WO2014109327A1 - センサーチップの製造方法 - Google Patents

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Abstract

 本発明は、センサーチップの基板(特に誘電体部材)の材料選択の自由度が向上するとともに、抗体等のリガンドを固定するための水溶性高分子を基板に固定するまでの工程数を減少させて高い生産性が得られる蛍光測定用のセンサーチップの製造方法を提供することを課題とし、蛍光測定用のセンサーチップの製造方法において、透明支持体の表面に金属膜を形成する工程と、下記式(1)で表される水溶性高分子化合物の水溶液で前記透明支持体の金属膜を被覆して前記糖鎖化合物を前記金属膜に結合させる工程とを含む、センサーチップの製造方法。 X-L1-Y-L2・・・(1)(X:金属に結合できる官能基、L1:ヘテロ原子で中断されてもよい炭化水素鎖、L2:水溶性高分子、Y:水溶性高分子L2との結合点)

Description

センサーチップの製造方法
 本発明は、表面プラズモン励起増強蛍光分光法〔SPFS;Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy〕等の蛍光測定法用のセンサーチップの製造方法に関する。
 従来、SPFS用のセンサーチップの製造方法としては、多段階の工程を必要とする。
 特に、センサーチップ用の基体(透明支持体)に抗体等のリガンドを固定するために、リガンドの足場として、立体制御された三次元構造を形成するが、この際に有機溶剤を必須とする(例えば、特許文献1参照)。
 特許文献1に記載されているセンサーチップの製造方法では、ガラス製の基体の表面に形成した金属膜に対して、バリアー層(16-メルカプトヘキサデカノールの層)を形成し、このバリアー層を形成する際にDMF等の有機溶剤を使用している。さらに、バリアー層中のヒドロキシル基をエポキシ活性化するために、バリアー層に対してエピクロロヒドリン溶液による処理を行い、このバリアー層に対してリガンドの足場となるデキストラン(ヒドロゲル)を固定している。なお、ヒドロゲルとは、ヒドロキシル等の反応性基を有する、抗体を固定化するための糖鎖等の水溶性高分子を意味する。
 このようにセンサーチップの製造に有機溶剤を用いる場合、センサーチップ用の基体に有機溶剤耐性の高い材料を用いる必要があり、材料の選択が非常に制約されていた。
 そこで、有機溶剤の使用量を少なくして材料選択の自由度を向上させるセンサーチップの製造方法として、金属膜上に自己組織化単分子膜(SAM)を形成し、この自己組織化単分子膜(SAM)に対して、ヒドロゲルを固定化することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
 しかしながら、特許文献2に記載されているセンサーチップの製造方法では、金属膜に対して自己組織化単分子膜(SAM)を形成し、この自己組織化単分子膜(SAM)に対してヒドロゲルを固定することから、ヒドロゲルを基板に固定するまでの工程が多段階であり、センサーチップを製造する際の基板に対する処理時間も長くなって、センサーチップの製造コストが高くなるとともに、金属膜に対して立体制御された三次元構造を安定的に形成できない場合があり、リガンドの足場の高さ制御やリガンドの固定を均一かつ一様に行うことが困難であった。
特表平4-501605号公報 特開2007-256268号公報
 本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、センサーチップの基板(特に誘電体部材)の材料選択の自由度を向上させることができるとともに、リガンドを固定するためのヒドロゲルをセンサーチップの基板に固定するまでの工程数を減少させて、より高生産性のセンサーチップの製造方法を提供することを課題とする。
 上述した目的を達成するために、本発明の一側面を反映した蛍光測定用のセンサーチップの製造方法は、
 透明支持体の表面に金属膜を形成する工程と、
 下記式(1)で表される水溶性高分子の水溶液で前記透明支持体の金属膜を被覆して前記水溶性高分子を前記金属膜に結合させる工程とを含む、センサーチップの製造方法である。
X-L1-Y-L2・・・(1)
(X:金属に結合できる官能基、L1:ヘテロ原子で中断されてもよい炭化水素鎖、L2:水溶性高分子、Y:水溶性高分子L2との結合点)。
 本発明によれば、センサーチップの基板(特に誘電体部材)の材料選択の自由度を向上させることができるとともに、リガンドを固定するためのヒドロゲルをセンサーチップの基板に固定するまでの工程数を減少させて、より高生産性のセンサーチップの製造方法を提供することができる。
図1は、本発明に係るセンサーチップの製造方法の工程の流れを示す図である。(A)は、透明支持体に金属膜を形成する工程を示す図である。(B)及び(C)は、糖鎖化合物の水溶液で前記透明支持体の金属膜を被覆する工程を示す模式図である。 図2は、図1で固定した糖鎖化合物の多糖鎖にリガンドを固定して完成したセンサーチップを示す模式図である。 図3は、図2のセンサーチップをSPFS装置にセットして実際に免疫蛍光測定を行っている状態を示す図である。 図4は、従来技術に係るセンサーチップの製造方法の工程の流れを示す模式図である。(A)は、透明支持体に金属膜を形成する工程を示す図である。(B)は、自己組織化単分子膜(SAM)を形成する工程を示す模式図である。(C)及び(D)は、金属膜に固定した自己組織化単分子膜(SAM)に対して多糖類を固定する工程を示す模式図である。 図5は、図4のヒドロゲルにリガンドを固定して完成した従来技術に係るセンサーチップを示す模式図である。
 以下、本発明に係る蛍光測定用のセンサーチップの製造方法について、図1~図5を参照しながら説明する。
 本発明に係るセンサーチップの製造方法は、透明支持体2の表面に金属膜3を形成する工程と、下記式(1)で表される糖鎖化合物の水溶液で前記透明支持体2の金属膜3を被覆して前記糖鎖化合物を前記金属膜3に結合させる工程とを含む(図1(A)~(C)参照)。
X-L1-Y-L2・・・(1)
(X:金属膜3に結合できる官能基、L1:ヘテロ原子で中断されてもよい炭化水素鎖、L2:多糖類(水溶性高分子)、Y:多糖類L2との結合点、)。
 ここで、前記水溶性高分子化合物を金属膜に結合させる工程の前に、分子量分画を経る前記水溶性高分子化合物の調製工程を含むことが望ましい。
 また、前記蛍光測定がSPFSによる免疫蛍光測定であり、前記透明支持体は、SPFSによる免疫蛍光測定で用いられる蛍光標識物質を励起させる光を生成するためのプリズムであることが望ましい。さらに、前記透明支持体がアクリル樹脂製であることが望ましい。
 前記結合点(Y)における化学結合は、-CO-HN-、又は、C-N-Cであることが望ましく、前記水溶性高分子L2は多糖類であることが望ましい。
 また、前記炭化水素鎖L1と前記多糖類L2との結合点Yの化学結合は前記多糖類L2の還元末端由来であることが望ましい。前記多糖類L2の重量平均分子量が1000~5000000であることが望ましい。また、前記多糖類L2がカルボキシメチルデキストランであることが望ましい。前記炭化水素鎖L1は、炭素数2~10の直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル鎖またはアルキレン鎖であることが望ましい。
 前記官能基(X)は、チオール基(-SH)、テルル基(-TeH)、セレノール基(-SeH)、対称又は非対称ジセレニド基(-SeSe-)、対称又は非対称ジスルフィド基(-SS-)、チオイソシアニド基(-SCN)、イソニトリル基(-NC)、3価リン酸基(-PO4 2-)、ジスルフィド基(-SSRZ)、スルフィド基(-SRZ)、ジセレニド基(-SeSeRY)、セレニド基(-SeRZ)、キサンテート基(-OCSS-)、ニトロ基(-NO2)、チオカルバメート基(-SCH)、ホスフィン基(-PR2)、チオ酸基又はジチオ酸基(-COSH、-CSSH)、カルボン酸(-CООH)およびシラン基(-SiH3)からなる群から選択される一つ又はそれ以上である、ことが望ましい。
            <金属膜形成工程>
 本発明に係るセンサーチップの製造方法は、上述したように、透明支持体2の表面に金属膜3を形成する工程を含む(図1(A)参照)。この金属膜3は、例えば後述するSPFS装置の光源から透明支持体2を介して照射された光を受けて表面プラズモン励起を生じ、電場を発生させるものであり、SPFS等による蛍光測定法に用いられる蛍光標識色素の発光をもたらす役割を有する(図3参照)。
 (透明支持体)
 透明支持体2はセンサーチップ1の構造を支持するために用いられる。透明支持体2は、図3に示すように、金属膜3形成用の平面部4と、プリズム部5等とを有している。この平面部4とプリズム部5とは別体であっても一体であってもよい。
 上述したように、本発明に係るセンサーチップの製造方法によれば、有機溶剤を使用することなく多糖類L2を金属膜3に固定させることができることから、透明支持体2の材質として、ガラス製のものに加えて、有機溶剤により腐食される樹脂製のものも用いることができる。
 よって、透明支持体2としては、ガラス製のものに加え、アクリル系、ポリカーボネート(PC),ポリメチルメタクリレート(PMMA)、シクロオレフィンポリマー(COP)などの光学樹脂製のものを用いることができる。透明支持体2としては、さらにセラミックスなどの各種の無機物、天然ポリマー、二酸化ケイ素(SiO2)、二酸化チタン(TiO2)を含むものも用いることができる。
 透明支持体2の屈折率〔nd〕は、好ましくは1.40~2.20である。また、透明支持体2の平面部4(図3参照)の厚さは、好ましくは0.01~10mm、より好ましくは0.5~5mmである。
 透明支持体2の表面は、金属膜3を形成する前に酸および/またはプラズマにより洗浄することが好ましい。酸による洗浄処理としては、0.0001~1Nの塩酸中に、1~3時間、透明支持体2を浸漬することが好ましい。プラズマによる洗浄処理としては、例えば、プラズマドライクリーナー(ヤマト科学(株)製の「PDC200」)中に、0.1~30分間、透明支持体2を浸漬させる方法が挙げられる。
 透明支持体2の平面部4の大きさ(縦×横)は、蛍光測定に悪影響を与えない限り、特に限定されない。
 透明支持体2の平面部4の法線方向に沿ったプリズム部5の断面の形状として、三角形(図3参照)、半円形状、楕円形状とすることができる。プリズム部5は、SPFS装置の光源7からの励起光をプリズム部5の内部に入射させる入射面5aと、透明支持体2の平面部4上の金属膜3の裏面で反射した前記励起光をプリズム部5の外部に出射する出射面5bとを有する(図3参照)。
 (金属膜)
 金属膜3は、全反射条件でプリズム部5の内部に入射した照射光が金属膜3と平面部4との界面で全反射することにより生じるエバネッセント波(増強電場)を増幅するための部材である。
 透明支持体2の表面に形成される金属膜3としては、金,銀,アルミニウム,銅および白金からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属からなることが好ましく、金からなることがより好ましい。これらの金属は、その合金(アロイ)の形態であってもよい。このような金属種は、酸化に対して安定であり、かつ表面プラズモンによる電場増強が大きくなることから好適である。
 透明支持体2上に金属膜3を形成する方法としては、例えば、スパッタリング法,蒸着法(抵抗加熱蒸着法,電子線蒸着法等),電解メッキ,無電解メッキ法などが挙げられる。金属膜3の形成条件の調整が容易なことから、スパッタリング法または蒸着法により金属膜3を形成することが好ましい。
 金属膜3の厚さとしては、金:5~500nm,銀:5~500nm,アルミニウム:5~500nm,銅:5~500nm,白金:5~500nm,およびそれらの合金:5~500nmが好ましい。
 電場増強効果の観点から、金属膜3の厚さとして、金:20~70nm,銀:20~70nm,アルミニウム:10~50nm,銅:20~70nm,白金:20~70nmおよびそれらの合金:10~70nmがより好ましい。
 金属膜3の厚さが上記範囲内であれば、表面プラズモンを好適に発生させることができる。なお、金属膜3の大きさ(縦×横)は、平面部3と同様に、蛍光測定に悪影響を与えない限り、特に限定されない。
              <被覆工程>
 被覆工程は、下記式(1)で表される糖鎖化合物(下記式(1)参照)の水溶液で前記透明支持体2上の金属膜3を被覆して前記糖鎖化合物を前記金属膜3に結合させる工程である(図1参照)。
 (糖鎖化合物)
 X-L1-Y-L2・・・(1)
(X:金属膜3に結合できる官能基、L1:ヘテロ原子で中断されてもよい炭化水素鎖、L2:多糖類、Y:多糖類L2との結合点)
 (官能基X)
 式(1)の官能基Xは、金属膜3に結合することができる基を示す。官能基Xとしては、例えば、
・チオール基(-SH)、テルル基(-TeH)、セレノール基(-SeH)、
・対称又は非対称ジセレニド基(-SeSe-)、対称又は非対称ジスルフィド基(-SS-)、
・チオイソシアニド基(-SCN)、イソニトリル基(-NC)、
・3価リン酸基(-PO4 2-)、
・スルフィド基(-SRZ)、ジスルフィド基(-SSRZ)、セレニド基(-SeRZ)、ジセレニド基(-SeSeRY)、
・キサンテート基(-OCSS-)、
・ニトロ基(-NO2)、
・チオカルバメート基(-SCH)、
・ホスフィン基(-PR2)、
・チオ酸基又はジチオ酸基(-COSH、-CSSH)、
・カルボキシル基(-CООH)、
・シラン基(-SiH3)等が好ましく用いられる。
 なお、官能基Xの一部において、Rはアルキル基を示し、官能基Zは、ヒドロキシル基、カルビキシル基、アミノ基、アルデヒド基、ヒドラジド基、カルビニル基、エポキシ基およびビニル基のいずれかである。
 (炭化水素鎖L1)
 式(1)において、L1は連結基を示し、好ましくは、場合によりヘテロ原子により中断されてもよい炭化水素鎖である。この炭化水素鎖L1は、分岐鎖であっても枝分かれしていない直鎖であってもよく、場合により二重及び又は三重結合を含んでいてもよい。また、カルボキシル基等を含んでいてもよい。
 鎖の長さは通常、2炭素原子以上であり、10炭素原子以下であることが好ましく、9炭素原子以下であることがさらに好ましい。炭化水素鎖L1の炭化水素数は、4~10炭素原子がさらに好ましく、4~8炭素原子が特に好ましい。炭化水素は場合により過弗素化されることができる。
 アルキル鎖長が長いほど、形成された糖鎖化合物の層の安定性は向上する。炭化水素長が長いほど糖鎖化合物が金属膜3から外れにくく、安定した糖鎖L2の層(固相化層)を形成される。
 (多糖類L2との結合点Y)
 式(1)において、結合点Yは、炭化水素鎖L1と多糖類L2との結合点を示す。炭化水素鎖L1と多糖類L2との結合点Yとしては、特に限定されないが、官能基Xと異なる反応基であることが好ましい。結合点Yの例としては、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ジスルフィド結合などの共有結合の他、アビジン-ビオチン相互作用による結合なども用いることができる。
 これにより、金属膜3の上に、金属膜3から直鎖状に延びる糖鎖を形成することができる(図1(B)および(C)参照)。この結合点Yとして、多糖類L2の糖鎖還元末端を用いて前記炭化水素鎖L1と結合されていることが望ましい。例えば還元的アミノ化を用いることで形成することができる。
 (多糖類L2)
 多糖類L2は、後述する一次捕捉分子としてのリガンド6を固定するためのもので、カルボキシル基を有していることが望ましい。
 多糖類L2としては、天然植物からの抽出物、微生物発酵の生産物、酵素による合成物、または化学合成物の何れであってもよく、具体的には、グルコース,カルボキシメチル化グルコース,ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、デルマタン酸硫酸、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、セロウロン酸、カルボキシメチルキチン、カルボキシメチルデンプン、それぞれに包含される単量体からなる群より選択される少なくとも1種の単量体から構成される高分子を含むことが好ましく、デキストランおよびデキストラン誘導体などの親水性の高分子を含むことがより好ましく、カルボキシメチルデキストラン〔CMD〕などのデキストランが生体親和性、非特異的な吸着反応の抑制性、高い親水性の観点から特に好ましい。
 その他、上記多糖類以外にも、水溶性の高分子である、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ポリマー、エチレンイミンポリマー、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミドやこれら誘導体を用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。
 本発明に係るセンサーチップの製造方法に使用することができる多糖類L2の重量平均分子量に特に制限はないが、重量平均分子量が1000~5000000であることが好ましく、重量平均分子量が10000~2000000であることがより好ましく、重量平均分子量が100000~1000000であることがさらに好ましく、重量平均分子量が500000であることが最も好ましい。
 これは、多糖類L2の重量平均分子量が1000未満の場合には、多糖類L2に対してリガンド6を固定できる量が減少するからである(リガンド6については図2参照)。逆に、多糖類L2の重量平均分子量が5000000を超える場合には、糖鎖化合物の溶液粘度が不必要に高くなって、その取り扱いが困難となる。
 特に、多糖類L2がCMDの場合には、重量平均分子量4000~1000000のものが好ましい。
 図2に示すように、複数の糖鎖化合物が金属膜3に固定されて多糖類L2同士が隣接することで多糖類L2の層(固相化層)が形成される。この固相化層は、その密度として2ng/mm2未満を有することが好ましい。固相化層の密度は、用いる多糖類L2の種類や分子量、糖鎖の分岐鎖の分岐の程度等に応じて適宜調整することができる。これにより、リガンド6の密度も調整することができる。
 固相化層を構成する多糖類L2が2ng/mm2未満の範囲内の密度であれば、センサーチップ1をSPFSによる免疫蛍光測定に用いた場合に、アッセイシグナルが安定化し、かつ増加するため好適である。
 固相化層の平均膜厚は、3nm~80nmであることが好ましい。この膜厚は原子間力顕微鏡〔AFM〕などを用いて測定することができる。固相化層の平均膜厚がこのような範囲内であると、センサーチップ1をSPFSによる免疫蛍光測定に用いた場合に、アッセイシグナルが安定化し、かつ増加するため好適である。
 (糖鎖化合物の製造)
 以下、糖鎖化合物(X-L1-Y-L2)の製造について具体的に説明する。糖鎖化合物(X-L1-Y-L2)の製造は、還元剤の存在化でアルデヒド基又はケトン基を有する多糖類L2と、官能基Xとアミン基を有するアミンとを反応させることで作成することができる。
 (官能基Xを有するアミン)
 官能基Xを有するアミンは、分岐鎖のある又はない、アルキル鎖またはアルキレン鎖を介してチオール基とアミノ基が連結している化合物であり、例えば、アミノエタンチオール、10-アミノデカンチオール、システイン、ホモシステイン、4,6-ジアミノー2-メルカプトピリミジンなどの化合物を用いることができる。これらの化合物は入手が容易であるが、別途合成によっても得ることができる。
 (還元的アミノ化)
 還元的アミノ化とは、アルデヒド(又はケトン)とアミンの脱水縮合により調製したイミンを還元する反応で、このプロセスにより、官能基Xを有するアミンはアルキル化される。
 アルデヒド基またはケト基またはヘミアセタール基とアミノ基との間で起こる糖鎖と官能基Xを有するアミンとの反応は、シッフ塩基が生成する還元的アミノ化である。次いでその反応後に、少なくとも一つの還元剤でこの塩基を還元することにより、多糖類L2とアミンとの間に安定な結合点Yを得ることができる。好ましくは、還元的アミノ化反応は、少なくとも一つの還元剤の存在下で行なわれる。
 上記還元剤としては、2-ピコリン-ボラン、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH3CN)、NaBH(OAc)3、BH3-Py、水素化ホウ素ナトリウム、有機ボラン錯体、例えば4-(ジメチルアミノ)ピリジンボラン錯体、N-エチルジイソプロピルアミンボラン錯体、N-エチルモルホリンボラン錯体、N-メチルモルホリンボラン錯体、N-フェニルモルホリンボラン錯体、ルチジンボラン錯体、トリエチルアミンボラン錯体、またはトリメチルアミンボラン錯体等を用いることができる。
 一方、2-ピコリン-ボランは、(1)熱に対して安定(140℃)、(2)無水条件は必要無く、溶媒に水を用いることも可能、(3)室温で長期間保存することが可能であるので、2-ピコリン-ボランを用いることが最も好ましい。
 (pH緩衝液)
 還元剤に2-ピコリンボランを用いる場合、pH緩衝液にはpH4~7の間にpH緩衝能を有する水性の緩衝液であれば、特に限定されない。酢酸緩衝液の場合、pH3.6~5.6の間にpH緩衝能を有しているので特に好適である。その他にも、クエン酸緩衝液(緩衝pH=3.0~6.2)、MES(緩衝pH=5.5~7.0)、Bis-Tris(緩衝pH=5.5~7.3)、ADA(緩衝pH=5.8~7.4)、フタル酸(緩衝pH=4.4~6.4)、リン酸緩衝液(緩衝pH=5.8~8.0)、クエン酸‐リン酸緩衝液(緩衝pH=2.6~7.0)を用いることができる。
 上記還元的アミノ化反応において、pH範囲を特に4≦pH<7とすることにより、官能基Xを有するアミンのアミノ基と糖鎖のアルデヒド基とを好適に反応させることができる。
 上記還元的アミノ化反応は、好ましくは0~100℃、より好ましくは0~40℃、より好ましくは0~25℃、特に4~21℃(ただしとりわけ好ましくは0~21℃)の温度で行なわれる。反応時間は好ましくは0.5~72時間、より好ましくは2~48時間、特に好ましくは4~7時間の範囲である。反応の溶媒としては水性媒質が好ましい。
 (分子量分画)
 糖鎖化合物L2についてゲル濾過等の分子量分画を行うことで金属膜3の表面に固定される糖鎖の丈(金属膜3の表面の法線方向の高さ)が金属膜3の平面方向で一様となり、糖鎖にリガンド6を固定した状態で金属膜3の表面からのリガンド6の存在位置範囲(空間)を一定範囲に限定させることができ、その結果、励起光による蛍光標識物質の励起の程度もリガンド6,・・・間で一様となり、得られる結果の精度を上昇させることができる。
 回収する糖鎖化合物の重量平均分子量は、多糖類L2の好適な範囲と同様の理由から、重量平均分子量1000~5000000の範囲で設定することが好ましい。
 特に多糖類L2がカルボキシメチルデキストラン(CMD)の場合、糖鎖化合物の重量平均分子量が500000のものが特に好ましい。分子量500000のCMDであれば、隣接するCMDが互いにクーロン斥力で好適に反発して凝集しにくく、糖鎖化合物が金属膜3の平面方向で精緻に並びやすくなるからである。
 (被覆工程)
 糖鎖化合物を金属膜3へ固定する被覆工程は、以下の方法により行うことができる。
 pH4~10の緩衝液(イオン強度1~1000mM)に対して、終濃度0.1~1000mg/mlとなるように糖鎖化合物を溶解する。この水溶液に金属膜の形成工程後の金属膜3を被覆した透明支持体2を浸漬することで作成できる。また、官能基Xを有する他の化合物を同時に添加したり、前後に添加しても良い。
 (緩衝液)
 上記緩衝液は、官能基Xの金属膜への固定を妨げないものであれば良い。例えば、PBS、TBS、HEPES、MES、UltraSaline、ベローナル緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水などの緩衝液を使用することができる。
 (洗浄工程)
 洗浄工程としては、上記緩衝液と同じ溶媒または緩衝液に、Tween20、TritonX100などの界面活性剤を好ましくは0.00001~1質量%含有するよう溶解させたもの、または塩化ナトリウムや塩化カリウムなどの塩を10~500mM含有させたものが望ましい。あるいは、低pHの緩衝液、例えば、10mM Glycine HClでpHが1.5~4.0のものを洗浄液として用いてもよい。洗浄工程(洗浄液による洗浄時間)は、通常0.5~180分間、好ましくは5~60分間である。
 (リガンド固定工程)
 「リガンド」とは、検体中に含有されるアナライトを特異的に認識し(または、認識され)結合し得る「分子」または「分子断片」をいう。リガンド6は、上記固相化層の中および外面に固定化、すなわち固相化層の3次元構造の中に分散して固定化される(図2および図3参照)。
 「分子」または「分子断片」としては、例えば、核酸(一本鎖であっても二本鎖であってもよいDNA,RNA,ポリヌクレオチド,オリゴヌクレオチド,PNA(ペプチド核酸)等,またはヌクレオシド,ヌクレオチドおよびそれらの修飾分子),タンパク質(ポリペプチド,オリゴペプチド等),アミノ酸(修飾アミノ酸も含む。),糖質(オリゴ糖,多糖類,糖鎖等),脂質,またはこれらの修飾分子,複合体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
 「タンパク質」としては、例えば、抗体などが挙げられ、具体的には、抗αフェトプロテイン〔AFP〕モノクローナル抗体((株)日本医学臨床検査研究所などから入手可能),抗ガン胎児性抗原〔CEA〕モノクローナル抗体,抗CA19-9モノクローナル抗体,抗PSAモノクローナル抗体などが挙げられる。
 なお、「抗体」という用語は、ポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体,遺伝子組換えにより得られる抗体,および抗体断片を包含する。
 リガンド6の固定化方法としては、金属膜3に固定された糖鎖化合物中に存在する、反応性官能基を有する多糖類L2(CMD等)が有するカルボキシル基を、水溶性カルボジイミド〔WSC〕(例えば、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩〔EDC〕など)とN-ヒドロキシコハク酸イミド〔NHS〕とにより活性エステル化し、このように活性エステル化したカルボキシル基と、リガンド6が有するアミノ基とを脱水反応させて固定化させる方法や、上記炭化水素鎖L1が有するカルボキシル基を、上述のようにしてリガンド6が有するアミノ基と脱水反応させ固定化させる方法などが挙げられる。
 上記固相化層に固定化されたリガンド6の密度は、1フェムトmol/cm2以上1ナノmol/cm2以下が好ましく、10フェムトmol/cm2以上100ピコmol/cm2以下がより好ましい。リガンド6の密度が上記範囲内であると、信号強度が大きくなるため好適である。
 (非特異的吸着防止処理工程)
 検体等がセンサーチップ1に非特異的に吸着することを防止するため、上記リガンド6を固定化させた後に、センサーチップ1の表面を牛血清アルブミン〔BSA〕等のブロッキング剤により処理することが好ましい。
 (センサーチップ保管方法)
 製造したセンサーチップ1の作成後の保存に関しては、速やかに窒素雰囲気等で封入して、必要時に取り出して用いることが好ましい。窒素雰囲気での封入方法としては、水分透過率10-2g/m2・40℃・90%以下の防湿性能を有する防湿フィルム中に好適に保管することができる。
             <SPFS装置>
 本発明に用いることができるSPFS装置は、その一方の表面に一次抗体を固定化したセンサーチップ1を装填可能な装置であることが好ましい。
 このような装置としては、上記センサーチップ1を装填可能とした構成以外に、例えば、図3に示すように、レーザ光の光源7、プリズム部5、平面部4、SPFSにおける検出を行う受光手段8、光検出手段9および光検特性演算装置10等を含むものとし、検体液,洗浄液または標識抗体液などを取り扱う際に、上記センサーチップ1と組み合った送液系を有することが好ましい。
 送液系としては、例えば、送液ポンプと連結したマイクロ流路デバイスなどでもよい(不図示)。光検出手段9に使用するセンサとしては、イメージセンサを用いることが好ましく、CCDイメージセンサやフォトマル等を用いることができる(不図示)。
 また、表面プラズモン共鳴〔SPR〕検出部、すなわちSPR専用の受光センサとしてのフォトダイオード、SPRおよびSPFSの最適角度を調製するための角度可変部(サーボモータで全反射減衰〔ATR〕条件を求めるためにフォトダイオードと光源とを同期して、45~85°の角度変更を可能とする。分解能は0.01°以上が好ましい。)、SPFS検出部に入力された情報を処理するためのコンピュータなども含んでもよい。
 なお、レーザ光の光源7、受光手段8、光検出手段9および光検特性演算装置10は、上記の態様以外にも従来公知の種々の態様を用いることができる。
 送液するためのポンプとしては、例えば、送液が微量な場合に好適なマイクロポンプ,循環送液には適用できないが送り精度が高く脈動が少ないシリンジポンプ,微量送液には不向きな場合があるが簡易で取り扱い性に優れるがチューブポンプなどが挙げられる。送液手段としては上記のポンプに限定されることなく、目的や用途に応じて種々の手段を適宜選択して用いることができる。
 以下、本発明に係るセンサーチップの製造方法による作用・効果について説明する。
 (1)炭化水素鎖L1と多糖類L2の分子とをあらかじめ結合させ、官能基Xを有する糖鎖化合物を形成しておき、この糖鎖化合物を基板等の透明支持体2の金属膜3の表面に対して一段階で結合させるものである。
 よって、従来法のように、透明支持体2の金属膜3の表面に対して、まず自己組織化単分子膜(SAM)を結合させ、次に、この自己組織化単分子膜(SAM)に対して多糖類等のヒドロゲルを結合させるという多段階的な結合をさせずに済む。
 その結果、自己組織化単分子膜(SAM)に対してヒドロゲルを結合させる工程を省略でき、この際に必要となる有機溶剤が不要となることから、有機溶剤不耐性の材料であってもセンサーチップ1の透明支持体2の材料として選択できるようになり、材料選択の自由度が向上する。
 また、SAMを介して糖鎖を金属膜2に固定する従来法の場合、「密」に自己組織化したSAMに対して糖鎖を固定することとなり、固定する糖鎖分子も「密」に固定されることとなり、糖鎖分子同士がSAM上で絡まる等の悪影響を受けるが(図4および図5参照)、本発明に係るセンサーチップの製造方法では、糖鎖化合物がSAMのように自己組織化することはなく、その結果、SAMを形成して糖鎖を固定する従来法と比較して、金属膜2に対して、糖鎖が不必要に「密」に結合することがなく、上記問題が発生することがない(図1と図4とを対比して参照)。
 また、多段階に結合させる従来法の場合、図4(C)および(D)に示すように、金属膜3の表面で自己組織化して形成されたSAMに対して多糖類L2の分子がそれぞれ結合することとなるため、一対多の結合がランダムに生じてしまい、構造的に不均一となってしまうが、本発明に係るセンサーチップの製造方法によれば、あらかじめ官能基Xを有する糖鎖化合物を作成し、これを金属膜に作用させて金属膜に結合させるため、このような問題も生じることがない(図1と図4とを対比して参照)。
 さらに、多糖類L2を透明支持体2に固定するまでの工程数を減らすことができるため、抗体等のリガンド6を多糖類L2に固定するまでの工程数も減り、高い生産性が得られるセンサーチップの製造方法を提供することができる。
 (2)糖鎖化合物を金属膜3に結合させる工程の前に、分子量分画を経る糖鎖化合物の調製工程を含むこととすれば、糖鎖化合物の分子量を極力一様とさせることができる。この結果、金属膜3の表面に固定される糖鎖の丈(金属膜3の表面の法線方向の高さ)が金属膜3の平面方向で一様となり、糖鎖にリガンド6を固定した状態で金属膜3の表面からのリガンド6の存在位置範囲(空間)を一定範囲に限定させることができ、その結果、励起光による蛍光標識物質の励起の程度もリガンド6,・・・間で一様となり、得られる結果の精度を上昇させることができる。
 (3)上述したように本発明によりセンサーチップの製造に有機溶媒が不要となることから、センサーチップの蛍光測定としてSPFS免疫蛍光測定を行い、センサーチップの透明支持体がSPFS免疫蛍光測定で用いられる蛍光標識物質を励起させる光を生成するためのプリズムである場合、有機溶媒によるプリズムの損傷や、これによる高感度のSPFS免疫蛍光測定に悪影響が及ぶことがない。
 (4)前記結合点(Y)における化学結合がアミド結合(-CO-HN-)、又は、C-N-Cであることで、糖鎖化合物の反応基Xと異なる結合となるので、反応基Xに纏わる化学反応の影響を受けにくいものとなる。
 (5)上述したように、透明支持体2が有機溶剤に曝されないことから、透明支持体2が、SPFSによる免疫蛍光測定で用いられるアナライト検出用の蛍光標識物質を励起させる励起光を生成するためのプリズムである場合、透明支持体2のプリズム部5の平面部4、入射面5aおよび出射面5b(図3参照)が有機溶媒で腐食されず、透明支持体2を通過する励起光に悪影響を与えることがない。
 (6)糖鎖化合物の炭化水素鎖L1と多糖類L2との結合点Yの化学結合が前記糖鎖化合物の多糖類L2の還元末端由来であることで、金属膜3に対して多糖類L2を金属膜3から離間する方向に直線的に固定することができる(図2参照)。この結果、多糖類L2の層が均一な構造をとりやすいものとなる。
 さらに、多糖類L2が分岐鎖を有する場合、多糖類L2を金属膜3から離間する方向に拡開した状態で金属膜2に固定することができる(図2参照)。上述したように、本発明に係るセンサーチップの製造方法によれば、多糖鎖L2同士が不必要に「密」に固定されない。このため、糖鎖化合物が金属膜2に対して、ある程度「疎」に結合するような場合であっても、分岐の程度を指標に分岐鎖を有する多糖類L2を選択することで、金属膜2上に展開させる多糖類L2の分岐鎖の密度の調節をしやすいものとなる。この結果、リガンドの密度も調節しやすいものとなる。
 (7) 糖鎖化合物の多糖類L2の重量平均分子量が1000~5000000であることにより、重量平均分子量が1000未満となることによる多糖類L2に対するリガンド6を固定可能な量の減少がなく、重量平均分子量が5000000を超えることによる糖鎖化合物溶液の粘度過多とならずに糖鎖化合物やセンサーチップを製造することができる。
 (8)前記多糖類L2がカルボキシメチルデキストランであれば、pH4.5以上の環境条件で、糖鎖化合物を金属膜3に結合させる際に糖鎖化合物の分子間でクーロン斥力が働き、糖鎖化合物の凝集を防ぎながら糖鎖化合物を金属膜3に対して結合させることができる。
 (9)金属膜3に糖鎖化合物を結合させた状態で、金属膜3の直上(図1において金属膜3の直ぐ右側)に糖鎖化合物の炭化水素鎖L1が配置されることとなるので、蛍光測定時の照射光により金属膜3から放出される励起電子の寿命は、炭化水素鎖L1の炭素数に比例してその長短が変動することとなる。このため、前記炭化水素鎖L1の炭素数が2~10である直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル鎖またはアルキレン鎖であることにより、金属膜3から放出される励起電子の寿命を好適な範囲で調整することができる。
 (10)本発明によれば有機溶剤を用いなくとも透明支持体2に対して多糖類L2を固定して多糖類L2の層(固相化層)を形成することができるので、有機溶剤に耐性のないプラスチック製の透明支持体2も使用可能となるが、このプラスチック製の透明支持体2として、ガラス(光透過率92%)と同等のアクリル樹脂(光透過率92%)を透明支持体として用いることとすれば、破損の危険性が低く、プリズムとして加工する際の加工性に優れることから、センサーチップの製造における作業性が向上する。
 (11)糖鎖化合物の官能基Xが、チオール基(-SH)、テルル基(-TeH)、セレノール基(-SeH)、対称又は非対称ジセレニド基(-SeSe-)、対称又は非対称ジスルフィド基(-SS-)、チオイソシアニド基(-SCN)、イソニトリル基(-NC)、3価リン酸基(-PO4 2-)、ジスルフィド基(-SSRZ)、スルフィド基(-SRZ)、ジセレニド基(-SeSeRY)、セレニド基(-SeRZ)、キサンテート基(-OCSS-)、ニトロ基(-NO2)、チオカルバメート基(-SCH)、ホスフィン基(-PR2)、チオ酸基又はジチオ酸基(-COSH、-CSSH)、カルボン酸(-CООH)、シラン基(-SiH3)からなる群から選択される一つ又はそれ以上であることにより、SPFSによる蛍光測定に最も適している金(Au)膜に対して糖鎖化合物を結合させることができる。
 次に、本発明について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
 [作製例1](センサーチップ用の透明支持体の作製)
 アクリル樹脂「デルペット 70NH」(旭化成ケミカルズ(株)製)を厚さ1mmに成型加工した透明支持体の片面に、スパッタリング法により金(Au)薄膜(金属膜)を形成し、金薄膜を有するセンサーチップ用の透明支持体を得た。なお、この透明支持体上の金薄膜の厚さは42~47nmであった。
 [作製例2](糖鎖化合物の調製)
 重量平均分子量500000のカルボキシメチルデキストラン(CMD) 1量部、2-アミノエタンチオール 3量部、2-ピコリンボラン 10量部を用意し、これらを10%酢酸水溶液に添加して95℃で5時間反応させた。この反応後、洗浄を兼ねたゲル濾過(分子量分画)により糖鎖化合物を精製した。
 [実施例1](SPFS用のセンサーチップ(A)の作製)
 作製例2で得られた糖鎖化合物を、pH7.4のHEPES緩衝生理食塩水[HEPES](イオン強度:10mM)10mLに対して、終濃度10mg/mLとなるように溶解した。この糖鎖化合物の溶液に、作製例1で得られたセンサーチップ用の透明支持体を1時間、25℃で浸漬させた。
 この浸漬後、前記溶液に対して終濃度が100mMとなるように2,2'-ジチオエタンジオールを添加し、さらに1時間、25℃で静置して、金薄膜の片面(金薄膜に対し透明支持体と反対側の面)に糖鎖化合物を固定した。この透明支持体を前記溶液から取り出し、上記HEPES緩衝生理食塩水でよく洗浄した。
 続いて、洗浄したセンサーチップ用の透明支持体をN-ヒドロキシコハク酸イミド〔NHS〕を50mMと、水溶性カルボジイミド〔WSC〕を100mMとを含むHEPES緩衝生理食塩水に、1時間、25℃で浸漬した。
 浸漬の後、センサーチップ用の透明支持体をMES緩衝生理食塩水から取り出し、抗AFPモノクローナル抗体(1D5;2.5μg/mL,(株)日本医学臨床検査研究所製)の溶液に1時間、25℃で浸漬することで、金薄膜に固定された糖鎖化合物中のCMD(多糖類L2)に1次抗体(リガンド)を固定化した。
 最後に、このセンサーチップの基板に対して、重量1%牛血清アルブミン〔BSA〕を含むPBS緩衝生理食塩水を、30分間循環送液することで非特異吸着防止処理を行い、本発明に係るセンサーチップ(A)を作製した。
 [比較例1](SPSF用のセンサーチップ(B)の製造)
 作製例1で得られたセンサーチップ用の基板を、1mMに調整した11-アミノ-1-ウンデカンチオールのエタノール溶液10mLに24時間浸漬し、金薄膜の表面にSAMを形成した。この基板をエタノール溶液から取り出し、エタノールおよびイソプロパノールで順次洗浄した後、エアガンを用いて乾燥させた。
 続いて、分子量500000のカルボキシメチルデキストラン[CMD]を1mg/mLと、N-ヒドロキシコハク酸イミド[NHS]を0.5mMと、水溶性カルボジイミド[WSC]を1mMとを含むpH7.4のHEPES緩衝生理食塩水(イオン強度10mM)に、SAMを形成したセンサーチップ用の基板を1時間25℃で浸漬してSAMに対してCMDを固定化した。その後、センサーチップ用の基板を1NのNaOH水溶液に30分間浸漬することで未反応のコハク酸エステルを加水分解した。
 続いて、センサーチップ用の基板をN-ヒドロキシコハク酸イミド〔NHS〕を50mM、水溶性カルボジイミド〔WSC〕を100mMで含むMES緩衝生理食塩水に、1時間25℃で浸漬した。
 このセンサーチップ用の基板を、該MES緩衝生理食塩水から取り出し、抗AFPモノクローナル抗体(1D5;2.5μg/mL,(株)日本医学臨床検査研究所製)の溶液に1時間、25℃で浸漬することで、金薄膜に固定されたCMDに1次抗体を固定化した。
 最後に重量1%牛血清アルブミン〔BSA〕を含むPBS緩衝生理食塩水にて、30分間循環送液することで非特異吸着防止処理を行うことで、センサーチップ(B)を作製した。
              <免疫蛍光測定>
[実施例2]
 (アッセイの実施)
 実施例1で製造したセンサーチップ(A)を用いて、以下の工程により免疫蛍光測定を実施した。
 工程(a)として、センサチップ(A)の流路(センサーチップの表面をトンネル状に囲うように流路基板と流路天板とを設けてなる流路)に、標的抗原としてAFPを0.1ng/ml及び尿素を2M含む0.1mlPBS溶液(アナライト溶液)を25分間循環させた。
 洗浄工程(1)として、工程(a)の後、センサチップ(A)の流路にTween20を0.05質量%含むトリス緩衝生理食塩水〔TBS〕を送液させ10分間循環させることによって洗浄した。
 工程(b)として、洗浄工程(1)の後、センサチップ(A)の流路に、上記で準備したAlexa Fluor(登録商標)647標識2次抗体(2μg/mlとなるように調製したPBS溶液)0.1mlを5分間循環させた。
 洗浄工程(2)として、工程(b)の後、センサチップ(A)の流路にTween20を0.05質量%含むTBSを送液させ10分間循環させることによって洗浄した。
 工程(c)として、工程(c)まで経たセンサチップ(A)の、金薄膜3を形成していない透明支持体2のプリズム部5の入射面5aから、プリズム部5(シグマ光機(株)製)を経由してレーザ光(640nm、40μW)を照射し、励起された蛍光標識物質(図3参照)から発光された蛍光量を、光電子増倍管〔PMT〕を有する光検出手段9で検出し、光検特性演算装置10で光量(シグナル値)を計測し「アッセイシグナル〔S〕」とした。
[参考例1]
 一方、前記工程(a)~(c)において、上記工程(a)でAFPを全く含まない(0ng/mL)尿素2M、0.1mlPBS溶液をフローさせた以外は上記と同じ手順で蛍光量を測定し、その測定値を「アッセイブランク〔N〕」とした。
[比較例2]
 比較例1で製造したセンサーチップ(B)について、実施例2および参考例1と同様に免疫蛍光測定を行いS/N比を算出した。
 その結果、実施例に係るセンサーチップも問題なくSPFS蛍光測定に使用可能であることを確認することができた。また、実施例1に係るセンサーチップの方が、比較例1に係るセンサーチップよりもS/N比が高いものとなった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 以上、本発明に係る実施の形態および実施例を、図面を参照しながら説明してきたが、本発明はこれら実施の形態および実施例に限定されず、その要旨を逸脱しない限り、設計変更等は許容される。
 実施の形態および実施例では、金属膜3に対して上記チオール基等を有する糖鎖化合物を固定する方法をとっているが、これに限らず、透明支持体の表面をシリコン膜で覆い、このシリコン表面に対して糖鎖化合物を結合させることとしてもよい。
 ただし、この場合の糖鎖化合物の官能基Xは、官能基X=SiX3、SiX2CH3、SiXCH3のいずれかとして、加水分解によりXをヒドロキシル基とした後に、透明支持体の表面のシロキサンのヒドロキシル基および隣接する糖鎖化合物の官能基Xのヒドロキシル基と脱水縮合させる。
 実施の形態および実施例では、リガンド6として抗体を用いているがリガンド6は抗体に限定されず、蛍光測定法の測定対象の分子と蛍光測定に寄与する何らかの反応するものであればよく、抗体に限られない。また、糖鎖化合物の多糖類L2が細胞表面から突出する糖鎖としてもよい。
1 センサーチップ
2 透明支持体
3 金属膜
4 平面部
5 プリズム部
5a 入射面
5b 出射面
6 リガンド
7 光源
8 受光手段
9 光検出手段
10 光検特性演算装置
L1 炭化水素鎖
L2 多糖類
X 官能基
Y 結合基

Claims (11)

  1.  蛍光測定法用のセンサーチップの製造方法において、
     透明支持体の表面に金属膜を形成する工程と、
     下記式(1)で表される水溶性高分子化合物の水溶液で前記透明支持体の金属膜を被覆して前記水溶性高分子化合物を前記金属膜に結合させる工程と
    を含む、センサーチップの製造方法。
     X-L1-Y-L2・・・(1)
    (X:金属に結合できる官能基、L1:ヘテロ原子で中断されてもよい炭化水素鎖、L2:水溶性高分子、Y:水溶性高分子L2との結合点)
  2.  前記水溶性高分子化合物を金属膜に結合させる工程の前に、分子量分画を経る前記水溶性高分子化合物の調製工程を含む、請求項1に記載のセンサーチップの製造方法。
  3.  前記蛍光測定がSPFSによる免疫蛍光測定であり、
     前記透明支持体は、SPFSによる免疫蛍光測定で用いられる蛍光標識物質を励起させる光を生成するためのプリズムである、請求項1または2に記載のセンサーチップの製造方法。
  4.  前記結合点(Y)における化学結合が-CO-HN-、又は、C-N-Cである、請求項1~3のいずれか1項に記載のセンサーチップの製造方法。
  5.  前記水溶性高分子L2が多糖類である、請求項1~4のいずれか1項に記載のセンサーチップの製造方法。
  6.  前記炭化水素鎖L1と前記多糖類L2との結合点Yの化学結合が前記多糖類L2の還元末端由来である、請求項5に記載のセンサーチップの製造方法。
  7.  前記多糖類L2の重量平均分子量が1000~5000000である、請求項5又は6に記載のセンサーチップの製造方法。
  8.  前記多糖類L2がカルボキシメチルデキストランである、請求項5~7のいずれか1項に記載のセンサーチップの製造方法。
  9.  前記炭化水素鎖L1は、炭素数2~10の直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル鎖またはアルキレン鎖である、請求項1~8のいずれか1項に記載のセンサーチップの製造方法。
  10.  前記透明支持体がアクリル樹脂製である、請求項1~9のいずれか1項に記載のセンサーチップの製造方法。
  11.  前記官能基が、チオール基(-SH)、テルル基(-TeH)、セレノール基(-SeH)、対称又は非対称ジセレニド基(-SeSe-)、対称又は非対称ジスルフィド基(-SS-)、チオイソシアニド基(-SCN)、イソニトリル基(-NC)、3価リン酸基(-PO4 2-)、ジスルフィド基(-SSRZ)、スルフィド基(-SRZ)、ジセレニド基(-SeSeRY)、セレニド基(-SeRZ)、キサンテート基(-OCSS-)、ニトロ基(-NO2)、チオカルバメート基(-SCH)、ホスフィン基(-PR2)、チオ酸基又はジチオ酸基(-COSH、-CSSH)、カルボン酸(-CООH)およびシラン基(-SiH3)からなる群から選択される一つ又はそれ以上である、請求項1~10のいずれか1項に記載のセンサーチップの製造方法。
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