WO2015162756A1

WO2015162756A1 - 製品搬送装置

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Publication number: WO2015162756A1
Application number: PCT/JP2014/061571
Authority: WO
Inventors: 広衛川島; 泰行岩崎
Original assignee: オリオン機械工業株式会社
Priority date: 2014-04-24
Filing date: 2014-04-24
Publication date: 2015-10-29

Abstract

【課題】前段装置から順次搬送される製品を、交互に進行方向に対して正反方向にそれぞれ向きを変えて後段装置に搬送することが可能な製品搬送装置を提供する。【解決手段】製品搬送装置（１）は、外周面に周方向に沿って延びるカム溝（１２）を有する円筒状カム（２）と、該カム溝（１２）に沿って間隔を置いて複数配置され、該カム溝（１２）に沿って移動する各カムフォロア（３）と、各カムフォロア（３）の軸部（５０）にそれぞれ連結され、上面に製品が吸着される各サクションテーブル（４）とを備え、各サクションテーブル（４）が円筒状カム（２）の周りを回転すると共に、各カムフォロア（３）がカム溝（１２）に沿って移動すると、各サクションテーブル（４）自身が交互に正反方向にそれぞれ回転する。これにより、前段装置から順次搬送される製品を、交互に進行方向に対して正反方向にそれぞれ向きを変えて後段装置に搬送することができる。

Description

製品搬送装置

　本発明は、前段装置から順次搬送されてくる製品を、交互に進行方向に対して正反方向にそれぞれ向きを変えて後段装置に搬送する製品搬送装置に関するものである。

　一般に、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の製品は複数枚単位で積層された状態で包装されて流通している。そこで、その包装状態をコンパクトにするために、これらの製品は複数枚積層された状態で包装されている。しかしながら、これらの製品では、片側に厚手部分が偏在している場合があり、厚手部分を互いに同じ方向に重ねて包装すると、その包装状態がきれいな矩形状とならない等の問題があった。この問題を解決するために、前段装置から順次搬送されてくる製品を、その厚手部分が同一方向に指向しないように配列して、後段装置に搬送させる必要があった。

　そこで、前段装置から搬送されてくる製品に対して、その厚手部分が同一方向に指向しないように配列して後段装置に搬送する従来技術として特許文献１には、搬入された各被包装物の姿勢を保持して搬送する第１の搬送手段と、搬入された各被包装物を反転させて、前記第１の搬送手段で搬送される被包装物の厚手方向に、薄手方向が指向するように搬送する第２の搬送手段とを備えた整列装置が開示されている。

特開２００５－０８８９９４号公報

　しかしながら、前段装置から順次搬送される製品を、交互に進行方向に対して正反方向にそれぞれ向きを９０°変えることで、その厚手部分が同一方向に指向しないようにして後段装置に搬送したい、との要望があるが、上述した特許文献１に係る整列装置では、この要望を達成させることが不可能であり、採用することができない。

　本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、前段装置から順次搬送される製品を、交互に進行方向に対して正反方向にそれぞれ向きを変えて後段装置に搬送することが可能な製品搬送装置を提供することを目的とする。

　本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項１に記載した発明は、前段装置から順次搬送されてくる製品を、交互に進行方向に対して正反方向にそれぞれ向きを変えて後段装置に搬送する製品搬送装置であって、該製品搬送装置は、外周面に周方向に沿って延びるカム溝を有するカム部材と、該カム部材のカム溝に沿って間隔を置いて複数配置され、該カム溝に沿って移動する各カムフォロアと、前記各カムフォロアの軸部にそれぞれ連結され、上面に製品が吸着される各サクションテーブルと、を備え、前記各サクションテーブルが前記カム部材の周りを回転すると共に、前記各カムフォロアが前記カム溝に沿って移動する際、前記各サクションテーブル自体が交互に正反方向にそれぞれ回転することを特徴とするものである。
　請求項２の発明では、前記各カムフォロアの軸部は、前記各サクションテーブルと、その回転中心と偏心した位置にて連結されることを特徴とするものである。
　請求項１及び２の発明では、各サクションテーブルがカム部材の外周を周方向に回転すると共に、各サクションテーブル自体が交互に正反方向にそれぞれ回転するので、各サクションテーブル上の各製品が交互に正反方向にそれぞれ向きを変えて後段装置に搬送される。

　請求項３に記載した発明は、請求項１または２に記載した発明において、前記各カムフォロアは、前記軸部を回転自在に支持するベアリングを備え、前記ベアリングは、第１ベアリングと第２ベアリングとから構成され、前記第１ベアリングが、前記カム溝の対向する一対の対向面のうちいずれか一方の対向面に接触して、前記第２ベアリングが、一対の対向面のうちいずれか他方の対向面に接触することを特徴とするものである。
　請求項３の発明では、第１ベアリング及び第２ベアリングの摩耗を抑制することができ、耐久性を向上させることができる。

　請求項４に記載した発明は、請求項１～３のいずれかに記載した発明において、前記各サクションテーブルが、前記カム部材の周りを１８０°回転した時点で、前記各サクションテーブル自体が時計周り方向または反時計周り方向に９０°回転することを特徴とするものである。
　請求項４の発明では、交互に進行方向に対して正反方向にそれぞれ向きを９０°変えた各製品を後段装置へ容易に搬送することができる。

　本発明の製品搬送装置によれば、前段装置から順次搬送される製品を、交互に進行方向に対して正反方向にそれぞれ向きを変えて後段装置に搬送することができる。

図１は、本発明の実施の形態に係る製品搬送装置の断面図である。図２は、図１の製品搬送装置の要部断面図である。図３は、図１の製品搬送装置の正面図である。図４は、図１の製品搬送装置の構成である円形状支持板の環状溝に２つの仕切ブロックを配置した図であり、（ａ）は環状溝と反対側の面（一面）の平面図であり、（ｂ）は（ａ）のＡ－Ａ線に沿う断面図であり、（ｃ）は環状溝側の面（他面）の平面図である。図５は、図１の製品搬送装置の作用を説明するための図であり、各サクションテーブル自体が正反方向にそれぞれ回転する様子を示す図である。

　以下、本発明を実施するための形態を図１～図５に基づいて詳細に説明する。
　本発明の実施形態に係る製品搬送装置１は、図示しない前段装置から順次搬送されてくる製品Ｗを、交互に正反方向に９０°向きを変えて図示しない後段装置に搬送するものである。本発明の実施形態に係る製品搬送装置１は、図１及び図２に示すように、外周面に周方向に沿って延びるカム溝１２を有するカム部材としての円筒状カム２と、該円筒状カム２のカム溝１２に沿って複数配置され、カム溝１２に沿ってそれぞれ移動する各カムフォロア３と、各カムフォロア３の軸部にそれぞれ連結され、上面に製品Ｗが吸着される各サクションテーブル４とを概略備えている。なお、以下の説明において、説明の便宜上、図１及び図２の左側を一側として、右側を他側として説明する。

　図１及び図２に示すように、円筒状カム２は、その径方向中央部にベース支持軸７の小径部８が挿通する開口部１０を有している。円筒状カム２は、その他側面に略円形で所定深さを有する円形状凹部１１が形成される。円筒状カム２の外周面には、カム溝１２が周方向に沿って形成されている。カム溝１２は、一対の対向面１３、１３と底面１４とから構成される。カム溝１２のプロフィールは、周方向の所定範囲において周方向に対して傾斜するように設定される。カム溝１２のプロフィールの詳細は後で説明する。

　カム溝１２を構成する一対の対向面１３、１３は、径方向内側に位置する一対の内側対向面１３ａ、１３ａと、径方向外側に位置する一対の外側対向面１３ｂ、１３ｂとから構成される。一対の内側対向面１３ａ、１３ａと、一対の外側対向面１３ｂ、１３ｂとは軸方向の位置が互い若干相違している。一対の内側対向面１３ａ、１３ａ間の距離は、後述するカムフォロア３を構成する内側ベアリング５１（第１ベアリング）の外径よりも大きく、内側ベアリング５１は、その外輪が一対の内側対向面１３ａ、１３ａのうちいずれか一方の内側対向面１３ａ（図１及び図２では左側の対向面）だけに接触するようになる。また、一対の外側対向面１３ｂ、１３ｂ間の距離は、後述するカムフォロア３を構成する外側ベアリング５２（第２ベアリング）の外径よりも大きく、外側ベアリング５２は、その外輪が一対の外側対向面１３ｂ、１３ｂのうちいずれか他方の外側対向面１３ｂ（図１及び図２では右側の対向面）だけに接触するようになる。

　図１に示すように、ベース支持軸７には、その一端面から小径部８が軸方向に突設されて構成される。ベース支持軸７の周りにはその外周面と間隔を置いて円筒状支持体２０が同心状に配置される。円筒状支持体２０及びベース支持軸７は、図示しない支持本体により支持される。そして、ベース支持軸７と円筒状支持体２０との間には、円筒状回転軸２１が同心状に複数のベアリング２２により回転自在に支持される。該円筒状回転軸２１の他端部には、プーリ受２４を介してタイミングプーリ２３が連結される。該タイミングプーリ２３に、図示しない駆動モータからの回転力を伝達する図示しないタイミングベルトが巻回される。駆動モータの駆動により、円筒状回転軸２１はベース支持軸７を中心に回転するようになる。

　円筒状カム２の開口部１０にベース支持軸７の小径部８が挿通されて、円筒状カム２の円形状凹部１１の底面にベース支持軸７の一端面が位置決めされる。円筒状カム２の軸方向両側には、該円筒状カム２を挟むように円形状支持体２６と円環状支持体２７とが配置される。円形状支持体２６が一方側に配置され、円環状支持体２７が他方側に配置される。円形状支持体２６の外径と円環状支持体２７の外径とは略同一である。円環状支持体２７の開口部２８に円筒状回転軸２１の一端がそれぞれ挿通され、円環状支持体２７に円筒状回転軸２１の取付フランジ部２１ａが連結される。これにより、円環状支持体２７は、円筒状回転軸２１の回転に伴って回転するようになる。

　図１に示すように、円形状支持体２６の径方向中央部にはベース支持軸７の小径部８が挿通される挿通孔２９が形成される。円形状支持体２６の挿通孔２９に、円筒状カム２の開口部１０を挿通したベース支持軸７の小径部８が挿通される。この状態で、円形状支持体２６は、円筒状カム２と共にベース支持軸７に固定される。図４も参照して、円形状支持体２６は、その一面（円筒状カム２とは反対側の面）の外周部に、一方側に突設する円環状突設部３０が形成される。円形状支持体２６の他面（円筒状カム２側の面）には、その外周部に円環状に延びる環状溝３４が形成される。該環状溝３４は断面矩形状に形成される。該環状溝３４は円環状突設部３０の径方向範囲内に形成される。円形状支持体２６の環状溝３４は、円筒状カム２の外周面から外方に間隔を置いた位置に形成される。

　図４（ｃ）から解るように、環状溝３４内には、２つの仕切ブロック３７、３８が略１８０°間隔で配置される。環状溝３４内に各仕切ブロック３７、３８が密着する。各仕切ブロック３７、３８は、環状溝３４の一対の対向面３４ａ、３４ａに密着するように平面視円弧状に形成される。一方の仕切ブロック３７の高さ寸法は周方向に沿って同一であり、環状溝３４の深さ寸法と同一である。また、他方の仕切ブロック３８は環状溝３４の深さ寸法と同一である高さ寸法を有する範囲と、これよりも低い高さを有する範囲とが周方向中間位置を境としてそれぞれ形成される。他方の仕切ブロック３８の、環状溝３４の深さ寸法と同じ高さ寸法を有する範囲の周方向端部に挿通孔３８ａが貫通して設けられる。この結果、環状溝３４は、各仕切ブロック３７、３８により吸引溝３５と通気溝３６とに区画される。なお、他方の仕切ブロック３８は、その高さが低い範囲が吸引溝３５に臨むように配置される。

　図４（ａ）に示すように、円形状支持体２６の一面には、一方の仕切ブロック３７が近接する位置に吸引溝３５に連通する長円吸引孔３９が開口される。図１及び図３を参照して、この長円吸引孔３９を覆うように吸引ノズル体４０が円形状支持体２６の一面に連結される。該吸引ノズル体４０の吸引ノズル４０ａが吸引溝３５に連通する。該吸引ノズル４０ａに図示しないエア吸引装置が接続される。また、円形状支持体２６の一面には、他方の仕切ブロック３８が近接する位置に長円供給孔４２が開口される。長円供給孔４２は環状溝３４に連通する。他方の仕切ブロック３８に設けた挿通孔３８ａは、環状溝３４の最下位置に配置される。図１及び図３を参照して、この挿通孔３８ａにエアを供給する通気管４１が長円供給孔４２を介して接続される。該通気管４１に図示しないエア供給装置が接続される。

　図１に示すように、円形状支持体２６の環状溝３４には、複数のシール部材を介してシールリング４４が覆うように配置される。シールリング４４は所定幅の円環状に形成される。これにより、吸引ノズル４０ａからエアが吸引されると、円形状支持体２６に設けた吸引溝３５のみにエアが吸引されて吸引溝３５の負圧状態が維持される。後で詳述するが、この円形状支持体２６の吸引溝３５が、サクションテーブル４のテーブル本体６３の頂部に設けた複数の吸引孔６６と連通する。

　図１に示すように、シールリング４４には、周方向に沿って等間隔で複数の吸引孔４５（本実施形態では等間隔で１０箇所）が形成される。該吸引孔４５の内径は、環状溝３４の幅寸法に相当する。円環状支持体２７には、シールリング４４の各吸引孔４５と対応する位置に位置決め凹部４６（本実施形態では、周方向に等間隔を置いて１０箇所）がそれぞれ形成される。シールリング４４の各吸引孔４５と、円環状支持体２７の各位置決め凹部４６との間に支持ハウジング４７がそれぞれ図示しないボルトにより固定される。これにより、円筒状回転軸２１が回転すると、円環状支持体２７、各支持ハウジング４７及びシールリング４４がベース支持軸７を中心に回転する。

　図２に示すように、各支持ハウジング４７は直方体に形成される。各支持ハウジング４７には、円筒状カム２の径方向と同方向に延びる支持開口部４８が形成される。各支持ハウジング４７の支持開口部４８の周りの、シールリング４４側の側壁部に、円筒状カム２の軸方向と同方向に延び、支持開口部４８に連通する吸引開口部４９が形成される。各支持ハウジング４７の吸引開口部４９は、シールリング４４の各吸引孔４５に連通する。

　図２に示すように、円筒状カム２のカム溝１２には、そのカム溝１２に沿って複数のカムフォロア３（本実施形態では１０個）が配置されている。各カムフォロア３は、軸部５０と、軸部５０を回転自在に支持する内側ベアリング５１及び外側ベアリング５２とから構成される。内側ベアリング５１が第１ベアリングに相当する。外側ベアリング５２が第２ベアリングに相当する。内側ベアリング５１の外径と外側ベアリング５２の外径とは同一である。内側ベアリング５１が、カム溝１２の一対の内側対向面１３ａ、１３ａ間に配置され、一方、外側ベアリング５２が、カム溝１２の一対の外側対向面１３ｂ、１３ｂ間に配置される。上述しているように、内側ベアリング５１の外輪は、カム溝１２の一対の内側対向面１３ａ、１３ａのうちいずれか一方の内側対向面１３ａだけに接触する。一方、外側ベアリング５２の外輪は、カム溝１２の一対の外側対向面１３ｂ、１３ｂのうちいずれか他方の外側対向面１３ｂだけに接触する。

　各カムフォロア３の軸部５０は、円筒状カム２の外周面から外方に突出するように構成される。該突出した軸部５０にリンク部材５５が回転自在に連結される。該リンク部材５５は、全体的に円柱状体として構成される。該リンク部材５５は、支持ハウジング４７の支持開口部４８内に複数のベアリング５８を介して回転自在に支持される円柱部５６と、該円柱部５６の端部に一体的に接続され、カムフォロア３の軸部５０に回転自在に連結されるＬ字状連結部５７とからなる。

　円柱部５６には、その先端面の径方向中央から軸方向に向かって所定深さの軸方向吸引孔５９が形成される。円柱部５６には、その径方向に貫通して軸方向吸引孔５９に連通する径方向吸引孔６０が複数箇所（本実施形態では８箇所）形成される。円柱部５６の径方向吸引孔６０は、支持ハウジング４７の吸引開口部４９に連通する。また、Ｌ字状連結部５７の、円筒状カム２の軸方向と同方向に延びる連結部６１には、円筒状カム２の径方向と同方向に延びる連結孔６２が形成される。該連結孔６２に、カムフォロア３の軸部５０が回転自在に連結される。このリンク部材５５において、円柱部５６の径方向中心と、連結部６１の連結孔６２の径方向中心とは、径方向に相違する位置（偏心位置）に互いに形成される。

　リンク部材５５の円柱部５６の先端には、サクションテーブル４が相対回転不能に連結される。サクションテーブル４は、製品Ｗが吸着されるテーブル本体６３と、該テーブル本体６３とリンク部材５５の円柱部５６とを連結するテーブル連結体６４とからなる。テーブル本体６３は所定厚みを有する平面視略矩形状に形成される。テーブル本体６３の内部の大部分は空間６５で構成され、その頂部には内部空間６５と連通する複数の吸引孔６６が形成される。テーブル連結体６４は円筒状に形成されており、その開口６８とテーブル本体６３の内部空間６５とが連通される。さらに、テーブル連結体６４の開口６８が、リンク部材５５の円柱部５６に設けた軸方向吸引孔５９に連通する。

　各サクションテーブル４と各カムフォロア３との連結構造を図５に基づいて詳細に説明する。図５（ａ）に示すように、Ｎ番目のサクションテーブル４とカムフォロア３とは、当該サクションテーブル４が円筒状カム２の周方向に沿ってベース支持軸７を中心に回転して、カムフォロア３がカム溝１２に沿って移動する際、サクションテーブル４の中心（リンク部材５５の円柱部５６の径方向中心）が、カムフォロア３の軸部５０の径方向中心よりその位相が遅れるようにリンク部材５５により連結される。また、図５（ｂ）に示すように、Ｎ＋１番目のサクションテーブル４とカムフォロア３とは、当該サクションテーブル４が円筒状カム２の周方向に沿ってベース支持軸７を中心に回転して、カムフォロア３がカム溝１２に沿って移動する際、カムフォロア３の軸部５０の径方向中心が、サクションテーブル４の中心（リンク部材５５の円柱部５６の径方向中心）よりその位相が遅れるようにリンク部材５５により連結される。

　この結果、図５（ａ）に示すように、Ｎ番目のカムフォロア３に連結されるリンク部材５５の円柱部５６が、支持ハウジング４７の支持開口部４８内で反時計周り方向に回転（当該カムフォロア３の軸部５０を中心に反時計周り方向に回転）することで、サクションテーブル４自体が反時計周り方向に回転する。また、図５（ｂ）に示すように、次のＮ＋１番目のカムフォロア３に連結されるリンク部材５５の円柱部５６が、支持ハウジング４７の支持開口部４８内で時計周り方向に回転（当該カムフォロア３の軸部５０を中心に時計周り方向に回転）することで、サクションテーブル４自体が時計周り方向に回転するようになる。

　そして、円筒状カム２のカム溝１２のプロフィールは、周方向の所定範囲において周方向に対して傾斜するように設定されるが、詳細なプロフィールは、各カムフォロア３がカム溝１２に沿って１８０°回転した時点で、各カムフォロア３に連結される各リンク部材５５の円柱部５６が、支持ハウジング４７の支持開口部４８内で時計周り方向または反時計周り方向に９０°回転するように設定される。

　次に、本発明の実施形態に係る製品搬送装置１の作用を説明する。
　まず、エア吸引装置を駆動させることで、円形状支持体２６の吸引溝３５が吸引され、ひいては各サクションテーブル４のテーブル本体６３の頂部に設けた各吸引孔６６から吸引される。
　次に、円筒状回転軸２１が、駆動モータの駆動によりベース支持軸７を中心に回転すると、円環状支持体２７が各サクションテーブル４と共にベース支持軸７を中心に回転し始めて、各カムフォロア３が円筒状カム２のカム溝１２に沿って移動し始める。

　次に、各サクションテーブル４が頂部に到達した時点で、前段装置から順次搬送されてきた製品Ｗが各サクションテーブル４上に順次吸着される。この時、各製品Ｗは厚手部分が進行方向前側または後側に位置した状態で各サクションテーブル４上に吸着される。

　次に、各サクションテーブル４がベース支持軸７を中心に回転している最中、図５（ａ）に示すように、Ｎ番目のサクションテーブル４の中心（リンク部材５５の円柱部５６の径方向中心）は、円筒状カム２のカム溝１２に沿って移動するカムフォロア３の軸部５０の径方向中心よりもその位相が遅れて移動するために、リンク部材５５の円柱部５６が支持ハウジング４７の支持開口部４８内を反時計周り方向に回転し始め、ひいてはサクションテーブル４が製品Ｗと共に反時計周り方向に回転し始める。図５（ｂ）に示すように、その次のＮ＋１個目のサクションテーブル４の中心（リンク部材５５の円柱部５６の径方向中心）は、円筒状カム２のカム溝１２に沿って移動するカムフォロア３よりもその位相が速まって移動するために、リンク部材５５の円柱部５６が支持ハウジング４７の支持開口部４８内を時計周り方向に回転し始めて、ひいてはサクションテーブル４が製品Ｗと共に時計周り方向に回転し始める。なお、円筒状回転軸２１が、ベース支持軸７を中心に１８０°回転するまでは、各サクションテーブル４は頂部の吸引孔６６からの吸引状態は維持されるために、各サクションテーブル４上の製品Ｗが吸着された状態が維持される。

　次に、Ｎ番目のサクションテーブル４が、ベース支持軸７を中心に１８０°回転した時点で、Ｎ番目のサクションテーブル４自体が反時計周り方向に９０°回転すると共に、他方の仕切ブロック３８に備えた通気管４１からのエアの供給により、Ｎ番目のサクションテーブル４上の製品Ｗに対する吸引状態が解除され、当該製品Ｗが反時計周り方向に９０°回転した状態（製品Ｗの向きを反時計周り方向に９０°変えた状態）でサクションテーブル４上から離れて後段装置に搬送される。すなわち、Ｎ番目の製品Ｗは、例えばその厚手部分が進行方向に対して反時計周り方向に９０°向きを変えた状態で後段装置に搬送される。

　次に、Ｎ＋１個目のサクションテーブル４が、ベース支持軸７を中心に１８０°回転した時点で、Ｎ＋１個目のサクションテーブル４自身が時計周り方向に９０°回転すると共に、他方の仕切ブロック３８に備えた通気管４１からのエアの供給により、Ｎ＋１番目のサクションテーブル４上の製品Ｗに対する吸引状態が解除されるために、当該製品Ｗが時計周り方向に９０°回転した状態（製品Ｗの向きを時計周り方向に９０°変えた状態）でサクションテーブル４上から離れて後段装置に搬送される。すなわち、Ｎ＋１番目の製品Ｗは、例えばその厚手部分が進行方向に対して時計周り方向に９０°向きを変えた状態で後段装置に搬送される。

　そして、この作用が繰り返し実行されることで、本製品搬送装置１により各製品Ｗが、交互に進行方向に対して正反方向にそれぞれ向きを９０°変えた状態で後段装置に搬送されるようになる。

　以上説明したように、本発明の実施形態に係る製品搬送装置１は、外周面に周方向に沿ってカム溝１２を有する円筒状カム２と、該円筒状カム２のカム溝１２に沿って間隔を置いて複数配置され、カム溝１２に沿って移動する各カムフォロア３と、各カムフォロア３の軸部５０にリンク部材５５を介してそれぞれ連結され、上面に製品Ｗが吸着される各サクションテーブル４とを備えている。さらに、本製品搬送装置１では、Ｎ番目のサクションテーブル４とカムフォロア３との連結は、サクションテーブル４が円筒状カム２の周方向に沿って回転して、カムフォロア３がカム溝１２に沿って移動する際、サクションテーブル４の中心がカムフォロア３の軸部５０の径方向中心よりその位相が遅れるようにリンク部材５５により連結する。一方、Ｎ＋１番目のサクションテーブル４とカムフォロア３との連結は、カムフォロア３の軸部５０の径方向中心がサクションテーブル４の中心よりその位相が遅れるようにリンク部材５５により連結する。この結果、各サクションテーブル４が円筒状カム２の周りを回転すると共に、各カムフォロア３がカム溝１２に沿って移動する際、各サクションテーブル４自身が交互に正反方向にそれぞれ回転することができる。これにより、本製品搬送装置１により前段装置から順次搬送されてきた各製品Ｗを、交互に進行方向に対して正反方向にそれぞれ向きを変えた状態で後段装置に搬送することができる。

　本製品搬送装置１では、各カムフォロア３の軸部５０は、内側ベアリング５１及び外側ベアリング５２により回転自在に支持されており、内側ベアリング５１が、カム溝１２の対向する一対の内側対向面１３ａ、１３ａのうちいずれか一方の内側対向面１３ａだけに接触して、外側ベアリング５２が、カム溝１２の対向する一対の外側対向面１３ｂ、１３ｂのうちいずれか他方の外側対向面１３ｂだけに接触するように構成されている。これにより、内側ベアリング５１及び外側ベアリング５２の摩耗を抑制することができ、耐久性を向上させることができる。

１　製品搬送装置，２　円筒状カム（カム部材），３　カムフォロア，４　サクションテーブル，１２　カム溝，５０　軸部，５１　内側ベアリング（第１ベアリング），５２　外側ベアリング（第２ベアリング），１３　対向面，１３ａ　内側対向面，１３ｂ　外側対向面，Ｗ　製品

Claims

　前段装置から順次搬送されてくる製品を、交互に進行方向に対して正反方向にそれぞれ向きを変えて後段装置に搬送する製品搬送装置であって、
　該製品搬送装置は、
　外周面に周方向に沿って延びるカム溝を有するカム部材と、
　該カム部材のカム溝に沿って間隔を置いて複数配置され、該カム溝に沿って移動する各カムフォロアと、
　前記各カムフォロアの軸部にそれぞれ連結され、上面に製品が吸着される各サクションテーブルと、を備え、
　前記各サクションテーブルが前記カム部材の周りを回転すると共に、前記各カムフォロアが前記カム溝に沿って移動する際、前記各サクションテーブル自身が交互に正反方向にそれぞれ回転することを特徴とする製品搬送装置。
　前記各カムフォロアの軸部は、前記各サクションテーブルと、その回転中心と偏心した位置にて連結されることを特徴とする請求項１に記載の製品搬送装置。
　前記各カムフォロアは、前記軸部を回転自在に支持するベアリングを備え、
　前記ベアリングは、第１ベアリングと第２ベアリングとから構成され、
　前記第１ベアリングが、前記カム溝の対向する一対の対向面のうちいずれか一方の対向面に接触して、前記第２ベアリングが、一対の対向面のうちいずれか他方の対向面に接触することを特徴とする請求項１または２に記載の製品搬送装置。
　前記各サクションテーブルが、前記カム部材の周りを１８０°回転した時点で、前記各サクションテーブル自身が時計周り方向または反時計周り方向に９０°回転することを特徴とする請求項１～３のいずれかに記載の製品搬送装置。