WO2012105198A1 - 電動自転車 - Google Patents

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Abstract

惰性走行状態でペダルを漕ぎ出してモータによる車輪の回転駆動が開始されたときに衝撃が発生することを抑制できる電動自転車を提供する。ペダル11に与えられる踏力は、センサー12によって検出される。クラッチ22は、モータ3のロータ29で回転される出力回転部51の回転速度が前輪5の回転速度まで上昇すると、つながって出力回転部51から前輪5に補助駆動力を伝達する。センサー12が所定の大きさ以上の踏力を検出した場合には、出力回転部51の回転速度が前輪5の回転速度以上であれば、制御部75は、所定の第1加速度以上で出力回転部51を回転させる。一方、出力回転部51の回転速度が前輪5の回転速度未満の惰性走行状態であれば、制御部75は、少なくともクラッチ22がつながるときには、第1加速度よりも小さい第2加速度で出力回転部51を回転させる。これにより、出力回転部51から前輪5に補助駆動力が滑らかに伝達される。

Description

電動自転車
 この発明は、電動自転車に関する。
 前輪または後輪のハブにモータが内蔵された電動自転車が知られている(特許文献1参照)。
 特許文献1に記載の電動自転車では、前輪のハブにモータが内蔵されている。このモータでは、ステータが自転車のフロントフォークに固定されていて、ロータで回転される出力回転部がワンウェイクラッチを介して前輪に連結されている。
 坂道等、乗り手にとって人力でペダルを漕いで進むには負担が大きい路面では、モータが、乗り手がペダルを漕ぐ強さ(トルク)に応じた駆動力を発生して、ロータを回転させる。ロータで回転される出力回転部の回転速度(換言すれば、角速度)が前輪(モータが取り付けられた車輪)の回転速度を超えると、ワンウェイクラッチがつながって、出力回転部の回転力がワンウェイクラッチを介して前輪に伝達される。これにより、前輪がモータの駆動力にアシストされることで力強く回転するので、坂道等において乗り手がペダルを漕ぐ負担を低減することができる。
特開2009-12627号公報
 自転車の走行スピードにある程度の勢いがつくと、平坦な道等では、乗り手がペダルを漕がなくても、自転車は、惰性により、ほぼ一定のスピードで進む。このような惰性走行状態では、乗り手がペダルを漕がないので、モータの駆動(ロータおよび出力回転部の回転)は停止されている。
 惰性走行状態において、乗り手が走行スピードを上げたい等の理由からペダルを漕ぎ出す場合がある。この場合、ペダルが漕ぎ出されるのに応じて、モータの駆動が開始されてロータが回転し始め、出力回転部の回転速度が前輪の回転速度を超えると、ワンウェイクラッチがつながって、モータによる前輪の回転駆動(アシスト駆動)が開始される。
 惰性走行状態では車輪の回転速度がほぼ一定なので、車輪の回転速度にほとんど変化はなく、車輪の角加速度は、零に近い。一方、惰性走行状態でモータの駆動が開始されてから、ロータで回転される出力回転部の回転速度が前輪の回転速度を超えるまでの間、出力回転部の回転速度(角速度)は、大きな加速度(角加速度)で比較的急激に上昇する。そのため、出力回転部の回転速度が前輪の回転速度を超えてワンウェイクラッチがつながって出力回転部の回転力が車輪に伝達された時、電動自転車では、出力回転部の角加速度と車輪の角加速度との差に起因した衝撃が発生し得る。これにより、乗り心地の向上を図ることが困難になるとともに、衝撃によって電動自転車の部品(特に、クラッチ等)が過度に摩耗する虞がある。
 この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、惰性走行状態でペダルを漕ぎ出してモータによる車輪の回転駆動が開始されたときに衝撃が発生することを抑制できる電動自転車を提供することを目的とする。
 請求項1記載の発明は、ペダルを人力回転することにより生じる駆動力をモータによる補助駆動力でアシストする電動自転車であって、前記ペダルに与えられる踏力を検出する踏力検出手段と、ロータを有し、前記踏力検出手段が所定の大きさ以上の踏力を検出した場合には、前記ロータおよびこのロータにより回転される出力回転部を回転させて車輪に前記補助駆動力を発生するモータと、前記ロータにより回転される出力回転部の回転速度が前記車輪の回転速度未満のときには切れていて前記出力回転部と前記車輪との間の力の伝達を遮断し、前記出力回転部の回転速度が前記車輪の回転速度まで上昇すると、つながって前記出力回転部から前記車輪に前記補助駆動力を伝達するクラッチと、前記車輪の回転速度を検出する車輪速度検出手段と、前記出力回転部または前記出力回転部に対応するロータなどの回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記踏力検出手段が前記所定の大きさ以上の踏力を検出した場合には、前記車輪速度検出手段および回転速度検出手段の検出値に基づいて、前記出力回転部の回転速度が前記車輪の回転速度以上であれば、所定の第1加速度以上で前記出力回転部を回転させ、前記出力回転部の回転速度が前記車輪の回転速度未満であれば、少なくとも前記クラッチがつながるときには、前記第1加速度よりも小さい第2加速度で前記出力回転部を回転させる回転制御手段とを有することを特徴とする、電動自転車である。
 請求項2記載の発明は、前記回転制御手段は、前記踏力検出手段が前記所定の大きさ以上の踏力を検出した場合において前記出力回転部の回転速度が前記車輪の回転速度よりも所定速度以上低ければ、前記出力回転部の回転速度と前記車輪の回転速度との速度差が前記所定速度未満になるまで、前記第2加速度より大きい第3加速度で前記出力回転部を回転させることを特徴とする、請求項1記載の電動自転車である。
 請求項1記載の発明によれば、電動自転車では、ペダルを人力回転することにより生じる駆動力が、モータによる補助駆動力でアシストされる。
 ペダルに与えられる踏力は、踏力検出手段によって検出される。モータは、ロータを有し、踏力検出手段が所定の大きさ以上の踏力を検出した場合には、ロータおよびこのロータにより回転される出力回転部を回転させて車輪に補助駆動力を発生する。
 そして、電動自転車において、クラッチは、出力回転部の回転速度が車輪の回転速度未満のときには切れていて出力回転部と車輪との間の力の伝達を遮断し、出力回転部の回転速度が車輪の回転速度まで上昇すると、つながって出力回転部から車輪に補助駆動力を伝達する。
 また、車輪速度検出手段が車輪の回転速度を検出し、回転速度検出手段が出力回転部の回転速度を検出する。
 ここで、踏力検出手段が所定の大きさ以上の踏力を検出した場合には、回転制御手段が、車輪速度検出手段および回転速度検出手段の検出値に基づいて、出力回転部の回転速度が車輪の回転速度以上であれば、所定の第1加速度以上で出力回転部を回転させる。出力回転部の回転速度が車輪の回転速度以上になる状態として、既に補助駆動力が発生している通常(アシスト)走行状態、または、出力回転部および車輪の回転速度がいずれも零の停止状態が想定される。
 一方、出力回転部の回転速度が車輪の回転速度未満であれば、電動自転車は、今までペダルを漕ぐことなく惰性で走行していた惰性走行状態においてペダルを漕ぎ出した状況にある。この場合、回転制御手段は、少なくともクラッチがつながるときには、第1加速度よりも小さい第2加速度でロータを回転させる。これにより、クラッチがつながるときには、第1加速度の場合に比べて出力回転部の回転速度が緩やかに上昇して車輪の回転速度まで到達するので、出力回転部から車輪に補助駆動力が滑らかに伝達される。
 その結果、惰性走行状態でペダルを漕ぎ出してモータによる車輪の回転駆動が開始されたときに衝撃が発生することを抑制できる。
 請求項2記載の発明によれば、回転制御手段は、踏力検出手段が所定の大きさ以上の踏力を検出した場合において出力回転部の回転速度が車輪の回転速度よりも所定速度以上低ければ、出力回転部の回転速度と車輪の回転速度との速度差が所定速度未満になるまで、第2加速度より大きい第3加速度で出力回転部を回転させる。
 これにより、出力回転部の回転速度と車輪の回転速度との速度差が、第2加速度の場合よりも早いタイミングで所定速度未満になるので、その分、出力回転部の回転速度が車輪の回転速度まで上昇する(クラッチがつながる)のに要する時間を短縮できる。その結果、出力回転部から車輪への補助駆動力の伝達(補助駆動力によるアシスト走行)を早いタイミングで開始できる。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動自転車1の右側面図である。 図2は、ハブユニット4の正断面図である。 図3は、電動自転車1の制御回路ブロック図である。 図4は、電動自転車1において行われる制御動作の一例を示すフローチャートである。 図5は、惰性走行状態で出力回転部の回転が開始されたときにおける出力回転部の回転速度の変化を説明するためのグラフである。 図6は、電動自転車1において行われる制御動作の変形例を示すフローチャートである。 図7は、惰性走行状態で出力回転部の回転が開始されたときにおける変形例での出力回転部の回転速度の変化を説明するためのグラフである。
 以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
 図1は、この発明の一実施形態に係る電動自転車1の右側面図である。
 なお、以下では、電動自転車1を正面側(図1における左側)から見たときを基準として、電動自転車1の方向を規定する。そのため、図1では、紙面左側が前側で、紙面右側が後側で、紙面手前側が右側で、紙面奥側が左側である。
 図1を参照して、電動自転車1では、フロントフォーク2の先端(下端)に、モータ3を内蔵したハブユニット4が取り付けられていて、前側の車輪(前輪)5のリム6とハブユニット4とをスポーク7でつないでいる。また、電動自転車1では、シートポスト8と後輪9との間にバッテリー10が搭載されている。そして、電動自転車1では、ペダル11を踏み込む力(踏力)が作用する位置に、ペダル11に与えられる踏力を検出するセンサー12(踏力検出手段)が設けられていて、センサー12が、踏力が所定以上であることを検出すると、バッテリー10からハブユニット4のモータ3に通電がなされ、モータ3が前輪5に駆動力(「補助駆動力」という)を発生する。この補助駆動力によって前輪5が回転されることによって、小さい踏力でも電動自転車1を前進させることができる。つまり、この電動自転車1では、ペダル11を人力回転することにより生じる駆動力が、モータ3による補助駆動力でアシストされる。
 図2は、ハブユニット4の正断面図である。
 図2を参照して、ハブユニット4は、その外郭をなすハブケーシング20と、前述したモータ3と、減速機構21と、クラッチ22とを含んでいる。
 ハブケーシング20は、左右方向に延びる中心軸を有する中空円筒状である。ハブケーシング20の外周面において、左右方向に間隔を隔て、かつ、周方向に間隔を隔てた複数の位置に、ハブケーシング20から径方向外側へ突出した突出部23が一体的に設けられている。各突出部23には、貫通穴24が形成されていて、貫通穴24にスポーク7(図1参照)が係止される。ハブケーシング20は、右側の突出部23の位置において、左右に分割可能であり、ハブケーシング20の左側部分と右側部分とは、ねじ25によって組み付けることができる。ハブケーシング20の左右の側壁は、円板形状であり、それぞれの円中心位置には、これらの側壁を左右に貫通する挿通穴26が形成されている。
 モータ3は、ハブケーシング20内において、左寄りの位置に配置されている。モータ3は、その外郭をなすモータケーシング27と、ステータ28と、ロータ29とを含んでいる。モータケーシング27は、左右方向に延びる中心軸を有する中空円筒状である。モータケーシング27では、その左端部27Aが縮径されていて、ハブケーシング20の左側壁の挿通穴26に対して右側から挿通されている。モータケーシング27の左端部27Aと、ハブケーシング20の左側壁において挿通穴26を縁取る部分との間には、環状の軸受31が介在されている。そのため、ハブケーシング20とモータケーシング27とは相対回転可能に連結されている。モータケーシング27の左端部27Aには、左端部27Aの円中心位置から左外側へ突出する支持軸32が一体的に設けられている。支持軸32の右端面は、モータケーシング27の内部に臨んでいて、この右端面には、左側へ窪む凹部33が形成されている。凹部33には、環状の軸受34が嵌め込まれている。モータケーシング27の右側壁は、円板形状であり、その円中心位置には、この右側壁を左右に貫通する貫通穴35が形成されている。貫通穴35には、環状の軸受36が嵌め込まれている。そして、この右側壁において貫通穴35よりの径方向外側の位置には、右方向外側へ突出する軸37が周方向に等間隔を隔てて3つ設けられている。
 ステータ28は、左右方向に延びる中心軸を有する環状であり、モータケーシング27の内部に収容されている。ステータ28は、ねじ38によってモータケーシング27に固定されている。ステータ28の中空部分には、ロータ29がステータ28と同心状に配置されている。ロータ29では、ステータ28の円中心位置に一致する位置に、左右両側へ突出する支持軸39が一体的に設けられている。支持軸39は、モータケーシング27の右側壁の貫通穴35の軸受36の中空部分と、モータケーシング27の左端部27A側の支持軸32の軸受34の中空部分とに挿通されている。これにより、ロータ29は、軸受36および軸受34を介してモータケーシング27によって回転可能に支持されている。支持軸39の右端部は、モータケーシング27の右側壁から右外側へはみ出ていて、その外周面には、ギヤ歯40が形成されている。
 減速機構21は、ハブケーシング20内において、モータ3の右隣に配置されている。減速機構21は、3つの歯車45と、回転盤46と、ホルダ44とを含んでいる。なお、図2では、歯車45が1つだけ図示されている。
 各歯車45は、左右に延びる中心軸を有する円筒状であって、その円中心部分に、モータケーシング27の右側壁におけるいずれかの軸37が挿通されていて、各歯車45は、対応する軸37によって回転可能に支持されている。各歯車45は、左側の大径部45Aと、大径部45Aより右側において大径部45Aよりも縮径された小径部45Bとを一体的に有している。大径部45Aおよび小径部45Bのそれぞれの外周面には、ギヤ歯47が形成されている。各歯車45の大径部45Aのギヤ歯47は、ロータ29の支持軸39の右端部のギヤ歯40に噛み合っている。
 回転盤46は、各歯車45の右隣に配置されている。回転盤46は、左右方向から見て円形状であり、その外側周縁部は、全周に亘って左側へ折り曲げられており、この折り曲げられた部分の内周面には、ギヤ歯48が形成されている。ギヤ歯48は、各歯車45の小径部45Bのギヤ歯47に噛み合っている。そのため、支持軸39のギヤ歯40を太陽歯車とし、3つの歯車45を遊星歯車とする遊星歯車機構が構成されている。
 ホルダ44は、回転盤46よりも小径の円板形状であり、3つの歯車45と回転盤46とに左右から挟まれた位置に、歯車45および回転盤46と非接触の状態で、配置されている。ホルダ44は、モータケーシング27の右側壁に対して3つの歯車45を挟んだ状態で右側から対向配置されており、当該右側壁の各軸37の右端部を支持している。ホルダ44は、ねじ49によってモータケーシング27の右側壁に固定されている。ホルダ44の円中心位置には、左右に延びる支持軸50が挿通されていて、ホルダ44に固定されている。支持軸50は、ホルダ44から右外側へ突出している。
 クラッチ22は、ハブケーシング20内において、減速機構21の右隣かつ、ハブケーシング20の右側壁の左隣に配置されている。クラッチ22は、いわゆるワンウェイクラッチであり、モータ3のロータ29により減速機構21を介して回転される出力回転部として機能する第1回転盤51と、第2回転盤52とを含んでいる。
 出力回転部としての第1回転盤51は、左右方向に延びる中心軸を有する円環状であり、その外周部分が、ねじ53によって減速機構21の回転盤46に固定されている。第1回転盤51の内周部分は、右側へ突出していて、当該突出した内周部分の外周面には、全周に亘って多数のラチェット爪54が設けられている。各ラチェット爪54は、第1回転盤51の周方向における一方向(詳しくは、前輪5の回転方向に一致する方向)へ向かいつつ、径方向外側へ弾性的に突出している。第1回転盤51の中空部分には、環状の軸受55が嵌め込まれていて、軸受55の中空部分には、ホルダ44の支持軸50が左から挿通されている。支持軸50は、軸受55を介して、第1回転盤51を回転可能に支持している。
 第2回転盤52は、左右方向に延びる中心軸を有する円環状であり、その外周部分が、ねじ59によってハブケーシング20の右側壁に固定されている。第2回転盤52の内周面には、全周に亘って多数のラチェット溝58が形成されている。各ラチェット溝58は、第2回転盤52の周方向における一方向(詳しくは、前輪5の回転方向に一致する方向)へ向かいつつ、径方向外側へ向かって窪んでいる。
 ここで、ハブケーシング20の右側壁の挿通穴26には、環状の軸受56が嵌め込まれていて、軸受56の中空部分には支持軸50が左から挿通されている。支持軸50は、軸受56を介して、ハブケーシング20および第2回転盤52を回転可能に支持している。支持軸50の右端部は、ハブケーシング20の右側壁から右外側へはみ出ている。
 第1回転盤51のラチェット爪54は、第2回転盤52のラチェット溝58と左右方向で同じ位置にあり、ラチェット溝58に対して径方向内側に位置にしている。右側面視において、第1回転盤51および第2回転盤52が、反時計回り(前輪5の回転方向)に回転している場合において、出力回転部としての第1回転盤51の回転速度が第2回転盤52の回転速度を上回ると、ラチェット爪54がラチェット溝58に食い込んで第1回転盤51および第2回転盤52が一体化される。この状態が、クラッチ22がつながった状態である。
 一方、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度が第2回転盤52の回転速度を下回ると、ラチェット爪54がラチェット溝58から外れて第1回転盤51および第2回転盤52が分離される。この状態が、クラッチ22が切れた状態である。第1回転盤51および第2回転盤52が回転中にクラッチ22が切れた状態では、ラチェット爪54が弾性的に第1回転盤51の径方向内側へ引っ込むことから各ラチェット溝58に対して回転方向において引っ掛からないので、第1回転盤51と第2回転盤52とは、引っ掛からずに相対回転できる。
 このようなハブユニット4では、モータケーシング27側の支持軸32,50がフロントフォーク2(図2参照)の先端に固定されている。そして、ハブケーシング20の外周面の各突出部23の貫通穴24に前輪5のスポーク7(図2参照)が係止されている。そのため、ハブユニット4では、少なくとも、モータケーシング27およびステータ28がフロントフォーク2に固定されていて、ハブケーシング20および第2回転盤52が前輪5に固定されている。そのため、前輪5の回転速度は、ハブケーシング20および第2回転盤52の回転速度と同じである。
 そして、モータ3が、配線57を介してバッテリー10(図1参照)から電力を受けると、ロータ29を右側面視で前輪5と同心状に時計回りに回転させて、前述した補助駆動力を発生する。この補助駆動力は、ロータ29の支持軸39から、減速機構21の各歯車45を介して回転盤46に伝達され、回転盤46が、クラッチ22の第1回転盤(出力回転部)51を伴って、右側面視で反時計回りに回転する。
 減速機構21が存在することにより、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度は、ロータ29の回転速度よりも低くなっているが、減速機構21が存在せずに、ロータ29と第1回転盤51とが直接つながっている構成も考えられる。なお、そのような構成の場合には、出力回転部である第1回転盤51の回転速度がロータ29の回転速度と同じである。また、この実施形態では、減速機構21が存在することにより、出力回転部である第1回転盤51の回転方向とロータ29の回転方向とが逆になっているが、ロータ29と第1回転盤51とを直接つなげる場合には、第1回転盤51およびロータ29の回転方向は、同じ(右側面視で反時計回りの方向)である。そのため、第1回転盤51の回転速度がロータ29の回転速度に比例するのに関して、第1回転盤51およびロータ29のそれぞれの回転方向は考慮しない。
 ここで、クラッチ22では、第1回転盤51の回転速度が第2回転盤52(前輪5)の回転速度と同じ(ともに零の場合もある)か、第2回転盤52の回転速度以上の場合には、第1回転盤51と第2回転盤52とが共回りすることで、クラッチ22がつながる。すると、第2回転盤52が固定されたハブケーシング20が、第1回転盤51と同じ方向(右側面視で反時計回りの方向)へ回転し、前輪5(図1参照)を同じ方向へ回転させる。
 一方、第1回転盤51の回転速度が第2回転盤52(前輪5)の回転速度未満になれば、クラッチ22は切れる。
 つまり、クラッチ22は、出力回転部である第1回転盤51の回転速度が前輪5(第2回転盤52)の回転速度未満のときには切れていて第1回転盤51と前輪5との間の力の伝達を遮断し、第1回転盤51の回転速度が前輪5の回転速度まで上昇すると、つながって第1回転盤51から前輪5に補助駆動力を伝達する。なお、クラッチ22についての詳細は、前述した特許文献1(特開2009-12627号公報)に開示されている。
 ここで、図1を参照して、電動自転車1のハンドル60には、手元操作部61が取り付けられている。ユーザは、手元操作部61を操作することによって、平坦面を走行するときのモードや、坂道を走行するときのモード等の複数の走行モードに応じて、モータ3の補助駆動力の大きさや出力特性等を設定することができる。
 図3は、電動自転車1の制御回路ブロック図である。
 図3を参照して、手元操作部61には、電源スイッチ62、モード設定スイッチ63、ライト点灯スイッチ64、ブレーキ検出部65、車輪回転情報部66(車輪速度検出手段)、バッテリー残量表示部67およびモード表示部68が設けられている。
 電源スイッチ62は、電動自転車1の電源をON/OFFするためのスイッチである。モード設定スイッチ63は、前述した走行モードを設定するためのスイッチである。ライト点灯スイッチ64は、ライト69(図1参照)を点灯または消灯するためのスイッチである。ブレーキ検出部65は、ハンドル60に取り付けられたブレーキレバー70(図1参照)が操作されてブレーキ(図示せず)が作動中であるか否かを検出する。ブレーキが作動中であるときには、手元操作部61の表示ランプ(図示せず)を点灯させるなどで、その旨を報知してもよい。車輪回転情報部66は、前輪5(換言すれば、前述した第2回転盤52およびハブケーシング20)の回転速度を検出する部分である。厳密には、車輪回転情報部66において、実際に前輪5の回転速度を検出する部分は、前輪5の近傍に取り付けられている。バッテリー残量表示部67は、バッテリー10の残量を表示するものである。モード表示部68は、現在の走行モードを表示する。
 また、電動自転車1には、マイクロコンピュータ等で構成された制御部75(回転制御手段)が備えられている。電動自転車1において、制御部75には、手元操作部61(手元操作部61内の車輪回転情報部66等の各部品)、速度検出部76(回転速度検出手段)、前述したセンサー12、バッテリー10およびモータ3が電気的に接続されている。バッテリー10およびモータ3は、充放電回路78を介して制御部75に接続されている。
 速度検出部(回転速度検出手段)76は、モータ3のロータ29の回転速度を検出し、この値および減速機構21の減速比に基づいて第1回転盤51の回転速度を算出する。制御部75の制御により、バッテリー10の電力が充放電回路78を介してモータ3に供給される。なお、ロータ29の回転速度を検出する代わりに、第1回転盤51の回転速度を直接検出したり、ロータ29から第1回転盤51への力の伝達経路にある回転部分の速度から第1回転盤51の回転速度を算出したりしてもよい。
 図4は、電動自転車1において行われる制御動作の一例を示すフローチャートである。図5は、惰性走行状態でロータおよび第1回転盤(出力回転部)51の回転が開始されたときにおける第1回転盤(出力回転部)51の回転速度の変化を説明するためのグラフである。
 図4を参照して、制御部75は、車輪回転情報部66および速度検出部76(図3参照)のそれぞれの検出結果に基づいて、前輪5(車輪)の回転速度が第1回転盤(出力回転部)51の回転速度より上か否かを監視している(ステップS1)。車輪の回転速度が第1回転盤(出力回転部)51の回転速度より上である状態(ステップS1でYES)とは、一般的には、電動自転車1の進行速度にある程度勢いがあって、ペダル11(図1参照)を力強く漕がなくても電動自転車1が惰性で走行している状態(惰性走行状態)である。逆に、車輪5の回転速度が第1回転盤(出力回転部)51の回転速度より上でない状態(ステップS1でNO)とは、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度が前輪5の回転速度以上であって既に補助駆動力が発生している通常のアシスト走行状態、または、第1回転盤(出力回転部)51および前輪5の回転速度がいずれも零の停止状態が想定される。つまり、制御部75は、ステップS1において、電動自転車1が惰性走行状態にあるか否かを判断する。なお、前述したクラッチ22(図2参照)は、アシスト走行状態および停止状態では既につながっていて、惰性走行状態ではつながっていない(切れている)。
 なお、回転速度の代わりに、前輪5および第1回転盤(出力回転部)51の角速度や回転数を用いることができ、また、前輪5および第1回転盤(出力回転部)51のそれぞれの回転速度を電動自転車1の進行速度に換算した値を用いることもできる。その場合、車輪回転情報部66(図3参照)は、前輪5(換言すれば、前述した第2回転盤52)についての回転速度、角速度、回転数、および、進行速度への換算値の中から選んだものを検出する。そして、速度検出部76(図3参照)は、第1回転盤(出力回転部)51(減速機構21が存在しない場合には、ロータ29)についての回転速度、角速度、回転数、および、進行速度への換算値の中から選んだものを検出する。
 アシスト走行状態または停止状態にある場合(ステップS1でNO)、制御部75は、ユーザ(乗り手)によるペダル11(図1参照)の踏力(入力トルク)についてのセンサー12(図3参照)による検出結果を確認する(ステップS2)。補助駆動力が必要な路面を走行する場合、ユーザは、所定の閾値(たとえば、14N・m)以上の踏力でペダル11を漕ぐ。
 入力トルクが、補助駆動力が必要となる前記所定の閾値未満の場合(ステップS2でNO)、補助駆動力が不要なので、制御部75は、ロータ29および第1回転盤51を回転させない(ステップS3)。
 入力トルクが前記所定の閾値以上の場合(ステップS2でYES)、補助駆動力が必要なので、制御部75は、第1回転盤51の回転速度についての加速度(回転速度の上昇率)を通常(大)に設定する(ステップS4)。ここでの大(通常)の加速度は、第1加速度とされ、回転速度の代わりに進行速度への換算値を用いる場合には、たとえば、1.4m/sである。そして、制御部75は、設定された(第1)加速度で第1回転盤51を回転させる(ステップS5)。
 その結果、ロータ29の回転速度は、図5の破線で示す直線状の軌跡に沿って上昇し、この(第1)加速度に応じた補助駆動力が発生する。また、既にクラッチ22(図2参照)がつながっているので、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度が上昇するのと同時に、補助駆動力が前輪5に与えられ、前述したアシスト走行が実施される。なお、第1加速度は、一定でなく、ステップS4で最初に設定された値(設定当初の第1加速度)を下回らない範囲で変化してもよく、その場合、第1回転盤51の回転速度を急激に上昇させることができる。
 このように、センサー12が所定の大きさ(前述した閾値)以上の踏力を検出した場合であって、車輪回転情報部66および速度検出部76(図3参照)の検出値に基づいて、このように第1回転盤51の回転速度が前輪5の回転速度以上であれば、制御部75が、所定の第1加速度以上で第1回転盤51を回転させて補助駆動力を発生させる。
 一方、図4を参照して、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度が前輪5の回転速度未満の惰性走行状態にある場合(ステップS1でYES)、制御部75は、前記入力トルクについてのセンサー12による検出結果を確認する(ステップS6)。入力トルクが前記所定の閾値未満の場合(ステップS6でNO)、補助駆動力が不要なので、制御部75は、ロータ29および第1回転盤51を回転させない(ステップS7)。
 入力トルクが前記所定の閾値以上である場合(ステップS6でYES)、補助駆動力が必要だが、制御部75は、惰性走行状態では、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度についての加速度を通常の半分以下(小)に設定する(ステップS8)。ここでの(小)の加速度は、第2加速度とされ、回転速度の代わりに進行速度への換算値を用いる場合には、たとえば、0.6m/sである。そして、制御部75は、設定された第2加速度で第1回転盤(出力回転部)51を回転させる(ステップS5)。
 その結果、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度は、図5の1点鎖線で示す直線状の軌跡に沿って、通常の第1加速度の場合(破線の軌跡)よりも緩やかに上昇する。図5において横に水平に延びる実線は、惰性走行状態における車輪の回転速度であり、惰性走行状態において、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度が第2加速度で上昇して車輪(前輪5)の回転速度を上回れば、前述したクラッチ22(図2参照)がつながって、補助駆動力が前輪5に伝達されてアシスト走行が開始される。
 このように、惰性走行状態でペダル11が漕ぎ出された場合、制御部75は、少なくともクラッチ22がつながるときには、第1加速度よりも小さい第2加速度で第1回転盤(出力回転部)51を回転させる。これにより、クラッチ22がつながるときには、第1加速度の場合に比べて第1回転盤(出力回転部)51の回転速度が緩やかに上昇して前輪5の回転速度まで到達するので、ロータ29から第1回転盤(出力回転部)51を介して前輪5に補助駆動力が滑らかに伝達される。その結果、惰性走行状態でペダル11を漕ぎ出してモータ3による前輪5の回転駆動が開始されたときに衝撃が発生することを抑制できる。
 図6は、電動自転車1において行われる制御動作の変形例を示すフローチャートである。図7は、惰性走行状態でロータおよび第1回転盤の回転が開始されたときにおける変形例での第1回転盤(出力回転部)51の回転速度の変化を説明するためのグラフである。
 図6を参照して、制御部75は、前述した図4のステップS1の場合と同様に、前輪5(車輪)の回転速度が第1回転盤(出力回転部)51の回転速度より上か否かを監視している(ステップS11)。車輪の回転速度が第1回転盤(出力回転部)51の回転速度より上である状態(ステップS11でYES)とは、前述した惰性走行状態であり、車輪の回転速度が第1回転盤(出力回転部)51の回転速度より上でない状態(ステップS11でNO)とは、前述したアシスト走行状態または停止状態である。つまり、制御部75は、ステップS11において、電動自転車1が惰性走行状態にあるか否かを判断する。なお、前述したクラッチ22(図2参照)は、アシスト走行状態および停止状態では既につながっていて、惰性走行状態ではつながっていない(切れている)。
 アシスト走行状態または停止状態にある場合(ステップS11でNO)、制御部75は、ユーザによるペダル11の踏力(入力トルク)についてのセンサー12による検出結果を確認する(ステップS12)。入力トルクが、前述した所定の閾値未満の場合(ステップS12でNO)、補助駆動力が不要なので、制御部75は、第1回転盤(出力回転部)51を回転させない(ステップS13)。
 入力トルクが前記所定の閾値以上の場合(ステップS12でYES)、補助駆動力が必要なので、制御部75は、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度についての加速度を通常(大)、つまり、前述した第1加速度に設定する(ステップS14)。そして、制御部75は、設定された(第1)加速度でロータ29を回転させる(ステップS15)。その結果、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度が上昇する(図5の破線で示す軌跡を参照)と同時に、アシスト走行が実施される。
 一方、惰性走行状態にある場合(ステップS11でYES)、制御部75は、前記入力トルクについてのセンサー12による検出結果を確認する(ステップS16)。入力トルクが前記所定の閾値未満の場合(ステップS16でNO)、補助駆動力が不要なので、制御部75は、ロータ29および第1回転盤(出力回転部)51を回転させない(ステップS17)。入力トルクが前記所定の閾値以上の場合(ステップS16でYES)、制御部75は、車輪(前輪5)と第1回転盤(出力回転部)51との回転速度の差が所定速度以上あるか否かを確認する(ステップS18)。
 ここでの所定速度とは、車輪(前輪5)および第1回転盤(出力回転部)51についての回転速度で定義してもよいし、角速度で定義してもよいし、それぞれの回転速度を電動自転車1の進行速度に換算した場合には、換算後の値(進行速度)で定義してもよい。進行速度で定義すると、ここでの所定速度は、経験上、たとえば、4km/hである。この所定速度が、4km/hより高い場合には、惰性走行状態でのアシスト走行の開始が遅くなる。一方、所定速度が4km/hより低い場合には、時間不足により、以降の処理(ステップS19,S15の処理)を行うことが困難になる。
 そして、車輪と第1回転盤(出力回転部)51とに当該所定速度以上の速度差があれば(ステップS18でYES)、制御部75は、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度についての加速度を通常(大)に設定する(ステップS14)。ここでの加速度は、第3加速度とされる。第3加速度は、少なくとも、前述した第2加速度より大きければよい。そのため、第3加速度は、第2加速度より大きければ、第1加速度以上であっても未満であってもよい。そして、制御部75は、設定された第3加速度でロータ29を回転させる(ステップS15)。その結果、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度は、図7の破線で示す直線の軌跡に沿って急上昇する。
 惰性走行状態において、車輪と第1回転盤(出力回転部)51とに前記所定速度以上の速度差がなければ(ステップS18でNO)、制御部75は、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度についての加速度を通常の半分以下(小)、つまり前述した第2加速度に設定する(ステップS19)。そして、制御部75は、設定された第2加速度で第1回転盤(出力回転部)51を回転させる(ステップS15)。
 その結果、図7を参照して、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度は、車輪と第1回転盤(出力回転部)51との速度差が当該所定速度未満になるまでは、第3加速度で比較的急激に上昇し(破線の軌跡を参照)、この速度差が当該所定速度未満になると、今度は、1点鎖線で示す軌跡に沿って、今までよりも緩やかに上昇する。図7において横に水平に延びる実線は、惰性走行状態における車輪(前輪5)の回転速度であり、惰性走行状態において、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度が第2加速度で上昇して車輪(前輪5)の回転速度を上回れば、前述したクラッチ22(図2参照)がつながって、補助駆動力が前輪5に伝達されてアシスト走行が開始される。
 このように、惰性走行状態でペダル11が漕ぎ出されてセンサー12が所定の大きさ(前述した閾値)以上の踏力を検出した場合であって、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度が前輪5の回転速度よりも前記所定速度以上低ければ(ステップS18でYES)、制御部75は、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度と前輪5の回転速度との速度差が当該所定速度未満になるまで、第2加速度より大きい第3加速度で第1回転盤(出力回転部)51を回転させる。
 これにより、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度と前輪5の回転速度との速度差が、第2加速度の場合よりも早いタイミングで所定速度未満になるので、その分、第1回転盤(出力回転部)51の回転速度が前輪5の回転速度まで上昇する(クラッチ22がつながる)のに要する時間を短縮できる。その結果、第1回転盤(出力回転部)51から前輪5への補助駆動力の伝達(補助駆動力によるアシスト走行)を早いタイミングで開始できる。
 なお、図4の処理と、図6の処理との違いは、ステップS18の有無だけである。そのため、図6の場合でも、制御部75は、少なくともクラッチ22がつながるときには、第1加速度よりも小さい第2加速度で第1回転盤(出力回転部)51を回転させる(ステップS19)。これにより、クラッチ22がつながるときには、第1加速度および第3加速度の場合に比べて第1回転盤(出力回転部)51の回転速度が緩やかに上昇して前輪5の回転速度まで到達するので、ロータ29から第1回転盤(出力回転部)51を介して前輪5に補助駆動力が滑らかに伝達される。その結果、惰性走行状態でペダル11を漕ぎ出してモータ3による前輪5の回転駆動が開始されたときに衝撃が発生することを抑制できる。
 なお、上記の実施の形態では、車輪の回転速度とその速度を比較する出力回転部が、クラッチ22の第1回転盤51であり、この第1回転盤51が歯車45に外側から噛み合う回転盤46に固定されている場合を述べた。しかし、出力回転部は、モータ3からの力を車輪側に出力する(伝達する)クラッチの最終的な力を出力する回転部分であればよく、減速機構21の構造が上記構成に限るものではない。また、上述したようにロータ29に取り付けられた部分がクラッチ側に直接伝達される場合(すなわち、減速機構21が無い場合)には、出力回転部はロータ29または、このロータ29に取り付けられた回転部品であってもよい。
 また、この発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。

Claims (2)

  1.  ペダルを人力回転することにより生じる駆動力をモータによる補助駆動力でアシストする電動自転車であって、
     前記ペダルに与えられる踏力を検出する踏力検出手段と、
     ロータを有し、前記踏力検出手段が所定の大きさ以上の踏力を検出した場合には、前記ロータおよびこのロータにより回転される出力回転部を回転させて車輪に前記補助駆動力を発生するモータと、
     前記ロータにより回転される出力回転部の回転速度が前記車輪の回転速度未満のときには切れていて前記出力回転部と前記車輪との間の力の伝達を遮断し、前記出力回転部の回転速度が前記車輪の回転速度まで上昇すると、つながって前記出力回転部から前記車輪に前記補助駆動力を伝達するクラッチと、
     前記車輪の回転速度を検出する車輪速度検出手段と、
     前記出力回転部または前記出力回転部に対応するロータなどの回転速度を検出する回転速度検出手段と、
     前記踏力検出手段が前記所定の大きさ以上の踏力を検出した場合には、前記車輪速度検出手段および回転速度検出手段の検出値に基づいて、前記出力回転部の回転速度が前記車輪の回転速度以上であれば、所定の第1加速度以上で前記出力回転部を回転させ、前記出力回転部の回転速度が前記車輪の回転速度未満であれば、少なくとも前記クラッチがつながるときには、前記第1加速度よりも小さい第2加速度で前記出力回転部を回転させる回転制御手段とを有することを特徴とする、電動自転車。
  2.  前記回転制御手段は、前記踏力検出手段が前記所定の大きさ以上の踏力を検出した場合において前記出力回転部の回転速度が前記車輪の回転速度よりも所定速度以上低ければ、前記出力回転部の回転速度と前記車輪の回転速度との速度差が前記所定速度未満になるまで、前記第2加速度より大きい第3加速度で前記出力回転部を回転させることを特徴とする、請求項1記載の電動自転車。
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