WO2014013843A1 - 音響信号変換器のための温度測定装置及び保護装置 - Google Patents
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Abstract
音源回路14から出力されたオーディオ信号が、響板を振動させるトランスデューサ内のコイル16に流されて、響板の振動により音響信号が発生する。定電圧源回路21からの所定の直流電圧が、加算回路23より、オーディオ信号に重畳されてコイル16に流れる。コイル16に流れる電流は電流検出用の抵抗25によって検出され、抵抗25の両端の電圧信号の直流電圧成分のみが、ローパスフィルタ回路26により抽出されて、A/D変換回路27を介してマイクロコンピュータ40に供給される。マイクロコンピュータ40は、前記直流電圧成分と前記所定の直流電圧値とを用いて、コイル16の抵抗値及び温度を計算する。
Description
本発明は、音響信号変換器のコイルの温度を測定する音響信号変換器のための温度測定装置、及び前記温度測定装置を有し、コイルの温度上昇を抑制して音響信号変換器を保護する音響信号変換器のための保護装置に関する。
従来から、例えば特開2008-292739号公報に記載されているように、鍵盤の演奏に従って音源回路から発生された楽音を表す電気信号を、響板を加振するトランデューサのコイルに導き、楽音を表す電気信号に応じて響板を振動させて、小さな音量の楽器音を発生する響板付き鍵盤楽器は知られている。
また、特開2004-328954号公報には、自動車部品を制御するためのモータのコイルの焼損を防止するために、コイルの温度を測定して、コイルの温度が許容値を超えた場合には、モータの駆動を制限する装置が示されている。このコイルの温度測定においては、コイルに印加されている電圧を検出するとともに、コイルに流れている電流を検出し、検出した電圧及び電流に基づいてコイルの抵抗値を計算して、計算した抵抗値に応じてコイルの温度を計算するようにしている。
しかし、前記特開2008-292739号公報の響板付き鍵盤楽器においては、響板を振動させるためにコイルに大きな電流を流すことがあり、この大きな電流のためにコイルの温度が過剰に上昇して、コイル及びコイルの周辺装置に異常が発生したり、コイル及びコイルの周辺装置が焼損したりするという問題があった。
この問題を解決するために、コイルの温度を検出して、検出した温度を用いてコイル及びコイルの周辺装置を保護することが考えられる。このために、コイルの温度を、前記特開2004-328954号公報に記載されたコイルの温度測定技術を用いて測定することも考えられる。しかし、前記特開2004-328954号公報に記載された温度測定技術では、コイルに印加されている電圧及びコイルに流れている電流の両方を検出する必要があり、回路が複雑化するという問題がある。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、コイルに通電することにより電気信号を音響信号に変換する音響信号変換器に適用されて、簡単な構成でコイルの温度を測定することが可能な音響信号変換器のための温度測定装置、及び前記測定温度を用いて音響信号変換器及びその周辺装置を保護する音響信号変換器のための保護装置を提供することにある。なお、下記本発明の各構成要件の記載においては、本発明の理解を容易にするために、後述する実施形態の対応箇所の符号を括弧内に記載しているが、本発明の各構成要件は、この実施形態の符号によって示された対応箇所の構成に限定解釈されるべきものではない。
上記目的を達成するために、本件の第1発明の構成上の特徴は、コイル(16)を有し、コイル(16)に通電することにより電気信号を音響信号に変換する音響信号変換器(30,38)のコイルの温度を測定する音響信号変換器のための温度測定装置において、コイル(16)の入力側に接続されて、予め決められた電圧値の直流電圧をコイル(16)に印加する定電圧源回路(21)と、コイル(16)に接続されて、コイル(16)に流れる直流電流値を表す信号を取出す電流値取出し回路(25,26)と、電流値取出し回路(25,26)によって取り出された信号を入力し、前記予め決められた電圧値を用いてコイル(16)の温度を導出する温度導出手段(41~44)とを備えたことにある。この場合、前記予め決められた電圧値は、音響信号変換器(30,38)で変換される音響信号に影響を与えないとともに、消費電力を少なく抑えることができる小さな電圧値であり、例えば、コイル(16)に10mA乃至100mAの電流が流れる程度の電圧値の範囲内がよい。
また、この場合、温度導出手段(41~44)を、例えば、電流値取出し回路(25,26)によって取り出された信号と、前記予め決められた電圧値とを用いてコイル(16)の抵抗値を計算する抵抗値計算手段(41,42)と、抵抗値計算手段(41,42)によって計算された抵抗値をコイル(16)の温度に変換する温度変換手段(43,44)とで構成するとよい。また、電流値取出し回路(25,26)を、例えば、コイル(16)に直列に接続された電流検出用の抵抗(25)と、コイル(16)と抵抗(25)との接続位置に接続されたローパスフィルタ回路(26)とで構成するとよい。
上記のように構成した第1発明に係る温度測定装置においては、定電圧源回路(21)によってコイル(16)には直流電圧が印加されるので、コイル(21)にはこの直流電圧に対応した大きさの直流電流が流れ、このコイル(16)に流れる直流電流値を表す信号が電流値取出し回路(25,26)によって取り出される。この場合、コイル(16)に印加される直流電圧は予め決められており、コイル(16)に流れる直流電流値を表す信号が電流値取出し回路(25,26)によって取り出されるので、コイル(16)の抵抗値が導出され得る。一方、コイル(16)の抵抗値と温度との間には一定の関係があるので、温度導出手段(41~44)は、電流値取出し回路(25,26)によって取り出された信号と、前記予め決められた電圧値とを用いれば、コイル(16)の温度を導出することができる。このように、第1発明によれば、コイル(16)の温度の導出において、コイル(16)に印加されている電圧と、コイル(16)に流れている電流との両方を検出する必要はなく、定電圧源回路(21)、電流値取出し回路(25,26)及び温度導出手段(41~44)を設けるだけ、温度導出手段(41~44)によってコイル(16)の温度が導出されるので、音響信号変換器(30,38)のコイル(16)の温度が簡単な構成により測定されるようになる。
また、第1発明の他の特徴は、前記温度測定装置において、さらに、コイル(16)に対して定電圧源回路(21)が接続される位置よりも入力側に接続されて、入力される電気信号に含まれる直流成分を遮断するハイパスフィルタ回路(22)を備えたことにある。これによれば、音響信号を発生するための電気信号に直流成分が含まれていても、ハイパスフィルタ回路(22)がこの直流成分を除去するので、コイル(16)に印加される直流電圧成分は定電圧源回路(21)から出力された直流電圧のみとなり、温度導出手段(41~44)によって導出されるコイル(16)の温度には誤差が含まれず、コイル(16)の温度が精度よく測定されるようになる。
また、第1発明の他の特徴は、前記のように構成した温度測定装置を有し、さらに、温度導出手段(41~44)によって導出されたコイル(16)の温度が所定温度以上であるとき、コイル(16)への電気信号の通電を遮断又はコイル(16)への電気信号の通電量を減少させる保護手段(24,45,61,62)を備えた音響信号変換器のための保護装置にある。これによれば、コイル(16)への通電によるコイル(16)の温度上昇が抑制されるので、音響信号変換器及びその周辺装置に異常、焼損などが生じることはなく、音響信号変換器及びその周辺装置が的確に保護される。
また、上記目的を達成するために、本件の第2発明の構成上の特徴は、コイル(16)を有し、コイル(16)に通電することにより電気信号を音響信号に変換する音響信号変換器(30,38)のコイルの温度を測定する音響信号変換器のための温度測定装置において、コイル(16)に接続されて、予め決められた電流値の直流電流をコイル(16)に流す定電流源回路(52)と、コイル(16)に接続されて、コイル(16)に印加されている直流電圧値を表す信号を取出す電圧値取出し回路(26)と、電圧値取出し回路(26)によって取り出された信号を入力し、前記予め決められた電流値を用いてコイル(16)の温度を導出する温度導出手段(47,43,44)とを備えたことにある。この場合、前記予め決められた電流値は、音響信号変換器(30,38)で変換される音響信号に影響を与えないとともに、消費電力を少なく抑えることができる小さな電流値であり、例えば、10mA乃至100mAの範囲内の電流値である。
また、この場合、温度導出手段(47,43,44)を、例えば、電圧値取出し回路(26)によって取り出された信号と、前記予め決められた電流値とを用いてコイル(16)の抵抗値を計算する抵抗値計算手段(47)と、抵抗値計算手段(47)によって計算された抵抗値をコイル(16)の温度に変換する温度変換手段(43,44)とで構成するとよい。また、定電流源回路(52)をコイル(16)に並列に接続し、電圧値取出し回路(26)を、例えば、定電流源回路(52)とコイル(16)との接続位置に接続したローパスフィルタ回路(26)で構成するとよい。
上記のように構成した第2発明に係る温度測定装置においては、定電流源回路(52)によってコイル(16)には直流電流が流されて、コイル(21)にはこの直流電流に対応した大きさの直流電圧が発生し、このコイル(16)に発生する直流電圧値を表す信号が電圧値取出し回路(26)によって取り出される。この場合、コイル(16)に流れる直流電流は予め決められており、コイル(16)に発生する直流電圧値を表す信号が電圧値取出し回路(26)によって取り出されるので、コイル(16)の抵抗値が導出され得る。また、前述のように、コイル(16)の抵抗値と温度との間には一定の関係があるので、温度導出手段(47,43,44)は、電圧値取出し回路(26)によって取り出された信号と、前記予め決められた電流値とを用いれば、コイル(16)の温度を導出することができる。このように、第2発明によれば、コイル(16)の温度の導出において、コイル(16)に印加されている電圧と、コイル(16)に流れている電流との両方を検出する必要はなく、定電流源回路(52)、電圧値取出し回路(26)及び温度導出手段(47,43,44)を設けるだけ、温度導出手段(47,43,44)によってコイル(16)の温度が導出されるので、音響信号変換器(30,38)のコイル(16)の温度が簡単な構成により測定されるようになる。
また、第2発明の他の特徴は、前記温度測定装置において、さらに、コイル(16)の入力側に接続されて、入力される電気信号に含まれる直流成分を遮断するハイパスフィルタ回路(51)を備えたことある。これによれば、音響信号を発生するための電気信号に直流成分が含まれていても、ハイパスフィルタ回路(51)がこの直流成分を除去するので、コイル(16)に流れる直流電流成分は定電流源回路(52)から出力された直流電流のみとなり、温度導出手段(41~44)によって導出されるコイル(16)の温度には誤差が含まれず、コイル(16)の温度が精度よく測定されるようになる。
また、第2発明の他の特徴は、前記のように構成した温度測定装置を有し、さらに、温度導出手段(47,43,44)によって導出されたコイル(16)の温度が所定温度以上であるとき、コイル(16)への電気信号の通電を遮断又はコイル(16)への電気信号の通電量を減少させる保護手段(24,45,63,64)を備えた音響信号変換器のための保護装置にある。これによれば、コイル(16)への通電によるコイル(16)の温度上昇が抑制されるので、音響信号変換器及びその周辺装置に異常、焼損などが生じることはなく、音響信号変換器及びその周辺装置が的確に保護される。
a.第1実施形態
まず、本発明の第1実施形態に係るピアノについて説明する。このピアノは、鍵盤の打鍵操作及び離鍵操作に応じてアクション機構を介してハンマーを駆動し、ハンマーによる打弦に応じてピアノ音を発生するものであるが、電気信号によりトランスデューサを駆動制御し、トランスデューサにより響板を駆動して弱音を発生する機能も備えている。以降、本発明に直接関係する弱音を発生する部分について詳細に説明する。図1は、弱音のピアノ音又はその他の楽器音を発生するために、ピアノに内蔵されて響板を加振するための電子回路を示す概略ブロック図である。
まず、本発明の第1実施形態に係るピアノについて説明する。このピアノは、鍵盤の打鍵操作及び離鍵操作に応じてアクション機構を介してハンマーを駆動し、ハンマーによる打弦に応じてピアノ音を発生するものであるが、電気信号によりトランスデューサを駆動制御し、トランスデューサにより響板を駆動して弱音を発生する機能も備えている。以降、本発明に直接関係する弱音を発生する部分について詳細に説明する。図1は、弱音のピアノ音又はその他の楽器音を発生するために、ピアノに内蔵されて響板を加振するための電子回路を示す概略ブロック図である。
このピアノは、鍵盤11及びペダル12を備えている。鍵盤11は、複数の白鍵及び黒鍵からなり、演奏者の手によって打鍵及び離鍵される演奏手段である。ペダル12は、ダンパペダル、ソフトペダルなどからなり、演奏者の足によって操作される演奏手段である。
また、このピアノは、弱音の楽器音を発生させるために、センサ回路13、音源回路14、増幅回路15及びコイル16を備えている。センサ回路13は、鍵盤11における打鍵位置及び打鍵速度など、鍵盤11の打鍵操作によって駆動される図示しないハンマーの移動位置及び移動速度など、並びにペダル12の操作位置を検出する複数のセンサからなる。
音源回路14は、センサ回路13によって検出された鍵盤11における打鍵位置及び打鍵速度など、ハンマーの移動位置及び移動速度など、並びにペダル12の操作位置に基づいて、ペダル12の操作状態に応じて、鍵盤11にて打鍵された鍵に対応した音高の楽音信号を打鍵速度に応じた音量で出力する。なお、音源回路14から出力される楽音信号は、通常ピアノ音に対応したオーディオ信号(電気信号)であるが、ピアノ以外の楽器音に対応したオーディオ信号(電気信号)である場合もある。この音源回路14からのオーディオ信号は、詳しくは後述するハイパスフィルタ回路22及び加算回路23を介して増幅回路15に出力される。なお、図面において、この音源回路14からもう一つのオーディオ信号が出力されるようになっているが、このオーディオ信号は、他のチャンネル用のものであり、以下に説明する回路装置と同様な回路装置に出力されるが、簡略化のために、この他のチャンネル用のオーディオ信号の出力先については図示省略している。また、音源回路14から出力されるオーディオ信号は、ハイパスフィルタ回路22以外のヘッドフォン、他のオーディオ装置などにも供給され得る。
増幅回路15は、入力したオーディオ信号(実際には、後述するオフセット電圧Voを重畳したオーディオ信号)を予め決められた増幅率Kで増幅して、詳しくは後述するリレー回路24を介してコイル16の一端に出力する。コイル16はトランスデューサ30内に設けられたもので、コイル16の他端は、詳しくは後述する抵抗25を介して接地されている。これにより、音源回路14からオーディオ信号が出力されると、コイル16にはオーディオ信号に対応した電流が流れる。
トランスデューサ30は、図2の縦断面図に示すように、底面部31a及び上面部31bを有し、内部に円柱状の空間を形成した筐体31を備えている。筐体31は、底面部31aにてピアノの支柱に固定され、上面部31bの中央には円形の貫通孔を有する。筐体31内には、ヨーク32、磁石33及びヨーク34が収容されている。ヨーク32は、円盤状に形成された円盤部32aと、円盤部32aの中央位置にて上方に突出した円柱状の円柱部32bとを有し、円盤部32aの下面にて筐体31の底面上に固定されている。磁石33は、円筒状に形成されて、底面にてヨーク32の円盤部32a上に固定されるとともに、ヨーク32の円柱部32bを中央部の貫通孔に貫通させている。ヨーク34も円筒状に形成されて、底面にて磁石33上に固定されるとともに、ヨーク32の円柱部32bを中央部の貫通孔に貫通させている。これにより、図示破線で示すように、磁路が形成される。
また、トランスデューサ30は、駆動部材35及び前述したコイル16を有する。駆動部材35は、ピアノの響板38及び図示しない弦を支持する駒39を振動させるためのもので、上面を閉止する上面部35aを有するとともに、下面を開口させて円筒状に形成されている。この駆動部材35は、上面部35aにて、図示しない弦を支持する駒39の直下又は近傍位置にて響板38の下面に接着剤、両面テープなどにより接着され、筐体31の上面部31bの貫通孔を通過して、下部をヨーク32の円柱部32bの外周面とヨーク34の内周面との間の空間に侵入させている。コイル16は、駆動部材35の外周面上に、図示破線で示す磁路の位置にて巻き回されている。コイル16の外周面とヨーク34の内周面との間には、磁性流体36が介装されている。
このような構造により、コイル16にオーディオ信号に対応した電流が流れると、コイル16及び駆動部材35が図示上下方向に振動して、響板38及び駒39をオーディオ信号に対応させて振動させるので、響板38の振動によってオーディオ信号に対応した音響信号が発せられる。したがって、トランスデューサ30及び響板38は、オーディオ信号すなわち電気信号を音響信号に変換する音響信号変換器を構成する。
ふたたび、図1の説明に戻ると、このピアノは、コイル16の温度を測定するとともに、コイル16を含むトランスデューサ30及びその周辺装置を保護するために、定電圧源回路21、ハイパスフィルタ回路22、加算回路23、リレー回路24、抵抗25、ローパスフィルタ回路26、A/D変換回路27及びマイクロコンピュータ40を備えている。
定電圧源回路21は、コイル16の抵抗値を検出するために、オーディオ信号に重畳させる予め決められた大きさの直流電圧Voを出力する。この直流電圧Voは、オーディオ信号の再生に影響を与えないとともに、消費電力を少なく抑えることができる小さな電圧値であり、例えば、コイル16に10mA乃至100mAの電流が流れる程度の電圧値の範囲内にあることが好ましい。なお、この定電圧源回路21は、出力される直流電圧Voが温度の影響を受けて変動しないように、熱源であるコイル16からなるべく遠い位置に配置されるとよい。ハイパスフィルタ回路22は、音源回路14の出力に接続されて、コイル16に流れる直流電圧が定電圧源回路21からの直流電圧Voのみに依存するように、音源回路14から出力されるオーディオ信号から直流成分を確実に除去するものである。加算回路23は、音源回路14からのオーディオ信号に、定電圧源回路21からの直流電圧Voをオフセット電圧として加算して増幅回路15に出力する。リレー回路24は、増幅回路15とコイル16との間に接続され、マイクロコンピュータ40によって制御されてオン・オフ動作するリレースイッチであり、コイル16への通電及び非通電を切換え制御する。
抵抗25は、コイル16と接地間に接続されて、コイル16に流れる直流電流iの値を検出するための電流検出用抵抗(シャント抵抗)である。この抵抗25の抵抗値Rは、コイル16の抵抗値RLに比べて無視できるほど極めて小さな、予め決められた値である。ローパスフィルタ回路26は、抵抗25に印加されている電圧信号から交流信号成分すなわちオーディオ信号を除去して、直流電圧成分のみをA/D変換回路27に出力する。A/D変換回路27は、ローパスフィルタ回路26から出力された直流電圧成分をA/D変換してマイクロコンピュータ40に出力する。なお、この直流電圧成分の大きさを、図1において、抵抗25のコイル16側の端子位置に電圧値Vrとして示している。
マイクロコンピュータ40は、CPU,ROM,RAMなどからなり、プログラム処理により、A/D変換回路27から入力された電圧値Vrからコイル16の抵抗RL及び温度TLを計算するとともに、計算した温度TLを用いてリレー回路24をオン・オフ制御する。
このプログラム処理について説明すると、図1は、マイクロコンピュータ40内の機能ブロック図により、プログラム処理の内容を示している。逆数変換部(1/x)41は、A/D変換回路27から入力した電圧値Vrの逆数を計算して、逆数値1/Vrを乗算部42に出力する。乗算部42は、逆数変換部41からの入力値1/Vrに予め決められた値K・Vo・Rを乗算して、乗算値K・Vo・R/Vrを乗算部43に出力する。なお、値Kは、予め決められた増幅回路15の増幅率である。値Voは、定電圧源回路21から出力される予め決められた直流電圧値である。値Rは、抵抗25の予め決められた抵抗値である。
乗算部43は、乗算部42からの入力値K・Vo・R/Vrに値260/R25.5を乗算して、乗算値260・K・Vo・R/Vr・R25.5を減算部44に出力する。減算部44は、乗算部43からの入力値260・K・Vo・R/Vr・R25.5から値234.5を減算して、減算値260・K・Vo・R/Vr・R25.5-234.5を比較部45に出力する。なお、値260/R25.5及び値234.5については、詳しく後述する。比較部45は、減算部44からの入力値260・K・Vo・R/Vr・R25.5-234.5と、予め決められた上限温度Tupとを比較して、入力値260・K・Vo・R/Vr・R25.5-234.5が上限温度Tupよりも小さいとき、リレー回路24をオン状態に制御する。また、比較部45は、入力値260・K・Vo・R/Vr・R25.5-234.5が上限温度Tup以上であるとき、リレー回路24をオフ状態に制御する。この上限温度Tupは、コイル16及びその周辺装置に異常、焼損などが生じるおそれがある、コイル16の温度が過剰に上昇した場合の温度である。
次に、前記のように構成した第1実施形態に係るピアノの動作について説明する。演奏者が鍵盤11及びペダル12を演奏操作すると、この鍵盤11及びペダル12の演奏操作はセンサ回路13により検出され、センサ回路13による演奏を表す検出信号が音源回路14に供給される。音源回路14は、この演奏を表す検出信号に基づいて、ピアノ音を表す電気的な楽音信号(オーディオ信号)をハイパスフィルタ回路22に出力する。なお、演奏者が、図示しない音色選択スイッチの選択操作によりピアノ音以外の楽器音を選択している場合には、演奏者によって選択されている楽器音を表す電気的な楽音信号(オーディオ信号)が、ハイパスフィルタ回路22に出力される。
ハイパスフィルタ回路22は、オーディオ信号に含まれる直流成分を除去して交流成分のみを加算回路23の一方の入力に供給する。加算回路23の他方の入力には、定電圧源回路21から予め決められた直流電圧Voが供給されており、加算回路23は前記オーディオ信号に直流電圧Voを重畳した電気信号を増幅回路15に供給する。増幅回路15は供給された信号を増幅率Kで増幅してリレー回路24に出力する。リレー回路24は、詳しくは後述するように、コイル16の温度TLが予め決められた上限温度Tup以上であるときオフ状態に制御されるもので、少なくとも初期においてオン状態に設定されている。したがって、オーディオ信号に直流電圧Voが重畳されるとともに増幅率Kで増幅された電圧信号が、リレー回路24を介して、直列接続したコイル16及び抵抗25に供給される。
この電圧信号により、コイル16及び抵抗25には、前記電圧信号に比例した大きさの電流が流れる。このコイル16に流れる電流により、トランスデューサ30は駆動部材35を振動させるので、響板38及び駒39も、この駆動部材35の振動に対応して振動する。この場合、直流電圧Voはオーディオ信号の再生に影響を及ぼさない程度の小さい電圧に設定されているので、響板38及び駒39は、音源回路14から出力されてハイパスフィルタ回路22を通過したオーディオ信号に対応して振動する。この響板38の振動により、オーディオ信号が音響信号に変換され、演奏者及び聴取者は、演奏者の鍵盤11及びペダル12の演奏に対応して演奏音を聞くことができる。なお、このトランスデューサ30を用いた響板38の振動による演奏音は、ハンマーによって弦を振動させた場合の音に比べて小さな音量の楽器音、すなわち弱音の楽器音である。
次に、コイル16の抵抗値RL及び温度TLの検出について説明する。前述のように、抵抗25の抵抗値Rはコイル16の抵抗値RLに比べて極めて小さく無視できるので、コイル16及び抵抗25に流れる電流の大きさiは、オーディオ信号に直流電圧Voを加算した値に増幅率Kを乗算し、乗算結果をコイル16の抵抗値RLで除算した値に等しい。一方、抵抗25の両端の電圧信号は、ローパスフィルタ回路26によって交流成分すなわちオーディオ信号成分が除去されてA/D変換回路27に供給されるので、直流電圧Voのみに起因した抵抗25の両端の電圧Vrが、A/D変換回路27に供給される。そして、この電圧VrがA/D変換回路27でA/D変換されてマイクロコンピュータ40に供給される。
ここで、コイル16の抵抗値RLの検出原理について説明しておく。前述のように、抵抗25の抵抗値Rはコイル16の抵抗値RLに比べて極めて小さく無視でき、オーディオ信号(交流成分)を除いて、直流電圧Voによってコイル16に流れる電流値をiとすると、直流電圧Voは増幅率Kで増幅されているので、コイル16の抵抗値RLは下記式1のように表される。
RL=K・Vo/i …式1
RL=K・Vo/i …式1
一方、この電流値iは、抵抗25の両端の電圧Vr(交流成分を除いた電圧)と電流iによって下記式2のように表される。この意味で、抵抗25は電流検出用の抵抗である。
i=Vr/R …式2
i=Vr/R …式2
この式2によって表された電流値iを前記式1に代入すると、コイル16の抵抗値RLは、下記式3のように表される。
RL=K・Vo・R/Vr …式3
RL=K・Vo・R/Vr …式3
ふたたび、図1の回路の動作説明に戻ると、A/D変換回路27によってA/D変換されてマイクロコンピュータ40に供給された電圧値Vrは、逆数変換部41にて逆数変換されて値1/Vrとされ、かつ乗算部42にて値K・Vo・Rが乗算される。したがって、乗算部42の出力値は、コイル16の抵抗値RLを表す前記式3に示された値K・Vo・R/Vrになる。これにより、コイル16の抵抗値RLが計算される。
次に、コイル16の抵抗値RLを用いて、コイル16の温度TLを計算する方法について説明する。ここで、従来から知られていて、銅の抵抗温度係数を利用した抵抗法によって平均温度を測定する方式を採用すると、抵抗法計算式は下記式4で示される。
R2/R1=(234.5+T2)/(234.5+T1) …式4
なお、前記式4において、T1はコイル16への通電前の温度であり、R1はコイル16への通電前の抵抗値であり、T2はコイル16への通電後の温度であり、R2はコイル16への通電後の抵抗値である。
R2/R1=(234.5+T2)/(234.5+T1) …式4
なお、前記式4において、T1はコイル16への通電前の温度であり、R1はコイル16への通電前の抵抗値であり、T2はコイル16への通電後の温度であり、R2はコイル16への通電後の抵抗値である。
前記式4を変形すると、温度T2は下記式5で表される。
T2=R2・(234.5+T1)/R1-234.5 …式5
ここでコイル16の通電前の温度T1を25.5℃とし、この温度T1(=25.5)でのコイル16の抵抗値R1を測定しておく。この抵抗値R1を値R25.5とすると、前記式5は下記式6のようになる。
T2=260・R2/R25.5-234.5 …式6
したがって、前記計算したコイル16の抵抗値RLを前記式6の抵抗値R2に代入すれば、コイル16の温度TLが計算されることになる。
T2=R2・(234.5+T1)/R1-234.5 …式5
ここでコイル16の通電前の温度T1を25.5℃とし、この温度T1(=25.5)でのコイル16の抵抗値R1を測定しておく。この抵抗値R1を値R25.5とすると、前記式5は下記式6のようになる。
T2=260・R2/R25.5-234.5 …式6
したがって、前記計算したコイル16の抵抗値RLを前記式6の抵抗値R2に代入すれば、コイル16の温度TLが計算されることになる。
ふたたび、図1の回路の動作説明に戻ると、乗算部42で計算されたコイル16の抵抗値RLに乗算部43にて値260/R25.5が乗算され、かつ減算部44にて前記乗算結果260・RL/R25.5から値234.5が減算される。これにより、コイル16の温度TLが計算される。
この計算されたコイル16の温度TL(=260・K・Vo・R/Vr・R25.5-234.5)は、比較部45にて予め決められた上限温度Tupと比較される。そして、コイル16の温度TLが上限温度Tupよりも小さければ、リレー回路24はオン状態に制御される。したがって、この場合には、前述したオーディオ信号によるトランスデューサ30の駆動により、響板38の振動による演奏音が発せられる。また、コイル16の温度TLが上限温度Tup以上であれば、リレー回路24はオフ状態に制御される。これにより、コイル16への入力信号路が遮断され、コイル16には電気信号が流れず、前記演奏音の発生は停止する。
上記説明のように、上記第1実施形態においては、音源回路14からのオーディオ信号の直流成分をハイパスフィルタ回路22によって除去し、直流成分の除去されたオーディオ信号にオフセット信号である定電圧源回路21からの直流電圧Voを重畳して、リレー回路24を介してトランスデューサ30のコイル16に電流を流すようにした。この場合、直流電圧Voは直流であるためにオーディオ信号の再生には影響せず、かつ消費電力を少なく抑えるために低電圧であるので、この直流電圧Voは響板38の振動には何も影響せず、響板38の振動による良好な演奏音が弱音で発せられる。
一方、前記コイル16に流れる電流の大きさは電流検出用の抵抗25によって検出され、この電流の大きさを表す電圧信号は、ローパスフィルタ回路26及びA/D変換回路27を介してマイクロコンピュータ40に供給される。この場合、ローパスフィルタ回路26は前記電圧信号に含まれる交流成分(オーディオ信号成分)を除去するので、定電圧源回路21から出力された直流電圧Voのみによりコイル16に流れる電流iが検出されて、この電流iを表す電圧信号Vr(=R・i=K・Vo・R/RL)がマイクロコンピュータ40に供給される。そして、マイクロコンピュータ40は、逆数変換部41、乗算部42,43及び減算部44の処理により、入力された電圧値からコイル16の抵抗値RL及び温度TLを計算する。その結果、上記第1実施形態によれば、演奏音を発生させたまま、簡単な構成でコイル16の抵抗値RL及び温度TLを精度よく測定することができる。
さらに、上記第1実施形態によれば、前記測定されたコイル16の温度TLを用いて、コイル16の温度TLが過剰に上昇しないように、リレー回路24のオン状態及びオフ状態を切換え制御する。これにより、コイル16の温度TLが過剰に上昇する傾向にある場合には、コイル16への通電が解除されて、コイル16の通電による温度上昇が抑えられる。その結果、コイル16及びその周辺装置に異常が発生したり、コイル16及びその周辺装置が焼損したりすることを回避することができ、この第1実施形態に係るピアノの保護が的確に図られる。したがって、このリレー回路24は、コイル16及びその周辺装置を保護する保護手段として機能する。
b.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態に係るピアノについて説明する。図3は、この第2実施形態に係るピアノにおいて、弱音のピアノ音又はその他の楽器音を発生するために、ピアノに内蔵されて響板を加振するための電子回路を示す概略ブロック図である。
次に、本発明の第2実施形態に係るピアノについて説明する。図3は、この第2実施形態に係るピアノにおいて、弱音のピアノ音又はその他の楽器音を発生するために、ピアノに内蔵されて響板を加振するための電子回路を示す概略ブロック図である。
このピアノも、上記第1実施形態に係るピアノと同様に、弱音の楽器音を発生させるために、鍵盤11、ペダル12、センサ回路13、音源回路14、増幅回路15及びコイル16を備えている。これらの鍵盤11、ペダル12、センサ回路13、音源回路14、増幅回路15及びコイル16に加えて、上述したトランスデューサ30に関しては、上記第1実施形態の場合と全く同じであるので、上記第1実施形態の場合と同一符号を付してそれらの説明を省略する。
このピアノにおいては、コイル16の抵抗値RL及び温度TLを検出するために、上記第1実施形態の定電圧源回路21、加算回路23及び抵抗25に代えて、コンデンサ51及び定電流源回路52を備えている。コンデンサ51は、音源回路14から増幅回路15及びリレー回路24を介してコイル16に供給されるオーディオ信号中の直流成分を除去するとともに、定電流源回路52からの直流電流がリレー回路24側に流れ込むことを防止する。すなわち、コンデンサ51は、ハイパスフィルタ回路であり、上記第1実施形態のハイパスフィルタ回路22とほぼ同一機能を有する。定電流源回路52は、コイル16に並列に接続されて、オーディオ信号に重畳させる予め決められた直流電流Iを出力する。この直流電流Iも、オーディオ信号の再生に影響を与えないとともに、消費電力を少なく抑えることができる小さなものであり、例えば、10mA乃至100mAの範囲内にあることが好ましい。なお、この定電流源回路52は、出力される定電流Iが温度の影響を受けて変動しないように、熱源であるコイル16からなるべく遠い位置に配置されるとよい。
また、リレー回路24、ローパスフィルタ回路26及びA/D変換回路27は、上記実施形態の場合と同様の機能を有するので、上記第1実施形態の場合と同一符号を付してそれらの説明を省略する。
マイクロコンピュータ40は、上記第1実施形態の場合と同様に、プログラム処理によってコイル16の抵抗値RL及び温度TLを計算するものであるが、上記第1実施形態の逆数変換部41及び乗算部43に代えて、コイル16の抵抗値RLを計算するための乗算部47を有する。乗算部47は、A/D変換回路27から入力された電圧値Vr(コイル16の両端の直流電圧Vr)に、定電流源回路52から出力される予め決められた定電流値Iの逆数1/Iを乗算して、乗算結果Vr/Iを乗算部43に供給する。なお、乗算部43、減算部44及び比較部45は、上記第1実施形態の場合と同じであるので、上記第1実施形態の場合と同一符号を付してそれらの説明を省略する。
このように構成した上記第2実施形態の動作を説明すると、この第2実施形態においても、鍵盤11及びペダル12の演奏に従った音源回路14からのオーディオ信号は、コンデンサ51を介してコイル16に流れて、響板38がこのオーディオ信号によって振動する。この場合、定電流源回路52から出力される定電流Iは直流であるためにオーディオ信号の再生には影響せず、かつ消費電力を少なく抑えるために低電流であるので、この低電流Iは響板38の振動には何も影響せず、響板38の振動による良好な演奏音が弱音で発せられる。
一方、定電流源回路52からの直流電流Iもコイル16に流れ、ローパスフィルタ回路26は交流成分(オーディオ信号)を除去して、コイル16の両端電圧の直流成分すなわち定電流源回路52から直流電流Iのみに関係したコイル16の両端の直流電圧VrをA/D変換回路27に供給する。A/D変換回路27は、供給された直流電圧VrをA/D変換して、直流電圧値Vrをマイクロコンピュータ40に供給する。
マイクロコンピュータ40においては、乗算部47が、供給された直流電圧値Vrに、予め決められていて定電流源回路52から出力される定電流Iの大きさの逆数を表す定数1/Iを乗算して、乗算結果Vr/Iを乗算部43及び減算部44に供給する。この場合、コイル16の抵抗値RL、定電流源回路52から出力されてコイル16に流れる直流電流I及びコイル16の前記直流電流Iによる端子電圧Vrは、下記式7の関係にある。
RL=Vr/I …式7
したがって、乗算部47の乗算結果Vr/Iは、コイル16の抵抗値RLになる。これにより、コイル16の抵抗値RLが計算されたことになる。
RL=Vr/I …式7
したがって、乗算部47の乗算結果Vr/Iは、コイル16の抵抗値RLになる。これにより、コイル16の抵抗値RLが計算されたことになる。
そして、乗算部43及び減算部44は、前記計算されたコイル16の抵抗値RLを用いて、上記第1実施形態の場合と同様に、コイル16の温度TL(=260・RL/R25.5-234.5=260・Vr/I・R25.5-234.5)を計算する。さらに、この計算されたコイル16の温度TLは、上記第1実施形態の場合と同様に、比較部45にて予め決められた上限温度Tupと比較されて、リレー回路24をオン・オフ状態の制御に利用される。
上記説明のように、上記第2実施形態においても、コイル16の温度TLが上限温度Tupよりも小さな状態では、リレー回路24はオン状態に制御されるので、音源回路14からのオーディオ信号はトランスデューサ30のコイル16に流れる。この場合、定電流源回路52による直流電流Iはオーディオ信号の再生には何ら影響しないので、響板38の振動による良好な演奏音が弱音で発せられる。
一方、定電流源回路52から出力されてコイル16に流れる直流電流Iによるコイル16の端子電圧Vrはローパスフィルタ回路26によって取り出され、取出された端子電圧VrはA/D変換回路27によって電圧値Vrに変換されてマイクロコンピュータ40に供給される。そして、マイクロコンピュータ40は、乗算部47,43及び減算部44の処理によりコイル16の抵抗値RL及び温度TLを計算する。その結果、上記第2実施形態によっても、演奏音を発生させたまま、簡単な構成でコイル16の抵抗値RL及び温度TLを精度よく測定することができる。
さらに、上記第2実施形態においても、比較部45及びリレー回路24の制御により、コイル16の温度TLが上限温度Tup以上になると、リレー回路24がオフ状態に制御されて、コイル16は通電されない。したがって、この第2実施形態においても、コイル16への通電が解除されてコイル16の通電による温度上昇が抑えられる。その結果、コイル16及びその周辺装置に異常が発生したり、コイル16及びその周辺装置が焼損したりすることを回避することができ、この第2実施形態に係るピアノの保護が的確に図られる。したがって、この場合も、リレー回路24は、コイル16及びその周辺装置を保護する保護手段として機能する。
c.変形例
さらに、本発明の実施にあたっては、上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記第1実施形態においては、マイクロコンピュータ40は、抵抗Rの端子電圧Vrをローパスフィルタ回路26及びA/D変換回路27を介して入力して、逆数変換部41及び乗算部42の演算処理により電圧値Vrからコイル16の抵抗値RLを計算するとともに、乗算部43及び減算部44の演算処理により前記計算した抵抗値RLからコイル16の温度を計算するようにした。しかし、これに代えて、図4に示すコイル16の抵抗値RLと温度TLの関係を表す変換テーブルを用意しておいて、前記乗算部43及び減算部44の演算処理に代えて、前記用意した変換テーブルを用いて前記計算した抵抗値RLを温度TLに変換して、温度TLを導出するようにしてもよい。また、電圧値Vrから抵抗値RLを計算することに関しても、電圧値Vrから抵抗値RLへの変換テーブルを用意しておいて、逆数変換部41及び乗算部42の演算処理に代えて、前記用意した変換テーブルを用いて入力した電圧値Vrを抵抗値RLに変換して、抵抗値RLを導出するようにしてもよい。さらには、電圧値Vrを温度TLに変換する変換テーブルを用意しておいて、逆数変換部41、乗算部42,43及び減算部44の演算処理に代えて、前記用意した変換テーブルを用いて入力した電圧値Vrを温度TLに直接変換して、温度TLを導出するようにしてもよい。
また、上記第2実施形態においては、マイクロコンピュータ40は、コイル16の端子電圧Vrをローパスフィルタ回路26及びA/D変換回路27を介して入力して、乗算部47の演算処理により電圧値Vrからコイル16の抵抗値RLを計算するとともに、乗算部43及び減算部44の演算処理により前記計算した抵抗値RLからコイル16の温度を計算するようにした。しかし、これに代えて、図4に示すコイル16の抵抗値RLと温度TLの関係を表す変換テーブルを用意しておいて、前記乗算部43及び減算部44の演算処理に代えて、前記用意した変換テーブルを用いて前記計算した抵抗値RLを温度TLに変換して、温度TLを導出するようにしてもよい。また、電圧値Vrから抵抗値RLを計算することに関しても、電圧値Vrから抵抗値RLへの変換テーブルを用意しておいて、乗算部47の演算処理に代えて、前記用意した変換テーブルを用いて入力した電圧値Vrを抵抗値RLに変換して、抵抗値RLを導出するようにしてもよい。さらには、電圧値Vrを温度TLに変換する変換テーブルを用意しておいて、乗算部47,43及び減算部44の演算処理に代えて、前記用意した変換テーブルを用いて入力した電圧値Vrを温度TLに直接変換して、温度TLを導出するようにしてもよい。
また、前述のようにマイクロコンピュータ40によりコイル16の抵抗値RL及び温度TLを計算するのに代えて、アナログ回路により抵抗値RL及び温度TLを導出するようにしてもよい。この場合、上記第1実施形態においては、逆数変換部41、乗算部42,43及び減算部44に代えて、逆数変換部41、乗算部42,43及び減算部44とそれぞれ同一機能を有する逆数変換回路、乗算回路及び減算回路からなるアナログ回路を用いるようにすればばよい。また、上記第2実施形態においては、乗算部47,43及び減算部44に代えて、乗算部47,43及び減算部44と同一機能を果たす乗算回路及び減算回路からなるアナログ回路を用いるようにすればよい。なお、これらの場合、マイクロコンピュータ40の入力側に接続したA/D変換回路27は不要となる。また、上記第1及び第2実施形態のマイクロコンピュータ40内の比較部45に関しても、アナログ回路で構成した比較回路に変更するとよい。
また、上記第1実施形態においては、増幅回路15の後段に、オーディオ信号のコイル16への通電を許容又は遮断する保護手段としてのリレー回路24すなわちリレースイッチを設けて、コイル16の温度TLの過剰の上昇を抑えるようにした。しかし、この保護手段としてのリレー回路24に代えて、トランジスタなどによって構成した電子式スイッチ回路を設けてマイクロコンピュータ40により、電子式スイッチ回路のオン・オフを切換え制御するようにしてもよい。また、保護手段としてのリレー回路24又は電子スイッチ回路はコイル16へのオーディオ信号の許容又は遮断を制御するものであるので、コイル16へのオーディオ信号の通路であれば、リレー回路24又は電子スイッチ回路をどこに設けてもよく、リレー回路24又は電子スイッチ回路を、音源回路14とハイパスフィルタ回路22との間、ハイパスフィルタ回路22と加算回路23との間、又は加算回路23と増幅回路15との間に設けてもよい。
また、上記第1実施形態において、前記リレー回路24又は電子スイッチ回路に代えて、図5に示すように、音源回路14とハイパスフィルタ回路22とを結ぶ接続線と接地間に通常オフ状態にある電子スイッチ回路61を設けて、コイル16の温度TLが上限温度TUP以上になった場合に、マイクロコンピュータ40がこの電子スイッチ回路61をオンして、オーディオ信号のコイル16への通電を遮断するようにしてもよい。この場合、音源回路14と、電子スイッチ回路61の音源回路14側の端子との間に抵抗65を挿入する。また、この電子スイッチ回路61に代えて、上記第1実施形態で用いたリレー回路(リレースイッチ)24と同様なリレー回路を用い、マイクロコンピュータ40は、このリレー回路を通常オフ状態に保ち、コイル16の温度TLが上限温度TUP以上になった場合にリレー回路をオン状態に切換えて、オーディオ信号のコイル16への通電を遮断するようにしてもよい。さらに、この変形例においては、これらの電子スイッチ回路61又はリレー回路を、ハイパスフィルタ回路22と加算回路23との接続線と接地間、加算回路23と増幅回路15との接続線と接地間、又は増幅回路15とコイル16との接続線と接地間に設けてもよい。
また、前述した電子スイッチ回路61又はリレー回路に代えて、電子ボリュームを用いることもできる。この場合、例えば、図5に破線で示すように、電子ボリューム62を、音源回路14とハイパスフィルタ回路22との接続線と接地間に設ければよい。この場合も、音源回路14と、電子ボリューム62の音源回路14側の端子との間に抵抗65を挿入する。この電子ボリューム62は、マイクロコンピュータ40により制御されて、コイル16の温度TLが上限温度TUPに達しない状態では最大ボリュームに保たれ、コイル16の温度TLが上限温度TUP以上になった場合には、ボリューム値が減少されてコイル16へのオーディオ信号による通電量を減少させればよい。これによっても、保護手段としての電子ボリューム62により、コイル16の温度TLが過剰に上昇することを防ぐことができて、コイル16及びその周辺装置に異常が発生したり、コイル16及びその周辺装置が焼損したりすることを回避することができる。また、この場合も、電子ボリューム62を、ハイパスフィルタ回路22と加算回路23との接続線と接地間、加算回路23と増幅回路15との接続線と接地間、又は増幅回路15とコイル16との接続線と接地間に設けてもよい。
また、前述のような第1実施形態の変形例において、リレー回路24、電子スイッチ回路61又は電子ボリューム62等を保護手段として用い、保護手段を加算回路23よりもオーディオ信号の入力側に配置した場合には、オーディオ信号のコイル16への通電は遮断されるが、定電圧源回路21からの直流電圧Voはコイル16に印加される。したがって、この場合には、オーディオ信号のコイル16への通電が遮断された後においても、コイル16の温度TLの測定は可能であるので、コイル16へのオーディオ信号の通電の遮断により、コイル16の温度TLが下降した後には、前記遮断後に測定されたコイル16の温度TLに基づいて、コイル16へのオーディオ信号の通電を復帰させることもできる。
また、上記第2実施形態においても、増幅回路15の後段に、オーディオ信号のコイル16への通電を許容又は遮断する保護手段としてのリレー回路24すなわちリレースイッチを設けて、コイル16の温度TLの過剰の上昇を抑えるようにした。しかし、この第2実施形態においても、保護手段としてのリレー回路24に代えて、前記第1実施形態の変形例として説明した電子式スイッチ回路を用いるようにしてもよい。また、この場合も、リレー回路24又は電子スイッチ回路を、音源回路14と増幅回路15との間に設けてもよい。さらに、この第2実施形態においても、前記リレー回路24又は電子スイッチ回路に代えて、図6に示すように、音源回路14と増幅回路15とを結ぶ接続線と接地間に、前記第1実施形態の変形例として説明した電子スイッチ回路61と同様な電子スイッチ回路63を設けるようにしてもよい。また、この場合も、音源回路14と、電子スイッチ回路63の音源回路14側の端子との間に抵抗65を挿入する。
さらに、この第2実施形態の変形例においても、前記電子スイッチ回路63に代えて、前記第1実施形態の変形例で説明したリレー回路又は電子ボリューム64(図6に破線で示す)を用いるようにしてもよい。この場合も、音源回路14と、電子ボリューム64の音源回路14側の端子との間に抵抗65を挿入する。また、前記電子スイッチ回路63、リレー回路又は電子ボリューム64を、増幅回路15とコンデンサ51との接続線と接地間に設けてもよい。
なお、前述のように、第2実施形態において、リレー回路24、電子スイッチ回路63又は電子ボリューム64を保護手段として用いた場合には、定電流源回路52からの直流電流Iはコイル16に常に流れるので、オーディオ信号のコイル16への通電が遮断された後においても、コイル16の温度TLの測定は可能である。したがって、これらの場合には、コイル16へのオーディオ信号の通電の遮断により、コイル16の温度TLが下降した後には、前記遮断後に測定されたコイル16の温度TLに基づいて、コイル16へのオーディオ信号の通電を復帰させることもできる。
また、上記第1及び第2実施形態においては、音源回路14から出力された一つのオーディオ信号を一つのトランスデューサ30のコイル16に導いて、一つのトランスデューサ30により響板38を振動させるようにした。しかし、これに代えて、音源回路14から出力された一つのオーディオ信号を複数のトランスデューサのコイルにそれぞれ導いて、複数のトランスデューサにより響板38を振動させるようにしてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態においては、本発明をピアノに適用した。しかし、本発明は、通常、響板を有さない電子楽器において、オーディオ信号により振動される響板を新たに設けて、新たに設けた響板をトランスデューサ30により振動させるようにした電子楽器にも適用できる。また、本発明は、響板を振動させるのに代えて、ボイスコイルへの通電によりコーン紙などの振動部材を振動させるスピーカにより、オーディオ信号を音響信号に変換する音響信号変換器にも適用できる。この場合、上記第1及び第2実施形態のコイル16を、スピーカのボイスコイルとして採用すればよい。
また、上記第1及び第2実施形態においては、鍵盤11及びペダル12の演奏操作に応じて音源回路14からオーディオ信号を発生させるようにした。しかし、これに代えて、鍵盤11及びペダル12以外の演奏操作子の演奏操作に応じてオーディオ信号を音源回路14から発生させるようにしてもよい。また、事前に記憶しておいた演奏データに応じて音源回路14からオーディオ信号を発生させるようにしてもよい。さらには、本発明は、楽器に限らず、トランスデューサ、スピーカなどを用いてオーディオ信号を音響信号に変換する音響信号変換器であれば、種々の音響信号変換器にも適用でき、音源回路14を有さなくても、録音しておいたオーディオ信号をトランスデューサ、スピーカなどに直接導いて音響信号に変換するようにしてもよい。
Claims (10)
- コイルを有し、前記コイルに通電することにより電気信号を音響信号に変換する音響信号変換器のコイルの温度を測定する音響信号変換器のための温度測定装置において、
前記コイルの入力側に接続されて、予め決められた電圧値の直流電圧を前記コイルに印加する定電圧源回路と、
前記コイルに接続されて、前記コイルに流れる直流電流値を表す信号を取出す電流値取出し回路と、
前記電流値取出し回路によって取り出された信号を入力し、前記予め決められた電圧値を用いて前記コイルの温度を導出する温度導出手段と
を備えたことを特徴とする音響信号変換器のための温度測定装置。 - 請求項1に記載した温度測定装置において、さらに、
前記コイルに対して前記定電圧源回路が接続される位置よりも入力側に接続されて、入力される電気信号に含まれる直流成分を遮断するハイパスフィルタ回路を備えたことを特徴とする温度測定装置。 - 請求項1又は2に記載した温度測定装置において、
前記温度導出手段を、
前記電流値取出し回路によって取り出された信号と、前記予め決められた電圧値とを用いて前記コイルの抵抗値を計算する抵抗値計算手段と、
前記抵抗値計算手段によって計算された抵抗値を前記コイルの温度に変換する温度変換手段とで構成したことを特徴とする温度測定装置。 - 請求項1乃至3のうちのいずれか一つに記載した温度測定装置において、
前記電流値取出し回路を、
前記コイルに直列に接続された電流検出用の抵抗と、
前記コイルと前記抵抗との接続位置に接続されたローパスフィルタ回路とで構成したことを特徴とする温度測定装置。 - 請求項1乃至4のうちのいずれか一つに記載した温度測定装置を有し、さらに、
前記温度導出手段によって導出された前記コイルの温度が所定温度以上であるとき、前記コイルへの電気信号の通電を遮断又は前記コイルへの電気信号の通電量を減少させる保護手段を備えたことを特徴とする音響信号変換器のための保護装置。 - コイルを有し、前記コイルに通電することにより電気信号を音響信号に変換する音響信号変換器のコイルの温度を測定する音響信号変換器のための温度測定装置において、
前記コイルに接続されて、予め決められた電流値の直流電流を前記コイルに流す定電流源回路と、
前記コイルに接続されて、前記コイルに印加されている直流電圧値を表す信号を取出す電圧値取出し回路と、
前記電圧値取出し回路によって取り出された信号を入力し、前記予め決められた電流値を用いて前記コイルの温度を導出する温度導出手段とを備えたことを特徴とする音響信号変換器のための温度測定装置。 - 請求項6に記載した温度測定装置において、さらに、
前記コイルの入力側に接続されて、入力される電気信号に含まれる直流成分を遮断するハイパスフィルタ回路を備えたことを特徴とする温度測定装置。 - 請求項6又は7に記載した温度測定装置において、
前記温度導出手段を、
前記電圧値取出し回路によって取り出された信号と、前記予め決められた電流値とを用いて前記コイルの抵抗値を計算する抵抗値計算手段と、
前記抵抗値計算手段によって計算された抵抗値を前記コイルの温度に変換する温度変換手段とで構成したことを特徴とする温度測定装置。 - 請求項6乃至8のうちのいずれか一つに記載した温度測定装置において、
前記定電流源回路を前記コイルに並列に接続し、
前記電圧値取出し回路を、前記定電流源回路と前記コイルとの接続位置に接続したローパスフィルタ回路で構成したことを特徴とする温度測定装置。 - 請求項5乃至7のうちのいずれか一つに記載した温度測定装置を有し、さらに、
前記温度導出手段によって導出された前記コイルの温度が所定温度以上であるとき、前記コイルへの電気信号の通電を遮断又は前記コイルへの電気信号の通電量を減少させる保護手段を備えたことを特徴とする音響信号変換器のための保護装置。
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