WO2018150903A1 - 結露および結露に伴う光散乱の予防方法および予防システム - Google Patents

結露および結露に伴う光散乱の予防方法および予防システム Download PDF

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Abstract

本発明は、結露および結露に伴って発生する光散乱を予防する予防方法および予防システムを提供する。本発明の一実施形態では、結露の基となる微小液滴を、第1の金属からなる第1の細線と第1の金属とは異なる第2の金属または半導体からなる第2の細線とを第1の細線と前記第2の細線との間の間隔が20nm以上10000nm以下の範囲で絶縁性基板上に並置して検出する微小液滴検出手段にて検出し、この検出に基づいて除湿等の微小液滴除去を行う。また、この微小液滴検出手段と微小液滴除去手段と液滴検出手段からの情報に基づいて微小液滴除去手段を制御する制御手段からなる予防システムとする。

Description

結露および結露に伴う光散乱の予防方法および予防システム
 本発明は結露および結露に伴う光散乱の予防方法および予防システムに関する。
 物の表面に結露が起こると、カビやサビの発生の基になったり、光が散乱したりする。例えば、壁の場合は、結露による水分の存在下で壁材やその表面に付着したコンタミを養分にしてよくカビが発生し、金属の場合には、腐食によりサビが発生する。また、窓などの透明部材に結露が起こると曇りが発生する。高湿などでレンズに結露が起きると、レンズに入射する光が散乱され、像が歪むなどのレンズの結像性能の低下が起こる。結露による1つ当たりの水滴の寸法が小さい場合は、フレアがかかったような状態になって結像のコントラストが低下する。また、ライトや投光器レンズの場合は光指向性などの照射性能が低下する。
 このような問題が起こるため、結露が起きた場合は送風、換気、加熱、ワイパーや除湿器を用いて結露の除去を行うが、エネルギーやコスト、さらには安全性や健全性の確保の点で結露を予防することがより好ましい。例えば、カビの発生の場合は、長時間の結露に限らず短時間の結露でも度々発生するとカビが発生、生育するし、サビの発生の場合には機械的・美観的な劣化につながり、窓やレンズの場合は光散乱により一時でも結像劣化が起こると使用上問題が起こることがある。
 結露の予防としては、常時加熱や乾燥空気、乾燥窒素などの供給により除湿を行って、乾燥状態を維持する方法があるが、この方法は不要なときも除湿のためにエネルギーを消費する方法であり、省エネルギーの観点から好ましくない。
 また、温度と湿度をモニターして、結露が起こり始める条件になると除湿を開始する方法もある。この場合は、温度と湿度のモニタリング応答速度が問題になることがあり、特に急激に温度や湿度が変化して結露が発生する場合には応答しきれないことがあるという問題と、応答速度の速い温度と湿度のモニタリング設備は比較的大型で、機構も複雑という問題があった。さらに、結露と、温度および湿度との関係は、対象物へのコンタミなどその他の要因によっても左右されるためその精度は高くない。このため、余裕を見て除湿を開始する必要があり、省エネルギーの観点から好ましくないという問題があった。
 湿度センサーとしては、例えば、センサー素子(乾湿応答部)の電気抵抗値(インピーダンス)または静電容量の変化に応じて湿度を検知する方法が知られている。
 電気抵抗式の湿度センサーは、一般に、センサー素子の乾湿応答材料として高分子やセラミックなどが用いられており、材料が安価であることや構造がシンプルであるため量産による低コスト化が可能である。しかしながら、電気抵抗式湿度センサーは、経時変化が非常に大きく、多くの場合、温度依存性も大きいため、温度補正が必要である。さらに、電気抵抗式湿度センサーは、精度のばらつきが大きく(±5~15%RH程度)、応答も遅い(30秒~数分以上)。
 静電容量式の湿度センサーは、一般に、センサー素子の乾湿応答材料として高分子膜が用いられており、電気抵抗式と比較して応答速度が速く(通常数秒~10秒前後)、精度・再現性・信頼性に優れているが、生産コストが高いという問題がある。
 さらに、電気抵抗式および静電容量式のいずれの湿度センサーの場合でも、相対湿度100%、すなわち完全に結露し、いわゆる浸水した状態では、適切に計測できないことに加え、乾燥状態に戻らず、使用不能となることがある。さらに、センサーを駆動するための外部駆動電源を必要としており、装置が大型、複雑化している。なお、結露で生じた液滴の検出器としては、例えば特許文献1が開示されている。
国際公開WO2016/13544A1
 本発明の課題は、結露および結露に伴って発生する光散乱の発生を予防する方法、およびその予防システムを提供することである。
 本発明の構成を下記に示す。
(構成1)
 結露の基となる微小液滴を検出し、前記検出に基づいて微小液滴除去を行う結露の予防方法であって、
 前記微小液滴を検出する手段が、
 第1の金属からなる第1の細線と、
 前記第1の金属とは異なる第2の金属または半導体からなる第2の細線とを絶縁性基板上に並置し、
 前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は20nm以上10000nm以下の範囲である、結露の予防方法。
(構成2)
 前記第1の細線と前記第2の細線の少なくとも一方は複数本設けられ、
 前記第1の細線と前記第2の細線とは互いに対向する方向から相手側に向かって伸びることにより、互いに平行に併走する、構成1に記載の結露の予防方法。
(構成3)
 前記第1の細線と前記第2の細線とが二重渦巻き状に配置される、構成1に記載の結露の予防方法。
(構成4)
 前記絶縁性基板は表面に酸化シリコン膜を有するシリコン基板である、構成1から3の何れかに記載の結露の予防方法。
(構成5)
 前記第1の金属は、金、白金、銀、チタンおよびこれらの合金、並びに炭素からなる群から選択される、構成1から4の何れかに記載の結露の予防方法。
(構成6)
 前記第2の金属は、銀、銅、鉄、亜鉛、ニッケル、コバルト、アルミニウム、スズ、クロム、モリブデン、マンガン、マグネシウムおよびこれらの合金からなる群から選択される、構成1から5の何れかに記載の結露の予防方法。
(構成7)
 前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上5000nm以下の範囲である、構成1から6の何れかに記載の結露の予防方法。
(構成8)
 前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上2000nm以下の範囲である、構成1から6の何れかに記載の結露の予防方法。
(構成9)
 前記微小液滴除去を行う手段が加熱である、構成1から8の何れかに記載の結露の予防方法。
(構成10)
 前記微小液滴除去を行う手段が乾燥した気体の供給である、構成1から8の何れかに記載の結露の予防方法。
(構成11)
 光散乱の基となる液滴より微小な微小液滴を検出し、前記検出に基づいて微小液滴除去を行う光散乱の予防方法であって、
 前記微小液滴を検出する手段が、
 第1の金属からなる第1の細線と、
 前記第1の金属とは異なる第2の金属または半導体からなる第2の細線とを絶縁性基板上に並置し、
 前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上で前記光散乱を予防する対象の光の最小波長の7倍以下の範囲である、光散乱の予防方法。
(構成12)
 前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上で前記光散乱を予防する対象の光の最小波長の0.7倍以下の範囲である、構成11に記載の光散乱の予防方法。
(構成13)
 前記第1の細線と前記第2の細線の少なくとも一方は複数本設けられ、
 前記第1の細線と前記第2の細線とは互いに対向する方向から相手側に向かって伸びることにより、互いに平行に併走する、構成11または12に記載の光散乱の予防方法。
(構成14)
 前記第1の細線と前記第2の細線とが二重渦巻き状に配置される、構成11または12に記載の光散乱の予防方法。
(構成15)
 前記絶縁性基板は表面に酸化シリコン膜を有するシリコン基板である、構成11から14の何れかに記載の光散乱の予防方法。
(構成16)
 前記第1の金属は、金、白金、銀、チタンおよびこれらの合金、並びに炭素からなる群から選択される、構成11から15の何れかに記載の光散乱の予防方法。
(構成17)
 前記第2の金属は、銀、銅、鉄、亜鉛、ニッケル、コバルト、アルミニウム、スズ、クロム、モリブデン、マンガン、マグネシウムおよびこれらの合金からなる群から選択される、構成11から16の何れかに記載の光散乱の予防方法。
(構成18)
 前記微小液滴除去の手段が加熱である、構成11から17の何れかに記載の光散乱の予防方法。
(構成19)
 前記微小液滴除去の手段が乾燥した気体の供給である、構成11から17の何れかに記載の光散乱の予防方法。
(構成20)
 微小液滴検出手段と微小液滴除去手段と前記微小液滴検出手段からの情報に基づいて前記微小液滴除去手段を制御する制御手段からなり、
 前記微小液滴を検出する手段が、
 第1の金属からなる第1の細線と、
 前記第1の金属とは異なる第2の金属または半導体からなる第2の細線とを絶縁性基板上に並置し、
 前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は20nm以上10000nm以下の範囲である、結露の予防システム。
(構成21)
 前記第1の細線と前記第2の細線の少なくとも一方は複数本設けられ、
 前記第1の細線と前記第2の細線とは互いに対向する方向から相手側に向かって伸びることにより、互いに平行に併走する、構成20に記載の結露の予防システム。
(構成22)
 前記第1の細線と前記第2の細線とが二重渦巻き状に配置される、構成20に記載の結露の予防システム。
(構成23)
 前記絶縁性基板は表面に酸化シリコン膜を有するシリコン基板である、構成20から22の何れかに記載の結露の予防システム。
(構成24)
 前記第1の金属は、金、白金、銀、チタンおよびこれらの合金、並びに炭素からなる群から選択される、構成20から23の何れかに記載の結露の予防システム。
(構成25)
 前記第2の金属は、銀、銅、鉄、亜鉛、ニッケル、コバルト、アルミニウム、スズ、クロム、モリブデン、マンガン、マグネシウムおよびこれらの合金からなる群から選択される、構成20から24の何れかに記載の結露の予防システム。
(構成26)
 前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上5000nm以下の範囲である、構成20から25の何れかに記載の結露の予防システム。
(構成27)
 前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上2000nm以下の範囲である、構成20から25の何れかに記載の結露の予防システム。
(構成28)
 前記微小液滴除去手段が加熱である、構成20から27の何れかに記載の結露の予防システム。
(構成29)
 前記微小液滴除去手段が乾燥した気体の供給である、構成20から27の何れかに記載の結露の予防システム。
(構成30)
 光散乱の基となる液滴より微小な微小液滴を検出する微小液滴検出手段と微小液滴除去手段と前記微小液滴検出手段からの情報に基づいて前記微小液滴除去手段を制御する制御手段からなり、
 前記微小液滴を検出する手段が、
 第1の金属からなる第1の細線と、
 前記第1の金属とは異なる第2の金属または半導体からなる第2の細線とを絶縁性基板上に並置し、
 前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上で前記光散乱を予防する対象の光の最小波長の7倍以下の範囲である、光散乱の予防システム。
(構成31)
 前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上で前記光散乱を予防する対象の光の最小波長の0.7倍以下の範囲である、構成30に記載の光散乱の予防システム。
(構成32)
 前記第1の細線と前記第2の細線の少なくとも一方は複数本設けられ、
 前記第1の細線と前記第2の細線とは互いに対向する方向から相手側に向かって伸びることにより、互いに平行に併走する、構成30または31に記載の光散乱の予防システム。
(構成33)
 前記第1の細線と前記第2の細線とが二重渦巻き状に配置される、構成30または31に記載の光散乱の予防システム。
(構成34)
 前記絶縁性基板は表面に酸化シリコン膜を有するシリコン基板である、構成30から33の何れかに記載の光散乱の予防システム。
(構成35)
 前記第1の金属は、金、白金、銀、チタンおよびこれらの合金、並びに炭素からなる群から選択される、構成30から34の何れかに記載の光散乱の予防システム。
(構成36)
 前記第2の金属は、銀、銅、鉄、亜鉛、ニッケル、コバルト、アルミニウム、スズ、クロム、モリブデン、マンガン、マグネシウムおよびこれらの合金からなる群から選択される、構成30から35の何れかに記載の光散乱の予防システム。
(構成37)
 前記微小液滴除去手段が加熱である、構成30から36の何れかに記載の光散乱の予防システム。
(構成38)
 前記微小液滴除去手段が乾燥した気体の供給である、構成30から36の何れかに記載の光散乱の予防システム。
 本発明によれば結露に伴って発生するカビ、サビ、および光散乱を予防することが可能となる。しかも、これらの予兆を検出する検出部(センサー)は高感度でありながら小型であり、かつセンサー駆動には必ずしも外部からの電力を必要としないという特徴がある。
本発明のシステム構成を示す概要図。 本発明の第2のシステム構成を示す概要図。 本発明の第3のシステム構成を示す概要図。 微小液滴検出手段(センサー)の構成を示す平面図。 微小液滴検出手段(センサー)の構成を示す断面図。 微小液滴検出手段(センサー)の電極配置の一例を示す平面図。 本発明の微小液滴検出手段(センサー)で細線間距離が0.5μmのときの微小液滴を測定したときの説明図で、センサー上の光学顕微鏡像と電流測定結果を示す。 本発明の微小液滴検出手段(センサー)で細線間距離が10μmのときの微小液滴を測定したときの説明図で、センサー上の光学顕微鏡像と電流測定結果を示す。
 以下本発明を実施するための形態を図面を参照しながら説明する。
 結露は、まず微小な液滴が発生し、その液滴のサイズが大きく成長していくことによって起こる。
 そこで、本発明では、カビやサビの発生や光の散乱の基となる結露前の微小な液滴が発生した段階でこの微小液滴を検出し、発生した段階、これらの問題が起こる前のある一定の大きさに達した段階、または液滴の成長状況の適当な段階で微小液滴除去、例えば、除湿を開始して、カビやサビの発生、光散乱などの問題を予防する。問題が発生する前の適度な時期に微小液滴除去を開始することができるので、省エネルギー性に優れた結露等の予防が可能になる。
 なお、ここでの液滴とは、水滴、あるいは水に大気中に浮遊する物質やこの液滴が付着する物体に付着している物質などの不純物が混入した水溶液からなる液滴のことをいう。この液滴は、電解質となる不純物を含むので、超純水とは異なり導電性を有する。
 また、微小液滴除去の方法としては、除湿のほか、ワイピング、エアブローなどの機械的液滴排除方法、アルコールなどを用いて液滴と相溶し揮発性の高い液状として蒸散させる化学的液滴除去方法などを挙げることができる。
(検出する液滴の大きさ)
 次に、検出すべき微小液滴の大きさについて述べる。
 結露は微小な液滴が核となりそれが成長することにより形成されるが、一方で、非常に小さな液滴は蒸散して時間がたつと消失する。これは、非常に小さな液滴は、その体積と表面積との比率の関係で、蒸散速度が液滴の成長速度を上回るためである。微小液滴が蒸散して消失するか、成長して液滴を形成するかは、その微小液滴がおかれている環境の湿度に大きく影響される。
 蒸散速度と成長速度がバランスして液滴の大きさが変化しない平衡状態の液滴の大きさ(液滴の直径2r)は、液滴を球として、ケルビンの式である下記式(1)によって与えられる。微小液滴の形状は、表面張力が支配要因になるので球状になる。
  2r=4γM/[ρRT・ln(P/P)]       (1)
 ここで、Pは半径rの液滴の蒸気圧(Pa)、Pは飽和蒸気圧(水平面の液滴の蒸気圧)(Pa)、γは液滴の表面張力(N/m)、Mは液滴のモル質量(Kg/mol)、ρは液滴の密度(Kg/m)、Rは気体定数(8.31J/Kmol)、そしてTは絶対温度(K)である。
 次に、どの程度の過飽和蒸気圧が発生するのかを詳細に検討したところ、室温(23℃)の状態では、通常の環境で5%過飽和の105%、表裏で温度差の大きな環境に置かれたレンズ材など過酷な環境で10%過飽和の110%となることが分かった。液滴が水滴の場合は、水の表面張力γは0.072N/m、モル質量Mは0.0018Kg/mol、水の密度ρは1000Kg/mなので、これらの値を式(1)に適用すると、成長する液滴(水滴)の直径(2r)は、10%過飽和蒸気圧の状況では20nm以上、5%過飽和蒸気圧の状況では40nm以上となる。
 次に、結露が起こる液滴の大きさについて述べる。
 目視で結露を確認できる大きさは、1個の液滴の場合10μm(10000nm)、ある程度ランダムに配置されている液滴集合体の場合5μm(5000nm)、ほぼ規則的に配置されている液滴集合体の場合3μm(3000nm)であった。
 したがって、結露を予防するために検出する必要のある微小液滴の大きさ(直径)は、過酷環境で20nm以上10000nm以下、通常環境で40nm以上10000nm以下、好ましくは、過酷環境で20nm以上5000nm以下、通常環境で40nm以上5000nm以下、より好ましくは、過酷環境で20nm以上3000nm以下、通常環境で40nm以上3000nm以下である。
 次に、カビが発生する液滴の大きさを調べた。
 カビの大きさはカビの種類によって変わるが、小さなカビでも2μm(2000nm)を超える大きさである。そして、詳細に調べたところ、カビが成長するには少なくとも同程度の広がりをもった水が必要であることが分かった。このことから、カビの発生を予防するためには、2000nm以下の液滴を検出し、液滴がそれより大きくなる前に除湿などにより微小液滴除去を行う必要がある。
 したがって、カビの発生を予防するために検出する必要のある微小液滴の大きさ(直径)は、過酷環境で20nm以上2000nm以下、通常環境で40nm以上2000nm以下である。
 次に、サビが発生する液滴の大きさを調べた。
 サビは金属に水分が付着し、水分中に溶存した酸素と金属との間の電気化学反応(腐食反応)が進行することで生じる金属酸化物あるいは金属水酸化物を主とする化合物である。腐食反応の速度は大気中の酸素が水分に溶存し、金属表面に到達する距離に依存した放物線則を示し、10μm以上100μm以下で最大となる。したがって、10μm(10000nm)以下の微小水滴を検出することで、金属の腐食速度、すなわちサビの発生速度を抑制することができ、検出できる水滴径を小さくすることで、サビの発生速度を小さくできる。
 次に、光の散乱が問題となる液滴の大きさについて述べる。
 散乱物体が光の波長と同じ程度の大きさの場合、その光散乱は波動光学を使って記述できる。そして、光散乱は、曇り、フレア、回折、干渉など様々な現象として観測されるが、それらの現象は全て光の干渉に起因する。
 光学部材上に液滴が付着すると、液滴を通る光と液滴がないところを通る光では光学光路長に差が生じてそれらの光は干渉する。光学レンズの許容収差でよく規定されるように、光の波長をλとしたとき、光透過系では、光学光路長差がλ/4を超えると急激に収差(光干渉による透過光の乱れ)が増え、曇り、フレア、回折、干渉など様々な現象が顕在化する。反射系では、光は鏡面で反射され液滴内を往復するので、光学光路長差がλ/8を超えると急激に収差が増え、曇り、フレア、回折、干渉など様々な現象が顕在化する。
 最も厚みのある微小液滴の形状は球である。そして、表面張力が支配的である微小物体では、微小液滴の付着面が疎水性面であるとき、微小液滴は球状の形状を呈する。平均的な液膜の厚さを算出するため、球状液滴をその体積が等しい立方体で近似したとすると、その厚さtは、球状液滴の半径をrとすると、下記式(2)で与えられる。
  t≒0.7×(2r)                   (2)
 一方、光学的光路長差がλ/4となる厚さtは、下記式(3)で与えられる。
  t=λ/[4(n-1)]                 (3)
 そして、光学的光路長差がλ/8となる厚さtは、下記式(4)で与えられる。
  t=λ/[8(n-1)]                 (4)
 ここで、nはその光に対する液滴の屈折率であり、液滴が略水滴であるときは可視光域でその値は約1.5である。
 このため、光透過型で疎水性の光学部材に液滴が付着している場合、光散乱の影響が認められる最小の液滴の大きさ(直径2r)は、式(2)と式(3)から、0.7λとなる。
 また、光反射型の疎水性の光学部材(例えば疎水性の鏡など)に液滴が付着している場合、光散乱の影響が認められる最小の液滴の大きさ(直径2r)は、式(2)と式(4)から、0.35λとなる。
 対象とする光が単色光ではなく多色光やブロードバンド光のときは、光散乱を予防するために検出する必要のある液滴の大きさ(直径2r)は、光透過型の光学部材に液滴が付着している場合は0.7λmin、光反射型の光学部材に液滴が付着している場合は0.35λminとなる。ここで、λminは対象とする光の最小波長である。
 肉眼で見たときの光散乱が問題になる場合は以下のようになる。眼が感じる最小波長は約400nmであるため、光散乱を予防するために検出する必要のある液滴の大きさ(直径2r)は、光透過型の疎水性の光学部材に液滴が付着しているときは280nm、光反射型の光学部材に液滴が付着しているときは140nmとなる。
 また、例えば、最小波長300nmの紫外線を使用した撮像の場合、光散乱を予防するために検出する必要のある液滴の大きさ(直径2r)は、光透過型の疎水性光学部材に液滴が付着しているときは210nm、光反射型の光学部材に液滴が付着しているときは105nmとなる。
 また、例えば、波長1000nmの赤外線を使用した撮像の場合、光散乱を予防するために検出する必要のある液滴の大きさ(直径2r)は、光透過型の疎水性光学部材に液滴が付着しているときは700nm、光反射型の光学部材に液滴が付着しているときは350nmとなる。
 液滴が、親水的な性質を持つ光学部材に付着しているときは、光学部材と液滴との界面張力により扁平な液滴形状となる。一方で、親水性が十分高いと、液滴ではなく液膜が形成される。詳細な検討を行った結果、液膜ではなく、液滴となる最小膜厚は、液滴が球状になるときの1/10であった。膜厚がこの厚さより薄くなると隣接する液滴と接触して液膜状になる。
 親水的な性質を持つ光学部材に付着して扁平な液滴が形成されたときの液滴の半径をrdiskとすると、扁平な液滴の厚さが球状の厚さに対して1/10のときで、光透過型光学部材に液滴が付着している場合、光散乱の影響が認められる最小の液滴の大きさ(直径2rdisk)は、7λとなる。また、光反射型の光学部材に液滴が付着している場合、光散乱の影響が認められる最小の液滴の大きさ(直径2rdisk)は3.5λとなる。上述のように、対象とする光が単色光ではなく多色光やブロードバンド光の場合は、光透過型の光学部材に液滴が付着している場合は7λmin、光反射型の光学部材に液滴が付着している場合は3.5λminとなる。
 したがって、結露による光散乱を予防するために検出する必要のある微小液滴の大きさ(直径)は、液滴が疎水性光学部材に付着し、光学部材が透過型光学部材の場合、過酷環境で20nm以上0.7λmin以下、通常環境で40nm以上0.7λmin以下、光学部材が反射型光学部材の場合、過酷環境で20nm以上0.35λmin以下、通常環境で40nm以上0.35λmin以下である。
 また、液滴が親水性光学部材に付着したときは、光学部材が透過型光学部材の場合、過酷環境で20nm以上7λmin以下、通常環境で40nm以上7λmin以下、光学部材が反射型光学部材の場合、過酷環境で20nm以上3.5λmin以下、通常環境で40nm以上3.5λmin以下である。
(結露予防システム)
 結露予防システムとしては、図1に示すように、微小液滴検出手段(微小液滴センサー)1、制御手段2および微小液滴除去手段3よりなる。
 微小液滴検出手段1で結露が発生する前の微小な液滴を検出し、その情報(信号)を制御手段2に送る。制御手段2はその情報を基に必要に応じて予防的に微小液滴除去手段3を働かせて微小液滴除去を開始する。ここで、微小液滴除去の方法としては、加熱、乾燥空気の導入、乾燥窒素の導入などが挙げられる。また、微小液滴除去の機構としては、場所ごとに区分けして微小液滴除去を行える局所微小液滴除去機構を備えていてもよい。
 微小液滴検出手段1は1個の微小液滴センサーからなる場合ばかりではなく、複数の微小液滴センサー1a,1b,・・・,1n(nは整数)からなるようにしてもよい。1個の微小液滴センサーを用いた場合は結露予防システムが簡易化される。
 複数の微小液滴センサー1a,1b,・・・,1nを用いた場合で同じ大きさの液滴を検出するセンサーを様々な場所に配置した場合(図2参照)は、各センサーからの情報を基に制御手段2により、結露が起こり始める直前の場所から優先的に微小液滴除去手段3(3a,3b,・・・,3m(mは整数))により局所微小液滴除去を行うことが可能になる。ここで、nとmは同じ数であってもよいし、異なっていてもよい。
 また、大きさの異なる液滴を検出する微小液滴センサー1a,1b,・・・,1nを1群として1カ所に配置した場合(図3参照)は、極微小な液滴から結露前の大きさの液滴までその成長過程をモニターでき、そこから液滴の成長速度を算出することが可能になる。そして、その液滴成長状況を反映させて微小液滴除去、例えば除湿の強度などを変化させることにより、より効率(省エネルギー)的に微小液滴除去を行うことが可能になる。また、大きさの異なる液滴を検出する微小液滴センサー群を複数個所に配置するとよりきめ細かく効率的に微小液滴除去を行うことが可能になる。いずれの場合も、省エネルギー性に優れた状態で結露予防が可能になる。
 微小液滴検出手段1(微小液滴センサー101)は、図4および図5に示すように、第1の金属からなる第1の細線13と、第1の金属とは異なる第2の金属または半導体からなる第2の細線14とを絶縁性基板上10に並置し、第1の細線と前記第2の細線との間の間隔(細線間距離)dを上記結露前の微細な液滴の大きさ(直径)以下としたものであり、具体的には細線間隔を20nm以上10000nm以下の範囲としたものである。カビ発生防止用、結露防止用、光散乱防止用などの用途別の最適な細線間隔については後程述べる。ここで、図4は微小液滴センサー101の上面図であり、図5は図4のAとA′を結んだ部分の断面図である。
 絶縁性基板10としては、その表面に酸化シリコン膜(SiO膜)が形成されたシリコン基板などを好んで用いることができるが、シリコン基板に限るものではなく例えばポリカーボネートなどプラスチックやゴムその他の多様な絶縁材料を用いることもできる。また、基板本体は金属等の導電体であってもその上に絶縁性の塗装や被覆等を形成することにより電極から見て絶縁性を有する形式の基板も本願では「絶縁性基板」の範疇に含む。
 第1の細線13は第1の電極11に繋がれ、第2の細線14は第2の電極12に繋がれて、第1および第2の電極に繋がれた電気配線(図示なし)を介して制御手段2に電気信号が伝わるようになっている。ここで、制御手段2への電気信号の伝達は、有線でも無線でも構わない。また、第1の電極および第2の電極にアンプを繋げて液滴の存在により流れるガルバニ電流を増幅して制御手段2に電気信号を伝えてもよい。
 第1の細線13と第2の細線14の間15は空間でもよいし、そこに絶縁物が埋め込まれていてもよい。空間の場合は、そこに微小液滴が形成されたとき水溜り状になり、絶縁物が埋め込まれているときはその上に微小液滴が液盛りされた形になる。液盛りの形状はその絶縁物表面の撥水性(液滴の接触角)により制御することが可能になる。
 第1の金属とそれとは電気化学ポテンシャルの異なる第2の金属を用い、その金属間が導電性の液滴で繋がれるとガルバニ作用によりガルバニ電流が流れる。水は超純水状態では導電率が低く絶縁性的であるが、少なくとも10‐7mol/Lずつ存在する水素イオンおよび水酸化物イオンやコンタミなどにより微量の電解成分が含まれると、本使用状態では計測可能なガルバニ電流が水に流れる。また、第2の細線をチタン酸化物などの半導体とした場合は、半導体に光が当たると光電効果により電気化学ポテンシャルの差が発生し、導電性の液体で繋がれた第1の細線と第2の細線間に電流が流れる。
 ここで、第1の細線と第2の細線が近接して対向している部分の長さを長くすると電池容量が増大するので、ガルバニ電流の増大に有効である。したがって、これらの電極を細線化して長い距離に渡って互いにほぼ平行に配置することが好ましい。このような細線同士を平行に配置することで、細線(電極)間の近接部分の長さ(以下、併走距離と称する)を増大させる構成としては、例えば、櫛形構造や、二重渦巻き構造を挙げることができる。その他、一定の平面領域内で2つの配線の併走距離をできるだけ長くするための構造自体は半導体素子分野等で良く知られているので、そのような構造も必要に応じて採用してもよい。なお、本発明において、「細線を基板上に並置する」とは、基板上に置かれる複数の電極の相互の向きを特定するものではなく、電極を基板の同一平面上に離間させて配置することをいう。
 第1の細線13の材料としては、第1の細線13をカソードとする場合、例えば、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、チタン(Ti)およびこれらの合金、並びに炭素(C)およびその同素体を挙げることができる。第2の細線14の材料としては、第2の細線14をアノードとする場合、例えば、銀(Ag)、銅(Cu)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、アルミニウム(Al)、スズ(Sn)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)およびこれらの合金を挙げることができる。ただし、第1の細線13として銀およびその合金を用いる場合には、第2の細線14の材料としては銀およびその合金以外を用いる。
 当然ながら、センサー出力(電流)は細線の金属材料の組合せに依存する。例えば銀/鉄と金/銀とでは、銀/鉄の組み合わせの方が同じ面積当たりの腐食速度が大きいため、得られる電流値が大きくなる。一方で、金/銀の方は、電極の消耗が少ないため長寿命になる。ここで、銀は微小液滴センサー101にカビが発生するのを防ぐ効果があるので、第1または第2の細線として用いることが好ましい。なお、第1の電極11は第1の細線13と、第2の電極12は第2の細線14と同じ材料とすると微小液滴センサー101の製造工程が簡単化されるので好ましい。
 なお、微小液滴センサー101において繰り返しガルバニ電流が流れると、第2の細線であるアノード電極の金属がイオン化することでアノード電極(第2の細線)が次第に消耗する。また、多湿かつ塩害の大きな環境で長期間使用することを想定した場合、特に細線の敷設密度を高くするために電極を細くした微小液滴センサー101では、このアノード電極の消耗によって細線間距離d(電極間距離)が次第に大きくなったり、細線が切れてしまう可能性がある。
 細線の敷設密度を維持したままでこの問題に対処するには、例えばアノード電極を厚くしたり、あるいはアノード電極の幅を広くし、その代わりにカソード電極(第1の細線)の幅を狭くする等すればよい。また、細線間距離dを非常に短くした場合には、アノード電極の消耗による細線間距離のわずかな増大が測定結果に与える影響が大きくなる。このような影響が問題になる場合には、例えば、アノード電極の金属の消耗が原理的にはガルバニ電流の時間積分に比例することを利用して測定結果に対して補償演算を行うという測定系全体としての対策も可能である。
 微小液滴検出手段1(微小液滴センサー101)では、第1と第2の細線の間隔dが極めて重要であり、その間隔は少なくとも上記課題に対する予防として検出すべき液滴のサイズ(直径)より小さなものにする必要がある。一方、その間隔の下限は、検出を開始する液滴のサイズ(直径)によって決める。
 上述では、第1の細線と前記第2の細線との間隔dは、20nm以上10000nm以下の範囲としたが、より好ましくは、結露予防の目的に依存した以下の範囲である。
 結露を予防する場合は、過酷環境で20nm以上10000nm以下、通常環境で40nm以上10000nm以下、好ましくは、過酷環境で20nm以上5000nm以下、通常環境で40nm以上5000nm以下、より好ましくは、過酷環境で20nm以上3000nm以下、通常環境で40nm以上3000nm以下の範囲である。
 カビの発生を予防する場合は、過酷環境で20nm以上2000nm以下、通常環境で40nm以上2000nm以下の範囲である。
 結露による光散乱を予防する場合は、光学部材が疎水性で透過型の場合、過酷環境で20nm以上0.7λmin以下、通常環境で40nm以上0.7λmin以下、光学部材が疎水性で反射型光学部材の場合、過酷環境で20nm以上0.35λmin以下、通常環境で40nm以上0.35λmin以下の範囲である。光学部材が親水性で透過型の場合、過酷環境で20nm以上7λmin以下、通常環境で40nm以上7λmin以下、光学部材が親水性で反射型光学部材の場合、過酷環境で20nm以上3.5λmin以下、通常環境で40nm以上3.5λmin以下の範囲である。
 なお、一般に細線間隔の製造上の加工限界は、加工世代とともに変化していくが、現状数nmであり、上記最小間隔は十分に作製可能な加工レベルである。
 なお、細線間距離dを短くしていくと、大気中などに存在する金属粉等の導電性の微粒子が細線間に付着して短絡を起こす可能性が高くなる。この問題に対しては以下のような対策を取ることで問題の発生を防止することができる。
(1)細線(電極)の前面に網の目状物を設けることで、微粒子が細線に到達しないようにする。
(2)各細線の少なくとも一部(更には必要に応じて細線間のギャップ部の少なくとも一部も)が露出する微細な開口を有し、その他の部分を覆うシリコン酸化物等の絶縁保護膜を微小液滴センサー101表面に形成する。このように構成すれば、絶縁保護膜の微細な開口部の入口付近に導電性微粒子が付着しても、細線(電極)は絶縁保護膜の厚みだけ奥に位置するので、微粒子が細線に直接接触して短絡が起こるのを防止できる。
(3)微小液滴センサー101自体は本発明に係る構造のものを使用するが、そのような微小液滴センサー101を複数個近接させて配置し、第1の細線と第2の細線との間の短絡が検知されたり、あるいは他のセンサーから出力電流が検出されている間も出力電流が全く検出されない微小液滴センサー101を測定系から排除する(電気的に切り離す、電気的な接続はそのままとするが、出力電流の測定値を使用しない等)等のセンサーシステムとしての対応も可能である。
 本願の微小液滴センサー101の他の変形例としては下記のようなものを挙げることができる。例えば、上述の微小液滴センサー101の構造では、第1の細線13(カソード電極)と第2の細線(アノード電極)との間のギャップ部には金属が被着されていない基板が存在するが、このようなギャップ部の基板をエッチングなどにより除去して、微小液滴センサーに液滴が付着していない間は第1および第2の細線間を空気が流れるようにしてもよい。より具体的には、例えば、細線間のギャップ部に対応する位置の少なくとも一部を除去して、基板の表裏を貫通する開口部を設ける。なお、ギャップ部の基板を完全に除去することで機械的強度が低下したり、あるいは使用環境下で外部から与えられる機械的振動に共振することで不都合が生じる恐れのある固有振動数を持つようになる場合には、一部のギャップ部の基板を残すなどの対策を取る。
 本発明に係る微小液滴センサー101は、従来の乾湿応答材料への水分吸収過程を経て乾湿状態を計測する方式の湿度センサーと比較して、空気中からセンサー表面に付着する微小液滴を直接検出できるため応答性が高く、結露を高い応答性で予防する上で好適である。また、センサーを駆動するための外部電力が不要であるため、省エネルギーで結露予防を行うことができる。
(実施例1)
 実施例1では、2つの電極を櫛形に配置した微小液滴センサー101の実施例について説明する。当然ながら、本発明はこのような特定の形式に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲は特許請求の範囲により規定されるものである。
 図6に示すように、酸化シリコン膜を有するシリコンウェハー上に、第1の細線としての金(Au)からなるカソード電極と第2の細線となる銅(Cu)からなるアノード電極を櫛形に配置した微小液滴センサー101を作製した。
 カソード電極およびアノード電極において、それぞれ微小液滴センサー101の外部への信号引出端子(図示せず)に近い側は1本にまとめられた集中部分となっているが(それぞれ図6の上下を横方向に走る太線として図示)、それぞれの末端部付近で複数本に分岐している。図6に示す実施例ではそれぞれ10本の分岐が設けられている。分岐したカソード電極とアノード電極とは互いに平行方向(より詳細には反平行方向。以下、単に平行方向と称する)に延び、その延長距離の大部分で互いに近接して平行方向に併走する。
 本実施例では、カソード電極とアノード電極の集中部分は1180μm離間して反平行方向に延び、分岐部はそれぞれ対向する集中部分へ向かって1090μm伸びる。分岐部の各細線はその根元部分の90μmを除いた1000μmに渡って相手側の延長部の細線と平行方向に並走する。この併走部分の両電極の間隔(カソード電極の分岐細線とアノード電極の分岐細線との離間距離)として、本実施例では0.5μm、1μmおよび10μmの三通りを作製した。本実施例ではそれぞれ10本のカソード電極の分岐細線とアノード電極の分岐細線とが1000μmに渡って併走している。分岐細線間の併走箇所(カソード電極、アノード電極の分岐細線間のギャップ部)は19か所あるため、総併走距離は1000μm×19=19mmとなる。
 次に、このようにして作製した微小液滴センサー101に水を微小液滴にして付着させることで流れる電流の変化を測定した。細線間距離dが0.5μmの場合の実測を図7に、10μmの場合の実測を図8に示す。図7および図8の上側の図は微小液滴センサー101上に付着した液滴の状況を示す光学顕微鏡写真であり、下側の図は電流測定を模式的に示した図である。その結果、細線間距離dが0.5μmの場合は10nAの電流が観測されたのに対し、比較例である細線間距離dが10μmの場合は1pA以下と測定下限を下回っていて、電流は観測されなかった。
 先に説明したように、図6に示す実施例においてはカソード電極、アノード電極の本数をそれぞれ10本としているが、ある長さ範囲の間に細線をできるだけ敷設することを考えると、細線の敷設密度は以下のように見積もることができる。
 細線自体の幅が1μmであり細線のペア数をnとすると、細線間距離10μmでは、敷設幅は2n+10×(2n-1)=22n-10μmと計算される。同様に、細線間距離1μmおよび0.5μmでは、敷設幅はそれぞれ4n-1μmおよび3n-0.5μmとなる。したがって、同じ敷設幅におけるペア数の比は、細線間距離10μmを基準にすると、1μmに対して(22n-10)/(4n-1)=(22-10/n)/(4-1/n)となり、nが十分に大きいと(例えば100以上)、nを分母とする分数はゼロとみなせるので、22/4=5.5となる。また、0.5μmではこの比の値は同様な計算により22/3=7となる。実施例で得られた電流の平均値の関係を考慮すると、計算上同じ敷設幅で、細線間距離10μmが1μmになると11倍、0.5μmになると14倍の出力になる。現状の計測系においても、S/N比は1:100程度以上取れているため、作製した微小液滴センサー101でも、増幅やノイズフィルタリングなしでセンシングできると言える。細線自体の幅を狭く(細く)すれば同じ敷設幅におけるペア数は増えるので、出力はより向上する。
(実施例2)
 実施例2では、実施例1で作製した微小液滴センサー101を用いて結露予防システムを作製した例で、以下にその詳細を説明する。
 実施例2の結露予防システムは、図1に示すように、微小液滴検出手段1、制御手段2および微小液滴除去手段3からなる。ここで、微小液滴検出手段として第1の細線13と第2の細線14の間隔が5μmの微小液滴検出センサー101を用いた。微小液滴除去手段3はエアコンによる除湿機能とした。
 制御手段2は、微小液滴検出センサー101からの信号を増幅する信号増幅機能と、その信号をデジタル処理して微小液滴検出の有無を判定する機能と、微小液滴検出有の場合に微小液滴除去手段3であるエアコンを起動し、微小液滴検出無の場合にエアコンを停止する信号をエアコンに送る機能とを有する。
 試験評価として直径が5μm以上の微小液滴を散布したところ、微小液滴検出センサー101がこの微小液滴を検知し、エアコンが作動した。
 実施例2の結露予防システムを部屋に設置したところ、窓ガラスを含め結露は観察されなくなった。
(実施例3)
 実施例3では、実施例2で作製した結露予防システムを部屋に設置し、部屋の壁にカビ発生が発生するかを評価した。その結果、カビの発生は認められなかった。
(実施例4)
 実施例4では、実施例2で作製した結露予防システムを野外に置かれた監視カメラに適用した例で、以下にその詳細を説明する。但し、実施例4では実施例1と異なり、微小液滴除去手段3としてエアコンに代えてヒーターで発生させた温風を用いた。
 この監視カメラは、光学レンズにより結像させた像を可視光および近赤外光に感度を持つCMOSイメージセンサーで映像信号に変えるものである。光学レンズには雨などによる水滴が付着しないように長いフードが設けられている。この監視カメラは、通常は乾燥状態であるが時折霧が発生する場所に設置された。また、その場所には夜間用にLEDランプと赤外線ランプを設置しておいた。その結果、微小液滴除去手段3であるヒーターが少ししか作動しないにもかかわらず、レンズ曇りによる像コントラストの低下や、結露による像のひずみなどは一切発生せず、終日良質な像で監視することができた。
 以上説明したように、本発明によればカビ、結露、およびそれらに伴って発生する光散乱の発生を予防することが可能となる。しかも、これらの予兆を検出する検出部(センサー)は高感度でありながら小型であり、かつセンサー駆動には電力を必要としないため、これらの予防が重要となる多くの産業分野で利用される可能性がある。
1,1a,1b,1n:微小液滴検出手段(微小液滴センサー)
2:制御手段
3,3a,3b,3m:微小液滴除去手段
10:絶縁性基板
11:第1の電極
12:第2の電極
13:第1の細線
14:第2の細線
15:間
101:微小液滴センサー(微小液滴検出手段)

Claims (38)

  1.  結露の基となる微小液滴を検出し、前記検出に基づいて微小液滴除去を行う結露の予防方法であって、
     前記微小液滴を検出する手段が、
     第1の金属からなる第1の細線と、
     前記第1の金属とは異なる第2の金属または半導体からなる第2の細線とを絶縁性基板上に並置し、
     前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は20nm以上10000nm以下の範囲である、結露の予防方法。
  2.  前記第1の細線と前記第2の細線の少なくとも一方は複数本設けられ、
     前記第1の細線と前記第2の細線とは互いに対向する方向から相手側に向かって伸びることにより、互いに平行に併走する、請求項1に記載の結露の予防方法。
  3.  前記第1の細線と前記第2の細線とが二重渦巻き状に配置される、請求項1に記載の結露の予防方法。
  4.  前記絶縁性基板は表面に酸化シリコン膜を有するシリコン基板である、請求項1から3の何れかに記載の結露の予防方法。
  5.  前記第1の金属は、金、白金、銀、チタンおよびこれらの合金、並びに炭素からなる群から選択される、請求項1から4の何れかに記載の結露の予防方法。
  6.  前記第2の金属は、銀、銅、鉄、亜鉛、ニッケル、コバルト、アルミニウム、スズ、クロム、モリブデン、マンガン、マグネシウムおよびこれらの合金からなる群から選択される、請求項1から5の何れかに記載の結露の予防方法。
  7.  前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上5000nm以下の範囲である、請求項1から6の何れかに記載の結露の予防方法。
  8.  前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上2000nm以下の範囲である、請求項1から6の何れかに記載の結露の予防方法。
  9.  前記微小液滴除去を行う手段が加熱である、請求項1から8の何れかに記載の結露の予防方法。
  10.  前記微小液滴除去を行う手段が乾燥した気体の供給である、請求項1から8の何れかに記載の結露の予防方法。
  11.  光散乱の基となる液滴より微小な微小液滴を検出し、前記検出に基づいて微小液滴除去を行う光散乱の予防方法であって、
     前記微小液滴を検出する手段が、
     第1の金属からなる第1の細線と、
     前記第1の金属とは異なる第2の金属または半導体からなる第2の細線とを絶縁性基板上に並置し、
     前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上で前記光散乱を予防する対象の光の最小波長の7倍以下の範囲である、光散乱の予防方法。
  12.  前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上で前記光散乱を予防する対象の光の最小波長の0.7倍以下の範囲である、請求項11に記載の光散乱の予防方法。
  13.  前記第1の細線と前記第2の細線の少なくとも一方は複数本設けられ、
     前記第1の細線と前記第2の細線とは互いに対向する方向から相手側に向かって伸びることにより、互いに平行に併走する、請求項11または12に記載の光散乱の予防方法。
  14.  前記第1の細線と前記第2の細線とが二重渦巻き状に配置される、請求項11または12に記載の光散乱の予防方法。
  15.  前記絶縁性基板は表面に酸化シリコン膜を有するシリコン基板である、請求項11から14の何れかに記載の光散乱の予防方法。
  16.  前記第1の金属は、金、白金、銀、チタンおよびこれらの合金、並びに炭素からなる群から選択される、請求項11から15の何れかに記載の光散乱の予防方法。
  17.  前記第2の金属は、銀、銅、鉄、亜鉛、ニッケル、コバルト、アルミニウム、スズ、クロム、モリブデン、マンガン、マグネシウムおよびこれらの合金からなる群から選択される、請求項11から16の何れかに記載の光散乱の予防方法。
  18.  前記微小液滴除去手段が加熱である、請求項11から17の何れかに記載の光散乱の予防方法。
  19.  前記微小液滴除去手段が乾燥した気体の供給である、請求項11から17の何れかに記載の光散乱の予防方法。
  20.  微小液滴検出手段と微小液滴除去手段と前記微小液滴検出手段からの情報に基づいて前記微小液滴除去手段を制御する制御手段からなり、
     前記微小液滴を検出する手段が、
     第1の金属からなる第1の細線と、
     前記第1の金属とは異なる第2の金属または半導体からなる第2の細線とを絶縁性基板上に並置し、
     前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は20nm以上10000nm以下の範囲である、結露の予防システム。
  21.  前記第1の細線と前記第2の細線の少なくとも一方は複数本設けられ、
     前記第1の細線と前記第2の細線とは互いに対向する方向から相手側に向かって伸びることにより、互いに平行に併走する、請求項20に記載の結露の予防システム。
  22.  前記第1の細線と前記第2の細線とが二重渦巻き状に配置される、請求項20に記載の結露の予防システム。
  23.  前記絶縁性基板は表面に酸化シリコン膜を有するシリコン基板である、請求項20から22の何れかに記載の結露の予防システム。
  24.  前記第1の金属は、金、白金、銀、チタンおよびこれらの合金、並びに炭素からなる群から選択される、請求項20から23の何れかに記載の結露の予防システム。
  25.  前記第2の金属は、銀、銅、鉄、亜鉛、ニッケル、コバルト、アルミニウム、スズ、クロム、モリブデン、マンガン、マグネシウムおよびこれらの合金からなる群から選択される、請求項20から24の何れかに記載の結露の予防システム。
  26.  前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上5000nm以下の範囲である、請求項20から25の何れかに記載の結露の予防システム。
  27.  前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上2000nm以下の範囲である、請求項20から25の何れかに記載の結露の予防システム。
  28.  前記微小液滴除去手段が加熱である、請求項20から27の何れかに記載の結露の予防システム。
  29.  前記微小液滴除去手段が乾燥した気体の供給である、請求項20から27の何れかに記載の結露の予防システム。
  30.  光散乱の基となる液滴より微小な微小液滴を検出する微小液滴検出手段と微小液滴除去手段と前記微小液滴検出手段からの情報に基づいて前記微小液滴除去手段を制御する制御手段からなり、
     前記微小液滴を検出する手段が、
     第1の金属からなる第1の細線と、
     前記第1の金属とは異なる第2の金属または半導体からなる第2の細線とを絶縁性基板上に並置し、
     前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上で前記光散乱を予防する対象の光の最小波長の7倍以下の範囲である、光散乱の予防システム。
  31.  前記第1の細線と前記第2の細線との間の間隔は、20nm以上で前記光散乱を予防する対象の光の最小波長の0.7倍以下の範囲である、請求項30に記載の光散乱の予防システム。
  32.  前記第1の細線と前記第2の細線の少なくとも一方は複数本設けられ、
     前記第1の細線と前記第2の細線とは互いに対向する方向から相手側に向かって伸びることにより、互いに平行に併走する、請求項30または31に記載の光散乱の予防システム。
  33.  前記第1の細線と前記第2の細線とが二重渦巻き状に配置される、請求項30または31に記載の光散乱の予防システム。
  34.  前記絶縁性基板は表面に酸化シリコン膜を有するシリコン基板である、請求項30から33の何れかに記載の光散乱の予防システム。
  35.  前記第1の金属は、金、白金、銀、チタンおよびこれらの合金、並びに炭素からなる群から選択される、請求項30から34の何れかに記載の光散乱の予防システム。
  36.  前記第2の金属は、銀、銅、鉄、亜鉛、ニッケル、コバルト、アルミニウム、スズ、クロム、モリブデン、マンガン、マグネシウムおよびこれらの合金からなる群から選択される、請求項30から35の何れかに記載の光散乱の予防システム。
  37.  前記微小液滴除去手段が加熱である、請求項30から36の何れかに記載の光散乱の予防システム。
  38.  前記微小液滴除去手段が乾燥した気体の供給である、請求項30から36の何れかに記載の光散乱の予防システム。
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