JP6362920B2 - 腐食環境モニタリング装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、屋内環境、主に電気電子装置が設置されている環境を対象に、当該環境中に存在する腐食性ガスによる腐食度合いを測定する腐食環境モニタリング装置および方法に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2003−294606(特許文献1)がある。この公報には、本環境評価装置として、1)環境中のガス成分と反応する素子部分、2)素子の変化を検出し電気信号に変える部分、3)測定結果を記憶する部分を基本とし、特に、検出素子として複数の金属薄膜(銀、銅、鉄、ステンレス鋼からなる膜厚0.1μmの金属薄膜)を用いていることに特徴がある。金属薄膜の光反射率、光透過率、電気抵抗の内から選ばれる少なくとも1種類の特性の経時変化を測定し、環境中のガス成分の検出することで材料の環境評価を行う。電気抵抗の経時変化を測定する場合、薄膜全体の変化(全面腐食)による電気抵抗の変化を測定することで、腐食層の厚さが計算でき、腐食速度を容易に求めることができる。
なお、素子の変化を検出し電気信号に変えるガス検出系は、ガス導入部とガス検出素子部(本発明のセンサ部に相当する部分)からなり、ガス成分はガス導入部の吸引ポンプでガス検出素子部に送られる。地球環境が変化している状況で、各種材料の環境評価に非常に役立つ分析装置を提供できる。
特開2003−294606
電気電子装置では、対象機器を安定に稼動させる目的のために、長期にわたる信頼性が要求されている。また高速化や省スペース化のために、高密度実装構造が採用され微細配線構造や薄膜めっき構造からなる電気電子部品が数多く搭載されている。これらの電気電子部品ではわずかな腐食損傷が電気特性または磁気特性を変動させて故障や誤動作の原因となるため、その腐食損傷を抑制することが電気電子装置の信頼性上の課題に挙げられている。環境の腐食性の程度に応じた防食対策を設計および保守に反映させるため、電気電子装置の設置環境の腐食性を、簡単に短期間で精度良く評価し続けることが求められている。
電気電子装置の設置環境の腐食性を評価する方法として、ISO11844−1規格では一定期間暴露した銅、銀、アルミニウム、鉄、亜鉛の腐食度合いを評価する方法が通常用いられている。銅、銀、アルミニウム、鉄、亜鉛は、影響度合いは異なるがSO2,NO2,H2Sのいずれの腐食性ガスで腐食することが知られている。
上記従来技術の環境評価方法およびそれを用いた環境評価装置では、ISO11844−1記載の腐食による機器の障害が発生する可能性がある環境である「腐食性が中程度」の環境(暴露した銀の腐食量が105〜410nm/年である環境)を評価対象にした場合、膜厚0.1μm(100nm)の銀薄膜を用いて電気抵抗の経時変化を測定すると、センサの測定可能期間は1か月程度となる。機器の信頼性に影響を及ぼす腐食が発生する確率が高い環境であり,環境改善,構造の改善が不可欠な環境である「腐食性が高い」環境(暴露した銀の腐食量が410〜1050nm/年である環境)や「腐食性が非常に高い」環境(暴露した銀の腐食量が1050〜2620nm/年である環境)を評価対象にした場合、センサの測定可能期間はさらに短くなり、長期にわたる測定に向かない。薄膜の膜厚を厚くすることで長期間にわたり測定することも可能であるが、膜厚が厚くなるに従い膜厚ばらつきが大きくなるため測定精度が低下するという課題がある。
また、センサ部の局所的な腐食、例えば塵埃や塩類の付着によるその付着部周辺の腐食が発生した場合、本来のセンサの測定可能期間よりも短期間になるという課題がある。
さらに、ガス検出素子部(センサ部)が対象環境に直接暴露された場合は、対象環境での流速に依存して腐食量が変動するという課題がある。
上記課題を解決するために、本発明は、少なくとも一つの通路構造と、前記通路構造内に形成した金属薄膜とを備える腐食環境モニタリング装置において、前記通路構造の開口部から侵入する腐食性物質による金属薄膜の腐食領域の拡大に応じて変化する前記金属薄膜の電気抵抗を測定し、前記金属薄膜は、雰囲気中の前記腐食性物質により腐食しない第二の金属薄膜をさらに有し、前記金属薄膜及び前記第二の金属薄膜の電気抵抗の和に基づいて測定することを特徴とする。

本発明によると、前記開口部から腐食していく量を正確に判断でき、対象環境での雰囲気中の流速、センサ部の局所的な腐食(例えば塵埃や塩類の付着によるその付着部周辺の腐食)又は金属の膜厚に依存して変動する腐食量のばらつきを抑制でき、環境の腐食性を定量化することができる。
本実施例の腐食環境モニタリング装置の上面図の例である。 本実施例の腐食環境モニタリング装置の側面図の例である。 本実施例の腐食環境モニタリング装置の正面図の例である。 本実施例の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Aにおける金属薄膜の腐食状況の上面図を示す。 本実施例の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Aにおいて測定される金属薄膜の電気抵抗を説明する図である。 本実施例の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Aにおける金属薄膜の腐食状況の側面図を示す。 本実施例の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Bにおける金属薄膜の腐食状況の上面図を示す。 本実施例の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Bにおいて測定される金属薄膜の電気抵抗を説明する図である。 本実施例の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Bにおける金属薄膜の腐食状況の側面図を示す。 本腐食環境モニタリング装置の寸法を示す。 本腐食環境モニタリング装置の出力である電気抵抗と、本腐食環境モニタリング装置の膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域9の腐食長さの関係を示す。 本腐食環境モニタリング装置の膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域9の腐食長さと従来の金属板(銀板)の腐食厚さの関係を示す。 別構成の腐食環境モニタリング装置の上面図の例である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の側面図の例である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Aにおける金属薄膜の腐食状況の上面図を示す。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Aにおいて測定される金属薄膜の電気抵抗を説明する図である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Bにおける金属薄膜の腐食状況の上面図を示す。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Bにおいて測定される金属薄膜の電気抵抗を説明する図である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の上面図の例である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の側面図の例である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Aにおける金属薄膜の腐食状況の上面図を示す。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Aにおいて測定される金属薄膜の電気抵抗を説明する図である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Bにおける金属薄膜の腐食状況の上面図を示す。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Bにおいて測定される金属薄膜の電気抵抗を説明する図である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の上面図の例である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の側面図の例である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の正面図の例である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Aにおける金属薄膜の腐食状況の上面図を示す。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Aにおいて測定される金属薄膜の電気抵抗を説明する図である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Bにおける金属薄膜の腐食状況の上面図を示す。 別構成の腐食環境モニタリング装置の暴露後の時刻Bにおいて測定される金属薄膜の電気抵抗を説明する図である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の上面図の例である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の側面図の例である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の上面図の例である。 別構成の腐食環境モニタリング装置の側面図の例である。
以下、実施例について図面を用いて説明する。
本実施例では、主に電気電子装置の設置環境中に存在する腐食性物質による腐食度合いを測定する腐食環境モニタ装置および方法の例を説明する。
図1乃至3は、本実施例の腐食環境モニタリング装置の構成図の例である。図1は上面図、図2は側面図、図3は正面図である。
腐食環境モニタリング装置1には、絶縁基板3上に付設した金属薄膜2からなるセンシング部があり、開口部5を有する通路構造4内の一部の壁面として取付けられている。金属薄膜は、通路構造4内に露出している金属薄膜部2a(露出部ともいう、以下同じ)と通路構造外にはみ出して露出していない金属薄膜部2b(非露出部ともいう、以下同じ)で構成されている。金属薄膜部2の両端には電気抵抗を測定する端子8が設置されている。金属薄膜部の材質は、電子装置設置環境の腐食モニタリングに使用されている銅、銀に加えて、アルミニウム、鉄、亜鉛など、金属と腐食生成物の電気抵抗が異なる金属材料が挙げられる。
本腐食環境モニタリング装置を環境中に暴露すると、環境中に存在する腐食性物質は通路構造4の開口部5から侵入して、金属薄膜2を腐食させる。通路構造4は、環境中に存在する腐食性物質によるセンシングである金属薄膜2の腐食速度を制御する役割をもつ。通路構造4には、開口部5が一つであり(図1で通路構造の左側)、通路構造の右側には開口部はなく周囲環境から遮断されている。周囲雰囲気中の腐食性物質の流れ6は、開口部に向かってきても開口部から内部に侵入できない。従来の腐食環境モニタリングでは、周囲雰囲気の流れに直接接触するため、腐食量は金属表面の周囲雰囲気の流れが早いと促進される。本発明では、通路構造4の開口部近傍の腐食性物質が拡散のみによって腐食性物質の拡散7方向に侵入するため、周囲雰囲気の流れの影響を受けずに、腐食センサ1で腐食性物質による腐食度合いを測定できる。このように、本発明では、腐食の方向が固定されるため、測定のばらつきが少なくなる。ここで腐食性物質は、腐食性ガス、飛来海塩、塵埃などがあるが、以下腐食性ガスを代表として述べる。
つぎに、通路構造4内に拡散した開口部5近傍の腐食性ガスを腐食センサ1により定量化する方法について述べる。
図1では、腐食性ガスの拡散を紙面左からの方向に限定して、腐食センサ1上での腐食を制御している。開口部5からの距離が近い程腐食性ガスの濃度流束は大きいため、金属薄膜2では、開口部5に近い左側ほど腐食量が大きくなる。この挙動は、「硫黄ガス環境での銀の腐食速度の推定」材料と環境第56巻、p265−271(2007)に記載されている。腐食性ガスの発生源から離れるに従い腐食速度が減少することを金属板による実験および解析で求めている。この手法を用いることで、本腐食環境モニタリング装置の腐食挙動を解析できる。
腐食環境モニタリング装置の暴露後の金属薄膜の腐食状況を図4乃至9に示す。図4、5に示すように、本発明で採用している金属薄膜において、腐食して腐食厚さが薄膜厚さと同じになった領域(基板との界面まで金属薄膜が腐食した領域)では、それ以上腐食は進行しない。環境中に存在する腐食性ガス6は開口部5に近い左側から拡散し続けてさらに右側の金属薄膜を腐食させる。図4,7に示すよう、膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域9は、時刻A(長さLa)よりも時刻Bで右側に広がる(長さLb)。通路構造4内に露出している金属薄膜部2aの中で膜厚方向全てが腐食した領域9が形成されて、通路構造4内に露出していない金属薄膜部2bが残り、端子8の間で金属薄膜の断面積が局部的に減少する領域が形成される。図5,8に示すように、端子8の間の電気抵抗は、金属薄膜の電気抵抗Rmに金属薄膜の断面積が局部的に減少する領域の電気抵抗Raが加味され、時刻Aでは2Ra+Rm、時刻Bでは2Rb+Rmとなる。ここでRm<<Ra,Rm<<Rbであり、時刻Aおよび時刻BでのRmは同程度と見なした。図6,9に示すように、金属薄膜では、膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域9に加えて通路内側の金属薄膜の表面でも一部腐食している。ここでは説明上、通路内側の金属薄膜の表面での一部腐食は考慮しない。
図10に示す寸法の本腐食環境モニタリング装置の解析結果を示す。ここでは、センシング部である薄膜金属として、100nmの銀薄膜(比抵抗は比抵抗1.59E−5Ωmとした)を対象とした。図11は本腐食環境モニタリング装置の出力である電気抵抗と、本腐食環境モニタリング装置の膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域9の腐食長さの関係を示す。また図12は本腐食環境モニタリング装置の膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域9の腐食長さと従来の金属板(銀板)の腐食厚さの関係を示す。このように本腐食環境モニタリング装置を暴露して電気抵抗値を測定することで、金属試験片の腐食厚さを算出し、この腐食厚さからIEC654−4規格、ISO11844−1規格、ISO9223規格、ISA71.04規格に準じて、周囲雰囲気の腐食性を分類する。なお、絶縁基板3として透明基板を用いることで、膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域9を目視することができるため、センサの寿命をその場で確認できる。評価環境中の腐食性ガス濃度が高いほど金属の腐食速度は増加し、電気抵抗も増加する。
図13乃至14は、本実施例の環境モニタリング装置の別の構成図の例である。図13は上面図、図14は側面図である。腐食環境モニタリング装置1には、絶縁基板3上に付設した金属薄膜2からなるセンシング部があり、開口部5を有する通路構造4内の一部の壁面として取付けられている。金属薄膜は、通路構造4内に露出している金属薄膜部2aとコーティング10による露出していない金属薄膜部2c (非露出部ともいう、以下同じ)で構成されている。金属薄膜部2の両端には電気抵抗を測定する端子8が設置されている。
環境中に存在する腐食性ガス6は開口部5に近い左側から拡散し続けてさらに右側の金属薄膜を腐食させるため、膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域9は、図15,17に示すように時刻A(長さLa)に比べて、時刻Bでは膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域9は右側に広がる(長さLb)。通路構造4内に露出している金属薄膜部2aの中で膜厚方向全てが腐食した領域9が形成されて、コーティング10により露出していない金属薄膜部2cが残り、金属薄膜の断面積が局部的に減少する領域が形成される。図16,18に示すように、電極8の間の電気抵抗は、金属薄膜の電気抵抗Rmに金属薄膜の断面積が局部的に減少する領域の電気抵抗Raが加味され、時刻Aでは2Ra+Rm、時刻Bでは2Rb+Rmとなる。本構成により、コーティング10によう露出していない金属薄膜部2cは図1の実施例の通路構造4内に露出していない金属薄膜部2bと同様の効果が得られる。
図19乃至20は、本実施例の環境モニタリング装置の別の構成図の例である。図19は上面図、図20は側面図である。腐食環境モニタリング装置1には、絶縁基板3上に付設した金属薄膜2からなるセンシング部があり、開口部5を有する通路構造4内の一部の壁面として取付けられている。金属薄膜は、通路構造4内に露出している金属薄膜部2aと、通路構造4内に露出している金属薄膜部2aの周辺に設けた第二の金属薄膜11で構成されている。金属薄膜11は、対象とする環境で腐食しない材料、例えばチタン、クロム、金、パラジウム、銀パラジウム合金などがあげられる。
図21,23に示すように時刻A(長さLa)に比べて、時刻Bでは膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域9は右側に広がる(長さLb)。通路構造4内に露出している金属薄膜部2aの中で膜厚方向全てが腐食した領域9が形成されて、導通部分は対象環境で腐食しない金属薄膜11のみが残る。図22,24に示すように、端子8の間の電気抵抗は、金属薄膜の電気抵抗Rmに対象環境で腐食しない金属薄膜11のみが残った領域の電気抵抗Ra1が加味され、時刻Aでは2Ra1+Rm、時刻Bでは2Rb1+Rmとなる。対象環境で腐食しない金属薄膜11は、図1の通路構造4内に露出していない金属薄膜部2b、図14のコーティング10による露出していない金属薄膜部2cと同様の効果を得るために設けた構造である。本環境モニタリング装置では、腐食によりセンシング部である対象環境で腐食しない金属薄膜11のみが残った領域の電気抵抗を測定するため、比抵抗の大きい材料を選択することで、センサの感度を上げることができる。例えばチタン(比抵抗4.27E−7Ωm)は、センサ部の金属薄膜である銀(比抵抗1.59E−8Ωm)に比べて25倍比抵抗が大きい。さらにチタンの膜厚を銀(ここでは1μm)に対し1/10にすることで、感度は250倍大きくなる。
図25乃至27は、本実施例の環境モニタリング装置の別の構成図の例である。図25は上面図、図26は側面図、図27は正面図である。腐食環境モニタリング装置1には、絶縁基板3上に付設した金属薄膜2からなるセンシング部があり、開口部5を有する通路構造4内の一部の壁面として取付けられている。金属薄膜は、通路構造4内に露出している金属薄膜2と、通路構造4内に露出している金属薄膜2の下面に設けた第二の金属薄膜11で構成されている。金属薄膜11は、対象とする環境で腐食しない材料、例えばチタン、クロム、金、パラジウム、銀パラジウム合金などがあげられる。薄膜電極と第二の金属薄膜11は列設して電極を形成することで、図1、図13、図19に示す構成図と同じ効果を示す。
図28,30に示すように時刻A(長さLs)に比べて、時刻Bでは膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域9は右側に広がる(長さLs1)。膜厚方向全てが腐食した通路構造4内に露出している金属薄膜部2aの領域9により、導通部分は対象環境で腐食しない金属薄膜11のみが残る。図29,31に示すように、薄膜電極と第二の金属薄膜11からなる列設電極の一列分の電気抵抗は、金属薄膜の電気抵抗Rm1に対象環境で腐食しない金属薄膜11のみが残った領域の電気抵抗Ra2が加味され、時刻AではRa2+Rm1、時刻BではRb2+Rm1となる。電極8の間の抵抗は、この値が直列に接続されており、この値に列設電極の列数分を積算した値となる。
図19に示す構成図では、比抵抗が大きく、膜厚の薄い第二の金属薄膜11を用いることでセンサ感度を向上させた。本構成図では、比抵抗が大きく、膜厚の薄い第二の金属薄膜11を用い、さらに列設電極を採用することで電極長さを長くできるため測定感度をさらに向上できる。また図32,33のように列設電極は1列でもよい。
図34,35は、本実施例の環境モニタリング装置の別の構成図の例である。図34は上面図、図35は側面図である。腐食環境モニタリング装置1には、絶縁基板3上に付設した金属薄膜2からなるセンシング部があり、図34で、左右二箇所の開口部5を有する通路構造4内の一部の壁面として取付けられている。金属薄膜は、通路構造4内に露出している金属薄膜2と、通路構造4内に露出している金属薄膜2の下面に設けた第二の金属薄膜11で構成されている。金属薄膜11は、対象とする環境で腐食しない材料、例えばチタン、クロム、金、パラジウム、銀パラジウム合金などがあげられる。このように、左右二箇所の開口部5を有することで、腐食性ガスによる腐食の周囲環境の風のながれによる影響を評価できる。
本環境モニタリング装置は、単独で計測系を有してもよい。またプリント配線基板上等に実装して、予めプリント配線基板に構成した計測系を使用する構成をとることも可能である。プリント配線基板に実装することで、電子装置の自己診断することも可能である。
これまで、外部からガス導入通路に侵入した腐食性ガスにより金属薄膜が開口部から順々に腐食することで、それに対応して増大する金属薄膜の電気抵抗を測定し、環境の腐食性を定量化する腐食環境モニタリング装置について説明した。外部からガス導入通路に侵入した腐食性ガスにより金属薄膜が開口部から順々に腐食させる方法は、水晶振動子微量天秤法にも適用できる。
本発明は、一定流速環境で測定ができるガス導入部の吸引ポンプ等の大型の構造が必要ない為、消費電力も少なく、簡便に測定できる構成となっている。また、本発明は通路構造の一部に開口部を有し、通路構造に覆われた金属薄膜を用いているため、開口部から腐食していく量を正確に判断でき、対象環境での雰囲気中の流速、センサ部の局所的な腐食(例えば塵埃や塩類の付着によるその付着部周辺の腐食)又は金属の膜厚に依存して変動する腐食量のばらつきを抑制できる構成となっている。
1 腐食センサ
2 金属薄膜
2a 通路構造4内に露出している金属薄膜部(露出部)
2b 露出していない金属薄膜部(非露出部)
2c コーティングにより露出していない金属薄膜部(非露出部)
3 絶縁基板
4 通路構造
5 開口部
6 腐食性物質の流れ
7 腐食性物質の拡散
8 端子
9 膜厚方向全てが腐食した金属薄膜の領域
10 コーティング
11 対象環境で腐食しない金属薄膜

Claims (9)

  1. 少なくとも一つの通路構造と、前記通路構造内に形成した金属薄膜とを備える腐食環境モニタリング装置において、
    前記通路構造の開口部から侵入する腐食性物質による金属薄膜の腐食領域の拡大に応じて変化する前記金属薄膜の電気抵抗を測定し、
    前記金属薄膜は、雰囲気中の前記腐食性物質により腐食しない第二の金属薄膜をさらに有し、前記金属薄膜及び前記第二の金属薄膜の電気抵抗の和に基づいて測定することを特徴とする腐食環境モニタリング装置。
  2. 請求項1記載の腐食環境モニタリング装置において、
    前記通路構造は、一つの前記開口部と、前記通路構造内の基板上に形成した前記金属薄膜とを有し、前記開口部から侵入する前記腐食性物質の拡散方向に前記金属薄膜の腐食領域が拡大し、前記腐食領域の拡大に応じて増大する前記金属薄膜の電気抵抗を測定することを特徴とする腐食環境モニタリング装置。
  3. 請求項1又は2記載の腐食環境モニタリング装置において、
    前記金属薄膜は、雰囲気中に露出している露出部と、前記露出部と電気的に接続しており雰囲気中に露出していない非露出部とを有し、前記金属薄膜の電気抵抗は、前記露出部及び前記非露出部の電気抵抗の和に基づいて測定することを特徴とする腐食環境モニタリング装置。
  4. 請求項3記載の腐食環境モニタリング装置において、
    前記非露出部には、雰囲気中に露出しないように前記金属薄膜の一部をコーティングした部分を含むことを特徴とする腐食環境モニタリング装置。
  5. 請求項1に記載の腐食環境モニタリング装置において、
    前記通路構造は、少なくとも一つの前記開口部と、前記通路構造内の基板上に単数又は複数に列設した雰囲気中の前記腐食性物質により腐食しない第二の金属薄膜と、前記第二の金属薄膜に付設した金属薄膜と、を有し、
    前記通路構造の開口部から侵入する前記腐食性物質による前記金属薄膜の腐食領域の拡大に応じて変化する前記金属薄膜及び前記第二の金属薄膜の電気抵抗を測定することを特徴とする腐食環境モニタリング装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の腐食環境モニタリング装置において、
    前記第二の金属薄膜の材料には、チタン、クロム、金、パラジウム又は銀パラジウム合金のうち少なくとも一つが含まれることを特徴とする腐食環境モニタリング装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の腐食環境モニタリング装置において、
    前記金属薄膜の材料には、銅、銀、アルミニウム、鉄又は亜鉛のうち少なくとも一つが含まれることを特徴とする腐食環境モニタリング装置。
  8. 請求項1乃至7の何れかに記載の腐食環境モニタリング装置において、
    前記金属薄膜に付設する絶縁基板として透明基板を用いることを特徴とする腐食環境モニタリング装置。
  9. 少なくとも一つの通路構造内に形成した金属薄膜の腐食度から腐食環境をモニタリングする腐食環境モニタリング方法において、
    前記通路構造の開口部から侵入する前記腐食性物質による金属薄膜の腐食領域の拡大に応じて変化する前記金属薄膜の電気抵抗を測定し、
    前記金属薄膜は、雰囲気中の前記腐食性物質により腐食しない第二の金属薄膜をさらに有し、前記金属薄膜及び前記第二の金属薄膜の電気抵抗の和に基づいて測定し、
    測定した前記電気抵抗に基づいて、環境の腐食性を定量化することを特徴とする腐食環境モニタリング方法。
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