WO2011115044A1

WO2011115044A1 - マッサージ機

Info

Publication number: WO2011115044A1
Application number: PCT/JP2011/055914
Authority: WO
Inventors: 孝欣谷澤; 文宏西尾; 裕一西堀; 聡梶山; 浩平山本; 敬輔清水; 祥平谷口; 景太乾
Original assignee: パナソニック電工株式会社
Priority date: 2010-03-17
Filing date: 2011-03-14
Publication date: 2011-09-22
Also published as: KR20120117877A; JP5205406B2; CN102770108A; KR101464577B1; TWI410241B; TW201200122A; JP2011193912A

Abstract

　ＰＴＣヒータ（３０）の駆動状態において施療子（２１）の動作状態が所定時間Ｔ変化しない場合に、制御部（６１）は、カバー部（１３ｂ）の表面温度が設定された上限温度Ａよりも高いと類推する。制御部（６１）は、上限温度Ａよりもカバー部（１３ｂ）の表面温度が高いと類推する場合、ＰＴＣヒータ（３０）の動作状態を駆動状態から停止状態に切替える。

Description

マッサージ機

　本発明は、背もたれ部にマッサージ機構及び熱源を備えたマッサージ機に関する。

　従来、例えば椅子型のマッサージ機は、背もたれ部に設けられ、揉み玉を有するマッサージ機構を備える。椅子型のマッサージ機は、背中のつぼや経絡に揉み玉を当てた状態において、揉み玉に所定の動作を実行させることで、肩や背中の血行を促進させて、肩や背中の凝りを解消させる。このような椅子型のマッサージ機は、従来、提案されており、一般家庭および公的施設等に広く普及している。

　また、近年では、使用者の身体に熱を付与する熱源を有するオットマンを備えたマッサージ機（例えば特許文献１参照）、および熱源が背もたれ部に設けられ、マッサージ機構の施療子（揉み玉）と熱源とを一体的に動作するように構成されたマッサージ機が開発されている。

特開２００６－５１０６２号公報

　ところで、上記したように施療子と一体的に動作する熱源を備えたマッサージ機では、マッサージ機構の施療子が使用者の身体に直接的に当接しないように、背もたれ部全体若しくは背もたれ部の一部がカバー部により覆われている。つまり、熱源からの熱は、カバー部を介して使用者に伝達される。このため、熱源の温度を例えばサーミスタ等の温度センサを用いて計測することで熱源の温度制御を行うため、マッサージ機は、カバー部の表面温度を所望の温度に設定することができなかった。

　また、熱源が施療子と一体的に動作するため、施療子の位置が変化しない若しくは施療子の位置の変化量が小さい場合、熱源からの熱は、使用者の身体の或る範囲（一部）に集中的に付与される。このため、身体の一部を温めすぎて好適な温熱施療の効果を得ることが困難となるという問題が生じ、この問題の改善が望まれている。

　本発明の目的は、施療子と一体的に動作する熱源を用いて実施される温熱施療をより好適に行うことができるマッサージ機を提供することである。

　上記課題を解決するために、請求項１に記載の発明は、使用者が着座可能な座部と、該座部の後部に設けられた背もたれ部であって、前記背もたれ部は、前記背もたれ部の内部に収容され、施療子を有するマッサージ機構と、前記背もたれ部の内部に収容され、前記使用者の背部に熱を付与する熱源と、前記使用者に対して前記施療子が直接的に当接しないように前記背もたれ部の前面の少なくとも前記施療子の可動範囲を覆うように設けられたカバー部とを含む、前記背もたれ部と、前記使用者にマッサージを行うために、前記マッサージ機構及び前記熱源を制御する制御部とを備え、前記熱源は、前記施療子と一体的に動作可能に設けられ、前記制御部は、前記熱源の動作状態及び前記施療子の動作状態に基づいて前記カバー部の表面温度を類推し、類推された前記カバー部の表面温度が設定温度よりも高い場合に、前記熱源及び前記施療子の少なくとも一方の動作状態を変化させることをその要旨とする。

　この発明では、熱源は、施療子と一体的に動作可能に設けられる。制御部は、熱源の動作状態及び施療子の動作状態に基づいて、カバー部の表面温度を類推する。制御部は、カバー部の表面温度が設定温度よりも高い場合、熱源及び施療子の少なくとも一方の動作状態を変化させる。ここで、「熱源の動作状態」とは熱源が駆動状態か停止状態のいずれかの状態の事であり、また「施療子の動作状態」とは施療子の位置や施療パターン（施療子の動作軌跡）、又は施療回数などのことであり、以下同様の意味として使用する。このように、制御部が熱源の動作状態及び施療子の動作状態に基づいてカバー部の表面温度を類推し、カバー部の表面温度が使用者に対して好適な温度である設定温度よりも高い場合に、制御部が熱源及び施療子の少なくとも一方の動作状態を変化させることにより、マッサージ機は、カバー部のその部位の表面温度を好適な温度まで下げることができる。これにより、マッサージ機は、使用者に対してより好適な温熱施療を施すことができる。

　請求項６に記載の発明は、使用者が着座可能な座部と、該座部の後部に設けられる背もたれ部であって、前記背もたれ部は、背もたれ部の内部に収容され、施療子を有するマッサージ機構と、背もたれ部の内部に収容され、前記使用者の背部に熱を付与する熱源と、前記使用者に対して前記施療子が直接的に当接しないように前記背もたれ部前面の少なくとも前記施療子の可動範囲を覆うように設けられたカバー部とを含む、前記背もたれ部と、前記使用者にマッサージを行うために、前記マッサージ機構及び前記熱源を制御する制御部とを備え、前記熱源は前記施療子と一体的に動作可能に設けられるとともに、前記背もたれ部は、マッサージ機の前後方向に沿って膨縮動作されて前記使用者にエアマッサージを行うエアバッグを含み、前記制御部は、前記熱源の動作状態及び施療子の動作状態により前記カバー部の表面温度を類推し、類推された前記カバー部の表面温度が設定温度よりも高い場合には前記エアバッグを膨張動作させることにより前記熱源と前記使用者の身体との間隔を広げることをその要旨とする。

　この発明では、前記施療子と一体的に動作可能な熱源と、背もたれ部には背もたれ部の前後方向に膨縮動作することにより使用者にエアマッサージを行うエアバッグとが設けられる。制御部は、熱源の動作状態及び施療子の動作状態に基づいてカバー部の表面温度を類推する。制御部は、類推されるカバー部の表面温度が設定温度よりも高い場合に、エアバッグを膨張動作させることにより熱源と使用者の身体との間隔を広げる。このように、類推されるカバー部の表面温度が好適な温度である設定温度よりも高い場合にエアバッグにより使用者の身体が熱源から離間されるため、マッサージ機は、使用者の身体の部位（一部）を温めすぎることを抑えた好適な温熱施療を施すことができる。

本実施形態におけるマッサージ機の概略構成図。施療子の正面図。施療子の分解斜視図。施療子の断面図。（ａ）（ｂ）は、背もたれ部について説明するための模式図。マッサージ機の電気的構成を説明するためのブロック図。温熱施療制御について説明するためのタイミングチャート。別例における温熱施療制御について説明するためのタイミングチャート。別例における温熱施療制御について説明するためのタイミングチャート。

　本発明を具体化した一実施形態のマッサージ機を図面に従って説明する。
　図１は、本実施形態のマッサージ機の概略構成を示す。図１に示すように、マッサージ機１０の脚部１１は、図示しない床面に載置される。マッサージ機１０の脚部１１の上部には、使用者が着座可能な座部１２が固定される。座部１２の後部には、使用者の背中をもたれ掛けるための背もたれ部１３が傾動可能に設けられる。座部１２の前部には、使用者の脚を載せるためのオットマン１４が傾動可能に設けられる。また、使用者の腕を置くための肘掛け部１５が、背もたれ部１３の両側から座部１２の前部にわたって設けられる。

　図１及び図５（ａ）（ｂ）に示すように、背もたれ部１３は、背もたれ部本体１３ａと、背もたれ部本体１３ａの少なくとも前面を覆うカバー部１３ｂとを備える。また、背もたれ部本体１３ａは、前面に開口部分を有するとともに硬質樹脂材料からなる本体ケース１３ｃを備える。本体ケース１３ｃ内には、背もたれ部１３の上下方向に沿って図示しないガイドレールが設けられる。また、背もたれ部本体１３ａには、ガイドレールに沿って上下方向に沿って移動可能にマッサージ機構２０が組み付けられる。

　マッサージ機構２０は、マッサージ機構２０に組み付けられた図６参照の上下駆動部５１（上下駆動モータ５１ａ）により上下方向に沿って動作する。また、マッサージ機構２０は、強弱（前後）駆動部５２（強弱駆動モータ５２ａ）及び幅駆動部５３（幅駆動モータ５３ａ）を備える。各駆動部５１～５３が協調して動作することによって、施療子２１は、２次元または３次元に動作する。施療子２１は、施療子２１が前方に向かって突設することによりカバー部１３ｂの内面と摺接する。このため、施療子２１は、カバー部１３ｂを介して使用者の肩や背部、腰等の施療部位に、もみ動作やたたき動作等のマッサージを施すことができる。

　図６に示すように、上下駆動部５１、強弱（前後）駆動部５２及び幅駆動部５３は、駆動源として駆動モータ５１ａ～５３ａをそれぞれ有し、各駆動モータ５１ａ～５３ａの駆動は、制御部６１により制御される。詳しくは、制御部６１には、マッサージ機構２０の各所に備えられた上下センサ５５、強弱センサ５６及び幅センサ５７からの各検出信号が入力される。制御部６１は、各センサ５５～５７の検出信号に基づいて、施療子２１の状態（位置および姿勢）を含むマッサージ機構２０（各駆動部５１～５３）の状態を検出する。

　図２に示すように、マッサージ機構２０の一対の施療子２１は、一対のアーム２２（単一のアーム２２のみを図示）と、各アーム２２に設けられたヒータユニット２３と、ヒータユニット２３に接続された揉み玉２４と、揉み玉２４をヒータユニット２３とで挟持する固定部材２５とを有する。なお、固定部材２５は、高熱伝導性を有するアルミニウムにて形成される。

　図３及び図４に示すように、各ヒータユニット２３は、ＰＴＣ（Ｐｏｓｉｔｉｖｅ　Ｔｅｍｐｅｒａｔｕｒｅ　Ｃｏｅｆｆｉｃｉｅｎｔ）ヒータ３０が第１ケース部材３１と第２ケース部材３２との間で挟持されるように構成される。各ヒータユニット２３は、一対のアーム２２の幅方向内側にそれぞれに設けられる。なお、各ＰＴＣヒータ３０を収容する各ケース部材３１，３２は、高熱伝導性及び高剛性を有する材質としてアルミニウムを採用する。

　幅方向外側の第１ケース部材３１は、アーム２２にねじ３３ａ，３３ｂを用いて固定される。また、図３及び図４に示すように、第１ケース部材３１の幅方向内側の内表面は、ＰＴＣヒータ３０に対応する位置の当接部３１ａが幅方向内側に向かって突出するように形成される。また、図６に示すように、各ＰＴＣヒータ３０は、制御部６１と電気的に接続され、制御部６１は、各ＰＴＣヒータ３０への供給電力を決定する。

　第２ケース部材３２は、幅方向外側の内表面のＰＴＣヒータ３０に対応する位置に、例えば高熱伝導率且つ高弾性を有するシリコン系の材質からなるゴムパッド４１を備える。図４に示すように、第１ケース部材３１の当接部３１ａと第２ケース部材３２のゴムパッド４１との間で、ＰＴＣヒータ３０が挟持される。ゴムパッド４１は、ゴムパッド４１と当接部３１ａとを用いてＰＴＣヒータ３０を挟持した際に、ＰＴＣヒータ３０に対する圧力に応じて弾性的に変形するように構成される。つまり、ＰＴＣヒータ３０は、ＰＴＣヒータ３０が第２ケース部材３２に圧接されることで、ヒータユニット２３の第２ケース部材３２側に熱を効率よく伝達可能である。

　第２ケース部材３２の当接部３２ａは、使用者側に向かって凸の湾曲形状を有し、カバー部１３ｂを介して使用者の身体に当接する。また、当接部３２ａは、第１ケース部材３１の略厚み（幅方向の長さ）程度に、幅方向外側に向かって延出するように形成される。このため、ヒータユニット２３の第２ケース部材３２側にＰＴＣヒータ３０の熱を集約させることにより、当接部３２ａ以外への熱の拡散が極力抑えられる。なお、第１ケース部材３１及び第２ケース部材３２の当接部３２ａ以外の部分は、ＰＴＣヒータ３０の形状に極力倣った形状を有することが望ましい。

　また、第２ケース部材３２の幅方向内側には、サーミスタ４２がねじ３２ｂで固定される。図７に示すように、サーミスタ４２は、制御部６１に電気的に接続される。このため、ＰＴＣヒータ３０の熱が、ヒータユニット２３の外殻である第２ケース部材３２に伝達され、サーミスタ４２は、ＰＴＣヒータ３０の熱の温度を監視することができる。

　第２ケース部材３２には、幅方向内側に向かって突出する延出部３２ｃが形成される。延出部３２ｃの延出方向先端には、略四角形状を有する係合凸部３２ｄが形成される。第２ケース部材３２の延出部３２ｃには、略円筒状を有する固定部材２５の円筒部２５ａが外嵌される。固定部材２５がねじ孔３２ｅから抜けることを防止するため、延出部３２ｃに形成されたねじ孔３２ｅには、ねじ４６が螺合される。

　円筒部２５ａの内側面の軸方向端部側には、略四角形状を有する係合孔２５ｃが形成される。円筒部２５ａの係合孔２５ｃは、固定部材２５が回転することを防止するため、第２ケース部材３２の外表面から幅方向内側に向かって突出する延出部３２ｃの係合凸部３２ｄに係合する。

　また、固定部材２５の円筒部２５ａの外周面には、２つの軸受２４ａ，２４ｂを用いて回転可能に支持される揉み玉２４が設けられる。円筒部２５ａの軸方向端部側には、円筒部２５ａの外径より拡径された外径を有する拡径部２５ｂが揉み玉２４よりも幅方向内側に向かって突出するように形成される。このような構成により、拡径部２５ｂにより、揉み玉２４が幅方向（軸方向）へ抜けることが防止される。また、揉み玉２４は、第２ケース部材３２の延出部３２ｃの軸中心から第２ケース部材３２の当接部３２ａまでの距離より僅かに（例えば３ｍｍ程度）大きい半径を有する。このため、揉み玉２４がカバー部１３ｂを介して使用者の身体に当接する際に、揉み玉２４が使用者の身体に対する接触圧によって変形することで、剛体で形成された第２ケース部材３２の当接部３２ａは、使用者に対して軽く接触して熱のみが使用者に極力好適に伝達される。

　上記したように構成されたマッサージ機１０では、図示しない外部電源から制御部６１を介してＰＴＣヒータ３０に電力が供給される。制御部６１は、ＰＴＣヒータ３０（第２ケース部材３２）の温度を監視してＰＴＣヒータ３０の温度を例えば約５５℃程度に制御する。

　また、制御部６１は、ＰＴＣヒータ３０（第２ケース部材３２）によって温められるカバー部１３ｂの表面温度を、ＰＴＣヒータ３０及び施療子２１の動作状態と、ＰＴＣヒータ３０及び施療子２１の動作状態の変化しない時間とに基づいて類推できる。詳述すると、図５（ａ）（ｂ）及び図７に示すように、制御部６１は、ＰＴＣヒータ３０の駆動（オン）状態、施療子２１の上下方向施療位置が上側、幅方向施療位置が外側、且つ強弱方向施療位置が強側（前側）である条件において、マッサージ機構２０が一定の動作パターン（例えばもみ動作）で所定時間Ｔ１動作する場合に、制御部６１は、ＰＴＣヒータ３０の駆動をオン状態から停止（オフ）状態に切替える。これは、ＰＴＣヒータ３０の動作状態が駆動（オン）状態である場合に、施療子２１の動作（位置）が所定時間Ｔ１変化しないとき、制御部６１は、カバー部１３ｂの表面温度が好適な設定温度である上限温度Ａを超えたと判定して、ＰＴＣヒータ３０の動作状態を駆動状態から停止状態に切替える。つまり、施療子２１の位置が変わらずにマッサージ機１０が一定の動作パターンで所定時間Ｔ１動作する場合、カバー部１３ｂの表面温度が高くなり過ぎて、ＰＴＣヒータ３０の熱が使用者の身体の一部に集中する。マッサージ機１０は、ＰＴＣヒータ３０の動作状態を駆動状態から停止状態に切替えることにより、ＰＴＣヒータ３０の温度を下げて、より好適な温熱施療が実現される。

　制御部６１は、所定時間Ｔ１が経過した後から所定時間Ｔ２が経過するまでＰＴＣヒータ３０を停止状態とした後に、ＰＴＣヒータ３０の動作状態を停止状態から駆動状態に切替え、その後は前述した動作を繰り返す。

　次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
　（１）ＰＴＣヒータ３０が駆動状態であり、且つ施療子２１の動作状態が所定時間変化しない場合に、制御部６１は、設定温度である上限温度Ａよりカバー部１３ｂの表面温度が高いかどうかを類推する。制御部６１が上限温度Ａよりカバー部１３ｂの表面温度が高いと類推する場合、制御部６１は、ＰＴＣヒータ３０の動作状態を駆動状態から停止状態に切替える。このように、マッサージ機１０は、ＰＴＣヒータ３０の駆動中における施療子２１の動作状態、及びＰＴＣヒータ３０の動作状態を継続する時間（所定時間Ｔ１）に基づいてカバー部１３ｂの表面温度を類推することで、カバー部１３ｂの表面温度を好適な温度まで下げることができる。これにより、マッサージ機１０は、使用者に対してより好適な温熱施療を施すことができる。

　（２）ＰＴＣヒータ３０が駆動中であり、施療子２１の動作状態が所定時間変化しない場合、制御部６１は、カバー部１３ｂの表面温度が上限温度Ａよりも高いと類推する。制御部６１が上限温度Ａよりもカバー部１３ｂの表面温度が高いと類推する場合、制御部６１は、ＰＴＣヒータ３０及び施療子２１の少なくとも一方の動作状態を変化させる。このように、マッサージ機１０は、ＰＴＣヒータ３０の駆動中における施療子２１の動作状態、及びＰＴＣヒータ３０の動作状態を維持する時間に基づいてカバー部１３ｂの表面温度を類推することで、カバー部１３ｂの表面温度を好適な温度まで下げることができる。これにより、マッサージ機１０は、使用者に対してより好適な温熱施療を施すことができる。

　（３）類推されるカバー部１３ｂの表面温度が上限温度Ａより高い場合、制御部６１は、ＰＴＣヒータ３０の駆動を停止させる。このように、類推されるカバー部１３ｂの表面温度が好適な温度である上限温度Ａよりも高い場合にＰＴＣヒータ３０の駆動が停止されるため、マッサージ機１０は、カバー部１３ｂの表面温度を好適な温度まで下げることができる。これにより、マッサージ機１０は、使用者に対してより好適な温熱施療を施すことができる。

　（４）類推されるカバー部１３ｂの表面温度が上限温度Ａより高い場合、制御部６１は、施療子２１を駆動することにより施療子２１の位置を変化させる。このように、類推されるカバー部１３ｂの表面温度が好適な温度である上限温度Ａよりも高い場合に施療子２１の位置が変化されるため、マッサージ機１０は、使用者の身体の部位（一部）を温めすぎることを抑えた好適な温熱施療を施すことができる。

　（５）背もたれ部１３には、背もたれ部１３の前後方向に膨縮動作することにより使用者にエアマッサージを行うエアバッグ７０が設けられる。類推されるカバー部１３ｂの表面温度が上限温度Ａよりも高い場合、制御部６１は、エアバッグ７０を膨張動作させることにより、ＰＴＣヒータ３０と使用者の身体との間隔を広げる。このように、類推されるカバー部１３ｂの表面温度が好適な温度である上限温度Ａよりも高い場合にエアバッグ７０により使用者の身体がＰＴＣヒータ３０から離間されるため、マッサージ機１０は、使用者の身体の部位（一部）を温めすぎることを抑えた好適な温熱施療を施すことができる。

　尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
　・上記した実施形態では、ＰＴＣヒータ３０の駆動（オン）状態において揉み玉２４（施療子２１）の動作状態が所定時間Ｔ１変更されない場合に、ＰＴＣヒータ３０の駆動は、停止（オフ）状態であったが、これに限らない。

　例えば図８に示すように、ＰＴＣヒータ３０の駆動状態において揉み玉２４（施療子２１）の動作状態が所定時間Ｔ１変更されない場合に施療子２１の位置を変化させる構成が採用されてもよい。この場合、マッサージ機１０は、ＰＴＣヒータ３０の駆動を停止させないため、施療子２１の位置変化後に、使用者の他の身体部位に温熱施療を即座に施すことができる。

　また、例えばＰＴＣヒータ３０の駆動状態において揉み玉２４（施療子２１）の動作状態が所定時間Ｔ１変化されない場合に施療子２１の動作パターンを変更させる構成が採用されてもよい。より具体的には、マッサージ機１０は、例えば使用者の身体（カバー部１３ｂ）が施療子２１（揉み玉２４）に接触する接触時間が比較的長いもみ動作から接触時間が比較的短いたたき動作に変更する構成を用いて、カバー部１３ｂの表面温度を下げることができる。

　上記した構成のほか、例えばマッサージ機１０の背もたれ部１３に前後方向に沿って膨縮可能なエアバッグ７０（図１にて破線で図示）が内設されてもよい。この場合、図９に示すように、ＰＴＣヒータ３０の駆動状態において揉み玉２４（施療子２１）の動作状態が所定時間Ｔ１変化されないときに制御部６１及びエアポンプ７１は、エアバッグ７０を膨張させることにより、使用者の身体（カバー部１３ｂ）をＰＴＣヒータ３０から離間させてもよい。このような構成では、ＰＴＣヒータ３０の駆動を停止させないため、マッサージ機１０は、施療子２１の位置変化後に使用者の他の身体部位に温熱施療を即座に施すことができる。また、エアバッグ７０を設けることで、マッサージ機１０は、エアバッグ７０を用いてエアマッサージを実施することができる。尚、エアバッグ７０は、背もたれ部１３の任意の位置に適宜変更してもよい。

　・上記した実施形態では、ＰＴＣヒータ３０（第２ケース部材３２）の温度を計測するサーミスタ４２が第２ケース部材３２に設けられたが、これに限らず、サーミスタ４２は、省略されてもよい。この場合、例えばＰＴＣヒータ３０の温度変化を予め実験から得ることで、ＰＴＣヒータ３０の温度が類推されても良い。

　・上記した実施形態では、オットマン１４が設けられたが、オットマン１４が省略されてもよい。

Claims

　マッサージ機であって、
　使用者が着座可能な座部と、
　該座部の後部に設けられた背もたれ部であって、前記背もたれ部の内部に収容され、施療子を有するマッサージ機構と、前記背もたれ部の内部に収容され、前記使用者の背部に熱を付与する熱源と、前記使用者に対して前記施療子が直接的に当接しないように前記背もたれ部の前面の少なくとも前記施療子の可動範囲を覆うように設けられたカバー部とを含む、前記背もたれ部と、
　前記使用者にマッサージを行うために、前記マッサージ機構及び前記熱源を制御する制御部とを備え、
　前記熱源は、前記施療子と一体的に動作可能に設けられ、
　前記制御部は、前記熱源の動作状態及び前記施療子の動作状態に基づいて前記カバー部の表面温度を類推し、類推された前記カバー部の表面温度が設定温度よりも高い場合に、前記熱源及び前記施療子の少なくとも一方の動作状態を変化させる、マッサージ機。
　前記制御部は、前記熱源が駆動状態において前記施療子の動作状態が所定時間変化しない場合に前記カバー部の表面温度が前記設定温度よりも高いと類推して、前記熱源及び前記施療子の少なくとも一方の動作状態を変化させる、請求項１に記載のマッサージ機。
　前記制御部は、類推された前記カバー部の表面温度が前記設定温度より高い場合に前記熱源の駆動を停止させる、請求項１又は２に記載のマッサージ機。
　前記制御部は、類推された前記カバー部の表面温度が前記設定温度より高い場合に前記施療子を駆動させて前記施療子の位置を変化させる、請求項１又は２に記載のマッサージ機。
　前記背もたれ部は、マッサージ機の前後方向に沿って膨縮動作されて前記使用者にエアマッサージを行うエアバッグを含み、
　前記制御部は、類推された前記カバー部の表面温度が前記設定温度よりも高い場合に前記エアバッグを膨張動作させることにより前記熱源と前記使用者の身体との間隔を広げる、請求項１又は２に記載のマッサージ機。
　マッサージ機であって、
　使用者が着座可能な座部と、
　該座部の後部に設けられる背もたれ部であって、背もたれ部の内部に収容され、施療子を有するマッサージ機構と、背もたれ部の内部に収容され、前記使用者の背部に熱を付与する熱源と、前記使用者に対して前記施療子が直接的に当接しないように前記背もたれ部前面の少なくとも前記施療子の可動範囲を覆うように設けられたカバー部とを含む、前記背もたれ部と、
　前記使用者にマッサージを行うために、前記マッサージ機構及び前記熱源を制御する制御部とを備え、
　前記熱源は前記施療子と一体的に動作可能に設けられるとともに、前記背もたれ部は、マッサージ機の前後方向に沿って膨縮動作されて前記使用者にエアマッサージを行うエアバッグを含み、
　前記制御部は、前記熱源の動作状態及び施療子の動作状態により前記カバー部の表面温度を類推し、類推された前記カバー部の表面温度が設定温度よりも高い場合には前記エアバッグを膨張動作させることにより前記熱源と前記使用者の身体との間隔を広げる、マッサージ機。