WO2008072295A1

WO2008072295A1 - エスプレッソマシン

Info

Publication number: WO2008072295A1
Application number: PCT/JP2006/324637
Authority: WO
Inventors: Takao Suzuki
Original assignee: Devicestyle Holdings Corporation
Priority date: 2006-12-11
Filing date: 2006-12-11
Publication date: 2008-06-19

Abstract

　高温でエスプレッソコーヒーを抽出すること。　コーヒー粉末を圧縮封入したコーヒーポッド３７に湯を接触させてエスプレッソコーヒー液を抽出するエスプレッソマシン１０であって、コーヒーポッド３７を圧縮するための圧縮手段と、コーヒーポッド３７に供給される湯を沸かすためのコーヒー抽出用ヒーターと、ミルクを泡立てるための蒸気を加熱して生成するスチーム抽出用ヒーターと、を有し、圧縮手段は、コーヒーポッド３７が載置され、当該コーヒーポッド３７と共に上下に移動する載置台３０と、コーヒー抽出用ヒーターと載置台３０とを連結する金属製の連結部８８，８９と、コーヒー抽出用ヒーターに隣接するように配置され、載置台３０が上昇した際に、載置台３０との間でコーヒーポッド３７を圧縮する受け止め部３４とを備えたものとする。

Description

明細書

エスプレッソマシン技術分野

[0001] 本発明は、コーヒーポッドを用いてエスプレッソコーヒーを抽出するエスプレッソマシンに関する。

背景技術

[0002] 従来から、コーヒーポッドに圧力を加えた状態で、当該コーヒーポッドに比較的少量の湯を通過させてエスプレッソコーヒーを抽出するエスプレッソマシンが知られている。特許文献 1には、コーヒーポッドを 2つの熱湯室の間に緊密に保持し、該コーヒーポッドに熱湯を通過させてエスプレッソコーヒーを抽出するエスプレッソマシンが開示されている。

[0003] 特許文献 1 :特開平 10— 290751号公報 (発明の詳細な説明、図 1)

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] しかしながら、特許文献 1に開示されて!、るエスプレッソマシンでは、抽出されたェスプレツソコーヒーは、シリンダ力排出孔を経て、ー且、排出槽に集められてから排出管を通過し、カップへと注がれる。このように、抽出されたエスプレッソコーヒーは、複数の経路を通過した後にカップに注がれる。したがって、エスプレッソコーヒーが力ップに注がれる時点では、抽出時の温度を維持できずに、冷めてしまうといった問題がある。

[0005] 本発明は、力かる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高温でエスプレッソコーヒーを抽出することが可能なエスプレッソマシンを提供しょうとするものである。

課題を解決するための手段

[0006] 上記課題を解決するために、本発明は、コーヒー粉末を圧縮封入したコーヒーポッドに湯を接触させてエスプレッソコーヒー液を抽出するエスプレッソマシンであって、コーヒーポッドを圧縮するための圧縮手段と、コーヒーポッドに供給される湯を沸かすためのコーヒー抽出用ヒーターと、ミルクを泡立てるための蒸気を加熱して生成するスチーム抽出用ヒーターと、を有し、圧縮手段は、コーヒーポッドが載置され、当該コーヒーポッドと共に上下に移動する載置台と、コーヒー抽出用ヒーターと載置台とを連結する金属製の連結部と、コーヒー抽出用ヒーターに隣接するように配置され、載置台が上昇した際に、載置台との間でコーヒーポッドを圧縮する受け止め部とを備えるものである。

[0007] このように構成した場合には、載置台と受け止め部との間で、コーヒーポッドを圧縮し、エスプレッソコーヒー液を抽出することができる。また、連結部は、金属からなっているため、コーヒー抽出用ヒーターの熱を、連結部を介して効率良く載置台に伝えることが可能となる。したがって、コーヒーポッドが温められた状態でエスプレッソコーヒ一を抽出することができる。その結果、香ばしい香りのエスプレッソコーヒーを抽出することがでさる。

[0008] また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、載置台を上下に移動させるための操作レバーが側方に設けられているものである。このように構成した場合には、マシンの正面にメーター等の表示部が設けられて、る場合、正面にお、て表示部を確認しながら作業を行うことが可能となる。その結果、エスプレッソコーヒーの抽出作業が行い易くなる。

[0009] さらに、他の発明は、上述の発明にカ卩えて更に、コーヒー抽出用ヒーターおよびスチーム抽出用ヒーターのそれぞれに、貯水された給水用タンク力もの水を送り込むためのコーヒー用ポンプおよびスチーム用ポンプをそれぞれ備えるものである。このように構成した場合には、コーヒー用ポンプおよびスチーム用ポンプがそれぞれ別個に設けられているため、エスプレッソコーヒーを抽出するための湯およびスチーム用の蒸気の圧力や温度をそれぞれ調整しやすくなる。また、コーヒー用ポンプおよびスチーム用ポンプが一台のマシンの中に設けられているため、スペースを有効活用でき、マシンを小型化することが可能となる。

[0010] また、他の発明は、上述の発明にカ卩えて更に、コーヒー抽出用ヒーターとコーヒー用ポンプは、管によって接続されており、当該管には管内の圧力が上昇した際に、当該管内の水もしくは空気を外方に振り分けるための三方弁が設けられているものである。

[0011] このように構成した場合には、管内に圧力が過度に力かった場合、その圧力を下げることが可能となる。その結果、管が破裂することを防止できる。

[0012] さらに、他の発明は、上述の発明に加えて更に、管内から外方に振り分けられた水を貯めるための受け皿を備えており、当該受け皿には貯水された水の水位を表すためのゲージが設けられているものである。

[0013] このように構成した場合には、外方に振り分けられた水がマシンから外に漏水するのを防止できる。また、受け皿にはゲージが設けられているため、受け皿に貯まった湯を捨てる時期を知ることができる。

[0014] また、他の発明は、上述の発明にカ卩えて更に、給水用タンクには、当該給水用タンクに貯水された水の水位を知らせるための水位認識手段が設けられている。このように構成した場合には、給水用タンクに給水する時期を知ることができる。

[0015] さらに、他の発明は、上述の発明にカ卩えて更に、給水用タンクには、活性炭と、ィォン交換樹脂とからなるフィルターが備えられている。このように構成した場合には、給水用タンクに注がれた水に存在する微量有害物質を除去し、浄水することが可能となると共に、水の硬度を調整することが可能となる。その結果、抽出されるエスプレツソコーヒーの味が上質のものとなる。発明の効果

[0016] 本発明によると、高温でエスプレッソコーヒーを抽出することができる。

図面の簡単な説明

[0017] [図 1]本発明の一実施の形態に係るエスプレッソマシンの斜視図である。

[図 2]本発明の一実施の形態に係るエスプレッソマシンの正面図であり、操作レバーを押し上げた状態の図である。

[図 3]本発明の一実施の形態に係るエスプレッソマシンの正面図であり、操作レバーを押し下げた状態の図である。

[図 4]本発明の一実施の形態に係るエスプレッソマシンの筐体を分解した状態を示す分解斜視図である。

[図 5]図 4中のカップ台の構成を示す斜視図である。 [図 6]図 4中の抽出装置の斜視図である。

[図1— ό 7]図 4中の抽出装置の分解斜視図である。

圆 8]図 6中のコーヒー抽出機構の構成を示すの分解斜視図である。

[図 9]図 4中の抽出装置の背面図である。

圆 10]コーヒー抽出機構の動作を説明するための図であり、操作レバーが最も下がつた状態のコーヒー抽出機構の側面を示す概略図である。

圆 11]コーヒー抽出機構の動作を説明するための図であり、操作レバーがある程度上がった状態のコーヒー抽出機構の側面を示す概略図である。

圆 12]コーヒー抽出機構の動作を説明するための図であり、操作レバーが最も上がつた状態のコーヒー抽出機構の側面を示す概略図である。

圆 13]本発明の一実施の形態に係るエスプレッソマシンの抽出経路を説明するための図である。

[図 14]給水用タンクをエスプレッソマシンの内部に配置する動作を説明するための側面図である。

[図 15]図 1中のスチーム温度計およびコーヒー温度計を拡大した図である。

符号の説明

' ·エスプレッソマシン

30· 載置台

34· ··受け止め部

37· . ·コーヒーポッド、

64· · ·コーヒー抽出機構 (圧縮手段)

To··コーヒー抽出用ヒーター

rs' ·スチーム抽出用ヒーター

es- '·左シャフト (連結部の一部）

89· '·右シャフト (連結部の一部）

発明を実施するための最良の形態

以下、本発明の一実施の形態に係るエスプレッソマシン 10について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、図 1〜図 12および図 14に示す矢示 XI方向を前、矢示 X2方向を後、矢示 Y1方向を左、矢示 Y2方向を右、矢示 Z1方向を上および矢示 Z2方向を下とそれぞれ規定する。

[0020] 図 1は、エスプレッソマシン 10の斜視図である。図 2は、エスプレッソマシン 10の正面図であり、操作レバー 32を押し上げた状態の図である。図 3は、エスプレッソマシン 10の正面図であり、操作レバー 32を押し下げた状態の図である。

[0021] エスプレッソマシン 10は、主に、家庭でエスプレッソコーヒーを造る場合に用いられる卓上サイズのマシンである。このエスプレッソマシン 10では、細かく挽いたコーヒー豆が中に詰められた小袋、いわゆるコーヒーポッドを圧縮し、当該圧縮されたコーヒ一ポッドに熱湯を通過させてエスプレッソコ一ヒーが抽出される。

[0022] 図 1に示すように、エスプレッソマシン 10は、側面が略逆くの字状をした筒状の筐体 12を有しており、その前方には、略半円形状の操作パネル 14が設けられている。操作パネル 14の中央には、左右に並ぶように円形のスチーム温度計 16とコーヒー温度計 18が設けられている。スチーム温度計 16は、後述するスチーム抽出用ヒーター 73 の温度を表示する部分であり、コーヒー温度計 18は、後述するコーヒー抽出用ヒータ一 70の温度を表示する部分である。

[0023] 操作パネル 14の左上、左下、右上および右下には、それぞれスチーム用ヒーターボタン 20、スチーム用ポンプボタン 22、コーヒー用ヒーターボタン 24およびコーヒー用ポンプボタン 26の合計 4つのボタンが設けられている。スチーム用ヒーターボタン 2 0は、後述するスチーム抽出用ヒーター 73の ONZOFFの動作を切り替えるためのボタンであり、スチーム用ポンプボタン 22は、後述するスチーム用ポンプ 106の ON ZOFFの動作を切り替えるためのボタンである。コーヒー用ヒーターボタン 24は、後述するコーヒー抽出用ヒーター 70の ONZOFFの動作を切り替えるためのボタンであり、コーヒー用ポンプボタン 26は、後述するコーヒー用ポンプ 104の ONZOFFの動作を切り替えるためのボタンである。また、操作パネル 14の中央上方には、後述する給水用タンク 42に水が残りわずかであることを知らせるための水位用ランプ 28が設けられている。

[0024] 筐体 12の左側面には、コーヒーポッド 37 (図 2を参照）が載置される載置台 30を上下に移動させるための操作レバー 32が設けられている。図 2に示すように、右側から見て操作レバー 32を時計回り方向に旋回させて押し上げると、載置台 30は下方に移動する。一方、図 3に示すように、右側力見て操作レバー 32を反時計回り方向に旋回させて押し下げると、載置台 30は上方に移動する。載置台 30が最も上方に移動した状態では、当該載置台 30は、受け止め部 34に当接する。エスプレッソコーヒ一を抽出するための湯は、受け止め部 34から載置台 30に向力つて排出される。載置台 30の下方には、抽出されたエスプレッソコーヒー液を受容するためのカップを載置するカップ台 35が配設されている（図 1を参照)。操作パネル 14の左下方には、筐体 12の内部カも延出するように、スチームを排出するスチームノズル 36が設けられている。スチームノズル 36から排出されるスチームは、カプチーノやカフエラテ等を造る際に必要となるミルクを泡立てるために用いられる。

[0025] エスプレッソコーヒーの抽出は、載置台 30の上にコーヒーポッド 37を載置し（図 2を参照）、該載置台 30を上方に移動させて、載置台 30と受け止め部 34とでコーヒーポッド 37を圧縮した状態で（図 3を参照）、受け止め部 34からコーヒーポッド 37に向力つて湯を流すことにより行われる。受け止め部 34からコーヒーポッド 37に向けて排出された湯は、コーヒーポッド 37を通過して、エスプレッソコーヒー液となり、排出口 98fからカップ台 35に載置されたカップの中に注がれる。

[0026] 図 4は、エスプレッソマシン 10の筐体 12を分解した状態を示す分解斜視図である。

図 5は、カップ台 35の構成を示す斜視図である。

[0027] 図 4に示すように、エスプレッソマシン 10は、筐体 12と、操作パネル 14と、カップ台 35と、エスプレッソコーヒーを抽出するための主要部分となる抽出装置 40と、給水用の水を貯めておく給水用タンク 42と、力も主に構成されている。筐体 12は、抽出装置 40の前方を覆う前カノく一 44と、前カバー 44の前面に取り付けられる前パネル 46と、抽出装置 40の後方を覆う後カバー 48と、後カバー 48の内部に取り付けられる保持体 50と、後カバー 48の底部近傍に取り付けられる底板 52と、給水用タンク 42を取り外す際に開閉される給水蓋 54とを有している。

[0028] 前カバー 44は、その底部近傍力も前方に向力つて U字状に突き出した U字部 44a と、 U字部 44aの両端力も上方に向力つてアーチ状に立ち上がる側板部 44b, 44bと、側板部 44b, 44bの前端面に連接するように設けられる曲面状の板状部 44cとを有している。また、板状部 44cの中央上方には四角形状の窓部 44dが設けられている。右側の側板部 44bの上方には、半円状に切り欠かれた半円口 44eが形成されている。前パネル 46は、板状部 44cと同様の曲面状をした曲板部 46aを有しており、該曲板部 46aの中央上方には四角形状の窓部 46bが設けられている。窓部 46bの後方には、該窓部 46bを箱状に覆う箱状部 46cが設けられている。箱状部 46cの上面 46 dにおける略中央には大径の大径孔 46eが形成されている。大径孔 46eの左右両側には大径孔 46eより小径の小径孔 46f, 46fが形成されている。前面パネル 46を前力バー 44の前方に取り付けると、箱状部 46cは窓部 44dの内部に納まる。

[0029] 後カバー 48は、断面が略半円状でアーチ状に立ち上がるカバー部 48aを有しており、カバー部 48aの後方側の背面には底部 48bから上方に向力つて略半楕円状に切り抜かれた切り抜き部 48cが形成されている。また、カバー部 48aに覆われた内部空間の高さ方向における略中央部には、該内部空間の一部を前後に仕切るような壁部 48d力設けられている。カバー部 48aの上方には、半円状に切り欠かれた半円口 48 hが形成されている。壁部 48dの後面には、後述する給水用タンク 42に備えられたマグネットフロート 42cによって測定された水位に基づいて水位用ランプ 28の ON ' OF F動作を制御するリードスィッチ 48gが備えられている。

[0030] 後カバー 48における壁部 48dの後方側で、かつ底部 48bのやや上方には底板 52 が配置される。底板 52は、壁部 48dによって区切られた後方側の空間における底面を構成する。底板 52は、略半楕円形状を有しており、その後端部には、前方に向かつて切り欠かれた切欠部 52aが形成されている。底板 52の上方には、平板を略コの字形状に折り曲げた形態を有する保持体 50が配置される。保持体 50は、平板状の平板部 50aと、平板部 50aの両端部位近傍力ゝら該平板部 50aの平面に対して直角に対向するように立設する平板状の立板部 50b, 50bとを有する。立板部 50b, 50bのそれぞれには、対向する位置に、円形の円径孔 50c, 50cが設けられている（円径孔 50cの一方は不図示。；)。

[0031] 後カバー 48の後方には、切り抜き部 48cを覆うように給水蓋 54が配置される。給水蓋 54は、半楕円の皿形状を有する蓋状部 54aと、蓋状部 54aの両側から下方に向かつて延出する脚部 54b, 54bとを有している。蓋状部 54aの頂部には、下方に向かつて半円状に切り欠かれた半円切欠部 54cが形成されている。また、両脚部 54b, 54b の下端部近傍には、外方に向かって突出する円柱状の突起部 54d, 54dが設けられている（突起部 54dの一方は不図示。；)。脚部 54b, 54bは、切り抜き部 48cの内部で、かつ保持体 50の内側に配され、突起部 54d, 54d力立板部 50b, 50bの内側から円径孔 50c, 50cに嵌め込まれる。そのため、給水蓋 54は、立板部 50b, 50bに嵌め込まれた円径孔 50c, 50cを中心として、前後方向に開閉可能である。

[0032] 操作パネル 14は、前カバー 44と後カバー 48が合わさることによって形成される筒状体 49の上方の開口部に嵌め込まれている。また、操作パネル 14は、制御パネル 5 6と、表面パネル 58とを有している。制御パネル 56には、上述したスチーム温度計 1 6、コーヒー温度計 18、スチーム用ヒーターボタン 20、スチーム用ポンプボタン 22、コ一ヒー用ヒーターボタン 24、コーヒー用ポンプボタン 26および水位用ランプ 28が設けられている。水位用ランプ 28は、 LED (Light Emitting Diode)を具備していて、給水用タンク 42に給水された水位レベルが低くなると、リードスィッチ 48gが ONになり、不図示の配線を介して、 LEDに電流が流れる。その結果、水位用ランプ 28の LED が発光する。また、制御パネル 56は、エスプレッソマシン 10の各種動作の制御を行う制御部 60を備えている。制御部 60には、プログラムやデータを記憶するメモリやプログラムに基づいて動作を行う CPU等が備えられている。表面パネル 58は、制御パネル 56の表面を保護するための化粧パネルであり、制御パネル 56の前方に配置されている。表面パネル 58において、スチーム温度計 16およびコーヒー温度計 18と対応する位置には、大径の大径孔 58aが合計 2つ形成されると共に、スチーム用ヒータ一ボタン 20、スチーム用ポンプボタン 22、コーヒー用ヒーターボタン 24およびコーヒ一用ポンプボタン 26と対応する位置には、小径の小径孔 58bが合計 4つ形成されている。また、表面パネル 58において、水位用ランプ 28と対応する位置には、水位用ランプ 28の光を透過させるランプ用カバー 58cが配設されている。

[0033] 図 4に示すように、給水用タンク 42は、上方に開口部 42dを有する縦長の箱形状を有する貯水部 42aと、開口部 42dの上方にアーチ状に形成される把持部 42bとを有している。また、給水用タンク 42の内壁には、当該給水用タンク 42に給水された水の水位を測定するマグネットフロート 42cが備えられている。給水用タンク 42は、後カバ一 48における壁部 48dの後方で、かつ底板 52の上方に配置される。給水用タンク 4 2は、後カバー 48に対して給水蓋 54が開いた状態で、エスプレッソマシン 10から出し人れされる。

[0034] カップ台 35は、前カバー 44における U字部 44aの内側に配置される。カップ蓋 62 の上方には、抽出されたエスプレッソコーヒーを収容するためのカップが配置される。図 4および図 5に示すように、カップ台 35は、後述する排出台 102における排出溝 1 02dから排出された水を一時的に貯めておく受け皿 60と、受け皿 60の上方を塞ぐ力ップ蓋 62とを有している。受け皿 60は、外形において半月状の箱型形状を有している。図 5に示すように、受け皿 60は、底板 60aと、底板 60aの前方から両側方に渡る外縁から U字状に立設する U字壁 60bと、底板 60aの後方における外縁から平板状に立設する後方壁 60cとを有している。底板 60a、 U字壁 60bおよび後方壁 60cにより開口凹部 60dが形成されている。開口凹部 60dの左右方向中央には、当該開口凹部 60dを左右に仕切る仕切り板 60eが前後方向に向力つて設けられて、る。仕切り板 60eにおける前後方向中央よりやや後方には左右に連通するような開口部 60fが形成されている。仕切り板 60eは、当該開口部 60fにより、前方の前仕切り板 60gと後方の後仕切り板 60hとに分割される。前仕切り板 60gおよび後仕切り板 60hのそれぞれの上端面には、波形状の凹凸 60jが形成されている。

[0035] カップ蓋 62は、カップ板 62aと、導入体 62bとから構成されて!、る。カップ板 62aは、受け皿 60の外形と同じ大きさを有する半月状の板部材である。カップ板 62aの左右方向中央で、かつ前方には、大径の大径孔 62cが形成されると共に、カップ板 62aの左右方向中央で、かつ後方には、小径の小径孔 62dが形成されている。また、カップ板 62aには、左右方向に一列に並んで設けられた複数の小径の円形孔 6¾が前後方向に複数列に渡って設けられている。この円形孔 6¾の径の大きさは、中央から前後左右に向かうにつれて小径となっている。導入体 62bは、長方形板状の長方板部 62eの両端から同方向に向力つて 2つの平板状の平板部 62f, 62fが対向するように延出し、両平板部 62fの先端力も外方に向かって 2つの平板状の外板部 62g, 62g が延出した形態を有している。導入体 62bは、カップ板 62aの裏面における左右方向中央で、かつ後端面近傍に取り付けられている。導入体 62bは、外板部 62gの平面がカップ板 62aの裏面と接触するように固定されている。そのため、カップ板 62aと、長方板部 62eと、平板部 62f, 62fとで囲まれた空洞部 62kが形成されている。前力バー 44における U字部 44aの内側にカップ台 35が配置された状態で、排出溝 102d 力も水が排出されると、当該排出された水は、カップ蓋 62に形成される空洞部 62kの内部を通過して受け皿 60の開口凹部 60dに貯水される。受け皿 60において貯水された水の水位レベルは、仕切り板 60eにおいて認識できる。カップ蓋 62には大径孔 62c、小径孔 62dおよび複数の円形孔 62jが設けられている。このため、カップ蓋 62 が受け皿 60の上方に配置された状態でも、これらの孔 62c, 62d, 62jを通じて、仕切り板 60eにおける水位レベルを視認できる。カップ蓋 62は、大径孔 62cと小径孔 6 2dに指を挿入して受け皿 60から取り外すことができる。また、受け皿 60は、仕切り板 60eを把持して、前カバー 44における U字部 44aから外部に取り出すことができる。

[0036] 図 6は、抽出装置 40の斜視図である。図 7は、抽出装置 40の分解斜視図である。

図 8は、コーヒー抽出機構 64の分解斜視図である。図 9は、抽出装置 40の背面図である。

[0037] 図 6に示すように、抽出装置 40は、主に、コーヒーを抽出するための機構となるコーヒー抽出機構 64を有する。コーヒー抽出機構 64は、主に、抽出フレーム 68と、ヒータ一体 72と、スチーム抽出用ヒーター 73と、回動カム体 76と、連接カム体 78と、移動体 80と、載置台 30と、受け止め部 34と、操作レバー 32と、スチームノズル 36とを有する。

[0038] コーヒー抽出機構 64を構成する上記各種部材は、主に、抽出フレーム 68に備え付けられている。図 8に示すように、抽出フレーム 68は、平板状の平面板 68aと、平面板 68aの左右両端力もそれぞれ立設する左側板 68bおよび右側板 68cとを有している。平面板 68aの略中央には、大径の大円孔 68dが形成されている。また、大円孔 6 8dの左右両側には、大円孔 68dより小径となる左小円孔 68eおよび右小円孔 68fが形成されている。平面板 68aの前端面からは、上方に向力つて平板状の立板部 68g が延出している。左側板 68bおよび右側板 68cは、共に略逆 L字状の形態を有している。左側板 68bの前端面からは、右方に向力つて平板状の左板部 68hが延出している。また、右側板 68cの前端面からは、左方に向かって平板状の右板部 68iが延出している。左側板 68bおよび右側板 68cのそれぞれには、円形の左円孔 68jおよび右円孔 68kがそれぞれ対向するように設けられている。また、左側板 68bおよび右側板 68cのそれぞれにおける逆 L字の下端面からは、外方に向力つて平板状の受板部 68m (左板部 68bから延出する受板部 68mは、図 9を参照。）が延出している。受板咅 68m, 68mには円形の円孑し 68q, 68q力 ^設けられている。左佃 J板 68bにおいて左円孔 6¾が形成される位置よりも後方、かつ上方の端面からは、略長方形板状の左ガイド部 68ηが右方に向力つて延出している。また、右側板 68cにおいて右円孔 68k が形成される位置よりも後方、かつ上方の端面カゝらは、略長方形板状の右ガイド部 6 8pが左方に向かって延出している。

図 8に示すように、抽出フレーム 68には、コーヒーを抽出するための湯を沸かすためのコーヒー抽出用ヒーター 70を備えたヒーター体 72と、スチーム用の蒸気を生成するためのスチーム抽出用ヒーター 73が配設されている。ヒーター体 72は、コーヒー抽出用ヒーター 70と、その前方に設けられた前頭部 74とから構成されている。コーヒ一抽出用ヒーター 70は、略直方体の形状を有している。また、コーヒー抽出用ヒータ一 70は、当該コーヒー抽出用ヒーター 70の温度を感知する感知部 70aと、感知部 7 Oaによって感知された温度に基づ!/ヽてコ一ヒー抽出用ヒーター 70の温度を調整する調整部 70bを有している（図 9を参照）。前頭部 74は、コーヒー抽出用ヒーター 70の前方を覆うように設けられる被覆部 74aと、被覆部 74aの左側力も上方に向力つて突出する左上突部 74bと、被覆部 74aの左側から下方に向かって突出する左下突部 7 4cと、被覆部 74aの右側力も上方に向力つて突出する右上突部 74dと、被覆部 74a の右側から下方に向力つて突出する右下突部 74eとを有している。左上突部 74bおよび右上突部 74dは円筒を略半分に切断した形状を有しており、左下突部 74cおよび右下突部 74eは円筒形状を有している。左上突部 74bの内部空間と左下突部 74c の内部空間は被覆部 74aを介して連通する左連通孔 74kを形成している。右上突部 74dの内部空間と左下突部 74eの内部空間は被覆部 74aを介して連通する右連通孔 74mを形成している。さらに、被覆部 74aの中央上方には、該被覆部 74aより前方に突出するように載置部 74fが設けられて、る。載置部 74fの左右両端は平滑面 74 gより上方に突出しており、その上端面には、ゆるやかな曲面状にへこんだ載置面 74 h, 74hを有している。また、被覆部 74aの中央部は、前方に向かって曲面状に突出した曲突部 74jとなっており、曲突部 74jの後方側には、上方に向力つてくり抜かれた不図示の空間部が形成されている。この空間部の上端面には、コーヒー抽出用ヒーター 70からの湯が排出される不図示の排出孔が設けられて、る。ヒーター体 72は、左下突部 74cおよび右下突部 74eのそれぞれ力抽出フレーム 68の左小円孔 68e および右小円孔 68fのそれぞれに挿入される形で、平面板 68aの上方に配置され、不図示のネジによって抽出フレーム 68に固定される。スチーム抽出用ヒーター 73は、略直方体の形状を有している。また、スチーム抽出用ヒーター 73は、当該スチーム抽出用ヒーター 73の温度を感知する感知部 73aと、感知部 73aによって感知された温度に基づいてスチーム抽出用ヒーター 73の温度を適温に調整する調整部 73bを有している（図 9を参照）。スチーム抽出用ヒーター 73は、抽出用フレーム 68に不図示のネジによって固定される。当該スチーム抽出用ヒーター 73は、図 7および図 8に示すように、コーヒー抽出用ヒーター 70の後方に、下方に傾いた状態で固定される。図 8に示すように、回動カム体 76は、曲面の板形状を有する曲板部 76aと、その両端から前方、かつ上方に向力つて延出する略小判状の回動部 76b, 76bとを有する。回動部 76bは、前後方向に幅が広い幅広部 76cと、その上方に形成され、幅広部 7 6cよりも前後方向に幅が狭い幅狭部 76dとを有する。各幅広部 76c, 76cの略中央には、左右方向に貫通するように断面が略 D字状の貫通孔 76e, 76eが、互いに対向するように設けられている。また、各幅広部 76c, 76cには、貫通孔 76e, 76eの内部から前方に向かって貫通する断面円形状の前貫通孔 76f, 76fが形成されている。各幅狭部 76d, 76dには、左右方向に貫通する断面円形状の円形貫通孔 76g, 76 gが、互いに対向するように設けられている。この回動カム体 76は、ヒーター体 72の載置面 74h, 74hの上に配置され、断面が略 D字状の D字軸 82を、抽出フレーム 68 の右円孔 68k、 2つの貫通孔 76e, 76eおよび左円孔 68jに順次揷通することで、抽出フレーム 68に対して回動可能に軸支される。揷通された D字軸 82の左端は左側板 68bより左方に突出しており、該突出した部分に不図示のナットを嵌め込むことによって、 D字軸 82が抽出フレーム 68から右方へ抜けるのを防止する。一方、揷通された D字軸 82の右端は右側板 68cより右方に突出しており、該突出した部分に操作レバー 32を取り付けることによって、 D字軸 82が抽出フレーム 68から左方へ抜けるのを防止する。

[0041] 図 8および図 9に示すように、操作レバー 32は、把持部材 32aと、固定部材 32bとから構成されている。図 8に示すように、把持部材 32aは、その先端部 32cが後端部 32 dよりも大径となる断面円形状の棒状部材である。固定部材 32bは、大径の大径部 3 2eと、大径部 32eより小径の小径部 32fとを有している。固定部材 32bには、大径部 32e側に開口する不図示の開口部が設けられている。当該開口部は、小径部 32fの内部まで至っている。小径部 32fにおける不図示の開口部の内部からは、小径部 32 fの外方に貫通するように、円形の貫通孔 32gが形成されている。把持部材 32aの後端部 32dが貫通孔 32gの内部に嵌め込まれることにより、操作レバー 32は形成される。また、 D字軸 82は、不図示の開口部内に嵌め込まれることにより、固定部材 32b に対して固定される。これより、操作レバー 32は、把持部材 32aを中心軸線 D— Dを中心に旋回させると D字軸 82を中心にして回転する。

[0042] 図 8に示すように、連接カム体 78は、爪部 78cおよび保持部 78dからなる略爪形状を有する連接部 78aと、当該連接部 78aにおける爪部 78cと保持部 78dとを上下に分割するように左右方外方に向力つて延出すると共に、保持部 78dの背面力も左右方向外方に向かって延出する逆 L字状の L字部 78bとを有する。爪部 78cおよび保持部 78dのそれぞれには、左右に貫通する断面円形状の円孔 78e, 78fがそれぞれ設けられている。図 8に示すように、移動体 80は、上壁部 80aと、上壁部 80aの後端力も下方に向かって延出する背壁部 80bとを有する。上壁部 80aは、長方形の形状を有する長板部 80cと長板部 80cの左右方向略中央から前方に向かって突出する長方形板状の突部 80dとを有する。背壁部 80bにおける左右の側面には、上下方向に沿って凹状に切り欠かれたガイド溝 80eが形成されている。該ガイド溝 80eは、上壁部 80aの上端から下端に至るまで形成されている。長板部 80cにおける左右両端部近傍には、上下に貫通する円形の円形貫通孔 80f, 80fが設けられている。長板部 80cにおける円形貫通孔 80f, 80fが設けられている部分の裏側には、円形貫通孔 80f, 80はり大径となる円柱状の不図示の円柱中空部が設けられている。突部 80 dの裏側には、略直方体形状を有する不図示の直方体形状の中空部が設けられている。また、突部 80dには、不図示の円柱中空部力も左右に向力つて該突部 80dを貫通する断面円形状の貫通孔 80g, 80gが形成されている。

[0043] 連接カム体 78は、保持部 78dを回動カム体 76における 2つの幅狭部 76d, 76dの間に配置され、断面円形状の支軸 84を、右側の幅狭部 76dに形成される円形貫通孔 76g、保持部 78dに形成される円孔 78fおよび左側の幅狭部 76dに形成される円形貫通孔 76gに順次挿通させることで回動カム体 76に対して回動可能に軸支される。また、連接カム体 78は、爪部 78cを移動体 80の突部 80dの裏側に形成される不図示の中空部の内部に配置し、断面円形状の棒軸 86を、突部 80dの右側を貫通する貫通孔 80g、爪部 78cに形成される円孔 78eおよび突部 80dの左側を貫通する貫通孔 80gに順次挿通させることで移動体 80に対して回動可能に軸支される。

[0044] 図 8に示すように、左シャフト 88は、円柱状の円柱部 88aと、円柱部 88aから下方に向かって延出する棒状の棒状部 88bとから構成されて、る。右シャフト 89も左シャフト 88と同様に円柱状の円柱部 89aと、円柱部 89aから下方に向力つて延出する棒状の棒状部 89bとから構成されている。円柱部 88a, 89aのそれぞれの上端面には、下方に向力つてネジ穴 88c, 89cが形成されている。左シャフト 88は、円柱部 88aを左側の円形貫通孔 80fの裏側に形成される不図示の円柱中空部に嵌合し、ネジ 88dを移動体 80の上方から円形貫通孔 80fに揷通すると共に、ネジ穴 88cに螺入することで移動体 80に対して固定される。右シャフト 89は、円柱部 89aを右側の円形貫通孔 80fの裏側に形成される不図示の円柱中空部に嵌合し、ネジ 89dを移動体 80の上方から円形貫通孔 80fに揷通すると共に、ネジ穴 89cに螺入することで移動体 80に対して固定される。

[0045] 連結された回動カム体 76、連接カム体 78および移動体 80をヒーター体 72に対して固定する際、移動体 80に固定された左シャフト 88および右シャフト 89のそれぞれは、ヒーター体 72の左連通孔 74kおよび右連通孔 74mにそれぞれ揷通される。また、回動カム体 76、連接カム体 78および移動体 80が固定されたヒーター体 72を抽出フレーム 68に取り付ける際、移動体 80に設けられた左右のガイド溝 80e, 80eのそれぞれに左ガイド部 68ηおよび右ガイド部 68pのそれぞれをスライドして入れると共に、左下突部 74cおよび右下突部 74eのそれぞれを左小円孔 68eおよび右小円孔 68f のそれぞれに挿入する。ヒーター体 72が抽出フレーム 68に取り付けられた状態では、左下突部 74cおよび右下突部 74eのそれぞれは、平面板 68aより下方に突出している。また、左シャフト 88および右シャフト 89の下端は、それぞれ左下突部 74cおよび右下突部 74eのそれぞれから下方に向力つて突出している。左シャフト 88および右シャフト 89のそれぞれは、熱伝導率が良好な金属である真鍮から成っている。しかしながら、左シャフト 88および右シャフト 89の材料は、真鍮に限定されるものではなく、例えば、熱伝導率の良好な金属である銀、銅またはアルミニウムとしても良い。ここで、熱伝導率が良好とは、熱伝導率が、 0. 50 (calZcm' sec '°C)以上のことを意味する。

[0046] 図 7に示すように、基台フレーム 94は、基部 94aと載置部 94bとを有して、る。基部 94aは、平板状の前面部 94cと、その左右両端面力も後方に向力つて延出する 2つの長方形板状の側面部 94d, 94dを有している。側面部 94dは、前面部 94cの高さより高い位置まで至っている。側面部 94d, 94dのそれぞれの後端面からは内方に向かって長方形板状の内方部 94e, 94eが延出している（図 9を参照)。前面部 94cの略中央部下方には、円形の流し孔 94fが設けられている。また、側面部 94d, 94dの後端面近傍における上方には、円形孔 94gが設けられている。載置部 94bは、前面部 94cの上端面力も前方に向力つて延出する平板状の前板部 94hと、その前端面から上方に向かって延出する平板状の上板部 94jと、上板部 94jの上端面から前方に向かって延出する平板状の載板部 94kを有して、る。載板部 94kの左右両端面からは、略台形状の立板部 94m, 94mが上方に向かって延出している。前板部 94hの左右両端面近傍には 2つの円孔 94pが設けられている。また、載板部 94kの略中央には、大径の大径孔 94qが設けられており、その左右両側には、大径孔 94qより小径となる左中径孔 94rおよび右中径孔 94sが設けられている。さらに、左中径孔 94rのさらに左側には左中径孔 94rより小径となる小径孔 94tが設けられている。立板部 94m , 94mには、円形の円孔 94u, 94uが設けられている。

[0047] 図 8に示すように、受け止め部 34は、リング状のリング部 34aの下端面から内側に向かって延出する不図示の底部力も上方に向力つて円形状の中突部 34bが突出し、さらに中突部 34bの上端面 34cの中央からは、中突部 34bより小径の小突部 34dが上方に向力つて突出している。中突部 34bの裏側は、円柱状にくり抜かれた不図示の空間部が設けられている。小突部 34dの中央には、該小突部 34dを貫通し、不図示の空間部に連通する貫通孔 34eが形成されている。受け止め部 34は、熱伝導率が良好な金属である真鍮力も成っている。し力しながら、受け止め部 34の材料は、真鍮に限定されるものではなぐ例えば、熱伝導率の良好な金属である銀、銅またはァルミニゥムもしくは他の材料としても良、。

[0048] 図 8に示すように、載置台 30は、載置皿 96と、抽出台 98とを有している。載置皿 96 は、円板状の底板部 96aと、底板部 96aの外周から上方に向力つて立設する略リング状の側壁 96bとを有する。載置皿 96には、底板部 96aと側壁 96bにより凹部 96cが形成されている。底板部 96aの中央には、円形の円形孔 96dが設けられている。円形孔 96dには、該円形孔 96dを十字状に仕切る仕切り 96eが設けられている。側壁 9 6bの上端には、外方に延出する鍔部 96fが設けられている。鍔部 96fは、側壁 96b の全周に亘つて設けられており、その外側面は波状の凹凸形状を有している。抽出台 98は、中央に凹部 98aを有する略円形のカップ形状を有しており、その円形の外周からは、左右外方に向力つて突出する突出部 98b, 98bが設けられている。突出部 98b, 98bのそれぞれには、その上端面から下方に向力つて円柱状の穴 98c, 98 cがそれぞれ設けられている。また、凹部 98aの底面 98dは、下方に向かって略三角錐状に凹んでいる。また、下面 98eからは略円筒形状の排出口 98fが下方に向かつて突出している。底面 98dと排出口 98fの内部空間は繋がっている。また、抽出台 98 の側壁 98gの右前方には、当該側壁 98gを貫通するようなネジ穴 98hが形成されている。このネジ穴 98hには、ネジ 99が螺入される。載置皿 96の側壁 96bを抽出台 98 の凹部 98aの内側に配置させ、ネジ 99をネジ穴 98hに螺入していくことで、載置皿 9 6aが抽出台 98に対して固定され、載置台 30が完成する。載置台 30は、熱伝導率が良好な金属である真鍮力成っている。し力しながら、載置台 30の材料は、真鍮に限定されるものではなぐ例えば、熱伝導率の良好な金属である銀、銅またはアルミニゥムもしくは他の材料としても良、。

[0049] 図 7に示すように、抽出フレーム 68は、載置部 94bの上に配置される。この際、抽出フレーム 68の大円孔 68d、左小円孔 68eおよび右小円孔 68fと、載置部 94bを構成する載板部 94kの大径孔 94q、左中径孔 94rおよび右中径孔 94sがそれぞれ合わさるように配置される。すると、受板部 68m, 68mは、前板部 94hの上方に配置され、円孔 68q, 68qと円孔 94p, 94pとがそれぞれ合わさった状態となる。そのため、不図示のネジを円孔 68qおよび円孔 94pに揷通させて、ナットを締結することで、抽出フレーム 68が載置部 94bに対して固定される。また、抽出フレーム 68は、ヒーター体 7 2等が取り付けられた状態で載置部 94bに取り付けられる。そのため、抽出フレーム 6 8から下方に向力つて突出する左下突部 74cおよび右下突部 74eのそれぞれは、左中径孔 94rおよび右中径孔 94sのそれぞれに挿入される。したがって、左下突部 74c および右下突部 74e、並びに左シャフト 88および右シャフト 89のそれぞれの下端は、載板部 94kより下方に向力つて突出した状態となる。その状態で、受け止め部 34の中突部 34bが載板部 94kの下方から、大径孔 94qおよび大円孔 68dに挿入される。すると、リング部 34aの上端面 34fが載板部 94kの裏面と当接すると共に、小突部 34 dが前頭部 74の裏側に設けられる不図示の排出孔に嵌まり込む。さらに、抽出台 98 に設けられた穴 98c, 98cのそれぞれには、左シャフト 88および右シャフト 89の下端がそれぞれ嵌め込まれる。

[0050] 図 7に示すように、細長板 99a, 99aは、両端が半円状の形態を有する細長い板状部材である。また、その長手方向両端には円形の孔 99c, 99dが設けられている。細長板 99aは基台フレーム 94の左右両側に取り付けられる。具体的には、孔 99cを立板部 94mの円孔 94uにネジ止めすると共に、孔 99dを側面部 94dの円形孔 94gにネジ止めすることによって、基台フレーム 94に対して固定される。

[0051] 図 7および図 8に示すように、スチームノズル 36は、その上端から下端に向かって徐々に大径になるような筒状部材であり、内部には上下に貫通するスチーム排出孔 3 6aを有する。スチームノズル 36の下端面には、波形状の凹凸が形成されている。ノズル管 100は、略 Z字状をした金属性の管であり、その下端 100aはスチームノズル 3 6の上方力もスチーム排出孔 36aの内部に嵌め込まれる。ノズル管 100の上端 100b は、載板部 94kの小径孔 94tに挿通され、当該挿通された部分に固定部材 101が嵌め込まれる。このように固定部材 101を嵌め込むことにより、ノズル管 100は、載板部 94kに対して固定される。 [0052] 図 7に示すように、排出台 102は、側面が略台形形状を有する箱型の部材である。排出台 102は、前方に平面状の壁面部 102aを有すると共に、上方に水平面状の上面部 102bを有する。また、壁面部 102aと上面部 102bとの間には、それぞれに連接する曲面状の曲面部 102cが形成されている。また、排出台 102の左右方向中央には、上面部 102b後端面近傍力もから曲面部 102cにかけて溝状に切り欠かれた排出溝 102dが設けられている。壁面部 102bの左右両端からは、前方に向力つて平板状の突板部 102e, 102eが延出している。排出台 102は、基台フレーム 94の前方に配置される。

[0053] 図 9に示すように、基台フレーム 94の背面には、給水用タンク 42の水を加圧してコ一ヒー抽出用ヒーター 70に送り込むコーヒー用ポンプ 104と、給水用タンク 42の水を加圧してスチーム抽出用ヒーター 73に送り込むスチーム用ポンプ 106と、コーヒー用ポンプ 104によって加圧された水の水圧を調整するための三方弁 108が配置されている。コーヒー用ポンプ 104は、基台フレーム 94の背面に右方に傾いた状態で配置されている。コーヒー用ポンプ 104は、給水用タンク 42からの水を吸い込むための吸込口 104aと、コーヒー用ポンプ 104に吸い込まれた水を排出するための排出口 104 bを有している。スチーム用ポンプ 106は、給水用タンク 42からの水を吸い込むための吸込口 106aと、スチーム用ポンプ 106に吸い込まれた水を排出するための排出口 106bを有している。三方弁 108は、コーヒー用ポンプ 104力も排出された水が入る流入口 108a (図 7を参照）と流入口 108aに入った水をコーヒー抽出用ヒーター 70 に向けて排出する流出口 108b (図 7を参照）と、流入口 108aに入った水を外部に排出する排出口 108cとを有する。図 9において、流入口 108aは左上に設けられており、流出口 108bは右上に設けられている。また、排出口 108cは下方に設けられている。排出口 108cの先端には三方弁 108から排出される水を流し孔 94fに導くための流し管 108dが取り付けられている。すなわち、三方弁 108の排出口 108cから流出される水は流し孔 94fから外側に排出される。

[0054] 図 7に示すように、基台フレーム 94および流出台 102の下方には底敷 110が配置される。底敷 110は略小判状の形態を有する平板であり、その前方には大径の円形孔 110aを有する。具体的には、基台フレーム 94および排出台 102は、円形孔 110a より後方に配置される。底敷 110の下方には 2つの U字状の U字板 112が配置される。 U字板 112は、 U字の曲部が外側に向くように底敷 110の前方および後方にそれぞれ配置される。 U字板 112の両端部近傍および U字の曲部には、上方に向力て突出する凸部 112aが合計 3つ設けられている。底敷 110の裏面の前方および後方には、凸部 112aが嵌まるための不図示の凹部が設けられている。凸部 112aが不図示の凹部に嵌まることで、 U字板 112は底敷 110に固定される。

[0055] 次に、コーヒー抽出機構 64の動作について説明する。

[0056] 図 10は、コーヒー抽出機構 64の動作を説明するための図であり、操作レバー 32が最も下がった状態のコーヒー抽出機構 64の側面を示す概略図である。図 11は、コーヒー抽出機構 64の動作を説明するための図であり、操作レバー 32がある程度上がつた状態のコーヒー抽出機構 64の側面を示す概略図である。図 12は、コーヒー抽出機構 64の動作を説明するための図であり、操作レバー 32が最も上がった状態のコーヒ一抽出機構 64の側面を示す概略図である。

[0057] 図 10に示すように、回動カム体 76は、 D字軸 82の中心点 Pを中心として回転する。

ヒーター体 72は、抽出フレーム 68に取り付けられており、 D字軸 82も抽出フレーム 6 8の左円孔 68jおよび右円孔 68kに揷通されている（図 7および図 8を参照）。また、回動カム体 76はヒーター体 72の載置面 74h上に配置されている。このため、回動力ム体 76は、載置面 74hの上方に配置された状態で中心点 Pを中心として回転運動を行う。連接カム体 78は、爪部 78cが棒軸 86によって移動体 80に回転可能に支承されている。そのため、連接カム体 78は、棒軸 86の中心点 Qを中心として移動体 80に対して回転可能となっている。また、回動カム体 76の幅狭部 76dと連接カム体 78の保持部 78dが、支軸 84によって回動可能に支承されている。そのため、回動カム体 7 6および連接カム体 78のそれぞれは、互いに支軸 84の中心点 Oを中心として回動する。右シャフト 89は、右連通孔 74mに挿入された状態で、上方において移動体 80 に固定されると共に、下方にお、て載置台 30に固定されて、る。

[0058] 図 10に示すように、操作レバー 32が最も下がった状態では、支軸 84の中心点 Oを中心として、 D字軸 82の中心点 Pと、棒軸 86の中心点 Qとがなす角度 αは 178° である。すなわち、この状態では、中心点 Οは、中心点 Ρおよび中心点 Qの位置よりもやや前方に位置している。また、 L字部 78bの下端が回動カム体 76の背面に当接している。これにより、回動カム体 76が、これ以上半時計回り方向に回転するのが抑制されている。また、この状態では、載置台 30は、受け止め部 34と当接している。

[0059] 操作レバー 32を矢示 A方向に旋回させると、図 11に示すように、回動カム体 76は、点 Pを中心として、時計回り方向に回転する。回動カム体 76および連接カム体 78 のそれぞれは、支軸 84によって互いに回動可能に支承されるため、回動カム体 76 が時計回り方向に回転すると、支軸 84も、回動カム体 76の回転に伴って移動する。それに伴い、連接カム体 78の保持部 78dは、支軸 84の回りを回動しながら、支軸 84 と共に移動する。保持部 78dが支軸 84と共に移動すると、爪部 78cは棒軸 86の回りを半時計回り方向に回転しながら移動体 80を押し下げる。移動体 80が押し下げられると、右シャフト 89は下方に向力つて移動する。それに伴い、載置台 30が受け止め部 34から離れ、下方に向力つて移動する。上述したように、操作レバー 32が最も下力た状態では、角度 αは 178° であり、 180° よりやや鋭角になっている。そのため、操作レバー 32を旋回させる場合、一度、移動体 80を上方に押し上げてから、当該移動体 80を下方に押し下げることになる。したがって、操作レバー 32を旋回させるのに力を要する。その結果、載置台 30が受け止め部 34と当接した状態は安定する。

[0060] 図 11の状態から、操作レバー 32をさらに矢示 Α方向に旋回させると、図 12に示すように、回動カム体 76は、点 Qが点 Pに対して略水平となる位置まで回転する。この回転に伴い、連接カム体 78を介して、移動体 80が下方に押し下げられる。また、移動体 80の下方への移動に伴い、右シャフト 89および載置台 30がさらに下方に向かつて移動する。点 Qが点 Pに対して略水平となる位置に到達すると、 L字部 78bの上端が回動カム体 76の背面に当接する。これにより、回動カム体 76が、時計回り方向に回転するのが抑制される。そのため、これ以上、操作レバー 32を上方へ移動させることができなくなる。この状態が、載置台 30が最も下降した状態となる。

[0061] 図 12の状態から、操作レバー 32を矢示 B方向に旋回させると、回動カム体 76が D 字軸 82の中心点 Pを中心として反時計回り方向に回転し始め、 L字部 78bの上端が回動カム体 76の背面力も離れる。回動カム体 76の回転に伴い、連接カム体 78が押し上げられ、それに伴って移動体 80が押し上げられる。移動体 80が押し上げられると、載置台 30が上方に移動し、図 11の状態となる。さらに、操作レバー 32を矢示 B方向に旋回させ続けると、図 10に示すように、 L字部 78bの下端が回動カム体 76の背面に当接するまで回動カム体 76が、中心点 Pを中心として反時計回り方向に回転する。それに伴い、載置台 30が受け止め部 34に当接するまで上昇する。

[0062] 次に、エスプレッソコーヒーおよびスチームの抽出経路について説明する。

[0063] 図 13は、エスプレッソマシン 10の抽出経路を説明するための図である。なお、図 1 3において、紙面右側を一端側、紙面左側を他端側とそれぞれ規定する。

[0064] 図 13に示すように、給水用タンク 42の内部には、給水用タンク 42に給水された水を浄水するためのフィルター 120が配置されている。フィルター 120は、略円柱形状を有しており、その内部には、不純物を除去するための活性炭と、水の硬度を調整するためのイオン交換樹脂が備えられている。活性炭として、例えば、ヤシ穀系のものや石炭系のものが挙げられる。また、イオン交換榭脂として、例えば、カチオン交換榭脂ゃァ-オン交換榭脂等が挙げられる。フィルター 120の上方には、浄水された水が送り出される放出口 120aが設けられている。また、給水用タンク 42の上部には、入口 121aと出口 121bを有する接続管 121が設けられている。

[0065] コーヒー用ポンプ 104とスチーム用ポンプ 106は、共にフィルター側管 120bおよび三方管 122を介してフィルター 120に接続されて!、る。フィルター側管 120bの一端はフィルター 120の放出口 120aに接続されており、その他端は接続管 121の入口 1 21aに接続されている。三方管 122は、分岐管 122aと、タンク側管 122bと、コーヒーポンプ側管 122cと、スチームポンプ側管 122dとを有している。分岐管 122aは、三方向に分岐しており、タンク口 122e、コーヒーポンプ口 122fおよびスチームポンプ口 122gの 3つの開口部を有している。タンク側管 122bの一端は、接続管 121の出口 121bに接続されており、その他端は、分岐管 122aのタンク口 122eに接続されている。コーヒーポンプ管 122cの一端は、分岐管 122aのコーヒーポンプ口 122fに接続されており、その他端は、コーヒー用ポンプ 104の吸込口 104aに接続されている。スチームポンプ管 122dの一端は、分岐管 122aのスチームポンプ口 122gに接続されており、その他端は、スチーム用ポンプ 106の吸込口 106aに接続されている。

[0066] コーヒー用ポンプ 104は、三方側管 124を介して三方弁 108に接続されている。三方側管 124の一端は、コーヒー用ポンプ 104の排出口 104bに接続されており、その他端は、三方弁 108の流入口 108aに接続されている。三方弁 108とコーヒー抽出用ヒーター 70は、コーヒーヒーター側管 126を介して接続されている。コーヒー抽出用ヒ一ター 70は、その右側面の略中央に流入口 70pを有している。コーヒーヒーター側管 126の一端は、コーヒー用ポンプ 104の排出口 104bに接続されており、その他端は、流入口 70pに接続されている。また、コーヒー抽出用ヒーター 70の内部には、前後方向に蛇行しながら左右方向に向力つて延びるコーヒー抽出用ヒーター管 128が設けられている。コーヒー抽出用ヒーター管 128の一端 128aは、流入口 70pと連通している。また、コーヒー抽出用ヒーター管 128の他端 128bは、前頭部 74の裏側で、かつ曲突部 74jの後方側に設けられる不図示の排出孔に連通している。この不図示の排出孔には、受け止め部 34の小突部 34d (図 7および図 8を参照）が嵌めこまれている。小突部 34dには、貫通孔 34eが設けられているため、コーヒー抽出用ヒータ一管 128の他端 128bは貫通孔 34eと連通していることになる。

[0067] スチーム用ポンプ 106とスチーム抽出用ヒーター 73は、スチームヒーター側管 130 を介して接続されている。スチーム抽出用ヒーター 73は、その右側面の略中央に流入口 73pを有すると共に、その左側面の略中央に排出口 73qを有している。スチームヒーター側管 130の一端は、スチーム用ポンプ 106の排出口 106bに接続されており、その他端は、流入口 73pに接続されている。また、スチーム抽出用ヒーター 73の内部には、前後方向に蛇行しながら左右方向に向力つて延びるスチーム抽出用ヒータ一管 132が設けられている。スチーム抽出用ヒーター管 132の一端 132aは、流入口 73pと連通しており、スチーム抽出用ヒーター管 132の他端 132bは、排出口 73qに連通している。また、スチーム抽出用ヒーター 73には、ノズル管 100が接続されたスチームノズル 36がスチーム側管 134を介して接続されて!、る。スチーム側管 134の一端は、排出口 73qに接続されており、その他端は、ノズル管 100に接続されている

[0068] 以上のような構成により、コーヒー用ポンプ 104が作動した場合、給水用タンク 42の水は、フィルター 120を通過して、フィルター側管 120bの内部に流入する。そして、フィルター側管 120bの内部に流入した水は、フィルター側管 120bおよび接続管 12 1を通過してタンク側管 122bに流入する。タンク側管 122bに流入した水は、分岐管 122aに向かって流れてゆき、分岐管 122aによって分岐され、コーヒーポンプ側管 1 22cの内部に流入する。コーヒーポンプ側管 122cに流入した水は、コーヒーポンプ側管 122cを通過して、吸込口 104aからコーヒー用ポンプ 104の内部に流入する。コ一ヒー用ポンプ 104の内部に流入した水は、コーヒー用ポンプ 104によって加圧され、排出口 104bから三方側管 124の内部に排出される。三方側管 124を通過した水は、流入口 108aから三方弁 108cの内部に流入する。ここで、コーヒー用ポンプ 104 によって加圧された水の圧力が所定の値より大きい場合、三方弁 108の内部に流入した水は、流出口 108bからコーヒーヒーター側管 126の内部に流入すると共に、流し口 108cから外部に排出される。一方、コーヒー用ポンプ 104によって加圧された水の圧力が所定の値より小さい場合、三方弁 108の内部に流入した水は、流出口 108 bからコーヒーヒーター側管 126の内部にのみ流入する。コーヒーヒーター側管 126を通過した水は、流入口 70pからコーヒー抽出用ヒーター 70の内部に設けられたコーヒ一抽出用ヒーター管 128の内部に流入する。コーヒー抽出用ヒーター管 128の内部に流入した水は、当該コーヒー抽出用ヒーター管 128を通過する際に加熱されて湯になる。加熱された湯は、コーヒー抽出用ヒーター管 128の他端 128bから下方に向力つて排出される。排出された湯は、受け止め部 34の貫通孔 34eを通過して、排出口 98fから外側に排出される。

スチーム用ポンプ 106が作動した場合、給水用タンク 42の水は、フィルター 120を通過して、フィルター側管 120bの内部に流入する。そして、フィルター側管 120bの内部に流入した水は、フィルター側管 120bおよび接続管 121を通過してタンク側管 122bに流入する。タンク側管 122bに流入した水は、分岐管 122aに向力つて流れてゆき、分岐管 122aによって分岐され、スチームポンプ側管 122dの内部に流入する。スチームポンプ側管 122dに流入した水は、スチームポンプ側管 122dを通過して、吸込口 106aからスチーム用ポンプ 106の内部に流入する。スチーム用ポンプ 106の内部に流入した水は、スチーム用ポンプ 106によって加圧され、排出口 106bからスチームヒーター側管 130の内部に流入する。スチームヒーター側管 130を通過した水は、流入口 73pからスチーム抽出用ヒーター 73の内部に設けられたスチーム抽出用ヒーター管 132の内部に流入する。スチーム抽出用ヒーター管 132の内部に流入した水は、当該スチーム抽出用ヒーター管 132を通過する際に高温で加熱されて蒸気になる。加熱された蒸気は、スチーム抽出用ヒーター管 132の他端 132bからスチ一ム側管 134およびノズル管 100を通過した後、スチームノズル 36から外側に排出される。

[0070] 次に、エスプレッソマシン 10によって、エスプレッソコーヒーおよびスチームを抽出するための動作を説明する。

[0071] 図 14は、給水用タンク 42をエスプレッソマシン 10の内部に配置する動作を説明するための側面図である。図 15は、スチーム温度計 16およびコーヒー温度計 18を拡大した図である。

[0072] まず、給水用タンク 42に給水を行う。図 14に示すように、給水用タンク 42の内部には、予めフィルター 120を配置し、フィルター側管 120bの他端を接続管 121の入口に接続しておく。次に、図 14に示すように、給水蓋開ボタン 140を下方に押圧し、給水蓋 54を開状態にする。給水蓋 54が閉まった状態では、給水蓋 54に設けられている爪部 54fの先端が、移動部 142の上方に係合している。移動部 142は、給水蓋開ボタン 140と一体的に形成されており、給水蓋開ボタン 140の下方への押圧に伴つて下方に移動する。そのため、給水蓋開ボタン 140を下方に向力つて押圧すると、移動部 142が下方に移動し、移動部 142と爪部 54fとの係合が外れる。また、給水蓋 5 4は不図示の押圧パネによって開方向に付勢されている。したがって、給水蓋開ボタン 140を押圧すると、給水蓋 54は、開方向（矢示 C方向）に移動する。

[0073] 次に、給水用タンク 42を後カバー 48における壁部 48dよりも後方の内部空間に配置する（矢示 D方向に向力つて配置させる。 ) ₀給水用タンク 42を上記内部空間に配置した状態で、接続部 121の出口 12 lbを壁部 48dの上部に設けられた穴部 144に嵌め込む。当該穴部 144には、タンク側管 122bの一端が導かれているため、出口 1 21bを穴部 144に嵌め込むと、接続部 121の出口 121bとタンク側管 122bが接続される。次に、不図示の押圧パネの付勢力に抗して給水蓋 54を閉方向（矢示 E方向）に移動させる。すると、爪部 54fの先端力移動部 142の上方に係合して、給水蓋 54 が閉まった状態が維持される。なお、給水用タンク 42が空の状態では、リードスィッチ 48gが ONの状態となっており、水位用ランプ 28が点灯している。給水用タンク 42への給水により、当該給水用タンク 42内の水位が所定のレベルを超えると、リードスイツチ 48gが OFFの状態となり、水位用ランプ 28の点灯が消える。

[0074] 次に、図 2に示すように、コーヒーポッド 37を載置台 30の上に載置し、操作レバー 3 2を押し下げて、載置台 30を上方に移動させる。操作レバー 32は、載置台 30が受け止め部 34と当接するまで押し下げる。載置台 30と受け止め部 34が当接すると、載置台 30と受け止め部 34によってコーヒーポッド 37が圧縮される。

[0075] 次に、コーヒー用ヒーターボタン 24を押す。すると、コーヒー抽出用ヒーター 70への通電が開始し、コーヒー抽出用ヒーター 70の温度が上昇する。コーヒー抽出用ヒータ一 70の温度は、 90°C以上 100°C以下の範囲内で保たれる。制御パネル 56における制御部 60が、感知部 70aおよび調整部 70bを制御することによって、コーヒー抽出用ヒーター 70の温度調節がなされる。コーヒー抽出用ヒーター 70の温度は、コーヒー温度計 18に表示される。図 15に示すコーヒー温度計 18の指示部 148が、コーヒーカツプの絵が表記されている目盛りの範囲内を指している時、コーヒー抽出用ヒーター 70 の温度は適温となって、る。

[0076] コーヒー抽出用ヒーター 70の温度が適温となった状態で、コーヒー用ポンプボタン 26を押す。すると、コーヒー用ポンプ 104への通電が開始し、コーヒー用ポンプ 104 が作動する。コーヒー用ポンプ 104が作動すると、給水用タンク 42内の水がコーヒー用ポンプ 104によって加圧された後、コーヒー抽出用ヒーター 70の内部へ送り込まれる。その後、コーヒー抽出用ヒーター 70によって加熱された湯力コーヒーポッド 37を通過することでエスプレッソコーヒーが抽出される。

[0077] 具体的には、給水用タンク 42の水力フィルター 120によって、浄水および硬度の調整がなされた後、コーヒー用ポンプ 104の吸込口 104aからコーヒー用ポンプ 104 の内部に流入する。そして、コーヒー用ポンプ 104の内部に流入した水は、コーヒー用ポンプ 104によって加圧され、排出口 104bから排出される。排出口 104bから排出された水は、三方弁 108を通過してコーヒー抽出用ヒーター 70の内部に流入する。コーヒー抽出用ヒーター 70の内部に流入した水は、コーヒー抽出用ヒーター管 128 を通過する際に加熱されて湯になる。加熱された湯は、受け止め部 34を通過して、コ一ヒーポッド 37に流入する。コーヒーポッド 37に流入した湯力コーヒーポッド 37を通過する際にエスプレッソコ一ヒーが抽出される。抽出されたエスプレッソコ一ヒーは、載置台 30の排出口 98fから、カップ台 35に配置されたカップに注がれる。

[0078] ここで、コーヒー用ポンプ 104によって加圧された水の圧力が所定の値より大きい場合、制御部 60が三方弁 108の内部に流入した水を、流し口 108cから外部に排出するよう制御する。流し口 108cから排出された水は、流し管 108dによって流し孔 94f に導かれ、該流し孔 94から排出台 102の排出溝 102dに排出される。さらに、排出溝 102dに排出された水は、カップ皿 62の導入体 62aを通過して受け皿 60に貯水される。

[0079] カプチーノやカフエラテ等を造る場合、スチームによってミルクを泡立てる。この場合、まず、スチーム用ヒーターボタン 20を押す。すると、スチーム抽出用ヒーター 73 への通電が開始し、スチーム抽出用ヒーター 73の温度が上昇する。スチーム抽出用ヒーター 73の温度は、 140°C以上 150°C以下の範囲内で保たれる。制御部 60が、感知部 73aおよび調整部 73bを制御することによって、スチーム抽出用ヒーター 73の温度調節がなされる。スチーム抽出用ヒーター 73の温度は、スチーム温度計 16に表示される。図 15に示すスチーム温度計 16の指示部 149が、スチームの絵が表記されている目盛りの範囲内を指している時、スチーム抽出用ヒーター 73の温度は適温となっている。

[0080] スチーム抽出用ヒーター 73の温度が適温となった状態で、スチーム用ポンプボタン 22を押す。すると、スチーム用ポンプ 106への通電が開始し、スチーム用ポンプ 106 が作動する。スチーム用ポンプ 106が作動すると、給水用タンク 42内の水がスチーム用ポンプ 106によって加圧された後、スチーム抽出用ヒーター 73の内部へ送り込まれる。その後、スチーム抽出用ヒーター 73によって生成された蒸気力スチームノズル 36から排出される。

[0081] 具体的には、給水用タンク 42の水力フィルター 120によって、浄水および硬度の調整がなされた後、スチーム用ポンプ 106の吸込口 106aからスチーム用ポンプ 106 の内部に流入する。そして、スチーム用ポンプ 106の内部に流入した水は、スチーム用ポンプ 106によって加圧され、排出口 106b力も排出される。排出口 106bカも排出された水は、スチーム抽出用ヒーター 73の内部に流入する。スチーム抽出用ヒーター 73の内部に流入した水は、スチーム抽出用ヒーター管 132を通過する際に加熱されて蒸気になる。加熱された蒸気 (スチーム）は、スチーム抽出用ヒーター管 132の他端 132bからスチーム側管 134およびノズル管 100を通過した後、スチームノズル 3 6からミルクが入った容器に排出される。スチームによって泡立てたミルクをカップに注がれたエスプレッソコーヒーと混ぜ合わせるとカプチーノやカフェラテ等が出来あがる。

[0082] 以上のように構成されたエスプレッソマシン 10では、左シャフト 88および右シャフト 89は、共に真鍮力も成っているため、コーヒー抽出用ヒーター 70の熱を左シャフト 88 および右シャフト 89を介して載置台 30に効率良く伝えることが可能となる。したがつて、コーヒーポッド 37が載置される載置台 30を温かい状態に維持することができる。その結果、載置台 30に載置されるコーヒーポッド 37が温められた状態でエスプレッソコーヒーを抽出することができる。そのため、香ばしい香りのエスプレッソコーヒーが抽出できる。また、受け止め部 34および載置部 35も真鍮力も成っているため、よりコーヒーポッド 37が温められた状態でエスプレッソコーヒーを抽出することができる。その結果、いっそう香ばしい香りのエスプレッソコーヒーが抽出できる。

[0083] また、エスプレッソマシン 10では、載置台 30を上下に移動させるための操作レバー 32が右側方に設けられている。また、エスプレッソマシン 10の正面にスチーム用ヒーターボタン 20やスチーム温度計 16等の操作部や表示部が設けられて、る。このため、正面において表示部を確認しながらエスプレッソコーヒーの抽出作業を行うことが可能となる。その結果、エスプレッソコーヒーの抽出作業を行い易くなる。

[0084] また、エスプレッソマシン 10では、コーヒー用ポンプ 104およびスチーム用ポンプ 1 06をそれぞれ別個に設けているため、エスプレッソコーヒーを抽出するための湯およびスチーム用の蒸気のそれぞれの圧力および温度を調整しやすくなる。また、コーヒ一用ポンプ 104およびスチーム用ポンプ 106がー台のエスプレッソマシン 10の中に配置されているため、スペースを有効活用でき、エスプレッソマシン 10を小型化することが可能となる。

[0085] また、エスプレッソマシン 10では、コーヒー抽出用ヒーター 70に接続されるコーヒーヒーター側管 126とコーヒー用ポンプ 104に接続される三方側管 124の間には、三方弁 108が設けられている。このため、コーヒー用ポンプ 104によって過度の圧力がかけられ、コーヒーヒーター側管 126および三方側管 124等の内部に過度の圧力がか力つた場合、三方弁 108の流し口 108cから水や空気を排出することができる。したがつて、コーヒーヒーター側管 126および三方側管 124等の内部の圧力を下げることが可能となり、その結果、コーヒーヒーター側管 126および三方側管 124等が破裂することを防止できる。

[0086] また、エスプレッソマシン 10では、三方弁 108によって、外側に排出された水を貯めるための受け皿 60が備えられている。そのため、三方弁によって外側に排出された水を一箇所に貯めておくことが可能となる。その結果、当該水がエスプレッソマシン 10から漏水するのを防止できる。また、受け皿 60には水の水位を表すための仕切り板 60eが設けられているため、受け皿 60に貯まった湯を捨てる時期を知ることができる。

[0087] また、エスプレッソマシン 10の給水用タンク 42には、当該給水用タンク 42に貯水された水の水位をリードスィッチ 48gに知らせるためのマグネットフロート 42cが設けられている。そのため、給水用タンク 42に給水する時期を知ることができる。

[0088] また、エスプレッソマシン 10の給水用タンク 42には、活性炭と、イオン交換榭脂とからなるフィルター 120が備えられている。このため、給水用タンク 42に給水された水に存在する微量有害物質を除去し、浄水することが可能となると共に、水の硬度を調整することが可能となる。その結果、抽出されるエスプレッソコーヒーの味が上質のものとなる。

[0089] 以上、本発明の一実施の形態について説明した力本発明は上述の形態に限定されることなぐ種々変形した形態にて実施可能である。

[0090] 上述の実施の形態では、操作レバー 32は、エスプレッソマシン 10の右側方に設けられている力右側方に限定されるものではなぐ例えば、左側方等の他の位置に設けるようにしても良い。

[0091] また、上述の実施の形態では、抽出装置 40は、操作レバー 32を押し上げると、載置台 30が下方に移動する構成とされているが、この構成に限定されることなぐ操作レバー 32を押し下げると、載置台 30が下方に移動する構成としても良い。

[0092] また、上述の実施の形態では、給水タンク 42の水位を認識する手段としてマグネットフロート 42cとリードスィッチ 48dが設けられてヽるが、水位を認識する手段をこれらのものに限定することなぐ例えば、カメラやセンサ等を用いた他の手段を採用しても良い。

[0093] また、上述の実施の形態では、受け皿 60の水の水位を認識するための手段として仕切り板 60eが設けられている力水位を認識するための手段を仕切り板 60eに限定することなぐ例えば、マグネットフロートやセンサ等を用いて、水位を電気的に認識するような手段を採用しても良い。

産業上の利用可能性

[0094] 本発明のエスプレッソマシンは、家庭用のエスプレッソマシンを製造する産業において利用することができる。

Claims

請求の範囲

[1] コーヒー粉末を圧縮封入したコ一ヒーポッドに湯を接触させてエスプレッソコ一ヒー

上記コーヒーポッドを圧縮するための圧縮手段と、

上記コーヒーポッドに供給される湯を沸かすためのコーヒー抽出用ヒーターと、ミルクを泡立てるための蒸気を加熱して生成するスチーム抽出用ヒーターと、を有し、

上記圧縮手段は、

上記コーヒーポッドが載置され、当該コーヒーポッドと共に上下に移動する載置台と上記コーヒー抽出用ヒーターと上記載置台とを連結する金属製の連結部と、上記コーヒー抽出用ヒーターに隣接するように配置され、上記載置台が上昇した際に、上記載置台との間で上記コーヒーポッドを圧縮する受け止め部と、

を備えることを特徴とするエスプレッソマシン。

[2] 前記載置台を上下に移動させるための操作レバーが側方に設けられていることを特徴とする請求項 1記載のエスプレッソマシン。

[3] さらに、前記コーヒー抽出用ヒーターおよび前記スチーム抽出用ヒーターのそれぞれに、貯水された給水用タンクからの水を送り込むためのコーヒー用ポンプおよびスチーム用ポンプをそれぞれ備えることを特徴とする請求項 1または 2記載のエスプレツソマシン。

[4] 前記コーヒー抽出用ヒーターと前記コーヒー用ポンプは、管によって接続されており、当該管には上記管内の圧力が上昇した際に、当該管内の水もしくは空気を外方に振り分けるための三方弁が設けられて、ることを特徴とする請求項 1から 3の、ずれ力 1項記載のエスプレッソマシン。

[5] さらに、前記管内から外方に振り分けられた水を貯めるための受け皿を備えており、当該受け皿には貯水された水の水位を表すためのゲージが設けられていることを特徴とする請求項 4記載のエスプレッソマシン。

[6] 前記給水用タンクには、当該給水用タンクに貯水された水の水位を知らせるための水位認識手段が設けられて、ることを特徴とする請求項 3から 5の、ずれか 1項記載のエスプレッソマシン。

前記給水用タンクには、活性炭と、イオン交換樹脂とからなるフィルターが備えられていることを特徴とする請求項 3から 6のいずれか 1項記載のエスプレッソマシン。