JP5823424B2 - 基板処理方法、プログラム、コンピュータ記憶媒体及び基板処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、親水性(極性)を有する親水性(有極性)ポリマーと疎水性を有する(極性を有さない)疎水性(無極性)ポリマーとを含むブロック共重合体を用いた基板処理方法基板処理方法、プログラム、コンピュータ記憶媒体及び基板処理システムに関する。
例えば半導体デバイスの製造工程では、例えば半導体ウェハ(以下、「ウェハ」ydという。)上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、当該レジスト膜に所定のパターンを露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理などを順次行うフォトリソグラフィー処理が行われ、ウェハ上に所定のレジストパターンが形成される。そして、このレジストパターンをマスクとして、ウェハ上の被処理膜のエッチング処理が行われ、その後レジスト膜の除去処理などが行われて、被処理膜に所定のパターンが形成される。
ところで、近年、半導体デバイスのさらなる高集積化を図るため、上述した被処理膜のパターンの微細化が求められている。このため、レジストパターンの微細化が進められており、例えばフォトリソグラフィー処理における露光処理の光を短波長化することが進められている。しかしながら、露光光源の短波長化には技術的、コスト的な限界があり、光の短波長化を進める方法のみでは、例えば数ナノメートルオーダーの微細なレジストパターンを形成するのが困難な状況にある。
そこで、2種類のポリマーから構成されたブロック共重合体を用いたウェハ処理方法が提案されている(非特許文献1)。かかる方法では、先ず、ウェハの反射防止膜上にレジストパターンを形成した後、反射防止膜とレジストパターン上に、親水性ポリマーと疎水性ポリマーに対して中間の親和性を有する中性層を形成する。その後、レジストパターンをマスクとして、当該レジストパターン上の中性層を除去し、その後レジストパターンそのものも除去する。これによりウェハの反射防止膜上に中性層のパターンを形成し、その後、反射防止膜とパターン形成された中性層上にブロック共重合体を塗布する。そして、ブロック共重合体から親水性ポリマーと疎水性ポリマーを相分離させ、中性層上で親水性ポリマーと疎水性ポリマーを交互に規則的に配列させる。
その後、例えば親水性ポリマーを除去することで、ウェハ上に疎水性ポリマーの微細なパターンが形成される。そして、疎水性ポリマーのパターンをマスクとして被処理膜のエッチング処理が行われ、被処理膜に所定のパターンが形成される。
"Cost-EffectiveSub-20nm Lithography: Smart Chemicals to the Rescue", Ralph R. Dammel, Journalof Photopolymer Science and Technology Volume 24, Number 1 (2011) 33-42
ところで、ブロック共重合体を用いたパターン形成は、デバイスを3次元に積層する3次元集積技術において、積層されたウェハ間に配線を施すための微細な貫通孔である、コンタクトホールを形成する際などにも用いられる。このコンタクトホールは、ウェハの上面に垂直な円柱状のホールパターンである。
ブロック共重合体を用いてホールパターンを形成する場合は、ウェハ上に先ずレジスト膜により円柱状のホールパターンを形成する。そして、当該ホールパターンが形成されたウェハにブロック共重合体を塗布する。その後、ブロック共重合体を親水性ポリマーと疎水性ポリマーに相分離すると、例えば図21及び図22に示すように、レジスト膜600のホールパターン601内において、当該ホールパターン601に対して同心円状に、円柱形状の親水性ポリマー602と、円筒形状の疎水性ポリマー603とに相分離する。この場合、レジスト膜600のホールパターン601は、親水性ポリマー602と疎水性ポリマー603とによりパターンを形成するためのガイドとして機能する。
次いで、例えば同心円の内側に位置する親水性ポリマー602を除去することで、残った疎水性ポリマー603により円筒状のパターンが形成される。そして、この疎水性ポリマー603をマスクとしてエッチング処理を行うことで、ウェハに微細な貫通孔であるコンタクトホールが形成される。
しかしながら、相分離した親水性ポリマー602と疎水性ポリマー603とにより形成されるパターンの寸法は、ブロック共重合体の性質、具体的にはブロック共重合体を構成する高分子である親水性ポリマーと疎水性ポリマーとの間の相互作用パラメータであるχ(カイ)パラメータの値に比例して変化する。図21及び図22に示す場合でいうと、円柱形状の親水性ポリマー602の直径、換言すれば、親水性ポリマー602除去後に形成される疎水性ポリマー603による円筒形状のマスクの孔径Lが、χパラメータの値に比例して変化する。そのため、基板処理システムでの処理プロセスを調整してもLの値を調整することはできず、例えば異なる直径のコンタクトホールをウェハに形成する場合は、その都度異なるχパラメータを有するブロック共重合体を用いる必要があった。
また、上述の通り、親水性ポリマー602と疎水性ポリマー603とにより形成されるパターンの寸法Lはχパラメータに依存するが、ホールパターン601の直径が変化すると、それに合わせてパターンの寸法であるLも変化することが本発明者らにより確認されている。したがって、ガイドとしてのホールパターン601が精度よく形成されない場合、親水性ポリマー602と疎水性ポリマー603とにより形成されるパターンの寸法であるLにも影響を及ぼしてしまう。
そのため、例えばガイドとしてのレジストパターンの寸法が所望の値になっていない場合や、異なる直径のコンタクトホールを形成する場合に対応するために、ブロック共重合体により形成されるパターンの寸法を調整する方法が望まれている。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、親水性ポリマーと疎水性ポリマーとを含むブロック共重合体を用いた基板処理において、親水性ポリマーと疎水性ポリマーにより形成されるパターンの寸法を調整することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、第1のポリマーと第2のポリマーとを含むブロック共重合体を用いて、基板を処理する方法であって、基板上にレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、前記レジストパターン形成後の基板に対して前記ブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布工程と、前記ブロック共重合体が塗布された基板を加熱処理して、当該ブロック共重合体を前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに相分離させるポリマー分離工程と、を有し、前記ポリマー分離工程の加熱処理において、前記基板上に塗布されたブロック共重合体に含まれる当該ブロック共重合体の溶剤の濃度を所定の濃度に調整することを特徴としている。
上述のように、疎水性ポリマーによるパターンの寸法を決定するχパラメータは、親水性ポリマーと疎水性ポリマーの配合比に比例するが、このχパラメータは、ブロック共重合体の溶液の状態、即ち親水性ポリマーと疎水性ポリマーを溶剤により混合させた状態においては、ブロック共重合体に含まれる溶剤の濃度によっても変化することが知られている。したがって、本発明者らは、ブロック共重合体に含まれる溶剤の濃度を変化させることで、このχパラメータの値を変化させ、親水性ポリマーと疎水性ポリマーによるパターンの寸法を調整することを試みた。
しかしながら、通常のブロック共重合体によるパターン形成においては、ブロック共重合体をスピン塗布する際や、相分離させるための加熱処理の際に、ブロック共重合体から溶剤が蒸発してしまう。そのため、ブロック共重合体に含まれる溶剤の濃度を変化させても、最終的に形成されるパターンの寸法は親水性ポリマーと疎水性ポリマーの配合比に左右されてしまっていた。
この点について本発明者らが鋭意調査したところ、ブロック共重合体を加熱して親水性ポリマーと疎水性ポリマーに分離する際の、当該ブロック共重合体に含まれる溶剤の濃度を調整することで親水性ポリマーと疎水性ポリマーによるパターンの寸法を変化させられることが見いだされた。本発明はこの知見に基づくものであり、本発明によれば、ポリマー分離工程の加熱処理において、基板上に塗布されたブロック共重合体に含まれる当該ブロック共重合体の溶剤の濃度を所定の濃度に調整するので、親水性ポリマーと疎水性ポリマーによるパターンの寸法を所望の値とすることができる。これにより、例えばレジストパターンの寸法が所望と値と異なっている場合であっても、親水性ポリマーと疎水性ポリマーを所望のパターンに配列させることができる。
前記ポリマー分離工程における基板の加熱処理を加圧雰囲気下で行い、基板上の前記ブロック共重合体から蒸発する前記溶剤の量を調整することにより、当該基板上のブロック共重合体に含まれる前記溶剤の濃度を調整してもよい。
前記ポリマー分離工程における基板の加熱処理において、前記雰囲気内には前記溶剤の蒸気が供給されてもよい。
前記ブロック共重合体塗布工程において、基板に塗布される前記ブロック共重合体に添加する前記溶剤の量を調整することで、前記ポリマー分離工程の加熱処理における前記基板上のブロック共重合体に含まれる前記溶剤の濃度を調整してもよい。
前記ブロック共重合体塗布工程における前記ブロック共重合体の塗布は、前記溶剤の雰囲気下で行われてもよい。
前記ブロック共重合体塗布工程において、前記ブロック共重合体とは前記第1のポリマー及び前記第2のポリマーの配合比が異なる他のブロック共重合体を、前記ブロック共重合体と混合して前記基板に供給してもよい。
前記相分離したブロック共重合体から、前記第1のポリマー又は前記第2のポリマーのいずれかを選択的に除去するポリマー除去工程を有していてもよい。
前記レジストパターンは、平面視において円形状のパターンを有し、前記ブロック共重合体における前記第1のポリマーの分子量の比率は、20%〜40%であってもよい。また、前記レジストパターンは、平面視において直線状のライン部と直線状のスペース部を有するパターンであり、前記ブロック共重合体における前記第1のポリマーの分子量の比率は、40%〜60%であってもよい。
前記第1のポリマーは親水性を有する親水性ポリマーであり、前記第2のポリマーは、疎水性を有する疎水性ポリマーであってもよい。
前記親水性ポリマーはポリメタクリル酸メチルであり、前記疎水性ポリマーはポリスチレンであってもよい。
別な観点による本発明によれば、前記基板処理方法を基板処理システムによって実行させるために、当該基板処理システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
また別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
さらに別な観点による本発明は、第1のポリマーと第2のポリマーとを含むブロック共重合体を用いて、基板を処理するシステムであって、ジストパターンが形成された基板に対して、前記ブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布装置と、前記ブロック共重合体が塗布された基板を加熱処理して、当該ブロック共重合体を前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに相分離させるポリマー分離装置と、前記ポリマー分離装置での加熱処理において、前記基板上に塗布されたブロック共重合体に含まれる当該ブロック共重合体の溶剤の濃度を所定の濃度に調整するように制御する制御部と、を有することを特徴としている。
前記ポリマー分離装置は、前記基板の加熱処理を加圧雰囲気下で行うことができる密閉構造を有し、前記制御部は、当該ポリマー分離装置内の圧力を調整して基板上の前記ブロック共重合体から蒸発する前記溶剤の量を調整することにより、当該基板上のブロック共重合体に含まれる前記溶剤の濃度を調整してもよい。
前記ポリマー分離装置は、当該ポリマー分離装置内に前記ブロック共重合体の溶剤の蒸気を供給する溶剤蒸気供給部を備えていてもよい。
前記ブロック共重合体塗布装置は、基板に塗布される前記ブロック共重合体に前記溶剤を混合する溶剤混合部を備え、前記制御部は、前記ブロック共重合体に添加する前記溶剤の量を調整することで、前記ポリマー分離装置での加熱処理における前記基板上のブロック共重合体に含まれる前記溶剤の濃度を調整してもよい。
前記ブロック共重合体塗布装置は、前記ブロック共重合体とは前記第1のポリマー及び前記第2のポリマーの配合比が異なる他のブロック共重合体を、前記ブロック共重合体と混合するブロック共重合体混合部を備えていてもよい。
本発明によれば、親水性ポリマーと疎水性ポリマーとを含むブロック共重合体を用いた基板処理において、親水性ポリマーと疎水性ポリマーにより形成されるパターンの寸法を調整することができる。
本実施の形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す平面図である。 本実施の形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す側面図である。 本実施の形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す側面図である。 ブロック共重合体塗布装置の構成の概略を示す縦断面図である。 ブロック共重合体塗布装置の構成の概略を示す横断面図である。 ブロック共重合体供給ユニットの構成の概略を示す説明図である。 ポリマー分離装置の構成の概略を示す横断面図である。 ポリマー分離装置の構成の概略を示す縦断面図である。 ウェハ処理の主な工程を説明したフローチャートである。 ウェハ上に反射防止膜と中性層が形成された様子を示す縦断面の説明図である。 中性層上にレジストパターンが形成された様子を示す縦断面の説明図である。 レジストパターンのホール部にブロック共重合体が塗布された様子を示す縦断面の説明図である。 ポリマー分離装置における熱処理温度を示す説明図である。 ブロック共重合体を親水性ポリマーと疎水性ポリマーに相分離した様子を示す縦断面の説明図である。 ブロック共重合体を親水性ポリマーと疎水性ポリマーに相分離した様子を示す平面の説明図である。 親水性ポリマーを除去した様子を示す縦断面の説明図である。 ウェハがエッチング処理された様子を示す縦断面の説明図である。 ブロック共重合体を親水性ポリマーと疎水性ポリマーに相分離した様子を示す縦断面の説明図である。 レジストパターンの内側面に塗布膜を形成した様子を示す縦断面の説明図である。 他の実施の形態にかかるブロック共重合体供給ユニットの構成の概略を示す説明図である。 従来のウェハ処理においてブロック共重合体を親水性ポリマーと疎水性ポリマーに相分離した様子を示す縦断面の説明図である。 従来のウェハ処理においてウェハ上に疎水性ポリマーのパターンを形成した様子を示す縦断面の説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる基板処理システム1の構成の概略を示す説明図である。図2及び図3は、基板処理システム1の内部構成の概略を示す側面図である。
基板処理システム1は、図1に示すように複数枚のウェハWを収容したカセットCが搬入出されるカセットステーション10と、ウェハWに所定の処理を施す複数の各種処理装置を備えた処理ステーション11と、処理ステーション11に隣接する露光装置12との間でウェハWの受け渡しを行うインターフェイスステーション13とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション10には、カセット載置台20が設けられている。カセット載置台20には、基板処理システム1の外部に対してカセットCを搬入出する際に、カセットCを載置する、例えば4つのカセット載置板21が設けられている。
カセットステーション10には、図1に示すようにX方向に延びる搬送路22上を移動自在なウェハ搬送装置23が設けられている。ウェハ搬送装置23は、上下方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板21上のカセットCと、後述する処理ステーション11の第3のブロックG3の受け渡し装置との間でウェハWを搬送できる。
処理ステーション11には、各種装置を備えた複数例えば4つのブロックG1、G2、G3、G4が設けられている。例えば処理ステーション11の正面側(図1のX方向負方向側)には、第1のブロックG1が設けられ、処理ステーション11の背面側(図1のX方向正方向側)には、第2のブロックG2が設けられている。また、処理ステーション11のカセットステーション10側(図1のY方向負方向側)には、第3のブロックG3が設けられ、処理ステーション11のインターフェイスステーション13側(図1のY方向正方向側)には、第4のブロックG4が設けられている。
例えば第1のブロックG1には、図2に示すように複数の液処理装置、例えばウェハWを現像処理する現像装置30、ウェハW上に有機溶剤を塗布してウェハWを洗浄する洗浄装置31、ウェハW上に反射防止膜を形成する反射防止膜形成装置32、ウェハW上に中性剤を塗布して中性層を形成する中性層形成装置33、ウェハW上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布装置34、ウェハW上にブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布装置35が下から順に重ねられている。なお、洗浄装置31で用いられるアルカリ溶液としては、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド(TMAH)が用いられる。
例えば現像装置30、洗浄装置31、反射防止膜形成装置32、中性層形成装置33、レジスト塗布装置34、ブロック共重合体塗布装置35は、それぞれ水平方向に3つ並べて配置されている。なお、これら現像装置30、洗浄装置31、反射防止膜形成装置32、中性層形成装置33、レジスト塗布装置34、ブロック共重合体塗布装置35の数や配置は、任意に選択できる。
これら現像装置30、洗浄装置31、反射防止膜形成装置32、中性層形成装置33、レジスト塗布装置34、ブロック共重合体塗布装置35では、例えばウェハW上に所定の塗布液を塗布するスピンコーティングが行われる。スピンコーティングでは、例えば塗布ノズルからウェハW上に塗布液を吐出すると共に、ウェハWを回転させて、塗布液をウェハWの表面に拡散させる。これら液処理装置の構成については後述する。
なお、ブロック共重合体塗布装置35でウェハW上に塗布されるブロック共重合体は、第1のポリマーと第2のポリマーとを有する。第1のポリマーとしては、親水性(極性)を有する親水性ポリマーが用いられ、第2のポリマーとしては、疎水性(極性)を有する疎水性ポリマーが用いられる。本実施の形態では、親水性ポリマーとして例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)が用いられ、疎水性ポリマーとしては例えばポリスチレン(PS)が用いられる。また、ブロック共重合体における親水性ポリマーの分子量の比率は20%〜40%であり、ブロック共重合体における疎水性ポリマーの分子量の比率は80%〜60%である。そして、ブロック共重合体は、親水性ポリマーと疎水性ポリマーが、直線的に化合した高分子であり、これら親水性ポリマーと疎水性ポリマーの化合物を溶剤によりにより溶液状としたものである。
また、中性層形成装置33でウェハW上に形成される中性層は、親水性ポリマーと疎水性ポリマーに対して中間の親和性を有する。本実施の形態では、中性層として例えばポリメタクリル酸メチルとポリスチレンとのランダム共重合体や交互共重合体が用いられる。以下において、「中性」という場合は、このように親水性ポリマーと疎水性ポリマーに対して中間の親和性を有することを意味する。
例えば第2のブロックG2には、図3に示すようにウェハWの熱処理を行う熱処理装置40、ブロック共重合体塗布装置35でブロック共重合体が塗布されたウェハWを加熱して、ウェハW上のブロック共重合体を親水性ポリマーと疎水性ポリマーに相分離させるポリマー分離装置41、ウェハWを疎水化処理するアドヒージョン装置42、ウェハWの外周部を露光する周辺露光装置43が上下方向と水平方向に並べて設けられている。熱処理装置40は、ウェハWを載置して加熱する熱板と、ウェハWを載置して冷却する冷却板を有し、加熱処理と冷却処理の両方を行うことができる。なお、このポリマー分離装置41の構成については後述する。また、熱処理装置40、ポリマー分離装置41、アドヒージョン装置42、周辺露光装置43の数や配置は、任意に選択できる。
例えば第3のブロックG3には、複数の受け渡し装置50、51、52、53、54、55、56が下から順に設けられている。また、第4のブロックG4には、複数の受け渡し装置60、61、62と、ウェハWの表面を撮像し、ウェハWの処理状態を検査する検査ユニット63が下から順に設けられている。
図1に示すように第1のブロックG1〜第4のブロックG4に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域Dが形成されている。ウェハ搬送領域Dには、例えばY方向、X方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有する、ウェハ搬送装置70が複数配置されている。
ウェハ搬送装置70は、ウェハ搬送領域D内を移動し、周囲の第1のブロックG1、第2のブロックG2、第3のブロックG3及び第4のブロックG4内の所定の装置にウェハWを搬送できる。
また、ウェハ搬送領域Dには、第3のブロックG3と第4のブロックG4との間で直線的にウェハWを搬送するシャトル搬送装置80が設けられている。
シャトル搬送装置80は、例えばY方向に直線的に移動自在になっている。シャトル搬送装置80は、ウェハWを支持した状態でY方向に移動し、第3のブロックG3の受け渡し装置52と第4のブロックG4の受け渡し装置62との間でウェハWを搬送できる。
図1に示すように第3のブロックG3のX方向正方向側の隣には、ウェハ搬送装置100が設けられている。ウェハ搬送装置100は、例えばX方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置100は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、第3のブロックG3内の各受け渡し装置にウェハWを搬送できる。
インターフェイスステーション13には、ウェハ搬送装置110と受け渡し装置111が設けられている。ウェハ搬送装置110は、例えばY方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置110は、例えば搬送アームにウェハWを支持して、第4のブロックG4内の各受け渡し装置、受け渡し装置111及び露光装置12との間でウェハWを搬送できる。
次に、上述したブロック共重合体塗布装置35の構成について説明する。ブロック共重合体塗布装置35は、図4に示すように側面にウェハWの搬入出口(図示せず)が形成された処理容器130を有している。
処理容器130内には、ウェハWを保持して回転させるスピンチャック140が設けられている。スピンチャック140は、例えばモータなどのチャック駆動部141により所定の速度に回転できる。
スピンチャック140の周囲には、ウェハWから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ142が設けられている。カップ142の下面には、回収した液体を排出する排出管143と、カップ142内の雰囲気を排気する排気管144が接続されている。
図5に示すようにカップ142のX方向負方向(図5の下方向)側には、Y方向(図5の左右方向)に沿って延伸するレール150が形成されている。レール150は、例えばカップ142のY方向負方向(図5の左方向)側の外方からY方向正方向(図5の右方向)側の外方まで形成されている。レール150には、例えば二本のアーム151、152が取り付けられている。
第1のアーム151には、ブロック共重合体を供給する供給ノズル153が支持されている。第1のアーム151は、図5に示すノズル駆動部154により、レール150上を移動自在である。これにより、供給ノズル153は、カップ142のY方向正方向側の外方に設置された待機部155からカップ142内のウェハWの中心部上方まで移動でき、さらに当該ウェハWの表面上をウェハWの径方向に移動できる。また、第1のアーム151は、ノズル駆動部154によって昇降自在であり、供給ノズル153の高さを調整できる。
供給ノズル153には、図4に示すように、ブロック共重合体供給ユニット156に連通するブロック共重合体供給管157が接続されている。このブロック共重合体供給ユニット156の詳細な構成については後述する。
第2のアーム152には、洗浄液、例えば純水を供給する洗浄液ノズル160が支持されている。第2のアーム152は、図5に示すノズル駆動部161によってレール150上を移動自在であり、洗浄液ノズル160を、カップ142のY方向負方向側の外方に設けられた待機部162からカップ142内のウェハWの中心部上方まで移動させることができる。また、ノズル駆動部161によって、第2のアーム152は昇降自在であり、洗浄液ノズル160の高さを調節できる。
洗浄液ノズル160には、図4に示すように洗浄液供給源163に連通する洗浄液供給管164が接続されている。洗浄液供給源163内には、洗浄液が貯留されている。洗浄液供給管164には、洗浄液の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群165が設けられている。なお、以上の構成では、現像液を供給する供給ノズル153と洗浄液を供給する洗浄液ノズル160が別々のアームに支持されていたが、同じアームに支持され、そのアームの移動の制御により、供給ノズル153と洗浄液ノズル160の移動と供給タイミングを制御してもよい。
次に、上述したブロック共重合体供給ユニット156の構成について説明する。ブロック共重合体供給ユニット156は、図6に示すように内部にブロック共重合体を貯留するブロック共重合体供給源170を有している。
ブロック共重合体供給源170には、当該ブロック共重合体供給源170内に例えば窒素などの不活性ガスを供給するためのガス供給管171が接続されている。ガス供給管171は、内部に例えば不活性ガスとして窒素ガスを貯留するガス供給源172に連通している。また、ガス供給管171には、ガスの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群173が設けられている。そして、ガス供給源172からブロック共重合体供給源170内にガスが供給され、ブロック共重合体供給源170内の圧力が所定の圧力に維持されると共に、ブロック共重合体供給源170内のブロック共重合体がブロック共重合体供給管157に供給されるようになっている。ブロック共重合体供給管157には、ブロック共重合体の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群174が設けられている。
また、ブロック共重合体供給源170は、内部に有機溶剤を貯留する有機溶剤供給源180を有している。有機溶剤としては、ブロック共重合体の溶剤が用いられる。具体的には。例えばトルエンやアセトン、クロロホルム、メタノール、エタノール、プロピレングリコールメチルエーテル(PGME)、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)とである。
有機溶剤供給源180周辺の機器構成はブロック共重合体供給源170と同様であり、当該ブロック共重合体供給源170内に例えば窒素などの不活性ガスを供給するためのガス供給管181、供給機器群182及びガス供給源183が設けられている。また、有機溶剤供給源180には有機溶剤供給管184が接続され、有機溶剤供給管184には供給機器群185が設けられている。
ブロック共重合体供給管157の供給機器群174の下流側と、有機溶剤供給管184の供給機器群185の下流側は、ブロック共重合体と有機溶剤を混合する、混合部としてのミキサー190を介して接続されている。このミキサー190によりブロック共重合体に所定量の溶剤を混合することができる。これにより、供給ノズル153には溶剤濃度が調整されたブロック共重合体供給管157を供給することができる。
他の液処理装置である現像装置30、洗浄装置31、反射防止膜形成装置32、中性層形成装置33、レジスト塗布装置34の構成は、ノズルから供給される液が異なる点以外は、上述した現像装置30の構成と同様であるので説明を省略する。
次に、上述したポリマー分離装置41の構成について説明する。図7は、ポリマー分離装置41の構成の概略を示す横断面図であり、図8は、ポリマー分離装置41の構成の概略を示す縦断面図である。
例えばポリマー分離装置41は、内部を閉鎖可能な処理容器200を有し、処理容器200のウェハ搬送装置70に対向する側面には、ウェハWの搬入出口201が形成されている。搬入出口201にはシャッター201aが設けられ、当該シャッター201aを閉止することで、処理容器200内部を密閉状態とすることができる。
また、ポリマー分離装置41は、処理容器200内に、ウェハWを載置して加熱する熱板202と、ウェハWを載置して温度調節する冷却板203を有する熱処理装置であり、加熱処理と冷却処理の両方を行うことができる。
熱板202は、厚みのある略円盤形状を有し、その上面に設けられた吸引口(図示せず)によりウェハWを熱板202上に吸着保持できる。熱板202の内部には、例えば加熱部材として電気ヒータ202aが設けられており、後述する制御部300により電気ヒータ202aへの電力の供給量を制御することにより、熱板202を所定の設定温度に制御することができる。
熱板202には、上下方向に貫通する複数の貫通孔204が形成されている。貫通孔204には、昇降ピン205が設けられている。昇降ピン205は、シリンダなどの昇降駆動機構206によって上下動できる。昇降ピン205は、貫通孔204内を挿通して熱板202の上面に突出し、ウェハWを支持して昇降できる。
熱板202には、当該熱板202の外周部を保持する環状の保持部材207が設けられている。保持部材207には、当該保持部材207の外周を囲み、昇降ピン205を収容する筒状のサポートリング208が設けられている。
冷却板203は、熱板202と同様に厚みのある略円盤形状を有し、その上面に設けられた吸引口(図示せず)により、ウェハWを冷却板203上に吸着保持できる。
冷却板203の内部には、例えばペルチェ素子などの冷却部材(図示せず)が内蔵されており、冷却板203を所定の設定温度に調整できる。
冷却板203のその他の構成は、熱板202と同様の構成を有している。すなわち、冷却板203には、上下方向に貫通する複数の貫通孔210が形成されている。貫通孔210には、昇降ピン211が設けられ、昇降駆動機構212によって貫通孔210内を挿通して上下動できる。また、冷却板203は、外周部を環状の保持部材213により保持され、保持部材213は、筒状のサポートリング214により支持されている。
処理容器200の搬入出口201と反対側の側面には、処理容器200内に処理ガスを供給するガス供給口220が形成されている。ガス供給口220にはガス供給管221を介してガス供給源222が接続されている。ガス供給源222から供給される処理ガスには、例えばトルエンといったブロック共重合体の溶剤の蒸気が用いられる。ガス供給管221には、この溶剤の蒸気の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群223が設けられている。
ガス供給管221の供給機器群223の下流側には、ガス供給管224を介して他の処理ガス供給源225が接続されている。ガス供給管224には供給機器群226が設けられている。他の処理ガスとしては、ブロック共重合体塗布装置35でウェハW上に塗布されたブロック共重合体を熱板202で親水性ポリマーと疎水性ポリマーに相分離させる際に、当該ポリマーを酸化させない非酸化性ガスが用いられる。非酸化性ガスとしては、例えば窒素ガスやアルゴンガスといった、酸素を含んでいないガスが用いられる。また、処理容器200には図示しない排気管が接続されており、当該処理容器200内の雰囲気を排気することができる。
以上の基板処理システム1には、図1に示すように制御部300が設けられている。制御部300は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、基板処理システム1におけるウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、基板処理システム1における後述の剥離処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部300にインストールされたものであってもよい。
次に、以上のように構成された基板処理システム1を用いて行われるウェハ処理について説明する。図9は、かかるウェハ処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
先ず、複数のウェハWを収納したカセットCが、基板処理システム1のカセットステーション10に搬入され、ウェハ搬送装置23によりカセットC内の各ウェハWが順次処理ステーション11の受け渡し装置53に搬送される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理装置40に搬送され、温度調節される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって反射防止膜形成装置32に搬送され、図10に示すようにウェハW上に反射防止膜400が形成される(図9の工程S1)。その後ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、加熱され、温度調節される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって中性層形成装置33に搬送される。中性層形成装置33では、図10に示すようにウェハWの反射防止膜400上に中性剤が塗布されて、中性層401が形成される(図9の工程S2)。その後ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、加熱され、温度調節され、その後受け渡し装置53に戻される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置100によって受け渡し装置54に搬送される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によってアドヒージョン装置42に搬送され、アドヒージョン処理される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によってレジスト塗布装置34に搬送され、ウェハWの中性層401上にレジスト液が塗布されて、レジスト膜が形成される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理装置40に搬送されて、プリベーク処理される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって受け渡し装置55に搬送される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によって周辺露光装置43に搬送され、周辺露光処理される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって受け渡し装置56に搬送される。次にウェハWは、ウェハ搬送装置100によって受け渡し装置52に搬送され、シャトル搬送装置80によって受け渡し装置62に搬送される。
その後ウェハWは、インターフェイスステーション13のウェハ搬送装置110によって露光装置12に搬送され、露光処理される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置110によって露光装置12から受け渡し装置60に搬送される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理装置40に搬送され、露光後ベーク処理される。その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって現像装置30に搬送され、現像される。現像終了後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって熱処理装置40に搬送され、ポストベーク処理される。こうして、図11に示すようにウェハWの中性層401上に所定のレジストパターン402が形成される(図9の工程S3)。本実施の形態では、レジストパターン402は、平面視において円形状のホール部402aが所定の配置で並んだパターンである。なお、ホール部402aの幅は、後述するようにホール部402aに親水性ポリマーと疎水性ポリマーが同心円状に配置されるように設定される。
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって第4のブロックG4の受け渡し装置62に搬送される。そして、ウェハWはウェハ搬送装置100によって検査ユニット63に搬送され、ウェハWの検査が行われる。ここでは、例えばレジストパターン402の寸法の検査が行われる。検査ユニット63で検査結果は制御部300に入力される。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によってブロック共重合体塗布装置35に搬送される。ブロック共重合体塗布装置35では、ミキサー190により所定量の溶剤が混合されたブロック共重合体がウェハWに供給され、図12に示すように、レジストパターン402のホール部402a内にブロック共重合体403が塗布される(図9の工程S4)。
次にウェハWは、ウェハ搬送装置70によってポリマー分離装置41に搬送され、熱板202に載置される。それ共に、ポリマー分離装置41の処理容器200内に処理ガスとしてブロック共重合体403の溶剤の蒸気が供給される。この際、制御部300により供給機器群223が制御され、処理容器200内の溶剤濃度が所定の値に設定される。なお、処理容器200内の溶剤濃度の設定値の決定方法については後述する。
処理容器200内の溶剤濃度が所定の濃度に調整されると、次にポリマー分離装置41では、まず熱板202によりウェハWが熱処理される。この熱処理においては、例えば図13に示すパターンでウェハWが加熱される。図13の縦軸は熱板202の温度、横軸はウェハWの加熱時間である。図13に示すように、熱処理においては熱板202を第1の温度T1まで昇温し一定時間保持する。この第1の温度T1で加熱処理することで、ブロック共重合体403の親水性ポリマーと疎水性ポリマーを拡散させる。本実施の形態における第1の温度T1は、例えば350℃である。このように所定濃度の溶剤雰囲気内でウェハWを加熱処理することで、ウェハW上のブロック共重合体403からの溶剤の蒸発を抑えられる。換言すれば、ウェハWを溶剤雰囲気内で加熱処理することで、ウェハWのブロック共重合体403に含まれる当該ブロック共重合体の溶剤の濃度が所定の濃度に維持される。なお、本発明者らによれば、処理容器200内の溶剤はブロック共重合体403の表面から内部に徐々に浸透するため、処理容器200内の溶剤濃度や熱板202での加熱時間を調整することで、ブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度を調整することもできる。
ウェハWが第1の温度T1で所定時間熱処理されると、図13に示すように熱板202が第1の温度T1より低い第2の温度T2に降温され、一定時間維持される。この第2の温度T2で所定の期間Y1の間加熱処理することで、図14及び図15に示すようにウェハW上のブロック共重合体403が親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405に相分離される(図9の工程S5)。ここで、上述したように、ブロック共重合体403において親水性ポリマー404の分子量の比率は20%〜40%であり、疎水性ポリマー405の分子量の比率は80%〜60%である。そうすると、工程S5において、図14及び図15に示すように、レジストパターン402のホール部402a内に、円柱形状の親水性ポリマー404と円筒形状の疎水性ポリマー405が同心円状に相分離される。なお、本実施の形態における第2の温度は、例えば170℃である。また、期間Y1の経過と共に処理容器200内への溶剤蒸気の供給を停止すると共に、処理容器200内を排気しながら非酸化性ガスとして窒素ガスが処理容器200内に供給される。
ここで、ブロック共重合体403の相分離を溶剤の雰囲気下で行う理由について説明する。
既述の通り、ブロック共重合体403よるパターンの寸法を決定するχパラメータは、親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405の配合比に比例するが、ブロック共重合体403が溶液の状態、即ち親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405の化合ブルを溶剤により溶解させている状態におけるχパラメータであるχwetは、以下の式(1)のように表される。
χwet=χdry(1−f) ・・・(1)
ここでχdryは乾燥状態、即ちブロック共重合体403から溶剤が蒸発した状態におけるχパラメータであり、fはブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度である。
そこで本発明者らは、ブロック共重合体塗布装置35で供給するブロック共重合体403の溶剤の濃度を調整することで、χwetの値を変化させ、それにより親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405によるパターンの寸法を変化させようと試みた。しかしながら、ポリマー分離装置41における加熱処理に伴いブロック共重合体403から溶剤が蒸発するため、相分離後のパターンの寸法は、結局のところχdryの値に依存したものとなってしまっていた。
この点について本発明者らが鋭意調査したところ、ブロック共重合体403を溶剤雰囲気内に置いて、ブロック共重合体403からの溶剤の蒸発を抑えた状態で所定期間Y1の間加熱処理を行うことで、親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405に相分離する際のパターン寸法は、χwetに依存するものとなることが確認された。そして、所定期間Y1の経過後、換言すれば、χwetにより定まるパターン寸法で相分離した状態で、溶剤雰囲気を例えば非酸化性ガスに置換してブロック共重合体403から溶剤を一気に蒸発させると、親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405によるパターンの寸法は、溶剤蒸発前の状態に維持されることが更に確認された。つまり、相分離後の親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405が配列する所定期間Y1を経過するまでは、ブロック共重合体403からの溶剤の蒸発を抑える。そして、所定期間Y1経過後にブロック共重合体403から溶剤を蒸発させることで、親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405をχwetに基づく寸法で相分離させることができる。したがって、ブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度を調整することで、親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405によるパターンの寸法を調整することができる。
これが、本実施の形態においてブロック共重合体403の相分離を溶剤の雰囲気下で行う理由である。したがって、工程S5において形成される親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405のパターンの寸法、より具体的には、図14及び図15に示すように、レジストパターン402のホール部402aの中心側に位置する円柱形状の親水性ポリマー404の直径Lは、χwetにより定まる寸法となる。なお、χwetをどのような値とするかについては、検査ユニット63で検査結果、即ちレジストパターン402の寸法を反映して決定されるものであり、例えばレジストパターン402の寸法が所望の値となっている場合は、親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405によるパターンの寸法であるLを調整する必要がないので、必ずしも工程S5における加熱処理を溶剤の雰囲気下で行う必要はない。また、処理容器200内の溶剤蒸気の濃度と、所定期間Y1経過後にブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度との相関関係は、あらかじめ行う試験等により求められる。
なお、処理容器200内の溶剤蒸気の濃度は、溶剤蒸気が凝縮して溶剤の液滴が発生することを避けるために、溶剤蒸気の分圧が当該溶剤の飽和蒸気圧力を超えないように設定される。好ましくは、溶剤蒸気の分圧と当該溶剤の飽和蒸気圧力との比(水における相対湿度に相当)が、1:10〜9:10の範囲内に収まるように設定される。
その後ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって受け渡し装置50に搬送され、その後カセットステーション10のウェハ搬送装置23によって所定のカセット載置板21のカセットCに搬送される。
その後、カセットCは基板処理システム1の外部に設けられたエッチング処理装置に搬送され、例えば親水性ポリマー404がエッチング処理され、図16に示すように、親水性ポリマーを選択的に除去することで、疎水性ポリマー405によりホール状のマスクパターンが形成される(図9の工程S6)。次に、この疎水性ポリマー405及びレジストパターン402をマスクとして、中性層401、反射防止膜400及びウェハWがエッチング処理され、図17に示すように、ウェハWに貫通孔、即ちコンタクトホール410が形成される(図9の工程S7)。なお、エッチング処理装置としては、例えばRIE(Reactive Ion Eching)装置が用いられる。すなわち、エッチング処理装置では、反応性の気体(エッチングガス)やイオン、ラジカルによって、親水性ポリマーや反射防止膜といった被処理膜をエッチングするドライエッチングが行われる。
その後、ウェハWは再び基板処理システム1に搬送される。次いで、ウェハ搬送装置70によって洗浄装置31に搬送され、有機溶剤で洗浄されることでウェハW上のレジストパターン402及び疎水性ポリマー405が除去される。
その後、ウェハWは、ウェハ搬送装置70によって受け渡し装置50に搬送され、その後カセットステーション10のウェハ搬送装置23によって所定のカセット載置板21のカセットCに搬送される。その後、ウェハWを収納したカセットCが基板処理システムから搬出されて、一連のウェハ処理が終了する
以上の実施の形態によれば、工程S5において、ブロック共重合体403の溶剤雰囲気内で加熱処理することで、ウェハW上のブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度を所定の濃度に調整するので、親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405によるパターンの寸法を調整することができる。しがたって、例えばレジストパターン402が所望の寸法と異なっている場合であっても、親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405を所望の寸法で所定のパターンに配列させることができる。そのため、例えば親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405によるパターンの寸法を調整するにあたり、複数種類のブロック共重合体403を準備する必要がなくなる。
なお、本発明者らによれば、例えばポリマー分離装置41における加熱処理の際に、処理容器200内の溶剤蒸気の濃度を高く設定することで、当該加熱処理においてブロック共重合体403に溶剤を浸透させて、ブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度を高めることも可能であることが確認された。したがって、以上の実施の形態では、ブロック共重合体403を溶剤蒸気の雰囲気内で加熱処理し、ブロック共重合体403に含まれる溶剤が蒸発することを抑えることで、所定期間Y1終了時のブロック共重合体403の溶剤の濃度を調整したが、例えば加熱処理の際の溶剤蒸気の濃度を高く設定し、ポリマー分離装置41において積極的にブロック共重合体403に溶剤を浸透させて、ブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度を調整してもよい。
なお、加熱処理の際にブロック共重合体403からの溶剤の蒸発を抑えるという観点からは、ポリマー分離装置41での相分離のための加熱処理は、必ずしも溶剤蒸気の雰囲気内で行う必要はない。即ち、ポリマー分離装置41の処理容器200内の圧力を、例えば第2の温度T2におけるブロック共重合体403の溶剤の飽和蒸気圧よりも高い圧力に維持することで、ブロック共重合体403からの溶剤の蒸発を抑えることができる。これにより、処理容器200内を溶剤雰囲気としなくても、ポリマー分離装置41に搬入された時点でのブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度を維持することができる。
また、ブロック共重合体塗布装置35でウェハWに供給するブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度を調整することで、ポリマー分離装置41に搬入される前のウェハW上のブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度を調整してもよい。かかる場合、ブロック共重合体供給ユニット156の有機溶剤供給源180からの溶剤の供給量を制御し、ミキサー190通過後のブロック共重合体403における溶剤濃度を調整する。この際の溶剤の供給量は、検査ユニット63の検査結果を反映して決定される。
なお、ブロック共重合体塗布装置35ではスピン塗布を行うため、その過程で溶剤が蒸発し、ブロック共重合体塗布装置35から搬出されるウェハW上のブロック共重合体塗布装置35に含まれる溶剤の濃度は、ミキサー190通過後のブロック共重合体403の溶剤濃度より低下したものとなる。したがって、ブロック共重合体塗布装置35での溶剤濃度の低下を抑えるために、例えばブロック共重合体塗布装置35を、搬入出口を閉鎖することにより、処理容器130内部を密閉状態とすることができるように構成すると共に、図4に破線で示すように、当該処理容器130内にブロック共重合体の蒸気を供給する溶剤蒸気供給源450を設けてもよい。そして、ウェハWにブロック共重合体403を回転塗布する間、溶剤蒸気供給源450から溶剤蒸気を供給することでウェハW上のブロック共重合体403から溶剤が揮発することを抑えることができる。これにより、ウェハWに塗布されたブロック共重合体403の、ポリマー分離装置41に搬入される際の溶剤濃度を調整することができる。
なお、相分離後のブロック共重合体403によるパターンの寸法、本実施の形態では、例えば円柱形状の親水性ポリマー404の直径Lは、上述の通り、加熱処理の期間Y1の終了時点におけるブロック共重合体403に含まれる溶剤濃度に依存する。したがって、加熱処理の期間Y1の開始前におけるブロック共重合体403の溶剤の濃度の調整手法は本実施の形態に限定されるものではなく、例えばブロック共重合体塗布装置35で塗布するブロック共重合体の溶剤の濃度を調整したり、ブロック共重合体塗布装置35内を溶剤雰囲気とすることでブロック共重合体塗布装置35から搬出されるウェハW上のブロック共重合体403の溶剤濃度を調整したり、あるいは、ポリマー分離装置41の処理容器200内を加圧したり溶剤蒸気雰囲気とする手法のうち、どれを用いてもよいし、また、これらの手法を組み合わせて用いてもよい。
なお、以上の実施の形態では、親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405を、同心円状に分離したパターンを例にして説明したが、本発明は様々な場面で適用が可能であり、例えば相分離後の親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405が直線状に交互に配列する、いわゆるラメラ構造である場合に、ブロック共重合体403の溶剤の濃度を調整することで、親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405のパターンの寸法を調整してもよい。ラメラ構造の場合は、ブロック共重合体403において、親水性ポリマー404の分子量の比率は40%〜60%であり、疎水性ポリマー405の分子量の比率は60%〜40%である。
例えば、図18に示すように、ブロック共重合体403によりラメラ構造を形成する場合も、シリンダー状に相分離させる場合と同様に、レジストパターン402に沿って親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405が配列する。この際のレジストパターン402は、平面視において直線状のライン部と直線状のスペース部を有する、いわゆるラインアンドスペースのレジストパターンである。かかるラメラ構造のパターンにおいても、ピッチサイズPはχパラメータの値に依存して変化する。そして、ブロック共重合体403をラメラ構造に相分離させる場合は、スペース部の幅は、当該スペース部に親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405が交互に奇数層に配置されるように設定される。
しかしながら、何らかの不具合によりレジストパターン402のスペース部の幅が所望の値より小さくなり、例えば親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405が交互に3層に配置されるべきところが2層分のスペースとなってしまった場合は、スペース部に親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405が適正に配列しなくなる。その結果、所望のパターンを得ることができなくなる。かかる場合も、加熱処理の所定期間Y1終了時においてブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度を調整し、親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405によるパターンのピッチサイズPを小さくすることで、レジストパターン402のスペース部に親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405を交互に3層配置させることができる。
なお、上述の式(1)からも明らかなように、本発明はブロック共重合体403によるパターンの寸法N、Pを小さくする際に用いられる。具体的には、ブロック共重合体403により、例えばシリンダー形状のパターンを形成する場合には、レジストパターン402のホール部402aが大きくなり、当該ホール部402aに円柱形状の親水性ポリマー404が2本配置されてしまうような場合が想定される。また、ラメラ構造の場合は、上述のように、レジストパターン402によるスペース部の幅が小さすぎて、当該スペース部に親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405が奇数層収まらない場合である。
なお、例えばシリンダー形状のパターンを形成する場合にレジストパターン402のホール部402aが大きくなりすぎた場合は、例えば図19に示すように、ホール部402aの内側面に塗布膜500を形成し、それにより平面視におけるホール部402aの直径を調整してもよい。かかる場合、例えばホール部402aの寸法のずれが大きすぎて、ブロック共重合体403の溶剤濃度を調整してもホール部402aに所定のパターンを形成できない場合などに有効である。
塗布膜500を形成する際の具体的な手法について説明する。先ず、レジストパターン402のホール部402aの内側面に、例えばポリスチレンにより塗布膜500を塗布する。なお、本実施の形態では、疎水性を有するレジストパターン402を、ブロック共重合体403によるパターン形成のためのガイドとして用いているため、ポリスチレンにより塗布膜500を形成しているが、塗布膜500の材料は本実施の形態の内容に限定されない。塗布膜500の形成には、直鎖状に結合されたモノマーの一端にOH基を結合して形成されたポリマーを溶媒に溶解させたものを用いることができ、ポリスチレンの他に、例えばポリメタクリル酸メチルなどを用いることができる。
なお、塗布膜500の厚みはモノマーの結合長さにより決まる。具体的には、モノマーとしてスチレンを選択した場合、スチレンの平均的な長さは0.7nmであるため、スチレンが50個重合した溶液を用いた場合には膜厚は3.5nm、100個重合した溶液を用いると膜厚は7nmとなる。したがって、レジストパターン402のホール部402aの直径に応じて、適宜最適な厚みの塗布膜を形成する。
次いで、熱処理装置40において加熱処理を行い、塗布膜500を焼成する。これにより、塗布膜500がレジストパターン402のホール部402aの内側面に定着し、ホール部402aの直径を狭めることができる。なお、ウェハWを熱処理装置40に搬送する前に、洗浄装置31にいて、溶剤あるいは純水によりウェハWの洗浄を行ってもよい。この洗浄により、レジストパターン402の側壁に露出するOH基と結合できず、単にレジストパターン402の側壁に付着した状態のポリスチレンを洗い流すことができる。
なお、塗布膜500が親水性であるか疎水性であるかが問われない場合には、塗布膜500の形成には、直鎖状に結合されたモノマーの一端にOH基を結合して形成されたポリマー以外にも、例えばレジストシュリンク剤などを用いることも可能である。
また、本発明者らによれば、レジストパターン402のホール部402aの直径が所望の値より小さくなった場合は、親水性ポリマー404を選択的に除去した後に形成される疎水性ポリマー405による円筒形状のパターンの中心部の空間の平面視における直径は、ホール部402aの直径の寸法に比例して縮小することが確認されている。そのため、レジストパターン402のホール部402aの直径が所望の値より小さくなった場合は、疎水性ポリマー405をマスクとして形成される、例えばコンタクトホール410の直径は所望の値より小さいものとなる。しかしながら、コンタクトホール410の直径が小さい場合は、例えばエッチング時間を調整したりして、コンタクトホール410の直径を拡大することが可能であるため特に問題にはならない。
なお、レジストパターン402のホール部402aの直径が所望の値より小さくなる場合は、その原因の一つには、ウェハW上のレジスト膜を露光処理する際に、露光される露光領域とマスクにより光が遮られて露光されない未露光領域との中間の領域(中間露光領域)においてレジストの物性が変化し、この物性変化したレジストが現像処理で除去されずに残ってしまうということがある。本発明者らによれば、この中間露光領域は、紫外線を照射して改質処理を行った後に、有機溶剤、例えばTMAH現像液にイソプロピルアルコールを20wt%混合した処理液を供給することで除去できることが確認されている。
したがって、例えば検査ユニット63での検査によりレジストパターン402のホール部402aの直径が所望の値より小さいことが判明した場合は、ウェハWに紫外線を照射し、その後洗浄装置31においてTMAH現像液にイソプロピルアルコールを20wt%混合した処理液を供給して中間露光領域を除去するようにしてもよい。こうすることで、レジストパターン402のホール部402aの直径を所望の値とできるので、エッチング時間等の調整を行うことなく確実にコンタクトホールの直径を所望の値とすることができる。かかる場合、基板処理システム1の例えば第2のブロックG2に紫外線照射装置が設けられる。
以上の実施の形態では、所定期間Y1終了時のブロック共重合体403に含まれる溶剤の濃度を調整することでブロック共重合体403によるパターンの寸法N、Pを調整したが、溶剤濃度の調整に加え、例えば親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405の配合比が異なる複数のブロック共重合体を混合したものをウェハWに供給することで、パターンの寸法N、Pをさらに調整するようにしてもよい。本発明者らによれば、例えば相分離後の親水性ポリマー404による円柱形状のパターンの直径Lが10nmとなるブロック共重合体と、直径Lが15nmとなるブロック共重合体と一対一の比率で混合すると、混合後のブロック共重合体によって形成される親水性ポリマー404の円柱形状のパターンの直径Lは、15nmとなることが確認されている。
かかる場合、例えば図20に示すように、ブロック共重合体供給源170から供給されるブロック共重合体403とは、例えば親水性ポリマー404と疎水性ポリマー405の配合比が異なる他のブロック共重合体を供給する、他のブロック共重合体供給源550をブロック共重合体供給ユニット156に設け、この二種のブロック共重合体をミキサー560により混合してウェハWに供給してもよい。こうすることで、ブロック共重合体403によるパターンの寸法N、Pを調整することができる。また、二種のブロック共重合体の混合比を変えることで、さらに細かなパターンの寸法N、Pが調整できる。その結果、基板処理システム1に複数種類のブロック共重合体403を準備する必要がなくなる。なお、ブロック共重合体供給源550周りの構成はブロック共重合体供給源170の構成と同様であり、ブロック共重合体供給源550に窒素などの不活性ガスを供給するためのガス供給管551、供給機器群552及びガス供給源553や、ブロック共重合体供給管554及び供給機器群555が設けられている。なお、図20においては、有機溶剤供給源180を記載していないが、当然に、有機溶剤供給源180も設けてもよく、かかる場合は、例えばミキサー560の下流にミキサー190を設け、混合後のブロック共重合体にさらに所定量の溶剤を添加するようにしてもよい。
なお、以上の実施の形態では、レジストパターン402によりブロック共重合体403によるパターン形成のためのガイドを形成したが、ガイドの形成は必ずしもレジストパターンにより行う必要はなく、例えば所定のパターンに形成された中性層401であったり、あるいは所定のパターンに形成された親水性ポリマー404や疎水性ポリマー405であったりしてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
本発明は、例えば親水性を有する親水性ポリマーと疎水性を有する疎水性ポリマーとを含むブロック共重合体を用いて、基板を処理する際に有用である。
1 基板処理システム
30 現像装置
31 洗浄装置
32 反射防止膜形成装置
33 中性層形成装置
34 レジスト塗布装置
35 ブロック共重合体塗布装置
40 熱処理装置
156 ブロック共重合体供給ユニット
190 ミキサー
300 制御部
400 反射防止膜
401 中性層
402 反射防止膜
403 第2のレジスト膜
404 ブロック共重合体
W ウェハ

Claims (18)

  1. 第1のポリマーと第2のポリマーとを含むブロック共重合体を用いて、基板を処理する方法であって、
    基板上にレジストパターンを形成するレジストパターン形成工程と、
    前記レジストパターン形成後の基板に対して前記ブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布工程と、
    前記ブロック共重合体が塗布された基板を加熱処理して、当該ブロック共重合体を前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに相分離させるポリマー分離工程と、を有し、
    前記ポリマー分離工程の加熱処理において、前記基板上に塗布されたブロック共重合体に含まれる当該ブロック共重合体の溶剤の濃度を所定の濃度に調整することを特徴とする、基板処理方法。
  2. 前記ポリマー分離工程における基板の加熱処理を加圧雰囲気下で行い、基板上の前記ブロック共重合体から蒸発する前記溶剤の量を調整することにより、当該基板上のブロック共重合体に含まれる前記溶剤の濃度を調整することを特徴とする、請求項1に記載の基板処理方法。
  3. 前記ポリマー分離工程における基板の加熱処理において、前記雰囲気内には前記溶剤の蒸気が供給されることを特徴とする、請求項2に記載の基板処理方法。
  4. 前記ブロック共重合体塗布工程において、基板に塗布される前記ブロック共重合体に添加する前記溶剤の量を調整することで、前記ポリマー分離工程の加熱処理における前記基板上のブロック共重合体に含まれる前記溶剤の濃度を調整することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の基板処理方法。
  5. 前記ブロック共重合体塗布工程における前記ブロック共重合体の塗布は、前記溶剤の雰囲気下で行われることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の基板処理方法。
  6. 前記ブロック共重合体塗布工程において、前記ブロック共重合体とは前記第1のポリマー及び前記第2のポリマーの配合比が異なる他のブロック共重合体を、前記ブロック共重合体と混合して前記基板に供給することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の基板処理方法。
  7. 前記相分離したブロック共重合体から、前記第1のポリマー又は前記第2のポリマーのいずれかを選択的に除去するポリマー除去工程を有していることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の基板処理方法。
  8. 前記レジストパターンは、平面視において円形状のパターンを有し、
    前記ブロック共重合体における前記第1のポリマーの分子量の比率は、20%〜40%であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の基板処理方法。
  9. 前記レジストパターンは、平面視において直線状のライン部と直線状のスペース部を有するパターンであり、
    前記ブロック共重合体における前記第1のポリマーの分子量の比率は、40%〜60%であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の基板処理方法。
  10. 前記第1のポリマーは親水性を有する親水性ポリマーであり、前記第2のポリマーは、疎水性を有する疎水性ポリマーであることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の基板処理方法。
  11. 前記親水性ポリマーはポリメタクリル酸メチルであり、
    前記疎水性ポリマーはポリスチレンであることを特徴とする、請求項10に記載の基板処理方法。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の基板処理方法を基板処理システムによって実行させるために、当該基板処理システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム。
  13. 請求項12に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
  14. 第1のポリマーと第2のポリマーとを含むブロック共重合体を用いて、基板を処理するシステムであって、
    ジストパターンが形成された基板に対して、前記ブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布装置と、
    前記ブロック共重合体が塗布された基板を加熱処理して、当該ブロック共重合体を前記第1のポリマーと前記第2のポリマーに相分離させるポリマー分離装置と、
    前記ポリマー分離装置での加熱処理において、前記基板上に塗布されたブロック共重合体に含まれる当該ブロック共重合体の溶剤の濃度を所定の濃度に調整するように制御する制御部と、を有することを特徴とする、基板処理システム。
  15. 前記ポリマー分離装置は、前記基板の加熱処理を加圧雰囲気下で行うことができる密閉構造を有し、
    前記制御部は、当該ポリマー分離装置内の圧力を調整して基板上の前記ブロック共重合体から蒸発する前記溶剤の量を調整することにより、当該基板上のブロック共重合体に含まれる前記溶剤の濃度を調整することを特徴とする、請求項14に記載の基板処理システム。
  16. 前記ポリマー分離装置は、当該ポリマー分離装置内に前記ブロック共重合体の溶剤の蒸気を供給する溶剤蒸気供給部を備えることを特徴とする、請求項15に記載の基板処理システム。
  17. 前記ブロック共重合体塗布装置は、基板に塗布される前記ブロック共重合体に前記溶剤を混合する溶剤混合部を備え、
    前記制御部は、前記ブロック共重合体に添加する前記溶剤の量を調整することで、前記ポリマー分離装置での加熱処理における前記基板上のブロック共重合体に含まれる前記溶剤の濃度を調整することを特徴とする、請求項14〜16のいずれかに記載の基板処理システム。
  18. 前記ブロック共重合体塗布装置は、前記ブロック共重合体とは前記第1のポリマー及び前記第2のポリマーの配合比が異なる他のブロック共重合体を、前記ブロック共重合体と混合するブロック共重合体混合部を備えることを特徴とする、請求項14〜17のいずれかに記載の基板処理システム。
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