WO2011096386A1 - 有機/金属ハイブリッドポリマーを使用したスマートウインドウ、スマートウインドウ製造方法、及びスマートウインドウシステム - Google Patents

有機/金属ハイブリッドポリマーを使用したスマートウインドウ、スマートウインドウ製造方法、及びスマートウインドウシステム Download PDF

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Abstract

 本発明は、有機/金属ハイブリッドポリマーと電解質を2枚のITOガラスで挟んだ構造のスマートウインドウに関する。この構造は大面積化が容易である上に、駆動電圧を与えて透明にした後、駆動電圧の印加を停止しても、そのメモリ効果により着色状態への復帰に時間を要するため、省電力性が高い。従って、太陽電池と組み合わせることで無電源スマートウインドウシステムを構成することができる。

Description

有機/金属ハイブリッドポリマーを使用したスマートウインドウ、スマートウインドウ製造方法、及びスマートウインドウシステム
 本発明はいわゆるスマートウインドウ(スマートガラスなどとも呼ばれる)に関する。より詳細には、通常の調光ガラスのようにガラスに照射されている光の強度に反応するのではなく、制御信号などにより光伝達特性を能動的に変化させることが可能なガラスに関する。
 本願は、2010年2月8日に、日本に出願された特願2010-025058号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 スマートウインドウは、様々な用途を目指して技術開発が進められている。例えば、自動化されたカーテンやブラインドを実現したり日光の太陽光の入射を自動的にさえぎって冷房のためのエネルギー消費を節約するなどの目的で、窓ガラスとしての用途が挙げられる。また、建物の内部においても必要に応じて室内の様子を見えなくするための目隠しとしての用途や、あるいは普段は透明な仕切りを必要なときだけ不透明にしてプロジェクタ用スクリーンとしての用途が挙げられる。またこのような機能を実現するいくつかの製品がすでに市販されている。
 しかしながら、従来のスマートウインドウは、大面積のものを製造するのが困難かつ高価格であった。また、従来のスマートウインドウは、所望の光透過率を維持するには常時電力を供給し続ける必要があるために、消費電力の点で問題があった。
 従来のスマートウインドウのうちで、可変光透過率材料として液晶を利用したものがあり、この種のスマートウインドウでは消費電力を低減することは可能である。しかし、この場合には大面積のスマートウインドウを作成する際の透明電極間隔を高い精度で維持するため、高い加工精度が要求されたり、設置工事の際の応力や経年変化に耐えるための材料の選択や構造の複雑化が必要となる。この結果、製造コストが非常に高いものについてしまう。
 窓ガラスなどの建築物へのスマートウインドウを設置するに当たって、従来のガラスとは違って電力を供給する必要があることが問題となる。すなわち、ガラスを使用する場所まで商用電源から電源線を引き回す必要があるため設置工事が大掛かりとなってしまう。そのような要件を考慮せずに設計された既存の建造物にスマートウインドウを新たに導入しようとする場合には、この問題は更に深刻なものとなる。
国際公開公報2007/049371 特開2007-112769 特開2007-112957 国際公開公報2008/081762 特開2008-162967 特開2008-162976 特開2008-162979 国際公開公報2008/143324 特開2009-223159 特開2009-265437
 本発明は上述した従来技術の問題点を解消し、簡単な構造で、かつ消費電力が少ないスマートウインドウを提供することをその課題とする。更に、消費電力が少ないという特徴を利用して、電源として商用電源の代わりに太陽電池を利用することのできるスマートウインドウを提供することもその課題とする。
 有機/金属ハイブリッドポリマー(OMHP;organic-metallic hybrid polymer)を透明電極で挟む構造を採用することにより、上記課題を達成するスマートウインドウが提供される。
 本発明の一つの側面によれば、導電性を有する2枚の透明板の間に、有機/金属ハイブリッドポリマーと電解質を挟んだスマートウインドウが提供される。
 前記有機/金属ハイブリッドポリマーは、以下の一般式(I)または(II)で表されるポリマーを用いることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000003
(式中、Mは金属イオンを示し、Xはカウンターアニオンを示し、Rは、炭素原子および水素原子を含むスペーサまたは2つのターピリジル基を直接接続するスペーサを示し、R~Rは、それぞれ独立に水素原子または置換基を示し、nは重合度を示す2以上の整数である。)
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000004
(式中、M~M(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に金属イオンを示し、X~X(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立にカウンターアニオンを示し、R~R(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に炭素原子および水素原子を含むスペーサまたは2つのターピリジル基を直接接続するスペーサを示し、R ~R 、R ~R 、R ~R 、R ~R (Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に水素原子または置換基を示し、n~n(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に重合度を示す2以上の整数である。)
前記導電性を有する透明板は、表面に導電性薄膜を形成したガラス板とすることができる。また、前記透明板はITOガラスとすることができる。また、前記2枚の透明板の間に挟まれる有機/金属ハイブリッドポリマーは、有機/金属ハイブリッドポリマーの溶液を前記2枚の透明板の一方にスピンコートすることによって、前記透明板上に塗布することができる。また、前記有機/金属ハイブリッドポリマーの溶液は有機/金属ハイブリッドポリマーをメタノールとイソプロパノールの混合液に溶解した溶液とすることができる。また、前記電解質は導電性ゲルとすることができる。また、前記2枚の透明板の間の前記電解質の厚さは1mm~10mmとすることができる。また、前記電解質は過塩素酸リチウムを含むようにすることができる。
 本発明の他の側面によれば、前記電解質を前記透明板上の前記有機/金属ハイブリッドポリマーと、前記透明板のうちの前記有機/金属ハイブリッドポリマーを塗布していない透明板のITO膜との両方に塗布し、前記2枚の透明板のそれぞれ前記電解質を塗布した面を合わせることにより前記スマートウインドウを作製する、スマートウインドウを製造する方法が提供される。
 本発明の更に他の側面によれば、前記スマートウインドウと、前記2枚の透明電極板に駆動電圧を間欠的に印加する駆動回路とを設けた、スマートウインドウシステムが提供される。また、前記駆動回路に電力を供給する太陽電池を設けることができる。
 本発明の更に他の側面によれば、前記スマートウインドウと、互いに逆向きかつ並列に接続された太陽電池と直流電源を有し、駆動信号を前記スマートウインドウに供給する外光感応駆動部とを設け、外光の照度変化を打ち消す方向に前記スマートウインドウの透過率を変化させるスマートウインドウシステムが提供される。
 本発明は上記課題を達成し、大面積で低消費電力のスマートウインドウを提供するとともに、太陽電池と組み合わせて商用電源からの電力を全く必要としないスマートウインドウシステムを構成することができる。
本発明の一実施例で作製した有機/金属ハイブリッドポリマー膜が塗布されたITOガラスを示す写真である。 本発明の一実施例におけるスマートウインドウの構造を示す図である。 本発明の一実施例におけるスマートウインドウの着色時の状態を示す写真である。 本発明の一実施例におけるスマートウインドウの消色時の状態を示す写真である。 本発明の一実施例におけるスマートウインドウの光吸収スペクトルを示すグラフである。 本発明の一実施例におけるスマートウインドウの光透過率と作製の際の有機/金属ハイブリッドポリマー溶液濃度の関係を示すグラフである。 本発明の一実施例におけるスマートウインドウの駆動電圧と光透過率の波長による変化を示すグラフである。 本発明の一実施例におけるスマートウインドウを駆動した際の光透過率の時間変化を示すグラフである。 本発明の一実施例におけるスマートウインドウを駆動した際の光透過率の時間変化を示すグラフである。 本発明の一実施例におけるスマートウインドウのメモリ効果を示すグラフである。 本発明の一実施例におけるスマートウインドウのメモリ効果を更に詳しく示す図である。 本発明の他の実施例における長時間のメモリ効果を示す図である。 本発明のスマートウインドウを建築物の窓などに適用した場合の、スマートウインドウシステムの一実施例の概念図である。 本発明のスマートウインドウシステムにおいて、太陽電池を使用した場合の、光照射時における他の実施例の概念図である。 本発明のスマートウインドウシステムにおいて、太陽電池を使用した場合の、光非照射時における他の実施例の概念図である。
 金属イオンとビスターピリジンからなる有機/金属ハイブリッドポリマーは、金属から配位子への電荷移動(MLCT)吸収に基づく特有の色変化特性を有している。本発明は有機/金属ハイブリッドポリマーのこの性質をスマートウインドウに応用するものである。
 本明細書において、スマートウインドウとは、その透過性を電気的に切り替えることができるウィンドウを意味する。
 また、有機/金属ハイブリッドポリマーとは、ターピリジル基を二つ有する有機分子と金属イオンを錯形成させることにより、有機分子と金属イオンが主鎖に沿って交互に結合した構造を有するポリマーのことである。
 有機/金属ハイブリッドポリマーは以下の一般式(I)または(II)で表される一連のポリマーである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000005
(式中、Mは金属イオンを示し、Xはカウンターアニオンを示し、Rは、炭素原子および水素原子を含むスペーサまたは2つのターピリジル基を直接接続するスペーサを示し、R~Rは、それぞれ独立に水素原子または置換基を示し、nは重合度を示す2以上の整数である。)
(式中、M~M(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に金属イオンを示し、X~X(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立にカウンターアニオンを示し、R~R(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に炭素原子および水素原子を含むスペーサまたは2つのターピリジル基を直接接続するスペーサを示し、R ~R 、R ~R 、R ~R 、R ~R (Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に水素原子または置換基を示し、n~n(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に重合度を示す2以上の整数である。)
 更に、上記の何れの一般式においても、有機/金属ハイブリッドポリマーの金属イオンは、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、亜鉛イオン、およびルテニウムイオンから選ばれる少なくとも1種であり、更に有機/金属ハイブリッドポリマーのカウンターアニオンは、酢酸イオン、塩素イオン、六フッ化リンイオン、四フッ化ホウ素イオン、およびポリオキソメタレートから選ばれる少なくとも1種である。
 本発明に用いられる一般式(I)および一般式(II)の有機/金属ハイブリッドポリマーは、ビス(ターピリジン)誘導体と、金属イオンと、カウンターアニオンとから構成される。
 そして配位性を有するビス(ターピリジン)誘導体と金属イオンとを錯形成させることで、ビス(ターピリジン)誘導体と金属イオンとが交互に連結した状態(高分子錯体)を形成している。
 有機/金属ハイブリッドポリマーは、金属から配位子としてのビス(ターピリジン)誘導体への電荷移動吸収に基づき呈色を示す。すなわち、有機/金属ハイブリッドポリマーを電気化学的に酸化すると発色が消える。また、この消色状態で電気化学的に還元すると発色状態に戻る。この現象は繰り返し起こすことが可能である。
 一般式(I)のRおよび一般式(II)のR~Rは、2つのターピリジル基を接続するためのスペーサである。スペーサの種類を選択することにより、有機/金属ハイブリッドポリマーのピリジル基の角度を任意に設定でき、有機/金属ハイブリッドポリマーの材料設計が可能となる。
 スペーサは、2つのターピリジル基が直接接続されたもの(即ち、単結合)でもよいが、炭素原子および水素原子を含む二価の有機基を用いることができる。このような二価の有機基としては、例えば、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環基等が挙げられる。中でも、フェニレン基、ビフェニレン基などのアリーレン基が好ましい。また、これらの二価の有機基はメチル基、エチル基、ヘキシル基等のアルキル基、メトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、塩素、臭素等のハロゲン原子等の置換基を有していてもよい。また、このようなスペーサは、酸素原子や硫黄原子をさらに含んでいてもよい。酸素原子や硫黄原子は修飾能を有するので、有機/金属ハイブリッドポリマーの材料設計に有利である。
 例えば、以下の式(1)~(11)で表される二価のアリーレン基が好ましいスペーサとして例示できる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000007
 スペーサを構成する脂肪族炭化水素基としては、例えば、C~C等のアルキル基、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基等のアルキル基から水素原子を1つ除いた基が例示できる。さらにスペーサを構成する二価の有機基としてこれらの基にメチル基、エチル基、ヘキシル基等のアルキル基;メトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;塩素、臭素等のハロゲン原子等の置換基を有するものを用いてもよい。スペーサーとしては、好ましくはアルキレン基であり、より好ましくはテトラメチレン基(-(CH-)である。
 一般式(I)のMおよび一般式(II)のM~Mで表される金属イオンとしては、例えば、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、亜鉛イオン、ルテニウムイオン等が挙げられる。なかでも、好ましくは六配位の金属イオンであり、より好ましくは鉄イオン、コバルトイオン、ルテニウムイオンである。これらの金属イオンは、還元反応によって価数を変化させることができるだけでなく、上記式(I)で表される有機/金属ハイブリッドポリマーとなった場合に、個々の金属イオンで互いに異なる酸化還元電位を有する。
 一般式(I)のXおよび一般式(II)のX~Xで表されるXのカウンターアニオンとしては、例えば、酢酸イオン、リン酸イオン、塩素イオン、六フッ化リンイオン、四フッ化ホウ素イオン、ポリオキソメタレート等が挙げられる。なかでも、好ましくは酢酸イオン、リン酸イオン、四フッ化ホウ素イオンである。カウンターアニオンによって、金属イオンの電荷が補償され、有機/金属ハイブリッドポリマーを電気的に中性にする。
 一般式(I)のnは、2~10000が好ましく、5~2000がより好ましい。
 一般式(II)のnは、1~10000が好ましく、2~1000がより好ましい。Nは、2~20が好ましく、2~5がより好ましい。
 有機/金属ハイブリッドポリマーは、これを水または有機溶媒に溶解した溶液として塗布することができる。このような溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。なかでも、メタノールとイソプロパノールの混合液が好ましい。メタノールとイソプロパノールの混合比は、100:1~1:100が好ましく、10:1~1:10がより好ましい。これによりポリマーの製膜性の向上の効果が得られる。
 また、有機/金属ハイブリッドポリマー溶液の濃度は、0.1~100mmol/Lが好ましく、1~20mmol/Lがより好ましい。上記範囲とすることにより、ポリマーの製膜性の向上という効果が得られる。
 また、有機/金属ハイブリッドポリマー膜の厚さは、10~1000nmが好ましく、20~600nmがより好ましい。上記範囲とすることにより、ポリマーの製膜性の向上という効果が得られる。
 例えば、一般式(I)の有機/金属ハイブリッドポリマーを製造する際には、ビスターピリジン誘導体と金属塩とを、酢酸またはメタノール中で150℃で24時間程度還流させる方法を使用することができる。還流条件は、選択されるスペーサ、金属塩によって異なるが、当業者であれば容易に最適の条件を選択することができる。
 上記のような方法で有機/金属ハイブリッドポリマーを合成した後、還流によって得られた混合物を加熱し溶媒を蒸発させ、粉末としてもよい。粉末は、例えば、紫色等の発色を有し、還元状態にある。このような粉末は容易にメタノールに溶解するため、取り扱いが簡便である。
 また、一般式(II)の有機/金属ハイブリッドポリマーは、例えば、一般式(II)の第1~第Nに対応するビスターピリジン誘導体のそれぞれと、第1~第Nに対応する金属塩のそれぞれとを、酢酸およびメタノール中でそれぞれ還流させる工程と、前記工程で得られた第1~第N(Nは2以上の整数)の反応物を混合する工程とを包含する方法で製造することができる。
 有機/金属ハイブリッドポリマー自体は公知の物質であり、たとえば特許文献1~10に詳細に説明されているので、これ以上の説明は省略する。
 有機/金属ハイブリッドポリマーは安定性、信頼性が高く、処理が簡単であり、更にガラスの表面に一様な薄膜を容易に形成することができるため、可変光透過率材料として従来使用されていた他の有機、無機物質に比べてスマートウインドウにはるかに好適な物質である。
 本発明のスマートウインドウは、具体的には導電性を有する2枚の透明板の間に有機/金属ハイブリッドポリマーと電解質を挟んだ構造を有する。ここで電解質としては好適には高分子ゲル電解質が使用される。
 ここで使用される高分子ゲル電解質は、有機溶媒および高分子を用いたゲル状電解質である。高分子ゲル電解質に用いる電解質としては、有機溶媒に可溶でかつ十分な電気伝導率(0.2S/m以上)を有するリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等の化合物が好ましく、例えば、過塩素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、六フッ化リン酸リチウム、トリフルオロ硫酸リチウム、六フッ化砒酸リチウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラプロピルアンモニウム等の過塩素酸アンモニウム類、六フッ化リン酸テトラブチルアンモニウム、六フッ化リン酸テトラエチルアンモニウム、六フッ化リン酸テトラプロピルアンモニウム等の六フッ化リン酸アンモニウム類等が挙げられる。なかでも、好ましくはリチウム塩であり、より好ましくは過塩素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム、六フッ化リン酸リチウムである。
 有機溶媒としては、例えば、電解質を形成した後、揮発を起こさず電解質に留まることができる沸点が120~300℃の範囲にある有機溶媒を用いることができる。このような有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ-ブチルラクトン、テトラメチル尿素、スルホラン、ジメチルスルホキシド、1,3-ジメチルー2-イミダゾリジノン、2-(N-メチル)-2-ピロリジノン、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N-メチルプロピオンアミド、N、N-ジメチルアセトアミド、N一メチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチルホルムアミド、ブチロニトリル、プロピオニトリル、アセトニトリル、アセチルアセトン、4-メチル-2-ペンタノン、2-ブタノール、1-ブタノール、2-プロパノール、1-プロパノール、無水酢酸、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、ジメトキシエタン、ジエトキシフラン、テトラヒドロフラン、エチレンダリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリクレジルホスフェート、2-エチルヘキシルホスフェート、ジオクチルフタレート、ジオクチルセバケート等が挙げられる。
 中でも、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ブチレンカーボネート、γ-ブチルラクトン等の環状カルボン酸エステル系化合物を用いることが好ましい。
 電解質を分散させる高分子としては、上記の有機溶媒を加えることで溶解または膨潤する(ゲル化する)透明度の高い高分子であることが好ましく、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸シクロヘキシル、ポリメタクリル酸フェニル等のポリメタクリル酸エステル類;ポリカーボネート類等が挙げられる。なかでも、好ましくはポリメタクリル酸エステルであり、より好ましくはポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチルである。
 有機/金属ハイブリッドポリマーを用いて作製されたスマートウインドウには、駆動信号を切ってもしばらくの間は現在の色や光透過率を保持することができる。すなわち、前記スマートウインドウは、駆動信号を切った後スマートウインドウが安定状態の色や光透過率へ復帰するまでの復帰時間が長いという、従来提案されたスマートウインドウにはない性質を持たせることができる。復帰時間は使用される電解質の量やその塗布方法によって劇的に変化する。具体的には実施例の項で詳細に説明する。
 復帰時間を長くすることでスマートウインドウに自己保持性を持たせることは有益である。たとえば、この性質を利用してスマートウインドウの消費電力を更に低減することができる。すなわち、スマートウインドウの光透過率を変化させて使用している間も常時駆動電力を供給する代わりに、たとえば数秒間~数十分間程度の、実用上光透過率の変化を無視できる期間は、駆動電力の供給を休止し、その後短時間駆動電力を供給するというサイクルを繰り返すという間欠駆動制御を行うことができる。
 本発明では、ここで提案されたスマートウインドウの低消費電力性を利用して、商用電源の代わりに太陽電池によりスマートウインドウを駆動することが可能になる。スマートウインドウの消費電力が小さいため、比較的小面積の太陽電池でも駆動できる。これにより、建造物の外壁の大きな面積を太陽電池パネルで占有する必要がないので、建造物の外観デザイン上の取り扱いも容易となる。また、低消費電力であるため、室内などの直射日光が当たらない場所で使用することができる。さらに、移動する可能性があるなどの理由で電源線が邪魔になる什器類などであっても、室内照明によって太陽電池が発生する電力を使用してスマートウインドウを駆動することができる。もちろん、発電できなくなる夜間などに備えて二次電池などの他の電源を準備しておくこともできる。
 以下、実施例によって本発明を更に具体的に説明する。
[スマートウインドウの作製]
 これに限定されるものではないが、本実施例ではFe(II)-有機/金属ハイブリッドポリマーを合成して、可変光透過率材料として使用する。
 その合成は以下のようにして行う。
 等モル量の配位子、すなわち下記構造式で表されるビス(ターピリジン)と酢酸鉄Fe(OAc)を、アルゴンを長時間バブリングして溶媒中から酸素などを除去したCHCOOH(配位子1mgにつき約1mLの溶媒)中で24時間還流させた。この反応液を室温まで冷却して、少量の不溶性の残渣を濾過により除去した。濾過された液体をペトリ皿に移し、溶媒をゆっくりと蒸発させて乾燥させた。ペトリ皿に残った脆い皮膜を集めて、真空中で一晩更に乾燥させて、下記構造式で表されるFe(II)-有機/金属ハイブリッドポリマー(収率90%以上)を得た。
Figure JPOXMLDOC01-appb-C000008
 次に、このようにして得られたFe(II)-有機/金属ハイブリッドポリマーを使用してスマートウインドウを作製した。
 透明板への有機/金属ハイブリッドポリマーの塗布に当たっては、有機/金属ハイブリッドポリマーのメタノールとイソプロパノールの1:1混合液に溶解した溶液をスピンコーティングした。有機/金属ハイブリッドポリマーの濃度を1.0mmol/L、2.0mmol/L、3.0mmol/L、4.0mmol/L、5.0mmol/L、6.0mmol/L、7.1mmol/L、10.0mmol/Lと変化させて実験を行った。
なお、図5、図7~図10のグラフでは、これらの濃度の有機/金属ハイブリッドポリマーを使用して作製されたスマートウインドウに対応する曲線を、以下の番号で表す。
1:1.0mmol/L;
2:2.0mmol/L;
3:3.0mmol/L;
4:4.0mmol/L;
5:5.0mmol/L;
6:6.0mmol/L;
7:7.1mmol/L;
10:10.0mmol/L。
 ここで、スピンコーティング装置の動作プログラムは以下のように設定した。
1.静止状態から100rpmへ5秒以内で加速
2.100rpmを20秒間維持
3.130rpmへ5秒以内で加速
4.130rpmを30秒間維持
5.150rpmへ5秒以内で加速
6.150rpmを90秒間維持
 本実施例では2枚の透明板として20cm×20cmのサイズのITOガラスを使用した。
 一方のITOガラスをスピンコーティング装置のプレートに固定し、ITOガラスにおけるITO膜の表面に上記有機/金属ハイブリッドポリマー溶液を10mL供給してITOガラスにおけるITO膜全面をこの溶液が覆うようにしてから上記プログラムに従ってスピンコーティングを行った。その後、室温で5分間乾燥させた。このようにして、ITO膜側に有機/金属ハイブリッドポリマーを塗布したITOガラスを作製した。
 また、以下の成分を混合してゲル状電解質を準備した。
 PMMA(ポリメチルメタクリレート)  2.1g
 プロピレンカーボネート  6mL
 過塩素酸リチウム     0.9g
 アセトニトリル      27mL
 上述のようにして有機/金属ハイブリッドポリマーを塗布することによって有機/金属ハイブリッドポリマー膜を形成した。ITOガラス上に形成された前記有機/金属ハイブリッドポリマー膜上にゲル状電解質を塗布した。更に、もう1枚の未処理のITOガラスのITO膜側にも同様にゲル状電解質を塗布した。
 なお、ゲル状電解質を上のようにして準備したが、この全量を20cm×20cmのガラス2枚に塗布するわけではない。準備するゲル状電解質の絶対量よりは成分間の比率が重要である。
 ゲル状電解質を塗布した2枚のガラスを10分間放置し、その後、ゲル状電解質で覆われた面同士を合わせて室温で乾燥させることにより、図2に示す固体デバイスを得た。なお、図2において、これらのITOガラスの一つの角を三角形状に切り欠いてあるのは、これらのガラスを図2に示すように合わせることにより、同図の下に示すようにそれぞれのガラスの1つの角が他方のガラスによって覆われない状態として、これら2つの三角形状部にそれぞれ電極を取付けるためである。これらの電極により、2枚のガラスの間に挟まれた有機/金属ハイブリッドポリマー及びゲル状電解質に駆動電圧を印加する。
 このようにして作製されたスマートウインドウの着色時の状態の写真を図3に、また消色時の状態を図4に示す。図3と図4の写真においては、上のようにして作製された20cm×20cmのスマートウインドウを縦横4枚あわせることによって40cm×40cmの大型のスマートウインドウを構成している。また、着色状態と消色状態の濃度を視覚的にわかりやすく示すため、スマートウインドウの裏側に文字などを書いた紙を置いている。図3では、スマートウインドウは紫色に着色している。これらの図から、本発明のスマートウインドウでは、電圧の印加により、色(透過率)が非常に大きく変化することがわかる。
[スマートウインドウの特性の測定結果]
 このようにして得られた固体デバイスの特性を測定するに当たって、測定の都合上、38mm×10mmの小サイズのデバイスを上の方法で作成した。有機/金属ハイブリッドポリマー膜の厚さを変化させるため、上述した各種の濃度の有機/金属ハイブリッドポリマー溶液を使用し、他の条件は同じにして測定用の固体デバイスを作製した。また、測定に当たっては、2枚のITOガラス間に、電池を電源として3Vの電圧を印加した。以下はその測定結果である。
 図5に、これらの固体デバイスの紫外/可視吸収スペクトルを示す。581nmにおける紫外/可視吸収(Fe-有機/金属ハイブリッドポリマーの特異的吸光度)と固体デバイス作製に使用した有機/金属ハイブリッドポリマー溶液の濃度の間にはほぼリニアな関係が成立する。わかりやすさのため、これらの間の関係を図6に示す。
 Lambert-Beerの法則により、この場合には紫外/可視吸収スペクトルは膜の厚さを反映することができる。従って、同じ作成プログラムの下では、有機/金属ハイブリッドポリマー膜の相対的な厚さは有機/金属ハイブリッドポリマー溶液の濃度とリニアな関係となる。
 表面プロファイラを使用して測定したところ、有機/金属ハイブリッドポリマー溶液濃度1.0~10.0mmol/Lで作製された膜の厚さはほぼ20nm~300nmであることがわかった。
 これら固体デバイスへの印加電圧を変化させると、還元による青からの色変化、また酸化による無色からの色変化がはっきりと観察された。電圧による紫外/可視吸収スペクトルの変化を図7に示す。図7において、実線で描かれた曲線は印加電圧が0ボルトの場合のスペクトル、波線は3ボルトの場合のスペクトルを表す。
 特に581nmにおける光透過率は、印加電圧が0ボルトの場合と3ボルトの場合では互いに反対方向に振れている。つまり、0ボルトの場合は、透過率が低く着色しており、3ボルトの場合は、透過率が高く消色している。本発明のスマートウインドウはこの色変化特性を利用している。
 次に、作製された固体デバイスの色変化応答時間を測定した。この測定のため、固体デバイスに波長581nmの光を照射して測定を行っている間、電池から供給される駆動電圧を-3ボルトと3ボルトの2段階で変化させた。
 図8に示すグラフは、印加電圧を、0秒~1秒の期間は-3ボルトに、1秒~5秒の期間は+3ボルトに、最後に5秒~6秒の間は-3ボルトに戻したときの透過率の時間変化の測定結果を示す。
 図9のグラフは、図8と同じタイミングで印加電圧を+3ボルト、-3ボルト、+3ボルトと変化させた場合の測定結果である。
 これらの測定結果から、有機/金属ハイブリッドポリマー膜が比較的厚い場合(換言すれば、有機/金属ハイブリッドポリマー濃度が比較的高い場合)には、青から無色への変化速度は無色から青への変化速度に比べて大幅に遅いことがわかる。
 次に、固体デバイスのメモリ効果(自己保持性)を調べた。
 図10は、固体デバイスに駆動電圧を印加して一旦無色に変化させた後、0秒の時点で印加電圧を0ボルトにして581nmの光でその固体デバイスの透過率の時間変化を測定した結果のグラフである。このグラフからわかるように、駆動電圧を切った後、固体デバイスの光透過率が安定するには20~30分以上も要する。
 光透過率の減少速度は電解質の量及びその塗布方法によって大きく変化する。図11は図10と同じ方法で測定された結果のグラフであるが、測定対象としてこれらの条件を変化させた場合に透過率減少速度が変化することを示している。測定対象としては、上に示した固体デバイスの作成方法と同様の方法を用いて、20cm×20cmのデバイスを作製した。
図11中の曲線は、以下の固体デバイスにおける光透過率の減少速度を表す。
曲線A:有機/金属バイブリッドポリマー膜が形成されたITOガラスと、もう1枚の未加工のITOガラスとの両方に、ゲル状電解質を300μL塗布した固体デバイス;
曲線A:有機/金属バイブリッドポリマー膜が形成されたITOガラスと、もう1枚の未加工のITOガラスとの両方に、ゲル状電解質を130μL塗布した固体デバイス;
曲線C:未加工のITOガラスのITO膜上にのみ、ゲル状電解質を150μL塗布した固体デバイス;
曲線D:ITOガラス上に形成された有機/金属ハイブリッドポリマー膜上にのみ、ゲル状電解質を150μL塗布した固体デバイス。
 図11から明らかにわかるように、両方のITOガラスにゲル状電解質を塗布した場合、最終的な透過率はほぼ同じであるが、変化速度はゲル状電解質の量が多い方が遅くなるため、メモリ効果が大きい。
 特に、曲線Aの場合は、駆動電圧の印加を停止した直後の透過率の低下が緩慢であるため、窓などに使用するに当たって好都合である。すなわち曲線Aでは駆動電圧の印加を停止してから透過率が10%低下するまで5分以上を要している。人間は、一般に、全体の明るさが徐々に10%程度低下しても注意して見ていない限り気がつかないので、この間は前記スマートウインドウへの駆動電圧を供給する必要がない。従って、曲線Aのように駆動電圧印加直後の透過率の低下が少ない場合には、サイクル時間を長く取った間欠的な駆動を行うことができるので、駆動に要する電力を大幅に節減できる。なお、所定の休止期間が経過して駆動回路から次のサイクルの駆動電圧を供給する場合に、最初から定格の電圧で駆動を行うとスマートウインドウの透過率が短時間(0.1秒程度)の内に最初の値まで低下する。そのため、使用状況や駆動サイクルの周期の設定によってはこの透過率の変化を視認できる場合がある。このような場合には、駆動電圧を数秒から数10秒の時定数で定格値まで上昇させるように制御すればよい。この時定数が過度に短時間である場合、人間が透過率の変化を視認できるが、時定数が過度に長時間である場合、駆動電力が増大する。
 また、一方のITOガラスのみにゲル状電解質を塗布した場合(曲線C、D)は、両方のITOガラスに塗布した場合に比べて変化速度が大幅に速くなる。特に有機/金属ハイブリッドポリマー膜側のみに塗布した場合(曲線D)、すなわちゲル状電解質とITO膜との密着性が十分でない場合には、ほとんどメモリ効果が見られなくなる。
 ゲル状電解質を更に厚くした場合、メモリ効果は更に大きくなる。図12は、固体デバイスの透過率の時間変化を示す図である。ここで、前記固体デバイスは、2枚のITOガラス間に挟まれたゲル状電解質の層の厚さが6mmとなるように両ITOガラスにゲル状電解質を塗布したこと以外は図11中の曲線Aに対応するスマートウインドウと同じように作成されたものである。図12に示された時間の範囲において、透過率の下降傾向はグラフ右端でも継続しているが、透過率は最終的には38%まで低下した。透過率が時間0秒の最大透過率から低下して最小透過率に落ち着くまでの変化範囲の50%に到達する時間をメモリ効果の時定数と定義すれば、図12に透過率変化を示した固体デバイスの時定数は3時間(100800秒)を超えている。このようにゲル状電解質層を厚くするとメモリ効果が大きくなる理由は、発色に与る金属イオン(ここではFe(III)イオン)を還元された状態に戻すために電子がゲル状電解質中を移動しなければならない距離が長くなって、還元の困難さが増すためであると考えられる。このように非常に長時間のメモリ効果を達成するには、ゲル状電解質の層の厚さを1mm~10mmの範囲とするのが好ましい。
[スマートウインドウシステム]
 図13には本発明のスマートウインドウを建築物の窓などに適用したスマートウインドウシステムの概念図を示す。
 図13において、スマートウインドウを建築物などの窓枠(図示せず)に取付ける。また、スマートウインドウの駆動電力を供給するため、太陽電池を建築物の外壁(図示せず)などに取付ける。また、太陽電池から得られる電力は二次電池に充電しておき、スマートウインドウ制御回路が動作しているとき、この二次電池から、あるいは二次電池と太陽電池の両方から電力を供給する。
 太陽電池は設置に好都合でまた必要な電力を供給するに十分な採光が得られる場所であれば設置場所は問わない。また、太陽電池を別体として設ける代わりに窓枠の一部に埋め込んでおく等、スマートウインドウと一体の構成とすることもできる。
 スマートウインドウシステムにはまた操作機器も設けられる。操作機器を用いて、使用者はスマートウインドウの光透過率を上げる、下げるなどの各種の設定を行うことができる。
 スマートウインドウ制御回路内の駆動信号発生回路は、駆動サイクル発生回路からの周期的信号に基づいて、スマートウインドウへ与える電圧を示す制御信号を時定数回路に与える。この駆動サイクル発生回路は、すでに述べたスマートウインドウのメモリ効果を利用して、間欠的な駆動信号を発生するための周期的なタイミング信号を発生する回路である。これにより、スマートウインドウの光透過率を人間から見てほぼ一定に維持することができ、かつ、消費電力を低減することができる。 
 時定数回路はスマートウインドウのドライバとして機能する。しかし、スマートウインドウの光透過率を人間から見てほぼ一定に維持している状態では、スマートウインドウの駆動電圧を休止状態から直ちに定格値へ上昇させた場合に上述の問題が生じてしまう。この問題を解消するため、駆動電圧を数秒~数10秒程度の時定数でゆっくり上昇させるための制御も行う。
 このような構成により、図13に示すスマートウインドウシステムは商用電源からの電力を必要とせず、更にスマートウインドウ設置の際に商用電源からの電源線の引き回しを行う必要もない。
 図14及び図15には太陽電池を使用した本発明のスマートウインドウシステムの別の実施例の概念図を示す。このスマートウインドウシステムでは、きわめて簡単な制御により、直射日光に照らされている場合にはスマートウインドウの透過率を下げ、逆に太陽が雲に隠れるなどで直射日光が当たらなくなったらすばやく透過率を上げることができる。これにより、戸外の日照の変化が室内の明るさに与える影響をできるだけ軽減することができる。
 図14及び図15において、2枚のITOガラスに有機/金属ハイブリッドポリマー膜とゲル状電解質を挟んだ上述の構造のスマートウインドウに対して、外光感応駆動部から駆動信号を供給する。外光感応駆動部には、図示するように、太陽電池とそれに対して逆並列、すなわち並列だが極性は逆方向に接続された対向電池とが設けられる。
 太陽電池は直射日光などの強い光が照射されている場合には3.4Vの電圧を出力するが、日陰に入ると0.8V程度(明るさによってはより低い電圧)しか出力しない。一方、対向電池は3Vの電圧を太陽電池の起電力とは逆方向に供給する。外光感応駆動部をこのように構成することにより、図14及び図15のスマートウインドウシステムは、日照の強さに実時間で応答して光の透過率を変化させ、日照の状況によってスマートウインドウに照射される太陽光が大幅に変化しても、このスマートウインドウを通して建物内に入ってくる光の量の変化を軽減するという作用を、簡単な構成で実現することができる。
 すなわち、図14に示す直射日光照射時においては、太陽電池は対向電池の3Vよりも高い電圧である3.4Vを発生するため、対向電池の逆方向電圧を打ち消し、更にスマートウインドウに対して0.4Vの電圧を矢印の方向に印加する。これにより、スマートウインドウは上述のように発色して、建物内部に入る直射日光の強度を低減する。
 逆に、図15に示すように、太陽が雲などによってさえぎられると、太陽電池の発生する電圧は0.8V程度まで低下するため、もはや対向電池の電圧を完全に打ち消すことはできず、矢印で表されるように、直射日光照射時とは逆向きの約2.2Vの電圧がスマートウインドウに印加される。これにより、OMHPフィルム中の金属イオンが酸化されるためスマートウインドウは消色し、外光が建物内部に入る際の減衰を減らすことで、内部の照度低下を低減する。これにより、日照の変化などによる建物内部の照度変化が低減される。
 なお、太陽が雲間に隠れまた現れる際の照度変化は、非常に急激に起こる場合がある。このような急激な照度の変化に追随するためには、この実施例で使用するスマートウインドウの透過率の駆動信号に対する応答性は、速いことが望ましい。
 なお、対向電池はスマートウインドウを十分に駆動できるものである限り、どのような種類の電池であっても良い。また、概念図上は電池として表現したが、これはほぼ直流定電圧源として動作する電源であればどのようなものであっても良いので、外部電源から供給される電力で動作する電源回路などであってもよい。また、図示していないが、対向電池の消耗を避けるための充電回路や他の電池に切り替えるための切り替え回路などを設けても良い。更に、太陽電池をスマートウインドウの近傍、あるいはスマートウインドウの縁の部分などに設置することにより、太陽電池の受ける日光の照射がスマートウインドウの受ける照射とできるだけ同じレベルになるようにするのが望ましい。また、図では太陽電池は1箇所にまとめて設置しているが、複数個の太陽電池をスマートウインドウの周辺、縁などの複数の場所に分散させておき、たとえば窓の上半分にしか直射日光が照射されていないような状況でも何れかの太陽電池にその直射光が照射されるようにして、スマートウインドウの透過率制御の精度を上げるようにすることもできる。
 以上、詳細に説明したように、本発明のスマートウインドウは従来提案されているスマートウインドウに比べて大面積の製品を容易に作成でき、またそのメモリ効果と相俟って太陽電池を併用することで大きな省エネルギー効果を達成することができるため、産業上の利用可能性は大いに期待できる。
11  ITOガラス
12  ゲル状電解質層
13  OMHPフィルム
13a  着色時のOMHPフィルム
13b  消色時のOMHPフィルム
20  対向電池
21  太陽電池
30  電極取付け部
100  外光感応駆動部
 

Claims (13)

  1. 導電性を有する2枚の透明板の間に、有機/金属ハイブリッドポリマーと電解質を挟んだスマートウインドウ。
  2. 前記有機/金属ハイブリッドポリマーは、以下の一般式(I)または(II)で表されるポリマーである、請求項1に記載のスマートウィンドウ。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000001
    (式中、Mは金属イオンを示し、Xはカウンターアニオンを示し、Rは、炭素原子および水素原子を含むスペーサまたは2つのターピリジル基を直接接続するスペーサを示し、R~Rは、それぞれ独立に水素原子または置換基を示し、nは重合度を示す2以上の整数である。)
    Figure JPOXMLDOC01-appb-C000002
    (式中、M~M(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に金属イオンを示し、X~X(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立にカウンターアニオンを示し、R~R(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に炭素原子および水素原子を含むスペーサまたは2つのターピリジル基を直接接続するスペーサを示し、R ~R 、R ~R 、R ~R 、R ~R (Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に水素原子または置換基を示し、n~n(Nは2以上の整数を示す。)は、それぞれ独立に重合度を示す2以上の整数である。)
  3. 前記導電性を有する透明板は、表面に導電性薄膜を形成したガラス板である、請求項1または請求項2に記載のスマートウインドウ。
  4. 前記透明板はITOガラスである、請求項1から請求項3の何れか一項に記載のスマートウインドウ。
  5. 前記2枚の透明板の間に挟まれる有機/金属ハイブリッドポリマーは、有機/金属ハイブリッドポリマーの溶液を前記2枚の透明板の一方にスピンコートすることによって前記透明板上に塗布される、請求項1から請求項4の何れか一項に記載のスマートウインドウ。
  6. 前記有機/金属ハイブリッドポリマーの溶液は、有機/金属ハイブリッドポリマーをメタノールとイソプロパノールの混合液に溶解した溶液である、請求項5に記載のスマートウインドウ。
  7. 前記電解質は導電性ゲルである、請求項1から請求項6の何れか一項に記載のスマートウインドウ。
  8. 前記2枚の透明板の間の前記電解質の厚さが1mm~10mmである、請求項1から請求項7の何れか一項に記載のスマートウインドウ。
  9. 前記電解質は過塩素酸リチウムを含む、請求項1から請求項8の何れか一項に記載のスマートウインドウ。
  10. 前記電解質を、前記透明板上の前記有機/金属ハイブリッドポリマーと、
    前記透明板のうちの前記有機/金属ハイブリッドポリマーを塗布していない透明板のITO膜と
    の両方に塗布し、
     前記2枚の透明板のそれぞれ前記電解質を塗布した面を合わせることによりスマートウインドウを作製する、請求項5から請求項8の何れか一項に記載のスマートウインドウを製造する方法。
  11. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載のスマートウインドウと、
     前記2枚の透明電極板に駆動電圧を間欠的に印加する駆動回路と
    を設けた、スマートウインドウシステム。
  12. 前記駆動回路に電力を供給する太陽電池を設けた、請求項11に記載のスマートウインドウシステム。
  13. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載のスマートウインドウと、
     互いに逆向きかつ並列に接続された太陽電池と直流電源を有し、駆動信号を前記スマートウインドウに供給する外光感応駆動部と
    を設け、
     外光の照度変化を打ち消す方向に前記スマートウインドウの透過率を変化させるスマートウインドウシステム。
PCT/JP2011/052007 2010-02-08 2011-02-01 有機/金属ハイブリッドポリマーを使用したスマートウインドウ、スマートウインドウ製造方法、及びスマートウインドウシステム WO2011096386A1 (ja)

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