WO2007105532A1

WO2007105532A1 - シートおよび保護枠取付構造

Info

Publication number: WO2007105532A1
Application number: PCT/JP2007/054274
Authority: WO
Inventors: Shinobu Nimura; Mayumi Kawamura
Original assignee: Combi Corporation
Priority date: 2006-03-06
Filing date: 2007-03-06
Publication date: 2007-09-20
Also published as: CN101394766A; KR20080099857A; TWI440435B; CN101394766B; JP2007236490A; KR101373085B1; HK1132156A1; TW200744487A; JP4873225B2

Abstract

　大きな子供が子供用椅子に座って降りることができない場合等に、容易に降りることができるようにした、簡素な構造の保護枠とそれを備えたシートを提供する。シート１０は、フレーム１００と、シート型に形成されていてフレームの前面上部を覆う上カバー２００と、フレームの前面下部を覆う下カバー３００と、上カバーの座部２１０に着座した子供の動作を規制する保護枠４００と、を備える。保護枠４００は、フレームに固定した手摺り枠４１０と、手摺り枠に枢着した股ガード４２０とを含む。股ガード４２０の一端部は手摺り枠４１０に取り付けられし、股ガード４２０の他端部はフレーム１００に取り外し可能に取り付けられる。股ガード４２０の他端部をフレーム１００から外すと、股ガード４２０を手摺り枠４１０のまわりに回動させることができる。

Description

明細書

シートおよび保護枠取付構造

技術分野

[0001] 本発明は、子供連れの保護者などが作業を行う際に勝手に子供が動き回らないように子供を一時的に座らせて子供の安全を図るための子供用椅子に関し、特に、所謂ガードと称される保護枠の取付構造及びそれを備えたシートに関する。

背景技術

[0002] 大人 (保護者)が、子供を連れて公共施設、駅、デパート、役所、銀行などに出かけた場合、トイレや試着室での身繕! \現金自動預入支払機 (ATM： Automatic Te Her Machine)やレジ（checkout counter)での精算などの際、子供と離れて身繕いや現金の支払い等を行うと、子供に目が届かなくなり、子供が迷子になったり、危険にさらされたりする虞がある。そのため、近年では、トイレや試着室等の個室の中に、また、現金自動預入支払機やレジなどの近接位置に子供用椅子が設置されている。そして、子供を子供用椅子に一時的に座らせることにより、子供の安全を図ることができる。

[0003] 図 6は従来の子供用椅子 50を示す斜視図であり、子供用椅子 50は、座部 55Aと背部 55Bとを有するシート本体 55と、このシート本体 55の下部に設けられた柱状の支持台 56と、シート本体 55に取り付けた手摺り枠 57と、座部 55Aの前縁部と手摺り枠 57の中間部とに架設するように設けられた股ガード 58と、を備えている。シート本体 55の背部 55Bにおいて、子供の頭部が当接する位置には、内部にクッション材を有するヘッドサポート 59が配設されている。図中の Frは子供用椅子 50の前方を、 U Pは子供用椅子 50の上方を、 Wは子供用椅子 50の横幅方向を示す。

[0004] 上記子供用椅子 50を使用するときには、座部 55Aの上方力も子供を手摺り枠 57と背部 55Bとの間に入れ、さらに子供の左右の各脚を座部 55Aと手摺り枠 57と股ガード 58とで画成される左右の開口 S 'に入れて、子供を座部 55Aに座らせる。子供を子供用椅子 50に座らせると、子供は、足を宙に浮力した状態で、手摺り枠 57と股ガード 58とによって立ち上がり動作や前傾しょうとする動作等が規制される。よって、この子供用椅子 50では、手摺り枠 57と股ガード 58との協働により、子供用椅子 50に着座した子供の落下事故を防止することができる。

[0005] 上記手摺り枠 57および股ガード 58などの保護枠は、子供の落下防止を確保するため、子供の動作や悪戯によって外れてしまうことのないよう、手摺り枠 57はシート本体 55にしつ力りと固定されており、股ガード 58も手摺り枠 57とシート本体 55の座部 5

5Aの前縁部にしつ力りと固定されて、る。

[0006] ここで、保護者がトイレを使用している際などに、子供を一時的に座らせて子供の安全を図る装置として、当該トイレ内の壁面に取り付けられ、落下防止用の保護枠を有する子供用椅子は、特開 2002— 142924号公報や実公平 2— 8039号公報にも開示されている。

[0007] ところで、図 6に示すような従来の子供用椅子 50において、手摺り枠 57はシート本体 55にしつ力りと固定され、股ガード 58も手摺り枠 57とシート本体 55の座部 55Aの前縁部にしつ力りと固定されている。したがって、例えば、子供用椅子 50の使用対象年齢よりも大きい子供などがこの子供用椅子 50に無理に座った場合には、保護枠が障害となって子供が椅子 50から容易に降りることができな、事態が生じる可能性がある。

[0008] また、子供が椅子 50からどうしても抜け出せないときは、例えば、手摺り枠 57や股ガード 58をシート本体 55から切断する等して手摺り枠 57や股ガード 58をシート本体 55から外さざるを得ない。すなわち、子供用椅子 50を壊さない限り、保護枠を外すことができな力た。

発明の開示

[0009] 本発明は、以上の点に鑑み、簡素な構造で、誤使用で大きな子供が子供用椅子に座って降りることができない場合等に、容易且つ安全に、椅子を壊すこと無く降りることができるシートおよび保護枠取付構造を提供することを目的とする。

[0010] 本発明による第 1のシートは、フレームと、前記フレームを覆うシート本体と、前記シート本体の座部に着座した子供の動きを規制する保護枠と、を備え、前記保護枠は前記フレームに固定された手摺り枠と、前記手摺り枠に枢着された股ガードと、を含み、前記股ガードの一端部は前記手摺り枠に取り付けられ、前記股ガードの他端部は前記フレームに取り外し可能に取り付けられ、前記股ガードの他端部を前記フレームから外すと、前記股ガードを前記手摺り枠まわりに回動させることができることを特徴とする。

[0011] 本発明による第 1のシートにおいて、前記シート本体に、前記手摺り枠の各端部が通過する一対の穴が形成されており、前記手摺り枠の各端部が前記フレームに固定されるとともに、前記穴に挿入した部位を前記シート本体に支持されていて、前記股ガードの他端部を前記フレーム力外しても、前記手摺り枠が一定の姿勢を維持するようになっていてもよい。

[0012] また、本発明による第 1のシートにおいて、前記シート本体は、前記座部と、背部と、前記座部および背部の両脇から立設した側壁部と、を含み、前記座部と前記背部と前記側壁部とがー体に成形されて、るようにしてもょ、。

[0013] さらに、本発明による第 1のシートにおいて、前記股ガードの他端部が前記フレームへボルトによって連結されて、てもよ、。

[0014] 本発明による第 2のシートは、フレームと、シート型に形成されていて前記フレームの前面上部を覆う上カバーと、前記フレームの前面下部を覆う下カバーと、前記上力バーの座部に着座した子供の動作を規制する保護枠と、を備え、前記保護枠が、前記フレームに固定された手摺り枠と、前記手摺り枠に枢着された股ガードと、を含み、前記股ガードの一端部は前記手摺り枠に取り付けられ、前記股ガードの他端部は前記フレームに取り外し可能に取り付けられ、前記股ガードの他端部を前記フレームから外すと、前記股ガードを前記手摺り枠まわりに回動させることができることを特徴とする。

[0015] 本発明による第 2のシートにおいて、前記上カバーに、前記手摺り枠の各端部が通過する一対の穴が形成されており、前記手摺り枠の各端部が前記フレームに固定されるとともに、前記穴に挿入した部位を前記上カバーに支持されていて、前記股ガードの他端部を前記フレーム力外しても、前記手摺り枠が一定の姿勢を維持するようになっていてもよい。

[0016] また、本発明による第 2のシートにおいて、前記上カバーの座部の前縁部には、前記股ガードの他端部を揷通させる穴部が形成されており、前記穴部には、取り外し可能にキャップが取り付けられており、前記股ガードの他端部は前記フレームへボルトによって連結されていて、前記キャップを外すと、前記股ガードの他端部を前記フレームに連結する前記ボルトが露出するようにしてもょ、。

[0017] さらに、本発明による第 2のシートにおいて、前記上カバーが、前記座部と、背部と、前記座部および背部の両脇から立設した側壁部とを有し、前記座部と前記背部と前記側壁部とがー体に成形されて、てもよ、。

[0018] 本発明による保護枠取付構造は、シート型のカバーで覆われたフレームに、前記力バーの座部に着座した子供の動作を規制する保護枠を取り付ける構造であって、前記保護枠が、前記フレームに固定された手摺り枠と、前記手摺り枠に枢着した股ガードと、を備え、前記股ガードの一端部は前記手摺り枠に取り付けられ、前記股ガードの他端部は前記フレームに取り外し可能に取り付けられていて、前記股ガードの他端部を前記フレーム力外すと、前記股ガードを前記手摺り枠まわりに回動させることができることを特徴とする。

[0019] 本発明による保護枠取付構造において、前記カバーに、前記手摺り枠の各端部が通過する一対の穴が形成されており、前記手摺り枠の各端部が前記フレームに固定されるとともに、前記穴に挿入した部位が前記カバーに支持されていて、前記股ガードの他端部を前記フレーム力外しても、前記手摺り枠が一定の姿勢を維持するようにしてもよい。

[0020] また、本発明による保護枠取付構造にお!、て、前記股ガードの他端部が前記フレームへボルトによって連結されて、てもよ、。

[0021] 本発明によれば、例えば、使用対象年齢以上の大きな子供が無理に座部に座って降りることができなくなった場合に、股ガードの先端のロックを解除して、股ガードを手摺り枠まわりに回動させて前方に持ち上げることで、子供の太股周辺等に加わる締め付けを解放することができる。これにより、子供は脚等を自由に動かすことができるようになって、容易に子供用椅子等のシートから降りることができる。

[0022] また、本発明においては、前述のような緊急時に股ガードを動かすことができるが、その際に手摺り枠自体はその姿勢が維持されて外れな!/、ので、股ガードが動!、た反動で子供用椅子等のシートに座った子供力 ^、きなり落下することも防止できる。このように、本発明によれば、子供は子供用椅子等のシートから安全に降りることが可能となる。

[0023] さらに、図 6に示した従来の子供用椅子 50では、子供用椅子 50自体を壊さないと子供を降ろすことができな力つたが、本発明によれば、子供用椅子等のシートの構造部品を壊すことなぐ子供用椅子等のシートを簡単に操作することで、子供の救出ができる。

[0024] さらに、本発明に係る椅子力例えば、施設の狭いトイレなどの個室に設置されており、そして、座部に座った子供が椅子から降りることができなくなった場合でも、子供用椅子等のシートの前側力もキャップを外して、股ガードとフレームとの連結を解除するだけで、股ガードを子供力容易に離すことができる。このように、狭い個室などに子供用椅子等のシートが設置されている場合にも、前方力股ガードを容易に外せるので、素早い対応が可能である。

[0025] 本発明によれば、不特定多数の人々が利用する施設用製品である子供用椅子等のシートに誤使用があった場合の対応策が講じられていて、非常に安全である。図面の簡単な説明

[0026] [図 1]図 1は、本発明の一実施の形態に係る子供用椅子 (子供用シート)の斜視図である。

[図 2]図 2は、図 1の子供用椅子の分解斜視図である。

[図 3]図 3は、図 1の子供用椅子の部分後方斜視図である。

[図 4]図 4は、図 1の子供用椅子の部分後方斜視図である。

[図 5]図 5は、図 1の子供用椅子の使用状態を示す斜視図である。

[図 6]図 6は、従来の子供用椅子の斜視図である。

発明を実施するための形態

[0027] 以下、図面に基づいて、本発明の一実施形態を説明する。

[0028] 図 1は本発明の実施形態に係る子供用椅子 10の斜視図、図 2は図 1の子供用椅子 10の分解斜視図、図 3および図 4はそれぞれ図 1の子供用椅子 10の部分後方斜視図である。図中の Frは子供用椅子 10の前方を、 Upは子供用椅子 10の上方を、 W は子供用椅子 10の横幅方向を示す。子供用椅子 10は、フレーム 100と、このフレーム 100に支持されていてフレーム 100の前面上部を覆う上カバー 200と、フレーム 10 0に支持されていてフレーム 100の前面下部を覆う下カバー 300と、フレーム 100に取り付けた保護枠 400と、を備えている。

[0029] このうち先ず、フレーム 100について説明する。フレーム 100は、縦長の四角型の枠材 110と、この枠材 110に横架した第 1ブラケット 120と、第 1ブラケット 120の上方で枠材 110に横架した第 2ブラケット 130と、第 2ブラケット 130の上方で枠材 110に横架した第 3ブラケット 140と、を備えている。

[0030] 枠材 110は、ベース 111と、このベース 111の両端からそれぞれ起立した断面 L字型の縦フレーム部 112R, 112Lと、各縦フレーム部 112R, 112Lの上端部を連結する上辺部 113と、力構成されている。ベース 111には、例えば、ボルト（図示省略）を揷通するためのボルト穴 111 Aが形成されており、このボルト穴 111 Aを介してボルトを設置面 500に打ち込んで、ベース 111を設置場所に固定するようになっている。上辺部 113には、その両端部から突出した延長部 113R, 113Lが形成されており、これらの延長部 113R, 113Lには、詳しくは後述するが保護枠 400の第 1連結片 411 と連結するための第 2連結片 113Aが形成されて、る。この第 2連結片 113 Aには図示を省略するがネジ穴が形成されてヽる。

[0031] 第 1ブラケット 120は、下カバー 300を支持するものであり、枠材 110の一対の縦フレーム部 112R, 112Lに架設するように枠材 110に固定されている。この第 1ブラケット 120は、各縦フレーム部 112R, 112Lに固定される一対の第 1固着部 121R, 12 1Lと、各第 1固着部 121R, 121Lの端部力もそれぞれ枠材前方に向けて延出し第 1 固着部 121R, 121Lの端部から離れるにつれて略「ハ」の字状に互!、の間隔が近づく一対の第 1傾斜部 122R, 122Lと、各第 1傾斜部 122R, 122Lの端部を連結する第 1連結部 123と、力も構成されている。第 1ブラケット 120の第 1連結部 123には、第 1のネジ穴 123Aが形成されている。

[0032] 第 2ブラケット 130は、上下のカバー 200, 300を支持するものであると共に、保護枠 400の一部分を脱着可能に支持し、さらに、後述するシートの座部 210を支持するものでもある。第 2ブラケット 130は、上記第 1ブラケット 120と同様に、枠材 100の一対の縦フレーム部 112R, 112Lに架設するように枠材 110に固定されている。この第 2ブラケット 130は、各縦フレーム部 112R, 112Lに固定される一対の第 2固着部 13 1R, 131Lと、各第 2固着部 131R, 131Lの端部力もそれぞれ枠材前方に向けて延出し第 2固着部 131R, 131Lの端部から離れるにつれて略「ハ」の字状に互いの間隔が近づく一対の第 2傾斜部 132R, 132Lと、各第 2傾斜部 132R, 132Lの端部を連結する第 2連結部 133と、第 2連結部 133の下縁から延出した傾斜部 134を介して第 2連結部 133に連設した延出部 135と、各第 2傾斜部 132R, 132Lと第 2連結部 1 33とで形成されるコーナー上に載置するように各第 2傾斜部 132R, 132Lと第 2連結部 133とに固定した座面支持部 136と、力も構成されている。

[0033] 上記第 2連結部 133には、一対の第 1ガード固定用ネジ穴 133A, 133Aが形成されている。傾斜部 134は、第 2連結部 133の下縁から後方下に向けて延出している。延出部 135は、第 2連結部 133のプレート面と水平なプレート面を有し、このプレート面には第 2のネジ穴 135Aが形成されている。座面支持部 136は、第 2連結部 133のプレート面と直交する水平面状のプレート面を有し、このプレート面には後述する座部 210が載置されるようになって!/、る。

[0034] 第 3ブラケット 140は、上カバー 200を支持するものであり、枠材 100の一対の縦フレーム部 112R, 112Lに架設するように枠材 110に固定されている。この第 3ブラケット 140は、各縦フレーム部 112R, 112Lに固定される一対の第 3固着部 141R, 14 1Lと、各第 3固着部 141R, 141Lの端部力もそれぞれ枠材前方に向けて延出し第 3 固着部 141R, 141Lの端部力離れるにつれて略「ハ」の字状に互、の間隔が近づく一対の第 3傾斜部 142R, 142Lと、各第 3傾斜部 142R, 142Lの端部を連結する第 3連結部 143と、カゝら構成されている。

[0035] 次に、上カバー 200について説明する。上カバー 200は、子供を収容するためにシート型に形成されている。このため、上カバー 200は、座部 210と、背部 220と、座部 210および背部 220の両脇から立設した側壁部 230R, 230Lと、を有し、これら座部 210と背部 220と一対の側壁部 230R, 230Lとは榭脂にて一体に成形されている。上カバー 200には、座部 210と背部 220と一対の側壁部 230R, 230Lとで子供を収容する空間 Sが画成される。

[0036] 上カバー 200の各側壁部 230R, 230Lには、後述する保護枠 400の手摺り枠 410 の各端部をそれぞれ挿通するための第 1穴部 231R, 231Lがそれぞれ形成されている。座部 210の前縁部には、後述する保護枠 400の股ガード 420の端部を揷通する第 2穴部 211が形成されている。上カバー 200の下縁部にはフランジ 240が形成されており、このフランジ 240が下カバー 300の上縁部の内面に密着するように形成されている。また、フランジ 240には、前記第 2ブラケット 130の延出部 135の第 2のネジ穴 135Aに対応した第 3のネジ穴 241Aが形成されている。

[0037] 上カバー 200の座面には、ウレタン等のパッド材を備えたクッション 250が取り付けられ、上カバー 200の背部 220における子供の頭部が当たる部位にはヘッドサポート 260力 S取り付けられる。このヘッドサポート 260は、例えば、ウレタン等のパッド材 26 1と、このパッド材 261の表面を覆う表皮材 262と、力も構成される。これらのクッション 250やへッドサポー卜 260ίま、 f列え ίま、、上カノ一 200の座咅や背咅 220【こ両面接着テープ等の接着部材を用いて取り付けられる。

[0038] 次に、下カバー 300について説明する。下カバー 300はフレーム 100の下部を覆うものであり、例えば、略半円筒状に形成されている。下カバー 300は、上カバー 200 と同じ合成樹脂にて成形されている。この下カバー 300には、第 1ブラケット 120の第 1連結部 123の第 1のネジ穴 123Aに対応した第 4のネジ穴 301Aが形成されている。さら【こ、下カノ一 300【こ ίま、第 2ブラケット 130の延出咅の第 2のネジ穴 135A と上カバー 200のフランジ 240の第 3のネジ穴 241Aとに対応した第 5のネジ穴 302 Αが形成されている。

[0039] 次に、保護枠 400について説明する。保護枠 400は、上カバー 200のシートに着座した子供が落下するのを防止するためのものである。この保護枠 400は、手摺り枠 410と股ガード 420とを有している。

[0040] 手摺り枠 410は略半円弧状に形成されており、その両端部にそれぞれ第 1連結片 4 11が取り付けられて、る（図 3および図 4参照）。この第 1連結片 411にはネジ穴（図示省略）が形成されている。手摺り枠 410の中間部位 412は、例えば他の部位よりも若干太さが細く形成されている。この手摺り枠 410の細い中間部位 412に、股ガード 420が回動可能に取り付けられている。即ち、股ガード 420は、表部 421と、この表部 421の裏面に被着する裏部 422と、から構成されており、これらの表部 421と裏部 422との対向する内面に上記手摺り枠 410の中間部位 412を回転可能に受容する受け部 421A, 422Aが形成されている。この構成により、手摺り枠 410の細い中間部位 412が、股ガード 420の表部 421及び裏部 422に回転可能に挟持される。重ね合わせた表部 421と裏部 422とは、連通するネジ穴 421B, 422Bにネジ 430を螺着させることで、一体になる。ネジ取付面はシール 440で覆われ得る。

[0041] このようにして、股ガード 420は、手摺り枠 410に対して、回動することができるように取り付けられる。股ガード 420の回動する先端部位には、フレーム 100に固定するための第 3連結片 423が形成されている。この第 3連結片 423には、第 2ブラケット 13 0の第 2連結部 133に形成した一対の第 1ガード固定用ネジ穴 133Aに対応した一対の第 2ガード固定用ネジ穴 423Aが形成されている。

[0042] 次に、以上の部材を用いた子供用椅子 10の組立手順の一例を下記に説明する。

[0043] 先ず、フレーム 100を設置場所に置く。ベース 111のボルト穴 111Aにボルト（図示省略）を通し、ボルトを設置面 500に打ち込んで、フレーム 100を設置面 500に固定する。

[0044] 次に、フレーム 100の第 2ブラケット 130の座面支持部 136に上カノ一 200の座部 210を載置して、フレーム 100の上部を上カバー 200で覆い、フレーム 100の下部を下カバー 300で覆う。このとき、上カバー 200の下縁部のフランジ 240を下カバー 30 0の上縁部の内面に密着させて、上カバー 200の下縁部の表面と下カバー 300の上縁部の表面とが略連続した面を形成するようにする。

[0045] 上カバー 200の下縁部と下カバー 300の上縁部を重ねると、第 2ブラケット 130の延出部 135の第 2のネジ穴 135A、上カバー 200のフランジ 240の第 3のネジ穴 241 A、および、下カバー 300の第 5のネジ穴 302A力それぞれ前後に重なるように配置される。これらの連通する第 2のネジ穴 135Aと第 3のネジ穴 241Aと第 5のネジ穴 302Aとにネジ 501を螺着させて、フレーム 100の第 2ブラケット 130に上カノく一 200 の下部と下カバー 300上部とを強固に固定する。

[0046] 上記のように上カバー 200と下カバー 300とがフレーム 100を覆った状態では、フレーム 100の第 1ブラケット 120の第 1連結部 123が下カバー 300の第 4のネジ穴 30 1Aの裏面に当接し、さらに、第 1ブラケット 120の第 1のネジ穴 123Aと下カバー 300 の第 4のネジ穴 301Aとが連通するように前後に重なる。これらの連通する第 1のネジ穴 123Aと第 4のネジ穴 301Aとにネジ 502を螺着させて、フレーム 100の第 1ブラケット 120に下カバー 300を強固に固定する。

[0047] 次に、股ガード 420を回動可能に支持した手摺り枠 410の取付作業について説明する。先ず、手摺り枠 410の両端部をそれぞれ上カバー 200の各側壁部 230R, 23 OLに形成した第 1穴部 231R, 231Lに挿入する。第 1穴部 231R, 231Lに挿入した手摺り枠 410の各端部をフレーム 100の上辺部 113の延長部 113R, 113Lに近接させる。

[0048] 手摺り枠 410の第 1連結片 411と上辺部 113の第 2連結片 113 Aを重ね合わせて、それらのネジ穴を連通させた状態にした後、図 3および図 4に示すように、そのネジ穴にネジ 503を螺着させる。これにより、手摺り枠 410の端部がフレーム 100に固定される。手摺り枠 410の第 1連結片 411と上辺部 113の第 2連結片 113Aとをネジ 503 で連結させる際に、図 2に示すように、スプリング状のワッシャー 504やリング状のヮッシヤー 505を介在させると良い。図 3では、上カバー 200の左側の裏面に細幅で縦長のバックカバー 290が取り付けられている状態が示されており、手摺り枠 410の左端部の第 1連結片 411が上片部 113の左側の第 2連結片 113Aにネジ 503によって固定されて、る連結構造は、ノックカバー 290に覆われて外部に露呈してヽな、。同様に、上カバー 200の右側の裏面にもバックカバーを取り付ける。

[0049] 手摺り枠 410の端部をフレーム 100に固定した状態では、手摺り枠 410の端部に近接した手摺り枠 410の部位力上カバー 200の各側壁部 230R, 230Lに形成した第 1穴部 231R, 231Lに密着して支持されているので、手摺り枠 410は、その姿勢に維持される。即ち、手摺り枠 410は、動かないように、フレーム 100と上カバー 200とに強固に固定されている。

[0050] 次に、股ガード 420を手摺り枠 410まわりに回動させて、股ガード 420の端部に形成されて!/、る第 3連結片 423を、座部 210の前縁部に形成されて、る第 2穴部 211 に入れる。この第 3連結片 423を、第 2ブラケット 130の第 2連結部 133に当接させる。このように、第 3連結片 423が第 2連結部 133に当接した状態では、第 2連結部 13 3に形成した各第 1ガード固定用ネジ穴 133A, 133Aと、第 3連結片 423に形成した各第 2ガード固定用ネジ穴 423A, 423Aとが連通するように前後に重なることになる

[0051] これらの第 1ガード固定用ネジ穴 133A, 133Aと第 2ガード固定用ネジ穴 423A, 4 23Aとにネジ 506, 507を螺着して、股ガード 420の先端部をフレーム 100に固定する。第 3連結片 423と第 2連結部 133とをネジ 506, 507で連結させる際に、図 2に示すように、スプリング状のワッシャー 508, 509やリング状のワッシャー 510, 511を介在させると良い。その後、第 2連結部 133と第 3連結片 423との連結構造が外部に露呈するのを避けるため、第 2穴部 211にキャップ (カバー、蓋） 270を取り付ける。キヤップ 270は、第 2穴部 211の開口縁と同形状の輪郭を有し、第 2穴部 211に嵌まるように形成される。

[0052] 第 2連結部 133と第 3連結片 423とが連結されることで、股ガード 420も一定の姿勢を維持することになる。即ち、股ガード 420は、動かないように、先端部位をフレーム 1 00に固定される。よって、保護枠全体が、フレーム 100及び上カバー 200にしつかりと固定される。

[0053] 次【こ、クッション 250やへッドサポー卜 260を、上カノ一 200の座咅や背咅 220 に両面接着テープなどの接着部材を用いて取り付ける。子供用椅子 10の使用についての注意書きを記載したシート 280を背部 220のシート貼着部 221に、例えば、両面接着テープなどの接着部材を用いて取り付ける。

[0054] 上カバー 200の背部 220には凹部 222が形成されており、この凹部 222の底部にはボルト穴 222Aが形成されている。例えば、このボルト穴 222Aにボルト（図示省略 )をカバー表側力も揷通するとともに、上カバー 200の背面に位置する取付壁面に打ち込むことで、上カバー自体を取付箇所の壁面に固定してもよい。また、下カバー 30 0の第 4のネジ穴 301Aと第 5のネジ穴 302Aには、それらに螺着したネジが外部に露呈するのを避けるために、それらの穴 301 A, 302Aにそれぞれ蓋 521, 522を取り付ける。

[0055] 以上のようにして、本発明の実施形態に係る子供用椅子 10の組立が完了する。

[0056] 次に、このように構成された子供用椅子 10の使用方法について以下説明する。

[0057] 普通に子供用椅子 10を使用するときには、クッション 250の上方力も子供を手摺り枠 410と背部 220との間に入れ、さらに子供の左右の各脚を座部 210と手摺り枠 41 0と股ガード 420とで画成される左右の開口 S' (図 1参照）に入れて、子供をクッション 250に着座させる。子供を子供用椅子 10に着座させると、子供は足を宙に浮かした状態になり、手摺り枠 410と股ガード 420とによって立ち上がり動作や前傾しようとする動作等が規制される。よって、この子供用椅子 10では、手摺り枠 410と股ガード 42 0との協働により、子供用椅子 10に着座した子供が子供用椅子 10から落下すること等を防止できる。

[0058] ここで、例えば、子供用椅子 10の使用対象年齢以上の大きい子供力クッション 25 0の上方から手摺り枠 410と背部 220との間に入り、さらに左右の各脚を座部 210と手摺り枠 410と股ガード 420とで画成される左右の開口 S'に入れて、クッション 250 に無理に座った場合には、例えば、太股周辺が座部 210と手摺り枠 410と股ガード 4 20とによる締め付けを受けて、脚等を自由に動かすことができない事態が生じ得る。

[0059] 大きな子供が子供用椅子 10に着座し、脚等の動きをロックされて降りることができなくなつた場合には、先ず、座部 210の前縁に形成した第 2穴部 211を閉塞するキヤップ 270を外す。キャップ 270を外すと、第 2連結部 133と第 3連結片 423との連結構造が現れるので、第 2連結部 133と第 3連結片 423とを連結するネジ 506, 507を外す。これにより、股ガード 420の先端のロックが解除されるので、図 5に示すように、股ガード 420を手摺り枠 410まわりに回動させて、股ガード 420の先端部を前方に持ち上げる。

[0060] クッション 250に着座した子供は、股ガード 420が前方に移動することで、太股周辺等に加わる圧迫から開放される。これにより、子供は脚等に対する締め付けが無くなり自由に脚等を動かすことができるようになる。よって、子供は子供用椅子 10から楽に且つ安全に降りることができる。

[0061] 本発明の実施形態に係る子供用椅子 10によれば、例えば、使用対象年齢以上の大きな子供が無理に座部 210に着座して降りることができなくなった場合に、股ガード 420の先端のロックを解除して、股ガード 420を手摺り枠 410まわりに回動させて前方に持ち上げることで、子供の太股周辺等に加わる締め付けを解放することができ、子供は脚等を自由に動かすことができるようになって、容易に子供用椅子 10から降りることがでさるよう〖こなる。

[0062] 本発明の実施形態に係る子供用椅子 10においては、前述のように緊急時に股ガード 420を動かすことができるが、その際に手摺り枠 410自体はその姿勢が維持されて外れな、ので、股ガード 420が動、た反動で子供用椅子 10に座った子供カ^、きなり落下することも防止できる。このように、本発明の実施形態に係る子供用椅子 10 によれば、子供は子供用椅子 10から安全に降りることが可能となる。

[0063] 図 6に示す従来の子供用椅子 50では、子供用椅子 50自体を壊さないと子供を降ろすことができな力つた力本発明によれば、子供用椅子 10の構造部品を壊すことなぐ子供用椅子 10を簡単に操作することで、椅子力も降りることができなくなつた子供の救出を行える。

[0064] 本発明の実施形態に係る子供用椅子 10が、例えば、施設の狭いトイレなどの個室に設置されている場合、座部 210に座った子供が降りることができないときには、子供用椅子 10の前側力もキャップ 270を外して、第 2連結部 133と第 3連結片 423との連結を解除するだけで、股ガード 420を子供力も容易に離すことができる。このように、狭い個室などに子供用椅子 10が設置されている場合にも、前方力も股ガード 420 を容易に外せるので、素早い対応が可能である。

[0065] 以上のように、本発明の子供用椅子 10は、不特定多数の人々が利用する施設用製品であるから誤使用の場合にもその対応策が講じられていて、非常に安全である

[0066] 以上説明したが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において様々な形態で実施することができる。例えば、上記実施形態では、地面および壁面に固定された子供用椅子、すなわち、接地面に固定される脚部を備えた子供用椅子に本発明の股ガードの取付構造を適用した場合を説明したが、脚部を備えずに、シート部を壁面に固定し、接地面に接触する脚部を備えない子供用椅子に適用することができることは勿論である。

[0067] 本発明が適用さ得る椅子のシート本体は、少なくとも座部と背部とを備えていればよぐ必ずしも側壁部を備える必要はない。すなわち、本発明は、座部と背部とを有するシート本体と、シート本体を支持するフレームと、フレームに取り付けた保護枠とを備えたシートにおいて、保護枠が、フレームに固定された手摺り枠と、手摺り枠に一端部が回動可能に支持された股ガードとを有していて、股ガードの先端部が脱着可能にフレームに取り付けるように構成されて、てもよ、。

[0068] 子供用椅子 10の組立は作業は、設置場所で直接組み立ててもよぐ予め組み立てた子供用椅子 10を設置場所に搬入して設置場所に固定するようにしてもよい。

[0069] また、本発明の保護枠の取付構造を、トイレ、休憩室、着替室などに据え付けて使用する子供用椅子に適用した場合を説明したが、例えば、ショッピングカートに装備した保護枠付きのチャイルドシートにおいても適用でき、また、屋内で使用する移動可能なノ、イチエア等の座席とそれに取り付けた保護枠との連結構造にも適用することができることは勿論である。

Claims

請求の範囲

[1] フレームと、

前記フレームを覆うシート本体と、

前記シート本体の座部に着座した子供の動きを規制する保護枠と、を備え、前記保護枠は前記フレームに固定された手摺り枠と、前記手摺り枠に枢着された股ガードと、を含み、

前記股ガードの一端部は前記手摺り枠に取り付けられ、前記股ガードの他端部は前記フレームに取り外し可能に取り付けられ、

前記股ガードの他端部を前記フレームから外すと、前記股ガードを前記手摺り枠まわりに回動させることができることを特徴とする、シート。

[2] 前記シート本体に、前記手摺り枠の各端部が通過する一対の穴が形成されており、前記手摺り枠の各端部が前記フレームに固定されるとともに、前記穴に挿入した部位を前記シート本体に支持されて、て、

前記股ガードの他端部を前記フレームから外しても、前記手摺り枠が一定の姿勢を維持することを特徴とする、請求項 1に記載のシート。

[3] 前記シート本体は、前記座部と、背部と、前記座部および背部の両脇から立設した側壁部と、を含み、

前記座部と前記背部と前記側壁部とがー体に成形されて、ることを特徴とする、請求項 1に記載のシート。

[4] 前記股ガードの他端部が前記フレームへボルトによって連結されて、ることを特徴とする、請求項 1に記載のシート。

[5] フレームと、

シート型に形成されていて前記フレームの前面上部を覆う上カバーと、前記フレームの前面下部を覆う下カバーと、

前記上カバーの座部に着座した子供の動作を規制する保護枠と、を備え、前記保護枠が、前記フレームに固定された手摺り枠と、前記手摺り枠に枢着された股ガードと、を含み、

[6] 前記上カバーに、前記手摺り枠の各端部が通過する一対の穴が形成されており、前記手摺り枠の各端部が前記フレームに固定されるとともに、前記穴に挿入した部位を前記上カバーに支持されてヽて、

前記股ガードの他端部を前記フレームから外しても、前記手摺り枠が一定の姿勢を維持することを特徴とする、請求項 5に記載のシート。

[7] 前記上カバーの座部の前縁部には、前記股ガードの他端部を揷通させる穴部が形成されており、

前記穴部には、取り外し可能にキャップが取り付けられており、

前記股ガードの他端部は前記フレームへボルトによって連結されていて、前記キャップを外すと、前記股ガードの他端部を前記フレームに連結する前記ボルトが露出することを特徴とする、請求項 5に記載のシート。

[8] 前記上カバーが、前記座部と、背部と、前記座部および背部の両脇から立設した側壁部とを有し、前記座部と前記背部と前記側壁部とがー体に成形されてヽることを特徴とする、請求項 5に記載のシート。

[9] シート型のカバーで覆われたフレームに、前記カバーの座部に着座した子供の動作を規制する保護枠を取り付ける構造であって、

前記保護枠が、前記フレームに固定された手摺り枠と、前記手摺り枠に枢着した股ガードと、を備え、

前記股ガードの一端部は前記手摺り枠に取り付けられ、前記股ガードの他端部は前記フレームに取り外し可能に取り付けられていて、

前記股ガードの他端部を前記フレームから外すと、前記股ガードを前記手摺り枠まわりに回動させることができることを特徴とする、保護枠取付構造。

[10] 前記カバーに、前記手摺り枠の各端部が通過する一対の穴が形成されており、前記手摺り枠の各端部が前記フレームに固定されるとともに、前記穴に挿入した部位が前記カバーに支持されてヽて、前記股ガードの他端部を前記フレームから外しても、前記手摺り枠が一定の姿勢を維持することを特徴とする、請求項 9に記載の保護枠取付構造。

前記股ガードの他端部が前記フレームへボルトによって連結されていることを特徴とする、請求項 9に記載の保護枠取付構造。