WO2014112357A1 - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

 アンテナ装置は、誘電体基板(301)と、誘電体基板(301)上に形成され、1つの放射方向を有する給電素子(304)と、誘電体基板(301)上において、給電素子(304)に対して放射方向にある領域に形成された複数の無給電素子を含む正面アレイ(305)と、誘電体基板(301)上において、給電素子(304)に対して放射方向以外の方向にある少なくとも1つの領域に形成された複数の無給電素子を含む少なくとも1つの側方アレイ(306,307)とを備える。正面アレイ(305)の複数の無給電素子は、放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の正面サブアレイを構成し、複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイの各無給電素子が互いに近接するように、放射方向に沿って互いに平行に設けられる。各側方アレイ(306,307)の複数の無給電素子は、実質的に放射方向に沿って整列している。

Description

アンテナ装置
 本開示は、特定の方向に指向性を有するアンテナ装置に関する。本開示はまた、そのようなアンテナ装置を備えた無線通信回路及び電子機器に関する。
 アンテナの指向性を強めるために、給電素子と、その給電素子の前方に配置された複数の無給電素子を含む無給電素子アレイとを有するエンドファイアアレイアンテナが知られている。エンドファイアアレイアンテナは、給電素子に対して無給電素子アレイが位置する方向に指向性を有し、この方向で電波を入出力する。
 特許文献1は、誘電体基板の基板長を短縮した条件下において、高利得特性を実現するエンドファイアアンテナを開示している。
 特許文献2は、給電素子と、当該給電素子に平行に配置された複数の無給電素子と、からなるアンテナ装置を開示している。
 特許文献3は、パッチアンテナ部の周囲に共振特性を持つ素子を装荷することによって表面波伝搬を抑制するアンテナ装置を開示している。
 特許文献4は、ボックスの内部に設けられた八木式アンテナ構造のアンテナ素子を備えたアンテナを開示している。
 特許文献5は、給電素子と、その給電素子の前方に配置された複数の無給電素子を含む無給電素子アレイとを有するエンドファイアアレイアンテナを開示している。
特開2009-182948号公報 特開2009-194844号公報 特開2009-017515号公報 実開昭64-016725号公報 国際公開2012/164782号パンフレット
 給電素子と無給電素子との相対的な位置関係が、エンドファイアアレイアンテナの指向性を決める一つの要因となる。そのため、これら両者の位置関係は重要である。何らかの電子機器においてエンドファイアアレイアンテナを実際に用いる場合には、アンテナ以外の電子部品及び回路等が、アンテナの近傍に設置される場合がある。この場合、それら電子部品及び回路配線が無給電素子として作用し、エンドファイアアレイアンテナの指向性に影響を及ぼす場合がある。また、導体パターンの形状、及び誘電体基板の形状などによっても、エンドファイアアンテナの指向性が変化してしまう場合がある。
 本開示は、周囲の導体及び誘電体からの影響を受けにくいアンテナ装置を提供する。本開示はまた、そのようなアンテナ装置を備えた無線通信回路及び電子機器を提供する。
 本開示の態様に係るアンテナ装置によれば、
 誘電体基板と、
 誘電体基板上に形成され、1つの放射方向を有する給電素子と、
 誘電体基板上において、給電素子に対して放射方向にある領域に形成された複数の無給電素子を含む正面アレイと、
 誘電体基板上において、給電素子に対して放射方向以外の方向にある少なくとも1つの領域に形成された複数の無給電素子を含む少なくとも1つの側方アレイとを備えたアンテナ装置であって、
 正面アレイの複数の無給電素子は、放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の正面サブアレイを構成し、複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイの各無給電素子が互いに近接するように、放射方向に沿って互いに平行に設けられ、
 各側方アレイの複数の無給電素子は、実質的に放射方向に沿って整列している。
 本開示によれば、周囲の導体及び誘電体からの影響を受けにくいアンテナ装置を提供することができる。
第1の実施形態に係るアンテナ装置108-1,108-2を搭載した例示的なタブレット端末装置101を示す斜視図である。 図1のアンテナ装置108-1,108-2の詳細構成を示す平面図である。 図2の誘電体基板301の裏面の構成を示す平面図である。 図2のアンテナ装置108の一部を示す拡大図である。 図4の側方アレイ306の無給電素子の一部を示す拡大図である。 第1の実施形態の変形例に係るアンテナ装置108Aの構成を示す平面図である。 図2のアンテナ装置108の実施例の構成を示す平面図である。 図7のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。 第1の実施形態の比較例に係るアンテナ装置の実施例の構成を示す平面図である。 図9のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。 第2の実施形態に係るアンテナ装置108Bの構成を示す平面図である。 図11のアンテナ装置108Bの一部を示す拡大図である。 図12の側方アレイ306Bの無給電素子の一部を示す拡大図である。 図11のアンテナ装置108Bの実施例の構成を示す平面図である。 図14のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。 第3の実施形態に係るアンテナ装置108Cの構成を示す平面図である。 第3の実施形態の比較例に係るアンテナ装置208の構成を示す平面図である。 図16のアンテナ装置108Cの実施例の構成を示す平面図である。 図18のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。 図17のアンテナ装置208の実施例の構成を示す平面図である。 図20のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。 第4の実施形態に係るアンテナ装置108Dの構成を示す平面図である。 図22のアンテナ装置108Dの実施例の構成を示す平面図である。 図23のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。
 以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
 なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
 説明のために、各図面に示すXYZ座標系を参照する。
[1.第1の実施形態]
 [1.1.システム全体の構成]
 図1は、第1の実施形態に係るアンテナ装置108-1,108-2を搭載した例示的なタブレット端末装置101を示す斜視図である。図1は、タブレット端末装置101の内部構成がわかるように、その一部を除去して示している。
 タブレット端末装置101は、無線通信装置と、無線通信装置を介して送受信される信号を処理する信号処理装置とを備えた電子機器である。この無線通信装置は、アンテナ装置108-1,108-2と、アンテナ装置に接続された無線通信回路とを備える。
 タブレット端末装置101は、2つの回路基板、すなわち、無線通信装置として動作する無線モジュール基板102と、信号処理装置として動作するホストシステム基板103とを備える。無線モジュール基板102及びホストシステム基板103は、高速インターフェースケーブル104によって接続されている。
 無線モジュール基板102は、プリント回路基板上に、例えば、ミリ波帯(30GHz~300GHz)の電波のうち60GHz帯の電波を送受信する回路を備える。60GHz帯は、例えば、映像及び音声のデータを高速で送受信するWiGig規格等で利用される。
 無線モジュール基板102上には、ベースバンド及びMAC(Media Access Control)回路106と、無線周波(RF)回路107と、アンテナ装置108-1,108-2とが実装されている。ベースバンド及びMAC回路106は、信号線109及び制御線110を介してRF回路107に接続されている。RF回路107は、給電線路111-1,111-2を介してアンテナ装置108-1,108-2にそれぞれ接続されている。
 ベースバンド及びMAC回路106は、信号の変復調、波形整形、及びパケットの送受信の制御、などを行う。ベースバンド及びMAC回路106は、送信時には、変調された信号(変調信号)を信号線109を介してRF回路107に送り、受信時には、RF回路107から信号線109を介して受信された変調信号を復調する。
 RF回路107は、変調信号の周波数と、例えばミリ波帯の無線周波数との間で周波数変換し、さらに、無線周波数の信号(無線周波信号)の電力増幅及び波形整形などを行う。従って、RF回路107は、送信時には、ベースバンド及びMAC回路106から信号線109を介して受信した変調信号の周波数変換を行って無線周波信号(例えばWiGigの信号)を生成し、無線周波信号を給電線路111-1,111-2を介してアンテナ装置108-1,108-2にそれぞれ送る。RF回路107は、受信時には、給電線路111-1,111-2を介して入力された無線周波信号の周波数変換を行って変調信号を生成し、変調信号を復調のために信号線109を介してベースバンド及びMAC回路106に送る。
 アンテナ装置108-1,108-2は、無線モジュール基板102のエッジ付近に、プリント回路基板の導体パターンとして形成されている。アンテナ装置108-1,108-2は、送信時には、RF回路107から給電線路111-1,111-2を介して供給された無線周波信号を、電波として放射する。アンテナ装置108-1,108-2は、受信時には、空間を伝搬してきた電波により生じた電流を、受信された無線周波信号として給電線路111-1,111-2を介してRF回路107に送る。なお、アンテナ装置108-1,108-2とRF回路107との間の給電線路111-1,111-2上には、必要に応じて、インピーダンスの整合回路(図示せず)を設けてもよい。
 アンテナ装置108-1,108-2は、一方が電波の送信に使用され、他方が電波の受信に使用されてもよい。また、アンテナ装置108-1,108-2のそれぞれが、時分割などにより、電波の送信及び受信の両方に使用されてもよい。
 ホストシステム基板103には、ホストシステム回路105が実装されている。ホストシステム回路105は、ベースバンド及びMAC回路106よりも上位層(アプリケーション層など)の通信回路及び他の処理回路を含む。例えば、ホストシステム回路105は、タブレット端末装置101の画面表示などの動作を制御するCPUなどを含む。
 ベースバンド及びMAC回路106は、高速インターフェースケーブル104を介してホストシステム回路105と通信する。
 [1.2.アンテナ装置の構成]
 図2は、図1のアンテナ装置108-1,108-2の詳細構成を示す平面図である。図2のアンテナ装置108は、図1のアンテナ装置108-1,108-2のそれぞれに対応する。図2は、アンテナ装置108を上方向から見た平面図である。
 図2のアンテナ装置108は、誘電体基板301と、誘電体基板301上に形成され、1つの放射方向(図2の+X方向)を有する給電素子304と、誘電体基板301上において、給電素子304に対して放射方向にある領域に形成された複数の無給電素子を含む正面アレイ305と、誘電体基板301上において、給電素子304に対して放射方向以外の方向(図2の-Y方向及び+Y方向)にある少なくとも1つの領域に形成された複数の無給電素子を含む少なくとも1つの側方アレイ306,307とを備える。給電素子304及び正面アレイ305は、図2の+X方向に放射方向を有するエンドファイアアンテナ303として動作する。
 誘電体基板301は、図1の無線モジュール基板102のプリント回路基板の一部に相当する。
 給電素子304は、放射方向に直交する方向(図2のY軸に沿った方向)に沿って長手方向を有するダイポールアンテナである。給電素子304は、実質的に一直線上に並べて配置された給電素子部分304a及び304bを含む。給電素子304(ダイポールアンテナ)全体の長さは、例えば、給電素子304の動作波長(すなわち、エンドファイアアンテナ303から送受信する電波の波長)λの約1/2の長さに設定される。
 誘電体基板301上において、給電素子304に対して放射方向とは逆の方向(図2の-X方向)にある領域に、接地導体302が形成される。この位置に接地導体302を設けたことにより、給電素子304は、図2の+X方向に1つの放射方向を有する。接地導体302の電位は、無線モジュール基板102における接地電位として作用する。
 誘電体基板301には、給電素子304を図1のRF回路107に接続する給電線路111が形成される。給電線路111は、誘電体基板301の上面に形成され、給電素子部分304aに接続された導体ストリップを含む。図3は、図2の誘電体基板301の裏面の構成を示す平面図である。誘電体基板301の下面において、誘電体基板301の上面の接地導体302の裏側に、接地導体302aが形成される。さらに、誘電体基板301の下面において、接地導体302aに接続された導体ストリップ304cが形成される。導体ストリップ304cは、誘電体基板301を貫通するビア導体(図示せず)を介して、誘電体基板301の上面の給電素子部分304bに接続される。
 正面アレイ305の複数の無給電素子は、放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の正面サブアレイを構成する。図2では、正面アレイ305は、無給電素子305-1-1、305-2-1、…を含む右端の正面サブアレイ、無給電素子305-1-2、305-2-2、…を含む右端から2番目の正面サブアレイを含み、以下同様に、無給電素子305-1-5、305-2-5、…を含む左端の正面サブアレイまでを含む。複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイの各無給電素子が互いに近接するように、放射方向に沿って互いに平行に設けられる。
 正面アレイ305の複数の無給電素子は、放射方向に直交する方向(図2のY軸に沿った方向)に沿って長手方向を有する。従って、給電素子304の長手方向と、正面アレイ305の各無給電素子の長手方向とは、実質的に平行になる。
 正面アレイ305の各無給電素子の長手方向の長さは、給電素子部分304a、304bの長手方向の長さよりも短い。
 正面アレイ305の複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイにおいて、一方の正面サブアレイの各無給電素子の位置が、他方の正面サブアレイの各無給電素子の位置とは互い違いになるように設けられている。
 アンテナ装置108は、給電素子304から放射方向に向かう基準軸A-A’に対して一方の側に設けられた第1の側方アレイ306と、基準軸A-A’に対して他方の側に設けられた第2の側方アレイ307とを備える。各側方アレイ306,307の複数の無給電素子は、実質的に放射方向に沿って整列している。図2では、側方アレイ306は無給電素子306-1、306-2、…を含み、側方アレイ307は無給電素子307-1、307-2、…を含む。給電素子304及び正面アレイ305から(すなわち、正面アレイ305の各無給電素子の-Y方向の端部から)側方アレイ306までの距離D1は、給電素子304及び正面アレイ305から(すなわち、正面アレイ305の各無給電素子の+Y方向の端部から)側方アレイ307までの距離D2に実質的に等しい。
 給電素子304及び正面アレイ305から各側方アレイ306,307までの距離D1,D2は、例えば、正面アレイ305の各無給電素子間の距離程度の長さ又はそれ以上の長さに構成される。
 図4は、図2のアンテナ装置108の一部を示す拡大図である。図5は、図4の側方アレイ306の無給電素子の一部を示す拡大図である。各側方アレイ306,307の各無給電素子は、当該側方アレイの長手方向に沿って長手方向を有する。図5の各無給電素子306-n、306-(n+1)、306-(n+2)、…の長手方向の長さをLpとし、幅をWpとする。また、側方アレイ306の長手方向で互いに隣接する2つの無給電素子間のギャップの長さをLgとする。側方アレイ307の各無給電素子もまた、図5の側方アレイ306の各無給電素子と同様に構成される。各側方アレイ306,307において、当該側方アレイの長手方向で互いに隣接する2つの無給電素子の長手方向の長さLp×2と、2つの無給電素子間のギャップの長さLgとの和は、例えば、給電素子304の動作波長λの半分未満である(2×Lp+Lg<λ/2)。この場合、各側方アレイ306,307の各無給電素子が給電素子304の動作波長λで共振することを抑制することができる。
 なお、各側方アレイ306,307の各無給電素子の寸法及び配置は、図5に示すもの(2×Lp+Lg<λ/2)に限定されない。各側方アレイ306,307の各無給電素子が給電素子304の動作波長λで共振することを抑制できるものであれば、他の長さの組み合わせであっても良い。
 なお、エンドファイアアンテナ303の両側の側方アレイ306,307間の距離D3は、例えば、給電素子304の動作波長λの略1.5倍以上に構成される。この場合、給電素子304と各側方アレイ306,307の各無給電素子とが電磁的に結合してアンテナ装置108の性能低下が生じることを防ぐことができる。
 図6は、第1の実施形態の変形例に係るアンテナ装置108Aの構成を示す平面図である。図6のアンテナ装置108Aは、図2の給電素子304及び正面アレイ305に加えて、反射素子311a,311bを備えたエンドファイアアンテナ303Aを備えている。反射素子311a,311bは、誘電体基板301上において、放射方向に直交する方向に沿って長手方向を有するように、給電素子304と接地導体302との間に形成される。図6のアンテナ装置108Aによれば、給電素子304に対して放射方向とは逆の方向(図2の-X方向)にある領域に反射素子311a,311bを設けたので、図2のアンテナ装置108に比較して、給電素子304から放射される電波を効率よくエンドファイア方向に向けることができ、FB(Front to Back)比を向上できる。特に、正面サブアレイの個数が増えて、放射方向に直交する方向にアンテナ装置108Aのサイズが大きくなった場合には、電波を+X方向に向けるために反射素子311a,311bは特に有効である。また、接地導体302を設けない場合にも、電波を+X方向に向けるために反射素子311a,311bは特に有効である。
 [1.3.動作]
 図2を参照して、アンテナ装置108の動作について説明する。
 まず、エンドファイアアンテナ303の動作について説明する。
 複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイが所定幅を有する擬似的なスロット開口(以下、擬似スロット開口という。)を形成するように、互いに実質的に平行に形成される。
 各正面サブアレイにおいて、放射方向に隣接する無給電素子は互いに電磁的に結合し、各正面サブアレイは放射方向に延在する電気壁として動作する。そして、互いに隣接する2つの正面サブアレイ間に擬似スロット開口が形成される。このため、給電素子304で電波を送受信するとき、各擬似スロット開口において放射方向に直交する方向に電界が発生し、これに伴い、擬似スロット開口に放射方向に平行な磁流が流れる。従って、給電素子304から放射された電波は、各正面サブアレイ間の各擬似スロット開口に沿って誘電体基板301の表面を放射方向に伝搬し、誘電体基板301の+X方向のエッジからエンドファイア方向に放射される。すなわち、エンドファイアアンテナ303は、擬似スロット開口を磁流源として動作する。このとき、誘電体基板301の+X方向のエッジにおいて、電波の位相が揃って等位相面が生じる。なお、互いに隣接する2つの正面サブアレイのうちの一方の正面サブアレイの無給電素子と、他方の正面サブアレイの無給電素子とは、放射方向に直交する方向で電磁的に結合せず、共振しない。
 複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイ間においてそれぞれ、給電素子304からの電波を磁流として伝搬させる擬似スロット開口を形成するように、所定の間隔で、実質的に互いに平行に配置されたことを特徴としている。
 従って、エンドファイアアンテナ303によれば、各正面サブアレイは電気壁として動作し、互いに隣接する2つの正面サブアレイ間に擬似スロット開口が形成される。すなわち、エンドファイアアンテナ303は、例えば、放射方向に延在する導体を複数の無給電素子に分断した構成を有するので、導体長が短くなり、擬似スロット開口に沿って流れる電流を小さくできる。
 各正面サブアレイにおいて、放射方向に隣接する2つの無給電素子の間隔は、2つの無給電素子が互いに電磁的に結合するように、例えばλ/8以下に設定される。また、互いに隣接する2つの正面サブアレイの間隔は、例えばλ/10に設定される。さらに、給電素子304と、給電素子304に最も近い無給電素子との間の間隔は、これらの素子が互いに電磁的に結合するように設定され、例えば、放射方向に隣接する2つの無給電素子の間隔と等しい値に設定される。さらに、給電素子304と接地導体302との間隔は、例えば、放射方向に隣接する2つの無給電素子の間隔に等しいように設定される。
 また、各正面サブアレイにおいて、放射方向に隣接する2つの無給電素子の間隔をできるだけ小さく設定することにより、放射方向に隣接する無給電素子どうしが誘電体基板301の表面上の自由空間を介して強く電磁的に結合し、誘電体基板301内の電気力線の密度を低下させることができるので、誘電体基板301による誘電体損の影響を小さくできる。このため、従来技術に比較して、高利得特性を得ることができる。
 さらに、エンドファイアアンテナ303によれば、無給電素子をより小さく形成することで、無給電素子上に生じる電流を小さくできる。また、各正面サブアレイにおいて、放射方向に隣接する2つの無給電素子の間隔を狭くすることで、誘電体基板301による誘電体損を緩和できる。これにより、エンドファイアアンテナ303を小型化でき、高利得特性を得ることができる。
 従って、エンドファイアアンテナ303によれば、空間での伝搬損失が比較的大きいミリ波帯などの周波数帯で通信する無線通信装置の電力効率を上げることができる。
 なお、図2では、正面アレイ305は5つの正面サブアレイを備えたが、これに限定されず、複数の擬似スロット開口を形成するように配置された2個以上の正面サブアレイを備えればよい。なお、各正面サブアレイのエンドファイア方向の長さを長くするほど(無給電素子の個数を増やすほど)、垂直面(XZ平面)内のビーム幅は狭くなる。また、正面サブアレイの数を増やすほど、水平面(XY平面)内のビーム幅は狭くなる。すなわち、正面サブアレイの長さ及び個数によって、垂直面及び水平面内のビーム幅を独立に制御できる。
 次に、側方アレイ306,307について説明する。
 図1のRF回路107から出力された無線周波信号は、給電線路111を経由し、給電素子304に給電される。給電素子304が給電により励振されると、給電素子304の周囲及び正面アレイ305の各無給電素子の周囲に電界が発生する。この電界は、正面アレイ305の各無給電素子間のギャップに沿って放射方向(+X方向)に伝搬し、電波となって放射する成分と、放射方向に直交する方向(+Y方向及び-Y方向)に伝搬する成分(電界E1)とを含む。+Y方向及び-Y方向へ伝搬した電界E1は、側方アレイ306,307の無給電素子に到達する。
 側方アレイ306に到達した電界E1は、側方アレイ306の各無給電素子を励振させることで、新たに、側方アレイ306の長手方向に沿った方向(図2のX軸に沿った方向)へ伝搬する電界E2となる。前述のように、側方アレイ306の各無給電素子の寸法は、図5を参照して説明した条件(2×Lp+Lg<λ/2)を満たすので、側方アレイ306の各無給電素子が-Y方向に再放射する電波は、非常に小さく、無視できる。さらに、電界E1は、側方アレイ306よりも-Y方向へ進行する前に、電界E1と直交する電界E2へと変化するので、電界E1は、側方アレイ306の各無給電素子により大きく減衰され、側方アレイ306より-Y方向へ広がらない。
 同様に、側方アレイ307に到達した電界E1は、電界E1と直交する電界E2へと変化するので、電界E1は、側方アレイ307の各無給電素子により大きく減衰され、側方アレイ307より+Y方向へ広がらない。
 [1.4.効果例]
 図7は、図2のアンテナ装置108の実施例の構成を示す平面図である。図8は、図7のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。図8ほかの放射パターン図において、利得(半径方向の目盛り)の単位は「dBi」である。図7のアンテナ装置は、図2のエンドファイアアンテナ303及び側方アレイ306,307を備える。
 図9は、第1の実施形態の比較例に係るアンテナ装置の実施例の構成を示す平面図である。図10は、図9のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。図9のアンテナ装置は、図2のエンドファイアアンテナ303を備え、側方アレイ306,307を持たない。他の点では、図9のアンテナ装置は、図7のアンテナ装置と同じ構成を有する。
 図8及び図10を参照して、側方アレイ306,307の効果について以下説明する。
 図8の結果から、図7のアンテナ装置の放射ビームの方向が、所望の放射方向(+X方向)にほぼ一致していることがわかる。一方、図10の結果から、図9のアンテナ装置の放射ビームの方向が、図8の結果よりも-Y方向に30°ほど傾いていることがわかる。従って、図7のアンテナ装置は、図9のアンテナ装置よりも、放射ビームの方向について、周囲の導体及び誘電体からの影響を受けにくいことがわかる。
 図9のアンテナ装置で放射ビームの方向(指向性)が傾いているのは、誘電体基板301の形状が、エンドファイアアンテナ303から見て+Y方向と、-Y方向とで、非対称になっていることに起因すると考えられる。
 エンドファイアアンテナ303から+Y方向に伝搬する電界は、誘電体基板301上を誘電体基板301の+Y側のエッジまで伝搬し、+Y側のエッジに沿って伝搬し、+X側のエッジに到達する。同様に、エンドファイアアンテナ303から-Y方向に伝搬する電界は、誘電体基板301上を誘電体基板301の-Y側のエッジまで伝搬し、-Y側のエッジに沿って伝搬し、+X側のエッジに到達する。しかし、エンドファイアアンテナ303に対して+Y方向の領域よりも-Y方向の領域の方が広いので、+X側のエッジに達するまでの時間が、+Y方向に伝搬した電界よりも-Y方向に伝搬した電界の方が長くなる。これは、+X側のエッジで観測した場合に、-Y方向に伝搬した電界の位相が遅れることを意味する。一般的に、放射ビームの方向は、電界の位相が遅い方に傾くので、図10に示すように、-Y方向への傾きが生じる。
 一方、図7のアンテナ装置では、所望の放射方向に直交する方向(+Y方向及び-Y方向)に伝搬する電界E1は、側方アレイ306,307により、側方アレイ306,307の長手方向に沿った方向へ伝搬する電界E2となる。従って、図7のアンテナ装置が側方アレイ306,307を備えた結果、エンドファイアアンテナ303から+Y方向に伝搬した電界及び-Y方向に伝搬した電界の両方が、実質的に同じ伝搬時間で、誘電体基板301の+X側のエッジに達する。そのため、エンドファイアアンテナ303から+Y方向に伝搬した電界及び-Y方向に伝搬した電界の位相差を抑制することができる。その結果、図8に示すように、放射ビームの傾きを、図10と比較して抑制することができる。
 また、図7のアンテナ装置が側方アレイ306,307を備えた結果、電界E1が側方アレイ306より-Y方向へ広がること、及び、電界E1が側方アレイ307より+Y方向へ広がることを抑制することができる。そのため、図7のアンテナ装置では、図9のアンテナ装置のように誘電体基板の-Y側のエッジに沿って伝搬してくる電界の影響は小さく、実質的に無視できると考えられる。
 このように、第1の実施形態に係るアンテナ装置108,108Aによれば、アンテナ装置を設ける誘電体基板の形状が、アンテナ装置の放射方向に直交する方向において非対称である場合でも、側方アレイ306,307を設けることで、放射ビームの方向の傾きを抑制することが可能となる。
 [1.5.変形例]
 なお、第1の実施形態では、給電素子304としてダイポールアンテナを用いた場合を例示したが、本開示に係る実施形態はこれに限定されない。誘電体基板を含む面(X-Y面)で水平偏波を持ち、1つの放射方向(+X方向)を有するアンテナであれば、第1の実施形態で説明した内容は、利用可能である。そのため、給電素子として例えば逆Fアンテナを用いても、第1の実施形態に係るアンテナ装置と同様に動作するアンテナ装置を実現できる。
 正面アレイ305の複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイにおいて、一方の正面サブアレイの各無給電素子の位置が、他方の正面サブアレイの各無給電素子の位置とは互い違いにならず、放射方向に直交する方向(Y軸に沿った方向)に整列するように設けられていてもよい。
 上記の説明では、側方アレイ306,307の各無給電素子は、プリント回路基板の片層のみに実装する場合について例示した。しかし、本開示に係る実施形態は、これに限定されるものではない。側方アレイ306,307の各無給電素子をプリント回路基板の両側、あるいは、中間層等に設けるものであってもよい。
 また、側方アレイ306,307の各無給電素子は、複数の無給電素子を略直線上に配置した場合の例を記載したが、本開示に係る実施形態はこれに限定されるものではない。側方アレイ306,307の各無給電素子を曲線状に配置しても構わない。アンテナ装置からの電界の影響が広がる範囲を抑制する、あるいは、左右への電界の広がりを対称とするものであれば、側方アレイ306,307の各無給電素子の配置は特に限定するものではない。例えば、側方アレイ306,307の各無給電素子を、放射方向(+X方向)と一定の角度を有して、略直線状に配置するものであってもよい。
 また、図2では、側方アレイ306,307の各無給電素子のうち、最も-X側にある無給電素子が接地導体302と接するように図示しているが、接地導体302から離れて設置してもよい。同様に、側方アレイ306,307の各無給電素子のうち、最も+X側にある無給電素子については、誘電体基板301の+X側のエッジに達する(接する)ように図示しているが、必ずしもエッジに達する(接する)必要はない。
 また、第1の実施形態では、ミリ波帯向けに調整されたアンテナ装置の例を示したが、使用する周波数は、ミリ波帯に限定されない。
 このように、エンドファイアアンテナから放射方向に直交する方向(-Y方向及び+Y方向)に伝搬する電界の位相差を抑制するために、エンドファイアアンテナの-Y方向及び+Y方向に対称に側方アレイ306,307を配置した。これにより、-Y方向及び+Y方向に伝搬する電界の位相差を抑制することができ、その結果、放射ビーム方向の傾きを抑制することができる。
[2.第2の実施形態]
 以後の実施形態では、第1の実施形態と相違する点を中心に説明する。第1の実施形態と一致する点等については、簡略化のため説明を省略する。
 図11は、第2の実施形態に係るアンテナ装置108Bの構成を示す平面図である。図11のアンテナ装置108Bは、図2の側方アレイ306,307に代えて、複数の側方サブアレイをそれぞれ含む側方アレイ306B,307Bを備える。
 [2.1.構成]
 各側方アレイ306B,307Bの複数の無給電素子は、実質的に放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の側方サブアレイを構成する。図11では、側方アレイ306Bは、無給電素子306B-1-1、306B-2-1、…を含む右端の側方サブアレイと、無給電素子306B-1-2、306B-2-2、…を含む中央の側方サブアレイと、無給電素子306B-1-3、306B-2-3、…を含む左端の側方サブアレイとを含む。側方アレイ306Bの3つの側方サブアレイは、実質的に放射方向に沿って互いに平行に設けられている。また、図11では、側方アレイ307Bは、無給電素子307B-1-1、307B-2-1、…を含む右端の側方サブアレイと、無給電素子307B-1-2、307B-2-2、…を含む中央の側方サブアレイと、無給電素子307B-1-3、307B-2-3、…を含む左端の側方サブアレイとを含む。側方アレイ307Bの3つの側方サブアレイは、実質的に放射方向に沿って互いに平行に設けられている。
 各側方サブアレイにおいて、各無給電素子の寸法及び配置は、第1の実施形態で図5を参照して説明した内容と同じであるため説明を省略する。
 また、側方アレイ306Bの左端の側方サブアレイは、第1の実施形態で説明した場合と同様に、給電素子304及び正面アレイ305から(すなわち、正面アレイ305の各無給電素子の-Y方向の端部から)所定距離D1を有して配置されている。同様に、側方アレイ307Bの右端の側方サブアレイは、給電素子304及び正面アレイ305から(すなわち、正面アレイ305の各無給電素子の+Y方向の端部から)所定距離D2を有して配置されている。
 各側方アレイ306B,307Bの複数の側方サブアレイは、互いに隣接する2つの側方サブアレイにおいて、一方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置が、他方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置とは互い違いになるように設けられている。このように、各側方サブアレイの各無給電素子を配置することにより、電界E1が側方アレイ306Bより-Y方向へ広がること、及び、電界E1が側方アレイ307Bより+Y方向へ広がることを、複数の側方サブアレイを持たない場合に比較して、より確実に抑制することができる。
 図12は、図11のアンテナ装置108Bの一部を示す拡大図である。図13は、図12の側方アレイ306Bの無給電素子の一部を示す拡大図である。各側方アレイ306B,307Bにおいて、互いに隣接する2つの側方サブアレイは、所定距離Ldを有して設けられる。この距離Ldは、プリント回路基板のパターン形成技術により製造可能な範囲内で、できるだけ小さく設定される。側方サブアレイ間の距離Ldが小さいほど、電界の漏洩を防ぐ効果が高まるためである。例えば、側方サブアレイ間の距離Ldは、側方アレイ306B,307Bの各無給電素子の幅Wpと同程度に設定される。
 また、エンドファイアアンテナ303の両側の側方アレイ306B,307B間の距離D3は、第1の実施形態と同様に、例えば、給電素子304の動作波長λの略1.5倍以上に構成される。この場合、給電素子304と各側方アレイ306B,307Bの各無給電素子とが電磁的に結合してアンテナ装置108の性能低下が生じることを防ぐことができる。
 [2.2.効果例]
 図14は、図11のアンテナ装置108Bの実施例の構成を示す平面図である。図15は、図14のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。
 図15の結果から、図14のアンテナ装置の放射ビームの方向は、+X方向に強く向いている。また、図10のような放射ビームの方向の傾き(偏り)は見られない。これは、誘電体基板301上における電界E1の伝搬が、+Y方向と-Y方向で対称となっていることを意味していると考えられる。これにより、図14のアンテナ装置では、第1の実施形態と同様に、側方アレイ306B,307Bが有効に作用していると言える。
 また、第1の実施形態の結果である、図8の放射パターン図と比較しても、図15の放射パターン図は、+Y方向と-Y方向とのバランスが良くなっている。例えば、図15の領域401では、図8の対応する領域に比較して+Y方向に縮小している。また、図15の領域402では、図8の対応する領域に比較して+Y方向に拡大している。この比較結果を考慮すると、図15では、図8の場合と比較して、放射ビームの方向が+X方向により鋭くなっていることがわかる。
 上記の結果は、第1の実施形態では、側方アレイ306,307が1列に整列した複数の無給電素子を備えていたが、第2の実施形態では、複数の側方サブアレイを設けたことにより、電界E1の漏洩を防ぐ効果が上がっていることに起因すると考えられる。
 [2.3.変形例]
 なお、第2の実施形態では、側方サブアレイ間の距離Ldは、無給電素子の幅Wpと同程度に設定したが、この距離Ldは他の任意の長さに設定可能である。
 また、第2の実施形態では、互いに隣接する2つの側方サブアレイにおいて、一方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置が、他方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置とは互い違いになるように設けたが、ギャップの位置は互い違いになっていなくてもよい。複数の側方サブアレイにおいて、無給電素子間のギャップの位置がすべて同じであってもよく、すべて互いに異なっていてもよい。
 また、第2の実施形態では、側方アレイ306B,307Bはそれぞれ3つの側方サブアレイを含んでいたが、2つ又は4つ以上の側方サブアレイを含んでいてもよい。ただし、第1の実施形態と第2の実施形態とを比較すると、側方サブアレイの個数が多いほど、アンテナ装置の放射ビームの方向は、所望の放射方向(+X方向)から傾くことなく安定すると考えられる。
 また、側方アレイ306Bの側方サブアレイの個数と、側方アレイ307Bの側方サブアレイの個数とは、互いに異なっていてもよい。
 以上により、第2の実施形態では、各側方アレイ306B、307Bの側方サブアレイの個数を増やすことで、アンテナ装置の放射ビームの方向をより安定させることが可能となった。
[3.第3の実施形態]
 第3の実施形態では、送信用アンテナ及び受信用アンテナが別個に設けられ、特に、これらの送信用アンテナと受信用アンテナとが近接して配置される場合について説明する。
 [3.1.構成]
 図16は、第3の実施形態に係るアンテナ装置108Cの構成を示す平面図である。アンテナ装置108Cは、誘電体基板301上において、放射方向に実質的に直交する方向に沿って整列するように形成された給電素子304r、304tと、誘電体基板301上において、給電素子304rに対して放射方向にある領域に形成された複数の無給電素子を含む正面アレイ305rと、誘電体基板301上において、給電素子304tに対して放射方向にある領域に形成された複数の無給電素子を含む正面アレイ305tとを備える。給電素子304r及び正面アレイ305rは、受信用のエンドファイアアンテナ303rとして動作する。給電素子304t及び正面アレイ305tは、送信用のエンドファイアアンテナ303tとして動作する。
 給電素子304r、304tは、第1の実施形態に係るアンテナ装置108の給電素子304と同じであるので、説明を省略する。
 誘電体基板301には、給電素子304rを図1のRF回路107に接続する給電線路111rが形成され、給電素子304tをRF回路107に接続する給電線路111tが形成される。給電線路111r、111tは、線路長が長くなると信号が減衰する(1mmあたり0.3dB程度)ので、可能な限り短くされる。そのため、給電線路111r、111tを短くすると、エンドファイアアンテナ303r、303tが互いに近接する可能性が大きくなる。
 正面アレイ305r、305tは、第1の実施形態に係るアンテナ装置108の正面アレイ305と同じであるので、説明を省略する。
 アンテナ装置108Cは、さらに、誘電体基板301上において、給電素子304r、304tに対して放射方向以外の方向にある少なくとも1つの領域に形成された複数の無給電素子を含む少なくとも1つの側方アレイ306,307,308とを備える。1つの側方アレイ307は、給電素子304r及び正面アレイ305rと、給電素子304t及び正面アレイ305tとの間に設けられる。
 各側方アレイ306,307,308は、第1の実施形態の側方アレイ306,307と同様に構成される。
 第3の実施形態に係るアンテナ装置108Cが、第1及び第2の実施形態に係るアンテナ装置と相違するのは、2つのエンドファイアアンテナ303r、303tを、放射方向に実質的に直交する方向に沿って整列するように、近接して配置している点である。さらに、エンドファイアアンテナ303rに対して-Y方向に側方アレイ306を配置し、エンドファイアアンテナ303r、303tの間に側方アレイ307を配置し、エンドファイアアンテナ303tに対して+Y方向に側方アレイ308を配置している。
 図17は、第3の実施形態の比較例に係るアンテナ装置208の構成を示す平面図である。図17のアンテナ装置208は、図16のアンテナ装置108Cから側方アレイ306,307,308を除去した構成を有する。図17では、説明のために、当該アンテナ装置208からの放射ビームの方向も示す。
 [3.2.動作]
 最初に図17を参照して、比較例のアンテナ装置の特性について説明する。図1のRF回路107から出力された無線周波信号は、給電線路111tを経由し、給電素子304tに給電される。給電素子304tが励振されることにより生じた電界は、正面アレイ305tの各無給電素子間のギャップに沿って放射方向(+X方向)に伝搬し、電波となって放射する。このとき、エンドファイアアンテナ303tから-Y方向に伝搬した電界は、正面アレイ305rの無給電素子間のギャップへ入り込み、正面アレイ305rの各無給電素子間のギャップに沿って放射方向(+X方向)に伝搬する。受信用のエンドファイアアンテナ306rの正面アレイ305rを通って伝搬した電界は、送信用のエンドファイアアンテナ306tの正面アレイ305tを通って伝搬した電界と比較して、誘電体基板301の+X方向のエッジに到着するのが遅くなる。つまり、誘電体基板301の+X方向のエッジでは、正面アレイ305tを通って伝搬した電界の位相と、正面アレイ305rを通って伝搬した電界の位相とが異なることとなる。このため、放射ビームの方向は、位相の遅い側、すなわち-Y方向に傾いてしまう。
 一方、図16のアンテナ装置108Cでは、エンドファイアアンテナ303r、303tの間に側方アレイ307を配置している。側方アレイ307の各無給電素子は、エンドファイアアンテナ303tから発生した電界E1を、電界E1と直交する方向の電界E2へと変化させる。これにより、エンドファイアアンテナ303tから-Y方向に伝搬する電界E1は、側方アレイ307により減衰され、受信用のエンドファイアアンテナ303rが電界E1の影響をうけることを抑制することができる。
 [3.3.効果例]
 図18は、図16のアンテナ装置108Cの実施例の構成を示す平面図である。図19は、図18のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。図18のアンテナ装置は、図16の側方アレイ307、308を備える。図18のアンテナ装置では、側方アレイ306と、受信用の給電素子304r及び給電線路111rとを省略している。
 図20は、図17のアンテナ装置208の実施例の構成を示す平面図である。図21は、図20のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。図20のアンテナ装置は、図18のアンテナ装置から側方アレイ307、308を除去した構成を有する。
 図19及び図21を参照して、側方アレイ307、308の効果について以下説明する。
 図21によると、エンドファイアアンテナ303r、303tの間に側方アレイ307がない場合には、エンドファイアアンテナ303tから送信される放射ビームの方向が-Y方向(エンドファイアアンテナ303rの側)へ傾いていることがわかる。これは、上述のとおり、側方アレイ307を設けていないために、エンドファイアアンテナ303tで発生した電界E1が、エンドファイアアンテナ303rの正面アレイ305rの各無給電素子を励振することにより、正面アレイ305rの各無給電素子が実態的にエンドファイアアンテナ303tの一部として機能しているためである。そのため、放射ビームの方向が、エンドファイアアンテナ303rの側へ傾いている。
 一方、図19によれば、側方アレイ307を設けた場合には、エンドファイアアンテナ303tにより発生した電界E1がエンドファイアアンテナ303rに到達することを抑制している。そのため、図19に示すように、エンドファイアアンテナ303tの放射ビームの方向は、所望の放射方向(+X方向)に一致している。
 [3.4.変形例]
 第3の実施形態では、2つのエンドファイアアンテナ303t,303rが、同じ形状である例を示したが、これに限定するものではない。送信用アンテナ及び受信用アンテナが互いに異なる形状又は特性を有するものであってもよい。
 また、側方アレイ306,307,308の各無給電素子は、複数の無給電素子を略直線上に配置した場合の例を記載したが、本開示に係る実施形態はこれに限定されるものではない。側方アレイ306,307,308の各無給電素子を曲線状に配置してもよい。アンテナ装置からの電界の影響が広がる範囲を抑制する、あるいは、左右への電界の広がりを対称とするものであれば、側方アレイ306,307,308の各無給電素子の配置は特に限定するものではない。例えば、側方アレイ306,307,308の各無給電素子を、放射方向(+X方向)と一定の角度を有して、略直線状に配置するものであってもよい。
 また、図16では、各側方アレイ306,307,308の各無給電素子のうち、最も-X側にある無給電素子が接地導体302と接するように図示しているが、接地導体302から離れて設置してもよい。同様に、各側方アレイ306,307,308の各無給電素子のうち、最も+X側にある無給電素子については、誘電体基板301の+X側のエッジに達する(接する)ように図示しているが、必ずしもエッジに達する(接する)必要はない。
 また、第3の実施形態では、ミリ波帯向けに調整されたアンテナ装置の例を示したが、使用する周波数は、ミリ波帯に限定されない。
 また、第3の実施形態では、2つのエンドファイアアンテナ303t,303rの一方を送信用とし、他方を受信用としたが、両方を送信用としてもよく、両方を受信用としてもよく、両方を送受信用としてもよい。同様に、3つ以上のエンドファイアアンテナを備えてもよく、その1つ又は複数を、送信、受信、及び送受信の任意の目的に用いてもよい。
 以上により、2つのエンドファイアアンテナ303t,303rの間に側方アレイ307の各無給電素子を配置することにより、送信用のエンドファイアアンテナ303tで発生した電界E1が、受信用のエンドファイアアンテナ303rを通って伝搬することを防止し、エンドファイアアンテナ303tの放射ビームの方向が所望の放射方向から傾くことを防止することができる。この際、側方アレイ307の各無給電素子は、エンドファイアアンテナ303tで発生した電界E1が、エンドファイアアンテナ303rに到達することを抑制するように配置することが必要である。具体的には、例えば、側方アレイ307の各無給電素子により電界E1の方向が変わる、あるいは、電界E1が相殺される、等の効果がもたらされるように側方アレイ307の各無給電素子を配置する。
[4.第4の実施形態]
 第4の実施形態では、第1の実施形態で説明した側方アレイ306,307の片方のみを配置した場合、つまり、エンドファイアアンテナ303の一方の側(+Y方向及び-Y方向の一方)にのみ側方アレイを配置した場合について説明する。
 [4.1.構成]
 図22は、第4の実施形態に係るアンテナ装置108Dの構成を示す平面図である。図22のアンテナ装置108Dは、図2のアンテナ装置108の2つの側方アレイ306,307のうち、一方の側方アレイ307を除去した構成を有する。アンテナ装置308Dは、給電素子304から放射方向に向かう基準軸A-A’に対して一方の側(図22の-Y方向)に設けられた1つの側方アレイ306を備える。
 エンドファイアアンテナ303は、第1の実施形態で説明したエンドファイアアンテナ303と同じであるので、説明を省略する。
 側方アレイ306は、第1の実施形態で説明した側方アレイ306と同じであるので、説明を省略する。
 給電素子304及び正面アレイ305から側方アレイ306までの距離D1は、基準軸に対して側方アレイが設けられない側における、給電素子304及び正面アレイ305から誘電体基板301の+Y側のエッジまでの距離D2に実質的に等しい。
 [4.2.動作]
 図22のアンテナ装置108Dの動作について説明する。図1のRF回路107から出力された無線周波信号は、給電線路111を経由し、給電素子304に給電される。給電素子304が給電により励振されると、給電素子304の周囲及び正面アレイ305の各無給電素子の周囲に電界が発生する。この電界は、正面アレイ305の各無給電素子間のギャップに沿って放射方向(+X方向)に伝搬し、電波となって放射する成分と、放射方向に直交する方向(+Y方向及び-Y方向)に伝搬する成分(電界E1)とを含む。
 エンドファイアアンテナ303から+Y方向に伝搬する電界E1は、誘電体基板301上を誘電体基板301の+Y側のエッジまで伝搬し、+Y側のエッジに沿って伝搬し、+X側のエッジに到達する。
 エンドファイアアンテナ303から-Y方向に伝搬する電界E1は、誘電体基板301上を伝搬し、側方アレイ306の無給電素子に到達する。電界E1は、側方アレイ306により、側方アレイ306の長手方向に沿った方向へ伝搬する電界E2となる。電界E2は、側方アレイ306の長手方向に沿って伝搬し、+X側のエッジに到達する。
 図22のアンテナ装置108Dによれば、エンドファイアアンテナ303から+Y方向に伝搬した電界及び-Y方向に伝搬した電界の両方が、実質的に同じ伝搬時間で、誘電体基板301の+X側のエッジに達する。その結果、放射ビームは、-Y方向にも+Y方向にも傾くことなく、放射方向は+X方向に一致する。
 [4.3.効果例]
 図23は、図22のアンテナ装置108Dの実施例の構成を示す平面図である。図24は、図23のアンテナ装置の電磁界シミュレーション結果を示す放射パターン図である。
 図24によると、第4の実施形態に係るアンテナ装置の放射ビームは、図10の放射パターン図と比較して、より+X方向に強く向いており、図10のような放射ビームの-Y側への傾きは見られない。これは、第4の実施形態に係るアンテナ装置の誘電体基板301上における電界の伝搬が、+Y方向と-Y方向で略対称となっていることを意味している。第4の実施形態に係るアンテナ装置の側方アレイ306が、この電界の伝搬の対称性に貢献している。
 [4.4.変形例]
 第4の実施形態では、エンドファイアアンテナ303の-Y方向に側方アレイ306を配置した場合を例に説明したが、+Y方向に側方アレイを配置してもよい。
 また、第4の実施形態では、側方アレイ306が複数の側方サブアレイを持たない場合の例を示したが、第2の実施形態で説明したように、側方アレイ306が複数の側方サブアレイを含んでいてもよい。
 また、第4の実施形態では、側方アレイ306の各無給電素子は、複数の無給電素子を略直線上に配置した場合の例を記載したが、側方アレイ306の各無給電素子を曲線状に配置してもよい。
 また、図22では、側方アレイ306の各無給電素子のうち、最も-X側にある無給電素子が接地導体302と接するように図示しているが、接地導体302から離れて設置してもよい。同様に、側方アレイ306の各無給電素子のうち、最も+X側にある無給電素子については、誘電体基板301の+X側のエッジに達する(接する)ように図示しているが、必ずしもエッジに達する(接する)必要はない。
[5.まとめ]
 第1~第4の実施形態では、給電素子と、当該給電素子と実質的に平行に配置される複数の無給電素子群(第1の無給電素子群)と、を有するアンテナについて説明した。当該アンテナは、上記の給電素子と、第1の無給電素子群と、により、給電素子から第1の無給電素子群の方向に対して電波を出力する。その際、所望の放射方向を基準軸としてみた場合、上記給電素子と第1の無給電素子群とを、基準軸の両側から挟み込む位置に配置される、第2の無給電素子群と、第3の無給電素子群と、をアンテナはさらに有する。第2の無給電素子群と、第3の無給電素子群とは、上記のとおり給電素子と第1の無給電素子群とを間に挟んで、略平行に配置される位置関係となる。
 このようにすることで、給電素子及び第1の無給電素子群から放射方向とは、略直交する方向に漏れ出る電界は、第2の無給電素子群と、第3の無給電素子群により、放射方向に誘導される。そのため、電波の出力端で電界の位相差を抑制することができ、電波の指向方向をより所望の放射方向にすることができる。
 なお、上位の第2の無給電素子群と、第3の無給電素子群とは、例えば、漏れ出る電界が基準軸を中心として左右で略対称になるように構成される。そうすることで、出力端に到達する電界の位相差をより抑制できるので、電波の指向方向が左右に傾くことをより抑制することができる。
 第2の無給電素子群と、第3の無給電素子群とは、例えば、漏れ出る電界を基準軸に対して略対称に伝搬するように構成される。そのため、第2の無給電素子群と、第3の無給電素子群とは、例えば、給電素子、第1の無給電素子からなるアンテナに対して対称に配置される。このため、第2の無給電素子群と、第3の無給電素子群とは、例えば、給電素子と第1の無給電素子群とからなるアンテナから略等距離に配置される。
 さらに、第2の無給電素子群と、第3の無給電素子群と、は基準軸を中心として必ずしも略対称な形状である必要はない。基準軸を中心として、出力端に到達する電界E2の位相差、あるいは、時間差をより小さくすることができれば、形状等がかならずしも略対称である必要はない。
 また、第2の無給電素子群と、第3の無給電素子群とは、必ずしも両無給電素子群が必要なわけではない、一方の無給電素子群のみを設けることで、給電素子及び第1の無給電素子群から漏れ出る電界を調整できるものであれば、一方のみの無給電素子群であってもよい。これは、第4の実施形態で説明したとおり、一方の誘電体基板のエッジには無給電素子群を設けず、他方のみに無給電素子群を設けるものであってもよい。
[6.他の実施形態]
 以上のように、本開示に係る技術の例示として、第1~第4の実施形態を説明した。しかしながら、本開示に係る技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。また、第1~第4の実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
 以上のように、本開示に係る技術の例示として、実施形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
 したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面及び詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
 また、上述の実施形態は、本開示に係る技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
 本開示の内容は、指向性が求められるアンテナ装置を備えた無線通信装置に利用することが可能である。
 101 タブレット端末装置
 102 無線モジュール基板
 103 ホストシステム基板
 104 高速インターフェースケーブル
 105 ホストシステム回路
 106 ベースバンド及びMAC回路
 107 無線周波(RF)回路
 108、108-1、108-2、108A~108D アンテナ装置
 109 信号線
 110 制御線
 111、111-1、111-2、111r、111t 給電線路
 112 接地導体
 301 誘電体基板
 302、302a 接地導体
 303、303A、303r、303t エンドファイアアンテナ
 304、304r、304t 給電素子
 304a、304b 給電素子部分
 304c 導体ストリップ
 305、305r、305t 正面アレイ
 306,306A,307,307A,308 側方アレイ
 311a,311b 反射素子

Claims (12)

  1.  誘電体基板と、
     上記誘電体基板上に形成され、1つの放射方向を有する給電素子と、
     上記誘電体基板上において、上記給電素子に対して上記放射方向にある領域に形成された複数の無給電素子を含む正面アレイと、
     上記誘電体基板上において、上記給電素子に対して上記放射方向以外の方向にある少なくとも1つの領域に形成された複数の無給電素子を含む少なくとも1つの側方アレイとを備えたアンテナ装置であって、
     上記正面アレイの複数の無給電素子は、上記放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の正面サブアレイを構成し、上記複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイの各無給電素子が互いに近接するように、上記放射方向に沿って互いに平行に設けられ、
     上記各側方アレイの複数の無給電素子は、実質的に上記放射方向に沿って整列したアンテナ装置。
  2.  上記各側方アレイの各無給電素子は、当該側方アレイの長手方向に沿って長手方向を有し、
     上記各側方アレイにおいて、当該側方アレイの長手方向で互いに隣接する2つの無給電素子の長手方向の長さと、上記2つの無給電素子間のギャップの長さとの和は、上記給電素子の動作波長の半分未満である請求項1記載のアンテナ装置。
  3.  上記各側方アレイの複数の無給電素子は、実質的に上記放射方向に沿って整列した複数の無給電素子をそれぞれ含む複数の側方サブアレイを構成し、上記複数の側方サブアレイは、実質的に上記放射方向に沿って互いに平行に設けられた請求項1又は2記載のアンテナ装置。
  4.  上記各側方アレイの複数の側方サブアレイは、互いに隣接する2つの側方サブアレイにおいて、一方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置が、他方の側方サブアレイの無給電素子間のギャップの位置とは互い違いになるように設けられた請求項3記載のアンテナ装置。
  5.  上記アンテナ装置は、上記給電素子から上記放射方向に向かう基準軸に対して一方の側に設けられた第1の側方アレイと、上記基準軸に対して他方の側に設けられた第2の側方アレイとを備えた請求項1~4のいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  6.  上記給電素子及び上記正面アレイから上記第1の側方アレイまでの距離は、上記給電素子及び上記正面アレイから上記第2の側方アレイまでの距離に実質的に等しい請求項5記載のアンテナ装置。
  7.  上記アンテナ装置は、上記給電素子から上記放射方向に向かう基準軸に対して一方の側に設けられた1つの側方アレイを備え、
     上記給電素子及び上記正面アレイから上記側方アレイまでの距離は、上記基準軸に対して上記側方アレイが設けられない側における、上記給電素子及び上記正面アレイから上記誘電体基板のエッジまでの距離に実質的に等しい請求項1~4のいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  8.  上記給電素子は、上記放射方向に直交する方向に沿って長手方向を有するダイポールアンテナであり、
     上記正面アレイの複数の無給電素子は、上記放射方向に直交する方向に沿って長手方向を有する請求項1~7のいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  9.  上記正面アレイの複数の正面サブアレイは、互いに隣接する2つの正面サブアレイにおいて、一方の正面サブアレイの各無給電素子の位置が、他方の正面サブアレイの各無給電素子の位置とは互い違いになるように設けられた請求項8記載のアンテナ装置。
  10.  上記アンテナ装置は、
     上記誘電体基板上において、上記放射方向に実質的に直交する方向に沿って整列するように形成された第1及び第2の給電素子と、
     上記誘電体基板上において、上記第1の給電素子に対して上記放射方向にある領域に形成された複数の無給電素子を含む第1の正面アレイと、
     上記誘電体基板上において、上記第2の給電素子に対して上記放射方向にある領域に形成された複数の無給電素子を含む第2の正面アレイと、
     上記誘電体基板上において、上記第1及び第2の給電素子に対して上記放射方向以外の方向にある少なくとも1つの領域に形成された複数の無給電素子を含む少なくとも1つの側方アレイとを備え、
     上記少なくとも1つの側方アレイのうちの1つは、上記第1の給電素子及び上記第1の正面アレイと、上記第2の給電素子及び上記第2の正面アレイとの間に設けられた請求項1~9のいずれか1つに記載のアンテナ装置。
  11.  請求項1~10のいずれか1つに記載のアンテナ装置と、
     上記アンテナ装置に接続された無線通信回路とを備えた無線通信装置。
  12.  請求項11記載の無線通信装置と、
     上記無線通信装置によって送受信される信号を処理する信号処理装置とを備えた電子機器。
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