WO2008035804A1

WO2008035804A1 - Dispositif levier d'agencement pour siège d'automobile

Info

Publication number: WO2008035804A1
Application number: PCT/JP2007/068732
Authority: WO
Inventors: Masato Watanabe
Original assignee: Ts Tech Co., Ltd.
Priority date: 2006-09-19
Filing date: 2007-09-19
Publication date: 2008-03-27
Also published as: CN101516671B; JP2008074149A; JP4957990B2; US8205944B2; CN101516671A; US20120025581A1; US20110049954A1

Description

自動車用シートのアレンジレバー装置

技術分野

本発明は、リクライニング操作レバーとウォークイン操作レバーとを含む自動車用シートのアレンジレバー装置に関するものである。背景技術

自動車用シートにおいては、シートバックを角度調整し乃至は前，後倒しするようリクライニング口ックを開錠可能なリクライニング操作レバーと、シートバックを前傾するようリクライニング口ックを開錠すると共に、スライドレール機構のスライド口ックを開錠可能なウォークイン操作レバーとを備えるものが知られている。

通常、リクライニング操作レバ一はシートクッションのブラケットとシ一トバックのブラケッ卜の間に装備するリクライニング口ックの作動軸と同軸上に組み付けられている。一方、ウォークイン操作レバーは後部乗員による使用の便宜上からシートバックの上部に備え付けられている（日本特許出願公開番号：特開 2 005— 22 5 5 7)。

特開 2005— 2255 7に開示されている自動車用シートでは、それら操作レバーが別所に点在しているため、どのレバーでどのようなシートアレンジが行えるかの判別を行い難いという欠点がある。

上述したものの他に、リクライニング操作レバーをリクライニング口ックの作動軸と同軸上に組み付けると共に、ウォークイン操作レバーもリクライニング口ックの作動軸と同軸上に装着するものが提案されている（日本特許出願公開番号：特開 200 1— 1 2 1 994)。

特開 200 1— 1 2 1 994に開示されている自動車用シートでは、各操作レバーが共にリクライニング口ックの作動軸に備え付けられているため、片方の操作レバーを操作すると、他方の操作レバーが振れ動いてしまうという不具合がある。

発明の開示

本発明は、リクライニング操作レバーとウォークイン操作レバーを互いに近傍に配置することにより、必要な操作レバーを見つけ易くすると共に、片方の操作レバーによる動作を他方の操作レバーに簡単な機構で伝達させない、換言すれば、不使用側の操作レバーが使用側のレバー操作に伴つて振れ動かないで使い勝手のよい自動車用シートのアレンジレバー装置を提供することを目的とする。

また、本発明は、自動車用シートの各機構部が所期の目的通り円滑に作動することを可能にする自動車用シートのアレンジレバー装置を提供することを目的とする。

本発明に依れば、シートバックを角度調整し乃至は前，後倒しするようリクライニング口ックを開錠動可能なリクライニング操作レバーと、シートバックを前傾するようリクライニング口ックを開錠動すると共に、スライドレール機構のスライド口ックを開錠動可能なウォークイン操作レバーとを含む自動車用シー卜のァレンジレバー装置であって、シートクッションのブラケットとシートバックのブラケッ卜の間に装備するリクライニング口ックの作動軸に装着する引上げ操作用のリクライニング操作レバーに併設させて、引上げ操作用のウォークイン操作レバーをシートクッションのブラケッ卜の面内に支軸で装着し、片方の操作レバ一による動作を他方の操作レバーに伝達させない互いの空振りリンクを介装したリンク機構により、両操作レバーをリクライニング口ックの作動軸に連繋した、自動車用シー卜のアレンジレバー装置が得られる。

この自動車用シー卜のアレンジレバー装置においては、シートクッションのブラケットとシ一トバックのブラケッ卜の間に装備したリクライニング口ックの作動軸に組み付ける引上げ操作用のリクライニング操作レバーと併設して、引上げ操作用のウォークイン操作レバ一をシートクッションのブラケットの面内に支軸で装着するため、リクライニング操作レバーとウォークイン操作レバーをシートクッションのブラケットで近傍に配置することから、必要な操作レバーが見付け易くなる。

それと共に、片方の操作レバーによる動作を他方の操作レバーに伝達させない互いの空振りリンクを介装したリンク機構により、両操作レバーをリクライニングロックの作動軸に連繋することから、不使用側の操作レバーが使用側のレバー操作に伴って振れ動くのを簡単な機構で防げるため、不使用側の操作レバーが使用側のレバー操作を行うに邪魔するようなことがなくて使い勝手のよいものにでさる。 '

本発明の好ましい実施形態に係るアレンジレバー装置においては、支持ピンを突端寄り板面に設けた第 1の揺動アームを作動軸の同軸上に装着し、第 1の揺動アームと間隔を隔ててリンクブラケットを作動軸の同軸上に装着し、植立ピンを後端側に設けたウォークイン操作レバーを備え、更に、スライドレール機構のスライドロックとワイヤケーブルで連結し、誘導ピンを上端寄り板面に設けた第 2 の揺動アームをシートクッションのブラケッ卜の面内に支軸で装着し、上端側を第 1の揺動アームの支持ピンに嵌装し、ウォークイン操作レバーの植立ピンを下端寄り板面に設けた長穴で受け入れて第 1のリンクプレートを第 1の揺動アームとウォークイン操作レバーとの間に掛け渡すと共に、上端側をリンクブラケットに貫通ピンで連結し、下端側を第 2の揺動アームの誘導ピンに嵌装させて第 2のリンクプレートをリンクブラケットと第 2の揺動アームとの間に掛け渡し、リクライニング操作レバーの引上げ操作により、リクライニング口ックの作動軸を回動させてリクライニング口ックを開錠すると共に、第 1のリンクプレートを第 1 の揺動アームで下降させてウォークイン操作レバーの植立ピンを第 1のリンクプレートの長穴でずらし、且つ、第 2の揺動レバーをワイヤケーブルの非引張り方向前方に第 2のリンクプレートで揺動し、リクライニング操作レバーによる作動を第 1のリンクプレー卜の長穴で空振りさせてウォークイン操作レバーに伝達しないリンク機構が組み付けられている。

この自動車用シートのアレンジレバー装置においては、リクライニング操作レバーの引上げ操作により、リクライニング口ツクの作動軸を回動させてリクライニングロックを開錠すると共に、第 1のリンクプレートを第 1の揺動アームで下降させてウォークイン操作レバーの植立ピンを第 1のリンクプレ一卜の長穴でずらし、且つ、第 2の揺動レバーをワイヤケーブルの非引張り方向前方に第 2のリンクプレ一トで揺動し、リクライニング操作レバーによる作動を第 1のリンクプレートの長穴で空振りさせてウォークイン操作レバーに伝達しないリンク機構を組み付けため、ウォークイン側の操作レバーがリクライニング側のレバー操作に伴って振れ動くのを簡単な機構で防げる。

また、本発明の好ましい実施形態に係るアレンジレバー装置においては、上端側を第 1の揺動アームに支持ピンに嵌装し、第 2の揺動アームの誘導ピンを下端寄り板面に設けた長穴で受け入れて第 3のリンクプレ一トを第 1の揺動アームと第 2の揺動アームとの間に掛け渡し、ウォークイン操作レバーを引上げ操作すると、第 1のリンクプレートを下方に引張って第 1の揺動アームをシートバックの前傾分だけ揺動すると共に、第 2の揺動アームの誘導ピンを第 3のリンクプレ一卜の長穴で抉上げて第 2のリンクプレ一卜の不動のままに第 2の揺動アームをヮィャケープ'ルの引張り方向後方に揺動し、ウォークイン操作レバ一による作動を第 2のリンクプレ一トの長穴で空振りさせてリクライニング操作レバーに伝達しないリンク機構が組み付けられている。

この自動車用シー卜のアレンジレバー装置においては、ウォークイン操作レバ一を引上げ操作すると、第 1のリンクプレートを下方に引張って第 1の揺動ァ一ムをシートバックの前傾分だけ揺動すると共に、第 2の揺動アームの誘導ピンを第 3のリンクプレー卜の長穴で抉上げて第 2のリンクプレー卜の不動のままに第 2の揺動アームをワイヤケーブルの引張り方向後方に揺動し、ウォークイン操作レバーによる作動を第 3のリンクプレ一卜の長穴で空振りさせてリクライニング操作レバーに伝達しないリンク機構を組み付けるため、リクライニング側の操作レバーがウォークイン側のレバー操作に伴って振れ動くのを簡単な機構で防げる。更に、本発明の好ましい実施形態に係るアレンジレバー装置においては、突端縁より直角方向に折れ曲がる突片をリンクブラケットに設け、作動軸と同軸の中心を中心点とする円弧状の長穴を板面に設けたリンクブラケットの保持ブラケットをシ一トクッションのブラケッ卜の板面より立付け固定し、リンクブラケットの突片を保持ブラケットの長穴に挿置すると共に、リンクブラケットを装着する作動軸と同軸を保持ブラケットの板面に挿通し、捩りコイルパネをリンクブラケッ卜と保持ブラケッ卜との間に掛け渡し、引上げ操作後に復帰動可能なリクライニング操作レバーが備え付けられている。

この自動車用シー卜のアレンジレバー装置においては、リンクブラケッ卜の突片を保持ブラケットの長穴に揷置させてリンクブラケットを保持ブラケットで揺動ガイドするため、第 2のリンクプレートをリンクブラケットで、また、第 2の揺動アームを第 2のリンクプレートで安定よく円滑に作動するようにできる。それに加えて、捩りコイルパネをリンクブラケッ卜と保持ブラケッ卜との間に掛け渡し、引上げ操作後に復帰動可能なリクライニング操作レバーを備えるため、リクライニング操作レバーを簡単な機構で使い勝手のよいものとして備え付けられる。

また、本発明の好ましい実施形態に係るアレンジレバー装置においては、第 2 の揺動アームの誘導ピンを前後方向に移動案内する略への字状のガイド穴と、第 2アーム揺動用の支点ピンとをシートクッションのブラケッ卜の板面に設けると共に、シートクッションのブラケッ卜の支点ピンを受け入れる長穴を第 2の揺動アームの下端寄り板面に設け、誘導ピンをガイド穴の折曲り辺に、支点ピンを長穴の下縁側に各々初期設定し、誘導ピンをガイド穴の前乃至は後穴側に移動するに、長穴の上縁側と当接する支点ピンを支点に揺動可能な第 2の揺動アームが備え付けられている。

この自動車用シー卜のアレンジレバー装置においては、第 2の揺動アームの誘導ピンを前後方向に移動案内する略への字状のガイド穴をシートクッションのブラケットの板面に設けるため、第 2の揺動アームをシートクッションのブラケッ卜で安定よく作動でき、スライドロックをワイヤケーブルによる引張りで円滑に開錠するようにできる。

それに加えて、第 2アーム揺動用の支点ピンをシートクッションのブラケットの板面に設けると共に、シートクッションのブラケッ卜の支点ピンを受け入れる長穴を第 2の揺動アームの下端寄り板面に設け、誘導ピンをガイド穴の折曲り辺に、支点ピンを長穴の下縁側に各々初期設定し、誘導ピンをガイド穴の前乃至は後穴側に移動するに、長穴の上縁側と当接する支点ピンを支点に揺動可能な第 2 の揺動アームを備えるため、第 2の揺動アームを前後方向に確実に作動するようにできる。図面の簡単な説明

図 1は、本発明に係る自動車用シートのアレンジレバー装置を静止状態で示す側面図である。

図 2は、図 1のアレンジレバー装置を構成部毎に展開させて示す斜視図である。図 3は、図 1のアレンジレバー装置によるシートバックの前傾規制用として機能するシートバックのブラケッ卜の張出し片と誘導ピンとを示す抽出斜視図である。

図 4は、図 1のアレンジレバー装置を構成する第 1 , 第 2の揺動アームを取り付けたシートクッションのブラケットを示す側面図である。

図 5は、図 1のアレンジレバ一装置を構成する第 1のリンクプレ一トを示す側面図である。

図 6は、図 1のアレンジレバー装置を構成する第 2のリンクプレ一トを示す側面図である。

図 7は、図 1のアレンジレバー装置を構成する第 3のリンクプレ一トを示す側面図である。

図 8は、図 1のアレンジレバー装置を構成するリンクブラケットを示す側面図である。

図 9は、図 1のアレンジレバー装置をリクライニング操作レバーの引上げ操作状態で示す側面図である。

図 1 0は、図 9のリクライニング操作レバーの引上げ操作に伴うウォークイン操作レバーを含むシート全体の姿勢状態を示す側面図である。

図 1 1は、図 1のアレンジレバー装置をウォークイン操作レバ一の引上げ操作状態で示す側面図である。

図 1 2は、図 1 1のウォークイン操作レバーの引上げ操作に伴うリクライニング操作レバーを含むシート全体の姿勢状態を示す側面図である。好ましい実施形態の詳細な説明

以下、本発明に係る自動車用シー卜のアレンジレバー装置の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。尚、後述の説明中で用いられる、「前」「後」なる用語は車体の前後方向を基準として用いられている。

図示のアレンジレバー装置は、図 1で示すようにシートバックを角度調整し乃至は前，後倒しするようリクライニングロック（図示せず）を開錠動するリクライニング用操作レバー 1 と、シートバックを前傾するようリクライニング口ックを開錠動すると共に、スライドレール機構のスライドロック（図示せず）を開錠動するウォークイン操作レバー 2とをリクライニング操作レバー 1より下方に併設させて構成されている。両操作レバー 1 , 2は、車内前方に伸びて引上げ操作用として備え付けられている。

リクライニング操作レバー 1は、シ一トクッションのブラケット 3とシートバックのブラケット 4の相対間に装備するリクライニング口ックの作動軸 5と同軸上に装着されている。リクライニング操作レバ一 1は、図 2で示すように支軸 1 aを基部側に備え、支軸 1 aの先端側を作動軸 5の軸端面に刳り抜いた受け穴（図示せず）に圧入する嵌着部 1 bとして形成することから作動軸 5と端面間で接合固定されている。

ウォークイン操作レバー 2としては、略中腹の支点部を上方に湾出させてシートクッションのブラケット 3の面内に支軸 2 aで装着されている。後下端側には、後述する第 1のリンクプレート 1 2に設けられる長穴 1 2 bに揷置する植立ピン 2 bが設けられている。

そのゥォ一クイン操作レバー 2は、略中腹の支点部より斜め下方に延びる後部側がシートクッションのブラケット 3の下縁側より張り出すストッパ片 3 aに突き当たることにより回転角を規制可能に取り付けられている。また、後端縁より立ち上がるバネ掛け片 2 cとシートクッションのブラケット 3のフランジ部より立ち上がるパネ掛け片 3 cとの間に掛け止めるコイルスプリング 2 dにより復帰可能に取り付けられている。

シートクッションのブラケット 3 , シートバックのブラケット 4はリクライ二ングロックの作動軸 5を軸受けし、シートバックのブラケット 4は内バネ端をシ —トクッションのブラケット 3のバネ掛け片 6 aに掛け止め、外バネ端をシートバックのブラケット 4のバネ掛け片 6 bに掛け止める付勢用の渦巻きバネ 6によりリクライニング口ックの作動軸 5を中心に前倒れ可能に組み付けられている。シートバックのブラケット 4の前倒れは、バネ掛け片 6 bがシートクッションのブラケット 3の立上りフランジ部 3 bに当接することから回転規制される。シ一トバックのブラケット 4の前傾は、図 3で示すように立上りフランジ部 4 aより外方に突出する張出し片 4 bが後述する誘導ピン 1 1 aの外軸部と当接することにより角度規制される。リクライニングロックの作動軸 5は、左右両側に装備されるリクライニング口ックを連結する枢軸シャフトとして掛渡し配設されている。

シートクッションのブラケット 3をベースとし、片方の操作レバーによる動作を他方の操作レバーに伝達させない互いの空振りリンクを介装したリンク機構 (図 2参照）が組み付けられている。そのリンク機構は、作動軸 5の同軸上に装着する第 1の揺動アーム 1 0と、シートクッションのブラケット 3の面内に装着する第 2の揺動アーム 1 1を含み、第 1のリンクプレート 1 2 , 第 2のリンクプレート 1 3 , 第 3のリンクプレート 1 4 , リンクブラケット 1 5 , 保持ブラケット 1 6，捩りコイルバネ 1 7を備えて組み立てられている。

第 1の揺動アーム 1 0は、図 4で示すようにボス穴 1 0 aを基部側に開孔し、作動軸 5をボス穴 1 0 aに嵌着することにより作動軸 5の軸端側に取付け固定されている。その揺動アーム 1 0は、後部側を後方に延在させて作動軸 5を回転させるものとして備えられている。後突端側には、支軸ピン 1 0 bが植設されている。

第 2の揺動アーム 1 1 としては、二股状の外郭形状を有するものが備えられている。上方に伸びる片アーム部の上部側には両面より突出する誘導ピン 1 1 aが植設され、基部側には縦長穴 1 1 bが設けられている。片アーム部より側方に伸びる他アーム部には、スライドレール機構のスライドロックに亘るワイヤケープル 1 8 (図 1参照）を連結する二つの止め穴 1 1 cが設けられている。

第 2の揺動アーム 1 1に対し、シートクッションのブラケット 3には略への字状のガイド穴 3 dと支点ピン 3 eとが設けられている。ガイド穴 3 は、誘導ピン 1 1 aのブラケット側に突出する軸線部を挿置することから第 2の揺動アーム 1 1を前後方向に安定よく移動案内するよう略への字状に開口されている。支点ピン 3 eは、第 2の揺動アーム 1 1の縦長穴 1 1 bに挿置することにより第 2の揺動アーム 1 1を揺動可能に支持するものとして設けられている。

縦長穴 1 1 bは、第 2の揺動アーム 1 1を略への字状のガイド穴 3 dに沿って降下させることから、上穴縁を支点ピン 3 eに当接させて支点となるよう設けられている。この縦長穴 l i b , ガイド穴 3 dを設けずに支点ピン 3 eを支軸としても、誘導ピン 1 1 aを設けた上端側を第 2の揺動アーム 1 1を前後方向に振れ作動可能に取り付けられる。

第 1のリンクプレート 1 2は、図 5で示すように長い狭幅な直線状プレートとして形成されている。上端側には第 1の揺動アーム 1 0の支持ピン 1 1 bを嵌装する丸穴 1 2 aが設けられ、下端寄りにはウォークイン操作レバー 2の植立ピン 2 bを挿置する縦長穴 1 2 bが設けられている。これにより、第 1のリンクプレ一ト 1 2は第 1の揺動アーム 1 0とウォークイン操作レバ一 2との間に掛渡し装着されている。第 2のリンクプレート 1 3は、図 6で示すように第 1のリンクプレート 1 2より短い狭幅な直線状プレートとして形成されている。上端側には後述するようにリンクブラケット 1 5と貫通ピン 1 3 cで連結する丸穴 1 3 aが設けられ、下端側には第 2の揺動アーム 1 1の誘導ピン 1 1 aを嵌装する丸穴 1 3 bが設けられている。これにより、第 2のリンクプレート 1 3は第 2の揺動アーム 1 1 とリンクブラケット 1 5との間に掛渡し装着されている。

第 3のリンクプレ一ト 1 4は、図 7で示すように狭幅な円弧状プレートとして形成されている。片端側には第 1の揺動アーム 1 0の支持ピン 1 0 bを嵌装する丸穴 1 4 aが設けられ、他端側には第 2の揺動アーム 1 1の誘導ピン 1 1 aを挿置する湾曲状の横長穴 1 4 bが設けられている。これにより、第 3のリンクプレ —ト 1 4は、第 1の揺動アーム 1 0と第 2の揺動アーム 1 1との間に掛渡し装着されている。

リンクブラケット 1 5は、図 8で示すように第 1の揺動アーム 1 0よりも小さい相似形の外形を呈するもので、基部側にはリクライニング操作レバー 1の支軸 1 aより延びる嵌着部 1 bを挿通する抜き穴 1 5 aが設けられている。突端側には、第 2のリンクアーム 1 3と連結する貫通ピン 1 3 cを嵌装する通し穴 1 5 b が設けられている。これにより、リンクブラケット 1 5は作動軸 5の同軸上と第 2のリンクプレートの間に掛渡し装着されている。その他に、リンクブラケット 1 5には突端縁より直角方向に折れ曲がる突片 1 5 cと、上縁辺より突片 1 5 c の反対側に折れ曲がるパネ掛け片 1 5 dとが設けられている。

保持ブラケット 1 6 a (図 2参照）は、シートクッションのブラケット 3の板面に取付け固定される立上り脚部 1 6 aを有する略 L字状のプレート部材で形成されている。この保持ブラケット 1 6は、立上り脚部 1 6 aをシートクッションのブラケット 3の板面に取付け固定することからリンクブラケット 1 5を支持するものとして備えられている。

保持ブラケット 1 6の板面には、リクライニング操作レバ一 1の支軸 1 aより延びる嵌着部 1 bを揷通する抜き穴 1 6 bが設けられている。また、作動軸 5と同軸中心を中心点とする円弧状の長穴 1 6 cが板面に設けられている。その他、保持ブラケット 1 6の上縁辺にはバネ掛け用の切欠 1 6 dが設けられている。保持ブラケット 1 6に対し、リンクブラケット 1 5は突片 1 5 cを長穴 1 6 c に挿置することから、リクライニング操作レバ一 1の引上げ操作で安定よく旋回可能に取り付けられている。また、コイル部をリクライニング操作レバー 1の支軸 1 aより延びる嵌着部 1 bの軸線上に嵌装させてパネ端をリンクブラケッ卜 1 5のバネ掛け片 1 5 dと保持ブラケット 1 6の切欠 1 6 dに掛け止める捩りコィルバネ 1 7でリクライニング操作レバ一 1の操作後復帰動可能に付勢支持されている。

このように構成するアレンジレバー装置は、シートバックの着座姿勢状態（図

1参照）では第 2の揺動レバ一 1 1の誘導ピン 1 1 aがシートクッションのブラケット 3のガイド穴 3 dの中間曲り部位を中立点として位置する。この誘導ピン

1 1 aの中立点は、誘導ピン 1 1 aとシートクッションのブラケット 3の板面に植設したパネ掛けピン 3 f との間に掛け止められるコイルスプリング 1 1 dで保たれている（図 2参照）。これにより、第 2の揺動アーム 1 1はシートクッションのブラケット 3の支点ピン 3 eが縦長穴 1 1 bの穴下縁に当接するよう位置する。第 1のリンクアーム 1 2は、ウォークイン操作レバー 2の植立ピン 2 bが縦長穴 1 2 bの穴下縁に当接するよう位置する。第 3のリンクプレート 1 4は、第 2 の揺動アーム 1 1の誘導ピン 1 1 aが横長穴 1 4 bの前穴縁に当接するよう位置する。

シートバックの着座姿勢状態からリクライニング操作レバー 1を引上げ操作すると、図 9で示すように作動軸 5が回動すると共に、リクライニングロックが開錠し、シートバックのブラケット 4が渦巻きバネ 6のバネ力で回動することから、シートバックが前倒れし、バネ掛け片 6 bがシートクッションのブラケット 3の立上りフランジ部 3 bに当接することにより、シートバックの前倒れが規制される。

それに伴って、第 1の揺動アーム 1 0が旋回し、第 1のリンクプレート 1 2を第 1の揺動アーム 1 0で下降させてウォークイン操作レバー 2の植立ピン 2 bを第 1のリンクプレート 1 2の縦長穴 1 2 bでずらす。これにより、ウォークイン操作レバー 2にはリクライニング操作レバー 1による作動を第 1のリンクプレ一ト 1 0の縦長穴 1 2 bで空振りさせて伝達させない。

また、リンクブラケット 1 5が旋回し、第 2のリンクプレート 1 3が下降することにより、第 2の揺動アーム 1 1の誘導ピン 1 1 aが横長穴 1 4 bの前穴縁に当接しているところから、第 2の揺動レバー 1 1をワイヤケーブル 1 8の非引張り方向である前方に第 2のリンクプレート 1 3で揺動させる。これにより、スラィドレール機構のスライドロックが開錠されない。

以上総合すると、図 1 0に破線で示したシートバック Bの着座姿勢状態からリクライニング操作レバー 1を引上げ操作するときは、シートノくック Bがシ一トクッション Cに向けて前倒れするが、リクライニング操作レバー 1による作動をゥオークイン操作レバー 2に伝達させないため、ウォークイン操作レバー 2が動かず、また、スライドレール機構 Sのスライドロックが開錠されないため、スライドレール機構 Sが動かない。

シ一トバックの着座姿勢状態からウォークイン操作レバー 2を引上げ操作すると、図 1 1で示すように第 1のリンクプレート 1 2を下方に引張って第 1の揺動アーム 1 0を揺動させる。これにより、リクライニングロックが開錠し、シートバックのブラケット 4が渦巻きパネ 6のバネ力で回動することから、シ一トバックが前傾し、シートバックのブラケット 4の張出し片 4 bが誘導ピン 1 1 aの外軸部と当接する（図 3参照）ことにより、シートバックの前傾が規制される。シートバックが所定角だけ前傾すると共に、第 2の揺動アーム 1 1の誘導ピン

1 1 aを第 3のリンクプレート 1 4の横長穴 1 4 bで抉上げることから、第 2のリンクプレート 1 3の不動のままに第 2の揺動アーム 1 1をワイヤケーブル 1 8 の引張り方向である後方に揺動させる。これにより、スライドレール機構のスライドロックが開錠する。また、ウォークイン操作レバ一 2による作動を第 3のリンクプレ一ト 1 4の横長穴 1 4 bで空振りさせてリクライニング操作レバー 1に伝達させないようになる。

以上総合すると、図 1 2に破線で示したシートバック Bの着座姿勢状態からゥオークイン操作レバー 2を引上げ操作するときは、シートバック Bが前傾すると共に、スライドレール機構 Sのスライドロックが開錠するから、シートクッション Cを含むシート全体を前方に移動できる。また、ウォークイン操作レバー 2による作動をリクライニング操作レバー 1に伝達させないため、リクライニング操作レバー 1が動かない。

このように、シー卜クッションのブラケット 3とシートバックのブラケット 4 の相対間に装備するリクライニング口ックの作動軸 5に装着するリクライニング操作レバー 1と併設し、ウォークイン操作レバ一 2をシートクッションのブラケット 3の面内に装着し、リクライニング操作レバー 1 , ウォークイン操作レバ一 2をシートクッションのブラケット 3に配置することから、各レバー 1， 2が見付け易くなる。

それと共に、片方のレバーによる動作を他方のレバーに伝達させない互いの空振りリンク 1 2， 1 4を介装したリンク機構により、不使用のレバー側が使用側のレバー操作に伴って振れ動くのを簡単な機構で防げるため、不使用側の操作レバーが使用側のレバー操作を行うに邪魔するようなことがなくて使い勝手のよいものになる。

その他に、リンクブラケット 1 5を保持ブラケット 1 6で揺動ガイドするため、第 2のリンクプレート 1 3をリンクブラケット 1 5で、第 2の揺動アーム 1 1を第 2のリンクプレート 1 3で安定よく円滑に作動させられる。また、捩りコイルバネ 1 7をリンクブラケット 1 5と保持ブラケット 1 6との間に掛け渡すため、リクライニング操作レバー 1を引上げ操作後に復帰動可能で使い勝手のよいものとして備え付けられる。更にまた、第 2の揺動アーム 1 1の誘導ピン 1 1 aを前後方向に移動案内する略への字状のガイド穴 3 dをシートクッションのブラケット 3の板面に設けるため、第 2の揺動アーム 1 1をシートクッションのブラケット 3で安定よく作動でき、スライドレール機構のスライドロックをワイヤケーブル 1 8による引張りで円滑に開錠できる。

それに加えて、第 2アーム揺動用の支点ピン 3 eをシートクッションのブラケット 3の板面に設けると共に、支点ピン 3 eを受け入れる縦長穴 1 1 bを第 2の揺動アーム 1 1に設け、誘導ピン 1 1 aをガイド穴 3 dの折曲り辺に、支点ピン 3 eを縦長穴 1 1 bの下縁側に各々初期設定し、誘導ピン 1 1 aをガイド穴 3 d の前乃至は後穴側に移動するに、縦長穴 1 1 bの上縁側と当接する支点ピン 3 e を支点に揺動可能な第 2の揺動アーム 1 1を備えるため、第 2の揺動アーム 1 1 を前後方向に確実に作動できる。

本明細書中で用いた用語及び表現は、本発明の説明上便宜的に用いたに過ぎないものであって、本発明の内容を何ら限定するものではない。そのような用語及び表現を用いたからと言って、そのことに、記述した本発明の形態と均等なもの又はその一部を排除する意図はない。権利が請求されている本発明の範囲内で種種の変更を加えることが可能であると認められる。

Claims

請求の範囲

1 . シートバックを角度調整し乃至は前，後倒しするようリクライニングロックを開錠動可能なリクライニング操作レバーと、シートバックを前傾するようリクライニング口ックを開錠動すると共に、スライドレール機構のスライドロックを開錠動可能なウォークイン操作レバーとを含む自動車用シー卜のアレンジレバ一装置であって、

シートクッションのブラケットとシートバックのブラケッ卜の間に装備するリクライニング口ックの作動軸に装着する引上げ操作用のリクライニング操作レバ一と併設させて、引上げ操作用のウォークイン操作レバーをシートクッションのブラケットの面内に支軸で装着し、

片方の操作レバーによる動作を他方の操作レバーに伝達させない空振りリンクを介装したリンク機構により、両操作レバーをリクライニング口ックの作動軸に連繋してなることを特徴とする自動車用シートのアレンジレバー装置。

2 . 支持ピンを突端寄り板面に設けた第 1の揺動アームを作動軸の同軸上に装着し、第 1の揺動アームと間隔を隔ててリンクブラケットを作動軸の同軸上に装着し、植立ピンを後端側に設けたウォークイン操作レバーを備え、更に、スライドレール機構のスライドロックとワイヤケーブルで連結し、誘導ピンを上端寄り板面に設けた第 2の揺動アームをシートクッションのブラケットの面内に支軸で装着し、

上端側を第 1の揺動アームの支持ピンに嵌装し、ウォークイン操作レバーの植立ピンを下端寄り板面に設けた長穴で受け入れて第 1のリンクプレートを第 1の揺動アームとウォークイン操作レバーとの間に掛け渡すと共に、上端側をリンクブラケッ卜に貫通ピンで連結し、下端側を第 2の揺動アームの誘導ピンに嵌装させて第 2のリンクプレ一トをリンクブラケットと第 2の揺動アームとの間に掛け渡し、

リクライニング操作レバーの引上げ操作により、リクライニング口ックの作動軸を回動させてリクライニング口ックを開錠すると共に、第 1のリンクプレートを第 1の揺動アームで下降させてウォークイン操作レバ一の植立ピンを第 1のリンクプレートの長穴でずらし、且つ、第 2の揺動レバーをワイヤケーブルの非引張り方向前方に第 2のリンクプレー卜で揺動し、

リクライニング操作レバーによる作動を第 1のリンクプレ一卜の長穴で空振りさせてウォークイン操作レバーに伝達しないリンク機構を組み付けてなることを特徴とする請求項 1に記載の自動車用シートのァレンジレバー装置。

3 . 上端側を第 1の揺動アームに支持ピンに嵌装し、第 2の揺動アームの誘導ピンを下端寄り板面に設けた長穴で受け入れて第 3のリンクプレ一トを第 1の揺動アームと第 2の揺動アームとの間に掛け渡し、

ウォークイン操作レバーを引上げ操作すると、第 1のリンクプレ一トを下方に引張って第 1の揺動アームをシートバックの前傾分だけ揺動すると共に、第 2の揺動アームの誘導ピンを第 3のリンクプレ一卜の長穴で抉上げて第 2のリンクプレー卜の不動のままに第 2の揺動アームをワイヤケーブルの引張り方向後方に揺動し、

ウォークイン操作レバーによる作動を第 2のリンクプレ一トの長穴で空振りさせてリクライニング操作レバーに伝達しないリンク機構を組み付けてなることを特徴とする請求項 2に記載の自動車用シー卜のアレンジレバー装置。

4 . 突端縁より直角方向に折れ曲がる突片をリンクブラケットに設け、作動軸と同軸中心を中心点とする円弧状の長穴を板面に設けたリンクブラケットの保持ブラケットをシ一トクッションのブラケッ卜の板面より立付け固定し、リンクブラケッ卜の突片を保持ブラケットの長穴に揷置すると共に、リンクブラケットを装着する作動軸と同軸を保持ブラケットの板面に揷通し、捩りコイルパネをリンクブラケッ卜と保持ブラケットとの間に掛け渡し、引上げ操作後に復帰動可能なリクライニング操作レバーを備えてなることを特徴とする請求項 2または 3に記載の自動車用シートのアレンジレバー装置。

5 . 第 2の揺動アームの誘導ピンを前後方向に移動案内する略への字状のガイド穴と、第 2アーム揺動用の支点ピンとをシー卜クッションのブラケッ卜の板面に設けると共に、シートクッションのブラケッ卜の支点ピンを受け入れる長穴を第 2の揺動アームの下端寄り板面に設け、

誘導ピンをガイド穴の折曲り辺に、支点ピンを長穴の下縁側に各々初期設定し、誘導ピンをガイド穴の前乃至は後穴側に移動するに、長穴の上縁側と当接する支点ピンを支点に揺動可能な第 2の揺動アームを備えてなることを特徴とする請求項 2〜4のいずれかに記載の自動車用シー卜のアレンジレバー装置。