WO2014050489A1

WO2014050489A1 - 鞍乗型車両

Info

Publication number: WO2014050489A1
Application number: PCT/JP2013/073979
Authority: WO
Inventors: 孝彦清水; 中村　正志; 靖大美賀; 匡雅前田
Original assignee: 本田技研工業株式会社
Priority date: 2012-09-28
Filing date: 2013-09-05
Publication date: 2014-04-03

Abstract

　車体フレームに固定されるエアクリーナを有し、エンジンがラバーマウントされる場合も、エアクリーナを、部品点数を抑えながら支持剛性高く取り付けることができる鞍乗型車両を提供する。　前傾シリンダＥｓを有するエンジンＥと、前傾シリンダＥｓの前上方に配されるエアクリーナ１０と、車両前方のヘッドパイプ５０から車両後方かつ下方に延びる左右一対のダウンチューブ５２を有する車体フレームＦと、を備え、エアクリーナ１０が車体フレームＦに取り付けられ、エンジンＥが車体フレームＦに対して弾性部材５６を介してラバーマウントされ、エアクリーナ１０は、下方側クロスパイプ６０に嵌合する嵌合把持部３０と、嵌合把持部３０から離間した位置で上方側クロスパイプ６１にリジッド固定されるリジッド固定部２０と、により取り付けられている。

Description

鞍乗型車両

　本発明は鞍乗型車両に関し、特に、エアクリーナ取付け構造が改善された鞍乗型車両に関する。

　従来、例えば、特許文献１には、前傾シリンダ型のエンジンの上方に、太い角型の１本の鋼管からなる所謂モノバックボーンフレームが配された、所謂カブタイプの自動二輪車が開示されている。そして、この特許文献１におけるエアクリーナの取り付け構造は、車体フレームに、エアクリーナの上部が例えばボルト等を介して締結された所謂、リジッド固定されている。また、エンジンは車体フレームにリジッド固定されている一方、エアクリーナの下部は、吸気部品であるコネクティングチューブ、スロットルボディ、インシュレータを介してエンジンに固定される構造となっていることから、特許文献１におけるエアクリーナの取り付け構造は、その上部も下部も車体フレームに対してリジッド固定されている。
　ここで、エアクリーナがリジット固定された自動二輪車において、特許文献２に開示されているように、エンジンが車体フレームに対して、弾性部材を介して取り付けられた所謂、ラバーマウント構造を採用したい場合がある。

日本国特開２００９－２２０６７１号公報日本国特開２００４－２７６７２８号公報

　特許文献２には、エアクリーナ等吸気系部品の開示は無いが、ラバーマウントされたエンジンが車体フレームに対して相対変位可能に振動する場合、特許文献１のようにエアクリーナを車体フレームに対しリジット固定すると、エアクリーナはエンジンからの振動を受ける。特許文献２のようなエンジンをラバーマウントしたカブタイプの車両で、特許文献１のようなエアクリーナの固定構造をそのまま採用すると、エアクリーナ下部が車体フレームに対して固定されないため、エアクリーナがエンジンから受ける振動の影響が大きくなりやすい。
　一方、エンジンからの振動を、例えば、エアクリーナ取り付け構造のボルト締付け箇所増加等によって対策すると、エアクリーナを取り付ける構造が複雑になると共に取付けにかかる部品点数も増加してコスト低減の観点から課題があった。

　本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、エンジンがラバーマウントされた場合であっても、エアクリーナを車体フレームに対し、部品点数を抑えながら複雑な構造を採用することなく支持剛性高く取り付けることができる鞍乗型車両を提供することにある。

　上記目的を達成するために、本発明の第１の態様は、前傾シリンダを有するエンジンと、前記前傾シリンダの前上方に配されるエアクリーナと、車両前部のヘッドパイプから後方かつ下方に延びる左右一対のダウンチューブを有する車体フレームと、を備え、前記エアクリーナが前記車体フレームに取り付けられている鞍乗型車両において、前記エンジンが前記車体フレームに対して弾性部材を介してラバーマウントされており、前記エアクリーナは、前記ダウンチューブ間に設けられた下方側クロスパイプに嵌合する嵌合把持部と、前記嵌合把持部から離間した位置で前記車体フレームにリジット固定されるリジッド固定部と、により取り付けられていることを特徴とする。

　本発明の第２の態様は、前記第１の態様の構成に加えて、前記リジッド固定部は、前記エアクリーナの上端部に設けられ、前記嵌合把持部は、前記エアクリーナの下端部に設けられていることを特徴とする。

　本発明の第３の態様は、前記第１または第２の態様の構成に加えて、前記嵌合把持部は、前記下方側クロスパイプの外周面形状に対応する複数の上下クランプ爪部を有しており、前記上下クランプ爪部が前記下方側クロスパイプをパイプ径方向から挟み込むことを特徴とする。

　本発明の第４の態様は、前記第１～第３の態様のいずれか一つの構成に加えて、前記リジッド固定部は、前記ヘッドパイプから車両後方に延びる左右一対のメインフレーム間に設けられた上方側クロスパイプに固定されていることを特徴とする。

　本発明の第５の態様は、前記第１～第４の態様のいずれか一つの構成に加えて、前記エアクリーナの後方側には、コネクティングチューブを介して接続されたスロットルボディが設けられ、前記下方側クロスパイプが前記スロットルボディの前方に配置されていることを特徴とする。

　本発明の第６の態様は、前記第１～第５の態様のいずれか一つの構成に加えて、前記エアクリーナの下端部には、スロットルボディの前方を覆うように延出されたスロットルボディカバー部が形成され、前記スロットルボディカバー部の背面に、前記嵌合把持部が形成されていることを特徴とする。

　本発明の第７の態様は、前記第１～第６の態様のいずれか一つの構成に加えて前記エアクリーナと前記エンジンとの間に前記エアクリーナの上下方向寸法以上の長さを有するコネクティングチューブが湾曲部を有して設けられていることを特徴とする。

　本発明の第８の態様は、前記第７の態様の構成に加えて、前記コネクティングチューブは、左右一対の前記メインフレーム間に配置され、かつ前記湾曲部が車両側面視で前記メインフレームと重なる位置に配置されたことを特徴とする。

　本発明の第９の態様は、前記第１～第８の態様のいずれか一つの構成に加えて、前記エアクリーナは、クリーン室を形成するケース部と、ダーティ室を形成するカバー部と、前記ケース部と前記カバー部との間に配置されたエレメントと、前記ケース部の開口縁の上縁部に配置された、前記エレメントを吊下げ可能な吊下げフックを備えることを特徴とする。

　本発明の第１０の態様は、前記第９の態様の構成に加えて、前記ケース部と前記カバー部との合わせ面が車両前方かつ下方に向いて傾斜されており、前記ケース部の開口縁には、左右両側にサイドフックが形成されており、前記エレメントの左右両側に形成された係止部が前記サイドフックに係止されることを特徴とする。

　本発明の第１１の態様は、前記第９または第１０の態様の構成に加えて、前記ケース部と前記カバー部との前記合わせ面が前記ダウンチューブよりも前方に配置されていることを特徴とする。

　前記第１の態様によれば、エアクリーナは、ダウンチューブ間に設けられた下方側クロスパイプに嵌合する嵌合把持部と、この嵌合把持部から離間した位置で車体フレームにリジット固定されるリジッド固定部と、により取り付けられていることで、下方側クロスパイプによってダウンチューブの剛性が高められた上に、下方側クロスパイプに直接嵌合する嵌合把持部によって高い剛性で保持でき且つリジッド固定部によっても保持されるので、エンジンが車体フレームにて弾性部材を介してラバーマウントされて、エンジンがエアクリーナに対して大きな相対変位を伴って振動する構造においても、エアクリーナを確実に保持することができる。また、嵌合把持部を用いることで、取付け部品を削減できる。さらにまた、エアクリーナを車体に対して仮止めすることができるので、エアクリーナの取り付けやメンテナンス作業において作業性を良くすることができる。

　前記第２の態様によれば、エアクリーナは、上端部のリジッド固定部にてリジッド固定されるとともに、下端部の嵌合把持部にて下方側クロスパイプに直接に嵌合固定されることで、固定箇所の上下間隔が長くする形成されているので、エアクリーナの支持剛性を高めることができる。

　前記第３の態様によれば、嵌合把持部が、下方側クロスパイプの外周面形状に対応する複数の上下クランプ爪部によって下方側クロスパイプを挟み込むように係合するので、車体フレーム側には、エアクリーナを取り付けるための特別な構造物や部品を設ける必要がなく簡素なエアクリーナ取付け構造を提供できる。

　前記第４の態様によれば、リジッド固定部は、メインフレーム間に設けられた上方側クロスパイプに設けられていることで、メインパイプの補強構造を利用できるので、リジッド固定部を高い剛性箇所に設置することができ、支持剛性の高いエアクリーナ取付け構造を提供できる。

　前記第５の態様によれば、スロットルボディの前方に下方側クロスパイプが配置されていることにより、この下方側クロスパイプによりスロットルボディの前方を効果的に保護することができる。

　前記第６の態様によれば、スロットルボディカバー部にてスロットルボディを広い面積で保護することができる。また、スロットルボディカバー部の背面に嵌合把持部が形成されていることで、スロットルボディカバー部の剛性を高めることができ、エアクリーナの支持剛性が向上する。

　前記第７の態様によれば、コネクティングチューブが長く形成されていることで、低速トルクを向上させることができ、更に、長尺のコネクティングチューブが湾曲部を有していることで、この湾曲部が弾力的に撓うことができるので、エンジンの振動を効果的に吸収することができ、エンジンの振動がエアクリーナに伝わることを効果的に抑止できる。

　前記第８の態様によれば、メインフレームが左右一対であることで、車体フレームの剛性を確保しつつ、メインフレーム間の空いたスペースにコネクティングチューブを設けることで、コネクティングチューブを前後上下方向にその管長を長く形成することができる。さらに、コネクティングチューブは、車両左右方向において、一対のメインフレームによって保護される。

　前記第９の態様によれば、エアクリーナは、ケース部に吊下げフックが形成されてエレメントをつり下げることができるので、組み立て時ならびにメンテナンスの際、エレメントをケース側につり下げ保持しておくことができ、組み立て作業やメンテナンス作業をし易くすることができる。

　前記第１０の態様によれば、ケース部とカバー部との合わせ面が前方下向きに傾斜していることで、限られた空間で、エレメントの面積を可及的に広くとることができる。また、サイドフックによってエレメントがケース部に係止されるので、ケース部とカバー部との合わせ面が前方下向きに傾斜しても、エレメントをケース部材開口縁から離間することなく仮止めすることができ、メンテナンス作業等をし易くすることができる。

　前記第１１の態様によれば、エアクリーナは、ケース部とカバー部との合わせ面がダウンチューブよりも車両前方に位置されているので、例えば、メンテナンスの際にカバー部並びにエレメントへのアプローチがし易く、メンテナンス作業をし易くすることができる。

本発明に係るエアクリーナ取付け構造を備えた鞍乗型車両の左側面図である。図１に示す鞍乗型車両の車体カバーを取り外した状態におけるエアクリーナ取付け構造の拡大側面図である。図２におけるＡ－Ａ線に沿った断面で、ラバーマウント部の構造を示す概略断面図である。図２に示すエアクリーナを車両背面側から見た斜視図である。図２に示すエアクリーナの下端部の取付け構造における嵌合状態を示す要部拡斜視図である。図２に示すエアクリーナの下端部の取付け構造を側面から見た断面要部側面図である。図１に示す鞍乗型車両におけるエアクリーナとエンジンとの接続構造を示す要部拡大側面図である。本発明に係るエアクリーナおよびコネクティングチューブが配置された部分であって、メインフレームカバーを取り外した状態の平面図である。図７における吊下げフック部分の拡大断面図である。図７における吊下げフック部分のカバー部を取り外した状態での拡大斜視図である。図２に示すエアクリーナを水平線に沿って切断したときの概略水平断面図である。図１０における左右両側のサイドフック部分の拡大断面図である。図１０における左右両側のサイドフック部分のカバー部を取り外した状態での拡大斜視図である。本実施形態におけるエアクリーナの内部構造であって、カバー部を取り外した状態で車両前方からみエアクリーナの取り付け状態を示す正面図である。

　以下、本発明の一実施形態について説明する。
　本発明の一実施形態である鞍乗型車両である自動二輪車について、図１～図１２を参照しながら詳細に説明する。
　なお、図面は符号の向きに見るものとし、図中には自動二輪車の走行方向に対する向きを示し、その表示としては、Ｆｒは前方を、Ｒｒは後方を、Ｕｐは上方を、Ｄｗは下方を、Ｌは左側を、Ｒは右側を示すものとする。

　図１は本実施形態の自動二輪車１の側面図である。
　自動二輪車１は、車体フレームＦ（図２参照）を骨格として各構成部品が取り付けられた構成となっている。この車体フレームＦは、車両前端部にヘッドパイプ５０が設けられ、このヘッドパイプ５０上部から左右に分かれて後方下がりに傾斜しつつ後方へ伸びる一対のメインフレーム５１，５１を備えている。ヘッドパイプ５０の下部からは、このメインフレーム５１，５１の下方で、下方かつ後方に延びるダウンチューブ５２，５２が設けられており、このメインフレーム５１，５１とダウンチューブ５２，５２の間にエンジンＥがラバーマウントされている。また、ヘッドパイプ５０には、前輪Ｗｆを支持するフロントフォーク４７が操向可能に支持され、フロントフォーク４７の上部には操向ハンドル５８が連結されている。

　車体フレームＦのメインフレーム５１の後部側には、メインフレーム５１の後端部から車両後方へ向かって斜め上方に延びる左右一対の複数本のシートレール５３，５３が設けられ、このシートレール５３，５３に乗車シート５７などが適宜保持されている。また、車体フレームＦには、後輪Ｗｒを支持するリヤフォーク（図示せず）が上下揺動可能に支持されている。

　また、本実施形態における自動二輪車１は、その外側が、車体カバー４０により適宜覆われている。詳細には、車体カバー４０は、車両前側を覆うフロントレッグシールドカバー４１、ヘッドパイプ５０の後方からメインフレーム５１の上方を覆うメインフレームカバー４２、メインフレーム５１の側方から前傾シリンダＥｓまで覆うメインサイドカバー４３、乗車シート下方でシートレール５３に沿って車両後方を覆うリアサイドカバー４４、このリアサイドカバー４４の下方側を覆うサイドカバー４６、さらに、操向ハンドル５８を覆うとともに前部にヘッドライト４９を有するハンドルカバー４８等を備えている。また、前輪Ｗｆはフロントフェンダ４５によりその上部が覆われている。

　図２は、図１に示す自動二輪車１におけるエアクリーナ取付け構造を示し、車体カバー４０を取り除いて示した要部拡大側面図である。
　図２に示されるように、エンジンＥの前方側に延出された前傾シリンダＥｓの上方且つ前方側には、エアクリーナ１０が設けられている。このエアクリーナ１０には、車両後方に向かって延出された吸気ダクト１４が設けられて、吸気開口として形成されている。一方、この吸気ダクト１４より下方のエアクリーナ１０下部からは、コネクティングチューブ１８が車両後方に向かって延出されており、このコネクティングチューブ１８がエンジンＥの吸気ポートに接続されたスロットルボディ１９に接続されている。

　また、スロットルボディ１９には、燃料を噴射するインジェクタ１９ａ（図７参照）並びに吸気量を調整する揺動自在なスロットルバルブ（図示せず）が設けられており、コネクティングチューブ１８を介して供給される空気は、スロットルボディ１９にて燃料が混入されて混合ガスとして、エンジンＥの吸気ポートに供給される。一方、排気ポートには排気管Ｅｐが接続されてエンジンＥの下方を通り後方向にむかって延出されており、この排気管Ｅｐには、後輪Ｗｒの右側方に配置されたマフラーＭが接続されている。また、エンジンＥの左側には、ギヤチェンジペダルＧｐが配置されている。また、車体フレームＦには、ギヤチェンジペダルＧｐのピボット位置上側のフットレストＦｃ、車両停止時に車体を保持するスタンドＳ１，Ｓ２等が設けられている。

　本実施形態では、図２に示すように、エンジンＥの前傾シリンダＥｓの上方側で且つ前方でダウンチューブ５２，５２に挟まれる位置に、エアクリーナ１０が配置されている。エンジンＥは、ダウンチューブ５２，５２の下端側の下ラバーマウント部５５およびメインフレーム５１，５１の上ラバーマウント部５４を介して車体フレームＦに保持されている。このエンジンＥの保持形態は、エンジンＥの上方側を保持する上ラバーマウント部５４については、例えば図３に示すような構造を備えている。

　図３には、図２に示す上ラバーマウント部５４のＡ－Ａ線に沿った断面を示す。
　図３に示す上ラバーマウント部５４は、例えば、エンジンＥの上端のエンジンブラケットＥｂに形成された貫通孔Ｅｈと左右のブラケット５４ａ，５４ａを貫通する締結ボルト５４ｂによって取り付けられている。そして、例えば、ブラケット５４ａ，５４ａと、締結ボルト５４ｂとの間には、複数の弾性部材５６，５６が設けられている。すなわち、メインフレーム５１，５１のブラケット５４ａ，５４ａは、エンジンＥを、弾性部材５６，５６を介して保持するラバーマウント構造となっている。このラバーマウント構造により、エンジン振動が車体フレームＦに伝わり難くなっている。
　なお、下ラバーマウント部５５については、その詳細については記載しないが、ダウンチューブ５２の下端側に設けられたブラケット５５ａに対して、前掲の上ラバーマウント部５４と同様に、締結ボルト５５ｂ等の間に適宜構造の弾性部材が設けられたラバーマウント構造となっている。

　以下、本実施形態のエアクリーナ１０の取り付け構造について説明する。
　本実施形態におけるエアクリーナ１０は、車体フレームＦのメインフレーム５１，５１とダウンチューブ５２，５２との間において、以下述べるように、固定されている。
　図４は、図２に示すエアクリーナ１０を、車両斜め後方（図２における矢印Ｂ方向）から見た背面斜視図であって、エアクリーナ１０の取り付け構造を示す。

　先ず、エアクリーナ１０の上方側の固定箇所であるリジッド固定部２０について、図２および図４を参照して説明する。
　本実施形態では、エアクリーナ１０は、車両後方側のケース部１１と車両前方側のカバー部１２とが車両上下方向に略沿う合わせ面１０ｔにて組み合わされた構造である。そして、吸気ダクト１４は、ケース部１１の上側において後方に向かって延出されており、この吸気ダクト１４の下方のケース部１１下部からは、コネクティングチューブ１８が車両の略中心線に一致する位置において車両後方かつ下方に延出されてスロットルボディ１９に接続されている。したがって、コネクティングチューブ１８は、メインフレーム５１，５１間で車両後方かつ下方に向かって延出されている。

　エアクリーナ１０は、その上端部１０ｐにおいて、メインフレーム５１，５１間左右方向に設けられた上方側クロスパイプ６１の取り付けブラケット６１ａ，６１ａに対して取り付けられている。すなわち、エアクリーナ１０は、その箱体の上端部１０ｐに、一対の上部取付け部１１ｐ，１１ｐが車両後方に向かって突設されており、この上部取付け部１１ｐ，１１ｐに形成された穴と取り付けブラケット６１ａ，６１ａの穴とを挿通した締結ボルト２０ｂ，２０ｂにて連結固定されている。

　なお、本発明で云う“リジット固定”とは、このリジッド固定部２０のように、車体フレームＦに対して、例えば、車体フレームＦに設けられた剛性の高い取り付けブラケット６１ａ，６１ａにエアクリーナ１０の箱体の上部取付け部１１ｐ，１１ｐが締結ボルト２０ｂを介して直接取り付けられた固定状態を言うものである。

　次に、エアクリーナ１０の下方側の固定箇所である嵌合把持部３０について図４～図６を参照して説明する。
　本実施形態においては、エアクリーナ１０は、その下端部１０ｕがダウンチューブ５２，５２間に設けられた下方側クロスパイプ６０に、嵌合把持部３０を介して固定されている。詳細には、エアクリーナ１０の下端部１０ｕには、複数の上下クランプ爪部３１，３２，３２が設けられており、この上下クランプ爪部３１，３２，３２が、エンジンＥの前傾シリンダＥｓのすぐ上側に設けられた下方側クロスパイプ６０を、その前方側で且つ上下方向から挟み込むように嵌合する。このように、この上下クランプ爪部３１，３２，３２が下方側クロスパイプ６０に直接嵌合することで、エアクリーナ１０の下端部１０ｕは、車体フレームＦにしっかり保持されている。
　なお、ダウンチューブ５２，５２間において車両左右方向に架渡された下方側クロスパイプ６０は、そのクロスパイプ左右両端部６０ａ，６０ａが車両前後方向に沿って配されており、また、クロスパイプ中央部分６０ｂが水平に延びた構造とされる。

　嵌合把持部３０の構造について、図５および図６を参照して更に説明する。
　嵌合把持部３０は、図５および図６に示すように、下方側クロスパイプ６０の横断面形状の外周面に対応する係合面３１ｂを有する１個の上クランプ爪部３１と、同じく横断面形状の外周面に対応する係合面３２ｂを有する２個の下クランプ爪部３２，３２とが所定の間隔を空けて配置されている。そして、この３個の上下クランプ爪部３１，３２，３２は、突出基部が車両上下方向に幅広く形成され、各先端部３１ａ，３２ａに向かって先細り形状になっている。したがって、下方側クロスパイプ６０との嵌合状態において、各係合面３１ｂ，３２ｂが下方側クロスパイプ６０の外周面に当接して、下方側クロスパイプ６０をパイプ径方向から挟み込むように嵌合しているが、嵌合操作時においては、各先端部３１ａ，３２ａが若干変形して嵌合し易いようなっている。

　なお、嵌合把持部３０は、エアクリーナ１０の下端部１０ｕであれば何れの箇所に設けられていても良いが、本実施形態においては、前掲のごとく、ケース部１１下部から、下方側クロスパイプ６０の前方側を覆うように下方且つ若干後方に向かって延出するように形成されたスロットルボディカバー部１１ｕの背面側に設けられている。このスロットルボディカバー部１１ｕは、スロットルボディ１９の前方を覆うことができる。また、スロットルボディカバー部１１ｕは、その剛性を高めるために、例えば、複数のリブ１１ｕｂが設けられている。

　嵌合把持部３０を下方側クロスパイプ６０に嵌合させる操作に際しては、例えば、図６に示すように、上下クランプ爪部３１，３２，３２の各先端部３１ａ，３２ａ，３２ａを、クロスパイプ中央部分６０ｂに当て、この状態から車両後方（矢印Ｒｒ方向）へ押し込む。このような押し込み操作をすることで、各先端部３１ａ，３２ａ，３２ａ（図６における一点鎖線の状態）は、クロスパイプ中央部分６０ｂの外面に当接して若干広がるように弾性変形してクロスパイプ中央部分６０ｂを乗り越え、各係合面３１ｂ，３２ｂがクロスパイプ中央部分６０ｂを挟み込むように係合する。

　本実施形態においては、エアクリーナ１０を取り付けるときは、例えば、上方側のリジッド固定部２０を先に回転可能に取り付けた後に、下方側の嵌合把持部３０を下方側クロスパイプ６０に嵌合させ、その後、再度、リジッド固定部２０をしっかりと固定する取り付け方もあるが、実際には、先に、下方側の嵌合把持部３０を嵌合して仮止めした状態とし、その後、上方側のリジッド固定部２０を固定する。このように下方側を仮止めする取り付け方法を採用することで、エアクリーナ１０の取り付け作業がやり易く作業性が良い。また、エアクリーナ１０を取り外すときにおいても、同様の仮止め機能によって、作業性が格段に向上する。

　本実施形態におけるエアクリーナ１０は、図２および図４に示すように、リジッド固定部２０がエアクリーナ１０の上端部１０ｐに設けられている一方、嵌合把持部３０がエアクリーナの下端部１０ｕに設けられている。すなわち、上方側のリジッド固定部２０と下方側の嵌合把持部３０とが、エアクリーナ１０の上下方向において最大限離間した構造をもって設けられている。このように、エアクリーナ１０の固定箇所の上下間隔を長くすることにより、エアクリーナ１０を、その上下全長に亘ってしっかりとした支持ができ、支持剛性を高めることができる。

　本実施形態においては、前掲したように、エンジンＥが車体フレームＦに対して弾性部材５６を介してラバーマウントされることで、エンジンＥがエアクリーナ１０に対し相対変位を伴って比較的大きく振動するが、エアクリーナ１０は、その上端部１０ｐにてリジッド固定される一方、リジット固定部から大きく離間した下端部１０ｕで嵌合把持部３０にてしっかりと保持されているので、エンジン振動に対してもエアクリーナ１０を剛性高くしっかりと保持することができる。
　また、車体フレーム補強用の下方側クロスパイプ６０によってダウンチューブ５２，５２間の剛性が高められているので、エアクリーナ１０の保持は、さらに剛性の高い保持とすることができる。

　また、本実施形態においては、嵌合把持部３０が、車体フレーム補強用の下方側クロスパイプ６０に直接に嵌合する構造(パイプ横断面形状に対応する複数の上下クランプ爪部３１,３２,３２によって挟み込む構造)となっていることから、車体フレームＦ側には、エアクリーナ１０を取り付けるための特別な構造、例えば、取り付けブラケットやボルト等を設ける必要がなく簡素な構造でエアクリーナ１０が取り付けられる。

　また、本実施形態においては、スロットルボディカバー部１１ｕは、その先端部１１ｕｅが下方側クロスパイプ６０を越えて前傾シリンダＥｓの近くまで延びている。したがって、このスロットルボディカバー部１１ｕによって、その後方に位置するスロットルボディ１９は、広い面積で保護される。さらに、スロットルボディカバー部１１ｕは、スロットルボディカバー部１１ｕに形成された嵌合把持部３０が固定されるので、スロットルボディカバー部１１ｕの剛性も高くすることができる。

　図７には、エアクリーナ１０とエンジンＥとの接続構造を要部断面側面図として示す。
　図７に示すように、本実施形態におけるエアクリーナ１０は、その後方側には、エアクリーナ１０とコネクティングチューブ１８を介して接続されたスロットルボディ１９が設けられている。そして、スロットルボディ１９の前方側に、下方側クロスパイプ６０が位置している。したがって、スロットルボディ１９は、車両前方側が下方側クロスパイプ６０によっても保護されている。

　また、コネクティングチューブ１８は、例えば、エアクリーナ１０の上下長Ｌ１よりも長い長さＬ２を有して設けられている。そして、コネクティングチューブ１８は、複数の湾曲部１８ｖを有してスロットルボディ１９に接続されている。すなわち、コネクティングチューブ１８は、ケース部１１の後方略中央から若干上向きに引き出された後に下方に向かって湾曲する第１の湾曲部１８ｂ（１８ｖ）を有し、この第１の湾曲部１８ｂ（１８ｖ）の後方が、斜め下方に向かって延びる直線部１８ｃに形成され、この直線部１８ｃの後方が、再び下方且つ若干前方向かって湾曲する第２の湾曲部１８ｄ（１８ｖ）を有して下端部１８ｅがスロットルボディ１９に接続されている。
　このように、本実施形態におけるコネクティングチューブ１８は、単に長く形成されているだけでなく、適宜湾曲した湾曲部１８ｖ(１８ｂ，１８ｄ)を備えた状態でエンジンＥと連結されている。

　このように、コネクティングチューブ１８が長く形成されていることで、低速トルクを向上させることができる。また、長尺のコネクティングチューブ１８がその長手方向に湾曲部１８ｖ（１８ｂ，１８ｄ）を有していることで、エンジンＥの振動した場合、この湾曲部１８ｖ(１８ｂ，１８ｄ)が適宜撓むことで振動を吸収することが出来るので、エンジンＥとエアクリーナ１０間の振動を効果的に吸収することができる。したがって、エンジンＥにて生じた振動は、コネクティングチューブ１８にて効果的に吸収され、エアクリーナ１０に伝わることが抑えられる。

　図８には、エアクリーナ１０およびコネクティングチューブ１８が配置された部分について、メインフレームカバー４２を取り外した状態の平面図を示す。
　図８に示すように、車両上方側から見た場合、エアクリーナ１０は、ケース後部１１ｒがメインフレーム５１，５１間に位置しており、このケース後部１１ｒから吸気ダクト１４およびコネクティングチューブ１８が車両後方に向かって延ばされている。このように、ケース後部１１ｒ、吸気ダクト１４およびコネクティングチューブ１８は、メインフレーム５１，５１によって形成された車両中央部分の空間に設けられている。また、吸気ダクト１４およびコネクティングチューブ１８は、車両左右方向の中心軸線ＣＬに一致して車両前後方向に沿って配置されている。また、ケース後部１１ｒとスロットルボディ１９を繋げたコネクティングチューブ１８は、ケース後部１１ｒから、後方且つ下方に向かって湾曲した湾曲部１８ｖ（１８ｂ、１８ｄ）を備えて取り付けられている。

　そして、コネクティングチューブ１８は、図７に示すように、その湾曲部１８ｖ（１８ｂ，１８ｄ）および直線部１８ｃが、車両側面視で左右一対のメインフレーム５１，５１と重なるように配置されている。
　このように、メインフレーム５１，５１が左右一対とされることで、車体フレームＦの剛性を確保されるだけでなく、メインフレーム５１，５１間の空いたスペースにコネクティングチューブ１８が配置できるメリットを有している。更に、コネクティングチューブ１８は、車両左右方向の屈曲を持たせなくても、メインフレーム５１，５１間の空いたスペースを利用して車両前後上下方向に管長を長く形成されている。そして、前掲のごとく、コネクティングチューブ１８は、車両左右方向において、左右のメインフレーム５１，５１に重なるような位置となることで効果的な保護がされている。

　以下、図９Ａおよび図９Ｂも参照してエアクリーナ１０におけるエレメント１３の保持構造について説明する。
　図７、図９Ａおよび図９Ｂに示すように、本実施形態においては、エアクリーナ１０は、車両前後方向の後方側にクリーン室１０ｒと、前方側にダーティ室１０ｆとが形成されている。すなわち、車両後方側のケース部１１と車両前方側のカバー部１２との間にエレメント１３が配置されて、クリーン室１０ｒと、ダーティ室１０ｆとが形成されている。
　なお、図４に示すように、ケース部１１は、車両後方側のケース後部１１ｒがダウンチューブ５２，５２間から車両後方に延出されて、クリーン室１０ｒの容積が確保されている。

　また、図７に示すように、ダーティ室１０ｆには、吸気ダクト１４の内方先端１４ｂが接続され、吸気開口１４ａが車両後方に向かって開口している。また、クリーン室１０ｒには、クリーン室１０ｒの内部に大きく突出された内部突出部１８ｕを備えるコネクティングチューブ１８が接続されている。
　そして、ケース部１１とカバー部１２とは、外周縁の合わせ面１０ｔにて組み合わせられているが、この組み合わせ部分には、溝１１ｇ，１２ｇ（図９Ａおよび図９Ｂ参照）が形成されている。一方、エレメント１３は、その外周縁の全周並びに後述する隔壁１１ｗに対応するようにフランジ部１３ｅが形成されており、上方側には、吸気ダクト１４の内方先端１４ｂが挿入される開口部１３ｈが形成され、略中央領域には、フィルタ部１３ｃが設けられている。なお、ケース部１１の吸気ダクト１４が組みつけられる下側には、クリーン室１０ｒとダーティ室１０ｆを区画する隔壁１１ｗが設けられている。そして、この隔壁１１ｗの端面には、エレメント１３のフランジ部１３ｅが入り込む溝１１ｇが形成されている。
　したがって、エレメント１３は、溝１１ｇにフランジ部１３ｅが不図示のシール部材を介して、嵌まり込むようにして装着されており、クリーン室１０ｒならびにダーティ室１０ｆの気密性が確保されている。

　また、ケース部１１の合わせ面１０ｔを形成する開口縁１１ｅには、その上縁部１１ｅｐに、エレメント１３をつり下げ可能な吊下げフック１１ｆが形成されている。この吊下げフック１１ｆおよびその周辺構造については、図９Ａおよび図９Ｂに拡大して示す。
　図９Ａおよび図９Ｂに示すように、この吊下げフック１１ｆは、開口縁１１ｅの上縁部１１ｅｐが上方に延出されており、この上縁部１１ｅｐから車両前方に向かって突出するように形成されている。そして、この吊下げフック１１ｆの先端には、上方に向かって突出する上方突出端部１１ｆｔが形成されている。一方、エレメント１３の上端部には、吊下げフック１１ｆに引っ掛けることができる引掛け穴１３ｆｈを有する引掛け部１３ｆが設けられている。
　なお、カバー部１２には、上縁部１１ｅｐに対応して吊下げフック１１ｆを覆うフック蓋部１２ｊが設けられている。

　このように、エアクリーナ１０において、ケース部１１にエレメント１３をつり下げ可能な吊下げフック１１ｆが形成されていると、例えば、ケース部１１に対してエレメント１３を装着するとき或いは外すときに、エレメント１３をケース側につり下げておくことができる。したがって、メンテナンス作業をし易くすることができる。

　また、本実施形態においては、図１０、図１１Ａおよび図１１Ｂに示すエアクリーナ１０のケース部１１の開口縁１１ｅとカバー部１２の開口縁１２ｅとの合わせ面１０ｔは、その全体的構造として、図２に示すように車両前方下方に向いて傾斜している。
　また、エレメント１３においては、図１２に、カバー部１２を取り外した状態で車両前方から見て（図２における矢印Ｃ方向から見て）、エレメント１３が取り付けられた状態では、ケース部１１の開口縁１１ｅの左右両側のサイドフック１１ｎ，１１ｎに係止されている。なお、サイドフック１１ｎ，１１ｎは、ケース部１１の開口縁１１ｅが左右両側に延出した延出部１１ｍ，１１ｍから車両前方に向かって突出形成されている。また、カバー部１２には、延出部１１ｍ，１１ｍに対面してサイドフック１１ｎ，１１ｎを覆うようにフック蓋部１２ｍ，１２ｍが設けられている。

　一方、エレメント１３には、サイドフック１１ｎ，１１ｎが挿入される左右引掛け穴１３ｎｈ，１３ｎｈを有する係止部１３ｎ，１３ｎが設けられている。したがって、サイドフック１１ｎ，１１ｎを、左右引掛け穴１３ｎｈ，１３ｎｈに通すように引掛けることで、サイドフック１１ｎ，１１ｎの先端部の凸部１１ｎｔが係止部１３ｎに引っ掛かることで、エレメント１３の左右両側が保持される。
　このように、サイドフック１１ｎ，１１ｎと左右引掛け穴１３ｎｈ，１３ｎｈとの係合によりエレメント１３が保持されるので、ケース部１１の開口縁１１ｅとカバー部１２の開口縁１２ｅとの合わせ面１０ｔが前方向きに傾斜していても、カバー部１２を取り外したとき或いは取り付ける前においても、エレメント１３をケース部１１の開口縁１１ｅから離間することなく仮止めすることができる。

　したがって、本実施形態においては、ケース部１１とカバー部１２との合わせ面１０ｔが前方下向きに傾斜していることで、エレメント１３を外しやすくできる効果だけでなく、エレメント装着時においては、エレメント１３をケース部１１に仮止めすることができ、組み立て性およびメンテナンス性に優れている。このことは、例えば、エレメント１３を組み込む時に、図１２に示すように、エレメント１３を、吊下げフック１１ｆおよびサイドフック１１ｎ，１１ｎに係合させてケース部１１の開口縁１１ｅに仮止め固定できるので、吊下げフック１１ｆやサイドフック１１ｎ，１１ｎを含めたケース部１１およびエレメント１３の上にカバー部１２を被せて、外周縁部の４個のビス孔１４ｑに締結ネジをねじ込む作業が容易にできる。

　また、本実施形態においては、図２および図７に示すように、エアクリーナ１０は、ケース部１１とカバー部１２との合わせ面１０ｔがダウンチューブ５２，５２よりも前方に配置されている。
　このように、エアクリーナ１０は、ケース部１１とカバー部１２との合わせ面１０ｔがダウンチューブ５２よりも前方に配置されていることで、例えば、エアクリーナ１０の取り付け作業やメンテナンスの際に、カバー部１２の取り付けや取り外しがし易い。また、ダウンチューブ５２，５２が邪魔をしないので、エレメント１３およびケース部１１内へのアプローチがし易く、メンテナンス作業をし易くすることができる。

　以上説明したように、前掲の実施形態においては、エアクリーナ１０の形状は、図示のものに制限されることなく、種々変更可能である。また、リジッド固定部２０においては、メインフレーム５１に固定する構造としたが、これに限らず、ダウンチューブ５２，５２に固定するような構造であってもよい。また、嵌合把持部３０は、スロットルボディカバー部１１ｕの背面に設けた構造としたが、このような構造でなくてもエアクリーナ１０の下端部１０ｕに他の部分に上下クランプ爪部３１，３２を設けた構造でもよい。
　また、上下クランプ爪部３１，３２の形状については、前掲の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更できるものであり、また、クランプ爪部の数についても、適宜設定することができる。
　また、吊下げフック１１ｆと引掛け穴１３ｆｈとの係合構造やサイドフック１１ｎ，１１ｎと左右引掛け穴１３ｎｈ，１３ｎｈとの係合構造においては、フック部分と引掛け穴として形成されたが、フック部分が係止される形状であれば、必ずしも穴構造でなくても良く、適宜引っ掛かる構造であれば、形状等は特に限定するものではない。

　本出願を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
　本出願は、２０１２年９月２８日出願の日本特許出願（特願２０１２-２１７６６７）に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

　　　１　　鞍乗型車両（自動二輪車）
　　１０　　エアクリーナ
　　１０ｔ　合わせ面
　　１１　　ケース部　
　　１１ｕ　スロットルボディカバー部
　　１２　　カバー部
　　１３　　エレメント
　　１８　　コネクティングチューブ
　　１９　　スロットルボディ
　　２０　　リジット固定部
　　３０　　嵌合把持部
　　３１　　上クランプ爪部
　　３２　　下クランプ爪部
　　４０　　車体カバー
　　５０　　ヘッドパイプ　
　　５１　　メインフレーム
　　５２　　ダウンチューブ　
　　５６　　弾性部材
　　６０　　下方側クロスパイプ
　　６１　　上方側クロスパイプ

Claims

　前傾シリンダ（Ｅｓ）を有するエンジン（Ｅ）と、
　前記前傾シリンダ（Ｅｓ）の前上方に配されるエアクリーナ（１０）と、
　車両前部のヘッドパイプ（５０）から後方かつ下方に延びる左右一対のダウンチューブ（５２）を有する車体フレーム（Ｆ）と、を備え、
　前記エアクリーナ（１０）が前記車体フレーム（Ｆ）に取り付けられている鞍乗型車両（１）において、
　前記エンジン（Ｅ）が前記車体フレーム（Ｆ）に対して弾性部材（５６）を介してラバーマウントされており、
　前記エアクリーナ（１０）は、前記ダウンチューブ（５２）間に設けられた下方側クロスパイプ（６０）に嵌合する嵌合把持部（３０）と、前記嵌合把持部（３０）から離間した位置で前記車体フレーム（Ｆ）にリジット固定されるリジッド固定部（２０）と、により取り付けられていることを特徴とする鞍乗型車両（１）。
　前記リジッド固定部（２０）は、前記エアクリーナの上端部（１０ｐ）に設けられ、
　前記嵌合把持部（３０）は、前記エアクリーナの下端部（１０ｕ）に設けられていることを特徴とする請求項１に記載の鞍乗型車両（１）。
　前記嵌合把持部（３０）は、前記下方側クロスパイプ（６０）の外周面形状に対応する複数の上下クランプ爪部（３１，３２）を有しており、
　前記上下クランプ爪部（３１，３２）が前記下方側クロスパイプ（６０）をパイプ径方向から挟み込むことを特徴とする請求項１または２に記載の鞍乗型車両（１）。
　前記リジッド固定部（２０）は、前記ヘッドパイプ（５０）から車両後方に延びる左右一対のメインフレーム（５１）間に設けられた上方側クロスパイプ（６１）に固定されていることを特徴とする請求項１～３の何れか一項に記載の鞍乗型車両（１）。
　前記エアクリーナ（１０）の後方側には、コネクティングチューブ（１８）を介して接続されたスロットルボディ（１９）が設けられ、
　前記下方側クロスパイプ（６０）が前記スロットルボディ（１９）の前方に配置されていることを特徴とする請求項１～４の何れか一項に記載の鞍乗型車両（１）。
　前記エアクリーナ（１０）の下端部（１０ｕ）には、スロットルボディ（１９）の前方を覆うように延出されたスロットルボディカバー部（１１ｕ）が形成され、
　前記スロットルボディカバー部（１１ｕ）の背面に、前記嵌合把持部（３０）が形成されていることを特徴とする請求項１～５の何れか一項に記載の鞍乗型車両（１）。
　前記エアクリーナ（１０）と前記エンジン（Ｅ）との間に前記エアクリーナ（１０）の上下方向寸法以上の長さを有するコネクティングチューブ（１８）が湾曲部（１８ｖ）を有して設けられていることを特徴とする請求項１～６の何れか一項に記載の鞍乗型車両（１）。
　前記コネクティングチューブ（１８）は、前記左右一対のメインフレーム（５１）間に配置され、かつ前記湾曲部（１８ｖ）が車両側面視で前記メインフレーム（５１）と重なる位置に配置されたことを特徴とする請求項７に記載の鞍乗型車両（１）。　
　前記エアクリーナ（１０）は、クリーン室（１０ｒ）を形成するケース部（１１）と、ダーティ室（１０ｆ）を形成するカバー部（１２）と、前記ケース部（１１）と前記カバー部（１２）との間に配置されたエレメント（１３）と、前記ケース部（１１）の開口縁（１１ｅ）の上縁部（１１ｅｐ）に配置された、前記エレメント（１３）を吊下げ可能な吊下げフック（１１ｆ）を備えることを特徴とする請求項１～８の何れか一項に記載の鞍乗型車両（１）。　
　前記ケース部（１１）と前記カバー部（１２）との合わせ面（１０ｔ）が車両前方かつ下方に向いて傾斜されており、
　前記ケース部（１１）の開口縁（１１ｅ）には、左右両側にサイドフック（１１ｎ）が形成されており、
　前記エレメント（１３）の左右両側に形成された係止部（１３ｎ）が前記サイドフック（１１ｎ）に係止されることを特徴とする請求項９に記載の鞍乗型車両（１）。
　前記ケース部（１１）と前記カバー部（１２）との前記合わせ面（１０ｔ）が前記ダウンチューブ（５２）よりも前方に配置されていることを特徴とする請求項９または１０に記載の鞍乗型車両（１）。