WO2015041327A1 - 眼鏡レンズ及び眼鏡レンズの製造方法 - Google Patents

眼鏡レンズ及び眼鏡レンズの製造方法 Download PDF

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Abstract

 第一の屈折力及び第二の屈折力がそれぞれ共通する一連の眼鏡レンズシリーズに属する眼鏡レンズであって、累進部の子午線沿いの長さである累進帯長が一連の眼鏡レンズシリーズに属する所定の基準眼鏡レンズよりも短く、累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの設計最大微分値が基準眼鏡レンズの累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの基準最大微分値に近付けられた眼鏡レンズを提供する。

Description

眼鏡レンズ及び眼鏡レンズの製造方法
 本発明は、屈折力が累進的に変化する領域を持つ眼鏡レンズ及びこのような眼鏡レンズの製造方法に関する。
 累進帯など、屈折力が累進的に変化する領域を持つ眼鏡レンズの設計においては、装用者の遠方視から近方視への視線の動きを想定した子午線(主注視線)がレンズ上に定義され、定義された子午線を基準に明視域が設定される。なお、明視域とは、像の歪みやぼやけ等の少ない領域であり、透過性能での非点収差がある一定の値以下に抑えられた領域である。
 この種の眼鏡レンズの設計において、遠用部から近用部に至る全域で明視域を一様に広く確保することは実質的に不可能である。例えば、遠用部と近用部との間の累進部は、累進的な屈折力変化が与えられる副作用として、明視域幅(水平方向幅)が遠用部や近用部と比べて細く括れて狭くなっている。
 一般的な遠近両用累進屈折力レンズは遠方視を重視するタイプであるため、遠用部が大きく設計されている分、累進部が短くなっている。このように、遠近両用累進屈折力レンズは、累進帯長(累進部の子午線沿いの長さ)が短いため、遠用部から近用部に掛けて屈折力が急激な勾配で変化する設計となっている。
 一般に、累進部における屈折力変化が急激であるほど累進部の明視域幅は狭くなる。そのため、遠近両用累進屈折力レンズは、累進部の明視域幅が狭い。例えば、遠近両用累進屈折力レンズの装用者が頭を上下や左右に振ることで視線を比較的速い速度で移動させたとき、累進部(特に累進部側方)の収差による像の歪みが揺れとなって知覚され、強い不快感を覚える虞がある。そのため、遠近両用累進屈折力レンズは、累進部の使用頻度が高い装用者には不向きである。
 そこで、中間視を重視する中近両用レンズが知られている(例えば特開2008-65358号公報参照)。中近両用レンズは、遠近両用累進屈折力レンズと比べて累進部をレンズ上方に伸ばして長く設計することで累進部における屈折力の変化を緩やかにして、累進部側方での収差を抑えると同時に累進部の明視域幅を広く確保している。これにより、累進部における像の歪みやぼやけ等が少なくなり、中間視及び近方視が主となる室内での使用に優れた性能が発揮される。
 このように、中近両用レンズは、遠近両用累進屈折力レンズと比べて累進帯長が長い。そのため、装用者は視距離を変えるため、遠近両用累進屈折力レンズの装用時と比べて眼球をより多く下方に回旋させなければならない。また、眼球の下方回旋動作は、この種の眼鏡レンズ(中近両用レンズや遠近両用累進屈折力レンズ)を初めて掛ける装用者によっては不慣れな動作である。また、中近両用レンズは累進帯長が長いため、上下幅の狭いフレームへの枠入れには適していない。
 本発明者は、上記の諸事項から、装用者の視距離に合う眼鏡レンズタイプ(遠近両用累進屈折力レンズや中近両用レンズ等)において処方度数を満足しつつ累進帯長がより一層短く設計されたものの需要が多く存在するという知見を得た。しかし、累進部を単純に短く設計すると、加入屈折力の勾配が急峻となるため累進部の明視域幅が狭くなり、像の歪みやぼやけ等が強くなるという不具合が避けられない。すなわち、眼鏡レンズは、累進帯長が短くされると、同じ処方値を持つ累進帯長がより長い眼鏡レンズと比べて累進部における光学性能が劣化することとなり、累進帯長がより長い眼鏡レンズと同等の光学性能が得られない。そのため、累進部は、安易には短く設計することができない。
 本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遠近両用累進屈折力レンズや中近両用レンズ等の各眼鏡レンズタイプにおいて累進帯長を短く設計するのに好適な眼鏡レンズ及び眼鏡レンズの製造方法を提供することである。
 本発明の実施形態に係る眼鏡レンズは、第一の屈折力を持つ第一屈折部、第一の屈折力よりも強い第二の屈折力を持つ第二屈折部、及び第一屈折部から第二屈折部に至る子午線沿いに屈折力が累進的に変化する累進部を持つ眼鏡レンズであり、第一の屈折力及び第二の屈折力がそれぞれ共通する一連の眼鏡レンズシリーズに属するものである。本実施形態の眼鏡レンズは、累進部の子午線沿いの長さである累進帯長が一連の眼鏡レンズシリーズに属する所定の基準眼鏡レンズよりも短く、累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの設計最大微分値が基準眼鏡レンズの累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの基準最大微分値に近付けられたものとなっている。
 本実施形態において、眼鏡レンズは、設計最大微分値が基準最大微分値に近付けて設計されていることにより、累進部のうちの少なくとも一部の区間において正規加入屈折力分布が基準眼鏡レンズの正規加入屈折力分布と一致又は近似しているものであってもよい。
 本実施形態において、眼鏡レンズは、累進部の少なくとも一部の区間において、累進部における正規加入屈折力分布の微分値が基準最大微分値以下であってもよい。
 本実施形態において、眼鏡レンズは、基準眼鏡レンズと共通する累進部内の所定の区間において、互いの、正規加入屈折力分布の微分値の平均値が実質的に等しいものであってもよい。
 例えば、累進部を使用頻度の高い視距離に対応する高頻度区間と、高頻度区間に対応する視距離よりも使用頻度の低い視距離に対応する低頻度区間とに区分した場合に、基準眼鏡レンズと共通する累進部内の所定の区間は、高頻度区間である。
 本実施形態において、眼鏡レンズは、屈折力が累進部と第二屈折部との境界位置を超えた所定の範囲にまで累進的に付加されたものであってもよい。
 本実施形態において、眼鏡レンズは、正規加入屈折力分布が、累進部と第二屈折部との境界位置の通過時に実質的に低下せず、かつ所定の範囲の終点付近まで実質的に低下しないものであってもよい。
 本実施形態において、眼鏡レンズは、屈折力が累進部と第二屈折部との境界位置を超えた所定の範囲にまで累進的に付加されていることにより、正規加入屈折力分布の2階微分値が抑えられたものであってもよい。
 本実施形態において、眼鏡レンズは、レンズ水平方向の曲率変化がコントロールされていることにより、屈折力を累進部と第二屈折部との境界位置を超えた所定の範囲にまで累進的に付加させたことによる、レンズ水平方向の曲率変化が抑えられたものであってもよい。
 本発明の実施形態に係る眼鏡レンズの製造方法は、第一の屈折力を持つ第一屈折部、第一の屈折力よりも強い第二の屈折力を持つ第二屈折部、及び第一屈折部から第二屈折部に至る子午線沿いに屈折力が累進的に変化する累進部を持つ眼鏡レンズであって、第一の屈折力及び第二の屈折力がそれぞれ共通する一連の眼鏡レンズシリーズに属する眼鏡レンズを製造する方法である。本実施形態の製造方法では、累進部の子午線沿いの長さである累進帯長を一連の眼鏡レンズシリーズに属する所定の基準眼鏡レンズよりも短く設定し、累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの設計最大微分値を基準眼鏡レンズの累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの基準最大微分値に近付けて設計し、設計された眼鏡レンズを製造する。
 本発明の実施形態に係る眼鏡レンズの製造方法は、第一の屈折力を持つ第一屈折部、第一の屈折力よりも強い第二の屈折力を持つ第二屈折部、及び第一屈折部から第二屈折部に至る子午線沿いに屈折力が累進的に変化する累進部を持つ眼鏡レンズを製造する方法である。本実施形態の製造方法では、第一の屈折力及び第二の屈折力がそれぞれ共通する複数種類の眼鏡レンズであって、累進部の子午線沿いに第一の累進帯長を持つものを基準眼鏡レンズと定義し、第一の累進帯長よりも短い第二の累進帯長を持つものを設計眼鏡レンズと定義した場合に、設計眼鏡レンズの累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの設計最大微分値を基準眼鏡レンズの累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの基準最大微分値に近付けて設計し、設計された設計眼鏡レンズを製造する。
 本発明の実施形態に係る眼鏡レンズは、第一の屈折力を持つ第一屈折部、第一の屈折力よりも強い第二の屈折力を持つ第二屈折部、及び第一屈折部から第二屈折部に至る子午線沿いに屈折力が累進的に変化する累進部を持つ眼鏡レンズであり、第一の屈折力及び第二の屈折力がそれぞれ共通する一連の眼鏡レンズシリーズに属するものである。本実施形態の眼鏡レンズは、累進部の子午線沿いの長さである累進帯長が一連の眼鏡レンズシリーズに属する所定の基準眼鏡レンズよりも短く、基準眼鏡レンズと共通する累進部内の所定の区間において、互いの、正規加入屈折力分布の微分値の平均値が実質的に等しいものとなっている。
 なお、例えば、一連の眼鏡レンズシリーズに属する眼鏡レンズのうち、本実施形態の眼鏡レンズよりも長い累進帯長を持つ何れかの1つの眼鏡レンズが基準眼鏡レンズとして採用される。一例として、一連の眼鏡レンズシリーズに属する眼鏡レンズが4タイプあり且つその中で累進帯長が最も短い眼鏡レンズが本実施形態の眼鏡レンズである場合を考える。この場合、本実施形態の眼鏡レンズよりも累進帯長が長い何れのタイプ(3タイプ)も基準眼鏡レンズとして採用され得る。
 本実施形態によれば、遠近両用累進屈折力レンズや中近両用レンズ等の各眼鏡レンズタイプにおいて累進部の長さを短く設計するのに好適な眼鏡レンズ及び眼鏡レンズの製造方法が提供される。
本発明の実施形態の眼鏡レンズ製造システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の眼鏡レンズ製造工場内での眼鏡レンズの製造工程のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態で設計及び製造される中近両用レンズのレイアウトモデルを示す図である。 本発明の実施例1の眼鏡レンズ設計用コンピュータによる眼鏡レンズの設計工程のフローチャートを示す図である。 各例の正規加入屈折力分布(図5(a))及び正規加入屈折力分布の1階微分値(図5(b))を示す図である。 各例のRMS(Root Mean Square)分布を示す図である。 各例の正規加入屈折力分布(図7(a))及び正規加入屈折力分布の1階微分値(図7(b)及び図7(c))を示す図である。 各例のRMS分布を示す図である。 各例の正規加入屈折力分布(図9(a))、正規加入屈折力分布の1階微分値(図9(b))及び正規加入屈折力分布の2階微分値(図9(c))を示す図である。 各例の非点収差分布(図10(a))、平均度数誤差分布(図10(b))及びRMS分布(図10(c))を示す図である。 水平方向の曲率変化を示す等高線図である。
 以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る眼鏡レンズ製造システムについて説明する。
[眼鏡レンズ製造システム1]
 図1は、本実施形態の眼鏡レンズ製造システム1の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、眼鏡レンズ製造システム1は、顧客(装用予定者又は被検者)に対する処方に応じた眼鏡レンズを発注する眼鏡店10と、眼鏡店10からの発注を受けて眼鏡レンズを製造する眼鏡レンズ製造工場20を有している。眼鏡レンズ製造工場20への発注は、インターネット等の所定のネットワークやFAX等によるデータ送信を通じて行われる。発注者には眼科医や一般消費者を含めてもよい。
[眼鏡店10]
 眼鏡店10には、店頭コンピュータ100が設置されている。店頭コンピュータ100は、例えば一般的なPC(Personal Computer)であり、眼鏡レンズ製造工場20への眼鏡レンズの発注を行うためのソフトウェアがインストールされている。店頭コンピュータ100には、眼鏡店スタッフによるマウスやキーボード等の操作を通じてレンズデータ及びフレームデータが入力される。
 レンズデータには、例えば、処方値(球面屈折力、乱視屈折力、乱視軸方向、プリズム屈折力、プリズム基底方向、加入度数、瞳孔間距離(PD:Pupillary Distance)等)、レンズ材質、屈折率、光学設計の種類(バリエーション)、レンズ外径、レンズ厚、コバ厚、偏心、ベースカーブ、眼鏡レンズの装用条件(角膜頂点間距離、前傾角、フレームのそり角)、眼鏡レンズタイプ(単焦点球面、単焦点非球面、多焦点(二重焦点、累進)、コーティング(染色加工、ハードコート、反射防止膜、紫外線カット等))、顧客の要望に応じたレイアウトデータ等が含まれる。
 フレームデータには、顧客が選択したフレームの形状データが含まれる。フレームデータは、例えばバーコードタグで管理されており、バーコードリーダによるフレームに貼り付けられたバーコードタグの読み取りを通じて入手することができる。店頭コンピュータ100は、発注データ(レンズデータ及びフレームデータ)を例えばインターネット経由で眼鏡レンズ製造工場20に送信する。
[眼鏡レンズ製造工場20]
 眼鏡レンズ製造工場20には、ホストコンピュータ200を中心としたLAN(Local Area Network)が構築されており、眼鏡レンズ設計用コンピュータ202や眼鏡レンズ加工用コンピュータ204をはじめ多数の端末装置が接続されている。眼鏡レンズ設計用コンピュータ202、眼鏡レンズ加工用コンピュータ204は一般的なPCであり、それぞれ、眼鏡レンズ設計用のプログラム、眼鏡レンズ加工用のプログラムがインストールされている。ホストコンピュータ200には、店頭コンピュータ100からインターネット経由で送信された発注データが入力される。ホストコンピュータ200は、入力された発注データを眼鏡レンズ設計用コンピュータ202に送信する。
[眼鏡レンズ製造工場20内での眼鏡レンズの製造]
[図2のS11(眼鏡レンズの設計)]
 図2は、眼鏡レンズ製造工場20内での眼鏡レンズの製造工程を示すフローチャートである。眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、受注に応じた眼鏡レンズを設計するためのプログラムがインストールされており、発注データ(レンズデータ)に基づいてレンズ設計データを作成し、発注データ(フレームデータ)に基づいて玉型加工データを作成する。眼鏡レンズ設計用コンピュータ202による眼鏡レンズの設計は、後に詳細に説明する。眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、作成されたレンズ設計データ及び玉型加工データを眼鏡レンズ加工用コンピュータ204に転送する。
[図2のS12(眼鏡レンズの製造)]
 眼鏡レンズ加工用コンピュータ204は、眼鏡レンズ設計用コンピュータ202から転送されたレンズ設計データ及び玉型加工データを読み込み、加工機206を駆動制御する。
 例えば、注型重合法によりプラスチック眼鏡レンズを製造する場合を考える。この場合、加工機206は、レンズ設計データに従って例えば金属、ガラス、セラミックス等の材料を研削・研磨することにより、レンズの外面(凸面)、内面(凹面)の各面に対応する成形型を製作する。製作された一対の成形型は、眼鏡レンズの厚みに対応する間隔をもって対向配置され、両成形型の外周面が粘着テープで巻き付けられて、成形型間が封止される。一対の成形型は、眼鏡レンズ用成形装置208にセットされると、粘着テープの一部に孔が開けられ、この孔を通じてレンズ原料液がキャビティ(成形型間の封止空間)に注入される。キャビティに注入され充填されたレンズ原料液は、熱や紫外線照射等によって重合硬化される。これにより、一対の成形型の各転写面形状及び粘着テープによる周縁形状が転写された重合体(眼鏡レンズ基材)が得られる。重合硬化によって得られた眼鏡レンズ基材は、成形型から取り外される。離型された眼鏡レンズ基材には、アニール処理による残留応力の除去や染色加工、ハードコート加工、反射防止膜、紫外線カット等の各種コーティングが施される。これにより、眼鏡レンズが完成して眼鏡店10に納品される。
 また、眼鏡レンズ製造工場20には、生産性を向上させるため、全製作範囲の度数を複数のグループに区分し、各グループの度数範囲に適合した凸面カーブ形状(例えば球面形状、非球面形状など)とレンズ径を有するセミフィニッシュトレンズブランク群が眼鏡レンズの注文に備えて予め用意されていてもよい。セミフィニッシュトレンズブランクは、例えば樹脂ブランク又はガラスブランクであり、凸面、凹面が夫々、光学面(完成面)、非光学面(未完成面)である。この場合、レンズデータに基づいて最適なセミフィニッシュトレンズブランクが選択され、選択されたセミフィニッシュトレンズブランクが加工機206にセットされる。加工機206は、セットされたセミフィニッシュトレンズブランクの凹面をレンズ設計データに従って研削・研磨することにより、アンカットレンズを製作する。凹面形状製作後のアンカットレンズには、染色加工、ハードコート加工、反射防止膜、紫外線カット等の各種コーティングが施される。各種コーティング後のアンカットレンズは、眼鏡レンズ設計用コンピュータ202により作成される玉型加工データに基づいて外周面が周縁加工される。玉型形状に加工された眼鏡レンズは眼鏡店10に納品される。
 本実施形態では、2つの基準点間で屈折力が累進的に変化する領域を持つ眼鏡レンズ及びこれに類する領域を持つ眼鏡レンズが設計・製造される。本実施形態で設計・製造される眼鏡レンズには、例えば、遠近両用累進屈折力レンズ、中近両用レンズ、近々レンズなど、用途に応じた複数タイプが存在する。また、累進屈折要素の設計タイプも複数存在する。累進屈折要素の設計タイプには、例えば、累進屈折要素を凸面(物体側面)又は凹面(眼球側面)に与える片面非球面タイプ、累進屈折要素を凸面と凹面とに配分する両面累進タイプ、縦方向の累進屈折要素を凸面に配分すると共に横方向の累進屈折要素を凹面に配分する両面複合タイプが挙げられる。
 遠近両用累進屈折力レンズは、遠距離から近距離に至る広い距離範囲をカバーするものであり、基本的に遠方視を重視した設計となっている。中近両用レンズは、遠近両用累進屈折力レンズよりも中間視を重視して設計されており、パソコン作業やその他のデスクワーク、家事など、室内全般の距離をカバーする。近々レンズは、近方視専用に設計されており、パソコン作業やその他のデスクワークなど、例えば手元からデスク内の奥行きまでの距離をカバーする。
 本実施形態において、2つの基準点間で屈折力が累進的に変化する領域は、「累進部」と定義される。累進部の始点(一方の基準点)と終点(もう一方の基準点)との間の子午線に沿う長さは、「累進帯長」と定義される。なお、累進帯長(累進部の始点及び終点)については明確な定義が存在しない。その定義は、レンズ製造メーカの設計思想に応じて若干異なる場合がある。例えば、遠近両用累進屈折力レンズにおける累進帯長を考える。ある定義によれば、レンズメータによる遠用度数測定円(遠用度数測定円の中心が遠用度数の制御点)の最下端と、レンズメータによる近用度数測定円(近用度数測定円の中心が近用度数の制御点)の最上端との間の子午線に沿う長さが累進帯長である。別の定義によれば、遠用部の最下端から近用部の最上端との間の子午線に沿う長さが累進帯長である。更に別の定義によれば、遠用アイポイントから加入度数の85%が加入されている位置までの子午線に沿う長さが累進帯長である。
 このように、累進帯長には複数種類の定義が存在する。但し、各定義による累進帯長の変化は極めて小さい。何れの定義であっても、遠近両用累進屈折力レンズの累進帯長は8mm~22mmの範囲に収まり、中近両用レンズの累進帯長は20mm~25mmの範囲に収まるものと考えられる。なお、累進帯長の上記範囲は、「眼鏡学ハンドブック(日本眼鏡学会 眼鏡学ハンドブック編纂委員会、眼鏡光学出版株式会社、平成24年3月30日第3版、p137、表4-1 累進レンズの分類)」に記載された数値である。中近両用レンズは、基本的に遠近両用累進屈折力レンズよりも累進帯長が長く累進部における屈折力の変化が緩やかに設計されているため、累進部の明視域幅が広い。
[眼鏡レンズ設計用コンピュータ202による眼鏡レンズの具体的設計方法]
 以下においては、累進帯長が18mmの中近両用レンズの設計方法を2例(実施例1、2)説明する。実施例1の眼鏡レンズは、中近両用レンズの中でも中間視を重視するタイプであり、実施例2の眼鏡レンズは、中近両用レンズの中でも遠方視を重視するタイプである。本設計方法によれば、中近両用レンズにおいて、これまで遠近両用累進屈折力レンズの範疇であった18mmまで累進帯長を短く設計しつつも短累進帯長化に伴う累進部の明視域幅の縮小が抑えられる。例えば、短累進帯長化しつつも既存の中近両用レンズ(例えば20mmや23.5mmの累進帯長を持つタイプ)と同等の明視域幅が確保される。以後、累進帯長の異なる眼鏡レンズ間において、互いの累進部内で同等の明視域幅(同等の中間視性能)が担保される区間は、「中用部」と定義する。これにより、中用部(特に中用部側方)の収差による像の歪みや揺れ等が少なくなり、中間視及び近方視が主となる室内での使用に優れた性能が担保される。
 図3は、本設計方法により設計される中近両用レンズのレイアウトモデルを示す。図3に示されるように、中近両用レンズは、遠用部AF、近用部AN及び累進部APを備えている。遠用部AFは、レンズの上方寄りに配置されており、近用部ANは、レンズの下方寄りに配置されている。累進部APは、遠用部AFと近用部ANとの間に配置されており、遠用部AFから近用部ANまでの屈折力を累進的に変化させる領域となっている。図3の例では、レンズメータによる遠用度数測定円(遠用度数測定円の中心が遠用度数の制御点)の最下端と、レンズメータによる近用度数測定円(近用度数測定円の中心が近用度数の制御点)の最上端との間の子午線LL’に沿う長さが累進帯長(累進部APの長さ)である。アイポイントEPは、レンズの幾何学中心(又はプリズム測定点)に配置されており、加入度数の何割かが加入されている。なお、遠近両用累進屈折力レンズのレイアウトモデルでは、中近両用レンズと比べて遠用部AFが広く、累進帯長が短くなる。また、アイポイントEPは、レンズの幾何学中心より所定距離上方に配置される。
 図4は、眼鏡レンズ設計用コンピュータ202による眼鏡レンズの設計工程を示すフローチャートである。
(実施例1)
[図4のS21(子午線LL’の定義)]
 眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、発注データ(レイアウトデータ)に基づき、装用基準となるアイポイントEPを設定する。なお、アイポイントEPをはじめとするレンズレイアウトに必要な各位置(遠用度数測定点Fや近用度数測定点N等)は、発注データ(レイアウトデータ)に基づいてレンズ面に直接刻印される一対の隠しマークMを基に特定される。
 眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、ホストコンピュータ200を介して店頭コンピュータ100より受信した発注データ内の所定のパラメータに基づいて、遠用部AFに対する近用部ANのインセット量を計算する。インセット量の計算に用いられるパラメータには、近用度数及び遠用度数の他、例えばBC(ベースカーブ)、PD(瞳孔間距離)、角膜頂点間距離、前傾角、フレームあおり角等の装用条件等が挙げられる。
 眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、アイポイントEP及びインセット量に基づいて子午線LL’を定義する。図3に示されるように、子午線LL’は、例えば、レンズ上端からレンズの幾何学中心(アイポイントEP)まで鉛直方向に延び、以降はレンズ下端に向けて眼の輻輳を考慮して鼻側に傾けられた線として定義される。遠用度数測定点F(遠用度数測定円の中心)と近用度数測定点N(近用度数測定円の中心)は、子午線LL’上に配置される。遠用度数測定円の最下端と近用度数測定円の最上端との間の子午線LL’に沿う長さは、18mmとなる。
[図4のS22(子午線LL’上の加入度数分布の設定)]
 眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、発注データ内の所定のパラメータに基づいて子午線LL’上の加入度数分布を設定する。子午線LL’上の加入度数分布の設定に用いられるパラメータには、近用度数、遠用度数、加入度数、累進部APの長さ等が挙げられる。
 加入度数分布は、例えば、子午線LL’上の区間内に制御点を等間隔で配置し、屈折力が一定の累進度で変化(正規加入屈折力分布(正規化された加入屈折力分布)が一定の割合で徐々に増加、言い換えると、正規加入屈折力分布の微分値が一定の割合で徐々に増加)するように各制御点における屈折力を計算し、隣接する制御点間の屈折力をBスプライン等のスプライン補間等を用いて補間することにより得られる。しかし、このような設計(以下、「既存設計」と記す。)では、累進帯長を短く設計したときに累進部APの明視域幅が狭くなるという問題を回避することができない。
 そこで、眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、上記の問題が回避されるように、加入度数分布を設定する際、累進部APにおける正規加入屈折力分布を微分したときの最大値を制御する。加入度数分布の設定に関する詳細については後述する。
[図4のS23(水平方向のプリズム作用のコントロール)]
 眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、子午線LL’から水平方向に延びる複数の断面曲線を定義し、遠用部AF、近用部AN、累進部APの各部の度数分布に応じて各断面曲線上の屈折力分布を設定する。このとき、各部の度数分布の差を考慮せずに屈折力分布を単純に設定すると、左右方向に歪曲収差が大きくなる問題が指摘される。そこで、屈折力分布は、インセットを考慮しない状態の子午線(図3中の子午線形状で、Y軸に平行な部分線)に対して左右に一定距離離れた位置でプリズム作用が抑えられる(コントロールされる)ように設定される。
[図4のS24(レンズ面形状の仮決定)]
 眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、子午線LL’上及び水平方向に延びる各断面曲線上の屈折力分布をスプライン補間等を用いて滑らかに接続し、接続後の屈折力分布を周知の換算式によって曲率分布に換算することにより、レンズ面の幾何学形状を暫定的に決定する。
[図4のS25(光線追跡計算)]
 眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、図4の処理ステップS24(レンズ面形状の仮決定)にて暫定的に決定されたレンズに対する光線追跡計算を行い、その光学性能を評価する。
[図4のS26(収束条件の判定)]
 眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、図4の処理ステップS25(光線追跡計算)における評価結果に基づいて所定の収束条件が満たされるか否かを判定する。所定の収束条件は、例えば「累進部APにおける正規加入屈折力分布を微分したときの最大値が所定の値以下」である。
 眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、所定の収束条件が満たされない場合(図4のS26:NO)、図4の処理ステップS22(子午線LL’上の加入度数分布の設定)に戻り、加入度数分布を微調整した上で、図4の処理ステップS23(水平方向のプリズム作用のコントロール)以降を再度実行する。眼鏡レンズ設計用コンピュータ202は、所定の収束条件が満たされる場合には(図4のS26:YES)、図4の処理ステップS24(レンズ面形状の仮決定)にて暫定的に決定されたレンズ面形状に対し、装用条件(例えば角膜頂点間距離、前傾角、フレームあおり角等)に応じた非球面補正量を計算して付加する。これにより、レンズ面形状が確定して、中近両用レンズの形状設計が完了する。
 中近両用レンズの確定形状データ(レンズ設計データ)は、眼鏡レンズ加工用コンピュータ204に転送される。眼鏡レンズ加工用コンピュータ204は、上述したように、レンズ設計データに従って加工機206を駆動制御して、ブロックピースの加工を行い、中近両用レンズを製作する。本加工工程では、隠しマークMの刻印も併せて行われる。
[実施例1における加入度数分布の設定及び既存設計による加入度数分布との比較]
 図5(a)は、正規加入屈折力分布を示すグラフであり、図5(b)は、正規加入屈折力分布の1階微分値を示すグラフである。図5(a)中、縦軸は、累進部APに加入される屈折力(単位:D)を示し、横軸は、子午線LL’上の位置(単位:mm)を示す。図5(b)中、縦軸は、累進部APに加入される正規加入屈折力分布の1階微分値を示し、横軸は、子午線LL’上の位置(単位:mm)を示す。横軸の0mmは遠用アイポイントの位置を示す。以下、正規加入屈折力分布の1階微分値を便宜上「加入屈折力変化率」と記す。図5(a)及び図5(b)中、一点鎖線は、累進帯長が23.5mmの既存設計例1の中近両用レンズの特性を示し、点線は、累進帯長が18mmの既存設計例2の中近両用レンズの特性を示し、実線は、累進帯長が18mmの本実施例1の中近両用レンズの特性を示す。近用度数、遠用度数及び加入度数は、既存設計例1、2及び本実施例1の各例で共通である。すなわち、既存設計例1(23.5mm)、既存設計例2(18mm)及び本実施例1(18mm:中間視重視)は、近用度数、遠用度数及び加入度数がそれぞれ共通する一連の眼鏡レンズシリーズに属する。
 図5(b)に示されるように、既存設計例1(23.5mm)及び既存設計例2(18mm)において、加入屈折力変化率は、徐々に増加してピークに達した後、近用部ANに向けて徐々に減少する特性(釣鐘状の曲線を描く特性)となっている。既存設計例2は、既存設計例1よりも短い累進帯長内に既存設計例1と同一の加入度数を加入させる必要があるため、加入屈折力変化率の最大値が既存設計例1よりも高い。すなわち、既存設計例2は、既存設計例1と比べて急な勾配で屈折力が加入されている。
 図6(a)、図6(b)、図6(c)のそれぞれに、既存設計例1(23.5mm)、既存設計例2(18mm)、本実施例1(18mm:中間視重視)のRMS分布を示す。RMS分布は、平均度数誤差から調節力分を差し引いたものと非点収差の1/2との二乗和の平方根に所定の係数を掛けたものの分布である。なお、図6をはじめ以降の各収差分布図は、便宜上、インセットを考慮しない図となっている。図6(a)と図6(b)との比較から判るように、既存設計例2は、既存設計例1と比べて急な勾配で屈折力を変化させる副作用として、累進部APの明視域幅が狭くなっている。
 一方、図5(b)に示されるように、本実施例1(18mm:中間視重視)において、加入屈折力変化率は、徐々に増加していき、その値が既存設計例1(23.5mm)のピーク(既存設計例1における加入屈折力変化率の最大値)と同一の値を取る地点に達すると一定となり、その後、近用部ANに向けて徐々に減少する特性(フラットトップ状の曲線を描く特性)となっている。
 このように、本実施例1(18mm:中間視重視)は、加入屈折力変化率の最大値が既存設計例2(18mm)の場合と比べて既存設計例1(23.5mm)のピークに近付けて設計されている。より具体的には、本実施例1は、累進部APの少なくとも一部の区間において(例示的には全域に亘り)加入屈折力変化率が既存設計例1のピーク以下に設計されると共に、ピークとの差異が所定の範囲内に入るものとなっている。ここで、所定の範囲とは、例えば、本実施例1の加入屈折力変化率の最大値をP_designと定義し、既存設計例1の加入屈折力変化率の最大値をP_baseと定義した場合に、次式
P_design - P_base < 0.005 [Diopter/mm]
により示される。また、本実施例1では、既存設計例1の加入屈折力変化率分布の面積と本実施例1の加入屈折力変化率分布の面積とが等しくなるように既存設計例1のピークと同一の値を取る領域を広く持つことで(図5(b)参照)、既存設計例1よりも短い累進帯長内に既存設計例1と同一の加入度数を加入させている。
 本実施例1(18mm:中間視重視)は、加入屈折力変化率の最大値が既存設計例1(23.5mm)と同一の値に抑えられているため、図6(a)と図6(c)との比較から判るように、短累進帯長化しつつも既存設計例1と同等の明視域幅(特に中用部において既存設計例1と同等の明視域幅)が確保されている。また、本実施例1は、加入屈折力変化率の最大値を既存設計例1のピークに近付けた(ここではピーク以下にした)結果、図5(a)に示されるように、正規加入屈折力分布が既存設計例2(18mm)の場合よりも既存設計例1に似た特性となっている。特に、アイポイントEPを含む一部の区間においては、既存設計例1と一致又は近似した特性となっている。以上のことから、本実施例1では、既存設計例1と同等の中間視性能(特に中用部において既存設計例1と同等の中間視性能)が達成される。また、本実施例1では、加入屈折力変化率の最大値が既存設計例1のピーク以下でなくとも、例えば、既存設計例2のピークよりも抑えられていれば、既存設計2よりも良好な中間視性能が得られる。
 上記においては、実施例1(18mm:中間視重視)において既存設計例1(23.5mm)と同等の中間視性能(特に中用部において既存設計例1と同等の中間視性能)を達成するための設計方法を説明したが、例えば累進帯長23.5mmのものをそれよりも長い累進帯長(例えば25mm)のものと同等の中間視性能(特に中用部において累進帯長25mmのものと同等の中間視性能)が達成されるように設計することも本発明の範疇である。
 また、上記においては、一群の眼鏡レンズシリーズに属する眼鏡レンズの中で累進帯長が最も長いもの(既存設計例1(23.5mm))がターゲット(基準眼鏡レンズ)として採用されている。説明を補足すると、一連の眼鏡レンズシリーズに属する眼鏡レンズのうち、設計対象の眼鏡レンズ(上記では実施例1(18mm:中間視重視))よりも長い累進帯長を持つ何れかの1つの眼鏡レンズが基準眼鏡レンズとして採用される。一例として、一連の眼鏡レンズシリーズに属する眼鏡レンズが4タイプあり且つその中で累進帯長が最も短い眼鏡レンズが設計対象の眼鏡レンズである場合を考える。この場合、設計対象の眼鏡レンズよりも累進帯長が長い何れのタイプ(3タイプ)も基準眼鏡レンズとして採用され得る。
(実施例2)
[実施例2における加入度数分布の設定]
 本実施例2の中近両用レンズも図4に示されるフローチャートに従い設計される。但し、本実施例2の中近両用レンズは実施例1の中近両用レンズと異なり、中近両用レンズの中でも遠方視を重視するタイプであるため、加入度数分布の設定方法が実施例1と異なる。ここでは、本実施例2における加入度数分布の設定方法について説明し、本実施例1と重複する説明は適宜簡略又は省略する。
 図7(a)は、正規加入屈折力分布を示すグラフであり、図7(b)及び図7(c)は、加入屈折力変化率を示すグラフである。図7(a)及び図7(b)中、細実線は、実施例1(18mm:中間視重視)の中近両用レンズの特性を示し、太実線は、累進帯長が18mmの本実施例2の中近両用レンズの特性を示す。図7(c)中、一点鎖線は、既存設計例1(23.5mm)の中近両用レンズの特性を示し、太実線は、累進帯長が18mmの本実施例2の中近両用レンズの特性を示す。近用度数、遠用度数及び加入度数は、実施例1及び本実施例2の各例で共通である。
 本実施例2(18mm:遠方視重視)では、累進部AP内で遠用部AFに近い側の区間であって、使用頻度の高い視距離に対応する区間が高頻度区間と定義され、高頻度区間より近用部ANに近い側の区間であって、高頻度区間に対応する視距離よりも使用頻度の低い視距離に対応する区間が低頻度区間と定義される。本実施例2では、累進部APの中でも特に高頻度区間の明視域幅が既存設計例1(23.5mm)と同等となるように設計される。そのため、本実施例2において「高頻度区間」は「中用部」と言い換えることもできる。累進部AP内における高頻度区間の割合(長さ)は、重視される視距離や屈折力等に応じて適宜変わる。
 図7(b)に示されるように、実施例1(18mm:中間視重視)では、加入屈折力変化率がフラットトップ状の曲線を描く特性となっている。なお、図7(a)、図7(b)に示される実施例1の特性はそれぞれ、図5(a)、図5(b)に示される実施例1の特性と同一である。すなわち、図7(b)において、実施例1は、累進部APの少なくとも一部の区間において(例示的には全域に亘り)加入屈折力変化率が既存設計例1(23.5mm)のピーク以下に設計されている。
 一方、図7(b)に示されるように、本実施例2(18mm:遠方視重視)において、加入屈折力変化率は、遠用部AFに近い側の領域で既存設計例1(23.5mm)のピーク以下の特性となっており、近用部ANに近い側の領域で既存設計例1のピークを上回る特性となっている。このように、本実施例2では、近用部ANに近い側の領域で加入屈折力変化率を負担させる代わりに、遠用部AFに近い側の領域での加入屈折力変化率の負担を軽減させている。そのため、本実施例2では、累進部APの中でも特に高頻度区間の明視域幅が広くなる。
 更に、本実施例2(18mm:遠方視重視)では、図7(c)に示されるように、累進部APの一部の区間において加入屈折力変化率の平均値が既存設計例1(23.5mm)と実質的に同一となるように、加入屈折力変化率を負担させる領域がコントロールされている。上記の区間は、図7(c)中、破線にて囲まれた区間である。破線にて囲まれた区間は、例えば遠用アイポイント(ここではレンズ幾何学中心)からその下方11mmまでの区間であり、高頻度区間である。高頻度区間において加入屈折力変化率の平均値が既存設計例1と実質的に等しくなるように設計することで、累進部APの中でも特に高頻度区間の明視域幅が既存設計例1と同等となる。なお、本実施例2において、加入屈折力変化率は、累進部APの全域に亘って明視域幅を確保するため、近用部ANに近い側の領域においても既存設計例2(18mm)のピークを上回ることはない。
 図8(a)、図8(b)はそれぞれ、実施例1(18mm:中間視重視)、本実施例2(18mm:遠方視重視)のRMS分布を示す。図8(a)と図8(b)とを比較すると判るように、実施例1では、累進部APの明視域幅が全域に亘って十分に確保されているのに対し、本実施例2では、累進部APの明視域幅が全域に亘って確保されつつ特に遠用部AFに近い側で広く確保されている。
 以上のように設計された本実施例2(18mm:遠方視重視)の中近両用レンズにおいて、既存設計例1(23.5mm)の中近両用レンズと同等の中間視性能が担保される範囲は、各種パラメータ値に依存することから、ある範囲内で変動する。しかし、大凡は、累進部APの始点を0%の位置と定義し、終点を100%の位置と定義した場合に、例えば10%の位置から90%の位置までの範囲内で既存設計例1の中近両用レンズと同等の中間視性能が担保される。
(変形例)
 次に、変形例を説明する。本変形例は、実施例1、2の各実施例に適用可能である。ここでは、便宜上、実施例1の変形例を代表して説明する。
 図9(a)は、正規加入屈折力分布を示すグラフであり、図9(b)は、加入屈折力変化率を示すグラフである。また、図9(c)は、加入屈折力変化率の微分値(正規加入屈折力分布の2階微分値)を示すグラフである。図9(a)~図9(c)中、細実線は、実施例1(18mm:中間視重視)の中近両用レンズの特性を示し、太実線は、実施例1の変形例(18mm:中間視重視)の中近両用レンズの特性を示す。また、図10(a)~図10(c)の各図上段に、実施例1の非点収差分布、平均度数誤差分布、RMS分布のそれぞれを示し、図10(a)~図10(c)の各図下段に、実施例1の変形例の非点収差分布、平均度数誤差分布、RMS分布のそれぞれを示す。
 図9(c)に示されるように、実施例1(18mm:中間視重視)は、加入屈折力変化率を既存設計例1(23.5mm)のピーク以下に抑えた結果、近用部ANに近い側で加入屈折力変化率の微分値が大きく変化している。これは、近用部ANに近い側で加入屈折力変化率が急激であることを示す。このような急激な勾配変化は、収差の局所的な変化を生じさせて自然な装用感を損なわせる虞がある(図10(a)~図10(c)の各図上段参照)。
 そこで、本変形例では、屈折力が累進的に付加される区間をオーバーランさせている。具体的には、本変形例では、累進部APの終点(近用度数測定円の最上端)を超えた近用部AN内の所定の範囲にまで屈折力が累進的に付加される(図9(a)参照)。このように、屈折力が累進的に付加される区間をオーバーランさせることで、近用部ANに近い側での加入屈折力変化率の微分値の変化が抑えられ(図9(c)参照)、近用部ANに近い側での加入屈折力変化率が緩やかになる(図9(b)参照)。そのため、図10(a)~図10(c)の各図下段に示されるように、上述した収差の局所的な変化が抑えられる。
 なお、本変形例において、オーバーランは、近用部AN内に近用度数測定点Nより強い屈折力が含まれる全てのケースを含むわけではない。本変形例のオーバーランは、図9(a)に例示されるように、正規加入屈折力分布が累進部APの終点(近用度数測定円の最上端)の通過時に実質的に低下せず、かつオーバーランの終点付近まで実質的に低下しないケースが該当する。オーバーラン領域の正規加入屈折力分布には、幾つかのバリエーションが考えられる。正規加入屈折力分布は、例えば、オーバーラン領域内で直線的に上がり続けるものであってもよく、又は曲線的に変化しつつ上がり続けるものであってもよい。また、一部に平坦な領域が含まれていてもよい。
 オーバーランにより累進的に付加されるべき屈折力の大きさは、近用部ANに近い側での加入屈折力変化率を緩やかにすることで良好な中心視性能を担保することが可能な値であるが、具体的には、眼鏡レンズの各種パラメータ値に依存するため、ある範囲内で変動する。そこで、本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、加入度数の20%~30%をオーバーランさせる範囲に累進的に付加させることにより、良好な中心視性能が担保されるという知見を得た。
 図11(a)は、屈折力が累進的に付加される区間をオーバーランさせたときの水平方向の曲率変化を示す等高線図である。屈折力が累進的に付加される区間をオーバーランさせることで、図11(a)に示されるように、曲率変化が近用部ANの下方に集中し、近方視時の像の歪みや揺れ等が大きくなる虞がある。そこで、本変形例では、近用部ANの下方における曲率変化が抑えられるように、水平方向の曲率変化をコントロールする。図11(b)に、その結果を示す。
 なお、本変形例では、実施例1(18mm:中間視重視)及び実施例2(18mm:遠方視重視)において、累進部APの終点(近用度数測定円の最上端)を超えた近用部AN内の所定の範囲にまで屈折力が累進的に付加される設計例を示している。一方、基準眼鏡レンズは、本変形例においても実施例1及び2と同様に、累進部APの始点と終点との間だけで加入屈折力が累進的に変化する眼鏡レンズであってもよい。
 以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施例や変形例又は自明な実施例や変形例を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。

Claims (12)

  1.  第一の屈折力を持つ第一屈折部、該第一の屈折力よりも強い第二の屈折力を持つ第二屈折部、及び該第一屈折部から該第二屈折部に至る子午線沿いに屈折力が累進的に変化する累進部を持つ眼鏡レンズであり、該第一の屈折力及び該第二の屈折力がそれぞれ共通する一連の眼鏡レンズシリーズに属する眼鏡レンズであって、
     前記累進部の子午線沿いの長さである累進帯長が前記一連の眼鏡レンズシリーズに属する所定の基準眼鏡レンズよりも短く、該累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの設計最大微分値が該基準眼鏡レンズの累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの基準最大微分値に近付けられた、
    眼鏡レンズ。
  2.  前記設計最大微分値が前記基準最大微分値に近付けて設計されていることにより、前記累進部のうちの少なくとも一部の区間において前記正規加入屈折力分布が前記基準眼鏡レンズの正規加入屈折力分布と一致又は近似している、
    請求項1に記載の眼鏡レンズ。
  3.  前記累進部の少なくとも一部の区間において、該累進部における正規加入屈折力分布の微分値が前記基準最大微分値以下である、
    請求項1又は請求項2に記載の眼鏡レンズ。
  4.  前記基準眼鏡レンズと共通する累進部内の所定の区間において、互いの、正規加入屈折力分布の微分値の平均値が実質的に等しい、
    請求項1又は請求項2に記載の眼鏡レンズ。
  5.  前記累進部を使用頻度の高い視距離に対応する高頻度区間と、該高頻度区間に対応する視距離よりも使用頻度の低い視距離に対応する低頻度区間とに区分した場合に、
     前記基準眼鏡レンズと共通する累進部内の所定の区間は、前記高頻度区間である、
    請求項4に記載の眼鏡レンズ。
  6.  屈折力が前記累進部と前記第二屈折部との境界位置を超えた所定の範囲にまで累進的に付加されている、
    請求項1から請求項5の何れか一項に記載の眼鏡レンズ。
  7.  前記正規加入屈折力分布が、
      前記境界位置の通過時に実質的に低下せず、かつ前記所定の範囲の終点付近まで実質的に低下しない、
    請求項6に記載の眼鏡レンズ。
  8.  屈折力が前記累進部と前記第二屈折部との境界位置を超えた所定の範囲にまで累進的に付加されていることにより、前記正規加入屈折力分布の2階微分値が抑えられている、
    請求項6又は請求項7に記載の眼鏡レンズ。
  9.  レンズ水平方向の曲率変化がコントロールされていることにより、屈折力を前記累進部と前記第二屈折部との境界位置を超えた所定の範囲にまで累進的に付加させたことによる、該レンズ水平方向の曲率変化が抑えられている、
    請求項6から請求項8の何れか一項に記載の眼鏡レンズ。
  10.  第一の屈折力を持つ第一屈折部、該第一の屈折力よりも強い第二の屈折力を持つ第二屈折部、及び該第一屈折部から該第二屈折部に至る子午線沿いに屈折力が累進的に変化する累進部を持つ眼鏡レンズであり、該第一の屈折力及び該第二の屈折力がそれぞれ共通する一連の眼鏡レンズシリーズに属する眼鏡レンズを製造する方法であって、
     前記累進部の子午線沿いの長さである累進帯長を前記一連の眼鏡レンズシリーズに属する所定の基準眼鏡レンズよりも短く設定し、
     前記累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの設計最大微分値を前記基準眼鏡レンズの累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの基準最大微分値に近付けて設計し、
     設計された眼鏡レンズを製造する、
    眼鏡レンズの製造方法。
  11.  第一の屈折力を持つ第一屈折部、該第一の屈折力よりも強い第二の屈折力を持つ第二屈折部、及び該第一屈折部から該第二屈折部に至る子午線沿いに屈折力が累進的に変化する累進部を持つ眼鏡レンズを製造する方法であって、
     前記第一の屈折力及び前記第二の屈折力がそれぞれ共通する複数種類の眼鏡レンズであって、前記累進部の子午線沿いに第一の累進帯長を持つものを基準眼鏡レンズと定義し、該第一の累進帯長よりも短い第二の累進帯長を持つものを設計眼鏡レンズと定義した場合に、該設計眼鏡レンズの累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの設計最大微分値を該基準眼鏡レンズの累進部における正規加入屈折力分布を微分したときの基準最大微分値に近付けて設計し、
     設計された設計眼鏡レンズを製造する、
    眼鏡レンズの製造方法。
  12.  第一の屈折力を持つ第一屈折部、該第一の屈折力よりも強い第二の屈折力を持つ第二屈折部、及び該第一屈折部から該第二屈折部に至る子午線沿いに屈折力が累進的に変化する累進部を持つ眼鏡レンズであり、該第一の屈折力及び該第二の屈折力がそれぞれ共通する一連の眼鏡レンズシリーズに属する眼鏡レンズであって、
     前記累進部の子午線沿いの長さである累進帯長が前記一連の眼鏡レンズシリーズに属する所定の基準眼鏡レンズよりも短く、該基準眼鏡レンズと共通する累進部内の所定の区間において、互いの、正規加入屈折力分布の微分値の平均値が実質的に等しい、
    眼鏡レンズ。
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