WO2017168997A1

WO2017168997A1 - 情報処理装置、管理装置、情報処理方法、および情報処理システム

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Publication number: WO2017168997A1
Application number: PCT/JP2017/002182
Authority: WO
Inventors: 聡由井
Original assignee: フェリカネットワークス株式会社
Priority date: 2016-03-30
Filing date: 2017-01-23
Publication date: 2017-10-05
Also published as: CN108885742A; JPWO2017168997A1; US20190108522A1; JP6929830B2

Abstract

移動元から移動される電子バリューの使用条件を示す条件情報を取得する条件情報取得部と、条件情報に基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるかを判定し、判定結果に基づいて移動された電子バリューの使用に係る機能を制御する処理部と、を備える、情報処理装置が提供される。

Description

情報処理装置、管理装置、情報処理方法、および情報処理システム

　本開示は、情報処理装置、管理装置、情報処理方法、および情報処理システムに関する。

　装置間における電子バリュー（貨幣または貨幣に準じた価値を有するデータ。以下、同様とする。）の移動に係る技術が開発されている。送信元端末から送信先端末への電子バリューの移動に係る技術としては、例えば下記の特許文献１に記載の技術が挙げられる。

　また、電子バリューの使用を制限する技術が開発されている。電子マネー（電子バリューの一例）の使用状況が設定されている使用可能範囲内であるかを判定し、使用可能範囲外である場合に、電子マネーの使用を制限する技術としては、例えば下記の特許文献２に記載の技術が挙げられる。

特開２００６－１５５０４５号公報特開２００８－２６９２９２号公報

　電子バリューの移動元である装置（移動元に対応付けられる装置。以下、「移動元」または「移動元装置」と示す場合がある。）から電子バリューの移動先である装置（以下、「移動先装置」と示す場合がある。）へと電子バリューが移動される場合において、移動された電子バリューの使用を制限したいというニーズがある。

　ここで、例えば特許文献２に記載の技術では、電子バリューを記憶する装置との間で電子バリューの使用に係る通信を行う端末装置が、電子バリューの使用状況が設定されている使用可能範囲内であるかを判定する。そして、上記端末装置は、使用可能範囲外であると判定された場合に電子バリューの使用を制限する。よって、例えば特許文献２に記載の技術が用いられることによって、設定されている使用可能範囲外である場合に、上記電子バリューを記憶する装置に該当する移動先装置における電子バリューの使用を、制限することが可能である。

　しかしながら、例えば特許文献２に記載の技術を用いる場合には、上記端末装置が、電子バリューの使用状況が設定されている使用可能範囲内であるかを判定する機能を有していなければならない。そのため、例えば、電子バリューを用いた決済に対応している店舗などに設置されている、決済に係る装置が、上記電子バリューの使用状況が設定されている使用可能範囲内であるかを判定する機能を有していない場合には、移動先装置における移動された電子バリューの使用を、制限することはできない。

　本開示では、移動元から移動される電子バリューの使用を制御することが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、管理装置、情報処理方法、および情報処理システムを提案する。

　本開示によれば、移動元から移動される電子バリューの使用条件を示す条件情報を取得する条件情報取得部と、上記条件情報に基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるかを判定し、判定結果に基づいて移動された上記電子バリューの使用に係る機能を制御する処理部と、を備える、情報処理装置が提供される。

　また、本開示によれば、移動元に対応付けられる装置から電子バリューが移動される情報処理装置と通信を行い、上記移動元に対応付けられる装置から移動された電子バリューの使用条件を示す条件情報を、上記情報処理装置に設定させる、管理装置が提供される。

　また、本開示によれば、移動元から移動される電子バリューの使用条件を示す条件情報を取得するステップと、上記条件情報に基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるかを判定し、判定結果に基づいて移動された上記電子バリューの使用に係る機能を制御するステップと、を有する、情報処理装置により実行される情報処理方法が提供される。

　また、本開示によれば、電子バリューの移動元である第１の情報処理装置と、上記電子バリューの移動先である第２の情報処理装置と、を有し、上記第２の情報処理装置は、上記第１の情報処理装置から移動される電子バリューの使用条件を示す条件情報を取得する条件情報取得部と、上記条件情報に基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるかを判定し、判定結果に基づいて移動された上記電子バリューの使用に係る機能を制御する処理部と、を備える、情報処理システムが提供される。

　本開示によれば、移動元から移動される電子バリューの使用を制御することができる。

　なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握されうる他の効果が奏されてもよい。

本実施形態に係る情報処理方法を適用することが可能な、本実施形態に係る情報処理システムの一例を示す説明図である。本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す説明図である。図１２に示すＩＣチップとアンテナとの構成の一例を示す説明図である。本実施形態に係る情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係る第１の管理装置の構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係る第１の管理装置のハードウェア構成の一例を示す説明図である。本実施形態に係る第２の管理装置の構成の一例を示すブロック図である。

　以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。

　また、以下では、下記に示す順序で説明を行う。
　　１．本実施形態に係る情報処理方法
　　２．本実施形態に係る情報処理システムを構成する装置
　　３．本実施形態に係るプログラム

（本実施形態に係る情報処理方法）
　まず、本実施形態に係る情報処理方法について説明する。

［１］本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の概要
　上述したように、“移動元装置から移動先装置へと電子バリューが移動される場合において、移動された電子バリューの使用を制限する一の方法”としては、例えば、移動先装置の間で電子バリューの使用に係る通信を行う装置が、電子バリューの使用状況が設定されている使用可能範囲内であるかを判定する方法が、挙げられる。以下では、上記電子バリューの使用に係る通信を行う装置などの、電子バリューを用いた決済に係る装置を、「決済装置」と示す場合がある。

　しかしながら、上記一の方法を用いて移動された電子バリューの使用を制限するためには、上述したように、決済装置が、電子バリューが使用可能であるか否かを判定する機能を有していなければならない。そのため、例えば、電子バリューを用いた決済に対応している店舗などに設置されている決済装置が、上記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する機能を有していない場合には、移動先装置における移動された電子バリューの使用を、制限することはできない。

　そこで、本実施形態に係る情報処理方法では、移動先装置（電子バリューの移動先の装置）に該当する情報処理装置が、電子バリューの使用に係る機能を制御する。

　移動先装置に該当する情報処理装置が、電子バリューの使用に係る機能を制御することによって、当該情報処理装置において、移動された電子バリューの使用を制限することが可能となる。

　したがって、移動先装置に該当する情報処理装置が、電子バリューの使用に係る機能を制御することによって、決済装置が上記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する機能を有しているか否かに依存せずに、移動元から移動される電子バリューの使用を制御することができる。

　また、上記のように、本実施形態に係る情報処理方法が用いられる場合には、移動先装置に該当する情報処理装置により移動された電子バリューの使用が制御されるので、上記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する機能を決済装置に持たせる必要はない。よって、本実施形態に係る情報処理方法が用いられる場合には、例えば、“店舗に既に設置されている決済装置に上記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する機能を持たせるための改修に係るコスト”、または、“上記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する機能を有する決済装置を、新たに店舗に導入するためのコスト”などの、“決済装置を上記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する機能に対応させるためのコスト”が、かからない。

［２］本実施形態に係る情報処理方法を適用することが可能な情報処理システムの一例
　次に、本実施形態に係る情報処理方法を適用することが可能な、情報処理システムの一例を説明する。

　図１は、本実施形態に係る情報処理方法を適用することが可能な、本実施形態に係る情報処理システム１０００の一例を示す説明図である。

　情報処理システム１０００は、例えば、情報処理装置１００と、情報処理装置２００と、第１の管理装置３００と、第２の管理装置４００とを有する。

　情報処理装置１００と、第１の管理装置３００および第２の管理装置４００それぞれとは、ネットワーク５００を介して通信を行う。また、情報処理装置２００と、第１の管理装置３００および第２の管理装置４００それぞれとは、ネットワーク５００を介して通信を行う。ネットワーク５００としては、例えば、ＬＡＮ（Local　Area　Network）やＷＡＮ（Wide　Area　Network）などの有線ネットワーク、無線ＬＡＮ（ＷＬＡＮ：Wireless　Local　Area　Network）などの無線ネットワーク、３Ｇ（Generation）、４Ｇなどの様々な通信規格の通信による無線ネットワーク、あるいは、ＴＣＰ／ＩＰ（Transmission　Control　Protocol/Internet　Protocol）などの通信プロトコルを用いたインターネットなどが挙げられる。

　また、情報処理装置１００と情報処理装置２００とは、例えば、非接触通信などの任意の通信方式の無線通信、任意の通信方式の接触通信、あるいは、任意の通信方式の有線通信で、直接的に通信を行う。

　以下では、情報処理装置１００と情報処理装置２００とが、１３．５６［ＭＨｚ］など所定の周波数の磁界（搬送波）を用いて通信を行うＮＦＣ（Near　Field　Communication）によって、非接触通信を行う場合を例に挙げる。ここで、情報処理装置１００と情報処理装置２００とがＮＦＣにより通信を行う場合、一方の装置がＮＦＣにおけるリーダ／ライタ（質問器）の役目を果たし、他方の装置がＮＦＣにおける応答器の役目を果たすことにより実現される。

　ここで、ＮＦＣの通信可能範囲は、１０［ｃｍ］程度である。そのため、情報処理装置１００と情報処理装置２００とをＮＦＣにより通信させるためには、情報処理装置１００と情報処理装置２００との双方が通信可能範囲内に入るように、情報処理装置１００と情報処理装置２００との一方または双方を意図的に移動させる必要が、ある。よって、情報処理装置１００と情報処理装置２００との間でＮＦＣによる通信が行われる場合には、情報処理装置１００と情報処理装置２００との通信を、通信を行わせるという意図に基づく通信とすることが、可能となる。

　また、情報処理装置１００と情報処理装置２００との間でＮＦＣによる通信が行われる場合、情報処理装置１００と情報処理装置２００との通信を、セキュアな通信とすることが可能である。

　情報処理装置１００は、電子バリューを移動元と、電子バリューを移動先との一方または双方となりうる装置である。以下では、情報処理装置１００が電子バリューを移動元となる場合、すなわち、情報処理装置１００が移動元装置として機能する場合を主に例に挙げる。

　情報処理装置２００は、電子バリューを移動元と、電子バリューを移動先との一方または双方となりうる装置である。以下では、情報処理装置２００が電子バリューを移動先となる場合、すなわち、情報処理装置２００が移動先装置として機能する場合を主に例に挙げる。

　第１の管理装置３００は、情報処理装置１００、情報処理装置２００などの、電子バリューの移動元と電子バリューの移動先との一方または双方として機能する装置を、管理する装置である。第１の管理装置３００における装置の管理に係る処理の一例については、後述する。

　第１の管理装置３００としては、例えば、サーバなどが挙げられる。以下では、第１の管理装置３００を「装置管理サーバ」と示す場合がある。

　第２の管理装置４００は、電子バリューを管理する装置である。情報処理システム１０００では、第２の管理装置４００によって、一の装置から他の装置への電子バリューの移動が実現される。第２の管理装置４００における電子バリューの管理に係る処理の一例については、後述する。

　第２の管理装置４００としては、例えば、サーバなどが挙げられる。以下では、第２の管理装置４００を「電子バリュー管理サーバ」と示す場合がある。

　情報処理システム１０００は、例えば図１に示す構成を有する。なお、本実施形態に係る情報処理システムは、図１に示す例に限られない。

　例えば、第１の管理装置３００と第２の管理装置４００とは、第１の管理装置３００の機能および第２の管理装置４００の機能を有する、１つの装置であってもよい。また、第１の管理装置３００、第２の管理装置４００、または、第１の管理装置３００の機能および第２の管理装置４００の機能を有する装置それぞれは、複数のサーバなどで連携して処理を行う装置群であってもよい。

　また、ネットワーク５００を介して情報処理装置１００および情報処理装置２００それぞれと通信を行う、第１の管理装置３００、および第２の管理装置４００それぞれは、本実施形態に係る情報処理システムに含まれない、外部の装置であってもよい。

　上述したように、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理は、移動先装置において行われる。以下では、図１に示す情報処理システム１０００において、移動先装置として機能する情報処理装置２００が、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理を行う場合を例に挙げる。

［３］本実施形態に係る情報処理方法に係る処理
　次に、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理について説明する。以下では、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理を、移動先装置として機能する情報処理装置２００が行うものとして説明する。なお、情報処理装置１００が移動先装置として機能する場合、情報処理装置１００は、後述する情報処理装置２００における処理と同様の処理を行うことが可能である。また、情報処理システム１０００における移動元装置から移動先装置への電子バリューの移動に係る処理の一例については、後述する。

　情報処理装置２００は、条件情報に基づいて、電子バリューの使用に係る機能を制御する（機能制御処理）。

　本実施形態に係る条件情報とは、情報処理装置１００などの移動元装置から移動された電子バリューの使用条件を示すデータである。条件情報は、例えば後述するように、移動元装置と情報処理装置２００とを管理する第１の管理装置３００との通信によって取得され、第１の管理装置３００により設定される。条件情報は、例えば、後述する取得部（条件情報取得部）により第１の管理装置３００との通信が制御されることによって、取得される。

　条件情報が示す移動された電子バリューの使用条件の一例については、後述する。また、以下では、移動元装置から移動された電子バリューの使用条件を、単に「使用条件」と示す場合がある。

　情報処理装置２００は、条件情報に基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるかを判定し、判定結果に基づき電子バリューの使用に係る機能を制御する。情報処理装置２００は、移動された電子バリューが使用可能であると判定された場合には、電子バリューの使用に係る機能を制限しない。また、情報処理装置２００は、移動された電子バリューが使用可能であると判定されない場合に、電子バリューの使用に係る機能を制限する。

　ここで、本実施形態に係る電子バリューの使用に係る機能としては、例えば、電子バリューの使用に用いられる通信機能（以下、単に「通信機能」と示す場合がある。）が、挙げられる。

　電子バリューの使用に用いられる通信としては、例えば、ＮＦＣが挙げられる。なお、電子バリューの使用に用いられる通信は、ＮＦＣに限られない。例えば、電子バリューの使用に用いられる通信は、セキュアな通信を行うことが可能な任意の通信方式の有線通信、セキュアな通信を行うことが可能な任意の通信方式の無線、セキュアな通信を行うことが可能な任意の通信方式の接触など、セキュアな通信を行うことが可能な任意の通信であってもよい。

　上記通信機能の制限としては、例えば、情報処理装置２００が有する通信機能の少なくとも一部を制限することが、挙げられる。また、通信機能の制限としては、例えば、所定の装置との通信を制限することが、挙げられる。情報処理装置２００は、例えば、所定の装置から送信された命令に対して、正常な応答を行わない、または、エラー応答を行うことによって、所定の装置との通信を制限する。

　ここで、上記通信機能の制限に係る所定の装置としては、情報処理装置２００に対応する認証情報を有さない装置が、挙げられる。情報処理装置２００に対応する認証情報とは、例えば、情報処理装置２００との間の認証で用いられるデータである。情報処理装置２００に対応する認証情報としては、例えば、情報処理装置２００と他の装置との間で有効なパスワードなどが挙げられる。情報処理装置２００に対応する認証情報は、例えば、情報処理装置２００の装置情報（後述する）に基づき生成される。つまり、上記通信機能（電子バリューの使用に係る機能の一例）が制限されている場合において、情報処理装置２００は、情報処理装置２００に対応する認証情報を有する装置との通信を制限せず、情報処理装置２００に対応する認証情報を有さない装置との通信を制限する。

　なお、上記通信機能の制限に係る所定の装置は、情報処理装置２００に対応する認証情報を有さない装置に限られない。例えば、上記通信機能の制限に係る所定の装置は、予め情報処理装置２００に設定されている任意の命令または任意のデータを送信しない装置であってもよい。以下では、上記通信機能の制限に係る所定の装置が、情報処理装置２００との間で認証が行われていない装置である場合を例に挙げる。

　情報処理装置２００が、上記のように所定の装置との通信を制限することによって、情報処理装置２００において、移動元装置から移動された電子バリューの使用を制限することが、実現される。

　また、電子バリューの使用に係る機能が制限されているときに、所定の装置との通信が行われた場合、情報処理装置２００は、例えば、電子バリューの使用に係る機能の制限を解除する。また、情報処理システム１０００では、移動先装置に移動された電子バリューを移動元装置に戻す処理が行われる。情報処理システム１０００における、移動された電子バリューを移動元装置に戻す処理の一例については、後述する。

　機能の制限の解除に係る所定の装置としては、情報処理装置２００に対応する認証情報を有する装置が、挙げられる。なお、機能の制限の解除に係る所定の装置は、情報処理装置２００に対応する認証情報を有する装置に限られない。例えば、機能の制限の解除に係る所定の装置は、予め情報処理装置２００に設定されている任意の命令または任意のデータを送信する装置であってもよい。以下では、機能の制限の解除に係る所定の装置が、情報処理装置２００との間で認証が行われている装置である場合を例に挙げる。

　なお、本実施形態に係る電子バリューの使用に係る機能は、電子バリューの使用に用いられる通信機能に限られない。

　例えば、本実施形態に係る電子バリューの使用に係る機能は、電子バリューが記録される記録媒体に対するアクセス機能であってもよい。電子バリューが記録される記録媒体としては、例えば、耐タンパ性を有するセキュアな記録媒体が挙げられる。なお、電子バリューが記録される記録媒体には、セキュアな領域とノンセキュアな領域とが混在していてもよい。電子バリューは、例えば、改ざんや盗難などを防止するために、セキュアな記録媒体、または、記録媒体のセキュアな領域に記憶される。

　上記アクセス機能としては、例えば、記録媒体からデータを読み出す機能、および記録媒体にデータを書き込む機能が、挙げられる。

　情報処理装置２００が、上記のように電子バリューが記録される記録媒体に対するアクセス機能を制限することによって、移動された電子バリューが記憶されている記録媒体からのデータを読み出し、および当該記録媒体へのデータの書き込みが制限される。よって、情報処理装置２００が、上記のように電子バリューが記録される記録媒体に対するアクセス機能を制限することによって、情報処理装置２００において、移動元装置から移動された電子バリューの使用を制限することが、実現される。

　なお、上記アクセス機能が制限されている場合、上述した所定の装置からの命令に基づいて、記録媒体からデータを読み出し、および記録媒体へのデータの書き込みは、制限されなくてもよい。

　以下、本実施形態に係る機能制御処理の一例を、条件情報が示す移動された電子バリューの使用条件の例と共に、説明する。

　情報処理装置２００は、機能制御処理として、例えば、移動された電子バリューごとに下記の（１）に示す処理～（５）に示す処理のいずれかの処理を、行う。

（１）機能制御処理の第１の例：条件情報が示す使用条件が、移動される電子バリューの有効期限に関する条件である場合
　条件情報が示す使用条件としては、移動される電子バリューの有効期限に関する条件が挙げられる。

　移動される電子バリューの有効期限に関する条件としては、例えば、“何年何月何日（または、何年何月何日何時、何年何月何日何時何分、何年何月何日何時何分何秒など）まで有効である”など、有効期限が日時などで直接的に規定されている条件が、挙げられる。また、移動される電子バリューの有効期限に関する条件は、例えば、“電子バリューが移動されてから設定されている期間内は有効である”など、有効期限が日時などで直接的に規定されていない条件であってもよい。

　第１の例に係る機能制御処理を行う場合、情報処理装置２００は、時間情報と、有効期限に関する条件とに基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるか否かを判定する。

　本実施形態に係る時間情報とは、例えば、使用条件に係る判定を行う際の時間を示すデータ、換言すると、電子バリューが使用される時間を示すデータである。時間情報としては、例えば、機械式、水晶式、電波式などの任意の方式の時計などの、時間（例えば日時など）を特定することが可能なデバイスの検出結果を示すデータが、挙げられる。上記時間を特定することが可能なデバイスは、情報処理装置２００が備えるデバイスであってもよいし、情報処理装置２００の外部のデバイスであってもよい。本実施形態に係る時間情報は、例えば後述する取得部（時間情報取得部）により時間を特定することが可能なデバイスが制御されることによって、取得される。

　情報処理装置２００は、例えば、使用条件に係る判定を行う際の時間が有効期限が過ぎているか否かを判定することによって、移動された電子バリューが使用可能であるか否かを判定する。

　一例を挙げると、情報処理装置２００は、例えば、使用条件に係る判定を行う際の時間と、移動される電子バリューの有効期限に関する条件に規定されている時間とを比較することによって、使用条件に係る判定を行う際の時間が有効期限が過ぎているか否かを判定する。

　情報処理装置２００は、有効期限が過ぎていると判定された場合に、移動された電子バリューが使用可能であると判定しない。そして、情報処理装置２００は、上述したように、電子バリューの使用に係る機能を制限する。

　また、情報処理装置２００は、有効期限が過ぎていると判定されない場合に、移動された電子バリューが使用可能であると判定する。そして、情報処理装置２００は、電子バリューの使用に係る機能を制限しない。

（２）機能制御処理の第２の例：条件情報が示す使用条件が、場所に関する条件である場合
　条件情報が示す使用条件としては、例えば、移動される電子バリューが有効な場所に関する条件が挙げられる。

　移動される電子バリューが有効な場所に関する条件としては、例えば、“設定されている店で有効である”、“設定されている駅で有効である”、“設定されている施設で有効である”など、電子バリューが有効な場所が直接的に規定されている条件が、挙げられる。また、移動される電子バリューが有効な場所に関する条件は、例えば、“設定されている場所から半径Ｘ［ｋｍ］の範囲内は有効である”、“設定されているＡ駅からＣ駅までの各駅で有効である”など、電子バリューが有効な場所が漠然的に規定されている条件であってもよい。また、移動される電子バリューが有効な場所に関する条件は、例えば、“設定されている場所以外で有効である”など、電子バリューが有効ではない場所が直接的に規定されている条件とすることも可能である。

　第２の例に係る機能制御処理を行う場合、情報処理装置２００は、位置情報と場所に関する条件とに基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるか否かを判定する。

　本実施形態に係る位置情報とは、例えば、情報処理装置２００に関する位置を示すデータである。位置情報としては、例えば、ＧＮＳＳ（Global　Navigation　Satellite　System）デバイスなどの位置を特定することが可能なデバイスの検出結果を示すデータ（または、任意の方式により位置を推定することが可能なデバイスの推定結果を示すデータ）が、挙げられる。上記ＧＮＳＳデバイスなどの位置を特定することが可能なデバイスは、情報処理装置２００が備えるデバイスであってもよいし、情報処理装置２００の外部のデバイスであってもよい。本実施形態に係る位置情報は、例えば後述する取得部（位置情報取得部）により位置を特定することが可能なデバイスが制御されることによって、取得される。

　情報処理装置２００は、例えば、情報処理装置２００が条件情報が示す有効な場所にあるか否かを判定することによって、移動された電子バリューが使用可能であるか否かを判定する。

　一例を挙げると、情報処理装置２００は、例えば、位置情報が示す情報処理装置２００の位置と、移動される電子バリューが有効な場所に関する条件に規定されている場所とを比較することによって、情報処理装置２００が条件情報が示す有効な場所にあるか否かを判定する。

　情報処理装置２００は、情報処理装置２００が有効な場所にあると判定されない場合に、移動された電子バリューが使用可能であると判定しない。そして、情報処理装置２００は、上述したように、電子バリューの使用に係る機能を制限する。

　また、情報処理装置２００は、情報処理装置２００が有効な場所にあると判定された場合に、移動された電子バリューが使用可能であると判定する。そして、情報処理装置２００は、電子バリューの使用に係る機能を制限しない。

（３）機能制御処理の第３の例：条件情報が示す使用条件が、正規使用者に関する条件である場合
　条件情報が示す使用条件としては、例えば、移動される電子バリューの使用が許可されている正規使用者に関する条件が挙げられる。

　移動される電子バリューの使用が許可されている正規使用者に関する条件としては、例えば、“設定されている使用者が特定された場合に有効である”など、電子バリューの使用が許可されている正規使用者が直接的に規定されている条件が、挙げられる。また、移動される電子バリューの使用が許可されている正規使用者に関する条件は、例えば、“設定されている使用者以外が特定された場合に有効である”など、電子バリューの使用が許可されていない使用者が直接的に規定されている条件であってもよい。

　第３の例に係る機能制御処理を行う場合、情報処理装置２００は、使用者に関する情報と正規使用者に関する条件とに基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるか否かを判定する。

　本実施形態に係る使用者に関する情報としては、例えば、情報処理装置２００の使用者の顔が撮像された撮像画像を示すデータ、情報処理装置２００の使用者の虹彩を示すデータ、情報処理装置２００の使用者の指紋を示すデータなどの、情報処理装置２００の使用者の特定に用いることが可能なデータが、挙げられる。本実施形態に係る使用者に関する情報は、例えば後述する取得部（使用者情報取得部）により生体認証に係るデバイスが制御されることによって、取得される。

　情報処理装置２００は、例えば、情報処理装置２００の使用者が正規使用者であるか否かを判定することによって、移動された電子バリューが使用可能であるか否かを判定する。

　情報処理装置２００は、例えば、撮像画像に基づく顔認証や虹彩認証、指紋認証などの任意の方式の生体認証により使用者と特定する。そして、情報処理装置２００は、特定された使用者が、移動される電子バリューの使用が許可されている正規使用者に関する条件に規定されている正規使用者であるかを判定することによって、情報処理装置２００の使用者が正規使用者であるか否かを判定する。

　ここで、上記撮像画像の撮像に係る撮像デバイスなど、生体認証に係るデバイスは、情報処理装置２００が備えるデバイスであってもよいし、情報処理装置２００の外部のデバイスであってもよい。

　情報処理装置２００は、情報処理装置２００の使用者が正規使用者であると判定されない場合に、移動された電子バリューが使用可能であると判定しない。そして、情報処理装置２００は、上述したように、電子バリューの使用に係る機能を制限する。

　また、情報処理装置２００は、情報処理装置２００の使用者が正規使用者であると判定された場合に、移動された電子バリューが使用可能であると判定する。そして、情報処理装置２００は、電子バリューの使用に係る機能を制限しない。

（４）機能制御処理の第４の例：条件情報が示す使用条件が、所定のアプリケーションの状態に関する条件である場合
　条件情報が示す使用条件としては、所定のアプリケーションの状態に関する条件が挙げられる。

　所定のアプリケーションの状態に関する条件としては、例えば、“設定されているアプリケーションが起動されている場合に有効である”、“設定されているアプリケーションに特定の設定がされている場合に有効である”など、電子バリューの使用が許可される所定のアプリケーションの状態が直接的に規定されている条件が、挙げられる。また、所定のアプリケーションの状態に関する条件は、例えば、“設定されているアプリケーションが起動されていない場合に有効である”など、電子バリューの使用が許可されていないアプリケーションの状態が規定されている条件であってもよい。

　第４の例に係る機能制御処理を行う場合、情報処理装置２００は、所定のアプリケーションの状態と、所定のアプリケーションの状態に関する条件とに基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるか否かを判定する。所定のアプリケーションの状態は、例えば後述する取得部（アプリケーション状態取得部）によりアプリケーションの状態が特定されることによって、取得される。

　情報処理装置２００は、例えば、所定のアプリケーションの状態に関する条件に対応する所定のアプリケーションの状態が、所定のアプリケーションの状態に関する条件を満たすか否かを判定することによって、移動された電子バリューが使用可能であるか否かを判定する。

　一例を挙げると、情報処理装置２００は、例えば、情報処理装置２００におけるアプリケーションの状態を特定する。そして、情報処理装置２００は、特定されたアプリケーションの状態が、所定のアプリケーションの状態に関する条件を満たすか否かを判定することによって、所定のアプリケーションの状態が、所定のアプリケーションの状態に関する条件を満たすか否かを判定する。

　情報処理装置２００は、所定のアプリケーションの状態が、所定のアプリケーションの状態に関する条件を満たすと判定されない場合に、移動された電子バリューが使用可能であると判定しない。そして、情報処理装置２００は、上述したように、電子バリューの使用に係る機能を制限する。

　また、情報処理装置２００は、所定のアプリケーションの状態が、所定のアプリケーションの状態に関する条件を満たすと判定された場合に、移動された電子バリューが使用可能であると判定する。そして、情報処理装置２００は、電子バリューの使用に係る機能を制限しない。

（５）機能制御処理の第５の例
　情報処理装置２００は、上記（１）に示す第１の例に係る機能制御処理～上記（４）に示す第１の例に係る機能制御処理のうちの２以上を組み合わせた処理を行うことが、可能である。つまり、本実施形態に係る条件情報には、上記（１）に示す第１の例に係る使用条件～上記（４）に示す第４の例に係る使用条件のうちの、２以上の使用条件が含まれていてもよい。

　条件情報に２以上の使用条件が含まれている場合、情報処理装置２００は、例えば、２以上の使用条件のうちのいずれかの条件を満たすと判定されない場合に、移動された電子バリューが使用可能であると判定しない。そして、情報処理装置２００は、上述したように、電子バリューの使用に係る機能を制限する。

　また、情報処理装置２００は、例えば、２以上の使用条件のうちの全ての条件を満たすと判定された場合に、移動された電子バリューが使用可能であると判定する。そして、情報処理装置２００は、電子バリューの使用に係る機能を制限しない。

　情報処理装置２００は、機能制御処理として、例えば、移動された電子バリューごとに上記（１）に示す処理～上記（５）に示す処理のいずれかの処理を、行う。

　なお、本実施形態に係る条件情報、および本実施形態に係る機能制御処理は、上記に示す例に限られない。

　例えば、本実施形態に係る条件情報には、クレジット機能（後述する）に関する使用条件が含まれていてもよい。クレジット機能に関する使用条件には、例えば、移動可能な電子バリューの金額に関する情報が含まれる。本実施形態に係る条件情報にクレジット機能に関する使用条件が含まれる場合、情報処理装置２００は、上記（１）に示す処理～上記（５）に示す処理のいずれかの処理に加えて、さらに、クレジット機能に関する使用条件に基づく機能制御処理を行うことができる。クレジット機能を利用した決済に係る処理の一例については、後述する。

　また、クレジット機能に関する使用条件は、条件情報に含まれることに限られず、条件情報とは別の情報に規定されていてもよい。以下では、クレジット機能に関する使用条件が、クレジット条件情報（条件情報とは別の情報の一例。後述する）に規定される場合を主に説明する。

　ここで、情報処理システム１０００では、情報処理装置２００に対する電子バリューの移動が、複数回行われる場合がありうる。また、情報処理装置２００に対する電子バリューの移動が複数回行われた場合、情報処理装置２００では、移動された電子バリューのうちの、１または２以上の電子バリューに対する機能制御処理によって、電子バリューの使用に係る機能が制限されることが、起こりうる。

　上記のように１または２以上の電子バリューに対する機能制御処理によって電子バリューの使用に係る機能が制限された場合には、情報処理装置２００では、全ての電子バリューの使用に係る機能の制限が解除されるまで、電子バリューの使用が制限される。

　また、上記のように１または２以上の電子バリューに対する機能制御処理によって電子バリューの使用に係る機能が制限された場合、情報処理装置２００は、電子バリューの使用が制限されていることを、ユーザに対して通知させる通知制御処理を、さらに行ってもよい。

　情報処理装置２００は、例えば、電子バリューの使用が制限されていることを示す文字列と、電子バリューの使用が制限されていることを示す画像との一方または双方を、表示デバイスの表示画面に表示させることによって、電子バリューの使用が制限されていることを視覚的に通知させる。このとき、情報処理装置１００は、例えば、“一部の電子バリューの使用が制限されていることによって、電子バリューの使用に係る機能が制限されていること”と、“（電子バリューの使用に係る機能の制限により実際には使用ができない状態ではあるが、）使用が制限されてない電子バリューの値”とを、表示画面に表示させてもよい。

　ここで、上記表示デバイスは、情報処理装置２００が備えるデバイスであってもよいし、情報処理装置２００の外部のデバイスであってもよい。

　また、情報処理装置２００は、例えば、電子バリューの使用が制限されていることを示す音声を、スピーカなどの音声出力デバイスから出力させることによって、電子バリューの使用が制限されていることを聴覚的に通知させることも可能である。このとき、情報処理装置１００は、例えば、“一部の電子バリューの使用が制限されていることによって、電子バリューの使用に係る機能が制限されていることを示す音声”と、“（電子バリューの使用に係る機能の制限により実際には使用ができない状態ではあるが、）使用が制限されてない電子バリューの値を示す音声”とを、音声出力デバイスから出力させてもよい。

　ここで、上記音声出力デバイスは、情報処理装置２００が備えるデバイスであってもよいし、情報処理装置２００の外部のデバイスであってもよい。

　例えば上記のように、情報処理装置２００が、視覚的な通知方法と聴覚的な通知方法との一方または双方によって、電子バリューの使用が制限されていることを、ユーザに対して通知させることによって、ユーザは、電子バリューの使用が制限されていることを認識することができる。よって、情報処理装置２００が、視覚的な通知方法と聴覚的な通知方法との一方または双方によって、電子バリューの使用が制限されていることを、ユーザに対して通知させることによって、ユーザの利便性の向上を図ることができる。

　情報処理装置２００は、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理として、上記のような機能制御処理を行い、電子バリューの使用に係る機能を制御する。

　したがって、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理として、上記のような機能制御処理を行うことによって、情報処理装置２００は、決済装置が上記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する機能を有しているか否かに依存せずに、移動元から移動される電子バリューの使用を制御することができる。

　なお、本実施形態に係る情報処理方法に係る機能制御処理は、上記に示す処理に限られない。

　例えば、情報処理装置２００は、さらに、クレジット条件情報に基づいて、クレジット機能を制御することも、可能である。

　ここで、本実施形態に係るクレジット機能とは、クレジット情報を利用した電子バリューの追加に係る機能である。本実施形態に係るクレジット情報としては、例えば、
“クレジットカード番号、有効期限などのクレジットカードに係るデータ”や、“与信を担保とした追加の電子バリューの値を示すデータ”などが、挙げられる。本実施形態に係る与信を担保とした追加の電子バリューの値とは、例えば、移動元装置に対応付けられている電子バリューの値（いわゆる、移動元装置における残高）である。クレジット情報が“与信を担保とした追加の電子バリューの値を示すデータ”を示す場合には、移動元装置に対応付けられている電子バリューを与信範囲とした、クレジット機能が実現される。クレジット機能を利用した決済の例については、後述する。

　また、本実施形態に係るクレジット条件情報とは、クレジット機能に関する使用条件を示すデータである。クレジット条件情報が示すクレジット機能に関する使用条件としては、例えば、“クレジット条件情報にクレジット機能が使用可能であることを示すこと”が挙げられる。また、クレジット機能に関する使用条件には、上述したように、例えば、移動可能な電子バリューの金額に関する情報が含まれていてもよい。また、クレジット条件情報が示すクレジット機能に関する使用条件には、さらに、上記移動された電子バリューに係る使用条件と同様に、クレジット機能の有効期限に関する条件、クレジット機能が有効な場所に関する条件、クレジット機能の使用が許可されている正規使用者に関する条件、所定のアプリケーションの状態に関する条件のうちの、１または２以上が、さらに含まれていてもよい。

　クレジット条件情報は、例えば、電子バリューの移動が行われる場合などにおいて、移動元装置の使用者の操作によって、生成される。

　情報処理装置２００は、例えば、クレジット条件情報が、クレジット機能が使用可能であることを示す場合に、クレジット機能を有効とする。また、クレジット条件情報にクレジット機能に関する使用条件が含まれる場合、情報処理装置２００は、例えば、“クレジット条件情報が、クレジット機能が使用可能であることを示し、かつ、クレジット条件情報が示すクレジット機能に関する使用条件を満たすとき”に、クレジット機能を有効とする。

　情報処理装置２００は、例えば、移動元に関連付けられる電子バリューの残高に関する情報と、電子バリューの不足額とに基づいて、移動された電子バリューの残高を上回る電子バリューが使用可能であるか否かを判定することによって、クレジット機能に関する使用条件を満たすか否かを判定する。情報処理装置２００は、例えば、移動された電子バリューの残高を上回る電子バリューが使用可能であると判定されたときに、クレジット機能に関する使用条件を満たすと判定する。

　ここで、上記残高に関する情報は、第２の管理装置４００を介して取得される。上記残高に関する情報は、例えば、後述する取得部（残高情報取得部）により第２の管理装置４００との通信が制御されることによって、取得される。

　また、電子バリューの不足額は、例えば、後述する取得部（不足額取得部）において、電子バリューの残高から決済額を減算する演算が行われることによって、取得される。

　クレジット機能が有効である場合には、例えば、決済時において電子バリューの値が不足した場合（いわゆる、残高が不足した場合）であっても、クレジット情報を利用した電子バリューの追加が可能となるので、決済を継続させることができる。

　また、情報処理装置２００は、例えば、クレジット条件情報にクレジット機能が使用可能であることを示さない場合には、クレジット機能を無効とする。また、クレジット条件情報にクレジット機能に関する使用条件が含まれる場合、情報処理装置２００は、例えば、クレジット条件情報にクレジット機能が使用可能であることを示していても、クレジット条件情報が示すクレジット機能に関する使用条件を満たさないときには、クレジット機能を無効とする。

　クレジット機能が無効である場合には、例えば、クレジット情報を利用した電子バリューの追加が制限される。

　情報処理装置２００は、本実施形態に係る情報処理方法に係る機能制御処理において、上記のようなクレジット機能の制御を、さらに行うことが可能である。

　上記のようなクレジット機能の制御がさらに行われることによって、例えば下記のような効果が奏される。
　　・情報処理装置２００を持って外出している子供からの連絡で電子バリューの追加を行いたいケースなどに、対応することができる。
　　・クレジット条件情報にクレジット機能に関する使用条件が含まれる場合には、情報処理装置２００の紛失時などにおける不正利用を防ぐことが可能となる。

　なお、決済時において電子バリューの値が不足した場合に対応する処理は、クレジット機能の制御に係る処理に限られない。

　例えば、電子バリューの移動が行われる場合などにおいて行われる移動元装置の使用者の操作によって、ポストペイ型電子マネー（後払い式の電子マネー）に係る情報が取得された場合、情報処理装置２００は、ポストペイ型電子マネーに係る情報を利用した決済を行うことも、可能である。

［４］本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の具体例
　次に、図１に示す情報処理システム１０００を例に挙げて、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の具体例を示す。以下では、情報処理装置１００と情報処理装置２００とが、ＮＦＣにより通信を行う場合を例に挙げる。

［４－１］電子バリューの利用開始時における処理
　図２、図３は、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。

　図２は、情報処理システム１０００における電子バリューの利用開始時に行われる処理の一例を示している。図２では、店舗などの決済場所に設置される決済装置６００を、併せて示している。また、図３は、電子バリューの移動に係るサービスが行われるときに、移動元装置が備える表示デバイスの表示画面、または、移動先装置が備える表示デバイスの表示画面に表示される、画面の一例を示している。以下、図２、図３を適宜参照しつつ、情報処理システム１０００における電子バリューの利用開始時に行われる処理の一例を、説明する。

　移動元装置である情報処理装置１００は、移動対象に関する情報を取得する（Ｓ１００）。ここで、移動対象に関する情報としては、例えば、電子バリューの使用条件に係る条件情報が挙げられる。また、移動対象に関する情報には、クレジット条件情報などのクレジット機能の制御に係る情報が、含まれていてもよい。

　移動対象に関する情報は、例えば、情報処理装置１００の使用者が、図３のＡに示すような画面に対して操作を行うことによって、取得される。図３のＡに示す例では、情報処理装置１００の使用者の操作によって、移動元装置から移動させる電子バリューの値（図３のＡに示す“移動額”）、クレジット機能の利用の可否（図３のＡに示す“クレジット機能”）、電子バリューの有効期限（図３のＡに示す“有効期限”）が、設定される。

　図３のＡに示す画面において、情報処理装置１００の使用者が、“次へ”ボタンを選択すると、例えば図３のＢに示す画面が表示される。

　例えば、情報処理装置１００と、移動先装置である情報処理装置２００との双方がＮＦＣの通信可能範囲内に入り、図３のＢに示す画面において情報処理装置１００の使用者が、“処理開始”ボタンを選択すると、情報処理装置１００は、装置情報の送信命令を含む装置情報送信要求を送信し（Ｓ１０２）、情報処理装置２００は、当該装置情報送信要求に対する応答として、装置情報を送信する（Ｓ１０４）。ここで、本実施形態に係る装置情報とは、認証に用いらる認証情報を生成するための基となるデータである。本実施形態に係る装置情報としては、例えば、装置を一意に示すＩＤなどが挙げられる。

　情報処理装置１００は、第１の管理装置３００と通信を行い、第１の管理装置３００に対して情報移動処理要求を送信する（Ｓ１０６）。情報処理装置１００から情報処理装置２００へと電子バリューを移動させる場合、情報移動処理要求には、例えば、情報移動処理を行わせる命令、移動対象に関する情報、情報処理装置１００の装置情報、情報処理装置２００の装置情報、および認証情報が含まれる。

　ステップＳ１０６において送信された情報移動処理要求を取得した第１の管理装置３００は、情報移動処理要求に含まれる各種情報を、記録媒体に記録し（Ｓ１０８）、情報処理装置１００と情報処理装置２００とをそれぞれ管理する。第１の管理装置３００は、上記各種情報を、履歴として記録媒体に記録することにより、情報処理装置１００と情報処理装置２００とをそれぞれ管理する。第１の管理装置３００は、例えば、情報処理装置１００と情報処理装置２００とを、データベースなどを利用して管理する。

　第１の管理装置３００は、第２の管理装置４００に対して、電子バリュー移動処理要求を送信する（Ｓ１１０）。情報処理装置１００から情報処理装置２００へと電子バリューを移動させる場合、電子バリュー移動処理要求には、例えば、情報処理装置１００から情報処理装置２００へと電子バリューを移動させる命令、移動対象に関する情報、情報処理装置１００の装置情報、情報処理装置２００の装置情報、および認証情報が含まれる。

　ステップＳ１１０において送信された電子バリュー移動処理要求を取得した第２の管理装置４００は、移動元装置である情報処理装置１００に対して、移動対象の電子バリューの値を減算させる電子バリュー移動処理を行う（Ｓ１１２）。第２の管理装置４００は、例えば、記録媒体に記憶されている電子バリューの値を減算させる命令と、減算させる値を示すデータとを、情報処理装置１００に対して送信することによって、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理を行う。

　第２の管理装置４００は、情報処理装置１００から取得される電子バリューの減算が完了した旨の応答が取得された場合に、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理が正常に完了したと判定する。第２の管理装置４００は、例えば、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理が開始されてから設定されている時間が経過しても、情報処理装置１００から取得される電子バリューの減算が完了した旨の応答が取得されない場合には、エラーが発生したと判定し、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理を終了する。

　情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理が正常に完了したと判定された場合、第２の管理装置４００は、移動先装置である情報処理装置２００に対して、移動対象の電子バリューの値を加算させる電子バリュー移動処理を行う（Ｓ１１４）。第２の管理装置４００は、例えば、記録媒体に記憶されている電子バリューの値を加算させる命令と、加算させる値を示すデータとを、情報処理装置２００に対して送信することによって、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理を行う。

　第２の管理装置４００は、情報処理装置２００から取得される電子バリューの加算が完了した旨の応答が取得された場合に、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理が正常に完了したと判定する。第２の管理装置４００は、例えば、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理が開始されてから設定されている時間が経過しても、情報処理装置２００から取得される電子バリューの加算が完了した旨の応答が取得されない場合には、エラーが発生したと判定し、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理を終了する。また、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理においてエラーが発生したと判定された場合には、第２の管理装置４００は、ステップＳ１１２における情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理によって減算された電子バリューを、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理前の状態に戻す処理を行う。

　また、電子バリュー移動処理要求に、電子バリューの使用条件に係る条件情報が含まれる場合には、第２の管理装置４００は、条件情報を、情報処理装置２００に対して送信する。また、電子バリュー移動処理要求に、クレジット条件情報などのクレジット機能の制御に係る情報が含まれる場合には、第２の管理装置４００は、クレジット機能の制御に係る情報を、情報処理装置２００に対して送信する。

　上記のように、第１の管理装置３００から送信される電子バリュー移動処理要求に基づいて、第２の管理装置４００が、電子バリュー移動処理要求に応じた情報を、移動先装置として機能する情報処理装置２００に送信することによって、情報処理装置２００では、条件情報とクレジット条件情報との一方または双方が、取得される。また、上述したように、情報処理装置２００は、取得された条件情報に基づき電子バリューの使用に係る機能を制御し、また、取得されたクレジット条件情報に基づきクレジット機能を制御する。つまり、情報処理システム１０００では、第１の管理装置３００によって、移動先装置に対して、条件情報、クレジット条件情報などが設定される。

　以下では、第２の管理装置４００が、移動される電子バリューの有効期限に関する条件を示す条件情報を、情報処理装置２００に対して送信する場合を、例に挙げる。

　ステップＳ１１４の処理が行われることにより、移動される電子バリューの有効期限に関する条件を示す条件情報を取得した情報処理装置２００は、例えば、情報処理装置２００が有するタイマー機能を利用して、有効期限を満たしているか否かを判定する（Ｓ１１６）。情報処理装置２００は、例えば、定期的、非定期的に有効期限を満たしているか否かを判定する。また、このとき、情報処理装置２００は、図３のＣに示すような通知画面を、表示画面に表示させてもよい。

　ステップＳ１１２の処理、およびステップＳ１１４の処理が完了すると、第２の管理装置４００は、第１の管理装置３００に対して、電子バリュー移動処理要求に応じた処理が完了した旨の応答を、送信する（Ｓ１１８）。

　ステップＳ１１８において送信された応答を取得した第１の管理装置３００は、情報処理装置１００に対して、情報移動処理要求に応じた処理が完了した旨の応答を、送信する（Ｓ１２０）。また、ステップＳ１２０において送信された応答を取得した情報処理装置１００は、図３のＤに示すような完了画面を、表示画面に表示させる。

　ステップＳ１１６の処理の開始後、有効期限を満たしていると判定されている場合には、情報処理装置２００では、電子バリューの使用に係る機能が制限されない。よって、ステップＳ１１６の処理の開始後、有効期限を満たしていると判定されているときに、電子バリューを用いた決済が行われる場合には、決済装置６００と情報処理装置２００との間では、電子バリューを用いた決済処理が行われる（Ｓ１２２）。

　電子バリューの利用開始時には、情報処理システム１０００において、例えば図２に示すような処理が行われる。なお、電子バリューの利用開始時の情報処理システム１０００における処理の例が、図２に示す例に限られないことは、言うまでもない。

［４－２］電子バリューの移動完了後における処理
［４－２－１］電子バリューの移動完了後における処理の第１の例
　図４、図５は、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。

　図４は、情報処理システム１０００における電子バリューの移動完了後における処理の第１の例を示しており、図２の処理が行われた後の処理の一例を示している。図４では、便宜上、図２のステップＳ１１６とステップＳ１２２とを併せて示している。また、図５は、電子バリューの移動完了後に、移動元装置が備える表示デバイスの表示画面、または、移動先装置が備える表示デバイスの表示画面に表示される、画面の一例を示している。以下、図４、図５を適宜参照しつつ、情報処理システム１０００における電子バリューの移動完了後における処理の第１の例を、説明する。

　ステップＳ１１６の処理において有効期限を満たしていると判定されない場合、すなわち、有効期限が経過した場合には、情報処理装置２００は、例えば、電子バリューの使用に用いられる通信機能（電子バリューの使用に係る機能の一例）を制限する（Ｓ２００）。電子バリューの使用に用いられる通信機能が制限される場合、情報処理装置２００は、例えば、認証情報を有さない装置から送信される命令に対して応答を行わず、または、当該命令に対してエラーを返す。

　また、有効期限が経過した場合には、情報処理装置２００は、図５のＡに示すような通知画面を、表示画面に表示させてもよい。

　情報処理装置１００と、移動先装置である情報処理装置２００との双方がＮＦＣの通信可能範囲内に入ると、情報処理装置１００は、認証命令と、情報処理装置２００に対応する認証情報とを含む装置認証要求を送信する（Ｓ２０２）。

　ステップＳ２０２において送信された装置認証要求を取得した情報処理装置２００は、取得された認証情報に基づいて、情報処理装置１００が所定の装置に該当するかを判定する（Ｓ２０４）。情報処理装置２００は、取得された認証情報が、情報処理装置２００に対応する認証情報である場合に、情報処理装置１００が所定の装置に該当すると判定する。

　ステップＳ２０４において情報処理装置１００が所定の装置に該当すると判定された場合には、情報処理装置２００は、電子バリューの使用に用いられる通信機能（電子バリューの使用に係る機能の一例）の制限を解除する。

　また、情報処理装置２００は、装置認証要求に対応する応答を行う（Ｓ２０６）。ここで、装置認証要求に対応する応答には、例えば、有効期限が経過した電子バリューのうち、移動元装置に対して戻すことが可能な電子バリューの値（いわゆる、残額）を示す情報が、含まれる。

　ステップＳ２０６において送信された装置認証要求に対応する応答が取得されると、例えば図５のＢに示す画面が表示される。また、例えば、図５のＢに示す画面において情報処理装置１００の使用者が、“処理開始”ボタンを選択すると、情報処理装置１００は、第１の管理装置３００に対して、情報処理装置２００へ移動させた電子バリューを移動元装置に戻すための情報移動要求を、送信する（Ｓ２０８）。なお、情報処理装置１００は、装置認証要求に対応する応答の取得に応じて、第１の管理装置３００に対して情報移動要求を送信してもよい。

　移動させた電子バリューを戻すための情報移動要求には、例えば、処理命令、および電子バリューを移動元装置に戻すための関連情報が、含まれる。上記関連情報としては、例えば、電子バリューの移動が行われた時間を示す情報、戻すことが可能な電子バリューの値を示す情報、有効期限などの使用条件を示す条件情報、情報処理装置２００の装置情報、および情報処理装置２００に対応する認証情報などが、挙げられる。

　ステップＳ２０８において送信された情報移動要求を取得した第１の管理装置３００は、情報移動要求に含まれる関連情報と、図２のステップＳ１０８において記録媒体に記録した情報とを比較し、関連情報の正当性を確認する（Ｓ２１０）。

　第１の管理装置３００は、第２の管理装置４００に対して、電子バリューを移動元装置に戻すための電子バリュー移動処理要求を送信する（Ｓ２１２）。情報処理装置２００から情報処理装置２００へと電子バリューを戻す場合を例に挙げると、電子バリューを移動元装置に戻すための電子バリュー移動処理要求には、例えば、処理命令、情報処理装置１００の装置情報、情報処理装置２００の装置情報、および移動させる電子バリューの値を示す情報が、含まれる。

　ステップＳ２１２において送信された電子バリュー移動処理要求取得した第２の管理装置４００は、移動先装置である情報処理装置２００に対して、有効期限が経過した電子バリューの値がゼロとなるように電子バリューの値を減算させる電子バリュー移動処理を行う（Ｓ２１４）。第２の管理装置４００は、例えば、記録媒体に記憶されている電子バリューの値を減算させる命令と、減算させる値を示すデータとを、情報処理装置２００に対して送信することによって、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理を行う。

　第２の管理装置４００は、情報処理装置２００から取得される電子バリューの減算が完了した旨の応答が取得された場合に、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理が正常に完了したと判定する。第２の管理装置４００は、例えば、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理が開始されてから設定されている時間が経過しても、情報処理装置２００から取得される電子バリューの減算が完了した旨の応答が取得されない場合には、エラーが発生したと判定し、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理を終了する。また、第２の管理装置４００は、例えば、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理が開始されてから設定されている時間が経過しても、情報処理装置２００から取得される電子バリューの減算が完了した旨の応答が取得されない場合には、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理を再度行ってもよい。

　情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理が正常に完了したと判定された場合、第２の管理装置４００は、移動元装置である情報処理装置１００に対して、“移動させた電子バリューのうちの戻すことが可能な電子バリューの値”（いわゆる、残確）を加算させる電子バリュー移動処理を行う（Ｓ２１６）。第２の管理装置４００は、例えば、記録媒体に記憶されている電子バリューの値を加算させる命令と、加算させる値を示すデータとを、情報処理装置１００に対して送信することによって、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理を行う。

　第２の管理装置４００は、情報処理装置１００から取得される電子バリューの加算が完了した旨の応答が取得された場合に、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理が正常に完了したと判定する。第２の管理装置４００は、例えば、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理が開始されてから設定されている時間が経過しても、情報処理装置２００から取得される電子バリューの加算が完了した旨の応答が取得されない場合には、エラーが発生したと判定し、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理を終了する。また、第２の管理装置４００は、例えば、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理が開始されてから設定されている時間が経過しても、情報処理装置１００から取得される電子バリューの加算が完了した旨の応答が取得されない場合には、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理を再度行ってもよい。さらに、情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理においてエラーが発生したと判定された場合には、第２の管理装置４００は、ステップＳ２１４における情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理によって減算された電子バリューを、情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理前の状態に戻す処理を行う。

　ステップＳ２１４の処理およびステップＳ２１６の処理が正常に完了したと判定されると、第２の管理装置４００は、第１の管理装置３００に対して、電子バリュー移動処理要求に応じた処理が完了した旨の応答を、送信する（Ｓ２１８）。

　ステップＳ２１８において送信された応答を取得した第１の管理装置３００は、例えば、処理を実行した時間、移動された電子バリューの値などを示す、処理に関する情報を、記録媒体に履歴として記録する（Ｓ２２０）。

　また、第１の管理装置３００は、情報処理装置１００に対して、情報移動処理要求に応じた処理が完了した旨の応答を、送信する（Ｓ２２２）。また、ステップＳ２２２において送信された応答を取得した情報処理装置１００は、図５のＣに示すような完了画面を、表示画面に表示させる。

　電子バリューの移動完了後には、情報処理システム１０００において、例えば図４に示すような処理が行われる。なお、電子バリューの移動完了後の情報処理システム１０００における処理の例は、図４に示す例に限られない。

［４－２－２］電子バリューの移動完了後における処理の第２の例
　図６、図７は、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。

　図６は、情報処理システム１０００における電子バリューの移動完了後における処理の第２の例を示しており、図２の処理が行われた後の処理の他の例を示している。図６では、便宜上、図２のステップＳ１１６とステップＳ１２２とを併せて示している。また、図７は、電子バリューの移動完了後に、移動元装置が備える表示デバイスの表示画面、または、移動先装置が備える表示デバイスの表示画面に表示される、画面の一例を示している。以下、図６、図７を適宜参照しつつ、情報処理システム１０００における電子バリューの移動完了後における処理の第２の例を、説明する。

　ステップＳ１１６の処理において有効期限を満たしていると判定されない場合、すなわち、有効期限が経過した場合には、情報処理装置２００は、例えば図４のステップＳ２００と同様に、電子バリューの使用に用いられる通信機能（電子バリューの使用に係る機能の一例）を制限する（Ｓ３００）。

　また、有効期限が経過した場合には、情報処理装置２００は、例えば、図７のＡに示すような通知画面、および図７のＢに示すような通知画面を、表示画面に表示させる。

　図７のＢに示す画面において情報処理装置２００の使用者が、“処理開始”ボタンを選択すると、情報処理装置２００は、第１の管理装置３００に対して、情報処理装置２００へ移動させた電子バリューを移動元装置に戻すための情報移動要求を、送信する（Ｓ３０２）。なお、情報処理装置１００は、ステップＳ３００の処理の実行に応じて、第１の管理装置３００に対して情報移動要求を送信してもよい。

　移動させた電子バリューを戻すための情報移動要求には、例えば、処理命令、および電子バリューを移動元装置に戻すための関連情報が、含まれる。上記関連情報としては、例えば、電子バリューの移動が行われた時間を示す情報、戻すことが可能な電子バリューの値を示す情報、有効期限などの使用条件を示す条件情報、情報処理装置１００の装置情報、および情報処理装置２００に対応する認証情報などが、挙げられる。

　ステップＳ３０２において送信された情報移動要求を取得した第１の管理装置３００は、情報移動要求に含まれる関連情報と、図４のステップＳ２１０と同様に、図２のステップＳ１０８において記録媒体に記録した情報とを比較し、関連情報の正当性を確認する（Ｓ３０４）。

　第１の管理装置３００は、図４のステップＳ２１２と同様に、第２の管理装置４００に対して、電子バリューを移動元装置に戻すための電子バリュー移動処理要求を送信する（Ｓ３０６）。

　ステップＳ３０６において送信された電子バリュー移動処理要求取得した第２の管理装置４００は、図４のステップＳ２１４と同様に、移動先装置である情報処理装置２００に対して、有効期限が経過した電子バリューの値がゼロとなるように電子バリューの値を減算させる電子バリュー移動処理を行う（Ｓ３０８）。

　情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理が正常に完了したと判定された場合、第２の管理装置４００は、図４のステップＳ２１６と同様に、移動元装置である情報処理装置１００に対して、“移動させた電子バリューのうちの戻すことが可能な電子バリューの値”（いわゆる、残確）を加算させる電子バリュー移動処理を行う（Ｓ３１０）。

　ステップＳ３０８の処理およびステップＳ３１０の処理が正常に完了したと判定されると、第２の管理装置４００は、図４のステップＳ２１８と同様に、第１の管理装置３００に対して、電子バリュー移動処理要求に応じた処理が完了した旨の応答を、送信する（Ｓ３１２）。

　ステップＳ３１２において送信された応答を取得した第１の管理装置３００は、図４のステップＳ２２０と同様に、例えば、処理を実行した時間、移動された電子バリューの値などを示す、処理に関する情報を、記録媒体に履歴として記録する（Ｓ３１４）。

　また、第１の管理装置３００は、情報処理装置２００に対して、情報移動処理要求に応じた処理が完了した旨の応答を、送信する（Ｓ３１６）。また、ステップＳ３１６において送信された応答を取得した情報処理装置１００は、図７のＣに示すような完了画面を、表示画面に表示させる。

［４－２－３］電子バリューの移動完了後における処理の第３の例
　図８は、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。

　図８は、情報処理システム１０００における電子バリューの移動完了後における処理の第３の例を示しており、図２の処理が行われた後の処理の他の例を示している。図８は、クレジット機能を利用した決済に係る処理の一例を示している。

　情報処理装置２００は、電子バリューを用いた決済における不足額を取得する（Ｓ４００）。情報処理装置２００は、例えば、電子バリューの残高から決済額を減算する演算を行うことによって、不足額を取得する。

　情報処理装置２００は、クレジット機能が有効であるか否かを判定する（Ｓ４０２）。情報処理装置２００は、例えば、クレジット機能に関する使用条件を満たすと判定した場合に、クレジット機能が有効であると判定する。

　ステップＳ４０２においてクレジット機能が有効であると判定されない場合には、情報処理装置２００は、エラー処理を行う（Ｓ４０４）。図８に示す例では、ステップＳ４０４においてエラー処理が行われることによって、決済に係る処理が終了する。

　ステップＳ４０４におけるエラー処理としては、例えば、決済を行うことができないことなどを示すエラーを、情報処理装置２００の使用者に対して通知する処理が挙げられる。情報処理装置２００は、表示画面に文字や画像を表示させることによる視覚的な通知方法、スピーカなどの音声出力デバイスからエラーを示す音声を出力させることによる聴覚的な通知方法、あるいは、これらの組み合わせなど、情報処理装置２００の使用者に対してエラーを通知することが可能な任意の方法によって、エラーを通知させる。

　なお、ステップＳ４０４の処理は、上記に示す例に限られない。例えば、情報処理装置２００は、決済を行うことができないことなどを示すエラーを示す情報を、第１の管理装置３００を介して、情報処理装置１００などの移動元装置に送信させてもよい。エラーを示す情報が移動元装置に送信されることによって、例えば、移動元装置の使用者は、情報処理装置２００が決済が行えない状態にあることを把握することができる。また、情報処理装置２００が決済が行えない状態にあることを把握することによって、移動元装置の使用者は、例えば、図２に示すような電子バリューの移動に係る操作を行うことにより、情報処理装置２００に対して電子バリューを移動させることが可能となる。

　ステップＳ４０２においてクレジット機能が有効であると判定された場合には、情報処理装置２００は、クレジット機能を利用した電子バリューの移動に係る処理を行わせるためのクレジット処理要求を、第１の管理装置３００に対して送信する（Ｓ４０６）。クレジット処理要求には、例えば、情報処理装置２００の装置情報と、不足額を示す情報、すなわち移動を要求する電子バリューの値を示す情報とが含まれる。ここで、ステップＳ４０６において送信されるクレジット処理要求は、クレジット機能に関する使用条件に基づく電子バリューの移動要求に該当する。

　ステップＳ４０６において送信されたクレジット処理要求を取得した第１の管理装置３００は、例えば、クレジット処理要求に含まれる情報処理装置２００の装置情報と、図２のステップＳ１０８において記録媒体に記録した情報とを比較し、クレジット処理要求に含まれる情報の正当性を確認する（Ｓ４０８）。

　第１の管理装置３００は、第２の管理装置４００に対して、クレジット処理要求が示す移動を要求する電子バリューを情報処理装置２００に移動させるための電子バリュー移動処理要求を送信する（Ｓ４１０）。また、第１の管理装置３００は、情報処理装置２００に対して、例えば、移動元装置である情報処理装置１００にに関連付けられる電子バリューの残高に関する情報を送信する（Ｓ４１２）。

　ステップＳ４１０において送信された電子バリュー移動処理要求取得した第２の管理装置４００は、移動先装置である情報処理装置２００に対して、クレジット処理要求が示す移動を要求する電子バリューの値を加算させる電子バリュー移動処理を行う（Ｓ４１４）。

　情報処理装置２００に対する電子バリュー移動処理が正常に完了したと判定された場合、第２の管理装置４００は、移動元装置である情報処理装置１００に対して、クレジット処理要求が示す移動を要求する電子バリューの値を減算させる電子バリュー移動処理を行う（Ｓ４１６）。

　ステップＳ４１４の処理およびステップＳ４１６の処理が正常に完了したと判定されると、第２の管理装置４００は、図４のステップＳ２１８と同様に、第１の管理装置３００に対して、電子バリュー移動処理要求に応じた処理が完了した旨の応答を、送信する（Ｓ４１８）。

　ステップＳ４１８において送信された応答を取得した第１の管理装置３００は、図４のステップＳ２２０と同様に、例えば、処理を実行した時間、移動された電子バリューの値などを示す、処理に関する情報を、記録媒体に履歴として記録する（Ｓ４２０）。

　また、第１の管理装置３００は、情報処理装置２００に対して、情報移動処理要求に応じた処理が完了した旨の応答を、送信する（Ｓ４２２）。

　電子バリューの移動完了後には、情報処理システム１０００において、例えば図６や図８に示すような処理が行われてもよい。なお、電子バリューの移動完了後の情報処理システム１０００における処理の例が、図４、図６、図８に示す例に限られないことは、言うまでもない。

［４－３］利用状況更新に係る処理
　図９、図１０は、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の一例を説明するための説明図である。

　図９は、情報処理システム１０００における利用状況更新に係る処理の一例を示している。また、図１０は、利用状況更新時において、移動元装置が備える表示デバイスの表示画面、または、移動先装置が備える表示デバイスの表示画面に表示される、画面の一例を示している。以下、図９、図１０を適宜参照しつつ、情報処理システム１０００における利用状況更新に係る処理の一例を、説明する。

　ここで、本実施形態に係る利用状況更新とは、例えば、電子バリューの移動が行われた後に、移動が行われた移動先装置に対して、電子バリューの追加、有効期限の更新などの使用条件の変更、クレジット機能の有効／無効設定の変更などを行うことをいう。なお、電子バリューの追加とは、電子バリューの移動の一例である。

　移動元装置である情報処理装置１００は、更新情報を取得する（Ｓ５００）。ここで、更新情報としては、例えば、追加する電子バリューの値を示す情報、電子バリューの使用条件に係る条件情報、クレジット条件情報などのクレジット機能の制御に係る情報などが挙げられる。

　図１０のＡに示すような画面において、情報処理装置１００の使用者が、“処理開始”を選択すると、図１０のＢに示すような画面が表示される。更新情報は、例えば、情報処理装置１００の使用者が、図１０のＢに示すような画面に対して操作を行うことによって、取得される。図１０のＢに示す例では、情報処理装置１００の使用者の操作によって、移動元装置から新たに移動させる電子バリューの値（図１０のＡに示す“移動額”）、クレジット機能の利用の可否（図１０のＡに示す“クレジット機能”）、電子バリューの有効期限（図１０のＡに示す“有効期限”）が、設定される。

　例えば、図１０のＢに示す画面において、情報処理装置１００の使用者が、“更新する”ボタンを選択すると、情報処理装置１００は、第１の管理装置３００と通信を行い、第１の管理装置３００に対して利用状況更新要求を送信する（Ｓ５０２）。情報処理装置１００から情報処理装置２００の利用状況を更新させる場合、利用状況更新要求には、例えば、利用状況更新に係る処理を行わせる命令、更新情報、情報処理装置１００の装置情報、および情報処理装置２００の装置情報が含まれる。

　ステップＳ５０２において送信された利用状況更新要求を取得した第１の管理装置３００は、利用状況更新要求に含まれる各種情報に基づいて、第１の管理装置３００において管理されている情報（例えば、図２のステップＳ１０８において記録媒体に記録された情報など）を更新する（Ｓ５０４）。

　第１の管理装置３００は、情報処理装置２００に対して、認証命令と、情報処理装置２００に対応する認証情報とを含む装置認証要求を送信する（Ｓ５０６）。ここで、ステップＳ５０６における装置認証要求に含まれる、情報処理装置２００に対応する認証情報としては、図２のステップＳ１０８において記録媒体に記録された認証情報が挙げられる。

　ステップＳ５０６において送信された装置認証要求を取得した情報処理装置２００は、図４のＳ２０４と同様に、取得された認証情報に基づいて、第１の管理装置３００が所定の装置に該当するかを判定する（Ｓ５０８）。また、情報処理装置２００は、第１の管理装置３００が所定の装置に該当すると判定された場合、第１の管理装置３００に対して、装置認証要求に対応する応答を行う（Ｓ５１０）。

　ステップＳ５１０において送信された装置認証要求に対応する応答が取得されると、第１の管理装置３００は、図２のステップＳ１１０と同様に、第２の管理装置４００に対して、子バリュー移動処理要求を送信する（Ｓ５１２）。情報処理装置１００から情報処理装置２００へと電子バリューの追加を行う場合、電子バリュー移動処理要求には、例えば、情報処理装置１００から情報処理装置２００へと電子バリューを移動させる命令、追加する電子バリューの値を示す情報、情報処理装置１００の装置情報、情報処理装置２００の装置情報、および認証情報が含まれる。また、情報処理装置２００における移動された電子バリューの使用条件を更新する場合、電子バリュー移動処理要求には、例えば、新たな使用条件を示す条件情報が含まれる。また、情報処理装置２００におけるクレジット機能の有効／無効設定を更新する場合、電子バリュー移動処理要求には、例えば、クレジット条件情報などのクレジット機能の制御に係る情報が含まれる。

　ステップＳ５１２において送信された電子バリュー移動処理要求を取得した第２の管理装置４００は、図２のステップＳ１１２と同様に、移動元装置である情報処理装置１００に対して、移動対象の電子バリューの値を減算させる電子バリュー移動処理を行う（Ｓ５１４）。

　情報処理装置１００に対する電子バリュー移動処理が正常に完了したと判定された場合、第２の管理装置４００は、図２のステップＳ１１４と同様に、移動先装置である情報処理装置２００に対して、移動対象の電子バリューの値を加算させる電子バリュー移動処理を行う（Ｓ５１６）。

　また、電子バリュー移動処理要求に条件情報が含まれる場合には、第２の管理装置４００は、条件情報を、情報処理装置２００に対して送信する。また、電子バリュー移動処理要求にクレジット条件情報などのクレジット機能の制御に係る情報が含まれる場合には、第２の管理装置４００は、クレジット機能の制御に係る情報を、情報処理装置２００に対して送信する。

　上記のように、第１の管理装置３００から送信される電子バリュー移動処理要求に基づいて、第２の管理装置４００が、電子バリュー移動処理要求に応じた情報を、移動先装置として機能する情報処理装置２００に送信することによって、情報処理装置２００では、条件情報とクレジット条件情報との一方または双方が取得され、利用状況の更新が実現される。上述したように、情報処理装置２００は、取得された条件情報に基づき電子バリューの使用に係る機能を制御し、また、取得されたクレジット条件情報に基づきクレジット機能を制御する。つまり、情報処理システム１０００では、第１の管理装置３００によって、移動先装置に対して、条件情報、クレジット条件情報などが設定される。

　ステップＳ５１４の処理、およびステップＳ５１６の処理が完了すると、第２の管理装置４００は、第１の管理装置３００に対して、電子バリュー移動処理要求に応じた処理が完了した旨の応答を、送信する（Ｓ５１８）。

　ステップＳ５１８において送信された応答を取得した第１の管理装置３００は、例えば、処理を実行した時間、移動された電子バリューの値などを示す、処理に関する情報を、記録媒体に履歴として記録する（Ｓ５２０）。

　また、第１の管理装置３００は、情報処理装置１００に対して、利用状況更新要求に応じた処理が完了した旨の応答を、送信する（Ｓ５２２）。また、ステップＳ５２２において送信された応答を取得した情報処理装置１００は、図１０のＣに示すような完了画面を、表示画面に表示させる。

　利用状況更新時には、情報処理システム１０００において、例えば図９に示すような処理が行われる。なお、利用状況更新時の情報処理システム１０００における処理の例が、図９に示す例に限られないことは、言うまでもない。

［５］本実施形態に係る情報処理方法が用いられることにより奏される効果の一例
　移動先装置に該当する本実施形態に係る情報処理装置が、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理を行うことによって、例えば下記に示す効果が奏される。なお、本実施形態に係る情報処理方法が用いられることにより奏される効果が、下記に示す効果に限られないことは、言うまでもない。
　　・移動先装置が、電子バリューの移動と併せて取得される有効期限などの使用条件を示す条件情報に基づいて使用条件を確認するので、決済装置または決済に係るサーバ側に依存せずに、移動された電子バリューに使用条件を設定することが可能となる。また、移動先装置の使用者は、例えば、移動先装置が備える表示デバイスの表示画面に表示された、残高、有効期限などの使用条件を見ることによって、現状の確認を容易に行うことができる。
　　・移動元装置を操作することによって、電子バリューの追加、有効期限などの使用条件の更新、クレジット機能の利用有無などの更新が可能であるので、例えば、移動先装置を持って外出している子供からの連絡を受けて電子バリューの追加を行いたい場合などでも、すぐに対応することができる。また、移動先装置を紛失した場合であっても、有効期限などの使用条件を更新することによって、移動された電子バリューの不正利用を、防止することができる。
　　・電子バリューの移動に加えて、ポストペイ型電子マネー（後払い式の電子マネー）に係る情報を、移動先装置に取得させることが可能であるので、移動先装置では、ポストペイ型電子マネーに係る情報を利用した決済を行うことができる。そのため、移動先装置を用いることによって、決済時に電子バリューが不足している場合であっても、ポストペイ型電子マネーに係る情報を利用して、決済を継続させることができる。

（本実施形態に係る情報処理システムを構成する装置）
　次に、本実施形態に係る情報処理方法を適用することが可能な本実施形態に係る情報処理システムを構成する装置について、説明する。以下では、図１に示す情報処理システム１０００を構成する各装置の構成の一例について、それぞれ説明する。

［Ｉ］情報処理装置１００
　図１１は、本実施形態に係る情報処理装置１００の構成の一例を示すブロック図である。上述したように、情報処理装置１００は、情報処理システム１０００において、電子バリューを移動元と、電子バリューを移動先との一方または双方となりうる装置である。よって、図１１では、便宜上、情報処理装置１００が移動元装置であることを示しているが、情報処理装置１００は、移動先装置としても機能しうる。

　情報処理装置１００は、例えば、第１通信部１０２と、第２通信部１０４と、制御部１０６とを備える。

　また、情報処理装置１００は、例えば、ＲＯＭ（Read　Only　Memory。図示せず）や、ＲＡＭ（Random　Access　Memory。図示せず）、記憶部（図示せず）、ユーザが操作可能な操作部（図示せず）、様々な画面を表示画面に表示する表示部（図示せず）などを備えていてもよい。情報処理装置１００は、例えば、データの伝送路としてのバスにより上記各構成要素間を接続する。情報処理装置１００は、例えば、情報処理装置１００が備えているバッテリなどの内部電源から供給される電力、または、接続されている外部電源から供給される電力などによって、駆動する。

　ＲＯＭ（図示せず）は、制御部１０６が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶する。ＲＡＭ（図示せず）は、制御部１０６により実行されるプログラムなどを一時的に記憶する。

　記憶部（図示せず）は、情報処理装置１００が備える記憶手段であり、例えば、条件情報などの本実施形態に係る情報処理方法に係るデータ（移動先装置として機能する場合）や、各種アプリケーションなど様々なデータを記憶する。ここで、記憶部（図示せず）としては、例えば、ハードディスクなどの磁気記録媒体や、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリなどが挙げられる。また、記憶部（図示せず）は、情報処理装置１００から着脱可能であってもよい。

　操作部（図示せず）としては、後述する操作入力デバイスが挙げられる。また、表示部（図示せず）としては、後述する表示デバイスが挙げられる。

［情報処理装置１００のハードウェア構成例］
　図１２は、本実施形態に係る情報処理装置１００のハードウェア構成の一例を示す説明図である。図１２は、情報処理装置２００などの、移動元装置または移動先装置となりうる他の情報処理装置との間で、ＮＦＣによる通信を行う場合における情報処理装置１００のハードウェア構成の一例を示している。

　情報処理装置１００は、例えば、ＭＰＵ１５０と、ＲＯＭ１５２と、ＲＡＭ１５４と、記録媒体１５６と、入出力インタフェース１５８と、操作入力デバイス１６０と、表示デバイス１６２と、通信インタフェース１６４と、搬送波送信回路１６６と、アンテナ１６８と、ＩＣチップ１７０と、アンテナ１７２とを備える。また、情報処理装置１００は、例えば、データの伝送路としてのバス１７４で各構成要素間を接続する。

　ＭＰＵ１５０は、例えば、ＭＰＵ（Micro　Processing　Unit）などの演算回路で構成される、１または２以上のプロセッサや、各種処理回路などで構成され、情報処理装置１００全体を制御する制御部１０６として機能する。また、ＭＰＵ１５０は、情報処理装置１００において、例えば、後述する取得部１１０、および処理部１１２の役目を果たす。

　ＲＯＭ１５２は、ＭＰＵ１５０が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データなどを記憶する。ＲＡＭ１５４は、例えば、ＭＰＵ１５０により実行されるプログラムなどを一時的に記憶する。

　記録媒体１５６は、記憶部（図示せず）として機能し、例えば、条件情報などの本実施形態に係る情報処理方法に係るデータ（移動先装置として機能する場合）や、各種アプリケーションなど様々なデータを記憶する。ここで、記録媒体１５６としては、例えば、ハードディスクなどの磁気記録媒体や、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリが挙げられる。また、記録媒体１５６は、情報処理装置１００から着脱可能であってもよい。

　入出力インタフェース１５８は、例えば、操作入力デバイス１６０や、表示デバイス１６２を接続する。操作入力デバイス１６０は、操作部（図示せず）として機能し、また、表示デバイス１６２は、表示部（図示せず）として機能する。ここで、入出力インタフェース１５８としては、例えば、ＵＳＢ（Universal　Serial　Bus）端子や、ＤＶＩ（Digital　Visual　Interface）端子、ＨＤＭＩ（High-Definition　Multimedia　Interface）（登録商標）端子、各種処理回路などが挙げられる。

　また、操作入力デバイス１６０は、例えば、情報処理装置１００上に備えられ、情報処理装置１００の内部で入出力インタフェース１５８と接続される。操作入力デバイス１６０としては、例えば、ボタンや、方向キー、ジョグダイヤルなどの回転型セレクタ、あるいは、これらの組み合わせなどが挙げられる。

　また、表示デバイス１６２は、例えば、情報処理装置１００上に備えられ、情報処理装置１００の内部で入出力インタフェース１５８と接続される。表示デバイス１６２としては、例えば、液晶ディスプレイ（Liquid　Crystal　Display）や有機ＥＬディスプレイ（Organic　Electro-Luminescence　Display。または、ＯＬＥＤディスプレイ（Organic　Light　Emitting　Diode　Display）ともよばれる。）などが挙げられる。

　なお、入出力インタフェース１５８が、情報処理装置１００の外部装置としての外部操作入力デバイス（例えば、キーボードやマウスなど）や外部表示デバイスなどの、外部デバイスと接続することも可能であることは、言うまでもない。また、表示デバイス１６２は、例えばタッチスクリーンなど、表示とユーザ操作とが可能なデバイスであってもよい。

　通信インタフェース１６４は、情報処理装置１００が備える一の通信方式の通信を行う通信手段であり、ネットワーク５００を介して（または直接的に）、第１の管理装置３００や第２の管理装置４００などの外部装置と通信を行う第１通信部１０２として、機能する。ここで、通信インタフェース１６４としては、例えば、ＩＥＥＥ８０２．１５．１ポートおよび送受信回路や、ＩＥＥＥ８０２．１１ポートおよび送受信回路、ＬＴＥ／３Ｇ用のアンテナなどの通信アンテナおよびＲＦ（Radio　Frequency）回路などが挙げられる。

　搬送波送信回路１６６およびアンテナ１６８と、ＩＣチップ１７０およびアンテナ１７２は、情報処理装置１００が備える他の通信方式の通信を行う通信手段であり、第２通信部１０４として機能する。搬送波送信回路１６６およびアンテナ１６８は、ＮＦＣにおけるリーダ／ライタとして機能する。また、ＩＣチップ１７０およびアンテナ１７２は、ＮＦＣにおける応答器として機能する。

　アンテナ１６８は、例えば、送受信アンテナとしての所定のインダクタンスをもつコイルおよび所定の静電容量をもつキャパシタからなる共振回路と、復調回路とから構成される。そして、アンテナ１６８は、例えば、１３．５６［ＭＨｚ］などの所定の周波数の搬送波を受信することによって、情報処理装置２００などの外部装置から負荷変調などにより送信されるデータなどを復調する。なお、例えば、搬送波送信回路１６６が復調回路を備える場合には、アンテナ１６８は、共振回路で構成されていてもよい。

　搬送波送信回路１６６は、例えば、ＡＳＫ（Amplitude　Shift　Keying）などの変調を行う変調回路と、当該変調回路の出力を増幅する増幅回路とを備え、アンテナ１６８の送受信アンテナから搬送波信号をのせた搬送波を送信させる。また、搬送波送信回路１６６は、例えば、アンテナ１６８により受信された信号を復調する復調回路を備えていてもよい。復調回路は、例えば、変調回路（または増幅回路）とアンテナ１６８の共振回路との間における電圧の振幅変化を包絡線検波し、検波した信号を２値化することによって、アンテナ１６８により受信された信号を復調する。なお、復調回路は、例えば、変調回路（または増幅回路）とアンテナ１６８の共振回路との間における電圧の位相変化を用いて、アンテナ１６８により受信された信号を復調することも可能である。

　搬送波送信回路１６６を備えることによって、情報処理装置１００は、ＮＦＣにおけるイニシエータ機能を有し、いわゆるリーダ／ライタの役目を果たす。ここで、搬送波送信回路１６６がアンテナ１６８から送信する搬送波信号としては、例えば、ポーリング信号や、各種データを示す信号などが挙げられる。また、搬送波送信回路１６６は、例えば、ＭＰＵ１５０によって搬送波の送信が制御される。

　ＩＣチップ１７０およびアンテナ１７２は、例えば１３．５６［ＭＨｚ］など所定の周波数の搬送波によって、リーダ／ライタまたはリーダ／ライタ機能を有する外部装置との間で、ＮＦＣによる通信を行う。アンテナ１７２は、搬送波を受信し、応答信号を送信する役目を果たす。また、ＩＣチップ１７０は、受信された搬送波に基づいて、リーダ／ライタなどの外部装置から送信された搬送波信号を復調して処理し、負荷変調により応答信号を送信させる。

　図１３は、図１２に示すＩＣチップ１７０とアンテナ１７２との構成の一例を示す説明図である。なお、情報処理装置２００は、例えば図１３に示すＩＣチップ１７０の構成を、ＩＣチップの形態で備えていなくてもよい。

　アンテナ１７２は、例えば、所定のインダクタンスをもつコイル（インダクタ）Ｌ１と、所定の静電容量をもつキャパシタＣ１とからなる共振回路で構成され、搬送波の受信に応じて電磁誘導により誘起電圧を生じさせる。そして、アンテナ１７２は、所定の共振周波数で誘起電圧を共振させた受信電圧を出力する。ここで、アンテナ１７２における共振周波数は、例えば、１３．５６［ＭＨｚ］など搬送波の周波数に合わせて設定される。アンテナ１７２は、上記構成により、搬送波を受信し、また、ＩＣチップ１７０が備える負荷変調回路１８６において行われる負荷変調によって応答信号の送信を行う。

　ＩＣチップ１７０は、キャリア検出回路１７６と、検波回路１７８と、レギュレータ１８０と、復調回路１８２と、ＭＰＵ１８４と、負荷変調回路１８６とを備える。なお、図１３では示していないが、ＩＣチップ１７０は、例えば、過電圧や過電流がＭＰＵ１８４に印加されることを防止するための保護回路（図示せず）をさらに備えていてもよい。ここで、保護回路（図示せず）としては、例えば、ダイオード等で構成されたクランプ回路などが挙げられる。

　また、ＩＣチップ１７０は、例えば、ＲＯＭ１８８と、ＲＡＭ１９０と、不揮発性メモリ１９２とを備える。ＭＰＵ１８４と、ＲＯＭ１８８と、ＲＡＭ１９０と、不揮発性メモリ１９２とは、例えば、データの伝送路としてのバス１９４によって接続される。また、バス１９４は、バス１７４と接続される。

　ＲＯＭ１８８は、ＭＰＵ１８４が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶する。ＲＡＭ１９０は、ＭＰＵ１８４により実行されるプログラム、演算結果、実行状態などを一時的に記憶する。

　不揮発性メモリ１９２は、例えば、ＮＦＣにおける相互認証に用いられる暗号鍵情報や、電子バリュー、各種アプリケーションなど、様々なデータを記憶する。ここで、不揮発性メモリ１９２としては、例えば、ＥＥＰＲＯＭ（Electrically　Erasable　and　Programmable　Read　Only　Memory）や、フラッシュメモリなどが挙げられる。不揮発性メモリ１９２は、例えば耐タンパ性を有し、セキュアな記録媒体の一例に該当する。

　キャリア検出回路１７６は、アンテナ１７２から伝達される受信電圧に基づいて、例えば、矩形の検出信号を生成し、当該検出信号をＭＰＵ１８４へ伝達する。また、ＭＰＵ１８４は、伝達される上記検出信号を、例えば、データ処理のための処理クロックとして用いる。ここで、上記検出信号は、アンテナ１７２から伝達される受信電圧に基づくものであるので、リーダ／ライタなどの外部装置から送信される搬送波の周波数と同期することとなる。したがって、ＩＣチップ１７０は、キャリア検出回路１７６を備えることによって、リーダ／ライタなどの外部装置との間の処理を、当該外部装置と同期して行うことができる。

　検波回路１７８は、アンテナ１７２から出力される受信電圧を整流する。ここで、検波回路１７８は、例えば、ダイオードＤ１と、キャパシタＣ２とで構成される。

　レギュレータ１８０は、受信電圧を平滑、定電圧化し、ＭＰＵ１８４へ駆動電圧を出力する。ここで、レギュレータ１８０は、受信電圧の直流成分を駆動電圧として用いる。

　復調回路１８２は、受信電圧に基づいて搬送波信号を復調し、搬送波に含まれる搬送波信号に対応するデータ（例えば、ハイレベルとローレベルとの２値化されたデータ信号）を出力する。ここで、復調回路１８２は、受信電圧の交流成分をデータとして出力する。

　ＭＰＵ１８４は、レギュレータ１８０から出力される駆動電圧を電源として駆動し、復調回路１８２において復調されたデータの処理を行う。ここで、ＭＰＵ１８４は、例えば、ＭＰＵなどの演算回路で構成される、１または２以上のプロセッサや、各種処理回路などで構成される。

　また、ＭＰＵ１８４は、リーダ／ライタなどの外部装置への応答に係る負荷変調を制御する制御信号を処理結果に応じて選択的に生成する。そして、ＭＰＵ１８４は、制御信号を負荷変調回路１８６へと選択的に出力する。

　負荷変調回路１８６は、例えば、負荷ＺとスイッチＳＷ１とを備え、ＭＰＵ１８４から伝達される制御信号に応じて負荷Ｚを選択的に接続する（有効化する）ことによって負荷変調を行う。ここで、負荷Ｚは、例えば、所定の抵抗値を有する抵抗で構成される。また、スイッチＳＷ１は、例えば、ｐチャネル型のＭＯＳＦＥＴ（Metal　Oxide　Semiconductor　Field　effect　transistor）や、ｎチャネル型のＭＯＳＦＥＴで構成される。

　ＩＣチップ１７０は、上記のような構成によって、アンテナ１７２が受信した搬送波信号を処理し、負荷変調によってアンテナ１７２に応答信号を送信させることができる。

　ＩＣチップ１７０およびアンテナ１７２は、例えば図１３に示す構成を有することによって、所定の周波数の搬送波を用いてリーダ／ライタなどの外部装置とＮＦＣによる通信を行う。なお、本実施形態に係るＩＣチップ１７０およびアンテナ１７２の構成が、図１３に示す例に限られないことは、言うまでもない。

　情報処理装置１００は、例えば図１２に示す構成を有する。なお、本実施形態に係る情報処理装置１００のハードウェア構成は、図１２に示す構成に限られない。

　例えば、情報処理装置１００は、接続されている外部の通信デバイスを介して外部装置と一の通信方式の通信を行う場合には、通信インタフェース１６４を備えていなくてもよい。

　また、情報処理装置１００がＮＦＣにおいてリーダ／ライタとして機能しない場合には、情報処理装置１００は、図１２に示す搬送波送信回路１６６およびアンテナ１６８を備えていなくてもよい。また、情報処理装置１００がＮＦＣにおいて応答器として機能しない場合には、情報処理装置１００は、ＩＣチップ１７０およびアンテナ１７２を備えていなくてもよい。

　また、移動元装置または移動先装置となりうる他の情報処理装置との間で行われる通信が、ＮＦＣではない場合には、情報処理装置１００は、搬送波送信回路１６６およびアンテナ１６８と、ＩＣチップ１７０およびアンテナ１７２とを備えていなくてもよい。また、移動元装置または移動先装置となりうる他の情報処理装置との間で行われる通信が、ＮＦＣではない場合、情報処理装置１００は、例えば、赤外線通信デバイスなどの他の通信方式の通信に対応する通信デバイスをさらに備える。

　また、情報処理装置１００は、接続されている外部の通信デバイスを介して外部装置とＮＦＣによる通信を行う場合には、搬送波送信回路１６６およびアンテナ１６８などの、ＮＦＣによる通信に対応する通信デバイスを備えていなくてもよい。

　また、情報処理装置１００は、例えば、記録媒体１５６、操作入力デバイス１６０、および表示デバイス１６２のうちの１または２以上を備えない構成をとることも可能である。

　また、例えば、図１２に示す構成（または変形例に係る構成）は、１、または２以上のＩＣ（Integrated　Circuit）で実現されてもよい。

　再度図１１を参照して、情報処理装置１００の構成の一例について説明する。

　第１通信部１０２は、一の通信方式の通信により、ネットワーク５００を介して（または直接的に）、第１の管理装置３００や第２の管理装置４００などの外部装置と通信を行う。第１通信部１０２における一の通信方式の通信は、例えば制御部１０６により制御される。

　ここで、第１通信部１０２としては、例えば、ＩＥＥＥ８０２．１５．１ポートおよび送受信回路や、ＩＥＥＥ８０２．１１ポートおよび送受信回路、ＬＴＥ／３Ｇ用のアンテナなどの通信アンテナおよびＲＦ（Radio　Frequency）回路などが挙げられる。

　第２通信部１０４は、他の通信方式の通信により、情報処理装置２００などの、移動元装置または移動先装置となりうる他の情報処理装置と通信を行う。第２通信部１０４における他の通信方式の通信は、例えば制御部１０６により制御される。

　ここで、第２通信部１０４としては、例えば、図１２に示す搬送波送信回路１６６およびアンテナ１６８などのＮＦＣに対応する通信デバイスや、赤外線通信デバイスなどが挙げられる。

　制御部１０６は、例えばＭＰＵなどで構成され、情報処理装置１００全体を制御する役目を果たす。また、制御部１０６は、例えば、取得部１１０と、処理部１１２とを備える。

　取得部１１０は、本実施形態に係る情報処理方法に係る各種情報を取得する処理を行う。取得部１１０は、例えば、条件情報を取得する条件情報取得部の役目を果たす。また、取得部１１０は、例えば、“時間情報を取得する時間情報取得部”、“位置情報を取得する位置情報取得部”、“使用者に関する情報を取得する使用者情報取得部”、“アプリケーションの状態を取得するアプリケーション状態取得部”、“移動元に関連付けられる電子バリューの残高に関する情報を取得する残高情報取得部”、“移動された電子バリューの残高が不足している場合の不足額を取得する不足額取得部”のうちの、１または２以上の役目を果たしてもよい。なお、情報処理装置１００では、例えば、制御部１０６と、各種情報を取得するためのデバイスとが、取得部として機能してもよい。

　情報処理装置１００が移動元装置として機能する場合、処理部１１２は、例えば、図２、図４、図６、図８、図９に示すような、移動元装置として機能する情報処理装置１００における各種処理を行う。

　また、情報処理装置１００が移動先装置として機能する場合、処理部１１２は、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理を主導的に行う役目を果たす。処理部１１２は、条件情報に基づいて、電子バリューの使用に係る機能を制御する。また、処理部１１２は、クレジット条件情報に基づいて、クレジット機能を制御することも可能である。

　制御部１０６は、例えば処理部１１２を備えることによって、移動元装置に係る処理と、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理（例えば、上記機能制御処理）とを主導的に行う。

　情報処理装置１００は、例えば図１１に示す構成によって、移動元装置に係る処理と、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理（例えば、上記機能制御処理）とを行う。

　したがって、情報処理装置１００は、移動元装置と移動先装置との一方または双方として機能することができる。

　また、移動先装置として機能する場合、情報処理装置１００は、移動元から移動される電子バリューの使用を制御することができる。

　また、移動先装置として機能する場合、情報処理装置１００は、上述したような本実施形態に係る情報処理方法に係る処理が行われることにより奏される効果を、奏することができる。

　なお、本実施形態に係る情報処理装置１００の構成は、図１１に示す構成に限られない。

　例えば、本実施形態に係る情報処理装置１００は、図１１に示す取得部１１０と処理部１１２との一方または双方を、制御部１０６とは個別に備える（例えば、別の処理回路で実現する）ことができる。また、取得部１１０と処理部１１２との一方または双方は、複数の処理回路で実現され、各機能が複数の処理回路で分散して行われてもよい。

　また、本実施形態に係る情報処理装置１００が移動先装置として機能する場合、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理を実現するための構成は、図１１に示す構成に限られず、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の切り分け方に応じた構成をとることが可能である。

　また、本実施形態に係る情報処理装置１００が移動元装置として機能する場合、本実施形態に係る情報処理装置１００は、取得部１１０を備えない構成であってもよい。

　また、例えば、第１通信部１０２と同様の機能、構成を有する外部の通信デバイスを介して外部装置と通信を行う場合には、本実施形態に係る情報処理装置は、第１通信部１０２を備えていなくてもよい。

　また、例えば、第２通信部１０４と同様の機能、構成を有する外部の通信デバイスを介して外部装置と通信を行う場合には、本実施形態に係る情報処理装置は、第２通信部１０４を備えていなくてもよい。

［ＩＩ］情報処理装置２００
　図１４は、本実施形態に係る情報処理装置２００の構成の一例を示すブロック図である。上述したように、情報処理装置２００は、情報処理システム１０００において、電子バリューを移動元と、電子バリューを移動先との一方または双方となりうる装置である。よって、図１４では、便宜上、情報処理装置２００が移動先装置であることを示しているが、情報処理装置２００は、移動元装置としても機能しうる。

　情報処理装置２００は、例えば、第１通信部２０２と、第２通信部２０４と、制御部２０６とを備える。

　また、情報処理装置２００は、例えば、ＲＯＭ（図示せず）や、ＲＡＭ（図示せず）、記憶部（図示せず）、ユーザが操作可能な操作部（図示せず）、様々な画面を表示画面に表示する表示部（図示せず）などを備えていてもよい。情報処理装置２００は、例えば、データの伝送路としてのバスにより上記各構成要素間を接続する。情報処理装置２００は、例えば、情報処理装置２００が備えているバッテリなどの内部電源から供給される電力、または、接続されている外部電源から供給される電力などによって、駆動する。

　ＲＯＭ（図示せず）は、制御部２０６が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶する。ＲＡＭ（図示せず）は、制御部２０６により実行されるプログラムなどを一時的に記憶する。

　記憶部（図示せず）は、情報処理装置２００が備える記憶手段であり、例えば、条件情報などの本実施形態に係る情報処理方法に係るデータ（移動先装置として機能する場合）や、各種アプリケーションなど様々なデータを記憶する。ここで、記憶部（図示せず）としては、例えば、ハードディスクなどの磁気記録媒体や、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリなどが挙げられる。また、記憶部（図示せず）は、情報処理装置２００から着脱可能であってもよい。

　操作部（図示せず）としては、上述した操作入力デバイスが挙げられる。また、表示部（図示せず）としては、上述した表示デバイスが挙げられる。

［情報処理装置２００のハードウェア構成例］
　情報処理装置２００は、図１２を参照して示した情報処理装置１００と同様のハードウェア構成（変形例も含む）をとることが可能である。

　第１通信部２０２は、一の通信方式の通信により、ネットワーク５００を介して（または直接的に）、第１の管理装置３００や第２の管理装置４００などの外部装置と通信を行う。第１通信部２０２における一の通信方式の通信は、例えば制御部２０６により制御される。

　ここで、第１通信部２０２としては、例えば、ＩＥＥＥ８０２．１５．１ポートおよび送受信回路や、ＩＥＥＥ８０２．１１ポートおよび送受信回路、ＬＴＥ／３Ｇ用のアンテナなどの通信アンテナおよびＲＦ（Radio　Frequency）回路などが挙げられる。

　第２通信部２０４は、他の通信方式の通信により、情報処理装置１００などの、移動元装置または移動先装置となりうる他の情報処理装置と通信を行う。第２通信部２０４における他の通信方式の通信は、例えば制御部２０６により制御される。

　ここで、第２通信部２０４としては、例えば、図１２に示す搬送波送信回路１６６およびアンテナ１６８などのＮＦＣに対応する通信デバイスや、赤外線通信デバイスなどが挙げられる。

　制御部２０６は、例えばＭＰＵなどで構成され、情報処理装置２００全体を制御する役目を果たす。また、制御部２０６は、例えば、取得部２１０と、処理部２１２とを備える。

　取得部２１０は、本実施形態に係る情報処理方法に係る各種情報を取得する処理を行う。取得部２１０は、例えば、条件情報を取得する条件情報取得部の役目を果たす。また、取得部２１０は、例えば、“時間情報を取得する時間情報取得部”、“位置情報を取得する位置情報取得部”、“使用者に関する情報を取得する使用者情報取得部”、“アプリケーションの状態を取得するアプリケーション状態取得部”、“移動元に関連付けられる電子バリューの残高に関する情報を取得する残高情報取得部”、“移動された電子バリューの残高が不足している場合の不足額を取得する不足額取得部”のうちの、１または２以上の役目を果たしてもよい。なお、情報処理装置２００では、例えば、制御部２０６と、各種情報を取得するためのデバイスとが、取得部として機能してもよい。

　情報処理装置２００が移動元装置として機能する場合、処理部２１２は、例えば、図２、図４、図６、図８、図９に示すような、移動元装置として機能する情報処理装置１００における各種処理を行う。

　また、情報処理装置２００が移動先装置として機能する場合、処理部２１２は、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理を主導的に行う役目を果たす。処理部２１２は、条件情報に基づいて、電子バリューの使用に係る機能を制御する。また、処理部２１２は、クレジット条件情報に基づいて、クレジット機能を制御することも可能である。

　制御部２０６は、例えば処理部２１２を備えることによって、移動元装置に係る処理と、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理（例えば、上記機能制御処理）とを主導的に行う。

　情報処理装置１００は、例えば図１４に示す構成によって、移動元装置に係る処理と、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理（例えば、上記機能制御処理）とを行う。

　したがって、情報処理装置２００は、移動元装置と移動先装置との一方または双方として機能することができる。

　また、移動先装置として機能する場合、情報処理装置２００は、移動元から移動される電子バリューの使用を制御することができる。

　また、移動先装置として機能する場合、情報処理装置２００は、上述したような本実施形態に係る情報処理方法に係る処理が行われることにより奏される効果を、奏することができる。

　なお、本実施形態に係る情報処理装置２００の構成は、図１４に示す構成に限られない。

　例えば、本実施形態に係る情報処理装置２００は、図１４に示す処理部２１２を、制御部２０６とは個別に備える（例えば、別の処理回路で実現する）ことができる。また、処理部２１２は、複数の処理回路で実現され、各機能が複数の処理回路で分散して行われてもよい。

　また、本実施形態に係る情報処理装置２００が移動先装置として機能する場合、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理を実現するための構成は、図１４に示す構成に限られず、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理の切り分け方に応じた構成をとることが可能である。

　また、本実施形態に係る情報処理装置２００が移動元装置として機能する場合、本実施形態に係る情報処理装置２００は、取得部２１０を備えない構成であってもよい。

　また、例えば、第１通信部２０２と同様の機能、構成を有する外部の通信デバイスを介して外部装置と通信を行う場合には、本実施形態に係る情報処理装置は、第１通信部２０２を備えていなくてもよい。

　また、例えば、第２通信部２０４と同様の機能、構成を有する外部の通信デバイスを介して外部装置と通信を行う場合には、本実施形態に係る情報処理装置は、第２通信部２０４を備えていなくてもよい。

［ＩＩＩ］第１の管理装置３００
　図１５は、本実施形態に係る第１の管理装置３００の構成の一例を示すブロック図である。第１の管理装置３００は、例えば、通信部３０２と、制御部３０４とを備える。

　また、第１の管理装置３００は、例えば、ＲＯＭ（図示せず）や、ＲＡＭ（図示せず）、記憶部（図示せず）、第１の管理装置３００の使用者が操作可能な操作部（図示せず）、様々な画面を表示画面に表示する表示部（図示せず）などを備えていてもよい。第１の管理装置３００は、例えば、データの伝送路としてのバスにより上記各構成要素間を接続する。第１の管理装置３００は、例えば、第１の管理装置３００が備えているバッテリなどの内部電源から供給される電力、または、接続されている外部電源から供給される電力などによって、駆動する。

　ＲＯＭ（図示せず）は、制御部３０４が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶する。ＲＡＭ（図示せず）は、制御部３０４により実行されるプログラムなどを一時的に記憶する。

　記憶部（図示せず）は、第１の管理装置３００が備える記憶手段であり、例えば、装置の管理に係るデータベースなどの装置の管理に係るデータや、各種アプリケーションなど様々なデータを記憶する。ここで、記憶部（図示せず）としては、例えば、ハードディスクなどの磁気記録媒体や、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリなどが挙げられる。また、記憶部（図示せず）は、第１の管理装置３００から着脱可能であってもよい。

　操作部（図示せず）としては、後述する操作入力デバイス３６０が挙げられる。また、表示部（図示せず）としては、後述する表示デバイス３６２が挙げられる。

［第１の管理装置３００のハードウェア構成例］
　図１６は、本実施形態に係る第１の管理装置３００のハードウェア構成の一例を示す説明図である。第１の管理装置３００は、例えば、ＭＰＵ３５０と、ＲＯＭ３５２と、ＲＡＭ３５４と、記録媒体３５６と、入出力インタフェース３５８と、操作入力デバイス３６０と、表示デバイス３６２と、通信インタフェース３６４とを備える。また、第１の管理装置３００は、例えば、データの伝送路としてのバス３６６で各構成要素間を接続する。

　ＭＰＵ３５０は、例えば、ＭＰＵなどの演算回路で構成される、１または２以上のプロセッサや、各種処理回路などで構成され、第１の管理装置３００全体を制御する制御部３０４として機能する。また、ＭＰＵ３５０は、第１の管理装置３００において、例えば、後述する処理部３１０の役目を果たす。なお、処理部３１０は、処理部３１０の処理を実現可能な専用の（または汎用の）回路（例えば、ＭＰＵ１５０とは別体のプロセッサなど）で構成されていてもよい。

　ＲＯＭ３５２は、ＭＰＵ３５０が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データなどを記憶する。ＲＡＭ３５４は、例えば、ＭＰＵ３５０により実行されるプログラムなどを一時的に記憶する。

　記録媒体３５６は、記憶部（図示せず）として機能し、例えば、装置の管理に係るデータベースなどの装置の管理に係るデータや、各種アプリケーションなど様々なデータを記憶する。ここで、記録媒体３５６としては、例えば、ハードディスクなどの磁気記録媒体や、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリが挙げられる。また、記録媒体３５６は、第１の管理装置３００から着脱可能であってもよい。

　入出力インタフェース３５８は、例えば、操作入力デバイス３６０や、表示デバイス３６２を接続する。操作入力デバイス３６０は、操作部（図示せず）として機能し、また、表示デバイス３６２は、表示部（図示せず）として機能する。ここで、入出力インタフェース３５８としては、例えば、ＵＳＢ端子や、ＤＶＩ端子、ＨＤＭＩ（登録商標）端子、各種処理回路などが挙げられる。

　また、操作入力デバイス３６０は、例えば、第１の管理装置３００上に備えられ、第１の管理装置３００の内部で入出力インタフェース３５８と接続される。操作入力デバイス３６０としては、例えば、ボタンや、方向キー、ジョグダイヤルなどの回転型セレクタ、あるいは、これらの組み合わせなどが挙げられる。

　また、表示デバイス３６２は、例えば、第１の管理装置３００上に備えられ、第１の管理装置３００の内部で入出力インタフェース３５８と接続される。表示デバイス３６２としては、例えば、液晶ディスプレイや有機ＥＬディスプレイなどが挙げられる。

　なお、入出力インタフェース３５８が、第１の管理装置３００の外部の操作入力デバイス（例えば、キーボードやマウスなど）や外部の表示デバイスなどの、外部デバイスと接続することも可能であることは、言うまでもない。また、表示デバイス３６２は、例えばタッチパネルなど、表示とユーザ操作とが可能なデバイスであってもよい。

　通信インタフェース３６４は、第１の管理装置３００が備える通信手段であり、ネットワーク５００を介して（あるいは、直接的に）、例えば、情報処理装置１００、情報処理装置２００、第２の管理装置４００などの外部装置と、無線または有線で通信を行うための通信部３０２として機能する。ここで、通信インタフェース３６４としては、例えば、通信アンテナおよびＲＦ回路（無線通信）や、ＩＥＥＥ８０２．１５．１ポートおよび送受信回路（無線通信）、ＩＥＥＥ８０２．１１ポートおよび送受信回路（無線通信）、あるいはＬＡＮ端子および送受信回路（有線通信）などが挙げられる。

　第１の管理装置３００は、例えば図１６に示す構成によって、情報処理装置１００や情報処理装置２００などを管理する。また、第１の管理装置３００は、例えば図１６に示す構成によって、図２、図９を参照して示したように、条件情報やクレジット条件情報などを、移動先装置として機能する情報処理装置に設定する。

　なお、本実施形態に係る第１の管理装置３００のハードウェア構成は、図１６に示す構成に限られない。

　例えば、第１の管理装置３００は、接続されている外部の通信デバイスを介して外部装置と通信を行う場合には、通信インタフェース３６４を備えていなくてもよい。また、通信インタフェース３６４は、複数の通信方式によって、１または２以上の外部装置と通信を行うことが可能な構成であってもよい。

　また、第１の管理装置３００は、例えば、記録媒体３５６や、操作入力デバイス３６０、表示デバイス３６２を備えない構成をとることが可能である。

　また、例えば、図１６に示す構成（または変形例に係る構成）の一部または全部は、１、または２以上のＩＣで実現されてもよい。

　再度図１５を参照して、第１の管理装置３００の構成の一例について説明する。通信部３０２は、第１の管理装置３００が備える通信手段であり、ネットワーク５００を介して（あるいは、直接的に）、情報処理装置１００、情報処理装置２００、第２の管理装置４００などの外部装置と無線または有線で通信を行う。また、通信部３０２は、例えば制御部３０４により通信が制御される。

　ここで、通信部３０２としては、例えば、通信アンテナおよびＲＦ回路や、ＬＡＮ端子および送受信回路などが挙げられるが、通信部３０２の構成は、上記に限られない。例えば、通信部３０２は、ＵＳＢ端子および送受信回路などの通信を行うことが可能な任意の規格に対応する構成や、ネットワーク５００を介して外部装置と通信可能な任意の構成をとることができる。また、通信部３０２は、複数の通信方式によって、１または２以上の外部装置などと通信を行うことが可能な構成であってもよい。

　制御部３０４は、例えばＭＰＵなどで構成され、第１の管理装置３００全体を制御する役目を果たす。また、制御部３０４は、例えば、処理部３１０を備える。

　処理部３１０は、例えば、図２、図４、図６、図８、図９に示すような、第１の管理装置３００における各種処理を行い、移動元装置と移動先装置との一方または双方として機能する情報処理装置を、管理する。また、処理部３１０は、例えば図２、図９を参照して示したように、条件情報やクレジット条件情報などを、移動先装置として機能する情報処理装置に設定する。

　制御部３０４は、例えば処理部３１０を備えることによって、移動元装置と移動先装置との一方または双方として機能する情報処理装置を、管理する。

　第１の管理装置３００は、例えば図１５に示す構成によって、移動元装置と移動先装置との一方または双方として機能する情報処理装置を、管理する。

　なお、本実施形態に係る第１の管理装置３００の構成は、図１５に示す構成に限られない。

　例えば、本実施形態に係る第１の管理装置３００は、図１５に示す処理部３１０を、制御部３０４とは個別に備える（例えば、別の処理回路で実現する）ことができる。また、処理部３１０は、複数の処理回路で実現され、各機能が複数の処理回路で分散して行われてもよい。

　また、例えば、通信部３０２と同様の機能、構成を有する外部の通信デバイスを介して外部装置と通信を行う場合には、第１の管理装置３００は、通信部３０２を備えていなくてもよい。

［ＩＶ］第２の管理装置４００
　図１７は、本実施形態に係る第２の管理装置４００の構成の一例を示すブロック図である。第２の管理装置４００は、例えば、通信部４０２と、制御部４０４とを備える。

　また、第２の管理装置４００は、例えば、ＲＯＭ（図示せず）や、ＲＡＭ（図示せず）、記憶部（図示せず）、第２の管理装置４００の使用者が操作可能な操作部（図示せず）、様々な画面を表示画面に表示する表示部（図示せず）などを備えていてもよい。第２の管理装置４００は、例えば、データの伝送路としてのバスにより上記各構成要素間を接続する。第２の管理装置４００は、例えば、第２の管理装置４００が備えているバッテリなどの内部電源から供給される電力、または、接続されている外部電源から供給される電力などによって、駆動する。

　ＲＯＭ（図示せず）は、制御部４０４が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶する。ＲＡＭ（図示せず）は、制御部４０４により実行されるプログラムなどを一時的に記憶する。

　記憶部（図示せず）は、第２の管理装置４００が備える記憶手段であり、例えば、電子バリューの管理に係るデータベースなどの電子バリューの管理に係るデータや、各種アプリケーションなど様々なデータを記憶する。ここで、記憶部（図示せず）としては、例えば、ハードディスクなどの磁気記録媒体や、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリなどが挙げられる。また、記憶部（図示せず）は、第２の管理装置４００から着脱可能であってもよい。

　操作部（図示せず）としては、上述した操作入力デバイス３６０が挙げられる。また、表示部（図示せず）としては、上述した表示デバイス３６２が挙げられる。

［第２の管理装置４００のハードウェア構成例］
　第２の管理装置４００は、図１６を参照して示した第１の管理装置３００と同様のハードウェア構成（変形例も含む）をとることが可能である。

　通信部４０２は、第２の管理装置４００が備える通信手段であり、ネットワーク５００を介して（あるいは、直接的に）、情報処理装置１００、情報処理装置２００、第１の管理装置３００などの外部装置と無線または有線で通信を行う。また、通信部４０２は、例えば制御部４０４により通信が制御される。

　ここで、通信部４０２としては、例えば、通信アンテナおよびＲＦ回路や、ＬＡＮ端子および送受信回路などが挙げられるが、通信部４０２の構成は、上記に限られない。例えば、通信部４０２は、ＵＳＢ端子および送受信回路などの通信を行うことが可能な任意の規格に対応する構成や、ネットワーク５００を介して外部装置と通信可能な任意の構成をとることができる。また、通信部４０２は、複数の通信方式によって、１または２以上の外部装置などと通信を行うことが可能な構成であってもよい。

　制御部４０４は、例えばＭＰＵなどで構成され、第２の管理装置４００全体を制御する役目を果たす。また、制御部４０４は、例えば、処理部４１０を備える。

　処理部４１０は、例えば、図２、図４、図６、図８、図９に示すような、第２の管理装置４００における各種処理を行い、電子バリューを管理する。処理部４１０は、例えば、図２のステップＳ１１２の処理およびステップＳ１１４の処理、図４のステップＳ２１４の処理およびステップＳ２１６の処理、または、図６のステップＳ３０８の処理およびステップＳ３１０の処理を行うことによって、一の装置から他の装置へと電子バリューを移動させる。処理部４１０における処理によって、情報処理システム１０００では、移動元装置から移動先装置（または、移動先装置から移動元装置）への電子バリューの移動は、第２の管理装置４００を介して行われることとなる。

　制御部４０４は、例えば処理部３１０を備えることによって、電子バリューを管理する。

　第２の管理装置４００は、例えば図１７に示す構成によって、電子バリューを管理する。

　なお、本実施形態に係る第２の管理装置４００の構成は、図１７に示す構成に限られない。

　例えば、本実施形態に係る第２の管理装置４００は、図１７に示す処理部４１０を、制御部４０４とは個別に備える（例えば、別の処理回路で実現する）ことができる。また、処理部４１０は、複数の処理回路で実現され、各機能が複数の処理回路で分散して行われてもよい。

　また、例えば、通信部４０２と同様の機能、構成を有する外部の通信デバイスを介して外部装置と通信を行う場合には、第２の管理装置４００は、通信部４０２を備えていなくてもよい。

　以上、本実施形態に係る情報処理システムを構成する、本実施形態に係る移動元装置と移動先装置との一方または双方として機能しうる装置として、情報処理装置を挙げて説明したが、本実施形態は、かかる形態に限られない。本実施形態は、例えば、“スマートフォンなどの通信装置”、“ＰＣ（Personal　Computer）などのコンピュータ”、“タブレット型の装置”、“ゲーム機”、“時計型の装置、腕輪型の装置などのようなユーザの身体に装着して用いられる任意のウェアラブル装置”など、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理を行うことが可能な、様々な機器に適用することができる。また、本実施形態は、例えば、上記のような機器に組み込むことが可能な、処理ＩＣに適用することもできる。

　本実施形態に係る情報処理システムを構成する装置として、第１の管理装置を挙げて説明したが、本実施形態は、かかる形態に限られない。本実施形態は、例えば、ＰＣやサーバなどのコンピュータなど、図２、図４、図６、図８、図９に示すような第１の管理装置における各種処理を行うことが可能な、様々な機器に適用することができる。また、本実施形態は、例えば、上記のような機器に組み込むことが可能な、処理ＩＣに適用することもできる。

　本実施形態に係る情報処理システムを構成する装置として、第２の管理装置を挙げて説明したが、本実施形態は、かかる形態に限られない。本実施形態は、例えば、ＰＣやサーバなどのコンピュータなど、図２、図４、図６、図８、図９に示すような第２の管理装置における各種処理を行うことが可能な、様々な機器に適用することができる。また、本実施形態は、例えば、上記のような機器に組み込むことが可能な、処理ＩＣに適用することもできる。

（本実施形態に係るプログラム）
　コンピュータシステムを、本実施形態に係る情報処理装置として機能させるためのプログラム（例えば、本実施形態に係る機能制御処理など、本実施形態に係る情報処理方法に係る処理を実行することが可能なプログラム）が、コンピュータシステムにおいてプロセッサなどにより実行されることによって、移動元から移動される電子バリューの使用を制御することができる。ここで、本実施形態に係るコンピュータシステムとしては、単体のコンピュータ、または、複数のコンピュータが挙げられる。本実施形態に係るコンピュータシステムによって、本実施形態に係る情報処理方法に係る一連の処理が行われる。

　また、コンピュータシステムを、本実施形態に係る情報処理装置として機能させるためのプログラムが、コンピュータシステムにおいてプロセッサなどにより実行されることによって、上述した本実施形態に係る情報処理方法に係る処理によって奏される効果を、奏することができる。

　以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。

　例えば、上記では、コンピュータシステムを、本実施形態に係る情報処理装置として機能させるためのプログラム（コンピュータプログラム）が提供されることを示したが、本実施形態は、さらに、上記プログラムを記憶させた記録媒体も併せて提供することができる。

　上述した構成は、本実施形態の一例を示すものであり、当然に、本開示の技術的範囲に属するものである。

　また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。

　なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
（１）
　移動元から移動される電子バリューの使用条件を示す条件情報を取得する条件情報取得部と、
　前記条件情報に基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるかを判定し、判定結果に基づいて移動された前記電子バリューの使用に係る機能を制御する処理部と、
　を備える、情報処理装置。
（２）
　前記電子バリューの使用に係る機能は、前記電子バリューの使用に用いられる通信機能であり、
　前記処理部は、移動された前記電子バリューが使用可能であると判定されない場合には、通信機能の少なくとも一部を制限する、（１）に記載の情報処理装置。
（３）
　前記処理部は、所定の装置から送信された命令に対して、正常な応答を行わない、または、エラー応答を行うことによって、所定の装置との通信を制限する、（２）に記載の情報処理装置。
（４）
　前記電子バリューの使用に係る機能が制限されているときに、所定の装置との通信が行われた場合、
　前記処理部は、前記電子バリューの使用に係る機能の制限を解除する、（２）、または（３）に記載の情報処理装置。
（５）
　前記所定の装置は、前記情報処理装置に対応する認証情報を有する装置である、（４）に記載の情報処理装置。
（６）
　前記条件情報には、移動される電子バリューの有効期限に関する条件が含まれ、
　前記電子バリューが使用される時間情報を取得する時間情報取得部を備え、
　前記処理部は、
　前記時間情報と、前記有効期限に関する条件とに基づいて、移動された前記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する、（１）～（５）のいずれか１つに記載の情報処理装置。
（７）
　前記条件情報には、場所に関する条件が含まれ、
　前記情報処理装置に関する位置情報を取得する位置情報取得部を備え、
　前記処理部は、
　前記位置情報と前記場所に関する条件とに基づいて、移動された前記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する、（１）～（６）のいずれか１つに記載の情報処理装置。
（８）
　前記条件情報には、正規使用者に関する条件が含まれ、
　前記情報処理装置の使用者に関する情報を取得する使用者情報取得部を備え、
　前記処理部は、
　前記使用者に関する情報と前記正規使用者に関する条件とに基づいて、移動された前記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する、（１）～（７）のいずれか１つに記載の情報処理装置。
（９）
　前記条件情報には、所定のアプリケーションの状態に関する条件が含まれ、
　アプリケーションの状態を取得するアプリケーション状態取得部を備え、
　前記処理部は、
　前記所定のアプリケーションの状態と、前記所定のアプリケーションの状態に関する条件とに基づいて、移動された前記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する、（１）～（８）のいずれか１つに記載の情報処理装置。
（１０）
　前記条件情報には、クレジット機能に関する使用条件が含まれ、
　前記処理部は、移動された前記電子バリューの残高が不足している場合に、前記クレジット機能に関する使用条件に基づいて、電子バリューの移動要求を送信させる、（１）～（９）のいずれか１つに記載の情報処理装置。
（１１）
　前記クレジット機能に関する使用条件には、移動可能な電子バリューの金額に関する情報が含まれる、（１０）に記載の情報処理装置。
（１２）
　前記条件情報は、前記移動元に対応付けられる装置と前記情報処理装置とを管理する第１の管理装置により設定される、（１）～（１１）のいずれか１つに記載の情報処理装置。
（１３）
　前記移動元に対応付けられる装置から前記情報処理装置への電子バリューの移動は、電子バリューを管理する第２の管理装置を介して行われる、（１）～（１２）のいずれか１つに記載の情報処理装置。
（１４）
　前記第２の管理装置を介して、移動元に関連付けられる電子バリューの残高に関する情報を取得する残高情報取得部と、
　移動された前記電子バリューの残高が不足している場合の不足額を取得する不足額取得部と、
　を備え、
　前記処理部は、前記残高に関する情報と、前記電子バリューの不足額とに基づいて、移動された前記電子バリューの残高を上回る電子バリューが使用可能であるか否かを判定する、（１３）に記載の情報処理装置。
（１５）
　移動元に対応付けられる装置から電子バリューが移動される情報処理装置と通信を行い、前記移動元に対応付けられる装置から移動された電子バリューの使用条件を示す条件情報を、前記情報処理装置に設定させる、管理装置。
（１６）
　移動元から移動される電子バリューの使用条件を示す条件情報を取得するステップと、
　前記条件情報に基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるかを判定し、判定結果に基づいて移動された前記電子バリューの使用に係る機能を制御するステップと、
　を有する、情報処理装置により実行される情報処理方法。
（１７）
　電子バリューの移動元である第１の情報処理装置と、
　前記電子バリューの移動先である第２の情報処理装置と、
　を有し、
　前記第２の情報処理装置は、
　前記第１の情報処理装置から移動される電子バリューの使用条件を示す条件情報を取得する条件情報取得部と、
　前記条件情報に基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるかを判定し、判定結果に基づいて移動された前記電子バリューの使用に係る機能を制御する処理部と、
　を備える、情報処理システム。

　１００、２００　　情報処理装置
　１０２、２０２　　第１通信部
　１０４、２０４　　第２通信部
　１０６、２０６、３０４、４０４　　制御部
　１１０、２１０　　取得部
　１１２、２１２、３１０、４１０　　処理部
　３００　　第１の管理装置
　３０２、４０２　　通信部
　４００　　第２の管理装置
　５００　　ネットワーク
　１０００　　情報処理システム

Claims

　移動元から移動される電子バリューの使用条件を示す条件情報を取得する条件情報取得部と、
　前記条件情報に基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるかを判定し、判定結果に基づいて移動された前記電子バリューの使用に係る機能を制御する処理部と、
　を備える、情報処理装置。
　前記電子バリューの使用に係る機能は、前記電子バリューの使用に用いられる通信機能であり、
　前記処理部は、移動された前記電子バリューが使用可能であると判定されない場合には、通信機能の少なくとも一部を制限する、請求項１に記載の情報処理装置。
　前記処理部は、所定の装置から送信された命令に対して、正常な応答を行わない、または、エラー応答を行うことによって、所定の装置との通信を制限する、請求項２に記載の情報処理装置。
　前記電子バリューの使用に係る機能が制限されているときに、所定の装置との通信が行われた場合、
　前記処理部は、前記電子バリューの使用に係る機能の制限を解除する、請求項２に記載の情報処理装置。
　前記所定の装置は、前記情報処理装置に対応する認証情報を有する装置である、請求項４に記載の情報処理装置。
　前記条件情報には、移動される電子バリューの有効期限に関する条件が含まれ、
　前記電子バリューが使用される時間情報を取得する時間情報取得部を備え、
　前記処理部は、
　前記時間情報と、前記有効期限に関する条件とに基づいて、移動された前記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する、請求項１に記載の情報処理装置。
　前記条件情報には、場所に関する条件が含まれ、
　前記情報処理装置に関する位置情報を取得する位置情報取得部を備え、
　前記処理部は、
　前記位置情報と前記場所に関する条件とに基づいて、移動された前記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する、請求項１に記載の情報処理装置。
　前記条件情報には、正規使用者に関する条件が含まれ、
　前記情報処理装置の使用者に関する情報を取得する使用者情報取得部を備え、
　前記処理部は、
　前記使用者に関する情報と前記正規使用者に関する条件とに基づいて、移動された前記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する、請求項１に記載の情報処理装置。
　前記条件情報には、所定のアプリケーションの状態に関する条件が含まれ、
　アプリケーションの状態を取得するアプリケーション状態取得部を備え、
　前記処理部は、
　前記所定のアプリケーションの状態と、前記所定のアプリケーションの状態に関する条件とに基づいて、移動された前記電子バリューが使用可能であるか否かを判定する、請求項１に記載の情報処理装置。
　前記条件情報には、クレジット機能に関する使用条件が含まれ、
　前記処理部は、移動された前記電子バリューの残高が不足している場合に、前記クレジット機能に関する使用条件に基づいて、電子バリューの移動要求を送信させる、請求項１に記載の情報処理装置。
　前記クレジット機能に関する使用条件には、移動可能な電子バリューの金額に関する情報が含まれる、請求項１０に記載の情報処理装置。
　前記条件情報は、前記移動元に対応付けられる装置と前記情報処理装置とを管理する第１の管理装置により設定される、請求項１に記載の情報処理装置。
　前記移動元に対応付けられる装置から前記情報処理装置への電子バリューの移動は、電子バリューを管理する第２の管理装置を介して行われる、請求項１に記載の情報処理装置。
　前記第２の管理装置を介して、移動元に関連付けられる電子バリューの残高に関する情報を取得する残高情報取得部と、
　移動された前記電子バリューの残高が不足している場合の不足額を取得する不足額取得部と、
　を備え、
　前記処理部は、前記残高に関する情報と、前記電子バリューの不足額とに基づいて、移動された前記電子バリューの残高を上回る電子バリューが使用可能であるか否かを判定する、請求項１３に記載の情報処理装置。
　移動元に対応付けられる装置から電子バリューが移動される情報処理装置と通信を行い、前記移動元に対応付けられる装置から移動された電子バリューの使用条件を示す条件情報を、前記情報処理装置に設定させる、管理装置。
　移動元から移動される電子バリューの使用条件を示す条件情報を取得するステップと、
　前記条件情報に基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるかを判定し、判定結果に基づいて移動された前記電子バリューの使用に係る機能を制御するステップと、
　を有する、情報処理装置により実行される情報処理方法。
　電子バリューの移動元である第１の情報処理装置と、
　前記電子バリューの移動先である第２の情報処理装置と、
　を有し、
　前記第２の情報処理装置は、
　前記第１の情報処理装置から移動される電子バリューの使用条件を示す条件情報を取得する条件情報取得部と、
　前記条件情報に基づいて、移動された電子バリューが使用可能であるかを判定し、判定結果に基づいて移動された前記電子バリューの使用に係る機能を制御する処理部と、
　を備える、情報処理システム。