WO2019098348A1 - 流動床方式反応装置 - Google Patents

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Abstract

温度測定部の損傷が引き起こされることなく、流動床方式反応装置(1)の内部の温度分布を安定して測定することが可能である流動床方式反応装置(1)を提供する。金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを生成する流動床方式反応装置(1)であって、反応容器(10)の内部の温度を測定するための温度測定部(50)が、反応容器(10)の外表面に複数、備えられている流動床方式反応装置(1)を提供する。

Description

流動床方式反応装置
 本発明は、流動床方式反応装置に関し、特に、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを生成する流動床方式反応装置に関する。
 金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを生成するための装置として、流動床方式反応装置(本明細書において、単に「装置」とも称する)が用いられている。上記装置では、装置が備える反応容器において、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとが流動層を形成し、当該流動層中にて金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応が生じ、トリクロロシランが生成され得る。
 具体的には、トリクロロシランの生成反応においては、反応容器の下部より塩化水素ガスを供給して金属シリコン粉体を流動せしめることにより、流動層が形成される。このとき、流動層を冷却するための冷却器による冷却が不十分であることに起因して生成反応が急激に起こっている領域、または、金属シリコン粉体によるガス供給口の閉塞により塩化水素ガスの供給が不十分となることに起因して生成反応が充分に起こっていない領域、などが発生し得る。これらの領域の発生をそのまま放置して運転を継続した場合、トリクロロシランの生成が不安定となり、場合によっては、装置の破損や重大な事故に繋がったりすることが懸念される。従って、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応状態を監視し、監視結果に基づき当該反応状態を適切に制御することは、上記装置の安定した運転のために重要な工程である。
 一般に、上記反応状態は、流動層における金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応温度を直接測定することによって監視される。そのため、トリクロロシランを生成する流動床方式反応装置として、従来、当該反応温度を測定するための温度測定部を備えた流動床方式反応装置が報告されている(特許文献1)。特許文献1では、トリクロロシラン製造装置(流動床方式反応装置)の内部の温度を測定するための温度計を、反応炉(反応容器)の内部に備えたトリクロロシラン製造装置が開示されている。
日本国公開特許公報「特開2010-189256号公報」
 上述したように、従来の流動床方式反応装置は、流動層内で温度を測定しなければ、上記流動層における正確な温度分布を測定することはできないと考えられていたため、反応容器の内部に温度測定部(温度計)備えていた。しかし、従来の流動床方式反応装置では、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの流動により、反応容器の内部に備えられた温度測定部の損傷が引き起こされる。その結果、流動床方式反応装置の内部の温度分布を安定して測定できないという問題点があることを本願発明者らは独自に見出した。
 本発明の一実施形態は、上記問題点に鑑みなされたものであり、温度測定部の損傷が引き起こされることなく、流動床方式反応装置の内部の温度分布を安定して測定することを可能とする、新規の流動床方式反応装置および新規のトリクロロシランの製造方法を提供することを目的とする。
 本願の発明者らは、上述した課題を解決すべく鋭意検討を重ねた。一例として、流動床方式反応装置が備える反応容器の外表面の温度と内部の温度とを測定してその差を検討した。その結果、外表面の温度と内部の温度との間には、意外にも、極めて高い相関性が存在するとの知見を得た。そして、かかる知見に基づき、流動床方式反応装置が備える反応容器の内部の温度を測定するための温度測定部を、上記反応容器の外表面に複数、備えることによって、極めて正確に当該反応容器内部の温度分布の異常を検出することができ、上述した課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
 即ち、本発明の一実施形態は、以下の構成を含むものである。
 金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを生成する流動床方式反応装置であって、上記流動床方式反応装置が備える反応容器の内部の温度を測定するための温度測定部が、上記反応容器の外表面に複数、備えられていることを特徴とする、流動床方式反応装置。
 金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを製造するトリクロロシランの製造方法であって、流動床方式反応装置が備える反応容器の内部の温度を、上記反応容器の外部から測定する温度測定工程、を有することを特徴とする、トリクロロシランの製造方法。
 本発明の一実施形態によれば、反応容器の内部の温度を測定するための温度測定部が、上記反応容器の外表面に複数、備えられている。それ故に、上記温度測定部が金属シリコン粉体の流動領域に曝されることが無いため、当該温度測定部の損傷が引き起こされることがない。従って、流動層内の温度分布を安定に、かつ、正確に測定することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る流動床方式反応装置の概略構成を示す、水平方向から見たときの断面図である。 図1のA-A線矢視断面図の一部分を示す図である。
 本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能である。即ち、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された特許文献の全てが、本明細書中において参考文献として援用される。また、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「X~Y」は、「X以上(Xを含みかつXより大きい)Y以下(Yを含みかつYより小さい)」を意味する。
 〔1.本発明の概要〕
 従来の流動床方式反応装置には、上記〔発明が解決しようとする課題〕において記載したような問題点があった。これは、従来、反応容器の内部に温度測定部を設置しなければ、反応容器の内部の正確な温度分布を測定することができない、と考えられていたためである。
 本発明者らは、上述した問題点を解決するために、鋭意検討した。その結果、驚くべきことに、本発明者らは、流動床方式反応装置について、反応容器の内部の温度を測定するための温度測定部を、反応容器の外表面に備える構成とした場合でも、流動床方式反応装置の内部の温度を安定して測定することが可能であることを見出した。また、反応容器の外部に温度測定部を設けるため、金属シリコン粉末の流動層により温度測定部の損傷が引き起こされることがない。
 上述したように、本発明は、従来の技術常識において全く考えられていなかった観点から従来の問題点を解決したものである。また、本発明は、反応容器の内部の温度を測定するとの趣旨からは従来最も避けられるべき観点から得られた発明であるため、当業者は従来技術から本発明に容易に想到することはできない。
 〔2.流動床方式反応装置〕
 図1および図2を参照して、本発明の一実施形態に係る流動床方式反応装置について説明する。
 本明細書中では、「本発明の一実施形態に係る流動床方式反応装置」を、単に「本装置」とも称する。
 図1は、本発明の一実施形態に係る流動床方式反応装置1の概略構成を示す、水平方向から見たときの断面図である。本装置1は、金属シリコン粉体(Si)と塩化水素ガス(HCl)とを反応させて、トリクロロシラン(SiHCl)を製造するための装置である。本装置1は、反応容器10、分散盤20、熱媒管30、および温度測定部50を備えている。本装置1では、反応容器10の内部に金属シリコン粉体が供給され、反応容器10の下部(例えば底部)に形成されたガス供給口101から、金属シリコン粉体と反応する塩化水素ガスが、反応容器10の内部に供給される。分散盤20は、反応容器10のガス供給口101の上に設けられており、反応容器10の内部に供給された塩化水素ガスを分散させる。
 本装置1は、反応容器10の内部の金属シリコン粉体を塩化水素ガスによって流動させながら反応させ、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応により生成したトリクロロシランを反応容器10の出口102から取り出す。
 反応容器10の内部において、金属シリコン粉体を効果的に流動させるために、または反応温度の制御を容易にするために、反応容器10のガス供給口101から、塩化水素ガスとともに水素ガスが供給されてもよい。
 このとき、反応容器10の内部には、塩化水素ガス(および任意で水素ガス)によって流動した金属シリコン粉体からなる流動層40が形成される。流動層40における熱媒管30が設置されている領域、具体的には鉛直方向で流動層40の上端から熱媒管30の下端までの範囲を含む流動層40の領域、を領域Rとする。また、流動層40における熱媒管30が設置されていない領域、具体的には鉛直方向で熱媒管30の下端からガス供給口101の上端までの範囲を含む流動層40の領域、を領域Sとする。図1中の太線の矢印は、流動層40における金属シリコン粉体の流れを表している。また、図1中の細線の矢印は、流動層40において塩化水素ガスと金属シリコン粉体との反応により生成した、トリクロロシランの流れを示している。
 また、反応容器10の内部には、熱媒体を流通させる熱媒管30が上下方向に沿って設けられている。具体的には、熱媒管30は、熱媒管30の少なくとも一部分が流動層40内に位置するように設けられ、また、ガス供給口101の上部にガス供給口101と一定の間隔をあけて設けられる。熱媒管30に熱媒体を流通させることにより、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応による反応熱を除去する。
 温度測定部50は、反応容器10の外表面に複数、備えられており、本装置1の内部の温度を測定している。
 なお、本装置1に至るまでの金属シリコン粉体及び塩化水素ガスの流れについては、例えば、日本国公開特許公報「特開2011-184242号公報」に記載されているため、必要に応じて当該記載を援用し、説明省略する。また、本装置1からトリクロロシランが取り出された後のトリクロロシランの流れについては、例えば、日本国公開特許公報「特開2015-089859号公報」に記載されているため、必要に応じて当該記載を援用し、説明を省略する。
 (反応容器10)
 本装置1が備える反応容器10は、その内部において金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させて、トリクロロシランを製造するために用いられる反応容器である。
 本発明の一実施形態では、反応容器の材質は、以下の観点に基づいて、適宜選択されることが好ましいが、特に限定されるものではない:反応容器の内部において行われる金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応の各種条件(例えば温度および圧力など)に耐えられること;流動している金属シリコン粉体による摩耗および塩化水素ガスによる腐食に耐えられること;ならびに反応容器の内部における温度を外表面に適切に伝達できること。
 ここで、本明細書において「反応容器の内部」は、反応容器の内部でも特に「流動層」を意図しており、「流動床方式反応装置の内部」と称する場合もある。故に、用語「流動床方式反応装置の内部」、「反応容器の内部」および「流動層」は、本明細書においてそれぞれ互換可能に用いられ得る。
 本発明の一実施形態において、上記の観点に基づいて、選択され得る反応容器の材質としては、例えば、ニッケル、ニッケル基合金(インコロイ、およびインコネルなど)、およびSUSなどの金属が挙げられる。これらの中でも、SUSであればコストパフォーマンスに優れ、ニッケル基合金であればトリクロロシランの生成に伴って副生成される鉄とシリコンとの化合物(Fe-Si)の発生を抑えることができる。
 上記の「反応容器の内部における温度を外表面に適切に伝達できる」とは、反応容器の内部の温度を、20℃以内の差の範囲内で、反応容器の外表面に伝達できることを意図する。この温度の適切な伝達は、反応容器の外表面に適切な保温材を施工することによって、達成され得る。本発明の一実施形態において、反応容器の保温材は、特に限定されるものではないが、保温材を有する反応容器の外表面において、外表面の大気への放熱量は50~400W/mであることが好ましく、50~200W/mであることがより好ましく、50~100W/mであることがさらに好ましい。
 反応容器10が有する形状(換言すれば、反応容器10が有する側壁の形状)については特に限定されない。例えば、反応容器10のうち流動層40を囲む側壁は、反応容器10の高さ方向に直交する切断面の断面積が、一定であるような形状(不図示)であってもよいし、上方に向かって大きくなるようなテーパー形状(図1)であってもよい。例えば、ガス供給口から流動層の上面までの高さの少なくとも80%以上の範囲で、側壁は、反応容器の高さ方向に直交する切断面の断面積が、上方に向かって大きくなるようなテーパー形状であってもよい。エロージョンのリスクを低減できるとともに、局所的な温度上昇を防ぐことができるという観点から、反応容器10が有する形状は、テーパー形状であることが好ましい。
 (分散盤20)
 分散盤20は、ガス供給口101から反応容器10の内部に供給された塩化水素ガスを分散させるものであり、従来公知のものを好適に使用し得る。
 図1において、分散盤20には、ガス供給口から反応容器の内部に供給された塩化水素ガスを分散するための分散ノズルが多数、上下方向に沿って、貫通状態に固定されている。これら分散ノズルはその上端開口を流動層40側に、下端開口をガス供給口101側に配置させている。
 図1では、分散盤20を介して供給された塩化水素ガスによって、金属シリコン粉体が流動され、流動層40が形成される。すなわち、流動層40は、分散盤20の上方に形成される。一方、流動床方式反応装置が分散盤を備えていない場合には、ガス供給口から供給された塩化水素ガスによって、金属シリコン粉体が流動され、流動層が形成される。すなわち、流動層は、ガス供給口の上方に形成される。
 (熱媒管30)
 熱媒管30は、その内部に熱媒体が流通しており、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応による反応熱を除去するものであり、従来公知のものを好適に使用し得る。
 (温度測定部50)
 温度測定部50は、本装置1の内部の温度を測定するための手段であり、反応容器10の外表面に複数、備えられている。
 本装置は、温度測定部を反応容器の外表面に複数、備えることにより、以下の利点を有する:温度測定部の損傷が引き起こされることがなく、流動床方式反応装置の内部の温度を安定して測定することが可能となること;反応容器の外部から反応容器の内部の、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応温度を容易に測定できる。そのため、当該反応温度から流動層における金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応状態をリアルタイムで把握(推察)することが可能となること;およびトリクロロシランの製造において、流動層における金属シリコン粉体の流動不良が判別でき、流動床方式反応装置の安定的な運転に役立つこと。
 本明細書中では、上記「金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応温度」を単に「反応温度」と称する場合があり、上記「金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応状態」を単に「反応状態」と称する場合がある。
 温度測定部50は、反応温度を測定できるものであればよく、従来公知の温度測定機を使用し得る。例えば、N熱電対、K熱電対、E熱電対、及びJ熱電対などからなる群から選択される少なくとも一つの温度計測機を挙げることができる。
 図1における本装置1では、温度測定部50は本装置1(具体的には反応容器10)の外表面に備えられている。そのため、温度測定部50は、従来技術のように流動床方式反応装置の内部に備えられている場合と異なり、流動している金属シリコン粉体および塩化水素ガスによる物理的および化学的な損傷を受ける虞がない。
 本発明の一実施形態では、反応器の外表面に複数の温度測定部が備えられていればよく、温度測定部の具体的な設置方法は特に限定されない。例えば、温度測定部は、例えば、ネジなどの金具によって、または接着剤などによって、反応容器の外表面に固定され得る。
 本明細書において、「複数」とは、2以上の整数を表し、本装置は、反応容器の外表面に、2以上の温度測定部を備えるものであればよく、温度測定部の数は、特に限定されない。本装置は、反応容器の外表面に、好ましくは4以上の、より好ましくは8以上の、さらに好ましくは16以上の、特に好ましくは24以上の温度測定部を備えている構成を例示し得る。上記構成である場合には、本装置は、流動層において多くの領域における反応温度を測定できるため、反応状態をリアルタイムで正確に把握(推察)することが可能となる。そして、トリクロロシランの製造において、金属シリコン粉体の流動不良を正確に判別できるため、流動床方式反応装置のより安定的な運転が可能となる。
 本装置1では、複数の、具体的には12個の温度測定部50が、反応容器10の外表面において水平方向に沿って備えられており、温度測定部50の列を形成している。さらに、本装置1では、上記温度測定部50の列が、反応容器10の外表面において、水平方向と直行する方向にそって2列、備えられている。すなわち、本装置1は、1列あたり円周方向に3~4個/mの温度測定部50を2列備えており、図1にはこのうち4つの温度測定部50が示されている。
 図2を参照して、本装置1に備えられた温度測定部50の、反応容器10の外表面における位置について、説明する。図2は、図1の本装置1のA-A線矢視断面図の一部分を示す図であり、これは、本装置1の水平方向の断面図でもある。また、図2に示すように、本装置1の水平方向の断面形状は円形であるが、本発明の他の実施形態では、流動床方式反応装置の形状は特に限定されない。
 図2では、上述した2列の温度測定部50の列のうち、より鉛直上方に備えられた温度測定部50の列を図示している。他方の(すなわちより鉛直下方に備えられた)温度測定部50の列は示していないが、反応容器10の外表面における位置については、図2に示した温度測定部50の列と同様である。
 図2に示すように、反応容器10では、温度測定部50が反応容器10の外表面の全周にわたって備えられている。ここで、本明細書において、「外表面の全周にわたって」とは、「外表面の水平方向に沿って、かつ、等間隔にて」を意味する。従って、図2の反応容器10では、温度測定部50は、反応容器の外表面の水平方向に沿って、かつ、等間隔にて備えられている。また、本明細書において「外表面の水平方向に沿って」とは、「外表面における水平方向の円周上に沿って」と同義である。
 本装置を用いたトリクロロシランの製造方法において、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応が、反応容器の、鉛直方向に沿った中心軸を中心として、水平面上で略均等に生じていることが好ましい。これによって、流動床方式反応装置を安定的に稼働させることでき、得られるトリクロロシランの収率を向上させることが可能となる。
 そのため、流動床方式反応装置において、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応が、上記中心軸を中心として水平面上で略均等に生じているか否かを正確に把握することが重要となる。
 本装置において、複数の温度測定部を、反応容器の外表面の全周にわたって備えている構成により、反応温度を外表面の全周にわたって測定することが可能である。そのため、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応が、上記中心軸を中心として水平面上で略均等に生じているか否かを正確に把握することが可能となる。
 なお、本発明の一実施形態において、温度測定部の列とは、反応容器の外表面において水平方向に沿って備えられた複数の温度測定部からなる列に限定されず、任意の直線上または曲線上に沿って備えられた複数の温度測定部からなる列も含みうる。
 また、本装置では、反応容器の外表面において、複数の温度測定部からなる温度測定部の列が複数列、備えられていることが好ましいが、これに限定されるものではない。反応容器の外表面において、複数の温度測定部からなる温度測定部の列を1列のみ備えているか、または、列を形成することなく複数の温度測定部を備えている流動床方式反応装置も、本発明の範囲内である。
 図1では、本装置1は、上述した2列の温度測定部50の列を、ともに反応容器10に備えられたガス供給口101の近傍、より具体的には分散盤20の近傍に備えている。
 ここで、本明細書において、「ガス供給口の近傍」とは、流動層であり、かつ、鉛直方向を基準として、流動層の下端から流動層の高さの20%までの高さの範囲内、を意図する。故に「温度測定部をガス供給口の近傍に備えている」とは、水平方向で、流動層の下端から流動層の高さの20%までの高さの範囲内に該当する反応容器の外表面に、温度測定部を備えていることを意図する。
 なお、上述したように、流動床方式反応装置が分散盤を備えている場合には、流動層は分散盤の上に形成されるため、流動層の下端は分散盤の上面である。他方、流動床方式反応装置が分散盤を備えていない場合には、流動層はガス供給口の上に形成されるため、流動層の下端はガス供給口の上端が位置する水平面である。
 本装置において、ガス供給口の近傍は、塩化水素ガスを供給しているガス供給口の近傍である。故に、ガス供給口の近傍は、ガス供給口の遠方(流動層の上部でもある)と比較して、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応が特に盛んな領域であるため、反応状態の把握が重要となる領域である。
 図1では、本装置1は、上述した2列の温度測定部50の列を、熱媒管30が設置されていない領域、および熱媒管30が設置されている領域にそれぞれ1列ずつ備えている。
 ここで、本明細書において、温度測定部を「熱媒管が設置されていない領域に備えている」とは、水平方向で、流動層における熱媒管が設置されていない領域(図1における領域S)に該当する反応容器の外表面に、温度測定部を備えていることを意図する。また、本明細書において、温度測定部を「熱媒管が設置されている領域に備えている」とは、水平方向で、流動層における熱媒管が設置されている領域(図1における領域R)に該当する反応容器の外表面に、温度測定部を備えていることを意図する。
 本装置において、流動層における熱媒管が設置されていない領域(図1における領域S)は、熱媒管による温度制御を行うことができないため、特に反応状態の把握が重要となる。
 また、温度測定部を、熱媒管が設置されている領域に備える場合、当然のことながら、熱媒管がある領域(図1における領域R)についても反応状態の把握が可能となる。また、温度測定部を、熱媒管が設置されている領域に備える場合、熱媒管が設置されている領域の中でも、ガス供給口に近い領域に温度測定部を備えることが好ましく、ガス供給口近傍に温度測定部を備えることがより好ましい。
 本装置は、温度測定部が測定した温度(換言すれば測定結果)を提示(表示)するために、測定結果表示部をさらに備えていてもよい。上記測定結果表示部が温度測定部による測定結果を表示する方法は、特に限定されず、上記測定結果表示部は、例えば、電光掲示板、液晶画面、等であってもよい。また、温度測定部と測定結果表示部との接続の方法は、特に限定されず、有線であってもよく、無線であってもよい。
 また、測定結果表示部は、さらに、温度測定部を制御するための制御部を備えていてもよい。上記制御部は、例えば、CPU(中央演算処理装置)、ROM、RAM、通信部、記憶装置、入力装置および表示装置、等を備えた構成であってもよい。また、本発明の一実施形態では、上記測定結果表示部と上記制御部とが、一体となった、一つの部材として構成されていてもよい。
 〔3.トリクロロシランの製造方法〕
 本発明の一実施形態に係るトリクロロシランの製造方法は、金属シリコン粉体(Si)と塩化水素ガス(HCl)とを反応させてトリクロロシラン(SiHCl)を製造する方法であって、流動床方式反応装置が備える反応容器の内部の温度を、上記反応容器の外部から測定する温度測定工程、を有するものである。
 本製造方法における温度測定工程では、反応容器の内部の温度を反応容器の外部から測定するために、反応容器の外表面に複数、備えられた温度測定部が用いられ得る。そのような温度測定部としては、特に限定されないが、上記〔流動床方式反応装置〕の項で詳述した、温度測定部が好適に用いられる。
 温度測定工程は、さらに、測定した温度(測定結果)を、上述した測定結果表示部などに提示(表示)することを含み得る。
 本製造方法では、温度測定工程において温度測定部により反応容器の内部の温度を測定する頻度は、特に限定されない。また、温度測定部を用いて反応容器の内部の温度を測定する頻度は、上述した制御部によって温度測定部を制御することによって、適宜決定され得る。
 (制御工程)
 本製造方法は、さらに、上記温度測定工程の結果に基づき、塩化水素ガスの供給量を制御する制御工程を有することが好ましい。
 上記温度測定工程の結果から、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応状態(換言すれば反応の程度でもあり、金属シリコン粉体の流動の程度でもある)が把握(推察)され得る。
 本製造方法において、流動層における金属シリコン粉体の流動は、流動層に供給される塩化水素ガスおよび任意で水素ガスによって引き起こされている。故に、金属シリコン粉体の流動の程度は、塩化水素ガスの供給量を制御することによって、調節することが可能である。
 すなわち、本発明の一実施形態における制御工程は、温度測定工程の結果に基づき、流動層における金属シリコン粉体の流動の程度を判断し、流動層への塩化水素ガスの供給量を制御することによって、流動層における金属シリコン粉体の流動の程度を調節することでもある。また、金属シリコン粉体の流動の程度は、流動床への水素ガスの供給量の制御によっても調節可能である。それ故に、本発明の一実施形態における制御工程では、流動層への塩化水素ガスの供給量の制御に加えて、任意で水素ガスの供給量の制御が行われてもよい。
 本製造方法において、流動層への塩化水素ガスおよび水素ガスの供給量の制御は、従来公知の方法によって行われ得る。また、本製造方法において、流動層における金属シリコン粉体の流動の程度を調節するための、流動層への塩化水素ガスおよび任意で水素ガスの供給量の制御は、流動層への塩化水素ガスおよび任意で水素ガスの供給量を、増やすことによって行われてもよいし、または減らすことによって行われてもよい。また、流動層における金属シリコン粉体の流動の程度を調節するための、流動層への塩化水素ガスおよび任意で水素ガスの供給量の制御は、流動層の特定の領域に対する、または流動層全体へ対する、塩化水素ガスおよび任意で水素ガスの供給量の制御によって行われてもよい。
 上記〔流動床方式反応装置〕の項で説明したように、本トリクロロシランの製造方法において、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応(換言すれば、流動層における金属シリコン粉体の流動)が、反応容器の、鉛直方向に沿った中心軸を中心として、水平面上で略均等に生じていることが好ましい。ここで、「流動層における金属シリコン粉体の流動が、反応容器の、鉛直方向に沿った中心軸を中心として、水平面上で略均等に生じていること」は、「流動層における金属シリコン粉体の流動が正常であること」ともいえる。そのため、制御工程は、好ましくは、本トリクロロシランの製造方法において、「流動層における金属シリコン粉体の流動が正常であること」を達成することを目的とするものであってもよい。
 上記目的を達成するために、上述した温度測定工程および制御工程の好ましい態様では、以下のような操作を行う:
(i)流動床方式反応装置が備える反応容器の内部の温度を、反応容器の外表面の水平方向に沿って備えられた複数の温度測定部を用いて、上記反応容器の外部から測定する;
(ii)上記(i)の温度測定工程にて得られた複数の結果(換言すれば、複数の温度測定部によって測定された複数の温度)について、当該複数の結果(温度)の最大値と最小値との差が所望の範囲内であるか否かを検討する;
(iii)上記最大値と最小値との差が所望の範囲内でない場合には、流動層への塩化水素ガスおよび任意で水素ガスの供給量を制御することによって、流動層における金属シリコン粉体の流動の程度を調節する;
(iv)再度、上記(i)および(ii)を行う;
(v)上記最大値と最小値との差が所望の範囲内となるまで、上記(iii)および(iv)を繰り返す。なお、上記(i)は温度測定工程であり、上記(ii)および(iii)は制御工程である。
 本製造方法の温度測定工程において、流動床方式反応装置が備える反応容器の内部の温度を、反応容器の外表面の水平方向に沿って備えられた複数の温度測定部を用いて、反応容器の外部から測定した場合を説明する。この場合、温度測定工程にて得られた複数の結果(温度)について、当該複数の結果(温度)の最大値と最小値との差が、0℃~25℃であることが好ましく、0℃~20℃であることがより好ましく、0℃~15℃であることがさらに好ましく、0℃~10℃であることが特に好ましい。
 制御工程を有することにより、流動床方式反応装置が備える反応容器の内部の温度分布に基づき、トリクロロシラン反応工程を制御でき、得られるトリクロロシランの収率を向上させることが可能となる。
 また、制御工程の一実施形態として、上述した温度測定工程の結果に基づき、塩化水素ガスの供給を減弱もしくは停止したり、または逆に供給を強めたりしてもよい。
 本製造方法では、上述した工程以外の工程は、従来公知の方法が適宜用いられ得る。
 本発明の一実施形態に係る流動床方式反応装置を用いて、本発明の一実施形態に係るトリクロロシランの製造方法を実施した。具体的には以下の通りである。
 (装置と方法)
 トリクロロシランの製造には、図1および図2に示された流動床方式反応装置と同様な流動床方式反応装置を用いた。便宜的に、2列の温度測定部の列のうち、鉛直下方の列が備える温度測定部を下部表面温度計(以下、単に温度計とも称する)として使用した。
 尚、温度計は、1列あたり円周方向に3~4個/mの間隔で水平方向に均等に配置した。
 上述した流動床方式反応装置に、金属シリコン粉体および塩化水素ガスを供給し、トリクロロシランの製造を行った。トリクロロシランの製造中、本製造方法に係る温度測定工程を行い、下部表面温度計の複数の温度測定部によって測定された複数の温度について、温度変化を監視した。
 (結果)
 上述の結果、設置した下部表面温度計のうち、30~200°の角度の範囲に存在する温度計の示す温度が、他の箇所(0°以上30°未満および200°より高く360°未満の角度の範囲)に存在する温度計の示す温度より50℃上昇したことを確認した。そのため、トリクロロシランの製造を停止し、流動床方式反応装置の各部材の損傷の状態を観察したところ、上記30~200°の範囲に位置する分散盤において、完全に破損した1本の分散ノズル、および、エロージョンにより分散ノズルの穴径が大きく広がっている10本の分散ノズル、が観察された。
 以上のことから、本製造方法では、流動床方式反応装置の各部材の損傷によって引き起こされた金属シリコン粉体と塩化水素ガスとの反応状態の異常を把握することができることが分かる。
 (まとめ)
 本発明の一様態に係る流動床方式反応装置では、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを生成する流動床方式反応装置であって、上記流動床方式反応装置が備える反応容器の内部の温度を測定するための温度測定部が、上記反応容器の外表面に複数、備えられている。
 また、本発明の一様態に係る流動床方式反応装置では、上記温度測定部は、上記反応容器の下部に備えられたガス供給口の近傍に位置する反応容器の外表面に備えられていることが好ましい。
 また、本発明の一様態に係る流動床方式反応装置では、上記温度測定部は、上記反応容器の上記外表面の全周にわたって備えられていることが好ましい。
 また、本発明の一様態に係る流動床方式反応装置では、上記反応容器の内部、かつ上記ガス供給口の上部に熱媒管が設けられており、上記温度測定部は、上記熱媒管が設置されていない領域に備えられていることが好ましい。
 また、本発明の一様態に係る流動床方式反応装置では、上記温度測定部が、さらに、上記熱媒管が設置されている領域に備えられていることが好ましい。
 本発明の一様態に係るトリクロロシランの製造方法は、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを製造するトリクロロシランの製造方法であって、流動床方式反応装置が備える反応容器の内部の温度を、上記反応容器の外部から測定する温度測定工程、を有することを特徴とする。
 また、本発明の一様態に係るトリクロロシランの製造方法は、さらに、上記温度測定工程の結果に基づき、塩化水素ガスの供給量を制御する制御工程を有することが好ましい。
 本装置、または本製造方法は、従来の流動床方式反応装置、またはトリクロロシランの製造方法と比べて、温度測定部の損傷が引き起こされることなく、流動床方式反応装置の内部の温度を安定して測定することが可能である。そのため、金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを生成するために、好適に利用できる。
 1 流動床方式反応装置
 10 反応容器
 20 分散盤
 30 熱媒管
 40 流動層
 50 温度測定部
 101 ガス供給口
 102 出口
 R 領域
 S 領域

Claims (7)

  1.  金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを生成する流動床方式反応装置であって、
     上記流動床方式反応装置が備える反応容器の内部の温度を測定するための温度測定部が、上記反応容器の外表面に複数、備えられていることを特徴とする、流動床方式反応装置。
  2.  上記温度測定部は、上記反応容器の下部に備えられたガス供給口の近傍に位置する反応容器の外表面に備えられていることを特徴とする、請求項1に記載の流動床方式反応装置。
  3.  上記温度測定部は、上記反応容器の上記外表面の全周にわたって備えられていることを特徴とする、請求項2に記載の流動床方式反応装置。
  4.  上記流動床方式反応装置は、上記反応容器の内部、かつ上記ガス供給口の上部に熱媒管が設けられており、
     上記温度測定部は、上記熱媒管が設置されていない領域に備えられていることを特徴とする、請求項2または3に記載の流動床方式反応装置。
  5.  上記温度測定部が、さらに、上記熱媒管が設置されている領域に備えられていることを特徴とする、請求項4に記載の流動床方式反応装置。
  6.  金属シリコン粉体と塩化水素ガスとを反応させてトリクロロシランを製造するトリクロロシランの製造方法であって、
     流動床方式反応装置が備える反応容器の内部の温度を、上記反応容器の外部から測定する温度測定工程、を有することを特徴とする、トリクロロシランの製造方法。
  7.  さらに、上記温度測定工程の結果に基づき、塩化水素ガスの供給量を制御する制御工程を有することを特徴とする、請求項6に記載のトリクロロシランの製造方法。
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