WO2016072333A1

WO2016072333A1 - 制御弁装置

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Publication number: WO2016072333A1
Application number: PCT/JP2015/080445
Authority: WO
Inventors: 翔太水上; 明夫松浦
Original assignee: Ｋｙｂ株式会社
Priority date: 2014-11-07
Filing date: 2015-10-28
Publication date: 2016-05-12
Also published as: KR20170052669A; US10415717B2; JP5950980B2; DE112015005067T5; CN107148518A; US20170350524A1; JP2016089992A

Abstract

　制御弁装置は、アクチュエータに接続されるアクチュエータポート（１）が形成されるバルブメインボディ（Ｂ）と、バルブメインボディ（Ｂ）に形成され、アクチュエータポート（１）とドレンポート（９）とを連通する連通路（８）と、連通路（８）とドレンポート（９）との間に設けられる開閉弁（Ｖ）とを備え、開閉弁（Ｖ）は、バルブメインボディ（Ｂ）に組み込まれたシート部材（１３）と、シート部材（１３）に設けられたオリフィス（１８）と、シート部材（１３）のシート部（１３ａ）を開閉するポペット部材（１２）と、を備える。

Description

制御弁装置

　本発明は、制御弁装置に関する。

　アクチュエータ内の作動流体をドレンポートに戻すための開閉弁を備える制御弁装置として、例えば、ＪＰ２００９－２０９９９９Ａに開示されたものが知られている。この従来の制御弁装置では、バルブメインボディにサブブロックが別に設けられ、このサブブロックに前述の開閉弁が設けられている。スプール等がロックして、アクチュエータポートに接続されたアクチュエータを作動させられなくなったときには、この開閉弁を開くことによって、アクチュエータ内の作動流体がドレンポートに戻される。

　サブブロックに開閉弁が設けられる従来の制御弁装置では、サブブロックをバルブメインボディとは別に設けなければならない。そのため、サブブロックの分だけ部品点数が多くなるとともに、制御弁装置全体が大きくなってしまうという問題がある。

　この問題を解決する制御弁装置として、図２に示す制御弁装置が考えられる。

　この制御弁装置では、図示していないスプールがバルブメインボディｂに摺動自在に組み込まれるとともに、図示していないアクチュエータに接続されたアクチュエータポート１がバルブメインボディｂに形成されている。制御弁装置は、スプールの移動位置に応じて、アクチュエータポート１を作動油の供給側に連通したり、あるいは戻り側に連通したりするように構成されている。

　バルブメインボディｂには、開閉弁ｖが組み込まれる組込み孔２が形成されている。この組込み孔２は、アクチュエータポート１の開口が形成されたバルブメインボディｂの面に開口している。

　そして、開閉弁ｖでは、開閉弁ｖの弁本体３が組込み孔２に組み込まれ、この弁本体３には、ポペット部材４が軸線方向に移動可能に組み込まれている。このポペット部材４は、そのポペット部４ａによって、バルブメインボディｂに直接形成されたシート部５を開閉する。

　ポペット部材４は、弁本体３にネジ止めされたプラグ６で押さえられる。そして、プラグ６を締めることによって、前記ポペット部４ａがシート部５を閉じる。反対に、プラグ６を緩めることによって、ポペット部材４がシート部５から離れる方向に移動可能になる。

　前記ポペット部材４のポペット部４ａは、バルブメインボディｂに直接形成されたオリフィス７及び連通路８を介してアクチュエータポート１に連通している。また、オリフィス７からシート部５に流れる流れに対して、シート部５よりも下流側にドレンポート９が形成されている。したがって、シート部５が開けば、アクチュエータポート１がオリフィス７を経由してドレンポート９に連通する。

　なお、図中符号１０で示される部材はプラグ６にはめられた緊締ナットである。この緊締ナット１０を締め付けることによって、プラグ６の締付位置が保たれる。

　このような制御弁装置では、図示していないスプールが正常に動作しているときには、プラグ６が締められており、シート部５はポペット部材４のポペット部４ａで閉じられた状態に保たれる。

　もし、前記スプールがロックして、例えば、パワーショベルのブームを上げた状態でバケットが高い位置で停止したときには、作業者は、ブームシリンダに接続したアクチュエータポート１に連通する開閉弁ｖのプラグ６を緩める。プラグ６を緩めれば、前記ブームシリンダの負荷圧の作用で、ポペット部材４がシート部５から離れる方向に移動して当該シート部５を開く。

　前記のようにシート部５が開けば、アクチュエータポート１は、連通路８、オリフィス７、シート部５を経由してドレンポート９に連通するので、前記ブームシリンダからの戻り流体は、オリフィス７で絞り抵抗が付与されつつドレンポート９からドレンされることになる。したがって、前記ブームシリンダは、オリフィス７の絞り抵抗の分、ゆっくりと収縮しながらバケットを所定位置まで降下させる。

　図２に示される制御弁装置では、オリフィス７がバルブメインボディｂに直接形成されそれらが一体化されている。そのため、例えば、オリフィス７の径以外のバルブメインボディｂの仕様を変えずに、オリフィス７の径だけを変えるときにも、バルブメインボディｂを取り換えなければならない。言い換えると、オリフィス径が異なるごとに、バルブメインボディｂを用意しなければならない。

　そして、実際には、バルブメインボディｂを複数のアクチュエータに対して共通にしながら、アクチュエータの自重や容量等に応じてオリフィス７の径のみを変えなければならないことがある。しかし、図２に示される制御弁装置ではバルブメインボディｂを共通にしながらオリフィス径だけを変えることができないという問題がある。

　また、いわゆる母機が異なるときに、それら機種間において共通のバルブメインボディｂを使用できるにもかかわらず、求められるオリフィス７の径が異なるというだけで、バルブメインボディｂ自体も変更しなければならないことがある。これはサプライヤー側にとって大きな負担になる。

　本発明の目的は、バルブメインボディを共通にしながら、オリフィス径のみを変更できる制御弁装置を提供することである。

　本発明のある態様によれば、制御弁装置は、アクチュエータに接続されるアクチュエータポートが形成されるバルブメインボディと、バルブメインボディに形成され、アクチュエータポートとドレンポートとを連通する連通路と、連通路とドレンポートとの間に設けられる開閉弁とを備える。開閉弁は、バルブメインボディに組み込まれたシート部材と、シート部材に設けられたオリフィスと、シート部材のシート部を開閉するポペット部材と、を備える。

図１は、本発明の実施形態の要部を示す部分断面図である。図２は、関連する制御弁装置の要部を示す部分断面図である。

　図１は本発明の実施形態を示す部分断面図である。図２に示した制御弁装置と同一の構成要素については、同一符号を用いて説明する。

　本実施形態におけるバルブメインボディＢには、図示していないスプールが摺動自在に組み込まれている。また、バルブメインボディＢには、図示していないアクチュエータに接続されたアクチュエータポート１が形成されている。制御弁装置は、前記スプールの移動位置に応じて、アクチュエータポート１を作動流体の供給側に連通したり、あるいは戻り側に連通したりするように構成されている。

　前記バルブメインボディＢには、開閉弁Ｖが組み込まれる組込み孔２が形成されている。この組込み孔２は前記アクチュエータポート１の開口が形成された前記バルブメインボディＢの面に開口している。

　そして、前記開閉弁Ｖは、弁本体１１と、この開閉弁本体１１に軸線方向に移動可能に組み込まれたポペット部材１２と、シート部材１３と、を有する。前記弁本体１１は、バルブメインボディＢに対してネジ１４で止められる。シート部材１３は、この弁本体１１と組込み孔２の底部２ａとの間で挟持されている。

　また、弁本体１１に移動可能に組み込まれたポペット部材１２は、その先端に形成されたポペット部１２ａで、シート部材１３に形成されたシート部１３ａを開閉するように構成されている。このようなポペット部材１２には、ポペット部１２ａとは反対側に小径部１２ｂが形成され、この小径部１２ｂが、弁本体１１に形成された小穴１５から外方に突出している。そして、前記小径部１２ｂの突出端は、弁本体１１にネジ止めされたプラグ１６で押さえられている。

　さらに、前記ポペット部材１２に、より具体的には小径部１２ｂの根元に、環状凸部１２ｃが形成されており、前記小穴１５の開口部分に段部１７が形成されている。環状凸部１２ｃと段部１７とによって、抜け止め機構が構成されている。この抜け止め機構は、ポペット部材１２が弁本体１１から抜けて、作動流体が外部に流出するのを防止している。また、前記ポペット部材１２は、前記シート部１３ａと段部１７との間でのみ移動可能である。

　開閉弁Ｖにおけるシート部材１３にはオリフィス１８が形成されている。このオリフィス１８及びシート部１３ａを介して、連通路８とドレンポート９とが連通する。

　なお、図中符号１９で示される部材は、ポペット部材１２の周囲に巻き付けられたシール部材である。

　次に、開閉弁ＶをバルブメインボディＢに組み込む手順を説明する。

　先ず、弁本体１１にポペット部材１２をあらかじめ挿入し、その小径部１２ｂを小穴１５に挿通させておく。このとき、シール部材１９のフリクションによって、弁本体１１からの当該ポペット部材１２の抜け落ちが防止される。

　組込み孔２にシート部材１３を挿入し、シート部材１３を底部２ａに密着させる。ポペット部材１２があらかじめ組み付けられた弁本体１１を回転させながら組込み孔２に挿入してネジ１４を締め付ける。

　弁本体１１の大径部１１ａがバルブメインボディＢの表面に接触した状態では、前記環状凸部１２ｃと段部１７との間にすき間が形成される。言い換えると、ポペット部材１２がシート部１３ａと段部１７との間で移動可能に保持される。この状態でプラグ１６を締め付ければ、ポペット部材１２のポペット部１２ａは、シート部１３ａに圧接してシート部１３ａを閉じる。

　次にこの実施形態の作用を説明する。

　前記スプールが正常に動作可能のときには、プラグ１６は締められており、シール部材１３ａはポペット部１２ａで閉じられた状態に保たれる。

　もし、前記スプールがロックし、例えば、パワーショベルのブームを上げた状態でバケットが高い位置で停止したときには、作業者は、ブームシリンダに接続されたアクチュエータポート１に連通する開閉弁Ｖのプラグ１６を緩める。プラグ１６が緩められれば、前記ブームシリンダの負荷圧の作用で、ポペット部材１２は、環状凸部１２ｃが段部１７に突き当たるまで移動し、シート部１３ａを開く。

　シート部１３ａが開けば、アクチュエータポート１は、連通路８、オリフィス１８、シート部１３ａを経由してドレンポート９に連通する。そのため、前記ブームシリンダからの戻り流体は、オリフィス１８で絞り抵抗が付与されつつドレンポート９からドレンされる。したがって、前記ブームシリンダは、オリフィス１８の絞り抵抗の分、ゆっくりと収縮しながらバケットを所定位置まで降下させる。

　本制御弁装置によれば、バルブメインボディＢに対して、オリフィス１８を形成したシート部材１３を自由に選択できるので、例えば、バルブメインボディＢを共通にしながら、シート部材１３とともにオリフィス１８を自由に選択できる。

　また、開閉弁Ｖに抜け止め機構が設けられているので、ポペット部材１２がバルブメインボディＢから抜け出て、作動流体が外部に噴出する憂いもなくなる。

　なお、この発明における作動流体の概念には、作動油、水、気体等が含まれる。

　以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。

　本実施形態は、例えば、スプール等がロックして、アクチュエータポート１に接続したアクチュエータを作動させられなくなったとき、当該アクチュエータ内の作動流体をドレンポート９に戻すための開閉弁Ｖを備えた制御弁装置に関する。制御弁装置では、バルブメインボディＢに開閉弁Ｖが組み込まれる。この開閉弁Ｖは、バルブメインボディＢに組み込んだシート部材１３と、このシート部材１３に形成したオリフィス１８と、シート部材１３のシート部１３ａを開閉するポペット部材１２とを備えている。

　この制御弁装置は、開閉弁Ｖを開いたときに前記アクチュエータポート１をドレンポート９に連通させる。このときシート部材１３に形成されたオリフィス１８によって、ドレンポート９に導かれる作動流体に絞り抵抗が付与され、アクチュエータの移動速度が規制される。

　この実施形態によれば、開閉弁Ｖのシート部材１３がバルブメインボディＢに組み込まれ、このシート部材１３にオリフィス１８が形成されているので、バルブメインボディＢに対してシート部材１３のみを取り換えることによって、オリフィス径を自由に選択できる。したがって、バルブメインボディＢを共通にしながら、開閉弁Ｖのオリフィス径を自由に変更できる。つまり、オリフィス径が異なるごとに、バルブメインボディＢを変更しなければならなかった問題を解決できる。

　また、本実施形態では、開閉弁Ｖが、ポペット部材１２を移動可能に保持する弁本体１１を有する。前記シート部材１３と弁本体１１とがバルブメインボディＢに組み込まれている。弁本体１１には段部１７が形成されており、ポペット部材１２には環状凸部１２ｃが形成されている。段部１７と環状凸部１２ｃとによって、ポペット部材１２の抜け止め機構が形成されている。したがって、たとえプラグ１６が弁本体１１から抜けてしまったとしても、ポペット部材１２は前記抜け止め機構によって押さえられる。

　この実施形態によれば、ポペット部材１２は前記抜け止め機構によって押さえられているので、ポペット部材１２が弁本体１１から抜けてしまうようなことがない。

　本実施形態は、パワーショベルなどの建設機械に用いられる制御弁装置として用いられ、例えば、ブームを上げた状態でブームを制御する制御弁のスプールがロックしたとき、ブームを下げてバケットを強制的に地上に下ろす装置として最適である。

　以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。

　本願は２０１４年１１月７日に日本国特許庁に出願された特願２０１４－２２７０１４に基づく優先権を主張し、この出願の全ての内容は参照により本明細書に組み込まれる。

Claims

　アクチュエータに接続されるアクチュエータポートが形成されるバルブメインボディと、
　前記バルブメインボディに形成され、前記アクチュエータポートとドレンポートとを連通する連通路と、
　前記連通路と前記ドレンポートとの間に設けられる開閉弁とを備え、
　前記開閉弁は、
　前記バルブメインボディに組み込まれたシート部材と、
　前記シート部材に設けられたオリフィスと、
　前記シート部材のシート部を開閉するポペット部材と、
を備えた制御弁装置。
　請求項１に記載の制御弁装置であって、
　前記開閉弁は、
　前記ポペット部材を移動可能に保持する弁本体と、
　前記弁本体に形成される段部と、
　前記ポペット部材に形成される環状凸部と、をさらに備え、
　前記環状凸部と前記段部とにより抜止め機構が形成される制御弁装置。