WO2017221647A1 - 多層基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

多層基板(101)は、複数の絶縁基材層(11,12,13,14,15)を積層して形成される積層体(10)、絶縁基材層(12,14)(導体形成基材層)に形成される導体パターン(31,32,33)を備える。絶縁基材層(13)(厚み調整基材層)は、枠部(1)、枠部の内側に形成される開口部(2)、枠部(1)の内側に配置される島状部(3)、島状部(3)を枠部(1)に接続する複数の接続部(4)で構成される。導体パターン(31,32)は、複数の絶縁基材層(11,12,13,14,15)の積層方向(Z軸方向)から視て、島状部(3)を周回する。接続部(4)の線幅は島状部(3)の幅よりも細く、島状部(3)は複数の接続部(4)を介して枠部に接続される。開口部(2)は、Z軸方向から視て、枠部(1)および島状部(3)よりも導体パターン(31,32)に重なる面積が大きい。

Description

多層基板およびその製造方法
 本発明は、多層基板に関し、特に絶縁基材層からなる積層体と、積層体内に形成される導体パターンとを備える多層基板、およびその製造方法に関する。
 従来、導体パターンが形成された複数の絶縁基材層を積層してなる多層基板が知られている。一般に、導体パターンが形成された複数の絶縁基材層を積層した場合、導体パターンが形成された部分には導体パターン分の厚みが加わるため、複数の絶縁基材層の積層方向の厚みが他の部分よりも大きくなり、多層基板の平坦性を確保できない虞がある。
 そこで、例えば特許文献1には、導体パターンが形成された絶縁基材層と、上記導体パターンの形状に合わせた開口部が形成された厚み調整基材層とを積層し、これらを加熱加圧して構成される積層体を備えた多層基板が開示されている。上記構成では、導体パターンが厚み調整基材層に形成された上記開口部に収まるように、絶縁基材層と厚み調整基材層とが積層されるため、平坦性が確保された多層基板を実現できる。
特開2008-166385号公報
 しかし、特許文献1に示される構造では、導体パターンの形状が巻回形である場合、厚み調整基材層に部分的に接続された島状部が、開口部の内側に形成されるが、開口部で囲まれるこの島状部は変形しやすい。そのため、複数の絶縁基材層の積層が困難になることがある。
 本発明の目的は、厚み調整基材層を含んで構成される多層基板において、簡素な構成により、容易に平坦性が確保される多層基板を提供することにある。
(1)本発明の多層基板は、
 複数の絶縁基材層を積層して形成される積層体と、
 前記絶縁基材層に形成される導体パターンと、
 を備え、
 前記複数の絶縁基材層は、前記導体パターンが形成される導体形成基材層と、厚み調整基材層とを含み、
 前記厚み調整基材層は、
  枠部と、
  前記枠部の内側に形成される開口部と、
  前記枠部の内側に配置される島状部と、
  前記島状部を前記枠部に接続する複数の接続部と、
 で構成され、
 前記導体パターンは、前記複数の絶縁基材層の積層方向から視て、少なくとも一部が前記島状部を周回し、
 前記接続部の線幅は、前記島状部の幅よりも細く、
 前記島状部は、前記複数の接続部を介して前記枠部に接続され、
 前記開口部は、前記積層方向から視て、前記枠部および前記島状部よりも前記導体パターンに重なる面積が大きいことを特徴とする。
 この構成では、導体パターンが開口部に重なるように、複数の絶縁基材層が積層されるため、多層基板の平坦性が確保される。また、この構成により、単一の接続部を介して島状部を枠部に接続する場合に比べて、島状部が枠部に安定した状態で固定される。そのため、複数の絶縁基材層の積層が容易となり、平坦性を確保した多層基板の製造が容易となる。
(2)上記(1)において、前記絶縁基材層は、熱可塑性樹脂からなることが好ましい。この構成により、積層体を形成する際の加熱加圧時に、絶縁基材層(樹脂)が流動するため、多層基板の表面に生じる凹凸は抑制される。
(3)上記(1)または(2)において、前記導体パターンはコイルを構成してもよい。導体パターンでコイルを構成する際、所定のインダクタンスやターン数を確保するために、導体パターンが平面方向に高密度に配置されることが多い。このような場合に、導体損失を低減するために導体パターンの厚みを厚く形成することが多い。この構成においても、導体パターンが厚み調整基材層の開口部に重なるように、複数の絶縁基材層が積層されることにより、多層基板の平坦性が確保される。
(4)上記(1)から(3)のいずれかにおいて、前記島状部の幾何学的重心は、前記複数の接続部と前記枠部との複数の境界を結ぶ直線で囲まれる最大領域内に位置することが好ましい。この構成により、複数の接続部によって島状部の幾何学的重心を直線上で固定することができるため、島状部が枠部に、より安定した状態で固定される。したがって、複数の絶縁基材層を積層する際における厚み調整基材層の変形はさらに抑制される。
(5)上記(1)から(4)のいずれかにおいて、前記厚み調整基材層に形成され、前記導体パターンと電気的に独立するダミー導体を備えることが好ましい。この構成により、ダミー導体を利用した多層基板の厚み調整を行うことができ、多層基板の厚み調整の幅が広がる。
(6)上記(5)において、前記ダミー導体は、前記複数の絶縁基材層の積層方向から視て、前記導体パターンに重ならない位置に配置されることが好ましい。この構成により、積層体を形成する際の加熱加圧時に、導体パターンに重なる部分の絶縁基材層(樹脂)が流動しやすくなり、多層基板の表面には凹凸が生じ難い。
(7)上記(1)から(6)のいずれかにおいて、前記厚み調整基材層の数は複数であることが好ましい。この構成によると、厚み調整基材層の一層当たりの厚みを薄くしても、多層基板の表面に生じる凹凸は抑制される。また、一層当たりの厚みが薄い厚み調整基材層を複数有することにより、厚い厚み調整基材層を一層有する場合に比べて、積層時に一層の厚み調整基材層の開口部に流れ込む絶縁基材層の量は低減(分散)される。したがって、開口部に絶縁基材層が流れ込むことに伴う導体パターンの変形・位置ずれが抑制され、導体パターンの変形・位置ずれに伴う特性変化も生じ難くなる。
(8)上記(7)において、前記複数の厚み調整基材層にそれぞれ形成される前記接続部は、前記積層方向から視て、互いに重ならない位置に配置されることが好ましい。この構成により、積層方向から視て、異なる絶縁基材層にそれぞれ形成される接続部が互いに重なっている場合に比べて、多層基板の表面に生じる凹凸は抑制され、多層基板の平坦性が高まる。
(9)上記(1)から(8)のいずれかにおいて、導体形成基材層の数は複数であり、前記導体形成基材層に形成され、前記複数の導体形成基材層にそれぞれ形成される前記導体パターン同士を接続する、層間接続導体を備え、前記層間接続導体は、前記積層方向から視て、前記開口部に重なることが好ましい。この構成により、加熱加圧時において積層方向に縮み難い層間接続導体が、絶縁基材層の無い部分に収まるので、多層基板の平坦性を高めることができる。
(10)本発明の多層基板の製造方法は、導体形成基材層と厚み調整基材層とを含む複数の絶縁基材層を積層して形成される積層体を備えるものであって、
 絶縁基材層に導体パターンを形成して、前記導体形成基材層を構成する、導体形成工程と、
 絶縁基材層に、枠部と、前記導体パターンの形状に合わせた開口部と、前記開口部の内側に配置される島状部と、前記島状部を前記枠部に接続する複数の接続部と、を形成して、前記厚み調整基材層を構成する、厚み調整基材層形成工程と、
 前記開口部が前記導体パターンに重なるように、前記導体形成基材層と前記厚み調整基材層とを積層し、積層した前記複数の絶縁基材層を加熱加圧することにより積層体を構成する、積層体形成工程と、
 を備えることを特徴とする。
 この製造方法により、厚み調整基材層を含んだ複数の絶縁基材層の積層が容易となり、平坦性を確保した多層基板を容易に製造できる。
(11)上記(10)において、前記厚み調整基材層形成工程は、前記厚み調整基材層のうち、積層した前記複数の絶縁基材層を積層方向から視て、前記導体パターンに重なりの少ない領域にダミー導体を形成する工程を含んでいてもよい。
 本発明によれば、厚み調整基材層を含んで構成される多層基板において、簡素な構成により、容易に平坦性が確保される多層基板を実現できる。
図1は第1の実施形態に係る多層基板101の斜視図である。 図2は多層基板101の分解斜視図である。 図3(A)は枠部1、開口部2、島状部3および接続部4を示す絶縁基材層13の平面図であり、図3(B)は島状部3の幾何学的重心G1と接続部4との位置関係を示す絶縁基材層13の平面図である。 図4は、第1の実施形態に係る多層基板101の製造方法を示すフローチャートである。 図5(A)は島状部3の幾何学的重心G2と3つの接続部4A,4B,4Cとの位置関係を示す絶縁基材層13aの平面図であり、図5(B)は島状部3の幾何学的重心G3と4つの接続部4D,4E,4F,4Gとの位置関係を示す絶縁基材層13bの平面図である。 図6は第2の実施形態に係る多層基板102の斜視図である。 図7は多層基板102の分解斜視図である。 図8(A)は枠部1C、開口部2C、島状部3Cおよび接続部4Hを示す絶縁基材層15cの平面図であり、図8(B)は島状部3Cの幾何学的重心G4と接続部4Hとの位置関係を示す絶縁基材層15cの平面図である。 図9(A)は第3の実施形態に係る多層基板103の斜視図であり、図9(B)は図9(A)におけるA-A断面図である。 図10は多層基板103の分解斜視図である。 図11は絶縁基材層13dの平面図である。 図12は、第3の実施形態に係る多層基板103の製造方法を示すフローチャートである。 図13は第4の実施形態に係る多層基板104の斜視図である。 図14は第4の実施形態に係る多層基板104の斜視図である。 図15は第5の実施形態に係る多層基板105の斜視図である。 図16(A)は図15におけるB-B断面図であり、図16(B)は多層基板105の分解断面図である。
 以降、図を参照して幾つかの具体的な例を挙げて、本発明を実施するための複数の形態を示す。各図中には同一箇所に同一符号を付している。要点の説明または理解の容易性を考慮して、便宜上実施形態を分けて示すが、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能である。第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
 《第1の実施形態》
 図1は第1の実施形態に係る多層基板101の斜視図である。図2は多層基板101の分解斜視図である。図3(A)は枠部1、開口部2、島状部3および接続部4を示す絶縁基材層13の平面図であり、図3(B)は島状部3の幾何学的重心G1と接続部4との位置関係を示す絶縁基材層13の平面図である。図3(A)では、構造を解りやすくするため、開口部2をドットパターンで示しており、島状部3をハッチングで示している。また、図3(B)では、最大領域GEをドットパターンで示している。
 多層基板101は、複数の絶縁基材層11,12,13,14,15を積層して形成される積層体10と、絶縁基材層12,14に形成される導体パターン31,32,33とを備える。
 積層体10は、熱可塑性樹脂製の直方体であり、第1主面VS1および第1主面VS1に対向する第2主面VS2を有する。複数の絶縁基材層11,12,13,14,15は、それぞれ平面形状が矩形の、例えば液晶ポリマーを主材料とする熱可塑性樹脂からなるシート状の平板である。
 複数の絶縁基材層11,12,13,14,15は、導体パターンが形成される「導体形成基材層」と、「厚み調整基材層」とを含む。本実施形態では、絶縁基材層12,14が「導体形成基材層」であり、絶縁基材層13が「厚み調整基材層」である。ここで、絶縁基材層11は、最上層である。
 絶縁基材層12の表面には、導体パターン31が形成されている。導体パターン31は、絶縁基材層11の外周に沿って巻回される約1ターンの矩形ループ状の導体である。導体パターン31は、例えばCu箔等による導体パターンである。
 絶縁基材層13は、図3(A)に示すように、枠部1、開口部2、島状部3および2つの接続部4で構成されている。枠部1は、絶縁基材層13から開口部2を除いた枠状の部分であり、絶縁基材層13の外周を含む。開口部2は、枠部1の内側に形成される平面形状が矩形の貫通孔である。開口部2は、複数の絶縁基材層11,12,13,14,15を積層した際に、複数の絶縁基材層11,12,13,14,15の積層方向(Z軸方向)から視て、導体パターン31,32に重なる位置に形成される。島状部3は、枠部1の内側(開口部2の内側)中央に配置される矩形の島状の部分である。2つの接続部4は、X軸方向に延伸する線状の部分である。島状部3は、2つの接続部4を介して枠部1に接続されている。また、図3(A)に示すように、接続部4の線幅(Y軸方向の幅)は、島状部3の幅(Y軸方向の幅)よりも細い。
 絶縁基材層14の表面には、導体パターン32,33が形成されている。導体パターン32は、絶縁基材層14の外周に沿って巻回される約1ターンの矩形ループ状の導体である。導体パターン33は、導体パターン32で囲まれる領域内に配置される矩形の導体である。導体パターン32,33は、例えばCu箔等による導体パターンである。なお、層間接続導体V33と層間接続導体V34とを接続する導体パターン33(後に詳述する)は、必須ではない。
 絶縁基材層15は最下層である。絶縁基材層15の裏面には、2つの実装電極P1,P2が形成されている。実装電極P1,P2は、長手方向がY軸方向に一致する矩形の導体である。本実施形態に係る実装電極P1,P2は、絶縁基材層15の第1辺(図2における絶縁基材層15の左辺)付近および第2辺(絶縁基材層15の右辺)付近にそれぞれ配置されている。実装電極P1,P2は、例えばCu箔等による導体パターンである。
 図2に示すように、実装電極P1は、絶縁基材層14,15にそれぞれ形成される層間接続導体V31を介して、導体パターン32の第1端に接続される。導体パターン32の第2端は、絶縁基材層12に形成される層間接続導体V32を介して、導体パターン31の第1端に接続される。導体パターン31の第2端は、絶縁基材層12に形成される層間接続導体V33を介して、導体パターン33に接続される。導体パターン33は、絶縁基材層14,15に形成される層間接続導体V34を介して、実装電極P2に接続される。
 このように、多層基板101では、複数の絶縁基材層12,14にそれぞれ形成される導体パターン31,32,33、および層間接続導体V32,V33を含んで約2ターンの矩形ヘリカル状のコイル30が構成される。コイル30の両端はそれぞれ実装電極P1,P2に接続される。また、コイル30は、Z軸方向に巻回軸を有する。
 なお、図3(A)では、複数の絶縁基材層11,12,13,14,15を積層した際における、導体パターン31,32および層間接続導体V32,V33の位置を破線で示している。
 図3(A)に示すように、枠部1および島状部3は、Z軸方向から視て、導体パターン31,32等に重なっていない。また、導体パターン31,32は、Z軸方向から視て、島状部3を周回し、開口部2に重なる領域に形成されている。また、層間接続導体V32,V33は、Z軸方向から視て、開口部2に重なる位置に形成されている。一方、接続部4の一部は、Z軸方向から視て、導体パターン31,32に重なる。
 また、図3(B)に示すように、島状部3の幾何学的重心G1は、Z軸方向から視て、2つの接続部4と枠部1との4つの境界BL1,BL2,BL3,BL4(部分)を結ぶ直線で囲まれる最大領域GE内に位置している。
 本実施形態によれば、次のような効果を奏する。
(a)本実施形態に係る多層基板101では、枠部1および島状部3が、Z軸方向から視て、導体パターン31,32等に重なっておらず、導体パターン31,32が、Z軸方向から視て、島状部3を周回し、開口部2に重なる領域に形成されている。すなわち、開口部2は、Z軸方向から視て、枠部1および島状部3よりも導体パターン31,32等に重なる面積が大きい。この構成により、開口部2に導体パターン31,32の少なくとも一部が重なるように、複数の絶縁基材層11,12,13,14,15が積層されるため、多層基板の平坦性が確保される。
 なお、本実施形態では、枠部1および島状部3が、Z軸方向から視て、導体パターン31,32等に重なっていない多層基板101を示したが、導体パターンの一部は、Z軸方向から視て、厚み調整基材層の他の部分(枠部1または島状部3)に重なっていてもよい。すなわち、導体パターンは、Z軸方向から視て、全体が開口部2に収まって(重なって)いなくてもよい。但し、その場合には、Z軸方向から視た開口部2が導体パターンに重なる面積は、Z軸方向から視た枠部1または島状部3に重なる面積よりも大きい構成であることを条件とする。この構成により、上述したように、多層基板の平坦性は確保される。
 なお、本実施形態のように、Z軸方向から視て、導体パターン31,32が開口部2に収まる(重なる)構成により、導体パターン31,32全体が開口部2に重なっていない場合に比べて、さらに平坦性が確保された多層基板を実現できる。
(b)また、本実施形態では、島状部3が複数の接続部4を介して枠部1に接続されている。この構成により、単一の接続部4を介して島状部3を枠部1に接続する場合に比べて、島状部3が枠部1に安定した状態で固定される。そのため、複数の絶縁基材層を積層する際における島状部3の変形や位置ずれが抑制される。
(c)また、本実施形態では、島状部3の幾何学的重心G1が、Z軸方向から視て、2つの接続部4と枠部1との4つの境界BL1,BL2,BL3,BL4を結ぶ直線で囲まれる最大領域GE内に位置している。この構成により、複数の接続部4によって島状部3の幾何学的重心G1を直線上で固定することができるため、島状部3が枠部1に、より安定した状態で固定される。したがって、この構成により、複数の絶縁基材層を積層する際における厚み調整基材層の変形はさらに抑制される。
(d)本実施形態では、複数の絶縁基材層11,12,13,14,15が熱可塑性樹脂からなる。この構成により、積層体10を形成する際の加熱加圧時に、絶縁基材層(樹脂)が流動するため、多層基板の表面に生じる凹凸は抑制される。
(e)本実施形態に示すように、導体パターンはコイルを構成してもよい。なお、導体パターンでコイル(例えば平面ループ状または平面スパイラル状等のコイル)を構成する際、所定のインダクタンスやターン数を確保するために、導体パターンが平面方向に高密度に配置されることが多い。このような場合に、導体損失を低減するために導体パターンの厚みを厚く形成することが多い。この構成においても、導体パターンが厚み調整基材層の開口部に重なるように、複数の絶縁基材層が積層されることにより、多層基板の平坦性が確保される。
 また、一般に、積層方向(Z軸方向)に巻回軸を有するコイルを構成する場合、磁界形成を妨げないようコイルの開口部分には導体パターンを配置しないことが多く、コイルの開口部の厚みを調整するために島状部を有する厚み調整基材層を用いることがある。但し、上述したように、本実施形態によれば、複数の絶縁基材層を積層する際における島状部3の変形や位置ずれが抑制される。
 さらに、積層方向(Z軸方向)に複数の導体パターンが重なるようなヘリカル状のコイルが構成されている場合、積層方向に導体パターンが高密度に配置されるため、特に厚み調整基材層による多層基板の平坦性の確保が重要であるが、本発明の構成により、顕著な効果を得ることができる。
(f)本実施形態では、接続部4の線幅(Y軸方向の幅)は、島状部3の幅(Y軸方向の幅)よりも細い。この構成では、Z軸方向から視て、接続部4が導体パターン31,32等と重なる面積は小さい。そのため、Z軸方向から視て、接続部4の一部が導体パターン31,32に重なる構成でも、積層体10を形成する際の加熱加圧時に、絶縁基材層(樹脂)が流動し、多層基板の表面には凹凸が生じ難い。すなわち、多層基板の平坦性を確保するという点では接続部4の線幅を細くすることが好ましいが、上述したように、島状部3の幾何学的重心G1は、複数の接続部4と枠部1との複数の境界BL1,BL2,BL3,BL4を結ぶ直線で囲まれる最大領域GE内に位置することが好ましい。
(g)また、本実施形態では、層間接続導体V32,V33等が、Z軸方向から視て、開口部2に重なる。この構成により、加熱加圧時において積層方向(Z軸方向)に縮み難い層間接続導体が、絶縁基材層の無い部分(開口部2)に収まるので、多層基板の平坦性を高めることができる。
 本実施形態に係る多層基板101は、例えば次に示す製造方法によって製造される。図4は、第1の実施形態に係る多層基板101の製造方法を示すフローチャートである。
 まず、熱可塑性樹脂からなる絶縁基材層12,14(導体形成基材層)の表面に、導体パターン31,32,33を形成する(S1)。具体的には、絶縁基材層12,14の片側主面に金属箔(例えばCu箔)をラミネートし、その金属箔をフォトリソグラフィでパターンニングすることで、導体パターン31,32,33をそれぞれ形成する。
 絶縁基材層に導体パターンを形成して、導体形成基材層を構成するこの工程が、本発明における「導体形成工程」の一例である。
 次に、熱可塑性樹脂からなる絶縁基材層13(厚み調整基材層)に、開口部2(貫通孔)と、島状部3と、複数の接続部4と、を形成する(S2)。開口部2は、導体パターン31,32,33の形状に合わせた形状の貫通孔であり、島状部3は開口部2の内側に配置される島状の部分である。複数の接続部4は、島状部3を絶縁基材層13の枠部1に接続する部分である。具体的には、開口部2のうち島状部3および接続部4以外の除いた部分を、レーザ等によってエッチングすることで、枠部1、開口部2、島状部3および複数の接続部4を形成する。あるいは、開口部2のうち島状部3および接続部4以外の部分を、パンチング等によって型抜きしてもよい。
 絶縁基材層に、枠部と、導体パターンの形状に合わせた開口部と、開口部の内側に配置される島状部と、島状部を枠部1に接続する複数の接続部と、を形成して、厚み調整基材層を構成するこの工程が、本発明の「厚み調整基材層形成工程」の一例である。
 次に、Z軸方向から視て、開口部2が導体パターン31,32,33に重なるように、複数の絶縁基材層11,12,13,14,15を積層し、積層した複数の絶縁基材層11,12,13,14,15を加熱加圧することにより積層体10を形成する(S3)。
 開口部が導体パターンに重なるように、導体形成基材層および厚み調整基材層を積層し、積層した複数の絶縁基材層を加熱加圧して積層体を形成するこの工程が、本発明における「積層体形成工程」の一例である。
 上記の工程の後、集合基板から個々の個片に分離して、多層基板101を得る。
 この製造方法により、厚み調整基材層を含んだ複数の絶縁基材層を積層する際に、各部材の変形等が抑制されるため、複数の絶縁基材層の積層が容易となり、平坦性を確保した多層基板を容易に製造できる。
 なお、上述の製造方法では、「導体形成工程」の後に、「厚み調整基材層形成工程」が行われる例を示したが、この構成に限定されるものではない。「積層体形成工程」の前に行われるのであれば、「導体形成工程」は、「厚み調整基材層形成工程」の後に行われてもよい。
 また、上述の説明では、実装電極P1,P2の製造方法を記載していないが、概略的には「導体形成工程」と同様の工程で、ステップS3の工程の前に、熱可塑性樹脂からなる絶縁基材層15の裏面に実装電極P1,P2を形成する。また、実装電極P1,P2は、「積層体形成工程」の後に、積層体10の第1主面VS1に実装電極P1,P2を形成してもよい。
 上述の説明では、層間接続導体V31,V32,V33,V34の製造方法を記載していないが、概略的には、レーザ等で層間接続導体用の貫通孔を設けた後、層間接続導体の貫通孔に導電性ペーストを充填して形成すればよい。その後、上述のステップS3を行えばよい。層間接続導体は、「積層体形成工程」の加熱加圧で硬化させることによって得られる。そのため、層間接続導体は、加熱加圧時の温度よりも融点(溶融温度)が低い材料とする。
 次に、一つの島状部が3つ以上の接続部を介して枠部に接続される場合について、図を参照して説明する。図5(A)は島状部3の幾何学的重心G2と3つの接続部4A,4B,4Cとの位置関係を示す絶縁基材層13aの平面図であり、図5(B)は島状部3の幾何学的重心G3と4つの接続部4D,4E,4F,4Gとの位置関係を示す絶縁基材層13bの平面図である。図5(A)および図5(B)では、最大領域GE1,GE2をドットパターンで示している。
 絶縁基材層13aは、図5(A)に示すように、枠部1、開口部2、島状部3および3つの接続部4A,4B,4Cで構成されている。絶縁基材層13aは、接続部の構成が上述した絶縁基材層13とは異なり、その他の構成は絶縁基材層13と同じである。
 3つの接続部4A,4B,4Cは、それぞれX軸方向に延伸する線状の部分である。島状部3は、3つの接続部4A,4B,4Cを介して枠部1に接続されている。また、図5(A)に示すように、接続部4A,4B,4Cの線幅(Y軸方向の幅)は、島状部3の幅(Y軸方向の幅)よりも細い。なお、接続部4Aは、接続部4B,4Cよりも線幅が太い。
 図5(A)に示すように、島状部3の幾何学的重心G2は、Z軸方向から視て、3つの接続部4A,4B,4Cと枠部1との6つの境界BL1a,BL2a,BL3a,BL4a,BL5a,BL6aを結ぶ直線で囲まれる最大領域GE1内に位置する。なお、図5(A)に示すように、複数の接続部の線幅は同一でなくてもよい。
 絶縁基材層13bは、図5(B)に示すように、枠部1、開口部2、島状部3および4つの接続部4D,4E,4F,4Gで構成されている。絶縁基材層13bは、接続部の構成が上述した絶縁基材層13とは異なり、その他の構成は絶縁基材層13と同じである。
 接続部4D,4Fは、それぞれY軸方向に延伸する線状の部分であり、接続部4E,4Gは、それぞれX軸方向に延伸する線状の部分である。島状部3は、4つの接続部4D,4E,4F,4Gを介して枠部1に接続されている。
 図5(B)に示すように、島状部3の幾何学的重心G3は、Z軸方向から視て、4つの接続部4D,4E,4F,4Gと枠部1との境界BL1b,BL2b,BL3b,BL4b,BL5b,BL6b,BL7b,BL8bを結ぶ直線で囲まれる最大領域GE2内に位置する。
 このように、一つの島状部3が3つ以上の接続部を介して枠部に接続される場合であっても、Z軸方向から視て、島状部3の幾何学的重心が、各接続部と枠部1との複数の境界を結ぶ直線で囲まれる最大領域内に位置する構成であれば、島状部3は枠部1に安定した状態で固定される。
 《第2の実施形態》
 第2の実施形態では、複数の厚み調整基材層を有する多層基板の例を示す。
 図6は第2の実施形態に係る多層基板102の斜視図である。図7は多層基板102の分解斜視図である。図8(A)は枠部1C、開口部2C、島状部3Cおよび接続部4Hを示す絶縁基材層15cの平面図であり、図8(B)は島状部3Cの幾何学的重心G4と接続部4Hとの位置関係を示す絶縁基材層15cの平面図である。図8(A)では、構造を解りやすくするため、開口部2Cをドットパターンで示しており、島状部3Cをハッチングで示している。また、図8(B)では、最大領域GE3をドットパターンで示している。
 多層基板102は、2つの厚み調整基材層を有する点で第1の実施形態に係る多層基板101と異なる。その他の構成については多層基板101と実質的に同じである。以下、第1の実施形態に係る多層基板101と異なる部分について説明する。
 多層基板102は、複数の絶縁基材層11c,12c,13c,14c,15c,16cを積層して形成される積層体10Cと、絶縁基材層12c,14cに形成される導体パターン31,32,33とを備える。
 積層体10Cは、熱可塑性樹脂製の直方体であり、第1主面VS1および第1主面VS1に対向する第2主面VS2を有する。本実施形態では、絶縁基材層12c,14cが「導体形成基材層」であり、絶縁基材層13c,15cが「厚み調整基材層」である。
 絶縁基材層11c,12c,13c,14cの構成は、第1の実施形態で示した絶縁基材層11,12,13,14と同じである。
 絶縁基材層15cは、図8(B)に示すように、枠部1C、開口部2C、島状部3Cおよび2つの接続部4Hで構成されている。枠部1Cは、絶縁基材層15cから開口部2Cを除いた枠状の部分であり、絶縁基材層15cの外周を含む(構成する)。開口部2Cは、枠部1Cの内側に形成される平面形状が矩形の貫通孔である。開口部2Cは、複数の絶縁基材層11c,12c,13c,14c,15c,16cを積層した際に、Z軸方向から視て、導体パターン31,32,33が重なる位置を含むように形成される。島状部3Cは、枠部1Cの内側(開口部2Cの内側)中央に配置される矩形の島状の部分である。2つの接続部4Hは、Y軸方向に延伸する線状の部分である。島状部3Cは、2つの接続部4Hを介して枠部1Cに接続されている。また、図8(B)に示すように、接続部4Hの線幅(X軸方向の幅)は、島状部3Cの幅(X軸方向の幅)よりも細い。
 絶縁基材層16cの裏面には、2つの実装電極P1,P2が形成されている。実装電極P1,P2は、長手方向がY軸方向に一致する矩形の導体である。本実施形態に係る実装電極P1,P2は、絶縁基材層16cの第1辺(図7における絶縁基材層16cの左辺)付近および第2辺(絶縁基材層16cの右辺)付近にそれぞれ配置されている。
 図7に示すように、実装電極P1は、絶縁基材層14c,16cにそれぞれ形成される層間接続導体V31を介して、導体パターン32の第1端に接続される。導体パターン32の第2端は、絶縁基材層12cに形成される層間接続導体V32を介して、導体パターン31の第1端に接続される。導体パターン31の第2端は、絶縁基材層12cに形成される層間接続導体V33を介して、導体パターン33に接続される。導体パターン33は、絶縁基材層14c,16cに形成される層間接続導体V34を介して、実装電極P2に接続される。
 このように、多層基板102では、複数の絶縁基材層12c,14cにそれぞれ形成される導体パターン31,32,33、および層間接続導体V32,V33を含んで約2ターンの矩形ヘリカル状のコイル30が構成される。
 また、図8(A)では、複数の絶縁基材層11c,12c,13c,14c,15c,16cを積層した際における、導体パターン31,32および層間接続導体V32,V33の位置を破線で示している。図8(A)に示すように、導体パターン31,32は、Z軸方向から視て、島状部3Cを周回し、開口部2Cに重なる領域に形成されている。さらに、層間接続導体V32,V33は、Z軸方向から視て、開口部2Cに重なる位置に形成されている。
 図8(B)に示すように、島状部3Cの幾何学的重心G4は、Z軸方向から視て、2つの接続部4Hと枠部1Cとの4つの境界BL1c,BL2c,BL3c,BL4cを結ぶ直線で囲まれる最大領域GE3内に位置している。
 さらに、図7等に示すように、厚み調整基材層(絶縁基材層13c,15c)にそれぞれ形成される接続部4,4Hは、Z軸方向から視て、互いに重ならない位置に配置されている。
 本実施形態に係る多層基板102によれば、第1の実施形態で述べた効果以外に、次のような効果を奏する。
(h)多層基板102では、異なる絶縁基材層13c,15cにそれぞれ形成される接続部4,4Hが、Z軸方向から視て、互いに重ならない位置に配置されている。この構成により、Z軸方向から視て、異なる絶縁基材層13c,15cにそれぞれ形成される接続部4,4Hが互いに重なっている場合に比べて、多層基板の表面に生じる凹凸は抑制され、多層基板の平坦性が高まる。
 なお、本実施形態に示すように、厚み調整基材層(絶縁基材層13c,15c)の数は複数であると、厚み調整基材層の一層当たりの厚み(Z軸方向の厚み)を薄くしても、多層基板の表面に生じる凹凸は抑制される。また、一層当たりの厚みが薄い厚み調整基材層を複数有することにより、厚い厚み調整基材層を一層有する場合に比べて、積層時に一層の厚み調整基材層の開口部に流れ込む絶縁基材層の量は低減(分散)される。したがって、開口部に絶縁基材層が流れ込むことに伴う導体パターンの変形・位置ずれが抑制され、導体パターンの変形・位置ずれに伴う特性変化も生じ難くなる。
 なお、厚み調整基材層は、導体形成基材層と同数であることが好ましく、厚み調整基材層は、導体形成基材層に形成された導体パターンの形状に合わせた開口部を有することが好ましい。すなわち、導体形成基材層が複数である場合、厚み調整基材層の数が導体形成基材層と同数であり、且つ、複数の導体形成基材層に形成された各々の導体パターンの形状に合わせた開口部を、各々の厚み形成基材層が有することが好ましい。
 また、厚み調整基材層の数が複数である場合には、異なる厚み調整基材層の島状部3,3Cの形状が異なっていてもよい。
 《第3の実施形態》
 第3の実施形態では、厚み調整基材層にダミー導体が形成された例を示す。
 図9(A)は第3の実施形態に係る多層基板103の斜視図であり、図9(B)は図9(A)におけるA-A断面図である。図10は多層基板103の分解斜視図である。図11は絶縁基材層13dの平面図である。図11では、構造を解りやすくするため、ダミー導体5A,5Bをドットパターンで示している。また、図11では、絶縁基材層13dのうち、Z軸方向から視て、導体パターン31に重なる部分に隣接する領域Ndeをハッチングで示している。
 多層基板103は、厚み調整基材層にダミー導体が形成されている点で、第1の実施形態に係る多層基板101と異なる。その他の構成については多層基板101と実質的に同じである。以下、第1の実施形態に係る多層基板101と異なる部分について説明する。
 多層基板103は、複数の絶縁基材層11d,12d,13d,14d,15dを積層して形成される積層体10Dを備える。本実施形態では、絶縁基材層12d,14dが「導体形成基材層」であり、絶縁基材層13dが「厚み調整基材層」である。絶縁基材層11d,12d,14d,15dの構成は、第1の実施形態で示した絶縁基材層11,12,14,15と同じである。
 絶縁基材層13dの構成は、第1の実施形態で示した絶縁基材層13と実質的に同じである。絶縁基材層13dの表面には、ダミー導体5A,5Bが形成されている。ダミー導体5Aは、枠部1と略同じ形状に形成された環状の導体パターンである。ダミー導体5Bは、島状部3と略同じ形状に形成される矩形の導体パターンである。ダミー導体5A,5Bは、例えばCu箔等による導体パターンである。
 なお、絶縁基材層13dのうち接続部4には、ダミー導体が形成されていない。具体的には、絶縁基材層13dのうち、Z軸方向から視て、導体パターン31に重なる部分に隣接する領域(隣接領域Nde)にはダミー導体が形成されていない。
 ダミー導体5A,5Bは、図10に示すように、絶縁基材層12d,14dに形成される導体パターン31,32,33に接続されておらず、導体パターン31,32,33とは電気的に独立している。また、ダミー導体5A,5Bは、図11に示すように、Z軸方向から視て、導体パターン31,32,33に重ならない位置に配置されている。
 本実施形態に係る多層基板103によれば、第1の実施形態で述べた効果以外に、次のような効果を奏する。
(i)本実施形態では、絶縁基材層13d(厚み調整基材層)にダミー導体5A,5Bが形成されている。この構成により、ダミー導体5A,5Bを利用した多層基板の厚み調整を行うことができ、多層基板の厚み調整の幅が広がる。
(j)本実施形態では、Z軸方向から視て、ダミー導体5A,5Bが導体パターン31,32を挟み込むように配置されているため、積層体10Dを形成する際の加熱加圧時における不均一な絶縁基材層(樹脂)の流動は抑制される。したがって、加熱加圧時における絶縁基材層の流動に伴う導体パターン31,32の変形や位置ずれは抑制される。特に、本実施形態のように導体パターン31,32でコイル30を構成する場合には、加熱加圧後のコイル30の形状は安定化し、電気的特性のばらつき(層間容量の変動、コイル特性の変動)が小さく、電気的信頼性の高いコイルを形成できる。
(k)また、本実施形態では、ダミー導体5A,5Bが、導体パターン31,32が形成される絶縁基材層12d,14dと異なる絶縁基材層13dに形成されている。この構成により、ダミー導体を導体パターン31,32が形成される絶縁基材層12d,14dに形成する場合に比べて、ダミー導体5A,5Bと導体パターン31,32との接触は生じ難い。また、この構成により、Z軸方向から視て、ダミー導体5A,5Bと導体パターン31,32とを近接して配置することができるため、加熱加圧時における不均一な絶縁基材層の流動をさらに抑制できる。
(l)本実施形態では、Z軸方向から視て、導体パターン31に重なる接続部4にはダミー導体が形成されていない。そのため、積層体10Dを形成する際の加熱加圧時に、導体パターン31に重なる部分の絶縁基材層(樹脂)が流動しやすくなり、多層基板の表面には凹凸が生じ難い。
 さらに本実施形態では、Z軸方向から視て、絶縁基材層13dのうち、導体パターン31に重なる部分の隣接領域Ndeには、ダミー導体が形成されていない。この構成により、導体パターン31に重なる部分の隣接領域に、導体パターン31に重なる部分の絶縁基材層(樹脂)が加熱加圧時に流入しやすくなり(図9(B)における白抜き矢印を参照)、結果的に多層基板の表面に生じる凹凸は抑制される。
 なお、本実施形態では、Z軸方向から視て、ダミー導体5A,5Bが導体パターン31,32,33に重ならない位置に配置される例について示したが、Z軸方向から視て、ダミー導体5A,5Bが導体パターン31,32,33に重なる構成でもよい。但し、ダミー導体は、Z軸方向から視て、導体同士の重なりの少ないところに配置することが好ましい。これにより、多層基板の表面に生じる凹凸を抑制しやすくできる。
 また、本実施形態では、1つのダミー導体5Aが枠部1全体に形成され、1つのダミー導体5Bが島状部3全体に形成される例について示したが、この構成に限定されるものではない。ダミー導体が、厚み調整基材層の表面に部分的に形成される構成でもよく、複数のダミー導体が、厚み調整基材層に形成される構成でもよい。この構成により、ダミー導体と厚み調整基材層との物性差(熱膨張係数など)に起因する内部応力が分散されるため、上記内部応力に伴う積層体の反り、絶縁基材層の剥離等が抑制される。
 本実施形態に係る多層基板103は、例えば次に示す製造方法によって製造される。図12は、第3の実施形態に係る多層基板103の製造方法を示すフローチャートである。
 まず、熱可塑性樹脂からなる絶縁基材層12d,14d(導体形成基材層)の表面に、導体パターン31,32を形成する(S1)(導体形成工程)。
 次に、熱可塑性樹脂からなる絶縁基材層13d(厚み調整基材層)に、開口部2と、島状部3と、複数の接続部4と、を形成する(S2)(厚み調整基材層形成工程)。
 また、絶縁基材層13dの表面にダミー導体5A,5Bを形成する。具体的には、絶縁基材層13dのうち、積層した複数の絶縁基材層11d,12d,13d,14d,15dをZ軸方向から視て、導体パターン31,32,33に重なりの少ない領域にダミー導体5A,5Bを形成する(S2-1)。
 本実施形態の「厚み調整基材層形成工程」には、絶縁基材層13dのうち、積層した複数の絶縁基材層11d,12d,13d,14d,15dを積層方向(Z軸方向)から視て、導体パターン31,32に重なりの少ない領域にダミー導体5A,5Bを形成する工程が含まれる。
 その後、Z軸方向から視て、開口部2が導体パターン31,32,33に重なるように、複数の絶縁基材層11d,12d,13d,14d,15dを積層し、積層した複数の絶縁基材層11d,12d,13d,14d,15dを加熱加圧することにより積層体10Dを形成する(S3)。
 上記の工程の後、集合基板から個々の個片に分離して、多層基板103を得る。
 《第4の実施形態》
 第4の実施形態では、ダミー導体が形成された複数の厚み調整基材層を有する例を示す。
 図13は第4の実施形態に係る多層基板104の斜視図である。図14は第4の実施形態に係る多層基板104の分解斜視図である。
 多層基板104は、厚み調整基材層にダミー導体が形成されている点で、第2の実施形態に係る多層基板102と異なる。また、多層基板104では、第2の実施形態で示した絶縁基材層11cに相当する絶縁基材層を有していない。その他の構成については多層基板102と実質的に同じである。以下、第2の実施形態に係る多層基板102と異なる部分について説明する。
 多層基板104は、複数の絶縁基材層11e,12e,13e,14e,15eを積層して形成される積層体10Eを備える。本実施形態では、絶縁基材層11e,13eが「導体形成基材層」であり、絶縁基材層12e,14eが「厚み調整基材層」である。絶縁基材層11e,13e,15eの構成は、第2の実施形態で示した絶縁基材層12c,14c,16cと同じである。
 絶縁基材層12eの構成は、第2の実施形態で示した絶縁基材層13cと実質的に同じである。絶縁基材層12eの表面には、ダミー導体5Bが形成されている。ダミー導体5Bは、島状部3と略同じ形状に形成される矩形の導体パターンである。
 絶縁基材層15eの構成は、第2の実施形態で示した絶縁基材層15cと実質的に同じである。絶縁基材層15eの表面には、ダミー導体5Dが形成されている。ダミー導体5Bは、島状部3Cと略同じ形状に形成される矩形の導体パターンである。
 本実施形態では、厚み調整基材層(絶縁基材層12e,15e)が、積層体10Eの第1主面VS1および第2主面VS2に近い位置に配置されている。この構成により、積層体10Eを形成する際の加熱加圧時に、特に変形しやすい積層体の表面近傍の導体パターン31の位置ずれを抑制できる。
 なお、本実施形態では、全ての厚み調整基材層(絶縁基材層12e,15e)にダミー導体が形成される例について示したが、この構成に限定されるものではない。本発明の積層体は、導体形成基材層と、ダミー導体が形成される厚み調整基材層と、ダミー導体が形成されていない厚み調整基材層と、を積層して形成されていてもよい。
 《第5の実施形態》
 第5の実施形態では、導体形成基材層に支持導体が形成される例を示す。
 図15は第5の実施形態に係る多層基板105の斜視図である。図16(A)は図15におけるB-B断面図であり、図16(B)は多層基板105の分解断面図である。
 多層基板105は、厚み調整基材層にダミー導体が形成されており、導体形成基材層に支持導体が形成されている点で、第2の実施形態に係る多層基板102と異なる。その他の構成については多層基板102と実質的に同じである。以下、第2の実施形態に係る多層基板102と異なる部分について説明する。
 多層基板105は、複数の絶縁基材層11f,12f,13f,14f,15f,16fを積層して形成される積層体10Fを備える。本実施形態では、絶縁基材層12f,14fが「導体形成基材層」であり、絶縁基材層13f,15fが「厚み調整基材層」である。絶縁基材層11f,16fの構成は、第2の実施形態で示した絶縁基材層11c,16cと同じである。
 絶縁基材層12fの構成は、第2の実施形態で示した絶縁基材層12cと実質的に同じである。絶縁基材層12fの表面には、支持導体6Aが形成されている。支持導体6Aは、例えばスパイラル状の導体パターンである。
 絶縁基材層13fの構成は、第2の実施形態で示した絶縁基材層13cと実質的に同じである。絶縁基材層13fの島状部3の表面には、ダミー導体5A,5Bが形成されている。ダミー導体5Aは、例えばループ状の導体パターンである。ダミー導体5Bは、ダミー導体5Aの外周を巻回するループ状の導体パターンである。ダミー導体5Bの線幅は、ダミー導体5Aの線幅よりも広い。
 絶縁基材層14fの構成は、第2の実施形態で示した絶縁基材層14cと実質的に同じである。絶縁基材層14fの表面には、支持導体6Bが形成されている。支持導体6Bは、例えばスパイラル状の導体パターンである。
 絶縁基材層15fの構成は、第2の実施形態で示した絶縁基材層15cと実質的に同じである。絶縁基材層15fの島状部3Cの表面には、ダミー導体5C,5Dが形成されている。ダミー導体5Cは、例えばループ状の導体パターンである。ダミー導体5Dは、ダミー導体5Cの外周を巻回するループ状の導体パターンである。ダミー導体5Dの線幅は、ダミー導体5Cの線幅よりも広い。
 図16(A)等に示すように、ダミー導体5B,5Cは、Z軸方向から視て、ループ状の導体パターン31,32で囲まれる領域内に配置され、導体パターン31,32の内周に沿って形成されている。そのため、ダミー導体5B,5Cは、ダミー導体5A,5Cよりも導体パターン31,32に近接した位置に配置されている。
 一方、ダミー導体5A,5Cは、図16(B)に示すように、Z軸方向から視て、支持導体6A,6Bに重ならない位置に配置されている。言い換えると、厚み調整基材層に形成されるダミー導体5A,5Cは、複数の絶縁基材層11f,12f,13f,14f,15f,16fを積層したときに、導体形成基材層に形成された支持導体6A,6Bと嵌合する位置に配置されている(図16(B)における嵌合部FPを参照)。
 なお、上記「嵌合する位置に配置されている」とは、ダミー導体5A,5Cと支持導体6A,6Bとが、積層方向(Z軸方向)おいて同じ層に配置されるように嵌め合うような状態を言うものではない。上記「嵌合する位置に配置されている」とは、Z軸方向から視て、支持導体6A,6Bが形成されていない部分を概略的に埋めるように、ダミー導体5A,5Cが配置されているような状態を言う。
 本実施形態に係る多層基板105によれば、次のような効果を奏する。
(m)本実施形態では、ダミー導体5B,5Dが、複数の絶縁基材層11f,12f,13f,14f,15f,16fを積層したときに、支持導体6A,6Bと嵌合する位置に配置されている。この構成により、絶縁基材層の積みずれや加熱加圧時の絶縁基材層の流動に伴う、ダミー導体5A,5Bの位置ずれを抑制できる。
 なお、本実施形態では、ダミー導体5B,5D全体が支持導体6A,6Bと嵌合する位置に配置された例を示したが、この構成に限定されるものではない。ダミー導体5B,5Dの一部が支持導体6A,6Bと嵌合する位置に配置されていてもよい。但し、上記作用・効果の点から、ダミー導体5B,5Dは、全体が支持導体6A,6Bと嵌合する位置に配置されていることが好ましい。
(n)また、本実施形態では、ダミー導体5B,5Cが、Z軸方向から視て、導体パターン31,32に沿って形成されている。この構成により、加熱加圧時における導体パターン31,32近傍の、絶縁性基材の過度な流動は抑制される。そのため、加熱加圧時の絶縁性基材の流動に伴う導体パターン31,32の移動や変形等が抑制される。
(о)さらに、本実施形態では、相対的に線幅の広いダミー導体5B,5Dが、他のダミー導体5A,5Bよりも、導体パターン31,32に近接した位置に配置されている。この構成により、相対的に線幅の狭いダミー導体を導体パターン31,32に近接して配置する場合に比べて、加熱加圧時の絶縁基材の流動がさらに抑制される。
 《その他の実施形態》
 以上に示した各実施形態では、積層体が直方体状である例を示したが、この構成に限定されるものではない。積層体の平面形状は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能であり、例えば多角形、円形、楕円形、L字形、クランク形、T字形、Y字形等であってもよい。
 また、以上に示した各実施形態では、5つまたは6つの絶縁基材層を積層して形成される積層体を備えた多層基板について示したが、この構成に限定されるものではない。積層体を形成する絶縁基材層の層数(「導体形成基材層」および「厚み調整基材層」の数)は、本発明の作用・効果を奏する範囲において適宜変更可能であり、例えば導体形成基材層の数が一つであってもよい。
 以上に示した各実施形態では、複数の絶縁基材層にそれぞれ形成される導体パターンを含んで約2ターンのヘリカル状のコイルが構成される例について示したが、この構成に限定されるものではない。また、一つの絶縁基材層に形成される導体パターンでコイルが構成されていてもよい。コイルの形状は、例えば平面ループ状、平面スパイラル状等であってもよい。また、導体パターンで構成されるコイルのターン数は、適宜変更可能である。
 また、以上に示した各実施形態では、導体パターン31,32,33全体が、Z軸方向から視て、島状部を周回している例を示したが、この構成に限定されるものではない。導体パターン31,32,33の少なくとも一部が、Z軸方向から視て、島状部を周回していてもよい。なお、多層基板が備える導体パターンは、コイルを構成する用途に限定されるものではなく、多層基板に形成される回路の一部を構成していればよい。
 以上に示した各実施形態では、開口部および島状部の平面形状が矩形である例について示したが、この構成に限定されるものではない。開口部および島状部の平面形状は、本発明の作用効果を奏する範囲において適宜変更可能である。
 以上に示した各実施形態では、平面形状が矩形の実装電極P1,P2が第1主面VS1に形成された多層基板について示したが、この構成に限定されるものではない。実装電極は第2主面VS2に形成されていてもよい。また、実装電極の配置・個数については、多層基板の回路構成によって適宜変更可能である。また、実装電極の形状についても適宜変更可能であり、例えば正方形、多角形、円形、楕円形、L字形、T字形等であってもよい。なお、実装電極は本発明の多層基板において必須ではない。
 最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではない。当業者にとって変形および変更が適宜可能である。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲内と均等の範囲内での実施形態からの変更が含まれる。
BL,BL1,BL1a,BL1b,BL1c,BL2,BL2a,BL2b,BL2c,BL3,BL3a,BL3b,BL3c,BL4,BL4a,BL4b,BL4c,BL5,BL5a,BL5b,BL6,BL6a,BL6b,BL7,BL7b,BL8,BL8b…接続部と枠部との境界
G1,G2,G3,G4…島状部の幾何学的重心
GE,GE1,GE2,GE3…接続部と枠部との複数の境界を結ぶ直線で囲まれる最大領域
FP…嵌合部
Nde…厚み調整基材層のうち、導体パターンに重なる部分の隣接領域
P1,P2…実装電極
V31,V32,V33,V34…層間接続導体
VS1…第1主面
VS2…第2主面
1,1C…枠部
2,2C…開口部
3,3C…島状部
4,4A,4B,4C,4D,4E,4F,4G,4H…接続部
5A,5B,5C,5D,6A,6B…ダミー導体
10,10C,10D,10E,10F…積層体
11,11c,11d,11e,11f,12,12c,12d,12e,12f,13,13a,13b,13c,13d,13e,13f,14,14c,14d,14e,14f,15,15c,15d,15f,16c,16d,16f…絶縁基材層
30…コイル
31,32,33…導体パターン
101,102,103,104,105…多層基板

Claims (11)

  1.  複数の絶縁基材層を積層して形成される積層体と、
     前記絶縁基材層に形成される導体パターンと、
     を備え、
     前記複数の絶縁基材層は、前記導体パターンが形成される導体形成基材層と、厚み調整基材層とを含み、
     前記厚み調整基材層は、
      枠部と、
      前記枠部の内側に形成される開口部と、
      前記枠部の内側に配置される島状部と、
      前記島状部を前記枠部に接続する複数の接続部と、
     で構成され、
     前記導体パターンは、前記複数の絶縁基材層の積層方向から視て、少なくとも一部が前記島状部を周回し、
     前記接続部の線幅は、前記島状部の幅よりも細く、
     前記島状部は、前記複数の接続部を介して前記枠部に接続され、
     前記開口部は、前記積層方向から視て、前記枠部および前記島状部よりも前記導体パターンに重なる面積が大きい、多層基板。
  2.  前記絶縁基材層は、熱可塑性樹脂からなる、請求項1に記載の多層基板。
  3.  前記導体パターンはコイルを構成する、請求項1または2に記載の多層基板。
  4.  前記島状部の幾何学的重心は、前記複数の接続部と前記枠部との複数の境界を結ぶ直線で囲まれる最大領域内に位置する、請求項1から3のいずれかに記載の多層基板。
  5.  前記厚み調整基材層に形成され、前記導体パターンと電気的に独立するダミー導体を備える、請求項1から4のいずれかに記載の多層基板。
  6.  前記ダミー導体は、前記複数の絶縁基材層の積層方向から視て、前記導体パターンに重ならない位置に配置される、請求項5に記載の多層基板。
  7.  前記厚み調整基材層の数は複数である、請求項1から6のいずれかに記載の多層基板。
  8.  前記複数の厚み調整基材層にそれぞれ形成される前記接続部は、前記積層方向から視て、互いに重ならない位置に配置される、請求項7に記載の多層基板。
  9.  導体形成基材層の数は複数であり、
     前記導体形成基材層に形成され、前記複数の導体形成基材層にそれぞれ形成される前記導体パターン同士を接続する、層間接続導体を備え、
     前記層間接続導体は、前記積層方向から視て、前記開口部に重なる、請求項1から8のいずれかに記載の多層基板。
  10.  導体形成基材層と厚み調整基材層とを含む複数の絶縁基材層を積層して形成される積層体を備える多層基板の製造方法であって、
     絶縁基材層に導体パターンを形成して、前記導体形成基材層を構成する、導体形成工程と、
     絶縁基材層に、枠部と、前記導体パターンの形状に合わせた開口部と、前記開口部の内側に配置される島状部と、前記島状部を前記枠部に接続する複数の接続部と、を形成して、前記厚み調整基材層を構成する、厚み調整基材層形成工程と、
     前記開口部が前記導体パターンに重なるように、前記導体形成基材層と前記厚み調整基材層とを積層し、積層した前記複数の絶縁基材層を加熱加圧することにより積層体を構成する、積層体形成工程と、
     を備える、多層基板の製造方法。
  11.  前記厚み調整基材層形成工程は、前記厚み調整基材層のうち、積層した前記複数の絶縁基材層を積層方向から視て、前記導体パターンに重なりの少ない領域にダミー導体を形成する工程を含む、請求項10に記載の多層基板の製造方法。
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