WO2017061246A1 - メッキ液からのナノダイヤモンド回収方法 - Google Patents
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Abstract
ナノダイヤモンド粒子を含有する複合メッキ膜の形成に使用されたメッキ液から、再利用に適した状態でナノダイヤモンド粒子を回収するための方法を、提供する。本発明のナノダイヤモンド回収方法は、例えば、遠心分離工程(S4)、水洗工程(S5)、および遠心分離工程(S6)を含む。遠心分離工程(S4)では、一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子と金属粒子とを含有するメッキ液について遠心分離処理によって第1沈殿画分と第1上清画分とに分けて第1沈殿画分を得る。水洗工程(S5)では、第1沈殿画分に水を加えて水洗する。遠心分離工程(S6)では、水洗工程(S5)を経た溶液について遠心分離処理によって第2沈殿画分と第2上清画分とに分けて第2上清画分を得る。
Description
本発明は、ナノダイヤモンドを含有する複合メッキ膜の形成に使用されたメッキ液からナノダイヤモンドを回収する方法に関する。また、本願は、2015年10月8日付の日本出願 特願2015-200429号に基づく優先権を主張し、当該出願に記載されている全ての内容を援用するものである。
部品や構造体の表面改質手段として複合メッキ膜が利用されることがある。複合メッキ膜は、金属マトリックス中に微粒子の分散するメッキ膜であり、表面改質対象である部品等の表面において微粒子を取り込みつつ金属系材料が析出するように膜体を成長させることによって、形成され得る。複合メッキ膜には、その母材たる金属の物性と分散微粒子の物性とが複合化した特性の発現が期待される。このような複合メッキ膜に関する技術については、例えば下記の特許文献1~3に記載されている。
一方、近年、ナノダイヤモンドと呼称される微粒子状のダイヤモンド材料の開発が進められている。ナノダイヤモンドについては、用途によっては、粒径が10nm以下のいわゆる一桁ナノダイヤモンドが求められる場合がある。
一次粒子の粒径が10nm以下であるナノダイヤモンドは、バルクダイヤモンドがそうであるように、高い機械的強度や、高い熱伝導性、高い屈折率などを示し得る。微粒子たるナノ粒子は、一般に、表面原子(配位的に不飽和である)の割合が大きいので、隣接粒子の表面原子間で作用し得るファンデルワールス力の総和が大きくて凝集(aggregation)しやすい。これに加えて、ナノダイヤモンド粒子の場合、隣接結晶子の結晶面間クーロン相互作用が寄与して非常に強固に集成する凝着(agglutination)という現象が生じ得る。ナノダイヤモンドは、このように結晶子ないし一次粒子の間に重畳的な相互作用が生じ得る特異な性質を有するところ、例えば溶媒中において、ナノダイヤモンド一次粒子が分散した状態を創り出すことや、そのような状態を維持することには、技術的困難を伴う場合が多い。ナノダイヤモンドは、例えば爆轟法によって得られる生成物にて先ずは、一次粒子間の非常に強い相互作用に因って一次粒子どうしが集成している凝着体(二次粒子)の形態をとり、二次粒子から一次粒子への解砕や、所望の溶媒中で一次粒子の分散状態を維持させることに、技術的困難を伴うのである。
本発明は、以上のような事情のもとで考え出されたものであり、ナノダイヤモンド粒子を含有する複合メッキ膜の形成に使用されたメッキ液から、再利用に適した状態でナノダイヤモンド粒子を回収するための方法を、提供することを目的とする。また、本発明は、そのような方法によって回収されたナノダイヤモンド粒子やそれを含有するナノダイヤモンド分散液を提供することを、他の目的とする。
本発明の第1の側面によると、メッキ液からのナノダイヤモンド回収方法が提供される。本方法は、第1遠心分離工程、水洗工程、および第2遠心分離工程を含む。第1遠心分離工程は、一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子と金属粒子とを含有するメッキ液について遠心分離処理によって第1沈殿画分と第1上清画分とに分けて、当該第1沈殿画分を得るための工程である。水洗工程は、第1沈殿画分に水を加えて水洗するための工程である。第2遠心分離工程は、水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第2沈殿画分と第2上清画分とに分けて、当該第2上清画分を得るための工程である。
メッキ液には、形成目的のメッキ膜に応じた種々の成分が含まれ、その少なくとも一部は電解質の形態でメッキ液に溶解している。また、メッキ浴として使用された後のメッキ液には、メッキ対象である部材等のメッキ過程で浴中に副生した金属粒子が含まれる。この金属粒子は、メッキ液中のナノダイヤモンド一次粒子やその他の成分と比較して、粗大である。本方法の第1遠心分離工程に供されるメッキ液には、一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子、副生の金属粒子、および、電解質等の形態にあるその他の成分が、含まれる。本方法の第1遠心分離工程では、このようなメッキ液について遠心分離処理が行われる。この遠心分離処理において、粗大な金属粒子は沈降しやすい。また、溶液中に種々の電解質が溶存している化学的環境下にあって分散状態が比較的不安定であるナノダイヤモンド一次粒子も、この遠心分離処理において、遠心作用がトリガーとなって沈降しやすい。そのため、第1遠心分離工程の遠心分離処理によって生じる第1沈殿画分には、ナノダイヤモンド粒子および金属粒子が主に含まれ、第1上清画分には、電解質等の形態で他の成分が主に含まれることとなる。ナノダイヤモンド粒子および金属粒子を含む第1沈殿画分は、電解質を含む第1上清画分から分けられた後、水が加えられて水洗される(水洗工程)。そして、本方法の第2遠心分離工程では、この水洗工程を経た溶液について遠心分離処理が行われる。この遠心分離処理において、粗大な金属粒子は沈降しやすい。これに対し、第1遠心分離工程の遠心分離処理によって多くの電解質が除かれた後の化学的環境下にあるナノダイヤモンド一次粒子は、互いに離隔してコロイド粒子として分散する状態を維持しやすく、この遠心分離処理においては沈降しにくい。そのため、第2遠心分離工程の遠心分離処理によって生じる第2沈殿画分には主に金属粒子が含まれ、第2上清画分には主にナノダイヤモンド一次粒子が含まれることとなる。そして、第2遠心分離工程では、ナノダイヤモンド一次粒子を含む第2上清画分は、金属粒子を含む第2沈殿画分から分けられる。以上のようにして、使用後のナノダイヤモンド含有メッキ液からナノダイヤモンド一次粒子を回収することができる。
メッキ浴で副生した金属粒子が、新たなメッキ処理のために調製されたメッキ浴に混入している場合、当該金属粒子は、当該メッキ浴を使用して行われるメッキ反応やメッキ成長を阻害することがある。そのため、メッキ液のリサイクルやメッキ液成分の再生処理に際しては、使用後のメッキ液に含まれる副生金属粒子を酸処理によって溶解させる措置が採られる場合がある。しかしながら、そのような酸処理は、ナノダイヤモンド一次粒子の分散を阻害することが多く、ナノダイヤモンド一次粒子を凝着させずにメッキ液から回収するうえで、好ましくない。本方法においては、ナノダイヤモンド一次粒子を金属粒子から単離するうえで、そのような酸処理を行う必要はない。
以上のように、本発明の第1の側面に係るナノダイヤモンド回収方法によると、ナノダイヤモンド粒子を含有する複合メッキ膜の形成に使用されたメッキ液から、再利用に適した状態でナノダイヤモンド粒子を回収することが、可能である。具体的には、本方法は、ナノダイヤモンドが一次粒子として分散する状態であって副生金属粒子の含有量の抑制された状態で、メッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収するのに、適するのである。
本発明の第1の側面に係るナノダイヤモンド回収方法は、好ましくは、第1遠心分離工程よりも前に、メッキ液を濾過するための濾過工程を含む。このような構成によると、第1遠心分離工程に供されることとなるメッキ液から、一定以上に粗大な金属粒子を予め除去したうえで、第1遠心分離工程以降の各工程を行うことが可能となる。したがって、本構成は、ナノダイヤモンド粒子の回収作業の効率化を図るうえで好適である。
本発明の第2の側面によると、メッキ液からのナノダイヤモンド回収方法が提供される。本方法は、静置分離工程、第1水洗工程、第1遠心分離工程、第2水洗工程、および第2遠心分離工程を含む。静置分離工程は、一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子と金属粒子とを含有するメッキ液について静置処理によって第1沈殿画分と第1上清画分とに分けて、当該第1沈殿画分を得るための工程である。第1水洗工程は、第1沈殿画分に水を加えて水洗するための工程である。第1遠心分離工程は、第1水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第2沈殿画分と第2上清画分とに分けて、当該第2沈殿画分を得るための工程である。第2水洗工程は、第2沈殿画分に水を加えて水洗するための工程である。第2遠心分離工程は、第2水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第3沈殿画分と第3上清画分とに分けて、当該第3上清画分を得るための工程である。
本方法の静置分離工程に供されるメッキ液には、一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子、メッキ過程で副生した金属粒子、および、電解質等の形態にあるその他の成分が、含まれる。本方法の静置分離工程では、このようなメッキ液について静置処理が行われ、沈降したナノダイヤモンド粒子および金属粒子を含む第1沈殿画分(沈殿液)が分取される。ナノダイヤモンド粒子と金属粒子とが濃縮された第1沈殿画分は、水が加えられて水洗される(第1水洗工程)。そして、本方法の第1遠心分離工程では、この第1水洗工程を経た溶液について遠心分離処理が行われる。この遠心分離処理において、粗大な金属粒子は沈降しやすい。また、溶液中に依然として有意量の電解質が残存ないし溶存している化学的環境下にあって分散状態が比較的不安定であるナノダイヤモンド一次粒子も、この遠心分離処理において、遠心作用がトリガーとなって沈降しやすい。そのため、第1遠心分離工程の遠心分離処理によって生じる第2沈殿画分には、ナノダイヤモンド粒子および金属粒子が主に含まれ、第2上清画分には、電解質等の形態で他の成分が主に含まれることとなる。ナノダイヤモンド粒子および金属粒子を含む第2沈殿画分は、電解質を含む第2上清画分から分けられた後、水が加えられて水洗される(第2水洗工程)。そして、本方法の第3遠心分離工程では、この第2水洗工程を経た溶液について遠心分離処理が行われる。この遠心分離処理において、粗大な金属粒子は沈降しやすい。これに対し、静置分離工程と第2遠心分離工程の遠心分離処理とによって多くの電解質が除かれた後の化学的環境下にあるナノダイヤモンド一次粒子は、互いに離隔してコロイド粒子として分散する状態を維持しやすく、この遠心分離処理においては沈降しにくい。そのため、第3遠心分離工程の遠心分離処理によって生じる第3沈殿画分には主に金属粒子が含まれ、第3上清画分には主にナノダイヤモンド一次粒子が含まれることとなる。そして、第3遠心分離工程では、ナノダイヤモンド一次粒子を含む第3上清画分は、金属粒子を含む第3沈殿画分から分けられる。以上のようにして、使用後のナノダイヤモンド含有メッキ液からナノダイヤモンド一次粒子を回収することができる。
上述のように、メッキ浴で副生した金属粒子が、新たなメッキ処理のために調製されたメッキ浴に混入している場合、当該金属粒子は、当該メッキ浴を使用して行われるメッキ反応やメッキ成長を阻害することがある。そのため、メッキ液のリサイクルやメッキ液成分の再生処理に際しては、使用後のメッキ液に含まれる副生金属粒子を酸処理によって溶解させる措置が採られる場合がある。しかしながら、そのような酸処理は、ナノダイヤモンド一次粒子の分散を阻害することが多く、ナノダイヤモンド一次粒子を凝着させずにメッキ液から回収するうえで、好ましくない。本方法においては、ナノダイヤモンド一次粒子を金属粒子から単離するうえで、そのような酸処理を行う必要はない。
以上のように、本発明の第2の側面に係るナノダイヤモンド回収方法によると、ナノダイヤモンド粒子を含有する複合メッキ膜の形成に使用されたメッキ液から、再利用に適した状態でナノダイヤモンド粒子を回収することが可能である。具体的には、本方法は、ナノダイヤモンドが一次粒子として分散する状態であって副生金属粒子の含有量の抑制された状態で、メッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収するのに適するのである。
本発明の第2の側面における静置分離工程では、好ましくは、メッキ液を5時間以上の静置に付す。メッキ液の静置は、より好ましくは10時間以上、より好ましくは15時間以上である。このような構成は、第1沈殿画分と第1上清画分とを充分に分けるうえで好適である。
本発明の第2の側面に係るナノダイヤモンド回収方法は、好ましくは、静置分離工程よりも前に、メッキ液を濾過するための濾過工程を含む。このような構成によると、静置分離工程に供されることとなるメッキ液から、一定以上に粗大な金属粒子を予め除去したうえで、静置分離工程以降の各工程を行うことが可能である。したがって、本構成は、ナノダイヤモンドの回収作業の効率化を図るうえで好適である。
本発明の第1および第2の側面において、濾過工程で使用される濾過手段の分画サイズは、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。このような本構成は、ナノダイヤモンド粒子の回収作業の効率化を図るうえで好適である。
本発明の第1および第2の側面において、第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理での遠心力は、充分な固液分離を図るという観点からは、好ましくは1000×g以上、より好ましくは2000×g以上、より好ましくは3000×g以上である。
本発明の第1および第2の側面において、第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理での遠心時間は、充分な固液分離を図るという観点からは、好ましくは1分間以上、より好ましくは5分間以上、より好ましくは10分間以上、より好ましくは30分間以上である。
本発明の第1および第2の側面において、好ましくは、メッキ液はアルカリ性である。より好ましくは、メッキ液のpHは8~11である。また、ナノダイヤモンド粒子は、ナノダイヤモンド濃度0.2質量%かつpH9の水分散液において、好ましくは-60~-20mVのゼータ電位を示し、より好ましくは-50~-30mVのゼータ電位を示す。これら構成は、ナノダイヤモンド粒子の凝集を抑制または回避するうえで好適である。
本発明の第1および第2の側面において、好ましくは、メッキ液は、ニッケル基メッキ形成用の組成を有する。また、回収されるナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は、好ましくは10000質量ppm以下、より好ましくは8500質量ppm以下である。これら構成は、例えば、本方法によって回収された分散ナノダイヤモンド一次粒子をニッケル基メッキ形成用のメッキ液成分として再利用するうえで好適である。
本発明の第1および第2の側面において、好ましくは、回収されるナノダイヤモンド粒子を含有するナノダイヤモンド分散液において当該ナノダイヤモンド粒子の粒径D50(メディアン径)は4~9nmである。ナノダイヤモンド分散液は、好ましくは、分散媒の50質量%以上の主成分として水を含むナノダイヤモンド水分散液である。これら構成は、本方法によって回収された分散ナノダイヤモンド一次粒子を例えばメッキ液成分として再利用するうえで好適である。粒径D50については、例えば、動的光散乱法によって測定することができる。
本発明の第3の側面によると、ナノダイヤモンド粒子が提供される。このナノダイヤモンド粒子は、本発明の第1の側面に係る上述の方法や本発明の第2の側面に係る上述の方法によって回収されたものであって、粉体におけるニッケル含有量が10000質量ppm以下であり、好ましくは8500質量ppm以下である。このようなナノダイヤモンド粒子は、例えば、ナノダイヤモンド含有ニッケル基メッキ形成用のメッキ液成分として再利用するうえで好適である。
本発明の第4の側面によると、ナノダイヤモンド分散液が提供される。このナノダイヤモンド分散液は、本発明の第1の側面に係る上述の方法や本発明の第2の側面に係る上述の方法によって回収されたナノダイヤモンド粒子と分散媒とを含み、分散媒に分散するナノダイヤモンド粒子の粒径D50は4~9nmである。分散媒は、好ましくは、主成分として50質量%以上の水を含む。回収された当該ナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は、10000質量ppm以下であり、好ましくは8500質量ppm以下である。このようなナノダイヤモンド分散液は、例えば、ナノダイヤモンド含有ニッケル基メッキ形成用のメッキ液を調製するにあたり、ナノダイヤモンド供給材料として使用することが可能である。
図1は、ナノダイヤモンド含有メッキ膜を形成するための方法の一例の工程図である。本方法は、前工程S1'と、メッキ工程S2’と、後工程S3’とを含む。
前工程S1'は、無電解メッキ法によるメッキ工程S2’にて部材の表面に選択的にメッキを析出させ且つ密着性良くメッキ膜を形成するのに適した状態とするために、メッキ工程S2’でメッキ浴に浸漬されることとなる部材について前処理を行うための工程であり、例えば、酸処理工程と、官能化処理工程と、触媒化処理工程とを含む。部材は、表面改質対象である部品や構造体であり、金属製であってもよいし、樹脂製であってもよい。
酸処理工程は、主に、メッキ対象である部材の表面酸化膜の除去(特に金属製部材の場合)や部材の表面粗化エッチング(特に樹脂製部材の場合)のための工程である。酸処理工程では、例えば、必要に応じて行われる脱脂洗浄とその後の水洗とを経た部材が、酸処理用の薬液に浸漬される。酸処理用の薬液としては、例えば、塩酸や硫酸水溶液が挙げられる。塩酸を採用する場合、その塩酸の濃度は例えば5~20質量%である。硫酸水溶液を採用する場合、その硫酸の濃度は例えば5~10質量%である。また、酸処理温度は例えば室温~50℃であり、酸処理時間は例えば1~60分間である。このような酸処理工程の後、部材は水洗される。
官能化処理工程は、部材の表面について、無電解メッキ用の触媒が吸着しやすい状態とするための工程である。官能化処理工程では、例えば、上述の酸処理工程とその後の水洗とを経た部材が、官能化処理用の薬液に浸漬される。前記の触媒としてパラジウムを採用する場合、官能化処理用の薬液としては、例えば、塩化スズの塩酸溶液を用いることができる。塩化スズの塩酸溶液を採用する場合、そのスズ濃度は例えば0.1~5質量%である。また、官能化処理温度は例えば室温~40℃であり、官能化処理時間は例えば0.5~10分間である。このような官能化処理工程の後、部材は水洗される。
触媒化処理工程は、無電解メッキ用の触媒を部材の表面に吸着させるための工程である。触媒化処理工程では、例えば、上述の官能化処理工程とその後の水洗とを経た部材が、触媒化処理用の薬液に浸漬される。触媒としてパラジウムを採用する場合、触媒化処理用の薬液としては、例えば、塩化パラジウムの塩酸溶液を用いることができる。塩化パラジウムの塩酸溶液を採用する場合、そのパラジウム濃度は例えば0.01~1質量%である。また、触媒化処理温度は例えば室温~40℃であり、触媒化処理時間は例えば0.5~10分間である。このような触媒化処理工程の後、部材は水洗される。
前工程S1'については、触媒としてパラジウムを採用する場合、上述のような官能化処理工程と触媒化処理工程を経る手法(いわゆる2液型の手法)に代えて、パラジウムとスズを含むコロイド粒子の分散する薬液を部材の表面に作用させて吸着させた後にスズを除去する手法(いわゆる1液型の手法)を採用することもできる。また、部材の表面が、選択的かつ密着性良くメッキを析出させる特性を示し得る表面、例えば新鮮なニッケル表面である場合には、上述のような官能化処理工程と触媒化処理工程を省略することもできる。
例えば以上のような前工程S1'の後、メッキ工程S2’が行われる。メッキ工程S2’では、部材がメッキ浴に浸漬される。メッキ浴は、例えばニッケル基メッキ形成用の組成を有する。そのようなメッキ浴は、例えば、無電解ニッケル‐リン合金メッキ形成用の組成に、一次粒子として分散するナノダイヤモンド粒子(ND粒子)が加わったものであり、一次粒子として分散するND粒子とともに例えばニッケル供給源、リン供給源、還元剤、および錯化剤を含有する。
メッキ浴に含有されるニッケル供給源としては、例えば、硫酸ニッケルや塩化ニッケルが挙げられる。メッキ浴におけるニッケル供給源の濃度は、メッキ浴に供給されるニッケルイオン濃度換算で例えば0.01~0.5mol/Lである。
メッキ浴に含有される還元剤かつリン供給源としては、例えば、ホスフィン酸ナトリウムなどのホスフィン酸塩が挙げられる。ホスフィン酸塩を採用する場合、メッキ浴におけるホスフィン酸塩の濃度は例えば0.02~0.5mol/Lである。
メッキ浴に含有される錯化剤としては、例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、グリコール酸、およびこれらの塩が挙げられる。クエン酸としては、クエン酸ナトリウムやクエン酸カリウムが挙げられる。クエン酸および/またはその塩を採用する場合、メッキ浴におけるクエン酸および/またはその塩の濃度は、例えば0.02~1.0mol/Lである。
メッキ浴に含有されるND粒子は、粒径が10nm以下のナノダイヤモンド一次粒子であり、且つ、メッキ浴中にて互いに離隔してコロイド粒子として分散している。このND粒子は、例えば、いわゆる爆轟法ナノダイヤモンド粒子である。爆轟法によると、一次粒子の粒径が10nm以下のナノダイヤモンドを適切に生じさせることが可能である。ND粒子の粒径が小さいほど、形成されるナノダイヤモンド含有メッキ膜において、ND粒子のナノ粒子としての個数密度効果を、より享受できる傾向にある。一方、メッキ浴中のND粒子の粒径の下限は、例えば1nmである。ナノダイヤモンド一次粒子の粒径については、動的光散乱法によって測定することができる。メッキ浴におけるND粒子の濃度は例えば0.1~20g/Lである。
メッキ浴は、以上の成分に加えて他の成分を含有してもよい。そのような成分としては、例えば、pH緩衝剤や、メッキ浴の自己分解抑制のための安定剤が、挙げられる。
メッキ浴の調製は、例えば、一次粒子として分散するナノダイヤモンド粒子を含有するナノダイヤモンド水分散液と、上記の他の成分を含有する水溶液とを混合し、その後に当該混合液のpHを調整することによって、行うことができる。メッキ浴のpHは例えば5~11である。
メッキ工程S2’では、以上のような組成のメッキ浴に対して酸素含有ガスをバブリングして供給しつつ且つ当該メッキ浴をマグネティックスターラー等によって撹拌しつつ、例えば上述のような前工程S1'を経た部材がメッキ浴に浸漬される。メッキ浴中にて、部材の表面にはメッキ膜が成長する。具体的には、メッキ浴に一次粒子として分散しているND粒子を取り込みつつニッケル‐リン合金が析出するように部材の表面に膜体が成長する。酸素含有ガスとしては空気を採用することができる。酸素含有ガスとして空気を用いる場合、メッキ工程S2’にあるメッキ浴に対する空気供給量は、例えば0.05~1.0L/分である。メッキ浴の撹拌のためにマグネティックスターラーを使用する場合、その撹拌速度は例えば100~200rpmである。また、メッキ工程S2’において、メッキ浴の温度は例えば50~100℃であり、メッキ浴への部材の浸漬時間は例えば15~120分間である。
以上のようなメッキ工程S2’の後、後工程S3’が行われる。後工程S3’では、メッキ工程S2’にてメッキ膜が表面に形成された部材が、水洗され、その後に乾燥される。
以上のようにして、ナノダイヤモンド含有メッキ膜を形成することができる。図2は、図1を参照して上述した方法によって表面にメッキ膜Xの形成された部材Yを表す。メッキ膜Xは、マトリックス11およびND粒子12を含んでなる複合メッキ膜である。マトリックス11は、例えばニッケル‐リン合金マトリックスである。ND粒子12は、粒径10nm以下の上述のナノダイヤモンド一次粒子である。メッキ膜Xは、ND粒子12以外の粒子を含有する場合もある。そのような粒子としては、例えば、ナノダイヤモンド一次粒子の凝集体(二次粒子)が挙げられる。メッキ膜Xにおけるナノダイヤモンド含有量(ND粒子12の含有量およびナノダイヤモンド二次粒子の含有量を含む)は、例えば0.5~1.5質量%である。また、メッキ膜Xの厚さは例えば1.5~2.5μmである。以上のような構成のメッキ膜Xは、高い機械的強度を示し得るナノダイヤモンド粒子を含有するので、高硬度を実現するうえで好適である。
図3は、本発明の一の実施形態たるナノダイヤモンド回収方法の工程図である。図3に示されるナノダイヤモンド回収方法は、例えば上述のメッキ膜形成方法で使用された後のナノダイヤモンド含有メッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収するための方法であって、濾過工程S1、静置分離工程S2、水洗工程S3、遠心分離工程S4、水洗工程S5、および遠心分離工程S6を含む。メッキ液には、形成目的のメッキ膜に応じた種々の成分が含まれ、その少なくとも一部は電解質の形態でメッキ液に溶解している。また、メッキ浴として使用された後のメッキ液には、メッキ対象である部材等のメッキ過程で浴中に副生した金属粒子が含まれる。上述のようなニッケル基メッキ形成用のメッキ液の場合、その使用後には、ニッケル基合金粒子が含まれる。このような金属粒子は、メッキ液中のナノダイヤモンド一次粒子やその他の成分と比較して、粗大である。本方法は、以上のようなメッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収するための方法である。
濾過工程S1は、例えば上述のメッキ膜形成方法においてメッキ浴として使用されたメッキ液を濾過処理するための工程である。本工程では、具体的には、例えば濾過用のメッシュやフィルター等の濾過手段に対してメッキ液を通流させる。濾過手段の分画サイズは、例えば50μm以下であり、好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。本工程の濾過処理を経ることにより、一定以上に粗大な金属粒子をメッキ液から予め除去したうえで、次工程以降の各工程を行うことが可能となる。このような濾過工程S1ないし濾過処理の実施は、ナノダイヤモンド粒子の回収作業の効率化を図るうえで好適である。
静置分離工程S2は、一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子と金属粒子とを含有するメッキ液について静置処理によって沈殿画分と上清画分とに分けて、当該沈殿画分を得るための工程である。本工程に供されるメッキ液には、一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子、メッキ過程で副生した金属粒子の一部、および、電解質等の形態にあるその他の成分が含まれるところ、本工程では、当該メッキ液について静置処理が行われ、沈降したナノダイヤモンド粒子と金属粒子とを含む沈殿画分(沈殿液)が分取される。具体的には、まず、所定の容器中にてメッキ液が静置される。メッキ液の静置は、充分な固液分離を図るという観点からは、好ましくは5時間以上、より好ましくは10時間以上、より好ましくは15時間以上である。当該静置を経ることにより、メッキ液において沈殿画分および上清画分が生じる。本工程では、次に、これら沈殿画分と上清画分がデカンテーションによって分けられ、ナノダイヤモンド粒子と金属粒子とが濃縮された沈殿画分(沈殿液)が取得される。
水洗工程S3は、静置分離工程S2で取得された沈殿画分に水を加えて水洗するための工程である。本工程では、具体的には、前工程にてナノダイヤモンド粒子と金属粒子とが濃縮された沈殿画分に純水が加えられて懸濁ないし撹拌される。加えられる純水の量は、沈殿画分の例えば2~10倍量(体積比)である。撹拌時間は、例えば1分間以上であり、好ましくは5分間以上、より好ましくは10分間以上である。
遠心分離工程S4は、水洗工程S3を経た溶液について遠心分離処理によって沈殿画分と上清画分とに分けて、当該沈殿画分を得るための工程である。本工程では、まず、水洗工程S3を経た溶液について、遠心分離装置を使用して行う遠心分離処理によって固液分離が図られる。これにより、当該溶液において沈殿画分および上清画分が生じる。本工程の遠心分離処理において、溶液中の粗大な金属粒子は沈降しやすい。また、溶液中に依然として有意量の電解質が残存ないし溶存している化学的環境下にあって分散状態が比較的不安定である溶液中のナノダイヤモンド一次粒子も、この遠心分離処理において、遠心作用がトリガーとなって沈降しやすい。そのため、本工程の遠心分離処理によって生じる沈殿画分には、ナノダイヤモンド粒子および金属粒子が主に含まれ、上清画分には、電解質等の形態で他の成分が主に含まれることとなる。本工程の遠心分離処理における遠心力は、充分な固液分離を図るという観点からは、好ましくは1000×g以上であり、より好ましくは2000×g以上、より好ましくは3000×g以上である。本工程の遠心分離処理における遠心時間は、充分な固液分離を図るという観点からは、好ましくは1分間以上であり、より好ましくは10分間以上、より好ましくは30分間以上である。本工程では、次に、沈殿画分と上清画分とがデカンテーションによって分けられ、ナノダイヤモンド粒子と金属粒子とを含む沈殿画分が取得される。
水洗工程S5は、遠心分離工程S4で取得された沈殿画分に水を加えて水洗するための工程である。本工程では、具体的には、ナノダイヤモンド粒子と金属粒子とを主に含む沈殿画分に純水が加えられて懸濁ないし撹拌される。加えられる純水の量は、沈殿画分の例えば1~10倍量(体積比)である。撹拌時間は、例えば1分間以上であり、好ましくは5分間以上、より好ましくは10分間以上である。
遠心分離工程S6は、水洗工程S4を経た溶液について遠心分離処理によって沈殿画分と上清画分とに分けて、当該上清画分を得るための工程である。本工程では、まず、水洗工程S5を経た溶液について、遠心分離装置を使用して行う遠心分離処理によって固液分離が図られる。これにより、当該溶液において沈殿画分および上清画分が生じる。本工程の遠心分離処理において、粗大な金属粒子は沈降しやすい。これに対し、静置分離工程S2と遠心分離工程S4の遠心分離処理とによって多くの電解質が除かれた後の化学的環境下にあるナノダイヤモンド一次粒子は、互いに離隔してコロイド粒子として分散する状態を維持しやすく、この遠心分離処理においては沈降しにくい。そのため、本工程の遠心分離処理によって生じる沈殿画分には主に金属粒子が含まれ、上清画分には主にナノダイヤモンド一次粒子が含まれることとなる。本工程の遠心分離処理における遠心力は、充分な固液分離を図るという観点からは、好ましくは1000×g以上であり、より好ましくは2000×g以上、より好ましくは3000×g以上である。本工程の遠心分離処理における遠心時間は、充分な固液分離を図るという観点からは、好ましくは1分間以上であり、より好ましくは5分間以上、より好ましくは10分間以上である。本工程では、次に、沈殿画分と上清画分とがデカンテーションによって分けられ、ナノダイヤモンド一次粒子を含む上清画分が取得される。
以上のようにして、一次粒子として分散するナノダイヤモンド粒子を含有する使用後のメッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収することができる。
メッキ過程においてメッキ浴で副生した金属粒子が、新たなメッキ処理のために調製されたメッキ浴に混入している場合、当該金属粒子は、当該メッキ浴を使用して行われるメッキ反応やメッキ成長を阻害することがある。そのため、メッキ液のリサイクルやメッキ液成分の再生処理に際しては、使用後のメッキ液に含まれる副生金属粒子を酸処理によって溶解させる措置が採られる場合がある。しかしながら、そのような酸処理は、ナノダイヤモンド一次粒子の分散を阻害することが多く、ナノダイヤモンド一次粒子を凝着させずにメッキ液から回収するうえで、好ましくない。本方法においては、ナノダイヤモンド一次粒子を金属粒子から単離するうえで、そのような酸処理を行う必要はない。
図3を参照して上述した構成を有するナノダイヤモンド回収方法によると、以上のように、ナノダイヤモンド粒子を含有する複合メッキ膜の形成に使用されたメッキ液から、再利用に適した状態でナノダイヤモンド粒子を回収することが、可能である。具体的には、本方法は、ナノダイヤモンドが一次粒子として分散する状態であって副生金属粒子の含有量の抑制された状態で、メッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収するのに、適するのである。
図4は、以上のようにして回収されたナノダイヤモンド一次粒子を含有するナノダイヤモンド分散液の一例たるND分散液Zの拡大模式図である。ND分散液Zは、回収されたナノダイヤモンド粒子たるND粒子12と、分散媒13とを含む。ND粒子12は、分散媒13中にて互いに離隔してコロイド粒子として分散している。分散媒13は、好ましくは50質量%以上の水を含み、本実施形態では水である。
図3を参照して上述した方法によって回収されたND粒子12の水分散液における粒径D50(メディアン径)は、好ましくは4~9nmである。このような構成は、上述の方法によって回収されたND粒子12を例えばメッキ液成分として再利用するうえで好適である。粒径D50については、例えば、動的光散乱法によって測定することができる。
回収されたND粒子12の粉体におけるニッケル含有量は、好ましくは10000質量ppm以下、より好ましくは8000質量ppm以下、より好ましくは5000質量ppm以下、より好ましくは1000質量ppm以下である。このような構成は、例えば、上述の方法によって回収されたND粒子12をニッケル基メッキ形成用のメッキ液成分として再利用するうえで好適である。
また、上述したナノダイヤモンド回収方法において、好ましくは、メッキ液はアルカリ性である。アルカリ性メッキ液のpHは例えば8~11である。そして、回収対象のND粒子12は、ナノダイヤモンド濃度0.2質量%かつpH9の水分散液において、好ましくは-60~-20mVのゼータ電位を示し、より好ましくは-50~-30mVのゼータ電位を示す。これら構成は、ナノダイヤモンド粒子の凝集を抑制または回避するうえで好適である。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔メッキ膜の形成〕
メッキ膜形成対象の部材としての銅板(純度99.9%,縦40mm×横30mm×厚さ0.1mm)について、脱脂洗浄とその後の水洗を行った後、まず、次のような前工程S1'を行った。具体的には、まず、酸処理用の薬液100mlに、室温で2分間、部材を浸漬した(酸処理)。この酸処理用の薬液は、濃塩酸(12mol/L)を純水で2倍希釈して調製したものである。次に、酸処理を経た部材を、水洗した後、室温で1分間、官能化処理用の薬液約100mlに浸漬した(官能化処理)。この官能化処理用の薬液は、純水100mlに対して100mgの塩化スズ二水和物(SnCl2・2H2O)と100μlの濃塩酸(12mol/L)とを添加して調製したものである。次に、官能化処理を経た部材を、水洗した後、室温で1分間、触媒化処理用の薬液約100mlに浸漬した(触媒化処理)。この触媒化処理用の薬液は、純水100mlに対して10mgの塩化パラジウム(PdCl2)と10μlの濃塩酸(12mol/L)とを添加して調製したものである。
メッキ膜形成対象の部材としての銅板(純度99.9%,縦40mm×横30mm×厚さ0.1mm)について、脱脂洗浄とその後の水洗を行った後、まず、次のような前工程S1'を行った。具体的には、まず、酸処理用の薬液100mlに、室温で2分間、部材を浸漬した(酸処理)。この酸処理用の薬液は、濃塩酸(12mol/L)を純水で2倍希釈して調製したものである。次に、酸処理を経た部材を、水洗した後、室温で1分間、官能化処理用の薬液約100mlに浸漬した(官能化処理)。この官能化処理用の薬液は、純水100mlに対して100mgの塩化スズ二水和物(SnCl2・2H2O)と100μlの濃塩酸(12mol/L)とを添加して調製したものである。次に、官能化処理を経た部材を、水洗した後、室温で1分間、触媒化処理用の薬液約100mlに浸漬した(触媒化処理)。この触媒化処理用の薬液は、純水100mlに対して10mgの塩化パラジウム(PdCl2)と10μlの濃塩酸(12mol/L)とを添加して調製したものである。
前工程S1'を経た部材を水洗した後、次に、メッキ工程S2’を行った。具体的には、メッキ浴100mlに対して酸素含有ガスたる空気をバブリングして供給しつつ且つ当該メッキ浴をマグネティックスターラーによって撹拌しつつ、当該メッキ浴に部材を浸漬した。使用したメッキ浴は、0.1mol/Lの硫酸ニッケルと、0.15mol/Lのホスフィン酸ナトリウムと、0.3mol/Lのクエン酸ナトリウムと、一次粒子として分散する5g/Lのナノダイヤモンド粒子とを含有し、水酸化ナトリウム水溶液の添加によってpHが10.0に調整されたメッキ液である。このようなメッキ液の調製のためのナノダイヤモンド一次粒子の供給材料としては、後述のようにして作製したナノダイヤモンド分散液Dを用いた。また、本工程では、メッキ浴の温度を75℃とし、メッキ浴に対する空気の供給量を0.15L/分とし、メッキ浴への部材の浸漬時間を90分間とした。本工程にて、膜厚約2μmのメッキ膜が形成された。
次に、後工程S3’を行った。具体的には、上記のメッキ膜が表面に形成された部材を、水洗した後、乾燥した。
以上のようにして、ニッケル‐リン合金マトリックスとこれに分散しているナノダイヤモンド一次粒子とを含むナノダイヤモンド含有メッキ膜(メッキ膜M,膜厚約2μm)を銅製部材上に形成した。このメッキ膜Mのナノダイヤモンド含有量は、0.9質量%であった。メッキ膜のナノダイヤモンド含有量(質量%)については、形成されたメッキ膜の乾燥質量と、当該メッキ膜を硝酸で溶解処理した溶液から遠心沈降によって得られる沈殿物(ナノダイヤモンド粒子)の乾燥質量とから、算出することができる。
〈ナノダイヤモンド分散液Dの作製〉
まず、ナノダイヤモンド粗生成物たる空冷式爆轟法ナノダイヤモンド煤(ナノダイヤモンド一次粒子径;4~8nm,株式会社ダイセル製)200gに2Lの10質量%塩酸を加えて得られたスラリーに対し、常圧条件での還流下で1時間の加熱処理を行った(ナノダイヤモンド精製のための酸処理)。この酸処理における加熱温度は85~100℃である。次に、冷却後、デカンテーションにより、固形分(ナノダイヤモンド凝着体と煤を含む)の水洗を行った。沈殿液のpHが低pH側から2に至るまで、デカンテーションによる当該固形分の水洗を反復して行った。次に、ナノダイヤモンド精製のための酸化処理を行った。具体的には、前記デカンテーションの後の沈殿液に、2Lの60質量%硫酸水溶液と2Lの50質量%クロム酸水溶液とを加えてスラリーとした後、このスラリーに対し、常圧条件での還流下で5時間の加熱処理を行った。この酸化処理における加熱温度は120~140℃である。次に、冷却後、デカンテーションにより、固形分(ナノダイヤモンド凝着体を含む)の水洗を行った。水洗当初の上澄み液は着色しているところ、上澄み液が目視で透明になるまで、デカンテーションによる当該固形分の水洗を反復して行った。次に、酸化処理後のデカンテーションによって得られた沈殿液に、1Lの10質量%水酸化ナトリウム水溶液を加えてスラリーとした後、このスラリーに対し、常圧条件での還流下で1時間の加熱処理を行った。この処理における加熱温度は95~100℃である。次に、冷却後、デカンテーションによって上澄みを除いた。次に、当該デカンテーションによって得られた沈殿液に塩酸を加えてそのpHを2.5に調整した後、この沈殿液中の固形分(ナノダイヤモンド凝着体を含む)について遠心沈降法による水洗を行った。具体的には、遠心分離装置を使用して当該沈殿液ないし懸濁液について固液分離を行う操作、その後に沈殿物と上清液とを分ける操作、及び、その後に沈殿物に超純水を加えて懸濁する操作を含む一連の過程を、固形分濃度(ナノダイヤモンド濃度)を6質量%に調整したときの懸濁液の電気伝導度が64μS/cmとなるまで、反復して行った。次に、このような水洗を経たスラリー300ml(固形分濃度6質量%)を、粉砕装置ないし分散機たるビーズミル(商品名「ウルトラアペックスミルUAM-015」,寿工業株式会社製)を使用して行う解砕処理に付した。本処理では、解砕メディアとしてジルコニアビーズ(直径0.03mm)を使用し、ミル容器内に充填されるビーズの量はミル容器の容積に対して60%とし、ミル容器内で回転するローターピンの周速は10m/sとした。また、装置を循環させるスラリーの流速を10L/時として90分間の解砕処理を行った。次に、このような解砕処理を経たスラリーから、遠心分離を利用した分級操作(20000×g,10分間)によって粗大粒子を除去した。この操作によって得られた分級液(分散するナノダイヤモンド一次粒子を含有する)の固形分濃度を測定したところ、5.8質量%であった。この分級液に超純水を加えて固形分濃度を5質量%に調整し、ナノダイヤモンドの一次粒子がコロイド粒子として分散する黒色透明のナノダイヤモンド分散液(ナノダイヤモンド分散液D)を調製した。得られたナノダイヤモンド分散液Dについて、粒径D50(メディアン径)は5.4nm、電気伝導度は1410μS/cm、pHは9.14、ナノダイヤモンド粒子のゼータ電位(ナノダイヤモンド濃度0.2質量%,25℃,pH9)は-49mVであった。
まず、ナノダイヤモンド粗生成物たる空冷式爆轟法ナノダイヤモンド煤(ナノダイヤモンド一次粒子径;4~8nm,株式会社ダイセル製)200gに2Lの10質量%塩酸を加えて得られたスラリーに対し、常圧条件での還流下で1時間の加熱処理を行った(ナノダイヤモンド精製のための酸処理)。この酸処理における加熱温度は85~100℃である。次に、冷却後、デカンテーションにより、固形分(ナノダイヤモンド凝着体と煤を含む)の水洗を行った。沈殿液のpHが低pH側から2に至るまで、デカンテーションによる当該固形分の水洗を反復して行った。次に、ナノダイヤモンド精製のための酸化処理を行った。具体的には、前記デカンテーションの後の沈殿液に、2Lの60質量%硫酸水溶液と2Lの50質量%クロム酸水溶液とを加えてスラリーとした後、このスラリーに対し、常圧条件での還流下で5時間の加熱処理を行った。この酸化処理における加熱温度は120~140℃である。次に、冷却後、デカンテーションにより、固形分(ナノダイヤモンド凝着体を含む)の水洗を行った。水洗当初の上澄み液は着色しているところ、上澄み液が目視で透明になるまで、デカンテーションによる当該固形分の水洗を反復して行った。次に、酸化処理後のデカンテーションによって得られた沈殿液に、1Lの10質量%水酸化ナトリウム水溶液を加えてスラリーとした後、このスラリーに対し、常圧条件での還流下で1時間の加熱処理を行った。この処理における加熱温度は95~100℃である。次に、冷却後、デカンテーションによって上澄みを除いた。次に、当該デカンテーションによって得られた沈殿液に塩酸を加えてそのpHを2.5に調整した後、この沈殿液中の固形分(ナノダイヤモンド凝着体を含む)について遠心沈降法による水洗を行った。具体的には、遠心分離装置を使用して当該沈殿液ないし懸濁液について固液分離を行う操作、その後に沈殿物と上清液とを分ける操作、及び、その後に沈殿物に超純水を加えて懸濁する操作を含む一連の過程を、固形分濃度(ナノダイヤモンド濃度)を6質量%に調整したときの懸濁液の電気伝導度が64μS/cmとなるまで、反復して行った。次に、このような水洗を経たスラリー300ml(固形分濃度6質量%)を、粉砕装置ないし分散機たるビーズミル(商品名「ウルトラアペックスミルUAM-015」,寿工業株式会社製)を使用して行う解砕処理に付した。本処理では、解砕メディアとしてジルコニアビーズ(直径0.03mm)を使用し、ミル容器内に充填されるビーズの量はミル容器の容積に対して60%とし、ミル容器内で回転するローターピンの周速は10m/sとした。また、装置を循環させるスラリーの流速を10L/時として90分間の解砕処理を行った。次に、このような解砕処理を経たスラリーから、遠心分離を利用した分級操作(20000×g,10分間)によって粗大粒子を除去した。この操作によって得られた分級液(分散するナノダイヤモンド一次粒子を含有する)の固形分濃度を測定したところ、5.8質量%であった。この分級液に超純水を加えて固形分濃度を5質量%に調整し、ナノダイヤモンドの一次粒子がコロイド粒子として分散する黒色透明のナノダイヤモンド分散液(ナノダイヤモンド分散液D)を調製した。得られたナノダイヤモンド分散液Dについて、粒径D50(メディアン径)は5.4nm、電気伝導度は1410μS/cm、pHは9.14、ナノダイヤモンド粒子のゼータ電位(ナノダイヤモンド濃度0.2質量%,25℃,pH9)は-49mVであった。
〈固形分濃度〉
ナノダイヤモンド分散液に関する上記の固形分濃度は、秤量した分散液3~5gの当該秤量値と、当該秤量分散液から加熱によって水分を蒸発させた後に残留する乾燥物(粉体)について精密天秤によって秤量した秤量値とに基づき、算出した。
ナノダイヤモンド分散液に関する上記の固形分濃度は、秤量した分散液3~5gの当該秤量値と、当該秤量分散液から加熱によって水分を蒸発させた後に残留する乾燥物(粉体)について精密天秤によって秤量した秤量値とに基づき、算出した。
〈メディアン径〉
ナノダイヤモンド分散液に含まれるナノダイヤモンド粒子に関する粒径D50(メディアン径)は、スペクトリス社製の装置(商品名「ゼータサイザー ナノZS」)を使用して、動的光散乱法(非接触後方散乱法)によって測定した値である。測定に付されたナノダイヤモンド分散液は、ナノダイヤモンド濃度が0.5~2.0質量%となるように超純水で希釈した後に、超音波洗浄機による超音波照射を経たものである。
ナノダイヤモンド分散液に含まれるナノダイヤモンド粒子に関する粒径D50(メディアン径)は、スペクトリス社製の装置(商品名「ゼータサイザー ナノZS」)を使用して、動的光散乱法(非接触後方散乱法)によって測定した値である。測定に付されたナノダイヤモンド分散液は、ナノダイヤモンド濃度が0.5~2.0質量%となるように超純水で希釈した後に、超音波洗浄機による超音波照射を経たものである。
〈ゼータ電位〉
ナノダイヤモンド分散液に含まれるナノダイヤモンド粒子に関する上記のゼータ電位は、スペクトリス社製の装置(商品名「ゼータサイザー ナノZS」)を使用して、レーザードップラー式電気泳動法によって測定した値である。測定に付されたナノダイヤモンド分散液は、ナノダイヤモンド濃度0.2質量%への超純水による希釈を行った後に超音波洗浄機による超音波照射を経たものである。また、測定に付されたナノダイヤモンド分散液のpHは、pH試験紙(商品名「スリーバンドpH試験紙」,アズワン株式会社製)を使用して確認した値である。
ナノダイヤモンド分散液に含まれるナノダイヤモンド粒子に関する上記のゼータ電位は、スペクトリス社製の装置(商品名「ゼータサイザー ナノZS」)を使用して、レーザードップラー式電気泳動法によって測定した値である。測定に付されたナノダイヤモンド分散液は、ナノダイヤモンド濃度0.2質量%への超純水による希釈を行った後に超音波洗浄機による超音波照射を経たものである。また、測定に付されたナノダイヤモンド分散液のpHは、pH試験紙(商品名「スリーバンドpH試験紙」,アズワン株式会社製)を使用して確認した値である。
〔実施例1〕
以下のような濾過工程S1、静置分離工程S2、水洗工程S3、遠心分離工程S4、水洗工程S5、および遠心分離工程S6を行い、メッキ膜Mの形成に関して上述したメッキ工程S2’で使用したメッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収した。当該メッキ液には、ナノダイヤモンド粒子とともに、硫酸ニッケル、ホスフィン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、および、メッキ工程S2’で副生したニッケル基合金粒子が含まれている。
以下のような濾過工程S1、静置分離工程S2、水洗工程S3、遠心分離工程S4、水洗工程S5、および遠心分離工程S6を行い、メッキ膜Mの形成に関して上述したメッキ工程S2’で使用したメッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収した。当該メッキ液には、ナノダイヤモンド粒子とともに、硫酸ニッケル、ホスフィン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、および、メッキ工程S2’で副生したニッケル基合金粒子が含まれている。
まず、濾過工程S1において、メッキ工程S2’で使用された後のメッキ液(約100ml)を、濾過用のメッシュ(商品名「ステンレスふるい(品番5-3294-54)」,目開きサイズ20μm,アズワン株式会社製)に対して通流させた。これにより、メッキ液に含まれていた一定以上に粗大なニッケル基合金粒子を濾別した。
次に、静置分離工程S2において、濾過工程S1で得た濾液を静置処理して固液分離を図った。静置時間は24時間とした。そして、この静置処理を経て生じた沈殿画分と上清画分とをデカンテーションによって分け、ナノダイヤモンド粒子とニッケル基合金粒子とが濃縮された沈殿画分(沈殿液)を取得した。
次に、水洗工程S3において、静置分離工程S2で得られた沈殿画分に純水を加えて懸濁ないし撹拌した。加えた純水の量は、沈殿画分の例えば4倍量(体積比)である。撹拌時間は5分間とした。
次に、遠心分離工程S4において、水洗工程S3を経た溶液(懸濁液)について、遠心分離装置を使用して行う遠心分離処理によって固液分離を図った。この遠心分離処理において、遠心力は3000×gとし、遠心時間は10分間とした。そして、この遠心分離処理を経て生じた沈殿画分(ナノダイヤモンド粒子およびニッケル基合金粒子を主に含む)と上清画分(電解質等の形態で他の成分を主に含む)とをデカンテーションによって分け、沈殿画分を取得した。
次に、水洗工程S5において、遠心分離工程S4で得られた沈殿画分に純水を加えて懸濁ないし撹拌した。加えた純水の量は、得られる懸濁液の固形分濃度が5質量%となる量である。撹拌時間は10分間とした。本工程にて、黒色の懸濁液が得られた。
次に、遠心分離工程S6において、水洗工程S5を経た溶液(黒色懸濁液)について、遠心分離装置を使用して行う遠心分離処理によって固液分離を図った。この遠心分離処理において、遠心力は3000×gとし、遠心時間は10分間とした。そして、この遠心分離処理を経て生じた沈殿画分(主にニッケル基合金粒子を含む)と上清画分(主にナノダイヤモンド粒子を含む)とをデカンテーションによって分け、黒色透明の上清画分(ナノダイヤモンド分散液D’)を取得した。
以上のようにして、上記のメッキ工程S2’で使用したメッキ液からナノダイヤモンド粒子を水分散液の形態で回収した。得られたナノダイヤモンド分散液D’に含有されるナノダイヤモンド粒子について粒径D50(メディアン径)を測定したところ、6.5nmであった。ナノダイヤモンド分散液D’を乾固させて得られた乾燥粉体について、後記のICP発光分光分析法によってニッケル含有量を測定したところ、8500質量ppmであった。
また、ナノダイヤモンド一次粒子の供給材料としてナノダイヤモンド分散液Dに代えてナノダイヤモンド分散液D’を用いたこと以外は、メッキ膜Mの形成に関して上述したのと同様にメッキ液を調製した。そして、このメッキ液を使用したこと以外はメッキ膜Mに関して上述したのと同様に前工程S1’、メッキ工程S2’(メッキ浴への部材の浸漬時間は90分間)、および後工程S3’を行ったところ、メッキ膜Mと同様に膜厚約2μmのナノダイヤモンド含有メッキ膜を形成することができた。メッキ工程S2’では、比較例1に関して後述するような異常反応は生じなかった。
〈ICP発光分光分析法〉
ナノダイヤモンド分散液から加熱によって水分を蒸発させた後に残留する乾燥物(粉体)100mgについて、磁性るつぼに入れた状態で電気炉内にて乾式分解を行った。この乾式分解は、450℃で1時間の条件、これに続く550℃で1時間の条件、及びこれに続く650℃で1時間の条件にて、3段階で行った。このような乾式分解の後、磁性るつぼ内の残留物について、磁性るつぼに濃硫酸0.5mlを加えて蒸発乾固させた。そして、得られた乾固物を最終的に20mlの超純水に溶解させた。このようにして分析サンプルを調製した。この分析サンプルを、ICP発光分光分析装置(商品名「CIROS120」,リガク社製)によるICP発光分光分析に供した。本分析の検出下限値が50質量ppmとなるように前記分析サンプルを調製した。また、本分析では、検量線用標準溶液として、SPEX社製の混合標準溶液XSTC-22を分析サンプルの硫酸濃度と同濃度の硫酸水溶液にて適宜希釈調製して用いた。そして、本分析では、空のるつぼで同様に操作および分析して得られた測定値を、測定対象たるナノダイヤモンド分散液試料についての測定値から差し引き、試料中のニッケル濃度を求めた。
ナノダイヤモンド分散液から加熱によって水分を蒸発させた後に残留する乾燥物(粉体)100mgについて、磁性るつぼに入れた状態で電気炉内にて乾式分解を行った。この乾式分解は、450℃で1時間の条件、これに続く550℃で1時間の条件、及びこれに続く650℃で1時間の条件にて、3段階で行った。このような乾式分解の後、磁性るつぼ内の残留物について、磁性るつぼに濃硫酸0.5mlを加えて蒸発乾固させた。そして、得られた乾固物を最終的に20mlの超純水に溶解させた。このようにして分析サンプルを調製した。この分析サンプルを、ICP発光分光分析装置(商品名「CIROS120」,リガク社製)によるICP発光分光分析に供した。本分析の検出下限値が50質量ppmとなるように前記分析サンプルを調製した。また、本分析では、検量線用標準溶液として、SPEX社製の混合標準溶液XSTC-22を分析サンプルの硫酸濃度と同濃度の硫酸水溶液にて適宜希釈調製して用いた。そして、本分析では、空のるつぼで同様に操作および分析して得られた測定値を、測定対象たるナノダイヤモンド分散液試料についての測定値から差し引き、試料中のニッケル濃度を求めた。
〔比較例1〕
メッキ膜Mの形成に関して上述したメッキ工程S2’で使用したメッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収すべく、実施例1と同様に、濾過工程S1、静置分離工程S2、水洗工程S3、および遠心分離工程S4を行った。そして、遠心分離工程S4で得られた沈殿画分(ナノダイヤモンド粒子およびニッケル基合金粒子を主に含む)に純水を加えて懸濁ないし撹拌した。加えた純水の量は、得られる懸濁液の固形分濃度が5質量%となる量である。撹拌時間は10分間とした。これにより、黒色の懸濁液(ナノダイヤモンド含有懸濁液)が得られた。
メッキ膜Mの形成に関して上述したメッキ工程S2’で使用したメッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収すべく、実施例1と同様に、濾過工程S1、静置分離工程S2、水洗工程S3、および遠心分離工程S4を行った。そして、遠心分離工程S4で得られた沈殿画分(ナノダイヤモンド粒子およびニッケル基合金粒子を主に含む)に純水を加えて懸濁ないし撹拌した。加えた純水の量は、得られる懸濁液の固形分濃度が5質量%となる量である。撹拌時間は10分間とした。これにより、黒色の懸濁液(ナノダイヤモンド含有懸濁液)が得られた。
得られた懸濁液に含有されるナノダイヤモンド粒子について粒径D50(メディアン径)を測定したところ、30nmであった。ナノダイヤモンド含有懸濁液を乾固させて得られた乾燥粉体について、ICP発光分光分析法によってニッケル含有量を測定したところ、23000質量ppmであった。比較例1における当該ニッケル含有量は、実施例1におけるニッケル含有量(8500質量ppm)の約2.8倍である。
また、ナノダイヤモンド粒子の供給材料としてナノダイヤモンド分散液Dに代えて上述のナノダイヤモンド含有懸濁液を用いたこと以外は、メッキ膜Mの形成に関して上述したのと同様にメッキ液を調製した。そして、このメッキ液を使用したこと以外はメッキ膜Mに関して上述したのと同様に前工程S1’とその後のメッキ工程S2’を行ったところ、メッキ対象である部材のメッキ浴への浸漬の開始から約5分後にメッキ浴にて激しい異常反応が生じ、メッキ浴が自己分解してしまった。その原因は、ナノダイヤモンド含有懸濁液に含まれていたニッケル基合金粒子の存在にある。比較例1の方法では、メッキ工程に再利用できる状態でナノダイヤモンド粒子を回収できなかった。
〔比較例2〕
メッキ膜Mの形成に関して上述したメッキ工程S2’で使用したメッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収すべく、実施例1と同様にして濾過工程S1および静置分離工程S2を行った。次に、静置分離工程S2で得られた沈殿画分(ナノダイヤモンド粒子とニッケル基合金粒子とが濃縮された沈殿液)に等量の70質量%硝酸水溶液を加えて懸濁ないし撹拌した。これにより、沈殿液に含まれていたニッケル基含有粒子を溶解させることができた。次に、当該溶液を室温で1時間静置し、この静置を経て生じた沈殿画分と上清画分とをデカンテーションによって分け、灰色の沈殿画分(沈殿液)を取得した。次に、灰色の沈殿画分に純水を加えて懸濁ないし撹拌した。加えた純水の量は、沈殿画分の例えば4倍量(体積比)である。撹拌時間は5分間とした。懸濁液は、灰色に濁ったままであった。この後、遠心分離装置を使用して行う遠心分離処理によって当該灰色懸濁液について固液分離を図った。この遠心分離処理において、遠心力は3000×gとし、遠心時間は10分間とした。この遠心分離処理を経て得られた上清画分は、黒色を示さなかった。本比較例においては、上述の硝酸水溶液の添加により、ナノダイヤモンド粒子の一次粒子としての分散が阻害された。比較例2の方法では、一次粒子として分散する状態でナノダイヤモンド粒子を回収できなかった。
メッキ膜Mの形成に関して上述したメッキ工程S2’で使用したメッキ液からナノダイヤモンド粒子を回収すべく、実施例1と同様にして濾過工程S1および静置分離工程S2を行った。次に、静置分離工程S2で得られた沈殿画分(ナノダイヤモンド粒子とニッケル基合金粒子とが濃縮された沈殿液)に等量の70質量%硝酸水溶液を加えて懸濁ないし撹拌した。これにより、沈殿液に含まれていたニッケル基含有粒子を溶解させることができた。次に、当該溶液を室温で1時間静置し、この静置を経て生じた沈殿画分と上清画分とをデカンテーションによって分け、灰色の沈殿画分(沈殿液)を取得した。次に、灰色の沈殿画分に純水を加えて懸濁ないし撹拌した。加えた純水の量は、沈殿画分の例えば4倍量(体積比)である。撹拌時間は5分間とした。懸濁液は、灰色に濁ったままであった。この後、遠心分離装置を使用して行う遠心分離処理によって当該灰色懸濁液について固液分離を図った。この遠心分離処理において、遠心力は3000×gとし、遠心時間は10分間とした。この遠心分離処理を経て得られた上清画分は、黒色を示さなかった。本比較例においては、上述の硝酸水溶液の添加により、ナノダイヤモンド粒子の一次粒子としての分散が阻害された。比較例2の方法では、一次粒子として分散する状態でナノダイヤモンド粒子を回収できなかった。
以上のまとめとして、本発明の構成およびそのバリエーションを以下に付記として列記する。
〔付記1〕一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子、および、金属粒子、を含有するメッキ液について遠心分離処理によって第1沈殿画分と第1上清画分とに分けて当該第1沈殿画分を得るための、第1遠心分離工程と、
前記第1沈殿画分に水を加えて水洗するための水洗工程と、
前記水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第2沈殿画分と第2上清画分とに分けて当該第2上清画分を得るための、第2遠心分離工程とを含む、メッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記2〕前記メッキ液を濾過するための濾過工程を前記第1遠心分離工程よりも前に含む、付記1に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記3〕一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子、および、金属粒子、を含有するメッキ液について静置処理によって第1沈殿画分と第1上清画分とに分けて当該第1沈殿画分を得るための、静置分離工程と、
前記第1沈殿画分に水を加えて水洗するための第1水洗工程と、
前記第1水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第2沈殿画分と第2上清画分とに分けて当該第2沈殿画分を得るための、第1遠心分離工程と、
前記第2沈殿画分に水を加えて水洗するための第2水洗工程と、
前記第2水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第3沈殿画分と第3上清画分とに分けて当該第3上清画分を得るための、第2遠心分離工程とを含む、メッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記4〕前記静置分離工程では、前記メッキ液を5時間以上の静置に付す、付記3に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記5〕前記静置分離工程では、前記メッキ液を10時間以上の静置に付す、付記3に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記6〕前記静置分離工程では、前記メッキ液を15時間以上の静置に付す、付記3に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記7〕前記メッキ液を濾過するための濾過工程を前記静置分離工程よりも前に含む、付記3から6のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記8〕前記濾過工程で使用される濾過手段の分画サイズは50μm以下である、請求項2または7に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記9〕前記濾過工程で使用される濾過手段の分画サイズは30μm以下である、請求項2または7に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記10〕前記濾過工程で使用される濾過手段の分画サイズは20μm以下である、請求項2または7に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記11〕前記濾過工程で使用される濾過手段の分画サイズは10μm以下である、請求項2または7に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記12〕前記濾過工程で使用される濾過手段の分画サイズは5μm以下である、請求項2または7に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記13〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心力は1000×g以上である、付記1から12のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記14〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心力は2000×g以上である、付記1から12のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記15〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心力は3000×g以上である、付記1から12のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記16〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心時間は1分間以上である、付記1から15のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記17〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心時間は5分間以上である、付記1から15のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記18〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心時間は10分間以上である、付記1から15のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記19〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心時間は30分間以上である、付記1から15のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記20〕前記メッキ液はアルカリ性である、付記1から19のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記21〕前記メッキ液のpHは8~11である、付記20に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記22〕前記ナノダイヤモンド粒子は、ナノダイヤモンド濃度0.2質量%かつpH9の水分散液において-60~-20mVのゼータ電位を示す、付記1から21のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記23〕前記ナノダイヤモンド粒子は、ナノダイヤモンド濃度0.2質量%かつpH9の水分散液において-50~-30mVのゼータ電位を示す、付記1から21のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記24〕前記メッキ液は、ニッケル基メッキ形成用の組成を有する、付記1から23のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記25〕回収されるナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は10000質量ppm以下である、付記1から24のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記26〕回収されるナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は8500質量ppm以下である、付記1から24のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記27〕回収されるナノダイヤモンド粒子を含有するナノダイヤモンド分散液において当該ナノダイヤモンド粒子の粒径D50は4~9nmである、付記1から26のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記28〕前記ナノダイヤモンド分散液は、分散媒の主成分として水を含むナノダイヤモンド水分散液である、付記27に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記29〕付記1から24のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法によって回収されたナノダイヤモンド粒子であって、粉体におけるニッケル含有量は10000質量ppm以下である、ナノダイヤモンド粒子。
〔付記30〕
付記1から24のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法によって回収されたナノダイヤモンド粒子であって、粉体におけるニッケル含有量は8500質量ppm以下である、ナノダイヤモンド粒子。
〔付記31〕付記1から24のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法によって回収されたナノダイヤモンド粒子と分散媒とを含むナノダイヤモンド分散液であって、回収された前記ナノダイヤモンド粒子の粒径D50は4~9nmである、ナノダイヤモンド分散液。
〔付記32〕前記分散媒は、主成分として水を含む、付記31に記載のナノダイヤモンド分散液。
〔付記33〕回収された前記ナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は10000質量ppm以下である、付記31または32に記載のナノダイヤモンド分散液。
〔付記34〕回収された前記ナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は8500質量ppm以下である、付記31または32に記載のナノダイヤモンド分散液。
前記第1沈殿画分に水を加えて水洗するための水洗工程と、
前記水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第2沈殿画分と第2上清画分とに分けて当該第2上清画分を得るための、第2遠心分離工程とを含む、メッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記2〕前記メッキ液を濾過するための濾過工程を前記第1遠心分離工程よりも前に含む、付記1に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記3〕一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子、および、金属粒子、を含有するメッキ液について静置処理によって第1沈殿画分と第1上清画分とに分けて当該第1沈殿画分を得るための、静置分離工程と、
前記第1沈殿画分に水を加えて水洗するための第1水洗工程と、
前記第1水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第2沈殿画分と第2上清画分とに分けて当該第2沈殿画分を得るための、第1遠心分離工程と、
前記第2沈殿画分に水を加えて水洗するための第2水洗工程と、
前記第2水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第3沈殿画分と第3上清画分とに分けて当該第3上清画分を得るための、第2遠心分離工程とを含む、メッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記4〕前記静置分離工程では、前記メッキ液を5時間以上の静置に付す、付記3に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記5〕前記静置分離工程では、前記メッキ液を10時間以上の静置に付す、付記3に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記6〕前記静置分離工程では、前記メッキ液を15時間以上の静置に付す、付記3に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記7〕前記メッキ液を濾過するための濾過工程を前記静置分離工程よりも前に含む、付記3から6のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記8〕前記濾過工程で使用される濾過手段の分画サイズは50μm以下である、請求項2または7に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記9〕前記濾過工程で使用される濾過手段の分画サイズは30μm以下である、請求項2または7に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記10〕前記濾過工程で使用される濾過手段の分画サイズは20μm以下である、請求項2または7に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記11〕前記濾過工程で使用される濾過手段の分画サイズは10μm以下である、請求項2または7に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記12〕前記濾過工程で使用される濾過手段の分画サイズは5μm以下である、請求項2または7に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記13〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心力は1000×g以上である、付記1から12のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記14〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心力は2000×g以上である、付記1から12のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記15〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心力は3000×g以上である、付記1から12のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記16〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心時間は1分間以上である、付記1から15のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記17〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心時間は5分間以上である、付記1から15のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記18〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心時間は10分間以上である、付記1から15のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記19〕第1遠心分離工程の遠心分離処理および/または第2遠心分離工程の遠心分離処理において、遠心時間は30分間以上である、付記1から15のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記20〕前記メッキ液はアルカリ性である、付記1から19のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記21〕前記メッキ液のpHは8~11である、付記20に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記22〕前記ナノダイヤモンド粒子は、ナノダイヤモンド濃度0.2質量%かつpH9の水分散液において-60~-20mVのゼータ電位を示す、付記1から21のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記23〕前記ナノダイヤモンド粒子は、ナノダイヤモンド濃度0.2質量%かつpH9の水分散液において-50~-30mVのゼータ電位を示す、付記1から21のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記24〕前記メッキ液は、ニッケル基メッキ形成用の組成を有する、付記1から23のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記25〕回収されるナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は10000質量ppm以下である、付記1から24のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記26〕回収されるナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は8500質量ppm以下である、付記1から24のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記27〕回収されるナノダイヤモンド粒子を含有するナノダイヤモンド分散液において当該ナノダイヤモンド粒子の粒径D50は4~9nmである、付記1から26のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記28〕前記ナノダイヤモンド分散液は、分散媒の主成分として水を含むナノダイヤモンド水分散液である、付記27に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
〔付記29〕付記1から24のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法によって回収されたナノダイヤモンド粒子であって、粉体におけるニッケル含有量は10000質量ppm以下である、ナノダイヤモンド粒子。
〔付記30〕
付記1から24のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法によって回収されたナノダイヤモンド粒子であって、粉体におけるニッケル含有量は8500質量ppm以下である、ナノダイヤモンド粒子。
〔付記31〕付記1から24のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法によって回収されたナノダイヤモンド粒子と分散媒とを含むナノダイヤモンド分散液であって、回収された前記ナノダイヤモンド粒子の粒径D50は4~9nmである、ナノダイヤモンド分散液。
〔付記32〕前記分散媒は、主成分として水を含む、付記31に記載のナノダイヤモンド分散液。
〔付記33〕回収された前記ナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は10000質量ppm以下である、付記31または32に記載のナノダイヤモンド分散液。
〔付記34〕回収された前記ナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は8500質量ppm以下である、付記31または32に記載のナノダイヤモンド分散液。
S1 濾過工程
S2 静置分離工程
S3,S5 水洗工程
S4,S6 遠心分離工程
Z ND分散液
12 ND粒子
13 分散媒
S2 静置分離工程
S3,S5 水洗工程
S4,S6 遠心分離工程
Z ND分散液
12 ND粒子
13 分散媒
Claims (13)
- 一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子、および、金属粒子、を含有するメッキ液について遠心分離処理によって第1沈殿画分と第1上清画分とに分けて当該第1沈殿画分を得るための、第1遠心分離工程と、
前記第1沈殿画分に水を加えて水洗するための水洗工程と、
前記水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第2沈殿画分と第2上清画分とに分けて当該第2上清画分を得るための、第2遠心分離工程とを含む、メッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。 - 前記メッキ液を濾過するための濾過工程を前記第1遠心分離工程よりも前に含む、請求項1に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
- 一次粒子として分散しているナノダイヤモンド粒子、および、金属粒子、を含有するメッキ液について静置処理によって第1沈殿画分と第1上清画分とに分けて当該第1沈殿画分を得るための、静置分離工程と、
前記第1沈殿画分に水を加えて水洗するための第1水洗工程と、
前記第1水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第2沈殿画分と第2上清画分とに分けて当該第2沈殿画分を得るための、第1遠心分離工程と、
前記第2沈殿画分に水を加えて水洗するための第2水洗工程と、
前記第2水洗工程を経た溶液について遠心分離処理によって第3沈殿画分と第3上清画分とに分けて当該第3上清画分を得るための、第2遠心分離工程とを含む、メッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。 - 前記静置分離工程では、前記メッキ液を5時間以上の静置に付す、請求項3に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
- 前記メッキ液を濾過するための濾過工程を前記静置分離工程よりも前に含む、請求項3または4に記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
- 前記メッキ液はアルカリ性である、請求項1から5のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
- 前記ナノダイヤモンド粒子は、ナノダイヤモンド濃度0.2質量%かつpH9の水分散液において-60~-20mVのゼータ電位を示す、請求項1から6のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
- 前記メッキ液は、ニッケル基メッキ形成用の組成を有する、請求項1から7のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
- 回収されるナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は10000質量ppm以下である、請求項1から8のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
- 回収されるナノダイヤモンド粒子を含有するナノダイヤモンド分散液において当該ナノダイヤモンド粒子の粒径D50は4~9nmである、請求項1から9のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法。
- 請求項1から8のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法によって回収されたナノダイヤモンド粒子であって、粉体におけるニッケル含有量は10000質量ppm以下である、ナノダイヤモンド粒子。
- 請求項1から8のいずれか一つに記載のメッキ液からのナノダイヤモンド回収方法によって回収されたナノダイヤモンド粒子と分散媒とを含むナノダイヤモンド分散液であって、回収された前記ナノダイヤモンド粒子の粒径D50は4~9nmである、ナノダイヤモンド分散液。
- 回収された前記ナノダイヤモンド粒子の粉体におけるニッケル含有量は10000質量ppm以下である、請求項12に記載のナノダイヤモンド分散液。
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