WO2018131292A1

WO2018131292A1 - 入力装置

Info

Publication number: WO2018131292A1
Application number: PCT/JP2017/041591
Authority: WO
Inventors: 桂舟村岡; 健二柴田
Original assignee: パナソニックＩｐマネジメント株式会社
Priority date: 2017-01-16
Filing date: 2017-11-20
Publication date: 2018-07-19

Abstract

本開示の入力装置（２００）は、基板（１００）と、センサ電極付き部材（１１０）とを有する。基板（１００）は、シート状の基材（１）と、基材（１）に配置された第一電極（１１）および第二電極（２２）と、第一電極（１１）と第二電極（２２）との間を電気的に接続させる可動部材（３０）と、を有する。センサ電極付き部材（１１０）は、基板（１００）を配置する配置面（１１０Ａ）と、第一電極（１１）に容量結合する第三電極（１３３）と、第二電極（２２）に容量結合する第一センサ電極（１４０）と、第三電極（１３３）および第一センサ電極（１４０）に接続された配線基板と、を有する。

Description

入力装置

　本開示は、電子機器などに用いられる入力装置に関する。

　各種電子機器は入力操作部を有する。入力操作部は、静電容量式のタッチパネルを表示装置の前方（操作面側）に配置して構成される。タッチパネルはカバーレンズを含む。入力操作部の操作面は、カバーレンズに覆われている。操作者は、タッチパネルを見て表示装置の表示内容を視認することができる。そして、操作者は、カバーレンズの表面を指等で操作してタッチパネルへの入力操作を行い、電子機器の所定機能を動作させる。

国際公開第２００８／０９３６８３号

　本開示の入力装置は、基板と、部材とを有する。そして基板は、シート状の基材と、前記基材に配置された第一電極および第二電極と、前記第一電極と前記第二電極との間を電気的に接続させるスイッチ部品と、を有する。また、部材は、前記基板を配置する配置面と、前記第一電極に容量結合する第三電極と、前記第二電極に容量結合する第一センサ電極と、前記第三電極および前記第一センサ電極に接続された配線基板と、を有する。

実施の形態１による入力装置を模式的に示す断面図実施の形態１による入力装置の要部の分解斜視図実施の形態２による入力装置を搭載した電子機器の正面図電子機器において表示部と入力装置との位置関係を示す模式的な断面図タッチパネルから第一カバー部材を除いた構成を示す平面図

　本実施の形態による入力装置について、以下に図面を用いて説明する。

　各種電子機器の中で、例えばカーナビゲーションシステムで説明する。カーナビゲーションシステムの入力操作部は、静電容量式のタッチパネルと、押圧型のスイッチとを有する。タッチパネルは、表示装置の表示部の前方（操作面側）に配置される。押圧型のスイッチは、所定の配線基板に単体のスイッチ部品を配置して、表示部に隣接する位置にその配線基板を設置することで構成される。すなわち、この構成の入力操作部では、スイッチを実装した配線基板と、タッチパネルとを別々に外部の電気回路に接続して検出しなければならない。

　そこで本実施の形態の入力装置は、センサ電極付き部材にスイッチ機能を付加して、スイッチ機能の作動状態をセンサ電極付き部材の配線基板を通じて検出できる構成とする。センサ電極付き部材の一例は、タッチパネルがある。

　（実施の形態１）
　ここで本開示の実施の形態１の入力装置について図１および図２を参照しながら説明する。図１は本開示の実施の形態１による入力装置を模式的に示す断面図、図２は入力装置の要部の分解斜視図である。

　図１および図２に示すように、入力装置２００は、基板１００とセンサ電極付き部材１１０とを有する。基板１００は、シート状の基材１と、第一電極１１と、第二電極２２と、スイッチ部品である可動部材３０と、を有する。センサ電極付き部材１１０は、基板１００を配置する配置面１１０Ａと、第一電極１１に容量結合する第三電極１３３と、第二電極２２に容量結合する第一センサ電極１４０と、第三電極１３３と第一センサ電極１４０に接続された配線基板１４５（図２参照）を有する。

　なお、接続箇所は図２には示していないが、第三電極１３３と第一センサ電極１４０は配線基板１４５（図２参照）を通じて外部の電気回路に接続される。なお、配線基板１４５にフレキシブル基板（ＦＰＣ（Flexible Printed Circuit））が用いられると望ましい。

　［基板１００の構成］
　ここで、基板１００について説明する。シート状の基材１は、例えばポリイミドやＰＥＴ（polyethylene terephthalate）等の樹脂シート製である。基材１は、複数の樹脂シートの積層構成であると望ましい。基材１の裏面には全面に粘着部３が形成されている。第一電極１１および第二電極２２は、基材１に配置されている。第一電極１１、第二電極２２の形状は特に限定されない。以下では図２に示す形状について説明する。

　第一電極１１は、図２に示すように、リング状部１３と、所定面積を確保する形状で設けた第一部分１５と、第一連結部１７と、を有する。第一電極１１は、外部接続用の配線には接続されていない。なお、第一部分１５の形状は特に限定されない。そして、第一電極１１の材質は例えば銅である。

　リング状部１３は例えば円形のリング状である。リング状部１３は、基材１の裏面とは反対の表面に露出している。そして、第一部分１５は、例えば図２に示すように矩形状である。リング状部１３と第一部分１５とは第一連結部１７で連結されている。第一連結部１７は例えばスルーホールを含む細幅形状である。

　なお、リング状部１３と第一部分１５と第一連結部１７とは一体形成されていてもよい。リング状部１３と第一部分１５と第一連結部１７は個々に設けられて電気的に接続されていてもよい。

　また、第一部分１５は、基材１の表面または裏面に露出するように設けられてもよい。第一部分１５は、基材１の厚み方向の中間層に設けられてもよい。例えば、リング状部１３と第一部分１５とが配置される基材１における位置に応じて、第一連結部１７はスルーホールを含む構成とすればよい。

　第二電極２２は、中央部２４と、所定面積を確保するような形状である第二部分２６と、第二連結部２８と、を有する。第二電極２２は第一電極１１と電気的に独立している。そして、第一電極１１と同様に、第二電極２２は、外部接続用の配線には接続されていない。なお、第二部分２６の形状は特に限定されない。そして、第二電極２２の材質は例えば銅である。

　中央部２４は、リング状部１３の中央位置に配置されている。中央部２４は、基材１の表面に露出して配置されている。第二部分２６は、例えば図２に示すように矩形状である。中央部２４と第二部分２６との間は第二連結部２８で連結されている。第二連結部２８は例えばスルーホールを含む細幅形状である。中央部２４と第二部分２６と第二連結部２８とは、一体形成されていてもよい。中央部２４と第二部分２６と第二連結部２８は、個々に設けられて電気的に接続されていてもよい。

　なお、第一部分１５と同様に、第二部分２６も基材１の表面または裏面に露出するように設けられてもよい。また第一部分１５と同様に、第二部分２６は基材１の厚み方向の中間層に設けられてもよい。そして、例えば、中央部２４と第二部分２６が配置される基材１における位置に応じて、第二連結部２８はスルーホールを含む構成とすればよい。そして、基材１の表面に第二連結部２８を設ける場合には、例えば、第一電極１１との接触を防止するように介在する絶縁層を設ければよい。別の方法として、リング状部１３をＣ字状の外形として、Ｃ字の開口部に第二連結部２８を配置させたりするようにしてもよい。

　図１に示すように、基材１の表面には、可動部材３０が保持されている。可動部材３０は弾性を有する導電金属板からなる。可動部材３０の素材は、例えばＳＵＳ(Steel Use Stainless)製や銅製の薄い金属板である。可動部材３０の形状は、上方に凸形状になるドーム状または橋絡状等である。可動部材３０が基材１にどのように保持されるかは、特に限定されない。例えば絶縁シートの裏面に設けた粘着層で可動部材３０の頂点部を保持させ、その周囲位置の粘着層を基材１の表面に粘着させる。

　可動部材３０は、下端がリング状部１３に接するように配置されている。つまり、可動部材３０は第一電極１１と常に接触している。可動部材３０は、下面が中央部２４に間隔をあけて対向している。後述する操作体１７０が可動部材３０の中央部を押すことができるように、可動部材３０は配置されている。そして、可動部材３０は、凸形状の中央部が押し下げられると、中央部が反転して下方に撓み、第一電極１１と第二電極２２とが電気的に接続する。可動部材３０の反転動作時には操作感触（クリック感触）が得られる。中央部を押す力が除かれると可動部材３０は元の形状に自己復帰する。以上の説明から判るように、可動部材３０は、押圧された際に、変移する変移部を有し、変移部の変移時に操作感触が得られるスイッチ部品として配置されている。

　以上のように構成された基板１００は、粘着部３を介して、センサ電極付き部材１１０の配置面１１０Ａに装着されている。基板１００がセンサ電極付き部材１１０に装着されている状態では、第一電極１１は外部の電気回路には接続されていない。同様に第二電極２２も外部の電気回路には接続されていない。つまり、第一電極１１および第二電極２２を外部の電気回路に接続させることなく、基板１００は、センサ電極付き部材１１０の配置面１１０Ａに装着されている。換言すれば、基板１００は、回路として第一電極１１および第二電極２２のみで閉じている。そして回路として閉じた状態で基板１００はセンサ電極付き部材１１０の配置面１１０Ａに配置されている。

　なお、センサ電極付き部材１１０に基板１００を装着する方法や配置する方法は特に限定されない。配置面１１０Ａに粘着部３が形成されていてもよいし、粘着部３を介在させることなく基板１００がセンサ電極付き部材１１０に配置されてもよい。センサ電極付き部材１１０に対する基板１００の装着位置は、例えば、基材１の外形の一部または基材１に設けた孔や切り欠きと、センサ電極付き部材１１０の装着位置に設けたマークまたは目印となる外形との間の距離などを用いて確認可能に構成すると望ましい。

　［センサ電極付き部材１１０の構成］
　次にセンサ電極付き部材１１０について説明する。センサ電極付き部材１１０は、図１に示すように、第一部材１２１、第二部材１２２、第三部材１２３を有する。第一部材１２１、第二部材１２２、第三部材１２３は、例えば板状に形成された樹脂体やガラス、または樹脂シートからなる。なお、図２には第一部材１２１は開示していない。

　センサ電極付き部材１１０の配置面１１０Ａは、第一部材１２１の表面である。第一部材１２１の裏面と第二部材１２２の表面とは、粘着層１２５Ａで貼り合わせられている。第二部材１２２の裏面と第三部材１２３の表面とは、粘着層１２５Ｂで貼り合わせられている。

　そして、センサ電極付き部材１１０には、図１および図２に示すように、第三電極１３３と第四電極１３４と第五電極１３５と第六電極１３６とが設けられている。第三電極１３３と第四電極１３４と第五電極１３５と第六電極１３６とは互いに電気的に独立し、また第一電極１１、第二電極２２に対しても電気的に独立している。

　第三電極１３３と第四電極１３４は第二部材１２２に設けられている。そして、第五電極１３５と第六電極１３６は第三部材１２３に設けられている。第四電極１３４は受信電極であり、第六電極１３６は送信電極である。つまり、センサ電極付き部材１１０は、第四電極１３４と第六電極１３６とによって構成される第一センサ電極１４０を有する。

　第三電極１３３は第一部分１５の下方に位置し、第三電極１３３と第一部分１５は対向している。換言すれば、第三電極１３３と第一部分１５は、容量結合するように配置されている。図２に示すように、第三電極１３３には、第三配線１３３Ａが接続されている。第三電極１３３と第三配線１３３Ａは一体形成されていてもよい。

　第四電極１３４は第二部分２６の下方に位置し、第四電極１３４と第二部分２６は対向している。換言すれば、第四電極１３４と第二部分２６は、容量結合する位置に配置されている。図２に示すように、第四電極１３４には、第四配線１３４Ａが接続されている。第四電極１３４と第四配線１３４Ａとは一体形成されていてもよい。

　第五電極１３５は第三電極１３３の下方に位置し、第五電極１３５と第三電極１３３は対向している。図２に示すように、第五電極１３５には、第五配線１３５Ａが接続されている。第五電極１３５と第五配線１３５Ａとは一体形成されていてもよい。なお、第三電極１３３と第五電極１３５は、何れか一方のみを第一部分１５との間で容量結合するように配置した構成であってもよい。

　第六電極１３６は第四電極１３４の下方に位置し、第六電極１３６と第四電極１３４は対向している。図２に示すように、第六電極１３６には、第六配線１３６Ａが接続されている。第六電極１３６と第六配線１３６Ａとは一体形成されていてもよい。

　そして、第三配線１３３Ａ、第四配線１３４Ａ、第五配線１３５Ａ、第六配線１３６Ａは、配線基板１４５の対応する配線に接続されている。つまり、第三電極１３３と第四電極１３４と第五電極１３５と第六電極１３６は配線基板１４５を通じて外部の電気回路に接続されている。

　なお、図２においては、図面が複雑になるのを避けるため、第三配線１３３Ａ、第四配線１３４Ａ、第五配線１３５Ａ、第六配線１３６Ａが、配線基板１４５の対応する配線に接続されている構成については開示していない。本実施の形態の実際の構成は、上述した通り、第三配線１３３Ａ、第四配線１３４Ａ、第五配線１３５Ａ、第六配線１３６Ａは、配線基板１４５の対応する配線に接続されている。

　なお、第一センサ電極１４０は、第二部材１２２に配置する第四電極１３４と、第三部材１２３に配置する第六電極１３６で構成する以外であってもよい。例えば、第二部材１２２に第四電極１３４と第六電極１３６の両方を設け、第一センサ電極１４０を構成してもよい。この場合、第二部材１２２の一方の面に第四電極１３４を設け、他方の面に第六電極１３６を設けてもよい。他の例としては、第四電極１３４と第六電極１３６のそれぞれを櫛歯形状を含む外形にして、櫛歯どうしが入れ子状態になるように第四電極１３４と第六電極１３６を第二部材１２２の同じ面に配置してもよい。これらの構成に加えて第一部分１５との間で容量結合する第三電極１３３のみを第二部材１２２に配置した構成とすれば、第三部材１２３および粘着層１２５Ｂを有する構成にする必要がなくなる。さらには、第三電極１３３、第四電極１３４、第六電極１３６を第一部材１２１の裏面に設けることなども可能であり、この場合、第一部材１２１の裏面を絶縁層などで覆えば、第二部材１２２を有する構成にする必要はない。

　基板１００は、センサ電極付き部材１１０の配置面１１０Ａに装着されている。そして、配置面１１０Ａ上には、基板１００の配置位置を除いて粘着層１５０が設けられており、粘着層１５０を介して前面部材１６０が配置面１１０Ａに平行になるように配置されている。前面部材１６０は、樹脂シートまたは樹脂体、ガラスなどで形成されている。前面部材１６０には貫通孔１６５が設けられている。貫通孔１６５は、可動部材３０の上方に位置するように設けられている。貫通孔１６５には操作体１７０が配置されている。操作体１７０は、貫通孔１６５の内壁でガイドされている。そして操作体１７０が図１における下方に向かって移動すると、操作体１７０の下端に形成されている小突起が、可動部材３０の中央部を押し下げる。操作体１７０の材質は例えば樹脂製である。

　以上のように、入力装置２００は構成されている。

　［入力装置２００の動作］
　次に、入力装置２００の動作について説明する。入力装置２００への非操作状態を『第一の状態』と表し、使用者が操作体１７０を押し下げる操作をした時の状態を『第二の状態』と表す。

　＜第一の状態＞
　まず、第一の状態の入力装置２００の動作について説明する。第一の状態では第一センサ電極１４０（第四電極１３４と第六電極１３６）は作動している。つまり、配線基板１４５を介して、第六電極１３６は駆動され、第四電極１３４はスキャンされて外部の電気回路で検出されている。そして、第一の状態では、配線基板１４５を介して、第三電極１３３および第五電極１３５はグランドの電位になっている。このため交流成分において、第一電極１１は、第三電極１３３に容量結合することでグランドの電位に電気的に接続されている。

　＜第二の状態＞
　次に第二の状態の入力装置２００の動作について説明する。

　使用者が操作体１７０を押し下げる操作をすると、可動部材３０の中央部が反転し、可動部材３０の中央部が第二電極２２の中央部２４に接触した状態になる。この状態が第二の状態である。第二の状態では、導電性を有する可動部材３０を介して、第一電極１１と第二電極２２との間は導通している。そして、上述したように交流成分において第一電極１１はグランドの電位に電気的に接続されているため、第二の状態になると、交流成分において第二電極２２もグランドの電位に電気的に接続される。これによって第二電極２２と第一センサ電極１４０との間で電気的変化が生じる。つまり、第二電極２２と第一センサ電極１４０との間で静電容量の変化が生じて、この変化は第一センサ電極１４０および配線基板１４５を通じて外部の電気回路で検出される。

　以上に説明したように、使用者による操作体１７０の押し下げ操作時に、入力装置２００ではセンサ電極付き部材１１０の配線基板１４５を通じて第二の状態に移行したことを検出することができる。換言すれば、入力装置２００は、押し下げ操作に応じて作動するスイッチ機能を有し、配線基板１４５を通じてスイッチ機能が作動状態であることを検出可能である。

　なお、スイッチを使用する使用者に操作状態を把握可能とするには、変移部の変移時にクリック感触を得られる可動部材３０を用いると望ましい。そして、可動部材３０を介して第一電極１１と第二電極２２との間を導通させる構成であるため、操作体１７０は導電性を有しない樹脂製などで構成できる。また、操作者がグローブなどをした指で操作体１７０を押し下げ操作をした場合を含めて、スイッチ機能が作動していることは確実に検出できる。

　＜第二の状態から第一の状態への遷移＞
　第二の状態から操作体１７０への押し下げ操作力を除くと、可動部材３０は元の上方への凸形状に自己復帰し、可動部材３０の復帰動作に応じて操作体１７０は、元の位置に押し上げられて、第一の状態に戻る。つまり、操作体１７０への押し下げ操作力を除くと、可動部材３０の変移部が中央部２４から離れて第一電極１１と第二電極２２は電気的な独立状態に戻る。これによって第二電極２２と第一センサ電極１４０との間で電気的変化が生じて、操作体１７０への押し下げ状態が解除されたことが第一センサ電極１４０および配線基板１４５を通じて外部の電気回路で検出される。

　以上のように、入力装置２００では押圧操作の有無が検出可能である。そして、基板１００をセンサ電極付き部材１１０に配置することで入力装置２００を構成できるので、入力装置２００の薄型化を図れる。さらに、操作者は、可動部材３０からのクリック感触から操作体１７０の操作状態を把握できる。なお、操作体１７０は必ずしも直線的に移動する構成である必要はない。例えば、支点を中心として傾倒可能に操作体を配置して、操作体の傾倒時に可動部材３０を押し下げる構成などにしてもよい。

　以上の通り、スイッチ部品として可動部材３０が用いられる入力装置２００について説明した。スイッチ部品としては、電子部品として完成された単体のスイッチを用いることも可能である。単体のスイッチとしては、例えば、ケースに配置された第一固定接点と第二固定接点とを有し、押圧操作に応じて変移する変移部を有する可動接点で第一固定接点と第二固定接点とが電気的に接続され、第一固定接点からの第一端子と第二固定接点からの第二端子との間が導通するような構成がある。そして、この単体のスイッチをスイッチ部品として用いる場合、基板１００の第一電極１１に第一端子用のランドを設け、また第二電極２２に第二端子用のランドを設けて、第一端子と第二端子とを対応するランドに半田付けして単体のスイッチを実装する。この場合でも可動接点の変移に応じて操作感触が得られることが望ましい。なお、スイッチ部品としては、所定操作による動作時に第一電極１１と第二電極２２との間の電気的接続を可能とすればよく、可動部材３０や単体のスイッチに限定はされない。

　［実施の形態１のまとめ］
　実施の形態１の入力装置２００は、基板１００と、センサ電極付き部材１１０とで構成されている。基板１００は、シート状の基材１と、基材１に配置された第一電極１１および第二電極２２と、第一電極１１と第二電極２２との間を電気的に接続させる可動部材３０（スイッチ部品）と、を有する。センサ電極付き部材１１０は、基板１００を配置する配置面１１０Ａと、第一電極１１に容量結合する第三電極１３３と、第二電極２２に容量結合する第一センサ電極１４０と、第三電極１３３および第一センサ電極１４０に接続された配線基板１４５と、を有する。

　基板１００は基材１の表面に形成される粘着部３をさらに有し、基板１００は粘着部３を介してセンサ電極付き部材１１０の配置面１１０Ａに装着される。

　可動部材３０（スイッチ部品）は動作時に変移する変移部を有し、変移部の変移時に操作感触が得られる。

　（実施の形態２）
　次に、本開示の実施の形態２について図３～図５を参照しながら説明する。

　図３は本開示の実施の形態２による入力装置４００を搭載した電子機器３００の正面図、図４は電子機器３００において表示部３７０と入力装置４００との配置関係を示す模式的な断面図、図５は入力装置４００の要部であるタッチパネル５００において第一カバー部材６１０を除いて示す平面図である。

　図４に示すように、電子機器３００は、表示装置３６０と、入力装置４００と、を有する。電子機器３００は、図３に示すように、筐体の前方面の中央位置に矩形状の窓部３４０を有する。窓部３４０内の領域は透明性を有する。窓部３４０の周囲は非透明な枠状部３２０になっている。窓部３４０の形状は矩形状以外であってもよい。表示装置３６０は、図４に示すように、入力装置４００の後方位置に配置されている。表示装置３６０の表示部３７０は前方の窓部３４０（図３参照）に向けられている。

　図４に示すように、入力装置４００は、基板１００と静電容量式のタッチパネル５００とを有する。タッチパネル５００は、所謂カバーレンズである第一カバー部材６１０を含み、透明性を有する。タッチパネル５００は上述したセンサ電極付き部材１１０に相当する。そして、タッチパネル５００では、第一カバー部材６１０の表面が基板１００を配置する配置面５００Ａになっている。そして、配置面５００Ａに基板１００が配置されている。

　さらに第一カバー部材６１０に重ねて、粘着層１５０を介して前面部材１６０に相当する第二カバー部材６２０が配置されている。第二カバー部材６２０も所謂カバーレンズであり、透明性を有する。第一カバー部材６１０と第二カバー部材６２０は、樹脂体や樹脂製シート、もしくはガラス等からなる。なお、第一カバー部材６１０と第二カバー部材６２０との間に所定厚みを確保するために、さらに他のカバーレンズを介在させるなどとしてもよい。なお、電子機器３００の前面の筐体を第二カバー部材６２０で共用した構成として、枠状部３２０（図３参照）を加飾部などで形成してもよい。

　タッチパネル５００の詳細構成は限定されない。以下では、図４に示す第一基板５１０と第二基板５２０とを貼り合わせた構成のタッチパネル５００を事例として説明する。なお、以後の説明で実施の形態１と重複する部分は簡略化して説明する。

　タッチパネル５００は、図４に示すように、第一カバー部材６１０と、第一基板５１０と、第二基板５２０と、座標位置検出用の第二センサ電極５５０と、第一基板５１０と第二基板５２０とを貼り合せる粘着層５８０Ａと、第一カバー部材６１０と第一基板５１０とを貼り合せる粘着層５８０Ｂとを有する。第一基板５１０は上述の第二部材１２２に相当し、第二基板５２０は上述の第三部材１２３に相当する。粘着層５８０Ａは上述の粘着層１２５Ｂに相当する。粘着層５８０Ｂは上述の粘着層１２５Ａに相当する。

　第二センサ電極５５０は、送信電極５６０と受信電極５７０とで構成されている。第二センサ電極５５０は、窓部３４０と同じ領域もしくはそれよりも少し大きい領域で設置されている。送信電極５６０は第二基板５２０に配置され、受信電極５７０は第一基板５１０に配置されている。送信電極５６０は例えば帯状である。複数の送信電極５６０は互いに略平行関係で第二基板５２０に配列されている。受信電極５７０も例えば帯状である。複数の受信電極５７０は互いに略平行関係で第一基板５１０に配列されている。図４では、複数の送信電極５６０と複数の受信電極５７０とが直交するように配置されている。なお、送信電極５６０と受信電極５７０とは互いに交差する配置関係でもよい。

　複数の送信電極５６０は、第二基板５２０上で引き回された配線(図示せず)を介して配線基板６５０（図５参照）に接続されている。同様に複数の受信電極５７０も、第一基板５１０上で引き回された配線(図示せず)を介して配線基板６５０（図５参照）に接続されている。

　基板１００は、粘着部３を介して配置面５００Ａに装着されている。基板１００は基材１と第一電極１１と第二電極２２と可動部材３０とを有する。基板１００に配置するスイッチ部品として、可動部材３０の他に、電子部品として完成された単体のスイッチを用いてもよいことは実施の形態１と同様である。

　なお、本実施の形態では、第一電極１１の第一部分１５および第二電極２２の第二部分２６が平面視で枠状部３２０と重なるように、基板１００は配置面５００Ａに装着されている。

　第二カバー部材６２０は、配置面５００Ａに対して平行になるように配置されている。第二カバー部材６２０には、可動部材３０の上方の位置に貫通孔１６５が設けられている。貫通孔１６５には操作体１７０が直線的に移動可能なように配置されている。操作体１７０は、下端に小突起を有し、小突起で可動部材３０の中央部を押し下げることが可能である。操作体１７０の材質は例えば樹脂製である。これらの構成については、実施の形態１と同様である。なお、例えば、操作体１７０は、押圧された際に傾倒動作をし、傾倒動作に応じて可動部材３０を押し下げる構成であってもよい。この構成についても実施の形態１と同様である。

　なお、操作体１７０を設ける代わりに、例えば、第二カバー部材６２０よりも下方に片持ち梁部を配置して、片持ち梁部の自由端で可動部材３０を押し下げ可能に構成してもよい。この場合、第二カバー部材６２０の対応箇所を押圧すると、この押圧に応じて自由端を下方に移動可能になるように片持ち梁部を構成する。この構成の場合では、第二カバー部材６２０の押圧箇所および片持ち梁部を、透明性を有する材質で形成することで、押圧箇所の下方位置の表示部３７０が視認可能になる。

　タッチパネル５００は、図４に示すように、第二電極２２における第二部分２６に対向する下方位置に第一センサ電極８００をさらに有する。第一センサ電極８００は、上述した第一センサ電極１４０に相当し、第四電極１３４と第六電極１３６とで構成されている。

　さらに、タッチパネル５００は、図４および図５に示すように、外部からのノイズなどの流入を防ぐために、外縁箇所にベタ状に設けたグランド部７００を有する。グランド部７００は、第一基板５１０の外縁のほぼ全周を囲んで第一基板５１０に設けられているグランド部７００Ａと、第二基板５２０の外縁のほぼ全周を囲んで第二基板５２０に設けられているグランド部７００Ｂで構成されている。そして、図４に示すように、このグランド部７００が第一電極１１の第一部分１５に対向している。つまり、タッチパネル５００ではグランド部７００Ａが第三電極１３３となり、グランド部７００Ｂが第五電極１３５となっている。グランド部７００Ａおよび７００Ｂは配線基板６５０（図５参照）に接続されている。

　第一センサ電極８００の２つの電極のうち、受信側の電極である第四電極１３４は、第一基板５１０に設けられている。第四電極１３４に接続されている第四配線１３４Ａ（図５参照）は第一基板５１０上で引き回されて、配線基板６５０に接続されている。第一センサ電極８００の２つの電極のうち送信側の第六電極１３６は、第二基板５２０に設けられている。第六電極１３６に接続されている第六配線１３６Ａ（図５参照）は第二基板５２０上で引き回されて、配線基板６５０に接続されている。配線基板６５０は例えばＦＰＣ基板である。

　以上の説明から明らかなように、入力装置４００では、一つの配線基板６５０（図５参照）を介して第一センサ電極８００と座標位置検出用に設けた第二センサ電極５５０を外部の電気回路に接続可能に構成している。このため、電子機器３００へ入力装置４００を搭載する時における組み込み工数は少ない。そして、本実施の形態では、第三電極１３３および第五電極１３５をグランド部７００で構成しているので、図２に示す実施の形態１のように第三電極１３３の第三配線１３３Ａおよび第五電極１３５の第五配線１３５Ａをわざわざ設ける必要がない。よって、外形を小型化できる。なお、基板１００が配置される位置は特に限定されない。つまり、第三電極１３３の配置位置は適宜設定できるので、例えば基板１００の全体または一部を窓部３４０（図３参照）内に配置させたり、基板１００の全体を窓部３４０の外に配置させたりできる。入力装置４００は、以上のように構成されている。

　［入力装置４００の動作］
　続いて、入力装置４００の動作について説明する。

　入力装置４００への非操作状態を『第一の状態』と表し、使用者が操作体１７０を押し下げる操作をした時の状態を『第二の状態』と表す。

　＜第一の状態＞
　まず、第一の状態の入力装置４００の動作について説明する。入力装置４００が非操作状態である第一の状態では、第一センサ電極８００、第二センサ電極５５０は順に駆動されている。なお、第二センサ電極５５０は通常の座標位置検出時の動作であるため説明を省略する。第一センサ電極８００では、第六電極１３６が駆動され、第四電極１３４はスキャンされている。つまり、第一センサ電極８００での静電容量は配線基板６５０を通じて外部の電気回路で検出されている。そして、グランド部７００の一部を共用して構成された第三電極１３３および第五電極１３５はグランドの電位である。このために第一電極１１は、第三電極１３３に容量結合することで交流成分においてグランドの電位に電気的に接続されている。

　ここで、使用者による座標入力操作について簡単に説明する。使用者は、表示装置３６０の表示部３７０に表示された表示内容を視認して、入力装置４００の窓部３４０（図３参照）内の位置にタッチ操作をする。これによって、タッチパネル５００の対応する箇所で静電容量の変化を生じる。この静電容量の変化を第二センサ電極５５０を介して外部の電気回路で検出して、電子機器３００の相応する動作（例えば画面の遷移など）が行われる。

　＜第二の状態＞
　次に、使用者が操作体１７０を操作して電子機器３００を使用する場合について説明する。使用者が操作体１７０を押圧すると、操作体１７０はタッチパネル５００側に向って移動する。そして、この操作に応じて可動部材３０の変移部が変移して、第一電極１１および第二電極２２の間が可動部材３０を介した導通状態である第二の状態になる。押圧操作時に可動部材３０からクリック感触が得られると望ましい。

　第一電極１１と第二電極２２との導通状態になると、交流成分において第一電極１１はグランド部７００に電気的に接続される。よって、交流成分において第二電極２２もグランド部７００に電気的に接続される。このために、第二電極２２と第一センサ電極８００との間に電気的変化を生じる。つまり、第二電極２２と第一センサ電極８００との間に静電容量の変化が生じて、これを第一センサ電極８００および配線基板６５０を通じて外部の電気回路で検出できる。すなわち、操作体１７０への押し下げ操作状態であることが検出できる。

　このように、実施の形態２の入力装置４００では、第一電極１１および第二電極２２を外部の電気回路に接続することなく基板１００をタッチパネル５００に配置するのみで、押し下げ操作の検出が可能である。つまり実施の形態２の入力装置４００では、スイッチ機能を付加できて、かつ、タッチパネル５００の配線基板６５０を通じてこのスイッチ機能の動作状態を検出できる。このため、電子機器３００へ入力装置４００を搭載する時、一つの配線基板６５０（図５参照）を外部の電気回路に接続するのみで済み、入力装置４００を電子機器３００へ搭載する時の工数増加を抑えることができる。なお、本実施の形態では、スイッチ機能を付加するために基板１００を用いているので、厚み寸法の大幅な増加なども抑えることができる。

　なお、実施の形態２では第三電極１３３及び第五電極１３５の代わりにグランド部７００を用いた構成で説明したが、実施の形態１と同様に、第三電極１３３と第五電極１３５を個別に設けた構成にしてもよい。この場合でも、第三電極１３３および第五電極１３５は配線基板６５０を介して外部の電気回路に接続可能になるように構成すればよい。そして、第三電極１３３および第五電極１３５の電位は、グランドの電位以外であってもよい。

　また、実施の形態２のタッチパネル５００は第一カバー部材６１０を有する構成で説明したが、第一カバー部材６１０を有しないタッチパネルなどで構成してもよい。なお、基板１００を配置する配置面は適宜設定すればよい。

　［実施の形態２のまとめ］
　実施の形態２の入力装置４００は、基板１００と、タッチパネル５００（センサ電極付き部材）で構成されている。基板１００は、シート状の基材１と、基材１に配置された第一電極１１および第二電極２２と、第一電極１１と第二電極２２との間を電気的に接続させる可動部材３０（スイッチ部品）と、を有する。タッチパネル５００（部材）は、基板１００を配置する配置面５００Ａと、第一電極１１に容量結合する第三電極１３３と、第二電極２２に容量結合する第一センサ電極８００と、第三電極１３３および第一センサ電極８００に接続された配線基板６５０と、を有する。

　基板１００は基材１の表面に形成される粘着部３をさらに有し、基板１００は粘着部３を介してタッチパネル５００の配置面５００Ａに装着される。

　可動部材３０（スイッチ部品）は、動作時に変移する変移部を有し、変移部の変移時に操作感触が得られる。

　実施の形態２におけるタッチパネル５００は静電容量式である。そして、タッチパネル５００は、第一カバー部材６１０を有し、第一カバー部材６１０の表面が配置面５００Ａとなっている。

　更に実施の形態２におけるタッチパネル５００は、第二センサ電極５５０を有しており、第二センサ電極５５０は、座標位置を検出することが可能である。第二センサ電極５５０は、配線基板６５０を介して外部の電気回路に接続可能である。

　更に、タッチパネル５００は、グランド部７００を有し、グランド部７００は、第三電極１３３を兼ねている。

　本開示にかかる入力装置によれば、センサ電極付き部材（部材）にスイッチ機能を付加して、スイッチ機能の作動状態をセンサ電極付き部材の配線基板を通じて検出できる。本開示の入力装置を各種電子機器などに用いると有用である。

　１　基材
　３　粘着部
　１１　第一電極
　１３　リング状部
　１５　第一部分
　１７　第一連結部
　２２　第二電極
　２４　中央部
　２６　第二部分
　２８　第二連結部
　３０　可動部材（スイッチ部品）
　１００　基板
　１１０　センサ電極付き部材（部材）
　１１０Ａ，５００Ａ　配置面
　１２１　第一部材
　１２２　第二部材
　１２３　第三部材
　１２５Ａ，１２５Ｂ，１５０，５８０Ａ，５８０Ｂ　粘着層
　１３３　第三電極
　１３３Ａ　第三配線
　１３４　第四電極
　１３４Ａ　第四配線
　１３５　第五電極
　１３５Ａ　第五配線
　１３６　第六電極
　１３６Ａ　第六配線
　１４０，８００　第一センサ電極
　１４５，６５０　配線基板
　１６０　前面部材
　１６５　貫通孔
　１７０　操作体
　２００，４００　入力装置
　３００　電子機器
　３２０　枠状部
　３４０　窓部
　３６０　表示装置
　３７０　表示部
　５００　タッチパネル
　５１０　第一基板
　５２０　第二基板
　５５０　第二センサ電極
　５６０　送信電極
　５７０　受信電極
　６１０　第一カバー部材
　６２０　第二カバー部材
　７００，７００Ａ，７００Ｂ　グランド部

Claims

　シート状の基材と、前記基材に配置された第一電極および第二電極と、前記第一電極と前記第二電極との間を電気的に接続させるスイッチ部品と、を有する基板と、
　前記基板を配置する配置面と、前記第一電極に容量結合する第三電極と、前記第二電極に容量結合する第一センサ電極と、前記第三電極および前記第一センサ電極に接続された配線基板と、を有する部材と、
を備えた入力装置。
　前記基板は、前記基材の表面に形成される粘着部をさらに有し、
　前記基板は、前記粘着部を介して前記部材の前記配置面に装着される、
請求項１に記載の入力装置。
　前記スイッチ部品は、動作時に変移する変移部を有し、
　前記変移部の変移時に操作感触が得られる、
請求項１に記載の入力装置。
　前記第三電極は、グランドの電位である、
請求項１に記載の入力装置。
　前記部材が、タッチパネルであり、
　前記タッチパネルは静電容量式である、
請求項１に記載の入力装置。
　前記タッチパネルは、カバー部材を有し、
　前記カバー部材の表面が前記配置面である、
請求項５に記載の入力装置。
　前記タッチパネルは、第二センサ電極を有しており、
　前記第二センサ電極は、座標位置を検出することが可能であり、
　前記第二センサ電極は、前記配線基板を介して外部の電気回路に接続可能である、
請求項５に記載の入力装置。
　前記タッチパネルは、グランド部を有し、
　前記グランド部は、前記第三電極を兼ねている、
請求項５に記載の入力装置。