WO2014148351A1 - 基板処理装置、基板処理方法及びコンピュータ記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
ウェハ上の第1の中性層の上面に、ブロック共重合体を塗布し、ブロック共重合体の上面に中性剤を塗布して第2の中性層を形成する。ブロック共重合体上に第2の中性層が形成されたウェハを熱処理して、ブロック共重合体を親水性ポリマーと疎水性ポリマーに相分離させる。中性剤は、ブロック共重合体を溶解せず、且つ熱処理時に酸素がブロック共重合体に到達することを防ぐものである。
Description
本発明は、親水性(極性)を有する親水性(有極性)ポリマーと疎水性を有する(極性を有さない)疎水性(無極性)ポリマーとを含むブロック共重合体を用いた基板処理装置、基板処理方法及びコンピュータ記憶媒体に関する。
本願は、2013年3月22日に日本に出願された特願2013-059698号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2013年3月22日に日本に出願された特願2013-059698号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
例えば半導体デバイスの製造工程では、例えば半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、当該レジスト膜に所定のパターンを露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理などを順次行うフォトリソグラフィー処理が行われ、ウェハ上に所定のレジストパターンが形成される。そして、このレジストパターンをマスクとして、ウェハ上の被処理膜のエッチング処理が行われ、その後レジスト膜の除去処理などが行われて、被処理膜に所定のパターンが形成される。
ところで、近年、半導体デバイスのさらなる高集積化を図るため、上述した被処理膜のパターンの微細化が求められている。このため、レジストパターンの微細化が進められており、例えばフォトリソグラフィー処理における露光処理の光を短波長化することが進められている。しかしながら、露光光源の短波長化には技術的、コスト的な限界があり、光の短波長化を進める方法のみでは、例えば数ナノメートルオーダーの微細なレジストパターンを形成するのが困難な状況にある。
そこで、2種類のブロック鎖(ポリマー)から構成されたブロック共重合体を用いたウェハ処理方法が提案されている(特許文献1)。かかる方法では、先ず、ウェハ上に2種類のポリマーに対して中間の親和性を有する中性層を形成し、当該中性層上に例えばレジストによりガイドパターンを形成する。その後、中性層上にブロック共重合体を塗布し、ブロック共重合体を相分離させる。その後、いずれか一方のポリマーを、例えばエッチング等により選択的に除去することで、ウェハ上に他方のポリマーにより微細なパターンが形成される。そして、このポリマーのパターンをマスクとして被処理膜のエッチング処理が行われ、被処理膜に所定のパターンが形成される。
ところで、上述のブロック共重合体は、所定以上の温度で熱処理することで徐々に相分離し、相分離後のポリマーが所定の形状に配列する。また、ポリマーの結合を促進させてポリマーによるパターンの長さを長くするにはポリマーを拡散させる必要があり、そのためにはより高温で熱処理する必要がある。
しかしながら、ポリマーによるパターンを長くするために熱処理温度を高くした場合、温度が高いほど、また熱処理時間が高いほど、相分離後のポリマーによるパターンにばらつきが生じることが確認されている。
この点について本発明者らが鋭意調査したところ、パターンのばらつきは熱処理によりブロック共重合体のポリマーが酸化することが原因であり、この酸化を防止できれば、ばらつきのないパターンを形成できることが確認された。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、親水性ポリマーと疎水性ポリマーとを含むブロック共重合体を用いた基板処理において、基板上に所定のパターンを適切に形成することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、第1のポリマーと第2のポリマーとを含むブロック共重合体を用いて、基板を処理する方法であって、前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに対して中間の親和性を有する中性層を基板上に形成する中性層形成工程と、前記中性層が形成された基板に対して、前記ブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布工程と、前記ブロック共重合体上に塗布膜が形成された基板を熱処理して、前記ブロック共重合体を前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに相分離させるポリマー分離工程と、前記ポリマー分離工程前のブロック共重合体上に、前記ブロック共重合体を溶解せず、且つ前記ポリマー分離工程の熱処理時に酸素が前記ブロック共重合体に到達することを防ぐ塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、ポリマーを分離させる前にブロック共重合体上に、当該ブロック共重合体を溶解せず、且つポリマー分離の際の熱処理時に酸素がブロック共重合体に到達することを防ぐ塗布膜を形成するので、ブロック共重合体の酸化を防止できる。また、塗布液はブロック共重合体を溶解しないので、塗布膜とブロック共重合体の界面でブロック共重合体と塗布液とが混合することもない。その結果、酸化によるポリマーによるパターンのばらつきを抑制し、基板上に所定のパターンを適切に形成することができる。
別な観点による本発明によれば、前記基板処理方法を基板処理システムによって実行させるために、当該基板処理システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
また別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
さらに別な観点による本発明は、第1のポリマーと第2のポリマーとを含むブロック共重合体を用いて、基板を処理するシステムであって、前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに対して中間の親和性を有する中性層を基板上に形成する中性層形成装置と、前記中性層が形成された基板に対して、前記ブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布装置と、前記ブロック共重合体上にさらに塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布膜形成装置と、前記ブロック共重合体上に塗布膜が形成された基板を熱処理して、前記ブロック共重合体を前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに相分離させるポリマー分離装置と、を有し、前記塗布膜形成装置で形成される塗布膜は、前記ブロック共重合体を溶解せず、且つ前記ポリマー分離装置での熱処理時に酸素が前記ブロック共重合体に到達することを防ぐものであることを特徴としている。
本発明によれば、親水性ポリマーと疎水性ポリマーとを含むブロック共重合体を用いた基板処理において、基板上に所定のパターンを適切に形成することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる基板処理を行うための基板処理システム1の構成の概略を示す説明図である。図2及び図3は、基板処理システム1の内部構成の概略を示す側面図である。
基板処理システム1は、図1に示すように複数枚のウェハWを収容したカセットCが搬入出されるカセットステーション10と、ウェハWに所定の処理を施す複数の各種処理装置を備えた処理ステーション11と、処理ステーション11に隣接する露光装置12との間でウェハWの受け渡しを行うインターフェイスステーション13とを一体に接続した構成を有している。なお、基板処理システム1で処理されるウェハ上には、予め被処理膜(図示せず)が形成されている。
カセットステーション10には、カセット載置台20が設けられている。カセット載置台20には、基板処理システム1の外部に対してカセットCを搬入出する際に、カセットCを載置する、例えば4つのカセット載置板21が設けられている。
カセットステーション10には、図1に示すようにX方向に延びる搬送路22上を移動自在なウェハ搬送装置23が設けられている。ウェハ搬送装置23は、上下方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板21上のカセットCと、後述する処理ステーション11の第3のブロックG3の受け渡し装置との間でウェハWを搬送できる。
処理ステーション11には、各種装置を備えた複数例えば4つのブロックG1、G2、G3、G4が設けられている。例えば処理ステーション11の正面側(図1のX方向負方向側)には、第1のブロックG1が設けられ、処理ステーション11の背面側(図1のX方向正方向側)には、第2のブロックG2が設けられている。また、処理ステーション11のカセットステーション10側(図1のY方向負方向側)には、第3のブロックG3が設けられ、処理ステーション11のインターフェイスステーション13側(図1のY方向正方向側)には、第4のブロックG4が設けられている。
例えば第1のブロックG1には、図2に示すように複数の液処理装置、例えばウェハWを現像処理する現像装置30、ウェハW上に有機溶剤を塗布してウェハWを洗浄する洗浄装置31、ウェハW上に反射防止膜を形成する反射防止膜形成装置32、ウェハW上に中性剤を塗布して中性層を形成する中性層形成装置33、ウェハW上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布装置34、ウェハW上にブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布装置35が下から順に重ねられている。
例えば現像装置30、洗浄装置31、反射防止膜形成装置32、中性層形成装置33、レジスト塗布装置34、ブロック共重合体塗布装置35は、それぞれ水平方向に3つ並べて配置されている。なお、これら現像装置30、洗浄装置31、反射防止膜形成装置32、中性層形成装置33、レジスト塗布装置34、ブロック共重合体塗布装置35の数や配置は、任意に選択できる。
これら現像装置30、洗浄装置31、反射防止膜形成装置32、中性層形成装置33、レジスト塗布装置34、ブロック共重合体塗布装置35では、例えばウェハW上に所定の塗布液を塗布するスピンコーティングが行われる。スピンコーティングでは、例えば塗布ノズルからウェハW上に塗布液を吐出すると共に、ウェハWを回転させて、塗布液をウェハWの表面に拡散させる。これら液処理装置の構成については後述する。
なお、ブロック共重合体塗布装置35でウェハW上に塗布されるブロック共重合体は、第1のポリマーと第2のポリマーとを有する。第1のポリマーとしては、極性を有する(親水性)ポリマーである親水性ポリマーが用いられ、第2のポリマーとしては、極性を有しない(疎水性)ポリマーである疎水性ポリマーが用いられる。本実施の形態では、親水性(極性)ポリマーとして例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)が用いられ、疎水性(非極性)ポリマーとしては例えばポリスチレン(PS)が用いられる。また、ブロック共重合体における親水性ポリマーの分子量の比率は40%~60%であり、ブロック共重合体における疎水性ポリマーの分子量の比率は60%~40%である。そして、ブロック共重合体は、親水性ポリマーと疎水性ポリマーが、直線的に化合した高分子である。
また、中性層形成装置33でウェハW上に形成される中性層は、親水性ポリマーと疎水性ポリマーに対して中間の親和性を有する。本実施の形態では、中性層として例えばポリメタクリル酸メチルとポリスチレンとのランダム共重合体や交互共重合体が用いられる。以下において、「中性」という場合は、このように親水性ポリマーと疎水性ポリマーに対して中間の親和性を有することを意味する。
例えば第2のブロックG2には、図3に示すようにウェハWの熱処理を行う熱処理装置40、ブロック共重合体塗布装置35でウェハW上に塗布されたブロック共重合体を親水性ポリマーと疎水性ポリマーに相分離させるポリマー分離装置41、ウェハWを疎水化処理するアドヒージョン装置42、ウェハWの外周部を露光する周辺露光装置43、ウェハWに紫外線を照射する紫外線照射装置44が上下方向と水平方向に並べて設けられている。熱処理装置40は、ウェハWを載置して加熱する熱板と、ウェハWを載置して冷却する冷却板を有し、加熱処理と冷却処理の両方を行うことができる。なお、ポリマー分離装置41もウェハWに対して熱処理を施す装置であり、その構成は熱処理装置40と同様である。また、熱処理装置40、ポリマー分離装置41、アドヒージョン装置42、周辺露光装置43、紫外線照射装置44の数や配置は、任意に選択できる。
例えば第3のブロックG3には、複数の受け渡し装置50、51、52、53、54、55、56が下から順に設けられている。また、第4のブロックG4には、複数の受け渡し装置60、61、62が下から順に設けられている。
図1に示すように第1のブロックG1~第4のブロックG4に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域Dが形成されている。ウェハ搬送領域Dには、例えばY方向、X方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有する、ウェハ搬送装置70が複数配置されている。ウェハ搬送装置70は、ウェハ搬送領域D内を移動し、周囲の第1のブロックG1、第2のブロックG2、第3のブロックG3及び第4のブロックG4内の所定の装置にウェハWを搬送できる。
また、ウェハ搬送領域Dには、第3のブロックG3と第4のブロックG4との間で直線的にウェハWを搬送するシャトル搬送装置80が設けられている。
シャトル搬送装置80は、例えばY方向に直線的に移動自在になっている。シャトル搬送装置80は、ウェハWを支持した状態でY方向に移動し、第3のブロックG3の受け渡し装置52と第4のブロックG4の受け渡し装置62との間でウェハWを搬送できる。
図1に示すように第3のブロックG3のX方向正方向側の隣には、ウェハ搬送装置100が設けられている。ウェハ搬送装置100は、例えばX方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置100は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、第3のブロックG3内の各受け渡し装置にウェハWを搬送できる。
インターフェイスステーション13には、ウェハ搬送装置110と受け渡し装置111が設けられている。ウェハ搬送装置110は、例えばY方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置110は、例えば搬送アームにウェハWを支持して、第4のブロックG4内の各受け渡し装置、受け渡し装置111及び露光装置12との間でウェハWを搬送できる。
次に、上述したブロック共重合体塗布装置35の構成について説明する。ブロック共重合体塗布装置35は、図4に示すように側面にウェハWの搬入出口(図示せず)が形成された処理容器120を有している。
処理容器120内には、ウェハWを保持して回転させるスピンチャック130が設けられている。スピンチャック130は、水平な上面を有し、当該上面には、例えばウェハWを吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により、ウェハWをスピンチャック130上に吸着保持できる。
スピンチャック130は、例えばモータなどを備えたチャック駆動機構131を有し、そのチャック駆動機構131により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動機構131には、シリンダなどの昇降駆動源が設けられており、スピンチャック130は上下動可能になっている。
スピンチャック130の周囲には、ウェハWから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ132が設けられている。カップ132の下面には、回収した液体を排出する排出管133と、カップ132内の雰囲気を排気する排気管134が接続されている。
図5に示すようにカップ132のX方向負方向(図5の下方向)側には、Y方向(図5の左右方向)に沿って延伸するレール140が形成されている。レール140は、例えばカップ132のY方向負方向(図5の左方向)側の外方からY方向正方向(図5の右方向)側の外方まで形成されている。レール140には、アーム141が取り付けられている。
アーム141には、図4及び図5に示すようにウェハWに対してブロック共重合体を吐出する、ブロック共重合体供給ノズル142が支持されている。アーム141は、図5に示すノズル駆動部143により、レール140上を移動自在である。これにより、ブロック共重合体供給ノズル142は、カップ132のY方向正方向側の外方に設置された待機部144からカップ132内のウェハWの中心部上方まで移動でき、さらに当該ウェハWの表面上をウェハWの径方向に移動できる。また、アーム141は、ノズル駆動部143によって昇降自在であり、ブロック共重合体供給ノズル142の高さを調節できる。ブロック共重合体供給ノズル142には、図4に示すように、当該ブロック共重合体供給ノズル142にブロック共重合体を供給するブロック共重合体供給装置145に接続されている。
ブロック共重合体供給ノズル142は、例えば図5、図6に示すように、全体として細長の形状をしており、その長さJが、例えば少なくともウェハWの直径よりも大きい本体部142aを有している。本体部142aの下端面には、当該本体部142aの長手方向に沿って例えばウェハWの直径よりも大きい所定の長さDで所定の幅Gのスリット状の吐出口142bが形成されている。したがって、ブロック共重合体供給ノズル142をウェハWに対して相対的に移動させることで、ウェハWの全面にブロック共重合体を塗布することができる。
また、レール140には、他のアーム150が取り付けられている。他のアーム150には、中性剤を供給する中性剤ノズル151が支持されている。
他のアーム150は、図5に示す、ノズル駆動部152によってレール140上を移動自在であり、中性剤ノズル151を、カップ132のY方向負方向側の外方に設けられた待機部153からカップ132内のウェハWの中心部上方まで移動させることができる。また、ノズル駆動部152によって、他のアーム150は昇降自在であり、中性剤ノズル151の高さを調節できる。中性剤ノズル151は、図4に示すように、当該中性剤ノズル151に中性剤供給装置160に接続されている。なお、中性剤ノズル151はブロック共重合体供給ノズル142と同様の構成を有している。即ち、中性剤ノズル151は全体として細長の形状をしており、その長さが少なくともウェハWの直径よりも大きい。
以上の基板処理システム1には、図1に示すように制御部300が設けられている。制御部300は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、基板処理システム1におけるウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、基板処理システム1における後述の剥離処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部300にインストールされたものであってもよい。
次に、以上のように構成された基板処理システム1を用いて行われるウェハ処理について説明する。図7は、かかるウェハ処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
先ず、複数のウェハWを収納したカセットCが、塗布現像処理装置2のカセットステーション10に搬入され、所定のカセット載置板21に載置される。その後、ウェハ搬送装置23によりカセットC内の各ウェハWが順次取り出され、処理ステーション11の受け渡し装置53に搬送される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理装置40に搬送され、温度調節される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって反射防止膜形成装置32に搬送され、図8に示すようにウェハW上に反射防止膜400が形成される(図7の工程S1)。その後ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、加熱され、温度調節される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理装置40に搬送され、温度調節される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって中性層形成装置33に搬送され、図8に示すようにウェハW上の全面に第1の中性層401が形成される(図7の工程S2)。その後ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、加熱され、温度調節され、その後受け渡し装置53に戻される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置100によって受け渡し装置54に搬送される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によってアドヒージョン装置42に搬送され、アドヒージョン処理される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によってレジスト塗布装置34に搬送され、ウェハWの第1の中性層401上にレジスト液が塗布されて、レジスト膜が形成される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理装置40に搬送されて、プリベーク処理される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって受け渡し装置55に搬送される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって周辺露光装置43に搬送され、周辺露光処理される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって受け渡し装置56に搬送される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置100によって受け渡し装置52に搬送され、シャトル搬送装置80によって受け渡し装置62に搬送される。
その後ウェハWは、インターフェイスステーション13のウェハ搬送装置110によって露光装置12に搬送され、露光処理される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置110によって露光装置12から受け渡し装置60に搬送される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理装置40に搬送され、露光後ベーク処理される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって現像装置30に搬送され、現像される。現像終了後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理装置40に搬送され、ポストベーク処理される。こうして、図9に示すようにウェハWの中性層401上に所定のレジストパターン402が形成される(図7の工程S3)
なお、本実施の形態では、レジストパターン402は、平面視において直線状のライン部402aと直線状のスペース部402bを有し、いわゆるラインアンドスペースのレジストパターンである。なお、スペース部402bの幅は、後述するようにスペース部402bに親水性ポリマーと疎水性ポリマーが交互に奇数層に配置されるように設定される。
レジストパターン402が形成されたウェハWは、ウェハ搬送装置70によって紫外線照射装置44に搬送される。紫外線照射装置44では、図10に示すようにレジストパターン402のスペース部402bから露出した中性層401の露出面に紫外線が照射される。このとき、172nmの波長を有する紫外線が照射される。そうすると、当該中性層401の露出面が酸化して親水化される(図7の工程S4)。以下、このように親水化された中性層401の領域を親水性領域403という場合がある。
なお、発明者らが鋭意検討した結果、中性層401に親水性領域403を形成するための紫外線の波長は300nm以下であればよいことが分かった。具体的には、300nm以下の波長を有する紫外線を照射すると、処理雰囲気中の酸素から活性酸素を生成でき、この活性酸素によって中性層401の露出面が酸化して親水化する。なお、活性酸素をより容易に生成するためには、処理雰囲気としてオゾンを用いたほうがよいことが分かっている。また、特に紫外線の波長が172nmである場合、処理雰囲気としてオゾンを用いた場合はもちろんのこと、処理雰囲気が大気雰囲気であっても、当該大気雰囲気中の酸素から効率よく活性酸素を生成できることも分かっている。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって洗浄装置31に搬送される。洗浄装置31では、ウェハW上に有機溶剤が供給され、図11に示すようにウェハW上のレジストパターン402が除去される(図7の工程S5)。そうすると、中性層401において、親水性領域403の表面は親水性を有し、その他の領域の表面は中性を有する。そして、中性層401の表面は平坦に維持される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって受け渡し装置50に搬送される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置100によって受け渡し装置55に搬送される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によってブロック共重合体塗布装置35に搬送される。ブロック共重合体塗布装置35では、ノズル駆動部143によりブロック共重合体供給ノズル142がウェハWの一端部から他の端部へ移動し、図12に示すようにウェハWの中性層401上の全面にブロック共重合体404が塗布される(図7の工程S6)。
次にブロック共重合体塗布装置35では、ブロック共重合体404塗布後のウェハWの一端部から他の端部へ中性剤ノズル151が移動し、ブロック共重合体404上に中性剤が供給される。これにより、ブロック共重合体404と中性剤とが混ざることなく、図13に示すように、ウェハWのブロック共重合体404上の全面に第2の中性層405が形成される(図7の工程S7)。
この中性剤ノズル151から供給される中性剤には、ブロック共重合体を溶解しないもので且つ後述する、熱処理によりブロック共重合体404を親水性ポリマーと疎水性ポリマーに相分離させる工程において、熱処理雰囲気に存在する酸素を第2の中性層405とブロック共重合体404の界面までは到達させないことが求められる。かかる要求を満足するものであれば、ブロック共重合体塗布装置35で用いる中性剤と中性層形成装置33で用いる中性剤は同じものであってもよい。ブロック共重合体404を溶解しない中性剤の具体的な例としては、例えば純水を溶媒としてSi(Me)-OHなどのポリマーを溶解させたものに、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド(TMAH)などのアルカリ溶液や、イソプロピルアルコール(IPA)などの極性を有する溶剤を添加することで、ポリマーの純水に対する溶解度を高めたものなどがある。そして、極性を有する溶剤の添加量を調整することで、ブロック状重合体の親水性ポリマーと疎水性ポリマーの双方に対して中間の親和性を有したものとなっている。なお、純水と極性を付与するために添加する溶剤との比は、体積比で概ね20:1~2.5:1程度である。また、溶媒、この場合、純水又は純水に溶剤を添加したものと、ポリマーとの比は、重量比で概ね99:1~33:1程度である。なお、中性剤に用いるポリマーとしては、Si(Me)-OHに限られず、例えば溶媒としての純水、又は純水と極性を有する溶剤との混合液に溶解するものであれば任意に選択が可能である。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によってポリマー分離装置41に搬送される。ポリマー分離装置41では、ウェハWに所定の温度の熱処理が行われる。そうすると、図14及び図15に示すようにウェハW上のブロック共重合体404が、親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407に相分離される(図6の工程S8)。この際、ブロック共重合体404の上面は第2の中性層405に覆われているため、第2の中性層405の上面は熱処理雰囲気に存在する酸素により酸化するものの、第2の中性層405とブロック共重合体404の界面までは酸素は到達しない。また、中性剤にはブロック共重合体を溶解しないものが用いられているので、第2の中性層405とブロック共重合体の界面でブロック共重合体と中性剤とが混合することもない。その結果、酸化によるポリマーによるパターンのばらつきを抑制しつつ、ブロック共重合体404を、親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407に適切に相分離させることができる。
ここで、上述したようにブロック共重合体404において、親水性ポリマー406の分子量の比率は40%~60%であり、疎水性ポリマー407の分子量の比率は60%~40%である。そうすると、工程S8において、図14及び図15に示すように親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407はラメラ構造に相分離される。なお、図15においては、相分離後の親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407の状態を表現するために、第2の中性層405の下面の横断面を描図している。また、上述した工程S3においてレジストパターン402のスペース部402bの幅が所定の幅に形成されているので、中性層401の親水性領域403上には、親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407が交互に奇数層、例えば3層に配置される。具体的には、親水性領域403の表面は親水性を有するので、当該親水性領域403上の真中に親水性ポリマー406が配置され、その両側に疎水性ポリマー407、407が配置される。そして、中性層401のその他の領域上にも、親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407が交互に配置される。
その後、ウェハWは再び紫外線照射装置44に搬送される。そして、ウェハWに紫外線が照射され、親水性ポリマー406であるポリメタクリル酸メチルの結合鎖を切断すると共に、疎水性ポリマー407であるポリスチレンを架橋反応させる。またこの際、第2の中性層405の結合鎖も切断される。その後、ウェハWを再度洗浄装置31に搬送し、当該洗浄装置31においてウェハWに例えば極性有機溶剤であるIPAを供給する。これにより、紫外線照射で結合鎖が切断された親水性ポリマー406及び第2の中性層405が溶解し、図16に示すように、第2の中性層405と親水性ポリマー406が選択的に除去される(図7の工程S9)。これにより、疎水性ポリマー407による所定のパターンが形成される。
その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって受け渡し装置50に搬送され、その後カセットステーション10のウェハ搬送装置23によって所定のカセット載置板21のカセットCに搬送される。
その後、カセットCは基板処理システム1の外部に設けられたエッチング処理装置に搬送され、疎水性ポリマー407をマスクとして、第1の中性層401、反射防止膜400及びウェハW上の被処理膜がエッチング処理される。これにより、被処理膜に所定のパターンが形成される(図6の工程S10)。なお、エッチング処理装置としては、例えばRIE(Reactive Ion Eching)装置が用いられる。すなわち、エッチング処理装置では、反応性の気体(エッチングガス)やイオン、ラジカルによって、親水性ポリマーや反射防止膜といった被処理膜をエッチングするドライエッチングが行われる。
その後、疎水性ポリマー407及び反射防止膜400が除去されて、一連のウェハ処理が終了する。
以上の実施の形態によれば、ポリマーを相分離させる前の工程S7において、にブロック共重合体404上に、当該ブロック共重合体を溶解せず、且つポリマー分離の際の熱処理時に酸素がブロック共重合体に到達することを防ぐ塗布膜として第2の中性層405を形成するので、工程S8の熱処理時に、ブロック共重合体404が雰囲気中の酸素により酸化することを防止できる。また、第2の中性層405を形成する中性剤は、ブロック共重合体404を溶解しないので、第2の中性層405とブロック共重合体404の界面でブロック共重合体404と中性剤とが混合することもない。したがって、酸化による親水性ポリマー406、疎水性ポリマー407のパターンのばらつきを防止し、ウェハW上に所定の微細なパターンを適切に形成することができる。その結果、工程S10において当該パターンをマスクとした被処理膜のエッチング処理を適切に行うことができ、被処理膜に所定のパターンを形成することができる。
また、ブロック共重合体404の上面が第2の中性層405に覆われることにより、ブロック共重合体404は、その上面と下面の両方が中性層に接した状態となる。これにより、ブロック共重合体404の上下の界面の間にエネルギー差が生じることを防止できるため、親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407を、ウェハWの厚み方向にわたって均一に配列させることができる。
なお、以上の実施の形態では、工程S4において第1の中性層401の露出面に紫外線を照射して当該露出面を親水化して親水性領域403とし、当該、親水性領域403を親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407の相分離後のガイドとして用いたが、親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407を相分離させる際のガイドをどのように形成するかについては本実施の形態に限定されるものではない。例えばガイドとしてレジストパターンを用いてもよく、任意に選択が可能である。
以上の実施の形態では、ブロック共重合体404の上面を覆う塗布膜として中性層を用いたが、必ずしも中性層である必要はない。ブロック共重合体404を溶解せず、且つ工程S8における熱処理時に、酸素がブロック共重合体404に到達することを防ぐことができる性質を有する膜であれば、どのような膜を用いるかは任意に選択できる。例えば、フォトリソグラフィー処理においてレジスト膜の上面に塗布される、フッ素を含有したアクリルの膜である、いわゆるトップコート剤を用いてもよい。トップコート剤は有機溶剤であるTMAHに可溶であるため、第2の中性層405を容易に除去することができる。なお、酸素がブロック共重合体404に到達することを防ぐことができる、とは、ブロック共重合体404の上面を覆う塗布膜が酸化しないことを意味するのではなく、塗布膜そのものが酸化した場合であっても、その下地である第2の中性層405までは酸素を透過させないことを意味する。
また、ブロック共重合体404の上面を覆う塗布膜には、ブロック共重合体404の上下の界面の間にエネルギー差が生じることを防止するため、ブロック共重合体404の下面に形成される膜とのエネルギー差が小さい膜を用いることが望ましい。即ち、本実施の形態のように、ブロック共重合体404の下面の下地膜が第1の中性層401である場合、ブロック共重合体404の上面に形成する膜は、同じく中性層であることが好ましく、例えばブロック共重合体404の下面の下地膜が極性を有する膜である場合は、ブロック共重合体404の上面に形成する膜も同じく極性を有する膜であることが望ましい。そうすることで、ブロック共重合体404上下の界面におけるエネルギー差をなくし、親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407の相分離に与える影響を最小化できる。その結果、親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407を、ウェハWの厚み方向にわたって均一に配列させることができることができる。
以上の実施の形態では、ウェハWの直径よりも大きい吐出口142bが形成されたブロック共重合体供給ノズル142及び中性剤ノズル151を用いてウェハWにブロック共重合体404及び中性剤を塗布したが、ブロック共重合体404及び中性剤を塗布する手法は、本実施の形態の内容に限定されない。例えば、ブロック共重合体404及び中性剤の塗布に、いわゆるスピンコートを用いると、一時的にブロック共重合体404と中性剤とが混ざるものの、第2の中性層405を形成する中性剤としてブロック共重合体404を溶解しないものを用いていれば、時間の経過と共に、第2の中性層405とブロック共重合体404とは比重差により分離するので、混ざり合うことはない。また、スピンコートを用いる場合、例えばブロック共重合体塗布装置35でブロック共重合体404を形成した後に一旦熱処理装置40で熱処理することで溶剤を蒸発させ、その後、第2の中性層405を形成するようにしてもよい。かかる場合、熱処理の温度は、溶剤を蒸発させるが、ブロック共重合体404が相分離及び酸化しない温度以下で行われる。こうすることで、第2の中性層405とブロック共重合体404とが一時的に混ざることを、より確実に防止できる。
以上の実施の形態では、第2の中性層405と親水性ポリマー406の除去を有機溶剤により行ったが、ドライエッチングにより行ってもよい。
なお、以上の実施の形態では、ブロック共重合体塗布装置35においてブロック共重合体404の塗布と、第2の中性層405の形成を行ったが、例えばブロック共重合体塗布装置35とは別に、第2の中性層405を形成する塗布膜形成装置としての中性剤塗布装置を設けてもよい。
以上の実施の形態では、ウェハW上のブロック共重合体404をラメラ構造の親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407に相分離したが、本発明のウェハ処理方法は、ブロック共重合体404を、いわゆるシリンダ構造の親水性ポリマー406と疎水性ポリマー407に相分離する場合にも適用できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
本発明は、例えば親水性を有する親水性ポリマーと疎水性を有する疎水性ポリマーとを含むブロック共重合体を用いて、基板を処理する際に有用である。
1 基板処理システム
2 塗布現像処理装置
3 エッチング処理装置
30 現像装置
31 アルカリ溶液供給装置
32 反射防止膜形成装置
33 中性層形成装置
34 レジスト塗布装置
35 ブロック共重合体塗布装置
40 熱処理装置
300 制御部
400 反射防止膜
401 第1の中性層
402 レジストパターン
404 ブロック共重合体
405 第2の中性層
W ウェハ
2 塗布現像処理装置
3 エッチング処理装置
30 現像装置
31 アルカリ溶液供給装置
32 反射防止膜形成装置
33 中性層形成装置
34 レジスト塗布装置
35 ブロック共重合体塗布装置
40 熱処理装置
300 制御部
400 反射防止膜
401 第1の中性層
402 レジストパターン
404 ブロック共重合体
405 第2の中性層
W ウェハ
Claims (21)
- 第1のポリマーと第2のポリマーとを含むブロック共重合体を用いて、基板を処理する方法であって、
前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに対して中間の親和性を有する中性層を基板上に形成する中性層形成工程と、
前記中性層が形成された基板に対して、前記ブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布工程と、
前記ブロック共重合体上に塗布膜が形成された基板を熱処理して、前記ブロック共重合体を前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに相分離させるポリマー分離工程と、
前記ポリマー分離工程前のブロック共重合体上に、前記ブロック共重合体を溶解せず、且つ前記ポリマー分離工程の熱処理時に酸素が前記ブロック共重合体に到達することを防ぐ塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、を有する。 - 請求項1に記載の基板処理方法において、
前記塗布膜形成工程で形成される塗布膜は、前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに対して中間の親和性を有する。 - 請求項2に記載の基板処理方法において、
前記塗布膜を形成する塗布液は、純水または純水に極性を付与する溶剤を添加した液に、所定のポリマーを溶解させたものである。 - 請求項3に記載の基板処理方法において、
前記塗布液の溶媒は純水である。 - 請求項3に記載の基板処理方法において、
前記純水には、極性を有する有機溶剤、またはアルカリ溶液が添加される。 - 請求項1に記載の基板処理方法において、
前記塗布膜形成工程で形成される塗布膜は、有機溶剤に可溶である。 - 請求項6に記載の基板処理方法において、
前記塗布膜は、フッ素を含有したアクリルの膜である。 - 請求項1に記載の基板処理方法において、
前記塗布膜は、基板の直径よりも大きい塗布液の吐出口を有する塗布液供給ノズルを、前記基板に対して相対的に移動させて形成する。 - 請求項1に記載の基板処理方法において、
前記ブロック共重合体における前記第1のポリマーの分子量の比率は、40%~60%である。 - 請求項1に記載の基板処理方法において、
前記第1のポリマーは親水性を有する親水性ポリマーであり、前記第2のポリマーは、疎水性を有する疎水性ポリマーである。 - 請求項10に記載の基板処理方法において、
前記親水性ポリマーはポリメタクリル酸メチルであり、前記疎水性ポリマーはポリスチレンである。 - 第1のポリマーと第2のポリマーとを含むブロック共重合体を用いた基板処理方法を基板処理システムによって実行させるように、当該基板処理システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムを記憶した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記基板処理システムは、前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに対して中間の親和性を有する中性層を基板上に形成する中性層形成装置と、前記中性層が形成された基板に対して、前記ブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布装置と、前記ブロック共重合体上にさらに塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布膜形成装置と、前記ブロック共重合体上に塗布膜が形成された基板を熱処理して、前記ブロック共重合体を前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに相分離させるポリマー分離装置と、を有し、
前記基板処理方法は、
前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに対して中間の親和性を有する中性層を基板上に形成する中性層形成工程と、
前記中性層が形成された基板に対して、前記ブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布工程と、
前記ブロック共重合体上に塗布液を供給して塗布膜を形成する塗布膜形成工程と、
前記ブロック共重合体上に塗布膜が形成された基板を熱処理して、前記ブロック共重合体を前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに相分離させるポリマー分離工程と、を有し、
前記塗布膜形成工程で形成される塗布膜は、前記ブロック共重合体を溶解せず、且つ前記ポリマー分離工程での熱処理時に酸素が前記ブロック共重合体に到達することを防ぐものである。 - 第1のポリマーと第2のポリマーとを含むブロック共重合体を用いて、基板を処理するシステムであって、
前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに対して中間の親和性を有する中性層を基板上に形成する中性層形成装置と、
前記中性層が形成された基板に対して、前記ブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布装置と、
前記ブロック共重合体上にさらに塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布膜形成装置と、
前記ブロック共重合体上に塗布膜が形成された基板を熱処理して、前記ブロック共重合体を前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに相分離させるポリマー分離装置と、を有し、
前記塗布膜形成装置で形成される塗布膜は、前記ブロック共重合体を溶解せず、且つ前記ポリマー分離装置での熱処理時に酸素が前記ブロック共重合体に到達することを防ぐものである。 - 請求項13に記載の基板処理システムにおいて、
前記塗布膜形成装置で形成される塗布膜は、前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに対して中間の親和性を有する。 - 請求項13に記載の基板処理システムにおいて、
前記塗布膜を形成する塗布液は、純水または純水に極性を付与する溶剤を添加した液に、所定のポリマーを溶解させたものである。 - 請求項15に記載の基板処理システムにおいて、
前記塗布液の溶媒は純水である。 - 請求項15に記載の基板処理システムにおいて、
前記純水には、極性を有する有機溶剤、またはアルカリ溶液が添加される。 - 請求項13に記載の基板処理システムにおいて、
前記塗布膜形成装置で形成される塗布膜は、有機溶剤に可溶である。 - 請求項18に記載の基板処理システムにおいて、
前記塗布膜は、フッ素を含有したアクリルの膜である。 - 請求項13に記載の基板処理システムにおいて、
前記塗布膜形成装置は、前記ブロック共重合体塗布装置内に設けられた塗布液供給ノズルである。 - 請求項20に記載の基板処理システムにおいて、前記塗布液供給ノズルを基板に対して相対的に移動させる塗布液ノズル移動機構を有し、
前記塗布液供給ノズルは、基板の直径よりも大きい吐出口を有している。
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NENP | Non-entry into the national phase |
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