WO2007040188A1 - 杯細胞過形成抑制のための医薬組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明の課題は、杯細胞の過形成を抑制するための医薬組成物を提供することである。その解決手段として、ロキソプロフェンを含有する医薬組成物を提供する。
Description
明 細 書
杯細胞過形成抑制のための医薬組成物
技術分野
[oooi] 本発明は、杯細胞の過形成を抑制するための医薬組成物及び Z又は鎮咳去痰の ための医薬組成物に関する。
背景技術
[0002] 正常な気道の表面の多くは線毛上皮細胞で被われており、その中に気道粘液を産 生する杯細胞が散在し、気道分泌液と線毛との協調作用により異物を排除して!/ヽる。 しかし、気道分泌が亢進すると、気道内に分泌物が貯留し、それが細菌増殖の温床 となるため、気道感染を反復したり気道閉塞をきたしたりすることが知られている。ま た、喫煙、種々大気汚染物質又はアレルゲンの吸入、気道感染等で、気道分泌亢進 のみならず杯細胞の過形成等が惹起され、これが長引くと急性呼吸器疾患力 慢性 難治性呼吸器疾患へ移行してしまう恐れがある(以上、例えば、非特許文献 1参照)
[0003] このような悪循環を防ぐためには、急性期における去痰剤による治療のみならず杯 細胞過形成を抑制するための対処も必要である。これまでに、杯細胞過形成抑制作 用を有する薬剤としてフドスティンが知られている。フドスティンは 2001年に本邦で 上巿された薬剤であり、慢性気管支炎、気管支拡張症、気管支喘息、肺結核、塵肺 症、肺気腫、びまん性汎気管支炎等の慢性気道疾患における去痰の適応症を有す る薬剤である(以上、例えば、非特許文献 2参照)。
[0004] ラット気管内リポポリサッカライド (LPS)刺激による杯細胞過形成試験にお!、て、フ ドスティンが杯細胞の過形成を抑制することが報告されて 、る(特許文献 1参照)。
[0005] また、特許文献 1では非ステロイド解熱鎮痛消炎剤(以下、 NSAIDと称す)としてィ ブプロフェンとァセトァミノフェンのデータが開示されている力 単剤では杯細胞の過 形成を抑制する効果は無 ヽか、逆に過形成を促進する結果が示されて ヽる。
[0006] 一方、 NSAIDの 1種であるロキソプロフェンは、体内で活性代謝物に変換されて解 熱鎮痛消炎作用を示すプロドラッグ型薬剤であり、そのために NSAIDの主要な副作
用である消化管障害が軽減され安全性が高く(例えば、非特許文献 3参照)、さらに 比較的即効性もあることが知られている (例えば、非特許文献 4参照)。しかし、ロキソ プロフェンの杯細胞に対する作用は知られて 、な 、。
[0007] なお、上述の特許文献 1の結果から、ロキソプロフェン単独では杯細胞がわずかな がら増加することが示唆される。
特許文献 1:国際公開第 2002Z096406号パンフレット
非特許文献 1:医薬ジャーナル、 Vol. 38、 No. 12 (2002) pl21〜126
非特許文献 2 :呼吸、 Vol. 23、 No. 2 (2004) pl43〜148
非特許文献 3 :薬理と治療、 Vol. 16、 No. 2 (1988) p611〜619
非特許文献 4:タリ-力、 Vol. 31、 No. 1 (2004) ρ38〜41
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0008] 本発明者は、杯細胞過形成抑制作用を有する医薬に関して長年にわたり鋭意研 究を進めてきた。その結果、上述のこれまでの知見に反して、ロキソプロフェンが杯細 胞の過形成を抑制することを見出した。さらに、ロキソプロフェンとフドスティンとを併 用した場合、さらに杯細胞過形成抑制作用が増強することを見出し、本発明を完成 するに至った。
課題を解決するための手段
[0009] 本発明は、(1)杯細胞の過形成を抑制するためのロキソプロフェンを含有する医薬 組成物、(2)鎮咳去痰のためのロキソプロフェンを含有する医薬組成物及び(3)杯 細胞の過形成の抑制と鎮咳去痰とを同時に行うためのロキソプロフェンを含有する医 薬組成物であり、
好適には、
(4)ロキソプロフェンとフドスティンとを含有する(1)乃至(3)力 選ばれる 、ずれか 1 項に記載の医薬組成物、 ずれ力 1項に記載の医薬組成物、
(6)ロキソプロフェンがロキソプロフェンナトリウム · 2水和物である(1)乃至(4)力 選
ばれる 、ずれか 1項に記載の医薬組成物、
(7)感冒剤として用いるための(1)乃至(6)から選ばれるいずれか 1項に記載の医薬 組成物、
(8)急性又は慢性気管支炎の治療に用いるための(1)乃至 (6)から選ばれるいずれ 力 1項に記載の医薬組成物及び
(9)慢性気道疾患患者における急性呼吸器感染症の治療に用いるための(1)乃至( 6)から選ばれるいずれか 1項に記載の医薬組成物である。
[0010] また、本発明は、
(10)ロキソプロフェンを含有する医薬組成物とフドスティンを含有する医薬組成物と 力もなるキットである (4)乃至(9)力も選ばれる 、ずれ力 1項に記載の医薬組成物、
(11)ロキソプロフェンとフドスティンとの配合剤である (4)乃至(9)力も選ばれる 、ず れか 1項に記載の医薬組成物の製造方法、
(12)感冒剤を製造するための (4)乃至(9)から選ばれるいずれか 1項に記載の医薬 組成物の使用、
(13)ロキソプロフェンとフドスティンとを同時に、順次又は別個に投与する方法及び
(14)哺乳動物に(1)乃至(9)から選ばれるいずれか 1項に記載された医薬組成物 の有効量を投与することを特徴とする、感冒の予防方法又は治療方法を提供する。
[0011] 本発明における「口キソプロフェン」とは、ロキソプロフェンまたはその薬理上許容さ れる塩であり、好適には、ロキソプロフェンナトリウムであり、さらに好適には、口キソプ 口フェンナトリウム · 2水和物である。
[0012] 本発明における「フドスティン」とは、(一)— (R)—2—ァミノ一 3— (3—ヒドロキシプ ロピルチオ)プロピオン酸であり、その薬理上許容される塩をも含む力 好適には、( 一)一(R)— 2—アミノー 3—(3—ヒドロキシプロピルチオ)プロピオン酸である。
[0013] 本発明における「薬理上許容される塩」とは、本発明の医薬組成物に含有する有効 成分が、酸性基又は塩基性基を有するため、塩基又は酸と反応させることにより、塩 基性塩又は酸性塩にすることができるので、その塩を示す。
[0014] 「塩基性塩」としては、好適には、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアル力 リ金属塩;マグネシウム塩、カルシウム塩のようなアルカリ土類金属塩; N—メチルモ
ルホリン塩、トリェチルァミン塩、トリブチルァミン塩、ジイソプロピルェチルァミン塩、 ジシクロへキシルァミン塩、 N—メチルビペリジン塩、ピリジン塩、 4 ピロリジノピリジ ン塩、ピコリン塩のような有機塩基塩類又はグリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オル 二チン塩、グルタミン酸塩、ァスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩であり、好適には、ァ ルカリ金属塩である。
[0015] 「酸性塩」としては、好適には、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水 素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無 機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルォロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩の ような低級アルカンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、 p トルエンスルホン酸塩 のようなァリールスルホン酸塩、酢酸塩、リンゴ酸塩、フマール酸塩、コハク酸塩、タエ ン酸塩、ァスコルビン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、 グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オル-チン塩、グルタミン酸塩、ァスパラギン酸 塩のようなアミノ酸塩であり、更に好適には、塩酸塩、臭化水素酸塩又は硫酸塩であ る。
[0016] 本発明の医薬組成物に含有する有効成分である「口キソプロフェン」及び「フドステ イン」は、大気中に放置したり又は再結晶をすることにより、水分を吸収し、吸着水が 付いたり、水和物となったりする場合があるが、そのような水和物も本発明に使用され る。
[0017] 本発明における「慢性気道疾患」とは、慢性閉塞性肺疾患 (COPD)、気管支拡張 症、気管支喘息、肺結核、塵肺症、肺気腫、びまん性汎気管支炎等である。
[0018] 本発明における「キット」とは、複数の別個の組成物を一式にして用いるものをいう。
[0019] 本発明における「配合剤」とは、複数の成分が混合された単一の組成物をいう。
[0020] 本発明の医薬組成物を投与する際は、それぞれの成分を同時に、順次又は別個 に投与することが出来る。
[0021] 本発明における「同時に」投与するとは、全く同時に投与することの他、薬理学上許 される程度に相前後した時間に投与することも含むものである。その投与形態は、ほ ぼ同じ時間に投与できる投与形態であれば特に限定はな 、が、単一の糸且成物であ ることが好ましい。
[0022] 本発明における「順次又は別個に」投与するとは、異なった時間に別々に投与でき る投与形態であれば特に限定はないが、例えば、 1の成分を投与し、次いで、決めら れた時間後に、他の成分を投与する方法がある。
[0023] 本発明における「治療する」とは、病気又は症状を治癒させること又は改善させるこ と或 、は症状を抑制させることを意味する。
発明の効果
[0024] 本発明のロキソプロフェンを含有する医薬組成物は、喫煙、種々大気汚染物質及 びアレルゲン等の吸入や、気道感染等で引き起こされる、杯細胞の過形成を有意に 抑制する作用を有すると同時に鎮咳去痰作用も有する。よって、感冒等による上気 道炎や急性気管支炎の治療及びそれに伴う解熱 ·鎮痛 ·鎮咳 ·去痰並びに慢性気管 支炎の治療を単剤で行うことができる。また、フドスティンを併用すればいっそう治療 効果が高まる。さらに、慢性気管支炎、 COPD、気管支拡張症、気管支喘息、肺結 核、塵肺症、肺気腫、びまん性汎気管支炎等の慢性気道疾患患者における急性呼 吸器感染症の治療にも有用である。
発明を実施するための最良の形態
[0025] ロキソプロフェンは日本薬局方 XIVに収載されて!、る。
[0026] また、ロキソプロフェンの薬理上許容される塩及び水和物は、公知の方法で製造す ることがでさる。
[0027] フドスティンも既に医薬品として販売されており、また、公知の方法で製造することも できる。
[0028] ロキソプロフェンの 1回投与量は、適応症や年齢により異なるが、通常、 20mg乃至
180mgであり、これを 1日に、 1乃至 3回投与する。
[0029] フドスティンの 1回投与量は、適応症や年齢により異なるが、通常、 120mg乃至 12
OOmgであり、これを 1日に、 1乃至 3回投与する。
[0030] 固形製剤の場合において、ロキソプロフェンの含有量は、通常、 lOmg乃至 400m gであり、好適には、 20mg乃至 180mgである。
また、フドスティンの含有量は、通常、 50mg乃至 2400mgであり、好適には、 120m g乃至 1200mgである。
[0031] 液剤の場合において、ロキソプロフェンの含有量は通常、 0. lmg/mL乃至 200m gZmLであり、好適には、 lmgZmL乃至 lOOmgZmLである。
また、フドスティンの含有量は通常、 lmgZmL乃至 1200mgZmLであり、好適に は、 5mg/mL乃至 800mg/mLである。
[0032] 本発明においては、上記有効成分の他、必要に応じて催眠鎮静薬、鎮咳薬、他の 去痰薬、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、交感神経興奮薬、副交感神経遮断薬、消 炎酵素類、ビタミン類、生薬類等を本発明の効果を損なわない範囲で含有させること ができる。
[0033] これらの具体的な剤形としては、例えば、錠剤、細粒剤(散剤を含む)、カプセル、 液剤 (シロップ剤を含む)等をあげることができ、各剤形に適した添加剤や基材を適 宜使用し、 日本薬局方等に記載された通常の方法に従い、製造することができる。
[0034] 上記各剤形において、その剤形に応じ、通常使用される各種添加剤を使用するこ ともできる。例えば、賦形剤、安定化剤、コーティング剤、滑沢剤、吸着剤、結合剤、 崩壊剤、界面活性剤、着色剤、 pH調節剤及び香料等を添加することができる。 実施例
[0035] 以下に、実施例及び試験例を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の 範囲はこれらに限定されるものではな!/、。
[0036] (実施例 1)錠剤
(1)成分
(表 1)
1乃至 2錠中(mg) (la) (lb) ロキソプロフェンナトリウム · 2水和物 60 60
フド'スティン ― 400
乳糖 120 160
ステアリン酸マグネシウム 2 2
トウモロコシデンプン 50 140
、お 、お
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 遒里 遒里
(2)製法
上記成分及び分量をとり、 日局製剤総則「錠剤」の項に準じて錠剤を製造する [0037] (実施例 2)細粒剤
(1)成分
(表 2)
1包中(mg) (2a) (2b) ロキソプロフェンナトリウム · 2水和物 60 60
フドスティン 400
乳糖 100 150
ステアリン酸マグネシウム 4 6
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 適量 適量
(2)製法
上記成分及び分量をとり、 日局製剤総則「顆粒剤」の項に準じて細粒剤を製造する
[0038] (実施例 3)カプセル剤
(1)成分
(表 3)
1乃至 2カプセル中(mg) (3a) (3b) ロキソプロフェンナトリウム · 2水和物
フド'スティン
乳糖
ステアリン酸マグネシウム
トウモロコシデンプン
ヒドロキシプロピノレセノレロース
(2)製法
上記成分及び分量をとり、 日局製剤総則「顆粒剤」の項に準じて細粒剤を製造した 後、カプセルに充てんして硬カプセル剤を製造する。
[0039] (実施例 4)シロップ剤
(1)成分
(表 4)
60mL中(mg) (4a) (4b) ロキソプロフェンナトリウム · 2水和物 60 60
フド'スティン ― 400
安息香酸ナトリウム 100 100
グリセリン 150 150
ポリビュルアルコール 80 80
白糖 1200 1700
精製水 残部 残部
(2)製法
上記成分及び分量をとり、 日局製剤総則「シロップ剤」の項に準じてシロップ剤を製 造した後、褐色ガラス瓶に充てんしてシロップ剤を製造する。
[0040] (試験例 1)杯細胞形成抑制効果試験
(1)被験物質
ロキソプロフェンナトリウム · 2水和物は三共 (株)製のものを、イブプロフェンは Sigm a Chemical社製のものを、フドスティンは三菱ゥエルファーマ(株)のタリアナール 錠 (商品名)を乳鉢内で粉砕して使用した。
[0041] 各被験物質は、試験当日に 0. 5%カルボキシメチルセルロース(CMC)液を加え てロキソプロフェンでは 3mg/mL、イブプロフェンでは 10mg/Kgになるように調製 して投与し、対照群には 0. 5%CMC液を投与した。投与液量はいずれの場合も 5m
L/Kgとした。
[0042] (2)動物
F344ZDuCrj雄性ラットの 10週齢を日本チャールズリバ一 (株)から購入し、温度 20〜26°C、湿度 30〜70%、照明時間 7時〜 19時に制御されたラット飼育室内でラ ット用ブラケットテーパーケージに 5匹ずつ入れ、飼料 (マウス'ラット飼育用 F— 2、船 橋農場製)および水フィルターを通した水道水を自由に摂取させて約 1週間予備飼 育した。試験開始日に肉眼で動物の健康状態を観察し良好なことを確認して体重を 測定し無作為に 1群 7匹に群分けして用いた。
[0043] (3)方法
ラットにペントバルビタール 50mgZKgを腹腔内投与して麻酔させ、仰臥位に固定 し、頸部喉頭側皮膚を正中に切開して、気管露出部から確認しながら気管内に挿入 し、 1%リポポリサッカライド (LPS)溶液を 100 L投与した。直ちに、気管周囲筋肉と 切開部皮膚を縫合して気道粘膜障害動物を作成した。
[0044] 試験開始日の午前中に被験物質 (対象群には CMC液)を経口投与した後に、上 述の方法で LPS溶液を気管内投与し、その日の 16 : 00以降に再度被験物質 (対象 群には CMC液)を経口投与した。
[0045] 4日目に体重を測定した後、ペントバルビタール麻酔下で頸動脈を切断して放血安 楽死させてから、喉頭蓋部より肺までの気管を採取し、生理食塩水で洗浄後、 10% 中性緩衝ホルマリン液に親せき浸漬し充分に固定した。
[0046] 充分に固定後、気管を左右主気管支分岐部より上部約 10mmで横断し、さらに上 方に 6mm以上の長さで横断し、管状の気管を切り出し観察材料とした。
[0047] 常法により、管状の気管を縦断して短冊状の薄切気管標本を作製し、これをアルシ アン青 · PAS染色で染色後、 6mm長の範囲内の杯細胞数を顕微鏡下で計測した。 なお、 1例について 2本の短冊状気管組織標本の杯細胞合計数を計測数とした。
[0048] 杯細胞形成抑制率 (%)を次式より求めた。
[0049] (式 1)
杯細胞形成抑制率 (%) = [1 -B/A] X 100
A: CMC投与群の杯細胞数の平均値
B:被験物質投与群の杯細胞数の平均値
(4)試験結果
得られた杯細胞形成抑制率の結果を表 5に示す。なお、各値とも 1群 7匹の平均値 である。
(表 5)
被験物質 (投与量: mg/Kg) 杯細胞形成抑制率 (%)
LxNa (15) 8. 2
イブプロフェン(50) —2. 2 フドスティン(100) +1^½ (15) 24. 3
フドスティン(100) +イブプロフェン(50) 17. 1 表 5中、 LxNaはロキソプロフェンナトリウム · 2水和物を示す。
[0051] 表 5より、イブプロフェンでは従来の試験結果 (特許文献 1の表 1)と同様に杯細胞 形成をわずかながら促進させることが確認された。逆に、ロキソプロフェンナトリウム · 2 水和物では杯細胞形成を抑制する効果があることがわ力つた。
[0052] さらに、ロキソプロフェンナトリウム · 2水和物とフドスティンとを併用した場合には、口 キソプロフェンナトリウム · 2水和物単剤を投与したときよりも杯細胞形成抑制効果が 増強されることがわ力つた。この効果は、公知のイブプロフェンとフドスティンにおける 併用効果 (特許文献 1の表 1参照)よりも優れたものであった。
産業上の利用可能性
[0053] 本発明のロキソプロフェンを含有する医薬組成物は、喫煙、種々大気汚染物質及 びアレルゲン等の吸入や、気道感染等で引き起こされる、杯細胞の過形成を有意に 抑制する作用を有すると同時に鎮咳去痰作用も有する。よって、感冒等による上気 道炎や急性気管支炎の治療及びそれに伴う解熱 ·鎮痛 ·鎮咳 ·去痰並びに慢性気管 支炎の治療を単剤で行うことができる。また、フドスティンを併用すればいっそう治療 効果が高まる。さらに、慢性気管支炎、 COPD、気管支拡張症、気管支喘息、肺結
核、塵肺症、肺気腫、びまん性汎気管支炎等の慢性気道疾患患者における急性呼 吸器感染症の治療にも有用である。
Claims
請求の範囲
[I] 杯細胞の過形成を抑制するためのロキソプロフェンを含有する医薬組成物。
[2] 鎮咳去痰のためのロキソプロフェンを含有する医薬組成物。
[3] 杯細胞の過形成の抑制と鎮咳去痰とを同時に行うためのロキソプロフェンを含有す る医薬組成物。
[4] フドスティンを含有する請求項 1乃至請求項 3から選ばれる 、ずれか 1項に記載の 医薬組成物。
[5] ロキソプロフェンがロキソプロフェンナトリウムである請求項 1乃至請求項 4力も選ば れるいずれか 1項に記載の医薬組成物。
[6] ロキソプロフェンがロキソプロフェンナトリウム · 2水和物である請求項 1乃至請求項 4 力 選ばれるいずれか 1項に記載の医薬組成物。
[7] 感冒剤として用いるための請求項 1乃至請求項 6から選ばれるいずれか 1項に記載 の医薬組成物。
[8] 急性又は慢性気管支炎の治療に用いるための請求項 1乃至請求項 6から選ばれる いずれか 1項に記載の医薬組成物。
[9] 慢性気道疾患患者における急性呼吸器感染症の治療に用いるための請求項 1乃 至請求項 6から選ばれるいずれか 1項に記載の医薬組成物。
[10] ロキソプロフェンを含有する医薬組成物とフドスティンを含有する医薬組成物とからな るキットである請求項 4乃至請求項 9から選ばれるいずれか 1項に記載の医薬組成物
[II] ロキソプロフェンとフドスティンとの配合剤である請求項 4乃至請求項 9から選ばれる いずれか 1項に記載の医薬組成物の製造方法。
[12] 感冒剤を製造するための請求項 4乃至請求項 9から選ばれるいずれ力 1項に記載の 医薬組成物の使用。
[13] ロキソプロフェンとフドスティンとを同時に、順次又は別個に投与する方法。
[14] 哺乳動物に請求項 1乃至請求項 9から選ばれるいずれか 1項に記載された医薬組成 物の有効量を投与することを特徴とする、感冒の予防方法又は治療方法。
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