WO2015141784A1 - 重合性化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
薄層化の方法としては、フィルム基材に低分子重合性化合物を含有する重合性組成物を塗布することにより位相差板を作成する方法が近年有力視されている。そして、優れた波長分散性を有する低分子重合性化合物又はそれを用いた重合性組成物の開発が多く行われている(例えば、特許文献7~24)。
また、光学部材に使用される化合物に、ハロゲン、アルカリ等のイオン性不純物が含有されていると、光学的な欠陥を生じるため、重合性化合物を製造する過程でイオン性不純物の含有量を低減させることも必須の課題となっている。
本発明は、上記式(I)で示される重合性化合物を、高純度で、収率よく、工業的に有利に製造する方法を提供することを目的とする。
(1)有機溶媒中、塩基存在下、下記式(II)
工程(1)で得られた反応液に、下記式(IV)
Rは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1~20の有機基を表す。
RXは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数1~6のアルキルチオ基、一置換アミノ基、二置換アミノ基又は、-C(=O)-O-R3を表す。ここで、R3は、前記R1、R2と同じ意味を表す。複数のRX同士は、すべて同一であっても、相異なっていてもよく、環を構成する任意のC-RXは窒素原子に置き換えられていてもよい。)で示される化合物、及び酸性水溶液を添加して反応を行う工程(2)を有する、下記式(I)
で示される重合性化合物の製造方法。
(2)前記式(IV)で表される化合物が、式(IV)中、Rが、置換基を有していてもよい炭素数1~20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1~20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数1~20のアルキニル基、置換基を有していてもよい炭素数6~18の芳香族基、又は、置換基を有していてもよい炭素数4~18の複素環式芳香族基の化合物である、(1)に記載の製造方法。
(4)前記酸性水溶液の酸成分が、無機酸又は炭素数1~20の有機酸である、(1)~(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5)前記酸性水溶液の酸成分が、塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、スルホン酸類、スルフィン酸類、ギ酸、酢酸及びシュウ酸からなる群から選ばれる少なくとも一種である、(1)~(4)のいずれかに記載の製造方法。
本発明の製造方法は、反応を連続的に行うものであるため、操作が簡便で、経済的にも優れている。
なお、本明細書において、「置換基を有していてもよい」とは、「無置換又は置換基を有する」という意味である。
本発明は、有機溶媒中、塩基存在下、下記式(II)で示される化合物(以下、「化合物(II)」ということがある。)と、下記式(V)で示される2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド(以下、「化合物(V)」ということがある。)を反応させて、下記式(III)で表される化合物(以下、「化合物(III)」ということがある。)を含む反応液を得る工程(1)、及び、工程(1)で得られた反応液に、下記式(IV)で示される化合物(以下、「化合物(IV)」ということがある。)、及び酸性水溶液を添加して、反応させる工程(2)、を有することを特徴とする、下記式(I)で示される重合性化合物(以下、「重合性化合物(I)」ということがある。)の製造方法である。
工程(1)は、有機溶媒中、塩基の存在下、化合物(II)と化合物(V)とを反応させて化合物(III)を含む反応液を得る工程である。
化合物(II)において、前記式(II)中、Aは、水素原子、メチル基又は塩素原子を表し、水素原子であるのが好ましい。
Lは脱離基を表す。脱離基としては、水酸基;塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;メタンスルホニルオキシ基、p-トルエンスルホニルオキシ基、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基、カンファースルホニルオキシ基等の有機スルホニルオキシ基;等が挙げられる。これらの中でも、低コストで、収率よく目的物が得られる観点から、ハロゲン原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
nは1~20のいずれかの整数を表す。nとしては、2~8の整数が好ましく、6であるのがより好ましい。
なお、化合物(II)の異なる2種〔化合物(II-1)、化合物(II-2)〕を用い、下記に示すように、段階的に反応を行えば、左右に異なる基を有する化合物(III-1)を得ることができる。すなわち、化合物(V)の1モルに、化合物(II-1)の1モルを反応させた後、化合物(II-2)の1モルを反応させ、化合物(III-1)を得ることができる。下記式中、Lはそれぞれ前記と同じ意味を表す。A1、A2は、Aと同じ意味を表し、n1、n2は、nと同じ意味を表すが、A1とA2、又は、n1とn2は相違する。また、下記式(II-1)、(II-2)において、Lは互いに同一であっても、相異なっていてもよい。
塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対し、通常1~3モルである。
また、式(II)で示される化合物において、Lが水酸基である場合には、N,N-ジシクロヘキシルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等の脱水縮合剤の存在下に反応させることもできる。
これらの中でも、収率よく目的物が得られる観点から、アミド系溶媒、エーテル系溶媒等の極性溶媒が好ましい。
反応時間は、反応規模にもよるが、通常、数分から数時間である。
得られる反応液は、上記温度を保ったまま、洗浄・抽出操作等することなく、そのまま次の工程(2)に供される。
例えば、化合物(II)のうち、Lがハロゲン原子(hal)である化合物は、下記の反応式に示す方法により製造することができる。
すなわち、先ず、前記式(1)で表されるトランス-1,4-シクロヘキサンジカルボン酸(化合物(1))に、式(2)で表されるスルホニルクロライドを、トリエチルアミン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン等の塩基存在下で反応させる。
次いで、得られた反応混合物に、化合物(3)と、トリエチルアミン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン等の塩基を加えて反応を行うことで、式(II-a)で表される化合物を得る。
スルホニルクロライドの使用量は、化合物(1)1当量に対して、通常0.5~1.0当量である。
化合物(3)の使用量は、化合物(1)1当量に対して、通常0.5~1.0当量である。
塩基の使用量は、化合物(1)1当量に対して、通常1.0~2.5当量である。
反応温度は、20~30℃であり、反応時間は反応規模等にもよるが、数分から数時間である。
その後、得られた式(II-a)で表される化合物に、塩化チオニル、臭化チオニル、塩化スルフリル等のハロゲン化剤を作用させることにより、式(II-b)で表される化合物を得ることができる。
また、式(II-b)で表される化合物を得る反応に用いる溶媒としては、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセタミド等のアミド系溶媒;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒;これらの2種以上からなる混合溶媒;等が挙げられる。
溶媒の使用量は、特に限定されず、用いる化合物の種類や反応規模等を考慮して適宜定めることができるが、化合物(1)1gに対し、通常1~50gである。
工程(2)は、前記工程(1)で得られた反応液に、化合物(IV)及び酸性水溶液を添加して、化合物(III)と化合物(IV)とを反応させる工程である。
この反応により、目的とする重合性化合物(I)を、高収率、高純度で得ることができる。
炭素数3~20のシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
炭素数2~20のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基、ブテニル基等が挙げられる。
炭素数2~20のアルキニル基としては、プロピニル基、ブチニル基等が挙げられる。
炭素数6~20の芳香族基としては、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基等が挙げられる。
複素環式芳香族基としては、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、ピペリジル基、キノリル基、イソキノリル基、ピリミジル基、トリアジニル基が挙げられる。
R3の置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基としては、R1等の置換基を有していてもよい炭素数1~10のアルキル基として例示したのと同様のものが挙げられる。
これらの中でも、RXは、水素原子であるのが好ましい。
化合物(IV)の使用量は、化合物(III)との割合が、(化合物(III):化合物(IV))のモル比で、1:1~1:2、好ましくは1:1~1:1.5となる量である。
酸性水溶液の酸成分としては、塩酸、硫酸、リン酸、炭酸、ホウ酸、過塩素酸、硝酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、シュウ酸、クエン酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸類;p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、10-カンファースルホン酸等のスルホン酸類;ベンゼンスルフィン酸等のスルフィン酸類;等の有機酸が挙げられる。これらは一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、収率よく目的物が得られる観点から、無機酸、炭素数1~20の有機酸が好ましく、塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、スルホン酸類、スルフィン酸類、ギ酸、酢酸、シュウ酸が好ましく、塩酸、スルホン酸類が特に好ましい。
酸性水溶液の濃度は、0.1モル/リットル~2モル/リットルであるのが好ましい。
水非混和性有機溶媒としては、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル等のエステル類;塩化メチレン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の飽和炭化水素類;ジエチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;等が挙げられる。
また、反応液が2層に分離しない場合には、必要に応じて、水(食塩水)及び水非混和性有機溶媒を添加し、分液して有機層を分取する。
いずれの場合にも、得られた有機層を有機合成化学における通常の後処理操作を行い、所望により、沈澱法、再結晶法、蒸留法、カラムクロマトグラフィー等の公知の分離・精製手段を施すことにより、目的とする化合物(I)を単離することができる。
ここで用いられる吸着剤としては、活性炭、シリカゲル(主成分SiO2)、合成吸着剤(主成分MgO、Al2O3、SiO2)、活性白土、アルミナ、イオン交換樹脂、吸着樹脂等が挙げられる。
濾過助剤としては珪藻土、シリカゲル(主成分SiO2)、合成ゼオライト、パーライト、ラジオライト等が挙げられる。
後者の方法で用いる貧溶媒としては、水;メタノール、エタノール等のアルコール類;等が挙げられる。
再結晶法は、得られた(粗)結晶を、少量の溶媒に溶かし(溶け残りがあるようにする)、このものを加熱して完全に溶かし、熱時ろ過して不溶物を除去し、その後、ろ液を冷却して、結晶を析出させる方法である。
再結晶に用いる溶媒としては、沈澱法で例示した貧溶媒と、テトラヒドロフラン等のエーテル類が挙げられる。
また、再結晶溶媒に、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール等の酸化防止剤を添加することも、高純度品を得る上で好ましい。酸化防止剤の添加量は、目的物の結晶100gに対して、1~500mgである。
すなわち、式(4)で表される化合物とヒドラジン化合物(5)を、適当な溶媒中、(化合物(4):ヒドラジン化合物(5))のモル比で、1:1~1:20、好ましくは1:2~1:10で反応させることで、化合物(IV)を得ることができる。
これらの中でも、アルコール類、エーテル類、及びアルコール類とエーテル類の混合溶媒が好ましい。
これらの塩基の使用量は、化合物(6)に対して、通常1~8当量である。
非プロトン性極性溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、2-ペンタノン、2-ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等のエステル系溶媒;ジエチルスルホン、ジフェニルスルホン等のスルホン系溶媒;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒;N,N,N’,N’-テトラメチルエチレンジアミン、N,N-ジメチルアニリン等のアミン系溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒;1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等の尿素系溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒;ニトロメタン、ニトロベンゼン等のニトロ化合物;等が挙げられる。これらの溶媒はそれぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、反応は、窒素気流中等不活性雰囲気下で行うのが好ましい。
得られた反応液に、4-(ジメチルアミノ)ピリジン 3.2g(26.2mmol)、及び、4-(6-アクリロイルオキシ-ヘクス-1-イルオキシ)フェノール(DKSH社製)69g(0.26mol)を加え、再度反応器を水浴に浸して反応液内温を15℃とした。そこへ、トリエチルアミン 31.7g(0.31mmol)を、反応液内温を20~30℃に保持しながら、30分間かけて滴下し、滴下終了後、全容を25℃でさらに2時間攪拌した。反応終了後、反応液に蒸留水4000mlと飽和食塩水500mlを加え、酢酸エチル1000mlで2回抽出した。有機層を集め、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ別した。ロータリーエバポレーターにてろ液から溶媒を蒸発除去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(THF:トルエン=1:9(体積比、以下にて同じ。))により精製することで、白色固体として中間体Aを70.6g得た。収率65%。
目的物の構造は1H-NMRで同定した。
目的物の構造は1H-NMRで同定した。
温度計を備えた3口反応器内で、窒素気流中、2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド4.13g(29.9mmol)、トリエチルアミン7.62g(75.4mmol)を150gのTHFに溶解させ、得られた溶液を10℃以下まで冷却した。この溶液に、ステップ3で合成した中間体Cのトルエン150g溶液を、反応温度を10℃以下に保持しながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、さらに、全容を5~10℃で1時間撹拌した(工程(1))。反応液は、反応によって生成したトリエチルアミンの塩酸塩が析出するためクリーム状となった。
反応終了後、反応液を25℃まで冷却し、酢酸エチル300g、10重量%食塩水300gを加えて分液操作を行った。得られた有機層はさらに2重量%の食塩水300gで2回洗浄した。
得られた有機層から、総重量の約15%をエバポレーターにて抜き出して濃縮した。この溶液を25℃にした後、ここに、メタノール300g、水60gの混合溶媒をゆっくりと滴下した。その後、10℃まで冷却して結晶を析出させ、ろ過により結晶を得た。
得られた結晶に、THF240g、メタノール240g、及び、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール20mgを加え、全容を50℃に昇温して均一な溶液とした。この溶液を50℃にて熱時ろ過し、得られたろ液をゆっくりと10℃まで冷却し、再結晶を行った。ろ過により結晶を得、真空乾燥機にて乾燥して、化合物1を25.8g得た(収率:73.7%)。
目的物の構造は1H-NMRで同定した。
実施例1のステップ4において、1.0規定の塩酸水溶液30gの代わりに、1.0mol/Lのメタンスルホン酸水溶液30gを用いた以外は、実施例1と同様にして、化合物1を24.8g得た(収率:70.9%)。
実施例1のステップ4において、1.0規定の塩酸水溶液30gの代わりに、1.0mol/Lのカンファースルホン酸水溶液30gを用いた以外は、実施例1と同様にして、化合物1を25.0g得た(収率:71.4%)。
実施例3において、ステップ1~5は同様に行い、ステップ5の後(ステップ6の再結晶を行わず)、析出した結晶を得、真空乾燥機にて乾燥して、化合物1を26.3g得た(収率:75.1%)。
実施例3において、ステップ1~4は同様に行い、ステップ4で洗浄後に得られた有機層を濃縮して固体を析出させた。得られた固体に、実施例1のステップ6と同様にして、THF240g、メタノール240g、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール20mgを加え、全容を50℃に昇温して均一な溶液とした。その溶液を50℃にて熱時ろ過をした。得られたろ液をゆっくりと10℃まで冷却して再結晶を行った。ろ過により結晶を得、真空乾燥機にて乾燥して、化合物1を25.1g得た(収率:71.7%)。
実施例1において、ステップ1、2は同様に行い、ステップ3において、温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体A 30g(71.7mmol)、クロロホルム300g、及びN,N-ジメチルホルムアミド5.5gを加えて、10℃以下に冷却した。そこへ、塩化チオニル8.96g(75.3mmol)を、反応温度を10℃以下に保持しながら滴下した。滴下終了後、反応液を25℃にして1時間撹拌した。反応終了後、エバポレーターにて反応液の量が半分になるまで濃縮した。その後、抜き出した量と同じ量のクロロホルムを加えて、エバポレーターにて反応液の量が半分になるまで濃縮した。この操作を3回繰り返すことにより、中間体Cのクロロホルム溶液を得た。
また、ステップ4において、温度計を備えた3口反応器内で、窒素気流中、2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド4.13g(29.9mmol)、トリエチルアミン7.62g(75.4mmol)をクロロホルム150gに溶解させ、得られた溶液を10℃以下まで冷却した。この溶液に、ステップ3で合成した中間体Cのクロロホルム150g溶液を、反応温度を10℃以下に保持しながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、さらに、全容を5~10℃で1時間撹拌した(工程(1))。反応液は透明な均一溶液となった。
反応終了後、10℃以下に保持しながら、反応液に、前記ステップ2で合成した中間体B 9.7g(38.9mmol)、及び1.0規定の塩酸水溶液30gを加えた。その後、反応液を40℃に昇温して3時間反応を行った(工程(2))。
反応終了後、反応液を25℃まで冷却し、分液操作を行った。得られた有機層は特に洗浄を実施することなく次ステップで用いた。
次いで、実施例1のステップ5、6と同様にして沈殿、再結晶操作を行い、化合物1を24.5g得た。(収率:70.0%)
実施例1において、ステップ1、2は同様に行い、ステップ3において、温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体A 30g(71.7mmol)、酢酸ブチル300g、及びN,N-ジメチルホルムアミド5.5gを加えて、10℃以下に冷却した。そこへ、塩化チオニル8.96g(75.3mmol)を、反応温度を10℃以下に保持しながら滴下した。滴下終了後、反応液を25℃に戻して1時間撹拌した。反応終了後、エバポレーターにて反応液の量が半分になるまで濃縮した。その後、抜き出した量と同じ量の酢酸ブチルを加えて、エバポレーターにて反応液の量が半分になるまで濃縮した。この操作を3回繰り返すことにより、中間体Cの酢酸ブチル溶液を得た。
また、ステップ4において、温度計を備えた3口反応器内で、窒素気流中、2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド4.13g(29.9mmol)、トリエチルアミン7.62g(75.4mmol)を酢酸ブチル150gに溶解させ、得られた溶液を10℃以下まで冷却した。この溶液に、ステップ3で合成した中間体Cの酢酸ブチル150g溶液を、反応温度を10℃以下に保持しながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、さらに、全容を5~10℃で1時間撹拌した(工程(1))。反応液は透明な均一溶液となった。
反応終了後、10℃以下に保持しながら、反応液に、前記ステップ2で合成した中間体B 9.7g(38.9mmol)、及び1.0規定の塩酸水溶液30gを加えた。その後、反応液を50℃に昇温して3時間反応を行った(工程(2))。50℃に昇温した段階で、析出したトリエチルアミンの塩酸塩は溶解して、酢酸ブチルと水の透明な2層系の溶液となった。
反応終了後、反応液を25℃まで冷却し、分液操作を行った。得られた有機層は特に洗浄を実施することなく次ステップで用いた。
次いで、実施例1のステップ5、6と同様にして沈殿、再結晶操作を行い、化合物1を24.3g得た。(収率:69.4%)
実施例1において、ステップ1、2は同様に行い、ステップ3において、温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体A 30g(71.7mmol)及びシクロペンチルメチルエーテル(CPME)300g、N,N-ジメチルホルムアミド5.5gを加えて、10℃以下に冷却した。そこへ、塩化チオニル8.96g(75.3mmol)を、反応温度を10℃以下に保持しながら滴下した。滴下終了後、反応液を25℃に戻して1時間撹拌した。反応終了後、エバポレーターにて反応液の量が半分になるまで濃縮した。その後、抜き出した量と同じ量のCPMEを加えて、エバポレーターにて反応液の量が半分になるまで濃縮した。この操作を3回繰り返すことにより、中間体CのCPME溶液を得た。
また、ステップ4において、温度計を備えた3口反応器内で、窒素気流中、2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド4.13g(29.9mmol)、トリエチルアミン7.62g(75.4mmol)を150gのTHFに溶解させ、得られた溶液を10℃以下まで冷却した。この溶液に、ステップ3で合成した中間体CのCPME150g溶液を、反応温度を10℃以下に保持しながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、さらに、全容を5~10℃で1時間撹拌した(工程(1))。反応液は、反応によって生成したトリエチルアミンの塩酸塩が析出するためクリーム状となった。
反応終了後、10℃以下に保持しながら、反応液に、前記ステップ2で合成した中間体B 9.7g(38.9mmol)、及び1.0規定の塩酸水溶液30gを加えた。その後、反応液を45℃に昇温して4時間反応を行った(工程(2))。45℃に昇温した段階で、析出したトリエチルアミンの塩酸塩は溶解して、CPMEと水の透明な2層系の溶液となった。
反応終了後、反応液を25℃まで冷却し、分液操作を行った。
次いで、実施例1のステップ5、6と同様にして沈殿、再結晶操作を行い、化合物1を24.1g得た。(収率:68.9%)
実施例1において、ステップ1、2は同様に行い、ステップ3において、温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体A 30g(71.7mmol)、及びCPME300g、N,N-ジメチルホルムアミド5.5gを加えて、10℃以下に冷却した。そこへ、塩化チオニル8.96g(75.3mmol)を、反応温度を10℃以下に保持しながら滴下した。滴下終了後、反応液を25℃に戻して1時間撹拌した。反応終了後、エバポレーターにて反応液の量が半分になるまで濃縮した。その後、抜き出した量と同じ量のCPMEを加えて、エバポレーターにて反応液の量が半分になるまで濃縮した。この操作を3回繰り返すことにより、中間体CのCPME溶液を得た。
また、ステップ4において、温度計を備えた3口反応器内で、窒素気流中、2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド4.13g(29.9mmol)、トリエチルアミン7.62g(75.4mmol)をクロロホルム150gに溶解させ、得られた溶液を10℃以下まで冷却した。この溶液に、ステップ3で合成した中間体CのCPME150g溶液を、反応温度を10℃以下に保持しながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、さらに、全容を5~10℃で1時間撹拌した(工程(1))。反応液は、反応によって生成したトリエチルアミンの塩酸塩が析出するため懸濁していた。
反応終了後、10℃以下に保持しながら、反応液に、前記ステップ2で合成した中間体B 9.7g(38.9mmol)、及び1.0規定の塩酸水溶液30gを加えた。その後、反応液を40℃に昇温して3時間反応を行った(工程(2))。40℃に昇温した段階で、析出したトリエチルアミンの塩酸塩は溶解して、CPMEとクロロホルムからなる有機層と水の透明な2層系の溶液となった。
反応終了後、反応液を25℃まで冷却し、分液操作を行った。
次いで、実施例1のステップ5、6と同様にして沈殿、再結晶操作を行い、化合物1を24.9g(収率:71.2%)得た。
実施例1において、ステップ1、2は同様に行い、ステップ3において、温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、前記ステップ1で合成した中間体A 30g(71.7mmol)及びクロロホルム300g、N,N-ジメチルホルムアミド10.5gを加えて、10℃以下に冷却した。そこへ、塩化チオニル8.96g(75.3mmol)を、反応温度を10℃以下に保持しながら滴下した。滴下終了後、反応液を25℃に戻して1時間撹拌した。反応終了後、エバポレーターにて反応液の量が四分の一になるまで濃縮した。その後、クロロホルム75gを加えて、中間体のクロロホルム溶液を得た。
また、ステップ4において、温度計を備えた3口反応器内で、窒素気流中、2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド4.13g(29.9mmol)、トリエチルアミン18.1g(179mmol)を150gのクロロホルムに溶解させ、得られた溶液を10℃以下まで冷却した。この溶液に、ステップ3で合成した中間体Cのクロロホルム150g溶液を、反応温度を10℃以下に保持しながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、さらに、全容を5~10℃で1時間撹拌した(工程(1))。反応液は透明な均一溶液となった。
反応終了後、10℃以下に保持しながら、反応液に、前記ステップ2で合成した中間体B 9.7g(38.9mmol)、及び1.0規定の塩酸水溶液118gを加えた。その後、反応液を40℃に昇温して3時間反応を行った(工程(2))。
反応終了後、分液操作を行った。得られた有機層は特に洗浄を実施することなく次ステップで用いた。
得られた有機層に、ろ過助剤(商品名:ロカヘルプ#479、三井金属鉱業社製)1.5gを加え、30分撹拌した後、ロカヘルプ#479をろ別した。次いで、得られた反応液を濃縮し、総重量の約35%をエバポレーターにて抜き出した。この溶液を25℃にした後、メタノール780g中へゆっくりと滴下した。その後、30分撹拌して結晶を析出させ、ろ過により結晶を得た。
得られた結晶に、THF195g、ろ過助剤(商品名:ロカヘルプ#479、三井金属鉱業社製)1.5g、及び、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール300mgを加えて、全容を30分撹拌した後、ろ過助剤をろ別した。この溶液をメタノール300g中へゆっくりと滴下した。その後、30分撹拌して結晶を析出させ、ろ過により結晶を得、真空乾燥機にて乾燥して、化合物1を26.7g得た(収率:76.3%)。
実施例1において、ステップ1~3は同様に行い、ステップ4において、温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド4.13g(29.9mmol)、トリエチルアミン7.62g(75.4mmol)を150gのTHFに溶解させ、得られた溶液を10℃以下まで冷却した。この溶液に、中間体Cのトルエン溶液を、反応温度を10℃以下に保持しながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、反応液を10℃以下のままで1時間さらに撹拌した。反応液は、反応によって生成したトリエチルアミンの塩酸塩が析出するためクリーム状となった。反応終了後、反応液を10℃以下に保持したまま、前記ステップ2で合成した中間体B 9.7g(38.9mmol)を加え、さらにカンファースルホン酸700mgを固体のまま加えた。その後、反応液を40℃に昇温して5時間反応を行った。40℃に昇温した段階でも、析出していたトリエチルアミンの塩酸塩は溶解せず、クリーム状のままだった。反応終了後、25℃まで冷却し、酢酸エチル300g、10重量%食塩水300gを加えて分液操作を行った。得られた有機層はさらに2重量%の食塩水300gで2回洗浄を行った。
次いで、実施例1のステップ5、6と同様にして沈殿、再結晶操作を行い、化合物1を23.5g得た(収率:67.1%)。
実施例1において、ステップ1~3は同様に行い、ステップ4において、温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド4.13g(29.9mmol)、トリエチルアミン7.62g(75.4mmol)を150gのTHFに溶解させ、10℃以下まで冷却した。この溶液に、中間体Cのトルエン溶液を、反応温度を10℃以下に保持しながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、反応液を10℃以下のままで1時間さらに撹拌した。反応液は、反応によって生成したトリエチルアミンの塩酸塩が析出するためクリーム状となった。反応終了後、得られた反応液に、10℃以下で、中間体B 9.7g(38.9mmol)を加え、さらに1.0mol/Lのカンファースルホン酸のトルエン溶液35gを加えた。その後、反応液を40℃に昇温して5時間反応を行った。40℃に昇温した段階でも析出していたトリエチルアミンの塩酸塩は溶解せず、クリーム状のままだった。反応終了後25℃まで冷却し、酢酸エチル300g、10重量%食塩水300gを加えて分液操作を行った。得られた有機層はさらに2重量%の食塩水300gで2回洗浄を行った。
次いで、実施例1のステップ5、6と同様にして沈殿、再結晶操作を行い、化合物1を24.8g得た(収率:70.9%)。
実施例1において、ステップ1~3は同様に行い、ステップ4において、温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド4.13g(29.9mmol)、トリエチルアミン7.62g(75.4mmol)を150gのTHFに溶解させ、得られた溶液を10℃以下まで冷却した。この溶液に、中間体Cのトルエン溶液を、反応温度を10℃以下に保持しながらゆっくりと滴下し、滴下終了後、10℃以下のままでさらに1時間反応を行った。反応液は、反応によって生成したトリエチルアミンの塩酸塩が析出するためクリーム状となった。反応終了後、反応液に、酢酸エチル300g、10重量%食塩水500gを加えて分液操作を行った。得られた有機層を、2重量%の食塩水500gで2回洗浄した。このときの分液性は極めて悪く、得られた有機層は濁っていた。得られた有機層をエバポレーターにて濃縮した。濃縮により得られた固体を、THF150gに溶解し、10℃以下に冷却して、ここに、中間体B 9.7g(38.9mmol)を加え、さらに1.0規定の塩酸水溶液30gを加えた。その後、反応液を40℃に昇温して5時間反応を行った。40℃に昇温した段階で、析出していたトリエチルアミンの塩酸塩は溶解して、トルエンと水の透明な2層系の溶液となった。反応終了後、25℃まで冷却し、酢酸エチル300g、10重量%食塩水300gを加えて分液操作を行った。
得られた有機層につき、実施例1のステップ5、6と同様にして沈殿、再結晶操作を行い、化合物1を19.2g得た(収率:54.9%)。
実施例1において、ステップ1~3は同様に行い、ステップ4において、温度計を備えた3口反応器に、窒素気流中、2,5-ジヒドロキシベンズアルデヒド4.13g(29.9mmol)、トリエチルアミン7.62g(75.4mmol)を150gのTHFに溶解させ、得られた溶液を10℃以下まで冷却した。この溶液に、中間体Cのトルエン溶液を、反応温度を10℃以下に保持しながらゆっくりと滴下した。滴下終了後、反応液を10℃以下のままにして1時間さらに反応を行った。反応液は、反応によって生成したトリエチルアミンの塩酸塩が析出するためクリーム状となる。反応終了後、反応液に、酢酸エチル300g、及び10重量%食塩水500gを加えて分液操作を行った。得られた有機層を、さらに2重量%の食塩水500gで2回洗浄を行った。この際の分液性は極めて悪く、得られた有機層は濁っていた。得られた有機層を10℃以下に保持しながら、エバポレーターにて濃縮した。濃縮により得られた固体をTHF150gに溶解し、10℃以下に冷却して、ここに、中間体B 9.7g(38.9mmol)を加え、さらに1.0mol/Lのカンファースルホン酸のトルエン溶液35gを加えた。その後、反応液を40℃に昇温して5時間反応を行った。40℃に昇温した段階でも析出していたトリエチルアミンの塩酸塩は溶解せず、クリーム状のまま反応は進行だった。反応終了後、反応液を25℃まで冷却し、酢酸エチル300g、10重量%食塩水300gを加えて分液操作を行った。得られた有機層はさらに2重量%の食塩水300gで2回洗浄を行った。
得られた有機層につき、実施例1のステップ5、6と同様にして沈殿、再結晶操作を行い、化合物1を18.2g得た(収率:52.0%)。
<I.イオン分の分析>
(I-1)分析試料の調製
イオン性不純物に汚染されていない洗浄された50mlのサンプル管内で、実施例1~10、比較例1~4で得られた化合物1の0.5gを、それぞれ、クロロホルム10gに溶解した。この溶液に、超純水15gを加えて、振とう機にて5分間激しく振とうした。その後、30分静置して油水分離し、次いで、細孔径0.45μmのディスクフィルターで水層だけをろ過して、イオンクロマト測定用の試料を調製した。
得られた各試料につき、イオンクロマトグラフDX-500型(ダイノネクス社製)を用いて、塩素イオンの含量を測定した。その結果を下記表1に示す。
(II-1)重合性組成物1~14の調製
実施例1~10、比較例1~4で得た化合物1のそれぞれ1.0g、光重合開始剤として、アデカオプトマーN-1919(ADEKA社製)を30mg、及び、界面活性剤として、KH-40(AGCセイミケミカル社製)の1%シクロペンタノン溶液100mgを、シクロペンタノン2.3gに溶解した。この溶液を、0.45μmの細孔径を有するディスポーサブルフィルターでろ過し、重合性組成物1~14をそれぞれ調製した。
ラビング処理されたポリイミド配向膜の付与された透明ガラス基板(商品名:配向処理ガラス基板;E.H.C.Co.,Ltd.製)に、重合性組成物1~14のそれぞれを、♯4のワイヤーバーを使用して塗布した。塗膜を110℃で1分間乾燥した後、110℃で1分間配向処理し、液晶層を形成して配向性を評価する試料とした。室温(25℃)下にて、配向欠陥を偏光顕微鏡(ニコン社製、ECLIPSE LV100POL型)にて観察した。配向欠陥がない場合を5、配向欠陥が多い場合を1と評価し、5段階で配向欠陥の量を評価した。評価結果を下記表1に示す。
表1中、「精製法」の欄で、「沈殿」は、実施例1のステップ5に示す操作を行ったことを示し、「再結晶」は、実施例1のステップ6に示す操作を行ったことを示し、「沈殿+再結晶」は、「沈殿」操作の後「再結晶」操作を行ったことを示す。
一方、ステップ4で酸性水溶液を用いず、固体の酸を用いた場合(比較例1)、塩素イオンが多く含まれる、純度の低い化合物1が低収率で得られ、このものから得られる重合性組成物11は、配向性評価の低いものだった。酸のトルエン溶液を用いた場合(比較例2)も、純度の低い化合物1が得られ、このものから得られる重合性組成物12は、配向性評価の低いものだった。また、工程(1)で得られる反応液を、分液操作を行った後に工程(2)に供した場合(比較例3、比較例4)、化合物1の収率は低いものだった。
Claims (5)
- 有機溶媒中、塩基存在下、下記式(II)
工程(1)で得られた反応液に、下記式(IV)
Rは、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1~20の有機基を表す。
RXは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~6のアルキル基、シアノ基、ニトロ基、炭素数1~6のフルオロアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数1~6のアルキルチオ基、一置換アミノ基、二置換アミノ基又は、-C(=O)-O-R3を表す。ここで、R3は、前記R1、R2と同じ意味を表す。複数のRX同士は、すべて同一であっても、相異なっていてもよく、環を構成する任意のC-RXは窒素原子に置き換えられていてもよい。)で示される化合物、及び酸性水溶液を添加して反応を行う工程(2)を有する、下記式(I)
で示される重合性化合物の製造方法。 - 前記式(IV)で表される化合物が、式(IV)中、Rが、置換基を有していてもよい炭素数1~20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数1~20のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数1~20のアルキニル基、置換基を有していてもよい炭素数6~18の芳香族基、又は、置換基を有していてもよい炭素数4~18の複素環式芳香族基の化合物である、請求項1に記載の製造方法。
- 前記式(IV)で表される化合物が、式(IV)中、RXが全て水素原子の化合物である、請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記酸性水溶液の酸成分が、無機酸又は炭素数1~20の有機酸である、請求項1~3のいずれかに記載の製造方法。
- 前記酸性水溶液の酸成分が、塩酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、スルホン酸類、スルフィン酸類、ギ酸、酢酸及びシュウ酸からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
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