WO2008047662A1

WO2008047662A1 - Climatiseur avec unité de nettoyage de filtre

Info

Publication number: WO2008047662A1
Application number: PCT/JP2007/069819
Authority: WO
Inventors: Atsushi Matsubara
Original assignee: Daikin Industries, Ltd.
Priority date: 2006-10-19
Filing date: 2007-10-11
Publication date: 2008-04-24
Also published as: KR20090042315A; JP2008101846A; CN101517331A; JP4251209B2; CN101517331B; KR101044509B1; EP2085712A4; EP2085712A1

Description

明細書

フィルタ掃除ユニット付空気調和機

技術分野

[0001] この出願の発明は、フィルタが移動するフィルタ掃除ユニット付空気調和機の構成に関するものである。

背景技術

[0002] 一般にプレフィルタと呼ばれている空気調和機用室内機のフィルタは、ゴミゃホコリ等が詰まりやすぐ本来頻繁な手入れが必要である。しかし、フィルタを室内機本体力も外して取り出し、メッシュ部のゴミを掃除機で吸引するなど、フィルタの掃除は結構めんどうであり、実際には中々行われないのが実情である。

[0003] そのために、運転時間等を積算してフィルタ掃除時期の到来を判定し、掃除が必要な時期になると、ユーザーに対してフィルタの掃除を促すメンテナンス指示（例えば LEDの点灯など）を出すことも行われて!/、た。

[0004] しかし、そのようなメンテナンス指示を出しても、実際には中々掃除が行われないケースも多ぐフィルタが詰まったままで運転を継続すると、圧損が大きぐファンモータ負荷の増大による消費電力の増大を招く。また、空気の吸込み騒音も大きくなる。

[0005] そこで、最近では、当該室内機自体にフィルタの掃除ユニットを組み込み、運転の停止に対応して、又は運転休止期間中のリモコン操作等に対応して自動的にフィルタに付着したホコリ等を搔き取り、吸引ノズルおよび排気管を通して室外へ排出する力、、又は搔き取ったホコリをダストボックス内に収納するようにしたフィルタ掃除ュニットの付!/、た空気調和機が提供されるようになって!/、る。

[0006] このようなフィルタ掃除ユニットには、例えば上記フィルタのホコリを搔き取るとともに搔き取ったホコリを吸い取る搔取り吸引ノズル部がフィルタ面に沿って左右に移動するもの、またフィルタの下部にホコリ等搔き取り用のブラシを備えたダストボックスを取り付け、該ダストボックスをフィルタに沿って上下に移動させ、ブラシでホコリをダストボックス内に搔き落とすものなど種々のタイプのものが提供されている（前者のものは特許文献 1 (特開 2006— 112699号公報（明細書 1 6頁、図 1— 11) )により公知、後者のものは製品として公知）。

[0007] また、そのようなホコリ等搔取り吸引ノズルユニットやダストボックスユニットがフィルタ面に沿って移動するものとは異なり、例えばフィルタそのものを扁平で曲げ変形可能な可撓性の構造体とする一方、同フィルタをフィルタ駆動手段およびフィルタ支持手段によって空気調和機本体の前面から上面の熱交換器吸気面に沿って往復移動可能に支持し、上記フィルタの移動位置の途中に対応してホコリの搔き取りブラシを備えたダストボックスを設置することにより、ダストボックス等を移動させることなくフィルタのホコリ等を除去し収納することができるようにしたフィルタ掃除ユニットも提案されて

V、る（公知文献として特許文献 2 (特開 2001— 99479号公報（明細書 1—4頁、図 1 2) )参照)。

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0008] この出願の発明者は、この出願の前に、そのようにフィルタを移動可能とする場合において、さらに同フィルタを熱交換器の前面側から上面側にいたる吸気面の全体に沿って往復移動自在に支持するとともに、その下端側から略全体をコンベア状に巻き込み、また一枚状態に巻き戻すフィルタ巻込み巻戻し機構を設け、同フィルタ巻込み巻戻し機構の巻き込み位置に対応してゴミ、ホコリ等の搔き落としブラシを備えたダストボックスを設置することにより、ブラシおよびダストボックスを移動させることなくフィルタを巻き込み移動させて自動的にフィルタのホコリ等を除去し収納することができるようにしたものをも提案している（非公知の先行技術資料として特許文献 3 (特願 2 006— 25942号（明細書 1—6頁、図 1— 7) )参照）。

[0009] ところで、以上のようなフィルタを駆動するタイプの自動清掃機能を持つ空気調和機の場合、フィルタ駆動手段に対するフィルタの取り付け時 (一旦取り外した後の最初の装着時）に、取り付けの容易性 (フィルタと駆動手段との相互の係合部のラフさ加減)や駆動手段の駆動機構の種類、構造による制約（駆動量の精度）などにより、フィルタを取り付けた状態で構造的に或る程度のマージン (寸法上の余裕）を持たす必要がある。このような場合、必然的にユーザーのフィルタ取り付け位置に所定量のズレ（設計されている構造上の到達予定位置からのズレ量）が生じる。そのため、フィノレタ検知手段（リミットスィッチなど）が通常の正常な到達位置に対応して設けられてレ、る場合、ユーザーの駆動手段に対するフィルタの取り付け具合によっては、上記フィルタ検知手段（リミットスィッチなど）がフィルタの取り付け状態を誤検知してしまうケースカ S生じる。

[0010] その結果、従来の構成では、フィルタ取り付け後には必ずフィルタの有無を検知するフィルタ検知制御ロジックを実行しなければならず、実際の掃除の開始までに余計な時間力 Sかかる問題があった。

[0011] この出願の発明は、このような問題を解決するためになされたもので、上記熱交換器の吸気面等に対応して設けられた所定のフィルタ移動系路を有するフィルタ掃除ユニット付空気調和機において、構造上の理由から上述したユーザーの取付け具合によって生じ得る取付位置のズレ量に対応して補正された位置にフィルタ検知部を設けることによって、上記従来の問題を解決したフィルタ掃除ユニット付空気調和機を提供することを目的とするものである。

課題を解決するための手段

[0012] この出願の発明は、上記の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。

[0013] この発明のフィルタ掃除ユニット付空気調和機は、

空気吸込口および空気吹出口を有する本体ケーシングと、

この本体ケーシング内の上記空気吸込ロカ空気吹出口に到る空気通路の途中に配設された熱交換器と、

この熱交換器の一次側空気吸込面に対応して配置されるべきフィルタと、上記フィルタが取り付けられて、上記フィルタを上記熱交換器の空気吸込面に沿つたフィルタ移動系路を通して移動させるフィルタ駆動部と、

上記フィルタ移動系路の終端側の所定位置に設けられたフィルタ検知部と、上記フィルタ移動系路の途中において上記フィルタのフィルタ面の掃除を行うフィルタ掃除ユニットと、

上記熱交換器の二次側に配設されたファンとを備え、

上記フィルタ検知部は、上記フィルタ駆動部に対する上記フィルタの取付け具合によって生じ得る取付位置のズレ量に対応して、上記フィルタ移動系路の終端からこのフィルタ移動系路の内部へ向力、つて当該ズレ量分だけ補正された位置に設けられていることを特 ί毁としている。

[0014] この発明のフィルタ掃除ユニット付空気調和機では、フィルタが予め設定された適正な位置に装着されて!/、るか否かを検知するフィルタ検知部は、上記フィルタ駆動部に対する上記フィルタの取付け具合によって生じ得る取付位置のズレ量に対応して、上記フィルタ移動系路の終端からこのフィルタ移動系路の内部へ向かって当該ズレ量分だけ補正された位置に設けられている。つまり、取り付け易さの実現等の構造上の理由から、ユーザーの取付具合に対応して生じるズレ量分に対応した寸法だけズレ量を解消する方向にズラせた位置にフィルタ検知部を設置するようにしている。これにより、上記ユーザーのフィルタの取付具合によって生じるズレ量が相殺されて、フィルタの取り付け時にフィルタを確実に検知できるようになる。

[0015] したがって、従来のようなユーザーのフィルタ取り付け具合如何によるフィルタ装着状態の誤検知がなくなり、フィルタの装着後のフィルタ検知ロジックを簡略化することができる。

[0016] また、そのようにフィルタ検知ロジックが簡略化できることにより、掃除開始までの時間が短縮されることになる。

[0017] 一実施形態のフィルタ掃除ユニット付空気調和機は、フィルタ駆動部によるフィルタの移動時における移動状態も、上記フィルタ検知部によって検知するように構成されていることを特 ί毁としている。

[0018] このような構成によると、フィルタ検知部によってフィルタの移動状態をも正確に検失口でさるようになる。

[0019] 一実施形態のフィルタ掃除ユニット付空気調和機は、フィルタ駆動部によるフィルタの移動時において、フィルタ検知部が設置されている位置までは当該フィルタ検知部によるフィルタ検知信号の有無でフィルタの移動可否判定を行う一方、同フィルタ検知部の設置位置でのフィルタ検知以降は、フィルタ駆動部の駆動量によってプレフィルタの移動可否判定を行うように構成されていることを特徴としている。

[0020] このような構成によると、上述のように、ユーザーのフィルタ取り付け具合によるフィルタ装着状態の誤検知がなくなり、フィルタ取り付け後の検知ロジックを簡略化することができ、掃除開始までの時間が短縮できる。また、フィルタ検知部による検知位置までのフィルタ検知とそれ以降の移動時のフィルタ検知とを 2つの異なる手段で行って V、ることから、フィルタ検知部の故障およびフィルタ移動障害を含めたフィルタの異常を正確かつ確実に検知することが可能となる。

[0021] 一実施形態のフィルタ掃除ユニット付空気調和機は、フィルタ掃除ユニットによるフィルタの掃除動作開始時のフィルタ装着状態のチェックにおいて、フィルタを取り付けた後に、上記フィルタ検知部によるフィルタ検知信号が有るときは、上記フィルタ検知部の異常検知と原点補正制御のみを行う一方、フィルタ検知部によるフィルタの取り付け検知信号が無いときには、上記フィルタ検知部の異常検知と原点補正制御に加えてフィルタ装着の有無をも検知するように構成されて!/、ることを特徴として!/、る。

[0022] このような構成によると、フィルタ検知部 LSによるプレフィルタ 5の取り付け信号が無いときにも、上記フィルタ検知部 LSの異常検知と原点補正制御に加えてフィルタ装着の有無をも検知することができるようになる。

発明の効果

[0023] 以上のように、この出願の発明によると、従来のようなユーザーのフィルタ取り付け具合の相違によるフィルタ装着状態の誤検知がなくなり、フィルタ取り付け後のフィノレタ検知ロジックが簡略化される。また、検知ロジックが簡略化できるために、必然的にフィルタの掃除開始までの時間を短縮することができる。

図面の簡単な説明

[0024] [図 1]この出願の発明の最良の実施の形態に係るフィルタ掃除ユニット付空気調和機の全体的な構成を示す断面図である。

[図 2]同空気調和機の全面カバー、上面側空気吸込グリル等の外装部を取り外した状態の斜視図である。

[図 3]同空気調和機のプレフィルタおよびプレフィルタ巻込み巻戻し機構相互の関係を示す要部の拡大斜視図である。

[図 4]同空気調和機のプレフィルタおよびプレフィルタ支持部材、フィルタ押え、シールプレート、プレフィルタ巻込み巻戻し機構、ゴミ等搔き落しブラシ、ダストボックス相互の関係と構造を示すプレフィルタ揷入又は取り出し状態の拡大断面図である。

[図 5]同空気調和機のプレフィルタおよびプレフィルタ支持部材、フィルタ押え、シールプレート、プレフィルタ巻込み巻戻し機構、ゴミ等搔き落しブラシ、ダストボックス相互の関係と構造を示すプレフィルタ展張状態の拡大断面図である。

[図 6]同空気調和機のプレフィルタおよびプレフィルタ支持部材、フィルタ押え、プレフィルタ巻込み巻戻し機構、ゴミ等搔き落しブラシ、ダストボックス相互の関係と構造を示すプレフィルタ巻込み状態の拡大断面図である。

[図 7]同空気調和機におけるプレフィルタ支持部材と熱交換器、シールプレートとの関係を示す側方力見た要部の拡大断面図である。

[図 8]同空気調和機のプレフィルタ支持部材およびプレフィルタ、プレフィルタ押えの相互の関係を示す要部の拡大断面図である。

[図 9]同空気調和機の制御回路の構成を示すブロック図である。

[図 10]同空気調和機のプレフィルタ駆動位置と「おそうじ運転」との関係を示す説明図である。

[図 11]同空気調和機のプレフィルタの通常位置と最大位置との関係を示す説明図である。

[図 12]同空気調和機のプレフィルタ検知システムの構成を示す説明図である。

[図 13]同空気調和機の原点補正制御動作に対応したタイムチャートである。

[図 14]同空気調和機の「おそうじ運転」制御における往路動作の内容を示すタイムチヤートでめる。

[図 15]同空気調和機の「おそうじ運転」制御における復路動作の内容を示すタイムチヤートでめる。

発明を実施するための最良の形態

[0025] 図 1〜図 15は、この出願の発明の最良の実施の形態に係るフィルタ掃除ユニット付空気調和機 Aの構成と作用、ならびにフィルタ掃除ユニットによるフィルタ掃除制御の内容を示している。

[0026] (1) 同空気調和機 Aの全体的な構成と作用

この空気調和機 Aは、上面側に空気吸込口 1を、下面側前部に空気吹出口 2を備えた本体ケーシング 3と、該本体ケーシング 3内に配設されたクロスフィン型の熱交換器 (蒸発器又は凝縮器) 4と、該熱交換器 4の一次側空気吸込面に対応して設けられたメッシュ構造のプレフィルタ 5と、該プレフィルタ 5を上記熱交換器 4の吸気面に沿つた上下方向および上下方向から前後水平方向に移動可能に支持するフィルタ支持部材 7と、上記プレフィルタ 5をコンベアベルト状に巻回駆動して、そのフィルタ面（メッシュ面）の掃除 (ブラッシングによるゴミ等の搔き落し）を行うフィルタ掃除ユニット 6と、上記熱交換器 4の二次側に配設されたクロスフロー型の多翼ファン 70とを備えて構成されている。

[0027] 上記本体ケーシング 3は、上記熱交換器 4、プレフィルタ 5、フィルタ支持部材 7、多翼ファン 70等を取付け又は支持して!/、る筐体部 3aと、上記空気吸込口 2をカバーしている空気吸込グリル 3bと、上記熱交換器 4の前面側空気吸込空間 laを開閉可能な状態でカバーしてレ、る前面カバー 3c等とからなつて!/、る。

[0028] また上記熱交換器 4は、いわゆるラムダ型の熱交換器として構成され、上下方向にくの字状に延びた前面側熱交部 4aと、該前面側熱交部 4aの上端部から後方側下方に斜めに折曲され、上記本体ケーシング 3の背面側上方に位置する背面側熱交部 4 bとからなっている。これにより、上記本体ケーシング 3の上面側空気吸込口 1部分から前面側空気吸込空間 la部分にかけて形成された広面積の空気吸込通路を介して十分な量の空気流が効率良く通過するようになっている。

[0029] 一方、符号 8aは、上記前面側熱交部 4aからのドレンを受け止める第 1のドレンパン、 8bは上記背面熱交換部 4bからのドレンを受け止める第 2のドレンパン、 9は上記多翼ファン 70の羽根車部 70aから吹き出される空気流を空気吹出口 2方向に案内するスクロール構造の空気吹出通路、 10は上記多翼ファン 70の羽根車部 70aから吹き出される空気流の逆流を防止するための舌部、 11は上記空気吹出口 2の上流部分に配設された垂直羽根および水平羽根等よりなる風向調節機構である。

[0030] 上記前面カバー 3cは、所定の可動ガイド機構を介して上記本体ケーシング 3の両側に支持されている。例えば図 1中に示すように、前面カバー 3cは、上記前面側熱交部 4aの前面に接近して該前面側熱交部 4aの前面部を目隠しする閉状態と、この閉状態から下方へ移動しつつその上端側を前方へ押し出した前傾状態の開状態との 2つの状態間で開閉可能とされている。この前面カバー 3cは、上記開状態において上記前面側熱交部 4aの前面を開口するように構成されて!/、る。

[0031] そして、上記前面カバー 3cの上述した開状態において、上記本体ケーシング 3の上面側空気吸込口 1および前面側空気吸込空間 laから吸い込まれた空気流は、上記熱交換器 4 (熱交部 4a, 4b)を通過する際に冷却ある!/、は加熱されて所望の温湿度の調和空気となり、上記多翼ファン 70の羽根車部 70a部分をその回転軸 70bに対して直交するように貫流した後、上記スクロール構造の空気吹出通路 9を通して上記空気吹出口 2から室内へ吹き出される。

[0032] この多翼ファン 70の羽根車部 70aは、その回転軸 70b方向に所定の間隔で平行に配設された複数枚の円形支持プレートの外周縁部に、同回転軸 70bと平行となるように多数枚の羽根を所定の翼角で配設して構成されている。

[0033] (2) ゴミ等捕集部としてのプレフィルタ 5の構成

上記プレフィルタ 5は、例えば図 3に示すように、円弧状に自由に曲げることができる可撓性の良好な合成樹脂製の偏平な格子状の枠体 (全体として上下方向に少し長い長方形状の枠体） 51の各偏平な枠部材 51a, 51a ' · ·間の方形の窓部に所定の網目径のメッシュ部材 52, 52…を張設したものとなっている。上記偏平な長方形状の枠体 51の内の左右両側の外枠 51A, 51A部分は、それらの間の格子状の枠部材 51 a, 51a ' · ·部分よりも幅が広く形成され、その裏面側には長手方向に一定の間隔で直交方向に突出する所定の長さの凸状体 (係合ピン） 53, 53 · · ·が設けられている。

[0034] そして、このプレフィルタ 5は、通常の状態では、図 4〜図 5のように、上記ラムダ型熱交換器 4の前面側から上面側にいたる吸気面の全体に沿って往復移動自在に支持されている。一方、フィルタ面を掃除する際には、図 5の状態から図 6のように、その下端 5b側からフィルタ面の略全体が後述するフィルタ掃除ユニット 6のフィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72内にコンベアベルト状に巻き込まれる。該巻き込み状態の途中において、後述するようにゴミ等搔落しブラシ 16によりブラッシングされてフィルタ面の全体が掃除されるようになって!/、る。

[0035] (3) プレフィルタ 5を上下方向および巻き込み方向に移動可能に支持するフィルタ支持部材 7の構成

すなわち、上記本体ケーシング 3側には、例えば図 8に詳細に示すようなプレフィルタ支持用のフィルタ支持部材 7が設けられている。このフィルタ支持部材 7は、上記プレフィルタ 5の左右両側に位置し、上記ラムダ型の熱交換器 4の上方面側背板位置力前面側下端位置までの全体の形状に沿う形状に成形された比較的剛性の高い断面鈎形の合成樹脂製の左右一対の枠板 71 , 71と、該左右一対の枠板 71 , 71間の上下方向に延びる側壁 71a, 71aの下部側部分の前面部分に対応して設けられた枠体構造のフィルタ押え 73と、上記枠板 71 , 71間の上下方向に延びる前面側部分から前後方向（水平方向）に延びる上面側部分へ変位するコーナ面部分の上下両空間面位置に設けられたフィルタガイド部材 74a, 74a, 75a, 75aとからなっている。上記フィルタガイド部材 74a, 74a、 75a, 75aは、それぞれ上記左右一対の枠板 71 , 71の側壁部 71a, 71a間に架設された各々 2本の平行な支持部材 74, 74、 75, 7 5の間にプレート面を直交させた状態で相互に平行に支持されている。これにより、フィルタガイド部材 74a, 74a、 75a, 75aは、それぞれその上下両端にアール面を有するプレート部の端面をフィルタ移動方向に延びるガイド面として上述のプレフィルタ 5 の中間部を撓まわせることなく支持して上下および前後方向にスムーズにガイドするようになつている。

[0036] これら各フィルタガイド部材 74a, 74a、 75a, 75aは、例えば図 8から明らかなように、ちょうど上記プレフィルタ 5の上下方向に延びる中間の枠部材 51a, 51aに対応して支持ガイドするようになっている。

[0037] 上記フィルタ押え 73は、上記熱交換器 4の前面側熱交部 4aに対応するフィルタ支持部材 7の前面部分に対応して開閉可能となっている。このフィルタ押え 73は、その枠板部の上端側枠板 73b部分を上記フィルタ支持部材 7の左右両側の枠板 71 , 71 の前面部上端にラッチ機構 76, 76を介して軸支することにより、その下端側が上下方向に回動可能となっている。

[0038] そして、その左右両側の枠板 73a, 73a部分は、上記フィルタ支持部材 7の左右両側の枠板 71 , 71の上記プレフィルタ 5のガイド溝を形成している前後枠壁部の内の前面側枠壁部（71 a)を兼ねている。これにより、枠板 73a, 73a部分は、以下に述べるフィルタ掃除ユニット 6の中心的な作動機構を構成している上記フィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72の歯付ベルト 72cとの間で上下方向に延びる第 1のフィルタガイド溝 (上下方向のフィルタ移動空間） 12aを形成している。

[0039] また、上記左右両側の枠板 73a, 73a間には、上述のフィルタ支持部材 7側のフィノレタガイド、才 75a, 75aiこ対応してプレフイノレタ 5の上下方向の枠才 51a, 51aを摺動可能に押さえる押え部材 73c, 73cが設けられている。

[0040] (4) プレフィルタ 5のフィルタ面をブラッシングするフィルタ掃除ユニット 6の構成他方、フィルタ掃除ユニット 6は、上記熱交換器 4の前面部（前面側熱交部 4aの前面部分）の両側に設けられた左右一対のフィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72と、同フィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72のプレフィルタ巻き込み開始位置付近に対応して（臨んで)設けられたローター構造のゴミ等搔落しブラシ 16と、ダストボックス 17とからなっている。フィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72は、上記プレフィルタ 5を例えば図 5のような本来の装着状態（展張状態)から、例えば図 6に示すような環状状態に巻き込み、また同図 6の状態から図 5に示す元の展張状態に巻き戻す。ゴミ等搔落しブラシ 16は、上記プレフィルタ 5のメッシュ部材 52, 52 · · ·部分に付着しているゴミゃホコリ等をブラッシングすることによって搔き落す。ダストボックス 17は、ゴミ等搔落しブラシ 16により搔き落されたゴミ等を収納する。

[0041] 上記ゴミ等搔落しブラシ 16およびダストボックス 17は、上記熱交換器 4の左右両端間に亘つて設けられている。

[0042] また左右一対のフィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72は、それぞれ下方側大径の駆動側第 1の歯付プーリ 72aと、該第 1の歯付プーリ 72aから上方側に所定の距離を置いて設けられた第 1の歯付プーリ 72aよりも小径の従動側第 2の歯付プーリ 72bと、これら第 1 ,第 2の歯付プーリ 72a, 72bの間に嚙合状態で掛け渡された歯付ベルト 72 cと力、らなっている。この歯付べノレト 72cには、例えば図 3に示すように、上記プレフィルタ 5の左右両側の外枠 51A, 51A裏面側の上述した凸状体（係合ピン） 53, 53 · · ·、 53, 53 · · ·が揷入係合される係合穴（長穴） 13, 13 · · ·が長手方向に対応する同等の間隔で設けられてレ、る。

[0043] この歯付ベルト 72cは、例えば図 8のパルスモータ Ml (M2)による上記第 1の歯付プーリ 72aの駆動により、正逆両方向に正確に回転駆動 (ステッピング駆動）される。例えばこの歯付ベルト 72cが正転 (右回転)方向に駆動された時には、上記プレフィルタ 5が上記第 1 ,第 2のガイド溝 12a, 12bを介してプレフィルタ 5の展張に必要な上記最終設定位置（上端側）まで適正に装着される。一方、歯付ベルト 72cが逆転 (左回転)方向に駆動された時には、上記プレフィルタ 5の略全体が図 5の展張状態から図 6の掃除状態のように歯付ベルト 72cの外周面上に巻き込まれる。この逆転駆動時には、上記第 1のガイド溝 12aの下端側に位置し、かつ上記第 1の歯付プーリ 72aのプーリ面に沿って、上記歯付ベルト 72cとの間に上記プレフィルタ 5の外枠 51A, 51 Aを通すのに必要なクリアランスを保った状態で所定の回転角幅に設けられている第 1のガイドプレート 14a、第 2のガイドプレート 14b、また、同プーリ面から上記第 2の歯付プーリ 72bのプーリ方向に歯付ベルト 72cに沿って背面側上下方向に長く設けられている第 3のガイドプレート 14c、上端側第 2の歯付プーリ 72b上にあって自重により同部分の巻き込まれたプレフィルタ曲面部を押さえる第 4のガイドプレート 15a (回転支軸 15c)等のガイド作用が利用される。

[0044] そして、該プレフィルタ 5の図 5の状態から図 6の状態への巻き込み時に、上記第 1 の歯付プーリ 72aの下方（上記第 1のガイドプレート 14aとそれよりも所定回転角後方の第 2のガイドプレート 14bとの間）に当接状態で設けられているゴミ等搔き落としブラシ 16により同プレフィルタ 5のメッシュ部材 52, 52 · · ·部分に付着しているゴミゃホコリ等を十分に搔き落す（図 6の状態)。このゴミ等搔き落としブラシ 16は、上述のダストボックス 17内に位置して同軸方向に設けられている。搔き落されたゴミ、ホコリ等は、確実に当該ダストボックス 17内に収納される。そして、このダストボックス 17は、上記本体ケーシング 3の筐体部 3aに対して着脱自在に取り付けられており、定期的に（又は所定の運転時間が経過する度に）取り外して中のゴミゃホコリを捨て、またブラシ部の洗浄を行うことができる。

[0045] 上記フィルタ押え 73の下端側のフィルタ支持部材 7に対する係合を解き、同下端側を、例えば図 4に示すように、所定角度手前前側に回動させると、上記プレフィルタ 5 の下端 5b側の歯付ベルト 72cに対する押え状態が解除される。プレフィルタ 5裏面側の凸状体 53, 53 · · ·を歯付ベルト 72cの係合穴 13, 13 · · ·から抜くことにより（図 4では凸状体 53, 53 · · ·を省略している）、上記プレフィルタ 5のフィルタ支持部材 7からの取り外し（矢印 a方向参照）が可能となる。

[0046] この場合、上記フィルタ押え 73は、ラッチ機構 76 , 76を介して上記フィルタ支持部材 7に軸支されていることから、図 4のような所望の角度での開放状態の維持が可能であり、上記プレフィルタ 5の取り外しはもちろん、それとは逆の揷入装着作業も容易である。

[0047] プレフィルタ 5の上記フィルタ支持部材 7内への装着は、次のようにして行われる。

例えば図 4中の矢印 bに示すようにプレフィルタ 5の上端 5a側を上記下方側第 1のガイド溝 12aから上端側第 2のガイド溝 12b方向に揷入する。この時、上述の第 4のガイドプレート 15aの終端側上部には、さらに円弧面状のフィルタガイド 15bが形成されていて、同揷入時のプレフィルタ 5を上方側にガイドする。この後、その中間部側から下端 5b側裏面（外枠 51A, 51A裏面）の凸状体 53, 53 · · ·部分を、例えば同図 3中に仮想線で示すように、上記第 1 ,第 2の歯付プーリ 72a, 72b (左右一対）間に架け渡されている歯付べノレト 72c (72c, 72c)前面側部分の各係合穴 13, 13 · ·内に各々揷入して係合させる。そして、同係合状態で上記フィルタ押え 73を元の状態に閉じる。このようにして装着が行われる。

[0048] そして、その後、上述の前面カバー 3cを本体ケーシング 3の前面側可動ガイド機構部分に係合させ、所望のフィルタ作動スィッチを入れる。すると、上記プレフィルタ 5 の下端 5b側が一旦所定寸法逆転して上記第 1の歯付プーリ 72a側第 1 ,第 2のガイドプレート 14a, 14bとの間に巻き込まれた後、その後正転して上端 5a側が上方に適正な寸法量繰り出され、最終的に適正な設定位置で停止する。この設定位置への到達は、後述する「おそうじ運転」を停止した場合と同様に、上記プレフィルタ移動系路終端側の所定の位置に設けたリミットスィッチよりなるフィルタ検知部 LSにより検出される。

[0049] そして、その結果、プレフィルタ 5は、図 5に示すような元の展張状態に装着される。

[0050] なお、上述の第 1 ,第 2の歯付プーリ 72a, 72b、歯付ベルト 72cよりなるフィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72は、例えば図 2に示すように、左右に 2分割された左右一対のフィルタ支持部材 7, 7、同左右一対のフィルタ支持部材 7, 7に対応した左右一対の各プレフィルタ 5, 5ごとに左右一対づっ設けられている。そして、それら左右各一対づつのフィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72、 72, 72の左右各一対の第 1の歯付プーリ 72a, 72a, 72a, 72a間には同第 1の歯付プーリ 72a, 72a, 72a, 72aと略同径のバックアップ用の弾性ロール 77, 77が相互に同軸状に連続する状態で設けられている。

[0051] また、本実施の形態では、例えば図 2、図 8に示すように、上記フィルタ支持部材 7 の枠板 71 , 71間の前後方向に延びる上端側所定幅部分の下部に同上端側から前面側コーナー部付近にかけて、上記ラムダ型熱交換器 4の折り曲げ部の断面 V字形の空気通路部 (谷間部） 4cの形状に合う断面 (側面) V字形の熱交部天面シール用のシールプレート 20を一体的に設けている。これにより、上記フィルタ支持部材 7の本体ケーシング 3への取り付けと同時に、同シーノレプレート 20 (シーノレ部 20a、支持枠部 20b、取付一体化部 20c)によって上記ラムダ型熱交換器 4の折り曲げ部の V字形の空気通路部 (谷間部） 4cのシールを行うように構成して!/、る。

[0052] (5) 制御回路部の構成

上記本体ケーシング 3の筐体 3a内には、例えば図 2に示すように、上述した熱交換器 4の側方に位置して電箱 18が設置されており、同電箱 18内には、マイコン制御ュニットを中心として、図 9に示すような各種の制御部が具備されている。

[0053] 同制御部は、大きく分けて、相互に接続された室内機制御部 80と室外機制御部 8 3と力もなる。室内機制御部 80には、さらに空調機構制御部 81と清掃機構制御部 82 1S また室外機制御部 83には加湿 ·換気制御部 84がそれぞれ付設されている。

[0054] 空調機構制御部 81は、前面パネル駆動部 81a、水平フラップ駆動部 82a、垂直フラップ駆動部 81c、ファン駆動部 81dよりなる。また、清掃機構制御部 82は、回転ブラシ駆動部 82a、フィルタ駆動部 82b、フィルタ検知部 82c、ダストボックス検知部 82dよりなっている。

[0055] 室内機制御部 80は、空調運転制御部 80a、清掃機構判定部 80b、清掃機構制御部 80c、清掃機構初期化処理部 80d、フィルタ清掃時期判定部 80e等を備えて構成されている。これにより、室内機制御部 80は、上記空調機構制御部 81および清掃機構制御部 82、さらには室外機制御部 83等の制御を行う。 [0056] この室内機制御部 80には、また本体側運転スィッチ 85や表示部 86、リモコン 87a の受光部 87b等が各々設けられている。

[0057] 上記清掃機構制御部 82のフィルタ検知部 82cは、例えば以下に述べるように、リミットスィッチよりなるフィルタ検知部 LSによって構成されている。これにより、上述したユーザーによるプレフィルタ 5の装着時の装着状態およびフィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72によるフィルタ巻き戻し時のフィルタ装着状態の適否が適切に検知判定されるようになっている。

[0058] (6) おそうじ運転制御

以上のような構成からなる本実施の形態の空気調和機 Aでは、例えば図 10の（a) に示すようなプレフィルタ 5の展張状態 (通常位置:上述した図 5の状態に対応)で、上記フィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72およびゴミ等搔落しブラシ 16の回転駆動が開始される。すると、図 10の（b)のようにプレフィルタ 5がフィルタ巻込み巻戻し機構 7 2, 72の歯付ベルト 72c, 72c上に巻き込まれて行って、プレフィルタ 5の掃除が開始される。なお、以下の「おそうじ運転制御」の説明では、このプレフィルタ 5の巻き込み方向への移動を往路移動と、その逆の巻き戻し方向への移動を復路移動と定義する

[0059] そして、最終的に図 10の（c)に示すように、プレフィルタ 5の全体（下端 5b側から上端 5a側までの全体）が巻き込まれた状態（プレフィルタ 5の往路方向への最大移動位置 P )でプレフィルタ 5の掃除が終了する。その後の図 10の（a)に示す展張方向への

4

移動は上記復路移動となる。

[0060] プレフィルタ移動系路 12a, 12b上の終端（上端)側の所定位置に上述したリミットスイッチよりなるフィルタ検知部 LSが設けられている。したがって、同フィルタ検知部 LS によってプレフィルタ 5の上端 5aが検知された時に、図 10の（c)の状態から図 10の（ a)の状態にプレフィルタ 5が本来の位置 (原点位置) Pに復帰したことが分かる。この

0

時、上記フィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72およびゴミ等搔落しブラシ 16の駆動を停止する。

[0061] (7) プレフィルタ 5をフィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72の歯付べノレト 72c, 72cに装着する時の問題点ところで、以上のようなフィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72を用いてプレフィルタ 5を駆動するようにした場合、フィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72の歯付ベルト 72c, 72c に対するフィルタの取り付け時 (一旦取り外した後の最初の装着時 · · ·図 3参照）に、フィルタ取り付け作業の容易性や駆動手段としての駆動精度の相違などにより、プレフィルタ 5を取り付けた状態で構造的に或る程度のマージン (寸法上の余裕）を持たす必要がある。例えば図 3に示すように、歯付ベルト 72c, 72c側の係合穴 13, 13 · · . 13, 13 · · ·の形状を長穴として、プレフィルタ 5の凸状体 53, 53 · · ·と歯付ベルト 7 2c, 72cとの係合を容易にした時のプレフィルタ 5側凸状体 53, 53 · · · 53, 53 · · · と歯付ベルト 72c, 72cの係合穴 13, 13 · · ·との係合部のラフさ加減が要求される場合がある。このような場合、必然的にユーザーのフィルタ取り付け位置にフィルタ移動系路方向に所定量のズレ（設計されている構造上の当接予定位置からのズレ量）が生じる。極端な場合、図 3において、最下端のベルト側係合穴 13, 13からきちんと係合するか、図示のように 1つ上の係合穴 13, 13から係合する力、、という相違が生ずる

[0062] そのため、フィルタ検知部（リミットスィッチ） LSが仮に従来のように図 11の（a)に示す通常の正常な到達位置 (構造当り位置) Pに対応して設けられている場合、

0

ザ一の取り付け具合によっては、上述のフィルタ検知部（リミットスィッチ） LSがプレフィルタ 5の取り付け状態を誤検知してしまうケースが生じる。

[0063] その結果、すでに述べたように従来のフィルタ駆動方式のフィルタ掃除ユニットの構成では、フィルタ取り付け後には必ずフィルタの有無を検知するフィルタ検知制御口ジックを実行し、その上でフィルタ掃除ユニットを駆動したフィルタの掃除制御を行わなければならず、その分だけ実際の掃除の開始までに余計な時間力 Sかかる問題があつた。

[0064] そこで、この実施の形態では、このような問題を解決するために、例えば図 11の（a) , (b)及び図 12に示されるように、構造上上述したユーザーの取付け具合によって生じ得るフィルタ取付位置のズレ量に対応して、上記第 1 ,第 2のガイド溝 12a, 12bによって示されるフィルタ移動系路の終端からこのフィルタ移動系路の内部（図 2のフィルタ取付位置）向力、つて当該ズレ量分だけ補正された位置に、フィルタ検知部 LS を設ける。つまり、フィルタの構造当り位置（通常の到達位置:原点位置) P力、ら上記

0 ズレ量分だけズレ解消方向に移動（オフセット）させた位置に、フィルタ検知部 LSを設ける。これによつて、上記ユーザーのプレフィルタ 5の取付具合によって生じるズレ量を相殺し、プレフィルタ 5の取り付け時にプレフィルタ 5を確実に検知できるようにしている。なお、図 2中、フィルタ位置補正量 aは、フィルタの構造当り位置からのオフセット量を示している。また、リミットスィッチ確認移動量 bは、通常位置からのリミットスィツチが確実に「装着→非装着」となる移動量を示している。フィルタ追加送り量 cは、復路移動時の最大移動量補正を示して!/、る。

[0065] したがって、同構成によると、従来のようなユーザーのプレフィルタ取り付け具合如何によるプレフィルタ装着状態の誤検知がなくなり、プレフィルタ取り付け後のフィノレタ検失口ロジックを簡略ィ匕すること力 Sできる。

[0066] そして、そのようにフィルタ検知ロジックが簡略化できるため、掃除開始までの時間が短縮される。

[0067] なお、このフィルタ装着時の位置ズレは、例えば図 13のタイムチャートに示すような原点補正制御によって制御上原点補正され、正しい通常位置 (原点位置) Pにセット

0 される。また、同原点補正動作によって、同時に上記フィルタ検知部 LSの故障も検知される。

[0068] すなわち、同制御では、プレフィルタ 5を、図 10の（a)に示す通常位置 (原点位置） Ρではなぐ実際の装着直後の位置 Ρ力も図 10の (b)に示す往路方向（最大位置 Ρ

0 1 4 方向）に向けてプレフィルタ 5の設置位置 (検知位置) Pを超えてプレフィルタ 5が完全に非装着と検知される距離 bだけ移動させて停止させる（同非装着停止位置 P )。

3

[0069] この時に、上記フィルタ検知部 LSが非装着検知動作 (検知信号無し）でなければ、フィルタ検知部 LSが故障力、、又はプレフィルタ 5の移動障害が想定されるため、フィルタ異常と判定する。

[0070] さらに、同プレフィルタ 5を反転して復路方向原点位置 Pまで移動させ、その間に

0

お!/、て上記フィルタ検知部 LSが「非装着」検知状態→「装着」状態の検知に変化したとき、さらに上述したフィルタオフセット距離 a分のノルス数を動作させて停止させる。このように、プレフィルタ 5の反転後に非装着確認移動量 b分復路移動させても「装着」状態でなければ、プレフィルタ 5の移動障害又はフィルタ検知部 LSの故障によるフィルタ異常であると判定する。

[0071] なお、図 13中の FT (時間）は、ステッピングモータ M (M )を確実に停止又は反転

1 2

させるための 2相励磁時間を示している。

[0072] なお、図 14は、上述のプレフィルタ 5の上端が通常位置 (原点位置) Pにある図 10

0

の（a)時から、図 10 (b)の最大移動位置 Pまで移動させる往路駆動時 (フィルタ掃除

4

時）のタイムチャート、図 15は、逆に上述のプレフィルタ 5を図 10 (b)の最大移動位置 P力図 10 (a)の原点復帰位置 Pまで戻す復路駆動時のタイムチャートである。図 1

4 0

4において距離 bだけ駆動してもプレフィルタ 5が「非装着」とならない場合、また、図 1 5中において距離 a + c + dだけ駆動してもフィルタ検知部 LSがプレフィルタ 5を検知しない場合は、それぞれプレフィルタ 5の異常が検知される。また、図 14、図 15の移動中に別途設けられているダストボックス 17の検知部 82dの検知手段が各々フィルタ非装着と検知した場合は、ダストボックス 17の異常が検知される。このように、異常検知が可能となっている。

[0073] 以上のように、本実施の形態の構成では、上記フィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72 による上記プレフィルタ 5の移動時における移動状態も上記フィルタ検知部 LSにより検知するように構成されて!/、る。

[0074] このような構成によると、フィルタ検知部 LSによってプレフィルタ 5自体の移動状態も正確に検知できるようになる。

[0075] さらに、同構成では、その場合において、上記フィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72によるプレフィルタ 5の移動時に、上記フィルタ検知部 LSの設置位置までは同フィルタ検知部 LSのフィルタ検知信号の有無でプレフィルタ 5の移動可否判断を行う一方、同フィルタ検知部 LSの設置位置でのフィルタ検知以降は上記フィルタ巻込み巻戻し機構 72, 72の駆動量（ステッピングモータ M (M )の駆動パルス数）で検知するよう

1 2

に構成されている。

[0076] このような構成によると、上述のように、ユーザーのフィルタ取り付け具合によるフィルタ装着の誤検知がなくなり、フィルタ取り付け後の検知ロジックを簡略化することができ、掃除開始までの時間が短縮できる。また、フィルタ検知部 LSによる検知位置までのフィルタ検知とそれ以降の移動時のフィルタ検知を 2つの異なる手段で行っていること力、ら、フィルタ検知部の故障およびフィルタ移動障害を含めたフィルタ 5の異常を正確かつ確実に検知することが可能となる。

[0077] また、以上のように、本実施の形態では、上記フィルタ掃除ユニット 6によるフィルタ掃除動作開始時のフィルタ装着チェック時にぉレ、て、上記プレフィルタ 5の取り付け後、上記フィルタ検知部 LSによるフィルタ検知信号が有るときは、上記フィルタ検知部 LSの異常検知と原点補正制御のみを行い、フィルタ検知部 LSによるフィルタ取り付け検知信号が無いときは、上記フィルタ検知部 LSの異常検知と原点補正制御に加えてフィルタ装着の有無をも検知するように構成することもできる。

[0078] このような構成によると、フィルタ検知部 LSによるプレフィルタ 5の取り付け信号が無いときにも、上記フィルタ検知部 LSの異常検知と原点補正制御に加えてフィルタ装着の有無をも検知することができるようになる。

Claims

請求の範囲

[1] 空気吸込口（1)および空気吹出口（2)を有する本体ケーシング（3)と、

この本体ケーシング（3)内の上記空気吸込口（1)から空気吹出口（2)に到る空気通路の途中に配設された熱交換器 (4)と、

この熱交換器 (4)の一次側空気吸込面に対応して配置されるべきフィルタ（5)と、上記フィルタ（5)が取り付けられて、上記フィルタ（5)を上記熱交換器 (4)の空気吸込面に沿ったフィルタ移動系路（12a, 12b)を通して移動させるフィルタ駆動部（72) と、

上記フィルタ移動系路（12a, 12b)の終端側の所定位置に設けられたフィルタ検知部（LS)と、

上記フィルタ移動系路（12a, 12b)の途中において上記フィルタ（5)のフィルタ面の掃除を行うフィルタ掃除ユニット（6)と、

上記熱交換器 (4)の二次側に配設されたファン（70)とを備え、

上記フィルタ検知部（LS)は、上記フィルタ駆動部（72)に対する上記フィルタ（5) の取付け具合によって生じ得る取付位置のズレ量に対応して、上記フィルタ移動系路（12a, 12b)の終端（P )力、らこのフィルタ移動系路の内部へ向かって当該ズレ量

0

分だけ補正された位置に設けられていることを特徴とするフィルタ掃除ユニット付空気調和機。

[2] 上記フィルタ駆動部（72)による上記フィルタ（5)の移動時における移動状態も、上記フィルタ検知部（LS)によって検知するように構成されていることを特徴とする請求項 1記載のフィルタ掃除ユニット付空気調和機。

[3] 上記フィルタ駆動部（72)による上記フィルタ（5)の移動時にお!/、て、上記フィルタ検知部（LS)が設置されている位置までは当該フィルタ検知部（LS)によるフィルタ検知信号の有無で上記フィルタ（5)の移動可否判定を行う一方、上記フィルタ検知部（ LS)の設置位置でのフィルタ検知以降は、上記フィルタ駆動部（72)の駆動量によつて上記フィルタ（5)の移動可否判定を行うように構成されていることを特徴とする請求項 1又は 2記載のフィルタ掃除ユニット付空気調和機。

[4] 上記フィルタ掃除ユニット（6)による上記フィルタ（5)の掃除動作開始時のフィルタ装着状態のチェックにおいて、上記フィルタ（5)を取り付けた後に、上記フィルタ検知部（LS)によるフィルタ検知信号が有るときは、上記フィルタ検知部（LS)の異常検知と原点補正制御のみを行う一方、上記フィルタ検知部（LS)による上記フィルタ（5)の取り付け検知信号が無いときには、上記フィルタ検知部（LS)の異常検知と原点補正制御に加えてフィルタ装着の有無をも検知するように構成されていることを特徴とする請求項 1 , 2又は 3記載のフィルタ掃除ユニット付空気調和機。