JP6569885B2 - 水素ガス含有ゲル、これを含む化粧料、および水素ガス含有ゲルの製造方法 - Google Patents

水素ガス含有ゲル、これを含む化粧料、および水素ガス含有ゲルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水素ガス含有ゲル、ならびにこれを含む食品および化粧料に関する。
本願は、2017年1月11日に、日本出願された特願2017−002407号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
近年、水素ガスについては、活性酸素を除去する機能、生物活性を高める機能等の様々な機能を有することが期待されている。そのため、水素ガスを含む化粧料、食品、飲料等が注目されている。
水素ガスを含む化粧料としては、例えば、水素水にカルボキシポリマー等を加えた水溶液を中和剤で中和してゲル化したジェル(特許文献1)が提案されている。
また、水素ガスを含む食品としては、例えば、寒天、ゼラチン等の水溶液にマイクロバブル化した水素ガスを吹き込み、水溶液を冷却してゲル化したゲル(特許文献2)が提案されている。
特開2007−314496号公報 特開2009−165459号公報
特許文献1の化粧料は、水に水素ガスを溶存させた水素水をベースとしたものである。そのため、特許文献1の化粧料の水素ガス含有率は、最大でも20℃の水に対する水素ガスの飽和溶解度の1.6ppm(2体積%[v/w])程度であり、わずかでしかない。
一方、特許文献2の食品は、ゲル内にマイクロバブル化した水素ガスを封入したものであり、飽和水素水に含まれる水素ガスの2〜3倍の水素ガスを含むとされている。
水素ガスが有する様々な機能を十分に発現させるためには、食品や化粧料の全体に含まれる水素ガスの含有率をさらに増やすことが望まれる。しかし、水に対する水素ガスの飽和溶解度以上の水素ガスをゲル(ジェル)に含ませようとしても、水素ガスはゲルから抜け出しやすい状態となる。特に、高温環境下では、ゲルが融解するため、ゲルから水素ガスがさらに抜け出しやすい。
ゲルから抜け出した水素ガスは、引火するおそれがあるため、水素ガスを高濃度で含むゲルからは、保管中に水素ガスが抜け出しにくいことが望まれる。
本発明は、水素ガスを高濃度で含むにもかかわらず、保管中に水素ガスが抜け出しにくい水素ガス含有ゲル、ならびにこれを含む食品および化粧料を提供する。
本発明は、下記の態様を有する。
<1>ゲルと、前記ゲルに溶存する水素ガスおよび前記ゲル内に包含された気泡状態の水素ガスとを含む水素ガス含有ゲルであり;前記水素ガス含有ゲル中の前記気泡状態の水素ガスの含有率が、0.1〜70体積%[v/w]であり;前記ゲルのゲル融解温度が40℃以上である、または前記ゲルがゲル融解温度を有しない、水素ガス含有ゲル。
<2>前記ゲルが、ゲル化剤から形成された網目構造と液状媒体とを含み;前記ゲル化剤が、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ペクチン、グアーガム、タマリンドガム、グルコマンナン、カロブビーンガム、キサンタンガム、プルラン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸誘導体、カルボキシビニルポリマー、カルボキシビニルポリマー誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン誘導体、ポリアクリル酸およびシリコーンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、前記<1>の水素ガス含有ゲル。
<3>前記<1>または<2>の水素ガス含有ゲルを含む、食品。
<4>前記<1>または<2>の水素ガス含有ゲルを含む、化粧料。
本発明の水素ガス含有ゲルは、水素ガスを高濃度で含むにもかかわらず、保管中にゲルから水素ガスが抜け出しにくい。
本発明の食品は、水素ガスを高濃度で含むにもかかわらず、保管中に食品から水素ガスが抜け出しにくい。
本発明の化粧料は、水素ガスを高濃度で含むにもかかわらず、保管中に化粧料から水素ガスが抜け出しにくい。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
「ゲル」とは、水素結合等によるゲル化剤の物理的凝集または共有結合等によるゲル化剤の架橋によって形成された網目構造に液状媒体が保持されたものをいう。
「物理ゲル」とは、水素結合等によるゲル化剤の物理的凝集によって形成された網目構造に液状媒体が保持されたものをいう。
「化学ゲル」とは、共有結合等によるゲル化剤の架橋によって形成された網目構造に液状媒体が保持されたものをいう。
「ゲル化」とは、ゲル化剤と液状媒体とを含む液状組成物がゲル化剤から形成された網目構造と液状媒体とを含むゲルに変化することをいう。
「ゲル融解」とは、ゲル化剤から形成された網目構造と液状媒体とを含むゲルがゲル化剤と液状媒体とを含む液状組成物に変化することをいう。
「ゲル化剤」とは、水素結合等による物理的凝集または共有結合等による架橋によって液状媒体を保持できる網目構造を形成し得る化合物をいう。
「水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率(体積%[v/w])」とは、水素ガス含有ゲルの所定質量(100g)に気泡状態で含まれる水素ガスの体積(cm)の割合をいう。
「液状媒体に対する水素ガスの飽和溶解度」とは、液状媒体(水等)に対する水素ガスの大気圧下での飽和溶解度をいう。なお、飽和溶解度を規定する「ガスの溶解」は、ヘンリーの法則が成立し、ガスが圧力に応じて分子状で溶解している状態である。
水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率は、次のように求める。大気圧、25℃の条件下で水素ガス含有ゲルの0.5〜1gをGC分析で用いるヘッドスペースGC分析用サンプル瓶(容量:20mL)に精秤して入れ、水の10mLを加えて密閉する。サンプル瓶を手でよく振った後、超音波洗浄機で十分に混合する。サンプル瓶を70℃に加熱し、水素ガス含有ゲルから気泡が消えるまで70℃で加熱を続ける。気泡が消えた後、サンプル瓶内の気相ガスを採取して、ガスクロマトグラフ(GC)分析(TCD検出器)によって水素ガスを定量し、水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率(体積%[v/w%])を算出する。水に対する水素ガスの飽和溶解度は、20℃で1.6ppm(2体積%[v/w])、70℃で1.5ppm(1.8体積%[v/w])であってほとんど変わらない、すなわち水素ガス含有ゲルの基材であるゲル(ほぼ水)中の溶存水素ガスの量は測定前後でほとんど変わらない為、前記方法によって求めた水素ガスの含有率は、ゲル内に包含された気泡状態の水素ガスの含有率と見なすことができる。
ゲル化温度は、次のようにして求める。外壁に標準水銀温度計を添えた50mLのガラス製スクリュー瓶に、該スクリュー瓶の容量の約半分の液状組成物を入れて密栓したものを恒温水槽に浸し、75℃まで加温した後、恒温水槽を徐々に降温し、スクリュー瓶を45°および90°に傾けても液状組成物が流動しなくなったときの温度をゲル化温度とする。
ゲル融解温度は、次のようにして求める。外壁に標準水銀温度計を添えた50mLのガラス製スクリュー瓶に、該スクリュー瓶の容量の約半分のゲルを入れて密栓したものを恒温水槽に浸し、10℃まで冷却した後、恒温水槽を徐々に昇温し、スクリュー瓶を45°および90°に傾けた際にゲルが流動し始めたときの温度をゲル融解温度とする。
本明細書および請求の範囲において数値範囲を示す「〜」は、その前後に記載された数値を下限値および上限値として含むことを意味する。
<<水素ガス含有ゲル>>
本発明の水素ガス含有ゲルは、ゲルと、ゲルに溶存する水素ガスおよびゲル内に包含された気泡状態の水素ガスとを含む。
すなわち、水素ガス含有ゲルは、ゲルに含まれる液状媒体に対する水素ガスの飽和溶解度(液状媒体が水の場合は20℃で1.6ppm(2体積%[v/w]))に相当する溶存水素ガスと、ゲルに含まれる液状媒体に溶解しきれなかった余剰の水素ガスである気泡状態の水素ガスを含んでいる。
<気泡状態の水素ガス>
水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率は、0.1〜70体積%[v/w]であり、2〜60体積%[v/w]が好ましく、6〜50体積%[v/w]がより好ましく、10〜45体積%[v/w]がさらに好ましい。水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率が前記範囲の下限値以上であれば、ゲル中の溶存水素ガスの量と合計した水素ガス含有ゲル中の全水素ガスの含有率が、溶存水素ガスのみである従来の水素ガス含有ゲル(最大でも20℃の水に対する水素ガスの飽和溶解度の1.6ppm(2体積%[v/w])程度)に比べ多くなり、水素ガスが有する様々な機能を十分に発現できる。水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率が前記範囲の上限値までは、ゲル内への水素ガスの気泡分散が可能である。
水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率は、後述する製造方法において、ゲル化剤の量、液状組成物に気泡状態の水素ガスを包含させる際の水素ガスの供給量ならびに液状組成物の撹拌条件(回転数、時間等)等を適宜選択することによって調整できる。
<ゲル>
ゲルは、水素ガス含有ゲルにおいて水素ガスを溶存するとともに気泡状態の水素ガスを包含するためのベースとなるものであり、ゲル化剤から形成された網目構造と液状媒体とを含む。
ゲルは、必要に応じて、ゲル化剤から形成された網目構造および液状媒体以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。
ゲルは、物理ゲルと化学ゲルとに大別される。
(物理ゲル)
物理ゲルにおいては、網目構造がゲル化剤の物理的凝集によって形成されているため、加熱によって網目構造が解消されやすい。そのため、物理ゲルは加熱によって元の液状組成物に戻り得る。
物理ゲルを形成し得る液状組成物は、冷却によって液状組成物からゲルに変化するゲル化温度を有する。
物理ゲルを形成し得る液状組成物のゲル化温度は、0.5〜65℃が好ましく、10〜60℃がより好ましく、20〜55℃が更に好ましい。物理ゲルのゲル化温度が、前記範囲内であれば、水素ガス含有ゲルの通常の使用温度領域において、液状組成物をゲルの状態に維持しやすい。そのため、ゲルが気泡状態のガスを多く包含できる。また、ゲルが気泡状態のガスを長時間保持できることによって、ガスを長時間放出できる。
物理ゲルは、加熱によってゲルから液状組成物に変化するゲル融解温度を有する。
物理ゲルのゲル融解温度は、40℃以上であり、50℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましい。物理ゲルのゲル融解温度が前記範囲の下限値以上であれば、ゲルが融解しにくいため、水素ガス含有ゲルから水素ガスが抜け出しにくい。物理ゲルのゲル融解温度は高ければ高いほどよく、物理ゲルのゲル融解温度の上限値は特に限定されない。
物理ゲルのゲル融解温度は、後述する製造方法において、ゲル化剤の種類、ゲル化剤の濃度、ゲル化剤を2種以上用いる場合はゲル化剤の組み合わせ等を適宜選択することによって調整できる。
(化学ゲル)
化学ゲルにおいては、網目構造がゲル化剤の架橋によって形成されているため、網目構造が解消されにくい。そのため、化学ゲルは加熱等によって元の液状組成物に変化しない。すなわち、化学ゲルは、ゲル融解温度を有しない。
ゲル融解温度を有しない化学ゲルは、ゲルが融解しないため、水素ガス含有ゲルから水素ガスが抜け出しにくい。
ゲル融解温度を有しない化学ゲルは、後述する製造方法において、ゲル化剤の種類、ゲル化剤の濃度、ゲル化剤を2種以上用いる場合はゲル化剤の組み合わせ等を適宜選択することによって調製できる。
(ゲル化剤)
物理ゲルにおける網目構造を形成し得るゲル化剤としては、例えば、天然物由来の蛋白類または多糖類、水素結合性基を有するポリマー、凝集性の疎水性基を有するポリマー等が挙げられる。
天然物由来の蛋白類または多糖類としては、例えば、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ペクチン、グルコマンナン、プルラン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウムなどのアルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどのアルギン酸誘導体、アウレオバシジウム培養液、スクシノグリカン、アマシードガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、ウェランガム、カシアガム、ガティガム、カードラン、カラヤガム、カロブビーンガム、キサンタンガム、キトサン、グアーガム、グアーガム酵素分解物、酵母細胞壁、サイリウムシードガム、サバクヨモギシードガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、タラガム、デキストラン、トラガントガム、トロロアオイ、微小繊維状セルロース、ファーセレラン、フクロノリ抽出物、マクロホモプシスガム、ラムザンガム、レバン、オクラ抽出物、海藻セルロース、褐藻抽出物、コンニャクイモ抽出物、サツマイモセルロース、ダイズ多糖類、ナタデココ、カルボキシメチルセルロース、アガロース等が挙げられる。
物理ゲルにおける網目構造を形成し得るゲル化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
化学ゲルにおける網目構造を形成し得るゲル化剤としては、例えば、架橋性官能基を有するポリマー、多官能モノマー、単官能モノマー、シリコーン系ポリマー等が挙げられる。具体的には、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、カルボキシビニルポリマー誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドンおよびポリビニルピロリドン誘導体、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、シリコーン(ジメチコン、環状ジメチコン、メチルフェニルポリシロキサン、架橋型のジメチルポリシロキサン、メチルシロキサン網状重合体、ポリエーテル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、アメジコン等)等の合成高分子が挙げられる。
化学ゲルにおける網目構造を形成し得るゲル化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
物理ゲルと化学ゲルとでは、化学ゲルがゲル融解温度を有さない為、高温においても水素ガス含有ゲルから水素ガスが抜け出しにくく、好ましく用いられる。
ゲル化剤としては、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ペクチン、グルコマンナン、プルラン、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸誘導体、アウレオバシジウム培養液、スクシノグリカン、アマシードガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、ウェランガム、カシアガム、ガティガム、カードラン、カラヤガム、カロブビーンガム、キサンタンガム、キトサン、グアーガム、グアーガム酵素分解物、酵母細胞壁、サイリウムシードガム、サバクヨモギシードガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、タラガム、デキストラン、トラガントガム、トロロアオイ、微小繊維状セルロース、ファーセレラン、フクロノリ抽出物、マクロホモプシスガム、ラムザンガム、レバン、オクラ抽出物、海藻セルロース、褐藻抽出物、コンニャクイモ抽出物、サツマイモセルロース、ダイズ多糖類、ナタデココ、カルボキシメチルセルロース、アガロース、カルボキシビニルポリマー、カルボキシビニルポリマー誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドンおよびポリビニルピロリドン誘導体、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアクリル酸、ポリスチレンスルホン酸、シリコーンからなる群から選ばれる1種または2種以上であることが好ましく、ゼラチン、寒天、カラギーナン、ペクチン、グアーガム、タマリンドガム、グルコマンナン、カロブビーンガム、キサンタンガム、プルラン、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、アルギン酸塩、アルギン酸誘導体、カルボキシビニルポリマー、カルボキシビニルポリマー誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン誘導体、ポリアクリル酸およびシリコーンからなる群から選ばれる1種または2種以上であることがより好ましく、寒天、カラギーナン、カルボキシビニルポリマーからなる群から選ばれる1種または2種以上であることがさらに好ましい。
(液状媒体)
液状媒体は、液状媒体以外の成分を溶解または分散させるための媒体となるものである。
液状媒体としては、ゲル化剤を溶解させる点から、ゲル化剤を溶解可能な水および炭素数が1〜5の低級アルコール、グリコールから選ばれる少なくとも1種の液状媒体が好ましい。水としては、精製水等が挙げられる。低級アルコールとしては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げられる。グリコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール等が挙げられる。
液状媒体としては、水を含む水性媒体が好ましい。水性媒体は、低級アルコールをさらに含んでいてもよい。水性媒体中の水の割合は、水性媒体(100質量%)のうち、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、100質量%が特に好ましい。
水性媒体中の水の割合が前記範囲の下限値以上であれば、ゲル化しやすく、基材中に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間にわたり保持しやすい。また、引火しにくく好ましい。
(他の成分)
他の成分としては、食品添加物、化粧料に用いられる原料(ゲル化剤、液状媒体を除く。)等が挙げられる。
食品添加物としては、甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤(ただし、ゲル化剤を除く。)、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤、イーストフード、ガムベース、かんすい、苦味料、酵素、光沢剤、香料、酸味料、軟化剤、調味料、豆腐用凝固剤、乳化剤、水素イオン濃度調整剤(pH調整剤)、膨脹剤、栄養強化剤、その他の食品添加物が挙げられる。
化粧料に用いられる原料としては、化粧料のベースとなる他の成分(ただし、液状媒体、ゲル化剤を除く。);化粧料に各種機能を付与する薬剤;視覚、嗅覚等に作用する満足感を付与する官能的特徴付与原料;化粧料の品質を保持する品質保持原料薬剤等が挙げられる。
他の成分(ただし、液状媒体、ゲル化剤を除く。)としては、界面活性剤、油性成分、粉末成分等が挙げられる。
薬剤としては、保湿成分(柔軟剤、エモリエント剤)、収斂剤(制汗剤)、清涼剤、紫外線防止剤、他の薬剤等が挙げられる。
官能的特徴付与原料としては、香料、色素等が挙げられる。
品質保持原料としては、防腐剤、酸化防止剤、金属封鎖剤(金属イオン元素封止剤)、褪色防止剤、緩衝剤等が挙げられる。
他の成分の具体例としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリロイル乳酸カルシウム、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、プロポキシメチルセルロースナトリウム、プロポキシメチルセルロースカルシウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、安息香酸及びその塩、ソルビン酸及びその塩、パラオキシ安息香酸エステル類、デヒドロキシ酢酸ナトリウム、プロピオン酸及びその塩、白子蛋白、ポリリジン、ペクチン分解物、エリソルビン酸及びその塩、クエン酸イソプロピル、ジブチルヒドロキシトルエン、dl−α−トコフェロール、ノルジヒドログアヤレチック酸、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、ビタミン類各種、アミノ酸誘導体類、核酸類、脂質類、抗酸化剤類、抗糖化剤類、油脂類等が挙げられる。
他の成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(各成分の割合)
液状媒体の割合は、50〜99質量%が好ましく、55〜97質量%がより好ましく、65〜95質量%がさらに好ましい。液状媒体の割合が前記範囲の上限値以下であれば、液状組成物が十分にゲル化され、ゲル中に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間にわたり保持しやすい。液状媒体の割合が前記範囲の下限値以上であれば、液状組成物の流動性が保たれるために、液状組成物に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間封じ込めることができる。
水素ガス含有ゲルがゲル化剤を含む場合、ゲル化剤の割合は、ゲル(100質量%)のうち、1〜50質量%が好ましく、3〜45質量%がより好ましく、5〜35質量%がさらに好ましい。ゲル化剤の割合が前記範囲の下限値以上であれば、液状組成物が十分にゲル化され、ゲル中に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間にわたり保持しやすい。ゲル化剤の割合が前記範囲の上限値以下であれば、液状組成物の流動性が保たれるために、液状組成物に気泡状態の水素ガスを多量に、かつ長時間封じ込めることができる。
他の成分の割合は、水素ガス含有ゲルに要求される特性、機能等に応じて公知の配合割合の範囲内で適宜選択すればよい。
<水素ガス含有ゲルの製造方法>
本発明の水素ガス含有ゲルは、例えば、下記の工程(I)〜工程(III)を順次有する方法によって製造できる。
工程(I):ゲル化剤と液状媒体とを含む液状組成物の調製。
工程(II):液状組成物への気泡状態の水素ガスの包含。
工程(III):気泡状態の水素ガスを包含する液状組成物をゲル化させて水素ガス含有ゲルを得る。
(工程(I))
工程(I)は、ゲル化剤と液状媒体とを含む液状組成物を調製する工程である。
液状組成物は、例えば、溶解槽にゲル化剤と液状媒体とを仕込み、撹拌によってゲル化剤を液状媒体に溶解させることによって調製できる。液状組成物には、ゲル化剤および液状媒体以外の他の成分をさらに添加してもよい。
液状組成物の調製に用いられる装置としては、撹拌機付きの槽または釜が挙げられる。装置の材料は、本発明の効果を損なわない範囲内で、ゲル化剤、液状媒体、水素ガス等に対する耐食性;使用温度における耐熱性;液状組成物への溶出等を考慮して選択できる。装置の材料としては、ステンレス鋼材、ガラスライニング、フッ素樹脂ライニング、プラスチック等が挙げられる。また、引火性の水素ガスを使用するため、引火または爆発を防止できる安全対策を講じた装置対応も考慮する必要がある。
(工程(II))
工程(II)は、工程(I)の後、液状組成物に気泡状態の水素ガスを包含させる工程である。
液状組成物に水素ガスを供給することによって、気泡状態の水素ガスを包含した液状組成物を得る。気泡状態の水素ガスを包含した液状組成物にはゲル化剤および液状媒体以外の他の成分をさらに添加してもよい。
水素ガス供給時の液状組成物の粘度は、1〜30,000mPa・sが好ましい。10〜20,000mPa・sがより好ましく、100〜10,000mPa・sがさらに好ましい。液状組成物の粘度が前記範囲の下限値未満では、液状組成物中に水素ガスを気泡として分散しやすいが、水素ガスが浮上しやすく液状組成物中に留まりにくい。液状組成物の粘度が前記範囲の上限値を超えると、液状組成物中に水素ガスを気泡として分散しにくく、水素ガスの均一分散が困難となる。
水素ガス供給時の液状組成物の温度については、前記した液状組成物の粘度範囲が達成できる温度であればよく、適宜設定すればよい。
すなわち、液状組成物の粘度が前記下限値以上であれば、液状組成物中に水素ガスの気泡としての分散に当って、水素ガスの浮上を制御しやすく、水素ガスを液体組成物中に留めやすい。また、液状組成物の粘度が前記上限値以下であれば、液状組成物中に水素ガスを気泡として均一に分散しやすい。
水素ガスの供給量は、液状組成物中に溶解した水素ガスと気泡状態の水素ガスとの合計量が、液状媒体(水等)に対する水素ガスの飽和溶解度を超える量となる量であり、最終的に得られる水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率が、0.1〜70体積%[v/w]となる量である。
ゲル化剤および液状媒体の仕込量、水素ガスの供給量は、所望する水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率に応じて適宜設定すればよい。また、液状組成物の温度および粘度についても、ゲル化剤および液状媒体の種類、所望する水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率に応じて適宜設定すればよい。
工程(II)に用いられる装置としては、液状組成物に水素ガスを所望する気泡として均一に分散できる装置であれば、公知の気液分散操作に用いられる装置、設備を用いることができる。装置の材料は、本発明の効果を損なわない範囲内で、ゲル化剤、液状媒体、水素ガス等に対する耐食性;使用温度における耐熱性;液状組成物への溶出等を考慮して選択できる。
工程(II)においては、液状組成物を撹拌した状態で、液状組成物に水素ガスを供給する;または、液状組成物を撹拌せずに、液状組成物に水素ガスを供給した後、振とうすることが好ましい。
撹拌方法としては、撹拌機を用いる方法、ホモミキサーを用いる方法、ラインミキサーを用いる方法等が挙げられる。
振とう方法としては、振とう機を用いる方法等が挙げられる。
(工程(III))
工程(III)は、工程(II)の後、気泡状態の水素ガスを包含する液状組成物をゲル化させて水素ガス含有ゲルを得る工程である。
気泡状態の水素ガスを包含する液状組成物をゲル化させて水素ガス含有ゲルを得る。
液状組成物に包含された気泡状態の水素ガスの揮散ロスを極力低減するために、液状組成物のゲル化はできる限り速やかに行うことが好ましい。
ゲル化方法は、ゲル化剤の種類に応じた方法を適宜選択すればよい。
ゲル化方法としては、ゲル化剤が物理ゲルを形成し得るゲル化剤(天然物由来の蛋白類または多糖類等)のようにゲル化温度を有する場合は、ゲル化剤のゲル化温度以下に液状組成物を冷却することによって液状組成物をゲル化する方法が挙げられる。
ゲル化方法としては、ゲル化剤が化学ゲルを形成し得るゲル化剤であり、かつ架橋性官能基を有するポリマーのように架橋性基を有する場合は、中和剤や架橋剤によるゲル化剤の架橋反応によって液状組成物をゲル化する方法が挙げられる。
<用途>
本発明の水素ガス含有ゲルの用途としては、食品、化粧料、医薬品、医薬部外品、畜産用飼料、養殖用飼料、細胞培養用基材等が挙げられる。
<作用機序>
以上説明した本発明の水素ガス含有ゲルにあっては、ゲルに溶存する水素ガスおよびゲル内に包含された気泡状態の水素ガスを含み、かつ気泡状態の水素ガスの含有率が0.1〜70体積%[v/w]であるため、ゲル中には、ゲルに含まれる液状媒体(水等)に対する水素ガスの飽和溶解度と等しい量の水素ガスが溶解していることになる。すなわち、ゲル中に溶解した水素ガスとゲル内に包含された気泡状態の水素ガスとの合計量は、液状媒体に対する水素ガスの飽和溶解度を超える量となる。このように水素ガスを多く含む水素ガス含有ゲルは、水素ガスを多く供給でき、水素ガスが有する様々な機能(活性酸素を除去する機能、生物活性を高める機能等)を十分に発現できる。
また、以上説明した本発明の水素ガス含有ゲルにあっては、ゲルのゲル融解温度が40℃以上である、またはゲルがゲル融解温度を有しないため、ゲルが融解しにくい、またはゲルが融解しない。よって、水素ガス含有ゲル中の前記気泡状態の水素ガスの含有率が0.1〜70体積%[v/w]であるような高濃度の水素ガスを含むにもかかわらず、保管中に水素ガス含有ゲルから水素ガスが抜け出しにくい。
<<食品>>
本発明の食品は、本発明の水素ガス含有ゲルを含む。
本発明の食品の用途としては、ゼリー、グミ、プリン、飲料用ゼリー、飴等が挙げられる。
<<化粧料>>
本発明の化粧料は、本発明の水素ガス含有ゲルを含む。
本発明の化粧料の用途としては、モイスチャージェル、クレンジングジェル、ヘアジェル、シェービングジェル、ジェルクリーム、ジェルパック、肌用シート等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<測定>
実施例における各物性の測定方法を以下に示す。
(水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率)
大気圧、25℃の条件下で水素ガス含有ゲルの0.5〜1gをGC分析で用いるヘッドスペースGC分析用サンプル瓶(容量:20mL)に精秤して入れ、水を10mL加えて密閉した。サンプル瓶を手でよく振った後、超音波洗浄機で十分に混合した。サンプル瓶を70℃に加熱し、水素ガス含有ゲルから気泡が消えるまで70℃で加熱を続けた。気泡が消えた後、サンプル瓶内の気相ガスを採取して、GC分析(TCD検出器)によって水素ガスを定量し、水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率(体積%[v/w%])を算出した。
(ゲル化温度)
ゲル化温度は、次のようにして求めた。
外壁に標準水銀温度計を添えた50mLのガラス製スクリュー瓶に、該スクリュー瓶の容量の約半分の液状組成物を入れて密栓したものを恒温水槽に浸し、75℃まで加温した後、恒温水槽を徐々に降温し、スクリュー瓶を45°および90°に傾けても液状組成物が流動しなくなったときの温度をゲル化温度とした。
(ゲル融解温度)
ゲル融解温度は、次のようにして求めた。
外壁に標準水銀温度計を添えた50mLのガラス製スクリュー瓶に、該スクリュー瓶の容量の約半分のゲルを入れて密栓したものを恒温水槽に浸し、10℃まで冷却した後、恒温水槽を徐々に昇温し、スクリュー瓶を45°および90°に傾けた際にゲルが流動し始めたときの温度をゲル融解温度とした。
<実施例1>
容器にカラギーナン、ゼラチンおよび水を入れ、撹拌しながら90〜95℃に加熱してカラギーナン濃度3.5質量%、ゼラチン濃度5質量%の液状組成物を調製した。液状組成物のゲル化温度は、44.5℃であった。
62〜55℃にて液状組成物を撹拌しながら、液状組成物に水素ガスを通気し、気泡状態の水素ガスを包含する液状組成物を得た。
液状組成物を50mLの蓋付きのガラス製容器に入れ、密閉状態で室温まで冷却し、水素ガス含有ゲルを得た。水素ガス含有ゲルは、ゲル中に溶解した水素ガスおよび気泡状態の水素ガスを含んでいた。水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率は、7.0体積%[v/w]であった。ゲルのゲル融解温度は、60〜65℃であった。
この水素ガス含有ゲルの入った蓋付きのガラス製容器を60℃の恒温水槽に1時間浸した。ガラス製容器の蓋を開けた直後に火を近づけたが、着火しなかった。
<実施例2>
容器に寒天、ゼラチンおよび水を入れ、撹拌しながら90〜95℃に加熱して寒天濃度5質量%、ゼラチン濃度5質量%の液状組成物を調製した。液状組成物のゲル化温度は、36℃であった。
70〜54℃にて液状組成物を撹拌しながら、液状組成物に水素ガスを通気し、気泡状態の水素ガスを包含する液状組成物を得た。
液状組成物を50mLの蓋付きのガラス製容器に入れ、密閉状態で室温まで冷却し、水素ガス含有ゲルを得た。水素ガス含有ゲルは、ゲル中に溶解した水素ガスおよび気泡状態の水素ガスを含んでいた。水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率は、3.9体積%[v/w]であった。ゲルのゲル融解温度は、90〜95℃であった。
水素ガス含有ゲルの入った蓋付きのガラス製容器を60℃の恒温水槽に1時間浸した。
ガラス製容器の蓋を開けた直後に火を近づけたが、着火しなかった。
<実施例3>
容器にカラギーナン、ゼラチンおよび水を入れ、撹拌しながら90〜95℃に加熱してカラギーナン濃度2.5質量%、ゼラチン濃度15質量%の液状組成物を調製した。液状組成物のゲル化温度は、44℃であった。
62〜53℃にて液状組成物を撹拌しながら、液状組成物に水素ガスを通気し、気泡状態の水素ガスを包含する液状組成物を得た。
液状組成物を50mLの蓋付きのガラス製容器に入れ、密閉状態で室温まで冷却し、水素ガス含有ゲルを得た。水素ガス含有ゲルは、ゲル中に溶解した水素ガスおよび気泡状態の水素ガスを含んでいた。水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率は、10.3体積%[v/w]であった。ゲルのゲル融解温度は、55〜60℃であった。
水素ガス含有ゲルの入った蓋付きのガラス製容器を60℃の恒温水槽に1時間浸した。
ガラス製容器の蓋を開けた直後に火を近づけたが、着火しなかった。
<実施例4>
容器にカルボキシビニルポリマー(CBC社製、Carbopol(登録商標)980)、高分子乳化剤(日光ケミカルズ社製、PEMULEN TR−1)および水を入れ、撹拌してカルボキシビニルポリマー濃度0.5質量%、高分子乳化剤濃度0.5質量%の液状組成物を調製した。
液状組成物を撹拌しながら、液状組成物に水素ガスを通気し、気泡状態の水素ガスを包含する液状組成物を得た。
この液状組成物に中和剤(10質量%の水酸化ナトリウム水溶液)2.5mLを加え、水素ガス含有ゲルを得た。水素ガス含有ゲルは、ゲル中に溶解した水素ガスおよび気泡状態の水素ガスを含んでいた。水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率は、15体積%[v/w]であった。ゲルはゲル融解温度を測定したが、ゲルは融解しなかった。
水素ガス含有ゲルの入った蓋付きのガラス製容器を60℃の恒温水槽に1時間浸した。
ガラス製容器の蓋を開けた直後に火を近づけたが、着火しなかった。
<比較例1>
容器にゼラチンおよび水を入れ、撹拌しながら60℃に加熱してゼラチン濃度35質量%の液状組成物を調製した。液状組成物のゲル化温度は、26℃であった。
35℃にて液状組成物を撹拌しながら、液状組成物に水素ガスを通気し、気泡状態の水素ガスを包含する液状組成物を得た。
液状組成物を50mLの蓋付きのガラス製容器に入れ、密閉状態で室温まで冷却し、水素ガス含有ゲルを得た。水素ガス含有ゲルは、ゲル中に溶解した水素ガスおよび気泡状態の水素ガスを含んでいた。水素ガス含有ゲル中の気泡状態の水素ガスの含有率は、30体積%[v/w]であった。ゲルのゲル融解温度は、30℃であった。
水素ガス含有ゲルの入った蓋付きのガラス製容器を60℃の恒温水槽に1時間浸した。
ガラス製容器の蓋を開けた直後に火を近づけたところ、着火した。
実施例および比較例に示すように、ゲルのゲル融解温度が40℃以上である、またはゲルがゲル融解温度を有しない水素ガス含有ゲルであれば、例えば夏場の高温環境下でも引火の心配はなく、安全に使用できることがわかる。
本発明の水素ガス含有ゲルは、水素ガスを多く供給して、水素ガスが有する様々な機能を十分に発現できる食品、化粧料として有用である。

Claims (3)

  1. ゲルと、前記ゲルに溶存する水素ガスおよび前記ゲル内に包含された気泡状態の水素ガスとを含む水素ガス含有ゲルであり、
    前記水素ガス含有ゲル中の前記気泡状態の水素ガスの含有率が、0.1〜15体積%[v/w]であり、
    前記ゲルがゲル融解温度を有しない化学ゲルであり、
    前記ゲルが、ゲル化剤から形成された網目構造と液状媒体とを含み、
    前記ゲル化剤がカルボキシビニルポリマーを含む、水素ガス含有ゲル。
  2. 請求項1に記載の水素ガス含有ゲルを含む、化粧料。
  3. 工程(I)、工程(II)、および工程(III)を含む、請求項1に記載の水素ガス含有ゲルを製造する方法であって、
    前記工程(I)は、ゲル化剤と液状媒体とを含む液状組成物を調製する工程であり、
    前記工程(II)は、前記工程(I)の後、前記液状組成物に気泡状態の水素ガスを包含させる工程であり、
    前記工程(III)は、前記工程(II)の後、前記気泡状態の水素ガスを包含する前記液状組成物をゲル化させて前記水素ガス含有ゲルを得る工程であり、
    前記工程(II)において、水素ガス供給時の前記液状組成物の粘度が1〜30000mPa・sであり、
    前記ゲル化剤が、化学ゲルを形成しうるゲル化剤であり、
    前記工程(III)において、中和剤又は架橋剤による前記ゲル化剤の架橋反応によって、前記気泡状態の水素ガスを包含する前記液状組成物をゲル化させる、水素ガス含有ゲルの製造方法。
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