WO2018128167A1 - 肌用シート - Google Patents

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井上 和美
悠 柴原
健 豊永
幸人 末次
大助 西尾
宏一 豊島
武田 徹
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株式会社新菱
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Abstract

従来の肌用シートに比べ肌に水素ガスを多く供給できる肌用シートを提供する。 水素ガス含有層(10)を有する肌用シート(1)であり;水素ガス含有層(10)は、液状媒体を含む基材(12)に溶存する水素ガスおよび基材(12)内に包含された気泡状態の水素ガス(14)を含み;水素ガス含有層(10)中の気泡状態の水素ガス(14)の含有率が、0.1~70体積%[v/w]である、肌用シート(1)。

Description

肌用シート
 本発明は、肌用シートに関する。
 本願は、2017年1月6日に、日本出願された特願2017-001000号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 近年、水素ガスについては、活性酸素を除去する機能、生物活性を高める機能等の様々な機能を有することが期待されている。そのため、水素ガスを含む化粧料、食品、飲料等が注目されている。
 肌に水素ガスを効率よく供給するためのアイテムとしては、肌に水素ガスを供給する水素保持層と、水素保持層の肌と接しない側を覆う水素反射層とを有する肌用シートが提案されている(特許文献1)。
特開2014-213064号公報
 特許文献1の肌用シートにおける水素保持層は、精製水に水素ガスを溶存させた水素水をベースとした肌用剤(化粧水、クリーム、ジェル、軟膏等)からなる(特許文献1の段落[0022])。そのため、水素保持層の水素ガス含有率は、最大でも20℃の水に対する水素ガスの飽和溶解度の1.6ppm(2体積%[v/w])程度であり、わずかでしかない。
 肌に水素ガスを多く供給して、水素ガスが有する様々な機能を十分に発現させるためには、肌用シートに含まれる水素ガスの含有率をさらに増やすことが望まれる。
 本発明は、従来の肌用シートに比べ肌に水素ガスを多く供給できる肌用シートを提供する。
 本発明は、下記の態様を有する。
 <1>水素ガス含有層を有する肌用シートであり;前記水素ガス含有層は、液状媒体を含む基材に溶存する水素ガスおよび前記基材内に包含された気泡状態の水素ガスを含み;前記水素ガス含有層中の前記気泡状態の水素ガスの含有率が、0.1~70体積%[v/w]である、肌用シート。
 <2>前記水素ガス含有層の前記基材が、ゲル化剤または増粘剤をさらに含む、前記<1>の肌用シート。
 <3>前記ゲル化剤または増粘剤が、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ペクチン、グアーガム、タマリンドガム、グルコマンナン、カロブビーンガム、キサンタンガム、プルラン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸誘導体、カルボキシビニルポリマー、カルボキシビニルポリマー誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン誘導体、ポリアクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、前記<2>の肌用シート。
 <4>前記水素ガス含有層の全面を覆う水素ガスバリア層をさらに有する、前記<1>~<3>のいずれかの肌用シート。
 <5>前記水素ガスバリア層が、前記水素ガス含有層を収容し、かつ一部に開口が形成された包装部と、前記開口を塞ぐように前記開口のまわりの前記包装部に剥離可能に貼着された蓋体部とを有する、前記<4>の肌用シート。
 本発明の肌用シートは、従来の肌用シートに比べ肌に水素ガスを多く供給できる。
本発明の肌用シートの一例を示す断面図である。 肌に貼付する直前の肌用シートの一例を示す断面図である。
 以下の用語の定義は、本明細書および請求の範囲にわたって適用される。
 「ゲル化剤」とは、水素結合等による物理的凝集または共有結合等による架橋によって液状媒体を保持できる網目構造を形成し得る化合物をいう。
 「増粘剤」とは、液状媒体に粘性を付与し得る化合物をいう。
 「水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率(体積%[v/w])」とは、水素ガス含有層の所定質量(100g)に気泡状態で含まれる水素ガスの体積(cm)の割合をいう。
 「液状組成物」とは、ゲル化剤または増粘剤と液状媒体とを含み、ゲル化または増粘化させる前の組成物をいう。
 「ゲル状組成物」とは、ゲル化剤を含む液状組成物をゲル化させた組成物をいう。
 「粘性組成物」とは、増粘剤を含む液状組成物を増粘化させた組成物をいう。
 「液状媒体に対する水素ガスの飽和溶解度」とは、液状媒体(水等)に対する水素ガスの大気圧下での飽和溶解度をいう。なお、飽和溶解度を規定する「ガスの溶解」は、ヘンリーの法則が成立し、ガスが圧力に応じて分子状で溶解している状態である。
 水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率は、次のように求める。大気圧、25℃の条件下で水素ガス含有層の0.5~1gをGC分析で用いるヘッドスペースGC分析用サンプル瓶(容量:20mL)に精秤して入れ、水の10mLを加えて密閉する。サンプル瓶を手でよく振った後、超音波洗浄機で十分に混合する。サンプル瓶を70℃に加熱し、水素ガス含有層から気泡が消えるまで70℃で加熱を続ける。気泡が消えた後、サンプル瓶内の気相ガスを採取して、ガスクロマトグラフ(GC)分析(TCD検出器)によって水素ガスを定量し、水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率(体積%[v/w%])を算出する。水に対する水素ガスの飽和溶解度は、20℃で1.6ppm(2体積%[v/w])、70℃で1.5ppm(1.8体積%[v/w])であってほとんど変わらない、すなわち水素ガス含有層の基材(ほぼ水)中の溶存水素ガスの量は測定前後でほとんど変わらない為、前記方法によって求めた水素ガスの含有率は、基材内に包含された気泡状態の水素ガスの含有率と見なすことができる。
 本明細書および請求の範囲において数値範囲を示す「~」は、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
 図1~図2における寸法比は、説明の便宜上、実際のものとは異なったものである。
<肌用シート>
 本発明の肌用シートは、水素ガス含有層を有する。
 本発明の肌用シートは、水素ガス含有層からの水素ガスの気相中への揮散を抑える点から、水素ガス含有層の全面を覆う水素ガスバリア層をさらに有することが好ましい。
<水素ガス含有層>
 水素ガス含有層は、液状媒体を含む基材に溶存する水素ガスおよび基材内に包含された気泡状態の水素ガスを含む。
 すなわち、水素ガス含有層は、液状媒体に対する水素ガスの飽和溶解度(液状媒体が水の場合は20℃で1.6ppm(2体積%[v/w]))に相当する溶存水素ガスと、基材の液状媒体に溶解しきれなかった余剰の水素ガスである気泡状態の水素ガスを含んでいる。
 (気泡状態の水素ガス)
 水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率は、0.1~70体積%[v/w]であり、2~60体積%[v/w]が好ましく、6~50体積%[v/w]がより好ましく、10~45体積%[v/w]がさらに好ましい。水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率が前記範囲の下限値以上であれば、基材中の溶存水素ガスの量と合計した水素ガス含有層中の全水素ガスの含有率が、溶存水素ガスのみである従来の肌用シート(最大でも20℃の水に対する水素ガスの飽和溶解度の1.6ppm(2体積%[v/w])程度)に比べ多くなり、肌に水素ガスを多く供給できる。水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率が前記範囲の上限値までは、基材内への水素ガスの気泡分散が可能である。
 水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率は、後述する製造方法において、ゲル化剤または増粘剤の量、液状組成物に気泡状態の水素ガスを包含させる際の水素ガスの供給量ならびに液状組成物の撹拌条件(回転数、時間等)等を調整することによって調製できる。
 (基材)
 基材は、水素ガス含有層において水素ガスを溶存するとともに気泡状態の水素ガスを包含するためのベースとなるものであり、液状媒体を必須成分として含む。
 基材は、気泡状態の水素ガスを長時間包含でき、かつ水素ガス含有層からの水素ガスの放出速度を制御できる点から、ゲル化剤または増粘剤をさらに含むことが好ましい。
 基材としては、気泡状態の水素ガスを長時間包含でき、かつ水素ガス含有層からの水素ガスの放出速度を制御できるとともに、水素ガス含有層の形状を保持できる点から、ゲル状組成物または粘性組成物からなるものが好ましい。
 基材は、必要に応じて、化粧料に用いられる原料をさらに含んでいてもよい。化粧料に用いられる原料としては、化粧料のベースとなる他の成分(ただし、液状媒体、ゲル化剤および増粘剤を除く。);化粧料に各種機能を付与する薬剤;視覚、嗅覚等に作用する満足感を付与する官能的特徴付与原料;化粧料の品質を保持する品質保持原料薬剤等が挙げられる。
 (液状媒体)
 液状媒体は、ゲル化剤や増粘剤、および他の成分を溶解または分散させるための媒体となるものである。
 液状媒体としては、ゲル化剤または増粘剤を溶解させる点から、ゲル化剤または増粘剤を溶解可能な水および炭素数が1~5の低級アルコール、グリコールから選ばれる少なくとも1種の液状媒体が好ましい。水としては、精製水等が挙げられる。低級アルコールとしては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール等が挙げられる。
 液状媒体としては、水を含む水性媒体が好ましい。水性媒体は、低級アルコールをさらに含んでいてもよい。水性媒体中の水の割合は、水性媒体(100質量%)のうち、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、100質量%が特に好ましい。
 水性媒体中の水の割合が前記範囲の下限値以上であれば、ゲル化しやすく、基材中に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間にわたり保持しやすい。
 (ゲル化剤、増粘剤)
 ゲル化剤としては、例えば、天然物由来の蛋白類または多糖類、水素結合性基を有するポリマー、凝集性の疎水性基を有するポリマー、架橋性官能基を有するポリマー、多官能モノマー、単官能モノマー、シリコーン系ポリマー、カルボキシビニルポリマーまたはその誘導体等が挙げられる。
 天然物由来の蛋白類または多糖類としては、例えば、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ペクチン、グルコマンナン、プルラン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどのアルギン酸誘導体、アウレオバシジウム培養液、スクシノグリカン、アマシードガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、ウェランガム、カシアガム、ガティガム、カードラン、カラヤガム、カロブビーンガム、キサンタンガム、キトサン、グアーガム、グアーガム酵素分解物、酵母細胞壁、サイリウムシードガム、サバクヨモギシードガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、タラガム、デキストラン、トラガントガム、トロロアオイ、微小繊維状セルロース、ファーセレラン、フクロノリ抽出物、マクロホモプシスガム、ラムザンガム、レバン、オクラ抽出物、海藻セルロース、褐藻抽出物、コンニャクイモ抽出物、サツマイモセルロース、ダイズ多糖類、ナタデココ、カルボキシメチルセルロース、アガロース等が挙げられる。
 ゲル化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
 増粘剤としては、水溶性高分子等が挙げられる。水溶性高分子としては、有機系水溶性高分子、無機系水溶性高分子が挙げられる。
 有機系水溶性高分子としては、天然高分子(キサンタンガム、マンナン、ペクチン等)、セルロース系半合成高分子(カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等)、合成高分子(カルボキシビニルポリマー、カルボキシビニルポリマー誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドンおよびポリビニルピロリドン誘導体、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリル酸およびポリスチレンスルホン酸、シリコーン(ジメチコン、環状ジメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、架橋型のジメチルポリシロキサン、メチルシロキサン網状重合体、ポリエーテル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、アメジコン等)等が挙げられる。
 無機系水溶性高分子としては、粘土鉱物の一種であるべントナイト等が挙げられる。
 増粘剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
 ゲル化剤または増粘剤としては、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ペクチン、グルコマンナン、プルラン、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸誘導体、アウレオバシジウム培養液、スクシノグリカン、アマシードガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、ウェランガム、カシアガム、ガティガム、カードラン、カラヤガム、カロブビーンガム、キサンタンガム、キトサン、グアーガム、グアーガム酵素分解物、酵母細胞壁、サイリウムシードガム、サバクヨモギシードガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、タラガム、デキストラン、トラガントガム、トロロアオイ、微小繊維状セルロース、ファーセレラン、フクロノリ抽出物、マクロホモプシスガム、ラムザンガム、レバン、オクラ抽出物、海藻セルロース、褐藻抽出物、コンニャクイモ抽出物、サツマイモセルロース、ダイズ多糖類、ナタデココ、カルボキシメチルセルロース、アガロース、カルボキシビニルポリマー、カルボキシビニルポリマー誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン誘導体、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、シリコーンからなる群から選ばれる1種または2種以上であることが好ましく、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ペクチン、グアーガム、タマリンドガム、グルコマンナン、カロブビーンガム、キサンタンガム、プルラン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸誘導体、カルボキシビニルポリマー、カルボキシビニルポリマー誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン誘導体、ポリアクリル酸からなる群から選ばれる1種または2種以上であることがより好ましく、ゼラチンがさらに好ましい。
 (他の成分)
 他の成分(ただし、液状媒体、ゲル化剤および増粘剤を除く。)としては、界面活性剤、油性成分、粉末成分等が挙げられる。
 界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。
 非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン誘導体、反応性界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等が挙げられる。
 陰イオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、その他のスルフォン酸塩、反応性界面活性剤、脂肪酸塩、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物等が挙げられる。
 陽イオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
 両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド等が挙げられる。
 油性成分としては、油脂類(ヒマシ油、ツバキ油、オリーブ油、アプリコット油等)、高級脂肪酸類(ステアリン酸等)、ロウ類(ミツロウ、ホホバ油等)、炭化水素類(ワセリン、流動パラフィン、スクワラン等)、高級アルコール(セタノール、イソステアリルアルコール等)、エステル類(モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド等の脂肪酸エステル)等が挙げられる。
 粉末成分としては、有色顔料(アルミナ等)、白色顔料(酸化チタン、酸化亜鉛等)、パール剤(酸化鉄、雲母系合成パール等)、体質顔料(タルク、カオリン、マイカ等)等が挙げられる。
 (薬剤)
 薬剤としては、保湿成分(柔軟剤、エモリエント剤)、収斂剤(制汗剤)、清涼剤、紫外線防止剤、他の薬剤等が挙げられる。
 保湿成分としては、加水分解コラーゲン、グリセリン、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ベタイン、ヒアルロン酸、ラベンダー油等が挙げられる。
 収斂剤としては、クエン酸、乳酸、硫酸アルミニウム、レモン水、ハマメリス等が挙げられる。
 清涼剤としては、メントール、エチルアルコール、カンフル、ユーカリ油等が挙げられる。
 紫外線防止剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、オクチルトリアゾン等が挙げられる。
 他の薬剤としては、美白剤(ビタミンCまたはその誘導体)、育毛剤、にきび用剤、ふけ・かゆみ用剤、腋臭防止剤、抗炎症剤(グリチルリチン酸ジカリウム等)、殺菌剤、栄養剤、賦活剤、生体生理機能向上剤等が挙げられる。
 (官能的特徴付与原料)
 官能的特徴付与原料としては、香料、色素等が挙げられる。
 香料としては、植物または動物由来の天然香料、有機合成された合成香料等が挙げられる。
 色素としては、厚生労働省が定める化粧料に使用できるタール色素(有機合成色素等)、動植物または微生物から抽出された天然色素、無機顔料等が挙げられる。
 (品質保持原料)
 品質保持原料としては、防腐剤、酸化防止剤、金属封鎖剤(金属イオン元素封止剤)、褪色防止剤、緩衝剤等が挙げられる。
 防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル(パラベン)、ソルビン酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、第四級アンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等)、クロロキシジン、ペンチレングリコール、フェノキシエタノール等が挙げられる。
 酸化防止剤としては、トコフェロール(ビタミンE)、アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
 金属封鎖剤としては、キレート剤(エデト酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩(EDTA)、クエン酸等)等が挙げられる。
 (基材における各成分の割合)
 基材における液状媒体の割合は、基材(100質量%)のうち、50~99質量%が好ましく、55~97質量%がより好ましく、65~95質量%がよりさらに好ましい。液状媒体の割合が前記範囲の上限値以下であれば、液状組成物が十分にゲル化され、基材中に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間にわたり保持しやすい。液状媒体の割合が前記範囲の下限値以上であれば、液状組成物の流動性が保たれるために、液状組成物に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間封じ込めることができる。
 基材がゲル化剤を含む場合、ゲル化剤の割合は、基材(100質量%)のうち、1~50質量%が好ましく、3~45質量%がより好ましく、5~35質量%がさらに好ましい。ゲル化剤の割合が前記範囲の下限値以上であれば、液状組成物が十分にゲル化され、基材中に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間にわたり保持しやすい。ゲル化剤の割合が前記範囲の上限値以下であれば、液状組成物の流動性が保たれるために、液状組成物に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間封じ込めることができる。
 基材が増粘剤を含む場合、増粘剤の割合は、粘性組成物からなる基材(100質量%)のうち、0.01~10質量%が好ましく、0.02~5質量%がより好ましい。増粘剤の割合が前記範囲の下限値以上であれば、増粘効果が十分に発揮され、基材中に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間にわたり保持しやすい。増粘剤の割合が前記範囲の上限値以下であれば、液状組成物の流動性が保たれるために、液状組成物に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間封じ込めることができる。
 液状媒体の割合は、組成物(100質量%)のうち、90~99.99質量%が好ましく、95~99.98質量%がより好ましい。液状媒体の割合が前記範囲の上限値以下であれば、増粘効果が十分に発揮され、基材中に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間にわたり保持しやすい。液状媒体の割合が前記範囲の下限値以上であれば、液状組成物の流動性が保たれるために、液状組成物に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間封じ込めることができる。
 基材が他の成分を含む場合、他の成分、薬剤、官能的特徴付与原料、および品質保持原料の割合は、肌用シートに要求される特性、機能等に応じて公知の配合割合の範囲内で適宜選択すればよい。
<水素ガスバリア層>
 水素ガスバリア層としては、水素ガスの透過ロスを抑制するために、水素ガスを透過しにくい材料からなるものが好ましい。水素ガスバリア層の材料としては、例えば、アルミニウム箔からなる層を有するパウチ(アルミパウチ)、水素ガス透過性の低いフィルム、金属箔(アルミニウム箔等)、これらを組み合わせた複合材料等が挙げられる。
 水素ガスバリア層としては、肌用シートの保管中においては、水素ガス含有層からの水素ガスの気相中への揮散を抑え、肌用シートを肌に貼付する際には、水素ガス含有層を容易に露出できる点から、水素ガス含有層を収容し、かつ一部に開口が形成された包装部と、開口を塞ぐように開口のまわりの包装部に剥離可能に貼着された蓋体部とを有するものが好ましい。
<肌用シートの製造方法>
 本発明の肌用シートは、例えば、下記の工程(I)~工程(IV)を順次有する方法で製造できる。
 工程(I):ゲル化剤または増粘剤と液状媒体とを含む液状組成物の調製。
 工程(II):液状組成物への気泡状態の水素ガスの包含。
 工程(III):気泡状態の水素ガスを包含する液状組成物を金型に入れ、ゲル化または増粘化させてシート状の水素ガス含有層を得る。
 工程(IV):必要に応じて、水素ガス含有層の全面を水素ガスバリア層で覆う。
 (工程(I))
 工程(I)は、ゲル化剤または増粘剤と液状媒体とを含む液状組成物を調製する工程である。
 液状組成物は、例えば、溶解槽にゲル化剤または増粘剤と液状媒体とを仕込み、撹拌によってゲル化剤または増粘剤を液状媒体に溶解させることによって調製できる。液状組成物には、ゲル化剤または増粘剤および液状媒体以外の他の成分をさらに添加してもよい。
 液状組成物の調製に用いられる装置としては、撹拌機付きの槽または釜が挙げられる。装置の材料は、本発明の効果を損なわない範囲内で、ゲル化剤、増粘剤、液状媒体、水素ガス等に対する耐食性;使用温度における耐熱性;液状組成物への溶出等を考慮して選択できる。装置の材料としては、ステンレス鋼材、ガラスライニング、フッ素樹脂ライニング、プラスチック等が挙げられる。また、引火性の水素ガスを使用するため、引火または爆発を防止できる安全対策を講じた装置対応も考慮する必要がある。
 (工程(II))
 工程(II)は、工程(I)の後、液状組成物に気泡状態の水素ガスを包含させる工程である。
 液状組成物に水素ガスを供給することによって、気泡状態の水素ガスを包含した液状組成物を得る。気泡状態の水素ガスを包含した液状組成物にはゲル化剤または増粘剤および液状媒体以外の他の成分をさらに添加してもよい。
 水素ガス供給時の液状組成物の粘度は、1~30,000mPa・sが好ましく、10~20,000mPa・sがより好ましく、100~10,000mPa・sがさらに好ましい。液状組成物の粘度が前記範囲の下限値未満では、液状組成物中に水素ガスを気泡として分散しやすいが、水素ガスが浮上しやすく液状組成物中に留まりにくい。液状組成物の粘度が前記範囲の上限値を超えると、液状組成物中に水素ガスを気泡として分散しにくく、水素ガスの均一分散が困難となる。
 すなわち、液状組成物の粘度が前記下限値以上であれば、液状組成物中に水素ガスの気泡としての分散に当って、水素ガスの浮上を制御しやすく、水素ガスを液体組成物中に留めやすい。また、液状組成物の粘度が前記上限値以下であれば、液状組成物中に水素ガスを気泡として均一に分散しやすい。
 水素ガス供給時の液状組成物の温度については、前記した液状組成物の粘度範囲が達成できる温度であればよく、適宜設定すればよい。
 水素ガスの供給量は、液状組成物中に溶解した水素ガスと気泡状態の水素ガスとの合計量が、液状媒体(水等)に対する水素ガスの飽和溶解度を超える量となる量であり、最終的に得られる水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率が、0.1~70体積%[v/w]となる量である。
 ゲル化剤または増粘剤および液状媒体の仕込量、水素ガスの供給量は、所望する水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率に応じて適宜設定すればよい。また、液状組成物の温度および粘度についても、ゲル化剤または増粘剤および液状媒体の種類、所望する水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率に応じて適宜設定すればよい。
 工程(II)に用いられる装置としては、液状組成物に水素ガスを所望する気泡として均一に分散できる装置であれば、公知の気液分散操作に用いられる装置、設備を用いることができる。装置の材料は、本発明の効果を損なわない範囲内で、ゲル化剤、増粘剤、液状媒体、水素ガス等に対する耐食性;使用温度における耐熱性;液状組成物への溶出等を考慮して選択できる。
 工程(II)においては、液状組成物を撹拌した状態で、液状組成物に水素ガスを供給する;または、液状組成物を撹拌せずに、液状組成物に水素ガスを供給した後、振とうすることが好ましい。
 撹拌方法としては、撹拌機を用いる方法、ホモミキサーを用いる方法、ラインミキサーを用いる方法等が挙げられる。
 振とう方法としては、振とう機を用いる方法等が挙げられる。
 (工程(III))
 工程(III)は、工程(II)の後、気泡状態の水素ガスを包含する液状組成物をゲル化または増粘化させて水素ガス含有マテリアルを得る工程である。
 気泡状態の水素ガスを包含する液状組成物を金型に入れ、ゲル化または増粘化させてシート状の水素ガス含有層を得る。
 液状組成物に包含された気泡状態の水素ガスの揮散ロスを極力低減するために、液状組成物のゲル化または増粘化はできる限り速やかに行うことが好ましい。
 液状組成物がゲル化剤を含む場合は、液状組成物をゲル化することによってゲル状組成物からなる基材が形成される。
 ゲル化方法は、ゲル化剤の種類に応じた方法を適宜選択すればよい。
 ゲル化方法としては、ゲル化剤が天然物由来の蛋白類または多糖類のようにゲル化温度を有する場合は、ゲル化剤のゲル化温度以下に液状組成物を冷却することによって液状組成物をゲル化する方法が挙げられる。
 ゲル化方法としては、ゲル化剤が架橋性官能基を有するポリマーのように架橋性基を有する場合は、ゲル化剤の架橋反応によって液状組成物をゲル化する方法が挙げられる。
 液状組成物が増粘剤を含む場合は、液状組成物を増粘化することによって増粘組成物組成物からなる基材が形成される。
 増粘方法は、増粘剤の種類に応じた方法を適宜選択すればよい。
 増粘方法としては、増粘剤が天然高分子のようにゲル化温度を有する場合は、増粘剤のゲル化温度以下に液状組成物を冷却することによって液状組成物を増粘する方法が挙げられる。
 増粘方法としては、増粘剤がカルボキシビニルポリマーおよびその誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンおよびこれらの誘導体からなる群から選ばれる1種以上である場合は、増粘剤を中和剤によって中和することによって液状組成物を増粘する方法が挙げられる。
 中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、アミン類(トリエタノールアミン、トリエチルアミン、ジイソプロパノールアミン、ジ(2-エチルヘキシル)アミン等)等が挙げられる。中和剤としては、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが好ましい。
 (工程(IV))
 工程(IV)は、工程(III)の後、必要に応じて、水素ガス含有層の全面を水素ガスバリア層で覆う工程である。
 シート状の水素ガス含有層をそのまま肌用シートとして用いてもよく、必要に応じて、水素ガス含有層の全面を水素ガスバリア層で覆ったものを肌用シートとして提供してもよい。
 気泡状態の水素ガスの気相中への揮散ロスを抑制するために、水素ガス含有層の全面を水素ガスバリア層で覆う作業はできる限り速やかに行うことが好ましい。
<肌用シートの具体例>
 図1は、本発明の肌用シートの一例を示す断面図である。
 肌用シート1は、液状媒体を含む基材12に溶存する水素ガスおよび基材12内に包含された気泡状態の水素ガス14を含む水素ガス含有層10と;水素ガス含有層10の全面を覆う水素ガスバリア層20と;肌用シート1を肌に貼付し、固定するための両面テープ40とを有する。
 水素ガスバリア層20は、水素ガス含有層10を収容し、かつ一部に開口22aが形成されたアルミパウチからなる包装部22と;開口22aを塞ぐように開口22aのまわりの包装部22に剥離可能に貼着された蓋体部24とを有する。
 蓋体部24は、アルミニウム箔26と粘着剤層28とを有するアルミテープ30と;粘着剤層28が開口22aにおいて外部に露出した水素ガスバリア層20に接触しないように、開口22aに対応する粘着剤層28の表面に設けられた保護フィルム32とを有する。
 両面テープ40は、開口22aを塞ぐ蓋体部24の周囲を囲むように、包装部22の周縁部の表面に設けられる。
 両面テープ40は、包装部22の表面に接する粘着剤層42と、粘着剤層42の表面を保護する離型フィルム44とを有する。
 肌用シート1は、図2に示すように、蓋体部24および離型フィルム44を肌用シート1から剥離した状態とした後、開口22a側が肌に接するように肌に押し付けられ、粘着剤層42の粘着力にて肌に貼付される。
 なお、本発明の肌用シートは、液状媒体を含む基材に溶存する水素ガスおよび基材内に包含された気泡状態の水素ガスを含み、かつ気泡状態の水素ガスの含有率が0.1~70体積%[v/w]である水素ガス含有層を有するものであればよく、図示例のものに限定はされない。
<作用機序>
 以上説明した本発明の肌用シートにあっては、液状媒体を含む基材に溶存する水素ガスおよび基材内に包含された気泡状態の水素ガスを含み、かつ気泡状態の水素ガスの含有率が0.1~70体積%[v/w]である水素ガス含有層を有するため、基材中には、液状媒体(水等)に対する水素ガスの飽和溶解度と等しい量の水素ガスが溶解していることになる。すなわち、基材中に溶解した水素ガスと気泡状態の水素ガスとの合計量は、液状媒体に対する水素ガスの飽和溶解度(従来の肌用シートに含まれる水素ガスの量)を超える量となる。このように水素ガスを多く含む肌用シートは、従来の肌用シートに比べ肌に水素ガスを多く供給でき、水素ガスが有する様々な機能(活性酸素を除去する機能、生物活性を高める機能等)を十分に発現できる。
 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<測定>
 実施例における物性の測定方法、肌用シートの評価方法を以下に示す。
 (水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率)
 大気圧、25℃の条件下で水素ガス含有層の0.5~1gをGC分析で用いるヘッドスペースGC分析用サンプル瓶(容量:20mL)に精秤して入れ、水を10mL加えて密閉した。サンプル瓶を手でよく振った後、超音波洗浄機で十分に混合した。サンプル瓶を70℃に加熱し、水素ガス含有層から気泡が消えるまで70℃で加熱を続けた。気泡が消えた後、サンプル瓶内の気相ガスを採取して、GC分析(TCD検出器)によって水素ガスを定量し、水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率(体積%[v/w%])を算出した。
 (肌の老化抑制)
 肌の老化の指標として、肌の角層におけるカルボニル化タンパクレベルについて下記のように評価した。
 肌用シートを30分間肌に貼付した。肌用シートを貼付した肌の部分をテープによってストリッピングして、角層を剥離した。テープの粘着剤側の表面に塩化ビニル樹脂系接着剤を薄く延ばし、接着剤によってテープをスライドガラスに貼着し、接着剤を十分に乾燥させた。テープ付きスライドガラスをエタノールに10分間浸漬させ、角層の脱水を行った。テープ付きスライドガラスを乾燥させた後、キシレンに一晩浸漬させた。スライドガラスからテープを剥離させ、テープを乾燥させた。テープを2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸ナトリウム塩(MES-Na)バッファーに3分間浸漬させた。テープを50μMのフルオレセイン-5-チオセミカルバジド(FTSC)を含むMES-Naバッファーに浸漬させた。テープをリン酸緩衝生理食塩水(Ca、Mg不含)(PBS(-))にて洗浄した。テープをグリセリンにて封入した後、蛍光顕微鏡にて蛍光検出(蛍光:532nm、励起:482nm)および画像取り込みを行い、画像部分における角層部分の平均輝度をPhotoshop(Adobe社製)を用いて算出し、得られた輝度値をカルボニル化タンパクレベルとした。数値が低いほど活性酸素除去機能が高い。
<実施例1>
 容器にゼラチンの7kgおよび水の13kgを入れ、40℃に加温してゼラチン水溶液を調製した。ゼラチン水溶液を撹拌しながら、ゼラチン水溶液に水素ガスを通気し、気泡状態の水素ガスを包含する高粘度のゼラチン水溶液を得た。ゼラチン水溶液をシート成形用の金型に入れ、徐々に冷却し、水素ガス含有層を形成した。水素ガス含有層をそのまま肌用シートとして用いた。肌用シート(水素ガス含有層)は、基材中に溶解した水素ガスおよび気泡状態の水素ガスを含んでいた。水素ガス含有層中の気泡状態の水素ガスの含有率は、30体積%[v/w]であった。肌用シートを貼付した後の肌の角層におけるカルボニル化タンパクレベルを表1に示す。
<比較例1>
 水素ガスを通気しないこと以外は実施例1と同様にして肌用シートを得た。肌用シートは、基材中に溶解した水素ガスおよび気泡状態の水素ガスを含んでいない。肌用シートを貼付した後の肌の角層におけるカルボニル化タンパクレベルを表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示すように、気泡状態の水素ガスを含む実施例1の肌用シートを貼付した方が、角層のカルボニル化が抑制され、肌の老化が抑制されていることがわかる。
 本発明の肌用シートは、肌に水素ガスを多く供給して、水素ガスが有する様々な機能を十分に発現できる肌用シートとして有用である。
 1 肌用シート、
 10 水素ガス含有層、
 12 基材、
 14 気泡状態の水素ガス、
 20 水素ガスバリア層、
 22 包装部、
 22a 開口、
 24 蓋体部、
 26 アルミニウム箔、
 28 粘着剤層、
 30 アルミテープ、
 32 保護フィルム、
 40 両面テープ、
 42 粘着剤層、
 44 離型フィルム。

Claims (5)

  1.  水素ガス含有層を有する肌用シートであり、
     前記水素ガス含有層は、液状媒体を含む基材に溶存する水素ガスおよび前記基材内に包含された気泡状態の水素ガスを含み、
     前記水素ガス含有層中の前記気泡状態の水素ガスの含有率が、0.1~70体積%[v/w]である、肌用シート。
  2.  前記水素ガス含有層の前記基材が、ゲル化剤または増粘剤をさらに含む、請求項1に記載の肌用シート。
  3.  前記ゲル化剤または増粘剤が、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ペクチン、グアーガム、タマリンドガム、グルコマンナン、カロブビーンガム、キサンタンガム、プルラン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸誘導体、カルボキシビニルポリマー、カルボキシビニルポリマー誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン誘導体、ポリアクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載の肌用シート。
  4.  前記水素ガス含有層の全面を覆う水素ガスバリア層をさらに有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の肌用シート。
  5.  前記水素ガスバリア層が、前記水素ガス含有層を収容し、かつ一部に開口が形成された包装部と、前記開口を塞ぐように前記開口のまわりの前記包装部に剥離可能に貼着された蓋体部とを有する、請求項4に記載の肌用シート。
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