WO2016021410A1 - スタビライザー装置 - Google Patents

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齋藤 隆英
佐藤 光司
直嗣 北山
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    • B60G17/015Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
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    • F16H1/00Toothed gearings for conveying rotary motion
    • F16H1/28Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion
    • F16H1/32Toothed gearings for conveying rotary motion with gears having orbital motion in which the central axis of the gearing lies inside the periphery of an orbital gear

Definitions

  • the speed reducer 50 has a wave generator 54 in which a ball bearing 53 is attached to the outer peripheral edge of an oval cam 52 and a cup shape in which the peripheral wall portion can be elastically deformed, and a plurality of teeth 51a on the outer periphery of the peripheral wall portion on the opening side.
  • the main components are the flexible gear 51 having (the number of teeth N) and the ring gear 55 having a ring shape and a plurality of teeth 55a (for example, the number of teeth N + 2) formed on the inner periphery thereof.
  • the gap between the inner peripheral surface of the outer ring and the outer peripheral surface of the output shaft is narrowed, and accordingly, the rolling element for clutch is disposed between the inner peripheral surface of the outer ring and the outer peripheral surface of the output shaft. It is preferable that the relative rotation around the shaft between the clutch cage and the output shaft is locked by being sandwiched in the gap.
  • the speed reducer may be provided in multiple stages so as to reduce the rotational speed of the motor. By providing the reduction gears in multiple stages, the rotational output from the motor can be smoothly reduced.
  • each pocket 26 two clutch rolling elements 23 made of rollers are held. Between the two clutch rolling elements 23, 23, an elastic member 29 is provided. Due to the urging force from the elastic member 29, each rolling element for clutch 23 is pressed against the adjacent inclined surface 27 in the pocket 26.

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Abstract

 一方のスタビライザーバー(2a)と軸周りに一体に回転するハウジング(3)と、ハウジング(3)の内面に固定され、内周面に内歯(16)が形成された内歯車(14)と、偏心したモータ回転軸(8)を有し、スタビライザーバー(2a、2b)を軸周りに相対回転させるモータ(7)と、内歯(16)に係合する、内歯(16)の歯数よりも少ない数の減速機用転動体(15)と、減速機用転動体(15)を保持するとともに、他方のスタビライザーバー(2b)と、軸周りに一体に回転する減速機用保持器(4)とを有する減速機を備えたスタビライザー装置を構成して、車体のローリングを確実に軽減する。

Description

スタビライザー装置
 この発明は、車両の左右旋回時における車体のローリングを軽減するためのスタビライザー装置に関する。
 スタビライザー装置は、車両の左右車輪に介在して設けられ、車両の左右旋回時における車体のローリングを軽減するためのものである。左右旋回時に、左右の車輪のサスペンションストロークに変位差が生じたときにスタビライザー装置に軸周りの捩りモーメントが作用し、この捩りの復元力によって前記変位差を解消して車体の水平を確保するようになっている。
 このスタビライザー装置として、例えば下記特許文献1に示す構成のものがある。このスタビライザー装置100は、図7に示すように、車両の左右車輪に接続される一対のスタビライザーバー102a、102bを有し、一方のスタビライザーバー102aは、このスタビライザー装置100のハウジング103(103a)に、このハウジング103(103a)と軸周りに一体に回転可能に固定されている。他方のスタビライザーバー102bは、スタビライザー装置100の中心軸を貫通するように挿し込まれ、その左端部において、後述するフレキシブルギア51に、このフレキシブルギア51と軸周りに一体に回転可能に固定されるとともに、その右端部において、軸受105によってハウジング103(103b)の後端部材106に対し回転自在に支持されている。このハウジング103は、一方のスタビライザーバー102a側と他方のスタビライザーバー102b側に分割された分割ハウジング103a、103bである。
 左右のスタビライザーバー102a、102bの間には、減速機50(所謂ハーモニックドライブ(登録商標)方式)が介在して設けられており、この減速機50によって減速されたモータ60の回転が左右のスタビライザーバー102a、102bに伝達される。このモータ60は、中空状のモータ回転軸61と、このモータ回転軸61に固定されロータとして機能する磁石62と、この磁石62と対向して設けられステータとして機能するコイル63と、を備えている。このモータ60には回転角センサ64が設けられており、この回転角センサ64でモータ回転軸61の回転角を検知して、モータ60の出力制御をフィードバックしている。モータ回転軸61は、その両端部に設けた転がり軸受70、70によって、ハウジング103(103a)に対して回転自在に支持されている。
 減速機50は、オーバル形状のカム52の外周縁にボールベアリング53を取り付けた波動発生器54と、周壁部が弾性変形可能なカップ形状をなし、周壁部の開口側の外周に複数の歯51a(歯数N)を形成したフレキシブルギア51と、リング形状をなし、その内周に複数の歯55a(例えば、歯数N+2)を形成したリングギア55を主要な構成要素としている。
 波動発生器54の長軸部分は、フレキシブルギア51をリングギア55に押し付けて、その押し付け部分において両者の歯51a、55aを噛み合わせるように作用する。なお、波動発生器54の長軸部分以外の部分においては、フレキシブルギア51に形成した歯51aと、リングギア55に形成した歯55aとの噛み合いは生じていない。この波動発生器54を軸周りに回転すると、その長軸部分も軸周りに回転し、両者の歯51a、55aの噛み合い部分は軸周りに回転するように移動する。上記のように、例えば、リングギア55の歯数をフレキシブルギア51の歯数よりも2個多くした場合、波動発生器54を軸周りに1回転する間に、フレキシブルギア51はリングギア55に対して2歯分だけ軸周りに相対回転する。この回転に伴って、左右のスタビライザーバー102a、102bを軸周りに相対回転させて、このスタビライザーバー102a、102bに捩りのモーメントを負荷することができる。
 一般的な棒状のスタビライザー装置と同様に、スタビライザーバー102a、102bに対し、捩りの復元力を作用させるのに加えて、モータ60の駆動力による捩りのモーメントを負荷することによって、車輪の転舵角度や車両速度に対応して、迅速かつ確実にローリングを軽減することが可能となる。このため、車両の転舵特性や乗り心地が改善される。
特開2010-125959号公報
 特許文献1に記載のスタビライザー装置に採用されている減速機は、波動発生器等、多くの部品から構成されており、製造コストが嵩んだり、メンテナンスに手間を要したりする問題がある。しかも、捩りトルクの伝達が、フレキシブルギアを介してなされるため、このフレキシブルギアの変形によって、十分な捩りトルクを伝達できなかったり、剛性を有する部材と比較して一般的に耐久性が劣り、メンテナンスの頻度が高くなったりする問題もある。さらに、フレキシブルギアは一対のスタビライザーバーのうちの一方のスタビライザーバーの先端に設けられているため、アクチュエータの左右方向の寸法が長くなり、車幅の狭い小型車には採用しづらいという問題もある。
 そこで、この発明は、簡便かつコンパクトな構成で、車体のローリングを確実に軽減することを課題とする。
 上記の課題を解決するために、この発明においては、車両の左右車輪に接続される一対のスタビライザーバーのうち、一方のスタビライザーバーと軸周りに一体に回転するハウジングと、前記ハウジングの内面に固定され、内周面に内歯が形成された内歯車と、偏心したモータ回転軸を有し、前記一対のスタビライザーバーの各スタビライザーバーを軸周りに相対回転させるモータと、前記内歯に係合する、前記内歯の歯数よりも少ない数の減速機用転動体と、前記減速機用転動体を保持するとともに、前記一対のスタビライザーバーのうち他方のスタビライザーバーと、軸周りに一体に回転する減速機用保持器と、を有する減速機を備えたスタビライザー装置を構成した。
 この転動体を用いた減速機は、ハーモニックドライブ(登録商標)方式と比較して構造が単純なので、製造コストを抑制できるとともに、メンテナンスにそれほど手間を要しないというメリットがある。また、モータからの回転の伝達を、剛性を有する転動体及び外輪を介して行うので、モータからスタビライザーバーに対して高い捩りトルクを伝達し得る。このため、車体のローリングを大幅かつ確実に軽減して、高い転舵特性と乗り心地を確保することができる。
 また、ハーモニックドライブ方式と比較して、アクチュエータの軸方向の寸法を小さくできるため、横幅の狭い小型車にも、このスタビライザー装置を問題なく適用することができる。
 前記構成においては、前記ハウジングの内面に固定された外輪と、外周面の一部に、所定の角度間隔で、軸心から表面までの距離が他所よりも相対的に短いカム面が形成された、前記外輪と同軸に設けられる出力軸と、前記外輪と前記出力軸との間に介在して設けられるクラッチ用転動体と、前記カム面と同じ角度間隔で、周方向両端に前記外輪側に向かうほど周方向幅を縮小する傾斜面を有するポケットが形成され、このポケットに前記クラッチ用転動体を2個ずつ保持するとともに、前記ポケットとは異なる位置に周方向に沿う長孔が形成され、前記減速機用保持器の回転に伴って軸周りに回転するクラッチ用保持器と、前記出力軸の外周面から径方向外向きに突出して設けられ、先端が前記長孔内に嵌り込むスイッチピンと、を有する逆入力遮断クラッチをさらに備え、前記クラッチ用保持器と前記出力軸との間に軸周りに逆向きに回転力が作用すると、前記ポケットの位置と前記カム面の周方向位置が相対的にずれて、前記外輪の内周面と前記出力軸の外周面との間の隙間が狭まり、これに伴って前記クラッチ用転動体が前記外輪の内周面と前記出力軸の外周面との間の隙間に挟み込まれて前記クラッチ用保持器と前記出力軸との間の軸周りの相対回転がロックされる構成とするのが好ましい。
 このように、減速機に逆入力遮断クラッチを併設することにより、車輪を通じて、モータの回転駆動による捩りモーメントとは逆方向の捩りモーメントがスタビライザー装置に作用したとしても、この逆入力遮断クラッチが、この逆方向の捩りモーメントを遮断するように作用する。このため、左右のスタビライザーバーの所定の相対角度を保持するために、モータに保持電流を流し続ける必要がなく、このスタビライザー装置の省電力化を図ることができる。
 前記逆入力遮断クラッチを備えた構成においては、前記減速機用保持器と前記クラッチ用保持器とを一体とした構成とするのが好ましい。この減速機用保持器は減速機の出力軸として、及びクラッチ用保持器は逆入力遮断クラッチの入力軸としての機能を有している。両保持器を一体化することにより、減速機の出力を直接逆入力遮断クラッチに入力することができ、回転力の伝達損失を防ぐとともに、逆入力遮断クラッチを内蔵したスタビライザー装置の小型化を図ることができる。
 前記各構成においては、前記モータの前記モータ回転軸に、偏心によってアンバランスとなった重心を調整する機構を設けた構成とするのが好ましい。この機構で重心を調節することにより、モータからの回転出力を確実にかつスムーズに減速することができる。
 前記各構成においては、前記減速機を多段に設けて、前記モータの回転数を減速するようにした構成とすることもできる。減速機を多段に設けることにより、モータからの回転出力をスムーズに減速することができる。
 この発明では、車両の左右車輪に接続される一対のスタビライザーバーのうち一方のスタビライザーバーと、軸周りに一体に回転するハウジングと、前記ハウジングの内面に固定され、内周面に内歯が形成された内歯車と、偏心回転軸を有し、前記一対のスタビライザーバーの各スタビライザーバーを軸周りに相対回転させるモータと、前記内歯に係合する、前記内歯の歯数よりも少ない数の減速機用転動体と、前記転動体を保持するとともに、前記一対のスタビライザーバーのうち他方のスタビライザーバーと、軸周りに一体に回転する減速機用保持器と、を有する減速機を備えたスタビライザー装置を構成した。
 この構成によると、製造コスト及びメンテナンスコストを抑制することができる。また、モータからスタビライザーバーに対して高い捩りトルクを伝達できるため、車体のローリングを大幅に抑制するとともに、乗り心地の向上を図ることができる。さらに、アクチュエータの軸方向の寸法を小さくできるため、横幅の狭い小型車にも、このスタビライザー装置を問題なく適用することができる。
この発明に係るスタビライザー装置の第一実施形態を示す縦断面図 図1中のII-II線に沿う断面図 この発明に係るスタビライザー装置の第二実施形態を示す縦断面図 図3中のIV-IV線に沿う断面図 図3中のV-V線に沿う断面図 逆入力遮断クラッチの要部を示す縦断面図であって、クラッチ用保持器に回転力が作用していない状態 逆入力遮断クラッチの要部を示す縦断面図であって、クラッチ用保持器に回転力が作用した状態 逆入力遮断クラッチの要部を示す縦断面図であって、クラッチ用保持器と出力軸が同方向に回転した状態 従来技術に係るスタビライザー装置の実施形態を示す縦断面図
 この発明に係るスタビライザー装置1の第一実施形態に係る縦断面図を図1に、図1中のII-II線に沿う断面図を図2に示す。このスタビライザー装置1は、車両の左右車輪に接続される一対のスタビライザーバー2a、2bを有している。すなわち、一対のスタビライザーバー2a、2bのうち一方のスタビライザーバー2aは左右いずれか一方側の車輪に接続され、他方のスタビライザーバー2bは左右の他方側の車輪に接続されている。
 一方のスタビライザーバー2aは、このスタビライザー装置1のハウジング3(3a)に、このハウジング3(3a)と軸周りに一体に回転可能に固定されている。他方のスタビライザーバー2bは、スタビライザー装置1の中心軸を貫通するように挿し込まれ、後述する減速機用保持器4に、この減速機用保持器4と軸周りに一体に回転可能に固定されている。減速機用保持器4は、転がり軸受18によって、ハウジング3(3a)に対し回転自在に支持されている。
 他方のスタビライザーバー2bは、図1の軸方向の右寄りにおいて、軸受5によってハウジング3の後端部材6に対し回転自在に支持されている。このハウジング3は、一方のスタビライザーバー2a側と他方のスタビライザーバー2b側に分割された分割ハウジング3a、3bである。分割ハウジング3a、3bの接合部分は、図示しないOリング等の密封手段で密封されている。ハウジング3(3b)の後端部材6と他方のスタビライザーバー2bとの間には、オイルシール30が設けられている。このオイルシール30で、スタビライザー装置1の内部から潤滑油が漏洩するのを防ぐとともに、外部からスタビライザー装置1内に泥水等が浸入するのを防いでいる。
 このスタビライザー装置1は、モータ7を駆動源とするアクチュエータによって駆動される。このモータ7は、先端部がスタビライザー装置1の中心軸から偏心した中空状のモータ回転軸8と、このモータ回転軸8に固定されロータとして機能する磁石9と、この磁石9と対向して設けられステータとして機能するコイル10と、を備えている。このモータ7には回転角センサ11が設けられており、この回転角センサ11でモータ回転軸8の回転角を検知して、モータ7の出力制御をフィードバックしている。モータ回転軸8は、その両端外周部に設けた転がり軸受31、31によって、ハウジング3(3a)に対して回転自在に支持されている。また、モータ回転軸8の外周面の先端部には、転がり軸受12(玉軸受)が圧入されている。
 減速機13は、図2に示すように、内歯車14と、減速機用保持器4と、減速機用転動体15と、転がり軸受12と、を主要な構成要素としている。
 内歯車14は、ハウジング3(3a)の内面に固定され、その内周面には内歯16が形成されている。減速機用保持器4には、周方向に等間隔に並ぶ複数のポケット17が形成されている。このポケット17の個数は、内歯車14の内周に形成された内歯16の歯数よりも少なく、各ポケット17によって、ローラからなる減速機用転動体15が一つずつ保持されている。転がり軸受12は、減速機用転動体15に当接する外輪12aと、モータ回転軸8の先端外周部に固定される内輪12bと、内外輪12a、12bに介在して設けられる転動体12cと、この転動体12cを保持する保持器12dとから構成される。
 モータ7を駆動して、モータ回転軸8を軸周りに偏心した状態で回転すると、減速機用転動体15が内歯車14の内歯16と順次噛み合い、モータ回転軸8が軸周りに一回転する間に減速機用転動体15が内歯16の1歯分だけ周方向に移動し、モータ回転軸8の回転に対する減速機用保持器4の回転が減速される。これによって、左右のスタビライザーバー2a、2bを軸周りに相対回転し、このスタビライザーバー2a、2bに捩りモーメントを負荷することができる。また、モータ軸8に肉抜き穴を設け質量バランスをとることで、偏心部のアンバランスを調整することができる。バランス調整は、肉抜き穴に限らず、質量マス(錘)を取り付けてもよい。
 この発明に係るスタビライザー装置1の第二実施形態に係る縦断面図を図3に、図3中のIV-IV線に沿う断面図を図4に、図3中のV-V線に沿う断面図を図5に示す。このスタビライザー装置1は、第一実施形態に係るスタビライザー装置1に逆入力遮断クラッチ19を設け、車輪を介して出力軸21に対し減速機保持器4の回転方向と逆方向の捩りモーメントが作用したときに、この逆方向の捩りモーメントを遮断して、スタビライザー装置1の安定動作や省電力化を図るようにしたものである。以下においては、逆入力遮断クラッチ19の構成についてのみ説明し、第一実施形態と共通する構成(減速機13等)についての説明は省略する。
 逆入力遮断クラッチ19は、図5に示すように、外輪20と、出力軸21と、クラッチ用保持器22と、クラッチ用転動体23と、スイッチピン24と、を主要な構成要素としている。
 外輪20は、ハウジング3(3a)の内面に固定されており、このハウジング3(3a)とともに軸周りに回転する。出力軸21は、外輪20の内径側に、この外輪20と同軸に設けられている。この出力軸21の外周面の一部には、所定の角度ごと(本実施形態では、周方向に45度ごと)で、軸心から表面までの距離が他所よりも相対的に短い、表面を平坦面としたカム面25が形成されている(図5参照)。この出力軸21は、転がり軸受18によって、ハウジング3(3a)に対し回転自在に支持されており、他方のスタビライザーバー2bと一体に軸周りに回転する。出力軸21の外周面には、この外周面から径方向外向きに突出するスイッチピン24が設けられている。
 クラッチ用保持器22には、カム面25と同じ角度ごと(45度ごと)に、周方向に等間隔で並ぶ複数のポケット26が形成されている。このポケット26の周方向両端には、外輪20側に向かうほどポケット26の周方向幅を縮小する傾斜面27が形成されている。また、クラッチ用保持器22の隣り合うポケット26、26の間には、周方向に沿う長孔28が形成されている。出力軸21に設けられたスイッチピン24の先端は、この長孔28内に嵌り込んでいる。このスイッチピン24は、長孔28の長さ方向の範囲内で、若干動くことができる。すなわち、出力軸21とクラッチ用保持器22との間には、この長孔28の長さとスイッチピン24の直径の差分だけ相対的な遊びを有していることになる。
 各ポケット26には、ローラからなるクラッチ用転動体23が2個ずつ保持されている。この2個のクラッチ用転動体23、23の間には、弾性部材29が介在するように設けられている。この弾性部材29からの付勢力によって、各クラッチ用転動体23は、ポケット26内の隣接する傾斜面27に押し付けられている。
 逆入力遮断クラッチ19の作用について図6A~図6Cを用いて説明する。図6Aの状態から、クラッチ用保持器22に対し、一方向に回転力が作用すると(本図中の矢印参照)、スイッチピン24と長孔28との間に形成された遊びの範囲でこのクラッチ用保持器22が空転する。すると、図6Bに示すように、その遊びがなくなって、長孔28の一端側の内面にスイッチピン24が当接する。このとき、クラッチ用保持器22に形成したポケット26の位置と、出力軸21に形成したカム面25の位置が空転角度の分だけずれ、これによってポケットで保持された2個のクラッチ用転動体23、23のうち、回転前方側にあるクラッチ用転動体23(23a)側において、外輪20の内周面とカム面25との間の隙間が狭まる。これに伴って、外輪20とカム面25との間にクラッチ用転動体23(23a)が係合した状態となる。
 その一方で、クラッチ用保持器22に形成した長孔28の一端側の内面が、スイッチピン24を前記一方向に押圧することにより、出力軸21がこの一方向に回転する。これにより、外輪20の内周面とカム面25との間の隙間が拡がって、外輪20とカム面25との間にあるクラッチ用転動体23(23a)の係合状態が軽減し、図6Cに示すように、出力軸21とクラッチ用保持器22は、同じ前記一方向にスムーズに回転する。クラッチ用保持器22が、前記一方向とは逆方向に回転したときは、他方のクラッチ用転動体23(23b)が係合に関与する点で相違するが、逆入力遮断クラッチ19の作用は上述したのと同様である。
 これに対し、クラッチ用保持器22が軸周りの一方向に回転しようとした際に、出力軸21に逆方向の回転力が作用すると、上記と同様に、スイッチピン24と長孔28との間に形成された遊びの範囲でこのクラッチ用保持器22が空転する。すると、図6Bに示すように、その遊びがなくなって、長孔28の一端にスイッチピン24が当接する。このとき、クラッチ用保持器22に形成したポケット26の位置と、出力軸21に形成したカム面25の位置が空転角度の分だけずれ、これによってポケットで保持された2個のクラッチ用転動体23、23のうち、回転前方側にあるクラッチ用転動体23(23a)側において、外輪20の内周面とカム面25との間の隙間が狭まる。これに伴って、外輪20とカム面25との間にクラッチ用転動体23(23a)が係合した状態となる。
 ここで、出力軸21に逆方向の回転力が作用していると、クラッチ用保持器22に形成した長孔28の一端側の内面が、スイッチピン24を前記一方向に押圧しても、この押圧によって出力軸21はこの一方向に回転することができない。このため、クラッチ用保持器22の一方向への回転力と、出力軸21の逆方向への回転力との両方によって、クラッチ用転動体23(23a)の係合がさらに強固となって、出力軸21とクラッチ用保持器22との間の軸周り逆向きの相対回転がロックされる。クラッチ用保持器22が前記一方向とは逆方向に回転し、出力軸21にクラッチ用保持器22の回転方向と逆方向の回転力が作用したときは、他方のクラッチ用転動体23(23b)が係合に関与する点で相違するが、逆入力遮断クラッチ19の作用は上述したのと同様である。
 本実施形態の構成では、減速機13の出力軸21に相当する減速機用保持器4と、逆入力遮断クラッチ19の入力軸に相当するクラッチ用保持器22とを一体に形成した。両保持器4、22を一体化することにより、減速機13の出力を直接逆入力遮断クラッチ19に入力することができ、回転力の伝達損失を防ぐとともに、逆入力遮断クラッチ19を内蔵したスタビライザー装置1の小型化を図ることができる。
 上記の実施形態はあくまでも一例であって、簡便かつコンパクトな構成で、車体のローリングを確実に軽減する、という本願発明の課題を解決し得る限りにおいて、各部材の形状や構成等について適宜変更を加えることもできる。
2a、2b スタビライザーバー
3 ハウジング
4 減速機用保持器
7 モータ
8 モータ回転軸
13 減速機
14 内歯車
15 減速機用転動体
16 内歯
19 逆入力遮断クラッチ
20 外輪
21 出力軸
22 クラッチ用保持器
23 クラッチ用転動体
24 スイッチピン
25 カム面
26 ポケット
27 傾斜面
28 長孔

Claims (5)

  1.  車両の左右車輪に接続される一対のスタビライザーバー(2a、2b)のうち、一方のスタビライザーバー(2a)と軸周りに一体に回転するハウジング(3)と、
     前記ハウジング(3)の内面に固定され、内周面に内歯(16)が形成された内歯車(14)と、
     偏心したモータ回転軸(8)を有し、前記一対のスタビライザーバー(2a、2b)の各スタビライザーバー(2a、2b)を軸周りに相対回転させるモータ(7)と、
     前記内歯(16)に係合する、前記内歯(16)の歯数よりも少ない数の減速機用転動体(15)と、
     前記減速機用転動体(15)を保持するとともに、前記一対のスタビライザーバー(2a、2b)のうち他方のスタビライザーバー(2b)と、軸周りに一体に回転する減速機用保持器(4)と、
    を有する減速機を備えたスタビライザー装置。
  2.  前記ハウジング(3)の内面に固定された外輪(20)と、
     外周面の一部に、所定の角度間隔で、軸心から表面までの距離が他所よりも相対的に短いカム面(25)が形成された、前記外輪(20)と同軸に設けられる出力軸(21)と、
     前記外輪(20)と前記出力軸(21)との間に介在して設けられるクラッチ用転動体(23)と、
     前記カム面(25)と同じ角度間隔で、周方向両端に前記外輪(20)側に向かうほど周方向幅を縮小する傾斜面(27)を有するポケット(26)が形成され、このポケット(26)に前記クラッチ用転動体(23)を2個ずつ保持するとともに、前記ポケット(26)とは異なる位置に周方向に沿う長孔(28)が形成され、前記減速機用保持器(4)の回転に伴って軸周りに回転するクラッチ用保持器(22)と、
     前記出力軸(21)の外周面から径方向外向きに突出して設けられ、先端が前記長孔(28)内に嵌り込むスイッチピン(24)と、
    を有する逆入力遮断クラッチ(19)をさらに備え、前記クラッチ用保持器(22)と前記出力軸(21)との間に軸周りに逆向きに回転力が作用すると、前記ポケット(26)の位置と前記カム面(25)の周方向位置が相対的にずれて、前記外輪(20)の内周面と前記出力軸(21)の外周面との間の隙間が狭まり、これに伴って前記クラッチ用転動体(23)が前記外輪(20)の内周面と前記出力軸(21)の外周面との間の隙間に挟み込まれて前記クラッチ用保持器(22)と前記出力軸(21)との間の軸周りの相対回転がロックされる請求項1に記載のスタビライザー装置。
  3.  前記減速機用保持器(4)と前記クラッチ用保持器(22)が一体に構成された請求項2に記載のスタビライザー装置。
  4.  前記モータ(7)の前記モータ回転軸(8)に、偏心によってアンバランスとなった重心を調整する機構を設けた請求項1から3のいずれか1項に記載のスタビライザー装置。
  5.  前記減速機(13)を多段に設けて、前記モータ(7)の回転数を減速するようにした請求項1から4のいずれか1項に記載のスタビライザー装置。
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