WO2009130994A1 - 高圧放電灯点灯装置及び照明器具 - Google Patents

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Abstract

 高圧放電灯点灯装置(10)は、電源回路(20,30,40,50)と、始動回路(60)とを備える。電源回路(20,30,40,50)は、高圧放電灯(90)の一対の電極(91,92)それぞれに電気的に接続される一対の出力端(55,56)を有する。電源回路(20,30,40,50)は、一対の出力端(55,56)間に高圧放電灯(90)の点灯維持用の交流電圧を印加する。始動回路(60)は、高圧放電灯(90)の一対の電極(91,92)間に始動用パルス電圧を印加する。始動回路(60)は、高圧放電灯(90)との接続に使用される出力配線(83)の長さが長くなるにつれて始動用パルス電圧の電圧値が高くなり、出力配線(83)の長さが一定値を越えると始動用パルス電圧の電圧値が小さくなる出力特性を有する。

Description

高圧放電灯点灯装置及び照明器具
 本発明は、高圧放電灯点灯装置及び照明器具に関する。
 従来から、高圧放電灯を点灯させる照明器具が提供されている。なお、高圧放電灯は、HID(High Intensity Discharge)ランプとも呼ばれる。
 上記照明器具は、高圧放電灯点灯装置と、高圧放電灯点灯装置を保持する器具本体とを備える。
 高圧放電灯点灯装置は、日本国公開特許公報63-150891に見られるように、外部の交流電源(例えば、商用交流電源)から入力された交流電力を基にして高圧放電灯を点灯させるように構成される。
 このような高圧放電灯点灯装置は、例えば、ダイオードブリッジと、昇圧チョッパ回路と、降圧チョッパ回路と、極性反転回路と、始動回路と、制御回路とを備える。
 ダイオードブリッジは、交流電源の電圧を全波整流する。
 昇圧チョッパ回路は、ダイオードブリッジの出力電圧を所定値まで昇圧する。
 降圧チョッパ回路は、昇圧チョッパ回路の出力電圧を所定値まで降圧する。
 極性反転回路は、降圧チョッパ回路の出力電圧を所定の周波数で極性が反転する矩形波交流電圧に変換して高圧放電灯の一対の電極間に印加する。
 制御回路は、昇圧チョッパ回路と降圧チョッパ回路と極性反転回路とをそれぞれ制御する。
 始動回路は、高圧放電灯に絶縁破壊を起こさせて始動させるために、高圧放電灯の一対の電極間に始動用のパルス電圧を与える。始動用のパルス電圧は、電圧値が比較的高い高圧パルス電圧である。始動回路は、例えば、パルストランスを利用して構成される。
 ところで、上記照明器具においては、一般的に、高圧放電灯は高圧放電灯点灯装置に一対の出力配線を用いて電気的に接続される。ここで、出力配線の長さが例えば数メートルになると、一対の出力配線間の浮遊容量の容量値が無視できない程度に大きくなる。特に、VVFケーブルのように2本の出力配線が平行に配置されている場合、一対の出力配線間の容量値が非常に大きくなる。例えば、VVFケーブルでは容量値が1m当り80pFになる。そのため、長さが10mのVVFケーブルでは、容量値が800pFにもなる。
 一対の出力配線間の容量値は、高圧放電灯の一対の電極間に印加されるパルス電圧の電圧値に影響を与える。すなわち、出力配線が長くなればなるほど(一対の出力配線間の容量値が大きくなればなるほど)、始動用のパルス電圧の電圧値(始動用のパルス電圧のピーク値)が低くなる。
 従来の高圧放電灯点灯装置では、出力配線が長くなるにつれて(一対の出力配線間の容量値が大きくなるにつれて)、始動用のパルス電圧の電圧値が単調減少する。そのため、出力配線の長さが高圧放電灯の始動不良の原因となることがあった。
 このような高圧放電灯の始動不良を避けるために、出力配線が比較的長い場合でも適切な電圧値の始動用のパルス電圧が印加されるように、始動用のパルス電圧の電圧値を十分に大きい値に設定しておくことが考えられる。例えば、始動回路のパルストランスの巻数比を大きくすれば、始動用のパルス電圧を高くできる。
 しかしながら、始動回路のパルストランスの巻数比を大きくすると、出力配線が比較的短いときに、始動用のパルス電圧が高くなりすぎるという問題が生じる。また、出力配線の長さによって始動用のパルス電圧の電圧値がばらつくと、高圧放電灯の点灯のタイミングもばらついてしまう。
 本発明は上記事由に鑑みてなされ、その目的は、高圧放電灯との接続に使用される一対の出力配線の影響を低減できる高圧放電灯点灯装置及び照明器具を提供することである。
 本発明に係る高圧放電灯点灯装置は、電源回路と、始動回路とを備える。前記電源回路は、高圧放電灯の一対の電極それぞれに電気的に接続される一対の出力端を有する。前記電源回路は、当該一対の出力端間に前記高圧放電灯の点灯維持用の交流電圧を印加する。前記始動回路は、前記高圧放電灯の一対の電極間に始動用パルス電圧を印加する。前記始動回路は、前記高圧放電灯との接続に使用される出力配線の長さが長くなるにつれて前記始動用パルス電圧の電圧値が高くなり、前記出力配線の長さが一定値を越えると前記始動用パルス電圧の電圧値が小さくなる出力特性を有するように構成される。
 この発明によれば、従来のように前記出力配線が長くなるにつれて前記始動用パルス電圧の電圧値が単調に減少する場合に比べれば、前記出力配線の長さの変化に対する前記始動用パルス電圧の電圧値の変化幅を小さくすることができる。よって、前記出力配線の影響を低減できる。そのため、前記出力配線が比較的長い場合であっても前記高圧放電灯を点灯でき、逆に前記出力配線が比較的短い場合であっても前記始動用パルス電圧が高くなりすぎてしまうことを防止できる。
 好ましくは、前記始動回路は、パルストランスを備える。前記始動回路は、前記パルストランスの一次電圧の値が所定値であるときの二次電圧を前記始動用パルス電圧として前記高圧放電灯の一対の電極間に印加するように構成される。前記パルストランスの巻数比及び結合係数は、前記始動回路が前記出力特性を有するような値に設定される。
 より好ましくは、前記一次巻線の巻数をN1、前記二次巻線の巻数をN2、前記高圧放電灯の始動に必要な前記始動用パルス電圧の規格値の範囲の中央値をVpm、前記所定値をVN1としたとき、次式を満たす。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000005
 さらに好ましくは、前記パルストランスの一次巻線に並列に接続されていると見なすことができる容量成分の容量値をCx、前記パルストランスの漏れインダクタンスをLL、前記高圧放電灯の始動時において前記一次電圧の値が0から前記所定値に達するまでの時間をTとしたとき、次式を満たす。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000006
 好ましくは、前記始動回路は、パルストランスと、当該パルストランスの一次巻線に並列接続される並列キャパシタとを備える。前記始動回路は、前記パルストランスの一次電圧の値が所定値であるときの二次電圧を前記始動用パルス電圧として前記高圧放電灯の一対の電極間に印加するように構成される。前記並列キャパシタの容量値は、前記始動回路が前記出力特性を有するような値に設定される。
 より好ましくは、前記並列キャパシタの容量値をCp、使用されると想定される範囲で前記出力配線が最も短いときの前記出力配線間の容量成分を、前記パルストランスの一次巻線の両端間において前記並列キャパシタに直列に接続された仮想キャパシタに、等価回路として置き換えた場合における、前記仮想キャパシタの容量値をCx、前記パルストランスの漏れインダクタンスをLL、前記高圧放電灯の始動時において前記パルストランスの一次電圧の値が0から前記所定値に達するまでの時間をTとしたとき、次式を満たす。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000007
 好ましくは、前記始動回路は、パルストランスを備え、前記パルストランスの一次電圧の値が所定値であるときの二次電圧を前記始動用パルス電圧として前記高圧放電灯の一対の電極間に印加するように構成される。さらに高圧放電灯点灯装置は、電圧上昇手段を備える。前記電圧上昇手段は、前記一次電圧が0から前記所定値に達するまでの時間が、前記始動回路が前記出力特性を有するような時間となるように前記パルストランスの一次電圧を上昇させる。
 より好ましくは、前記電圧上昇手段は、前記パルストランスの一次巻線に直列接続される可変インピーダンス回路と、可変インピーダンス回路を制御する制御回路とを備える。前記制御回路は、前記一次電圧の値が0から前記所定値に達するまでの時間が、前記始動回路が前記出力特性を有するような時間になるように、前記可変インピーダンス回路を制御するように構成される。
 より好ましくは、前記電源回路は、直流電流を出力する直流電源回路と、電界効果トランジスタにより構成されたフルブリッジ型のインバータ回路とを備える。前記インバータ回路は、前記直流電源回路より得られる直流電流を所定の周波数で極性が反転する矩形波交流に変換して前記高圧放電灯及び前記パルストランスの一次巻線に供給するように構成される。前記電圧上昇手段は、前記インバータ回路の電界効果トランジスタを制御する制御回路を備える。前記制御回路は、前記一次電圧の値が0から前記所定値に達するまでの時間が、前記始動回路が前記出力特性を有するような時間になるように、前記電界効果トランジスタのゲートに与える電位を徐々に増加させるように構成される。
 より好ましくは、前記パルストランスの一次巻線に並列に接続されていると見なすことができる容量成分の容量値をCx、前記パルストランスの漏れインダクタンスをLL、前記高圧放電灯の始動時において前記一次電圧の値が0から前記所定値に達するまでの時間をTとしたとき、次式を満たす。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000008
 好ましくは、前記始動回路は、前記出力配線の長さが、使用されると想定される前記出力配線の長さの範囲内であるときには、前記始動用パルス電圧の値が前記高圧放電灯の始動電圧の値を超えるように構成される。
 より好ましくは、前記始動回路は、前記出力配線の長さが前記範囲での最短値であるときの前記始動用パルス電圧の値と、前記出力配線の長さが前記範囲での最長値であるときの前記始動用パルス電圧の値との差が500V以下となるように構成される。
 この場合、前記出力配線の長さが最短値であるときと最長値であるときとの間での前記始動用パルス電圧の値の差を500V以上とする場合に比べ、前記出力配線の長さが想定される範囲内であるときに前記始動用パルス電圧の値がとり得る値の範囲が小さくなる。
 好ましくは、前記始動回路は、前記一定値が、使用されると想定される前記出力配線の長さの範囲で最も短い前記出力配線の長さ以下となるように構成される。
 この場合、前記出力配線の長さが想定される範囲での最短値であるときに前記始動用パルス電圧の値が確実に最大値となる。また、前記出力配線の長さが想定される範囲での最長値であるときに前記始動用パルス電圧の値が確実に最小値となる。そのため、前記一定値を想定される前記出力配線の長さの範囲内とする場合に比べ、前記始動用パルス電圧の値の最大値と最小値との把握が容易となる。
 本発明に係る照明器具は、高圧放電灯点灯装置と、当該高圧放電灯点灯装置を保持する器具本体とを備える。前記高圧放電灯点灯装置は、電源回路と、始動回路とを備える。前記電源回路は、高圧放電灯の一対の電極それぞれに電気的に接続される一対の出力端を有する。前記電源回路は、当該一対の出力端間に前記高圧放電灯の点灯維持用の交流電圧を印加する。前記始動回路は、前記高圧放電灯の一対の電極間に始動用パルス電圧を印加する。前記始動回路は、前記高圧放電灯との接続に使用される出力配線の長さが長くなるにつれて前記始動用パルス電圧の電圧値が高くなり、前記出力配線の長さが一定値を越えると前記始動用パルス電圧の電圧値が小さくなる出力特性を有するように構成される。
 この発明によれば、従来のように前記出力配線が長くなるにつれて前記始動用パルス電圧の電圧値が単調に減少する場合に比べれば、前記出力配線の長さの変化に対する前記始動用パルス電圧の電圧値の変化幅を小さくすることができる。よって、前記出力配線の影響を低減できる。そのため、前記出力配線が比較的長い場合であっても前記高圧放電灯を点灯でき、逆に前記出力配線が比較的短い場合であっても前記始動用パルス電圧が高くなりすぎてしまうことを防止できる。
実施形態1の高圧放電灯点灯装置の回路ブロック図である。 同上の高圧放電灯点灯装置を用いた照明器具の概略図である。 同上の高圧放電灯点灯装置の動作の説明図である。 出力配線長と始動用パルス電圧の電圧値との関係を示すグラフである。 出力配線長と始動用パルス電圧の電圧値との関係を示すグラフである。 出力配線長と始動用パルス電圧の電圧値との関係を示すグラフである。 出力配線長と始動用パルス電圧の電圧値との関係を示すグラフである。 出力配線長と始動用パルス電圧の電圧値との関係を示すグラフである。 実施形態1の高圧放電灯点灯装置の動作を示す説明図である。 出力配線長と始動用パルス電圧の電圧値との関係を示すグラフである。 出力配線長と基本振動電圧値との関係を示すグラフである。 出力配線長と寄生振動電圧値との関係を示すグラフである。 実施形態3の高圧放電灯点灯装置の回路ブロック図である。 同上の高圧放電灯点灯装置の動作の説明図である。 同上の高圧放電灯点灯装置における出力配線長と始動用パルス電圧との関係を示すグラフである。 実施形態4の高圧放電灯点灯装置の要部の回路ブロック図である。 同上の高圧放電灯点灯装置の動作の説明図である。 同上の高圧放電灯点灯装置の動作の説明図である。 始動用パルス電圧及び寄生パルス電圧の配線容量値に対する関係を示すグラフである。 始動用パルス電圧及び寄生パルス電圧の配線容量値に対する関係を示すグラフである。 始動用パルス電圧及び寄生パルス電圧の配線容量値に対する関係を示すグラフである。 始動用パルス電圧及び寄生パルス電圧の配線容量値に対する関係を示すグラフである。 始動用パルス電圧及び寄生パルス電圧の配線容量値に対する関係を示すグラフである。 始動用パルス電圧及び寄生パルス電圧の配線容量値に対する関係を示すグラフである。 同上における極性反転駆動部の動作説明図である。 同上の高圧放電灯点灯装置の変更例の要部の回路ブロック図である。 同上の高圧放電灯点灯装置の変更例の動作説明図である。 実施形態5の高圧放電灯点灯装置の要部の回路ブロック図である。 同上の高圧放電灯点灯装置の動作説明図である。
 (実施形態1)
 図1に示すように、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10は、外部の交流電源ACより得た電力を基にして高圧放電灯90を点灯させる。
 高圧放電灯点灯装置10は、例えば、図2に示す照明器具80に用いられる。照明器具80は、高圧放電灯点灯装置10を収納及び保持する器具本体81と、高圧放電灯90を保持する灯体82とを備える。高圧放電灯点灯装置10は、高圧放電灯90に、一対の出力配線83を介して電気的に接続される。出力配線83は、例えばVVFケーブルである。
 高圧放電灯点灯装置10は、整流回路20と、昇圧チョッパ回路30と、降圧チョッパ回路40と、極性反転回路50と、始動回路60と、制御回路70とを備える。
 整流回路20は、交流電源ACの交流電圧(入力交流電圧)を全波整流する。整流回路20は、例えばダイオードブリッジなどである。
 昇圧チョッパ回路30は、整流回路20の出力電圧を昇圧して出力する。昇圧チョッパ回路30は、ブーストコンバータとも呼ばれる周知の回路であり、入力キャパシタ31と、インダクタ32と、ダイオード33と、出力キャパシタ34と、スイッチング素子35とを備える。入力キャパシタ31は、整流回路20の出力端間に挿入される。インダクタ32の一端は、整流回路20の高電圧側の出力端に接続される。ダイオード33のアノードは、インダクタ32の他端に接続される。出力キャパシタ34の一端はダイオード33のカソードに接続され、他端は整流回路20の低電圧側の出力端に接続される。スイッチング素子35の一端はインダクタ32とダイオード33との接続点に接続され、他端は整流回路20と出力キャパシタ34との接続点に接続される。昇圧チョッパ回路30では、出力キャパシタ34の両端それぞれが出力端となる。
 降圧チョッパ回路40は、昇圧チョッパ回路30の出力電圧を降圧して出力する。降圧チョッパ回路40は、バックコンバータとも呼ばれる周知の回路であり、スイッチング素子41と、インダクタ42と、出力キャパシタ43と、ダイオード44とを備える。スイッチング素子41とインダクタ42と出力キャパシタ43とは直列回路を構成する。当該直列回路は、昇圧チョッパ回路30の出力端間に挿入される。ダイオード44のアノードは、昇圧チョッパ回路30の低電圧側の出力端と出力キャパシタ43との接続点に接続される。また、ダイオード44のカソードは、スイッチング素子41とインダクタ42との接続点に接続される。降圧チョッパ回路40では、出力キャパシタ43の両端それぞれが出力端となる。
 極性反転回路50は、降圧チョッパ回路40の出力電圧を交流電圧(所定の周波数で極性が反転する矩形波電圧)に変換する。極性反転回路50は、4つのスイッチング素子51~54を備える。スイッチング素子51,52及びスイッチング素子53,54それぞれは直列回路を構成する。これら2つの直列回路は互いに並列に接続される。互いに並列に接続された2つの直列回路は、降圧チョッパ回路40の出力端間に挿入される。極性反転回路50では、スイッチング素子51とスイッチング素子52との接続点が一方の出力端(第1出力端)55となる。また、スイッチング素子53とスイッチング素子54との接続点が他方の出力端(第2出力端)56となる。スイッチング素子51~54は、電界効果トランジスタである。すなわち、極性反転回路50は、電界効果トランジスタにより構成されたフルブリッジ型のインバータ回路である。
 整流回路20と、昇圧チョッパ回路30と、降圧チョッパ回路40とは、直流電流を出力する直流電源回路を構成する。
 また、極性反転回路50は、前記直流電源回路より得られる直流電流を所定の周波数で極性が反転する矩形波交流に変換して高圧放電灯90及び始動回路60の後述するパルストランス61の一次巻線611に供給する。
 したがって、高圧放電灯点灯装置10では、前記直流電源回路と極性反転回路50とによって、高圧放電灯90の点灯維持用の電源回路が構成されている。
 制御回路70は、昇圧チョッパ回路30と、降圧チョッパ回路40と、極性反転回路50とをそれぞれ制御する。制御回路70は、昇圧制御部71と、降圧制御部72と、極性反転駆動部73とを備える。
 昇圧制御部71は、昇圧チョッパ回路30の出力電圧を検出する昇圧検出部711と、スイッチング素子35をオンオフ駆動する昇圧駆動部712とを備える。昇圧駆動部712は、昇圧検出部711によって検出された出力電圧が所定の目標値になるようなデューティ比でスイッチング素子35をオンオフ駆動する。
 降圧制御部72は、降圧チョッパ回路40の出力電圧を検出する降圧検出部721と、スイッチング素子41をオンオフ駆動する降圧駆動部722とを備える。降圧駆動部722は、降圧検出部721によって検出された出力電圧に応じたデューティ比でスイッチング素子41をオンオフ駆動する。また、降圧駆動部722は、降圧検出部721が検出した出力電圧に基づいて高圧放電灯90が点灯しているか否かを判定する。そして、降圧駆動部722は、高圧放電灯90が点灯していないと判定したときは、高圧放電灯90が点灯していると判定したときよりも降圧チョッパ回路40の出力電圧を高くする。
 極性反転駆動部73は、各スイッチング素子51~54に駆動信号を出力する。ハイレベルの駆動信号が入力されたスイッチング素子はオンとなり、ロウレベルの駆動信号が入力されたスイッチング素子はオフとなる。極性反転駆動部73は、互いに対角に位置するスイッチング素子51~54同士が同時にオンオフされ、且つ、互いに直列に接続されたスイッチング素子51~54同士は交互にオンオフされるように、各スイッチング素子51~54に駆動信号を出力する。すなわち、極性反転駆動部73は、スイッチング素子51,54がオン、スイッチング素子52,53がオフである状態と、スイッチング素子52,53がオン、スイッチング素子51,54がオフである状態とを交互に入れ替える。
 制御回路70は周知技術で実現可能であるので、詳細な図示並びに説明は省略する。
 始動回路60は、高圧放電灯90に始動用パルス電圧(以下、「始動パルス」という)を与える。高圧放電灯点灯装置10では、二次巻線612の他端が高圧放電灯90の一方の電極(第1電極)91に、極性反転回路50の第2出力端56が高圧放電灯90の他方の電極(第2電極)92にそれぞれ出力配線83を用いて接続される。よって、始動回路60は、極性反転回路50と高圧放電灯90との間に介在される。始動回路60は、昇圧トランスである前述のパルストランス61と、スイッチング素子62と、直列キャパシタ63と、抵抗器64と、並列キャパシタ65とを備える。
 パルストランス61の二次巻線612の一端は、極性反転回路50の第1出力端55に接続される。パルストランス61の一次巻線611の一端は二次巻線612の一端に接続される。一次巻線611の他端は、スイッチング素子62及び抵抗器64よりなる並列回路と直列キャパシタ63とを介して、極性反転回路50の第2出力端56に接続される。スイッチング素子62は、双方向2端子サイリスタである。よって、スイッチング素子62は、スイッチング素子62の両端間の電圧V62がブレークオーバ電圧(オン電圧)を越えるとオンとなる。
 直列キャパシタ63と、スイッチング素子62と、抵抗器64とは、高圧放電灯90の始動時にパルストランス61の一次巻線611の両端間に電圧(一次電圧)V611を印加する電圧生成部を構成する。
 始動回路60は、パルストランス61の一次電圧V611の値が所定値(一次電圧V611のピーク値)VN1であるときの二次電圧V612を始動パルスとして高圧放電灯90の一対の電極91,92間に印加するように構成される。
 並列キャパシタ65は、パルストランス61の一次巻線611に並列に接続される。なお、並列キャパシタ65の容量値C65は、パルストランス61の一次巻線611の寄生容量C611及び二次巻線612の寄生容量C612よりも高く設定される。
 ところで、並列キャパシタ65は、高圧放電灯90の始動性を改善するために設けられる。ここで、図3を参照して、並列キャパシタ65がない場合の高圧放電灯点灯装置10の動作を説明する。図3(a)はスイッチング素子52,53の駆動信号S52,53を示す。図3(b)はスイッチング素子51,54の駆動信号S51,54を示す。図3(c)は極性反転回路50の出力電圧V50の値を示す。図3(d)は直列キャパシタ63の両端間の電圧(充電電圧)V63の値を示す。図3(e)はスイッチング素子62の両端間に印加される電圧V62の値を示す。図3(f)は始動パルスの値(以下、「始動パルス値」という)Vpを示す。図3(g)は高圧放電灯90の一対の電極91,92間に印加される電圧(以下、「ランプ電圧」という)V90の値を示す。なお、図3(a)~(g)の横軸は時間である。
 始動時においては、パルストランス61の一次巻線611と抵抗器64とを通る電流により直列キャパシタ63が充電される。このとき、電圧V62の値がスイッチング素子62のブレークオーバー電圧の値を上回らないようにしている。そのためスイッチング素子62はオフのままである。一方、極性反転回路50において極性が反転すると、スイッチング素子62の両端間には、極性反転回路50の出力電圧V50の値と直列キャパシタ63の充電電圧V63の値とを加算した大きさの電圧が印加される。そのため、スイッチング素子62がオンになって、パルストランス61の一次巻線611の両端間に電圧が印加される。これによってパルストランス61の二次巻線612に二次電圧V612が誘導される。その結果、始動パルスが高圧放電灯90の一対の電極91,92間に印加されて、高圧放電灯90が始動(点灯を開始)する。
 始動パルスの主な成分の周波数f1は、直列キャパシタ63及び一次巻線611と、出力キャパシタ43とが構成する共振回路の共振周波数である。一次巻線611のインダクタンスをL611、直列キャパシタ63の容量値をC63、出力キャパシタ43の容量値をC43とすると、周波数f1は次式(1)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000009
 ランプ電圧V90は、周波数f1よりも高い周波数の成分を含む。ランプ電圧V90の周波数が高くなると、高圧放電灯91の始動のために必要な程度に高い電圧が高圧放電灯90の一対の電極91,92間に印加される時間が不足する。この場合、高圧放電灯90の始動不良が発生する可能性がある。上記高い周波数の成分は、パルストランス61の各巻線611,612の寄生容量C611,612に起因すると考えられる。そこで、始動回路60では並列キャパシタ65を設けることで、上記高い周波数の成分を抑制し、高圧放電灯90の始動性の改善を図っている。
 ところで、高圧放電灯点灯装置10は、出力配線83の長さ(以下、「出力配線長」という)Lが長くなるにつれて始動パルス値Vpが大きくなり(始動パルスが高くなり)、出力配線長Lが一定値を越えると始動パルス値Vpが小さくなる(始動パルスが低くなる)山形の出力特性(以下、「山形出力特性」という)を始動回路60が有している点に特徴がある。すなわち、始動パルス値Vpを出力配線長Lの関数として考えた際に、この関数が極大点を有する。この極大点では、出力配線長Lが前記一定値、始動パルス値Vpが極大値(ピーク値)となる。
 図4~図8は、始動パルス値Vpと出力配線長Lとの関係を示すグラフである。図4~図8のそれぞれにおいて、横軸は出力配線長L[m]、縦軸は始動パルス値Vp[kV]である。図4は、巻数比nが4のパルストランス61において、結合係数kを異ならせた際の始動回路60の出力特性の変化を示す。同様に、図5は巻数比nが6の場合、図6は巻数比nが8の場合、図7は巻数比nが10の場合、図8は巻数比nが12の場合を示す。また、図4~図8それぞれにおいて、グラフG11は結合係数kが0.800の場合、グラフG12は結合係数kが0.880の場合、グラフG13は結合係数kが0.928の場合、グラフG14は結合係数kが0.956の場合、グラフG15は結合係数kが0.974の場合、グラフG16は結合係数kが0.984の場合、グラフG17は結合係数kが0.990の場合、グラフG18は結合係数kが0.998の場合をそれぞれ示す。図4~図8に示す例では、パルストランス61の一次電圧V611のピーク値VN1を約600Vとしている。
 ところで、始動パルス値Vpは、基本振動電圧値Vpaと、寄生振動電圧値Vpbとの和とみなすことができる(すなわち、Vp=Vpa+Vpb)。
 基本振動電圧値Vpaは、出力キャパシタ43と、一次巻線611と、直列キャパシタ63と、並列キャパシタ65と、出力配線83間の浮遊容量の容量値(以下、「配線容量値」という)C83とが構成する共振回路による成分である。
 寄生振動電圧値Vpbは、一次巻線611に並列に接続されていると見なすことができる容量成分(以下、「並列容量成分」と称する)と、パルストランス61の漏れインダクタンスとが構成する共振回路による成分である。
 図4~図8それぞれにおいて、グラフG18には、寄生振動電圧値Vpbがほとんど含まれていない。すなわち、グラフG18は、基本振動電圧値Vpaを示す。よって、グラフG11~G17とグラフG18との始動パルス値Vpの差は、寄生振動電圧値Vpbを示す。
 例えば、巻数比nが4であるときのグラフG14において、出力配線長Lが0mのときの始動パルス値Vpは約3100Vである。これは、約2600Vである基本振動電圧値Vpaと、約500Vである寄生振動電圧値Vpbとの和であると考えられる。これに対し、ピーク値VN1=600Vと巻数比n=4との積は2400Vである。すなわち、始動パルス値Vpは、ピーク値VN1と巻数比nとの積よりも大きくなる。
 そこで、始動回路60では、使用される高圧放電灯90における始動パルス値Vpの規格値の範囲の中央値Vpm(例えば、規格値の範囲が4.0kV~5.0kVであれば、Vpm=4.5kV)をピーク値VN1で除した値(=Vpm/VN1)よりも巻数比nを小さくしている。すなわち、始動回路60では、一次巻線611の巻数をN1、二次巻線612の巻数をN2としたとき、これらが次式(2)を満たす。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000010
 図4~図8に示すグラフから明らかなように、パルストランス61の巻数比n(=N2/N1)及び結合係数kは、始動回路60の出力特性を変化させる。
 この点を考慮し、高圧放電灯点灯装置10では、パルストランス61の巻数比n及び結合係数kを、始動回路60が前記山形出力特性を有する(始動回路60の出力特性が前記山形出力特性になる)値に設定する。
 以上述べた本実施形態の高圧放電灯点灯装置10によれば、従来のように出力配線83が長くなるにつれて始動パルス値Vpが単調に減少する場合に比べれば、出力配線83の長さの変化に対する始動パルス値Vpの変化幅を小さくできる。よって、出力配線83の影響を低減できる。そのため、出力配線83が比較的長い場合であっても高圧放電灯90を点灯できる。また、出力配線83が比較的短い場合であっても始動パルス値Vpが高くなりすぎることを防止できる。
 特に、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10では、パルストランス61を用いて、始動回路60が前記山形出力特性を有するようにしている。したがって、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10によれば、始動回路60の出力特性を前記山形出力特性とするための回路等を新たに設ける必要がない。
 ところで、並列容量成分に対する配線容量値C83の影響(すなわち始動パルス値Vpに対する影響)は、一次巻線611の両端間において並列キャパシタ65に直列に接続されたキャパシタ(以下、「仮想キャパシタ」と称する)の容量値と等価である。ここで、仮想キャパシタの容量値は、n2×C83である。そのため、巻数比nが大きいほど、出力配線83が長くなった際の始動パルス値Vpの低下幅が大きくなる。
 並列容量成分を発生させる主な要因は、出力配線83間の浮遊容量と並列キャパシタ65である。なお、その他の要因には、パルストランス61の各巻線611,612の寄生容量C611,C612などがあるが、出力配線83間の浮遊容量と並列キャパシタ65に比べれば影響は少ない。
 ここで、配線容量値C83を前記仮想キャパシタの容量値と等価と考えると、並列容量成分の容量値は、前記仮想キャパシタと並列キャパシタ65との直列回路の容量値とみなすことができる。基本振動電圧値Vpaの周波数(以下、「基本振動周波数」という)faは、次式(3)で表される。また、パルストランス61の漏れインダクタンス(すなわち漏れインピーダンスのインダクタンス成分)をLLとすると、寄生振動電圧値Vpbの周波数(以下、「寄生振動周波数」という)fbは、次式(4)で表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000011
 図9に示すように、一次電圧V611の値が0からピーク値VN1になるまで、あるいはピーク値VN11から0になるまでには、時間T(図9参照。以下、「一次電圧立ち上がり時間」という)がかかる。立ち上がり時間Tは、結合係数kの値に関わらず一定である。なお、図9(a)は極性反転回路50の出力電圧V50の値の時間変化を示す。図9(b)は直列キャパシタ63の充電電圧V63の値の時間変化を示す。図9(c)はスイッチング素子62の両端間の電圧V62の値の時間変化を示す。図9(d)は一次電圧V611の値の時間変化を示す。
 寄生振動電圧値Vpbの極大点は、一次電圧立ち上がり時間(一次電圧変動時間)Tと寄生振動周波数fbとがT=1/4fbの関係となる点である。1/4fbは配線容量値C83に対して(すなわち出力配線長Lに対して)単調増加する。よって、想定される出力配線長Lの範囲(以下、「想定範囲」という)内で寄生振動電圧値Vpbが極大点を有するためには、T>1/4fb1を満たす必要がある。fb1は、出力配線長Lが、想定範囲内での最短値であるときの寄生振動周波数である。想定範囲とは、実際に高圧放電灯90と高圧放電灯点灯装置10との接続に使用されると想定される出力配線83の長さの範囲である。
 T>1/4fb1を満たすには、周知の方法で結合係数kを調整することで、漏れインダクタンスLLを調整すればよい。出力配線長Lが想定範囲内での最短値であるときの並列容量成分の容量値をCxとすると、T>1/4fb1は、次式(5)のように書き換えることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000012
 ここで、出力配線長Lとの関係において始動パルス値Vpが想定範囲内で極大点を有するのは、増加量が減少量を上回るときである。前記増加量は、寄生振動電圧値Vpbの極大値と、出力配線長Lが0のときの寄生振動電圧値Vpbとの差である。前記減少量は、出力配線長Lが、寄生振動電圧値Vpbが極大値となる値であるときの基準振動電圧値Vpaと、出力配線長Lが0であるときの基本振動電圧値Vpaとの差である。前記増加量が前記減少量を上回るようにするためには、上述したように巻数比nと結合係数kとを適宜選択すればよい。
 また、図4~図8を見ても分かるように、結合係数kを高くするほど、漏れインダクタンスLLが小さくなる。そのため、極大点(始動パルス値Vpの極大値)の位置は右側(すなわち出力配線長Lが長い位置)となる。よって、出力配線長Lの延長に伴う始動パルス値Vpの低下を抑制できる。したがって、出力配線長Lが長くなる可能性がある場合には結合係数kを高くすることが望ましい。
 ところで、始動回路60は、出力配線長Lが想定範囲内であるときには、始動パルス値Vpが高圧放電灯90の始動電圧を超えるような大きさとなるように構成されることが好ましい。例えば、高圧放電灯90の始動に必要な始動パルス値Vpが3.5kV~5kVであり、出力配線長Lとして0m~10mが想定される場合を考える。この場合、巻数比nを6、結合係数kを0.980~0.990とすれば、想定範囲内で始動パルス値Vpを確保できる。
 また、始動回路60は、前記一定値が、想定範囲で最も短い出力配線長L以下となるように構成されることが好ましい。すなわち、想定範囲における出力配線長Lの最短値を始動パルス値Vpの極大点における出力配線長L以上とすれば(つまり仕様書等において当該極大点における出力配線長Lよりも短い出力配線83の使用を禁止すれば)、想定範囲内では、始動パルス値Vpが出力配線長Lに対して単調減少する。ここで、始動用パルス電圧Vpが極大点をとる出力配線長Lを想定範囲内とする場合、想定範囲における出力配線長Lの最長値と最短値とのどちらで始動パルス値Vpが最小値となるかを確認する必要がある。想定範囲における出力配線長Lの最短値を始動パルス値Vpの極大点における出力配線長Lよりも長くした場合には、出力配線長Lが最短値のときに確実に始動パルス値Vpが最大値となる。また、出力配線長Lが想定範囲内の最長値のときに確実に始動パルス値Vpが最小値となる。そのため、始動パルス値Vpの最小値と最大値との把握が容易となる。
 また、想定範囲内での出力配線長Lの最短値における始動パルス値Vpが、想定範囲内での出力配線長Lの最長値における始動パルス値Vpと同じであることが好ましい。このようにすれば、想定範囲内での出力配線長Lの最短値における始動パルス値Vpが想定範囲内での出力配線長Lの最長値における始動パルス値Vpと異なる場合に比べて、想定範囲内の出力配線長Lに対して始動パルス値Vpがとり得る値の幅を小さくできる。これによって高圧放電灯90の点灯のタイミングのばらつきを抑制できる。例えば、図4のグラフG13に示すように、巻数比nを4、結合係数kを0.928とすれば、想定範囲内での出力配線長Lの最短値における始動パルス値Vpが、想定範囲内での出力配線長Lの最長値における始動パルス値Vpと概ね同じになる。
 実際には高圧放電灯90や各回路部品にはそれぞれ特性のバラツキが存在する。そのため、想定範囲内での出力配線長Lの最短値における始動パルス値Vpを、想定範囲内での出力配線長Lの最長値における始動パルス値Vpと厳密に同じにすることは困難である。
 よって、想定範囲内での出力配線長Lの最短値における始動パルス値Vpを、想定範囲内での出力配線長Lの最長値における始動パルス値Vpと同じにできない場合、始動パルス値Vpの最大値と最小値との差を500V以下に抑えることが望ましい。つまり、始動回路60は、出力配線長Lが想定範囲での最短値であるときの始動パルス値Vpと、出力配線長Lが想定範囲での最長値であるときの始動パルス値Vpとの差が500V以下となるように構成されることが好ましい。
 この場、出力配線83の長さが想定範囲内の最短値であるときと最長値であるときとの間での始動パルス値Vpの差が500V以上である場合に比べ、出力配線83の長さが想定範囲内であるときに始動パルス値Vpがとり得る値の範囲を小さくできる。
 (実施形態2)
 本実施形態の高圧放電灯点灯装置10の回路構成は、実施形態1の回路構成と同様である。そのため、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10においても図1及び図9を流用する。
 図10は、始動パルス値Vpと出力配線長Lとの関係を示すグラフである。図10において、横軸は出力配線長L[m]、縦軸は始動パルス値Vp[kV]である。図10において、グラフG21~G27は、並列キャパシタ65の容量値C65が1pF、9nF、18nF、22nF、33nF、47nF、100nFの場合をそれぞれ示す。すなわち、図10は、並列キャパシタ65の容量値C65を異ならせた際の始動回路60の出力特性の変化を示す。
 図11は、基本振動電圧値Vpaと出力配線長Lとの関係を示すグラフである。図11において、横軸は出力配線長L[m]、縦軸は基本振動電圧値Vpa[kV]である。
 図12は、寄生振動電圧値Vpbと出力配線長Lとの関係を示すグラフである。図12において、横軸は出力配線長L[m]、縦軸は寄生振動電圧値Vpb[kV]である。
 図11及び図12においても、図10と同様に、グラフG21~G27は、並列キャパシタ65の容量値C5が1pF、9nF、18nF、22nF、33nF、47nF、100nFの場合をそれぞれ示す。
 図10に示すグラフから明らかなように、並列キャパシタ65の容量値C65は、始動回路60の出力特性を変化させる。
 この点を考慮し、高圧放電灯点灯装置10では、パルストランス61の巻数比n及び結合係数kではなく、並列キャパシタ65の容量値C65を、始動回路60が前記山形出力特性を有する(始動回路60の出力特性が前記山形出力特性になる)値に設定する。
 よって、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10によれば、実施形態1と同様に、従来のように出力配線83が長くなるにつれて始動パルス値Vpが単調に減少する場合に比べれば、出力配線83の長さの変化に対する始動パルス値Vpの変化幅を小さくできる。よって、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10によれば、出力配線83の影響を低減できる。そのため、出力配線83が比較的長い場合であっても高圧放電灯90を点灯できる。また、出力配線83が比較的短い場合であっても始動パルス値Vpが高くなりすぎることを防止できる。
 特に、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10では、並列キャパシタ65を利用して、始動回路60が前記山形出力特性を有するようにしている。したがって、始動回路60の出力特性を前記山形出力特性とするための回路等を新たに設ける必要がない。
 本実施形態の高圧放電灯点灯装置10においても、寄生振動電圧値Vpbの極大点は、立ち上がり時間T(図9参照)と、寄生振動周波数fbとが、T=1/4fbの関係となる点である。よって、想定範囲内で寄生振動電圧値Vpbが極大点を有するためには、T>1/4fb1を満たす必要がある。ここで、出力配線長Lが想定範囲内での最短値であるときの前記仮想コンデンサの容量値n2×C83をCxとする。また、並列キャパシタ65の容量値C65をCpとする。この場合、T>1/4fb1は、上式(4)を用いて次式(6)のように書き換えることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000013
 ここで、前記増加量が前記減少量を上回っていれば、想定範囲内で始動パルス値Vpは出力配線長Lとの関係において極大点を有する。前記増加量が前記減少量を上回るようにするためには、上述したように並列キャパシタ65の容量値C65を適宜選択すればよい。
 始動回路60は、想定範囲内では、始動パルス値Vpが所望の範囲内に収まるように構成されることが好ましい。例えば、想定される出力配線長L(つまり想定範囲)が0m~10m、高圧放電灯90の始動に必要な始動パルス値Vpの範囲(図10中の「高圧放電灯始動電圧範囲」)が3kV~5kVである場合を考える。この場合、高圧放電灯90を取り付けるソケット(図示せず)や出力配線83の耐圧が5kV以上であれば、並列キャパシタ65の容量値C65を10nF~22nFとすればよい。
 なお、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10は、実施形態1と同様に、図2に示す照明器具80に用いることができる。この点は、後述する実施形態3~5においても同様である。
 (実施形態3)
 図13に示すように、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10Aは、整流回路20と、昇圧チョッパ回路30と、降圧チョッパ回路40と、極性反転回路50と、始動回路60Aと、制御回路70Aとを備える。
 高圧放電灯点灯装置10Aは、始動回路60Aの電源を極性反転回路50ではなく昇圧チョッパ回路40とした点で、実施形態2の高圧放電灯点灯装置10と異なる。なお、整流回路20と、昇圧チョッパ回路30と、降圧チョッパ回路40と、極性反転回路50とについては実施形態1と同様であるから説明を省略する。
 始動回路60Aは、パルストランス61と、並列キャパシタ65と、始動電源部66と、キャパシタ67と、スイッチング素子68とを備える。
 始動電源部66は、昇圧チョッパ回路40の出力電圧を昇圧するブーストコンバータである。始動電源部66は、昇圧チョッパ回路40の高電圧側の出力端に一端が接続されたインダクタ661を備える。インダクタ661の他端にはダイオード662のアノードが接続される。ダイオード662のカソードには出力キャパシタ663の一端が接続される。出力キャパシタ663の他端は昇圧チョッパ回路40の低電圧側の出力端に接続される。インダクタ661とダイオード662との接続点にはスイッチング素子664の一端が接続される。スイッチング素子664の他端は昇圧チョッパ回路40と出力キャパシタ663との接続点に接続される。始動電源部66では、出力キャパシタ663の両端それぞれが出力端となる。
 高圧放電灯点灯装置10Aでは、一次巻線611の一端は、始動電源部66の高電圧側の出力端に接続される。また、一次巻線611の他端は、スイッチング素子68を介して始動電源部66の低電圧側の出力端に接続される。さらに、始動回路60では、キャパシタ67の一端が第1電極91に接続される。また、キャパシタ67の他端が二次巻線612を介して第2電極92に接続されている。
 制御回路70Aは、上述した昇圧制御部71、降圧制御部72、及び極性反転駆動部73に加えて、始動回路制御部74を備える。始動回路制御部74は、スイッチング素子664,68をそれぞれ駆動制御するように構成される。具体的には、始動回路制御部74は、各スイッチング素子64,68に駆動信号を出力する。ハイレベルの駆動信号が入力されたスイッチング素子64,68はオンとなり、ロウレベルの駆動信号が入力されたスイッチング素子64,68はオフとなる。
 図14を参照して、高圧放電灯点灯装置10Aの動作を説明する。図14(a)はスイッチング素子52,53の駆動信号S52,S53の値の時間変化を示す。図14(b)はスイッチング素子51,54の駆動信号S51,S54の値の時間変化を示す。図14(c)は極性反転回路50の出力電圧V50の値の時間変化を示す。図14(d)はスイッチング素子664の駆動信号S64の値の時間変化を示す。図14(e)は出力キャパシタ663の両端間の電圧(充電電圧)V663の値の時間変化を示す。図14(f)はスイッチング素子68の駆動信号S68の値の時間変化を示す。図14(g)は始動パルス値Vpの時間変化を示す。図14(h)はランプ電圧V90の値の時間変化を示す。
 始動回路制御部74は、極性反転制御部73による極性反転回路50のスイッチング素子51~54のオンオフの切り換えに同期してスイッチング素子68をオンにする。より詳しくは、始動回路制御部74は、極性反転回路50の出力電圧V50が立ち下がるタイミングから所定時間にのみスイッチング素子68をオンする。前記所定時間は、極性反転回路50の出力電圧V50の周期の半分よりも短い時間である。
 始動回路制御部74は、スイッチング素子68がオフである期間にはスイッチング素子664をオンオフ駆動して、始動電源部66から直流電力を出力させる。これによって、始動電源部66の出力電圧(すなわち出力キャパシタ663の充電電圧V663)を徐々に上昇させる。その後、始動回路制御部74は、スイッチング素子664をオフにするとともに、スイッチング素子68をオンにする。これによって、パルストランス61の一次巻線611の両端間に電圧(パルス電圧)が印加される。その結果、二次巻線612に二次電圧V612が誘導されて、高圧放電灯90の一対の電極91,92間に始動用パルスが印加される。
 実施形態2の高圧放電灯点灯装置10では、並列キャパシタ65の容量値C65を例えば100nFといった大きい値にすると、出力配線長Lによる始動パルス値Vpへの影響を低減できる。しかしながら、高圧放電灯90の始動に必要な始動パルス値Vpを確保することが難しい。
 図15は、始動パルス値Vpと出力配線長Lとの関係を示すグラフである。図15において、横軸は出力配線長L[m]、縦軸は始動パルス値Vp[kV]である。
 図15において、グラフG27は、実施形態2で述べたように、並列キャパシタ65の容量値C65が100nFの場合を示している。同様に、グラフG28,G29も並列キャパシタ65の容量値C65が100nFである。
 ここで、グラフG28は、一次電圧V611のピーク値VN1をグラフG27のときの1.5倍とした場合の始動パルス値Vpと出力配線長Lとの関係を示す。すなわち、始動電源部66の出力キャパシタ663の充電電圧V663を実施形態2におけるスイッチング素子62のブレークオーバー電圧Vs-onの1.5倍としている。このようにすれば、出力配線長Lが0m~10mの範囲において高圧放電灯90の始動に必要な始動パルス値Vpを確保できる。
 グラフG29は、一次電圧V611のピーク値VN1をグラフG27のときの2.0倍とした場合の始動パルス値Vpと出力配線長Lとの関係を示す。すなわち、始動電源部66の出力キャパシタ663の充電電圧V663をさらに高く、スイッチング素子62のブレークオーバー電圧Vs-onの2倍としている。このようにすれば、出力配線長Lがより大きい(出力配線83がより長い)場合についても、高圧放電灯90の始動に必要な始動パルス値Vpを確保できる。
 以上述べたように、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10Aでは、スイッチング素子68をオンにする際の出力キャパシタ663の充電電圧V663を高くするから、並列キャパシタ65の容量値C65を大きくした場合でも、パルストランス61の一次電圧V611のピーク値VN1を高くできる。
 したがって、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10Aによれば、出力配線長Lによる始動パルス値Vpへの影響を低く抑えながらも、始動パルス値Vpを大きくできる。その結果、並列キャパシタ65の容量値C65を大きくしたことに起因するパルストランス61の一次電高圧放電灯90の始動性の悪化を防止できる。
 (実施形態4)
 図16に示すように、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10Bは、始動回路60Bの構成が実施形態1の高圧放電灯点灯装置10と異なる。なお、図16では図示を一部省略しているが、高圧放電灯点灯装置10Bは、実施形態1の高圧放電灯点灯装置10と同様に、整流回路20、昇圧チョッパ回路30と、降圧チョッパ回路40と、極性反転回路50と、制御回路70とを備える。
 始動回路60Bは、スイッチング素子62と抵抗器64とを備えない点で、実施形態1の始動回路60と異なる。
 実施形態4,5では、パルストランス61の二次巻線612を、有効インダクタ613と漏れインダクタ614との直列回路とする。有効インダクタ613は、二次巻線612の有効インダクタンスに対応するインダクタである。漏れインダクタ614は、パルストランス61の漏れインダクタンス(すなわち漏れインピーダンスのインダクタンス成分)に対応するインダクタである。
 図17(a)は極性反転回路50の出力電圧V50の値の時間変化を示す。図17(b)は直列キャパシタ63の充電電圧V63の値の時間変化を示す。図17(c)は一次電圧V611の値の時間変化を示す。図17(d)はランプ電圧V90の値の時間変化を示す。
 図17に示すように、一次電圧V611の絶対値は、通常は極性反転回路50の出力電圧V50の絶対値よりも小さい。しかしながら、極性反転回路50においてスイッチング素子51~54のオンオフが切り換えられた直後には、直列キャパシタ63の充電電圧V63が重畳される。このときには、一次電圧V611の絶対値は、極性反転回路50の出力電圧V50の絶対値の約2倍となる。
 図18は、極性反転回路50においてスイッチング素子51~54のオンオフが切り換えられる前後における高圧放電灯点灯装置10Bの動作の説明図である。図18(a)は極性反転回路50の出力電圧V50の値の時間変化を示す。図18(b)は一次電圧V611の値の時間変化を示す。図18(c)は二次電圧V612の値の時間変化を示す。図18(d)は漏れインダクタ614の両端間の電圧とみなせる電圧(以下、「寄生振動電圧」という)V614の値の時間変化を示す。図18(e)はランプ電圧V90の値の時間変化を示す。図18(f)は一次巻線611に流れる電流I611の値の時間変化を示す。
 図18を見てもわかるように、一次電圧V611の値が0からピーク値VN1に達するには、ある程度の時間(立ち上がり時間)Tがかかる。始動回路60Bでは、立ち上がり時間Tは、極性反転回路50の出力電圧(すなわち始動回路60Bへの入力電圧)V50の電圧値が0からピーク値に達するまでの時間Tinに略一致する。
 図19~図24は、立ち上がり時間Tをそれぞれ異ならせた6通りの場合について、ランプ電圧V90のピーク値及び寄生振動電圧V614のピーク値(以下、「寄生パルス値」という)と、配線容量値C83との関係を示す。図19~図24は、立ち上がり時間Tが1ns、50ns、100ns、200ns、300ns、400nsの場合をそれぞれ示す。
 配線容量値C83は、出力配線長Lに対して単調増加する。また、ランプ電圧V90のピーク値は始動パルス値Vpに対応する。そのため、図19~図24は始動パルス値Vp及び寄生パルス値と出力配線長Lとの関係も示す。図19~図24を見ても分かるように、少なくとも立ち上がり時間Tが50ns以上であるときには、明らかに始動パルス値Vp及び寄生パルス値は出力配線長Lが長くなるにつれて大きくなり、出力配線長Lが一定値を越えると小さくなっている。すなわち、始動パルス値Vpと寄生パルス値とはそれぞれ極大値(極大点)を有する。
 ここで、ランプ電圧V90は、ピーク値が配線容量値C83に対してほぼ単調減少する成分と、当該成分に重畳される寄生振動電圧V614とを含む。そのため、始動パルス値Vpの極大点は寄生パルス値の極大点よりも左側(出力配線長Lが短く配線容量値C83が小さい側)に位置する。つまり、出力配線長Lを想定範囲内とする条件下で、始動パルス値Vpが上記の極大点を有するためには、次の条件を満たす必要がある。すなわち、想定範囲内における出力配線長Lの最短値を、寄生パルス値の極大点における出力配線長Lよりも短くする必要がある。
 寄生振動電圧V614の振幅が最大となるのは、T=1/4fkとなるときである。ここで、fkは寄生振動電圧614の周波数(以下、「寄生振動周波数」という)であり、Tは立ち上がり時間である。1/4fkは配線容量値C83に対して(すなわち出力配線長Lに対して)単調増加する。
 そのため、上記の条件を満たすためには、出力配線長Lが想定範囲の最短値であるときにT>1/4fkでなければならない。ここで、寄生振動周波数fkは、次式(7)で表すことができる。次式(7)において、Cxは、パルストランス61の一次巻線611に並列に接続されていると見なすことができる容量成分の容量値であり、LLは、パルストランス61の漏れインダクタンスである。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000014
 上式(7)を用いれば、T>1/4fkは、次式(8)に書き換えることができる。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000015
 実施形態1で述べたように、容量値Cxは、前記仮想キャパシタと並列キャパシタ65との直列回路の容量値とみなすことができる。さらに、前記仮想キャパシタの容量値は、n2×C83とみなすことができる。
 また、立ち上がり時間Tが長いほど、始動パルス値Vpの極大点の位置は右側(すなわち出力配線83が長い側)となり、出力配線83の延長に伴う始動パルス値Vpの低下がより抑制される。しかし、立ち上がり時間Tが長いほど、始動パルス値Vpが全体的に低下する。よって、図19~図24に示す例では、立ち上がり時間Tは例えば300ns程度とすることが望ましい。
 以上述べたように、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10Bでは、立ち上がり時間Tを調整することによって、始動回路60Bが前記山形出力特性を有するようにしている。
 ところで、高圧放電灯点灯装置10Bでは、極性反転回路50のスイッチング素子51~54は、電界効果トランジスタである。そして、スイッチング素子51~54では、図25に示すように、ゲート-ソース間の電圧(以下、「ゲート電圧」という)Vgsの値が所定の閾値電圧Vth以上になると、ゲート電圧Vgsが大きくなるにつれて、ドレイン-ソース間のインピーダンスが略0になるまで単調に減少する。
 よって、スイッチング素子51~54をオンする際、ゲート電圧Vgsを徐々に上昇させれば、スイッチング素子51~54の両端間の電圧(すなわち、ドレイン-ソース間の電圧)Vdsが徐々に低下するので、極性反転回路50の出力電圧V50を徐々に変化させることができる。すなわち、極性反転駆動部73が各スイッチング素子51~54のゲート電圧Vgsを上昇させる速度により、時間Tin(すなわち立ち上がり時間T)を調整できる。
 本実施形態の高圧放電灯点灯装置10Bでは、極性反転駆動部73は、立ち上がり時間Tが所定時間(始動回路60が前記山形出力特性を有するような時間)になるように、スイッチング素子51~54のゲートに与える電位を徐々に増加させる。また、本実施形態の高圧放電灯点装置10では、制御回路70が、立ち上がり時間Tが前記所定時間となるようにパルストランス611の一次電圧V611を上昇させる電圧上昇手段となる。
 図26は本実施形態の高圧放電灯点灯装置10Bの変更例を示す。当該変更例における始動回路60Bは、実施形態1の始動回路60と同様にスイッチング素子62と抵抗器64との並列回路を有する。
 図27は、前記変更例の動作の説明図である。図27(a)は極性反転回路50の出力電圧V50の値の時間変化を示す。図27(b)はスイッチング素子62の両端間の電圧V62の値の時間変化を示す。図27(c)は一次電圧V611の値の時間変化を示す。なお、図27における時間T11は極性反転回路50において極性反転動作が開始された時間である。
 図27に示すように、出力電圧V50の値がスイッチング素子62のブレークオーバー電圧に達するまでは(時間T12までは)、一次電圧611は上昇しない。そのため、立ち上がり時間Tは、時間Tinよりも短くなる。また、スイッチング素子62は、オンになると、出力電圧V50の上昇に合わせて自身のインピーダンスを最低値(略0)となるまで徐々に低下させる。加えて、スイッチング素子62のインピーダンスが最低値に達する時間(時間T13)は出力電圧V50の値がピーク値に達する時間(時間T14)よりも前である。これにより、スイッチング素子62のインピーダンスが最低値に達するまでの第1の期間(T12-T13)においては、第1の期間の後に極性反転回路50の出力電圧V50の値がピーク値に達するまでの第2の期間(T13-T14)よりも、一次電圧V611の上昇速度が速くなる。
 なお、ゲート電圧Vgsを徐々に上昇させる動作は高圧放電灯90の始動時だけでよい。よって、降圧駆動部722により高圧放電灯90の点灯が検出された後は(つまり高圧放電灯90の定常点灯中は)、極性反転駆動部73は、ゲート電圧Vgsの上昇速度を始動時よりも速くしてもよい。このようにすれば、高圧放電灯点灯装置10Bの消費電力を低減できる。
 (実施形態5)
 図28に示すように、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10Cは、始動回路60C及び制御回路70Cが実施形態4と異なる。なお、本実施形態における整流回路20、昇圧チョッパ回路30、降圧チョッパ回路40については実施形態1または4と同様であるから図示及び説明を省略する。また、図28では制御回路70Cの昇圧制御部71と降圧制御部72との図示を省略する。
 始動回路60Cは、スイッチング素子62の代わりに可変インピーダンス回路69を備える点で、図26に示す始動回路60Bと異なる。
 可変インピーダンス回路69は、2個のスイッチング素子691,692の直列回路である。スイッチング素子691のソース電極は、スイッチング素子692のソース電極に接続される。スイッチング素子691のドレイン電極は一次巻線611に接続され、これによって、可変インピーダンス回路69は一次巻線611に直列接続される。また、スイッチング素子692のドレイン電極は、直列キャパシタ63に接続される。
 制御回路70Cは、始動制御部74を備える。始動制御部74は、極性反転駆動部73に同期してスイッチング素子691,692をそれぞれオンオフ駆動する。
 図29は本実施形態の高圧放電灯点灯装置10Cの動作の説明図である。図29(a)は極性反転回路50の出力電圧V50の値の時間変化を示す。図29(b)はスイッチング素子691,692のゲート-ソース間の電圧Vgsの値の時間変化を示す。図29(c)はスイッチング素子691,692のドレイン-ソース間の電圧Vdsの値の時間変化を示す。図29(d)は一次電圧V611の値の時間変化を示す。
 図14(b)に示すように、スイッチング素子691,692それぞれは上述のスイッチング素子51~54の特性と同様の特性を有する。
 始動制御部74は、極性反転回路50の出力電圧V50が反転したタイミングでオン動作を開始する。当該オン動作は、各スイッチング素子691,692のゲート-ソース間電圧Vgsを徐々に上昇させる動作である。前記オン動作は、各スイッチング素子691,692が完全にオンになった際(各スイッチング素子691,692のインピーダンスが略0となった際)に終了する。
 始動制御部74は、前記オン動作の終了後、一次巻線611に流れる電流が略0になると、各スイッチング素子691,692をそれぞれオフする。
 高圧放電灯点灯装置10Cでは、前記オン動作において始動制御部74がスイッチング素子691,692のゲート-ソース間電圧Vgsを上昇させる速度に応じて、立ち上げ時間Tが変化する。
 よって、制御回路70Cは、立ち上がり時間Tが所定時間(始動回路60Cが前記出力特性を有するような時間)になるように、可変インピーダンス回路69を制御する。
 本実施形態の高圧放電灯点灯装置10Cでは、実施形態4とは異なり極性反転回路50のスイッチング素子51~54に関してはゲート電圧Vgsの上昇速度を調整する必要がない。そのため、本実施形態の高圧放電灯点灯装置10Cによれば、実施形態4に比べて、極性反転回路50のスイッチング素子51~54での消費電力を低減できる。
 なお、前記オン動作を開始するタイミングは、厳密な意味で、極性反転回路50の出力電圧V50の反転のタイミングと一致している必要はなく、前記反転のタイミングから多少遅れてもよい。また、前記オン動作においては、必ずしも2個のスイッチング素子691,692両方のゲート-ソース間電圧Vgsを上昇させる必要はない。例えば、極性反転回路50の出力電圧V50の極性に応じて、高電圧側となるスイッチング素子691,692のゲート-ソース間電圧Vgsを上昇させるようにしてもよい。

Claims (14)

  1.  高圧放電灯の一対の電極それぞれに電気的に接続される一対の出力端を有し、当該一対の出力端間に前記高圧放電灯の点灯維持用の交流電圧を印加する電源回路と、
     前記高圧放電灯の一対の電極間に始動用パルス電圧を印加する始動回路とを備える高圧放電灯点灯装置であって、
     前記始動回路は、前記高圧放電灯との接続に使用される出力配線の長さが長くなるにつれて前記始動用パルス電圧の電圧値が高くなり、前記出力配線の長さが一定値を越えると前記始動用パルス電圧の電圧値が小さくなる出力特性を有するように構成されていることを特徴とする高圧放電灯点灯装置。
  2.  前記始動回路は、パルストランスを備え、前記パルストランスの一次電圧の値が所定値であるときの二次電圧を前記始動用パルス電圧として前記高圧放電灯の一対の電極間に印加するように構成され、
     前記パルストランスの巻数比及び結合係数は、前記始動回路が前記出力特性を有するような値に設定されていることを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯点灯装置。
  3.  前記一次巻線の巻数をN1、
     前記二次巻線の巻数をN2、
     前記高圧放電灯の始動に必要な前記始動用パルス電圧の規格値の範囲の中央値をVpm、
     前記所定値をVN1としたとき、
     次式を満たすことを特徴とする請求項2記載の高圧放電灯点灯装置。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
  4.  前記パルストランスの一次巻線に並列に接続されていると見なすことができる容量成分の容量値をCx、
     前記パルストランスの漏れインダクタンスをLL、
     前記高圧放電灯の始動時において前記一次電圧の値が0から前記所定値に達するまでの時間をTとしたとき、
     次式を満たすことを特徴とする請求項3記載の高圧放電灯点灯装置。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000002
  5.  前記始動回路は、パルストランスと、当該パルストランスの一次巻線に並列接続される並列キャパシタとを備え、前記パルストランスの一次電圧の値が所定値であるときの二次電圧を前記始動用パルス電圧として前記高圧放電灯の一対の電極間に印加するように構成され、
     前記並列キャパシタの容量値は、前記始動回路が前記出力特性を有するような値に設定されていることを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯点灯装置。
  6.  前記並列キャパシタの容量値をCp、
     使用されると想定される範囲で前記出力配線が最も短いときの前記出力配線間の容量成分を、前記パルストランスの一次巻線の両端間において前記並列キャパシタに直列に接続された仮想キャパシタに、等価回路として置き換えた場合における、前記仮想キャパシタの容量値をCx、
     前記パルストランスの漏れインダクタンスをLL、
     前記高圧放電灯の始動時において前記パルストランスの一次電圧の値が0から前記所定値に達するまでの時間をTとしたとき、
     次式を満たすことを特徴とする請求項5記載の高圧放電灯点灯装置。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000003
  7.  前記始動回路は、パルストランスを備え、前記パルストランスの一次電圧の値が所定値であるときの二次電圧を前記始動用パルス電圧として前記高圧放電灯の一対の電極間に印加するように構成される高圧放電灯点灯装置であって、
     前記一次電圧が0から前記所定値に達するまでの時間が、前記始動回路が前記出力特性を有するような時間となるように前記パルストランスの一次電圧を上昇させる電圧上昇手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の高圧放電灯点灯装置。
  8.  前記電圧上昇手段は、前記パルストランスの一次巻線に直列接続される可変インピーダンス回路と、可変インピーダンス回路を制御する制御回路とを備え、
     前記制御回路は、前記一次電圧の値が0から前記所定値に達するまでの時間が、前記始動回路が前記出力特性を有するような時間になるように、前記可変インピーダンス回路を制御するように構成されていることを特徴とする請求項7記載の高圧放電灯点灯装置。
  9.  前記電源回路は、直流電流を出力する直流電源回路と、電界効果トランジスタにより構成されたフルブリッジ型のインバータ回路とを備え、
     前記インバータ回路は、前記直流電源回路より得られる直流電流を所定の周波数で極性が反転する矩形波交流に変換して前記高圧放電灯及び前記パルストランスの一次巻線に供給するように構成され、
     前記電圧上昇手段は、前記インバータ回路の電界効果トランジスタを制御する制御回路を備え、
     前記制御回路は、前記一次電圧の値が0から前記所定値に達するまでの時間が、前記始動回路が前記出力特性を有するような時間になるように、前記電界効果トランジスタのゲートに与える電位を徐々に増加させるように構成されていることを特徴とする請求項7記載の高圧放電灯点灯装置。
  10.  前記パルストランスの一次巻線に並列に接続されていると見なすことができる容量成分の容量値をCx、
     前記パルストランスの漏れインダクタンスをLL、
     前記高圧放電灯の始動時において前記一次電圧の値が0から前記所定値に達するまでの時間をTとしたとき、
     次式を満たすことを特徴とする請求項7記載の高圧放電灯点灯装置。
    Figure JPOXMLDOC01-appb-M000004
  11.  前記始動回路は、前記出力配線の長さが、使用されると想定される前記出力配線の長さの範囲内であるときには、前記始動用パルス電圧の値が前記高圧放電灯の始動電圧の値を超えるように構成されていることを特徴とする請求項1,2,5,7のうちいずれか1項記載の高圧放電灯点灯装置。
  12.  前記始動回路は、前記出力配線の長さが前記範囲での最短値であるときの前記始動用パルス電圧の値と、前記出力配線の長さが前記範囲での最長値であるときの前記始動用パルス電圧の値との差が500V以下となるように構成されていることを特徴とする請求項11記載の高圧放電灯点灯装置。
  13.  前記始動回路は、前記一定値が、使用されると想定される前記出力配線の長さの範囲で最も短い前記出力配線の長さ以下となるように構成されていることを特徴とする請求項1,2,5,7のうちいずれか1項に記載の高圧放電灯点灯装置。
  14.  請求項1,2,5,7のうちいずれか1項に記載の高圧放電灯点灯装置と、当該高圧放電灯点灯装置を保持する器具本体とを備えていることを特徴とする照明器具。
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