WO2011111783A1 - 大腸におけるビフィズス菌の増加及び減少抑制剤 - Google Patents

大腸におけるビフィズス菌の増加及び減少抑制剤 Download PDF

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Abstract

 本発明は、大腸におけるビフィズス菌を効果的に増加させるための手段及び方法を提供する。具体的には、本発明は、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体と、該芽胞菌体を芽胞菌体の形態を維持させたまま被験体の大腸に送達するための手段とを含む、大腸におけるビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制剤に関する。

Description

大腸におけるビフィズス菌の増加及び減少抑制剤
 本発明は、大腸におけるビフィズス菌を増加させる及び/又は減少抑制するための剤及び方法に関する。より具体的には、本発明は、大腸におけるビフィズス菌を増加させる及び/又は減少抑制するためのバチルス・ズブチリスの芽胞菌体の用途に関する。
 現在、成人腸内の優勢ビフィズス菌種は、ビフィドバクテリウム・アドレッセンティス、ビフィドバクテリウム・カテヌラータム、ビフィドバクテリウム・シュードカテヌラータム及びビフィドバクテリウム・ロンガムの4菌種であると報告されている(非特許文献1)。ビヒィズス菌には、整腸効果はもちろんのこと、免疫系の調節効果、血中脂質改善効果等の有用な効果が確認されている。そのため、腸内のビヒィズス菌を増加させる試みがなされており、そのような方法として、胃酸に強いビフィズス菌を経口摂取するプロバイオティクスと、オリゴ糖を摂取するなどのプレバイオティクスの方法が知られている。
 現在、プロバイオティクスとして、乳酸菌や上記のビフィズス菌を摂取することが一般的に行われている(特許文献1)。しかし、プロバイオティクスでは、ヒトでの個体差が大きく、摂取した菌株の定着率が異なることから、すべてのヒトに同様の効果をもたらすわけではない(非特許文献2)。
 またプレバイオティクスの場合には、ビフィズス菌の増殖因子として、例えばオリゴ糖を摂取することが行われているが、ビフィドバクテリウム・アドレッセンティスの増殖効果は見られるものの、腸内のビフィドバクテリウム・ロンガムに関しては増殖効果が確認できていない(非特許文献3)。
 なお、プロバイオティクスとプレバイオティクスとを組み合わせて、ビフィズス菌製剤とビフィズス菌の増殖剤とを一緒に投与する組成物が報告されている(特許文献2)。
 一方、ビフィズス菌などの腸内細菌の増殖促進におけるバチルス・ズブチリスの有用性が論じられている(特許文献3及び非特許文献4)。しかしながら、これらの報告では、バチルス・ズブチリスの発芽した栄養型がビフィズス菌の増殖に対し効果がある(非特許文献4)、あるいはバチルス・ズブチリスの芽胞菌株が小腸内で栄養型(発芽菌)に変化し、栄養型が腸内細菌の増殖を促進すると記載されている(特許文献3)。
 また本出願人は、単にバチルス・ズブチリスの芽胞菌をそのまま、家畜動物(ブタ及びニワトリ)に経口摂取させることによる整腸作用などを報告している(例えば特許文献4)。
特開2007-91704号公報 特開2009-296910号公報 特開平7-170975号公報 特許第2528055号
Matsuki, T. et al., Appl. Environ. Microbiol. 70(1):167-173、2004年 化学と生物 47(2):78-80、2009年 浅野ら, 日本農芸化学会誌 75(10):1077-1083、2001年 牛嶋, 医学と生物学 128(1):9-14, 1994年
 上述のように、当該技術分野では、腸内フローラを構成するビフィズス菌、特にその主要菌であるビフィドバクテリウム・ロンガムを増加させるための方法及び手段が依然として求められている。
 本発明の目的は、大腸におけるビフィズス菌を効果的に増加させるための手段及び方法を提供することである。
 本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、バチルス・ズブチリスの芽胞菌は消化管通過時にその一部が発芽することを確認した。また、バチルス・ズブチリスの芽胞菌は、大腸におけるビフィズス菌の増殖を促進する効果があり、その一部が発芽したバチルス・ズブチリスと比較して、特にビフィドバクテリウム・ロンガムに対して顕著な増加及び減少抑制効果を示すという知見を得た。本発明はこれらの知見に基づいて完成された。
 従って、本発明は以下のとおりである。
[1]バチルス・ズブチリスの芽胞菌体と、該芽胞菌体を芽胞菌体の形態を維持させたまま被験体の大腸に送達するための手段とを含む、大腸におけるビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制剤。
[2]バチルス・ズブチリスの発芽菌体を実質的に含まない又は含まない、[1]に記載の剤。
[3]バチルス・ズブチリスがバチルス・ズブチリスC-3102(FERM BP-1096)又はその変異株若しくは派生株である、[1]又は[2]に記載の剤。
[4]ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである、[1]~[3]のいずれかに記載の剤。
[5]経口投与用及び/又は経腸投与用である、[1]~[4]のいずれかに記載の剤。
[6]飲食品、飼料又は医薬品に使用するための、[1]~[5]のいずれかに記載の剤。
[7]整腸剤、抗アレルギー剤、又は血中脂質改善剤として使用するための、[1]~[6]のいずれかに記載の剤。
[8][1]~[7]のいずれかに記載の剤を調製する工程、及び該剤を飲食品に配合する工程を含む、機能性飲食品の製造方法。
[9][1]~[7]のいずれかに記載の剤が配合されている機能性飲食品。
[10]有効量のバチルス・ズブチリスの芽胞菌体を芽胞菌体の形態を維持させたまま被験体の大腸に送達する、又は該芽胞菌体を被験体の大腸に直接投与することを含む、被験体の大腸におけるビフィズス菌を増加させる及び/又は減少抑制する方法。
[11]被験体がヒト又は非ヒト動物である、[10]に記載の方法。
[12]バチルス・ズブチリスがバチルス・ズブチリスC-3102(FERM BP-1096)又はその変異株若しくは派生株である、[10]又は[11]に記載の方法。
[13]ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである、[10]~[12]のいずれかに記載の方法。
[14]芽胞菌体を経口投与及び/又は経腸投与により被験体に投与する、[10]~[13]のいずれかに記載の方法。
[15]大腸におけるビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制に使用するための、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体と、該芽胞菌体を芽胞菌体の形態を維持させたまま被験体の大腸に送達するための手段とを含む剤。
 本発明により、優れたビフィズス菌増加及び/又は減少抑制作用を有する剤が提供される。本発明の剤は、大腸におけるビフィズス菌を増加させる及び/又は減少抑制することで、宿主の健康を促進し、様々な疾患を予防することに寄与する。さらに、高温処理後でもビフィズス菌の増加/減少抑制作用が保持される。そのため、本発明の剤は、機能性飲食品及び飼料においても好適に使用することができる。
大腸モデルにバチルス・ズブチリスの芽胞菌及び発芽菌を投与した後の、マイクロアレイにより測定したビフィズス菌の増加を示すグラフである。 大腸モデルにバチルス・ズブチリスの芽胞菌を投与した後の、マイクロアレイにより測定したビフィズス菌の増加を示すグラフである。 大腸モデルにバチルス・ズブチリスの芽胞菌を投与した後の、リアルタイムPCRにより測定したビフィドバクテリウム・ロンガムの減少を示すグラフである。
 以下、本発明を詳細に説明する。本願は、2010年3月12日に出願された日本国特許出願第2010-055816号の優先権を主張するものであり、上記特許出願の明細書及び/又は図面に記載される内容を包含する。
 本発明は、大腸におけるビフィズス菌を増加させる及び/又は減少抑制するためのバチルス・ズブチリスの芽胞菌体の使用に関する。本明細書の実施例2に示すように、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体は、そのまま経口投与した場合には、胃腸通過時に一部が発芽することが確認された。また実施例3に示すように、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体は、その一部が発芽したバチルス・ズブチリスを用いた場合とは異なり、ビフィドバクテリウム・ロンガムの顕著な増加作用を示した。そのため、本発明では、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体を、芽胞菌体の形態を維持させたまま被験体の大腸に送達することによって、大腸におけるビフィズス菌、特にビフィドバクテリウム・ロンガムを増加させ、及び/又はその減少を抑制するものである。
 従って、本発明は、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体と、該芽胞菌体を芽胞菌体の形態を維持させたまま被験体の大腸に送達するための手段とを含む、大腸におけるビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制剤を提供する。また本発明は、有効量のバチルス・ズブチリスの芽胞菌体を芽胞菌体の形態を維持させたまま被験体の大腸に送達する、又は該芽胞菌体を被験体の大腸に直接投与することを含む、被験体の大腸におけるビフィズス菌を増加させる及び/又は減少抑制する方法を提供する。
 本発明において使用するバチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)は、芽胞菌体としての形態を有し、目的とするビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制作用を示すものであれば、当技術分野で公知の任意のバチルス・ズブチリス菌株を使用することができる。なお、動物への投与・摂取を考慮して、動物において安全性が確認されている菌株であることが好ましい。バチルス・ズブチリスの具体的な菌株としては、バチルス・ズブチリスC-3102(FERM BP-1096)、バチルス・ズブチリスBN株の他、独立行政法人理化学研究所バイオリソースセンターで保管されている菌株(JCM2499、JCM11003、JCM20014、JCM20035、JCM20036、JCM20038、JCM20057、JCM20073、JCM20083、JCM20085、JCM20086、JCM20094、JCM20095、JCM20096、JCM20105、JCM20108、JCM20118、JCM20127、JCM20132、JCM20333、JCM20336、JCM20352、JCM20353、JCM20354、JCM20520、JCM21228)などがある。
 本発明に関して、「ビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制作用」とは、大腸内に存在するビフィズス菌の菌体数を増加させる、及び/又はその菌体数の減少を抑制する能力を指す。増加及び/又は減少抑制の対象となるビフィズス菌は、ビフィドバクテリウム属に属する細菌であれば特に限定されるものではなく、ビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)、ビフィドバクテリウム・アドレッセンティス(B.adolescentis)、ビフィドバクテリウム・カテヌラータム(B.catenulatum)、ビフィドバクテリウム・アングラータム(B.angulatum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(B.bifidum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(B.breve)、ビフィドバクテリウム・デンティウム(B.dentium)、ビフィドバクテリウム・ガリカム(B.gallicum)、ビフィドバクテリウム・グロボサム(B.globosum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(B.infantis)、ビフィドバクテリウム・ズブティレ(B.subtile)、ビフィドバクテリウム・アステロイデス(B.asteroides)、ビフィドバクテリウム・ボウム(B.boum)、ビフィドバクテリウム・コエリナム(B.choerinum)、ビフィドバクテリウム・コリネフォルメ(B.coryneforme)、ビフィドバクテリウム・クニクリ(B.cuniculi)、ビフィドバクテリウム・ガリナラム(B.gallinarum)、ビフィドバクテリウム・インディカム(B.indicum)、ビフィドバクテリウム・マグナム(B.magnum)、ビフィドバクテリウム・メリシカム(B.merycicum)、ビフィドバクテリウム・ミニマム(B.minimum)、ビフィドバクテリウム・サイクラエロフィルム(B.psychraerophilum)、ビフィドバクテリウム・プロラム(B.pullorum)、ビフィドバクテリウム・ルミナンティウム(B.ruminantium)、ビフィドバクテリウム・スカルドビイ(B.scardovii)、ビフィドバクテリウム・サーマシドフィラム・サブスピーシーズ・ポルシナム(B.thermacidophilum subsp. porcinum)、ビフィドバクテリウム・サーモフィラム(B.thermophilum)などが挙げられる。本発明においては、特に、腸内フローラの主要菌であるビフィドバクテリウム・ロンガムに対する増加及び/又は減少抑制作用を意味する。この作用は、例えばバチルス・ズブチリスの芽胞菌体を、1又は複数種のビフィズス菌と共に大腸環境と同等の条件下でインキュベートし、そのビフィズス菌の菌体数の増減を評価することにより確認することができる。具体的なビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制作用の測定方法としては、実施例3に示すマイクロアレイやリアルタイムPCRを使用する方法がある。
 従って、本発明においては、上述したような方法によりビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制作用を有すると評価されたバチルス・ズブチリス菌株であれば、任意の菌株を用いることができる。そのような作用を有する好ましいバチルス・ズブチリスとしては、バチルス・ズブチリスC-3102(FERM BP-1096)が挙げられる。この菌株は、後述する実施例において、ビフィズス菌、特にビフィドバクテリウム・ロンガムを顕著に増加させ、またその減少を抑制することが確認されている。この菌株は、本出願人により独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター(旧 通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所)(〒305-8566 日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6)に昭和60年(1985年)12月25日付で受託番号FERM BP-1096として寄託されており、当該センターから入手可能である。このバチルス・ズブチリスC-3102は、その腸内細菌叢改善作用、肉質改善作用、整腸作用などのため既に動物における使用が報告されており(特公平4-24022号、鈴木ら, 腸内細菌学会誌 第18巻第2号第93-99頁(2004)など)、ヒトを含む動物に対して安全性が確認されているものである。
 また本発明においては、上述した具体的な菌株の変異株又は派生株も、ビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制作用を有する限り使用することができる。
 本発明では、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体を使用する。芽胞とは、細菌の胞子形態を指し、温度や化学物質に対する耐性を有する。この芽胞は、細菌の増殖に適した条件下において発芽し、成育して栄養細胞(発芽菌)となる。あるバチルス・ズブチリスの菌株が芽胞菌体であるか否かは、その耐熱性の性質を利用して、高温処理後の生存の有無によって確認することができる。本発明においては、使用するバチルス・ズブチリスは、好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、特に90%以上が芽胞菌体であり、栄養細胞(発芽菌)を好ましくは30%未満、より好ましくは20%未満、特に10%未満しか含まない。
 バチルス・ズブチリスの芽胞菌体は、微生物の培養に通常用いられる培地を使用して、適当な条件下で培養することにより調製することができる。培養に用いる培地は、炭素源、窒素源、無機塩類等を含有し、バチルス・ズブチリスの培養を効率的に行うことができる培地であれば、天然培地又は合成培地、液体培地又は固体培地のいずれを用いてもよく、当業者であれば使用する菌株に適切な公知の培地を適宜選ぶことができる。炭素源としてはラクトース、グルコース、スクロース、フラクトース、ガラクトース、廃糖蜜などを使用することができ、窒素源としてはペプトン、カゼインの加水分解物、ホエータンパク質加水分解物、大豆タンパク質加水分解物等の有機窒素含有物を使用することができる。また無機塩類としては、リン酸塩、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどを用いることができる。バチルス・ズブチリスの培養に適した培地としては、例えばTS(トリプトケースソイ)寒天培地、HI(ハートインヒュージョン)寒天培地などが挙げられる。
 またバチルス・ズブチリスの培養は、20℃~50℃、好ましくは30℃から45℃、特に約37℃において、好気条件下で行う。温度条件は、恒温槽、マントルヒーター、ジャケットなどにより調整することができる。培養の形式は、静置培養、振とう培養、タンク培養などである。また、培養時間は12時間~7日、好ましくは2日~3日とすることができる。培養開始時の培地のpHは5~9、好ましくは6~8に維持することが好ましい。
 培養後、得られるバチルス・ズブチリス培養物をそのまま使用してもよいし、さらに必要に応じて遠心分離などによる粗精製及び/又は濾過等による固液分離や滅菌操作を行ってもよい。なお、本発明の剤に使用するバチルス・ズブチリスは、生菌体であることが好ましいが、これは湿潤菌体であっても乾燥菌体であってもよい。また、死菌体であってもよい。
 また、所望により、バチルス・ズブチリスにさらなる処理を行って、バチルス・ズブチリスの処理物を得てもよい。そのような処理の例を以下に記載する。
 バチルス・ズブチリスを適当な溶媒に懸濁又は希釈することによって、懸濁物又は希釈物を調製することができる。使用することができる溶媒としては、例えば水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)などが挙げられる。
 また、バチルス・ズブチリスを加熱処理することにより、加熱処理物を調製することができる。加熱処理物を調製するには、バチルス・ズブチリスを、一定時間、例えば約10分~1時間(例えば約10~30分)にわたり、高温処理(例えば60~100℃)する。本発明において使用するバチルス・ズブチリスは芽胞菌体であるため、高温処理後も生存し、目的とする作用を保持している。
 バチルス・ズブチリスを滅菌処理することによって、滅菌処理物を調製することができる。バチルス・ズブチリスを滅菌処理するには、例えば、濾過滅菌、放射性殺菌、過熱式殺菌、加圧式殺菌などの公知の滅菌処理を行うことができる。
 また、バチルス・ズブチリスを乾燥して粉状物又は粒状物とすることができる。具体的な乾燥方法としては、特に制限されないが、例えば、噴霧乾燥、ドラム乾燥、真空乾燥、凍結乾燥などが挙げられ、これらを単独で又は組み合わせて採用できる。その際、必要に応じて通常用いられる賦形剤を添加してもよい。
 上述した処理は、単一の処理を行ってもよいし、あるいは複数を適宜組み合わせて行ってもよい。本発明においては、このような処理を行ったバチルス・ズブチリスも、大腸菌におけるビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制のために用いることができる。
 上記で得られたバチルス・ズブチリスは、単独で又は他の成分を共に、大腸におけるビフィズス菌の増加及び/若しくは減少抑制剤として、又は飲食品、飼料若しくは医薬品に配合して摂取すると、大腸におけるビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制と、それによる整腸作用、抗アレルギー作用、又は血中脂質改善作用が期待される。
 本発明のビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制剤(以下、「本発明の剤」ともいう)は、有効成分として上述したバチルス・ズブチリスを含むものであるが、1種のバチルス・ズブチリスを含んでもよいし、複数の異なるバチルス・ズブチリス、さらには異なる処理を行った複数のバチルス・ズブチリスを組み合わせて含んでもよい。
 本発明では、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体を、芽胞菌体の形態を維持させたまま被験体の大腸に送達する必要がある。そのため、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体を、芽胞菌体の形態を維持させたまま被験体の大腸に送達するための手段と組み合わせて投与する又は摂取させるか、あるいは大腸に直接投与する。
 本明細書において「大腸に送達するための手段」とは、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体を胃及び小腸において発芽させずに、大腸(結腸、直腸)に送達することができる手段を意味し、例えば胃及び腸における高栄養下及び/又は低pH環境下では発芽させずに、芽胞菌体のまま胃及び腸を通過させる手段などがある。そのような送達手段は、当技術分野において周知であり、例えば限定されるものではないが、腸溶性コーティング、腸溶性カプセル、腸溶性錠剤、リポソームなどが知られている。腸溶性コーティングは、胃及び小腸内で溶解、崩壊せず、その構造的性質が変化しないように製剤にコーティングされる組成物又は組成物の組み合わせである。そのような腸溶性コーティングとしては、ポリ乳酸、乳酸・グリコール酸共重合体、セルロースエステル誘導体(セルロースアセテートフタレート、カルボキシメチルセルロースなど)、セルロースエーテル、アルギン酸、アクリル酸メチル共重合体、Eudragit(登録商標)L/Sが挙げられる。このような腸溶性コーティングを使用して錠剤を被覆することによって、腸溶性錠剤とすることができる。また、腸溶性コーティングを使用してカプセルを被覆するか又は腸溶性コーティングの材料からカプセルを調製して、そのカプセル中にバチルス・ズブチリスの芽胞菌体及び適当な担体を入れることによって、腸溶性カプセルとすることができる。このような送達手段については、例えばWO2005/117921号、WO2002/091833号、WO2004/014403号、特開平11-199494号公報、WO2008/114889号などに記載されており、当業者であれば、送達手段の種類、その調製方法、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体への適用を容易に理解することができる。
 大腸に送達するための手段は、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体を投与する又は摂取させる対象となる被験体の種類、年齢、剤形などに応じて適宜選択し、好適な送達のために設計することができる。
 またバチルス・ズブチリスの芽胞菌体を大腸に直接投与する方法も当技術分野で公知であり、経腸投与、直腸内注入などを用いることができる。
 また本発明の剤には、有効成分であるバチルス・ズブチリスの芽胞菌体とその送達手段に加えて、目的とする作用を阻害しない限り、後述する添加剤、バチルス・ズブチリス又はビフィズス菌の増殖促進剤、他の公知の整腸剤などを単独で又は複数組み合わせて添加してもよい。
 本発明の剤の形態は特に制限されないが、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、粉剤、シロップ剤、ドライシロップ剤、液剤、懸濁剤、吸入剤などの経口剤、経腸製剤、注入剤などの剤型としてもよい。これらのうちでは、経口剤とするのが好ましい。なお、液剤、懸濁剤などの液体製剤は、服用直前に水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁する形であってもよく、また錠剤、顆粒剤の場合には周知の方法でその表面をコーティングしてもよい。さらに、本発明の剤は、当技術分野で公知の技術を使用して、徐放性製剤、遅延放出製剤又は即時放出製剤などの放出が制御された製剤としてもよい。
 このような剤型の剤は、上述した成分に、通常用いられる賦形剤、崩壊剤、結合剤、湿潤剤、安定剤、緩衝剤、滑沢剤、保存剤、界面活性剤、甘味料、矯味剤、芳香剤、酸味料、着色剤などの添加剤を剤型に応じて配合し、常法に従って製造することができる。例えば、本発明の剤を医薬組成物とする場合には、医薬上許容される担体又は添加剤を配合することができる。そのような医薬上許容される担体及び添加物の例として、水、医薬上許容される有機溶剤、コラーゲン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、水溶性デキストラン、水溶性デキストリン、カルボキシメチルスターチナトリウム、ペクチン、キサンタンガム、アラビアゴム、カゼイン、ゼラチン、寒天、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ワセリン、パラフィン、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ヒト血清アルブミン、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、医薬添加物として許容される界面活性剤などの他、リポゾームなどの人工細胞構造物などが挙げられる。
 本発明の剤が、上記添加剤や、バチルス・ズブチリス又はビフィズス菌の増殖促進剤、他の整腸剤などを含む場合、有効成分であるバチルス・ズブチリスの芽胞菌体の含有量は、その剤型により異なるが、通常は、0.01~99質量%、好ましくは0.1~80質量%、より好ましくは0.1~75質量%の範囲であり、有効成分の望ましい摂取量を摂取できるように、1日当たりの摂取量が管理できる形にするのが望ましい。また例えば本発明の剤に含まれるバチルス・ズブチリスの芽胞菌体は、菌体数として、約104個/g~約1011個/g程度である。
 さらに、本発明の剤には、医薬品、飲食品、飼料の製造に用いられる種々の添加剤やその他種々の物質を共存させてもよい。このような物質や添加剤としては、各種油脂(例えば、大豆油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油などの植物油、牛脂、イワシ油などの動物油脂)、生薬(例えばロイヤルゼリー、人参など)、アミノ酸(例えばグルタミン、システイン、ロイシン、アルギニンなど)、多価アルコール(例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、糖アルコール、例としてソルビトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、マンニトールなど)、天然高分子(例えばアラビアガム、寒天、水溶性コーンファイバー、ゼラチン、キサンタンガム、カゼイン、グルテン又はグルテン加水分解物、レシチン、澱粉、デキストリンなど)、ビタミン(例えばビタミンC、ビタミンB群など)、ミネラル(例えばカルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄など)、食物繊維(例えばマンナン、ペクチン、ヘミセルロースなど)、界面活性剤(例えばグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなど)、精製水、賦形剤(例えばブドウ糖、コーンスターチ、乳糖、デキストリンなど)、安定剤、pH調製剤、酸化防止剤、甘味料、呈味成分、酸味料、着色料及び香料などが挙げられる。例えば、有効成分であるバチルス・ズブチリス、又は増加させようとするビフィズス菌に対して増殖促進効果のある物質を選択することができる。そのような増殖促進因子としては、バチルス・ズブチリス又はビフィズス菌の増殖培地、オリゴ糖、乳タンパク質が挙げられる。
 また、本発明の剤には、上記有効成分以外の機能性成分若しくは添加剤として、例えば、タウリン、グルタチオン、カルニチン、クレアチン、コエンザイムQ、グルクロン酸、グルクロノラクトン、トウガラシエキス、ショウガエキス、カカオエキス、ガラナエキス、ガルシニアエキス、テアニン、γ-アミノ酪酸、カプサイシン、カプシエイト、各種有機酸、フラボノイド類、ポリフェノール類、カテキン類、キサンチン誘導体、フラクトオリゴ糖などの難消化性オリゴ糖、ポリビニルピロリドンなどを配合することができる。
 これら添加剤の配合量は、添加剤の種類と所望の摂取量に応じて適宜決められるが、本発明の剤の総量に対して、一般的には0.01~90質量%の範囲であり、好ましくは0.1~50質量%の範囲である。
 本発明の剤を投与する又は摂取させる被験体又は対象は、脊椎動物、具体的には、哺乳動物、例えばヒト、霊長類(サル、チンパンジーなど)、家畜動物(ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジなど)、ペット用動物(イヌ、ネコなど)、実験動物(マウス、ラットなど)、さらには爬虫類及び鳥類である。特に、大腸におけるビフィズス菌の増加が必要なヒトが好ましい。
 本発明の剤の投与又は摂取量(有効量)は、被験体の年齢及び体重、投与・摂取経路、投与・摂取回数により異なり、目的とする作用を達成できるように当業者の裁量によって広範囲に変更することができる。例えば、経口的に投与又は摂取する場合には、本発明の剤に含まれるバチルス・ズブチリスの芽胞菌体の投与・摂取量は、通常約104個/day~約1011個/day程度である。バチルス・ズブチリスの含有割合は特に限定されず、製造の容易性や好ましい一日投与量等に合わせて適宜調節すればよい。本発明の剤は安全性の高いものであるため、摂取量をさらに増やすこともできる。1日当たりの摂取量は、1回で摂取してもよいが、数回に分けて摂取してもよい。また、その投与又は摂取の頻度も、特に限定されず、投与・摂取経路、被験体の年齢及び体重、目的とする効果(治療、予防など)を含む種々の条件に応じて適宜選択することが可能である。
 本発明の剤の投与・摂取経路は特に限定されず、経口投与若しくは摂取、又は非経口投与(例えば経腸、直腸内投与)などが挙げられる。本発明の剤は、特に経口的に投与又は摂取することが好ましい。
 本発明の剤は、大腸における宿主に有益な腸内細菌、具体的にはビフィズス菌、特にビフィドバクテリウム・ロンガムを増加させる及び/又は減少抑制することで、宿主の健康を促進し、様々な疾患を予防する。また、安全性が高く長期間の継続的摂取が容易である。そのため、本発明の剤は、飲食品及び飼料にも使用できる。
 本発明の剤は、他の医薬、治療又は予防法等と併用してもよい。このような他の医薬は、本発明の剤と共に一製剤を成していてもよいし、あるいは、別々の製剤であって同時に又は間隔を空けて投与してもよい。
 さらに、本発明の剤の使用にあたっては、本発明の効果に影響を与えない範囲において、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体を従来の使用方法で併用することができる。また、従来の使用方法と組み合わせて本発明の剤を使用することにより、単独での使用に比して顕著な効果が得られることが期待される。
 上述したように、本発明の剤は、大腸におけるビフィズス菌の増加/減少抑制作用を有する上、従来より使用されているバチルス・ズブチリスを含むものであり、安全性が高く副作用の心配がない。また、有効成分として含まれるバチルス・ズブチリスの芽胞菌体は、高温及び化学物質に対する耐性を有するため、飲食品の製造過程における種々の物理的及び化学的処理において安定であり、またその保存性にも優れている。さらに、様々な飲食品に添加しても飲食品自体の風味を阻害しないため、種々の飲食品に添加して継続的に摂取することができる。
 本発明の飲食品は、上述した本発明の剤を含有する。本発明の剤を含有する飲食品には、ビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制作用により健康増進を図る健康食品、機能性食品、特定保健用食品などの他、本発明の剤を配合できる、全ての飲食品が含まれる。
 本発明の剤を含有する飲食品として、機能性飲食品はとりわけ好ましい。本発明の「機能性飲食品」は、生体に対して一定の機能性を有する飲食品を意味し、例えば、特定保健用食品(条件付きトクホ[特定保健用食品]を含む)及び栄養機能食品を含む保健機能食品、特別用途食品、栄養補助食品、健康補助食品、サプリメント(例えば、錠剤、被覆錠、糖衣錠、カプセル及び液剤などの各種剤形のもの)及び美容食品(例えばダイエット食品)などのいわゆる健康食品全般を包含する。本発明の機能性飲食品はまた、コーデックス(FAO/WHO合同食品規格委員会)の食品規格に基づく健康強調表示(Health claim)が適用される健康飲食品を包含する。
 飲食品の具体例としては、経管経腸栄養剤などの流動食、錠菓、錠剤、チュアブル錠、錠剤、粉剤、散剤、カプセル剤、顆粒剤及びドリンク剤などの製剤形態の健康食品及び栄養補助食品;緑茶、ウーロン茶及び紅茶などの茶飲料、清涼飲料、ゼリー飲料、スポーツ飲料、乳飲料、炭酸飲料、野菜飲料、果汁飲料、発酵野菜飲料、発酵果汁飲料、発酵乳飲料(ヨーグルトなど)、乳酸菌飲料、乳飲料(コーヒー牛乳、フルーツ牛乳など)、粉末飲料、ココア飲料、牛乳並びに精製水などの飲料;バター、ジャム、ふりかけ及びマーガリンなどのスプレッド類;マヨネーズ、ショートニング、カスタードクリーム、ドレッシング類、パン類、米飯類、麺類、パスタ、味噌汁、豆腐、ヨーグルト、スープ又はソース類、菓子(例えば、ビスケットやクッキー類、チョコレート、キャンディ、ケーキ、アイスクリーム、チューインガム、タブレット)などが挙げられる。
 本発明の飲食品は、本発明の剤のほかに、その飲食品の製造に用いられる他の食品素材、各種栄養素、各種ビタミン、ミネラル、食物繊維、種々の添加剤(例えば呈味成分、甘味料、有機酸などの酸味料、安定剤、フレーバー)などを配合して、常法に従って製造することができる。
 本発明の飲食品において、本発明の剤又はバチルス・ズブチリスの芽胞菌体の配合量は、飲食品の形態や求められる食味又は食感を考慮して、当業者が適宜定めることができる。通常は、添加されるバチルス・ズブチリスの芽胞菌体の総量が、0.001~100質量%、好ましくは0.01~80質量%、より好ましくは0.01~50質量%となるような本発明の剤の配合量が適当である。本発明の剤は安全性の高いものであるため、飲食品におけるその配合量をさらに増やすこともできる。本発明の剤の望ましい摂取量を飲食できるよう、1日当たりの摂取量が管理できる形にするのが好ましい。このように本発明の飲食品を、本発明の剤の望ましい摂取量を管理できる形態で飲食することにより、該飲食品を用いた大腸におけるビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制方法が提供される。
 本発明の剤は、当業者が利用可能である任意の適切な方法によって、飲食品に含有させればよい。例えば、本発明の剤を、液体状、ゲル状、固体状、粉末状又は顆粒状に調製した後、それを飲食品に配合することができる。あるいは本発明の剤を、飲食品の原料中に直接混合又は溶解してもよい。本発明の剤は、食品に塗布、被覆、浸透又は吹き付けてもよい。本発明の剤は、食品中に均一に分散させてもよいし、偏在させてもよい。本発明の剤を入れたカプセルなどを調剤してもよい。本発明の剤を、可食フィルムや食用コーティング剤などで包み込んでもよい。また本発明の剤に適切な賦形剤等を加えた後、錠剤などの形状に成形してもよい。本発明の剤を含有させた飲食品はさらに加工してもよく、そのような加工品も本発明の範囲に包含される。
 本発明の飲食品の製造においては、飲食品に慣用的に使用されるような各種添加物を使用してもよい。添加物としては、限定するものではないが、発色剤(亜硝酸ナトリウム等)、着色料(クチナシ色素、赤102等)、香料(オレンジ香料等)、甘味料(ステビア、アステルパーム等)、保存料(酢酸ナトリウム、ソルビン酸等)、乳化剤(コンドロイチン硫酸ナトリウム、プロピレングリコール脂肪酸エステル等)、酸化防止剤(EDTA二ナトリウム、ビタミンC等)、pH調整剤(クエン酸等)、化学調味料(イノシン酸ナトリウム等)、増粘剤(キサンタンガム等)、膨張剤(炭酸カルシウム等)、消泡剤(リン酸カルシウム)等、結着剤(ポリリン酸ナトリウム等)、栄養強化剤(カルシウム強化剤、ビタミンA等)、賦形剤(水溶性デキストリン等)等が挙げられる。さらに、オタネニンジンエキス、エゾウコギエキス、ユーカリエキス、杜仲茶エキス等の機能性素材をさらに添加してもよい。
 さらに本発明の剤は、ヒト用の飲食品のみならず、家畜(ブタ、ニワトリなど)、競走馬、ペットなどの飼料にも配合することができる。飼料は、被験体がヒト以外であることを除き飲食品とほぼ等しいことから、上記の飲食品に関する記載は、飼料についても同様に当てはめることができる。
 以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]芽胞菌体の調製
 バチルス・ズブチリスC-3102(FERM BP-1096)を固体培地において培養した。簡単に説明すると、バチルス・ズブチリスC-3102を、商品名「トリプチケース・ソイ・ブロス」(BBL社)30g/Lに寒天2%を混合したTS寒天培地を用いて37℃で2~3日培養し、芽胞菌体を得た。
[実施例2]ヒト人工腸管モデルを用いたバチルス・ズブチリスの発芽率の検出
 TNO栄養食品研究所(オランダ)で所有している、人工腸管モデル(TNO intestinal model:TIM-モデル)のうち、胃から小腸の再現モデルであるTIM-1モデルを用い、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体の発芽率について評価した。
 簡単に説明すると、胃から小腸の人工モデルとしてTNOで開発されたTIM-1モデルを使用し、各試験群のサンプルをこのモデルに添加し、1時間ごとにサンプリングを行い、6時間かけて胃から小腸まで通過させ、発芽率の評価をした。このTIM-1モデルについては、Havenaar, R.及びMinekus, M. Dairy Industries International 61:17-23, 1996、Marteau, P. et al. J Dairy Sci 80:1031-1037, 1996に詳細が記載されている。
 試験群として、ヨーロピアン・コンチネンタル・ブレックファースト(タンパク質12%、脂肪32%、炭水化物56%を含む)を食事成分として添加し、実施例1に記載のように調製したバチルス・ズブチリスC-3102の芽胞菌体をトータル1×1010個CFU添加する群を設定し、n=2で実験を行った。
 発芽率の換算については、芽胞菌体が熱に強い性質を利用し、65℃にて30分加熱処理した菌体を「芽胞菌」とし、加熱処理しない菌体を「芽胞菌+発芽菌(栄養細胞)」として、非加熱菌体数/添加菌体数×100(%)-加熱菌数/添加菌体数×100(%)を発芽率として評価した。菌体数については、平板法で測定を行った。
 サンプリングを行ったサンプルについて、加熱処理菌体と非加熱処理菌体の割合を比較し、各時間の結果を累積生存率(各時間の菌数/添加菌数×100%)して比較した。結果を表1に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 表1に示した結果から、6時間経過後のサンプルと残存物中の菌体の発芽率(%)は、99/100×100-85/100×100=14%であった。従って、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体は、胃から小腸を通過した後には、全体のおよそ14%が発芽することがわかった。
[実施例3]ヒト人工大腸モデルを使った腸内フローラの変動
(1)マイクロアレイによる腸内フローラ菌の検出
 実施例2と同様に、TNO栄養食品研究所(オランダ)で所有している、人工腸管モデル(TNO intestinal model:TIM-モデル)である、胃から小腸の再現モデルであるTIM-1モデルと大腸の再現モデルであるTIM-2を用い、ヒト腸内フローラの変動を評価した。簡単に説明すると、大腸の人工モデルとしてTNOで開発されたTIM-2モデルを使用して、腸内フローラの変動についてマイクロアレイ法で評価した。このTIM-2モデルについては、Venema, K. et al. Nutrition 24(12):558-564, 2000に詳細が記載されている。またマイクロアレイに使用したのは、TNOで開発された腸内フローラ解析用マイクロアレイであるIChipであり、ヒト腸内に存在する360菌種が搭載されている(Maathuis, A. et al. FASEB J. 22(Meeting Abstract Supplement):1089.7, 2008)。
 試験群としては、実施例2で回収したTIM-1モデル6時間通過サンプル(#1)とその対照群にあたる食事成分サンプル(#2)と、実施例1で調製したバチルス・ズブチリスの芽胞菌体をトータル1×1010個CFU添加する群(#3)とその対照群にあたる無添加群(#4)を設定した。従って、#1のサンプルは食事成分(栄養分)の消化物と芽胞菌体及び発芽菌体を含み、#2のサンプルは食事成分の消化物を含み、#3のサンプルは培地と芽胞菌体を含み、#4のサンプルは培地のみである。ここでいう培地の成分とは、ペクチン0.6、キシラン0.6、 アラビノガラクタン0.6、アミロペクチン0.6、アミロペクチン0.6、カゼイン3.0、 スターチ5.0、ツウィーン80 2.16、バクトトリプトン3.0、胆汁0.05 (g/day)である。
 TIM-2モデルにオランダ健常人ヒト腸内フローラを接種し、16時間前培養し、安定なフローラを形成させた後、各試験群からのサンプル(#1及び#2、又は、#3及び#4)を添加し、72時間作用させた。それぞれの試験群につきn=2で実験をおこなった。
 実験前後の人工腸内内容物からRNAを抽出し、IChipを使ったマイクロアレイ法で比較した。特に、腸内フローラを構成するビフィドバクテリウム属細菌について、各試験群の実験前(0時間)と実験後(72時間)の菌体数を蛍光強度の増減により比較した。その増減値を、対照群(#2又は#4)とバチルス・ズブチリス投与群(#1又は#3)で比較し、蛍光強度比で2倍以上の増減が確認できた菌種を菌体数の増減があったものと判断した。結果を図1(#1/#2)及び図2(#3/#4)に示す。
 図1及び図2に示すとおり、芽胞菌と発芽菌の両者を含む試験群(#1)では、ビフィドバクテリウム・アドレセンティス、ビフィドバクテリウム・アングラータム、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・インディカム、ビフィドバクテリウム・サーモフィラムにおいて菌体数が増加していた(図1)。一方、芽胞菌をそのまま大腸モデルに投与した試験群(#3)では、ビフィドバクテリウム・ロンガムのみで増加が認められたが、その増加については、芽胞菌と発芽菌の両者を含む試験群(#1)と比較し、顕著であることが確認された(図2)。
 この結果から、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体を発芽させずに大腸に到達させることによって、胃腸を通過して約14%が発芽したバチルス・ズブチリスの芽胞菌体と比較して、特にビフィドバクテリウム・ロンガムに対する増加効果があることがわかった。
(2)リアルタイムPCRによる腸内フローラ菌の検出
 上記の(1)で行った試験群の実験前後の人工腸内内容物からDNAをフェノール・クロロホルム法で抽出した。ビフィドバクテリウム・ロンガムの増減を確認するため、ビフィドバクテリウム・ロンガムの16S rDNA配列に特異的なプライマー配列を参照し(Malinen, E. et al. Microbiology 149:269-277, 2003参照)、リアルタイムPCRにより16SリボゾーマルDNAのコピー数を測定した。
 結果を表2及び図3(#3/#4)に示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表2及び図3に示した結果から、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体によって、ビフィドバクテリウム・ロンガムの菌体数の減少が抑制された。対照群におけるビフィドバクテリウム・ロンガムの菌数減少は、栄養状態が最適でない培地成分のみを投与する実験条件で評価したことによるものと思われるが、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体はその減少を顕著に抑制することができることを示している。また、菌数が維持できる状況下では、ビフィドバクテリウム・ロンガムの菌数を増加させることが期待できる。
 以上の(1)及び(2)の結果から、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体は、発芽しない形態で、大腸におけるビフィズス菌を増加させ、特にビフィドバクテリウム・ロンガムを増加させ、かつその減少を抑制するものであることがわかった。
 また、バチルス・ズブチリスの芽胞菌体は、他のビフィドバクテリウム属においても、実験条件を変更することにより、菌数を増加させることが期待できるものと考えられる。
 本明細書中で引用した全ての刊行物、特許及び特許出願は、その全文を参考として本明細書中に取り入れるものとする。
 本発明により、優れたビフィズス菌増加及び/又は減少抑制作用を有する剤が提供される。本発明の剤は、大腸におけるビフィズス菌を増加させる及び/又は減少抑制することで、宿主の健康を促進し、様々な疾患を予防することに寄与する。さらに、高温処理後でもビフィズス菌の増加/減少抑制作用が保持される。そのため、本発明の剤は、機能性飲食品及び飼料においても好適に使用することができる。

Claims (11)

  1.  バチルス・ズブチリスの芽胞菌体と、該芽胞菌体を芽胞菌体の形態を維持させたまま被験体の大腸に送達するための手段とを含む、大腸におけるビフィズス菌の増加及び/又は減少抑制剤。
  2.  バチルス・ズブチリスの発芽菌体を実質的に含まない、請求項1に記載の剤。
  3.  バチルス・ズブチリスがバチルス・ズブチリスC-3102(FERM BP-1096)又はその変異株若しくは派生株である、請求項1又は2に記載の剤。
  4.  ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである、請求項1~3のいずれか1項に記載の剤。
  5.  経口投与用及び/又は経腸投与用である、請求項1~4のいずれか1項に記載の剤。
  6.  飲食品、飼料又は医薬品に使用するための、請求項1~5のいずれか1項に記載の剤。
  7.  整腸剤、抗アレルギー剤又は血中脂質改善剤として使用するための、請求項1~6に記載の剤。
  8.  請求項1~7のいずれか1項に記載の剤を調製する工程、及び
     該剤を飲食品に配合する工程
    を含む、機能性飲食品の製造方法。
  9.  有効量のバチルス・ズブチリスの芽胞菌体を芽胞菌体の形態を維持させたまま被験体の大腸に送達する、又は該芽胞菌体を被験体の大腸に直接投与することを含む、被験体の大腸におけるビフィズス菌を増加させる及び/又は減少抑制する方法。
  10.  バチルス・ズブチリスがバチルス・ズブチリスC-3102(FERM BP-1096)又はその変異株若しくは派生株である、請求項9に記載の方法。
  11.  ビフィズス菌がビフィドバクテリウム・ロンガムである、請求項9又は10に記載の方法。
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