WO2013069678A1

WO2013069678A1 - 製袋包装機

Info

Publication number: WO2013069678A1
Application number: PCT/JP2012/078828
Authority: WO
Inventors: 近藤　真史; 隆広安田; 繁宣浦岡; 伸治小池; 中川　幸夫
Original assignee: 株式会社イシダ
Priority date: 2011-11-11
Filing date: 2012-11-07
Publication date: 2013-05-16

Abstract

本発明の課題は、被包装物が通過できる空間を広くした製袋包装機を提供することである。本発明の製袋包装機（１）では、筒部材（１３２）の内部および筒状フィルム（Ｆｍ）内部が仕切り部材（１３４）によって２つの空間に分割されており、一対の縦シールジョー（１５１，１５２）が、仕切り部材（１３４）の下方において筒状フィルム（Ｆｍ）の中央部分を縦にシールして第１筒状フィルム（Ｆｍａ）と第２筒状フィルム（Ｆｍｂ）とを生成する。分割後の各空間は第１筒状フィルム（Ｆｍａ）および第２筒状フィルム（Ｆｍｂ）への被包装物の通路となるので、パイプで被包装物を投入するよりも被包装物が通過できる空間が大きく、被包装物の詰まりが発生し難い。

Description

製袋包装機

　本発明は、製袋包装機に関し、特に、搬送されてくるフィルムが筒状に成形され、その内部に被包装物が充填された後にシールされる製袋包装機に関する。

　従来、１つの筒状フィルムを搬送方向に沿ってシールして２つの筒状フィルムを生成するタイプの製袋包装機が普及している。例えば、特許文献１（特開平８－４８３０１号公報）に記載の製袋包装機は、２つの筒状フィルムそれぞれの入口にパイプを介して被包装物を投入する構成である。

　しかしながら、上記のような製袋包装気では、被包装物が筒状フィルムの入口に到達するまでの通過できる空間が狭く、被包装物の投入量が増加すると筒状フィルムに入る前に詰まってしまう恐れがある。

　本願発明の課題は、被包装物が通過できる空間を広くした製袋包装機を提供することにある。

　本発明の第１観点に係る製袋包装機は、筒状に成形されたフィルム内に被包装物を投下し、シールして製袋する製袋包装機であって、縦シール機構と、横シール機構と、成形機構とを備えている。縦シール機構は、筒状に成形されたフィルムをその搬送方向に沿って縦にシールする。横シール機構は、筒状に成形されたフィルムを搬送方向と直交する方向に沿って横にシールする。成形機構は、縦シール機構の上流側でシート状のフィルムを１つの主筒状フィルムに成形する。成形機構は、筒部材と、ガイド部材と、仕切り部材とを有している。ガイド部材は、筒部材の周りを囲うように配置され筒部材との隙間にフィルムを導く。仕切り部材は、筒部材の内部空間を２つに仕切る。また、縦シール機構は、仕切り部材の下方において主筒状フィルムの中央部分を縦にシールして第１筒状フィルムと第２筒状フィルムとを生成する。また、横シール機構は、第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムそれぞれを横にシールする。

　この製袋包装機では、筒部材の内部が仕切り部材によって２つの空間に分割され、各空間が第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムへの被包装物の通路となるので、パイプで被包装物を投入するよりも被包装物が通過できる空間が大きく、被包装物の詰まりが発生し難くい。

　本発明の第２観点に係る製袋包装機は、第１観点に係る製袋包装機であって、仕切り部材が筒部材から下方へ延びている。

　この製袋包装機では、筒部材の下方は、主筒状フィルムと仕切り部材とだけで被包装物の通路を形成するので、筒部材が下方まで延びるものと比べて被包装物が通過できる空間が大きく、被包装物の詰まりが発生し難くい。

　本発明の第３観点に係る製袋包装機は、第１観点または第２観点に係る製袋包装機であって、縦シール機構が、主筒状フィルムを搬送方向へ引っ張るプルダウン機構を兼ねている。

　この製袋包装機では、縦シール機構およびプルダウン機構の両方を備えるよりも小型化、低コスト化を図ることができる。

　本発明の第４観点に係る製袋包装機は、第１観点又は第２観点に係る製袋包装機であって、プルダウン機構をさらに備えている。プルダウン機構は、主筒状フィルムを搬送方向へ引っ張る。また、仕切り部材は、筒部材から下方へ延びる仕切り部およびフランジ部を有している。フランジ部は、仕切り部のうち主筒状フィルムの内側面と対峙する両端に固定され、仕切り部が延びる方向と同方向に延びる。さらに、フランジ部は、プルダウン機構が主筒状フィルムを引っ張って搬送する際のガイドとなる。

　この製袋包装機では、フランジ部は主筒状フィルムを内側から支持するので、プルダウン機構によって引っ張られる部分がプルダウン機構から遠ざかることが防止される。それゆえ、吸引式のプルダウン機構に有用である。

　本発明の第５観点に係る製袋包装機は、第３観点又は第４観点に係る製袋包装機であって、主筒状フィルムが、プルダウン機構によって鉛直方向に対して所定角度傾斜した方向に引っ張られており、その傾斜角度は可変である。

　この製袋包装機では、プルダウン機構によって引っ張られる部分の傾斜角度はフランジ部の傾きに応じて調整されるので、フランジ部とプルダウン機構との隙間が開きすぎることもなく、その引っ張られる部分がプルダウン機構から離れてしまうような事態は防止される。

　本発明の第６観点に係る製袋包装機は、第２観点から第５観点のいずれか１つに係る製袋包装機であって、仕切り部材のうち主筒状フィルムの内側面と対峙する両端の相対距離は、下方になるほど短くなる。

　この製袋包装機は、主筒状フィルムが縦シールされる前に、主筒状フィルムの前面と背面とが徐々に近づけられ、重ね合わされるので、フィルム搬送中にフィルムに無理な力が作用しない。よって、重ね合わせ面が滑らかな平面となり良好なシール面が形成される。また、フィルムをスムースに搬送することができる。

　本発明の第７観点に係る製袋包装機は、第１観点から第６観点のいずれか１つに係る製袋包装機であって、横シール機構が、第１シール部と、第２シール部と、第１シール部と第２シール部との間に配置される第３シール部とを有している。さらに横シール機構は、第１シール部と第３シール部とが第１筒状フィルムを挟み込んでシールするとき、第２シール部と第３シール部とが第２筒状フィルムを挟み込んでシールする。

　この製袋包装機では、第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムをシールする部材の一部を第３シール部に集約することができるので、第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムそれぞれを別個のシール機構でシールするものと比べて、小型化、低コスト化を図ることができる。

　本発明の第８観点に係る製袋包装機は、第７観点に係る製袋包装機であって、第３シール部が、第１筒状フィルムと接触する第１接触部と、第２筒状フィルムと接触する第２接触部とを有している。また、第３シール部の両側の一方に第１接触部が位置し、他方に第２接触部が位置している。この製袋包装機では、少なくとも第７観点に係る製袋包装機と同様の効果を得ることができる。

　本発明の第９観点に係る製袋包装機は、第７観点又は請求項８に係る製袋包装機であって、第１シール部および第２シール部が、第３シール部に対して近接と解離とを交互に繰り返して第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムをシールする。この製袋包装機では、第３シール部は移動する必要がないので、その分、機構を簡素化することができる。

　本発明の第１０観点に係る製袋包装機は、第７観点から第９観点のいずれか１つに係る製袋包装機であって、第３シール部が、第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムをシールする際、第１シール部および第２シール部とともに所定距離だけ第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムの搬送方向へ移動する。さらに第３シール部は、第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムをシールした後、搬送方向と反対の方向に所定距離だけ移動する。この製袋包装機では、連続製袋が可能となり、生産性をさらに向上させることができる。

　本発明の第１１観点に係る製袋包装機は、第７観点から第１０観点のいずれか1つに係る製袋包装機であって、切断機構と、姿勢変更機構とをさらに備えている。切断機構は、横シール機構が第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムをシールする前に縦シール機構による縦シール部分の中央を切断する。姿勢変更機構は、切断機構で切断された後の縦シール部分が第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムそれぞれの中央に位置するように第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムの姿勢を変化させる。横シール機構は、第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムの姿勢が変化した後、第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムをシールする。

　この製袋包装機では、第１筒状フィルムの幅方向の中央に縦シール部分が位置し、同じく、第２筒状フィルムの幅方向中央に縦シール部分が位置するので、見栄えの良い袋が実現される。

　本発明の製袋包装機では、筒部材の内部が仕切り部材によって２つの空間に分割され、各空間が第１筒状フィルムおよび第２筒状フィルムへの被包装物の通路となるので、パイプで被包装物を投入するよりも被包装物が通過できる空間が大きく、被包装物の詰まりが発生し難くい。

本発明の一実施形態に係る製袋包装機の斜視図。製袋包装機の製袋包装ユニットの概略斜視図。製袋包装機の製袋包装ユニットの概略側面図。フィルムを外した状態の製袋包装機の成形機構の斜視図。フィルムを外した状態の製袋包装機の成形機構の側面図。一対の縦シールジョー周辺の平面図。図２のＡ－Ａ線における製袋包装ユニットの断面図。図２のＢ－Ｂ線における製袋包装ユニットの断面図。図２のＣ－Ｃ線における製袋包装ユニットの断面図。図２のＤ－Ｄ線における製袋包装ユニットの断面図。図２のＥ－Ｅ線における製袋包装ユニットの断面図。第１横シールジョー、第２横シールジョー、及び第３横シールジョーの軌跡の側面図。第１横シールジョー、第２横シールジョー、及び第３横シールジョー周辺の平面図。第１変形例に係る製袋包装機の製袋包装ユニットの概略側面図。第２変形例に係る製袋包装機の製袋包装ユニットの概略斜視図。

　以下図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。

　（１）製袋包装機１の構成
　図１は、本発明の一実施形態に係る製袋包装機の斜視図である。図１において、製袋包装機１は、組合せ計量機２、製袋包装ユニット５及びフィルム供給ユニット６を備えている。

　組合せ計量機２は、商品（被包装物）を計量し所定の合計重量になるよう排出する。製袋包装ユニット５は、被包装物の袋詰めを行う本体部分である。フィルム供給ユニット６は、製袋包装ユニット５に袋となるフィルムを供給する。

　また、製袋包装ユニット５の前面には操作スイッチ類７が配置されている。操作スイッチ類７を操作する操作者が視認できる位置には、操作状態を示すタッチパネル式ディスプレイ８が配置されている。

　組合せ計量機２、フィルム供給ユニット６及び製袋包装ユニット５は、操作スイッチ類７やタッチパネル式ディスプレイ８から入力された操作および設定に従って制御される。する。なお、操作スイッチ類７やタッチパネル式ディスプレイ８は、ＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭなどから構成される制御部（図示せず）に接続されており、その制御部が組合せ計量機２および製袋包装ユニット５に設置されている各種センサから必要な情報を取り込み、その情報を各種制御において利用する。

　（２）詳細構成
　（２－１）組合せ計量機２
　組合せ計量機２は、製袋包装ユニット５の上部に配置されており、被包装物を計量ホッパで計量した後、これらの計量値を所定の合計重量になるように組み合わせて順次排出する。

　（２－２）フィルム供給ユニット６
　フィルム供給ユニット６は、製袋包装ユニット５の成形機構１３に対してシート状のフィルムを供給するユニットであって、製袋包装ユニット５に隣接して設けられている。また、フィルム供給ユニット６にはフィルムが巻かれたロールがセットされ、このロールからシート状のフィルムが繰り出される。

　（２－３）製袋包装ユニット５
　図２は、製袋包装ユニット５の概略斜視図である。また、図３は、製袋包装ユニット５の概略側面図である。図２及び図３に示すように、製袋包装ユニット５は、成形機構１３と、プルダウンベルト機構１４と、縦シール機構１５と、横シール機構１７とによって構成されている。

　成形機構１３は、シート状で送られてくるフィルムを筒状に成形する。プルダウンベルト機構１４は、筒状となったフィルム（以下、筒状フィルムＦｍとよぶ）を下方に搬送する。縦シール機構１５は、筒状フィルムＦｍの重ね合わせ部分を縦方向にシールする。横シール機構１７は、第１筒状フィルムＦｍａおよび第１筒状フィルムＦｍｂを横方向にシールすることで袋の上下端を封止する。支持フレーム１２は、それらの機構を支える。

　（３）製袋包装ユニット５の詳細構成
　（３－１）成形機構１３
　図４は、フィルムＦを外した状態の製袋包装機１の成形機構１３の斜視図である。また、図５は、フィルムＦを外した状態の製袋包装機１の成形機構１３の側面図である。図４及び図５において、成形機構１３は、ガイド部材１３１と、筒部材１３２と、漏斗部材１３３と、仕切り部材１３４とを有している。

　ガイド部材１３１は、筒部材１３２を取り囲むように配置されている。フィルムロールから繰り出されてきたシート状のフィルムＦは、ガイド部材１３１と筒部材１３２との間を通るときに筒状に成形される。

　筒部材１３２は円筒形であって、上端の開口部には、上方に向って広がる開口を有する漏斗部材１３３の下開口部が連結されている。組合せ計量機２で計量された被包装物は漏斗部材１３３の上開口部から投入され、筒部材１３２内部を通過する。

　仕切り部材１３４は、仕切り部１３４ａとフランジ部１３４ｂとを有している。仕切り部１３４ａは、筒部材１３２および漏斗部材１３３によって形成される筒状の空間を縦割りに仕切るように貫通し、筒部材１３２の下端よりもさらに下方へ延びている。これ以後、仕切り部１３４ａのうち筒部材１３２の下端よりもさらに下方へ延びる部分を「下方仕切り部１３４ａａ」とよぶ。下方仕切り部１３４ａａのうち筒状フィルムＦｍの内側面と対峙する両端の相対距離は、下方になるほど短くなっている。

　また、フランジ部１３４ｂは、下方仕切り部１３４ａａのうち筒状フィルムＦｍの内側面と対峙する両端に形成されている。フランジ部１３４ｂは、仕切り部１３４ａが延びる方向と同方向に延びている。つまり、下方仕切り部１３４ａａを挟む２つのフランジ部１３４ｂの相対距離も、下方になるほど短くなっている。

　フランジ部１３４ｂの幅寸法は、仕切り部１３４ａの厚みよりも大きく、筒部材１３２の直径よりも小さく、筒状フィルムＦｍを内側から支持するための十分な寸法に設定されている。

　なお、成形機構１３のガイド部材１３１及び筒部材１３２は、製造する袋の大きさに応じて取り替えることができる。また、漏斗部材１３３及び仕切り部材１３４は、筒部材１３２に溶接などによって固定されているので、筒部材１３２の取り替えは、漏斗部材１３３及び仕切り部材１３４の取り替えを意味する。

　（３－２）プルダウンベルト機構１４
　プルダウンベルト機構１４は、図３に示すように、筒部材１３２に巻き付いた筒状フィルムＦｍを吸着して下方に連続搬送する機構である。プルダウンベルト機構１４では、吸着機能を有するベルト１４ｃを駆動ローラ１４ａおよび従動ローラ１４ｂによって回して筒状フィルムＦｍを下方に運ぶ。

　また、プルダウンベルト機構１４は、筒状フィルムＦｍを背面側のフランジ部１３４ｂとで挟むことができる位置に設けられている。フランジ部１３４ｂは下方になるほど筒部材１３２の鉛直中心軸に近づくように傾斜しているので、必然的に、プルダウンベルト機構１４のベルト１４ｃもフランジ部１３４ｂの傾きに応じで傾斜している。なお、ベルト１４ｃの傾斜角度は、プルダウンベルト機構１４の姿勢を調整することによって変更可能である。それゆえ、フランジ部１３４ｂとベルト１４ｃとの隙間が開きすぎることもなく、筒状フィルムＦｍのベルト１４ｃに引っ張られる部分はフランジ部１３４ｂに確実にガイドされるので、ベルト１４ｃから離れてしまうような事態は防止される。

　なお、プルダウンベルト機構１４は、駆動ローラ１４ａおよび従動ローラ１４ｂと平行な回転軸１４ｄを有しており、製袋包装機１のオペレータは、プルダウンベルト機構１４を、回転軸１４ｄを中心に回転移動させることによってその姿勢を調整する。

　（３－３）縦シール機構１５
　縦シール機構１５は、図３に示すように、筒状フィルムＦｍの重なり部分およびその重なり部分と対峙する背面部を、一対の縦シールジョー１５１，１５２によって一定の圧力で押しつけながら加熱して縦にシールする機構である。一対の縦シールジョー１５１，１５２は、仕切り部材１３４の下端よりも下方で、且つ、筒状フィルムＦｍを正面側と背面側から挟める位置に設けられている。縦シール機構１５は、図示しないが、一対の縦シールジョー１５１，１５２を近づけたり遠ざけたりするための駆動装置も備えている。

　図６は、一対の縦シールジョー１５１，１５２周辺の平面図である。図６において、一対の縦シールジョー１５１，１５２には、ヒータ６１と切断機構６２とが組み込まれている。ヒータ６１は、一対の縦シールジョー１５１，１５２それぞれの長手方向に沿って内部に２本ずつ挿入されている。ヒータ６１は、供給電力を受けて発熱し、筒状フィルムＦｍに対応するシール温度まで縦シールジョー１５１，１５２を加熱する。

　切断機構６２は、縦シールジョー１５１に設けられており、カッター６２ａとカッター駆動機構６２ｂとを有している。カッター６２ａは、筒状フィルムＦｍをシールするタイミングに合わせて、カッター駆動機構６２ｂによって縦シールジョー１５１に形成されたスライド空間（図示せず）内からもう一方の縦シールジョー１５２の方へ前進させられる。

　カッター駆動機構６２ｂには、カッター６２ａを所定の方向へ往復移動させるため、エアシリンダ（図示せず）が採用されている。それゆえ、縦シール部分の幅方向のほぼ中心位置にカッター６２ａが押し当てられ、縦シール部分が切断される。この結果、筒状フィルムＦｍは第１筒状フィルムＦｍａと第２筒状フィルムＦｍｂに分割される。

　ここで、１つの筒状フィルムＦｍから第１筒状フィルムＦｍａと第２筒状フィルムＦｍｂとが生成されるまでの工程における、各筒状フィルムの断面形状の変化について図７Ａ－図７Ｅを参照しながら説明する。

　図７Ａは、図２のＡ－Ａ線における製袋包装ユニットの断面図である。図７Ａにおいて、筒状フィルムＦｍの断面形状は１つの楕円形であり、互いに対向する内側面が仕切り部材１３４のフランジ部１３４ｂによって支持されている。

　図７Ｂは、図２のＢ－Ｂ線における製袋包装ユニットの断面図である。図７Ｂにおいて、前面側および背面側のフランジ部１３４ｂの相対距離が短くなり、それに伴って、筒状フィルムＦｍの互いに対向する内側面が近接するので、筒状フィルムＦｍの断面形状は８字形状になる。

　図７Ｃは、図２のＣ－Ｃ線における製袋包装ユニットの断面図である。図７Ｃにおいて、筒状フィルムＦｍの互いに対向する内側面は、フランジ部１３４ｂの支持を受けなくなるが、一対の縦シールジョー１５１，１５２によって外側から挟まれるので、筒状フィルムＦｍの断面形状は８字形状を維持する。

　図７Ｄは、図２のＤ－Ｄ線における製袋包装ユニットの断面図である。図７Ｄにおいて、筒状フィルムＦｍは一対の縦シールジョー１５１，１５２によって縦シールされると同時に縦シール部が縦に切断され、第１筒状フィルムＦｍａと第２筒状フィルムＦｍｂとに分割される。第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂそれぞれは、スプレッダー１３５によって、前後方向に広げられ、前後方向の長軸をもつ楕円形となる。

　つまり、スプレッダー１３５は、第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂそれぞれの断面形状を左右方向の長軸をもつ楕円形から、前後方向の長軸をもつ楕円形へ変更する姿勢変更機構である。なお、第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂそれぞれの縦シール部は、切断された直後は直立状態である。

　図７Ｅは、図２のＥ－Ｅ線における製袋包装ユニットの断面図である。図７Ｅにおいて、横シールされる直前の第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂでは、それぞれの縦シール部は倒れつつあり、さらに下流側での第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムへの横シール処理時には完全に倒れ、各筒状フィルムの外側面に接触する。

　（３－４）横シール機構１７
　図２において、横シール機構１７は、第１横シールジョー５１、第２横シールジョー５２及び第３横シールジョー５３を有している。なお、図２正面視における筒状フィルムＦｍの左側に位置する方を第１横シールジョー５１、右側に位置する方を第２横シールジョー５２、中央に位置する方を第３横シールジョーとする。

　図８は第１横シールジョー５１、第２横シールジョー５２、及び第３横シールジョー５３の軌跡の側面図である。図８において、第１横シールジョー５１は軸Ｃ１を中心として、第２横シールジョー５２は軸Ｃ２を中心としてＤ字状に旋回する。第３横シールジョー５３は鉛直軸ＣＯに沿って往復直線移動する。

　第３横シールジョー５３は、第１接触部５３１と第２接触部５３２とを有している。第１接触部５３１は、第３横シールジョーの両端面のうち第１筒状フィルムＦｍａと対峙する端面に位置する。第２接触部５３２は、第３横シールジョーの両端面のうち第２筒状フィルムＦｍｂと対峙する端面に位置する。また、第１横シールジョー５１、第２横シールジョー５２、及び第３横シールジョー５３は内部にヒータを有している。このヒータによって各横シールジョーのシール面が加熱されている。

　第１横シールジョー５１は、Ｄ字状の旋回動作のうちの鉛直降下時に、同じく鉛直下方へ移動する第３横シールジョー５３の第１接触部５３１とともに第１筒状フィルムＦｍａを挟んで互いに押しつけ合ってシールする。

　同様に、第２横シールジョー５２は、Ｄ字状の旋回動作のうちの鉛直降下時に、同じく鉛直下方へ移動する第３横シールジョー５３の第２接触部５３２とともに第２筒状フィルムＦｍｂを挟んで互いに押しつけ合ってシールする。

　図９は、第１横シールジョー５１、第２横シールジョー５２、及び第３横シールジョー５３周辺の平面図である。図９において、第１横シールジョー５１、第２横シールジョー５２及び第３横シールジョー５３には、ヒータ７１が組み込まれている。ヒータ７１は、各横シールジョーの長手方向に沿って内部に挿入されている。ヒータ７１は、供給電力を受けて発熱し、第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂに対応するシール温度まで各横シールジョーを加熱する。

　また、第１横シールジョー５１及び第２横シールジョー５２には、切断機構７２が組み込まれている。切断機構７２は、カッター７２ａとカッター駆動機構７２ｂとを有している。カッター７２ａは、第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂをシールするタイミングに合わせて、カッター駆動機構７２ｂによって第３横シールジョー５３の方へ前進させられる。

　カッター駆動機構７２ｂには、カッター７２ａを所定の方向へ往復移動させるため、エアシリンダ（図示せず）が採用されている。それゆえ、横シール部分のほぼ中心位置にカッター７２ａが押し当てられ、横シール部分が切断される。この結果、２つの袋がシュートコンベア１９（図１参照）に排出される。

　（４）特徴
　（４－１）
　製袋包装機１では、筒部材１３２の内部および筒状フィルムＦｍ内部が仕切り部材１３４によって２つの空間に分割されており、一対の縦シールジョー１５１，１５２が、仕切り部材１３４の下方において筒状フィルムＦｍの中央部分を縦にシールして第１筒状フィルムＦｍａと第２筒状フィルムＦｍｂとを生成する。分割後の各空間は第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂへの被包装物の通路となるので、パイプで被包装物を投入するよりも被包装物が通過できる空間が大きく、被包装物の詰まりが発生しにくい。

　（４－２）
　製袋包装機１では、プルダウンベルト機構１４によって、筒状フィルムＦｍが搬送方向へ引っ張られる。また、フランジ部１３４ｂが、仕切り部１３４ａのうち筒状フィルムＦｍの内側面と対峙する両端に固定され、仕切り部１３４ａが延びる方向と同方向に延びている。また、フランジ部１３４ｂは、筒状フィルムＦｍを内側から支持しており、プルダウンベルト機構１４から遠ざかることを防止している。

　（４－３）
　プルダウンベルト機構１４は、筒状フィルムＦｍを鉛直方向に対して所定角度傾斜した方向に引っ張っている。この傾斜角度は可変であるので、フランジ部１３４ｂの傾きに応じて調整されることによって、フランジ部１３４ｂとベルト１４ｃとの隙間が開きすぎることもなく、筒状フィルムＦｍの引っ張られる部分がベルト１４ｃから離れてしまうような事態は防止される。

　（４－４）
　仕切り部材１３４のうち筒状フィルムＦｍの内側面と対峙する両端の相対距離は、下方になるほど短くなっているので、筒状フィルムＦｍが縦シールされる前に、筒状フィルムＦｍの前面と背面とが徐々に重ね合わされるので、重ね合わせ面が滑らかな平面となり良好なシール面が形成される。

　（４－５）
　製袋包装機１では、横シール機構１７が、第１横シールジョー５１と、第２横シールジョー５２と、両者の間に配置される第３横シールジョー５３とを有している。第１横シールジョー５１と第３横シールジョー５３とが第１筒状フィルムＦｍａを挟み込んでシールするとき、第２横シールジョー５２と第３横シールジョー５３とが第２筒状フィルムＦｍｂを挟み込んでシールする。それゆえ、第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂそれぞれを別個のシール機構でシールするものと比べて、小型化、低コスト化を図ることができる。

　（４－６）
　第３横シールジョー５３は、第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂをシールする際、第１横シールジョー５１および第２横シールジョー５２とともに所定距離だけ第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂの搬送方向へ移動する。さらに第３横シールジョー５３は、第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂをシールした後、搬送方向と反対の方向に所定距離だけ移動する。それゆえ、製袋包装機１では、連続製袋が可能となり、生産性をさらに向上させることができる。

　（４－７）
　製袋包装機１では、スプレッダー１３５が、切断機構６２で切断された後の縦シール部分が第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂそれぞれの中央に位置するように第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂの姿勢を変化させる。また、横シール機構１７は、第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂの姿勢が変化した後、第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂをシールする。その結果、第１筒状フィルムＦｍａの幅方向の中央に縦シール部分が位置し、同じく第２筒状フィルムＦｍｂの幅方向中央に縦シール部分が位置するので、見栄えの良い袋が実現される。

　（５）変形例
　（５－１）第１変形例
　上記実施形態では、プルダウンベルト機構１４と縦シール機構１５とは別個に設けられているが、プルダウンベルト機構１４が縦シール機構１５を、若しくは、縦シール機構１５がプルダウンベルト機構１４を兼ねてもよい。

　図１０は、第１変形例に係る製袋包装機の製袋包装ユニットの概略側面図である。図１０において、縦シール機構１５は、プルダウンベルト機構１４のベルト１４ｃをヒータ（図示せず）で加熱できるように仕様変更されている。２つの縦シール機構１５が、仕切り部材１３４の下端よりも下方で筒状フィルムＦｍを前後から挟んでいる。ヒータで適温まで加熱された２つのベルト１４ｃは互いに筒状フィルムＦｍを押し付けながら加熱し、吸着した状態で下方へ引っ張る。

　なお、第１変形例では、縦シール機構１５に切断機能を持たせず、筒状フィルムＦｍを縦に切断する切断機構１６が縦シール機構１５の下流側に設けられている。

　第１変形例に係る製袋包装機では、縦シール機構とプルダウンベルト機構の両方を備えるよりも小型化、低コスト化を図ることができる。

　（５－２）第２変形例
　上記実施形態では、第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂの断面形状が前後方向の長軸をもつ楕円形となるように、スプレッダー１３５によって前後方向に広げられている。これは、袋の意匠性が重要視される、例えばスナック菓子の製袋包装に適用される。

　しかしながら、意匠性が上記の例ほど重要視されない場合は、わざわざ、第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂの断面形状を前後方向の長軸をもつ楕円形にする必要はない。

　図１１は、第２変形例に係る製袋包装機の製袋包装ユニットの概略側面図である。図１１において、筒状フィルムＦｍは縦シール機構１５で縦シール処理され、且つ、縦シール部が切断され、第１筒状フィルムＦｍａと第２筒状フィルムＦｍｂとに分割されている。

　第１筒状フィルムＦｍａおよび第２筒状フィルムＦｍｂそれぞれは、搬送方向の下流側において、一対のシールジョー５００によって前後から同時に挟まれ、加圧および加熱によってシールされ、さらにシールと同時に切断される。このようにして製造された袋は、３辺がシールされた袋であり、上記実施形態に係る製袋包装機で製造された袋よりも意匠性は劣るが、生産性が高く低コストである。

　以上のように、本発明によれば、被包装物が通過できる空間を広くした製袋包装機を提供することができるので、特に、２製袋包装機に有用である。

１　製袋包装機
１３　成形機構
１４　プルダウンベルト機構
１５　縦シール機構
１７　横シール機構
５１　第１横シールジョー（第１シール部）
５２　第２横シールジョー（第２シール部）
５３　第３横シールジョー（第３シール部）
５３１　第１接触部
５３２　第２接触部
１３１　ガイド部材
１３２　筒部材
１３４　仕切り部材
１３４ａ　仕切り部
１３４ｂ　フランジ部
Ｆｍ　筒状フィルム
Ｆｍａ　第１筒状フィルム
Ｆｍｂ　第２筒状フィルム

　　　特開平８－４８３０１号公報

Claims

　筒状に成形されたフィルム内に被包装物を投下し、シールして製袋する製袋包装機であって、
　筒状に成形された前記フィルムをその搬送方向に沿って縦にシールする縦シール機構と、
　筒状に成形された前記フィルムを前記搬送方向と直交する方向に沿って横にシールする横シール機構と、
　前記縦シール機構の上流側でシート状の前記フィルムを１つの主筒状フィルムに成形する成形機構と、
を備え、
　前記成形機構は、
　筒部材と、
　前記筒部材の周りを囲うように配置され前記筒部材との隙間に前記フィルムを導くガイド部材と、
　前記筒部材の内部空間を２つに仕切る仕切り部材と、
を有し、
　前記縦シール機構は、前記仕切り部材の下方において前記主筒状フィルムの中央部分を縦にシールして第１筒状フィルムと第２筒状フィルムとを生成し、
　前記横シール機構は、前記第１筒状フィルムおよび前記第２筒状フィルムそれぞれを横にシールする、
製袋包装機。
　前記仕切り部材は、前記筒部材から下方へ延びる、
請求項１に記載の製袋包装機。
　前記縦シール機構は、前記主筒状フィルムを前記搬送方向へ引っ張るプルダウン機構を兼ねている、
請求項１又は請求項２に記載の製袋包装機。
　前記主筒状フィルムを前記搬送方向へ引っ張るプルダウン機構をさらに備え、
　前記仕切り部材は、
　前記筒部材から下方へ延びる仕切り部と、
　前記仕切り部のうち前記主筒状フィルムの内側面と対峙する両端に固定され、前記仕切り部が延びる方向と同方向に延びるフランジ部と、
を有し、
　前記フランジ部は、前記プルダウン機構が前記主筒状フィルムを引っ張って搬送する際のガイドとなる、
請求項１又は請求項２に記載の製袋包装機。
　前記主筒状フィルムは、前記プルダウン機構によって鉛直方向に対して所定角度傾斜した方向に引っ張られており、
　前記傾斜角度は、可変である、
請求項３又は請求項４に記載の製袋包装機。
　前記仕切り部材のうち前記主筒状フィルムの内側面と対峙する両端の相対距離は、下方になるほど短くなる、
請求項２から請求項５のいずれか１項に記載の製袋包装機。
　前記横シール機構は、
　第１シール部と、
　第２シール部と、
　前記第１シール部と前記第２シール部との間に配置される第３シール部と、
を有し、
　さらに前記横シール機構は、前記第１シール部と前記第３シール部とが前記第１筒状フィルムを挟み込んでシールするとき、前記第２シール部と前記第３シール部とが前記第２筒状フィルムを挟み込んでシールする、
請求項１から請求項６のいずれか１項に記載の製袋包装機。
　前記第３シール部は、
　前記第１筒状フィルムと接触する第１接触部と、
　前記第２筒状フィルムと接触する第２接触部と、
を有し、
　前記第３シール部の両側の一方に前記第１接触部が位置し、他方に前記第２接触部が位置する、
請求項７に記載の製袋包装機。
　前記第１シール部および前記第２シール部は、前記第３シール部に対して近接と解離とを交互に繰り返して前記第１筒状フィルムおよび前記第２筒状フィルムをシールする、
請求項７又は請求項８に記載の製袋包装機。
　前記第３シール部は、前記第１筒状フィルムおよび前記第２筒状フィルムをシールする際、前記第１シール部および前記第２シール部とともに所定距離だけ前記第１筒状フィルムおよび前記第２筒状フィルムの搬送方向へ移動し、
　さらに第３シール部は、前記第１筒状フィルムおよび前記第２筒状フィルムをシールした後、前記搬送方向と反対の方向に前記所定距離だけ移動する、
請求項７から請求項９のいずれか１項に記載の製袋包装機。
　前記横シール機構が前記第１筒状フィルムおよび前記第２筒状フィルムをシールする前に前記縦シール機構による縦シール部分の中央を切断する切断機構と、
　前記切断機構で切断された後の前記縦シール部分が前記第１筒状フィルムおよび前記第２筒状フィルムそれぞれの中央に位置するように前記第１筒状フィルムおよび前記第２筒状フィルムの姿勢を変化させる姿勢変更機構と、
をさらに備え、
　前記横シール機構は、前記第１筒状フィルムおよび前記第２筒状フィルムの姿勢が変化した後、前記第１筒状フィルムおよび前記第２筒状フィルムをシールする、
請求項７から請求項１０のいずれか１項に記載の製袋包装機。