WO2007055040A1 - 収納ユニットおよび収納構造体 - Google Patents

Abstract

　一対の水平パネル６１と一対の垂直パネル６２が環状に連結されて形成される矩形型の収納ユニット６０であって、水平パネル６１は、該水平パネル６１の横方向にわたって収納ユニットが組み込まれる構造体の構造部材の一部が嵌め込み可能な嵌め込み溝７０を有し、且つ該水平パネルの横方向に延びる溝であって該水平パネル上を覆う水平カバーに設けられた突起部が嵌め込み可能な位置合わせ溝７１を有する。これにより、利用者の使用目的に応じて適宜収納スペースを構築することが可能となる。

Description

明 細 書

収納ユニットおよび収納構造体

技術分野

[0001] 本発明は、オフィスや展示場等において、使用する情報機器等を収納するとともに

、そのオフィス等の規模等に応じて適切な収納スペースを構築するための収納ュ- ット、および該収納ユニットによって構成される収納構造体に関するものである。 背景技術

[0002] オフィス等において多くの人がその空間を利用する際の利便のための、様々な空 間の構築方法に関する技術が公開されている。例えば、ポールとフレーム部材との 組合せにより、堅牢で且つオフィス等の部屋に損傷を与えない空間構造体に関する 技術が公開されている（例えば、日本国特許公開 2003— 138771号公報を参照。） 。この技術においては、三本のポールと二本のフレーム部材とで構成され、フレーム 部材の作る内角を 120度とした最小共有空間構造体が開示されて 、る。

[0003] また、空間構造体の構築にあたり、ユニット化された建築物を利用する技術が公開 されている（例えば、日本国特許公開 2003— 41689号公報を参照。；)。このユニット 化された建築物は、一般に、建物本体の殆どを工場生産し、施工現場で基礎工事を 終えた後に、トラック等で建物本体を施工現場に搬入して、基礎に連結固定し、しか る後に、必要な建具等のはめ込みや仕上げ工事を行うようになっている。そして、上 記技術においては、ユニットを構成する壁面パネルに予め配線用のダクトスペースが 区画形成されている。

発明の開示

[0004] オフィス等に設けられる空間構造体において、該オフィス内で使用する情報機器等 を収納するための収納スペースの構築も重要である。特に、この収納スペースは、該 空間構造体の使用目的等に応じて、収納される対象物が変動するため、常時一定 のままでは利用者の便が悪くなる虞がある。

[0005] 本発明では、上記した問題に鑑み、空間構造体における収納スペースの構築にあ たって、利用者の使用目的に応じて適宜収納スペースを構築することが可能となる、 該収納スペース用の収納ユニットを提供することを目的とする。

[0006] 上記課題を解決するために、本発明では、収納スペースを提供する収納構造体を 、ユニットィ匕した収納ユニットで構成するとともに、該収納ユニットを個別の 4つのパネ ルで形成する。そして、そのパネルに、収納構造体を構築するために必要な、所定 の目的をもった溝を設けることとした。これにより、収納ユニットの組合せによる収納構 造体の構築が容易になり、且つその組合せを任意なものとすることができる。

[0007] 詳細には、本発明は、一対の水平パネルと一対の垂直パネルが環状に連結されて 形成される矩形型の収納ユニットであって、前記水平パネルは、該水平パネルの横 方向にわたって前記収納ユニットが組み込まれる構造体の構造部材の一部が嵌め 込み可能な嵌め込み溝を有し、且つ該水平パネルの横方向に延びる溝であって該 水平パネル上を覆う水平カバーに設けられた突起部が嵌め込み可能な位置合わせ 溝を有する。

[0008] 本発明に係る収納ユニットは、空間構造体等における収納対象物を収納するため の収納構造体の最小単位である。従って、この収納ユニットを空間構造体での使用 目的等の任意の目的に応じて複数個組み合わせることで、利用者の用途に応じた収 納構造体が形成される。更に、この収納ユニットは分離可能な四枚のパネル (水平パ ネルが 2枚と垂直パネルが 2枚)力 構成されるため、収納構造体を構築する前の段 階では、各パネルごとに保存することで事前の収容に要する空間を小さく抑えること が可能である。

[0009] ここで、上記水平パネルには、嵌め込み溝と位置合わせ溝の二種類の溝が、それ ぞれの目的をもって形成されている。この嵌め込み溝は、空間構造体 (上記の構造 体）にこの収納ユニットを組み込んで使用するとき、この収納ユニットを支えるための 支柱等の構造部材が嵌め込まれ、そこに収まるための空間を提供するものである。 従って、収納ユニットは、この構造部材を内部に取り込むように構築されて収納構造 体を形成するため、収納構造体の強度を確実なものにすることができるとともに、構 造部材が外部から目にっきにくい場所に存在することになるためデザイン性も優れて いる。

[0010] 位置合わせ溝は、水平パネルの表面を覆う水平カバーが、該水平パネルの適切な 位置に来るように位置合わせをするための空間を提供する。即ち、水平カバーの突 起部とこの位置あわせ溝によって、該水平カバーの取り付け位置が決定される。この 水平カバーは、主に収納構造体の外観のデザイン性向上を目的とする。また、この 位置合わせ溝は、水平パネルの横方向に延びる溝である。これにより、水平カバーを 水平パネルに装着するとき、水平カバーの突起部を滑り込ませるようにして水平パネ ルに装着することができるので、装着時の取り扱いがより良好となる。

[0011] ここで、上記の収納ユニットにおいて、前記水平パネルは、前記嵌め込み溝に平行 且つ少なくとも二つの前記位置合わせ溝を有するようにしてもよい。嵌め込み溝と位 置あわせ溝とを水平に設けることで、収納ユニットを収納構造体に取り付けた後での 水平カバーの位置合わせを作業者の視覚に従い容易に行い得る。更に、位置合わ せ溝を少なくとも二つ設けることで、水平パネルに対する水平カバーの位置力 より 的確に決定される。

[0012] 上述までの収納ユニットにおいて、前記突起部は、外部部材との連結が可能な連 結部を有する場合、前記垂直パネルは、垂直カバーによって覆われ、且つ、前記外 部部材が前記連結部と連結することで該垂直カバーが該水平カバーに連結された 状態で該連結部を有する突起部が前記位置合わせ溝内に嵌め込まれるようにしても よい。

[0013] 垂直パネルも、水平パネルと同様にその表面が垂直カバーによって覆われる。ここ で、水平カバーと垂直カバーとを連結する際に、位置合わせ用の突起部が利用され る。例えば、外部部材としてネジが例示され、このネジを利用して水平カバーと垂直 カバーとを連結させる。そして、この連結された部位を位置合わせ溝内に配置するこ とで、水平カバーを基準として両カバーを各パネル上に装着するとともに、カバーの 連結部位を収納構造体の外部から目の届きにくい場所に配置することが可能となる ため、水平カバーおよび垂直カバー取り付け時の収納ユニットのデザイン性を損なわ せることが無く、両カバーの存在意義が低減することがな 、。

[0014] 上述までの収納ユニットにおいて、二つの前記収納ユニットが、それぞれの垂直パ ネルが対向するように並べられるとき、その垂直パネル間に所定幅の間隙が形成さ れるようにしてもよい。即ち、収納ユニットが組み合わされて収納構造体を構築すると きに、所定の目的に使用し得る該間隙が形成される。この間隙の大きさを決定する所 定幅は、該間隙に与えられる使用目的に応じて決定される。従って、例えば、該間隙 を収納ユニットに収納する情報機器の電源ケーブルや信号ケーブルを収納する目 的で使用する場合は、それらのケーブルが収納し得る程度の所定幅を持てばょ 、。 また、この間隙は、垂直パネルと垂直パネルとの間に形成されるため、該間隙の使用 されている状況 (例えば、上述の場合における収納されたケーブルの状況）は、収納 構造体の外部からは目の届きにくい状態となっている。従って、水平カバーおよび垂 直カバー取り付け時の収納ユニットのデザイン性を損なわせることが無ぐ両カバー の存在意義が低減することがな 、。

[0015] ここで、上述までの収納ユニットによって形成される収納構造体として、前記収納ュ ニットを水平方向に一又は複数個および垂直方向に一又は複数個並べることで形成 される収納構造体であって、少なくとも、最上段の一又は複数の収納ユニットには共 通する一の構造部材がそれぞれの上面の水平パネルの嵌め込み溝に組み込まれ、 且つ最下段の一又は複数の収納ユニットには共通する他の構造部材がそれぞれの 下面の水平パネルの嵌め込み溝に組み込まれる収納構造体が挙げられる。

[0016] このように収納構造体を構成することで、組み合わされた収納ユニットを上記一の 構造部材と他の構造部材とで、上下にしつ力りと挟んだ状態とすることが可能となる。 更に、この構造部材を間に介して収納構造体が構築されるため、その組み立ても容 易となる。尚、最上段と最下段の収納ユニットの嵌め込み溝に対してだけではなぐ その中間の収納ユニットの嵌め込み溝に対しても、支持するための構造部材を配置 してちよい。

図面の簡単な説明

[0017] [図 1]本発明の実施例に係る収納ユニットが組み込まれる空間構造体の概略構成を 示す図である。

[0018] [図 2]本発明の実施例に係る収納ユニットが組み込まれる空間構造体を構成するポ 一ノレの外観図である。

[0019] [図 3]図 2に示すポールの断面図である。

[0020] [図 4]本発明の実施例に係る収納ユニットが組み込まれる空間構造体を構成するビ ームの外観図である。

[0021] [図 5]図 4に示すビームの断面図である。

[0022] [図 6]本発明の実施例に係る収納ユニットが組み込まれる空間構造体を構成する小 ビームの外観図である。

[0023] [図 7]図 6に示す小ビームの断面図である。

[0024] [図 8]図 1示す空間構造体に組み込まれる棚の概略構成を示す図である。

[0025] [図 9]本発明の実施例に係る収納ユニットの構成を示す図である。

[0026] [図 10]本発明の実施例に係る収納ユニットの上面図である。

[0027] [図 11]本発明の実施例に係る収納ユニットの側面図である。

[0028] [図 12]本発明の実施例に係る収納ユニットに連結される水平カバーおよび垂直カバ 一を示す図である。

[0029] [図 13]本発明の実施例に係る収納ユニットで構成される収納構造体の図である。

[0030] [図 14]本発明の実施例に係る収納ユニットで構成される収納構造体の図である。

発明を実施するための最良の形態

[0031] ここで、本発明に係る収納ユニットが使用される空間構造体の実施例について、図 面に基づいて説明する。図 1は、空間構造体 1の全体の概要を示す図である。空間 構造体 1は、主に、複数の柱状体であるポール 2a〜¾ (以下、まとめて「ポール 2」とも 称する。）と、複数の横梁体であるビーム 3a〜3i (以下、まとめて「ビーム 3」とも称する 。；)、小ビーム 4a〜4c (以下、まとめて「小ビーム 4」とも称する。）との組合せで構成さ れている。ポール 2は床面力 鉛直上方に延びて空間構造体 1を支えるものであり、 ビーム 3、小ビーム 4は床面に水平に延びポール 2同士またはビーム 3同士を結ぶ。

[0032] 具体的には、図 1に示す空間構造体 1は矩形体を為しており、その四隅および長辺 の中間近傍に六本のポール 2a〜2fを有する。そして、これらのポール 2a〜2fの頂部 が七本のビーム 3a〜3gによって連結されている。更に、図 1手前のポール 2aと対向 するようにポール 2gが設けられ、該ポール 2aとポール 2gとの間でブレス 5が張られて いる。このポール 2gは、ビーム 3aの途中に接続される。また、ポール 2aとポール 2gの 下部において床面に水平に延びる小ビーム 4aが接続されている。この小ビーム 4a、 ポール 2a、 2g、ビーム 3、ブレス 5によって、空間構造体 1の強度向上が図られる。 [0033] 更に、ポール 2eと対向するようにポール 2hが設けられる。このポール 2hは、ビーム 3bの途中に接続される。そして、ポール 2eとポール 2hの間に二本の小ビーム 4bが 接続され、小ビーム 4bとポール 2e、 2hで囲まれた空間に棚 6が設けられている。更 に、ポール 2c、 2dとの間に、ビーム 3dの途中に接続されるポール 2i、 2jが二本設け られる。そして、ポール 2c、 2i、 2j、 2dの下部において、それぞれの間を小ビーム 4c によって接続される。また、ポール 2i、 2jの間にはスクリーン 7が形成されている。この スクリーン 7は、ビーム 3gに吊り下げられて設置されるプロジェクタ 8の投影面である。 尚、このプロジェクタ 8の重量によるビーム 3gへの負荷を考慮して、補強のためにビ ーム 3gとビーム 3dの間にビーム 3h、 3iが設けられている。また、このプロジェクタ 8へ の信号は、棚 6に収納されたコンピュータから与えられる。

[0034] このように空間構造体 1は、コンピュータやプロジェクタ 8等の情報機器が組み込ま れ、その使用目的に応じて適宜、ポール、ビーム、小ビームを組合せることで構成さ れる構造体である。従って、この空間構造体 1は、図 1に示すものには限られず、それ ぞれの使用目的に応じて適宜設計される。以下に、ポール、ビーム、小ビームの詳細 な構造について説明する。

[0035] 先ず、ポール 2の説明を図 2および図 3に基づいて行う。図 2はポール 2の外観図で あり、図 3はポール 2の断面図である。ポール 2は、その断面において均等に四分割 された形状を有する。中心部 20から四方に放射状に隔壁 21が伸び、ポール 4の断 面における正方形の頂点 Pを形成する。そして、一の頂点 Pから隣接する頂点 Pに向 かって、壁面 22が延びている。一の頂点 P力も延びる壁面 22と、それに隣接する他 の頂点 P力 延びる壁面 22は、両頂点 Pの中間手前まで延びており、両者は接触し ない。従って、対向する壁面 22、 22 (以下、「一対の壁面 22」と称する。）との間には 、開口部 23が形成される。また、一対の壁面 22と隔壁 21と中心部 20とによって、溝 部 24が形成される。これらの開口部 23および溝部 24は、図 2に示すように、ポール 2 の軸心方向にその全長にわたつて延びて!/、る。

[0036] 更に、ポール 2の断面の各頂点 Pにおいて、各頂点 Pからポール 2の外方向に延出 し、該頂点 Pにつながる二つの壁面 22にそれぞれ直交する二つの外壁面 25が設け られている。その結果、一の頂点 Pから延出する外壁面 25と、それに隣接する他の頂 点 Pから延出する外壁面 25は対向する。そして、この対向する外壁面 25と、これらと つながる一対の壁面 22とによって、ポール 2の表面上に半閉空間である配線用溝部 26が形成される。この配線用溝部 26には、空間構造体 1で使用される情報機器の電 源ケーブルや信号ケーブルを収納することが可能である。また、配線用溝部 26にケ 一ブルを収納すると外観のデザイン性が低下するため、図 3に示す配線カバーを、 配線用溝部 26を覆うように設けてもょ ヽ。

[0037] 次に、ビーム 3の説明を図 4および図 5に基づいて行う。図 4はビーム 3の外観図で あり、図 5はビーム 3の断面図である。ビーム 3の断面形状は、ポール 2の断面形状と ほぼ同一である。ビーム 3の中心部 30、隔壁 31、壁面 32 (—対の壁面 32)、開口部 33、溝部 34、頂点 Qは、ポール 2の中心部 20、隔壁 21、壁面 22 (—対の壁面 22)、 開口部 23、溝部 24、頂点 Pにそれぞれ対応するので、これらの詳細な説明は省略す る。

[0038] ビーム 3においては、空間構造体 1で使用される情報機器の電源ケーブルや信号 ケーブルを収納するための配線用溝部の構成力 ポール 2の場合と異なる。ビーム 3 では、図 5に示すように、鉛直上方向および鉛直下方向の二方向にのみ配線用溝部 36、 38が形成される。ここで、鉛直上方向の配線用溝部 36を構成する外壁面 35の 高さ（頂点 Q力もの外壁面 35の高さ）は、鉛直下方向の配線用溝部 38を構成する外 壁面 37の高さ（頂点 Qからの外壁面 37の高さ）よりも高く設計されている。これは、ビ ーム 3が空間構造体 1に組み込まれるとき、配線用溝部 36は鉛直上方向に開口する のでより多くのケーブルを収納すること可能となることが好ましいからである。もちろん 、鉛直下方向の配線用溝部 38にもケーブルを収納することは可能であるが、外観の デザイン性が低下するため、その場合図 5に示す配線カバーを、配線用溝部 38を覆 うように設けてもよい。尚、ビーム 3の水平方向の表面には、外壁面 35、 37に相当す る壁面は設けられず、配線用溝部は存在しない。

[0039] 次に、小ビーム 4の説明を図 6および図 7に基づいて行う。図 6は小ビーム 4の外観 図であり、図 7は小ビーム 4の断面図である。小ビーム 4の断面形状は、ビーム 3の横 方向は同一でその縦方向を圧縮したような形状となっている。即ち、ビーム 3に比べ て薄型のビームである。小ビーム 4の中心部 40、隔壁 41、壁面 42 (—対の壁面 42) 、開口部 43、溝部 44、頂点 Rは、ビーム 3の中心部 30、隔壁 31、壁面 32 (—対の壁 面 32)、開口部 33、溝部 34、頂点 Qにそれぞれ対応する。更に、小ビーム 4におい ては、上記の配線用溝部 26、 36、 38に相当する空間は設けられていない。

[0040] 上述のように構成部材であるポール 2、ビーム 3、小ビーム 4によって構成される空 間構造体 1が有する棚 6は、該空間構造体 1で使用される情報機器やその他の物品 を収納するための収納スペース、即ち収納構造体である。図 8に棚 6の詳細を示す。 棚 6は、床面から垂直に延びる二本のポール 2と該ポール 2を水平に結ぶ二本の小 ビーム 4 (下側の小ビーム 4は図示せず）によって形成される矩形体の空間に、横に 2 個縦に 3個計 6個の収納ユニット 60が組み込まれることで形成される。各収納ユニット 60は、それぞれ同一の寸法形状を有するユニットである。

[0041] 図 9に、収納ユニット 60の詳細な構成を示す。収納ユニット 60は一対の水平パネル 61を対向するように且つ一対の垂直パネル 62を対向するように、それぞれ環状に且 つ矩形体状に連結することで、構成される。更に、収納ユニット 60の前面には、様々 な装飾目的を有するフレーム 63 (63a、 63b、 63c)が設けられる。フレーム 63aは、 収納ユニット 60を通常の収納スペースとして使用するときのフレームであり、フレーム 63bは収納ユニット 60内に液晶ディスプレイ等の表示装置を収納する際の偏光板が 組み込まれたフレームであり、フレーム 63cは収納ユニット 60内に収納する収納対象 物に照明を与えられるように照明装置が組み込まれたフレームである。これらのフレ ームおよびそれ以外のフレームが選択的に、収納ユニット 60の前面に装着される。

[0042] また、垂直パネル 62についても、図 9中に示されている穴開き垂直パネル 62aを利 用してもよい。この穴あき垂直パネル 62aは、複数個の貫通孔 62bを有しており、収 納ユニット 60が組み立てられたとき、貫通孔 62bによってその内部と外部とが繋がる 。従って、収納ユニット 60内にプロジェクタ 8用のパソコン等を収納するとき、その電 源ケーブルや信号ケーブルを、外観を損ねることなく内部力も外部へと配線すること が可能となる。

[0043] また、収納ユニット 60の背面にも同様にフレーム 63aやその他のフレームを設けて もよい。更に、背面においては収納ユニット 60を開放状態としないときは、バックパネ ル 64を装着することで収納ユニット 60の背面を塞 、でもよ!/、。 [0044] ここで、図 10に収納ユニット 60を上面から見た図、即ち水平パネル 61の表面を示 す。尚、図 10においては、収納ユニット 60が二つ横に並べられた状態にある。水平 パネル 61には、その横方向（対向する垂直パネル 62を結ぶ方向）に延びる嵌め込 み溝 70が中央に設けられている。更に、この嵌め込み溝 70に平行な溝であって水 平パネル 61の横端部に貫通する位置合わせ溝 71が、嵌め込み溝 70を挟んで二つ ずつ計四つ設けられている。更に、収納ユニット 60の表面のうち、外側に位置する垂 直パネル 62の表面上には、該垂直パネル 62を覆う垂直カバー 72が設けられている

[0045] ここで、嵌め込み溝 70は、上述の空間構造体 1の構成部材である小ビーム 4が嵌 め込み可能な寸法形状を有している。従って、嵌め込み溝 70の幅は、小ビーム 4の 幅より若干広い寸法となる。そして、図 10に示すように収納ユニット 60を横に並べると き、それぞれの嵌め込み溝 70は一直線上に位置する。従って、この一直線上に位置 する嵌め込み溝 70に一本の小ビーム 4が嵌め込まれることで、収納ユニット 60の空 間構造体 1への組み込みが行われる。

[0046] 尚、本発明に係る収納ユニット 60は、図 10に示すように横に並べられたとき、一の 収納ユニット 60の垂直パネル 62と、それに隣接する他の収納ユニット 60の垂直パネ ル 62との間に、所定幅の間隙 74が形成される。この間隙 74は、所定の目的で利用 することが可能な空間であり、収納ユニット 60が図 6に示すように縦に積み上げられ るときこの間隙 74も縦に伸びる空間となる。例えば、収納ユニット 60の垂直パネルと して図 9に示す穴開き垂直パネル 62aを使用する場合、収納ユニット 60に収納される 情報機器等の電源ケーブルや信号ケーブルを貫通孔 62bからこの間隙 74に導いて 、その内部に配線することが可能となる。このようにすることで、配線による収納構造 体の外観のデザイン'性を損なう虡がな 、。

[0047] また、図 6に示す棚 6の場合とは異なり、この水平パネル 61表面にも、垂直パネル 6 2と同様にそこを覆う水平カバー 73 (図 11を参照）を設けることも可能である。図 11は 、水平カバー 73が組み込まれた収納ユニット 60を垂直パネル 62側（側面）から見た 図である。この場合、図 6のように最上段の収納ユニットの上面の水平パネル 61が有 する嵌め込み溝 70に小ビーム 4を嵌め込まず、図 11に示すように、収納ユニット 60 が二つ縦に並べられた状態での二つの収納ユニット 60の間に、上側の収納ユニット 60の下面の水平パネル 61が有する嵌め込み溝 70と、下側の収納ユニット 60の上面 の水平パネル 61が有する嵌め込み溝 70とに跨るように、小ビーム 4が嵌め込まれて いる。

[0048] ここで、水平パネル 61に水平カバー 73が設置されるとき、両者の位置合わせが、 水平パネル 61に設けられた位置合わせ溝 71と、水平パネル 61に設けられた突起部 73aとの嵌め合わせによって行われる。この嵌め合わせを利用することで、水平パネ ル 61への水平カバー 73の設置が容易となる。また、この突起部 73aにはネジ孔が設 けられており、そのネジ孔は位置合わせ溝 71に沿った方向に形成されて ヽる。

[0049] 更に、水平カバー 73と垂直カバー 72をともに収納ユニット 60に使用する場合は、 図 12に示すように、先ず両カバー同士を連結させた後に、それを組み立てられた収 納ユニット 60に装着する。具体的には、垂直カバー 72に設けられた貫通孔 72aから ネジを通し、水平カバー 73の突起部 73aに設けられたネジ孔と該ネジが螺合するこ とで、両カバーが連結される。そして、そのネジが螺合された突起部 73が位置合わ せ溝 71に嵌め合わせられることで、両カバーの収納ユニット 60への装着が実現され る。

[0050] ここで、図 13、 14に、複数の収納ユニット 60の集合体と、それに装着された水平力 バー、垂直カバーとによって構成される収納構造体の実施例を示す。図 13には、い わゆる商品の陳列棚としての収納構造体が示されている。この陳列棚の骨格構造は 、床面に設置され基礎部分となるベース部 81に左右二枚の垂直カバー 72、該垂直 カバー 72を結ぶ水平カバー 73、および図示されては!、な!/、が水平カバー 73とべ一 ス部 71を垂直方向に結ぶ 6本の小ビーム 4と垂直カバー 72同士を水平方向に結ぶ 3本の小ビーム 4とで構成される。即ち、水平カバー 73および垂直カバー 72も、収納 構造体としての陳列棚の補強に寄与する。尚、水平カバー 73又は垂直カバー 72と 小ビーム 4との連結は適切なジョイントによって為される。また、垂直方向の小ビーム は、上述した隣接する収納ユニット 60間に形成される間隙 74に配置される。

[0051] この骨格構造に対して、横に 7列、縦に 4段のマトリックス状に計 28個の収納ュ-ッ ト 60が並べられる。このとき、各収納ユニットの嵌め込み溝 70には、骨格構造の水平 方向の小ビーム 4が嵌め合わせされる。尚、骨格構造の小ビーム 4と各収納ユニット 6 0の組み立て方法については、組み立てが容易となる適切な方法が適宜採用される 。さらにこの収納構造体では、そこに組み込まれた収納ユニット 60内には直接商品を 収納、陳列はせず、各段の収納ユニットの前面に設けられた陳列板 80上に商品が 陳列される。即ち、収納ユニット 60が直接的な商品の収納ではなぐ間接的な商品の 収納を行っていることになる。

[0052] 図 14には、直接的に収納対象物を収納する収納ユニット 60によって構成される収 納構造体が示される。この収納構造体の骨格構造は、二本のポール 2と、上部でそ れらを連結するビーム 3と、該ビーム 3に T字状に連結するビーム 3とで構成される、 尚、図示してはいないが、後者のビーム 3は、更にポール 2に連結されて床面に支持 される。

[0053] このように構成される骨格構造のポール 2間に更に小ビーム（図示せず）を連結して 、図 13に示す収納構造体のように複数の収納ユニット 60を組み込むことで、図 14に 示す収納構造体が形成される。この収納構造体は、オフィス等の多くの人が集まるよ うな空間に設けられるのに適している。

産業上の利用可能性

[0054] 以上より、空間構造体における収納スペースの構築にあたって、利用者の使用目 的に応じて適宜収納スペースを構築することが可能となる、該収納スペース用の収 納ユニットを提供することが可能となる。

Claims

請求の範囲

[1] 一対の水平パネルと一対の垂直パネルが環状に連結されて形成される矩形型の収 納ユニットであって、

前記水平パネルは、該水平パネルの横方向にわたって前記収納ユニットが組み込 まれる構造体の構造部材の一部が嵌め込み可能な嵌め込み溝を有し、且つ該水平 パネルの横方向に延びる溝であって該水平パネル上を覆う水平カバーに設けられた 突起部が嵌め込み可能な位置合わせ溝を有する

ことを特徴とする収納ユニット。

[2] 前記水平パネルは、前記嵌め込み溝に平行且つ少なくとも二つの前記位置合わせ 溝を有することを特徴とする請求項 1に記載の収納ユニット。

[3] 前記突起部は、外部部材との連結が可能な連結部を有し、

前記垂直パネルは、垂直カバーによって覆われ、且つ、前記外部部材が前記連結 部と連結することで該垂直カバーが該水平カバーに連結された状態で該連結部を有 する突起部が前記位置合わせ溝内に嵌め込まれる

ことを特徴とする請求項 1又は請求項 2に記載の収納ユニット。

[4] 二つの前記収納ユニットが、それぞれの垂直パネルが対向するように並べられるとき 、その垂直パネル間に所定幅の間隙が形成される

ことを特徴とする請求項 1から請求項 3の何れかに記載の収納ユニット。

[5] 前記収納ユニットを水平方向に一又は複数個および垂直方向に一又は複数個並べ ることで形成される収納構造体であって、

少なくとも、最上段の一又は複数の収納ユニットには共通する一の構造部材がそれ ぞれの上面の水平パネルの嵌め込み溝に組み込まれ、且つ最下段の一又は複数の 収納ユニットには共通する他の構造部材がそれぞれの下面の水平パネルの嵌め込 み溝に組み込まれる

ことを特徴とする収納構造体。