WO2009153867A1

WO2009153867A1 - 貨幣処理システム、貨幣処理ユニットおよび貨幣処理方法

Info

Publication number: WO2009153867A1
Application number: PCT/JP2008/061135
Authority: WO
Inventors: 一宏土井; 佐中元; 智之久保
Original assignee: グローリー株式会社
Priority date: 2008-06-18
Filing date: 2008-06-18
Publication date: 2009-12-23

Abstract

　貨幣収納室（１０）から店舗（２０）に帯封紙幣束や棒金硬貨が送られる際に、貨幣収納室（１０）から出される帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードが第１のバーコード読取器（１４）により読み取られる。また、店舗（２０）内に入れられる帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードが第２のバーコード読取器（２４）により読み取られる。第１のバーコード読取器（１４）による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報と、第２のバーコード読取器（２４）による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断される。

Description

貨幣処理システム、貨幣処理ユニットおよび貨幣処理方法

　本発明は、貨幣の処理、とりわけ同一の金種の複数の硬貨が積層状態で包装部材により包装された棒金硬貨または同一の金種の複数の紙幣が積層状態で帯封紙により帯封された帯封紙幣束からなる貨幣集合体の処理を行う貨幣処理システム、貨幣処理ユニットおよび貨幣処理方法に関する。

　店舗に設置される自動釣銭機として、例えば特開２００１－１４８０７３号公報等に開示されるものが知られている。特開２００１－１４８０７３号公報に開示される自動釣銭機は、キャッシュレジスター等のＰＯＳ端末機に内蔵または外付けで設けられ、入金額を硬貨および／または紙幣で収納し得るとともに、入金額の精算に基づく釣銭額を硬貨および／または紙幣で出金し得るようになっている。ここで、ＰＯＳ端末機はホストコンピュータ等のＰＯＳ主装置に通信接続されており、これらのＰＯＳ主装置およびＰＯＳ端末機によりＰＯＳシステムが構成されている。

　従来の自動釣銭機は、ＰＯＳ主装置からＰＯＳ端末機に送られた指令に基づいて硬貨や紙幣の収納、出金、補充、回収等を行うようになっている。そして、ＰＯＳシステムにおいて自動釣銭機の在高が管理されるようになっている。このような自動釣銭機の近傍には、補充硬貨やリジェクト硬貨等を収納するためのキャッシュドロアが設置されている。そして、自動釣銭機への硬貨の収納時に、この自動釣銭機に収納されなかった余剰硬貨はキャッシュドロアに手作業で収納されるようになっている。

　しかしながら、従来では、棒金硬貨や帯封紙幣束を一時的に収納するための出納室から店舗に棒金硬貨や帯封紙幣束を搬送する際に、出納室における棒金硬貨や帯封紙幣束の搬入や搬出の管理を手作業で行っていた。ここで、棒金硬貨とは、同一の金種の複数の硬貨が積層状態で包装紙等の包装部材により包装されたものをいい、帯封紙幣束とは、同一の金種の複数の紙幣が積層状態で帯封紙により帯封されたものをいう。また、店舗に棒金硬貨や帯封紙幣束を送ったときに、この棒金硬貨や帯封紙幣束の包装や帯封を解いてバラ硬貨やバラ紙幣にしてそのまま自動釣銭機に収納させていた。このため、上述のような一連の処理を行う際に、自動釣銭機に収納される貨幣に違算が生じた場合であっても、トラブルの原因の追跡を行うのは容易ではなかった。また、従来の自動釣銭機においては、余剰貨幣をキャッシュドロアに収納させるのは手管理となっており、ＰＯＳシステムにおいてキャッシュドロアに収納された貨幣の在高を自動的に管理することができず、違算の原因となるという問題があった。

　本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、同一の金種の複数の硬貨が積層状態で包装部材により包装された棒金硬貨や同一の金種の複数の紙幣が積層状態で帯封紙により帯封された帯封紙幣束からなる貨幣集合体の処理を行う際において、出納室から出された貨幣集合体が店舗内に適切に入れられなかった場合にはこのことを検出することができ、トラブルの原因の追跡、具体的には例えば店舗における操作者や管理者の不正行為の追跡等を容易に行うことができる貨幣処理システムおよび貨幣処理方法を提供することを目的とする。

　また、本発明は、貨幣集合体の処理を行う際において、店舗内に入れられた貨幣集合体における貨幣の枚数が所定の枚数ではなかったり、店舗内に入れられた貨幣集合体の包装や帯封を解いた後にバラ貨幣が適切に貨幣入出金機に収納されなかったりした場合にはこのことを検出することができ、トラブルの原因の追跡、具体的には例えば硬貨や紙幣に過不足のある棒金硬貨や帯封紙幣束の製造元の追跡や店舗における操作者や管理者の不正行為の追跡等を容易に行う貨幣処理システム、貨幣処理ユニットおよび貨幣処理方法を提供することを目的とする。

　本発明の貨幣処理システムは、バーコードが付された貨幣集合体が外部から送られる貨幣収納室であって、貨幣集合体を収納するための貨幣収納庫と、ホストコンピュータと、前記ホストコンピュータに通信接続され貨幣集合体に付されたバーコードの読み取りを行う第１のバーコード読取器とがそれぞれ設けられた貨幣収納室と、前記貨幣収納室から貨幣集合体が送られる店舗であって、前記ホストコンピュータに通信接続されたキャッシュレジスターと、前記キャッシュレジスターに通信接続され貨幣集合体に付されたバーコードの読み取りを行う第２のバーコード読取器がそれぞれ設けられた店舗と、を備え、前記貨幣収納室から前記店舗に貨幣集合体が送られる際に、前記貨幣収納室から出される貨幣集合体のバーコードが前記第１のバーコード読取器により読み取られるとともに前記店舗内に入れられる貨幣集合体のバーコードが前記第２のバーコード読取器により読み取られ、前記第１のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報と、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断されるようになっていることを特徴とする。

　本発明の貨幣処理システムにおいては、前記貨幣集合体は、同一の金種の複数の硬貨が積層状態で包装部材により包装された棒金硬貨または同一の金種の複数の紙幣が積層状態で帯封紙により帯封された帯封紙幣束からなり、前記棒金硬貨の包装部材または前記帯封紙幣束の帯封紙にバーコードが付されていることが好ましい。また、前記第１のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報と、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かの判断は、前記貨幣収納室に設けられた前記ホストコンピュータまたは前記店舗に設けられた前記キャッシュレジスターにより行われるようになっていることが好ましい。

　本発明の貨幣処理システムにおいては、バーコードが付された貨幣集合体が外部から前記貨幣収納室に送られる際に、この貨幣集合体のバーコードが前記第１のバーコード読取器により読み取られるようになっており、前記ホストコンピュータにおいて、前記貨幣収納室内に入れられる貨幣集合体のバーコードの読み取り情報および前記貨幣収納室から出される貨幣集合体のバーコードの読み取り情報に基づいて、前記貨幣収納室内の貨幣集合体の在高が管理されるようになっていることが好ましい。

　本発明の貨幣処理システムにおいては、前記店舗には、前記キャッシュレジスターに通信接続され、貨幣の収納および出金を行うとともに収納された貨幣の識別を行う貨幣入出金機が更に設けられており、前記貨幣収納室から前記店舗に送られた貨幣集合体の一部または全部は、前記第２のバーコード読取器によりバーコードが読み取られた後、バラ貨幣の状態で前記貨幣入出金機に収納されてこの収納貨幣の識別が行われるようになっており、前記ホストコンピュータまたは前記キャッシュレジスターにおいて、前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断されるようになっていることが好ましい。

　この際に、前記貨幣入出金機において、貨幣の金種毎に釣銭枚数が予め設定されており、当該貨幣入出金機に貨幣が収納された際に、収納枚数が既に釣銭枚数に達した金種の貨幣はこれ以上前記貨幣入出金機に収納されないようになっていることがより好ましい。

　また、前記店舗には、前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致していないと判断された場合にこのことを報知する報知手段が更に設けられていることがより好ましい。

　また、前記貨幣入出金機は、当該貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致していないと判断された場合に、貨幣を引き続き当該貨幣入出金機に収納させるか、または前記貨幣入出金機に収納された貨幣の返却を行うかの選択を行うことができるよう構成されていることがより好ましい。

　また、前記店舗には、前記キャッシュレジスターの近傍に設けられ貨幣の収納を行うキャッシュドロアが更に設けられており、前記貨幣収納室から前記店舗に送られた貨幣集合体のうち前記貨幣入出金機に収納されなかった貨幣が当該キャッシュドロアに収納されるようになっており、前記ホストコンピュータまたは前記キャッシュレジスターにおいて、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報と、前記貨幣入出金機により識別された、当該貨幣入出金機に収納された貨幣の情報とに基づいて、前記キャッシュドロアに収納された貨幣の在高が管理されるようになっていることがより好ましい。

　本発明の貨幣処理ユニットは、バーコードが付された貨幣集合体が外部から送られる貨幣処理ユニットであって、キャッシュレジスターと、前記キャッシュレジスターに通信接続され貨幣集合体に付されたバーコードの読み取りを行うバーコード読取器と、前記キャッシュレジスターに通信接続され、貨幣の収納および出金を行うとともに収納された貨幣の識別を行う貨幣入出金機と、を備え、前記貨幣処理ユニットに送られた貨幣集合体は、前記バーコード読取器によりバーコードが読み取られた後、バラ貨幣の状態で前記貨幣入出金機に収納されてこの収納貨幣の識別が行われるようになっており、前記キャッシュレジスターにおいて、前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記バーコード読取器による収納貨幣のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断されるようになっていることを特徴とする。

　本発明の貨幣処理ユニットにおいては、前記貨幣集合体は、同一の金種の複数の硬貨が積層状態で包装部材により包装された棒金硬貨または同一の金種の複数の紙幣が積層状態で帯封紙により帯封された帯封紙幣束からなり、前記棒金硬貨の包装部材または前記帯封紙幣束の帯封紙にバーコードが付されていることが好ましい。

　本発明の貨幣処理ユニットにおいては、前記貨幣入出金機において、貨幣の金種毎に釣銭枚数が予め設定されており、当該貨幣入出金機に貨幣が収納された際に、収納枚数が既に釣銭枚数に達した金種の貨幣はこれ以上前記貨幣入出金機に収納されないようになっていることが好ましい。

　本発明の貨幣処理ユニットにおいては、前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記バーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致していないと判断された場合にこのことを報知する報知手段を更に備えたことが好ましい。

　本発明の貨幣処理ユニットにおいては、前記貨幣入出金機は、当該貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記バーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致していないと判断された場合に、貨幣を引き続き当該貨幣入出金機に収納させるか、または前記貨幣入出金機に収納された貨幣の返却を行うかの選択を行うことができるよう構成されていることが好ましい。

　本発明の貨幣処理ユニットにおいては、前記キャッシュレジスターの近傍に設けられ貨幣の収納を行うキャッシュドロアを更に備え、外部から前記貨幣処理ユニットに送られた貨幣集合体のうち前記貨幣入出金機に収納されなかった貨幣が当該キャッシュドロアに収納されるようになっており、前記キャッシュレジスターにおいて、前記バーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報と、前記貨幣入出金機により識別された、当該貨幣入出金機に収納された貨幣の情報とに基づいて、前記キャッシュドロアに収納された貨幣の在高が管理されるようになっていることが好ましい。

　本発明の貨幣処理方法は、バーコードが付された貨幣集合体を貨幣収納室に収納する工程と、前記貨幣収納室において、当該貨幣収納室から出されるべき貨幣集合体のバーコードを読み取る工程と、バーコードが読み取られた貨幣集合体を店舗に送る工程と、店舗内に入れられる貨幣集合体のバーコードを読み取る工程と、貨幣集合体が前記貨幣収納室から出される際に読み取られたバーコードの読み取り情報と、この貨幣集合体が前記店舗に入れられる際に読み取られたバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かを判断する工程と、を備えたことを特徴とする。

　本発明の貨幣処理方法においては、前記貨幣集合体は、同一の金種の複数の硬貨が積層状態で包装部材により包装された棒金硬貨または同一の金種の複数の紙幣が積層状態で帯封紙により帯封された帯封紙幣束からなり、前記棒金硬貨の包装部材または前記帯封紙幣束の帯封紙にバーコードが付されていることが好ましい。

　本発明の貨幣処理方法においては、バーコードが付された貨幣集合体を貨幣収納室に収納する際に、この貨幣集合体のバーコードを読み取るようになっており、貨幣集合体が前記貨幣収納室に入れられる際に読み取られたバーコードの読み取り情報および貨幣集合体が前記貨幣収納室から出される際に読み取られたバーコードの読み取り情報に基づいて、前記貨幣収納室内の貨幣集合体の在高を管理することが好ましい。

　本発明の貨幣処理方法においては、前記貨幣収納室から前記店舗に送られた貨幣集合体の一部または全部は、バーコードが読み取られた後、バラ貨幣の状態で貨幣入出金機に収納されてこの収納貨幣の識別が行われるようになっており、前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記貨幣収納室から前記店舗に送られた貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断されるようになっていることが好ましい。

　本発明の貨幣処理方法は、バーコードが付された貨幣集合体のバーコードを読み取る工程と、バーコードが読み取られた貨幣集合体をバラ貨幣にして貨幣入出金機に収納させるとともに収納された貨幣の識別を行う工程と、前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記貨幣入出金機に収納させる前に読み取られた貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かを判断する工程と、を備えたことを特徴とする。

本発明の実施の形態による貨幣処理システムの構成の概略を示す構成図である。

　以下、図面を参照して本発明の一の実施の形態について説明する。図１は、本実施の形態による貨幣処理システムを示す図である。ここで、図１に示す貨幣処理システムは、棒金硬貨を含む硬貨や帯封紙幣束を含む紙幣からなる貨幣を処理するよう構成されている。なお、前述のように、棒金硬貨とは、同一の金種の複数の硬貨が積層状態で包装紙等の包装部材により包装されたものをいい、帯封紙幣束とは、同一の金種の複数の紙幣が積層状態で帯封紙により帯封されたものをいう。

　図１に示す貨幣処理システムは、出納室１０と、店舗２０とから構成されている。

　出納室１０には、棒金硬貨や帯封紙幣束、バラ紙幣等を収納する金庫１１と、ホストコンピュータ１２とが設けられている。ホストコンピュータ１２には、硬貨や紙幣の収納を行うキャッシュドロア１３が設けられているとともに、ハンディ式（手持ち式）のバーコードスキャナ１４が通信接続されている。なお、本発明の貨幣処理システムにおいては、キャッシュドロア１３の設置を省略することもできる。また、出納室１０に設けられるバーコードスキャナとしては、ハンディ式のものに限定されることはなく、ホストコンピュータ１２等に据え付けられた据付タイプのものであってもよい。外部から貨幣処理システムに送られた、バーコードが付された棒金硬貨や帯封紙幣束は一旦出納室１０に送られてこの出納室１０に収納され、その後、出納室１０に収納された棒金硬貨や帯封紙幣束が店舗２０に送られるようになっている。

　店舗２０には、ホストコンピュータ１２に通信接続された１または複数のキャッシュレジスター２２が設けられている。各々のキャッシュレジスター２２には、硬貨や紙幣の収納を行うキャッシュドロア２３が設けられているとともに、ハンディ式（手持ち式）のバーコードスキャナ２４が通信接続されている。なお、店舗２０に設けられるバーコードスキャナとしては、ハンディ式のものに限定されることはなく、キャッシュレジスター２２等に据え付けられた据付タイプのものであってもよい。ここで、出納室１０に設けられたホストコンピュータ１２と、店舗２０に設けられた各キャッシュレジスター２２とによりＰＯＳシステムが構成されている。また、各々のキャッシュレジスター２２の近傍には、紙幣の収納および出金を行うとともに収納された紙幣の識別を行う紙幣入出金機２５と、硬貨の収納および出金を行うとともに収納された硬貨の識別を行う硬貨入出金機２６とがそれぞれ設置されている。図１に示すように、紙幣入出金機２５および硬貨入出金機２６はそれぞれキャッシュレジスター２２に通信接続されている。なお、他の接続方法としては、キャッシュレジスター２２に紙幣入出金機２５が通信接続され、この紙幣入出金機２５に硬貨入出金機２６が通信接続されるようになっていてもよい。あるいは、キャッシュレジスター２２に硬貨入出金機２６が通信接続され、この硬貨入出金機２６に紙幣入出金機２５が通信接続されるようになっていてもよい。出納室１０から店舗２０に送られた帯封紙幣束は帯封が解かれることによりバラ紙幣とされ、このバラ紙幣は紙幣入出金機２５に収納されるようになっている。また、出納室１０から店舗２０に送られた棒金硬貨は包装が解かれることによりバラ硬貨とされ、このバラ硬貨は硬貨入出金機２６に収納されるようになっている。

　なお、店舗２０におけるキャッシュレジスター２２、ならびに、このキャッシュレジスター２２に対応するキャッシュドロア２３、バーコードスキャナ２４、紙幣入出金機２５および硬貨入出金機２６により、貨幣処理ユニットが構成されている。

　紙幣入出金機２５において、紙幣の金種毎に釣銭枚数が予め設定されている。そして、紙幣入出金機２５にバラ紙幣が収納された際に、収納枚数が既に釣銭枚数に達した金種の紙幣はこれ以上紙幣入出金機２５に収納されないようになっている。また、紙幣入出金機２５は、バーコードスキャナ２４により帯封紙幣束のバーコードの読み取りが行われた後でないと、紙幣の受け入れを行うことができないよう構成されていてもよい。

　同様に、硬貨入出金機２６において、硬貨の金種毎に釣銭枚数が予め設定されている。そして、硬貨入出金機２６にバラ硬貨が収納された際に、収納枚数が既に釣銭枚数に達した金種の硬貨はこれ以上硬貨入出金機２６に収納されないようになっている。また、硬貨入出金機２６は、バーコードスキャナ２４により棒金硬貨のバーコードの読み取りが行われた後でないと、硬貨の受け入れを行うことができないよう構成されていてもよい。

　なお、これらの紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６は一体的に設けられていてもよく、また、図１に示すように別々に設けられていてもよい。

　次に、このような構成からなる貨幣処理システムの動作について説明する。

　まず、出納室１０に棒金硬貨や帯封紙幣束が送られる前に、予めバーコードが印刷された包装部材を用いて棒金硬貨を作成したり、予めバーコードが印刷された帯封紙を用いて帯封紙幣束を作成したりする。ここで、バーコードは、店名、硬貨や紙幣の金種、硬貨や紙幣の枚数等に係る情報に関連するものとなっている。また、予めバーコードが印刷された包装部材や帯封紙を用いて棒金硬貨や帯封紙幣束を作成する代わりに、包装機の操作画面から店名、オペレータ番号、日時、硬貨や紙幣の金種、硬貨や紙幣の枚数等の様々な情報を当該包装機に入力し、包装機により硬貨や紙幣の包装や帯封を行う際に、これらの様々な情報に関連するバーコードを包装部材や帯封紙に印字し、棒金硬貨や帯封紙幣束を作成するようになっていてもよい。そして、このようにして作成された棒金硬貨や帯封紙幣束を出納室１０に搬送する。

　出納室１０に搬送された棒金硬貨や帯封紙幣束は、バーコードスキャナ１４によりバーコードが読み取られる。この棒金硬貨や帯封紙幣束のバーコードの読み取り情報はホストコンピュータ１２に送られる。その後、この棒金硬貨や帯封紙幣束は金庫１１に収納される。また、バラ硬貨やバラ紙幣を金庫１１に収納させることもできる。この場合、出納室１０の金庫１１に収納されるバラ硬貨やバラ紙幣の金種や枚数はホストコンピュータ１２に手作業で入力されるようになっている。また、バラ硬貨やバラ紙幣を、出納室１０内にあるキャッシュドロア１３以外の紙幣入出金機や硬貨入出金機（図示せず）に収納させてもよい。この場合、紙幣入出金機や硬貨入出金機はホストコンピュータ１２に通信接続されており、バラ硬貨やバラ紙幣を紙幣入出金機や硬貨入出金機に収納させたときに、バラ硬貨やバラ紙幣が紙幣入出金機や硬貨入出金機により識別され、識別情報がホストコンピュータ１２に送られるようになっている。このことにより、ホストコンピュータ１２において、紙幣入出金機や硬貨入出金機に収納されたバラ硬貨やバラ紙幣の情報を管理することができるようになる。

　その後、出納室１０の金庫１１に収納された棒金硬貨や帯封紙幣束が店舗２０に搬送される。この際に、金庫１１から出された棒金硬貨や帯封紙幣束は店舗２０に搬送される前にバーコードスキャナ１４によりバーコードが読み取られる。この棒金硬貨や帯封紙幣束のバーコードの読み取り情報はホストコンピュータ１２に送られる。そして、ホストコンピュータ１２において、出納室１０内に入れられた棒金硬貨や帯封紙幣束のバーコードの読み取り情報および出納室１０から出された棒金硬貨や帯封紙幣束のバーコードの読み取り情報に基づいて、出納室１０内の棒金硬貨や帯封紙幣束の在高が管理されるようになっている。なお、出納室１０の金庫１１等から出されたバラ紙幣やバラ硬貨の金種や枚数はホストコンピュータ１２に手作業で入力されるようになっている。あるいは、出納室１０内にある紙幣入出金機や硬貨入出金機（図示せず）からバラ紙幣やバラ硬貨を出す際に、紙幣入出金機や硬貨入出金機によりバラ硬貨やバラ紙幣の識別が行われ、識別情報がホストコンピュータ１２に送られるようになっていてもよい。

　そして、出納室１０から、店舗２０に設けられた複数のキャッシュレジスター２２のうちあるキャッシュレジスター２２に帯封紙幣束が送られ、このキャッシュレジスター２２に送られた帯封紙幣束は、各キャッシュレジスター２２に対応するバーコードスキャナ２４によりバーコードが読み取られる。この帯封紙幣束のバーコードの読み取り情報はキャッシュレジスター２２に送られ、このキャッシュレジスター２２からホストコンピュータ１２に送られる。ホストコンピュータ１２において、出納室１０から出された帯封紙幣束についてのバーコードスキャナ１４によるバーコードの読み取り情報と、店舗２０に送られた帯封紙幣束についてのバーコードスキャナ２４によるバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断される。ここで、両者のバーコードの読み取り情報に基づく帯封紙幣束の金種や枚数が一致している場合には、出納室１０から出された帯封紙幣束は適切に店舗２０に送られたと判断される。一方、両者のバーコードの読み取り情報に基づく帯封紙幣束の金種や枚数が一致していない場合には、出納室１０から出された帯封紙幣束が適切に店舗２０に送られておらず、何らかのトラブルが発生したと判断される。また、各々のキャッシュレジスター２２に対応するバーコードスキャナ２４により帯封紙幣束のバーコードが読み取られることにより、それぞれのキャッシュレジスター２２における在高をホストコンピュータ１２で管理することができる。

　店舗２０に送られた帯封紙幣束は、その後、帯封が解かれることによりバラ紙幣とされ、バラ紙幣は紙幣入出金機２５に収納される。この際に、紙幣入出金機２５により、収納紙幣の識別が行われる。紙幣入出金機２５による収納紙幣の識別結果はキャッシュレジスター２２に送られ、このキャッシュレジスター２２から更にホストコンピュータ１２に送られる。ホストコンピュータ１２において、紙幣入出金機２５による収納紙幣の識別結果と、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断される。ここで、紙幣入出金機２５による収納紙幣の識別結果に基づく紙幣の金種や枚数と、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束のバーコードの読み取り情報に基づく紙幣の金種や枚数とが一致している場合には、店舗２０に送られた帯封紙幣束は適切に紙幣入出金機２５に収納されたと判断される。一方、紙幣入出金機２５による収納紙幣の識別結果に基づく紙幣の金種や枚数と、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束のバーコードの読み取り情報に基づく紙幣の金種や枚数とが一致していない場合には、紙幣入出金機２５に収納される紙幣に違算が生じたと判断される。

　また、出納室１０から、店舗２０に設けられた複数のキャッシュレジスター２２のうちあるキャッシュレジスター２２に棒金硬貨が送られ、このキャッシュレジスター２２に送られた棒金硬貨は、各キャッシュレジスター２２に対応するバーコードスキャナ２４によりバーコードが読み取られる。この棒金硬貨のバーコードの読み取り情報はキャッシュレジスター２２に送られ、このキャッシュレジスター２２からホストコンピュータ１２に送られる。ホストコンピュータ１２において、出納室１０から出された棒金硬貨についてのバーコードスキャナ１４によるバーコードの読み取り情報と、店舗２０に送られた棒金硬貨についてのバーコードスキャナ２４によるバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断される。ここで、両者のバーコードの読み取り情報に基づく棒金硬貨の金種や枚数が一致している場合には、出納室１０から出された棒金硬貨は適切に店舗２０に送られたと判断される。一方、両者のバーコードの読み取り情報に基づく棒金硬貨の金種や枚数が一致していない場合には、出納室１０から出された棒金硬貨が適切に店舗２０に送られておらず、何らかのトラブルが発生したと判断される。また、各々のキャッシュレジスター２２に対応するバーコードスキャナ２４により棒金硬貨のバーコードが読み取られることにより、それぞれのキャッシュレジスター２２における在高をホストコンピュータ１２で管理することができる。

　店舗２０に送られた棒金硬貨は、その後、包装が解かれることによりバラ硬貨とされ、バラ硬貨は硬貨入出金機２６に収納される。この際に、硬貨入出金機２６により、収納硬貨の識別が行われる。硬貨入出金機２６による収納硬貨の識別結果はキャッシュレジスター２２に送られ、このキャッシュレジスター２２から更にホストコンピュータ１２に送られる。ホストコンピュータ１２において、硬貨入出金機２６による収納硬貨の識別結果と、バーコードスキャナ２４による棒金硬貨のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断される。ここで、硬貨入出金機２６による収納硬貨の識別結果に基づく硬貨の金種や枚数と、バーコードスキャナ２４による棒金硬貨のバーコードの読み取り情報に基づく硬貨の金種や枚数とが一致している場合には、店舗２０に送られた棒金硬貨は適切に硬貨入出金機２６に収納されたと判断される。一方、硬貨入出金機２６による収納硬貨の識別結果に基づく硬貨の金種や枚数と、バーコードスキャナ２４による棒金硬貨のバーコードの読み取り情報に基づく硬貨の金種や枚数とが一致していない場合には、硬貨入出金機２６に収納される硬貨に違算が生じたと判断される。

　なお、紙幣入出金機２５による収納紙幣の識別結果や、硬貨入出金機２６による収納硬貨の識別結果と、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報との比較は、ホストコンピュータ１２ではなくキャッシュレジスター２２で行うようになっていてもよい。

　図１に示すように、店舗２０には報知手段２７が設けられている。この報知手段２７は、紙幣入出金機２５による収納紙幣の識別結果や、硬貨入出金機２６による収納硬貨の識別結果に基づく貨幣の金種や枚数と、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報に基づく貨幣の金種や枚数とが一致してない場合にこのことを音声または画面により報知するようになっている。このような報知手段２７は、例えば警報音を鳴らすアラーム発生器や違算が発生したことを画面に表示するモニタから構成されている。図１に示すように、報知手段２７はホストコンピュータ１２に通信接続されている。なお、このような報知手段２７はキャッシュレジスター２２に設けられていてもよく、具体的には例えばキャッシュレジスター２２の画面であってもよい。また、上述のような報知手段２７は、出納室１０のみに設けられていてもよく、あるいは出納室１０と店舗２０の両方に設けられていてもよい。

　また、紙幣入出金機２５による収納紙幣の識別結果や、硬貨入出金機２６による収納硬貨の識別結果に基づく貨幣の金種や枚数と、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報に基づく貨幣の金種や枚数とが一致してない場合には、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６において、貨幣を引き続き紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納させるか、または紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納された貨幣の返却を行うかの選択を行うことができる。ここで、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納された貨幣の返却を行う場合には、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納される貨幣の違算を未然に防止することができる。また、貨幣を引き続き紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納させる場合には、貨幣を過不足状態で収納したことを認識することができる。この場合、店舗２０における営業の終了後等、貨幣処理システムを締める際に、貨幣の過不足状態の原因の追跡を容易に行うことができる。なお、ホストコンピュータ１２またはキャッシュレジスター２２においては、バーコードスキャナ２４による棒金硬貨や帯封紙幣束のバーコードの読み取り情報から、当該棒金硬貨や帯封紙幣束の作成元の追跡が可能となる。

　ここで、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に紙幣や硬貨が収納された際に、収納枚数が既に釣銭枚数に達した金種の紙幣や硬貨はこれ以上硬貨入出金機２６に収納されず、そのまま紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６から返却される。そして、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６から返却された紙幣や硬貨を、キャッシュドロア２３に収納させる。キャッシュドロア２３に収納された紙幣や硬貨の在高については、ホストコンピュータ１２またはキャッシュレジスター２２において、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報と、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６による収納貨幣の識別結果とに基づいて管理される。より具体的には、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報に基づく紙幣や硬貨の各金種における枚数から、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６による収納貨幣の識別結果に基づく紙幣や硬貨の各金種における枚数を引き算することにより、キャッシュドロア２３に収納された紙幣や硬貨の在高、具体的には各金種の紙幣や硬貨の枚数が算出される。

　上述のような貨幣の処理において、出納室１０から帯封紙幣束や棒金硬貨を出す際にこの帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードがバーコードスキャナ１４により読み取られたたときに、バーコードスキャナ１４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報がホストコンピュータ１２に記憶される。そして、帯封紙幣束や棒金硬貨が店舗２０に送られた際に、各キャッシュレジスター２２に設けられたバーコードスキャナ２４により帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードが読み取られたときに、あるいは紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に紙幣や硬貨が収納されてこの収納貨幣の識別が行われたときに、ホストコンピュータ１２に記憶された情報が消される。あるいは、出納室１０から出された帯封紙幣束や棒金硬貨が店舗２０に送られた際に、各キャッシュレジスター２２に設けられたバーコードスキャナ２４によりこの帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードが読み取られ、しかも紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に紙幣や硬貨が収納されてこの収納貨幣の識別が行われたときに、ホストコンピュータ１２に記憶された情報がはじめて消されるようになっていてもよい。

　なお、出納室１０から店舗２０に帯封紙幣束や棒金硬貨が送られた際に、各キャッシュレジスター２２に設けられたバーコードスキャナ２４により帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードが読み取られないことがある。しかしながら、このような場合であっても、出納室１０から帯封紙幣束や棒金硬貨を出す際にバーコードスキャナ１４により読み取られた帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報を、バーコードスキャナ２４により読み取られる帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報の代わりに用いることにより、キャッシュドロア２３等に収納された紙幣や硬貨の在高を算出することができるようになる。

　また、出納室１０から店舗２０に送られてバーコードスキャナ２４によりバーコードの読み取りが行われた帯封紙幣束や棒金硬貨について、バラ紙幣やバラ硬貨にして紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納する代わりに、そのままキャッシュドロア２３に収納するようにしてもよい。また、バーコードスキャナ２４によりバーコードの読み取りが行われた帯封紙幣束や棒金硬貨について、一部の帯封紙幣束や棒金硬貨の帯封や包装を解いてバラ紙幣やバラ硬貨にして紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納し、他の帯封紙幣束や棒金硬貨をそのままキャッシュドロア２３に収納するようにしてもよい。

　店舗２０における営業の終了後等、貨幣処理システムを締めるときには、店舗２０の各キャッシュドロア２３内に収納された紙幣や硬貨、および紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納された紙幣や硬貨を出納室１０に戻す。この際に、出納室１０に戻された紙幣や硬貨は、出納室１０内にあるキャッシュドロア１３以外の紙幣入出金機や硬貨入出金機（図示せず）に戻される。そして、これらの紙幣入出金機や硬貨入出金機で、紙幣や硬貨の再鑑、すなわち、紙幣や硬貨の識別および過不足なく収納されたか否かのチェックが行われる。その後、これらの紙幣入出金機や硬貨入出金機における紙幣や硬貨の在高と、ホストコンピュータ１２にある情報とが比較される。この際に、キャッシュドロア２３に帯封紙幣束や棒金硬貨が収納されていた場合には、この帯封紙幣束や棒金硬貨をキャッシュドロア２３から出納室１０に戻す際に、帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードをバーコードスキャナ１４等により読み取る。このことにより、各キャッシュドロア２３内に収納された紙幣や硬貨を出納室１０に戻した際に違算が発生した場合であっても、その原因の追跡を容易に行うことができる。具体的には例えば硬貨や紙幣に過不足のある棒金硬貨や帯封紙幣束の製造元の追跡や、店舗２０における操作者や管理者の不正行為の追跡等を容易に行うことができる。

　なお、他の貨幣処理方法としては、出納室１０から店舗２０内に送られた棒金硬貨のバーコードがバーコードスキャナ２４により読み取られたときに、硬貨入出金機２６が補充モードになるようになっていてもよい。バーコードがバーコードスキャナ２４により読み取られた棒金硬貨はバラ硬貨とされ、硬貨入出金機２６に収納される。この際に、硬貨入出金機２６は、補充モードとなったときのみにおいて、当該硬貨入出金機２６に対してバラ硬貨の収納を行うことができるようになっている。なお、バラ硬貨を直接硬貨入出金機２６に収納する際は、各キャッシュレジスター２２に設けた補充ボタンを押すことにより補充モードとなり、このことにより硬貨入出金機２６に対してバラ硬貨の収納を行うことができるようになる。

　同様に、出納室１０から店舗２０内に送られた帯封紙幣束のバーコードがバーコードスキャナ２４により読み取られたときに、紙幣入出金機２５が補充モードになるようになっていてもよい。バーコードがバーコードスキャナ２４により読み取られた帯封紙幣束はバラ紙幣とされ、紙幣入出金機２５に収納される。この際に、紙幣入出金機２５は、補充モードとなったときのみにおいて、当該紙幣入出金機２５に対してバラ紙幣の収納を行うことができるようになっている。なお、バラ紙幣を直接紙幣入出金機２５に収納する際は、各キャッシュレジスター２２に設けた補充ボタンを押すことにより補充モードとなり、このことにより紙幣入出金機２５に対してバラ硬貨の収納を行うことができるようになる。

　以上のように本実施の形態の貨幣処理システム、貨幣処理ユニットおよび貨幣処理方法によれば、出納室１０から店舗２０に帯封紙幣束や棒金硬貨が送られる際に、出納室１０から出される帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードがバーコードスキャナ１４により読み取られるとともに店舗２０内に入れられる帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードがバーコードスキャナ２４により読み取られ、その後、バーコードスキャナ１４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報と、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断されるようになっている。このことにより、出納室１０から出された帯封紙幣束や棒金硬貨が店舗２０内に適切に入れられなかった場合には、ホストコンピュータ１２はこのことを検出することができ、トラブルの原因を容易に追跡することができる。具体的には例えば店舗２０における操作者や管理者の不正行為の追跡等を容易に行うことができる。

　また、バーコードが付された帯封紙幣束や棒金硬貨が外部から出納室１０に送られる際に、この帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードがバーコードスキャナ１４により読み取られるようになっており、ホストコンピュータ１２において、出納室１０内に入れられる帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報および出納室１０から出される帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報に基づいて、出納室１０内の帯封紙幣束や棒金硬貨の在高が管理されるようになっている。このことにより、出納室１０内の帯封紙幣束や棒金硬貨の在高を手作業ではなく自動的に管理することができ、より精度良く出納室１０内の帯封紙幣束や棒金硬貨の在高の管理を行うことができる。

　また、出納室１０から店舗２０に送られた帯封紙幣束や棒金硬貨の一部または全部は、バーコードスキャナ２４によりバーコードが読み取られた後、バラ紙幣やバラ硬貨の状態で紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納されてこの収納貨幣の識別が行われるようになっており、ホストコンピュータ１２またはキャッシュレジスター２２において、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６による収納貨幣の識別結果と、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断されるようになっている。このことにより、店舗２０内に入れられた帯封紙幣束や棒金硬貨における紙幣や硬貨の枚数が所定の枚数ではなかったり、店舗２０内に入れられた帯封紙幣束や棒金硬貨の帯封や包装を解いた後にバラ紙幣やバラ硬貨が適切に紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納されなかったりした場合には、ホストコンピュータ１２またはキャッシュレジスター２２はこのことを検出することができ、トラブルの原因を容易に追跡することができる。具体的には例えば硬貨や紙幣に過不足のある棒金硬貨や帯封紙幣束の製造元の追跡や、店舗２０における操作者や管理者の不正行為の追跡等を容易に行うことができる。

　また、店舗２０には、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６による収納貨幣の識別結果と、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報とが一致していないと判断された場合にこのことを例えば音声または画面により報知する報知手段２７が設けられている。このことにより、店舗２０内に入れられた帯封紙幣束や棒金硬貨における紙幣や硬貨の枚数が所定の枚数ではなかったり、店舗２０内に入れられた帯封紙幣束や棒金硬貨の帯封や包装を解いた後にバラ貨幣が適切に紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納されなかったりした場合には、操作者や管理者はこのことをその場ですぐに知ることができるようになる。

　また、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６は、この紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６による収納貨幣の識別結果と、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報とが一致していないと判断された場合に、紙幣や硬貨を引き続き紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納させるか、または紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納された紙幣や硬貨の返却を行うかの選択を行うことができるよう構成されている。ここで、紙幣や硬貨の返却を選択した場合には、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納される紙幣や硬貨の違算を未然に防止することができる。また、紙幣や硬貨を引き続き紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納させることを選択した場合には、紙幣や硬貨を過不足状態で収納したことを認識することができる。この場合、貨幣処理システムを締める際に、紙幣や硬貨の過不足状態の原因の追跡を容易に行うことができる。

　また、店舗２０には、キャッシュレジスター２２の近傍に設けられ紙幣や硬貨の収納を行うキャッシュドロア２３が設けられており、出納室１０から店舗２０に送られた帯封紙幣束や棒金硬貨のうち紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納されなかった紙幣や硬貨がキャッシュドロア２３に収納されるようになっている。そして、ホストコンピュータ１２またはキャッシュレジスター２２において、バーコードスキャナ２４による帯封紙幣束や棒金硬貨のバーコードの読み取り情報と、紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６により識別された、当該紙幣入出金機２５や硬貨入出金機２６に収納された紙幣や硬貨の情報とに基づいて、キャッシュドロア２３に収納された紙幣や硬貨の在高が管理されるようになっている。このことにより、キャッシュドロア２３内の帯封紙幣束や棒金硬貨の在高を手作業ではなく自動的に管理することができ、より精度良くキャッシュドロア２３内の帯封紙幣束や棒金硬貨の在高の管理を行うことができる。

　なお、本実施の形態の貨幣処理システムは上記の態様に限定されるものではない。例えば、図１に示すように複数のキャッシュレジスター２２が設けられていた場合に、一のキャッシュレジスター２２の釣銭が不足したときに、他のキャッシュレジスター２２に収納された帯封紙幣束や棒金硬貨をこの一のキャッシュレジスター２２に移動させるようにしてもよい。この場合、他のキャッシュレジスター２２から帯封紙幣束や棒金硬貨を取り出す際に、この取り出される帯封紙幣束や棒金硬貨は当該他のキャッシュレジスター２２に対応するバーコードスキャナ２４によりバーコードが読み取られる。そして、他のキャッシュレジスター２２から取り出された帯封紙幣束や棒金硬貨を一のキャッシュレジスター２２に収納させる際に、この収納される帯封紙幣束や棒金硬貨は当該一のキャッシュレジスター２２に対応するバーコードスキャナ２４によりバーコードが読み取られる。

　そして、ホストコンピュータ１２やキャッシュレジスター２２において、他のキャッシュレジスター２２から出された帯封紙幣束や棒金硬貨についてのバーコードスキャナ２４によるバーコードの読み取り情報と、一のキャッシュレジスター２２に送られた帯封紙幣束や棒金硬貨についてのバーコードスキャナ２４によるバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断される。

　ここで、両者のバーコードの読み取り情報に基づく帯封紙幣束や棒金硬貨の金種や枚数が一致している場合には、他のキャッシュレジスター２２から出された帯封紙幣束や棒金硬貨は適切に一のキャッシュレジスター２２に送られたと判断される。この場合、一のキャッシュレジスター２２における在高および他のキャッシュレジスター２２における在高の変更が、バーコードスキャナ２４によるバーコードの読み取り情報に基づいて行われる。一方、両者のバーコードの読み取り情報に基づく帯封紙幣束や棒金硬貨の金種や枚数が一致していない場合には、他のキャッシュレジスター２２から出された帯封紙幣束や棒金硬貨が適切に一のキャッシュレジスター２２に送られておらず、何らかのトラブルが発生したと判断される。

Claims

　バーコードが付された貨幣集合体が外部から送られる貨幣収納室であって、貨幣集合体を収納するための貨幣収納庫と、ホストコンピュータと、前記ホストコンピュータに通信接続され貨幣集合体に付されたバーコードの読み取りを行う第１のバーコード読取器とがそれぞれ設けられた貨幣収納室と、
　前記貨幣収納室から貨幣集合体が送られる店舗であって、前記ホストコンピュータに通信接続されたキャッシュレジスターと、前記キャッシュレジスターに通信接続され貨幣集合体に付されたバーコードの読み取りを行う第２のバーコード読取器がそれぞれ設けられた店舗と、
　を備え、
　前記貨幣収納室から前記店舗に貨幣集合体が送られる際に、前記貨幣収納室から出される貨幣集合体のバーコードが前記第１のバーコード読取器により読み取られるとともに前記店舗内に入れられる貨幣集合体のバーコードが前記第２のバーコード読取器により読み取られ、
　前記第１のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報と、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断されるようになっていることを特徴とする貨幣処理システム。
　前記貨幣集合体は、同一の金種の複数の硬貨が積層状態で包装部材により包装された棒金硬貨または同一の金種の複数の紙幣が積層状態で帯封紙により帯封された帯封紙幣束からなり、前記棒金硬貨の包装部材または前記帯封紙幣束の帯封紙にバーコードが付されていることを特徴とする請求項１記載の貨幣処理システム。
　前記第１のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報と、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かの判断は、前記貨幣収納室に設けられた前記ホストコンピュータまたは前記店舗に設けられた前記キャッシュレジスターにより行われるようになっていることを特徴とする請求項１記載の貨幣処理システム。
　バーコードが付された貨幣集合体が外部から前記貨幣収納室に送られる際に、この貨幣集合体のバーコードが前記第１のバーコード読取器により読み取られるようになっており、
　前記ホストコンピュータにおいて、前記貨幣収納室内に入れられる貨幣集合体のバーコードの読み取り情報および前記貨幣収納室から出される貨幣集合体のバーコードの読み取り情報に基づいて、前記貨幣収納室内の貨幣集合体の在高が管理されるようになっていることを特徴とする請求項１記載の貨幣処理システム。
　前記店舗には、前記キャッシュレジスターに通信接続され、貨幣の収納および出金を行うとともに収納された貨幣の識別を行う貨幣入出金機が更に設けられており、
　前記貨幣収納室から前記店舗に送られた貨幣集合体の一部または全部は、前記第２のバーコード読取器によりバーコードが読み取られた後、バラ貨幣の状態で前記貨幣入出金機に収納されてこの収納貨幣の識別が行われるようになっており、
　前記ホストコンピュータまたは前記キャッシュレジスターにおいて、前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断されるようになっていることを特徴とする請求項１記載の貨幣処理システム。
　前記貨幣入出金機において、貨幣の金種毎に釣銭枚数が予め設定されており、当該貨幣入出金機に貨幣が収納された際に、収納枚数が既に釣銭枚数に達した金種の貨幣はこれ以上前記貨幣入出金機に収納されないようになっていることを特徴とする請求項５記載の貨幣処理システム。
　前記店舗には、前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致していないと判断された場合にこのことを報知する報知手段が更に設けられていることを特徴とする請求項５記載の貨幣処理システム。
　前記貨幣入出金機は、当該貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致していないと判断された場合に、貨幣を引き続き当該貨幣入出金機に収納させるか、または前記貨幣入出金機に収納された貨幣の返却を行うかの選択を行うことができるよう構成されていることを特徴とする請求項５記載の貨幣処理システム。
　前記店舗には、前記キャッシュレジスターの近傍に設けられ貨幣の収納を行うキャッシュドロアが更に設けられており、前記貨幣収納室から前記店舗に送られた貨幣集合体のうち前記貨幣入出金機に収納されなかった貨幣が当該キャッシュドロアに収納されるようになっており、
　前記ホストコンピュータまたは前記キャッシュレジスターにおいて、前記第２のバーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報と、前記貨幣入出金機により識別された、当該貨幣入出金機に収納された貨幣の情報とに基づいて、前記キャッシュドロアに収納された貨幣の在高が管理されるようになっていることを特徴とする請求項５記載の貨幣処理システム。
　バーコードが付された貨幣集合体が外部から送られる貨幣処理ユニットであって、
　キャッシュレジスターと、
　前記キャッシュレジスターに通信接続され貨幣集合体に付されたバーコードの読み取りを行うバーコード読取器と、
　前記キャッシュレジスターに通信接続され、貨幣の収納および出金を行うとともに収納された貨幣の識別を行う貨幣入出金機と、
　を備え、
　前記貨幣処理ユニットに送られた貨幣集合体は、前記バーコード読取器によりバーコードが読み取られた後、バラ貨幣の状態で前記貨幣入出金機に収納されてこの収納貨幣の識別が行われるようになっており、
　前記キャッシュレジスターにおいて、前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記バーコード読取器による収納貨幣のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断されるようになっていることを特徴とする貨幣処理ユニット。
　前記貨幣集合体は、同一の金種の複数の硬貨が積層状態で包装部材により包装された棒金硬貨または同一の金種の複数の紙幣が積層状態で帯封紙により帯封された帯封紙幣束からなり、前記棒金硬貨の包装部材または前記帯封紙幣束の帯封紙にバーコードが付されていることを特徴とする請求項１０記載の貨幣処理ユニット。
　前記貨幣入出金機において、貨幣の金種毎に釣銭枚数が予め設定されており、当該貨幣入出金機に貨幣が収納された際に、収納枚数が既に釣銭枚数に達した金種の貨幣はこれ以上前記貨幣入出金機に収納されないようになっていることを特徴とする請求項１０記載の貨幣処理ユニット。
　前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記バーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致していないと判断された場合にこのことを報知する報知手段を更に備えたことを特徴とする請求項１０記載の貨幣処理ユニット。
　前記貨幣入出金機は、当該貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記バーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致していないと判断された場合に、貨幣を引き続き当該貨幣入出金機に収納させるか、または前記貨幣入出金機に収納された貨幣の返却を行うかの選択を行うことができるよう構成されていることを特徴とする請求項１０記載の貨幣処理ユニット。
　前記キャッシュレジスターの近傍に設けられ貨幣の収納を行うキャッシュドロアを更に備え、
　外部から前記貨幣処理ユニットに送られた貨幣集合体のうち前記貨幣入出金機に収納されなかった貨幣が当該キャッシュドロアに収納されるようになっており、
　前記キャッシュレジスターにおいて、前記バーコード読取器による貨幣集合体のバーコードの読み取り情報と、前記貨幣入出金機により識別された、当該貨幣入出金機に収納された貨幣の情報とに基づいて、前記キャッシュドロアに収納された貨幣の在高が管理されるようになっていることを特徴とする請求項１０記載の貨幣処理ユニット。
　バーコードが付された貨幣集合体を貨幣収納室に収納する工程と、
　前記貨幣収納室において、当該貨幣収納室から出されるべき貨幣集合体のバーコードを読み取る工程と、
　バーコードが読み取られた貨幣集合体を店舗に送る工程と、
　店舗内に入れられる貨幣集合体のバーコードを読み取る工程と、
　貨幣集合体が前記貨幣収納室から出される際に読み取られたバーコードの読み取り情報と、この貨幣集合体が前記店舗に入れられる際に読み取られたバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かを判断する工程と、
　を備えたことを特徴とする貨幣処理方法。
　前記貨幣集合体は、同一の金種の複数の硬貨が積層状態で包装部材により包装された棒金硬貨または同一の金種の複数の紙幣が積層状態で帯封紙により帯封された帯封紙幣束からなり、前記棒金硬貨の包装部材または前記帯封紙幣束の帯封紙にバーコードが付されていることを特徴とする請求項１６記載の貨幣処理方法。
　バーコードが付された貨幣集合体を貨幣収納室に収納する際に、この貨幣集合体のバーコードを読み取るようになっており、
　貨幣集合体が前記貨幣収納室に入れられる際に読み取られたバーコードの読み取り情報および貨幣集合体が前記貨幣収納室から出される際に読み取られたバーコードの読み取り情報に基づいて、前記貨幣収納室内の貨幣集合体の在高を管理することを特徴とする請求項１６記載の貨幣処理方法。
　前記貨幣収納室から前記店舗に送られた貨幣集合体の一部または全部は、バーコードが読み取られた後、バラ貨幣の状態で貨幣入出金機に収納されてこの収納貨幣の識別が行われるようになっており、
　前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記貨幣収納室から前記店舗に送られた貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かが判断されるようになっていることを特徴とする請求項１６記載の貨幣処理方法。
　バーコードが付された貨幣集合体のバーコードを読み取る工程と、
　バーコードが読み取られた貨幣集合体をバラ貨幣にして貨幣入出金機に収納させるとともに収納された貨幣の識別を行う工程と、
　前記貨幣入出金機による収納貨幣の識別結果と、前記貨幣入出金機に収納させる前に読み取られた貨幣集合体のバーコードの読み取り情報とが一致しているか否かを判断する工程と、
　を備えたことを特徴とする貨幣処理方法。
　前記貨幣集合体は、同一の金種の複数の硬貨が積層状態で包装部材により包装された棒金硬貨または同一の金種の複数の紙幣が積層状態で帯封紙により帯封された帯封紙幣束からなり、前記棒金硬貨の包装部材または前記帯封紙幣束の帯封紙にバーコードが付されていることを特徴とする請求項２０記載の貨幣処理方法。