WO2016063381A1 - 電磁波検知部と光学検知部を使用した検査装置 - Google Patents

電磁波検知部と光学検知部を使用した検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 電磁波検知部で得られた電磁波画像と光学検知部で得られた光学画像の大きさを一致させて、噛み込み検査を高精度にできるようにした包装体の検査装置を提供する。 【解決手段】 操作パネル40の表示画面40aに修正操作画面41を表示させる。検査装置に円板状の検査用被写体を通過させ、X線センサでX線画像Wa1を取得し、光学センサで光学画像Wa2を取得し、修正操作画面41の被写体表示枠42に2つの画像Wa1,Wa2を表示する。移動指示部43を操作して2つの画像Wa1,Wa2の中心を一致させ、縦方向縮尺可変指示部44と横方向縮尺可変指示部45を操作して、2つの画像Wa1,Wa2の大きさを一致させる。

Description

電磁波検知部と光学検知部を使用した検査装置
 本発明は、X線などの放射線やテラヘルツ波を検知する電磁波検知部と、光学画像を取得する光学検知部の双方を使用して、包装体のシール部への噛み込み検査などができるようにした包装体の検査装置に関する。
 特許文献1ないし3には、X線検知部と光学検知部の双方を備えた検査装置が記載されている。
 特許文献1に記載された検査装置は、サンプルを透過したX線像がカメラで撮像されるとともに、同じサンプルに可視光が与えられて可視光の反射画像が前記カメラで撮像され、X線画像と可視光の反射画像とが同じディスプレイに表示される。この検査装置は、X線画像でのみ見えるサンプル内の金属板と、可視光線の反射画像でのみ見ることができるサンプル表面のマークとの相対位置をディスプレイ上で確認できるというものである。
 特許文献2に記載された検査装置は、被検査物を搬送する搬送ベルトを備えたX線異物検査装置を備えている。X線異物検査装置には、搬送ベルトを挟んで上側にX線源が設けられ下側にX線ラインセンサが設けられている。さらにX線異物検査装置には、被検査物の外観可視画像を撮像するCCDカメラが設けられている。この検査装置は、外観可視画像を撮像することで被検査物に表示されているシリアル番号などの固有識別情報が取得され、X線検査の結果と前記固有識別情報とが結合された単一の合成検査画像が蓄積記録手段に記録される、というものである。
 特許文献3に記載された検査装置は、搬送コンベアの搬送経路上に、照明装置とCCDカメラとを備えた撮像部、ならびにX線源とX線検査器とを備えたX線検査部とが配置されている。搬送コンベアで搬送されるワークは、複数のポケット部が一定の間隔で形成されたものであり、前記ポケット部の周囲が接着されたシール部と、ポケット部ごとに分離するためのミシン目が形成された分包シートである。この検査装置は、撮像部の光学的検査によりシール部のシール長が測定され、測定されたシール長に基づいてポケット部を含む検査領域が特定される。そして、X線検査器で得られた内容物とポケット部とが位置ずれしているかなどの検査が行われる。
特開平5-322803号公報 特開2006-208098号公報 特開2009-42172号公報
 特許文献1ないし3に記載されている検査装置は、被検査物をX線と可視光の双方で検査している。
 しかし、この種の検査装置では、X線検知部で取得したX線画像と、光学検知部で取得した光学画像の画像データ量が必ずしも等しくならず、表示画面にX線画像と光学画像を表示させたときに、双方の画像の大きさが互いに相違することがあり得る。
 特許文献1と特許文献2に記載された発明は、可視光を使用した光学検査で、被検査物の表面に表示されているマークや固有識別情報の画像を取得することを目的としているため、X線画像と光学画像のデータ量が不一致となってもさほど問題にならない。
 しかし、特許文献3に記載のように、光学的検査によりワークの検査領域を特定し、この検査領域をX線検査に当てはめる検査方法では、X線画像と光学画像の大きさにずれが生じていると、検査領域を適正に把握できなくなる。
 本発明は上記従来の課題を解決するものであり、放射線またはテラヘルツ波の照射による電磁波画像と光学画像の双方を使用して噛み込み検査などを行うことができ、電磁波画像と光学画像のずれを補正できるようにした包装体の検査装置を提供することを目的としている。
 本発明は、被検査物に放射線またはテラヘルツ波を照射する電磁波照射部と、前記被検査物に照射された放射線またはテラヘルツ波を検知する電磁波検知部と、前記被検査物の光学画像を取得する光学検知部と、
 前記電磁波検知部で得られた電磁波画像データならびに前記光学検知部で得られた光学画像データを処理するデータ処理部と、
 同じ被写体を撮像した前記電磁波画像データに基づく電磁波画像ならびに前記光学画像データに基づく光学画像を表示する表示画面とが設けられており、
 前記表示画面に表示された前記電磁波画像と前記光学画像の大きさを一致させる修正機能を有することを特徴とするものである。
 または、本発明は、被検査物に放射線またはテラヘルツ波を照射する電磁波照射部と、前記被検査物に照射された放射線またはテラヘルツ波を検知する電磁波検知部と、前記被検査物の光学画像を取得する光学検知部と、
 同じ被写体を前記電磁波検知部で撮像した電磁波画像データおよび前記光学検知部で撮像した光学画像データを処理するデータ処理部と、が設けられており、
 前記データ処理部は、前記電磁波画像データ上での前記被写体の大きさと前記光学画像データ上での前記被写体の大きさを一致させる修正機能を有することを特徴とするものである。
 本発明は、前記修正機能が、前記電磁波画像と前記光学画像とを重ねる処理を含むようにしてもよい。
 本発明の検査装置は、前記表示画面に、修正操作画面が表示可能とされており、前記修正操作画面には、前記電磁波画像ならびに前記光学画像が表示される被写体表示部と、縮尺可変指示部とが表示され、前記縮尺可変指示部を操作することで、前記電磁波画像と前記光学画像の少なくとも一方を縮小させまたは拡大させることができるものとして構成できる。
 また、前記縮尺可変指示部では、画像を、画面と平行な面内で互いに直交する2方向へ縮小させまたは拡大させることができる。
 さらに、前記修正操作画面に、前記電磁波画像と前記光学画像を重ねるための操作を行う移動指示部が設けられている。
 本発明の検査装置は、前記表示画面では、前記電磁波画像と前記光学画像とが重複している部分の表示形態が、それ以外の部分と相違するように表示されることが好ましい。
 本発明の検査装置は、画像またはデータの少なくとも一方において、前記被写体の大きさを自動的に一致させる処理を含むようにしてもよい 。 
 この場合に、前記修正機能は、前記電磁波画像と前記光学画像とを自動的に重ねる処理を含むこともできる。例えば、前記電磁波画像と前記光学画像とを2値化画像に変換した後に、両画像を自動的に重ねる。
 本発明は、前記被写体が、真円形で均一な厚さの検査用被写体である  ことが好ましい。
 本発明の検査装置は、前記被検査物を検査するときは、修正 結果を反映して、前記被検査物の電磁波画像と光学画像の大きさを一致させることが可能である。
 本発明の検査装置は、前記被検査物である包装体の電磁波画像と光学画像とを合成させて、包装体のシール部に内容物の一部が存在するか否かの噛み込み検査を行うことが可能である。
 本発明は、放射線またはテラヘルツ波を包装体などの非検査物へ照射して得られた電磁波画像と、光学検知部で取得される光学画像との間に、画像データ量の違いがあり、画像の大きさが相違している場合に、修正機能を立ち上げることで、電磁波画像と光学画像の大きさを一致させることができる。
 例えば、被検査物である包装体を検査するときに得られる電磁波画像と光学画像の大きさと形状を一致させて、電磁波画像と光学画像とを合成することによって、包装体のシール部に内容物の一部が挟まっているかを検知する噛み込み検査を高精度に行うことができるようになる。
本発明の第1の実施の形態の包装体の検査装置の外観を示す斜視図、 第1の実施の形態の包装体の検査装置の内部構造を示す正面図、 本発明の検査装置の回路ブロック図、 修正操作のときに操作パネルに表示される画像の説明図、 修正操作のときに操作パネルに表示される画像の説明図、 X線エネルギーの調整操作のときに操作パネルに表示される画像の説明図、 データ変換部による輝度分布の調整操作を行っているときに操作パネルに表示される画像の説明図、 図6の部分拡大図、 表示パネルに、噛み込み検査画像と異物検査画像とが並んで表示されている状態を示す説明図、 画像処理のフローチャート、 第2の実施の形態の包装体の検査装置において、照明部と放射線検知部の配置を示す断面図、
<検査装置の構造>
 図1に示すように、本発明の第1の実施の形態の検査装置1は被検査物の一例として包装体を検査するものであり、包装体移動領域2と、その上に設置された上部収納部3と、包装体移動領域2の下に配置された下部収納部4を有している。
 包装体移動領域2は、中間部筐体2aの内部に形成されている。中間部筐体2aには一方の側部に搬入口4aが開口し、これに対向する他方の側部に搬出口4bが開口している。搬入口4aと搬出口4bのそれぞれには、X線遮蔽シート5が設けられており、中間部筐体2aの内部の包装体移動領域2は、X線遮蔽領域(電磁波遮蔽領域)となっている。
 包装体移動領域2に、移動機構6が設けられている。図1と図2に示すように、移動機構6は、上流側移動機構6aと下流側移動機構6bとに分離されており、上流側移動機構6aと下流側移動機構6bとの間に、移動方向に向けて間隔が空けられた間隙部6cが形成されている。
 上流側移動機構6aは、上流側ローラ7aと下流側ローラ7bを有し、両ローラ7a,7bの間に搬送ベルト8aが巻かれている。上流側ローラ7aと下流側ローラ7bの一方が駆動ローラで他方が従動ローラである。下流側移動機構6bは、上流側ローラ7cと下流側ローラ7dを有し、両ローラ7c,7dの間に搬送ベルト8bが巻かれている。上流側ローラ7cと下流側ローラ7dの一方が駆動ローラで他方が従動ローラである。
 上流側の搬送ベルト8aは光を透過可能なベルトである。たとえば、透明または半透明の合成樹脂で形成されたベルトであり、または多数の穴が規則的に形成されたゴムベルトである。下流側の搬送ベルト8bは光を透過可能であってもよいし、光を透過できないものであってもよい。
 上流側の搬送ベルト8aと下流側の搬送ベルト8bは、同じ速度で周回している。上流側の搬送ベルト8aの上流側端部に設置された包装体W0は、上流側の搬送ベルト8aの周回によって、搬入口4aから包装体移動領域(電磁波遮蔽領域)2の内部に搬入され、一定の速度で図示左方向(F方向)へ移動させられる。さらに、間隙部6cを通過して下流側の搬送ベルト8bに受け渡され、搬送ベルト8bの周回によって搬出口4bから搬出される。
 図1では、包装体W0の移動方向(F方向)がY方向であり、移動方向(F方向)と直交する方向がX方向である。また、移動方向(F方向)に対して垂直に延びる方向がZ方向である。
 図1に示すように、上部収納部3に上部筐体3aが設けられており、上部筐体3aの内部にX線発生部10が収納されている。X線発生部10では、密閉容器11の内部にX線管12が収納されている。下部収納部4は下部筐体4cを有しており、その内部に図2に示すX線センサ13が配置されている。本発明の実施の形態では、電磁波発生部の一例としてX線発生部10が使用され、電磁波検知部の一例としてX線センサ13が使用されている。X線センサ13はラインセンサであり、センサ基板に複数のX線検知素子が、包装体W0の移動方向と直交する方向であるX方向に直線的に配列している。ただし、X線の代わりに他の透過性の放射線が使用されてもよいし、テラヘルツ波が使用されてもよい。
 図1に示すように、上部収納部3には、光学検知部である光学センサ15が設けられ、図2に示すように下部収納部4には照明部16が配置されている。光学センサ15はラインセンサであり、複数の光検知素子が、包装体W0の移動方向と直交するX方向に直線的に配列して光検知ラインが構成されている。光学センサ15は、X方向に延びる光検知ラインを1列のみ備えているものであってもよいし、複数列備えているものであってもよい。
 照明部16はライン照明装置であり、照明基板に複数の発光素子がX方向に直線的に実装されて構成されている。複数の発光素子は、包装体W0の移動方向と直交するX方向に配列して照明ラインが形成されている。照明ラインは1列に形成されているものであってもよいし、複数列に形成されているものであってもよい。発光素子は発光ダイオード(LED)であり、近赤外線あるいは青色の波長の光を発するものが使用される。
 図2には、X線センサ13がX線を感知するX線検知範囲の中心線(X線検知撮像線)がL1で示されている。X線検知撮像線L1は、X線発生部10とX線センサ13の中心どうしが対向する対向線である。また、X線検知撮像線は、ラインセンサであるX線センサ13のX線検知ラインから垂直に立ち上がっているX-Z平面と平行な検知面であり、X線検知撮像面と言い換えることもできる。X線センサ13のX線検知撮像線L1は、移動機構6の間隙部6cの内部を通過して、包装体W0の移動方向であるY方向と直交するZ方向に延びている。
 図2には、光学センサ15が光を感知する光検知範囲の中心線(光検知撮像線)がL2とL3で示されている。光検知撮像線L2,L3は、光学センサ15と照明部16の中心どうしが対向する対向線である。また、光検知撮像線L2,L3は、光学センサ15の光検知ラインから延びてX方向に面方向が延びる検知面であり、光検知撮像面と言い換えることができる。
 図2に示すように、移動機構6の上方に反射部材17が設けられている。反射部材17の反射面の向きは、X-Z面に対して45度の傾きを有している。光学センサ15の光検知撮像線L3は、Y方向と平行に延び、反射部材17の反射面17aにより下向きに曲げられて光検知撮像線L2となる。すなわち、照明部16から発せられる照明光は、間隙部6cの上を通過する包装体W0に照射され、さらに反射面17aで反射されて光学センサ15で受光される。
 Xセンサ13と照明部16は、移動機構6の下側で近接して配置されており、X線検査撮像線L1と光検知撮像線L2は、移動機構6の間隙部6cの内部で一致することなく平行に配置されている。
 図2に示す検査装置1は、X線検査撮像線L1と光検知撮像線L2とが、同じ間隙部6cに位置しているため、間隙部6cを通過する包装体W0に対し、X線の曝射で取得される画像データと、光学センサ15で検知される光学的な画像データとを同じ条件で取得できる。
 図2に示すように、上流側移動機構6aに、位置センサ18が設けられている。位置センサ18は光学センサであり、発光部18aと受光部18bとが対向して構成されている。包装体W0の移動経路を挟んで上下のいずれか一方に発光部18aが配置され、他方に受光部18bが対向している。上流側移動機構6aを通過する包装体W0が位置センサ18で検知されたときを基準として、X線センサ13と光学センサ15による撮像動作の開始のタイミングが設定される。
 図1に示すように、上部収納部3を構成する上部筐体3aの前部に、操作パネル40が配置されている。操作パネル40は、カラー液晶パネルなどの表示パネルと、表示パネルの表示面に重ねて設けられた透光性のタッチパネルとを有している。タッチパネルは人の指が触れた位置を抵抗値の変化として検知し、または静電容量の変化として検知する。
<回路構成>
 図3に、検査装置1に備えられた電子回路の概要を示す回路ブロック図が示されている。
 データ処理部20は、CPUとメモリなどから構成されており、図3に示されているデータ処理部20の内部のブロックは、CPUにインストールされたソフトウエアを実行することにより構成される。
 X線センサ13からの検知出力は、A/D変換器21aでディジタル信号に変換され、入力インタフェース22aを経て、データ処理部20内のラインデータ取得部23に与えられる。ラインデータ取得部23では、X線センサ13のX線検知ラインで検知されたラインデータが1ライン毎に取得される。ラインデータ取得部23で取得されたラインデータは電磁波画像データ生成部24に与えられて累積され、1画面単位の輝度分布データで構成される電磁波画像データ27が生成される。
 光学センサ15からの検知出力は、A/D変換器21bでディジタル信号に変換され、入力インタフェース22bを経て、データ処理部20のラインデータ取得部25に与えられる。ラインデータ取得部25では、光学センサ15の光検知ラインで検知された濃淡データが1ライン毎に取得される。ラインデータ取得部25で取得されたライン単位の濃淡データは光学画像データ生成部26に与えられて累積され、1画面単位の濃淡データで構成される光学画像データ28が生成される。
 位置センサ18からの検知出力は、A/D変換器21cでディジタル信号に変換され、入力インタフェース22cを経て、タイミング信号29となって判定部31と画像合成部32ならびに2つのラインデータ取得部23,25に与えられる。このタイミング信号29にしたがって、ラインデータ取得部23がラインデータを取得し、ラインデータ取得部25が濃淡データを取得する。
 電磁波画像データ生成部24で生成されたX線検知出力の輝度分布画像である電磁波画像データ27は、データ変換部36で輝度分布が変換させられて、判定部31と画像合成部32ならびに表示切替部35に与えられる。光学画像データ生成部26で生成された光検知出力の濃淡画像である光学画像データ28は、濃淡処理部37で画像全体の濃淡が調整された後に、判定部31と画像合成部32ならびに表示切替部35に与えられる。判定部31と画像合成部32は、相互にデータの交換が可能である。
 画像合成部32では、電磁波画像データ27がデータ変換部36で変換された後のデータと、光学画像データ28が濃淡処理部37で調整された後のデータを参照して画像データ33が生成される。表示切替部35によって表示すべき画像が選択されると、前記画像データ33は出力インタフェース22dを介して、操作パネル40に設けられた表示パネルに与えられて、画像が表示画面40aに表示される。
 前記のように操作パネル40には、タッチパネルが設けられており、タッチパネルで検知された操作信号は、表示切替部35と画像合成部32ならびにデータ変換部36と濃淡処理部37に与えられる。
 図3に示すように、検査装置1にはX線発生部10で発生されるX線エネルギーを調整するX線調整部38が設けられており、前記操作パネル40によってX線調整部38が操作される。
<修正操作(キャリブレーション)>
 この検査装置1では、噛み込み検査用データが、X線画像である電磁波画像データ27と光学画像データ28とを合成することで生成される。しかし、電磁波画像データ27のデータ量と、光学画像データ28のデータ量は必ずしも一致しない。すなわち、X線センサ13と光学センサ15の撮像距離の違いや、両センサの画像取得時のデータ転送レートの違い、さらには光学センサ15に設けられた撮像用レンズの精度などにより、同じ被写体を撮像したときに、電磁波画像データ27において被写体の占める領域の画素数と、光学画像データ28において同じ被写体の占める領域の画素数とが相違する現象が発生する。例えば、電磁波画像データ27で被写体が占める画素数が640ピクセルで、光学画像データ28で被写体が占める画素数が1024ピクセルとなることがある。
 例えば、噛み込み検査などのように、包装体の外形と内容物との相対位置の検査を行うためには、電磁波画像データ27で表現される画像の大きさと、光学画像データ28で表現される画像の大きさを一致させることが必要である。そこで、噛み込み検査などの検査工程の前の工程で、操作パネル40に組み込まれたタッチパネルを操作し表示切替部35を動作させて、図4Aに示すように、操作パネル40の表示画面40aに、修正操作画面(キャリブレーション操作画面)41を表示させる。
 図4Aに示すように、修正操作画面41には、被写体表示部42が表示され、その側方に移動指示部43と、縦方向縮尺可変指示部44と、横方向縮尺可変指示部45と、縮尺率指示部46とが表示される。これらは、液晶表示パネルなどで形成される1つの表示画面40aの内部で画像として表示されるものである。 
 操作パネル40に修正操作画面41が表示されているときに、検査装置1を始動させ、検査用被写体Waを上流側移動機構6の搬送ベルト8aによってF方向へ搬送させる。検査用被写体Waは、搬送ベルト8aから間隙部6cを通過して、下流側移動機構6bの搬送ベルト8bに受け渡される。
 検査用被写体Waが、移動機構6の間隙部6cを通過するときに、X線発生部10から発せられたX線が検査用被写体Waに曝射され、検査用被写体Waを透過したX線が、X線センサ13で検知される。X線センサ13の検知出力は、図3に示すデータ処理部20のラインデータ取得部23に与えられ、ライン画像データが電磁波画像データ生成部24で蓄積されて電磁波画像データ27が生成される。また、照明部16から間隙部6cに照明光が照射される。照明光は間隙部6cを通過する検査用被写体Waの下から照明される。この照明光は反射部材17で反射されて光学センサ15で検知される。光学センサ15の検知出力は、データ処理部20のラインデータ取得部25に与えられ、ライン画像データが光学画像データ生成部26で蓄積されて光学画像データ28が生成される。
 また、検査用被写体Waとして実際の包装体などの製品を使用する場合には、製品の縁部に金属箔などを貼って電磁波画像と光学画像を取得することが好ましい。
  図4Aに示す修正操作画面41では、被写体表示部42に、電磁波画像データ27から生成された検査用被写体WaのX線画像(電磁波画像)Wa1と、光学画像データ28から生成された検査用被写体Waの光学画像Wa2が表示される。図4 Aでは、電磁波画像データ27において被写体が占めるデータ量が、光学画像データ28において被写体が占めるデータ量よりも少なく、X線画像Wa1が光学画像Wa2よりも小さく表示されている。
 修正操作(キャリブレーション操作)は、まずX線画像Wa1と光学画像Wa2の中心を一致させる。その操作は、X線画像Wa1と光学画像Wa2のうちの移動させる画像に指などをタッチして、選択した画像をハイライト表示させる。そして、移動指示部43の4個の矢印表示のいずれかに指などをタッチし、移動指示部43を操作して選択した画像を移動させ、X線画像Wa1と光学画像Wa2の中心を一致させる。あるいは、選択した画像に指をタッチして、選択した画像をハイライト表示させた後に、その指を移動させ、選択した画像を指とともに移動させて、X線画像Wa1と光学画像Wa2の中心を一致させることもできる。
 なお、表示画面で、X線画像Wa1と光学画像Wa2との重複部分を、他の部分と異なる表示形態で表示してもよい。例えば、重複部分が他の領域と異なる色相で表示され、または重複部分にハッチング線や交差線などの模様が表示される。
 次に、X線画像Wa1と光学画像Wa2のうちの大きさを変化させる画像に指などをタッチして、選択した画像をハイライト表示させる。そして、縦方向縮尺可変指示部44の矢印表示と横方向縮尺可変指示部45の矢印表示を操作し、選択している画像の縦と横の寸法を変化させて、X線画像Wa1と光学画像Wa2の大きさと形状を一致させる。または、X線画像Wa1と光学画像Wa2が共に真円状態で表示されているときは、指でタッチしていずれかの画像を選択した後に、縮尺率指示部46を操作して、画像の縮尺倍率を数値で入力して、X線画像Wa1と光学画像Wa2とを一致させてもよい。
 この修正操作の結果に基づいて、電磁波画像データ27と光学画像データ28の少なくとも一方の、縮尺または拡大に関する数値データがメモリに記憶され、その後に包装体W0の検査を行うときには、前記数値データによって画像データが補正され、電磁波画像データ27で生成されるX線画像と、光学画像データ28で生成される光学画像が同じ大きさで処理され、同じ大きさで表示されるように設定される。
 図4Bは、修正操作(キャリブレーション)の他の実施の形態を示している。
 図4に示す修正操作では、被写体表示枠42に、検査用被写体WaのX線画像Wa1と光学画像Wa2が並んで表示されている。詳しくは、被写体表示枠42の右半分の領域にX線画像Wa1が表示され、左半分の領域に光学画像Wa2が表示される。また、右半分の領域の中央部に基準ポイントP1が表示され、左半分の領域の中央部に基準ポイントP2が表示されている。
 修正操作としては、操作画面41aを使用して、X画像Wa1を、基準ポイントP1を基準として位置決めし、光学画像Wa2を、基準ポイントP2を基準として位置決めする。検査用被写体Waは円形であるため、X線画像Wa1の中心部に基準ポイントP1が位置し、光学画像Wa2の中心部に基準ポイントP2が位置するようにし、そのときのX線画像Wa1と光学画像Wa2のX-Y方向の移動距離をメモリに記憶する。なお、被検査用被写体Waが矩形状などである場合には、その角部などを基準ポイントP1またはP2に一致させてもよい。
 そして、X画像Wa1と光学画像Wa2の少なくとも一方の画像を拡大しまたは縮小して、X画像Wa1と光学画像Wa2の大きさを合わせる。この場合に、被写体表示枠42の右側半分の領域と左側半分の領域のそれぞれに、スケールを表示しておき、このスケールを基準としてX画像Wa1と光学画像Wa2の大きさを一致させるようにするとよい。
 そして、X画像Wa1と光学画像Wa2の少なくとも一方の画像の拡大または縮小の比率をメモリに記憶しておく。
 その後に包装体W0を撮像するときに、前記メモリに記憶されていたデータを使用してX線画像と光学画像とで、包装体W0の画像の大きさを一致させる処理が行われる。
 なお、図4A,図4Bの実施の形態において、検査用被写体Waを、真円形ではなく、四角形などにすると、X線画像Wa1と光学画像Wa2との回転方向の位置ずれも検知できる。この場合には、画面上で、少なくとも一方の画像に複数の指をタッチして回転させる操作を行い、画像を回転させて、両画像を一致させることができる。
 なお、この修正操作は、図4A,図4Bに示す操作パネル40での操作による調整ではなく、画像処理またはデータ処理を使用して、X線画像Wa1と光学画像Wa2を自動的に重ね、さらに、X線画像Wa1と光学画像Wa2の形状と大きさを自動的に一致させるように制御することも可能である。
 自動的に画像の大きさ一致させる際の制御動作の一例としては、X線画像Wa1と光学画像Wa2を2値化処理して、検査用被写体Waの外形を把握できるようにする。そしてX線画像Wa1を2値化した画像と、光学画像Wa2を2値化した画像の同じ個所(例えば円形の縁部のいずれか、あるいは円形の2値化画像の曲率中心など)に、表示画面に設定されるX-Y座標の原点などを一致させる。そして、前記X-Y座標のスケールを利用して、両2値化画像の大きさが一致するように、自動的に画像処理が行われる。
 また、修正処理を行った後に、X線画像Wa1と光学画像Wa2を当初の状態に復帰させる機能を有していてもよい。
<X線エネルギー調整>
 検査装置1は、操作パネル40の操作によって、X線発生部10から発せられるX線エネルギーを調整することが可能である。図5に示すように、この操作は、操作パネル40の表示画面40aに、グラフ表示枠48が表示され、その側方にエネルギー指示部49が表示されている状態で行われる。
 グラフ表示枠48に表示されているグラフは、横軸がX線管12に与える管電圧Vを表し、縦軸がX線管12から発せられるX線エネルギーEを表している。エネルギー指示部49で管電圧Vの大きさを変えることで、X線管12に与えられる管電圧が変化させられる。
 例えば、管電圧を高い値V1に設定すると、発せられるX線エネルギーEの強度分布が急峻になり、例えば、食品などの内容物の内部に金属などの異物が混入されているか否かを検知する異物検査に適したX線エネルギーとなる。管電圧を比較的低い値V2に設定すると、発せられるX線エネルギーEの強度分布が緩やかになり、例えば、包装体のシール部に内容物の一部が挟まれているか否かを検査する噛み込み検査に適したX線エネルギーとなる。
<画像の輝度分布設定>
 図6では、操作パネル40の表示画面40aに、輝度分布設定メニューが表示されている。この輝度分布設定メニューは、電磁波画像データ27を取得したときのX線画像の輝度分布(濃度分布)を設定するための画面である。輝度分布設定メニューでは、表示画面40aに、X線画像表示枠51と調整グラフ表示枠52とが並んで表示される。
 輝度分布の調整を行うときには、これから検査しようとする包装体W0を、上流側移動機構6aから下流側移動機構6bへと移送して、包装体移動領域2内を通過させ、X線発生部10から包装体W0にX線を曝射し、X線センサ13でX線を検知し、電磁波画像データ生成部24で電磁波画像データ27を生成する。電磁波画像データ27は、データ変換部36に与えられて輝度分布を変化させるためのデータ変換が行われるが、図6に示す調整グラフ表示枠52を指などで操作することで、データ変化部36の変換係数を変えることができる。図6のX線画像表示枠51には、電磁波画像データ27がデータ変換部36で変換された後の画像データに基づいて、包装体W0のX線透過画像W01が表示される。
 ここで想定している包装体W0は、包装材料がアルミ箔や印刷された樹脂フィルムなどで形成された非透明構造であり、内容物を外部から光学的に認識できないものである。内容物はレトルト食品や菓子などの各種食品である。ただし、本発明では包装体W0の内容物が食品以外のものであってもよい。
 図7には、調整グラフ表示枠52に表示されている調整グラフ53の画像が拡大して示されている。
 この調整グラフ53は、横軸が電磁波画像データ27の実データD0の輝度分布である。例えば横軸は12ビットで4092階調の輝度データを意味している。実データD0は階調が0に近づくほど輝度が低くなる。よって階調が0に近づくほど画素が濃い表示となり、階調が4092に近づくほど、画素が薄い表示となる。階調が4092になると画素の表示は白となる。実データD0における包装体の画像での各部の輝度の分布は、図5で調整したX線エネルギーEの影響を受ける。そのため、調整グラフ53による調整を行う前に、管電圧Vを調整してX線エネルギーEの分布を最適なものにしておくことが好ましい。
 図7の調整グラフ53の縦軸は、データ変換部36で変換された後の変換データDexを示しており、変換データDexも階調が0に近づくほど画素が濃い表示となり、変換データDexの階調が4092に近づくにしたがって、画素が薄い表示となり、階調が4092であるとほぼ白い表示となる。
 調整グラフ53に現れている曲線αはデータの変換曲線であり、この変換曲線αは対数関数または指数関数に基づいている。調整作業では、グラフの横軸と変換曲線αとの交点Pの部分に指などをタッチし、そのまま指を横軸に沿ってスライドさせる。交点Pを+P方向または-P方向へ移動させるにしたがって、曲線αが変化していく。変化後の曲線αにしたがって、実データD0を変換する係数が変化する。
 例えば、図7に示す実データD0内の画素データDaに着目すると、この画素データDaが変換曲線α1で変換された画素データがDa1、変換曲線α2で変換された画素データがDa2、変換曲線α3で変換された画素データがDa3である。実データD0上での輝度分布では、画素データDaはX線画像においてかなり薄く現れる領域(輝度が高い領域)に位置しているが、この画素データDaを変換曲線α1で変換した後の画素データDa1は、Da2やDa3に比べて、かなり画像が濃くなる領域(輝度が低い領域)に現れている。この変換曲線α1を使用すると、実データD0において、かなり薄い画像データを濃く表示することができる。したがって、例えば、包装体のシール部に挟まっている小さく薄い物体の画像を濃い画像データとして強調することができる。よって、変換曲線α1は、噛み込み検査を行うときの変換係数に適している。
 これに対し、変換後の画素データDa2,Da3は、輝度が高く、画面ではほぼ白く現れてしまうので、シール部に挟まる小さな薄い物体はほとんど見えなくなる。よって、変換曲線α2,α3によるデータ変換は、噛み込み検査での使用が好ましくない。
 また、図7では、実データD0内の画素データDbを変換曲線α3で変換した後の変換データDexをDb1で示し、画素データDcを変換曲線α3で変換した後の変換データDexをDc1で示している。実データD0では、画素データDbと画素データDcは、輝度が低く、画像ではかなり濃く写る領域にある。そのため、画素データDbと画素データDcを変換曲線α1または変換曲線α2で変換したとすると、変換後のデータは共に輝度が0となり、画面では真っ暗に映るだけとなり、画素データDbと画素データDcを区別することはできない。
 一方で、実データD0での画素データDbと画素データDcを、変換曲線α3を使用して変換すると、変換データDexとしては、互いに輝度が相違するデータDb1とデータDc1として取り出すことができる。この変換を行うと、食品などの内容物の内部に金属などの異物が存在しているときに、内容物と異物とを異なるコントラストで表示させることができる。よって、異物検査を行うときは、変換曲線α3に設定することが好ましい。
 図7に示すグラフの横軸の交点Pに指を触れて+P方向や-P方向へスライドさせると、そのスライド操作にともなって、データ変換部36での変換係数が変えられて変換曲線αが変化していく。これに応じて、 図6に示すX線画像表示枠51に現れているX線透過画像W01の表示コントラストが変化する。X線透過画像W01を見ながら交点Pを左右にスライドさせる操作を行うことで、検査の目的に適合するようにX線透過画像W01のコントラストを調整することができる。
 図7に示す変換曲線αの例では、所定の輝度の同じ実データD0を変換したときに、変換曲線α1を使用したときよりも変換曲線α2、α3を使用したときの方が変換後の輝度が高くなる。また、変換曲線α1で変換可能な実データD0の輝度範囲(最も輝度が高い点を起点とした輝度範囲)が最も狭く、変換曲線α2と変換曲線α3の順に変換可能な実データD0輝度範囲が広くなる。
 図3に示すデータ変換部36では、図7で説明した異なる変換曲線αを使用して同一の電磁画像データ27の輝度分布が変換される。異なる変換曲線αで変換された複数種類の電磁画像データは、データ変換部内で一時記憶されるとともに、それぞれのデータが画像合成部32と表示切替部35に与えられる。
 例えば、データ変換部36では、電磁波画像データ27が変換曲線α1で変換されて第1の電磁波画像データとなり、この同一の電磁波画像データ27が変換曲線α3で変換されて第2の電磁波画像データとなる。変換曲線α1で変換された第1の電磁波画像データは、例えば図9(B)に示すように、噛み込み検査用X線画像として使用され、変換曲線α3で変換された第2の電磁波画像データは、例えば図9(A)に示すように、異物検査用X線画像として使用される。
 図8にも示すように、第2の電磁波画像データは第2の検査用データとなり、その画像は、異物検査用X線画像となってそのまま表示画面40aに表示される。
<噛み込み検査用データ>
 図3に示すように、光学画像データ28は、濃淡処理部37に与えられる。濃淡処理部37では、まず光学画像データ28が二値化され、包装体W0は全体が同じ輝度で表現される。そして、操作パネル40での操作に応じて、二値化された光学画像データ28の全体の濃淡(輝度)が変化させられる。この調整作業では、操作パネル40の表示画面40aに包装体W0の光学画像と、調整指示部が表示される。調整指示部に指を触れて操作すると画像の濃淡が変化させられ、これに応じて表示画面40aに表示されている包装体W0の光学画像の全体の濃度(輝度)が変化する。
 想定している包装体W0は、包装材料がアルミ箔や印刷された樹脂フィルムなどで形成されて非透明なものであるため、この包装体W0の光学画像に内容物は現れない。すなわち、図2に示すように、光学センサ15は、照明部16で背部から照明された画像を検知するものであるため、光学画像では包装体の外形を示す縁線から内側はほぼ塗りつぶされた画像となる。この画像を二値化することで、包装体の全体形状が画像として現れる。
 噛み込み検査を行う準備工程として、操作パネル40を操作し、濃淡処理部37を制御することで、光学画像データである光学画像データ28の全体の輝度を高くする。これにより、光学画像に現れる包装体は、その縁部の境界線が見える範囲で、できるかぎり薄く表示されることになり、図9(C)に示す包装外形画像として使用することが可能になる。
 噛み込み検査では、薄く変換された包装外形画像と、図7の変換曲線α1で変換された噛み込み検査用X線画像とが画像合成部32で合成され、光学画像の包装体の輪郭の内側にX線画像で得られた内容物が重ねられた画像、すなわち噛み込み検査用データに基づく画像(図9の画像(D))が得られる。
 前記修正操作により、電磁波画像データ27による画像と光学画像データ28による画像とが、ほぼ完全に重なるように調整されているので、噛み込み検査用データに基づく画像では、光学画像で現れる包装体の全体形状にX線画像による内容物の画像が正確に重ねられたものとなる。しかも、X線画像は、図7に示す変換曲線α1で変換することで、小さく薄い内容物が強調表示されるように設定されているので、包装体のシール部付近に内容物が存在しているか否かを高精度に検知できるようになる。
 なお、光学画像データ28を二値化することで、包装体の輪郭を抽出することができる。抽出された輪郭を基準として、光学画像で現れる包装外形画像と、X線画像とを位置合わせし、包装外形画像と内容物の画像を位置合わせして重ねて表示することもできる。
 また、二値化した光学画像28から、包装体の輪郭のみを抽出し。この輪郭のみの画像とX線画像とを位置合わせして合成すると、包装体の輪郭と内容物との位置関係を把握できるようになる。
<画像の実施例>
 図9には、前記処理動作のフローチャートと、それぞれのステップで生成される画像の実施例が示されている。
 ステップ(ST1)では、包装体W0に対して電磁波画像データ27が生成され、ST2では、データ変換部36で電磁波画像データ27が変換される。例えば、変換曲線α3で変換された第2の電磁波画像データに基づく異物検査用X線画像(A)と、変換曲線α1で変換された第1の電磁波画像データに基づく噛み込み検査用X線画像(B)とが同時に生成される。前述のように異物検査用X線画像(A)はそのまま異物検査用画像として表示される。
 一方、ST3では、同じ包装体W0に対して光学画像データ28が取得され、ST4では、光学画像データ28が濃淡処理部37に与えられ、包装体W0の光学画像が二値化され且つ濃度が調整されて、包装体の輪郭を認識できる程度に薄く変換されて、包装体外形画像(C)が生成される。ST5では、画像合成部32において、噛み込み検査用X線画像(B)と包装体外形画像(C)とが合成されて、噛み込み検査用データに基づく噛み込み検査用画像(D)が生成される。
 図8は、操作パネル40の表示画面40aに検査画像が表示された状態を示している。表示画面40aに、異物検査用画像(A)が表示される表示枠61と、噛み込み検査用画像(D)が表示される表示枠62が画像として現れる。
  異物検査用画像(A)と噛み込み検査用画像(D)を並べて表示することで、2つの検査を同時に行うことができる。なお、表示画面40aに、異物検査用画像(A)と噛み込み検査用画像(D)を選択して別々に表示させることもできる。または、表示画面40aに、異物検査用画像(A)と噛み込み検査用画像(D)とを所定の周期で自動的に交互に表示してもよい。
 なお、図3に示す判定部31では、異物検査用データと噛み込み検査用データを監視し、画像処理の解析で、内容物に異物が混入していると判定されたとき、またはシール部に内容物の一部が噛み込まれていると判定されたときには、表示パネル40に警告信号が与えられて、表示画面40aに警告が表示される。
 例えば、図8の表示枠61に異物検査用画像(A)を表示し、表示枠62に噛み込み検査用画像(D)を表示するとともに、表示画面40aに、ワークの総検査個数、個別の異物検査における「OK」または「NG」、個別の噛み込み検査における検査結果の「OK」または「NG」、さらには、異物検査でOKとされたワーク数とNGとされたワーク数、ならびに噛み込み検査でOKとされたワーク数とNGとされたワーク数が表示される。
 「NG」の判定となったときは、検査装置1の下流側に位置する包装体排除装置に指示信号が与えられ、異物が混入していると判定された包装体や、シール部に内容物が噛み込まれていると判定された包装体が、搬送ラインから排除される。
 なお、前記異物検査用画像(A)と同じX線透過画像を使用して、 包装体の内容物の割れの存在の検査や、欠品検査、内容物の面積や重量の検査を行うこともできる。
 また、表示枠62に噛み込み検査用画像(D)と同等の画像を表示することで、包装体の長さや幅の検査を行うことなども可能である。
 なお、前記検査装置1では、操作パネル40の操作画面40aに各種切換え画面を表示させて切換え操作を行うことができる。
 この操作により、X線発生部とX線センサ13の動作をOFFにして、包装体W0の光学画像のみを取得し、透明な包装材を有する包装体の噛み込み検査を行うことができる。逆に、光学センサ15をOFFにして、X線画像のみを得ることができる。
 または、画像合成部32の動作をOFFにして、電磁波画像データ27と光学画像データ28を合成することなく、別々に取得してもよい。
<他の実施の形態>
 図10に示す第2の実施の形態の検査装置101は、上流側移動機構6aの上方に光学センサ115が配置されている。この光学センサ115は、ラインセンサではなくエリアセンサであり、1画面分の画像を同時に取得できる多数の画素を有している。
 上流側移動機構6aの上下の透光性の搬送ベルトの間に照明部116が設けられている。照明部116は、その上を包装体W1が通過しているときに、包装体W1の全体を含む広い面積を照明できるようになっている。この検査装置102は、光学センサ115によって、包装体W1の全体画像を一度に取得できるため、制御部における画像の処理回路を簡略化できる。
 本発明のさらに他の実施の形態としては、図10に示すように光学センサ115としてエリアセンサが使用され、照明部116が搬送ベルトよりも上方に配置され、包装体W0が上方から照明されるものであってもよい。
1,101 検査装置
2 包装体移動領域
6 移動機構
6a 上流側移動機構
6b 下流側移動機構
6c 間隙部
10 X線発生部(電磁波発生部)
13 X線センサ(電磁波検知部)
15 光学センサ(光学検知部)
16 照明部
18 位置センサ
19 表示装置
20 データ処理部
24 第1の画像データ生成部
26 第2の画像データ生成部
31 判定部
32 画像合成部
36 データ変換部
37 濃淡処理部
40 操作パネル
41 修正操作画面
42 被写体表示部
44 縦方向縮尺可変指示部
45 横方向縮尺可変指示部
W0 包装体
Wa 検査用被写体
Wa1 X線画像(電磁波画像)
Wa2 光学画像

Claims (13)

  1.  被検査物に放射線またはテラヘルツ波を照射する電磁波照射部と、前記被検査物に照射された放射線またはテラヘルツ波を検知する電磁波検知部と、前記被検査物の光学画像を取得する光学検知部と、
     同じ被写体を前記電磁波検知部で撮像した電磁波画像データおよび前記光学検知部で撮像した光学画像データを処理するデータ処理部と、が設けられており、
     前記データ処理部は、前記電磁波画像データ上での前記被写体の大きさと前記光学画像データ上での前記被写体の大きさを一致させる修正機能を有することを特徴とする検査装置。
  2.  被検査物に放射線またはテラヘルツ波を照射する電磁波照射部と、前記被検査物に照射された放射線またはテラヘルツ波を検知する電磁波検知部と、前記被検査物の光学画像を取得する光学検知部と、
     前記電磁波検知部で得られた電磁波画像データならびに前記光学検知部で得られた光学画像データを処理するデータ処理部と、
     同じ被写体を撮像した前記電磁波画像データに基づく電磁波画像ならびに前記光学画像データに基づく光学画像を表示する表示画面とが設けられており、
     前記表示画面に表示された前記電磁波画像と前記光学画像の大きさを一致させる修正機能を有することを特徴とする検査装置。
  3.  前記修正機能が、前記電磁波画像と前記光学画像とを重ねる処理を含む請求項2記載の検査装置。
  4.  前記表示画面に、修正操作画面が表示可能とされており、
     前記修正操作画面には、前記電磁波画像ならびに前記光学画像が表示される被写体表示部と、縮尺可変指示部とが表示され、前記縮尺可変指示部を操作することで、前記電磁波画像と前記光学画像の少なくとも一方を縮小させまたは拡大させることができる請求項2記載の検査装置。
  5.  前記縮尺可変指示部では、画像を、画面と平行な面内で互いに直交する2方向へ縮小させまたは拡大させることができる請求項4記載の検査装置。
  6.  前記表示画面に、修正操作画面が表示可能とされており、
     前記修正操作画面に、前記電磁波画像と前記光学画像を重ねるための操作を行う移動指示部が設けられている請求項3記載の検査装置。
  7.  前記表示画面では、前記電磁波画像と前記光学画像とが重複している部分の表示形態が、それ以外の部分と相違するように表示される請求項2ないし6のいずれかに記載の検査装置。
  8.  前記修正機能は、画像またはデータの少なくとも一方において、前記被写体の大きさを自動的に一致させる処理を含む請求項1ないし7のいずれかに記載の検査装置。
  9.  前記修正機能は、前記電磁波画像と前記光学画像とを自動的に重ねる処理を含む請求項3記載の検査装置。
  10.  前記電磁波画像と前記光学画像とを2値化画像に変換した後に、両画像を自動的に重ねる請求項9記載の検査装置。
  11.  前記被写体は、真円形で均一な厚さの検査用被写体である請求項1ないし10のいずれかに記載の検査装置。
  12.  前記被検査物を検査するときは、修正結果を反映して、前記被検査物の電磁波画像と光学画像の大きさを一致させる請求項2ないし11のいずれかに記載の検査装置。
  13.  前記被検査物である包装体の電磁波画像と光学画像とを合成させて、前記包装体のシール部に内容物の一部が存在するか否かの噛み込み検査が行われる請求項12記載の包装体の検査装置。
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