明 細 書
線形状処理装置、線形状処理方法、情報記録媒体、ならびに、プロダラ ム 技術分野
[0001] 本発明は、線の形状の終端部分の特徴を検出し、当該特徴に基づきつつ線の形 状の類似を判断したりするのに好適な線形状処理装置、線形状処理方法、これらを コンピュータにて実現するプログラムを記録したコンピュータ読取可能な情報記録媒 体、ならびに、当該プログラムに関する。
背景技術
[0002] 従来から、タツチパネルやマウス等、所定の 2次元領域内の点の位置を 2つの座標 値 (典型的には、 X座標と y座標の値。)で指定する指示入力を受け付けて、この座標 値を処理する技術が提案されている。このような技術については、たとえば、以下の 文献に開示されている。
特許文献 1 :特開 2003— 114760号公報
[0003] [特許文献 1]には、マウスポインタの位置を移動させる際に、単位操作量あたりのポ インタの移動距離より小さい単位操作量あたりの移動距離でポインタを移動制御する ことによって、ポインタの精密な位置移動を行う技術が開示されている。一方で、この ようなタツチパネルやマウスを用いた座標値の入力によって、各種の曲線を画面に描 く技術も広く用いられている。
[0004] また、時間の経過にともなう株価や体重の変化などを、時間を横軸 (X座標)、その 時点での値を縦軸 (y座標)とするグラフで描くことも、広く行われている。このグラフ等 の線図では、線に含まれる点の位置が第 1座標値と第 2座標値 (本例では、それぞれ X座標値と y座標値に対応する。 )によって指定され、 y = x)のような陽関数の形式で 、第 1座標値 Xに対して第 2座標値 yが唯一つに決まる。
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0005] したがって、このような線の形状が得られた場合に、線の形状を的確に分類したり、
その分類の結果によって既存の線の形状との類似度を算出して入力された線の形 状に類似する線をユーザに提示したり選択させたりするのに好適な技術が強く求め られている。
[0006] 本発明は、上記の課題を解決することを課題とするものであって、線の形状の終端 部分の特徴を検出し、当該特徴に基づきつつ線の形状の類似を判断したりするのに 好適な線形状処理装置、線形状処理方法、これらをコンピュータにて実現するプログ ラムを記録したコンピュータ読取可能な情報記録媒体、ならびに、当該プログラムを 提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0007] 以上の目的を達成するため、本発明の原理にしたがって、下記の発明を開示する
[0008] 本発明の第 1の観点に係る線形状処理装置は、第 1座標軸方向の座標値である第 1座標値と、第 1座標軸とは異なる方向の座標軸である第 2座標軸方向の座標値であ る第 2座標値と、の対により、位置が指定される 2次元領域内に配置される線の形状 を処理し、座標記憶部、検出部を備え、以下のように構成する。
[0009] すなわち、座標記憶部は、ユーザ力 入力された線の形状について当該線に含ま れる点の第 1座標値に当該点の第 2座標値を唯一つ対応付けて記憶する。
[0010] ここで、座標記憶部は、典型的には RAM (Random Access Memory)内に用意され る。第 1座標値と第 2座標値との対を、第 1座標値が同じものが存在しないように、そ のまま記憶することとしても良いし、第 1座標値が整数で表現される場合には、第 1座 標値をインデックスとする配列に第 2座標値を記憶することにより、当該第 1座標値に 対して最後に入力された第 2座標値のみを記憶することとしても良い。
[0011] 一方、検出部は、記憶された線の形状に含まれる点の第 1座標値および第 2座標 値から、当該ユーザから入力された線の終端部分の形状が、
(a)振動しながら振動幅を狭めていくペナント形状、
(b)略一定の振動幅で振動するフラッグ形状、
(c)上記(a) (b)以外の形状であるノーマル形状
のいずれであるかを、当該第 2座標値の極値の分布から検出する。
[0012] ペナント形状、フラッグ形状等は、株価の変動において広く用いられる概念であり、 ユーザから入力された線の終端部分の形状がいずれであるかが重要視されることか ら、検出部においてこれを検出するものである。この際に、本発明においては、線の 形状における第 2座標値の極値 (極大値もしくは極小値)の分布を参照して、判断を 行う。
[0013] 本発明によれば、ユーザにより入力された線の形状の終端部分の形状が、振動し ながら振動幅を狭めてレ、くペナント形状、略一定の振動幅で振動するフラッグ形状、 これら以外の形状であるノーマル形状のいずれであるかをユーザが知ることができる ようになる。
[0014] また、本発明の線形状処理装置は、以下のように構成することができる。
[0015] すなわち、座標記憶部は、当該線に含まれる点の第 1座標値を添字とする配列の 要素の値を当該点の第 2座標値とすることにより、当該線に含まれる点の第 1座標値 に当該点の第 2座標値を唯一つ対応付けて記憶する。
[0016] 上記のように、第 1座標値と第 2座標値が整数値で表現可能な場合には、第 1座標 値を添字とする配列に第 2座標値を格納することで、容易に第 1座標値が重複しない ような座標値の対を記憶することができるようになる。
[0017] 一方、検出部は、記憶された線の形状に含まれる点の第 1座標値および第 2座標 値について、配列の添字である第 1座標値を、その最大値から最小値の方向へ走査 して、当該第 1座標値の直前に対応付けられて記憶される第 2座標値と、当該第 1座 標値の直後に対応付けられて記憶される第 2座標値と、当該第 1座標値に対応付け られて記憶される第 2座標値と、を比較して、当該第 2座標値が極大となる点の座標 と、極小となる点の座標と、をそれぞれ 2W (W≥l)個検出しようとし、それぞれ 2W個 検出できた場合、当該極大となる点のうち先に検出された W個の重心の第 2座標値と 当該極小となる点のうち先に検出された W個分の重心の第 2座標値との差、および、 当該極大となる点のうち後に検出された W個の重心の第 2座標値と当該極小となる点 のうち後に検出された W個の重心の第 2座標値との差を比較して、当該線の形状を、 (a)当該始端側の差と当該終端側の差とが、所定の誤差範囲で等しければ、略一 定の振動幅で振動するフラッグ形状と検出し、
(b)上記 (a)でなぐかつ、当該始端側の差が当該終端側の差より大きければ、振 動しながら振動幅を狭めてレ、くペナント形状と検出し、
(c)上記(a) (b)でない、もしくは、当該極大となる点と当該極小となる点とがそれぞ れ 2W個検出できなければ、ノーマル形状と検出する。
[0018] 本発明は上記発明の好適実施形態に係るものであり、フラッグ形状、ペナント形状 、ノーマル形状を区別するための、具体的な手法を実現するものである。
[0019] 本発明によれば、「線分に含まれる点には、第 1座標値を同じくする点がない」という 形状に特有の制約を有する線分を、自然に、かつ、効率良く記憶することができるほ か、「第 2座標値が極大もしくは極小となる点」を、配列の添字である第 1座標値を走 查するだけで、容易に効率良く検出することができるようになる。
[0020] また、本発明の線形状処理装置は、入力受付部を備え、入力受付部は、当該 2次 元領域内に配置される線に含まれる点の位置を指定する第 1種指示入力と、当該第 1種指示入力とは異なる第 2種指示入力と、を受け付けるように構成することができる
[0021] 特に、本発明の線形状処理装置において、入力受付部は、当該画面の表面に対 する押圧操作を、当該押圧操作された位置に対応付けられる当該 2次元領域内の位 置を指定する第 1種指示入力として受け付け、当該画面の表面からの離脱操作を、 第 2種指示入力として受け付けるように構成することができる。
[0022] 株価変動のグラフのように、横方向に時間軸をとつたグラフのような線図の座標値を 処理する場合には、座標系として直交座標系を用い、第 1座標値として X座標の値、 第 2座標値として y座標の値をそれぞれ用いるのが典型的である。ただし、用途によ つて、 X座標や y座標を交換したり、斜交座標や極座標を採用したりしても良い。たと えば、円グラフを描く場合には、第 1座標値として角度、第 2座標値として半径を採用 すること力 Sできる。
[0023] マウスを移動させることによって画面内でマウスポインタを移動させるような入力機 器を採用する場合には、マウスのボタンを押したまま移動させるドラッグ操作の間だけ 、当該マウスポインタの画面内における位置を指定する第 1種指示入力が順次入力 されることとするのが典型的である。
[0024] この場合、それ以外の操作、たとえば、マウスのボタンを離したり、マウスのボタンを 離したままマウスを移動させたりする操作の間は、第 2種指示入力が順次入力される こととなる。
[0025] 一方、タツチパネルのような入力機器を採用する場合には、タツチパネルに触れた( 押圧操作した)ままタツチペンを移動させた間の軌跡に含まれる点の位置を指定する 第 1種指示入力が順次入力されることとするのが典型的である。
[0026] この場合、それ以外の操作、たとえば、タツチペンをタツチパネルから離す操作等が 、第 2種指示入力に対応付けられることとなる。
[0027] この際に、当該第 1種指示入力の受付が続いて行われた場合、当該先の第 1種指 示入力に指定される開始位置の第 1座標値から当該後の第 1種指示入力に指定さ れる終了位置の第 1座標値までの間に含まれる第 1座標値のそれぞれについて、当 該開始位置と当該終了位置とを結ぶ線分に含まれ当該第 1座標値を有する点の第 2 座標値を、当該第 1座標値に対応付けて、座標記憶部に記憶させるようにすることが できる。
[0028] 先の第 1指示入力に指定される座標を (X ,y )、後の第 1指示入力に指定される座標
1 1
を (X
2,y )としたとき、 Xと Xが隣り合う (Xと Xとの相違が 1)とは限らないため、 (X ,y )と (X 2 1 2 1 2 1 1 2
,y )とを結ぶ線分を想定する。この線分内に含まれる点の位置 (x,y)は、以下のように
2
表現される。
(X, (X— x) ' y /(χ -χ ) + (x-x ) - y /{χ— x ))
2 1 2 1 1 2 2 1
ただし、 Xは Xと Xの間にある。
1 2
[0029] このようにして得られる (x,y)の Xを適切な精度で、たとえば、
(a) x < Xの場合は、 Xの初期値を Xとして Xに至るまで Xを 1ずつ増やす。
1 2 1 2
(b) x < Xの場合は、 Xの初期値を Xとして Xに至るまで Xを 1ずつ減らす。
2 1 1 2
(c) x = xの場合は、 (x,y) = (x ,y )とする。
1 2 2 2
のように変化させ、得られる (x,y)について、 Xに yを対応付けて記憶部に記憶させる。 このとき、過去に同じ第 1座標値 Xについて何らかの第 2座標値が記憶されていたとし ても、これは上書きして、常に最新の第 2座標値 yを記憶させるのである。
[0030] この際に、座標記憶部に第 1座標値に対応付けられて記憶された第 2座標値を、当
該第 1座標値に対する所定の順序で取得し、当該 2次元領域内の当該取得された第 2座標値が対応付けられる第 1座標値と当該第 2座標値とにより指定される位置に対 応付けられる画面内の位置に点を描画することにより、当該 2次元領域内に配置され る線の形状を表示するようにしても良い。
[0031] 第 1座標値として X座標値を、第 2座標値として y座標値を、それぞれ採用した場合 には、 X座標値を昇順に取得してそれぞれの X座標値に対する y座標値を取得しても 良レ、し、 X座標値を降順に取得してそれぞれの X座標値に対する y座標値を取得して も良い。
[0032] このようにして得られる (x,y)に点を描画すると、線の形状が点線 (破線)で描かれる こととなり、その線の形状は、 y = x)のように陽関数として表示できるようなグラフをな すこととなる。
[0033] 本発明によれば、簡単な操作によって、容易に 2種類の指示入力を行うことができ るようになり、ユーザは、第 1種指示入力を用いて、直観的に線の形状を入力すること ができるようになる。特に、陽関数のグラフ形状をなすような線図を構成する点の座標 値を入力させて処理する際に、ユーザの入力を容易にさせることができるようになる。
[0034] また、本発明の線形状処理装置は、削除部をさらに備え、以下のように構成するこ とができる。
[0035] すなわち、削除部は、当該第 1種指示入力の受付が続いて所定の回数行われ、当 該続いて行われた第 1種指示入力の互いに隣り合う第 1種指示入力の対のすべてに おいて、当該対の先の第 1種指示入力に指定される位置から当該対の後の第 1種指 示入力に指定される位置へのベクトルと、当該 2次元領域において当該第 1座標値 のみを当該所定の順序で変化させる方向のベクトルと、のなす角が所定の鈍角以上 である場合、当該続いて行われた第 1種指示入力のそれぞれに指定される第 1座標 値の最小値から最大値までの範囲に含まれる第 1座標値に対応付けられて座標記 憶部に記憶される第 2座標値の値を、座標記憶部から削除する。
[0036] たとえば第 1座標値が横方向の X座標であり、第 2座標値が縦方向の Υ座標であり 、 X座標が増加する方向が左から右への向きであるとすると、「第 1座標値のみを所定 の順序で変化させる方向のベクトル」とは、左から右へ向力、うべクトノレである。一方、
先の位置から後の位置へのベクトルとは、タツチペンやマウスが移動した方向を示す ベクトルである。
[0037] したがって、これらのベタトノレが所定の鈍角をなす、とは、タツチペンやマウスを概ね 右から左へ移動した場合に相当する。
[0038] すなわち、本発明によれば、タツチペンやマウスを概ね左から右へ移動した場合に は、当該区間について線の形状が入力され、概ね右から左へ移動した場合には、当 該区間の線の形状が削除されるのである。
[0039] たとえばタツチペンの状態を一定時間間隔で監視してこの状態から指示入力を得 る場合には、「第 1種指示入力が続いて所定の回数行われる」とは、タツチペンでタツ チパネルの表面を一定時間以上なぞり続けた場合に相当する。
[0040] また、第 1座標値として X座標値を採用し、 Xが増加する順序に点を描画する場合に は、「2次元領域において第 1座標値のみを所定の順序で変化させる方向」とは、 X軸 の正の方向を意味する。
[0041] そして、 M回続いて行われた第 1種指示入力に指定される座標が時間順に
x ,y ), · · · , (x ,y
1 1 M M
であるときに、 i = 1 , 2, · · · , M-lのすべてについて、方向べクトノレ
—x ,y -y )
i+l i i+l i
力 軸正の方向と鈍角 Θ以上をなす、すなわち、
X く X 力つ | (y - y )/(x -x )|≤tan θ
i+l i i+l i i+l i
のとき、削除を行うこととなる。
[0042] たとえば、 X軸が画面の水平方向に配置され、 X軸の正の向きが左から右であるとき 、グラフなどの線の形状を描く場合には、ユーザはできるだけ左から右へタツチペン を移動させれば良レ、。このとき、操作に少々の誤差があり、少しだけ右から左へタツチ ペンが逆行したとしても、線の形状はタツチペンの移動の履歴に合わせて決定される
[0043] し力、しながら、タツチペンを右から左へ水平に一定時間以上移動させると、その移 動の開始位置の X座標から終了位置の X座標までの間に含まれる線の一部が消去さ れるのである。
[0044] 削除の手法としては、 RAM内に座標値を記憶する際に、ありえない座標値、たとえ ば、 2次元領域の外側に相当する座標値等を記憶させたり、各第 2座標値を記憶す る際に、当該第 2座標値が削除されているか否力を表すフラグ情報を同時に記憶す ることとしても良レ、。
[0045] 本発明によれば、入力されたグラフ等の線の形状の一部を消去して、分断された線 の形状を描いたり、不要な区間を削除したりするような線の形状の編集が容易にでき るようになる。
[0046] 本発明によれば、簡単な操作によって、ユーザは線の形状を入力したり、既に入力 した線の形状を削除したりできるようになる。
[0047] また、本発明の線形状処理装置において、検出部により、当該線の終端部分の形 状が、ペナント形状もしくはフラッグ形状であることが検出された場合、検出部は、当 該極大となる点の始端側半分の重心の第 2座標値と当該極小となる点の始端側半分 の重心の第 2座標値との和、当該極大となる点の終端側半分の重心の第 2座標値と 当該極小となる点の終端側半分の重心の第 2座標値との和を比較して、
(P)当該始端側の和と当該終端側の和とが、所定の誤差範囲で等しければ、水平 と、
(q)上記 (P)でなぐかつ、当該始端側の和が当該終端側の和より小さければ、上 昇と、
(r)上記 (p) ( でなければ、下降と、
当該線の形状をさらに検出するように構成することができる。
[0048] 本発明は上記発明の好適実施形態に係るものであり、株価変動の解析においては 、フラッグ形状やペナント形状が上昇、下降、水平のいずれに相当するかが極めて 重要な意味を持つ場合も多いことから、検出部においてこれを検出するものである。 この際に、本発明においては、線の終端部分の前半部分の極値の平均と、後半部分 の極値の平均と、を対比して、判断を行う。
[0049] 本発明によれば、ユーザにより入力された線の形状の終端部分の形状が、上昇、 下降、水平のいずれであるかをユーザが知ることができるようになる。
[0050] また、本発明の線形状処理装置は、候補記憶部、類似抽出部、提示部をさらに備
え、以下のように構成することができる。
[0051] すなわち、候補記憶部は、あら力じめ用意された複数の線のそれぞれの形状につ いて、当該線に含まれる点の第 1座標値に当該点の第 2座標値を対応付けて記憶す る。
[0052] 上記の例でいえば、ユーザが入力した株価変動のグラフとは別に、あらかじめ巿況 力 得られた各株式の株価変動のグラフを用意しておくためものである。
[0053] 一方、類似抽出部は、候補記憶部に記憶された複数の線のそれぞれの形状と、座 標記憶部に記憶された線の形状と、の類似度を計算し、当該複数の線のうち、当該 計算された類似度が小さいものを候補として抽出する類似抽出部であって、当該類 似度が計算される対象となる 2つの線について、同じ第 1座標値に対してとる第 2座 標値の差分の自乗に、当該 2つの線の終端部分の形状がペナント形状、フラッグ形 状、ノーマル形状のいずれの組み合わせとなるかによつて決定される重みを乗じた値 の総和を当該類似度とする。
[0054] 上記の例でいえば、既存の株価変動とユーザが入力した株価変動との単なる差分 自乗和によって類似度を決定するのではなぐ終端部分の形状がペナント形状、フラ ッグ形状、ノーマル形状のいずれの組み合わせとなるかによつて、差分自乗値に対 する重みを決定して、類似度を計算するのである。これにより、特にユーザが重要視 すると考えられる終端部分の形状に基づいて、類似度を決めることができる。
[0055] さらに、提示部は、抽出された線の形状を当該ユーザに提示する。
[0056] 線の形状としては、種々のものを考えることができる力 たとえば、取引の対象となる 商品や役務、証券、債権などの価値、たとえば、株価の変動を表すグラフを採用する こと力 Sできる。
[0057] このとき、本発明の線形状処理装置において、当該あらかじめ用意された複数の線 のそれぞれは、複数の取引対象のうち当該線に対応付けられる取引対象の価値の 時間経過による変化を表し、当該ユーザから入力された線の形状は、ユーザが検索 の対象とする取引対象の価値の時間経過による変化を、過去から現在へ向けて入力 した形状であり、提示部は、抽出された線の形状と、当該線に対応付けられる取引対 象の情報と、を当該ユーザに提示するように構成することができる。
[0058] すなわち、ユーザが入力した線の形状に類似する形状を有する線の形状が抽出さ れるので、上記の例では、提示された線の形状をユーザが見ることによって、ユーザ は、所望の株価変動の形を有する株式の情報を得ることができるようになる。
[0059] また、本発明の線形状処理装置において、当該第 1座標値は整数により表現され、 当該描画される点の第 1座標値と、その直前に描画された点の第 1座標値と、が隣り 合う場合、当該描画される点と、その直前に描画された点と、を結ぶ線分をさらに描 画するように構成することができる。
[0060] 本発明は、上記発明の好適実施形態に係るものであり、上記発明では、 y = f(x)に 相当するグラフを、その X座標値と y座標値を有する点の点列として表示していたが、 本実施形態では、描画すべき 2つの点の X座標が十分に近い場合、たとえば、画面 の表示精度(ドット単位)で隣り合う場合に、これら 2つの点の間に線分を描画すること によって、グラフを線図として描くことができるようにするものである。
[0061] なお、 X座標が隣り合わない場合は、その間には線分を描画しないから、 y = x)の X 座標のうち、一部の区間については y座標が定義されないような、分断されたグラフを 苗くこともできる。
[0062] 本発明によれば、入力された点の位置を適切に結ぶグラフ等の線の形状を描き、 各種のグラフ等を表示させることが容易にできるようになる。
[0063] また、本発明の線形状処理装置は、表示部をさらに備え、座標記憶部は、当該第 1 座標値をインデックスとする配列の要素として当該第 2座標値、もしくは、当該第 1座 標値に対応付けられるべき第 2座標値は削除されている旨を示す値を記憶し、表示 部は、当該配列のインデックスが当該所定の順序に変化するように当該配列の要素 を走査して、当該第 1座標値に対応付けられる当該第 2座標値を取得して、当該第 1 座標値と当該第 2座標値とにより指定される位置を通過する曲線を表示するように構 成すること力 Sできる。
[0064] 多くの情報処理装置においては、第 1座標値と第 2座標値はいずれも整数で入力 され、所定の領域として、たとえば、幅 320 X高 240などの大きさを採用した場合は、 第 2座標値のとりうる値は 0〜239の 240通りで、 1バイトで表現でき、第 1座標値のと りうる値は 0〜319の 320通りである力ら、配列全体のサイズは 320バイトとすれば良
レ、。配列の要素の値 (すなわち、第 2座標値)として 255を記憶させた場合には、その 要素のインデックスである第 1座標値では、グラフは描かれなレ、(点が削除されている )として扱うことが可能である。
[0065] 本発明によれば、各第 1座標値に対して最後に記憶された第 2座標値を唯一の値 として管理するのに容易なデータ構造を実現して、処理を高速に行うことができる。
[0066] 本発明のその他の観点に係る線形状処理方法は、第 1座標軸方向の座標値であ る第 1座標値と、第 1座標軸とは異なる方向の座標軸である第 2座標軸方向の座標値 である第 2座標値と、の対により、位置が指定される 2次元領域内に配置される線の 形状を処理し、ユーザから入力された線の形状について当該線に含まれる点の第 1 座標値に当該点の第 2座標値を唯一つ対応付けて記憶する座標記憶部、入力受付 部、記憶部、検出部を備える線形状処理装置にて実行され、入力受付工程、記憶ェ 程、検出工程を備え、以下のように構成する。
[0067] すなわち、入力受付工程では、入力受付部が、当該 2次元領域内に配置される線 に含まれる点の位置を指定する第 1種指示入力と、当該第 1種指示入力とは異なる 第 2種指示入力と、を受け付ける。
[0068] 一方、当該第 1種指示入力の受付が続いて行われた場合、記憶工程では、記憶部 、当該先の第 1種指示入力に指定される開始位置の第 1座標値力 当該後の第 1 種指示入力に指定される終了位置の第 1座標値までの間に含まれる第 1座標値のそ れぞれについて、当該開始位置と当該終了位置とを結ぶ線分に含まれ当該第 1座 標値を有する点の第 2座標値を、当該第 1座標値に対応付けて、座標記憶部に記憶 させる。
[0069] さらに、検出工程では、検出部が、記憶された線の形状に含まれる点の第 1座標値 および第 2座標値から、当該ユーザから入力された線の終端部分の形状が、
(a)振動しながら振動幅を狭めていくペナント形状、
(b)略一定の振動幅で振動するフラッグ形状、
(c)上記(a) (b)以外の形状であるノーマル形状
のいずれであるかを、当該第 2座標値の極値の分布から検出する。
[0070] 本発明のその他の観点に係るプログラムは、コンピュータを上記の線形状処理装置
として機能させ、コンピュータに上記の線形状処理方法を実行させるように構成する
[0071] また、本発明のプログラムは、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディ スク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等のコン ピュータ読取可能な情報記憶媒体に記録することができる。
[0072] 上記プログラムは、プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ 通信網を介して配布 ·販売することができる。また、上記情報記憶媒体は、コンピュー タとは独立して配布 ·販売することができる。
発明の効果
[0073] 本発明によれば、線の形状の終端部分の特徴を検出し、当該特徴に基づきつつ線 の形状の類似を判断したりするのに好適な線形状処理装置、線形状処理方法、これ らをコンピュータにて実現するプログラムを記録したコンピュータ読取可能な情報記 録媒体、ならびに、当該プログラムを提供することができる。
図面の簡単な説明
[0074] [図 1]本発明に係る線形状処理装置が実現される一般的な情報処理装置の概要構 成を示す説明図である。
[図 2]本実施形態に係る線形状処理装置の概要構成を示す説明図である。
[図 3]本実施形態の線形状処理装置にて実行される座標値入力表示処理の制御の 流れを示すフローチャートである。
[図 4]押圧操作されたタツチペンの移動の軌跡と、これに対して表示されるグラフ線の 形状の様子を示す説明図である。
[図 5]タツチペンの移動の軌跡と、画面に表示される線の形状との関係を説明する説 明図である。
[図 6]削除条件が成立するか否力を判断し、成立した場合に実行される処理の詳細 な制御の流れを示すフローチャートである。
[図 7]タツチペンを右から左に移動する操作をユーザが行った場合に入力される線の 形状を示す説明図である。
[図 8]ペナントとフラッグの形状を表す説明図である。
園 9]線の形状にペナントやフラッグの形状があるか否力を検出するための検出処理 の制御の流れを示すフローチャートである。
園 10]極大点、極小点および各重心の位置の関係を示す説明図である。
園 11]本実施形態に係る線形状処理装置の概要構成を示す説明図である。
符号の説明
101 情報処理装置
102 CPU
103 RAM
104 ROM
105 入力装置
106 画像処理部
107 液晶ディスプレイ
108 音声処理部
109 スピーカ
110 カセットリーダ
111 ROMカセット
201 線形状処理装置
202 入力受付部
203 座標記憶部
204 履歴記憶部
205 表示部
206 削除部
207 検出部
401 ジグザグ泉
402 重複部分
403 グラフの ,線
404 平らな線
405 グラフの ,線
601 消去指示線
603 グラフの ,線
901 極大点
906 極小点
911 極大点
916 極小点
921 極大点
926 極小点
931 極大点
936 極小点
961 過去の極大点の重心
966 過去の極小点の重心
971 直近の極大点の重心
976 直近の極小点の重心
991 候補記憶部
992 類似抽出部
993 提示部
発明を実施するための最良の形態
[0076] 以下に本発明の実施形態を説明する。以下では、理解を容易にするため、ゲーム 用の情報処理装置を利用して本発明が実現される実施形態を説明するが、以下に 説明する実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものでは なレ、。したがって、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと均等なもの に置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の 範囲に含まれる。
実施例 1
[0077] 図 1は、本発明に係る線形状処理装置が実現される一般的な情報処理装置の概 要構成を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
[0078] 本情報処理装置 101は、 CPU (Central Processing Unit) 102と、 RAM (Random A
ccess Memory) 103と、 ROM (Read Only Memory) 104と、入力装置 105と、画像処 理部 106と、液晶ディスプレイ 107と、音声処理部 108と、スピーカ 109と、カセットリ ーダ 110と、を備える。
[0079] CPU 102は、本情報処理装置 101の各部の制御を行う。 RAM 103の記憶域、 ROM 104の記憶域、カセットリーダ 110に揷入された ROMカセット 111の記憶域 は、いずれも、 CPU 102が管理する 1つのメモリ空間にマップされており、 CPU 1 02は、それぞれの記憶域がマップされるアドレスを読み出せば、それぞれに記憶さ れている情報を取得することができる。また、 RAM 103の記憶域には、書き込みも 可能である。
[0080] このほか、 CPU 102が画像処理部 106や音声処理部 108に対して各種の指示を 行う際や、これらのほか、入力装置 105から情報を取得する際の、窓口となるレジスタ も、当該メモリ空間にマップされており、所定のアドレスにコマンドを表すデータ書き 込みを行えば指示をすることができ、所定のアドレスからデータを読み出せば、情報 を取得すること力 Sできる。
[0081] 情報処理装置 101の電源が投入されると、 CPU 102は、カセットリーダ 110に揷 入された ROMカセット 111の記憶域がマップされたアドレスから開始されるプロダラ ムを実行する。 RAM 103は、一時的な記憶域として種々の目的に使用される。 RO M 104には、情報処理装置 101が提供する BIOS(Basic Input/Output System)ル 一チンが記録されており、 ROMカセット 111内のプログラムから、適宜呼び出すこと ができる。
[0082] 入力装置 105は、方向を表す指示入力を受け付けるボタン、各種の操作を区別す る指示入力を受け付けるボタンからの入力をメモリ空間にマップされたレジスタに反 映させるほか、液晶ディスプレイ 107の表面に貼り付けられたタツチパネルが押圧さ れているか否か、および押圧されているときのその座標の入力も受け付ける。
[0083] 液晶ディスプレイ 107は、画像処理部 106によって管理される。メモリ空間にマップ されたタイルを記憶するための記憶領域や、オブジェクト属性メモリを記憶するための 記憶領域が用いられる。 CPU 102が、計算により生成した値を書き込んだり、カセ ットリーダ 110に揷入された ROMカセット 111から適切に情報を転送すると、液晶デ
イスプレイ 107にスプライト画像が表示されることとなる。
[0084] このほか、液晶ディスプレイ 107に表示される画像を画素単位で管理するフレーム バッファを利用することもでき、液晶ディスプレイ 107においてある色をある位置に表 示したい場合には、フレームバッファ内のその位置に相当する場所にその色に相当 する数値を書き込むと、適切なタイミングで液晶ディスプレイ 107にビットマップ画像 が表示される。
[0085] たとえば、 16ビットカラー表示 320 X 200ドットの液晶ディスプレイ 107の場合、画 素 1つ分の色は 2バイトで表現される。そこで、 320 X 200個の要素(各 2バイト)を持 つ配列をフレームバッファとして RAM 103内に用意し、当該配列の要素を 1対 1に 液晶ディスプレイ 107の画素に対応させる。当該配列の要素に色を表す 16ビットの 値を書き込み、適切なタイミングで (たとえば、垂直同期割り込みが発生する周期で) フレームバッファの内容を液晶ディスプレイ 107に反映させるように、画像処理部 106 にて制御を行う。
[0086] 液晶ディスプレイ 107の数は 1つまたは複数とするのが一般的であり、複数の場合 には、一方の液晶ディスプレイ 107は表示専用とし、他方の液晶ディスプレイ 107に はタツチパネルが貼り付けられているように構成しても良い。この場合、タツチペンで タツチパネルを押圧操作することにより、対応する液晶ディスプレイ 107の位置を表 す座標値が、入力される。
[0087] なお、本情報処理装置 101は、典型的な携帯ゲーム装置として利用されるものであ るが、本発明の技術は、マウスおよびキーボードと CRT (Cathode Ray Tube)を用い て入力と出力を行うような汎用コンピュータで動作する各種のアプリケーションに適用 することも可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
[0088] (基本的な構成)
図 2は、本実施形態に係る線形状処理装置の概要構成を示す説明図である。以下 、本図を参照して説明する。
[0089] 本実施形態に係る線形状処理装置 201は、入力受付部 202、座標記憶部 203、履 歴記憶部 204、表示部 205、削除部 206、検出部 207を備える。
[0090] 入力受付部 202は、液晶ディスプレイ 107の表面に貼り付けられたタツチパネルと
タツチペンの組み合わせによって実現される。 CPU 102がメモリ空間にマップされ た所定のレジスタの値を検査すると、タツチペンでタツチパネルが押圧操作されてレ、 るカ それとも解放されている力、の情報や、押圧操作されている場合にタツチパネ ルにおけるその押圧操作されている座標が、直交座標系で得られる。
[0091] ここで、本実施形態では、横軸に時間変化、縦軸に株価や体重などの値をとるダラ フの線図を入力したい場合を考える。したがって、 X座標が第 1座標値に、 y座標が第 2座標値に、それぞれ相当する。上記の例では、 X座標としてとりうる値は 0〜319、 y 座標としてとりうる値は 0〜239である。これらの数値は、適用分野および情報処理装 置 101の仕様に応じて、適宜変更が可能である。
[0092] 一方、座標記憶部 203は、グラフの線図に含まれる点の X座標値と y座標値の組合 せを記憶するものであり、履歴記憶部 204は、座標値の入力の履歴を記憶するもの であり、 CPU 102の制御の下、典型的には RAM 103によって実現される。
[0093] また、表示部 205は、グラフの線図を表示するものであり、 CPU 102の制御の下、 液晶ディスプレイ 107によって実現され、削除部 206は、座標記憶部 203や履歴記 憶部 204に記憶される情報を適宜管理するもので、 CPU 102が RAM 103と共働 して実現される。
[0094] さらに、検出部 207は、座標記憶部 203に記憶された線の形状が所定の特徴的な 形状を有しているか否かを検出するもので、 CPU 102が RAM 103と共働すること により実現される。
[0095] なお、履歴記憶部 204および削除部 206を用いた処理や、検出部 207を用いた処 理は、適用分野によっては省略することができ、これらを適宜省略した実施形態も、 本発明の範囲に含まれる。
[0096] 図 3は、本実施形態の線形状処理装置にて実行される座標値入力表示処理の制 御の流れを示すフローチャートである。以下、本図を参照して説明する。
[0097] まず、 CPU 102は、 RAM 103内に用意された、座標記憶部 203を初期化し (ス テツプ S301)、履歴記憶部 204を初期化する(ステップ S302)。
[0098] 座標記憶部 203は、 320バイトの配列 Fによって実現される。以下、配列 Fの x番目 の要素を F[x]と表記する。本実施形態では、第 1座標値 Xに対する最新の第 2座標値
yが、配列の x番目の要素 F[x]に記憶される。
[0099] 上記の例では、第 2座標値として有効な値は 0から 239であるため、「第 1座標値 xに 対応する第 2座標値 yは存在せず、第 1座標値 Xの場所でグラフが途切れている」こと を表すために、 255という値を用いる。
[0100] したがって、座標記憶部 203の初期化は、 X = 0, 1,■· - , 319について、 F[x]― 255 の処理を実行することで行う。ここで、「―」は、いわゆる代入を意味する。
[0101] 一方、履歴記憶部 204は、直近に入力された X座標と y座標の組合せを所定の個数
Mだけ、順次記憶するリングバッファとして実現される。
[0102] 当該リングバッファは、次に値を登録すべき場所を記憶する変数 pと、 X座標、 y座標 からなる構造体を要素とする配列 Rと、押圧操作されている旨の座標入力が現在まで に何個連続してされたか(どれだけの時間連続してされた力 に相当する。)を格納 する変数 nと、によって実現する。配歹 IJRの要素の数は M個とする。以下では、配列 R の潘目の要素は R[i]のように表記し、当該要素の X座標、 y座標は、それぞれ、 R[i] .x
, R[i] .yのように表記する。
[0103] したがって、履歴記憶部 204の初期化は、 p— 0, n 0とし、 i— 0, 1, · · ·, M_lに ついて、 R[i].x― -1, R[i] .y― 255のように値を設定することによって実現される。
[0104] このようにして、 RAM 103内に確保された各種の変数領域の初期化を行った後、
CPU 102は、メモリ空間内にマップされた所定のレジスタを参照して、液晶ディスプ レイ 107の表面に貼り付けられたタツチパネルが押圧操作されているか否かを調べる
(ステップ S 303)。
[0105] 押圧操作されている場合 (ステップ S303 ; Yes)、メモリ空間内にマップされた所定 のレジスタを参照して、液晶ディスプレイ 107の表面に貼り付けられたタツチパネルが 押圧操作されている位置の X座標値 aと y座標値 bを取得する(ステップ S304)。すな わち、ステップ S303〜ステップ S304により、第 1種指示入力を受け付けたことになる
[0106] なお、この際に、 X座標値 aや y座標値 bには、符号を反転して定数を加算して向きを 逆向きにしたり、適当な定数で乗除を行って座標値の精度を所望の精度に変更する などの各種の変換処理を行っても良レ、。また、円グラフの形状を描く場合には、 xffi
標値に相当するものは角度、 y座標値に相当するものは中心からの距離とするのが 典型的である。
[0107] そして、 R[p].x a, R[p].y— b, p (p + 1) mod Mを実行して、履歴記憶部 204 のリングバッファに取得された座標値を登録する(ステップ S305)。ここで、 X mod yは 、整数 Xを正整数 yで割った余り(数学的な意味での剰余を意味し、 0≤(x mod y)≤y- 1である。)を意味する。
[0108] なお、マウスを移動させることによって画面内でマウスポインタを移動させるような入 力機器を採用する場合には、マウスのボタンを押したまま移動させるドラッグ操作の 間だけ、当該マウスポインタの画面内における位置が順次入力されることとするのが 好適である。マウスのボタンが押圧されているか否かと、マウスポインタの現在位置と 、の情報を用いれば、ステップ S303〜ステップ S304と同等の処理を行うことができ る。
[0109] さらに、 n— n + 1を実行して (ステップ S306)、押圧操作 (第 1種指示入力)が現在 までに連続してされていることを示す回数をカウントする。ステップ S303以降の処理 は、後述するように、一定の時間おきにされるので、 nの値は、押圧操作が現在までに 連続してされている時間と考えることもできる。
[0110] ついで、 CPU 102は、所定の削除条件が満たされているか否かを判定する(ステ ップ S307)。削除条件が満たされていると、入力された座標値を適宜削除することと なるが、その詳細については後述することとする。また、前述した通り、削除条件を考 慮せず、ステップ S306からステップ S308に直ちに移行するような態様を採用しても 良レ、。そこでここでは、削除条件が満たされていない場合 (ステップ S307 ; No)につ いて説明する。
[0111] 削除条件が満たされていない場合 (ステップ S307 ; No)、 CPU 102は、押圧操作
(第 1種指示入力)が連続してされているか否カ すなわち、 n≥ 2が成立するか否か を判断する(ステップ S308)。
[0112] 成立しない場合 (ステップ S308 ; No)、すなわち、第 2種指示入力に続いて第 1種 指示入力が行われた場合、言い換えれば、タツチパネルから離れていたタツチペン 力 Sタツチパネルに触れたことが検出された場合、 F[a]— bを実行して (ステップ S330)
、押圧操作されている座標の情報を登録し、ステップ S319に進む。すなわち、ステツ プ S330は、過去に入力された線の形状の修正を開始することに相当する。
[0113] 一方、成立する場合 (ステップ S308 ; Yes)、最新の第 1種指示入力により指定され る座標は、
(X ,y ) = (R[(p-1) mod M].x, R[(p-1) mod M].y)
1 1
であり、その直前の第 1種指示入力により指定される座標は、
(X ,y ) = (R[(p-2) mod M].x, R[(p-2) mod M].y)
2 2
であるから、これらの座標値を取得する(ステップ S309)。
[0114] そして、 X = xであるか否かを判定し(ステップ S310)、そうであれば(ステップ S31
1 2
0 ;Yes)、 F[x ]― yを実行して (ステップ S311)、所望の形状の線が通過する点とし
2 2
て第 1座標値 Xに対して最新に入力された第 2座標値 yを、座標記憶部 203に登録
2 2
する。
[0115] 一方、 X≠xである場合(ステップ S310 ; No)、RAM 103に用意された変数領域
1 2
sに対して、 s― sgn(x -X )を実行する(ステップ S312)。ここで、 sgn(z)は、 zが正のと
2 1
きに 1、 zが負のときに 1を返す関数である。
[0116] そして、 RAM 103に用意された変数領域 Xの初期値として Xを設定してから (ステ
1
ップ S313)、以下の処理を繰り返す(ステップ S314)。すなわち、 RAM 103に用意 された変数領域 yに対して
y (X x) 'y /(χ -χ ) + (χ-χ )*y /(χ -χ )
2 1 2 1 1 2 2 1
を実行し (ステップ S315)、 (x ,y )と (x ,y )とを結ぶ線分の第 1座標値カ½であるときの
1 1 2 2
第 2座標値 yの値を求める。
[0117] そして、 F[x] yを実行して (ステップ S316)、所望の形状の線が通過する点として 第 1座標値 Xに対して最新に入力された第 2座標値 yを、座標記憶部 203に登録する
[0118] ついで、 X — X + sを実行し(ステップ S317)、 x≠xの間、ステップ S314〜ステップ
2
S318の処理を繰り返す(ステップ S318)。
[0119] さて、繰り返しが終わったら、ついで、 CPU 102は、 i = 0, 1,…, 319について〖の 値を 1ずつ増やしながら、以下の処理を繰り返す (ステップ S319)。
[0120] まず、 F[i]が有効な y座標値であるか否かを調べる(ステップ S320)。すなわち、本 実施形態では、 0≤F[i]≤239であるか否かを調べる。そして、 F[i]が有効な y座標値 である場合 (ステップ S320 ; Yes)、液晶ディスプレイ 107の 2次元面の各画素に対応 する情報を格納するフレームバッファの、座標 G,F[i])に相当する位置に、点を描画す る情報を書き込む(ステップ S321)。一方、そうでなければ(ステップ S320 ; No)、点 の描画はせず、ステップ S322に進む。
[0121] ステップ S319〜ステップ S322を繰り返すことによって(ステップ S322)、タツチぺ ンでなぞった位置のうち、位置が検出された点が画面に表示されることになる。
[0122] さらに、 CPU 102は、 i = 0, 1,…, 318について、 iの値を 1ずつ増やしながら、以 下の処理を繰り返す(ステップ S323)。
[0123] すなわち、 F[i]と F[i+1]が両方とも有効な y座標値であるか否かを調べる(ステップ S 324)。この判定基準は、ステップ S319におけるものと同様である。そして、両方とも 有効な y座標値である場合 (ステップ S324 ; Yes)、フレームバッファの座標 (i,F[i])か ら座標 (i+l,F[i+l])までの線分を描画する情報を書き込む(ステップ S325)。このよう なフレームバッファに対する線分描画の処理は、ブレゼンハム線分描画アルゴリズム を採用しても良いし、画像処理部 106自体がそのような機能を有する場合もある。
[0124] 一方、そうでなければ(ステップ S324 ; No)、線分の描画はせず、ステップ S326に 進む。
[0125] ステップ S323〜ステップ S326を繰り返すことによって(ステップ S326)、タツチぺ ンでなぞった位置のうち、位置が検出された点を結ぶ線分も画面に表示されることに なる。
[0126] そして、垂直同期割り込みが発生するまで待機する (ステップ S327)。当該待機中 には、コルーチン的に他の処理を実行することができる。垂直同期割り込みが発生し たら、 CPU 102は、画像処理部 106に指示を出して、フレームバッファの内容を液 晶ディスプレイ 107に反映させ、タツチペンを用いて入力された座標値に相当する位 置に点を表示し、これらの点を結ぶ線分を適切に表示する (ステップ S328)。そして 、ステップ S303に戻る。
[0127] 一方、タツチペンが押圧操作されておらず、タツチパネルから離れている場合 (ステ
ップ S303 ; No)、 n― 0としてその旨を記憶してから(ステップ S329)、ステップ S31 9に進む。これは、第 2種指示入力を受け付けたことを意味する。
[0128] このような処理によって、タツチペンで入力された点の軌跡から、どのようなグラフの 線の形状が描画されることとなるのかについて、説明する。
[0129] 図 4は、押圧操作されたタツチペンの移動の軌跡と、これに対して表示されるグラフ 線の形状の様子を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
[0130] 本図(a)には、上下にジグザグに蛇行する線をユーザがタツチペンで描いた場合の 軌跡を示す。このようなジグザグ線 401の形状は、たとえば株価の時間変化において 、ペナントやフラッグと呼ばれるような、株価変動が短い周期に頻繁に起きる状況を 示すグラフを線の形状としたものである。時間経過は左から右に設定されているので 、このジグザグ線 401の軌跡は、全体として見ると、概ね左から右に移動していたこと になる。
[0131] ここで、ユーザがタツチペンを押圧操作しながら移動させるときにジグザグ線 401を 描くと、タツチペンが常に左から右に移動するとは限らず、ときどきは右から左に戻つ てしまうような動きになってしまうことがある。急いでタツチペンを操作した場合には特 にこのようなことが発生する。このような逆行が生じると、ある X座標におけるジグザグ 線 401の y座標の値が複数発生することとなる。本図でも、このような重複部分 402が 何か所が生じている。
[0132] 本図(b)には、このような重複部分 402を含むようなジグザグ線 401がタツチペンで 描かれた場合、実際に入力されるグラフの線 403の形状の様子を示している。
[0133] 上記のように、本実施形態では、ある時点(横軸)における値 (縦軸)は 1つに決めら れ、ある時点における値が複数存在してしまう場合には、最後に入力された値が採用 される。したがって、右から左へ後戻りしてしまう場合であっても、その後に左から右 へタツチペンが移動することとなっており、その最新の軌跡がグラフの線 403として採 用されている。
[0134] また、本図(c)は、本図(a)で描かれたジグザグ線 401の一部のジグザグをやめて、 平ら(X軸に平行に)にしたいと考えたときの、タツチペンの移動の軌跡を描いてある。 本図に示すジグザグ線 401をタツチペンで描いた後に、平らな線 404を左から右へタ
ツチペンで描いたものである。
[0135] このような操作を行うと、ある X座標に対する y座標の値としては、最後に入力された ものが有効となる。本図(d)では、実際に入力されるグラフの線 405の形状の様子を 示しており、平らにしたい部分が反映されている。
[0136] なお、後述する削除条件を採用しない場合は、平らな線 404に沿ってタツチパネル を押圧するようにタツチペンを右から左へ移動させても、左から右へ移動させても、平 らにしたい部分が反映されることになる。
[0137] 図 5は、タツチペンの移動の軌跡と、画面に表示される線の形状との関係を説明す る説明図である。以下、本図を参照して説明する。
[0138] 本図(a)〜(e)は、タツチペンが移動する様子を時系列順に示すものであり、矢印 はタツチペンが移動する方向を表し、実線はタツチペンがタツチパネルを押圧操作し ながら移動してレ、ることを、破線はタツチペンがタツチパネル力 解放されて移動して レ、ることを、それぞれ示す。
[0139] 一方、本図(A)〜(E)は、本図(a)〜(e)に対応して、時系列中のそれぞれの時点 で、画面に表示される線の形状の様子を示すものである。
[0140] 本図(a)のように、タツチペンを概ね左力 右へ押圧移動させると、本図(A)のよう に、これと同じ形状の線の形状が描画される。本図(b)と本図(B)についても同様で ある。
[0141] この後、本図(c)に示すように、タツチペンをタツチパネル力 離して、タツチペンを 移動する。このとき、タツチペンはタツチパネルから離れているから、第 1種指示操作 入力はされないので、画面に表示される線の形状は、本図(B)と本図(C)とで同じに なる。
[0142] たとえば、本図(B)に表示される線の形状は逆 S字形のカーブをなしている力 そ の末端をペナント形状にしたくなつた場合を考える。本実施形態では、本図(d)に示 すように、タツチペンを右から左に移動して、ジグザグ線を描き始めるだけで良い。本 図(D)は、このジグザグ線を描いている途中での表示例であり、グラフの線の形状は 、一繋がりの線になっている。
[0143] 本図(e)には、このままジグザグ線を描き続けた様子を示す。これに呼応して、本図
(E)に示すように、一繋がりの線の形状が、画面に表示される。
[0144] このように、本実施形態では、おおまかなグラフの形状を描いた (本図(a) (b) )後に 、その一部をジグザグ線に修正したいときには、その区間に単純にジグザグ線を描く だけで (本図(d) (e) )、グラフが一繋がりとなって得られる。この際に、ジグザグ線の 開始点や終了点を、過去に描いたおおまかな線の上に重ねる必要はないため、ュ 一ザは、修正が容易である。
[0145] さて、本実施形態では、横方向に時間軸をとつたグラフのような線図の座標値を処 理しているため、座標系として直交座標系を用い、第 1座標値として X座標の値、第 2 座標値として y座標の値をそれぞれ用いている力 用途によって、 X座標や y座標を交 換したり、斜交座標や極座標を採用したりしても良い。たとえば、円グラフを描く場合 には、第 1座標値として角度、第 2座標値として半径を採用することができる。
[0146] このように、斜行座標や極座標におけるグラフの入力においては、座標軸が直交し ていなかったり曲線であったりするために、ユーザの入力にぶれが生じやすいが、本 発明を適用した場合には、このようなぶれを適宜修正して、ユーザの希望に近い形 状のグラフの座標値を取得することができるようになる。
[0147] (削除条件)
上記のように、削除条件が常に満たされないものとしても、グラフ線図を描いたり、こ れを修正する作業を十分に行うことができる力 S、グラフの一部を削除したいこともありう る。すなわち、途切れた線図を描きたい場合である。また、一旦余計なグラフを消去 してから、新たに所望のグラフを書き直したいことも多レ、。そこで、以下では、簡単な 操作でグラフ線図の一部を消去するための技術について説明する。
[0148] 上記のように、グラフを描く場合には、タツチペンを押圧操作しながら左から右へ移 動させる。そこで、本実施形態では、グラフを消去する場合には、消去したい範囲で 、タツチペンを押圧操作しながら右から左へ移動させることとするのである。
[0149] ただし、ジグザグ線を描くような場合には、上述の通り、タツチペンが一瞬だけ右か ら左へ移動してしまうことがありうる。
[0150] これらを区別するため、タツチペンが一定時間の間、右から左へ、ほぼ水平に移動 した場合には、グラフを消去するが、そうでない場合は、タツチペンが右から左へ移
動したとしても、通常の座標値の入力として解釈するのである。このための判断基準 が削除条件である。
[0151] この「一定時間」に相当するものは、本実施形態では、「M X垂直同期割り込み周期 」である。すなわち、「M X垂直同期割り込み周期」の間、タツチペンが右から左へほ ぼ水平に移動した場合には、線の形状のうち、その右から左への移動の範囲だけを 削除する。
[0152] 本実施形態では、リングバッファを用いて、削除条件「M X垂直同期割り込み周期 の間、タツチペンが右から左へほぼ水平に移動した」か否かを、以下のように検知す る。
[0153] 図 6は、削除条件が成立するか否力、を判断するステップ S307と、成立した場合に 実行される処理の詳細な制御の流れを示すフローチャートである。以下、本図を参照 して説明する。
[0154] 本処理が開始されると、まず、 n≥Mであるか否かを判断する(ステップ S501)。 n<M である場合(ステップ S 501 ; No)、本処理を終了し、ステップ S 308に進む。
[0155] 一方、 n≥Mである場合(ステップ S501 ; Yes)、リングバッファ内に、現在までの M X 垂直同期割り込み周期の間のタツチペンの移動の座標の履歴は、リングバッファ内 に時間 1噴に、
(X ,y ) = (R[(p-M) mod M].x, R[(p-M) mod M].y),
1 1
(x ,y ) = (R[(p-M+1) mod M].x, R[(p- M+l) mod M].y),
2 2
(x ,y) = (R[(p-M-1 + i) mod M].x, R[(p-M-1 + i) mod M].y), (x ,y ) = (R[(p-1) mod M].x, R[(p-l) mod M].y)
M M
のように格納されていることになる。
[0156] また、所定の鈍角 Θ (典型的には、 170度〜 180度程度の範囲の間。)を用いて、 x 軸の向きと、タツチペンが移動した向きとがこの鈍角 Θ以上のときに、タツチペンが水 平に移動しているものと判断する。
[0157] そこで、 i = 1, 2,…, M-1について、 iを変化させながら、以下の処理を繰り返す(ス
テツプ S502)。
[0158] まず、 x く xかつ |(y -y)/(x -χ) tan Θであるか否力、すなわち、履歴の i番目か
i+l i i+1 i i+1 i
ら i+1番目につレ、てのタツチペンの移動の方向べクトノレ
(x -x ,y -y )
i+1 i i+1 i
力 SX軸正の方向と鈍角 Θ以上をなし、ほぼ水平方向逆向きに移動したか否力、を判断 する(ステップ S503)。
[0159] この条件が成立していなければ(ステップ S503 ; No)、本処理を終了して、ステップ S308に進む。一方、この条件が成立していれば(ステップ S503 ; Yes)、ステップ S5 02〜ステップ S504の処理を繰り返す。
[0160] i = 1, 2,…, M-1のすべてについて上記の条件が成立したときは、削除条件が成 立したことになり、ステップ S505に進む。
[0161] 削除条件が成立している場合、
Xぐ X ぐ… x <x
M-1 2 1
であるから、最近の M個の履歴における x座標の最大値は x、 X座標の最小値は Xで
1
ある。
[0162] そこで、 i = x , X +1, · · ·, x -1, Xのそれぞれについて、以下の処理を繰り返す(ス
M M 1 1
テツプ S 505)。
[0163] すなわち、座標記憶部 203において、
F[i] = 255
を実行する(ステップ S506)ことを、繰り返すのである(ステップ S507)。
[0164] この処理によって、線の形状から X座標が X以上 X以下の区間が除去され、多くの
M 1
場合、線が分断されることになる。
[0165] 繰り返し (ステップ S505〜ステップ S507)が終了したら、本処理を終了して、ステツ プ S319に進む。
[0166] 図 7は、タツチペンを右から左に移動する操作をユーザが行った場合に入力される 線の形状を示す説明図である。以下、本図を参照して説明する。
[0167] 本図(a)には、ユーザが行ったタツチペンの移動の経路を示す。図 4におけるものと 同様のジグザグ線 401に沿ってタツチペンでタツチパネルを押圧操作しながら移動さ
せた後、タツチペンをタツチパネルから外して、さらにペンを置き、右から左へのほぼ 水平な消去指示線 601に沿ってタツチペンでタツチパネルを押圧操作しながら移動 させ、その後にタツチペンを外したときの「押圧操作経路の履歴」が示されてレ、る。
[0168] 本図(b)は、ジグザグ線 401に沿ってタツチペンでタツチパネルを押圧操作しながら 移動させた直後に、線形状処理装置によって表示されるグラフの線 403の形状の「 画面表示例」を示すものである。図 4 (b)と同様の形状が表示されている。本図には、 タツチペンがタツチパネルをなぞった履歴であるジグザク線 401に応じたグラフの線 4
03の形状が、表示例として示されている。
[0169] 本図(c)は、さらにその後に、消去指示線 601に沿ってタツチペンでタツチパネルを 押圧操作しながら移動させた直後に、線形状処理装置によって表示されるグラフの 線 603の線の形状の「画面表示例」を示すものである。本図に示すように、グラフの線
603の線の形状は、途中で分断されている。
[0170] これは、消去指示線 601に沿って水平にある程度の時間連続してタツチペンでタツ チパネルを押圧操作しながら移動させると、グラフの線 403の形状のうち、当該移動 区間の水平範囲が削除されるからである。
[0171] このように、本実施形態によれば、簡単な操作で、線の形状から一部の区間を削除 することができ、ユーザは容易に線の形状を修正、編集することができるようになる。
[0172] (座標値に対する種々の処理)
以下では、特に株の価格変動を示す場合に用いられる線の形状を検出する技術 について説明する。本技術は、上記のような技術によって入力された線の形状が、株 の価格の時間経過をあらわすグラフだと考えたときに、株の価格変化の特徴を検出 することに適用すること力 Sできる。
[0173] このような株の価格変化に特徴的な形状には、ペナントとフラッグと呼ばれるものが ある。図 8は、ペナントとフラッグの形状を表す説明図である。以下、本図を参照して 説明する。
[0174] 本図(a) (b) (c)は、ペナントと呼ばれる形状であり、当初は値動きが激しいが、時 間が経過するにつれて値が次第に収束するような形状である。すなわち、価格が振 動しながら(ジグザグになりながら)、その振動幅が次第に狭まっていく形状である。さ
らに、平均的な値がほぼ一定のときは単に「ペナント」もしくは「水平ペナント」(本図( a) )、上昇しているときは「上昇ペナント」(本図(b) )、下降しているときは「下降ペナ ント」(本図(c) )のように呼ぶ。
[0175] 一方、本図(d) (e) (f)は、フラッグと呼ばれる形状であり、ほぼ同じ値動きの変動幅 が維持される形状である。すなわち、ほぼ一定の振動幅で振動する(ジグザグになる )形状である。さらに、平均的な値がほぼ一定のときは単に「フラッグ」もしくは「水平フ ラッグ」(本図(d) )、上昇しているときは「上昇フラッグ」(本図(e) )、下降しているとき は「下降フラッグ」(本図(f) )のように呼ぶ。
[0176] ペナントやフラッグは、株価の変動においては、もっとも直近(最近)に生じたものが 重要である。したがって、ペナントやフラッグを検出する際には、これらがグラフの終 端近傍に存在するか否か(上記実施形態でいえば、 X座標が一番大きいところで当 該形状を呈するか否か)、を検出する必要がある。
[0177] さて、上記実施形態においては、線の形状が座標記憶部 203の配列 Fに記憶され ている。したがって、この配列 Fの内容を吟味することで、ペナントやフラッグを検出す ること力 Sできる。以下、この検出を行う処理の詳細について説明する。
[0178] 本実施形態では、線の形状の極大点、極小点、および、その時の X座標の広がりか ら、ペナントもしくはフラッグの確認を行う。図 9は、線の形状にペナントやフラッグの 形状があるか否かを検出するための検出処理の制御の流れを示すフローチャートで ある。以下、本図を参照して説明する。
[0179] 本処理においては、以下のような定数および一時変数を用いる。
定数 W。極大点を 2W個、極小点を 2W個抽出するために用いる。
極大点の X座標値および y座標値の部分和および平均を、前半と後半に分けて記 憶するための配列 AX, AY。いずれも要素は 2つである。
極小点の X座標値および y座標値の部分和および平均を、前半と後半に分けて記 憶するための配列 IX, IYoいずれも要素は 2つである。
2W個の極大点および極小点の X座標の広がりが、ペナントもしくはフラッグに相当 すると考えられるための閾値定数 Ζ。 X座標の広がりが Ζ以下であれば、激しく値が上 下していることになり、ペナントもしくはフラッグであると考える力 そうでなければ、ゆ
るやかに値が上下していることになり、ペナントでもフラッグでもないことになる。
[0180] 本処理が開始されると、 CPU 102は、 RAM 103にアクセスして、配歹 IJAX, AY, I X, IYを初期化する(ステップ S801)。具体的には、 i = 0, 1のそれぞれについて、 AX [i]― 0, AY[i]― 0, IX[i]― 0, IY[i]― 0を実行する。
[0181] 次に、現在までに検出された極大点および極小点の数をカウントするための変数 m を初期化する (ステップ S802)。具体的には、 m― 0を実行する。
[0182] さらに、 i = 318, 317,…, 2, 1について、 iの値を 1ずつ減らしながら、以下の処理を 繰り返す(ステップ S803)。
[0183] まず、 F[i-1] < F[i]かつ F[i] > F[i+1]であるか否か、すなわち、極大点か否かを判定 する(ステップ S804)。そうであれば(ステップ S804 ; Yes)、 AX[m/(4W)]― AX[m/( 4w)]+i, AY[m/(4W)]― AY[m/(4w)]+F[i]を実行して(ステップ S805)、極大点の x座 標値と y座標値を積算する。なお、「a/b」は、 aを bで割った整数除算(余りを切り捨て る割り算)を意味する。
[0184] そして、 m m+1を実行して(ステップ S806)、 m≥ 4Wであれば(ステップ S807; Yes)、繰返しを抜けてステップ S820に進み、そうでなければ(ステップ S807 ; No)、 次の繰返しに移る(ステップ S808)。
[0185] 一方、極大点でなければ(ステップ S804 ; No)、 F[i_l] > F[i]かつ F[i]く F[i+1]であ るか否か、すなわち、極小点であるか否かを判定する(ステップ S809)。そうであれば (ステップ S809 ; Yes)、 IX[m/(4W)] IX[m/(4w)]+i, IY[m/(4W)] IY[m/(4w)]+F[i ]を実行して (ステップ S810)、極小点の x座標値と y座標値を積算する。そして、ステ ップ S806に進む。
[0186] さて、繰返し (ステップ S803〜ステップ S808)が単純に終了したときは、検出され た極大点および極小点の総数が少な力 たことになるため、線の形状はペナントでも フラッグでもない旨を出力して (ステップ S811)、本処理を終了する。当該出力先は、 RAM 103内の情報格納場所として他の機能単位に処理させることとしても良いし、 ユーザに提示することとしても良い。
[0187] 一方、繰返しの途中で抜けた場合には(ステップ S807 ; Yes)、 i = 0, 1のそれぞれ について、以下の処理を繰り返す(ステップ S820)。すなわち、 AX[i]― AX[i]/W, A
Y[i] AY[i]/W, IX[i]― IX[i]/W, IY[i] IY[i]/Wを実行して(ステップ S821)、繰 り返しを行う(ステップ S822)。
[0188] なお、ステップ S803〜ステップ S808の繰返しでは、 iの値を 1ずつ減らされていく 一方で、 mの値は 1ずつ増えていく。 AX, AY, IX, IYの添字が小さい要素には、ダラ フにおいて iの値が大きい側 (右側、すなわち直近の側)の情報が蓄積されており、 A X, AY, IX, IYの添字が大きい要素には、グラフにおいて iの値が小さい側(右側、す なわち過去の側)の情報が蓄積されている。したがって、ステップ S822の後は、
(AX[0],AY[0]) ■·■ 直近の極大点の平均(重心)
(AX[1],AY[1]) ■·■ 以前の極大点の平均(重心)
(IX[0],IY[0]) ·■· 直近の極小点の平均(重心)
(ΙΧ[1],ΙΥ[1]) ·■· 以前の極小点の平均(重心)
となる。
[0189] 図 10は、極大点、極小点および各重心の位置の関係を示す説明図である。本図で は、 W = 2の場合について図示している。以下、本図を参照して説明する。
[0190] 本図に示すように直近力 過去に向けて極大点 931、 921、 911、 901および極小 点 936、 926、 916、 906力 S検出されてレヽる。
[0191] 時系列に沿ってグラフを描く場合、左から右に時間が進むように描くことが一般に 行われているため、画面右側の方が「直近」であり、画面左側の方が「過去」に相当 する。
[0192] そして、過去の極大点の重心 961は、極大点 901、 911の中点にあり、直近の極大 点の重心 971は、極大点 921、 931の中点にあり、過去の極小点の重心 966は、極 大点 906、 916の中点にあり、直近の極/ J、点の重心 976は、極大点 926、 936の中 点にある。
[0193] これらの重心 961、 966、 971、 976の位置関ィ系によって、ペナント力、、フラッグ力、、 上昇か下降か水平か、などを判断するのである。
[0194] まず、 AX[0]_AX[1]く Zかつ IX[0]_IX[1]く Zであるか否かを調べる(ステップ S823)。
そうでなければ (ステップ S823 ; No)、値動きの時間変化が激しくないことになるので
、ステップ S811に進む。
[0195] 一方、そうであれば(ステップ S823 ;Yes)、 AY[0]-IY[0]と AY[1]-IY[1]を比較する( ステップ S824)。前者が後者より小さければ (ステップ S824 ;く)、「ペナント」である 旨を出力し (ステップ S825)、前者が後者と(ほぼ)等しければ (ステップ S824; = )、 「フラッグ」である旨を出力し (ステップ S826)、前者が後者より大きければ (ステップ S 824 ; >)、「ノーマル」である旨を出力する(ステップ S831)。ここで「ノーマル」とは、「 ペナント」でも「フラッグ」でもなレ、ことを意味する。
[0196] さらに、 AY[0]+IY[0]と AY[1]+IY[1]を比較する(ステップ S827)。前者が後者より大 きければ (ステップ S827 ; >)、「上昇」である旨を出力し (ステップ S828)、前者が後 者より小さければ (ステップ S827;く)、「下降」である旨を出力し (ステップ S829)、 前者が後者と(ほぼ)等しければ (ステップ S827; =)、「水平」である旨を出力して (ス テツプ S830)、本処理を終了する。
[0197] なお、ステップ S824および S827における比較においては、いずれも、所定の誤差 を考慮して、 2つの値が当該誤差範囲内に納まれば、「(ほぼ)等しい」と判断すること とするのが典型的である。
[0198] また、本実施形態では、ステップ S831において「ノーマル」と出力した後にステップ S827に進むこととしている力 その力わりにステップ S831力らステップ S811に進む こととして、「ノーマル」の場合には「上昇」「下降」「水平」の判断は行わないこととして も良い。
[0199] 本処理によれば、特に株の価格変動を示す場合に用いられる線の形状を検出する ことができるようになる。
[0200] (線の形状の類似度)
上記実施形態では、極大点や極小点の平均位置(重心)を用いて、線の形状の特 徴を抽出していたが、複数の線同士の類似度を求めたい場合も多い。たとえば、時 間経過に伴う株価の変化をユーザがタツチペンを用いて入力し、その変化に類似す る株式を検索する、などの応用を考える場合には、上記のように抽出された特徴を適 切に利用して、線の形状の類似度を求める必要がある。以下では、このような線の形 状の類似度を求める技術について説明する。
[0201] 2つの線の形状を比較するためには、まず、その 2つの線に対して適切な正規化を
行う必要がある。以下、上記の実施形態に沿って、水平方向の右から左に X軸が設 定され、垂直方向の下から上に y軸が設定され、この X— y平面内に、対比される線が 配置されてレ、る場合を考える。
[0202] まず、 2つの線の横幅 (X軸方向の幅)が異なる場合には、一方を横方向(X軸方向) に拡大もしくは縮小して、 2つの線の横幅を等しくするように、変換をカ卩える。このとき 、両者の長さの比がある定数 (たとえば 2や 3や 5。)よりも大きかったり、別の定数 (た とえば 0.5や 0.333や 0.2。)よりも小さかったりした場合には、 2つの線は大きさが違 レ、過ぎるため、「類似判定不能」あるいは「類似してレ、なレ、」と判断することが望ましレ、
[0203] また、線が途中で途切れている場合には、途切れている間を適当に補間(単に線 分で結んだり、スプライン補間する等の手法を採用することができる。)しても良いし、 複数の線のうち直近のもの(最も右側にあるもの)を選択しても良レ、。
[0204] また、横方向への拡大もしくは縮小は、両方の線に対して行うこととしても良ぐ両方 の線を縮小するのが典型的である。
[0205] たとえば、上記の実施形態では、 i = 0,· · ·, 319について値 F[i]が座標記憶部 203に 記憶されている力 これを幅 Wに縮小し、 k = 0, 1,· · ·, W-1について値 f[k]が定められ るようにするには、
f[k] =∑ w/32° F[kW/320 + i](W/320)
i=0
のように計算して、 kに対する値 f[k]が、区間 i = kW/320, kW/320+1, · · · , (k+l)W/320
- 1に対する値 F[i]の平均値となるような変形を行えばよい。
[0206] 以下、理解を容易にするため、いずれの線の形状についても、適切な選択や変換 を行って、線は途中で途切れず、幅は Wに正規化されているものとする。
[0207] そして、 2つの線について、それぞれ正規化された結果力 S、 RAM 103内の要素 数 Wの配列 f, gに格納されているものとする。また、当該配列名 f, gによって、線その ものを意味するものとする。
[0208] 次に、 2つの線 f, gの y軸方向の高さを揃えるため、それぞれの重心を求める。上記 実施形態では、 X座標値 iでの y座標値がそれぞれ i0], g[i]であるから、それぞれの重 心の y軸方向の高さ] 3, qは、
p =∑ 1 F[i]/W
i=0
q =∑ W— 1 G[i]/W
i=0
により求めることができる。
[0209] すると、高さを揃えたときに、同じ X座標値 [i]における 2つの線 f, gの高さの差 Δ [ί]は
A [i] = (F[i]-p) - (G[i]-q)
により計算できる。
[0210] さて、 2つの線 f, gの類似度 L(f,g)については、 自乗和を利用した以下のような計算 式を用いる手法が考えられる。
L(f,g) =∑ 1 Δ [ί]2
i=0
すなわち、 L(f,g)が小さければ小さいほど、 2つの線 f, gは類似している、と考えるので ある。
[0211] し力 ながら、株価の変動のように、フラッグであるかペナントである力、や、直近の 価格の変動が重要視される。一方で、上記のように、幅 320の情報を幅 Wに圧縮する ことは、いわゆる高周波成分を除去することに相当し、高周波成分そのものであるフ ラッグやペナントの情報そのものが落ちてしまう。
[0212] そこで、 2つの線 f, gの圧縮前の線 F, Gのそれぞれが、上記の実施形態の技術によ り「フラッグ」「ペナント」「非フラッグ '非ペナント(以下「ノーマル」という。)」のいずれで あるかをあらかじめ判定しておき、その情報を用いて、類似度を計算することが望まし レ、。
[0213] そのために、以下のような W個の正の値の重みパラメータを用いる。
w[0], w[l],■· - , w[W-l]
この重みパラメータは、 2つの線 f, gの変換前の元の線 F, Gの形状が、「フラッグ」「ぺ ナント」「ノーマル」か否かによって、定数 N (0く Nく W)を用いて、以下のような関係を持 つ値とする。ここで、 W-Nに相当する縮小前の幅は、上記実施形態における Zに相当 するものとすることが望ましい。
(1)両者が「ノーマル」である場合は、
w[0] = w[l] =… w[N-l] = 1 = w[N] = W[N+1] =… = W[W- 1] = 1
(2)両者が「フラッグ」である場合、もしくは、両者が「ペナント」である場合は、 w[0] = w[l] =… w[N-l] = 1 > w[N] = W[N+1] =… = W[W- 1] = ίΐ ρ = 0.5
(3)—方が「ノーマル」、他方が「フラッグ」もしくは「ペナント」である場合は、定数 Ν ( 0<Νく W)により、
w[0] = w[l] =… w[N-l] = 1 < w[N] = W[N+1] =… = W[W- 1] = nfp = 2
(4)一方が「フラッグ」、他方が「ペナント」である場合は、定数 N (0く Nく W)により、 w[0] = w[l] =… w[N-l] = 1 < w[N] = W[N+1] =… = W[W- 1] = fp = 0.8
[0214] そして、類似度を、以下のように定める。
L(f,g) =∑ w^ w[i] A [i]2
i=0
[0215] すなわち、フラッグやペナントが存在しうる区間 i = Ν,Ν+1,···,\ν_1について、上記の ように重みを適宜変化させることで、線の形状の変化を類似度に反映させるのである
[0216] なお、上記のように、変化させる重みについては、 ffpp = 0.5, nfp = 2, fp = 0.8として いる力 これらの大小関係については、
ff p < fp < 1 < nfp
のような関係が成立していれば、上記の定数以外にも種々の定数を採用することが できる。また、 w[N], w[N+l], · · ·, w[W- 1]が、 1力 ffpp, fp, n に向かって単調に変化 してレ、くようなパラメータ設定を採用しても良い。
[0217] このように、 2つの線 F, Gの形状について、その高周波成分を除去した配列 f, gを 考え、 F, Gのそれぞれについて検出された「フラッグ」「ペナント」「ノーマル」の形状 特性に基づいて重み wを定め、これらの情報に基づいて類似度 L(f,g)を計算すること により、両者がどれだけ似ているかを判定することができる。
[0218] したがって、あら力、じめ複数の線 G,…, Gの形状データが存在する場合にも、そ
1 D
のそれぞれについてユーザが入力した線の形状 Fとの類似度を計算し、類似度の小 さい順にソートすることによって、 G ,…, Gの中から、 Fに形状が類似しているものを
1 D
ユーザに適切に提示し、場合によっては選択させることができるようになる。
[0219] 図 11は、このような態様を実現する線形状処理装置の概要構成を示す模式図であ る。以下本図を参照して説明する。なお、本図における各要素のうち、図 2に示すも
のと同様の機能を果たすものについては、同じ符号を付すこととしており、理解を容 易にするため、異なる機能を有する要素について説明を加えるものとする。
[0220] 線形状処理装置 201は、上記実施形態に加えて、候補記憶部 991、類似抽出部 9
92、提示部 993を備える。
[0221] 候補記憶部 991は、複数の線 G,…, Gの形状のデータをあらかじめ記憶するもの
1 D
で、株価変動のデータベースに相当するものである。なお、これらのデータは時間と ともに更新されるものとしても良レ、が、計算機シミュレーションなどの用途のために固 定値を採用するときには、それぞれの形状について、あらかじめ、「フラッグ」か「ペナ ント」か「ノーマル」かを判定しておくとともに、所定の幅 Wに変換した後の配歹 Ijg ,…,
1 gもあらかじめ用意しておくと、類似度計算を容易に行うことができる。
D
[0222] 一方、類似抽出部 992は、ユーザが入力した線 Fの形状に対して検出部 207が行 つた「フラッグ」「ペナント」「ノーマル」の検出結果を用いるとともに、上記のような重み 付けをおこなった類似度計算処理に基づいて、座標記憶部 203に記憶されている線 Fの形状、を対比して、複数の線 G , · · · ,〇をソートする、あるいは、順次類似度を計
1 D
算し、これまでに計算された類似度と対比して、値が小さいものを所定の個数まで残 すようにして、複数の線 G ,…, Gから、線 Fに類似するものを所定の個数抽出する。
1 D
[0223] さらに、提示部 993は、線 Fに類似するとして抽出された上位の所定の順位までの 線の情報をユーザに提示して、後の処理に備える。たとえば、当該抽出された線とと もに当該線に対応付けられる株の銘柄の概要情報を表示する。そして、これらの抽 出されたものの中からレ、ずれかをユーザが選択した場合には、選択された線に対応 付けられる株の銘柄の詳細情報を提示する、等である。
[0224] 本実施形態によれば、株価の変動などをグラフで表現するときに、注目すべき事項 に基づいてグラフの類似度を計算することができ、株価の変動に基づいて、ユーザが 所望の銘柄を検索しやすくすることができる。
[0225] なお、本願においては、 日本国特許出願 2006— 172208号を基礎とする優先権 を主張するものとし、指定国の法令が許す限り、当該基礎出願を本願の内容に取り 込むものとする。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明によれば、線の形状の終端部分の特徴を検出し、当該 特徴に基づきつつ線の形状の類似を判断したりするのに好適な線形状処理装置、 線形状処理方法、これらをコンピュータにて実現するプログラムを記録したコンビユー タ読取可能な情報記録媒体、ならびに、当該プログラムを提供することができる。