JP7437286B2 - 腐食環境モニタリングシステム及び腐食環境モニタリング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、腐食環境モニタリングシステム及び腐食環境モニタリング方法に関する。
電力、下水道、プラントなどの社会インフラ設備では、故障による操業停止が社会活動に影響を及ぼすため、設備を安定稼働させることが要求されている。特に、腐食性の厳しい環境で操業している設備では、設備自体の耐食性と共に、併設されている情報機器や制御機器などの電子機器の耐食性を確保することが重要である。
腐食障害が想定される設備に併設されている電子機器では、適切な防食対策が取られているが、設置実績が少なく、防食対策が十分でない設備では、新たな腐食障害が発生する可能性がある。このような設備で、適切な防食対策を施すためには、現地環境を測定して診断することが有効であり、環境の腐食性を長期にわたりモニタリングする装置で、腐食環境を連続的にモニタリングすることが望まれている。
従来、このような用途に使用される腐食環境のモニタリング装置として、特許文献1に記載されたものが提案されている。
特許文献1には、腐食環境をモニタリングするセンサとして、一方の面に開口部を有し、開口部以外の面を封止した筐体内に、腐食性ガスに対して腐食し難い第1の薄膜金属と、腐食し易い第2の薄膜金属とを備える構成が開示されている。
特許文献1に記載の技術では、センサの第1の金属薄膜に外部電圧または電流を印加して、第2の薄膜金属の腐食状況に対応した電気抵抗変化を測定することで、環境中の腐食性物質の発生状況を取得することができる。
WO2017/061182
特許文献1に記載されるセンサを使った腐食環境モニタリング装置によると、センサを設置した現地において、第2の薄膜金属の腐食状況に対応した電気抵抗変化から、現地に設置された情報機器や制御機器内の部品にどの程度の腐食リスクがあるのかを予測することができる。
しかしながら、特許文献1に記載される従来のセンサでは、現地環境で腐食が発生することは分かっても、腐食の原因になるガス種を検出することは困難であった。
従来、腐食の原因になるガス種を検出するためには、環境中のガスを現地から持ち帰って、特別な機器で分析する必要があった。したがって、ガス分析に特別なスキルを有するエンジニアが必要であると共に、診断が完了するまで長期間かかってしまうという問題がある。例えば、測定対象のプラントが海外にある場合には、ガスの輸送と分析に1ヶ月程度の期間が必要な場合があった。
したがって、センサが設置された環境で発生するガス種の特定や、その腐食性ガスによる腐食リスクの診断を、現地や遠隔で特別なスキルを必要とせずに迅速に行うことが望まれた。しかしながら、現地に腐食性ガスの分析機器を持ち込み、ガス種を特定すれば、腐食リスクをより正しく診断することはできるものの、さまざまな環境に分析機器を持ち込めないため、海外など遠隔地で腐食リスクを正しく診断することは極めて困難であった。
本発明は、環境の腐食性のモニタリングだけでなくガス種などについても診断が可能な腐食環境モニタリングシステム及び腐食環境モニタリング方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、腐食環境モニタリングシステムとして、絶縁板と、その絶縁板に形成されたベース金属薄膜と、そのベース金属薄膜の少なくとも一部領域に形成され、ベース金属薄膜より腐食性物質に対して腐食し易く、ベース金属薄膜より抵抗値が低い金属よりなるセンシング金属薄膜と、を有する積層体と、その積層体を内包し、側面方向に開口部を有し、内部に腐食性物質のガス通路を形成する筐体とを有する腐食環境モニタリングセンサと、腐食環境モニタリングセンサのベース金属薄膜上の2箇所の間の電気抵抗を検出する抵抗値測定部と、抵抗値測定部が測定した電気抵抗の時間変化に基づいて、腐食性物質の種類を判定する判定部と、を備えたものである。
本発明によれば、腐食環境モニタリングセンサを使って測定したデータから、腐食環境モニタリングセンサを設置した環境の腐食性物質の種類を判定できるようになる。
したがって、従来必要であった腐食性物質の種類を判定するための分析作業や、その分析に必要な特別なスキルが不要になり、環境の腐食性物質の種類を判定するのに要する手間とコストを低減することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施の形態例による腐食環境モニタリングシステムの全体構成を示す図である。 本発明の一実施の形態例による腐食環境モニタリングセンサの構成の例(例1)を示す上面図(a)、A-A線に沿う断面図(b)、B-B線に沿う断面図(c)である。 本発明の一実施の形態例による腐食環境モニタリングセンサの構成の例(例2)を示す上面図(a)、C-C線に沿う断面図(b)、D-D線に沿う断面図(c)である。 本発明の一実施の形態例による腐食環境モニタリングセンサの電気抵抗が腐食により変化する原理を示す図である。 本発明の一実施の形態例による腐食環境モニタリングセンサの電気抵抗の変化が、ガス濃度によって相違する例を示す図である。 本発明の一実施の形態例による腐食環境モニタリングセンサの電気抵抗の変化が、腐食性物質によって相違する例を示す図である。 本発明の一実施の形態例による腐食環境モニタリングセンサの電気抵抗の解析例を示す図である。 本発明の一実施の形態例による腐食環境モニタリングシステムによる処理の流れの例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態例(以下「本例」と称する)を、添付図面を参照して説明する。
<システム構成>
図1は、本例の腐食環境モニタリングシステム100の全体構成を示す。
図1に示す例は、プラント設備101が設置された工場内の環境を、腐食環境モニタリングシステム100で計測する構成である。すなわち、プラント設備101は、制御機器102による制御で稼働するように構成されている。そして、制御機器102が設置された工場内には、腐食環境モニタリングセンサ1と、その腐食環境モニタリングセンサ1に接続された腐食環境モニタリング装置110が設置されている。
腐食環境モニタリング装置110及び制御機器102は、ネットワークNを介して監視センタ120に接続されている。監視センタ120は表示装置121を備え、この表示装置121に工場内の環境である腐食環境のモニタリング状況やプラント設備101の稼働状況が表示される。
腐食環境モニタリング装置110は、抵抗値測定部111、判定部112及び記憶部113を備える。
抵抗値測定部111は、腐食環境モニタリングセンサ1に配置されたベース金属薄膜2(図2)の電気抵抗値を測定する。
判定部112は、抵抗値測定部111が測定した電気抵抗値の変化に基づいて、腐食環境の状況を判定すると共に、腐食物質の種類であるガス種を判定する。
記憶部113には、抵抗値測定部111で測定した電気抵抗値の変化が記憶される。また、記憶部113には、抵抗値変化と腐食厚さとの関係を示す情報も記憶される。
この電気抵抗値の変化と腐食量の関係を示す情報は検量線データと呼ばれ、本例の場合、この検量線の情報は、複数の腐食物質について記憶部113に記憶される。
このように、腐食環境モニタリング装置110内の判定部112で判定されたガス種や腐食環境の状況についての情報は、記憶部113に記憶される。そして、記憶部113に記憶ガス種や腐食環境の状況の情報は、ネットワークNを介して監視センタ120に伝送され、監視センタ120内の表示装置121に表示される。なお、腐食環境モニタリング装置110において、ガス種や腐食環境を表示するようにしてもよい。
<腐食環境モニタリングセンサの構成>
図2は、本例の腐食環境モニタリングセンサ1の構成の例(例1)を示す上面図(a)、A-A線に沿う断面図(b)、B-B線に沿う断面図(c)である。但し、図2(a)の上面図では、基板5の上側の筐体6は仮想線で示す。
腐食環境モニタリングセンサ1には、横長の基板5の上に、絶縁板4を介して、ベース金属薄膜2が配置され、さらにベース金属薄膜2を支持部材として、ベース金属薄膜2上の全領域にセンシング金属薄膜3が配置される。
腐食性ガス10は、図2(a)に示す横長の基板5の左端側の開口部7から腐食環境モニタリングセンサ1内に流入する。
ベース金属薄膜2とセンシング金属薄膜3は、基板5の長辺に沿って2本平行に配置されると共に、開口部7に近接した側の端が接続されて、コの字型に形成されている。
ベース金属薄膜2は、環境中に存在する腐食性ガス10に対して、センシング金属薄膜3よりも腐食し難い、例えばステンレスやクロムのような材料からなる。
センシング金属薄膜3は、腐食性ガス10に対してベース金属薄膜2よりも腐食し易い、例えば銀のような材料からなる。
ベース金属薄膜2とセンシング金属薄膜3とが配置された基板5の上面及び下面は、筐体6により覆われている。但し、図2(a)及び(c)に示すように、筐体6の左端には、筐体6が配置されない開口部7が形成され、腐食環境モニタリングセンサ1の内部のガス通路8に腐食性ガス10が流入する構造になっている。すなわち、センシング金属薄膜3は、ガス通路8内で露出した状態になっている。
また、腐食環境モニタリングセンサ1は、図2(c)に示すように、筐体6の右端から基板5が突出している。そして、2本平行配置されたベース金属薄膜2の右端に、引出電極9が接続され、その引出電極9の先端の端子9a,9bが、筐体6から突出した基板5上に配置されている。
図1に示す腐食環境モニタリング装置110の抵抗値測定部111は、この端子9a,9b間の電気抵抗値を測定する。
図3は、本例の腐食環境モニタリングセンサ1の別の構成の例(例2)を示す上面図(a)、A-A線に沿う断面図(b)、B-B線に沿う断面図(c)である。図3の例の場合でも、図2と同様に、(a)の上面図では、基板5の上側の筐体6は仮想線で示している。
図3に示す例2の腐食環境モニタリングセンサ1の場合、基板5の上に、絶縁板4を介してコの字型にベース金属薄膜2が形成されている点は、図2に示す腐食環境モニタリングセンサ1と同じである。
図3に示す腐食環境モニタリングセンサ1が図2に示す腐食環境モニタリングセンサ1と異なる点は、ベース金属薄膜2の上に形成されるセンシング金属薄膜3a,3bの配置構成の違いである。
すなわち、図3の例では、2本のセンシング金属薄膜3a,3bが用意され、この2本のセンシング金属薄膜3a,3bが開口部7寄りの端部以外の2本平行配置されたベース金属薄膜2の上に配置されている。したがって、図3(a)に示すように、開口部7寄りの端部では、ベース金属薄膜2がガス通路8内に露出している。
図3に示す腐食環境モニタリングセンサ1のその他の構成は、図2に示す腐食環境モニタリングセンサ1と同じである。
図4は、図2又は図3に示す腐食環境モニタリングセンサ1を腐食環境に暴露した状態とし、時間の経過によって腐食が進行することで、腐食環境モニタリング装置110の抵抗値測定部111で測定される抵抗値が変化する状態を示している。
図4は、暴露前、暴露後時刻a、暴露後時刻b、暴露後時刻c、暴露後時刻dにおけるベース金属薄膜2、センシング金属薄膜3(3a,3b)からなる積層体の腐食状況を示す正面図と、腐食状況に対応する暴露時間と電気抵抗値の関係を示す。ここでの暴露後時刻a~dは、暴露後時刻a<暴露後時刻b<暴露後時刻c<暴露後時刻dの関係を持つ。
なお、図2及び図3のセンサ構成では、ベース金属薄膜2とセンシング金属薄膜3(3a,3b)をコ字状に2本平行に配置したが、図4では説明を簡単にするため、ベース金属薄膜2とセンシング金属薄膜3は、直線状にI型に配置した場合としている。図4に示すグラフでの抵抗値は、そのI型のベース金属薄膜2の両端で測定したものである。
暴露前では、ベース金属薄膜2とセンシング金属薄膜3の双方共に腐食していない。
暴露前における腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、ベース金属薄膜2の電気抵抗RBM1とセンシング金属薄膜3の電気抵抗RSM1との並列回路で示される。
そして、暴露前における腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、センシング金属の比抵抗が、ベース金属の比抵抗に比較して小さいため、センシング金属薄膜3の電気抵抗値(電気抵抗RSM1)で示される。
暴露からある程度の時間が経過した暴露後時刻aでは、環境中に存在する腐食性ガス10により、ガス通路8に接するセンシング金属薄膜3の上面から、腐食生成物31が形成される。腐食性ガス10が、開口部7(左側)から、ガス通路8の奥行き側(右側)に向けて侵入するため、センシング金属薄膜3は、腐食性ガス10の濃度流束が高い開口部7側から腐食する。
暴露後時刻aでは、センシング金属薄膜3の左端において、腐食生成物31が長さLだけ形成され、センシング金属薄膜3も左端に一部だけ残存している。
腐食生成物31が形成された長さLと腐食生成物31が形成されない残りの長さとを分けて示すと、ベース金属薄膜2の電気抵抗値は、電気抵抗RBM2と電気抵抗RBM3の和になる。
しかし、センシング金属薄膜3の電気抵抗値は、腐食生成物31が形成された長さLの部分だけ暴露前の抵抗値とは異なった値になる。すなわち、腐食生成物31が形成された長さLの部分は、電気抵抗RSM2と腐食生成物31の電気抵抗RCP2が並列に接続された値になる。したがって、暴露後時刻aに示す電気抵抗値は、図4の暴露後時刻aに示すように、電気抵抗RBM2と電気抵抗RSM2と電気抵抗RCP2との並列抵抗と、電気抵抗RBM3と電気抵抗RSM3との並列抵抗とが直列に接続された等価回路で示される。
そして、暴露後時刻aにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、ベース金属の比抵抗、センシング金属の比抵抗、腐食生成物31の比抵抗の大小関係から、点線矢印で示すようになる。したがって、暴露後時刻aにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、センシング金属薄膜3の電気抵抗RSM2と電気抵抗RSM3との直列回路(直列抵抗)で近似することができる。暴露後時刻aでは、センシング金属薄膜3が全長に渡って存在しているため、暴露前におけるセンサチップの電気抵抗値からの変化は非常に小さい。
暴露後時刻bでは、腐食性ガス10が、開口部7(左側)からガス通路8の奥行き側に向けて、さらに侵入するため、センシング金属薄膜3は、腐食性ガス10の濃度流束が高い開口部7からさらに腐食する。
暴露後時刻bでは、腐食生成物31が長さLだけ形成され、センシング金属薄膜3の左端において、腐食生成物31が、センシング金属薄膜3の下面に到達し、センシング金属薄膜3はセンシング金属薄膜3の左端には残存しない状態になっている。
この暴露後時刻bにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、暴露後時刻aと同様に考えると、ベース金属薄膜2の電気抵抗RBM4と電気抵抗RBM5、センシング金属薄膜3の電気抵抗RSM4と電気抵抗RSM5、腐食生成物31の電気抵抗RCP4の等価回路で示される。
そして、暴露後時刻bにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、ベース金属の比抵抗、センシング金属の比抵抗、腐食生成物31の比抵抗の大小関係から、点線矢印で示すように電流が流れるルートの合成抵抗となる。
したがって、暴露後時刻bにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、センシング金属薄膜3の電気抵抗RSM4と電気抵抗RSM5との直列回路(直列抵抗)で近似することができる。
暴露後時刻bにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、暴露後時刻aよりは若干大きいが、依然として暴露前における腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値との変化は小さい。
この暴露後時刻bを境に、腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値の変化は、大きくなる。
暴露後時刻bからある程度時間が経過した暴露後時刻cでは、腐食性ガス10が、開口部7(左側)から、ガス通路8の奥行き側に向けて、更に侵入するため、センシング金属薄膜3は、腐食性ガス10の濃度流束が高い開口部7から、より大きく腐食する。
暴露後時刻cでは、腐食生成物31が、センシング金属薄膜3のある程度の長さで全厚さに形成されると共に、長さLだけ厚さが変化した状態になる。この長さLは、暴露後時刻bでの腐食生成物31の長さLと等しい。
暴露後時刻cにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、暴露後時刻aと同様に考えると、ベース金属薄膜2の電気抵抗RBM6と電気抵抗RBM7と電気抵抗RBM8、センシング金属薄膜3の電気抵抗RSM7と電気抵抗RSM8、及び腐食生成物31の電気抵抗RCP6と気抵抗RCP7の等価回路で示される。
そして、暴露後時刻cにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、ベース金属の比抵抗、センシング金属の比抵抗、腐食生成物31の比抵抗の大小関係が、腐食生成物31の比抵抗>ベース金属の比抵抗>センシング金属の比抵抗となることから、点線矢印で示すように電流が流れるルートの合成抵抗となる。
すなわち、暴露後時刻cにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、ベース金属薄膜2の電気抵抗RBM6と、センシング金属薄膜3の電気抵抗RSM7と電気抵抗RSM8との直列回路で近似することができる。
したがって、暴露後時刻cにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、暴露前における腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値から比較的大きく変化している。
暴露後時刻dにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、ベース金属薄膜2の電気抵抗RBM9と電気抵抗RBM10と電気抵抗RBM11、センシング金属薄膜3の電気抵抗RSM10と電気抵抗RSM11、腐食生成物31の電気抵抗RCP9と電気抵抗RCP10の等価回路で示される。
そして、暴露後時刻dにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、上述のベース金属の比抵抗、センシング金属の比抵抗、腐食生成物31の比抵抗の大小関係から、点線矢印で示すように電流が流れるルートの合成抵抗となる。
したがって、暴露後時刻cにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、ベース金属薄膜2の電気抵抗RBM9と、センシング金属薄膜3の電気抵抗RSM10と電気抵抗RSM11との直列回路(直列抵抗)で近似することができる。
暴露後時刻dでは、腐食生成物31が、センシング金属薄膜3のある程度の長さで全厚さに形成されると共に、長さLだけ厚さが変化した状態である。この長さLは、暴露後時刻cでの腐食生成物31の長さLと等しい。
この暴露後時刻dにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、暴露後時刻cにおける腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値と比べて、単位時間ごとにほぼ一定に抵抗値が増加するような比較的大きな変化である。但し、後述する図5や図6に示すように、暴露時間をより長時間で見たときには、この電気抵抗値の増加は直線的なものではない。
<ガス濃度による電気抵抗の変化>
図4で説明したように、本例の腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値は、腐食環境に設置してから、ある程度の時間(図4の暴露後時刻b)が経過するまで変化がほとんどない状態であり、その後は徐々に変化していく。以下の説明では、電気抵抗値の変化がほとんどない期間を潜伏時間と称する。
図5は、腐食の原因になるガスの種類が同じであり、そのガスの濃度だけが異なる場合の抵抗値変化特性c1,c2を比較したものである。ここでは、腐食環境モニタリングセンサ1のセンシング金属薄膜3として銀が使用され、腐食の原因になるガスとして、銀を腐食させるHS、Sなどが使用されるものとする。
図5において、抵抗値変化特性c1はガス濃度が1倍(×1)の状態であり、抵抗値変化特性c2はガス濃度が2倍(×2)の状態を示す。図5の縦軸は電気抵抗値であり、横軸は時間である。
ここで、ガス濃度が1倍の場合の抵抗値変化特性c1の潜伏時間をθ、潜伏時間経過後に抵抗値が変化する変化量の傾きをαとする。また、ガス濃度が2倍の場合の抵抗値変化特性c2の潜伏時間をθ、潜伏時間経過後に抵抗値が変化する変化量の傾きをαとする。
このとき、潜伏時間θ,θは、ガス濃度を反映したものになる。すなわち、ガス濃度1倍の潜伏時間θを0.5倍すると、ガス濃度2倍の潜伏時間θになる。抵抗値が変化する変化量の傾きをα,αについても、ガス濃度に比例して変化する。
このため、ガス濃度が変わっても、θα=θαは同じ値をとり、ガス種ごとに固有の値をとる。
<ガス種による電気抵抗の変化>
図6は、ガス種によって電気抵抗値が変化する状態を示す。図5の縦軸は電気抵抗値であり、横軸は時間である。
図6では、ガス種HSの特性と、ガス種Sの特性を示す。ここで、両ガスの空気中の濃度は異なるが、それぞれの潜伏時間θH2S,θS8が等しい場合である。潜伏時間経過後の抵抗値の変化量の傾きαH2S,αS8は、ガス種HSとガス種Sとで、それぞれ異なったものになる。
本例においては、潜伏期間θと潜伏時間経過後の抵抗値の変化量の傾きαの積であるθ×αがガス種ごとに固有の値をとることを利用して、腐食の原因となるガス種(原因物質)を判別するようにしたものである。
<ガス種による実際の解析データの例>
図7は、腐食原因物質Sが含まれるガスg1の環境で解析した電気抵抗値の変化例と、腐食原因物質HSが含まれるガスg2の環境で解析した電気抵抗値の変化例を示す。図7の縦軸は電気抵抗値(Ω)であり、横軸は時間(h)である。
図7の例では、物質Sが含まれるガスg1は、潜伏時間θS8は50h(時間)であり、潜伏時間経過後の抵抗値の変化量の傾きαS8は0.7Ω/hである。
一方、物質SH2Sが含まれるガスg2は、潜伏時間θH2Sは10hであり、潜伏時間経過後の抵抗値の変化量の傾きαH2Sは6Ω/hである。
このように、腐食原因物質Sと腐食原因物質HSとでは、抵抗値の変化量の傾きαH2S,αS8は相違し、傾きαH2S,αS8と潜伏時間θH2S,θS8との乗算値から、2つの腐食原因物質S,HSを判別することができる。
例えば、腐食環境モニタリング装置110の判定部112が、腐食原因物質Sと腐食原因物質HSとを判別する場合、腐食原因物質Sについての抵抗値の変化量の傾きαS8と潜伏時間θS8との乗算値x1と、腐食原因物質HSについての抵抗値の変化量の傾きαH2Sと潜伏時間θH2Sとの乗算値x2との間の値となる閾値th1を設定する。そして、判定部112は、測定データから得た乗算値を閾値th1と比較することにより、ガス種として、腐食原因物質Sが含まれるか、あるいは腐食原因物質HSが含まれるかを判定することができる。
図7の例の場合には、物質Sが含まれるガスg1は、潜伏時間θS8は50h、抵抗値の変化量の傾き0.7Ω/hであるから、ガスg1の乗算値は50×0.7=35になる。一方、物質SH2Sが含まれるガスg2は、潜伏時間θH2Sは10h、抵抗値の変化量の傾きαH2Sは6Ω/hであるから、ガスg2の乗算値は10×6=60になる。
したがって、閾値th1として、35と60のほぼ中間の値に設定すれば、ガスに含まれる腐食原因物質が、SかHSかを判別することができる。
<腐食環境モニタリング装置の判定部での処理>
図8は、腐食環境モニタリング装置110の判定部112での判定処理の流れを示すフローチャートである。
まず、腐食環境モニタリング装置110の抵抗値測定部111は、腐食環境モニタリングセンサ1の電気抵抗値を測定して、測定データ及び測定時刻データを記憶部113に記憶する(ステップS11)。
そして、判定部112は、記憶部113に記憶された測定データが、腐食環境に設置された腐食環境モニタリングセンサ1の初期の測定データか否かを判定する(ステップS12)。
ステップS12で初期の測定データであると判定したとき(ステップS12のYES)、判定部112は、抵抗値変化がほとんどない潜伏時間θと、潜伏時間経過後の電気抵抗値の変化量の傾きαが取得できるまで測定データを監視し、該当する潜伏時間θと変化量の傾きαを測定する(ステップS13)。
次に、判定部112は、潜伏時間θと変化量の傾きαの乗算値と、予め設定した閾値とを比較する(ステップS14)。
ステップS14で乗算値が予め設定した閾値以上であると判定されたとき(ステップS14のYES)、判定部112は、ガス種として腐食原因物質HSが含まれると判定する(ステップS15)。
また、ステップS14で乗算値が予め設定した閾値未満であると判定されたときは(ステップS14のNO)、判定部112は、ガス種として腐食原因物質Sが含まれると判定する(ステップS16)。
そして、判定部112は、ステップS15又はS16で判定したガス種のデータを記憶部113に記憶する登録処理を行う(ステップS17)。
そして、ステップS12で初期の測定データでないと判定した場合、つまり既にガス種が登録されている場合には(ステップS12のNO)、判定部112は、登録したガス種が、SとHSのいずれかであるかを判定する(ステップS18)。同様に、ステップS17でガス種を登録した後にも、ステップS18のガス種の判定を行う。
ステップS18で、ガス種がHSであると判定したとき(ステップS18のHS)、判定部112は、電気抵抗値の変化ΔRを測定する(ステップS21)。そして、判定部112は、ガス種HS用の検量線データを記憶部113から取得する(ステップS22)。このガス種HS用の検量線データは、ガス種HSの場合における、電気抵抗値の変化とセンシング金属薄膜3の腐食厚さとの関係を示すデータである。
さらに、判定部112は、測定した電気抵抗値の変化ΔRと検量線データと基づいて、センシング金属薄膜3の腐食厚さを算出する(ステップS23)。これにより、判定部112は、腐食環境モニタリングセンサ1が設置された環境の腐食性を評価する(ステップS24)。
ステップS18で、ガス種がSであると判定したとき(ステップS18のS)、判定部112は、電気抵抗値の変化ΔRを測定する(ステップS31)。そして、判定部112は、ガス種S用の検量線データを記憶部113から取得する(ステップS32)。このガス種S用の検量線データは、ガス種Sの場合における、電気抵抗値の変化とセンシング金属薄膜3の腐食厚さとの関係を示すデータである。
さらに、判定部112は、測定した電気抵抗値の変化ΔRと検量線データと基づいて、センシング金属薄膜3の腐食厚さを算出する(ステップS33)。これにより、判定部112は、腐食環境モニタリングセンサ1が設置された環境の腐食性を評価する(ステップS34)。
なお、腐食環境モニタリング装置110内の判定部112は、ステップS23又はS33での腐食厚さの算出までを行い、腐食環境モニタリングセンサ1が設置された環境の腐食性の評価については、ガス種や腐食厚さのデータを取得した外部の情報処理装置が行うようにしてもよい。
以上説明したように、本例の腐食環境モニタリングシステム100によると、腐食環境モニタリングセンサ1を設置した環境の腐食性の評価ができると共に、腐食性物質の種類を判定することができる。特に、腐食性物質の種類が判定できることで、腐食環境の適切な評価が可能になり、該当する場所に設置する機器の腐食による寿命や、機器の耐腐食性をどの程度にするかの診断を正確に行うことができる。また、腐食性物質の種類を判定する際には、電気抵抗がほぼ変化しない潜伏時間を使うことで、正確な腐食性物質の種類の判定ができる効果を有する。
また、図2や図3などに示す構成の腐食環境モニタリングセンサ1を使ってモニタリングを行うことで、図4で説明したようなセンシング金属薄膜3,3a,3bの腐食が生じ、設置環境のモニタリングや腐食性物質の判定を良好に行うことができる。特に、センシング金属薄膜3,3a,3bやベース金属薄膜2をコ字状に形成した構成の腐食環境モニタリングセンサ1としたことで、電気抵抗がほぼ変化しない潜伏時間が、腐食性物質の種類に応じた状況で発生し、腐食性物質の判定を適切に行えるようになる。
さらに、図3に示すように、腐食環境モニタリングセンサ1の開口部7側にセンシング金属薄膜3a,3bが配置されず、ベース金属薄膜2だけが露出した箇所を設けることで、電気抵抗がほぼ変化しない潜伏時間の算出がより正確に行えるようになる。
<変形例>
なお、本発明は、上述した実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態例は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施の形態例では、腐食性物質の種類を判定する処理として、硫化水素(HS)と単体硫黄(S)とを判定するようにしたが、本発明は、その他の腐食性物質が存在する環境にも適用が可能である。
具体的には、HS、S以外にも、硫化カルボニル(OCS)、二硫化炭素(CS)、二酸化硫黄(SO)などの判定に適用が可能である。これらのHS、S、OCS、CS、SOは、いずれも銀を腐食させるガスであり、腐食環境モニタリングセンサ1のセンシング金属薄膜3,3a,3bとして、銀が適用可能である。例えば、上述した実施の形態例で説明したHSとSの判定の他に、HSとOCSの判定を行うようにしてもよい。
なお、硫化水素(HS)は、火山に加えて下水や排水でも発生する。単体硫黄(S)は、ゴム、接着剤からのアウトガスとして発生する。硫化カルボニル(OCS)や二硫化炭素(CS)は、都市活動に由来する硫酸エアロゾルの前駆物質や壁紙床材からのアウトガスとして発生する。
また、図1に示すようにプラント設備101の制御機器102が設置された工場内の腐食性環境を評価するのは一例であり、本発明は、その他の各種環境での腐食性の評価に適用が可能である。具体的には、本発明は、製造現場や輸送現場の他、下水道設備などの各種社会インフラ設備での腐食性の評価に適用が可能である。
さらに、図1に示す腐食環境モニタリングシステム100では、腐食環境モニタリング装置110をネットワークで外部に接続して、外部で腐食性環境の評価を行うようにしたが、腐食環境モニタリングセンサ1が接続された腐食環境モニタリング装置110内で評価までの全ての処理を行うようにしてもよい。
あるいは、腐食環境モニタリングセンサ1が設置された箇所では、抵抗値の測定のみを行って、その抵抗値の変化に基づいた判定を外部で行うようにしてもよい。
また、図1に示す腐食環境モニタリング装置110については、モニタリング処理を行う専用のハードウェアで構成する他に、プログラム(ソフトウェア)に基づいて演算処理を実行するコンピュータで構成してもよい。
但し、モニタリング処理をコンピュータで実行する場合には、腐食環境モニタリングセンサの抵抗値測定処理や、抵抗値の時間変化から腐食性物質の種類を判定する判定処理を行うプログラムをコンピュータに実装する必要がある。
さらにまた、図1のブロック図では、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものだけを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。また、図8に示すフローチャートにおいて、処理結果に影響を及ぼさない範囲で、複数の処理を同時に実行するか、あるいは処理順序を変更してもよい。
1…腐食環境モニタリングセンサ、2…ベース金属薄膜、3,3a,3b…センシング金属薄膜、4…絶縁板、5…基板、6…筐体、7…開口部、8…ガス通路、9…引出電極、9a,9b…端子、10…腐食性ガス、31…腐食生成物、100…腐食環境モニタリングシステム、101…プラント設備、102…制御機器、110…腐食環境モニタリング装置、111…抵抗値測定部、112…判定部、113…記憶部、120…監視センタ、121…表示装置

Claims (6)

  1. 絶縁板と、前記絶縁板に形成されたベース金属薄膜と、前記ベース金属薄膜の少なくとも一部領域に形成され、前記ベース金属薄膜より腐食性物質に対して腐食し易く、前記ベース金属薄膜より抵抗値が低い金属よりなるセンシング金属薄膜と、を有する積層体と、
    前記積層体を内包し、側面方向に開口部を有し、内部に前記腐食性物質のガス通路を形成する筐体と、
    を有する腐食環境モニタリングセンサと、
    前記腐食環境モニタリングセンサのベース金属薄膜上の2箇所の間の電気抵抗を検出する抵抗値測定部と、
    前記抵抗値測定部が測定した電気抵抗の時間変化に基づいて、前記腐食性物質の種類を判定する判定部と、を備えた
    腐食環境モニタリングシステム。
  2. 前記判定部は、電気抵抗がほぼ変化しない潜伏時間と、前記潜伏時間が経過した後の電気抵抗の単位時間当たりの変化の傾きとを乗算した算出値と、予め設定した閾値との比較で、腐食性物質の種類を判定する
    請求項1に記載の腐食環境モニタリングシステム。
  3. さらに前記判定部は、判定した腐食性物質の種類に応じて、電気抵抗変化と前記センシング金属薄膜の腐食量との関係を示す検量線データを取得し、前記抵抗値測定部が測定した電気抵抗の変化と検量線データとに基づいて、前記腐食環境モニタリングセンサを設置した環境を評価する
    請求項2に記載の腐食環境モニタリングシステム。
  4. 前記腐食環境モニタリングセンサの前記ベース金属薄膜は、前記筐体の開口部側から前記ガス通路の奥行き側に向けて形成される長辺部に沿って2本平行に配置し、2本平行に配置した前記ベース金属薄膜の前記開口部側の端部を接続し、2本平行に配置した前記ベース金属薄膜の前記ガス通路の奥行き側の端に、電気抵抗を検出する端子を接続した
    請求項2に記載の腐食環境モニタリングシステム。
  5. 2本平行に配置した前記ベース金属薄膜の前記開口部側の端部には、前記センシング金属薄膜を形成しない
    請求項4に記載の腐食環境モニタリングシステム。
  6. 絶縁板と、前記絶縁板に形成されたベース金属薄膜と、前記ベース金属薄膜の少なくとも一部領域に形成され、前記ベース金属薄膜より腐食性物質に対して腐食し易く、前記ベース金属薄膜より抵抗値が低い金属よりなるセンシング金属薄膜と、を有する積層体と、
    前記積層体を内包し、側面方向に開口部を有し、内部に前記腐食性物質のガス通路を形成する筐体と、
    を有する腐食環境モニタリングセンサを所定箇所に設置して、腐食環境をモニタリングする腐食環境モニタリング方法であって、
    抵抗値測定部が前記腐食環境モニタリングセンサのベース金属薄膜上の2箇所の間の電気抵抗を検出する抵抗値測定処理と、
    判定部が、前記抵抗値測定処理により測定した電気抵抗の時間変化に基づいて、前記腐食性物質の種類を判定する判定処理と、を含む
    腐食環境モニタリング方法。
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