WO2012032610A1 - チタン材 - Google Patents

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Abstract

 本発明は、高強度であり、しかも、加工性に優れたチタン材の提供を課題としている。このような課題を解決するために、本発明は、鉄の含有量が0.60質量%以下、酸素の含有量が0.15質量%以下であり、残部がチタンおよび不可避不純物からなるチタン材であって、塑性変形を伴う加工が施されて形成された加工組織と、前記加工後に焼鈍が施されて形成された再結晶組織とを有し、該再結晶組織の結晶粒の平均粒径が1μm以上5μm以下であり、断面積に占める未再結晶部の面積が0%を超え30%以下となるように形成されていることを特徴とするチタン材を提供する。

Description

チタン材
 本発明は、チタン材に関し、より詳しくは、強度と加工性とに優れたチタン材に関する。
 従来、チタン合金や純チタンなどの材料で形成された板状や棒状の部材が広く用いられている。
 例えば、工業製品には板状のチタン材(以下「チタン板」ともいう)が、幅広く用いられており、折り曲げ加工、張出し加工、絞り加工などといった塑性変形を伴う種々の加工が前記チタン板に施されて各種の製品が形成されている。
 このような加工が施されるチタン板には、優れた加工性が求められている。
 また、最近では、材料コストの低減や、製品の軽量化などの観点からチタン板の薄肉化が求められている。
 その結果、チタン板の強度を向上させることが求められるようになってきている。
 しかし、従来、チタン板における加工性と強度とはトレードオフの関係にあり、これらを同時に満足させることが困難な状況となっている。
 すなわち、従来のチタン板は、耐力が大きくなると、成形加工が難しくなる(加工性が劣る)という問題を有している。
 このことに対し、下記非特許文献1には、成分や結晶粒径の異なるチタン薄板を円筒深絞り試験で加工性を評価した結果が示されており、結晶粒が微細なほど加工性が良好であることが記載されている(第103頁、第5行目~)。
 そして、下記特許文献1には、純チタン薄板の製造方法が開示されており、最終的な焼鈍を大気雰囲気下、(600~800)℃×(2~5)分の連続焼鈍で行い、さらに酸洗処理を施し、製品の平均結晶粒径(以下、粒径という)を3~60μmに調整して表面の光沢をおさえた純チタン薄板を製造することが記載されている。
 また、下記特許文献2には、建材用純チタン、純チタン板およびその製造方法が開示されており、含有される酸素を900ppm以下、Feを100ppm以上、600ppm以下とし、さらに、NiとCrの含有量の制約された建材用チタン材が記載されている。
 また、特許文献2には、冷延焼鈍後に硝フッ酸水溶液で酸洗処理を施した平均結晶粒径70μm以下の建材用チタン材について記載されている。
 しかし、この特許文献1、2には、5μm以下の微小な結晶粒径のものが評価されたデータが殆ど示されてはおらず、特許文献2において、結晶粒径が3μmの実施例が示されてはいるものの同時に段落〔0026〕においては、「実生産上、下限は5μm程度となる。」と記載されており、結晶粒径を5μm以下とすることに対して否定的な記載がなされている。
 これは、これらの文献が、光沢の抑制された建材用として優れたチタン材を得ることを目的としており、張出しや深絞り等における加工性については十分な検討がなされたものではないためであると考えられる。
 また、下記特許文献4には、加工性に優れたチタン板が開示されているが、これらは加工性には優れるものの強度(耐力)が低く、加工性と強度とを両立させ得るものではない。
日本国特開昭63-103056号公報 日本国特開平9-3573号公報 日本国特開2006-316323号公報 日本国特開昭63-60247号公報
「チタン」,Vol.57、No.2(社団法人日本チタン協会、平成21年4月発行)
 本発明は、高強度であり、しかも、加工性に優れたチタン板の提供を課題としている。
 チタン材は、主に酸素(O)や鉄(Fe)を添加して強度(耐力)を大きくすることができるが、これらを添加すると延性が低下して加工性も低下する。
 たとえば、JIS1種に規定されているチタン材料では、酸素や鉄の含有量が少ないため、このJIS1種の材料を用いたチタン板は、一般に強度(耐力)は低いが延性に優れ、加工性に優れている。
 このJIS1種よりも酸素や鉄の含有量が多いJIS2種のチタン材料を用いると、JIS1種のチタン材料が用いられたチタン材よりも強度(耐力)が大きくなる一方で延性が低下して加工性が低下する傾向にある。
 さらに酸素や鉄の含有量が多いJIS3種や4種は、さらに強度(耐力)が大きくなるが延性はさらに低下して加工性が大きく低下する。
 すなわち、強度(耐力)と加工性はある一定の関係がある(以下、この関係を「強度(耐力)-加工性」バランスともいう)。
 ところで、チタン材料が用いられてなる板材や線材は、圧延や線引といった塑性変形を伴う加工が施されて形成されている。
 このような塑性変形を伴う加工が施された板材や線材は、通常、そのままの状態では内部に加工組織が形成されていることから、組織の再結晶化を行うべく仕上げ焼鈍と呼ばれる工程が実施されて市場に提供されている。
 例えば、チタン板であれば、冷間圧延等の加工を行って所定の厚みに調整した後にバッチ焼鈍や連続焼鈍などを実施して、内部の加工組織を再結晶化させ等軸状の結晶粒(以下、「再結晶粒」という)を形成させることが行われている。
 そして、この再結晶粒は、焼鈍の時間経過などに伴って大きく成長し、特に再結晶粒の粒径が小さな再結晶開始直後においては、再結晶粒の成長速度が大きく、比較的短時間に5μmを超える大きな粒径となってしまう。
 そして、このような大きさにまで再結晶粒が成長すると、通常、未再結晶部(加工組織)が残存しておらず再結晶粒による等軸状の組織のみがチタン材内部に形成されることとなる。
 本発明者らは、先述のような課題に対して鋭意検討を行った結果、従来強度(耐力)を向上させる手段として着目されることがなかった組織の調整(未再結晶部を残すことでの結晶粒の微細化)によってチタン材の強度(耐力)の向上を図りうることを見出した。
 具体的には、本発明者らは、所定の厚みにまで冷延した工業用純チタン板を、電気炉を用いて真空中で仕上げ焼鈍し、その温度及び時間を変更して組織の異なる種々のチタン板を試作し、これらの強度(耐力)と加工性(延性)を引張試験及びエリクセン試験によって評価し本発明を完成させた。
 その評価の結果においては、結晶粒が細かいほど強度(耐力)が大きくなり、加工性(エリクセン値)は低下する傾向にあったものの再結晶粒の平均粒径が所定の大きさ以下であれば、エリクセン値があまり低下せず、「強度(耐力)-加工性バランス」を従来のチタン材に比べて向上させ得ることが見出された。
 また、再結晶粒の平均結晶粒径が所定以下であっても加工性(エリクセン値)が低下してしまって「強度(耐力)-加工性バランス」を従来のチタン材よりも向上させることが出来ない場合があった。
 そして、このチタン板のミクロ組織を詳細に調査した結果、仕上げ焼鈍により再結晶した粒の他に、未再結晶部が多く認められた。
 この未再結晶部の量に基づいて「強度(耐力)-加工性バランス」を検討したところ、特に、チタン板の断面積に占める未再結晶部の面積率が30%を超えると加工性が極端に低下することを見出した。
 なお、ここで未再結晶部とは、塑性加工された加工組織が残存している部分を意味する。
 すなわち、前記課題を解決するためのチタン材にかかる本発明は、鉄の含有量が0.60質量%以下、酸素の含有量が0.15質量%以下であり、残部がチタンおよび不可避不純物からなるチタン材であって、塑性変形を伴う加工が施されて形成された加工組織と、前記加工後に焼鈍が施されて形成された再結晶組織とを有し、該再結晶組織の結晶粒の平均粒径が1μm以上5μm以下であり、断面積に占める未再結晶部の面積が0%を超え30%以下となるように形成されていることを特徴としている。
 本発明によれば、高強度であり、しかも、加工性に優れたチタン材を提供し得る。
透過型電子顕微鏡で観察した実施例のチタン板のミクロ組織写真(再結晶粒の間の一部に未再結晶部が認められる)。 耐力とエリクセン値の関係を示すグラフ。
 以下に、本発明に係るチタン材の好ましい実施の形態についてチタン板を例に説明する。
 本実施形態におけるチタン板は、鉄(Fe)の含有量が0.60質量%以下、酸素(O)の含有量が0.15質量%以下、残部がチタン(Ti)および不可避不純物からなるチタン材料によって形成されている。
 該チタン板は、塑性変形を伴う加工が施された後に焼鈍が施されて形成されたものであり、内部に前記加工に伴う加工組織と、前記焼鈍にともなう再結晶組織とを有し、しかも、該再結晶組織の結晶粒の平均粒径が1μm以上5μm以下であるとともにその断面積に占める未再結晶部の面積が0%を超え30%以下となるように形成されている。
 上記のように前記鉄(Fe)は、0.60質量%以下となる割合で含有されている。
 なお、Feの含有量の上限値が0.60質量%であるのは、チタン材料において、Feはβ相安定化元素でありFeの含有量が0.60質量%を超えるとチタン板を構成する組織においてα相以外にβ相が多く生成されるおそれを有するためである。
 すなわち、形成されるβ相の大きさによっては、延性を大きく低下させたり、耐食性を低下させたりするため、本実施形態のチタン板を形成しているチタン材料に含まれるFeの含有量を0.60質量%以下とすることが高強度且つ加工性に優れたチタン板を形成させるという点において重要である。
 なお、高強度且つ加工性に優れたチタン板を形成させるという点においては、Feの含有量における下限値が特に求められるものではないが、Feが0.01質量%未満のチタン板を製造しようとすると高価な高純度のスポンジチタンを原料としなければならず、チタン板の材料コストを増大させてしまうおそれを有する。
 したがって、チタン板のコストなどの観点からは、Feの含有量が0.01質量%以上0.60質量%以下とされることが好ましい。
 例えば、クロール法においては、通常、0.60質量%以上のFe含有量を示すチタン材料は、容器の近くの僅かな領域にしか形成されない。
 したがって、本実施形態におけるチタン板は、その成分として鉄の含有量が、0.01~0.60質量%とされることで、クロール法によるスポンジチタンの殆どの材料が利用可能である。
 すなわち、本実施形態におけるチタン板は、スポンジチタンの使用部位に殆ど制約が加えられないという点において消費材として好適なものであるといえる。
 前記酸素(O)は、チタン材料中に0.15質量%以下の含有量で含まれる。
 本実施形態のチタン板を形成しているチタン材料中のO含有量が0.15質量%以下とされているのは、O含有量が0.15質量%を超えると、結晶粒を細かくして「強度-加工性バランス」の向上を図ろうとしても、強度が向上し過ぎるあまりに加工性の付与が十分なものとならないおそれを有し、張出しや深絞り等の加工に適したチタン板とすることが難しくなるためである。
 なお、O含有量の下限量は特に定めるものではないが、チタン板を構成するチタン材料におけるO含有量を0.015質量%未満にしようとすると高価な高純度のスポンジチタンを原料として製造しなければならなくなるおそれを有する。
 したがって、O含有量は、0.015質量%以上0.15質量%以下であることが好ましい。
 また、炭素(C)、窒素(N)、水素(H)などの不可避不純物については、成形加工における良好なる加工性を確保する目的からは、JIS 2種に相当する含有量以下とされることが重要である。
 より具体的には、C、N、Hの含有量は、それぞれ、0.02質量%未満とされることが重要である。
 さらに、好ましくは、Cの含有量を0.01質量%以下、Nの含有量を0.01質量%以下、Hの含有量を0.01質量%以下とすることが好ましい。
 チタン板の加工性の観点からは、上記C、N、Hの含有量に下限を定めるものではないが、これらの含有量を極端に低下させようとするとチタン板の製造コストを大幅に増大させるおそれがある。
 このコストアップ抑制の観点からは、C含有量を0.0005質量%以上、Nの含有量を0.0005質量%以上、Hの含有量を0.0005質量%以上とすることが好ましい。
 上記に示したように、本発明のチタン板は、内部に加工組織と、再結晶組織とを有し、しかも、該再結晶組織の結晶粒の平均粒径が1μm以上5μm以下であるとともにその断面積に占める未再結晶部の面積が0%を超え30%以下となるように形成されている。
 前記再結晶組織の平均粒径の上限値が5μmとされているのは、再結晶して生成する等軸状のα粒の平均結晶粒径が、5μmを超えると結晶粒の微細化の効果が小さくなり、優れた「強度-加工性バランス」を実現させることが難しくなるためである。
 また、下限値が1μmとされているのは実生産上(工業的に実施可能な方法)で加工(圧延、鍛造等)を行い、その後焼鈍する場合において平均結晶粒が1μmより小さくなると、後段において述べる未再結晶部(加工組織)の面積率が多くなり、強度が非常に大きくなるが、延性が大きく低下し優れた「強度-加工性バランス」を実現させることが難しくなるためである。
 前記未再結晶部は、加工(冷延や鍛造等)により塑性変形し、結晶粒がつぶれた加工組織で形成されており、該加工組織をチタン板中に残存させることによってその強度を向上させることができる。
 冷延等によって形成された加工組織で構成されているチタン板は、高い強度を示す一方で延性が非常に小さい。
 そのため、従来は焼鈍によって加工組織を再結晶化させて等軸状の組織にすることが行われており、チタン板に加工組織が残存されない程度に十分な焼鈍時間が設けられていた。
 一方で、本実施形態におけるチタン板には、後段において述べるような焼鈍条件を採用することによって前記加工組織をチタン板中に残存されており、しかも、再結晶粒の粒径が上記のように調整されている。
 前記未再結晶部(加工組織)は、チタン板の断面に占める面積割合が30%以下となるように設けられることが優れた「強度-加工性バランス」を得る点において重要である。
 この未再結晶部の面積率が30%より大きくなるとチタン板の強度は、より大きくなるが、延性が低下し、優れた加工性をチタン板に発揮させることが難しくなる。
 その結果、優れた「強度-加工性バランス」を得ることができなくなるおそれを有する。
 この優れた「強度-加工性バランス」をより確実にチタン板に付与させうる点においては、未再結晶部の面積率は10%以下であることが好ましい。
 なお、下限値は、特に限定されるものではないが未再結晶部がなくなる(面積率が0%になる)と、再結晶粒の粒径が急速に大きくなる。
 そのため、再結晶粒の粒径をより確実に先述の範囲内に調整させ得る点において未結晶部の面積率は0.1%以上とすることが好ましい。
 上記のような再結晶粒の粒径の調整や、未再結晶部の形成を行うためには、一般的な圧延工程等によってチタン板を所望の厚みに調整した後に、所定の条件での仕上げ焼鈍を実施する方法が挙げられる。
 前記仕上げ焼鈍において採用しうる焼鈍方法は、連続式とバッチ式とに大別することができる。
 この内、連続式の仕上げ焼鈍は、冷延コイルを展開して焼鈍炉内にチタン板を一定速度で通板させることにより焼鈍する方法であり、通板速度によって加熱温度の保持時間を制御できる。
 従来のチタン板における仕上げ焼鈍では、連続式の場合、加熱温度は700~800℃で、加熱時間は数十秒から2分間程度とされている。
 一方でバッチ式の仕上げ焼鈍は、チタン板のコイルをコイルの状態のまま焼鈍炉内で加熱する方法であり、コイルの表層部と内部との熱の加わり方の差を小さくするためにゆっくりと加熱され、冷却速度も非常に遅い。
 従来のチタン板における仕上げ焼鈍では、バッチ式の場合、加熱温度は550~650℃で、加熱時間は3時間から30時間程度とされている。
 これに対して、本実施形態のチタン板を作製する場合に実施される仕上げ焼鈍としては、例えば、連続式であれば、580℃以上600℃未満の温度で、1分以上10分以下の加熱条件、あるいは、600℃以上650℃以下の温度で、10秒以上2分未満の加熱条件で実施することが好ましい。
 この好ましい加熱条件として、10秒以上の時間が選択されているのは、温度を保持する時間が10秒間より短いと、所定の焼鈍をチタン板に実施するために、通板速度や加熱温度等の操業条件の適正な範囲が非常に狭くなって、装置やその操作に精度の高い管理が要求されることになるためである。
 一方で、加熱時間として、10分以下の条件が好ましいのは、10分間を超える時間を掛けると、通板速度を遅くしなければならず、生産性が低下するためである。
 また、好ましい加熱温度の条件として、580℃以上の温度が選択されているのは、580℃よりも低い加熱温度では10分間以下の保持時間でチタン板に所定の再結晶を起こさせることが難しく、未再結晶部の面積率が30%を超えてしまう場合が多くなるためである。
 さらに、650℃以下の加熱温度が選択されているのは、650℃よりも高い温度では10秒間の加熱時間でもチタン板の再結晶が完了してしまって、再結晶粒が5μm以上の平均粒径にまで成長するおそれを有するためである。
 また、本実施形態のチタン板を作製する場合に実施される仕上げ焼鈍としては、バッチ式であれば420℃以上550℃未満の温度で、3時間以上50時間以下の加熱条件であることが好ましい。
 この加熱時間として、3時間以上の条件が好ましいのは、加熱時間が3時間より短いと、コイルの大きさにもよるが、コイルの内部の温度が所定の温度まで到達しない可能性があるためである。
 一方で、加熱時間として、50時間以下の条件が好ましいのは、50時間を超える時間を掛けると、焼鈍に要する時間が長くなりすぎてチタン板の生産性が低下するためである。
 また、加熱温度が420℃以上であるのが好ましいのは、420℃よりも低い加熱温度では50時間以下の保持時間でチタン板に所定の再結晶を起こさせることが難しく、未再結晶部の面積率が30%を超えてしまう場合が多くなるためである。
 あるいは、所定の生産量を確保するには、焼鈍炉(加熱設備)を何基も保有しなければならず設備費が高価になるとともに焼鈍炉の設置のための広いスペースも必要なるためである。
 なお、バッチ式ではコイル状態のままで加熱するため、コイルの表層部と内部で温度の上昇速度が異なり、目標とする温度に到達するまでの時間も異なる。
 コイルの大きさ、加熱温度や焼鈍炉の加熱能力によるが、一般には、目標温度に到達する時間には数十分から数時間もの差がある。
 このため、加熱時間が多少異なっても、再結晶した粒径にあまり差が生じない、すなわち、再結晶粒の成長速度が遅い温度範囲に加熱することが重要である。
 そして、加熱温度が550℃未満であるのが好ましいのは550℃以上の温度では再結晶した結晶粒の成長速度が大きいため、コイル表層部に合わせて加熱時間を短くすると、コイル内部ではまだ目標とする温度に到達しておらず、再結晶しない未再結晶部が30%より多い状態になってしまうおそれがあり、逆にコイル内部に合わせて加熱時間を長くすると、コイル表層部は再結晶粒が成長しすぎて平均結晶粒径が5μm以上となるおそれがあるためである。
 なお、連続式でもバッチ式でも仕上げ焼鈍は、真空中あるいは不活性ガス雰囲気下で実施することが望ましい。
 以上のようにして、再結晶の平均粒径と、未再結晶部(加工組織)の残存割合を焼鈍条件によって調整することによって、優れた「強度-加工性バランス」を有するチタン板を得ることができる。
 なお、ここでは詳述しないが、従来のチタン板ならびにチタン板製造方法において公知の事項を、本発明の効果を著しく損ねない範囲において、本発明においても採用することが可能である。
 また、本実施形態においては、チタン材の例としてチタン板を挙げているが、優れた「強度-加工性バランス」が発揮される点においては、チタン板に限らず、例えば、線材、棒材、管材等種々の形態のチタン材においても同じであり、これらのチタン材も本発明が意図する範囲のものである。
 次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<評価1>
(サンプルNo.1~45)
(テストピースの作製)
 小型真空アーク溶解によって鋳塊(φ140mm)を作製し、該鋳塊を1050℃に加熱後、鍛造して厚さ50mmのスラブを作製した。
 該スラブを850℃で厚さ5mmまで熱延した後、750℃で焼鈍し、ショット、酸洗し表面のスケールを除去して板材を作製した。
 さらに、この板材を冷延して厚さ0.5mmの板状試料(チタン板)を作製した。
 この厚さ0.5mmのチタン板に対して、400~800℃の温度で、48時間以下の仕上げ焼鈍をアルゴンガス雰囲気中で実施し結晶粒の調整されたテストピースを作製した。
(成分測定)
 表面のスケールが切削された熱延後の板材を用いて、チタン板に含有される鉄量と酸素量とを測定した。
 鉄含有量は、JIS H1614に準じて測定し、酸素含有量は、JIS H1620に準じて測定した。
(引張強度測定)
 また、上記のごとく結晶粒度が調整されたテストピース(チタン板)の引張強度をJIS Z 2241に準じて測定をした。
(加工性評価)
 また、上記のごとく結晶粒度が調整されたテストピース(チタン板)の加工性を評価した。
 評価は、JIS Z2247に準じて、潤滑剤としてグラファイトグリースを用いたエリクセン値の測定により実施した。
(組織調査)
 チタン板のミクロ組織を観察して結晶粒(再結晶したα粒)や未再結晶部(加工組織)の組織写真を得た。
 なお、観察には、光学顕微鏡あるいは透過型電子顕微鏡を用いた。
 透過型電子顕微鏡により観察した組織写真の例を図1(サンプルNo.28のミクロ組織)に示す。
 この組織写真においては、再結晶したα粒と未再結晶部が写っている。
(この図1に示す写真においては、“A”で示すような箇所が未再結晶部である。)
 この写真を、画像解析ソフトを用いて未再結晶部以外の面積を求めて、再結晶しているα粒の平均面積を求め、該平均面積と同じ面積を有する円の直径を計算により求めて再結晶粒の平均粒径とした。
 また、未再結晶都の面積より、未再結晶部の面積率を求めた。
 以上の結果を、表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 上記サンプルNo.1~30は、再結晶粒の平均粒径が5μm以下で、チタン板の断面に未再結晶部が30%未満の面積率で観察されるものであり、No.31~42は、従来のチタン板のごとく、未再結晶部が残存していない状態のものである。
 また、サンプルNo.43~45は、未再結晶部をあえて残存させるように焼鈍条件を調整したものであるが、未再結晶部をその面積率が30%を超える状態で残存させたものである。
 上記サンプルNo.1~30とNo.31~42は、酸素含有量、鉄含有量がほぼ同一のチタン材料を用いながらも焼鈍条件の違いによって結晶粒の大きさ(α相の円相当平均粒径)と未再結晶部の量とを調整したものである。
 この表1からもわかるように未再結晶部が含まれることにより平均粒径を小さく抑えることができ、大きな耐力が発揮されるようになっている。
 上記の評価においては、総じて、耐力が大きくなるほど、加工性(エリクセン値)は低下する傾向にあるが、同程度の加工性(エリクセン値)で比較すると、未再結晶部を存在させることで耐力が大きくなっており、高強度であることがわかる(例えば、サンプルNo.1と31、9と34、15と39との比較参照)。
 すなわち、結晶粒が5μm以下の大きさで未再結晶部が30%以下であれば、「耐力-加工性バランス」が良好であることがわかる。
 一方で、サンプルNo.43~45に示したように、仕上げ焼鈍後に未再結晶部の面積が30%よりも多いと、加工性(エリクセン値)が大きく低下している。
 このことからも、本発明によれば高強度であり、しかも、加工性に優れたチタン板が提供され得ることがわかる。
<評価2>
(サンプルNo.A~H)
(実機試験)
(テストコイルの作製)
 真空アーク溶解によって鋳塊(φ750mm)を作製し、該鋳塊を850~1000℃に加熱後、鍛造して厚さ170mmのスラブを作製した。
 該スラブを850℃の温度になるまで加熱した後、厚さ3.5mmまで熱延し、該熱延されたものを750℃の温度で焼鈍した後、ショット、酸洗して表面のスケールを除去し熱延コイルを作製した。
 この熱延コイルを冷延して厚さ0.4~0.8mmの冷延コイルとした。
 この冷延コイルは、冷延油等の油脂類を洗浄除去した後、真空焼鈍炉に挿入した。
 冷延コイルを収容させた真空焼鈍炉の炉内を真空にした後、アルゴンガスで置換して450~650℃に加熱して4~36時間保持するバッチ式の焼鈍を実施して再結晶粒の大きさを調整した。
 得られたチタン板から「成分測定」、「引張強度測定」、「加工性評価」、「組織調査」を上記の評価1と同様に評価すべく必要な大きさの試料を採取し、前記評価を実施した。結果を、表2に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 上記サンプルNo.A~Eは、再結晶粒の平均粒径が5μm以下で、チタン板の断面に未再結晶部が30%未満の面積率で観察されるものであり、No.F~Hは、従来のチタン板のごとく、未再結晶部が残存していない状態のものである。
 上記サンプルNo.A、B、Cでは耐力が200MPaa以上でエリクセン値が13mm程度の加工性に優れたチタン板が得られている。
 また、サンプルNo.D、Eでは、耐力が400MPa程度の高強度でありながら、エリクセン値が10mm程度の加工性の良いチタン板が得られている。
 一方で、サンプルNo.F~Hでは、加工性が優れているものの耐力が200MPaよりも小さく強度が十分でない。
 このことからも、本発明によれば高強度であり、しかも、加工性に優れたチタン板が提供され得ることがわかる。

Claims (1)

  1.  鉄の含有量が0.60質量%以下、酸素の含有量が0.15質量%以下であり、残部がチタンおよび不可避不純物からなるチタン材であって、
     塑性変形を伴う加工が施されて形成された加工組織と、前記加工後に焼鈍が施されて形成された再結晶組織とを有し、該再結晶組織の結晶粒の平均粒径が1μm以上5μm以下であり、断面積に占める未再結晶部の面積が0%を超え30%以下となるように形成されていることを特徴とするチタン材。
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