は、テレビ装置であることが好ましいが、ホーム情報管理装置１０のデータ／情報を表示できるのであれば、ディスプレイ装置３０は、テレビ装置でなくとも、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）用のディスプレイ装置（例えば、液晶モニターなど）であってもよい。

　ディスプレイ装置３０には、通信ケーブル２０の接続用端子３２が設けられており、その接続用端子３２に通信ケーブル２０の一端が接続され、そして、通信ケーブル２０の他端がホーム情報管理装置１０に接続されて、両者（３０、１０）は互いに通信可能に接続されている。本実施形態におけるディスプレイ装置３０の接続用端子３２は、例えば、ＨＤＭＩ端子である。この場合、通信ケーブル２０は、ＨＤＭＩケーブルである。また、ホーム情報管理装置１０にも、そのＨＤＭＩケーブル（２０）が接続されるＨＤＭＩ端子が設けられている。なお、「ＨＤＭＩ」とは、High-Definition Multimedia Interface（高精細度マルチメディアインターフェース）の略語であり、映像・音声をデジタル信号で伝送する通信インタフェースの標準規格である。また、本実施形態では、接続用端子３２および通信ケーブル２０の規格としてＨＤＭＩを用いているが、それ以外の規格のものを使用してもよいし、将来において、ＨＤＭＩ規格よりも便利で（普及する）通信インタフェースの標準規格が登場すれば、その規格を用いたものを積極的に使用することができる。

　本実施形態のディスプレイ装置３０は、住宅６０の壁１６２に配置できる壁掛けディスプレイであるが、これに限らない。例えば、住宅６０の床１６０の上に置いたモニター台の上に配置することができるディスプレイ装置３０でもよいし、床１６０に直接置いたディスプレイ装置３０でよい。あるいは、壁１６２にはめ込み型のディスプレイ装置３０であっても、壁１６２と一体的に形成されたディスプレイ装置３０であっても構わない。ディスプレイ装置３０は、例えば、住宅６０のリビング（例えば、ソファー１６６がある部屋）に配置することができるが、キッチン、書斎、勉強部屋などの部屋に配置しても構わない。図示した例でのディスプレイ装置３０は、スピーカー３５、または、ＤＶＤプレーヤー（及び／又はハードディスクレコーダー）３７に、有線または無線に接続されている。

　本実施形態のホーム情報管理装置１０には、スピーカー兼マイク装置３４が接続されている。本実施形態の構成では、スピーカー兼マイク装置３４を用いて、音声出力および音声入力の処理を行うことができる。本実施形態のスピーカー兼マイク装置３４は、無線通信接続機能と音声操作のアシスタント機能を持つスピーカー（所謂「スマートスピーカー」）であり、Ｗｉ－Ｆｉ、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈなどの規格を使用して無線で接続することができ、音声再生・音声入力指示などを実行することができる装置である。スマートスピーカー３４は、例えば、ＡｍａｚｏｎによるＡＩアシスタント「Ａｌｅｘａ」に対応した「Ｅｃｈｏ」（商品名）、「Ｇｏｏｇｌｅ　Ｈｏｍｅ」（商品名）、「ＡｐｐｌｅＨｏｍｅＰｏｄ」（商品名）などを挙げることができる。

　また、本実施形態のホーム情報管理装置１０には、スマートフォン４０を無線（例えば、Ｗｉ－Ｆｉ、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈなど）で接続することができる。なお、本実施形態の構成では、ホーム情報管理装置１０とスマートフォン４０とを通信接続しているが、スマートフォン４０に代えて（または、スマートフォン４０とともに）、情報通信ができるものであれば、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン、ウェアラブルコンピュータ、携帯電話（例えば、所謂フィーチャーフォン）、デスクトップＰＣ、ゲーム機などの端末（情報通信端末）であっても構わない。ただし、スマートフォンは、今日極めて広範囲に普及している情報通信端末（携帯型情報端末）であるので、スマートフォン４０とホーム情報管理装置１０とを通信可能な状態に構成しておくことが、住宅６０内での使用において便利である。スマートフォン４０は、表示画面部４１を有する情報通信端末であり、本実施形態のスマートフォン４０は、例えば、アップル社製のiPhone（登録商標）、Android OSを搭載したスマートフォン（各種のAndroid スマホ））である。スマートフォンは、多機能の携帯電話であり、通話機能、インターネット通信機能を備えており、通話機能だけでなく、情報を管理・加工・送信などすることができる。本実施形態の構成では、スマートフォン４０を、スピーカー兼マイク装置３４の代わりに（または併用して）使用することも可能である。

　また、本実施形態のホーム情報管理装置１０は、通信ネットワークに接続されており、住宅６０の外部とデータ出入力を行うことができる。本実施形態の通信ネットワークは、インターネット通信網である。なお、現在、インターネット通信網（インターネット回線ネットワーク）は、最も普及している通信ネットワークであるが、将来これを超える通信ネットワークが発生すればそれを採用することができる。なお、本実施形態の通信ネットワーク９０は、社内ＬＡＮ、無線ＬＡＮ（例えば、Ｗｉ-Ｆｉ）を含めた形でのインターネット通信網であって構わない。また、インターネット通信網を使用するものの、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００を運営する会社（あるいは、団体または個人）がそれを所有することまで要求されるものではなく、本発明の構成要件としての「通信ネットワーク（インターネット回線網）」は、通信利用できるような形態で使用できれば構わない。

　本実施形態のホーム情報管理装置１０が接続された通信ネットワーク（インターネット）には、データ処理を実行する住宅データ管理処理装置が接続されている。住宅データ管理処理装置の詳細は後述するが、本実施形態の住宅データ管理処理装置は、インターネット通信網（通信ネットワーク）に接続されたサーバ装置である。サーバ装置は、インターネット通信網へのデータ送受信機能を備えた電子計算機（コンピュータ装置）であり、記憶装置および半導体集積回路（ＩＣ）を備えている。

　本実施形態のホーム情報管理装置１０の構成の一例を、図２および図３に示す。図２は、ホーム情報管理装置１０の構成を示す斜視図である。そして、図３は、ホーム情報管理装置１０の構成を示す底面図である。本実施形態のホーム情報管理装置１０は、上述したように、非接触型カードリーダ機能付きセットトップボックスから構成されている。図示したホーム情報管理装置１０は、住宅６０の壁１６２に配置可能な構成を有しているが、ホーム情報管理装置１０を壁１６２に配置せずに、その他の場所に（例えば、台の上やケース内に）配置するようにしてもよい。

　本実施形態のホーム情報管理装置１０は、筐体部（ハウジング）１１を備えている。本実施形態の筐体部１１は、樹脂（プラスチック）から構成されている。また、筐体部１１には、通信ケーブル２０が接続される端子１８ｂを含む端子領域１７が形成されている。本実施形態の構成では、筐体部１１の裏面１９を壁１６２にセットした状態において、端子領域１７は、筐体部１１の下面に設けられている。端子領域１７を筐体部１１の下面（鉛直方向の下方に位置する面）に設けることにより、端子１８ｂを含む各種端子および通信ケーブル２０との接続部が目立たないようにすることができて、配線まわり（通信ケーブルなど）をすっきりさせることができる。

　本実施形態のホーム情報管理装置１０は、上述したように、非接触型カードリーダ機能付きセットトップボックスから構成されている。ホーム情報管理装置１０の主面１３（または、筐体部１１の主面１３）には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置１６がセットされている。図示した例では、筐体部１１の内部にはＩＣカードリーダ装置１６が配置されている。図１に示すように、本実施形態のＩＣカードリーダ装置１６に対してＩＣカード４５が近接すると、ＩＣカード４５とＩＣカードリーダ装置１６との間で通信が行われて、データ交換（特に、決済処理）を実行することができる。

　本実施形態の構成において、筐体部１１の主面１３（すなわち、ＩＣカード４５の近接面またはタッチ面１２）は、筐体部１１の裏面１９（壁１６２への接合面）の反対側に位置しているので、利用者（ＩＣカード４５を持っている人）は、筐体部１１の主面１３にＩＣカード４５をタッチするのが容易である。特に、ディスプレイ装置３０（例えば、液晶テレビ）に近い壁１６２の表面であって、タッチするのに都合が良い高さの場所に、ホーム情報管理装置１０を取り付けることで、ＩＣカード４５を筐体部１１の主面１３に近接（またはタッチ）させることが便利となる。

　本実施形態において、ディスプレイ装置３０とホーム情報管理装置１０とは、ＨＤＭＩケーブル２０で接続されている。そして、図３に示すように、ホーム情報管理装置１０の端子領域１７には、少なくとも一つのＨＤＭＩ端子１８ｂが形成されている。なお、ディスプレイ装置３０にもＨＤＭＩ端子が形成されている。本実施形態の構成では、端子領域１７には、複数のＨＤＭＩ端子１８ｂとともに、電源端子１８ａ、少なくとも一つのＵＳＢ端子１８ｃが形成されている。ここで、「ＵＳＢ」とは、ユニバーサル・シリアル・バス（Universal Serial Bus）の略語であり、コンピュータ等の情報機器に周辺機器を接続するためのシリアルバス規格の一つである。

　なお、図３に示した例では、端子領域１７には、電源端子１８ａ、ＨＤＭＩ端子１８ｂ、ＵＳＢ端子１８ｃを示したが、この構成例に限らず、さらに他の端子（例えば、ＬＡＮ端子、ＤＶＩ端子など）を配置してもよいし、あるいは、ＵＳＢ端子１８ｃを配置せずに、ＨＤＭＩ端子１８ｂ（および、電源端子１８ａ）の構成にしても構わない。また、本実施形態の構成では、電源端子１８ａを介して、電源をディスプレイ装置３０に供給しているが、それに限らず、例えば、電源端子１８ａを設けずに、乾電池から電源を供給したり、蓄電池（例えば、リチウムイオン電池）から電源を供給するようにしてもよい。また、ホーム情報管理装置１０の構成によっては、ＵＳＢ端子１８ｃを電源用のケーブル端子として利用することも可能である。

　図２及び図３に示した例においては、筐体部１１の側面に凹部１５が設けられている。本実施形態の例では、筐体部１１の側面のうちの裏面１９側（壁１６２側）に凹部１５が形成されており、この凹部１５は、筐体部１１（セットトップボックス１０）のデザイン上のアクセントになっているとともに、筐体部１１を壁１６２に配置した時に、壁１６２に段差や出っ張りがあっても、当該段差などを凹部１５の箇所で吸収することができる機能を有している。なお、図３に示した例では、端子領域１７（または、端子１８ａなど）を、筐体部１１の下面（側面の一つ）に設けているが、そのようなデザイン構成に限らず、例えば、凹部１５の一部に設けたり、筐体部１１の外周でなく内部に設けたような構成にしても構わない。加えて、図２に示した例では、筐体部１１の側面の下部（壁側に）の外周を一周するように凹部１５を設けているが、外周の一部に凹部１５が形成されていないような箇所があっても構わない。

　また、本実施形態のホーム情報管理装置１０は、発光部１２ａを備えている。図示した例では、筐体部１１の側面に凹部１５の領域に発光部１２ａが設けられており、ＩＣカード４５をカード反応領域１２（主面１３）に近接させると、凹部１５の領域に設けられた発光部１２ａが光るように構成されている。さらに説明すると、カード反応領域１２（主面１３）側に設けられたＩＣカードリーダ装置１６と、それに近接したＩＣカード４５とが反応（通信）して、その反応（通信）を検知して、発光部１２ａが光る。発光部１２ａが凹部１５の領域にあると、発光部１２ａの光が、壁１６２にも反映（反射）して、ＩＣカード４５がＩＣカードリーダ装置１６に認識されたことが、より分かりやすくなるメリットがある。特に、反応したときに音ができる構成のときにその音がうるさいというときには、光で反応したことを示すことが好ましいが、この例のように、発光部１２ａの光が、凹部１５の領域とともに、その周辺（ここでは、壁１６２）に反映（反射）するようにしたら、筐体部１１の一部（例えば、主面１３の一部または全部）が光るときと比べて、壁１６２での光の反映（反射）も感じ取ることができて、反応した動作を目で認識しやすいメリットがある。

　本実施形態の発光部１２ａは、例えば、筐体部１１内に配置された発光ダイオード（ＬＥＤ）から構成されている。ただし、発光部１２ａは、他の発光部材（例えば、蛍光灯、電球など）から構成してもよい。また、発光部１２ａは、筐体部１１の側面（または凹部１５）に対応する領域（具体的には、筐体部１１の内部に配置された発光部材（例えば、ＬＥＤ）によって照射される領域）に限らず、筐体部１１の主面１３の全面または一部（例えば、中央領域、または、外縁領域）が光るように構成されていてもよい。さらには、発光部１２ａは、筐体部１１を内部から照射する形態に限らず、筐体部１１の表面に位置するようにさせた発光部材（例えば、ＬＥＤ）を光らせるような形態でもよい。加えて、ＩＣカード４５を近接させたときに、発光部１２ａの光とともに音を鳴らすような構成してもよいし、発光部１２ａの発光をやめて音のみが鳴らすような構成しても構わない。あるいは、夜間においては発光および音の両方が生じないようにスイッチできる構成にしてもよい。もちろん、反応したときに発光のみの構成にしてもよい。

　図４は、ホーム情報管理装置１０の改変例を示している。図４に示したホーム情報管理装置１０は、円形（または、略円形）の筐体部１１を有している。さらに説明すると、筐体部１１の主面１３は、円盤状の形態（または、円形のドーム状形態）を有している。筐体部１１の主面１３の一部には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置１６が位置するカード反応領域１２が設けられている。また、筐体部１１の主面１３の一部には、発光部１２ａが設けられている。そして、ＩＣカード４５をカード反応領域１２（ＩＣカードリーダ装置１６）に近接させると、発光部１２ａが光るように構成されている。なお、発光部１２ａは、筐体部１１の主面１３の他の部位（または、主面１３の全体）に設けてもよいし、筐体部１１の側面１５ｂに設けても構わない。さらには、この構成例では、筐体部１１の側面１５ｂの下方部位が、端子領域１７となっている。本実施形態の端子領域１７の構成の一例は、図３に示したようなものである。また、筐体部１１の側面１５ｂにおいて、図３に示したような凹部１５を設けても構わない。

　また、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００が設置された住宅６０には、複数のセンサが設けられている。住宅に設けられるセンサは、例えば、温度センサ、湿度センサ、ＣＯ２センサ、ロックセンサ、電力センサ、人感センサ、ドアセンサ、キッチンセンサ、トイレセンサ、電動雨戸センサ、宅配ポストセンサ、冷蔵庫センサ、浴室センサなどである。ドアセンサには、ドア開閉カウントセンサが含まれている場合もある。また、トイレセンサには、尿成分検出センサが含まれている場合もある。そして、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００では、ユーザ（例えば、住人、操作者）は、スピーカー兼マイク装置３４に向かって音声の指示を行うと、スピーカー兼マイク装置３４によって取得された音声情報に基づいて、ホーム情報管理装置１０は、照明動作、エアコン動作、テレビ動作、スマートロック動作およびセキュリティーカメラ動作などの少なくとも一つの住宅内動作を制御（実行）することができる。具体的な音声指示制御（動作）については後述する。

　次に、図５および図６を参照しながら、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００の動作（住宅内情報処理方法）について説明する。図５および図６は、住宅ネットワークシステム１００の動作を説明するためのフローチャートである。

　まず、図５に示すように、ＩＣカード４５を、ホーム情報管理装置（非接触型カードリーダ機能付きセットトップボックス；「ＳＴＢ」とも称する）１０に近接させる（工程Ｓ１００）。具体的には、ＩＣカード４５を、ＳＴＢ１０の反応するカード反応領域１２に近接させて、ＩＣカード４５とＳＴＢ１０（または、そこに配置されているＩＣカードリーダ装置１６）とを相互に通信させる。ＩＣカード４５とＳＴＢ１０との通信は非接触で行われるが、ＩＣカード４５の表面をＳＴＢ１０の表面にタッチ（接触）させても勿論よい。ＩＣカード４５とＳＴＢ１０との近接距離は、例えば１０ｃｍ以下（または、好適には１ｃｍ以下）であるが、ＩＣカード４５がＦｅｌｉｃａ規格のものの場合、ＩＣカード４５とＳＴＢ１０との近接距離はＦｅｌｉｃａ規格に準じて決められる。本実施形態のＩＣカード４５はＦｅｌｉｃａ規格のもの（Ｆｅｌｉｃａチップが搭載されたＩＣカード）であり、ＩＣカード４５のＩＣチップ４５ａには、電子マネー情報が搭載されていることが好ましい。本実施形態のＩＣカード４５（Ｆｅｌｉｃａカード）の搬送波は１３．５６ＭＨｚであり、高速データ処理が可能であり、リーダー／ライターとカードとの間の処理は、暗号処理を含めて約０．１秒以内で終了するものである。

　次に、ＳＴＢ１０に近接させたＩＣカード４５のカード情報を読み取りを行う（工程Ｓ１２０）。続いて、ＩＣカード４５のカード情報が送信される（工程Ｓ１４０）。その後、決済リクエストがなされ（工程Ｓ２００）、次いで、決済承認が行われる（工程Ｓ２２０）。本実施形態のＩＣカード４５がＦｅｌｉｃａカードの場合、ＳＴＢ１０（リーダー／ライター）との間で、カード検出、相互認証、データ読み・書きの一連の工程が約０．１秒で行われ、すなわち、工程Ｓ１００におけるＩＣカード近接の後、工程Ｓ１２０・Ｓ１４０・Ｓ２００・Ｓ２２０は一気に（約０．１秒で）実行される。

　本実施形態のＩＣカード４５は、クレジットカード機能が搭載されていないカード（電子マネー、及び／又は、ポイント（又は仮想通貨）が搭載されたカード）である。本実施形態のＩＣカード４５に、クレジットカード機能を搭載することは可能であるが、本実施形態のＩＣカード４５では、Ｆｅｌｉｃａチップ４５ａに格納された電子マネーのデータを使用して、電子マネー決済をＦｅｌｉｃａ技術で行うことが好ましい。これは、日本人が現金の決済が好きで、クレジットカード決済が余り好きでなく（すなわち、個人データが取られるなどの不安が強く）、本実施形態のシステム１００による住宅６０内での決済がクレジットカード決済のみであると、本実施形態のシステム１００が普及しにくい可能性があるからである。また、本実施形態のＩＣカード４５でクレジットカード決済を実行すると、上述の工程Ｓ１２０・１４０・Ｓ２００・Ｓ２２０に相当の時間（例えば、十数秒～数十秒または数分）かかってしまい、住宅６０内のユーザは、当該システム１００の決済（クレジットカード決済）を使用したくない（面倒くさい）ということにもなる。加えて、Ｆｅｌｉｃａチップ４５ａが搭載されたＩＣカード４５による電子マネー決済は、交通機関（例えば、Ｓｕｉｃａ、ＰＡＳＭＯ、ＩＣＯＣＡなど）、コンビニエンスストアーなど（例えば、Ｓｕｉｃａ、楽天Ｅｄｙなど）でよく使用されており、クレジットカード決済と比較して安心感も大きいので好ましい。なお、ＩＣカード４５（およびＩＣチップ４５ａ）は、カード形態のものに限らず、スマートフォン４０に搭載されたもの（例えば、モバイルＳｕｉｃａ（商品名）、おサイフケータイ（商品名）など）であってもよい。

　次に、ＩＣカード４５による決済が完了すると、ＳＴＢ１０が発光する（工程Ｓ３００）。このＳＴＢ１０の発光によって、ユーザは決済が完了したことを知覚することができる。決済の完了は、発光だけでなく、音（例えば、「ピッ」や「チャリン」の音）によって通知してもよい。

　本実施形態の住宅ネットワークシステム１００を用いた決済は、特に小額決済に向いており、例えば、出前料理（例えば、ピザ）の配達の支払い、電子商取引（ＥＣ）の決済（代引きによる商品購入手続を含む）、コンビニ払込票の支払い、近隣商業のグルーポン的サービスの支払い、宅配便の着払い支払い、駐車場利用の支払い、スポーツ施設などの利用の支払い（例えば、テニス場、バーベキュー場の利用料金の支払い）、地区イベント料金の支払い、町内会費や住宅管理費の支払い、共用部の照明交換の支払い、タクシー料金の支払い、ＮＨＫ料金・電気料金・ガス料金の支払いなどに利用することができる。もちろん、これ以外の決済（商品の代引き決済、家事代行サービス、住宅清掃サービス、または、小額決済と比較してそれよりも高額な決済など）に使用することも可能である。

　次に、図６に示すように、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００は、決済（特に、小額決済）を行うことができるだけでなく、音声入力によって住宅内の家電の制御を行うことができる。

　図６に示すように、まず、マイク装置（ここでは、スピーカー兼マイク装置）３４に向けて音声の指示を行い、マイク装置３４に音声入力を行う（工程Ｓ４００）。次に、スピーカー兼マイク装置３４（または、それに接続されたＳＴＢ１０）で音声情報のデータ処理を行う（工程Ｓ４２０）。その後、そのデータ処理された指令に基づいて、住宅（６０）内の家電の制御を実行する（工程Ｓ４４０）。

　音声指示の一例は、図７に示すようなものである。具体的に説明すると、以下の通りである。
＜「暮らし」に関して＞
（１）「明日の天気を教えて」と音声指示すると、音声と映像（または、音声のみ）でその場所の天気を教えてくれる、というアクションが実行される。音声は、スピーカー兼マイク装置３４から生じて、そして、映像は、テレビ装置３０で映し出される。
（２）「おはよう」と音声指示すると、「おはようございます」と音声で返してきて、今日のニュースです」とニューストピック（例えば、Ｙａｈｏｏトピック）を読むアクションが実行される。
（３）「おやすみ」と音声指示すると、「おやすみなさい」と音声で返してきて、照明、エアコン、テレビを消すアクションが実行される。

＜「テレビ」に関して＞
（１）「テレビ　オン」と音声指示すると、テレビの音源が「オン」になるアクションが実行される。また、「テレビ　オフ」と音声指示すると、テレビの音源が「オフ」になるアクションが実行される。
（２）「音量大」と音声指示すると、テレビの音量を１つ上げるアクションが実行される。
（３）「音量小」と音声指示すると、テレビの音量を１つ下げる上げるアクションが実行される。
（４）「チャンネルアップ」と音声指示すると、チャンネルを１つ上げるアクションが実行される。
（５）「チャンネルダウン」と音声指示すると、チャンネルを１つ下げるアクションが実行される。

＜「エアコン」に関して＞
（１）「エアコン　オン」と音声指示すると、エアコンが「オン」になるアクションが実行される。また、「エアコン　オフ」と音声指示すると、エアコンが「オフ」になるアクションが実行される。
（２）「温度アップ」と音声指示すると、エアコンの設定温度を１度（１℃）上げるアクションが実行される。
（３）「温度ダウン」と音声指示すると、エアコンの設定温度を１度（１℃）下げるアクションが実行される。

＜「照明」に関して＞
（１）「照明　オン」と音声指示すると、照明を「オン」にするアクションが実行される。また、「照明　オフ」と音声指示すると、照明を「オフ」にするアクションが実行される。

＜「空気質」に関して＞
（１）「温度教えて」と音声指示すると、「温度と、湿度とＣＯ２（ＣＯ２濃度）」を伝えるアクションが実行される。

＜「セキュリティー」に関して＞
（１）「カメラ写して」と音声指示すると、「セキュリティーカメラの映像を映す」アクションが実行される。

　図７に示した音声指示とアクションの関係は例示であり、上記とは異なる音声指示（例えば「テレビつけて」）を本実施形態のシステム１００に登録して、それに対応したアクション（例えば「テレビ電源オン」）を実行できるようにしてもよい。また、上記とは異なるアクション（例えば「お風呂の温度」を伝える）に対応した音声指示（例えば「お風呂沸いてる」）を登録できるようにしてもよい。

　図８は、住宅ネットワークシステム１００の更なる動作を説明するためのフローチャートである。また、図９は、住宅６０内に各種センサ６１（６１ａ～６１ｅ）が設けられた構成を説明するための図である。

　図９において、本実施形態のシステム１００（または、ＳＴＢ１０）はインターネット（通信ネットワーク）９０に接続されており、そして、インターネット９０には、住宅データ管理処理装置（サーバ装置）５０が接続されている。なお、本実施形態のスマートフォン４０は、インターネット９０に接続可能である。

　図９に示すように、本実施形態の構成においては、住宅６０内において複数のセンサ６１が配置されている。この例では、センサ群６１の例として、玄関などに設けられるセキュリティーカメラ（撮像センサ）６１ａ、照明（またはテレビ）用のセンサ６１ｂ、ドアロック（ドア開閉）用センサ６１ｃ、エアコン用センサ６１ｄ、トイレ用センサ６１ｅを示している。これ以外にも、他のセンサ６１（例えば、温度・湿度・ＣＯ２センサ、スマートロック、電力見える化センサ、人感センサ、玄関ドアセンサ、キッチン用センサ、電動式雨戸用センサ、冷蔵庫用センサ、浴室用センサ、宅配ボックス用センサなど）を設けることも可能である。これらの全てのセンサ６１（６１ａ～６１ｅ）を設けなくても、一部のセンサ６１（例えば、セキュリティーカメラ（撮像センサ）６１ａ、照明（またはテレビ）用のセンサ６１ｂ）を設けてもよい。

　本実施形態のセンサ群６１（６１ａ～６１ｅ）は、本実施形態のＳＴＢ（ホーム情報管理装置）１０と無線で接続されている（矢印６２ａ参照）。この無線接続（６２ａ）によって、データの送受信が行われる。当該無線接続（６２ａ）は、Ｗｉ－Ｆｉ通信以外の通信方式（第１通信方式）で行われることが好ましい。本実施形態の第１通信方式は、Ｚ－ＷＡＶＥである。「Ｚ－ＷＡＶＥ」は、デンマークの企業であるZensysとZ-Waveアライアンスとが開発した相互運用性を持つ無線通信プロトコルであり、ホームオートメーションとセンサネットワークのような低電力、長時間運用を要求する装置のために設計されたものである。日本での周波数は９２０ＭＨｚ帯である。なお、Ｗｉ－Ｆｉ通信以外の通信方式（第１通信方式）として、赤外線通信を使用することも可能である。

　住宅６０内において、センサ群６１とＳＴＢ１０とをＷｉ－Ｆｉ通信で無線接続した場合、混線が生じる可能性が高くなるとともに、Ｗｉ－Ｆｉ通信は、電子レンジなどの電波の影響を受けやすいので、住宅６０内（室内６０ａ）におけるセンサ６１の接続には向いていないとともに、電波が壁を通りにくいという問題もあ。さらには消費電力が大きいので電源が不可欠という問題があるので、センサ群６１をＷｉ－Ｆｉ通信で接続すると、住宅６０内（室内６０ａ）に多数の電源が必要になり、電源だらけになってしまうという不都合がある。そこで、家の至るところにＩｏＴが張り巡らせようとすれば、電池で動くほどの小電力で、壁なども回り込む力を持った９２０ＭＨｚ帯でＩｏＴインフラを構築することが好ましいが、９２０ＭＨｚ帯を用いるＬｏＲａ方式（第２通信方式）で構築したらインフラコスト（ランニングコスト）が必要であるので好ましくない。本実施形態の構成のように、Ｚ－ＷＡＶＥを用いると、Ｗｉ－Ｆｉ環境下でも確実な伝送を実現することができるので好ましい。しかし、ＴＥＬＥＣ認証がすべての機器で取得しなければならず、数万単位の個数を販売できる自信がなければ開発費倒れになってしまうものの、本実施形態のシステム１００によれば、Ｚ－ＷＡＶＥ方式でも、システム全体で開発費用を回収することができるので、住宅６０内におけるＩｏＴにＺ－ＷＡＶＥ（第１通信方式）を使用することができる。なお、インフラコスト（ランニングコスト）などの問題をクリアーできるのであれば、他の通信方式（例えば、ＬｏＲａ方式。または、ＳＩＧＦＯＸ方式、ＺｉｇＢｅｅ方式など）を採用しても構わないが、ＬｏＲａ方式は比較的長い伝送距離（例えば、１～５ｋｍ）に向いているので、総合的にみると、Ｚ－ＷＡＶＥ方式が好ましい。

　本実施形態のＳＴＢ（ホーム情報管理装置）１０には、スマートフォン４０と無線接続することができる（矢印６２ｂ参照）。この無線接続（６２ｂ）は、住宅６０の屋内６０ａでは、Ｗｉ－Ｆｉ通信（または、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ通信）で行うことができる。また、ＳＴＢ１０は、インターネットルーター（例えば、ＷｉＦｉルーター）６３に無線接続（ここでは、ＷｉＦｉ通信６２ｃ）することができ、そして、インターネットルーター６３はインターネット９０に接続（６２ｄ）することができる。なお、ＳＴＢ１０を無線でなくて、有線（例えば、有線ＬＡＮ、または、光ファイバ配線）でインターネット９０に接続することも可能である。

　また、本実施形態のＳＴＢ（ホーム情報管理装置）１０は、ＨＤＭＩケーブル２０（有線接続）でテレビ装置（例えば、液晶テレビ）３０に接続されている。本実施形態のホーム情報管理装置１０は、センサ６１のデータ取得、センサ６１への操作制御、インターネット（クラウド）９０へのデータ送信、テレビ装置３０のモニター３１へのデータ表示などを行うことができる。これの処理は、ＳＴＢ（ホーム情報管理装置）１０内の半導体集積回路（ＣＰＵなど）、記憶装置（ＲＯＭ、ＲＡＭ、ＨＤＤなど）、および、それらを実行するためのプログラムの協同的動作によって実行することができる。

　本実施形態のＳＴＢ（ホーム情報管理装置）１０が蓄積したデータ（室内センサ群６１のデータ）は、インターネット（クラウド）９０に送信（アップロード）することができる（矢印６４ａ参照）。アップロードされたデータは、インターネット（クラウド）９０から、住宅データ管理処理装置（サーバ装置）５０へ送信される。本実施形態の住宅データ管理処理装置５０は、例えば、住宅用トイレ・バスメーカー（または、住宅用ドアメーカー等）のサーバ装置であり、センサ６１で取得した情報を収集して（または、ビックデータ処理して）、その情報に基づいて不具合の発見（潜在的な故障の発見、故障確率の算出なども含む）、利用頻度の見える化などの処理を実行することができる。利用頻度の見える化のデータは、住宅データ管理処理装置５０からインターネット（クラウド）９０（およびホーム情報管理装置１０）を経由して、ディスプレイ３１に表示することができる（矢印６４ｂ参照）。

　また、本実施形態の住宅データ管理処理装置５０は、消耗品などの交換時期をデータから読み取って、その交換の情報を、ユーザの情報端末（ここでは、スマートフォン）４０に送信することができる（矢印９３参照）。スマートフォン４０は、住宅６０の外（宅外）では、通信回線（ＬＴＥ回線）９１でネットワーク回線９０に接続されている。スマートフォン４０の画面４１には、住宅データ管理処理装置５０からの消耗品の交換時期の連絡が表示される他、「不具合はありませんか？」などの連絡、または、センサのデータなどを表示させることができる。また、スマートフォン４０から、住宅６０の家電を遠隔制御することができるように構成することもできる。

　図８を参照しながら、住宅ネットワークシステム１００の更なる動作の一例を説明すると次の通りである。まず、住宅内センサ６１からデータが、ＳＴＢ（ホーム情報管理装置）１０に送信される（工程Ｓ５００）。次に、ＳＴＢ１０によって、センサデータの情報処理が行われる（工程Ｓ５２０）。なお、ＳＴＢ１０がセンサデータの情報処理を行わずに、サーバ装置５０によって当該情報処理が行われる場合は、ＳＴＢ１０に送信されたデータは、インターネット９０を経由してサーバ装置５０に送信されて、当該サーバ装置５０でデータの情報処理が実行される。

　その後、当該情報処理が実行されたデータをディスプレイ３１に出力して、表示させる（工程Ｓ５４０）。この出力は、スマートフォン４０に行ってもよい。次いで、当該情報処理が実行されたデータは、インターネット（クラウド）９０を経由して、サーバ装置５０に送信される（工程Ｓ５６０）。なお、サーバ装置５０が当該情報処理を行う場合（または、多数の住宅のビックデータ処理を行う場合）の解析結果はインターネット９０を介して、ディスプレイ３１（またはスマートフォン４０）に出力させることができる。

　次に、図１０を参照しながら、住宅ネットワークシステム１００を用いた宅配ボックスの通知システムについて説明する。図１０は、本実施形態に係る宅配ボックスの通知システムを説明する構成図である。

　宅配ボックス６７は、例えば、住宅６０の玄関付近（または、住宅６０がマンション形態の場合は宅配ボックス設置の共用部）に設けられる。本実施形態の宅配ボックス６７には、宅配ボックス用センサ６１ｆが搭載されている。宅配ボックス用センサ６１ｆは、無線及び／又は有線にて（６６ａ）、ＳＴＢ（ホーム情報管理装置）１０に接続されている。本実施形態の構成では、宅配ボックス用センサ６１ｆは、無線（Ｚ－ＷＡＶＥ方式）でＳＴＢ１０に接続されている。

　ユーザ宛ての荷物が当該宅配ボックス６７に投入されられると、宅配ボックス用センサ６１ｆはその投入を感知して、荷物のお知らせをＳＴＢ１０に通知する。荷物のお知らせの通知によって、ＳＴＢ１０は点灯して（及び／又は音で）ユーザに知らせる。この時に、ＳＴＢ１０からの指令で、テレビ３０をつけて、テレビ３０によって荷物のお知らせの通知をユーザに知らせてもよい。加えて、ＳＴＢ１０は、インターネット９０を経由して（経路６６・９１）、スマートフォン４０に当該荷物のお知らせを通知する。すると、ユーザは、ＳＴＢ１０の近くにいる時も、住宅６０の外にいる時も、当該荷物のお知らせの通知を感知することができる。また、ＳＴＢ１０による決済手続を行うことができるので、着払い・代引きの受取が必要な場合に、宅配ボックス６７に荷物を入れた後、ＳＴＢ１０の決済による支払いが完了した後に、宅配ボックス６７の扉が開くようになるような構成にすることも可能である。今日、通販取引の数量増加に伴って宅配業者の負担増が増えており、特に受取人不在による再配達の問題が顕著でその解決が求められているところ、本実施形態のシステム１００によれば、受取人への通知機能（及び／又は、決済機能によって）、その宅配の問題を緩和することができる。

　本実施形態の住宅ネットワークシステム１００は、ディスプレイ装置３０に接続されるホーム情報管理装置（ＳＴＢ）１０を備えている。そして、住宅６０に設けられた複数のセンサ６１が取得したデータはホーム情報管理装置１０に送信され（矢印６２ａ参照）、ホーム情報管理装置１０には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置１６が配置されている。また、ホーム情報管理装置１０にはスピーカー兼マイク装置３４が接続されている。したがって、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００によれば、ＩＣカードリーダ装置１６によって決済を行うことができるとともに、スピーカー兼マイク装置３４を介してホーム情報管理装置１０を用いて住宅６０におけるサービスを実行するとともに、センサ群６１を介して情報収集を実行することができる。

　さらに説明すると、ホーム情報管理装置１０におけるＩＣカードリーダ装置１６によって決済を行うことができることにより、キャッシュレスでの住宅決済を簡便に実行することができるとともに、ホーム情報管理装置１０を用いて住宅６０におけるサービス（テレビ３０のオン／オフなど）・情報収集（センサ群６１のデータ収集）を実行することができる。したがって、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００によれば、キャッシュレス決済を実行するだけのためのシステム導入のコスト高（システムの購入コスト・設置コスト・運用コスト）の問題を解消することができる。特に、住宅ネットワークシステム１００を用いると、住宅６０のセンサ６１（例えば、６１ａ～６１ｅ・６１ｆ）によって取得されたデータをディスプレイ装置（例えば、薄型テレビ）３０に表示することができるので、そのメリットによって、キャッシュレス決済システムの導入・運営コストをカバーすることができる。例えば、住宅６０のトレイにトイレ用センサ（または、尿成分検出センサ）６１ｅを設けて、尿から、各種成分（例えば、糖、尿酸など）を検出できるようにして、そのデータを取得してテレビ３０に表示することで、自宅にいながら、毎日、簡易の健康診断を行うことができる。また、住宅６０（各部屋）の温度・湿度などのデータを取得して表示することで、住宅６０（各部屋）の環境の変化を見ることができて、季節の変わり目における体調の変化などに気をつけることができる。加えて、住宅６０の浴室（お風呂場）に体感センサを設けて、一定期間、人の動きがなければ、脳梗塞などが生じている可能性を検出して、そのデータを処理して通報（例えば、テレビ３０に表示、または、音で通知）させることができる。

　また、住宅６０のセンサ６１（例えば、６１ａ～６１ｅ・６１ｆ）によって取得されたデータをディスプレイ装置３０に表示することができるだけでなく、その取得データを、ホーム情報管理装置１０に接続された通信ネットワーク９０を介して、住宅データ管理処理装置（サーバ装置）５０に送信することもできる。例えば、この説明の例における住宅データ管理処理装置５０が、例えばトイレメーカーが保有のサーバである場合（または、そのサーバにトイレメーカーがアクセス可能な場合）、そのトイレメーカーは、多数の住宅６０から、トイレに関する情報（例えば、トイレの稼働部の動作回数や破損回数、温水洗浄便座の使用頻度・故障回数など）を入手することができ、それを解析（例えば、ビックデータ解析、または、ディープラーニングによる解析）して、商品の開発に役立てることができる。さらに、住宅データ管理処理装置５０が、例えばドアメーカーが保有のサーバである場合（または、そのサーバにドアメーカーがアクセス可能な場合）、多数の住宅６０からドアに関する情報（例えば、ドアの開閉回数や破損回数、修理・交換回数など）を入手することができ、それを解析（例えば、ビックデータ解析、または、ディープラーニングによる解析）して、商品の開発に役立てることができる。これらのデータ（または、ビックデータ）の提供によっても、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００の導入・運営費用をカバーすることができる。そして、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００においては、スピーカー兼マイク装置３４（及び／又は、スマートフォン４０）を使用して、住宅６０におけるサービス（例えば、図７に示したような指示・動作）を実行することができる。

　したがって、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００によれば、住宅６０において決済を簡便に実行できるとともに、住宅６０での情報ネットワークで種々のサービス・情報収集を実行できるシステムを実現することができる。

　なお、住宅内で利用されるネットワークシステムとして関連するものとしては、（ａ）住宅用ＩｏＴサービス、（ｂ）工務店、ビルダー、建築会社向け施工管理アプリ、（ｃ）スマートＴＶ（ＡＩ搭載テレビ）があるが、いずれも、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００とは技術的思想を異にしている。すなわち、従来の住宅用ＩｏＴサービスは、その設置費用・運用費用の調達ができずに（消費者は、ＩｏＴの利用だけのためにお金を払わない）、企画倒れのものであったが、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００は、設置費用・運用費用も回収できるとともに、ＩｏＴを利用するだけでなくそれを用いて実際にサービスを提供することができる利点がある。また、（ｂ）工務店、ビルダー、建築会社向け施工管理アプリは、単に、工事現場とビルダーや工務店をつなぐＩＴサービスであるので、それを用いて、住宅６０の居住者が何らかのサービスを受けることができるものではなく、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００の構成・思想とは大きく異なる。そして、（ｃ）の「スマートＴＶ（ＡＩ搭載テレビ）」は、あくまでテレビであり、そのテレビの機能を超えて、住宅６０の居住者が、住宅内のサービスを受けることはできず、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００の構成・思想とは大きく異なる。また、所謂「スマートスピーカー」も同様であり、これらは、住宅ネットワークシステム１００と異なり、住宅６０のインフラにはならない。

　本実施形態の住宅ネットワークシステム１００は、ディスプレイ装置３０に接続されるホーム情報管理装置（ＳＴＢ）１０を備えており、そして、住宅６０に設けられた複数のセンサ６１が取得したデータは、ホーム情報管理装置１０に送信される。ホーム情報管理装置１０には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置１６が配置され、加えて、ホーム情報管理装置１０には、スピーカー兼マイク装置３４が接続されている。したがって、ＩＣカードリーダ装置１６（又は、ＳＴＢ１０）によって決済を行うことができるとともに、スピーカー兼マイク装置３４を介してホーム情報管理装置１０を用いて住宅６０におけるサービス・情報収集を実行することができる。

　さらに説明すると、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００によれば、ホーム情報管理装置１０におけるＩＣカードリーダ装置１６によって決済を行うことができることにより、キャッシュレスでの住宅内決済を簡便に実行することができるとともに、ホーム情報管理装置１０を用いて住宅におけるサービス・情報収集を実行することができる。したがって、キャッシュレスを実行するだけのためのシステム導入のコスト高（システムの購入コスト・設置コスト・運用コスト）の問題を解消することができる。加えて、住宅６０のセンサ６１によって取得されたデータをディスプレイ装置３０（例えば、薄型テレビ）に表示することができるとともに、そのデータを、ホーム情報管理装置１０に接続された通信ネットワーク９０を介して、住宅データ管理処理装置（サーバ装置）５０に送信することで、住宅データ管理処理装置５０（例えば、トイレメーカーが保有のサーバ）でデータ処理を行うことも可能になる。住宅内において決済を簡便に実行できるとともに住宅内での情報ネットワークで種々のサービス・情報収集を実行できるシステム１００を実現することができる。

　また、上述した住宅ネットワークシステム１００の一部の機能は、ハードウエアによる制御動作だけでなく、ソフトウエア（プログラム）の動作によって実行することができる。例えば、本実施形態の構成において、住宅ネットワークシステム１００を用いて住宅内向け決済及び情報通信を実行する住宅内情報処理プログラムを構築する場合は、その住宅内情報処理プログラムは、電子マネー情報（４５ａ）が格納されたＩＣカード４５をセットトップボックス１０に近接させたときに、読み取った電子マネー情報（４５ａ）を情報処理する機能を実現するプログラムになるように構築すればよく、当該情報処理の内容は、上述した内容に基づいて構築すればよい。また、住宅内情報処理プログラムは、スピーカー兼マイク装置３４に対して音声情報が入力されたときの音声情報を、制御指令データに処理する機能と、当該制御指令データに基づいて、照明動作、エアコン動作、テレビ動作、スマートロック動作およびセキュリティーカメラ動作からなる群から選択される住宅内動作の少なくとも一つを制御する機能とを実現するプログラムになるように構築すればよい。さらには、ホーム情報管理装置１０に宅配ポストセンサ６７が接続されているときは（上述した例では、無線で接続）、住宅内情報処理プログラムは、宅配ポストセンサ６７からの指令を受信したときに発光部（１５、１２ａ）を発光させる機能と、ＩＣカード４５が近接したときに発光部（１５、１２ａ）を発光させる機能とを実現するプログラムとなるように構築すればよい。その他にも、本実施形態の住宅内情報処理プログラムを構築例（または、応用例・発展例）はいくつも作成することができる。

　次に、図１１を参照しながら、さらに、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００について説明する。図１１は、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００の構成例を示すブロック図である。

　本実施形態の住宅ネットワークシステム１００においては、住宅６０内にホーム情報管理装置（ＳＴＢ）１０が配置されている。ホーム情報管理装置１０には、住宅ネットワークシステム１００を実行するための住宅ネットワークシステム用プログラム１１１、および、ホーム情報管理装置（ＳＴＢ）１０におけるデータ処理装置（ＣＰＵ、メモリ装置、入出力装置など）１１２が含まれている。ホーム情報管理装置１０には、ネットワーク９０を介してデータの送受信（矢印９５、９６）をする送受信装置（図９のルーター６３等）が接続されているか、又は、ホーム情報管理装置１０に含まれている。また、住宅６０には、上述したようにセンサ６１が配置されている。

　図示した例では、本実施形態の住宅６０と同様な他の住宅６０（６０Ａ、６０Ｂ、６０Ｃ、６０Ｘ）も存在している。それらの住宅６０（６０Ａ、６０Ｂ、６０Ｃ、６０Ｘ）にも、それぞれ、住宅ネットワークシステム１００（１００Ａ、１００Ｂ、１００Ｃ、１００Ｘ）が導入されている。なお、ここで、住宅６０Ｘは、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００（１００Ｘ）を新たに導入したものを想定している。

　ホーム情報管理装置１０は、ネットワーク９０を介して、スマートフォン４０（ここでは、１４１又は１４２）に接続可能である。スマートフォン４０（１４１、１４２）には、住宅ネットワークシステム用プログラム１４０ａ（スマートフォン仕様プログラム）（１４１ａ、１４２ａ）、および、スマートフォン４０（１４１、１４２）におけるデータ処理装置（ＣＰＵ、メモリ装置、入出力装置など）１４０ｂ（１４１ｂ、１４２ｂ）が含まれている。また、スマートフォン４０には、ネットワーク９０を介してデータの送受信をする送受信装置も含まれている。この例では、スマートフォン４０を複数個（１４１又は１４２）示しているが、スマートフォン４０は一つでも良い。加えて、他の住宅６０Ａ～６０Ｘにおいても、スマートフォン４０による住宅ネットワークシステム１００（１００Ａ～Ｃ、Ｘ）への接続・動作指示が可能である。また、住宅ネットワークシステム１００への接続・動作指示が可能であれば、スマートフォンの形態に限らず、それに変えて／それと共に、携帯型端末（例えば、スマートフォンの他、タブレット、ノートＰＣなど）を使用することができ、具体的には、スマートフォンに限らず、情報通信ができるものであれば、携帯電話（例えば、所謂フィーチャーフォン）であってもよいし、パソコン（例えば、デスクトップＰＣ）、ゲーム機、テレビなどの端末であっても構わない。また、携帯できる形の携帯通信機器（情報通信端末）としては、スマートフォン、携帯電話の他、タブレット型コンピュータ、ノートパソコン、ウェアラブルコンピュータを用いることも可能である。ただし、住宅ネットワークシステム１００のシステム構築・導入・運用管理の面では、現在広範囲に普及しているスマートフォン（例えば、アップル社製のiPhone（登録商標）、Android OSを搭載したスマートフォン（各種のAndroid スマホ））を用いることが好ましい。

　ネットワーク９０には、住宅データ管理処理装置（サーバ装置）５０が接続されている。サーバ装置（住宅データ管理処理装置）５０には、本実施形態に係る住宅ネットワークシステム用プログラム（サーバ仕様プログラム）５１が含まれている。図示した構成例では、住宅ネットワークシステム用プログラム５１は、住宅データ管理用データベース５５内に格納されている。また、住宅６０（および、６０Ａ～６０Ｃ、６０Ｘ）の情報（特に、住宅６０へのアクセスデータとともに、住宅６０の各種データ（例えば、センサ取得データなど）を含む）は、住宅データファイル５３のデータ形態で、住宅データベース５５に格納されている。加えて、本実施形態のサーバ装置（顧客データ処理装置）５０には、広告配信プログラム５９が格納されている。広告配信プログラム５９については後述する。

　本実施形態の住宅ネットワークシステム用プログラム５１は、各情報端末（１０、４０）にプログラム（１１１、１４０ａ）をアップロード（言い換えると、当該情報端末からみたらダウンロード）して、各情報端末にインストールできる。また、住宅ネットワークシステム用プログラム５１は、ネットワーク９０を介して、住宅６０（又は、６０Ａ～Ｃ、Ｘ）との間のデータのやり取りを行うことができる機能を有しており、そして、住宅６０から送られるくるデータの処理・加工する機能を有している。このサーバ装置５０において、住宅６０から送られるくるデータ（例えば、ビックデータ）を解析（例えば、ディープラーニング解析）してもよいし、当該解析は、他の装置（他の情報処理装置）で実行するようにしてもよい。

　図示した例では、サーバ装置５０の住宅データベース５５（特に、住宅データファイル５３）を利用して、各住宅６０に広告を配信することができる。この広告配信は、広告主端末１１０を用いて行うことができる。広告主端末１１０は、広告配信用プログラム（または、住宅ネットワークを利用したプラットフォームシステムを動作させるプログラム）を広告提供者として利用する情報端末である。広告主端末１１０の保有者は、広告提供者、広告代理店、広告出稿者、広告出稿する店舗の管理者などである。広告主端末１１０の保有者（広告提供者）は、広告主端末１１０の操作によって、広告配信プログラム（プラットフォームシステム、または、広告配信アプリケーション）を利用することができる。広告主端末１１０には、広告主端末用プログラム１１１、および、広告主端末１１０におけるデータ処理装置（ＣＰＵ、メモリ装置、入出力装置など）１１２が含まれている。また、広告主端末１１０には、ネットワーク９０を介してデータの送受信をする送受信装置も含まれている。本実施形態の構成では、住宅ネットワークシステム１００を含んだ形態で、広告配信システム２００を構築することができる。

　本実施形態の広告配信システム２００は、広告配信プログラム５９の動作によって、属性を指定した広告配信を実行することができるものである。本実施形態においてサーバ装置５０にアクセス可能なホスト端末は、運用会社（運用企業、管理企業または団体、あるいは、運用個人）が扱う情報端末である。ホスト端末は、通信ネットワーク９０を介して、住宅データ管理処理装置（または、顧客データ処理装置）５０にアクセス可能である。そして、当該運用会社は、ホスト端末によって、住宅データ管理処理装置５０の住宅データベース５５の登録、削除、編集、情報加工、管理制御などを行うことができる。

　また、本実施形態の広告配信システム２００において、住宅データ管理処理装置であるサーバ装置５０は、顧客データ処理装置５０として機能する。サーバ装置５０は、インターネット通信網９０へのデータ送受信機能を備えた電子計算機（コンピュータ装置）であり、記憶装置および半導体集積回路（ＩＣ）を備えている。本実施形態の顧客データベース５５は、ハードディスク（ＨＤＤ）から構成されている。具体的には、通信ネットワーク９０に接続されたサーバ装置５０内の記憶媒体である。ただし、顧客データベース５５は、サーバ装置５０の筐体から物理的に離れた位置にある記憶媒体（例えば、ＬＡＮハードディスク）、または、クラウドコンピュータ上の記録媒体（ハードディスクなどの記録装置）であっても構わない。また、記録媒体は、ハードディスク（ＨＤＤ）のような磁気記録媒体に限らず、光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体記録媒体（ソリッドステートドライブ：ＳＳＤ）などの他の記録媒体であっても構わない。なお、本実施形態の顧客データベース５５は、広告配信システム２００を運営する会社の内に配置されている場合の他、セキュリティーをさらに高度にするために専門のデータ管理会社内で保管することも可能である。また、民間の会社の中でも、社会的に個人情報に対して信頼性の高い会社（例えば、銀行、保険会社、クレジットカード会社、著名なデータ管理会社（あるいは、政府関係の機関））の管理で、顧客データベース５５を保管・運営してもらうことも可能である。

　本実施形態のホスト端末は、典型的には、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）である。ホスト端末（ＰＣ）は、インターネット通信網（通信ネットワーク）９０に接続可能な通信装置（例えば、光ファイバ接続端子）と、ディスプレイ装置（例えば、液晶表示装置）、入力装置（例えば、キーボード、マウスなど）、演算装置（例えば、半導体集積回路装置（ＩＣ）または中央演算装置（ＣＰＵ））、記憶装置（例えば、ハードディスク、半導体記憶装置など）から構成されている。ホスト端末（ＰＣ）は、入力装置を用いて必要な情報の入力を行うことができ、それを記憶装置（ＨＤＤ、ＳＳＤなど（または、ＲＯＭ、ＲＡＭ））を用いながら演算装置（ＣＰＵ）で処理して、サーバ装置５０を制御することができる。なお、ホスト端末は、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）に限らず、サーバ装置５０を操作できるのであれば、他の装置であってもよく、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話などであってもよい。また、ホスト端末は、インターネット通信網９０に接続されずに、他の通信回線、すなわち、社内ＬＡＮ（有線ＬＡＮ、または、無線ＬＡＮ）などでサーバ装置５０に接続してもよい。または、ホスト端末は、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）ではなく、ワークステーションの端末であってもよい。なお、本実施形態の住宅データ管理処理装置（顧客データ処理装置）５０は、典型的なサーバ装置に限らず、セキュリティーが確保できるのであれば、パーソナルコンピュータ（ＰＣ）などのコンピュータ装置を用いることも可能である。また、本実施形態において、通信ネットワーク９０に情報通信端末（ＰＣ、スマートフォンなど）が接続されているとは、情報通信的に接続されていること（通信可能なこと）を意味し、有線ケーブルで物理的に接続されている場合の他、無線または光通信で接続されている場合も含む。

　本実施形態の通信ネットワーク９０には、上述したように、サーバ装置５０、ホーム情報管理装置（ＳＴＢ、または、住宅端末／ユーザ端末）１０、広告主端末１１０が接続されているとともに、店舗端末１３０（１３０Ａ、１３０Ｂ）が接続されている。店舗端末１３０には、店舗端末用プログラム１３１、および、店舗端末１３０におけるデータ処理装置（ＣＰＵ、メモリ装置、入出力装置など）１１２が含まれている。また、店舗端末１３０には、ネットワーク９０を介してデータの送受信をする送受信装置も含まれている。店舗端末１３０（１３０Ａ、１３０Ｂ）は、広告配信システム（地域プラットフォームシステム）を商品サービス提供者として利用する情報端末でもある。店舗端末４０の保有者（商品・サービスの提供者）は、例えば、店舗オーナー、店舗の管理者（または業務担当者）、会社・団体・個人事業主の担当者、または、インターネット店舗の管理者などである。

　また、本実施形態の通信ネットワーク９０には、本実施形態のサーバ装置（住宅データ管理処理装置、または、顧客データ処理装置）５０とは異なる別のサーバ装置１７０が接続されていても構わない。別のサーバ装置１７０（外部サーバ装置１７０）は、外部サーバデータベース１７５を有している。外部サーバデータベース１７５には、サーバ用プログラム１７２（または、プログラム機能、プログラム構造体）および、顧客データ・商品データなどのデータ構造体１７３が格納されている。

　本実施形態の構成において、サーバ装置（顧客データ処理装置）５０の住宅ネットワークシステム用プログラム５１は、各種端末（１０、４０など）に導入され、当該導入されたプログラム５１が起動すると、住宅ネットワークシステム１００は、当該ネットワークに関係するハードウエアおよびソフトウエアの協働によって実現する。また、サーバ装置５０の広告配信プログラムについても同様であり、各種端末（１０、４０など）に導入され、当該広告配信プログラムの起動によって、広告配信システム（地域プラットフォームシステム、または、広告アプリケーション）が、当該ネットワークに関係するハードウエアおよびソフトウエアの協働によって実現する。

　次に、更に図１２も参照しながら、本実施形態に係る住宅データベース５５について説明する。本実施形態の住宅データベース５５は、サーバ装置５０に含まれている。なお、本実施形態の構成においては、住宅データベース５５は、サーバ装置５０の構成要素の一つとして物理的に存在する記憶装置（この例では、ハードディスク）内に設けられているが、情報処理的にサーバ装置５０の構成要素との一つとして機能する記憶手段（例えば、クラウドコンピューティング上のデータベース）に設けられていてもよい。

　図１２は、ネットワーク９０を介して、住宅データ管理用データベース５５を含むサーバ装置５０と、ホーム情報管理装置（ＳＴＢ）１０、ホスト端末１５０、店舗端末１３０（１３０Ａ、１３０Ｂ）とが接続されているところの部分図である。ホスト端末１５０は、ホスト端末用プログラム１５１、および、ハードウエア機能部１５２が含まれている。サーバ装置５０は、それらの端末（１０、１５０、１３０）からのデータ入力（９３）、および、それらの端末（１０、１５０、１３０）へのデータ出力（９４）を行うことができる。

　住宅データ管理用データベース５５は、住宅データファイル（顧客データファイル）５３を備えている。住宅データファイル５３は、ホーム情報管理装置（ＳＴＢ、ユーザ端末）１０が保有する住宅ＩＤに対応した個別住宅データファイル（５３ａ、５３ｂ、・・・）からなる。本実施形態の構成では、住宅データ管理用データベース５５は、住宅データファイル５３の情報を処理する住宅データファイル処理部５２を有している。住宅データファイル処理部５２は、住宅データファイル５３と外部との間のデータを送受信するデータ送受信部５２ａと、住宅データファイル５３に新規情報を追加して更新する住宅データ更新部５２ｂと、住宅データファイル５３を編集する住宅情報編集部５２ｃとから構成されている。

　住宅データファイル５３における個別住宅データファイル（５３ａ、５３ｂ、・・・）は、ホスト端末１５０からの入力によって作成される。そして、サーバ装置５０と住宅端末（ＳＴＢ）１０とのデータ送受信、および、サーバ装置５０と店舗端末１３０とのデータ送受信は、個別住宅データファイル（５３ａ、５３ｂ、・・・）における住宅ＩＤに基づいて実行される。本実施形態の住宅データファイル５３のデータ構造、および、住宅データファイル処理部５２（５２ａ、５２ｂ、５２ｃ）は、住宅ネットワークシステム用プログラム５１の実行によって構築されるものである。また、本実施形態の構成では、住宅データ管理用データベース５５には、広告配信プログラム５９が含まれている。広告配信プログラム５９が実行すると、当該プログラム５９で実現した機能により、住宅データファイル５３のデータを参照して、住宅６０（住宅端末１０）に対して広告配信を行うことができる。なお、本実施形態の構成例では、住宅ネットワークシステム用プログラム５１、広告配信プログラム５９は、顧客データベース５５内に格納されているが、これらのプログラムが適切に実行できるのであれば、顧客データベース５５以外の場所に格納されていてもよい。

　本実施形態の住宅ネットワークシステム用プログラム５１は、上述した住宅ネットワークシステム１００の動作を実行するプログラムである。そして、本実施形態の住宅ネットワークシステム用プログラム５１は、
　（ａ）住宅端末１０と住宅データ管理用データベース５５とを接続する機能、
　（ｂ）ホスト端末１５０によって住宅データファイル５３を編集する機能、
　（ｃ）住宅端末１０と住宅データ管理用データベース５５とを接続する機能、および、
　（ｄ）店舗端末１３０と住宅データ管理用データベース５５とを接続する機能
　を実現するプログラムでもある。
　本実施形態の構成では、住宅ネットワークシステム用プログラム５１を実行すると、サーバ装置５０において、住宅データファイル５３と外部との間のデータを送受信するデータ送受信部５２ａと、住宅データファイル５３に新規情報を追加して更新する住宅データ更新部５２ｂと、住宅データファイル５３を編集する住宅情報編集部５２ｃとが構築される。

　そして、データ送受信部５２ａによって、（ａ）ホスト端末１５０と住宅データベース５５とを接続する機能、（ｃ）住宅端末１０と住宅データ管理用データベース５５とを接続する機能、および、（ｄ）店舗端末１３０と住宅データ管理用データベース５５とを接続する機能が実行される。さらに、住宅データ更新部５２ｂおよび住宅情報編集部５２ｃにより、（ｂ）ホスト端末１５０で住宅データファイル５３を編集する機能が実行される。また、各端末（１０、１５０、１３０）に導入された住宅ネットワークシステム用プログラム５１の実行によって各端末（１０、１５０、１３０）にプログラム構造部（１１１、１５１、１３１）が構築され、そのプログラム構造部（１１１、１５１、１３１）は、上記（ａ）から（ｄ）の機能を、サーバ装置５０と協働して実行する。

　また、本実施形態の顧客データ処理装置５０には、上述したように、広告配信プログラム５９が含まれている。本実施形態の係る広告配信プログラム５９は、
　（ｅ）ホスト端末１５０の操作によって、住宅データファイル５３から、住宅属性（顧客属性）に従ってデータ抽出をする機能、
　（ｆ）データ抽出された住宅データファイル５３に、広告データを付与する機能、および、
　（ｇ）広告データが付与された住宅データファイル５３に基づいて、広告データを通信ネットワーク９０に配信する機能を実現するプログラムである。この広告配信プログラム５９の機能・役割・動作については後述する。

　本実施形態の構成において、住宅属性（顧客属性）は、少なくとも住所エリアを含んでいる。そして、好適な例では、住宅属性は、住所エリア、住宅種類および職業情報のすべてを含んでいる。なお、住宅個人情報において「住所」が記入されていれば、そこから「住所エリア」は導き出せる項目なども存在する。

　次に、図１３を参照しながら、本実施形態の広告配信プログラム５９によって実現される広告配信システム（２００）について説明する。

　図１３は、本実施形態のサーバ装置５０において、住宅データ管理用データベース（以下、「住宅データベース」）５５（第１データベース）とともに、広告データベース５７（第２データベース）の構成を示すブロック図である。本実施形態の構成においては、住宅データファイル５３を含む住宅データベース５５のセキュリティーを強化するために、広告データベース５７は、住宅データベース５５とは別のデータベースとして構築されている。なお、セキュリティーの強度を確保できるのであれば、住宅データベース５５と広告データベース５７とを一つのデータベースとして構築することも可能である。また、本実施形態のサーバ装置５０は、住宅データベース５５と広告データベース５７との両方を含んでいるが、物理的に一つのサーバ装置５０に格納されていてもよいし、情報的に接続されているのであれば、物理的に離れた場所に設置されていてもよい。

　本実施形態の構成おいては、サーバ装置５０に広告配信プログラム５９が格納されている。本実施形態の広告配信プログラム５９は、以下の機能：
　（ｈ）ホスト端末１５０の操作によって、住宅データファイル５３から住宅属性（例えば、住所エリア情報の属性）に従ってデータ抽出をする機能、
　（ｉ）データ抽出された住宅データファイル５３（または、個別住宅データファイル５３ａ等）に、広告データを付与する機能、
　（ｊ）広告データが付与された住宅データファイル５３に基づいて、広告データを通信ネットワーク９０に配信する機能
　を実現するプログラムである。

　本実施形態の構成では、広告配信プログラム５９を実行すると、サーバ装置５０において（ここでは、広告データベース５７内において）、広告データを格納する広告データ格納部５６と、広告データを処理する広告データ処理部５８が構築される。本実施形態の広告データ処理部５８は、広告データ格納部５６と外部（９０）との送受信をする広告データ送受信部５８ａと、住宅データファイル５３から、顧客属性に従って前記データ抽出を実行するデータ抽出部５８ｂと、広告データを編集する広告データ編集部５８ｃとを含んでいる。

　また、広告配信プログラム５９は、ホスト端末１５０の操作でなく、広告主端末１１０の操作によって実行できるような構成にしてもよい。その場合には、広告配信プログラム５９は、ホスト端末１５０に代わって、広告主が保有する広告主端末１１０の操作によって、住宅データファイル５３を住宅属性に従ってデータ抽出をする機能を実現するプログラムとなる。

　本実施形態の広告配信プログラム５９によって実現化された広告配信システム２００では、住宅データベース５５（特に、住宅データファイル５３）の情報を利用して広告を配信ことができる。本実施形態においては、広告配信プログラム５９の動作によって、住宅データファイル５３から住宅属性に従ってデータ抽出をする工程と、データ抽出された住宅データファイル５３に、広告データを付与する工程と、広告データが付与された住宅データファイル５３に基づいて、広告データを通信ネットワーク９０に配信する工程とを実行することができる。具体的には、広告配信プログラム５９によって構築された広告データ格納部５６および広告データ処理部５８によって、広告配信手続を実行することができる。当該配信された広告は、通信ネットワーク９０を通って、本実施形態の住宅端末（ＳＴＢ、ホーム情報管理装置）１０を経て、ディスプレイ装置３０に表示される。または、当該配信された広告は、通信ネットワーク９０を通って、スマートフォン４０に表示される。

　なお、ここでは、広告について説明したが、住宅サービスの情報（例えば、タクシーの予約・到着の情報、宅配ビザの手配・到着の情報、宅配便の引き取り・お届け情報など）を、サーバ装置５０の機能を利用して（例えば、サービス提供者の店舗における店舗端末１３０からの操作で）、本実施形態の住宅端末（ＳＴＢ、ホーム情報管理装置）１０を経て、ディスプレイ装置３０に表示させることができる。また、住宅６０のセンサ６１で収集（または、編集・加工）した情報を、サーバ装置５０の機能を利用して（例えば、サービス提供者の店舗における店舗端末１３０からの操作で）、本実施形態の住宅端末（ＳＴＢ、ホーム情報管理装置）１０を経て、ディスプレイ装置３０に表示させることができる。

　図１４は、広告配信プログラム５９によって実現される機能５９ａ～５９ｄを模式的に示しており、また、住宅ネットワークシステム用プログラム５１によって実現される機能５１ａ～５１ｅの機能も示している。なお、機能５１ａ～５１ｅ、および、機能５９ａ～５９ｄは、サーバ装置５０内のＯＳ（オペレーションシステム）及びアプリケーションプログラムなどのソフトウエアおよびハードウエアと協働して、上述した住宅ネットワークシステム１００および広告配信システム２００を構築する。例えば、住宅ネットワークシステム用プログラム５１によって実現される機能５１ａ～５１ｅの一例は、上述した機能（ａ）から（ｇ）などであったり、上述した住宅ネットワークシステム１００を実現するための機能である。また、広告配信プログラム５９によって実現される機能５９ａ～５９ｄは、上述した機能（ｈ）から（ｊ）などである（または、上述した住宅サービス（例えば、タクシーの手配、宅配ビザのお届け等）を実現するための機能であってもよい）。

　なお、サーバ装置５０内におけるデータ格納プログラム、データ編集プログラム、データ送受信プログラム、入出力装置とのインターフェイスプログラム、バックアッププログラム、エラーメッセージプログラムなどについては、本発明の実施形態の主要項目ではないので、技術内容の理解を簡明する目的で省略する。それらの技術については、情報通信技術分野の技術常識に基づいて実装／運用（実施）することができる。また、情報通信端末（例えば、スマートフォン）におけるデータ処理プログラム、データ送受信プログラム、通話・通信技術、インターネット関連技術（ホームページ表示、広告表示機能含む）、カメラ撮像技術、画像情報処理技術（ＯＣＲ機能、バーコード処理機能なども含む）、ＩＣタグ認識技術、アプリケーション動作技術も同様に、技術内容の理解を簡明する目的で省略する。それらの技術については、情報通信端末（スマートフォン）の技術分野の技術常識に基づいて実装／運用（実施）することができる。また、上記で説明したプログラムによって実現した機能は、主に、サーバ装置５０を中心にして見た機能である。すなわち、「送信」と「受信」は対の用語であるので、情報通信端末から見た機能では、用語の名称は変わる点を付言する。つまり、サーバ装置５０からの送信（矢印９４参照）は、情報通信端末では受信になる。一方、情報通信端末からの送信は、サーバ装置５０では受信になる（矢印９３参照）。また、各種プログラムの具体的なプログラミン言語／コード、プログラム機能名／構造などは、情報通信技術分野の技術常識に基づいて実行することができる。

　次に、図１５も参照しながら、本実施形態の広告配信プログラム５９によって広告配信システム２００の動作について説明する。図１５は、広告配信システム２００の動作を説明するためのフローチャートである。

　図１５のフローチャートに示すように、まず、広告主が広告主端末１１０の操作によって広告オーダを行う（ステップＳ１１０）。その広告オーダを、サーバ装置５０の広告データベース５７に送信する。次いで、広告データベース５７は広告オーダを受信し（ステップＳ１１２）、その広告オーダに広告ＩＤを付与する。次に、広告オーダに含まれている住宅属性（顧客属性）に基づいて住宅データベース５５にアクセスしにいく（ステップＳ１１３）。ここで、住宅属性（顧客属性）は、住所エリア、住宅種類、職業情報などの属性であり、一例では、年齢・性別などを超えた登録者属性であり、例えば、西部地区在住、１人暮らし、会社員などの属性を意味している。

　住宅データベース５５の情報（個別住宅データファイル５３ａなど）に基づいて、広告属性（広告が要求している住宅属性（顧客属性））と広告ＩＤをひもづける（ステップＳ１１４）。続いて、広告属性にマッチした個別顧客データファイル（５３ａなど）からなる広告属性情報を作成し（ステップＳ１２０）、それを広告データベース５７に送信する（ステップＳ１２１）。次に、広告データベース５７において広告属性データを作成する（ステップＳ１２２）。この広告属性データは、広告主端末１１０に送信するものであるので、個人情報（顧客個人情報）を除いた形式で作成する。

　次に、広告属性データは、広告主端末１１０に送信され（ステップＳ１２３）、広告主端末１１０はそれを受信する。ここで、広告主は、広告の属性に対応する配信数（広告を配信する住宅数（または、人・端末の数））を把握することができる。次いで、広告主は、広告主端末１１０を操作して、配信情報を入力する（ステップＳ１３０）。配信情報としては、特売情報、無料景品情報、限定商品情報などを挙げることができる。次いで、広告主端末１１０から配信情報を送信し（ステップＳ１３１）、それは広告データベース５７で登録される（ステップＳ１３２）。

　広告データベース５７において、登録された配信情報に基づいて、配信広告データが作成される（ステップＳ１４０）。次いで、住宅端末１０（又は、スマートフォン４０）に配信広告データが送信され（ステップＳ１４１）、住宅端末１０（又は、スマートフォン４０）で配信広告データは受信される（ステップＳ１４２）。住宅端末１０は、広告配信システム（特に、住宅データベース５５、または、住宅データファイル５３）に登録されており、住宅６０の住宅端末１０のものに限られない。例えば、住宅６０の家族の情報端末がユーザ端末になる場合があるとともに、すでに住宅端末１０の保持者から、本実施形態の広告配信システム（２００）の存在を知り、当該広告配信システムに登録したもの（新規登録のスマートフォンの保持者など）が挙げられる。

　ステップＳ１４２において住宅端末１０で受信された配信広告データは、当該住宅端末１０（または、スマートフォン４０）の機能によって画像表示され、住宅端末１０の持ち主は、その広告を見ることができる。その後、住宅端末１０の持ち主は、広告利用情報を見つけて（ステップＳ１５０）、その広告利用情報をクリックして、広告の情報（例えば、特典情報）を受け取る。広告利用情報をクリックしたら、その信号は広告データベース５７に送信される（ステップＳ１５１）。また、広告利用情報は、住宅端末１０に接続された入力手段の処理（音声入力、キーボード入力、タッチパネル入力など）で送信することができる。

　広告データベース５７はその広告利用情報の信号を受信し（ステップＳ１５２）、次いで、それを広告結果として集計する（ステップＳ１６０）。広告結果の集計は、広告データベース５７から広告主端末１１０に送信される（ステップＳ１６１）。広告主は、広告主端末１１０で広告結果を受信し（ステップＳ１６２）、広告の良否を確認することができる。その広告結果を踏まえて、広告主は、さらに広告をオーダすることができる（ステップＳ１７０、Ｓ１１０）。

　以上を大枠でまとめると、本実施形態の広告配信システム２００を用いた手法は、図１６に示すように進行する。図１６は、本実施形態の広告配信方法のフローチャートである。

　まず、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００を導入した人の顧客個人情報に基づいた住宅データベース（顧客データベース）５５を作成する（ステップＳ２００）。住宅端末１０の保有者である顧客（住宅の住居者）は、住宅に関する種々サービス（小額決済サービス、家電の音声操作、センサ６１による情報入手など）を受けることができるので、住宅データベース５５に進んで登録することが期待される。そして、住宅データベース５５には、多数の住宅６０の情報が蓄積されていく。

　次に、住宅６０に関する進捗（センサ６１の情報、住宅サービスの利用など）があるたびに、住宅データ（顧客データ）が更新されていく（ステップＳ２１０）。住宅データ（顧客データ）が更新されていくたびに、顧客（住宅６０の住居者）は、住宅サービスを利用できる利便性を認識し、そして、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００（及び／又は、広告配信システム２００）も向上していくので、それゆえに、システム１００の良さも周囲にも広まっていく。

　次に、住宅端末１０以外でも、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００へのユーザ登録が行われる（ステップＳ３００）。ユーザ登録は、住宅端末１０の持ち主が、知人に直接説明して行われるものの他、インターネット広告（例えば、ＰＰＣ広告）、チラシや地域雑誌の広告で見た人の未登録の端末の人が、ユーザ登録する場合がある。

　次に、広告主が広告をオーダする（ステップＳ４００）。広告主は、単に匿名で登録している人のデータベースでなく、住宅属性（顧客属性）を持った優良なデータベース（住宅データベース５５）を利用できるので、広告をオーダするモチベーションが高い。次いで、広告オーダー（ステップＳ４００）の後は、広告配信システム２００において、広告属性が抽出される（ステップＳ４１０）。その後、その広告属性の抽出に基づいて、広告配信が実行される（ステップＳ４２０）。

　続いて、広告配信を受けた住宅端末１０の持ち主（ユーザ）が、広告情報の特典などを利用する（ステップＳ５００）。そして、そのユーザの利用は、広告主にフィードバックされる（ステップＳ５１０）。

　本実施形態の住宅ネットワークシステム１００を利用した広告配信方法または広告配信システム２００が優れているのは次の点である。まず、現在のインターネット広告（広告配信システム）は、基本的に、大人数に対して広告を配信し、その一部の人をターゲットにするという方式を採用している。具体的な配信人数（ターゲット人数）としては、数千から数万では広告の効果が得られず、したがって、何十万を超える何百万という数が必要となり、それは、大都市圏（東京、大阪、名古屋など）か全国（楽天ショップ、Ａｍａｚｏｎなど）をターゲットにするものになる。一方で、日本には、大都市圏または全国をターゲットにするマスマーケットだけでなく、小さな地方都市も数多く存在する。そして、そのような小さな地方都市では、有効な広告配信方法が少なく、紙媒体の配布では高コストであるとともにその結果測定が難しく、インターネット広告ではその地域（当該地方都市）に限定した有用な情報を送ることが事実上困難である。

　小さな地方都市の商圏の例として、本願出願人の所在地である奈良県香芝市の商圏の大きさを図１７に示す。図１７に示すように、香芝市の人口は約８万人であり、例えば香芝市の天気予報であれば、ほぼ全人口範囲（対象範囲１１１０）の人が興味を持ってくれる。さらに、香芝市のスーパー特売情報を知りたい人は約１万人（対象範囲１１１１）で、保育所受け入れ可能状況の情報を利したい人は約１千人（対象範囲１１１２）である。その中に、実際に利用したいと思うリアル対象者がいる。

　広告配信（または広告配信システム・方法）とは、その人にとって有用な情報が（自動収集されて）届けられることが重要である。香芝市の天気の情報は、香芝市に住む何万人にとってはありがたい情報であるが、他の町の人にとってはそれほど有用な情報ではない。さらには、香芝市のスーパー特売情報は、主婦にとっては有用であるが、主人や子どもにとってはそれほど有用な情報ではない。加えて、来年度保育所受け入れ可能状況の情報は、その町に住み、かつその年代の子どもを持つ働きたい人にとってはとても有用な情報である。しかしながら、従来の広告配信システムでは、その人にピンポイントにその有用な情報を届けるには全範囲に広告を配信してコスト高になるか、あるいは、適当な範囲で広告配信をして必要な人に有用な情報が届かないというケースが大半であった。一方、本実施形態の広告配信システム２００を用いれば、住宅属性（顧客属性）に基づいて広告を配信することができるので、必要な人（住宅）に有用な情報を届けることができる。顧客属性（抽出条件）として、住所（何町、または、地域エリア）、または、住宅６０の住居人である性別、年齢、未成年は学生区分の４つを設定すれば、本実施形態の広告配信システム２００を効果的に実行することができる。さらに、例えば株式会社マネーフォワードが提供している口座管理システム（図１１に示した外部データベース１７５）と本実施形態のシステム（１００、２００）がリンクすることにより、さらにサービスの利便性を向上させることができる。以上のように、本実施形態の広告配信システム（２００）を用いると、その個人にとってのみ重要な情報を自動収集して届けることができ、その結果、地域社会における日常生活の経済性を高めることができる。

　そして、本実施形態の広告配信システムが果たす役割として、小さな地方都市における広告配信効果が顕著に大きい。本実施形態の広告配信システム（２００）を用いると、リアルタイム属性指定広告配信サービスを、低コストで安定して行うことができる。地方独特の問題として、著しい機会損失の問題がある。地方における広告の手法は、主に、タウン誌、フリーペーパー、新聞折り込み広告であるが、これらの広告媒体はもはや認知以外の役割を果たしていない。当該広告媒体は、効果測定はできず、ログも取れず、誰がいつ見たかもわからないのにもかかわらず、１ヶ月掲載で６～１０万円という費用がかかり、販売単価の低い飲食や美容、塾などはこれらの広告宣伝費を支払うことができないのが実情である。一方で、効果測定が充実しているマス向けのＷＥＢ広告は地方ではあまり意味をなさないのが実情である。例えば、有名グルメ検索サイト「ぐるなび」で奈良県香芝市を検索すると、すべてのジャンルにしても１０件しか表示されない。これでは有効に機能させることは困難であるとともに、有効に機能しないからこそ利用度合いが増えないという負のサイクルに陥りやすい。それゆえ地方の消費者は、近傍の良質なサービスを低価格で享受できる機会を見逃しやすく、またサービスサイドもその情報をリアルタイムで提供できる手法がなかった。本実施形態の広告配信システムによれば、得をしたい消費者とより良いサービスを提供したいサービスサイドのマッチングを、小さな地方都市でも行うことが可能となる。

　本実施形態の広告配信システム２００を利用した実用例としては、次のようなものを挙げることができる。（１）雨が降り、予約がキャンセルになってしまって空きがたくさんでた美容室が香芝市○○町及び近隣の１５～６０才の女性に限定した属性にだけ、その日だけ使える３０％割引の広告を、今すぐ１通あたり数円～数十円で配信できる。（２）スーパーマーケットやパン屋など当日しか販売できない商品のタイムセールを、香芝市○○町及び近隣に住む２５～６０才の女性に限定した属性にだけ、夕方に１通あたり数円～数十円で配信できる。（３）塾などが夏期講習の募集をする際に、香芝市○○町及び近隣に住む小学校５年生と６年生の子どもを持つ親だけに、１通あたり数円～数十円で広告を配信できる。（４）写真スタジオが七五三シーズンや逆に閑散期において、香芝市○○町及び近隣に住む０～１２才の子どもを持つ親だけに天気の良い日曜日の午前に１通あたり数円～数十円で広告を配信できる。

　このようにリアルタイムの広告配信を、属性を指定して、ターゲットに直接にしかも安価で行うことができる。消費者も物理的距離の近い場所で消費、購入、体験をすることができるサービス（例えば、日常の買い物、美容、塾、飲食、医療など）に特に効果があり、そして、本実施形態の広告配信システムを用いたら、そのようなお得情報が、広告主からのリアルタイム配信で行われて、住宅端末１０（スマートフォン４０）を有するユーザは、そのようなお得な広告を自動収集することができる。また、本実施形態の広告配信システム（２００）においては、仮想通貨（例えば、ビットコイン）、または、地域内通貨、ポイント（例えば、楽天ポイントなど）を導入することも可能であり、本実施形態に係るシステムが奏する効果と相乗的に地域活性化に貢献する。なお、本実施形態の電子マネー情報としては、これらの仮想通貨、地域内通過、ポイントの情報を含めることができる。

　次に、図１８を参照しながら、情報通信端末として主にスマートフォン４０を使用した場合の本実施形態のシステム１００（又は２００）の例について説明する。なお、この実施例は、本実施形態のシステム・方法を、よりわかりやすく具体的に説明するための例示であり、これ以外の実施手法は多数存在するものである。

　図１８は、本実施形態に係る情報通信端末（スマートフォン）４０である。図示したスマートフォン４０は、筐体２１０、画像表示部（ディスプレイ部）２２０、ボタン２３０、カメラ２４０を備えている。筐体２１０の側面には、スイッチボタン２１１が設けられている。ディスプレイ部２２０は、タッチパネル式のディスプレイ（液晶ディスプレイ、または、有機ＥＬディスプレイ）である。筐体２１０の表面（および裏面）には、カメラ２４０が設けられている。

　スマートフォン４０は、特定のプログラム（アプリケーション）を動作させることができ、そのアプリケーション（「アプリ」と称する場合あり）１８０が、ディスプレイ部２２０に表示されている。ディスプレイ部２２０のアイコン（１８０等）を触ることで、アプリケーションを動作させることができる。本実施形態のシステム１００（２００）からのプログラムは、インターネット回線を通じてダウンロードされてスマートフォン４０に導入されており、そして、本実施形態のアプリケーションアイコン１８５となって表示されている。

　また、スマートフォン４０は、ＧＰＳ機能（Global Positioning System）を備えており、位置情報を入手することができる。その位置情報は、通信回線９０を通じて、サーバ装置５０へ送信することができる。さらに、カメラ２４０で撮像した画像は、通信ネットワーク（インターネット回線）９０を経由して送信することができるし、あるいは、その画像（例えば、二次元バーコードなど）を解析して情報処理することも可能である。

　本実施形態のアプリアイコン１８５を指で押すと、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００を起動させることができ、当該住宅ネットワークシステム１００のサービスを受けることができる。同様に、本実施形態のアプリアイコン１８５が広告配信システム２００のものである場合は、当該広告配信システム２００のサービスを受けることができる。

　本実施形態の地域密着型リアルタイム属性指定広告（地域限定型の広告配信方法）を実行できるシステム２００であれば、奈良県の香芝市という約８万人規模のエリア（小規模な地方都市）でも、インターネット広告を活用することができる。また、小規模な地方都市で使われている紙広告媒体（例えば、折り込みチラシ、ポスティング広告、地域密着型フリーペーパーなど）と比較して、リアルタイム性があるとともにセグメント（属性）がしっかりしているので広告効果も高く、その上に、安価である。さらに、地域の人は、地方の商店街で買い物したい気持ちがあるにもかかわらず広告が届いていなかったところ、必要な広告をピンポイントでリアルタイムで届けることができるので、地域貢献にも働く。加えて、サービスポイントおよび地域通貨の活用により、その地域の消費活動をより活発にすることができる。

　また、本実施形態のシステム２００は、例えば、地方の小都市に適しているが、中都市・大都市に適用することも可能である。大都市の場合は、エリア内で文化圏が成立している場合もあるので（例えば、東京都において成城、自由が丘、二子玉川、豊洲など）、大都市でも有効に本システムの連携効果（コミュニティーマーケットの相乗効果・良循環効果）を得られることがある

　次に、図１９から図２２を参照しながら、住宅ネットワークシステム１００の具体的な操作方法の一例について説明する。図１９から図２２は、それぞれ、図１に示した住宅ネットワークシステム１００におけるスマートフォン４０の画面（操作画面）を示している。すなわち、図１９から図２２は、操作端末としてスマートフォン４０を用いて、住宅ネットワークシステム１００に接続された電気機器（例えば、テレビ、エアコン、照明などの家電）を操作する方法を説明するものである。

　図１９は、住宅ネットワークシステム１００の操作のホーム画面（２５０）を示している。図１９に示したホーム画面は、スマートフォン４０の所定のアプリケーションを起動させること（住宅ネットワークシステム１００のためのアプリケーション：例えば図１８に示したアプリケーションアイコン１８５を起動させたようなもの）によって表示される。

　図１９に示したホーム画面２５０において、上の方の第１領域２５１には、温度（ここでは、２８℃）、湿度（ここでは、４７％）、気圧（ここでは、１０００ｈＰａ）が表示されている。第２領域２５２には、テレビの操作画面が位置している。また、第３領域２５３には、エアコン２５３の操作画面が位置している。そして、第４領域２５４には、照明の操作画面が位置している。このホーム画面２５０においても、テレビ（電源オン・オフ、チャンネル）、エアコン（電源オン・オフ、設定温度の上下）、照明（電源オン・オフ、調光または色温度の調整など）の操作を行うことができる。また、スマートフォン４０によって、家の外（外出先）から制御することも可能である。なお、これ以外の領域の表示画面を設定できるようにしても構わない（例えば、扇風機の操作画面）。

　図２０は、テレビ専用操作画面（２５２）に切り替えたときの表示画面である。テレビ専用操作画面２５２では、電源のオン・オフ、チャンネル選局、音量などのボタンが表示されている。それらのボタンを押すことによって、テレビを操作することができる。

　図２１は、エアコン専用操作画面（２５３）に切り替えたときの表示画面である。この画面（２５３）では、温度、湿度などの画面（２５１）も一緒に表示されている。エアコン専用操作画面２５３では、電源のオン・オフ、運転切り替え、設定温度調節などのボタンが表示されている。それらのボタンを押すことによって、エアコンを操作することができる。

　図２２は、照明専用操作画面（２５４）に切り替えたときの表示画面である。照明専用操作画面２５４では、電源のオン・オフ、色温度調整（暖色、寒色）、タイマー、調光などのボタンが表示されている。それらのボタンを押すことによって、照明を操作することができる。

　上述した住宅ネットワークシステム１００では、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置１６を備えたホーム情報管理装置１０を用いて、住宅内での情報ネットワークで種々のサービス・情報収集を実行できるシステムを構築しているが、本発明に係る実施形態の住宅ネットワークシステム１００は、ＩＣカードリーダ装置１６を備えているものでも、ＩＣカードリーダ装置１６を備えていないものでも適用できる技術がある。例えば、図２に示したホーム情報管理装置１０をホームターミナルとして使用して、図９に示したようなホーム情報管理装置１０を情報の収集機材・中継ポイントとすることができる。具体的には、図２１から図２２に示したような家電（テレビ、エアコン、照明など）の操作は、ＩＣカードリーダ装置１６を備えていても、ＩＣカードリーダ装置１６を備えていなくても実行できる。また、図９に示したようなセンサ６１（例えば、６１ａから６１ｅなど）が取得したデータの収集も、同様に、ＩＣカードリーダ装置１６を備えていなくても実行できる。加えて、図１０に示した宅配ボックス６７の通知などの動作も同様である。そして、ＩＣカードリーダ装置１６にＩＣカード４５を接触させたとき、ホーム情報管理装置１０が実行する反応（光、音など）は、家電の制御・動作の反応に対しても適用することができる。例えば、テレビの制御（電源オンオフ、選局など）、エアコンの制御、照明の制御、セキュリティーカメラの制御、スマートロックの制御などが実行されたときにも（または、所定温度・湿度・気圧になったとき等にも）、ホーム情報管理装置１０を発光させたり、音を鳴らせたりすることができる。

　図２３は、図１に示した住宅ネットワークシステム１００の改変例の一例を示している。図２３に示した住宅ネットワークシステム１００では、ホーム情報管理装置１０は、ＩＣカードリーダ装置１６を備えていないものを示しているが、ＩＣカードリーダ装置１６が設けられているものであってもよい。

　図２３に示したホーム情報管理装置１０では、家電コントローラ３６が設けられている。本発明に係る実施形態の住宅ネットワークシステム１００では、図１に示した構成例のように、ホーム情報管理装置１０が、直接、家電（テレビ、エアコン、照明など、またはセンサ６１）に対して接続（例えば、無線）・制御してもよいし、図２３に示したように、ホーム情報管理装置１０は、家電コントローラ３６を介して、家電（テレビ、エアコン、照明、スピーカー（または、スマートスピーカー）、スマートロック、セキュリティーカメラなど、またはセンサ６１）に対して接続（例えば、無線）・制御してもよい。図２３に示した構成例の一つでは、ホーム情報管理装置１０は、無線で（例えば、Ｗｉ－Ｆｉ通信で）家電コントローラ３６に接続されており、そして、家電コントローラ３６は、Ｗｉ－Ｆｉ通信以外の第１通信方式（例えば、Ｚ－ＷＡＶＥ、赤外線通信など）で家電（またはセンサ）に接続されている。また、一部を有線で接続することも可能であり、例えば、ホーム情報管理装置１０とテレビ３０を有線で接続して、他の家電の一部または全部を無線で接続することができる。どの家電・センサを有線で接続して、どの家電・センサを無線で接続するかは適宜好適な設計・設定によって決定したらよい。加えて、ホーム情報管理装置１０に（例えば、筐体部１１の内部に）センサ６１（例えば、温度センサ、湿度センサ、気圧センサ）を配置することも可能であるし、そのようなセンサ６１は、ホーム情報管理装置１０の外部に配置することも可能である。また、スマートスピーカー（３４）またはその機能を、ホーム情報管理装置１０に設けてもよい。加えて、ホーム情報管理装置１０は、図２に示したデザイン例のもので主として説明したが、図４に示したデザイン（円形、または、略円形）のものを用いてもよい。

　上述の実施形態のホーム情報管理装置１０では、反応によって発光する例を説明したが、その発光のパターンを複数種類にしてもよい。例えば、起動時には「ふわっと１回光る」、スタンバイの時は「点灯状態をキープ」、ソフトのアップデート中のときは「点滅」、ネットワークエラーのときは、異なる色で発光する等である。色を変化させたり、ふらっと光る回数、点滅の回数・速度、点灯状態の時間などで、いろいろな反応・状態を表すことができる。反応ごとに音がするのを嫌う人や、夜は音を出しくない等の要望があるときに、発光のパターン（例えば、「ふわっと１回光る」）で情報を伝えることができる技術的貢献・メリットは大きい。

　また、上述の説明においては、図１１などを参照しながら、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００を利用した広告配信方法または広告配信システム２００を説明したが、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００は、さらに別な用途（サービス）に使用することができる。具体的には、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００及び／又は広告配信システム２００の構成を利用して、住宅価値を評価する住宅価値評価システムまたは住宅価値評価方法を提供することができる。図２４は、本実施形態の住宅価値評価方法を説明するためのフローチャートである。

　まず、図１１を参照しながら、本実施形態の住宅価値評価システムについて説明する。上述の図１１で説明したように、ネットワーク９０には、住宅データ管理処理装置（サーバ装置）５０が接続されており、住宅データファイル５３のデータ形態で、住宅データベース５５に格納されている。加えて、本実施形態のサーバ装置５０には、住宅情報ネットワークプログラム（住宅ネットワークシステム用プログラム）５１、および、住宅価値評価を実行する住宅価値評価プログラム（ここでは、符号５９として表示）が格納されている。住宅価値評価プログラム（５９）については後述する。なお、図１１を利用しているときにおいて、住宅価値評価プログラムなどの符号（１１、１１１など）は、上述の広告配信プログラムの説明のときの符号（１１、１１１など）を読み替えて説明することにより、重複となる説明を省略して、理解を容易にするものとする。また、図１１における広告主端末１１０は、住宅（６０）を建築・リフォームなどした住宅建築施工関係者の端末（第１の住宅関係者端末）を表し、そして、店舗端末１３０（１３０Ａ、１３０Ｂ）は、住宅を購入したい住宅不動産関係者の端末（第２の住宅関係者端末）を表すものとする。図１２及び図１３においても同様の読み替えを行って、説明を簡略化する。

　本実施形態の住宅価値評価システム（１００、２００）は、住宅情報に基づいて住宅価値を評価するシステムである。本実施形態の住宅価値評価システムは、住宅データファイル５３が格納された住宅データベース（住宅データ管理用データベース）５５を含む住宅データ管理処理装置５０と、住宅データ管理処理装置５０にアクセス可能なホスト端末１１０とを含んでいる。ホスト端末１１０と住宅データ管理処理装置５０とは、通信ネットワーク９０によって接続されている。通信ネットワーク９０には、住宅関係者端末（１１０、１３０）が接続されている。そして、住宅データ管理処理装置（サーバ装置）５０には、住宅情報ネットワークプログラム５１が含まれている。

　住宅情報ネットワークプログラム５１は、
　（i）ホスト端末１５０（図１２参照）と住宅データベース５３とを接続する機能、
　（ii）ホスト端末１５０によって住宅データファイル５３を編集する機能、
　（iii）住宅関係者端末（１１０、１３０）と住宅データベース５３とを接続する機能
　を実現するプログラムである。
　そして、住宅情報ネットワークプログラム５１は、さらに、
　（iv）住宅関連情報データを、住宅データファイル５３として、住宅データベース５５に登録する機能、
　（v）住宅関連情報データを、住宅関係者端末（１１０、１３０）に送信する機能
　を実現するプログラムである。

　本実施形態において、住宅関連情報データには、住宅本体データおよび住宅設備データが含まれている。当該住宅関連情報データ（住宅本体データおよび住宅設備データ）は、住宅（６０）を建築・リフォームなどした住宅建築施工関係者の端末（第１の住宅関係者端末）１１０から、住宅データベース５３に対してアップロードされるか、または、当該住宅関連情報データを入手したホスト端末１５０から提供（アップロード）される。

　この住宅関連情報データにおける住宅本体データは、住宅購入契約内容、住宅ローン情報、住宅アルバム画像、図面データ、建物種類、建物住所、建物構造、建物階数、建物敷地面積、建物延床面積、新築年月日、建物間取り、建材仕様書、リフォーム仕様書、リフォーム日、入居日からなる群から選択される少なくとも一つの情報を含んでいる。特に、住宅本体の価値評価に重要なデータ（例えば、住宅購入契約内容、及び／又は、図面データ（設計図面）、建物住所、新築年月日）の情報が含まれていることが好ましい。リフォームの場合は、さらに、リフォーム仕様書、リフォーム日の情報が含まれていることが好ましい。

　この住宅関連情報データにおける住宅設備データは、キッチン、ガスコンロ、ＩＨクッキングヒータ、換気扇、浄水器、風呂、洗面所、トイレ、壁紙、階段、玄関ドア、給湯器、フローリング、エアコン、床暖房、窓・シャッター、セキュリティーカメラ、インターホンからなる群から選択される少なくとも一つの情報を含んでいる。特に、住宅設備の価値評価に重要なデータ（例えば、キッチン、風呂、洗面所、トイレ）の情報が含まれていることが好ましい。リフォームの場合は、さらに、リフォーム後の住宅設備データがあることが好ましい。住宅設備データには、購入金額、及び／又は、取り扱い説明書データが含まれていることが好ましい。住宅設備データとして、ほぼ全て（または全て）の住宅設備の情報が存在していることで、住宅設備の交換（または、使用方法の確認）が用意となるとともに、交換したい住宅設備がすでに発売されていないときは互換性のあるものを見つけるのが容易となる。加えて、現在においては、住宅設備を標準品からアップグレードして（高級品を購入して）住宅に設置したときも、中古市場においてはその価値が反映されないことが多いが、本実施形態の手法によれば、そのような高級品の住宅設備を考慮した形態での価値評価を容易に行うことができる。

　住宅データ管理処理装置５０には、住宅価値評価プログラム５３が含まれている。そして。住宅価値評価プログラム５３は、
　（x）住宅本体データおよび住宅設備データに基づき元来住宅価値を算出する機能、
　（xi）元来住宅価値に基づいて使用後の現在住宅価値を算出する機能、
　（xii）現在住宅価値に基づく住宅価値評価データを通信ネットワーク９０に配信する機能
　を実現するプログラムである。

　本実施形態においては、元来住宅価値を算出する機能（x）では、住宅本体データ（特に、住宅購入契約内容）および住宅設備データ（特に、購入金額）から、新築（初期）のときの金額（元来住宅価値）を足し算で求める。次に、使用後の現在住宅価値を算出する機能（xi）では、使用年数による経年劣化の係数をかけて（または、経年劣化分の価値低下を引き算して）、現在の（使用後の）の金額（現在住宅価値）を求める。そして、住宅価値評価データを配信する機能（xii）では、住宅価値評価データを、住宅不動産関係者の端末（第２の住宅関係者端末）１３０に配信（送信）する。住宅価値評価データには、現在住宅価値（金額）、住宅本体データおよび住宅設備データを含めることができる。また、住宅価値評価データには、購入時（新築時）から比較した土地の評価を含めることができる。さらには、住宅価値評価データには、現在住宅価値（金額）とともに（または、それに代えて）住宅の状態の評価（例えば、きれい／きたない、割高／割安、人気／不人気）やスコアー（例えば、Ａ～Ｅ評価、数字評価）を含めることができる。なお、リフォームを行った場合は、リフォームに関する住宅本体データおよび住宅設備データを考慮して、金額や評価を算出する。

　そして、本実施形態においては、ホーム情報管理装置１０が収集したセンサ６１の情報（例えば、ドアの開閉カウントなど）に基づいて、現在住宅価値を算出することができる。すなわち、本実施形態のホーム情報管理装置１０を用いると、単なる経年劣化の評価でなく、センサの情報による実際の使用回数などに基づいて、現在住宅価値を算出することができるメリットがある。なお、経年劣化による評価手法などは、当該不動産業界で慣習化されているものを用いてもよいし、より現実に即した独自の評価手法を構築してそれを用いてもよい。

　上述した本実施形態の住宅価値評価方法を、図２４を参照しながら説明すると次の通りである。まず、住宅データファイル５３を作成する（工程Ｓ６００）。これは、新築の場合は、住宅データファイル５３の中に、住宅本体・設備データも含めることができる。住宅データファイル５３の作成は、ホスト端末１５０によって行ってもよいし、または、住宅（６０）を建築・リフォームなどした住宅建築施工関係者の端末（第１の住宅関係者端末）１１０から、住宅データベース５３に対してアップロードする形態で作成してもよい。

　次に、住宅データファイル５３における住宅本体・設備データを作成する（工程Ｓ６１０）。この工程（Ｓ６１０）は、外部（第三者）に見せてよい（表示・配信してよい）住宅本体・設備データを抽出することによって行う。または、別途、外部（第三者）に見せてよい住宅本体・設備データを入力することによって行う。住宅データファイル５３の作成工程（Ｓ６００）において、この工程（Ｓ６１０）が完了している場合は、この工程（Ｓ６１０）は行わなくてもよい。

　次に、使用状態の設備データの作成を行う（工程Ｓ６２０）。具体的には、
上述した元来住宅価値を算出する機能（x）および使用後の現在住宅価値を算出する機能（xi）により、使用状態の設備データを求める。このときに、本実施形態のホーム情報管理装置１０が取得したセンサの情報による実際の使用回数などに基づいて、現在住宅価値を算出して、それを使用状態の設備データに含めてもよい。

　次に、使用状態の住宅データの出力を行う（工程Ｓ７００）。ここでは、この工程（Ｓ７００）は、現在住宅価値に基づく住宅価値評価データを配信する機能（xii）によって実行することができる。住宅データファイル５３における住宅本体・設備データだけを見たい人には、その情報を送信（出力）してもよい。また、その住宅の評価も欲しい場合は、住宅デジタルアーカイブ評価による評価書（または、見解書、鑑定書）を作成して送付する（工程Ｓ７１０）。使用状態の住宅データに、住宅デジタルアーカイブ評価を含めてもよい。

　本実施形態の手法によれば、デジタル情報で、当初（新築）の情報および過去の履歴・設備（または建材、部品）が保存されているので、中古住宅の価値評価を適切に行うことができ、その価値評価の信頼性を優れたものにすることができる。現在、中古住宅市場では、中古住宅の設備に関する情報などが統一して管理されておらず、住宅設備を含めた中古住宅の評価が難しいという課題があるが、本実施形態の手法によればその課題を解消することができる。また、入居後の瑕疵担保責任は３ヶ月以内であることが通例であるために不具合時の連絡において困ることが散見されているところ、本実施形態の手法によればその問題も解決することができる。したがって、本実施形態の手法を用いれば、住宅デジタルアーカイブサービスを提供することができる。本実施形態の住宅デジタルアーカイブサービスでは、例えば、住宅の写真、アフター履歴、契約書、図面、設備の取扱説明書が保存、管理されているので、中古住宅の価値が容易であるとともに、そのことによる信用性の高さから、中古住宅の価値を向上させ得るものである。加えて、新築時の戸建て・マンションにおいて、本実施形態の住宅ネットワークシステム１００が導入されていれば、それを中古として購入した人は全ての情報を引き継ぐことができるため、住宅設備情報を簡単に取得できるとともに、不具合時における連絡も便利である。

　以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。また、本実施形態のシステム１００全体を説明してきたが、本実施形態に係るプログラム５１、５９単体（特に、スマートフォン４０に導入するスマートフォンアプリケーション）を、具体的には、プログラム自体、または、プログラムを格納した記録媒体、ダウンロード可能なプログラム製品を知的財産として商品化することも可能である。また、上述した広告配信システム２００とともに、住宅価値評価システム（住宅デジタルアーカイブ評価）を構築してもよい。さらには、住宅属性（顧客属性）の項目を利用して、住宅価値評価システム（住宅デジタルアーカイブ評価）を構築してもよい。一例としては、住宅属性（元来住宅価値、現在住宅価値、住宅価値評価データなども含む）の所定の項目、及び／又は、顧客属性（例えば、住所）の所定の項目を抽出したり、その項目に対応した内容（抽出した内容）を表示したり、連絡（送信・配信）したりできるシステムを構築することができる。また、上述した実施形態の各要素は、互いに矛盾するものでない限り、適宜組み合わせることができ、限定的解釈されるべきものではない点を付言しておく。

　本発明によれば、住宅内において決済を簡便に実行できるとともに住宅内での情報ネットワークで種々のサービス・情報収集を実行できるシステムを提供することができる。

１０   ホーム情報管理装置（セットトップボックス）
１１   筐体部
１２   カード反応領域（タッチ面）
１２ａ発光部
１３   筐体部の主面
１５   凹部
１６   カードリーダ装置
１７   端子領域
１８ａ電源端子
１８ｂ、１８ｃ通信ケーブル用端子
１９   筐体部の裏面
２０   通信ケーブル（ＨＤＭＩケーブル）
３０   ディスプレイ装置（テレビ）
３１   モニター（フラットパネルディスプレイ）
３２   接続用端子
３４   スピーカー兼マイク装置
３５   スピーカー
４０   スマートフォン
４１   表示画面部
４５   カード
４５ａＩＣチップ
５０   住宅データ管理処理装置（サーバ装置）
５１   住宅情報ネットワークプログラム
５２   住宅データファイル処理部
５２ａデータ送受信部
５２ｂ住宅データ更新部
５２ｃ住宅情報編集部
５３   住宅データファイル
５３ａ個別住宅データファイル
５５   住宅データ管理用データベース（住宅データベース）
５６   広告データ格納部
５７   広告データベース
５８   広告データ処理部
５８ａ広告データ送受信部
５８ｂデータ抽出部
５８ｃ広告データ編集部
５９   広告配信プログラム
６０   住宅
６１   各種センサ（センサ群）
６３   インターネットルーター
６７   宅配ボックス
９０   通信ネットワーク（インターネット）
１００住宅ネットワークシステム
１１０広告主端末
１１１広告主端末用プログラム
１３０店舗端末
１３１店舗端末用プログラム
１５０ホスト端末
１５１ホスト端末用プログラム
１５２ハードウエア機能部
１６０床
１６２壁
１６６ソファー
１７０サーバ装置
１７０外部サーバ装置
１７２サーバ用プログラム
１７３データ構造体
１７５外部サーバデータベース
１８０アプリケーションアイコン
１８５本システムのアプリケーションアイコン
２００広告配信システム

Claims

　住宅内向け決済及び情報通信用の住宅ネットワークシステムであって、
　ディスプレイ装置に接続されるホーム情報管理装置を備えており、
　前記ホーム情報管理装置には、スマートフォンが無線接続可能であり、
　前記ホーム情報管理装置は、住宅内に配置され、
　前記住宅には、複数のセンサが設けられており、
　前記複数のセンサが取得したデータは、前記ホーム情報管理装置に送信され、
　前記ホーム情報管理装置は、通信ネットワークに接続され、
　前記通信ネットワークには、データ処理を実行する住宅データ管理処理装置が接続されており、
　前記ホーム情報管理装置には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置が配置されており、
　前記ホーム情報管理装置には、スピーカー兼マイク装置が接続されている、住宅ネットワークシステム。
　前記通信ネットワークは、インターネット通信網であり、
　前記住宅データ管理処理装置は、前記インターネット通信網に接続されたサーバ装置であり、
　前記スマートフォンは、前記インターネット通信網に接続されており、
　前記ディスプレイ装置は、フラットパネルディスプレイを備えたテレビ装置であり、
　前記ホーム情報管理装置は、非接触型カードリーダ機能付きセットトップボックスから構成されており
　前記ホーム情報管理装置は、前記住宅の壁に配置可能であり、
　前記ホーム情報管理装置は、通信ケーブルを介して、前記ディスプレイ装置の端子に接続されており、
　前記ホーム情報管理装置は、筐体部を備えており、
　前記筐体部には、前記通信ケーブルが接続される端子を含む端子領域が形成されており、
　前記筐体部は、前記ＩＣカードリーダ装置に対応したＩＣカードを近接させると反応するカード反応領域を有しており、
　前記複数のセンサは、温度センサ、湿度センサ、ＣＯ２センサ、撮像センサ、ロックセンサ、電力センサ、人感センサ、ドアセンサ、キッチンセンサ、トイレセンサ、電動雨戸センサ、宅配ポストセンサ、冷蔵庫センサおよび浴室センサからなる群から選択される住宅センサであり、
　前記スピーカー兼マイク装置で取得した音声情報に基づいて前記ホーム情報管理装置は、照明動作、エアコン動作、テレビ動作およびセキュリティーカメラ動作からなる群から選択される住宅内動作の少なくとも一つを制御する機能を有している、請求項１に記載の住宅ネットワークシステム。
　前記住宅センサは、Ｗｉ－Ｆｉ通信以外の第１通信方式で、前記ホーム情報管理装置に無線接続されており、
　前記トイレセンサには、尿成分検出センサが含まれており、
　前記ドアセンサには、ドア開閉カウントセンサが含まれており、
　前記尿成分検出センサおよび前記ドア開閉カウントセンサが取得したデータは、前記住宅データ管理処理装置に送信され、
　前記住宅データ管理処理装置によって情報処理されたデータ結果は、前記フラットパネルディスプレイおよび前記スマートフォンに表示される、請求項２に記載の住宅ネットワークシステム。
　前記ホーム情報管理装置は、発光部を備えており、
　前記宅配ポストセンサは、Ｗｉ－Ｆｉ通信以外の第１通信方式で、前記ホーム情報管理装置に無線接続されている、請求項２に記載の住宅ネットワークシステム。
　前記非接触型カードリーダ機能付きセットトップボックスの背面は、壁面に配置可能であり、
　前記壁面に配置された状態の前記セットトップボックスの下面には、前記通信ケーブルが接続される端子として、ＨＤＭＩ端子が配置されている、請求項２から４の何れか一つに記載の住宅ネットワークシステム。
　前記スマートフォンは、ＩＣカード内蔵の情報通信端末である、請求項１から５の何れか一つに記載の住宅ネットワークシステム。
　住宅ネットワークシステムであって、
　住宅に配置されたホーム情報管理装置と、
　前記住宅に配置されたセンサと
　を備え、
　前記センサは、温度センサ、湿度センサ、ＣＯ２センサ、撮像センサ、ロックセンサ、電力センサ、人感センサ、ドアセンサ、キッチンセンサ、トイレセンサ、電動雨戸センサ、宅配ポストセンサ、冷蔵庫センサおよび浴室センサからなる群から選択される少なくとも一つの住宅センサであり、
　前記住宅センサは、前記ホーム情報管理装置に無線接続されており、
　前記ホーム情報管理装置は、通信ネットワークに接続され、
　前記ホーム情報管理装置には、スマートフォンが無線接続可能であり、
　前記ホーム情報管理装置は、前記通信ネットワークを介して、前記住宅の外におけるスマートフォンに接続可能であり、
　前記ホーム情報管理装置は、
筐体部と、
前記筐体部の側面に形成された凹部と
　を備え、
　前記ホーム情報管理装置の前記筐体部には、発光部が設けられている、住宅ネットワークシステム。
　前記凹部は、前記筐体部の側面の下部の外周に位置しており、
　前記発光部は、反応に応じて発光し、前記筐体部の側面の下部の外周に位置する前記凹部の領域を光らせる、請求項７に記載の住宅ネットワークシステム。
　前記ホーム情報管理装置には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置が配置されており、
　　前記ホーム情報管理装置には、ディスプレイ装置が接続可能である、請求項７または８に記載の住宅ネットワークシステム。
　　前記少なくとも一つの住宅センサは、温度センサおよび湿度センサの少なくとも一つである、請求項７から９の何れか一つに記載の住宅ネットワークシステム。
　前記少なくとも一つの住宅センサは、前記撮像センサおよび前記ロックセンサの少なくとも一つであり、
　前記撮像センサは、セキュリティーカメラに用いられる撮像センサであり、そして、前記ドアセンサは、スマートロックに用いられるドアロックセンサである、請求項７から９の何れか一つに記載の住宅ネットワークシステム。
　前記住宅の外におけるスマートフォンは、前記撮像センサおよび前記ロックセンサの少なくとも一つのデータを表示させることができる、請求項１１に記載の住宅ネットワークシステム。
　筐体部と、
　前記筐体部の側面に形成された凹部と
　を備え、
　前記筐体部には、発光部が設けられており、
　前記凹部は、前記筐体部の側面の下部の外周に位置しており、
　前記発光部は、反応に応じて発光し、前記筐体部の側面の下部の外周に位置する前記凹部の領域を光らせる、ホーム情報管理装置。
　筐体部を備えたホーム情報管理装置であって、
　前記筐体部は、
前記筐体部の側面と、
前記筐体部の主面と
　を有し、
　前記筐体部には、発光部が設けられており、
　前記発光部は、反応に応じて発光し、前記筐体部の主面における中央領域および外縁領域の一方の領域を光らせる、ホーム情報管理装置。
　住宅ネットワークシステムを用いて住宅内向け決済及び情報通信を実行する住宅内情報処理方法であって、
　前記住宅ネットワークシステムは、ディスプレイ装置に接続されるホーム情報管理装置を備えており、
　     前記ホーム情報管理装置は、通信ネットワークに接続され、
       前記通信ネットワークには、データ処理を実行する住宅データ管理処理装置が接続されており、
       前記ホーム情報管理装置には、決済機能を有するＩＣカードリーダ装置が配置されており、
       前記ホーム情報管理装置には、スピーカー兼マイク装置が接続されており、
　前記住宅内情報処理方法は、
       電子マネー情報が格納されたＩＣカードを、前記ホーム情報管理装置における前記ＩＣカードリーダ装置に近接させることによって、前記電子マネー情報を読み取る工程と、
       前記ＩＣカードリーダ装置で読み取った前記電子マネー情報を、前記ホーム情報管理装置で決済処理を実行する工程と
　を含み、
　前記住宅内情報処理方法は、さらに、
       前記スピーカー兼マイク装置に対して音声情報を入力する工程と、
         前記スピーカー兼マイク装置で取得した前記音声情報を、前記ホーム情報管理装置によって情報処理する工程と、
       前記ホーム情報管理装置によって、照明動作、エアコン動作、テレビ動作およびセキュリティーカメラ動作からなる群から選択される住宅内動作の少なくとも一つを制御する工程と
　を含む、住宅内情報処理方法。
　前記住宅ネットワークシステムにおいては、前記ホーム情報管理装置は、宅配ポストセンサに接続されており、
　前記ホーム情報管理装置は、発光部を備えており、
　前記住宅内情報処理方法は、さらに、
       前記宅配ポストセンサからの指令を、前記ホーム情報管理装置が受信する工程と、
       前記宅配ポストセンサからの指令を受信したときに前記発光部が発光する工程と、
       前記ＩＣカードが近接したときに前記発光部が発光する工程と
　を含む、請求項１５に記載の住宅内情報処理方法。
　住宅ネットワークシステムを用いて住宅内向け決済及び情報通信を実行する住宅内情報処理プログラムであって、
　前記住宅ネットワークシステムは、ディスプレイ装置に接続されるホーム情報管理装置を備えており、
　前記住宅内情報処理プログラムは、通信ネットワーク、および、前記通信ネットワークに接続されたサーバ装置、前記通信ネットワークに接続された前記ホーム情報管理装置、および、前記ホーム情報管理装置および前記通信ネットワークに接続された情報端末において動作するものであり、
　前記情報端末の少なくとも一つは、スマートフォンであり、
　前記ホーム情報管理装置は、非接触型カードリーダ機能付きセットトップボックスから構成されており、
　前記ホーム情報管理装置には、スピーカー兼マイク装置が接続されており、
　前記住宅内情報処理プログラムは、
       電子マネー情報が格納されたＩＣカードを前記セットトップボックスに近接させたときに、読み取った前記電子マネー情報を情報処理する機能と、
       前記スピーカー兼マイク装置に対して音声情報が入力されたときの前記音声情報を、制御指令データに処理する機能と、
       前記制御指令データに基づいて、照明動作、エアコン動作、テレビ動作およびセキュリティーカメラ動作からなる群から選択される住宅内動作の少なくとも一つを制御する機能と
　を実現するプログラムである、住宅内情報処理プログラム。
　前記住宅ネットワークシステムにおいては、前記ホーム情報管理装置は、宅配ポストセンサに接続されており、
　前記ホーム情報管理装置は、発光部を備えており、
　前記住宅内情報処理プログラムは、さらに、
前記宅配ポストセンサからの指令を受信したときに前記発光部を発光させる機能と、
前記ＩＣカードが近接したときに前記発光部を発光させる機能と
　を実現するプログラムである、請求項１７に記載の住宅内情報処理プログラム。
　住宅ネットワークシステムを用いた住宅内情報処理方法であって、
　前記住宅ネットワークシステムは、通信ネットワークに接続されたホーム情報管理装置を備えており、
　前記ホーム情報管理装置は、筐体部と、発光部とを備えており、
　前記住宅ネットワークシステムが設けられた住宅には、センサが配置されており、
　前記センサは、温度センサ、湿度センサ、ＣＯ２センサ、撮像センサ、ロックセンサ、電力センサ、人感センサ、ドアセンサ、キッチンセンサ、トイレセンサ、電動雨戸センサ、宅配ポストセンサ、冷蔵庫センサおよび浴室センサからなる群から選択される少なくとも一つの住宅センサであり、
　前記住宅センサは、前記ホーム情報管理装置に無線接続されており、
　前記ホーム情報管理装置は、通信ネットワークに接続され、
　前記ホーム情報管理装置には、スマートフォンが無線接続可能であり、
　前記ホーム情報管理装置は、前記通信ネットワークを介して、前記住宅の外におけるスマートフォンに接続可能であり、
　前記住宅内情報処理方法は、
前記スマートフォンの操作によって、前記ホーム情報管理装置を介して、照明動作、エアコン動作、テレビ動作およびセキュリティーカメラ動作からなる群から選択される住宅内動作の少なくとも一つを制御する工程と、
前記住宅内動作に基づく反応に応じて、前記ホーム情報管理装置における発光部を発光させる工程と
　を含む、住宅内情報処理方法。
　前記住宅ネットワークシステムにおいては、前記ホーム情報管理装置は、宅配ポストセンサに接続されており、
　前記住宅内情報処理方法は、さらに、
前記宅配ポストセンサからの指令を、前記ホーム情報管理装置が受信する工程と、
前記宅配ポストセンサからの指令を受信したときに前記発光部が発光する工程と
　を含む、請求項１９に記載の住宅内情報処理方法。
前記ホーム情報管理装置には、前記筐体部の側面に形成された凹部が形成されており、
　前記凹部は、前記筐体部の側面の下部の外周に位置しており、
　前記反応に応じて前記発光部を発光させて、前記筐体部の前記凹部および前記筐体部の側面の前記下部の下方に位置する領域を光らせる工程を実行する、請求項１９に記載の住宅内情報処理方法。
　前記反応に応じて前記発光部を発光させて、前記ホーム情報管理装置の前記筐体部の主面における中央領域および外縁領域の一方の領域を光らせる工程を実行する、請求項１９に記載の住宅内情報処理方法。
　前記ホーム情報管理装置は、前記通信ネットワークを介して、データ処理を実行する住宅データ管理処理装置が接続されており、
　前記少なくとも一つの住宅センサが取得したデータが、前記ホーム情報管理装置から、前記通信ネットワークを介して前記住宅データ管理処理装置に送信される工程を実行される、請求項１９から２２の何れか一つに記載の住宅内情報処理方法。
　住宅情報に基づいて住宅価値を評価するシステムであって、
　住宅データファイルが格納された住宅データベースを含む住宅データ管理処理装置と、
　前記住宅データ管理処理装置にアクセス可能なホスト端末と、
　前記ホスト端末と前記住宅データ管理処理装置とが接続されている通信ネットワークと
　を備え、
　前記通信ネットワークには、住宅関係者端末が接続され、
　前記住宅データ管理処理装置には、住宅情報ネットワークプログラムが含まれており、
　前記住宅情報ネットワークプログラムは、
       前記ホスト端末と前記住宅データベースとを接続する機能と、
       前記ホスト端末によって前記住宅データファイルを編集する機能と、
       前記住宅関係者端末と前記住宅データベースとを接続する機能と
　を実現するプログラムであり、
　前記住宅情報ネットワークプログラムは、さらに、
       住宅関連情報データを、前記住宅データファイルとして、前記住宅データベースに登録する機能と、
       前記住宅関連情報データを、前記住宅関係者端末に送信する機能と
　を実現するプログラムであり、
　前記住宅関連情報データには、住宅本体データおよび住宅設備データが含まれており、
　前記住宅本体データは、
       住宅購入契約内容、住宅ローン情報、住宅アルバム画像、図面データ、建物種類、建物住所、建物構造、建物階数、建物敷地面積、建物延床面積、新築年月日、建物間取り、建材仕様書、リフォーム仕様書、リフォーム日、入居日からなる群から選択される少なくとも一つの情報を含んでおり、
　前記住宅設備データは、
       キッチン、ガスコンロ、ＩＨクッキングヒータ、換気扇、浄水器、風呂、洗面所、トイレ、壁紙、階段、玄関ドア、給湯器、フローリング、エアコン、床暖房、窓・シャッター、セキュリティーカメラ、インターホンからなる群から選択される少なくとも一つの情報を含んでおり、
　前記住宅データ管理処理装置には、住宅価値評価プログラムが含まれており、
　前記住宅価値評価プログラムは、
       前記住宅本体データおよび前記住宅設備データに基づき元来住宅価値を算出する機能と、
       前記元来住宅価値に基づいて使用後の現在住宅価値を算出する機能と、
       前記現在住宅価値に基づく住宅価値評価データを前記通信ネットワークに配信する機能と
　を実現するプログラムである、住宅価値評価システム。
　前記住宅設備データには、購入金額および取り扱い説明書データが含まれており、
　前記住宅データファイルの対象となる住宅には、
前記住宅に配置されたホーム情報管理装置と、
前記住宅に配置されたセンサと
　が設けられており、
　前記センサは、温度センサ、湿度センサ、ＣＯ２センサ、撮像センサ、ロックセンサ、電力センサ、人感センサ、ドアセンサ、キッチンセンサ、トイレセンサ、電動雨戸センサ、宅配ポストセンサ、冷蔵庫センサおよび浴室センサからなる群から選択される少なくとも一つの住宅センサであり、
　前記住宅センサは、前記ホーム情報管理装置に無線接続されており、
　前記ホーム情報管理装置は、前記通信ネットワークに接続されており、
　前記元来住宅価値に基づいて使用後の現在住宅価値を算出する機能においては、
　前記住宅センサの情報に基づいて、現在住宅価値を算出することを特徴とする、請求項２４に記載の住宅価値評価システム。
　住宅情報ネットワークプログラムを用いて住宅価値を評価する住宅価値評価方法であって、
　前記住宅情報ネットワークプログラムは、通信ネットワークによって互いに接続された住宅データベースと住宅関係者端末との間で動作するプログラムであり、
　前記住宅価値評価方法は、
       住宅本体データおよび住宅設備データに基づき元来住宅価値を算出する工程と、
       前記元来住宅価値に基づいて使用後の現在住宅価値を算出する工程と、
       前記現在住宅価値に基づく住宅価値評価データを作成する工程と、
       住宅価値評価データを前記通信ネットワークに配信する工程と
　を含み、
　前記住宅本体データは、
       住宅購入契約内容、住宅ローン情報、住宅アルバム画像、図面データ、建物種類、建物住所、建物構造、建物階数、建物敷地面積、建物延床面積、新築年月日、建物間取り、建材仕様書、リフォーム仕様書、リフォーム日、入居日からなる群から選択される少なくとも一つの情報を含んでおり、
　前記住宅設備データは、
       キッチン、ガスコンロ、ＩＨクッキングヒータ、換気扇、浄水器、風呂、洗面所、トイレ、壁紙、階段、玄関ドア、給湯器、フローリング、エアコン、床暖房、窓・シャッター、セキュリティーカメラ、インターホンからなる群から選択される少なくとも一つの情報を含んでいる、住宅価値評価方法。
　前記住宅設備データには、購入金額および取り扱い説明書データが含まれており、
　前記住宅本体データの対象となる住宅には、
前記住宅に配置されたホーム情報管理装置と、
前記住宅に配置されたセンサと
　が設けられており、
　前記センサは、温度センサ、湿度センサ、ＣＯ２センサ、撮像センサ、ロックセンサ、電力センサ、人感センサ、ドアセンサ、キッチンセンサ、トイレセンサ、電動雨戸センサ、宅配ポストセンサ、冷蔵庫センサおよび浴室センサからなる群から選択される少なくとも一つの住宅センサであり、
　前記住宅センサは、前記ホーム情報管理装置に無線接続されており、
　前記ホーム情報管理装置は、前記通信ネットワークに接続されており、
　前記現在住宅価値を算出する工程においては、前記住宅センサの情報に基づいて、現在住宅価値を算出することを含む、請求項２６に記載の住宅価値評価方法。