WO2014115865A1 - 電荷輸送性ワニス - Google Patents

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Abstract

 式(1)で表されるアニリン誘導体からなる電荷輸送性物質と、リンタングステン酸からなるドーパント物質と、有機溶媒とを含み、電荷輸送性物質の質量(WH)に対するドーパント物質の質量(WD)の比(WD/WH)が、3.5≦WD/WH≦15.0を満たす電荷輸送性ワニスは、不活性ガス雰囲気下や減圧下といった酸素が十分に存在しない条件下や低温下で焼成可能であるとともに、そのような焼成条件下で作製した薄膜が高平坦性かつ高電荷輸送性を有し、有機EL素子に適用した場合に優れたEL素子特性を発揮させ得る。(1)(式中、R1~R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基等を表し、mおよびnは、それぞれ独立して、1~5の整数である。)

Description

電荷輸送性ワニス
 本発明は、電荷輸送性ワニスに関し、さらに詳述すると、アニリン誘導体からなる電荷輸送性物質およびリンタングステン酸からなるドーパント物質を含む電荷輸送性ワニスに関する。
 有機エレクトロルミネッセンス(以下、有機ELという)素子には、発光層や電荷注入層として、有機化合物からなる電荷輸送性薄膜が用いられる。
 この電荷輸送性薄膜の形成方法は、蒸着法に代表されるドライプロセスと、スピンコート法に代表されるウェットプロセスに大別される。ドライプロセスとウェットプロセスを比べると、ウェットプロセスの方が大面積に平坦性の高い薄膜を効率的に製造できることから、有機ELといった薄膜の大面積化が望まれる分野においては、ウェットプロセスにより薄膜が形成されることが多い。
 この点に鑑み、本発明者らは、各種電子デバイスに適用可能な電荷輸送性薄膜を、ウェットプロセスで作製するための電荷輸送性ワニスの開発をしてきている(特許文献1等参照)。
 しかし、近年の有機EL素子分野においては、高歩留で効率的に素子を製造するため、ウェットプロセスによる成膜であっても、不活性ガス雰囲気下や減圧下で焼成できるワニスへの要求が高まってきている。
 また、デバイスの軽量化や薄型化の潮流から、ガラス基板の代わりに有機化合物からなる基板が用いられるようになってきていることから、従来よりも低温で焼成でき、またその場合にも良好な電荷輸送性を有する薄膜を与えるワニスも求められているが、既存のワニスではこれらの要求に十分対応できないことがあった。
特開2002-151272号公報
 本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、不活性ガス雰囲気下や減圧下といった酸素が十分に存在しない条件下や低温下で焼成可能であるとともに、そのような焼成条件下で作製した薄膜が高平坦性かつ高電荷輸送性を有し、有機EL素子に適用した場合に優れたEL素子特性を発揮させ得る電荷輸送性ワニスを提供することを目的とする。
 本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、アニリン誘導体からなる電荷輸送性物質と、リンタングステン酸からなるドーパント物質と、有機溶媒とを含むワニスにおいて、ワニス中に含まれる電荷輸送性物質の質量(WH)に対するリンタングステン酸の質量(WD)の比(WD/WH)を所定範囲に調節することで、不活性ガス雰囲気下や減圧下といった酸素が十分に存在しない条件下や低温下で焼成可能であるとともに、そのような焼成条件下で作製した薄膜が高平坦性および高電荷輸送性を有すること、並びに当該薄膜を正孔注入層に適用した場合に、優れた輝度特性を実現し得る有機EL素子が得られることを見出し、本発明を完成させた。
 すなわち、本発明は、
1. 式(1)で表されるアニリン誘導体からなる電荷輸送性物質と、リンタングステン酸からなるドーパント物質と、有機溶媒とを含み、前記電荷輸送性物質の質量(WH)に対する前記ドーパント物質の質量(WD)の比(WD/WH)が、3.5≦WD/WH≦15.0を満たすことを特徴とする電荷輸送性ワニス、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
(式中、R1~R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、Z1で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基、Z2で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基、-NHY1、-NY23、-OY4、または-SY5基を表し、Y1~Y5は、それぞれ独立して、Z1で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基、またはZ2で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、Z1は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、またはZ3で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、Z2は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、またはZ3で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基を表し、Z3は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはアミノ基を表し、mおよびnは、それぞれ独立して、1~5の整数である。)
2.前記R1~R6が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、Z1で置換されていてもよい炭素数1~20のアルキル基、Z2で置換されていてもよい炭素数6~20のアリール基、-NHY1、-NY23、-OY4、または-SY5を表し、前記Y1~Y5が、それぞれ独立して、Z1で置換されていてもよい炭素数1~10のアルキル基またはZ2で置換されていてもよい炭素数6~10のアリール基を表し、前記Z1が、ハロゲン原子またはZ3で置換されていてもよい炭素数6~10のアリール基を表し、前記Z2が、ハロゲン原子またはZ3で置換されていてもよい炭素数1~10のアルキル基を表す1の電荷輸送性ワニス、
3. 1または2の電荷輸送性ワニスを用いて作製される電荷輸送性薄膜、
4. 式(1)で表されるアニリン誘導体からなる電荷輸送性物質と、リンタングステン酸からなるドーパント物質とを用いて作製された電荷輸送性薄膜であって、前記電荷輸送性物質の質量(WH)に対する前記ドーパント物質の質量(WD)の比(WD/WH)が、3.5≦WD/WH≦15.0を満たす電荷輸送性薄膜、
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
(式中、R1~R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、Z1で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基、Z2で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基、-NHY1、-NY23、-OY4、または-SY5基を表し、Y1~Y5は、それぞれ独立して、Z1で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基、またはZ2で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、Z1は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、またはZ3で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、Z2は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、またはZ3で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基を表し、Z3は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはアミノ基を表し、mおよびnは、それぞれ独立して、1~5の整数である。)
5. 3または4の電荷輸送性薄膜を有する電子デバイス、
6. 3または4の電荷輸送性薄膜を有する有機エレクトロルミネッセンス素子、
7. 前記電荷輸送性薄膜が、正孔注入層または正孔輸送層である6の有機エレクトロルミネッセンス素子、
8. 1または2の電荷輸送性ワニスを基材上に塗布し、溶媒を蒸発させることを特徴とする電荷輸送性薄膜の製造方法、
9. 窒素雰囲気下で焼成し、前記溶媒を蒸発させる8の電荷輸送性薄膜の製造方法、
10. 真空下で焼成し、前記溶媒を蒸発させる8の電荷輸送性薄膜の製造方法、
11. 3または4の電荷輸送性薄膜を用いる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、
12. 8~10のいずれかの製造方法で得られた電荷輸送性薄膜を用いる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法
を提供する。
 本発明の電荷輸送性ワニスは、アニリン誘導体からなる電荷輸送性物質と、リンタングステン酸とを含み、電荷輸送性物質の質量(WH)に対するリンタングステン酸の質量(WD)の比(WD/WH)が所定範囲に調節されているから、不活性ガス雰囲気下や減圧下といった酸素が十分に存在しない条件下や低温下で焼成可能であるとともに、そのような焼成条件下で作製した薄膜が高平坦性および高電荷輸送性を有し、当該薄膜を正孔注入層に適用した場合に、優れた輝度特性を実現し得る有機EL素子が得られる。そのため、本発明の電荷輸送性ワニスを用いることで、製造プロセスの簡便化等による素子製造の高効率化や高歩留化、あるいは、素子の軽量化、コンパクト化等を図り得る。
 また、本発明の電荷輸送性ワニスは、スピンコート法やスリットコート法など、大面積に成膜可能な各種ウェットプロセスを用いた場合でも電荷輸送性に優れた薄膜を再現性よく製造できるため、近年の有機EL素子の分野における進展にも十分対応できる。
 さらに、本発明の電荷輸送性ワニスから得られる薄膜は、帯電防止膜、有機薄膜太陽電池の陽極バッファ層等としても使用できる。
 以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
 本発明に係る電荷輸送性ワニスは、式(1)で表されるアニリン誘導体からなる電荷輸送性物質と、リンタングステン酸からなるドーパント物質と、有機溶媒とを含み、電荷輸送性物質の質量(WH)に対するドーパント物質の質量(WD)の比(WD/WH)が、3.5≦WD/WH≦15.0を満たすものである。
 なお、電荷輸送性とは、導電性と同義であり、正孔輸送性と同義である。また、本発明の電荷輸送性ワニスは、それ自体に電荷輸送性があるものでもよく、ワニスを使用して得られる固体膜に電荷輸送性があるものでもよい。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
 式(1)において、R1~R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、Z1で置換されていてもよい炭素数1~20のアルキル基、Z1で置換されていてもよい炭素数2~20のアルケニル基、Z1で置換されていてもよい炭素数2~20のアルキニル基、Z2で置換されていてもよい炭素数6~20のアリール基、Z2で置換されていてもよい炭素数2~20のヘテロアリール基、-NHY1、-NY23、-OY4、または-SY5基を表し、Z1は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、Z3で置換されていてもよい炭素数6~20のアリール基、またはZ3で置換されていてもよい炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、Z2は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、Z3で置換されていてもよい炭素数1~20のアルキル基、Z3で置換されていてもよい炭素数2~20のアルケニル基、またはZ3で置換されていてもよい炭素数2~20のアルキニル基を表し、Z3は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはアミノ基を表す。
 ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
 炭素数1~20のアルキル基としては、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デシル基等の炭素数1~20の直鎖または分岐鎖状アルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、ビシクロブチル基、ビシクロペンチル基、ビシクロヘキシル基、ビシクロヘプチル基、ビシクロオクチル基、ビシクロノニル基、ビシクロデシル基等の炭素数3~20の環状アルキル基などが挙げられる。
 炭素数2~20のアルケニル基の具体例としては、エテニル基、n-1-プロペニル基、n-2-プロペニル基、1-メチルエテニル基、n-1-ブテニル基、n-2-ブテニル基、n-3-ブテニル基、2-メチル-1-プロペニル基、2-メチル-2-プロペニル基、1-エチルエテニル基、1-メチル-1-プロペニル基、1-メチル-2-プロペニル基、n-1-ペンテニル基、n-1-デセニル基、n-1-エイコセニル基等が挙げられる。
 炭素数2~20のアルキニル基の具体例としては、エチニル基、n-1-プロピニル基、n-2-プロピニル基、n-1-ブチニル基、n-2-ブチニル基、n-3-ブチニル基、1-メチル-2-プロピニル基、n-1-ペンチニル基、n-2-ペンチニル基、n-3-ペンチニル基、n-4-ペンチニル基、1-メチル-n-ブチニル基、2-メチル-n-ブチニル基、3-メチル-n-ブチニル基、1,1-ジメチル-n-プロピニル基、n-1-ヘキシニル基、n-1-デシニル基、n-1-ペンタデシニル基、n-1-エイコシニル基等が挙げられる。
 炭素数6~20のアリール基の具体例としては、フェニル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントリル基、2-アントリル基、9-アントリル基、1-フェナントリル基、2-フェナントリル基、3-フェナントリル基、4-フェナントリル基、9-フェナントリル基等が挙げられる。
 炭素数2~20のヘテロアリール基の具体例としては、2-チエニル基、3-チエニル基、2-フラニル基、3-フラニル基、2-オキサゾリル基、4-オキサゾリル基、5-オキサゾリル基、3-イソオキサゾリル基、4-イソオキサゾリル基、5-イソオキサゾリル基、2-チアゾリル基、4-チアゾリル基、5-チアゾリル基、3-イソチアゾリル基、4-イソチアゾリル基、5-イソチアゾリル基、2-イミダゾリル基、4-イミダゾリル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基等が挙げられる。
 -NHY1は、アミノ基(-NH2)の水素原子の1つがY1に置換された基を、-NY23は、アミノ基(-NH2)の水素原子がY2およびY3に置換された基を、-OY4は、水酸基(-OH)の水素原子がY4に置換された基を、-SY5は、チオール基(-SH)の水素原子がY5に置換された基を、それぞれ表す。
 Y1~Y5は、それぞれ独立して、Z1で置換されていてもよい炭素数1~20のアルキル基、Z1で置換されていてもよい炭素数2~20のアルケニル基、Z1で置換されていてもよい炭素数2~20のアルキニル基、Z2で置換されていてもよい炭素数6~20のアリール基、またはZ2で置換されていてもよい炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、これらアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、およびヘテロアリール基の具体例としては、上記と同様のものが挙げられる。
 これらの中でも、R1~R6は、水素原子、ハロゲン原子、Z1で置換されていてもよい炭素数1~20のアルキル基、Z2で置換されていてもよい炭素数6~20のアリール基、-NHY1、-NY23、-OY4、または-SY5が好ましく、この場合において、Y1~Y5は、Z1で置換されていてもよい炭素数1~10のアルキル基またはZ2で置換されていてもよい炭素数6~10のアリール基が好ましく、Z1で置換されていてもよい炭素数1~6のアルキル基またはZ2で置換されていてもよいフェニル基がより好ましく、炭素数1~6のアルキル基またはフェニル基がより一層好ましい。
 特に、R1~R6は、水素原子、フッ素原子、メチル基、フェニル基またはジフェニルアミノ基(Y2およびY3がフェニル基である-NY23)がより好ましく、R1~R4が水素原子であり、かつ、R5およびR6が同時に水素原子またはジフェニルアミノ基がより一層好ましい。
 なお、R1~R6およびY1~Y5のアルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、Z3で置換されていてもよい炭素数6~20のアリール基、またはZ3で置換されていてもよい炭素数2~20のヘテロアリール基であるZ1で置換されていてもよく、R1~R6およびY1~Y5のアリール基およびヘテロアリール基は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、Z3で置換されていてもよい炭素数1~20のアルキル基、Z3で置換されていてもよい炭素数2~20のアルケニル基、またはZ3で置換されていてもよい炭素数2~20のアルキニル基であるZ2で置換されていてもよい。
 このような、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基およびヘテロアリール基としては、上記と同様のものが挙げられ、これらの基は、さらにハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基またはアミノ基であるZ3で置換されていてもよい(ハロゲン原子としては、上記と同様のものが挙げられる。)。
 とりわけ、R1~R6およびY1~Y5においては、Z1は、ハロゲン原子またはZ3で置換されていてもよい炭素数6~10のアリール基が好ましく、フッ素原子またはフェニル基がより好ましく、存在しないこと(すなわち、非置換の基であること)がより一層好ましく、また、Z2は、ハロゲン原子またはZ3で置換されていてもよい炭素数1~10のアルキル基が好ましく、フッ素原子または炭素数1~6のアルキル基がより好ましく、存在しないこと(すなわち、非置換の基であること)がより一層好ましい。
 また、Z3は、ハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましく、存在しないこと(すなわち、非置換の基であること)がより一層好ましい。
 mおよびnは、それぞれ独立して、1~5の整数であるが、アニリン誘導体の溶解性を高める観点から、好ましくは、m+n≦8であり、より好ましくm+n≦5である。
 本発明で用いるアニリン誘導体の分子量は、通常300~5000であるが、その溶解性を高める観点から、好ましくは3000以下、より好ましくは2000以下である。
 以下、本発明において好適なアニリン誘導体を挙げるが、これらに限定されるわけではない。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000006
 上述のとおり、本発明の電荷輸送性ワニスは、ヘテロポリ酸化合物の1種であるリンタングステン酸を含む。
 ヘテロポリ酸化合物とは、代表的に式(A)で示されるKeggin型あるいは式(B)で示されるDawson型の化学構造で示される、ヘテロ原子が分子の中心に位置する構造を有し、バナジウム(V)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等の酸素酸であるイソポリ酸と、異種元素の酸素酸とが縮合してなるポリ酸である。このような異種元素の酸素酸としては、主にケイ素(Si)、リン(P)、ヒ素(As)の酸素酸が挙げられる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
 リンタングステン酸(Phosphotungstic acid hydrate、または12 Tungsto Phosphoric Acid n-hydrate)は、市販品として入手可能である。また、リンタングステン酸は、公知の方法により合成してもよい。
 なお、一般的には、リンタングステン酸は化学式H3(PW1240)・nH2Oで示されるが、元素分析等の定量分析において、この式中のP(リン)、O(酸素)またはW(タングステン)の数が多く、または少ないものであっても、それが市販品として入手し、あるいは、公知の合成方法に従い適切に合成したものである限り、本発明において用いることができる。この場合、本発明に規定されるリンタングステン酸の質量とは、合成物や市販品中における純粋なリンタングステン酸の質量(リンタングステン酸含量)ではなく、市販品として入手可能な形態および公知の合成法にて単離可能な形態において、水和水やその他の不純物等を含んだ状態での全質量を意味する。
 本発明の電荷輸送性ワニスでは、電荷輸送性物質およびリンタングステン酸(ドーパント物質)を、質量比で、電荷輸送性物質1に対してリンタングステン酸3.5~15.0とする必要がある。
 すなわち、電荷輸送性物質の質量(WH)に対するリンタングステン酸の質量(WD)の比が、3.5≦WD/WH≦15.0を満たす必要があり、3.6≦WD/WH≦14.0を満たすことが好ましく、3.7≦WD/WH≦13.0を満たすことがより好ましく、3.8≦WD/WH≦12.0を満たすことがより一層好ましく、以下、3.9≦WD/WH≦11.0,4.0≦WD/WH≦10.0,4.5≦WD/WH≦9.0,5.0≦WD/WH≦7.0の順で好ましくなる。
 WD/WHが3.5未満となったり、15.0を超えたりすると、不活性ガス雰囲気下や真空下といった酸素が十分に存在しない条件下や低温下で焼成した場合に優れた電荷輸送性を有する薄膜を得ることができず、当該薄膜を利用した有機EL素子の輝度特性の向上を図ることができない。
 なお、本発明において「真空下」とは、大気圧(1.013×105Pa)より低い圧力を意味し、「減圧下」と同義である。
 電荷輸送性ワニスを調製する際に用いられる溶媒としては、電荷輸送性物質およびドーパント物質を良好に溶解し得る高溶解性溶媒を用いることができる。このような高溶解性溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等の有機溶媒を用いることができる。これらの溶媒は1種単独で、または2種以上混合して用いることができ、その使用量は、ワニスに使用する溶媒全体に対して5~100質量%とすることができる。
 なお、電荷輸送性物質およびドーパント物質は、いずれも上記溶媒に完全に溶解しているか、均一に分散している状態となっていることが好ましい。
 また、本発明の電荷輸送性ワニスに、25℃で10~200mPa・s、特に35~150mPa・sの粘度を有し、常圧(大気圧)で沸点50~300℃、特に150~250℃の高粘度有機溶媒を少なくとも一種類含有させることができる。このような溶媒を加えることで、ワニスの粘度の調整が容易になり、平坦性の高い薄膜を再現性良く与える、用いる塗布方法に応じたワニス調製が容易になる。
 高粘度有機溶媒としては、特に限定されるものではなく、例えば、シクロヘキサノール、エチレングリコール、エチレングリコールジクリシジルエーテル、1,3-オクチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、プロピレングリコール、へキシレングリコール等が挙げられる。これらの溶媒は1種単独で、または2種以上混合して用いることができる。
 本発明のワニスに用いられる溶媒全体に対する高粘度有機溶媒の添加割合は、固体が析出しない範囲内であることが好ましく、固体が析出しない限りにおいて、添加割合は、5~80質量%であることが好ましい。
 さらに、基板に対する濡れ性の向上、溶媒の表面張力の調整、極性の調整、沸点の調整等の目的で、その他の溶媒を、ワニスに使用する溶媒全体に対して1~90質量%、好ましくは1~50質量%の割合で混合することもできる。
 このような溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジアセトンアルコール、γ-ブチロラクトン、エチルラクテート、n-ヘキシルアセテート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの溶媒は1種単独で、または2種以上混合して用いることができる。
 本発明のワニスの粘度は、作製する薄膜の厚み等や固形分濃度に応じて適宜設定されるものではあるが、通常、25℃で1~50mPa・sである。
 また、本発明における電荷輸送性ワニスの固形分濃度は、ワニスの粘度および表面張力等や、作製する薄膜の厚み等を勘案して適宜設定されるものではあるが、通常、0.1~10.0質量%程度であり、ワニスの塗布性を向上させること、固形分の析出を抑制することなどを考慮すると、好ましくは0.5~5.0質量%、より好ましくは1.0~3.0質量%である。
 以上で説明した電荷輸送性ワニスを基材上に塗布し、溶媒を蒸発させることで基材上に電荷輸送性薄膜を形成させることができる。
 ワニスの塗布方法としては、特に限定されるものではなく、ディップ法、スピンコート法、転写印刷法、ロールコート法、刷毛塗り、インクジェット法、スプレー法等が挙げられるが、塗布方法に応じてワニスの粘度および表面張力を調節することが好ましい。
 また、本発明のワニスを用いる場合、溶媒の蒸発(焼成)雰囲気も特に限定されるものではなく、大気雰囲気だけでなく、窒素等の不活性ガスや真空中でも均一な成膜面および高い電荷輸送性を有する薄膜を得ることが可能である。
 焼成温度は、溶媒を蒸発させることができれば特に限定されないが、40~250℃が好ましく、高電荷輸送性の薄膜を再現性よく得る観点から、より好ましくは100℃以上、より一層好ましくは130℃以上、さらに好ましくは140℃以上である。この場合、より高い均一成膜性を発現させたり、基材上で反応を進行させたりする目的で、2段階以上の温度変化をつけてもよく、加熱は、例えば、ホットプレートやオーブン等、適当な機器を用いて行えばよい。
 電荷輸送性薄膜の膜厚は、特に限定されないが、有機EL素子内で正孔注入層として用いる場合、5~200nmが好ましい。膜厚を変化させる方法としては、ワニス中の固形分濃度を変化させたり、塗布時の基板上の溶液量を変化させたりする等の方法がある。
 本発明の電荷輸送性ワニスを用いてOLED素子を作製する場合の使用材料や、作製方法としては、下記のようなものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
 使用する電極基板は、洗剤、アルコール、純水等による液体洗浄を予め行って浄化しておくことが好ましく、例えば、陽極基板では使用直前にUVオゾン処理、酸素-プラズマ処理等の表面処理を行うことが好ましい。ただし陽極材料が有機物を主成分とする場合、表面処理を行わなくともよい。
 本発明の電荷輸送性ワニスから得られる薄膜からなる正孔注入層を有するOLED素子の作製方法の例は、以下のとおりである。
 陽極基板上に本発明の電荷輸送性ワニスを塗布し、上記の方法により蒸発、焼成を行い、電極上に正孔注入層を作製する。これを真空蒸着装置内に導入し、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層、陰極金属を順次蒸着してOLED素子とする。発光領域をコントロールするために任意の層間にキャリアブロック層を設けてもよい。
 陽極材料としては、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)に代表される透明電極が挙げられ、平坦化処理を行ったものが好ましい。高電荷輸送性を有するポリチオフェン誘導体やポリアニリン誘導体を用いることもできる。
 正孔輸送層を形成する材料としては、(トリフェニルアミン)ダイマー誘導体(TPD)、N,N’-ジ(1-ナフチル)-N,N’-ジフェニルベンジジン(α-NPD)、[(トリフェニルアミン)ダイマー]スピロダイマー(Spiro-TAD)等のトリアリールアミン類、4,4’,4”-トリス[3-メチルフェニル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン(m-MTDATA)、4,4’,4”-トリス[1-ナフチル(フェニル)アミノ]トリフェニルアミン(1-TNATA)等のスターバーストアミン類、5,5”-ビス-{4-[ビス(4-メチルフェニル)アミノ]フェニル}-2,2’:5’,2”-ターチオフェン(BMA-3T)等のオリゴチオフェン類などが挙げられる。
 発光層を形成する材料としては、トリス(8-キノリノラート)アルミニウム(III)(Alq3)、ビス(8-キノリノラート)亜鉛(II)(Znq2)、ビス(2-メチル-8-キノリノラート)(p-フェニルフェノラート)アルミニウム(III)(BAlq)および4,4’-ビス(2,2-ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)等が挙げられ、電子輸送材料または正孔輸送材料と発光性ドーパントとを共蒸着することによって、発光層を形成してもよい。
 電子輸送材料としては、Alq3、BAlq、DPVBi、(2-(4-ビフェニル)-5-(4-t-ブチルフェニル)-1,3,4-オキサジアゾール)(PBD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、バソクプロイン(BCP)、シロール誘導体等が挙げられる。
 発光性ドーパントとしては、キナクリドン、ルブレン、クマリン540、4-(ジシアノメチレン)-2-メチル-6-(p-ジメチルアミノスチリル)-4H-ピラン(DCM)、トリス(2-フェニルピリジン)イリジウム(III)(Ir(ppy)3)、(1,10-フェナントロリン)-トリス(4,4,4-トリフルオロ-1-(2-チエニル)-ブタン-1,3-ジオナート)ユーロピウム(III)(Eu(TTA)3phen)等が挙げられる。
 キャリアブロック層を形成する材料としては、PBD、TAZ、BCP等が挙げられる。
 電子注入層を形成する材料としては、酸化リチウム(Li2O)、酸化マグネシウム(MgO)、アルミナ(Al23)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化マグネシウム(MgF2)、フッ化ストロンチウム(SrF2)、Liq、Li(acac)、酢酸リチウム、安息香酸リチウム等が挙げられる。
 陰極材料としては、アルミニウム、マグネシウム-銀合金、アルミニウム-リチウム合金、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が挙げられる。
 本発明の電荷輸送性ワニスを用いたPLED素子の作製方法は、特に限定されないが、以下の方法が挙げられる。
 上記OLED素子作製において、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層の真空蒸着操作を行う代わりに、正孔輸送性高分子層、発光性高分子層を順次形成することによって本発明の電荷輸送性ワニスから得られる薄膜からなる正孔注入層を有するPLED素子を作製することができる。
 具体的には、陽極基板上に本発明の電荷輸送性ワニスを塗布して上記の方法により正孔注入層を作製し、その上に正孔輸送性高分子層、発光性高分子層を順次形成し、さらに陰極電極を蒸着してPLED素子とする。
 使用する陰極および陽極材料としては、上記OLED素子作製時と同様のものが使用でき、同様の洗浄処理、表面処理を行うことができる。
 正孔輸送性高分子層および発光性高分子層の形成法としては、正孔輸送性高分子材料もしくは発光性高分子材料、またはこれらにドーパント物質を加えた材料に溶媒を加えて溶解するか、均一に分散し、正孔注入層または正孔輸送性高分子層の上に塗布した後、それぞれ溶媒の蒸発により成膜する方法が挙げられる。
 正孔輸送性高分子材料としては、ポリ[(9,9-ジヘキシルフルオレニル-2,7-ジイル)-co-(N,N’-ビス{p-ブチルフェニル}-1,4-ジアミノフェニレン)]、ポリ[(9,9-ジオクチルフルオレニル-2,7-ジイル)-co-(N,N’-ビス{p-ブチルフェニル}-1,1’-ビフェニレン-4,4-ジアミン)]、ポリ[(9,9-ビス{1’-ペンテン-5’-イル}フルオレニル-2,7-ジイル)-co-(N,N’-ビス{p-ブチルフェニル}-1,4-ジアミノフェニレン)]、ポリ[N,N’-ビス(4-ブチルフェニル)-N,N’-ビス(フェニル)-ベンジジン]-エンドキャップド ウィズ ポリシルシスキノキサン、ポリ[(9,9-ジジオクチルフルオレニル-2,7-ジイル)-co-(4,4’-(N-(p-ブチルフェニル))ジフェニルアミン)]等が挙げられる。
 発光性高分子材料としては、ポリ(9,9-ジアルキルフルオレン)(PDAF)等のポリフルオレン誘導体、ポリ(2-メトキシ-5-(2’-エチルヘキソキシ)-1,4-フェニレンビニレン)(MEH-PPV)等のポリフェニレンビニレン誘導体、ポリ(3-アルキルチオフェン)(PAT)などのポリチオフェン誘導体、ポリビニルカルバゾール(PVCz)等が挙げられる。
 溶媒としては、トルエン、キシレン、クロロホルム等を挙げることができ、溶解または均一分散法としては撹拌、加熱撹拌、超音波分散等の方法が挙げられる。
 塗布方法としては、特に限定されるものではなく、インクジェット法、スプレー法、ディップ法、スピンコート法、転写印刷法、ロールコート法、刷毛塗り等が挙げられる。なお、塗布は、窒素、アルゴン等の不活性ガス下で行うことが好ましい。
 溶媒の蒸発法としては、不活性ガス下または真空中、オーブンまたはホットプレートで加熱する方法が挙げられる。
 以下、合成例、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例で使用した装置は以下のとおりである。 
(1)1H-NMR測定:バリアン製高分解能核磁気共鳴装置
(2)基板洗浄:長州産業(株)製 基板洗浄装置(減圧プラズマ方式)
(3)ワニスの塗布:ミカサ(株)製 スピンコーターMS-A100
(4)膜厚測定:(株)小坂研究所製 微細形状測定機サーフコーダET-4000
(5)EL素子の作製:長州産業(株)製 多機能蒸着装置システムC-E2L1G1-N
(6)EL素子の輝度等の測定:(有)テック・ワールド製 I-V-L測定システム
(7)EL素子の寿命測定:(株)イーエッチシー製 有機EL輝度寿命評価システムPEL-105S
[1]電荷輸送性物質の合成
[合成例1]アニリン誘導体の合成
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
 4,4’-ジアミノジフェニルアミン10.00g(50.19mmol)、4-ブロモトリフェニルアミン34.17g(105.40mmol)、およびキシレン(100g)の混合懸濁液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.5799g(0.5018mmol)とターシャルブトキシナトリウム10.13g(105.40mmol)とを加え、窒素下130℃で14時間撹拌した。
 その後、反応混合液を濾過し、その濾液に飽和食塩水を加えて分液処理をした後、有機層から溶媒を留去して得られた固体を1,4-ジオキサンを用いて再結晶し、目的のアニリン誘導体を得た(収量:22.37g、収率:65%)。
1H-NMR(CDCl3):δ7.83(S,2H),7.68(S,1H),7.26-7.20(m,8H),7.01-6.89(m,28H).
[2]電荷輸送性ワニスの調製
[実施例1-1]
 合成例1で得られたアニリン誘導体0.098gと、リンタングステン酸(関東化学(株)製)0.392gとを、窒素雰囲気下で1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(和光純薬(株)製)8gに溶解させた。得られた溶液に、シクロヘキサノール(和光純薬(株)製)12gおよびプロピレングリコール(関東化学(株)製)4gを加えて撹拌し、電荷輸送性ワニスを調製した(固形分2.0質量%)。
[実施例1-2~1-5]
 アニリン誘導体の使用量およびリンタングステン酸の使用量を、それぞれ、0.082gおよび0.408g、0.070gおよび0.420g、0.054gおよび0.435g、0.045gおよび0.445gとした以外は、実施例1-1と同様の方法で電荷輸送性ワニスを調製した。
[比較例1~3]
 アニリン誘導体の使用量およびリンタングステン酸の使用量を、それぞれ、0.163gおよび0.327g、0.122gおよび0.367g、0.023gおよび0.466gとした以外は、実施例1-1と同様の方法で電荷輸送性ワニスを調製した。
[比較例4]
 アニリン誘導体の使用量を0.245gとし、リンタングステン酸0.392gの代わりに、リンモリブデン酸(関東化学(株))0.245gを用いた以外は、実施1-1と同様の方法で電荷輸送性ワニスを調製した。
[比較例5~9]
 アニリン誘導体の使用量およびリンモリブデン酸の使用量を、それぞれ、0.163gおよび0.327g、0.122gおよび0.367g、0.098gおよび0.392g、0.082gおよび0.408g、0.070gおよび0.420gとした以外は、比較例4と同様の方法で電荷輸送性ワニスを調製した。
[3]有機EL素子の製造および特性評価
[実施例2-1]
 実施例1-1で得られたワニスを、スピンコーターを用いてITO基板に塗布した後、50℃で5分間乾燥し、さらに、大気雰囲気下、230℃で15分間焼成し、ITO基板上に30nmの均一な薄膜を形成した。ITO基板としては、インジウム錫酸化物(ITO)が表面上に膜厚150nmでパターニングされた25mm×25mm×0.7tのガラス基板を用い、使用前にO2プラズマ洗浄装置(150W、30秒間)によって表面上の不純物を除去した。
 次いで、薄膜を形成したITO基板に対し、蒸着装置(真空度1.0×10-5Pa)を用いてN,N’-ジ(1-ナフチル)-N,N’-ジフェニルベンジジン(α-NPD)、トリス(8-キノリノラート)アルミニウム(III)(Alq3)、フッ化リチウム、およびアルミニウムの薄膜を順次積層し、有機EL素子を得た。この際、蒸着レートは、α-NPD,Alq3およびアルミニウムについては0.2nm/秒、フッ化リチウムについては0.02nm/秒の条件でそれぞれ行い、膜厚は、それぞれ30nm、40nm、0.5nmおよび120nmとした。
 なお、空気中の酸素、水等の影響による特性劣化を防止するため、有機EL素子は封止基板により封止した後、その特性を評価した。封止は、以下の手順で行った。
 酸素濃度2ppm以下、露点-85℃以下の窒素雰囲気中で、有機EL素子を封止基板の間に収め、封止基板を接着材(ナガセケムテックス(株)製,XNR5516Z-B1)により貼り合わせた。この際、捕水剤(ダイニック(株)製,HD-071010W-40)を有機EL素子と共に封止基板内に収めた。
 貼り合わせた封止基板に対し、UV光を照射(波長:365nm、照射量:6000mJ/cm2)した後、80℃で1時間、アニーリング処理して接着材を硬化させた。
[実施例2-2~2-5および比較例10~18]
 実施例1-1で得られたワニスの代わりに、それぞれ、実施例1-2~1-5、比較例1~9で得られたワニスを用いた以外は、実施例2-1と同様の方法でEL素子を作製した。
[実施例3-1]
 焼成温度を160℃とした以外は、実施例2-1と同様の方法でEL素子を作製した。
[実施例3-2~3-5、比較例19~22]
 実施例1-1で得られたワニスの代わりに、それぞれ、実施例1-2~1-5、比較例1~3,5で得られたワニスを用いた以外は、実施例3-1と同様の方法でEL素子を作製した。
 上記で作製した有機EL素子の駆動電圧5Vにおける電流密度および輝度を測定した。結果を表1および表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000009
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000010
 表1および表2に示されるように、電荷輸送性物質1に対してリンタングステン酸が3.5~15.0の範囲内(質量比)で含まれる電荷輸送性ワニスを用いた場合(実施例2-1~2-5および3-1~3-5)、焼成温度によらず、優れた輝度特性を有するEL素子を製造できた。
 一方、上記の範囲外でリンタングステン酸を含む電荷輸送性ワニス(比較例10~12,19~21)や、リンモリブデン酸を含む電荷輸送性ワニス(比較例13~18,22)を用いた場合、高温焼成、低温焼成のいずれの場合でも良好な輝度特性を実現できるEL素子を与えるワニスは存在しなかった。
[実施例4-1]
 焼成雰囲気を窒素雰囲気とした以外は、実施例2-1と同様の方法でEL素子を作製した。
[実施例4-2,4-3、比較例23~25]
 実施例1-1で得られたワニスの代わりに、それぞれ、実施例1-2,1-3、比較例1,2,5で得られたワニスを用いた以外は、実施例4-1と同様の方法でEL素子を作製した。
[実施例5-1]
 焼成温度を200℃とし、焼成雰囲気を減圧下(21.3kPa)とした以外は、実施例2-3と同様の方法でEL素子を作製した。
 上記で作製した有機EL素子の駆動電圧5Vにおける電流密度および輝度を測定した。結果を表3に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000011
 表1および表3に示されるように、電荷輸送性物質1に対してリンタングステン酸が3.5~15.0の範囲内(質量比)で含まれる電荷輸送性ワニスを用いた場合(実施例2-1~2-5,4-1~4-3および5-1)、焼成雰囲気によらず、優れた輝度特性を有するEL素子を製造できた。
 一方、上記の範囲外でリンタングステン酸を含む電荷輸送性ワニス(比較例23,24)や、リンモリブデン酸を含む電荷輸送性ワニス(比較例25)を用いた場合、大気下焼成、酸素が十分存在しない雰囲気下での焼成(窒素下焼成または減圧下焼成)のいずれの場合でも良好な輝度特性を実現できるEL素子を与えるワニスは存在しなかった。
 実施例2-1~2-4,3-1~3-4,4-1~4-3,5-1および比較例15,22で作製したEL素子の耐久性試験を行った。輝度の半減期(初期輝度5000cd/m2)を表4に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000012
 表4に示されるように、実施例で作製した電荷輸送性薄膜を備える有機EL素子の輝度の半減期は、比較例で作製した電荷輸送性薄膜を備える有機EL素子のそれよりも長いことがわかる。
 これらの結果から、電荷輸送性物質1に対してリンタングステン酸を3.5~15.0の範囲内(質量比)で用いることで、高い耐久性を有する有機EL素子を実現できる電荷輸送性薄膜、特に正孔注入層として適した電荷輸送性薄膜を製造できることがわかる。

Claims (12)

  1.  式(1)で表されるアニリン誘導体からなる電荷輸送性物質と、リンタングステン酸からなるドーパント物質と、有機溶媒とを含み、
     前記電荷輸送性物質の質量(WH)に対する前記ドーパント物質の質量(WD)の比(WD/WH)が、3.5≦WD/WH≦15.0を満たすことを特徴とする電荷輸送性ワニス。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    (式中、R1~R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、Z1で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基、Z2で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基、-NHY1、-NY23、-OY4、または-SY5基を表し、
     Y1~Y5は、それぞれ独立して、Z1で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基、またはZ2で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、
     Z1は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、またはZ3で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、
     Z2は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、またはZ3で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基を表し、
     Z3は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはアミノ基を表し、
     mおよびnは、それぞれ独立して、1~5の整数である。)
  2.  前記R1~R6が、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、Z1で置換されていてもよい炭素数1~20のアルキル基、Z2で置換されていてもよい炭素数6~20のアリール基、-NHY1、-NY23、-OY4、または-SY5を表し、
     前記Y1~Y5が、それぞれ独立して、Z1で置換されていてもよい炭素数1~10のアルキル基またはZ2で置換されていてもよい炭素数6~10のアリール基を表し、
     前記Z1が、ハロゲン原子またはZ3で置換されていてもよい炭素数6~10のアリール基を表し、
     前記Z2が、ハロゲン原子またはZ3で置換されていてもよい炭素数1~10のアルキル基を表す請求項1記載の電荷輸送性ワニス。
  3.  請求項1または2記載の電荷輸送性ワニスを用いて作製される電荷輸送性薄膜。
  4.  式(1)で表されるアニリン誘導体からなる電荷輸送性物質と、リンタングステン酸からなるドーパント物質とを用いて作製された電荷輸送性薄膜であって、
     前記電荷輸送性物質の質量(WH)に対する前記ドーパント物質の質量(WD)の比(WD/WH)が、3.5≦WD/WH≦15.0を満たす電荷輸送性薄膜。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
    (式中、R1~R6は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、Z1で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基、Z2で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基、-NHY1、-NY23、-OY4、または-SY5基を表し、
     Y1~Y5は、それぞれ独立して、Z1で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基、またはZ2で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、
     Z1は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、またはZ3で置換されていてもよい、炭素数6~20のアリール基もしくは炭素数2~20のヘテロアリール基を表し、
     Z2は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、またはZ3で置換されていてもよい、炭素数1~20のアルキル基、炭素数2~20のアルケニル基もしくは炭素数2~20のアルキニル基を表し、
     Z3は、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、またはアミノ基を表し、
     mおよびnは、それぞれ独立して、1~5の整数である。)
  5.  請求項3または4記載の電荷輸送性薄膜を有する電子デバイス。
  6.  請求項3または4記載の電荷輸送性薄膜を有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
  7.  前記電荷輸送性薄膜が、正孔注入層または正孔輸送層である請求項6記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  8.  請求項1または2記載の電荷輸送性ワニスを基材上に塗布し、溶媒を蒸発させることを特徴とする電荷輸送性薄膜の製造方法。
  9.  窒素雰囲気下で焼成し、前記溶媒を蒸発させる請求項8記載の電荷輸送性薄膜の製造方法。
  10.  真空下で焼成し、前記溶媒を蒸発させる請求項8記載の電荷輸送性薄膜の製造方法。
  11.  請求項3または4記載の電荷輸送性薄膜を用いる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  12.  請求項8~10のいずれか1項記載の製造方法で得られた電荷輸送性薄膜を用いる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
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