WO2007029625A1

WO2007029625A1 - 処方箋受付装置

Info

Publication number: WO2007029625A1
Application number: PCT/JP2006/317383
Authority: WO
Inventors: Yoshihito Omura; Kiyoshi Sakurai; Shiro Omura
Original assignee: Tosho Inc.
Priority date: 2005-09-06
Filing date: 2006-09-01
Publication date: 2007-03-15

Abstract

　処方箋受付装置は、処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備える。前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられていてもよい。これにより、処方箋の記載情報を効率よく入力することができる処方箋受付装置を実現することができる。

Description

明細書

処方箋受付装置

技術分野

[0001] この発明は、薬局や病院などで処方箋の自動受付に用いられる処方箋受付装置に関する。

背景技術

[0002] 処方箋の受付作業の自動化や省力化等のために、従来より各種の処方箋受付装置が提案されている。具体的には、処方データを読み取って引替券を発行する投薬処理システムや (例えば特許文献 1参照）、受付で患者の顔画像を撮影してデータべースに記憶する医療システム (例えば特許文献 2参照）、処方箋の両面を撮像して処方箋の表記面を特定する処方箋読取管理システム (例えば特許文献 3参照）、処方箋データ入力作業を自動化'省力化するため処方箋に記載された 2次元コードを読み取って処方情報に変換する処方箋読取装置 (例えば特許文献 4参照)などが挙げられる。

[0003] また、処方箋を文字データ等でデータ入力する代わりに画像イメージで取り扱うべく処方箋イメージに文字認識を施して受付番号の文字データを取得する処方箋ィメージ登録方法 (例えば特許文献 5参照)も知られており、文字認識処理については、雛形の画像データに文字認識を行って得た位置の差分に基づいて本来の画像データ (画像イメージ)の位置を補正してカゝら文字認識を実行する情報処理装置や (例えば特許文献 6参照）、帳票の画像イメージに対して鄞線を抽出し消去してカゝら文字認識を行う光学式文字読取装置 (例えば特許文献 7参照)なども知られてヽる。

[0004] さらに、処方箋受付装置を病院と薬局の双方に設置しておき、病院の処方箋受付装置で処方箋をイメージデータ (画像イメージ）として読み取り、その画像イメージを公衆網経由で薬局に送信し、薬局においては、 FAX受信機 (ファクシミリ受信装置）にて受信して処方箋を印字出力するとともに、その処方箋を薬局の処方箋受付装置で読み取って処方箋イメージを記憶 '管理するようになった薬剤投与システムが知られている (例えば特許文献 8参照)。処方箋受付装置は、病院用も薬局用も同じで、紙媒体の処方箋を読み取って画像イメージを入力するとともに、受付票を印字'発行するようになっている。

[0005] このように処方箋を FAX (ファクシミリ）にて病院力も薬局へ送信することにより、患者が受診した医療機関力処方薬を受け取る保険調剤薬局等の薬局へ移動する間に、薬局の薬剤師が調剤を行うことができるため、患者の待ち時間を削減することができる。

[0006] また、患者が院外処方箋を紙媒体のままで病院力薬局まで持っていくと、処方箋に汚れや皺が生じたり、インクが染みたり、ひどい場合には処方箋が破損したりして、処方箋に記載されている処方内容を確認できないこともあった力そのような不都合な事象の発生も処方箋の FAX送信により回避 .抑制することができる。

[0007] また、入力用文書のフォームテンプレートを画面表示上の読取枠の座標等で設定しておき文字認識処理時にテンプレートを利用することによりデータ入力の作業効率を上げたドキュメント読取転送方法や (例えば特許文献 9参照）、そのような読取枠を即ちイメージデータ上の部分領域を容易に拡縮できるようになった情報処理装置 (例えば特許文献 10参照）、雛形データ中の基準文字列領域に文字認識処理を施して位置補正用の基準文字列とその座標をフォームテンプレートに自動設定するようになった情報処理装置が (例えば特許文献 6参照）、知られて、る。

[0008] また、文字認識処理の結果に一定の後処理を行って認識率を向上させる光学的文字読取り装置や (例えば特許文献 11参照）、類似文字については左右の文字種類をキーにした判定や変換を行って文字認識結果の精度を向上させる類似文字判定方式 (例えば特許文献 12参照）、単語属性に応じて文字限定辞書を使い分けることで認識率を向上させる文字認識方式も (例えば特許文献 13参照）、知られている。

[0009] また、文字認識処理の結果に文法反映の単語テーブルを参照して単語照合や評価解析などの後処理を行うことで認識率を向上させる文字認識方法や (例えば特許文献 14参照）、結合分離文字テーブルを参照して結合文字や分離文字を自動生成することで選択候補を増やして認識率を向上させる文字認識装置も (例えば特許文献 15参照）、知られている。

特許文献 1：特開平 10— 207949号公報 (第 1頁）特許文献 2：特開 2003— 271733号公報 (第 1頁）

特許文献 3 :特開 2001— 188871号公報 (第 1頁）

特許文献 4：特開 2004 - 046486号公報 (第 1頁）

特許文献 5：特開 2001— 134698号公報 (第 1頁）

特許文献 6 :特開 2005— 043995号公報 (第 1頁）

特許文献 7：特開 2002- 366900号公報 (第 1頁）

特許文献 8：特開 2001— 312560号公報 (第 1頁）

特許文献 9：特開 2002— 157545号公報

特許文献 10：特開 2005 - 267394号公報

特許文献 11：特開平 05— 282484号公報 (第 1頁）

特許文献 12：特開平 05— 342415号公報 (第 1頁）

特許文献 13：特開平 09— 305714号公報 (第 1頁）

特許文献 14：特開平 11 110488号公報 (第 1頁）

特許文献 15：特開平 07— 306917号公報 (第 1頁）

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0010] し力しながら、このような従来の処方箋受付装置では、各種の改造がばらばらに行われていたため、それぞれに一長一短がある。

[0011] 具体的には、処方箋の記載情報を文字データやバイナリデータといった内部形式の処方箋データに変換するという処方箋データ入力に関して、二次元コードを処方箋データに変換する装置の場合、処方箋に二次元コードが印刷されていれば申し分ないが、処方箋に二次元コードを印刷するシステムは未だ一部の大病院にしか普及しておらず、多くの一般薬局では宝の持ち腐れになりかねない。

[0012] また、処方箋イメージに文字認識を施して文字データを取得する従来の装置の場合、 OCRプログラム等の認識率が 100%とはいかないことや、処方箋の様式が病院によって異なり多岐に亘ることから、受付番号のように極めて限定された部分にしか適用できて、な、ので、薬剤や用量などの処方箋データ入力が必要なときには処方箋かその画像イメージを見ながら手作業で行わざるを得ない。 [0013] さらに、処方箋の画像イメージをファクシミリで送受信する従来のシステムの場合、受信して印刷した処方箋を再び撮像して画像イメージの入力を行うので、画質の劣化が激しい。また、ファクシミリ送信側で処方箋の給紙状態が歪んでいると、歪んだ状態の処方箋がそのまま画像イメージとして取り込まれるため、ファクシミリ受信側では文字の潰れゃ不所望な影などによって処方箋が見難くなるという現象が発生することがある。調剤薬局の調剤報酬請求業務においては、医療機関より出力された院外処方箋に記載されている情報を基に、レセプトコンピュータに氏名や，保険者情報，処方データ等の項目を入力するのであるが、その際、処方箋が不鮮明であると、データ入力が、人手による作業であれ、文字認識による自動入力であれ、困難になる。課題を解決するための手段

[0014] 本発明のある態様は、処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像ィメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置である。前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられていてもよい。

[0015] 処方箋受付装置は、前記データ処理部が、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字に係る処方箋内位置データを含んだテンプレート情報を保持しており、前記文字認識処理に際して、前記テンプレート情報に基づいて前記画像ィメージの一部領域に前記指定文字の検出処理を施し、その検出結果に基づいて前記画像イメージに天地反転処理および位置補正処理を施し、それから前記画像ィメージの残部領域を処理するものであってもよ、。

[0016] なお本明細書にお!、て指定文字は、かなや漢字、英数字などの単独の文字であつてもよいし、複数の文字力もなる文字列であってもよい。指定文字が文字列である場合には、特定の意味を有する単語が指定文字とされてもよいし、逆に特定の意味を有しない文字列が指定文字とされてもよい。好ましくは、指定文字は、例えば「薬品」、「患者」、「薬局」、「処方箋」、「病院」、「医師」などのように、処方箋に典型的に使用される用語であってもよい。

[0017] 処方箋受付装置は、前記ファクシミリ受信部と同じ回線に接続されたファクシミリ送信部が設けられ、前記ファクシミリ受信部を介して処方箋を受け付けると引替券の画像イメージを生成して前記ファクシミリ送信部力送信することにより引替券の発行を行うものであってもよい。

[0018] 本発明の別の態様も、処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像ィメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置である。処方箋受付装置は、前記データ処理部が、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字に係る処方箋内位置データを含んだテンプレート情報を保持しており、前記文字認識処理に際して、前記テンプレート情報に基づいて前記画像イメージの一部領域に前記指定文字の検出処理を施し、その検出結果に基づいて前記画像イメージに位置補正処理を施し、それから前記画像イメージの残部領域を処理するものであって、更に、前記テンプレート情報を更新するに際して、前記画像イメージと前記テンプレート情報と前記指定文字の入力欄とを並べて画面表示し、該入力欄への文字入力に応じて前記指定文字を設定し、前記画像イメージの表示領域における部分領域の指定に応じて前記テンプレート情報の前記処方箋内位置データを設定するものであってもよい。

[0019] 処方箋受付装置は、前記データ処理部が、前記テンプレート情報の更新に際し、前記テンプレート情報に基づく前記画像イメージの前記一部領域に文字認識処理を施して文字データを取得し、この文字データと前記指定文字とがー致して、る力否かを確認し、不一致のときには注意を促すようになって!/、てもよ!/、。

[0020] 処方箋受付装置は、前記データ処理部が、前記テンプレート情報の更新に際し、前記画像イメージに文字認識処理を施して文字データに変換し、その文字データについて前記指定文字を検索し、その検索にて前記指定文字と同じ文字が見いだされた箇所にっヽて前記画像イメージの対応箇所を強調表示するようになって！/、てもよい。

[0021] 処方箋受付装置は、前記データ処理部が、前記文字認識処理に際して、前記指定文字の検出結果に基づき前記画像イメージに対し前記位置補正処理に加えて天地反転処理をも施すものであって、更に、前記テンプレート情報を更新するに際して、前記画像イメージを天地反転させたら前記指定文字に係る前記一部領域へ来ることになる前記画像イメージ中の反転位置部分領域とそれを拡張した拡張領域との何れか一方の領域または双方の領域につ!、て強調表示を行うようになって!/、てもよ!/、。

[0022] 処方箋受付装置は、前記データ処理部が、前記テンプレート情報の更新に際し、前記反転位置部分領域と前記拡張領域との何れか一方の領域または双方の領域に文字認識処理を施して文字データを取得し、この文字データと前記指定文字とがー致して、るか否かを調べ、一致して、る文字の有るときには警告を発するようになつていてもよい。

[0023] 処方箋受付装置は、前記データ処理部が、前記テンプレート情報を画像イメージと共に処方箋様式毎に保持していて、前記テンプレート情報の更新に際し、更新対象の処方箋様式とは異なる他の処方箋様式に対応する画像イメージについても、前記指定文字の検索と対応箇所の強調表示、前記反転位置部分領域と前記拡張領域との一方または双方の強調表示、あるいは前記一部領域と前記反転位置部分領域と前記拡張領域とのうち何れか一つの領域または複数の領域に係る前記指定文字の一致調査と一致警告を行うようになって!/、てもよ!/、。

[0024] 本発明の更に別の態様も、処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置である。処方箋受付装置は、前記データ処理部が、各種の薬品名を含むデータを保持する薬品マスターと、置換前文字列と置換後文字列とを対応付けて多数のデータを保持する文字列置換テーブルと、前記文字認識処理の後にその処理で得た認識文字列に前記文字列置換テーブルの置換前文字列の何れかが含まれているとき前記認識文字列の該当箇所を前記文字列置換テーブルの置換後文字列のうち該置換前文字列に対応するもので置き換える文字列置換手段とを具えたものであり、非数値部と数値部と単位部とをその順に連ねた文字列からなる数値含有薬品名が、そのまま前記薬品マスターの薬品名と前記文字列置換テーブルの置換後文字列とに含められており、且つ、数値部と単位部と非数値部の順に並べ替えた並替薬品名になって前記文字列置換テーブルの置換前文字列のうち該置換後文字列と対応するものに含められていてもよい。

[0025] 処方箋受付装置は、前記データ処理部が、前記文字列置換テーブルを設定するに際し、前記薬品マスターの前記薬品名から前記数値含有薬品名を抽出して、この数値含有薬品名から前記並替薬品名を生成し、この並替薬品名と前記数値含有薬品名とを対応付けて前記文字列置換テーブルにデータ保持させるものであってもよい。

[0026] 処方箋受付装置は、前記データ処理部が、前記文字列置換テーブルを設定するに際し、抽出した前記数値含有薬品名とそれ力も生成した前記並替薬品名とのうち何れか一方または双方について、その非数値部の後尾の文字を省いて略式薬品名を生成し、この略式薬品名と前記数値含有薬品名とを対応付けて前記文字列置換テーブルにデータ保持させるものであってもよ、。

[0027] 処方箋受付装置は、前記数値含有薬品名からその非数値部の後尾の文字を省いた正順略式薬品名と、それを数値部と単位部と非数値部の順に並べ替えた並替略式薬品名とのうち何れか一方または双方にっ、て、その略式薬品名と前記数値含有薬品名とが対応付けられて前記文字列置換テーブルにデータ保持されてヽてもよヽ

[0028] 処方箋受付装置は、前記データ処理部が、前記認識文字列を画面表示して文字列修正を受理するものであって、その文字列修正処理時に入力された修正文字列が前記薬品マスターの前記薬品名に含まれているか否かを検索して、含まれていたときには直ちに又は確認のうえ、前記修正文字列とそれで修正された文字列とを対応付けて前記文字列置換テーブルの置換後文字列および置換前文字列にデータ保持させ、さらに前記修正文字列が前記数値含有薬品名に該当するときには、それから前記並替薬品名を生成し、この並替薬品名と前記数値含有薬品名とを対応付けて前記文字列置換テーブルの置換前文字列および置換後文字列にデータ保持させるものであってもよい。

[0029] 本発明の更に別の態様も、処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置である。処方箋受付装置は、前記データ処理部が、各種の薬品名を含むデータを保持する薬品マスターと、置換前文字列と置換後文字列とを対応付けて多数のデータを保持する文字列置換テーブルと、前記文字認識処理の後にその処理で得た認識文字列に前記文字列置換テーブルの置換前文字列の何れかが含まれているとき前記認識文字列の該当箇所を前記文字列置換テーブルの置換後文字列のうち該置換前文字列に対応するもので置き換える文字列置換手段と、一対の文字列を受理して前記文字列置換テーブルの置換前文字列と置換後文字列とにデータ保持させる置換文字列設定手段とを具えたものであり、この置換文字列設定手段が、前記文字列置換テーブルへの追加設定に際して、追加対象の文字列の対の対応関係を仮に逆転させた文字列の対が前記文字列置換テーブルに以前より設定されていたカゝ否かを調べ、設定されていたときには更に、双方の文字列について、前記薬品マスターの何れかの薬品名に含まれている力否かを調べ、含まれていたときには更に、その薬品名力一致部分と隣接文字とを併せて抽出し、その抽出文字列を前記文字列置換テーブルの置換後文字列の方にデータ保持させるようになって!/、てもよ!/、。

[0030] 処方箋受付装置は、前記置換文字列設定手段が、前記抽出文字列を前記文字列置換テーブルの置換後文字列の方にデータ保持させたときには、前記抽出文字列のうち一致部分を文字列の対における他方の文字列で置き換えた文字列を前記文字列置換テーブルの置換前文字列の方にデータ保持させるようになって、てもよヽ

[0031] 処方箋受付装置は、前記置換文字列設定手段が、前記文字列置換テーブルにお V、て置換前文字列と置換後文字列とを逆転させたものの設定されて、る文字列の対には双方向置換可能を示す情報を付し、設定されていない文字列の対には一方向置換を示す情報を付すようになっており、前記文字列置換手段が、前記文字列置換テーブルにお、て一方向置換を示す情報の付されて、る文字列の対にっ、ては確認することなく文字列の置換を行、、前記文字列置換テーブルにお、て双方向置換可能を示す情報の付されている文字列の対については一方向置換の行われなかつたときに限って確認処理を行い確認結果に応じて選択的に文字列の置換を行うようになっていてもよい。

発明の効果

[0032] 本発明によれば、処方箋の記載情報を効率よく入力することができる処方箋受付装置を実現することができる。図面の簡単な説明

[図 1]本発明の第 1の実施形態の具体例 1 1について、処方箋受付装置の構造を示す。図 1 (a)はハードウェア構成図、図 1 (b)は受付処理のフローチャートである。

[図 2]図 2 (a)は処方箋の情報欄の配置例と指定文字の例、図 2 (b)はテンプレート情報のデータ構造例である。

[図 3]図 3 (a)は処方箋の情報欄の配置例、図 3 (b)は他の配置例、図 3 (c)は病院マスターのデータ構造例、図 3 (d)は処方箋データの構造例である。

[図 4]図 4 (a)は変換欄対比表示画面の一例、図 4 (b)は校正欄対比表示画面の一例である。

[図 5]第 1の実施形態の具体例 1 2について、図 5 (a)は受付処理のフローチャート、図 5 (b)は引替券の例である。

[図 6]本発明の第 2の実施形態の具体例 2— 1について、処方箋受付装置の構造を示す。図 6 (a)はハードウェア構成図、図 6 (b)は受付処理のフローチャートである。

[図 7]図 7 (a)は処方箋の情報欄の配置例と指定文字の例、図 7 (b)はテンプレート情報のデータ構造例である。

[図 8]図 8 (a)は処方箋の情報欄の配置例、図 8 (b)は他の配置例、図 8 (c)は病院マスターのデータ構造例、図 8 (d)は処方箋データの構造例である。

[図 9]図 9 (a)は変換欄対比表示画面の一例、図 9 (b)は校正欄対比表示画面の一例である。

[図 10]図 10 (a)はテンプレート更新画面の一例、図 10 (b)はテンプレート更新の基本手順を示すフローチャートである。

[図 11]第 2の実施形態の具体例 2— 2について、図 11 (a)は受付処理のフローチヤート、図 11 (b)は引替券の例である。

[図 12]本発明の第 3の実施形態の具体例 3—1について、処方箋受付装置の構造を示す。図 12 (a)はハードウェア構成図、図 12 (b)は受付処理のフローチャートである

[図 13]図 13 (a)は処方箋の情報欄の配置例と指定文字の例、図 13 (b)はテンプレート情報のデータ構造例である。 [図 14]図 14 (a)は処方箋の情報欄の配置例、図 14 (b)は他の配置例、図 14 (c)は病院マスターのデータ構造例、図 14 (d)は処方箋データの構造例である。

[図 15]図 15 (a)は変換欄対比表示画面の一例、図 15 (b)は校正欄対比表示画面の一例である。

[図 16]図 16 (a)は薬品マスターのデータ構造例、図 16 (b)は文字列置換テーブルのデータ構造例である。

[図 17]第 3の実施形態の具体例 3— 2について、図 17 (a)は受付処理のフローチヤート、図 17 (b)は引替券の例である。

[図 18]本発明の第 4の実施形態の具体例 4—1について、処方箋受付装置の構造を示す。図 18 (a)はハードウェア構成図、図 18 (b)は受付処理のフローチャートである

[図 19]図 19 (a)は処方箋の情報欄の配置例と指定文字の例、図 19 (b)はテンプレート情報のデータ構造例である。

[図 20]図 20 (a)は処方箋の情報欄の配置例、図 20 (b)は他の配置例、図 20 (c)は病院マスターのデータ構造例、図 20 (d)は処方箋データの構造例である。

[図 21]図 21 (a)は変換欄対比表示画面の一例、図 21 (b)は校正欄対比表示画面の一例である。

[図 22]図 22 (a)は薬品マスターのデータ構造例、図 22 (b)〜図 22 (d)は文字列置換テーブルのデータ構造例である。

[図 23]第 4の実施形態の具体例 4 2について、図 23 (a)は受付処理のフローチヤート、図 23 (b)は引替券の例である。

符号の説明

10 処方箋受付装置、 20 処方箋走査部、 21 引換券発行ユニット、 22 スキャナ（撮像手段）、 23 ローカルコントローラ、 24 移送路、 25 プリントヘッド、 26 操作パネル、 30 データ処理部、 31 分割イメージ (文字認識対象）、 32 欄指定タブ、 33 変 (文字認識結果)、 34 校正欄、 40 回線接続部 (ファクシミリ受信部、ファタシミリ送信部）、 50 薬局ホストコンピュータ、 110 処方箋受付装置、 120 処方箋走查部、 121 引換券発行ユニット、 122 スキャナ（撮像手段）、 123 ローカルコント口ーラ、 124 移送路、 125 プリントヘッド、 126 操作パネル、 130 データ処理部、 1 31a 画像イメージ全体、 131 分割イメージ、 132 欄指定タブ、 133 変換欄 (文字認識結果)、 134 校正欄、 135 処方箋様式入力欄、 136 更新項目選択欄、 137 基本情報入力欄、 138 指定文字入力欄、 139 テンプレート情報表示更新欄、 1 40 回線接続部（ファクシミリ受信部、ファクシミリ送信部）、 150 薬局ホストコンビュータ、 210 処方箋受付装置、 220 処方箋走査部、 221 引換券発行ユニット、 22 2 スキャナ（撮像手段）、 223 ローカルコントローラ、 224 移送路、 225 プリントへッド、 226 操作パネル、 230 データ処理部、 231 分割イメージ、 232 欄指定タブ、 233 変換欄 (文字認識結果）、 234 校正欄、 240 回線接続部（ファクシミリ受信部、ファクシミリ送信部）、 250 薬局ホストコンピュータ、 310 処方箋受付装置、 320 処方箋走査部、 321 引換券発行ユニット、 322 スキャナ (撮像手段）、 323 ローカルコントローラ、 324 移送路、 325 プリントヘッド、 326 操作パネル、 330 データ処理部、 331 分割イメージ、 332 欄指定タブ、 333 変換欄 (文字認識結果）、 3 34 校正欄、 340 回線接続部（ファクシミリ受信部、ファクシミリ送信部）、 350 薬局ホストコンピュータ。発明を実施するための最良の形態

[0035] 本発明を実施するための最良の形態を、以下の第 1の実施形態から第 4の実施形態の 4つに分けて説明する。

[0036] [第 1の実施形態]

第 1の実施形態は、薬局や病院などで処方箋の自動受付に用いられる処方箋受付装置に関し、詳しくは、処方箋の画像イメージ (処方箋イメージ)を文字認識にて文字データやバイナリデータ等の内部形式電子データ (処方箋データ）に変換することにより処方箋の記載情報を取得する処方箋受付装置に関する。

[0037] 第 1の実施形態に係る第 1の処方箋受付装置は、処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられていることを特徴とする。

[0038] また、第 1の実施形態に係る第 2の処方箋受付装置は、上記第 1の処方箋受付装置であって、前記データ処理部が、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字に係る処方箋内位置データを含んだテンプレート情報を保持しており、前記文字認識処理に際して、前記テンプレート情報に基づ!、て前記画像イメージの一部領域に前記指定文字の検出処理を施し、その検出結果に基づいて前記画像ィメージに天地反転処理および位置補正処理を施し、それから前記画像イメージの残部領域を処理するようになっている、というものである。

[0039] さらに、第 1の実施形態に係る第 3の処方箋受付装置は、上記第 1または第 2の処方箋受付装置であって、前記ファクシミリ受信部と同じ回線に接続されたファクシミリ送信部が設けられ、前記ファクシミリ受信部を介して処方箋を受け付けると引替券の画像イメージを生成して前記ファクシミリ送信部から送信することにより引替券の発行を行うようになっている、というものである。

[0040] 第 1の処方箋受付装置にあっては、ファクシミリ受信部が処方箋の画像イメージの入力手段として装置に組み込まれてヽるので、ファクシミリ送受信された画像イメージがそのまま文字認識処理に供される。

[0041] これにより、受信後の再撮像が回避されることから、薬局側での処方箋読取作業が不要になるうえ、画質の劣化が送信側での撮像時だけで済むので、従来よりも画質が良好に維持される。そのため、文字認識率も良くなる。

[0042] したがって、第 1の処方箋受付装置によれば、ファクシミリ送信にて患者の待ち時間を削減できるうえ薬局にとってもデータ入力の能率が良い処方箋受付装置を実現することがでさる。

[0043] また、第 2の処方箋受付装置にあっては、処方箋の画像イメージに文字認識処理を施すとき、先ずテンプレート情報に基づいて画像イメージの一部領域に指定文字の検出処理が施され、次にその検出結果に基づいて画像イメージに天地反転処理および位置補正処理が施され、それから画像イメージの残部領域にも文字認識処理が施される。このように、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字の検出を行って位置を補正するようにしたことにより、文字認識率が向上する。

[0044] また、位置補正処理にとどまらず天地反転処理まで行うようにしたので、ファクシミリ送信時に処方箋を逆向きにセットしたとしても不都合なく受け付けられる。 [0045] このように送信時の制約が緩和されたため、患者が自宅の FAX電話などの汎用装置を用いて気軽に処方箋をファクシミリ送信することも可能である。

[0046] したがって、第 2の処方箋受付装置によれば、ファクシミリ送信にて患者の待ち時間を削減できるうえ何処力でも送信できて便利であり更に薬局にとってもデータ入力の能率が良い処方箋受付装置を実現することができる。

[0047] さらに、第 3の処方箋受付装置にあっては、患者が処方箋をファクシミリ送信するとその場で引替券をファクシミリ受信できるので、遠隔地での受付作業であっても薬局での作業と同じく簡便かつ的確に遂行されることとなる。

[0048] したがって、第 3の処方箋受付装置によれば、ファクシミリ送信にて患者の待ち時間を削減でき而も何処カゝらでも送信できるうえ引替券も受け取れて便利であり更に薬局にとつてもデータ入力の能率が良い処方箋受付装置を実現することができる。

[0049] 第 1の実施形態に係る第 4の処方箋受付装置は、上記第 1〜第 3のいずれかの処方箋受付装置であって、前記画像イメージに文字認識処理を施す際に、前記処方箋を発行した医療機関を特定して、対応した処方箋の形式を選定し、その形式に基づいて前記画像イメージを分割処理することを特徴とする。この場合、処方箋の画像イメージに係る文字認識に際して、その処方箋を発行した医療機関が特定され、それに対応した処方箋の形式が選定され、さらに、その形式に基づいて画像イメージが分割処理される。このように、各医療機関の発行する処方箋の項目配置パターンに対応した分割パターンで画像イメージが分割され、それぞれの分割イメージに文字認識が施されるようにしたことにより、文字認識時の文字データの候補や処方箋データへの変換時の項目候補が絞り込まれるので、データ変換の精度が向上する。

[0050] 第 1の実施形態に係る第 5の処方箋受付装置は、上記第 4の処方箋受付装置であつて、前記画像イメージの分割イメージとそれを文字データに変換して表示させた変とを対比させて画面表示することを特徴とする。この場合、処方箋の画像ィメージに係る文字認識に際して、画像イメージの分割イメージとそれを文字データに変換して表示させた変換欄とが画面に対比表示される。これにより、文字認識の結果を容易に確認することができ、その結果を処方箋データに変換する前に、文字認識をやり直したり文字データを修正すると、つたことも行える。 [0051] 第 1の実施形態に係る第 6の処方箋受付装置は、上記第 5の処方箋受付装置であつて、前記処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄を、上記分割イメージ及び上記変 ^fflの何れか一方または双方と対比させて、画面に表示することを特徴とする。この場合、処方箋の画像イメージに係る文字認識に際して、処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄も、分割イメージ等と対比される状態で、画面に表示される。これにより、文字認識の結果を反映させた処方箋データを容易に確認することができ、人手介助の必要な校正も、分割イメージ等と見比べることで、容易に行える。

[0052] 第 1の実施形態に係る処方箋受付装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の具体例 1— 1〜1— 2により説明する。

[0053] 図 1〜4に示した具体例 1 1は、上述した第 1、第 2、第 4〜6の処方箋受付装置を具現ィ匕したものであり、図 5に示した具体例 1 2は、上述した第 3の処方箋受付装置を具現ィ匕したものである。

[0054] [具体例 1 1]

第 1の実施形態の具体例 1—1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図 1は、処方箋受付装置 10の構造を示し、（a)がハードウェア構成図、 (b) が受付処理のフローチャートである。また、図 2は、（a)が処方箋の情報欄の配置例と指定文字の例、（b)がテンプレート情報のデータ構造例である。さらに、図 3は、（a) が処方箋の情報欄の配置例、（b)が他の配置例、（c)が病院マスターのデータ構造例、（d)が処方箋データの構造例である。また、図 4は、（a)が変換欄対比表示画面の一例、（b)が校正欄対比表示画面の一例である。

[0055] 処方箋受付装置 10は（図 1 (a)参照）、処方箋走査部 20とデータ処理部 30と回線接続部 40とを具えている。処方箋走査部 20も、回線接続部 40も、処方箋の画像ィメージをデータ処理部 30に入力する入力手段として設けられており、それぞれ信号ケ一ブルでデータ処理部 30に接続されて、る。処方箋走査部 20は紙媒体の処方箋を薬局で直に撮像するのに対し、回線接続部 40は、遠隔地で撮像された処方箋ィメージ (処方箋の画像イメージ）がファクシミリ送信されて来たら、それを受信してデータ処理部 30に引き渡すものである。 [0056] そのため、回線接続部 40は、図示しない電話回線やファクシミリ回線網など外部の通信回線に接続されてファクシミリ受信できるようになつていれば良ぐ市販の所謂 F AXモデムやターミナルアダプタ等で足りる。この具体例では、ファクシミリ受信部として受信さえ出来れば足りる力この受信部と同じ回線に接続されたファクシミリ送信部と一緒になつていても良ぐ音声での通話が可能になっていても良ぐ図示したような外付けタイプでも図示しな、コンピュータ内蔵タイプでも良、。

[0057] 処方箋走査部 20は、差込み口に処方箋が投入されるとそれを移送路 24へ送り込みながら処方箋の撮像を行うスキャナ 22と、移送路 24に臨んで設けられ処方箋に受付番号を印刷するプリントヘッド 25と、処方箋を受け付けた代わりに引換券を発行する引換券発行ユニット 21と、操作スィッチや状態表示部材を配設した操作パネル 26 と、それらの動作制御を行うローカルコントローラ 23とを具えていて、スキャナ 22で撮つた画像イメージを受付番号と共にデータ処理部 30へデータ送信するようになっている。

[0058] データ処理部 30のハードウェアは、図示のような所謂デスクトップパソコンや図示しないノートパソコンなどの汎用コンピュータで良ぐ処方箋走査部 20や回線接続部 4 0から送られてきた画像イメージ力も処方箋データを得るために、データ処理部 30のプログラムメモリ等には受付ルーチンがインストールされ、データ処理部 30に内蔵の又は外付けのハードディスク等には、テンプレート情報や，病院マスター，患者マスタ一，保険マスター，薬品マスター，用法マスター，注釈マスターなどのデータ群が、適宜なファイル形式やテーブル形式に分かれて或、はデータベースに統合されて、記憶保持されている。

[0059] テンプレート情報には、後で詳述するが、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字のパターンや、処方箋における指定文字の位置データが含まれており、テンプレート情報は指定文字の検出およびその検出結果に基づく画像イメージの天地反転処理や位置補正処理に用いられる。

[0060] 病院マスターには、やはり後で詳述するが、それぞれの医療機関に対応した処方箋の形式データが含まれており、病院マスターは画像イメージの分割に用いられる。

[0061] 患者マスターには、患者の氏名や生年月日さらには患者コード等のデータが含まれており、患者名の確認や過去処方提示の手がかり等に用いられる。保険マスターには、保険の種類などのデータが含まれており、保険の種類の確認や候補提示に用いられる。薬品マスターには、薬品名や薬品コード等のデータが含まれており、薬品名の確認や候補提示などに用いられる。用法マスターには、処方単位や服用限度などのデータが含まれており、処方内容の確認や候補提示などに用いられる。注釈マスターは、特記事項やコメント等の文字列データを追加書き込みできるようになっている。

[0062] 受付ルーチンは（図 1 (b)参照）、処方箋走査部 20で処方箋の読取が行われてその画像イメージが処方箋走査部 20からデータ処理部 30に送られてきたときにカ卩えて、外部のファクシミリで処方箋の読取が行われてその画像イメージが回線接続部 40 を介してデータ処理部 30に送られてきたときも、その画像イメージを入力する (ステツプ Sl l)。その画像イメージが処方箋走査部 20で読み取ったものである場合は直ちに画像イメージ全領域に対するイメージ分割処理 ·文字認識処理 ·データ変換処理に移行するが (ステップ S 12の「No」）、その画像イメージが回線接続部 40を介するファクシミリ受信にて入力したものである場合は、文字認識処理等を二段階に分けて行うようになってヽる（ステップ S 12の「Yes」 )。

[0063] すなわち、ファクシミリ受信の場合、キャリブレーションのため処方箋の画像イメージの一部領域にだけ文字認識処理を施す前処理段階と、画像イメージ全領域に対して文字認識処理等を施す本処理段階とが行われる。後者の本処理は処方箋走査部 20での読取時の処理と同じであり、これは後で詳述するので、先ず前者の前処理段階にっ、て詳述する（ステップ S 13〜S 14)。このキャリブレーション用の前処理は、簡便かつ的確な遂行のため、テンプレート情報を利用しており、テンプレート情報に基づいて指定文字を検出し (ステップ S13)、その結果、画像イメージが逆さであることが判明したときには画像イメージを 180°回転させることにより天地反転処理を行!ヽ、画像イメージが位置ずれして、ることが判明したときには画像イメージを上下左右に移動させることにより位置補正処理を行うようになって、る (ステップ S 14)。

[0064] 処方箋に含まれて!/、ることが予め判明して、る指定文字として（図 2 (a)参照）、例えば、医療機関情報欄における「医師名」の「医師」が指定文字 No. 1に選定され、同じ医療機関情報欄における「電話番号」の「電話」が指定文字 No. 2に選定されてヽたとする。また、「医師」の処方箋内位置は左から 1299ピクセルで上から 980ピクセルで右から 1332ピクセルで下から 1014ピクセルであったとすると、テンプレート情報については（図 2 (b)参照）、指定文字 No. 1に係るデータ項目のうちパターンは「医師」に，読取左は「1299」に，読取上は「980」に，読取右は「1332」に，読取下は「1 014」に予め設定される。同様にして、テンプレート情報において指定文字 No. 2に係るデータ項目では、パターンは「電話」に，読取左は「1168」に，読取上は「884」に，読取右は「1480」に，読取下は「1066」に予め設定されている。

[0065] 受付ルーチンは、このようなテンプレート情報を参照して指定文字を検出するとき（図 1 (b)ステップ S 13)、テンプレート情報の読取左 ·読取右 ·読取上 ·読取下で想定される処方箋内位置を中心にした例えば左右 100ピクセル上下 100ピクセルの処方箋部分領域と、その第 1想定位置を逆さの処方箋に当てはめたときの第 2想定位置を中心にした処方箋部分領域とに限定して、処方箋の画像イメージに文字認識処理を施すようになつている。そして、指定文字 No. 1の文字「医師」と指定文字 No. 2の文字「電話」とが第 1想定位置包含領域に見いだせれば、指定文字検出位置と第 1 想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正する力天地反転処理は行わなヽようになって!/、る。

[0066] これに対し、指定文字 No. 1の文字「医師」と指定文字 No. 2の文字「電話」とが第 2想定位置包含領域で見つ力つたときには、先ず、画像イメージに対して天地反転処理を行うとともに、指定文字検出位置についても処方箋の天地反転に対応した位置変換を行い、それから、変換後の指定文字検出位置と第 1想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正するようになっている。あるいは、指定文字検出位置と第 2想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正してから、画像イメージに対して天地反転処理を行う。その後、受付ルーチンは、処方箋の画像イメージ力も鄞線を消去する鄞線消去処理を行い (ステップ S 15、特許文献 7 参照）、それから画像イメージ全領域に対するイメージ分割処理'文字認識処理 'データ変換処理に移行するようになって、る。

[0067] 画像イメージ全領域に対するイメージ分割処理 ·文字認識処理 ·データ変換処理では、受付ルーチンが（図 1 (b)参照）、医療機関特定に基づくイメージ分割処理と (ステツプ S21〜24)、処方箋の画像イメージに文字認識を施して文字データを得る文字認識処理と (ステップ S25)、その文字データを処方箋データに変換するデータ変換処理と (ステップ S26)を行う。文字認識処理とデータ変換処理は、処方箋データが完成するまで、分割イメージを替えたり戻したりしながら、何度でも繰り返して行えるようになって!/、る（ステップ S 27)。

[0068] これらの部分 (ステップ S21〜S27)を詳述すると、イメージ分割処理では、目視確認のため画像イメージをそのまま即ち処方箋全体を画面に表示したうえで (ステップ S21)、画像イメージに文字認識を施し更にその認識結果に文字列検索を行って医療機関を特定しうる文字列が含まれている力否力判定する (ステップ S22)。その判定結果が肯定的な場合 (ステップ S22の「有」）、例えば「〇〇〇病院」や「X X X診療所」といった医療機関名が見つ力り而もそれが病院マスターに保持されているときには、その医療機関名を自動採用するようになっている。

[0069] これに対し、上記の判定結果が否定的な場合には (ステップ S22の「無」）、病院マスター中の医療機関名称を候補として画面に列挙して受付作業者に選択させたり、画面中の入力欄へ受付作業者に医療機関名の入力を求めたりして、医療機関の指定を受けるようになつている (ステップ S23)。医療機関の特定が済むと、その医療機関に対応した処方箋の形式を選定するとともに (ステップ S24)、その形式に基づいて画像イメージを分割処理するようにもなつて、る。

[0070] 処方箋の形式は（図 3 (a) , (b)参照）、ここでは画像イメージの分割に関係するものが重要であり、典型例としては、図示した医療機関情報欄や，患者情報欄，調剤情報欄，保険情報欄，図示しない注釈欄などに大別され、それらの処方箋における配置が医療機関ごとに規定され医療機関で異なることが多い。

[0071] そして、それを反映した病院マスターには（図 3 (c)参照）、医療機関ごとに、それに対応した処方箋の形式データが、すなわち基礎情報と処方箋欄分割情報とが、対応づけて保持されている。

[0072] そのうち基礎情報は（図 3 (c)参照)、医療機関情報欄 (図 3 (a) , (b)参照)の記載事項を電子データにしたものである処方箋データの医療機関情報（図 3 (d)参照）と同じかそれに準ずるものである（図 3 (c)参照)。

[0073] また、処方箋欄分割情報には (図 3 (c)参照)、上記の各欄に関する配置情報が含められている。配置情報は、例えば、該当欄が長方形の場合、処方箋における該当欄の対角点の位置などで規定されて、る。配置情報を同じ欄にっ、て繰り返し規定するのも許容されて!、て、複数の長方形に分散した又はそれらを結合させた形状の情報欄にも適合するようになって、る。

[0074] 処方箋データは（図 3 (d)参照）、そのような処方箋の記載事項を電子データとして得られる標準データ構造のものであり、例えば、それを薬歴管理や自動調剤などに利用する薬局ホストコンピュータ 50に適合させて予めデータ構造が定められている。それには、図示した医療機関情報や，患者情報，保険情報，調剤情報が含まれる他、図示しない注釈情報なども常に又は選択的に含められる。医療機関情報には医療機関名称などが含まれ、患者情報には患者名などが含まれ、保険情報には保険種別や保険番号などが含まれ、調剤情報には、処方された薬品名と用量との組データがー組または複数組'多数組含まれるようになって!/、る。

[0075] さらに、データ処理部 30は（図 1 (b)参照）、特定した医療機関に対応する処方箋欄分割情報が得られると (ステップ S 24)、それに基づき処方箋の各欄ごとに画像ィメージを分割して分割イメージを幾つか作り、例えば医療機関情報欄の分割イメージや，患者情報欄の分割イメージ，調剤情報欄の分割イメージ，保険情報欄の分割ィメージなどを作り、そのうち何れかの分割イメージを画面に対比表示させて文字認識処理 (ステップ S25)及びデータ変換処理 (ステップ S26)を行うようになって!/、る。

[0076] 文字認識処理では、変換欄対比表示が行われ (図 4 (a)参照）、選択された情報欄に係る分割イメージ 31と、それに文字認識を施して得られた文字データの変 ,33 と力左右に並んだ状態で、一画面に表示される。変^ 133は、マウスやキーの操作等で選択した部分を受付作業者が文字列修正を行えるようになって、る。情報欄の選択切り替えは欄指定タブ 32のクリック等で行え、データ変換処理すなわち校正欄対比表示画面への移行は特定ボタン例えば「校正欄表示」のクリック等で行えるようになつている。

[0077] データ変換処理では、変 mffl対比表示で得られた文字データを処方箋データに反映させるとともに、校正欄対比表示が行われる（図 4 (b)参照)。この校正欄対比表示では、選択された情報欄に係る分割イメージ 31と、処方箋データの各項目を列挙した校正欄 34とが、左右に並んだ状態で、一画面に表示される。校正欄 34の各項目には、項目名とデータ値とが含まれており、そのうちデータ値は、校正のため、マウスゃキーの操作等で選択して修正できるようになって、る。

[0078] 校正欄対比表示画面でも、情報欄の選択切り替えは欄指定タブ 32のクリック等で行え、文字認識処理すなわち変換欄対比表示画面への戻り等は特定ボタン例えば「変 ^ffl表示」のクリック等で行えるようになつている。すなわち、対比表示画面間の移行も、情報欄の選択切替も、何時でも自由に行えるようになつている。

[0079] 校正欄対比表示画面で（図 4 (b)参照）、特定ボタン例えば「処方箋完成」のクリック等がなされると、受付ルーチンは（図 1 (b)参照）、処方箋データが完成したと判定して（ステップ S27の「Yes」 )、処方箋の受付処理を終えるようになって!/、る。

[0080] この具体例 1—1の処方箋受付装置 10について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。

[0081] 処方箋受付装置 10を例えば薬局に設置する場合 (図 1 (a)参照）、処方箋走査部 2 0は受付カウンタ等に載置し、データ処理部 30や回線接続部 40はカウンタ内の作業机等に載置し、両者をケーブル接続するとともに、薬局ホストコンピュータ 50に繋がつている局内 LAN等が有ればそれにもデータ処理部 30を接続する。

[0082] また、データ処理部 30には、受付ルーチンをインストールするとともに、データ初期ィ匕も行う。すなわち、テンプレート情報には、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字のパターンや処方箋における指定文字の位置データを設定する。また、薬品マスターや，用法マスター，病院マスター，保険マスターには、薬局で扱う可能性のある薬品名や，処方単位，医療機関対応の処方箋欄分割情報，保険の種類などのデータを設定する。さら〖こ、注釈マスターや，患者マスターはクリアする。こうして処方箋受付装置 10の稼動準備が調う。

[0083] そして、薬局を訪れた患者が処方箋をスキャナ 22にセットすると、処方箋走査部 20 によって、その処方箋がカウンタの外側から内側へ取り込まれ、その代わりに引換券が発行される。その際、処方箋に受付番号が印刷されるとともに、処方箋の撮像が行われる。この撮像で得られた画像イメージは、受付番号と共に、処方箋走査部 20からデータ処理部 30へ送られ、データ処理部 30による処方箋データ作成に供される。

[0084] データ処理部 30では、受付ルーチンの処理によって、先ず処方箋の画像イメージ全体がデータ処理部 30の画面に表示されるとともに、画像イメージ及び病院マスタ一について医療機関名称の探索が行われる。そして、医療機関名が見つかればそれが医療機関の特定に自動で採用され、医療機関名が見つ力もなければ、医療機関の指定が促される。これに応じて受付作業者が医療機関を指定すると、それがデータ処理部 30の受付ルーチンの処理によって医療機関の特定に採用される。

[0085] 自動であれ手動であれ医療機関が特定されると、データ処理部 30では、受付ルーチンの処理によって、病院マスター力基礎情報の医療機関名称の一致する処方箋の形式データが選定される。具体的には、その基礎情報と対応づけられている処方箋欄分割情報が病院マスター力読み出される。

[0086] さらに、データ処理部 30の受付ルーチンの処理が続き、その自動処理では、処方箋欄分割情報が得られると、それに基づ、て画像イメージが幾つかの分割イメージに分割され、その分割イメージ単位で、文字認識および変換欄対比表示や（図 4 (a) 参照）、校正欄対比表示が行われる（図 4 (b)参照)。

[0087] そこで、受付作業者は、それらの対比表示画面を適宜切り替えながら見て、必要であれば紙の処方箋も見て、処方箋データを完成させる。そして、完成確認後、処方箋完成のボタンをクリックする等して、データ処理部 30に処方箋の受付処理を終えさせる。

[0088] データ処理部 30では、処方箋の受付処理の最後に、完成した処方箋データが薬局での処方箋管理に供される。例えば、データ処理部 30から薬局ホストコンピュータ 50へ送出されて、患者毎の薬歴管理や，自動調剤機への配信などに用いられる。

[0089] こうして、紙の処方箋力電子データの処方箋データが得られるが、その際、文字認識を利用して半自動で処方箋データ入力が行われる。し力も、その文字認識に際し、医療機関に対応した画像イメージの分割処理に加えて、分割イメージ 31と変換欄 33との対比表示、及び分割イメージ 31と校正欄 34との対比表示も行われるので、処方箋データ入力を極めて能率良く行うことができる。 [0090] また、患者が薬局へ行く前に病院のファクシミリや自宅の FAX電話に処方箋を読み込ませて処方箋を薬局へファクシミリ送信したときにも、その処方箋の画像イメージが回線接続部 40を介してデータ処理部 30に入力されるが、この場合は、画像ィメージに対して先にキャリブレーションが施され、キャリブレーション後の画像イメージが上述したような処方箋データ作成に供される。すなわち、データ処理部 30で、受付ルーチンの処理によって（図 1 (b)ステップ S13参照）、テンプレート情報が参照され（図 2 ( b)参照）、そこに予め設定されて、る「医師」や「電話」等の指定文字が画像イメージの一部領域力検出される（図 2 (a)参照)。

[0091] そして、その検出結果に基づいて処方箋の画像イメージの全体に対し天地反転処理と位置補正処理が選択的に行われ（図 1 (b)ステップ S 14参照）、鄞線消去処理も行われる（図 1 (b)ステップ S 15参照）。

[0092] それから、処方箋走査部 20で画像イメージを入力したときと同様にして、データ処理部 30の受付処方ルーチンの処理によって、処方箋の画像イメージ力処方箋データが作成される（図 1 (b)ステップ S21〜S27参照）。

[0093] すなわち、上述したように、処方箋の画像イメージ全体がデータ処理部 30の画面に表示されるとともに、文字認識による自動で或いは操作入力による手動で医療機関が特定され、それに該当する処方箋の形式データが選定され、それに基づいて画像イメージが幾つかの分割イメージに分割され、その分割イメージ単位で、文字認識および変麵対比表示や (図 4 (a)参照）、校正欄対比表示が行われる（図 4 (b)参照）。そして、受付作業者がそれらの対比表示画面を適宜切り替えながらデータを修正したり補充することにより、処方箋データが完成する。

[0094] こうして、処方箋がファクシミリにて処方箋受付装置 10に送信されてきた場合にも、その処方箋の画像イメージが受信され、この画像イメージ力電子データの処方箋データが得られる。この場合も文字認識を利用して半自動で処方箋データ入力が行われるが、この場合は、画像イメージの全領域に対する文字認識に先立って、画像ィメージの一部領域に対する文字認識が行われ、これを利用して簡便かつ的確に指定文字の検出と天地反転処理と位置補正処理が行われ、さらには鄞線消去処理も行われることから、ファクシミリ送受信手法に文字認識手法を組み合わせて、ても文字認識率が低下しないので、処方箋データ入力を極めて能率良く行うことができる。

[0095] [具体例 1 2]

第 1の実施形態の具体例 1—2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図 5は、（a)が受付処理のフローチャート、（b)が引替券の例である。なお、図 5 (a)のフローチャートにおいて、ステップ S13〜S27は、図 1 (b)と同じで、繰り返しとなるので、記載を省略している。

[0096] この処方箋受付装置が上述した具体例 1 1のものと相違するのは、ファクシミリ受信部に加えてファクシミリ送信部も必要になった点と、高精細モードでの再送依頼と引替券の発行をファクシミリ送信にて行うようになった点である。

[0097] ファクシミリ送信部は、ファクシミリ受信部と同じ回線に接続されていて、処方箋をファクシミリ送信してきた患者へファクシミリにて返信できるようになって!/、れば良!、。上述した回線接続部 40が送受信一体形であればその送信部で足り、そうでなければ別個に追加するれば良ぐ外付けタイプでもコンピュータ内蔵タイプでも良い。

[0098] 高精細モードでの再送依頼と引替券の発行は、データ処理部 30の受付ルーチンを機能拡張することで簡便に具現化されている。具体的には（図 5 (a)参照）、処方箋の画像イメージがファクシミリ送受信にて入力されたら (ステップ S 12の「Yes」）、テンプレート情報に基づいて指定文字を検出する前に (ステップ S13)、処方箋の画像ィメージが画素ピッチの細か!/、高精細モードで送られてきたのか或いは画素ピッチの粗いノーマルモードで送られてきたのかを確認して (ステップ S31)、高精細モードであれば (ステップ S31の「Yes」）、文字認識処理等に供するが (ステップ S13)、高精細モードでなければ (ステップ S31の「No」）、高精細モードでの再送を依頼する文章の記載された画像イメージをファクシミリ送信して処理を打ち切るようになつている (ステツプ S32)。

[0099] また、データ処理部 30の受付ルーチンは、ファクシミリ送受信にて入力された処方箋の画像イメージについて処方箋データへの変換が完了したとき (ステップ S27)、ファクシミリ送信部を介して引替券の画像イメージを送信するようになって!/、る (ステップ S33)。この引替券イメージには（図 5 (b)参照）、引換券発行ユニット 21で発行する引替券に印刷するのと同様の受付番号や受付日時に加えて、薬局名や電話番号等の薬局情報，薬局の地図，さらには処方箋イメージの縮小画像なども、含めるようになっている。

[0100] この場合、患者が、自宅の FAX等で薬局へ処方箋をファクシミリ送信する際、うつかり不適切なノーマルモードで送信すると、その場で高精細モードでの再送依頼をファクシミリ受信することになるので、直ちに適切な高精細モードで送り直すことができる。し力も、薬局の処方箋受付装置 10では、文字認識率が悪くて処方箋データ入力の能率が低!、処理や作業を回避することができる。

[0101] また、ファクシミリ送信した処方箋が薬局の処方箋受付装置 10にて受け付けられたときには、やはり直ちに引替券がファクシミリで返信されて、それを患者が自宅の FA X等で受信することができる。薬局へ出向く前に引替券を入手することができるうえ、その引替券には薬局へ行くのに役立つ地図情報等も記されているので、極めて便利である。

[0102] [その他]

上記具体例の処方箋受付装置では、処方箋の画像イメージを入力する入力手段として回線接続部 40 (ファクシミリ受信部）と処方箋走査部 20とが設けられて、たが、処方箋走査部 20を省、てファクシミリ受信専用の処方箋受付装置としても良！、。

[0103] また、上記具体例では、処方箋走査部 20とデータ処理部 30と回線接続部 40とが別体になっていた力これらは、別体に限られる訳でなぐ一体ィ匕されていても良い。一体化は、処方箋走査部 20とデータ処理部 30の部分、処方箋走査部 20と回線接続部 40の部分、データ処理部 30と回線接続部 40の部分だけでも良、。

[0104] さらに、上記具体例では、校正欄 34の対比表示を分割イメージ 31と並べて行うようにしたが、変 ^«33と校正欄 34とを並べて対比表示しても良ぐ分割イメージ 31と変 33と校正欄 34とを一画面に並べて対比表示しても良い。

[0105] また、上述した文字認識機能に加えてコード変能もデータ処理部に付与し、処方箋の画像イメージに二次元コード等のコードが有るときにはそれをデータ処理部が処方箋データに変換し、そのようなコードの無いときだけデータ処理部が画像ィメージに文字認識を施して処方箋データへの変換を行うようにしても良、 (例えば特願 2 004— 308931参照)。鄞線消去処理をファクシミリ送受信時に限らず処方箋走査部 20で読み取ったときにも行うようにしても良!、。

[0106] [第 2の実施形態]

第 2の実施形態は、薬局や病院などで処方箋の自動受付に用いられる処方箋受付装置に関し、詳しくは、処方箋の画像イメージ (処方箋イメージ)を文字認識にて文字データやバイナリデータ等の内部形式電子データ (処方箋データ）に変換することにより処方箋の記載情報を取得する処方箋受付装置に関する。

[0107] 第 2の実施形態に係る第 1の処方箋受付装置は、処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、前記データ処理部が、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字に係る処方箋内位置データを含んだテンプレート情報を保持しており、前記文字認識処理に際して、前記テンプレート情報に基づ!、て前記画像イメージの一部領域に前記指定文字の検出処理を施し、その検出結果に基づいて前記画像イメージに位置補正処理を施し、それから前記画像イメージの残部領域を処理するものであって、更に、前記テンプレート情報を更新するに際して、前記画像イメージと前記テンプレート情報と前記指定文字の入力欄とを並べて画面表示し、該入力欄への文字入力に応じて前記指定文字を設定し、前記画像イメージの表示領域における部分領域の指定に応じて前記テンプレート情報の前記処方箋内位置データを設定するものであることを特徴とする。

[0108] また、第 2の実施形態に係る第 2の処方箋受付装置は、上記第 1の処方箋受付装置であって、前記データ処理部が、前記テンプレート情報の更新に際し、前記テンプレート情報に基づく前記画像イメージの前記一部領域に文字認識処理を施して文字データを取得し、この文字データと前記指定文字とがー致して、る力否かを確認し、不一致のときには注意を促すようになつていることを特徴とする。

[0109] さらに、第 2の実施形態に係る第 3の処方箋受付装置は、上記第 1または第 2の処方箋受付装置であって、前記データ処理部が、前記テンプレート情報の更新に際し、前記画像イメージに文字認識処理を施して文字データに変換し、その文字データについて前記指定文字を検索し、その検索にて前記指定文字と同じ文字が見いだされた箇所にっ、て前記画像イメージの対応箇所を強調表示するようになって、ることを特徴とする。

[0110] また、第 2の実施形態に係る第 4の処方箋受付装置は、上記第 1〜第 3のいずれかの処方箋受付装置であって、前記データ処理部が、前記文字認識処理に際して、前記指定文字の検出結果に基づき前記画像イメージに対し前記位置補正処理に加えて天地反転処理をも施すものであって、更に、前記テンプレート情報を更新するに際して、前記画像イメージを天地反転させたら前記指定文字に係る前記一部領域へ来ることになる前記画像イメージ中の反転位置部分領域とそれを拡張した拡張領域との何れか一方の領域または双方の領域にっ、て強調表示を行うようになって!/、ることを特徴とする。

[0111] また、第 2の実施形態に係る第 5の処方箋受付装置は、上記第 4の処方箋受付装置であって、前記データ処理部が、前記テンプレート情報の更新に際し、前記反転位置部分領域と前記拡張領域との何れか一方の領域または双方の領域に文字認識処理を施して文字データを取得し、この文字データと前記指定文字とがー致して、るか否かを調べ、一致して、る文字の有るときには警告を発するようになって!/、ることを特徴とする。

[0112] また、第 2の実施形態に係る第 6の処方箋受付装置は、上記第 3〜第 5のいずれかの処方箋受付装置であって、前記データ処理部が、前記テンプレート情報を画像ィメージと共に処方箋様式毎に保持していて、前記テンプレート情報の更新に際し、更新対象の処方箋様式とは異なる他の処方箋様式に対応する画像イメージについても、前記指定文字の検索と対応箇所の強調表示、前記反転位置部分領域と前記拡張領域との一方または双方の強調表示、あるいは前記一部領域と前記反転位置部分領域と前記拡張領域とのうち何れか一つの領域または複数の領域に係る前記指定文字の一致調査と一致警告を行うようになって!/ヽることを特徴とする。

[0113] 第 1の処方箋受付装置にあっては、処方箋の画像イメージに文字認識処理を施すとき、先ずテンプレート情報に基づいて画像イメージの一部領域に指定文字の検出処理が施され、次にその検出結果に基づいて画像イメージに位置補正処理が施され、それから画像イメージの残部領域にも文字認識処理が施される。このように、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字の検出を行って位置を補正するようにしたことにより、文字認識率が向上する。

[0114] また、テンプレート情報を更新するときには、画像イメージやテンプレート情報にカロえて指定文字の入力欄も並べて画面表示される。

[0115] そして、その入力欄に文字をキーボード操作等で入力することにより指定文字が設定され、画像イメージの表示領域における部分領域をマウス操作等で指定することにより処方箋内位置がデータテンプレート情報に設定される。このように並列表示に指定文字の入力欄を追加して文字入力を行うようにしたことにより、文字認識の誤りに左右されることが無くなるうえ、領域指定の容易性を損なうことなぐ指定文字に係る画像イメージの一部領域の更新と指定文字の更新とを独自のタイミングで行うことも可能となって、指定文字の変更が何時でも行えることとなる。

[0116] したがって、第 1の処方箋受付装置によれば、テンプレート情報を更新するに際して指定文字の更新が容易に行える処方箋受付装置を実現することができる。

[0117] また、第 2の処方箋受付装置にあっては、テンプレート情報を更新するとき、テンプレート情報に基づく画像イメージの一部領域に文字認識処理が施され、それで得られた読み取り文字データが、指定文字に自動設定されるのでなぐ入力欄で設定された指定文字との不一致注意処理に供される。すなわち、それらの読取文字と指定文字とがー致しているか否かが確認され、不一致のときには注意が促される。

[0118] これに応じて指定文字の入力作業者は不一致の原因が文字認識処理の誤読にあるの力入力欄への入力ミスにあるのかを精査することになるので、テンプレート情報の誤設定を防止することができる。し力も、注意が促されるまでは気軽に入力作業を行えるので作業者の精神的な負担が軽減される。

[0119] したがって、第 2の処方箋受付装置によれば、テンプレート情報を更新するに際して指定文字の更新が容易かつ的確に行える処方箋受付装置を実現することができる。

[0120] さらに、第 3の処方箋受付装置にあっては、テンプレート情報を更新するとき、画像イメージの全域等の広範囲領域に文字認識処理が施され、それで得られた読み取り文字データについて指定文字と同じ文字を探す検索が行われ、同一文字の見いだされた箇所については画像イメージの対応箇所が強調表示される。

[0121] この表示を目視確認することにより、指定文字の入力作業者は指定文字の有効性を容易且つ的確に把握することができる。

[0122] したがって、第 3の処方箋受付装置によれば、テンプレート情報を更新するに際して指定文字の更新が容易かつ的確に行える処方箋受付装置を実現することができる。

[0123] また、第 4の処方箋受付装置にあっては、処方箋の画像イメージに文字認識処理を施すとき、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字の検出を行って位置を補正するにとどまらず必要に応じて天地反転処理まで行うようにしたので、文字認識率が向上するうえ、処方箋受付装置の入力手段に対して処方箋を逆向きにセットしたとしても処方箋が不都合なく受け付けられるため、処方箋受付装置の使い勝手が良い。し力も、テンプレート情報を更新するときには、画像イメージ中の反転位置部分領域やその拡張領域につ!、て強調表示が行われるので、指定文字の入力作業者は指定領域ば力りでなく反転位置にも自然に注意を払うこととなるため、不適当な文字が指定文字に選択されることが少なくなる。

[0124] したがって、第 4の処方箋受付装置によれば、テンプレート情報を更新するに際して指定文字の更新が容易に行えるうえ使、易、処方箋受付装置を実現することができる。

[0125] また、第 5の処方箋受付装置にあっては、テンプレート情報を更新するときには、上述した反転位置等の強調表示に加えて、反転位置等に係る一致警告処理も行われる。すなわち、画像イメージ中の反転位置部分領域やその拡張領域に文字認識処理が施され、それで得られた読み取り文字データについて指定文字と同じ文字を探す検索が行われ、同一文字が見いだされたときには、強調表示より強い警告が発せられる。

[0126] これにより、逆向きセットの処方箋の受付を損なうおそれのある文字を指定文字に設定するといぅ不所望な作業が未然に防止される。

[0127] したがって、第 5の処方箋受付装置によれば、テンプレート情報を更新するに際して指定文字の更新が容易かつ的確に行えるうえ使い易い処方箋受付装置を実現することがでさる。

[0128] また、第 6の処方箋受付装置にあっては、テンプレート情報が画像イメージと共に処方箋様式毎に保持されて複数 '多数になっている。そして、テンプレート情報を更新するとき、更新対象の処方箋様式とは異なる他の処方箋様式に対応する画像ィメージについても、第 3の処方箋受付装置引用の場合は指定文字の検索と対応箇所の強調表示が行われ、第 4の処方箋受付装置引用の場合は反転位置部分領域やその拡張領域の強調表示が行われ、第 5の処方箋受付装置引用の場合は一部領域や反転位置等に係る指定文字の一致調査と一致警告が行われる。そのため、更新対象の処方箋様式ばかりか、他の処方箋様式についても、指定文字の不適切な設定が未然に防止される。

[0129] したがって、第 6の処方箋受付装置によれば、各種の処方箋を受け付けるとともにテンプレート情報を更新するに際して指定文字の更新が容易かつ的確に行える処方箋受付装置を実現することができる。

[0130] 第 2の実施形態に係る第 7の処方箋受付装置は、上記のいずれかの処方箋受付装置であって、前記画像イメージに文字認識処理を施す際に、前記処方箋を発行した医療機関を特定して、対応した処方箋様式を選定し、その様式に基づいて前記画像イメージを分割処理することを特徴とする。

[0131] この場合、処方箋の画像イメージに係る文字認識に際して、その処方箋を発行した医療機関が特定され、それに対応した処方箋様式が選定され、さらに、その様式に基づいて画像イメージが分割処理される。このように、各医療機関の発行する処方箋の項目配置パターンに対応した分割パターンで画像イメージが分割され、それぞれの分割イメージに文字認識が施されるようにしたことにより、文字認識時の文字データの候補や処方箋データへの変換時の項目候補が絞り込まれるので、データ変換の精度が向上する。

[0132] 第 2の実施形態に係る第 8の処方箋受付装置は、上記第 7の処方箋受付装置であつて、前記画像イメージの分割イメージとそれを文字データに変換して表示させた変とを対比させて画面表示することを特徴とする。

[0133] この場合、処方箋の画像イメージに係る文字認識に際して、画像イメージの分割ィメージとそれを文字データに変換して表示させた変 mfflとが画面に対比表示される。これにより、文字認識の結果を容易に確認することができ、その結果を処方箋データに変換する前に、文字認識をやり直したり文字データを修正するといつたことも行える

[0134] 第 2の実施形態に係る第 9の処方箋受付装置は、上記第 8の処方箋受付装置であつて、前記処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄を、上記分割イメージ及び上記変 ^fflの何れか一方または双方と対比させて、画面に表示することを特徴とする。

[0135] この場合、処方箋の画像イメージに係る文字認識に際して、処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄も、分割イメージ等と対比される状態で、画面に表示される。これにより、文字認識の結果を反映させた処方箋データを容易に確認することができ、人手介助の必要な校正も、分割イメージ等と見比べることで、容易に行える。

[0136] 第 2の実施形態に係る第 10の処方箋受付装置は、上記のいずれかの処方箋受付装置であって、前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられている、というものである。

[0137] この場合、ファクシミリ受信部が処方箋の画像イメージの入力手段として装置に組み込まれてヽるので、ファクシミリ送受信された画像イメージがそのまま文字認識処理に供される。これにより、受信後の再撮像が回避されることから、薬局側での処方箋読取作業が不要になるうえ、画質の劣化が送信側での撮像時だけで済むので、従来よりも画質が良好に維持される。そのため、文字認識率も良くなる。したがって、この実施形態によれば、ファクシミリ送信にて患者の待ち時間を削減できるうえ薬局にとつてもデータ入力の能率が良い処方箋受付装置を実現することができる。

[0138] 第 2の実施形態に係る第 11の処方箋受付装置は、上記第 10の処方箋受付装置であって、前記ファクシミリ受信部と同じ回線に接続されたファクシミリ送信部が設けられ、前記ファクシミリ受信部を介して処方箋を受け付けると引替券の画像イメージを生成して前記ファクシミリ送信部から送信することにより引替券の発行を行うようになっている、というものである。 [0139] この場合、患者が処方箋をファクシミリ送信するとその場で引替券をファクシミリ受信できるので、遠隔地での受付作業であっても薬局での作業と同じく簡便かつ的確に遂行されることとなる。したがって、この実施形態によれば、ファクシミリ送信にて患者の待ち時間を削減でき而も何処カゝらでも送信できるうえ引替券も受け取れて便利であり更に薬局にとってもデータ入力の能率が良い処方箋受付装置を実現することができる。

[0140] 第 2の実施形態に係る処方箋受付装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の具体例 2— 1〜2— 2により説明する。

[0141] 図 6〜10に示した具体例 2—1は、上述した第 1〜第 10の処方箋受付装置を具現化したものであり、図 11に示した具体例 2— 2は、上述した第 11の処方箋受付装置を具現ィ匕したものである。

[0142] [具体例 2— 1]

第 2の実施形態の具体例 2—1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図 6は、処方箋受付装置 110の構造を示し、（a)がハードウア構成図、 (b) が受付処理のフローチャートである。また、図 7は、（a)が処方箋の情報欄の配置例と指定文字の例、（b)がテンプレート情報のデータ構造例である。さらに、図 8は、（a) が処方箋の情報欄の配置例、（b)が他の配置例、（c)が病院マスターのデータ構造例、（d)が処方箋データの構造例である。また、図 9は、（a)が変換欄対比表示画面の一例、（b)が校正欄対比表示画面の一例であり、図 10は、（a)がテンプレート更新画面の一例、（b)がテンプレート更新の基本手順を示すフローチャートである。

[0143] 処方箋受付装置 110は（図 6 (a)参照）、処方箋走査部 120とデータ処理部 130と回線接続部 140とを具えている。処方箋走査部 120も、回線接続部 140も、処方箋の画像イメージをデータ処理部 130に入力する入力手段として設けられており、それぞれ信号ケーブルでデータ処理部 130に接続されて!、る。処方箋走査部 120は紙媒体の処方箋を薬局で直に撮像するのに対し、回線接続部 140は、遠隔地で撮像された処方箋イメージ (処方箋の画像イメージ)がファクシミリ送信されて来たら、それを受信してデータ処理部 130に引き渡すものである。

[0144] そのため、回線接続部 140は、図示しない電話回線やファクシミリ回線網など外部の通信回線に接続されてファクシミリ受信できるようになつていれば良ぐ市販の所謂 FAXモデムやターミナルアダプタ等で足りる。この具体例では、ファクシミリ受信部として受信さえ出来れば足りるが、この受信部と同じ回線に接続されたファクシミリ送信部と一緒になつていても良ぐ音声での通話が可能になっていても良ぐ図示したような外付けタイプでも図示しな、コンピュータ内蔵タイプでも良、。

[0145] 処方箋走査部 120は、差込み口に処方箋が投入されるとそれを移送路 124へ送り込みながら処方箋の撮像を行うスキャナ 122と、移送路 124に臨んで設けられ処方箋に受付番号を印刷するプリントヘッド 125と、処方箋を受け付けた代わりに引換券を発行する弓 I換券発行ュ-ット 121と、操作スィッチや状態表示部材を配設した操作ノネル 126と、それらの動作制御を行うローカルコントローラ 123とを具えていて、スキヤナ 122で撮った画像イメージを受付番号と共にデータ処理部 130へデータ送信するようになっている。

[0146] データ処理部 130のハードウェアは、図示のような所謂デスクトップパソコンや図示しなゾートバソコンなどの汎用コンピュータで良ぐ処方箋走査部 120や回線接続部 140から送られてきた画像イメージ力も処方箋データを得るために、データ処理部 130のプログラムメモリ等には受付ルーチンとテンプレート更新ルーチンがインスト一ルされ、データ処理部 130に内蔵の又は外付けのハードディスク等には、テンプレート情報や，病院マスター，患者マスター，保険マスター，薬品マスター，用法マスター ,注釈マスターなどのデータ群力適宜なファイル形式やテーブル形式に分かれて或いはデータベースに統合されて、記憶保持されて、る。

[0147] テンプレート情報には、後で詳述するが、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字のコード又はパターンや、処方箋における指定文字の位置データが含まれており、テンプレート情報は指定文字の検出およびその検出結果に基づく画像イメージの天地反転処理や位置補正処理に用いられる。

[0148] 病院マスターには、やはり後で詳述するが、それぞれの医療機関に対応した処方箋様式のデータが含まれており、病院マスターは画像イメージの分割に用いられる。

[0149] ここでは医療機関毎に処方箋様式が一つ規定されているものとして、病院マスターのレコード数もテンプレート情報のレコード数も処方箋様式の種類と同じ数になっている。

[0150] 患者マスターには、患者の氏名や生年月日さらには患者コード等のデータが含まれており、患者名の確認や過去処方提示の手がかり等に用いられる。保険マスターには、保険の種類などのデータが含まれており、保険の種類の確認や候補提示に用いられる。薬品マスターには、薬品名や薬品コード等のデータが含まれており、薬品名の確認や候補提示などに用いられる。用法マスターには、処方単位や服用限度などのデータが含まれており、処方内容の確認や候補提示などに用いられる。注釈マスターは、特記事項やコメント等の文字列データを追加書き込みできるようになっている。

[0151] 受付ルーチンは（図 6 (b)参照）、先ず動作モードがテンプレート更新モードに設定されて、るか受付モードに設定されて、るか確認して (ステップ S111)、テンプレート更新モードになっているときには後述のテンプレート更新ルーチンに処理を委ねるが (ステップ S150)、受付モードになっているときには以下の受付処理を行うようになつ TV、る（ステップ S 111〜S127)。

[0152] すなわち、受付モード下で、受付ルーチンは、処方箋走査部 120で処方箋の読取が行われてその画像イメージが処方箋走査部 120からデータ処理部 130に送られてきたときに加えて、外部のファクシミリで処方箋の読取が行われてその画像イメージが回線接続部 140を介してデータ処理部 130に送られてきたときも、先ずはその画像ィメージを入力するようになって!/、る（ステップ S 112)。

[0153] そして、その画像イメージ力も処方箋データを得るために、その画像イメージに文字認識処理等を施すが、その処理を二段階に分けて行う。具体的には、キヤリブレーシヨンのため処方箋の画像イメージの一部領域にだけ文字認識処理を施す前処理段階(ステップ3113〜3115)と、画像イメージ全領域に対して文字認識処理等を施す本処理段階 (ステップ S121〜S127)とが行われる。なお、ここでは、画像イメージを直接読取で入力したときもファクシミリ受信で入力したときも前処理と本処理の二段階処理を行うようにした力直接読取時には前処理が不要であることが判明している場合は、処方箋走査部 120で読み取って画像イメージを入力したときには直ちに画像イメージ全領域に対するイメージ分割処理 ·文字認識処理 ·データ変換処理に移行し、回線接続部 140を介するファクシミリ受信にて画像イメージを入力したときだけ二段階の処理を行うようにしても良、。

[0154] 先ず前者の前処理段階について詳述すると (ステップ S113〜S115)、このキヤリブレーシヨン用の前処理は、簡便かつ的確に調整を遂行するため、テンプレート情報を利用しており、テンプレート情報に基づいて指定文字を検出し (ステップ S113)、その結果、画像イメージが逆さであることが判明したときには画像イメージを 180°回転させることにより天地反転処理を行い、画像イメージが位置ずれしていることが判明したときには画像イメージを上下左右に移動させることにより位置補正処理を行い (ステップ S 114)、処方箋の画像イメージ力鄞線を消去する鄞線消去処理も行うようになつている (ステップ S 115、特許文献 7参照)。

[0155] 処方箋に含まれて!/、ることが予め判明して、る指定文字として（図 7 (a)参照）、例えば、医療機関情報欄における「医師名」の「医師」が指定文字 No. 1に選定され、同じ医療機関情報欄における「電話番号」の「電話」が指定文字 No. 2に選定されてヽたとする。また、「医師」の処方箋内位置は左から 1299ピクセルで上から 980ピクセルで右から 1332ピクセルで下から 1014ピクセルであったとすると、テンプレート情報については（図 7 (b)参照）、指定文字 No. 1に係るデータ項目のうちパターンは「医師」に，読取左は「1299」に，読取上は「980」に，読取右は「1332」に，読取下は「1 014」に予め設定される。同様にして、テンプレート情報において指定文字 No. 2に係るデータ項目では、パターンは「電話」に，読取左は「1168」に，読取上は「884」に，読取右は「1480」に，読取下は「1066」に予め設定されている。このようなテンプレート情報は、処方箋様式ごとに設けられ、それぞれの情報を設定するとき参照した処方箋の画像イメージと対応づけられて、る。

[0156] 受付ルーチンは、このようなテンプレート情報を参照して指定文字を検出するとき（図 6 (b)ステップ S 113)、テンプレート情報の読取左 ·読取右 ·読取上 ·読取下で想定される処方箋内位置を中心にした例えば左右 100ピクセル上下 100ピクセルの処方箋部分領域 (テンプレート情報に基づく画像イメージの一部領域)と、その第 1想定位置を逆さの処方箋に当てはめたときの第 2想定位置を中心にした処方箋部分領域（画像イメージ中の反転位置部分領域）とに限定して、処方箋の画像イメージに文字認識処理を施すようになつている。そして、指定文字 No. 1の文字「医師」と指定文字 No. 2の文字「電話」とが第 1想定位置包含領域 (テンプレート情報に基づく画像ィメージの一部領域）に見いだせれば、指定文字検出位置と第 1想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正するが、天地反転処理は行わな、ようになつている。

[0157] これに対し、指定文字 No. 1の文字「医師」と指定文字 No. 2の文字「電話」とが第 2想定位置包含領域 (反転位置部分領域の拡張領域)で見つ力たときには、先ず、画像イメージに対して天地反転処理を行うとともに、指定文字検出位置についても処方箋の天地反転に対応した位置変換を行い、それから、変換後の指定文字検出位置と第 1想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正するようになっている。あるいは、指定文字検出位置と第 2想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正してから、画像イメージに対して天地反転処理を行う。その後、受付ルーチンは、鄞線消去処理を行って、処方箋の画像イメージから鄞線を消去し (ステップ S115)、それから二段階処理のうちの本処理すなわち処理画像ィメージ全領域に対するイメージ分割処理 ·文字認識処理 ·データ変換処理 (ステップ S 121〜S127)【こ移行するよう【こなってヽる。

[0158] 画像イメージ全領域に対するイメージ分割処理 ·文字認識処理 ·データ変換処理では、受付ルーチンが（図 6 (b)参照）、医療機関特定に基づくイメージ分割処理と (ステツプ S121〜124)、処方箋の画像イメージに文字認識を施して文字データを得る文字認識処理と (ステップ S 125)、その文字データを処方箋データに変換するデータ変換処理と (ステップ S 126)を行う。文字認識処理とデータ変換処理は、処方箋データが完成するまで、分割イメージを替えたり戻したりしながら、何度でも繰り返して行えるようになつている（ステップ S127)。なお、それらの処理の途中であっても画面のボタン表示のクリック等にてテンプレート更新処理が選択されると後述のテンプレート更新ルーチンに処理を委ねるようにもなつている（図 6 (b)における破線の流れを参照)。

[0159] テンプレート更新ルーチンは後で詳述するので、本処理段階の部分 (ステップ S 12 1〜S127)を詳述すると、イメージ分割処理では、目視確認のため画像イメージをそのまま即ち処方箋全体を画面に表示したうえで (ステップ S121)、画像イメージ全体に文字認識を施し更にその認識結果に文字列検索を行って医療機関を特定しうる文字列が含まれている力否力判定する (ステップ S 122)。その判定結果が肯定的な場合 (ステップ S122の「有」）、例えば「〇〇〇病院」や「X X X診療所」といった医療機関名が見つ力り而もそれが病院マスターに保持されているときには、その医療機関名を自動採用するようになって!/、る。

[0160] これに対し、上記の判定結果が否定的な場合には (ステップ S122の「無」）、病院マスター中の医療機関名称を候補として画面に列挙して受付作業者に選択させたり、画面中の入力欄へ受付作業者に医療機関名の入力を求めたりして、医療機関の指定を受けるようになつている (ステップ S123)。医療機関の特定が済むと、その医療機関に対応した処方箋様式を選定するとともに (ステップ S124)、その様式に基づ V、て画像イメージを分割処理するようにもなつて！/、る。

[0161] 処方箋の様式は（図 8 (a) , (b)参照）、ここでは画像イメージの分割に関係するものが重要であり、典型例としては、図示した医療機関情報欄や，患者情報欄，調剤情報欄，保険情報欄，図示しない注釈欄などに大別され、それらの処方箋における配置が医療機関ごとに規定され医療機関で異なることが多い。

[0162] そして、それを反映した病院マスターには（図 8 (c)参照）、医療機関ごとに、それに対応した処方箋様式のデータが、すなわち基礎情報と処方箋欄分割情報とが、対応づけて保持されている。

[0163] そのうち基礎情報は（図 8 (c)参照)、医療機関情報欄 (図 8 (a) , (b)参照)の記載事項を電子データにしたものである処方箋データの医療機関情報（図 8 (d)参照）と同じかそれに準ずるものである（図 8 (c)参照)。

[0164] また、処方箋欄分割情報には（図 8 (c)参照）、上記の各欄に関する配置情報が含められている。配置情報は、例えば、該当欄が長方形の場合、処方箋における該当欄の対角点の位置などで規定されて、る。配置情報を同じ欄にっ、て繰り返し規定するのも許容されて!、て、複数の長方形に分散した又はそれらを結合させた形状の情報欄にも適合するようになって、る。

[0165] 処方箋データは（図 8 (d)参照）、そのような処方箋の記載事項を電子データとして得られる標準データ構造のものであり、例えば、それを薬歴管理や自動調剤などに利用する薬局ホストコンピュータ 150に適合させて予めデータ構造が定められて!、る。それには、図示した医療機関情報や，患者情報，保険情報，調剤情報が含まれる他、図示しない注釈情報なども常に又は選択的に含められる。医療機関情報には医療機関名称などが含まれ、患者情報には患者名などが含まれ、保険情報には保険種別や保険番号などが含まれ、調剤情報には、処方された薬品名と用量との組データが一組または複数組'多数組含まれるようになって!/ヽる。

[0166] さらに、データ処理部 130は（図 6 (b)参照）、特定した医療機関に対応する処方箋欄分割情報が得られると (ステップ S124)、それに基づき処方箋の各欄ごとに画像ィメージを分割して分割イメージを幾つか作り、例えば医療機関情報欄の分割イメージや，患者情報欄の分割イメージ，調剤情報欄の分割イメージ，保険情報欄の分割ィメージなどを作り、そのうち何れかの分割イメージを画面に対比表示させて文字認識処理 (ステップ S 125)及びデータ変換処理 (ステップ S 126)を行うようになって!/、る。

[0167] 文字認識処理では、変換欄対比表示が行われ (図 9 (a)参照）、選択された情報欄に係る分割イメージ 131と、それに文字認識を施して得られた文字データの変換欄 1 33と力左右に並んだ状態で、一画面に表示される。変^ 1133は、マウスやキーの操作等で選択した部分を受付作業者が文字列修正を行えるようになって、る。情報欄の選択切り替えは欄指定タブ 132のクリック等で行え、データ変換処理すなわち校正欄対比表示画面への移行は特定ボタン例えば「校正欄表示」のクリック等で行えるようになっている。

[0168] データ変換処理では、変 mffl対比表示で得られた文字データを処方箋データに反映させるとともに、校正欄対比表示が行われる（図 9 (b)参照)。この校正欄対比表示では、選択された情報欄に係る分割イメージ 131と、処方箋データの各項目を列挙した校正欄 134とが、左右に並んだ状態で、一画面に表示される。校正欄 134の各項目には、項目名とデータ値とが含まれており、そのうちデータ値は、校正のため、マウスやキーの操作等で選択して修正できるようになって、る。

[0169] 校正欄対比表示画面でも、情報欄の選択切り替えは欄指定タブ 132のクリック等で行え、文字認識処理すなわち変換欄対比表示画面への戻り等は特定ボタン例えば「変 ^ffl表示」のクリック等で行えるようになつている。すなわち、対比表示画面間の移行も、情報欄の選択切替も、何時でも自由に行えるようになつている。同様に例えば「テンプレート更新」ボタンのクリック等で、テンプレート更新処理へも移行できるようになっている。

[0170] 校正欄対比表示画面で（図 9 (b)参照）、特定ボタン例えば「処方箋完成」のクリック等がなされると、受付ルーチンは（図 6 (b)参照）、処方箋データが完成したと判定して（ステップ S 127の「Yes」 )、処方箋の受付処理を終えるようになって!/、る。

[0171] テンプレート更新ルーチンは（図 10参照）、様式の印刷された処方箋の画像ィメージがあれば、それを画面表示してテンプレート情報（図 7参照)や病院マスター（図 8 参照）に係るデータを追加や変更するためのものである。その対象とされる処方箋は、処方未記入のものが望ましいが、処方記入済みでも構わない。その処方箋の画像イメージは、新たに入力したものでも良ぐ過去に入力されて記憶保持されていたものでも良ぐ何れにしても、その画像イメージ全体 131aと様式更新欄 135〜139とが、左右に並んだ状態で、一画面に表示される（図 10 (a)参照)。

[0172] この様式更新欄 135〜139には、既存の様式番号の選択や新規な様式番号の入力を行うとともに表示確認するための処方箋様式入力欄 135と、更新項目が基本情報なの力キャリブレーション用の指定文字なの力他の例えば保険情報なのかを選択するとともに表示確認するための更新項目選択欄 136と、医療機関の基礎情報などの基本情報を更新するとともに表示確認するための基本情報入力欄 137と、指定文字を例えばキーボード打鍵操作やマウスクリック操作などで入力するとともに表示確認するための指定文字入力欄 138と、設定済みのテンプレート情報を確認のため一覧表示するとともに選択した項目の内容変更や新規データの追加入力を行うためのテンプレート情報表示更新欄 139とが含まれている。

[0173] テンプレート更新ルーチンは（図 10 (a)参照）、特定ボタン例えば「分割欄設定」のクリック等による分割指示に何時でも応じるようになっており、その場合、マウスドラッグ操作等によって画面表示中の画像イメージ全体 131aの部分領域が選択されると、その部分領域を画する情報をテンプレート情報と病院マスターの処方箋欄分割情報とに振り分けて設定する。更新項目選択欄 136が指定文字の更新を示しているときには、その部分領域を上述した第 1想定位置 (指定文字に係る処方箋内位置データ

,画像イメージの一部領域）としてテンプレート情報に設定し、テンプレート情報表示更新欄 139にも反映させるが（図 10 (a)矢付き二点鎖線を参照）、そうでないときには、その部分領域を分割欄として病院マスターの処方箋欄分割情報に設定する。その分割イメージ 131や画像イメージ全体 131aの表示は随時任意に切り替えられるようになっている。

[0174] また、テンプレート更新ルーチンは、マウス操作によるボタンや様式更新欄 135〜1 39のクリック等に応じて各種の操作指示がなされると、それに応じた細かな更新処理も行うようになっている（図 10 (b)ステップ S151参照)。具体的には、例えば、処方箋様式入力欄 135に新規な様式番号が入力されると病院マスターやテンプレート情報にレコードを追加するとともに画像イメージを対応付けて記憶保存し、処方箋様式入力欄 135で既存の様式番号が選択されるとそれに対応する記憶保存中のテンプレート情報や画像イメージ等を画面表示するとともに更新可能状態におくようになっている（ステップ S 152)。

[0175] さらに、テンプレート更新ルーチンは、操作指示が更新項目選択欄 136に基づく更新項目の選択であれば、選択された項目を更新可能状態におくとともに確認のため選択内容を更新項目選択欄 136に表示する (ステップ S153)。そして、基本情報入力欄 137に入力がなされたときにはその入力データを例えば病院マスターの該当レコードの該当箇所に設定し (ステップ S 154)、指定文字入力欄 138に文字入力がなされたときにはその文字データを指定文字に選定してテンプレート情報の該当レコードの該当箇所に設定する (ステップ S155)。この指定文字や，それに係る処方箋内位置データ（上述した第 1想定位置 ·画像イメージの一部領域を規定するデータ）は、テンプレート情報としてテンプレート情報表示更新欄 139に表示するとともに、テンプレート情報表示更新欄 139での更新も認めるようになって、る。

[0176] その他、テンプレート更新ルーチンは、特定ボタン例えば「一致確認」のクリック等による指定文字一致確認等の指示にも応じるようになっており（ステップ S 156〜S 15 8)、その場合、更新対象の処方箋様式に対応する画像イメージについて、不一致注意の処理を行うとともに (ステップ S 156)、検索等の処理と反転等の処理と一致警告等の処理を行う（ステップ S157)。さらに、更新対象の処方箋様式とは異なる他の処方箋様式に対応する画像イメージにつ、て、検索等の処理と反転等の処理と一致警告等の処理とを行う（ステップ S158)。そのとき、更新対象の処方箋様式については一連の処理を一回だけ行うが、他の処方箋様式については既に設定されている様式の数だけ一連の処理を繰り返すようになって、る。

[0177] 各処理を詳述すると、不一致注意の処理では (ステップ S156)、更新対象の処方箋様式に対応する画像イメージについて、指定文字に係る上述の第 1想定位置 (テンプレート情報に基づく画像イメージの一部領域）に文字認識処理を施して文字データを取得し、この読み取り文字と設定済み指定文字とがー致して、る力否かを判別する。そして、読取文字と指定文字とがー致しているときには、適宜な確認済み表示等を行うが、読取文字と指定文字とが不一致のときには、適宜なアラーム音や注意メッセージ表示で作業者に注意を促して、指定文字がそのままで良、ことの確認をとつたり、指定文字の訂正を受けたりするようになって!/、る。

[0178] 更新対象の処方箋様式に対応する画像イメージにつ!/、ての検索等の処理では (ステツプ S157)、指定文字の検索と対応箇所の強調表示を行う。具体的には、画像ィメージの全体かそれに近い広範な領域を対象として文字認識処理を施し、次々に文字データ (文字列）に変換し、それから、その読み取り文字列の中に指定文字が含まれて、る力否か含まれて、る場合はどこに有るかと!/、つた検索を行、、その検索にて指定文字と同じ文字が見いだされた箇所について画像イメージ全体 131aの対応箇所を例えば白黒反転表示や点滅表示などで強調表示するようになって、る。

[0179] 更新対象の処方箋様式に対応する画像イメージにつ!/、ての反転等の処理では (ステツプ S157)、反転位置部分領域と拡張領域との一方または双方の強調表示を行う。具体的には、画像イメージ全体 13 laを天地反転させたら指定文字に係る一部領域 (上述の第 1想定位置)へ来ることになる画像イメージ中の反転位置部分領域 (上述の第 2想定位置)を例えば赤枠で囲って強調表示するとともに、その反転位置部分領域を例えば四方へ数十ドットずつ拡張した拡張領域を例えば黄枠で囲って強調表示するようになって!/、る。この強調表示に網掛けやグラデーションを利用しても良、。

[0180] 更新対象の処方箋様式に対応する画像イメージにつ!/、ての一致警告等の処理では (ステップ S157)、反転位置部分領域と拡張領域とのうち何れか一つの領域または複数の領域に係る指定文字の一致調査と一致警告を行う。具体的には、反転位置部分領域の拡張領域を対象として文字認識処理を施し、次々に文字データ (文字列）に変換し、それから、その読み取り文字列の中に指定文字が含まれている力否かを調べるとともに、含まれている場合はどこに有る力まで調べ、その調査にて指定文字と同じ文字が見いだされた箇所については例えば赤色点滅表示などで強調表示するとともに、適宜なアラーム音や警告メッセージ表示で作業者に警告して、指定文字更新の遣り直しを促すようになって、る。

[0181] 他の処方箋様式に対応する画像イメージにつ!/、ての検索等の処理では (ステップ S 158)、反転位置部分領域と拡張領域との一方または双方の強調表示を行う。具体的には、対象の様式やイメージが異なるだけで、処理内容は上述したのと同じである

[0182] 他の処方箋様式に対応する画像イメージにつ!/、ての反転等の処理では (ステップ S 158)、反転位置部分領域と拡張領域との一方または双方の強調表示を行う。これも、対象の様式やイメージが異なるだけで、具体的処理内容は上述したのと同じである

[0183] 他の処方箋様式に対応する画像イメージにつ!/、ての一致警告等の処理では (ステップ S158)、一部領域と反転位置部分領域と拡張領域とのうち何れか一つの領域または複数の領域に係る指定文字の一致調査と一致警告を行う。具体的には、対象の様式やイメージが異なることに加えて、画像イメージ内で対象となる部分領域が一つ増えている力処理内容は上述したのと同じである。対象に加わった一部領域 (テンプレート情報に基づく画像イメージの一部領域）は、指定文字に係る上述の第 1想定位置を含む部分領域であるが、画像イメージが更新対象の処方箋様式に対応したものではないので、指定文字の一致調査と一致警告の対象になつている。

[0184] この具体例 2—1の処方箋受付装置 110について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。

[0185] 処方箋受付装置 110を例えば薬局に設置する場合 (図 6 (a)参照）、処方箋走査部

120は受付カウンタ等に載置し、データ処理部 130や回線接続部 140はカウンタ内の作業机等に載置し、両者をケーブル接続するとともに、薬局ホストコンピュータ 150 に繋がって!/ヽる局内 LAN等が有ればそれにもデータ処理部 130を接続する。

[0186] また、データ処理部 130には、受付ルーチンとテンプレート更新ルーチンをインストールするとともに、データ初期化も行う。すなわち、薬品マスターや，用法マスター，保険マスターには、薬局で扱う可能性のある薬品名や，処方単位，保険の種類などのデータを設定する。また、注釈マスターや，患者マスターはクリアする。さらに、テンプレート情報には、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字や処方箋における指定文字の位置データなどを設定し、病院マスターには、医療機関対応の処方箋欄分割情報などを設定する。テンプレート情報や病院マスターは処方箋様式毎に設定するが、以前に設定したことのある処方箋様式や画像イメージにつ、ては、他機や初期化ツール等力もダウンロードして、手間を省く。

[0187] ダウンロードできない処方箋様式については、データ処理部 130をテンプレート更新モードで起動すると（図 6 (b)ステップ Si l l, S 150参照）、テンプレート更新ルーチンが実行されてテンプレート更新画面が表示されるので（図 10 (_a)参照）、個別に初期設定する。その際、なるべく未記入の処方箋を処方箋走査部 120に読みとらせるのが好ましいが、ともかく処方箋を撮像させると、その画像イメージ全体 13 laが画面表示されるとともに、様式更新欄 135〜139への入力や変更が可能になる。そこで、ボタン「分割欄設定」のクリック操作と画像イメージ全体 131a上でのマウスドラッグ操作等にて部分領域を画してテンプレート情報や病院マスターの処方箋欄分割情報の設定を行うとともに、処方箋様式入力欄 135利用の処方箋様式の入力や設定（図 10 (b)ステップ S152参照）、更新項目選択欄 136利用の更新項目の選択や切替 (ステップ S153)、基本情報入力欄 137利用の基本情報の入力や設定 (ステップ S1 54)、指定文字入力欄 138利用の指定文字の入力や設定 (ステップ S 155)といった更新作業も行う。

[0188] それから、ボタン「一致確認」をクリック操作してデータ処理部 130に指定文字一致確認等を指示すると、テンプレート更新ルーチンによって自動で、更新対象の処方箋様式に対応する画像イメージについての不一致注意の処理と検索等の処理と反転等の処理と一致警告等の処理とが行われ (ステップ S 156, S157)、さらに、既に設定されて、る他の処方箋様式の数だけ繰り返して各様式ごとに、更新対象外の処方箋様式に対応する画像イメージにつ、て、検索等の処理と反転等の処理と一致警告等の処理とが行われる（ステップ S 158)。

[0189] こうして、指定文字などの初期設定が適切になされる。

[0190] そして、処方箋受付装置 110の稼動準備が調ったら、データ処理部 130を受付モードで起動しなおすと、受付ルーチンが実行されて処方箋を受け付けられる状態になる（図 6 (b)ステップ S 111, S112〜S 127を参照）。

[0191] それから（図 6 (a)参照）、薬局を訪れた患者が処方箋をスキャナ 122にセットすると、処方箋走査部 120によって、その処方箋がカウンタの外側から内側へ取り込まれ、その代わりに引換券が発行される。その際、処方箋に受付番号が印刷されるとともに、処方箋の撮像が行われる。この撮像で得られた画像イメージは、受付番号と共に、処方箋走査部 120からデータ処理部 130へ送られ、データ処理部 130による処方箋データ作成に供される。

[0192] データ処理部 130では、受付ルーチンの処理によって、先ず画像イメージに対して後に詳述するキャリブレーションが施される（二段階処理のうち前処理)。それから（二段階処理のうち本処理）、処方箋の画像イメージ全体がデータ処理部 130の画面に表示されるとともに、画像イメージ及び病院マスターについて医療機関名称の探索が行われる。そして、医療機関名が見つかればそれが医療機関の特定に自動で採用され、医療機関名が見つ力もなければ、医療機関の指定が促される。これに応じて受付作業者が医療機関を指定すると、それがデータ処理部 130の受付ルーチンの処理によって医療機関の特定に採用される。

[0193] 自動であれ手動であれ医療機関が特定されると、データ処理部 130では、受付ル一チンの処理によって、病院マスターから基礎情報の医療機関名称の一致する処方箋の形式データが選定される。具体的には、その基礎情報と対応づけられている処方箋欄分割情報が病院マスターから読み出される。

[0194] さらに、データ処理部 130の受付ルーチンの処理が続き、その自動処理では、処方箋欄分割情報が得られると、それに基づ、て画像イメージが幾つかの分割ィメージに分割され、その分割イメージ単位で、文字認識および変換欄対比表示や（図 9 ( a)参照）、校正欄対比表示が行われる（図 9 (b)参照)。

[0195] そこで、受付作業者は、それらの対比表示画面を適宜切り替えながら見て、必要であれば紙の処方箋も見て、処方箋データを完成させる。そして、完成確認後、処方箋完成のボタンをクリックする等して、データ処理部 130に処方箋の受付処理を終えさせる。

[0196] データ処理部 130では、処方箋の受付処理の最後に、完成した処方箋データが薬局での処方箋管理に供される。例えば、データ処理部 130から薬局ホストコンビユータ 150へ送出されて、患者毎の薬歴管理や，自動調剤機への配信などに用いられる

[0197] こうして、紙の処方箋力電子データの処方箋データが得られるが、その際、文字認識を利用して半自動で処方箋データ入力が行われる。し力も、その文字認識に際し、医療機関に対応した画像イメージの分割処理に加えて、分割イメージ 131と変換欄 133との対比表示、及び分割イメージ 131と校正欄 134との対比表示も行われるので、処方箋データ入力を極めて能率良く行うことができる。

[0198] また、患者が薬局へ行く前に病院のファクシミリや自宅の FAX電話に処方箋を読み込ませて処方箋を薬局へファクシミリ送信したときにも、その処方箋の画像イメージが回線接続部 140を介してデータ処理部 130に入力される。この場合も、画像ィメージに対して先にキャリブレーションが施され (二段階処理のうち前処理）、それからキヤリブレーシヨン後の画像イメージが上述したような処方箋データ作成に供される（二段階処理のうち本処理)。ここでは、先のキャリブレーション（二段階処理のうち前処理）について詳述すると、データ処理部 130では、受付ルーチンの処理によって（図 6 (b)ステップ S113参照）、テンプレート情報が参照され（図 7 (b)参照）、そこに予め設定されて!、る「医師」や「電話」等の指定文字が画像イメージの一部領域力検出される（図 7 (a)参照)。

[0199] そして、その検出結果に基づいて処方箋の画像イメージの全体に対し天地反転処理と位置補正処理が選択的に行われ（図 6 (b)ステップ S 114参照）、鄞線消去処理も行われる（図 6 (b)ステップ S 115参照）。

[0200] それから、処方箋走査部 120で画像イメージを入力したときと同様にして、データ処理部 130の受付処方ルーチンの処理によって、処方箋の画像イメージ力処方箋データが作成される（図 6 (b)ステップ S121〜S127参照）。

[0201] すなわち、上述したように、処方箋の画像イメージ全体がデータ処理部 130の画面に表示されるとともに、文字認識による自動で或いは操作入力による手動で医療機関が特定され、それに該当する処方箋様式のデータ (テンプレート情報や病院マスタ一の該当レコード）が選定され、それに基づいて画像イメージが幾つかの分割ィメージに分割され、その分割イメージ単位で、文字認識および変換欄対比表示や（図 9 ( a)参照）、校正欄対比表示が行われる（図 9 (b)参照)。そして、受付作業者がそれらの対比表示画面を適宜切り替えながらデータを修正したり補充することにより、処方箋データが完成する。

[0202] こうして、処方箋がファクシミリにて処方箋受付装置 110に送信されてきた場合にも、その処方箋の画像イメージが受信され、この画像イメージ力電子データの処方箋データが得られる。この場合も、文字認識を利用して半自動で処方箋データ入力が行われ、画像イメージの全領域に対する文字認識に先立って、画像イメージの一部領域に対する文字認識が行われ、これを利用して簡便かつ的確に指定文字の検出と天地反転処理と位置補正処理が行われ、さらには鄞線消去処理も行われることから、ファクシミリ送受信手法に文字認識手法を組み合わせて、ても文字認識率が低下しないので、処方箋データ入力を極めて能率良く行うことができる。

[0203] また、上述のようにして処方箋受付装置 110に処方箋を受け付けさせようとしたとき、その処方箋様式が未だ設定されていないことに気づいたら、受付作業者は、何時でも、ボタン「テンプレート更新」をクリックする等のことで、テンプレート更新ルーチンを実行させることにより、上述した初期設定のときと同様にして、新たな処方箋様式に係るデータをテンプレート情報や病院マスターに追加設定することができる。さらには、既に設定されている処方箋様式について、指定文字の変更や指定文字に係る一部領域の微調整などを、後で行うこともできる。

[0204] [具体例 2— 2]

第 2の実施形態の具体例 2— 2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図 11は、（a)が受付処理のフローチャート、（b)が引替券の例である。なお、図 11 (a)のフローチャートにお!/、て、ステップ S113〜S127, S130は、図 6 (b)と同じで、繰り返しとなるので、記載を省略している。

[0205] この処方箋受付装置が上述した具体例 2— 1のものと相違するのは、ファクシミリ受信部に加えてファクシミリ送信部も必要になった点と、高精細モードでの再送依頼と引替券の発行をファクシミリ送信にて行うようになった点である。

[0206] ファクシミリ送信部は、ファクシミリ受信部と同じ回線に接続されていて、処方箋をファクシミリ送信してきた患者へファクシミリにて返信できるようになって!/、れば良!、。上述した回線接続部 140が送受信一体形であればその送信部で足り、そうでなければ別個に追加するれば良ぐ外付けタイプでもコンピュータ内蔵タイプでも良い。

[0207] 高精細モードでの再送依頼と引替券の発行は、データ処理部 130の受付ルーチンを機能拡張することで簡便に具現化されている。具体的には（図 11 (a)参照）、処方箋の画像イメージがファクシミリ送受信にて入力されたら (ステップ S 112及びステップ S 161の「 Yes」）、テンプレート情報に基づ、て指定文字を検出する前に (ステップ S 113)、処方箋の画像イメージが画素ピッチの細かい高精細モードで送られてきたのか或、は画素ピッチの粗!ゾーマルモードで送られてきたのかを確認して（ステップ S 162)、高精細モードであれば (ステップ S162の「Yes」）、文字認識処理等に供するが（ステップ S113)、高精細モードでなければ (ステップ S162の「No」）、高精細モードでの再送を依頼する文章の記載された画像イメージをファクシミリ送信して処理を打ち切るようになって、る（ステップ S 163)。

[0208] また、データ処理部 130の受付ルーチンは、ファクシミリ送受信にて入力された処方箋の画像イメージについて処方箋データへの変換が完了したとき (ステップ S127) 、ファクシミリ送信部を介して引替券の画像イメージを送信するようになっている (ステップ S164)。この引替券イメージには（図 11 (b)参照）、引換券発行ユニット 121で発行する引替券に印刷するのと同様の受付番号や受付日時に加えて、薬局名や電話番号等の薬局情報，薬局の地図，さらには処方箋イメージの縮小画像なども、含めるようになっている。

[0209] この場合、患者が、自宅の FAX等で薬局へ処方箋をファクシミリ送信する際、うつかり不適切なノーマルモードで送信すると、その場で高精細モードでの再送依頼をファクシミリ受信することになるので、直ちに適切な高精細モードで送り直すことができる。し力も、薬局の処方箋受付装置 110では、文字認識率が悪くて処方箋データ入力の能率が低!、処理や作業を回避することができる。

[0210] また、ファクシミリ送信した処方箋が薬局の処方箋受付装置 110にて受け付けられたときには、やはり直ちに引替券がファクシミリで返信されて、それを患者が自宅の F AX等で受信することができる。薬局へ出向く前に引替券を入手することができるうえ、その引替券には薬局へ行くのに役立つ地図情報等も記されているので、極めて便利である。

[0211] [その他]

上記具体例の処方箋受付装置では、処方箋の画像イメージを入力する入力手段として回線接続部 140 (ファクシミリ受信部）と処方箋走査部 120とが設けられて、たが、回線接続部 140を省いて薬局受付専用の処方箋受付装置としても良ぐ処方箋走查部 120を省、てファクシミリ受信専用の処方箋受付装置としても良!、。

[0212] また、上記具体例では、処方箋走査部 120とデータ処理部 130と回線接続部 140 とが別体になっていた力これらは、別体に限られる訳でなぐ一体化されていても良い。一体化は、処方箋走査部 120とデータ処理部 130の部分、処方箋走査部 120と回線接続部 140の部分、データ処理部 130と回線接続部 140の部分だけでも良、。

[0213] さらに、上記具体例では、校正欄 134の対比表示を分割イメージ 131と並べて行うようにした力変 ^«133と校正欄 134とを並べて対比表示しても良ぐ分割イメージ 131と変, 133と校正欄 134とを一画面に並べて対比表示しても良!ヽ。

[0214] また、上述した文字認識機能に加えてコード変能もデータ処理部に付与し、処方箋の画像イメージに二次元コード等のコードが有るときにはそれをデータ処理部が処方箋データに変換し、そのようなコードの無いときだけデータ処理部が画像ィメージに文字認識を施して処方箋データへの変換を行うようにしても良、 (例えば特願 2 004— 308931参照）。

[0215] また、上記具体例では、一つの医療機関では一つの処方箋様式 (フォーム）を用いるものとして説明したが、一つの医療機関で二つ以上の処方箋様式を用いる場合には、病院マスターの基礎情報と、病院マスターの処方箋欄分割情報やテンプレート情報および画像イメージとを、一対二や一対多で、対応付ければ良い。

[0216] また、指定文字の検出で（図 6 (b)ステップ S113)処方箋様式が判別できるので、そのテンプレート情報力医療機関を検索して、その医療機関や処方箋様式を医療機関選定や処方箋様式選定 (ステップ S 122〜S 124)で確認させるようにしても良ヽ

[0217] [第 3の実施形態]

第 3の実施形態は、薬局や病院などで処方箋の自動受付に用いられる処方箋受付装置に関し、詳しくは、処方箋の画像イメージ (処方箋イメージ)を文字認識にて文字データやバイナリデータ等の内部形式電子データ (処方箋データ）に変換することにより処方箋の記載情報を取得する処方箋受付装置に関する。

[0218] 第 3の実施形態に係る第 1の処方箋受付装置は、処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、前記データ処理部が、各種の薬品名を含むデータを保持する薬品マスターと、置換前文字列と置換後文字列とを対応付けて多数のデータを保持する文字列置換テーブルと、前記文字認識処理の後にその処理で得た認識文字列に前記文字列置換テーブルの置換前文字列の何れかが含まれているとき前記認識文字列の該当箇所を前記文字列置換テーブルの置換後文字列のうち該置換前文字列に対応するもので置き換える文字列置換手段とを具えたものであり、非数値部と数値部と単位部とをその順に連ねた文字列からなる数値含有薬品名が、そのまま前記薬品マスターの薬品名と前記文字列置換テーブルの置換後文字列とに含められており、且つ、数値部と単位部と非数値部の順に並べ替えた並替薬品名になって前記文字列置換テーブルの置換前文字列のうち該置換後文字列と対応するものに含められている、ことを特徴とする

[0219] また、第 3の実施形態に係る第 2の処方箋受付装置は、上記第 1の処方箋受付装置であって、前記データ処理部が、前記文字列置換テーブルを設定するに際し、前記薬品マスターの前記薬品名から前記数値含有薬品名を抽出して、この数値含有薬品名から前記並替薬品名を生成し、この並替薬品名と前記数値含有薬品名とを対応付けて前記文字列置換テーブルにデータ保持させるようになってヽる、ことを特徴とする。

[0220] さらに、第 3の実施形態に係る第 3の処方箋受付装置は、上記第 2の処方箋受付装置であって、前記データ処理部が、前記文字列置換テーブルを設定するに際し、抽出した前記数値含有薬品名とそれから生成した前記並替薬品名とのうち何れか一方または双方について、その非数値部の後尾の文字を省いて略式薬品名を生成し、この略式薬品名と前記数値含有薬品名とを対応付けて前記文字列置換テーブルにデータ保持させるようになつている、ことを特徴とする。

[0221] また、第 3の実施形態に係る第 4の処方箋受付装置は、上記第 1の処方箋受付装置であって、前記数値含有薬品名力その非数値部の後尾の文字を省いた正順略式薬品名と、それを数値部と単位部と非数値部の順に並べ替えた並替略式薬品名とのうち何れか一方または双方にっ、て、その略式薬品名と前記数値含有薬品名とが対応付けられて前記文字列置換テーブルにデータ保持されていることを特徴とする

[0222] また、第 3の実施形態に係る第 5の処方箋受付装置は、上記第 1の処方箋受付装置であって、前記データ処理部が、前記認識文字列を画面表示して文字列修正を受理するものであって、その文字列修正処理時に入力された修正文字列が前記薬品マスターの前記薬品名に含まれている力否かを検索して、含まれていたときには直ちに又は確認のうえ、前記修正文字列とそれで修正された文字列とを対応付けて前記文字列置換テーブルの置換後文字列および置換前文字列にデータ保持させ、さらに前記修正文字列が前記数値含有薬品名に該当するときには、それから前記並替薬品名を生成し、この並替薬品名と前記数値含有薬品名とを対応付けて前記文字列置換テーブルの置換前文字列および置換後文字列にデータ保持させるよう〖こなっている、ことを特徴とする。

[0223] 第 1の処方箋受付装置にあっては、文字認識処理で得た認識文字列に文字列置換テーブルを利用した後処理が施されて文字認識率が向上するが、文字列置換テ一ブルに数値含有薬品名とその並替薬品名とが対応付けてデータ保持されてヽて、認識文字列はその中の並替薬品名が数値含有薬品名に自動変換される。 [0224] 数値含有薬品名は、非数値部と数値部と単位部とをその順に連ねた文字列力もなり、数値部と単位部と非数値部の順に並べ替えた並替薬品名で処方箋に記入されることもときどきあるが、そのような場合でも、薬品マスターに規定された適切な薬品名に変換されるので、文字認識率や受付作業能率が一段と向上する。しかも、数値含有薬品名は、並替薬品名との関係が明確なので、例えば次の第 2の処方箋受付装置のようにして、文字列置換テーブルに自動設定するのも可能である。

[0225] したがって、第 1の処方箋受付装置によれば、薬品名の特殊性に基づいて文字列置換テーブルへの設定や追加が容易かつ適切に行える処方箋受付装置の実現に資することができる。

[0226] また、第 2の処方箋受付装置にあっては、薬品マスターに含まれている数値含有薬品名につ!/、ては、自動で並替薬品名が生成され、それらが自動で文字列置換テーブルにデータ保持させられる。

[0227] このように数値含有薬品名の特質に基づき文字列置換テーブルへの設定や追カロを薬品マスターから自動で行うようにしたことにより、薬品名の特殊性に基づ、て文字列置換テーブルへの設定や追加が容易かつ適切に行える処方箋受付装置を実現することができる。

[0228] さらに、第 3の処方箋受付装置にあっては、数値含有薬品名やその並替薬品名の一部を省ヽて処方箋に記入するとき数値部と単位部は省かなヽで非数値部の後尾の文字を省くことが多いところ、そのような略式薬品名についても、文字認識処理の後処理で薬品マスター規定の適切な薬品名に変換されるので、文字認識率や受付作業能率が一層向上する。しかも、略式薬品名に係る文字列置換テーブルへの設定ゃ追加も薬品マスターから自動で行うようにしたことにより、薬品名の特殊性に基づいて文字列置換テーブルへの設定や追加が一層容易かつ適切に行える処方箋受付装置を実現することができる。

[0229] また、第 4の処方箋受付装置にあっては、数値含有薬品名ゃ並替薬品名の略式薬品名も文字認識処理の後処理で薬品マスター規定の適切な薬品名に変換されるので、文字認識率や受付作業能率が一層向上する。しかも、そのような略式薬品名も、数値含有薬品名と同様、例えば上記の第 3の処方箋受付装置のようにして、文字列置換テーブルに自動設定するのが可能である。

[0230] したがって、第 4の処方箋受付装置によれば、薬品名の特殊性に基づいて文字列置換テーブルへの設定や追加が一層容易かつ適切に行える処方箋受付装置の実現に資することができる。

[0231] また、第 5の処方箋受付装置にあっては、認識文字列の文字列修正時にも文字列置換テーブルへの追加設定が行えるが、その際、修正文字が数値含有薬品名に該当するときには修正文字列とそれで修正された文字列との対応付けに加えて修正文字列と並替薬品名との対応付けも随伴して自動設定される。

[0232] このように数値含有薬品名の特質に基づき文字列置換テーブルへの設定や追カロが修正文字列にとどまらず並替薬品名まで随伴してなされるようにしたことにより、薬品名の特殊性に基づ!/、て文字列置換テーブルへの設定や追カ卩が容易かつ適切に行える処方箋受付装置を実現することができる。

[0233] 第 3の実施形態に係る第 6の処方箋受付装置は、上記のいずれかの処方箋受付装置であって、前記画像イメージに文字認識処理を施す際に、前記処方箋を発行した医療機関を特定して、対応した処方箋様式を選定し、その様式に基づいて前記画像イメージを分割処理することを特徴とする。

[0234] この場合、処方箋の画像イメージに係る文字認識に際して、その処方箋を発行した医療機関が特定され、それに対応した処方箋様式が選定され、さらに、その様式に基づいて画像イメージが分割処理される。このように、各医療機関の発行する処方箋の項目配置パターンに対応した分割パターンで画像イメージが分割され、それぞれの分割イメージに文字認識が施されるようにしたことにより、文字認識時の文字データの候補や処方箋データへの変換時の項目候補が絞り込まれるので、データ変換の精度が向上する。

[0235] 第 3の実施形態に係る第 7の処方箋受付装置は、上記第 6の処方箋受付装置であつて、前記画像イメージの分割イメージとそれを文字データに変換して表示させた変とを対比させて画面表示することを特徴とする。

[0236] この場合、処方箋の画像イメージに係る文字認識に際して、画像イメージの分割ィメージとそれを文字データに変換して表示させた変 mfflとが画面に対比表示される。これにより、文字認識の結果を容易に確認することができ、その結果を処方箋データに変換する前に、文字認識をやり直したり文字データを修正するといつたことも行える

[0237] 第 3の実施形態に係る第 8の処方箋受付装置は、上記第 7の処方箋受付装置であつて、前記処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄を、上記分割イメージ及び上記変 ^fflの何れか一方または双方と対比させて、画面に表示することを特徴とする。

[0238] この場合、処方箋の画像イメージに係る文字認識に際して、処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄も、分割イメージ等と対比される状態で、画面に表示される。これにより、文字認識の結果を反映させた処方箋データを容易に確認することができ、人手介助の必要な校正も、分割イメージ等と見比べることで、容易に行える。

[0239] 第 3の実施形態に係る第 9の処方箋受付装置は、上記のいずれかの処方箋受付装置であって、前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられている、というものである。

[0240] この場合、ファクシミリ受信部が処方箋の画像イメージの入力手段として装置に組み込まれてヽるので、ファクシミリ送受信された画像イメージがそのまま文字認識処理に供される。これにより、受信後の再撮像が回避されることから、薬局側での処方箋読取作業が不要になるうえ、画質の劣化が送信側での撮像時だけで済むので、従来よりも画質が良好に維持される。そのため、文字認識率も良くなる。したがって、この実施形態によれば、ファクシミリ送信にて患者の待ち時間を削減できるうえ薬局にとつてもデータ入力の能率が良い処方箋受付装置を実現することができる。

[0241] 第 3の実施形態に係る第 10の処方箋受付装置は、上記第 9の処方箋受付装置であって、前記ファクシミリ受信部と同じ回線に接続されたファクシミリ送信部が設けられ、前記ファクシミリ受信部を介して処方箋を受け付けると引替券の画像イメージを生成して前記ファクシミリ送信部から送信することにより引替券の発行を行うようになっている、というものである。

[0242] この場合、患者が処方箋をファクシミリ送信するとその場で引替券をファクシミリ受信できるので、遠隔地での受付作業であっても薬局での作業と同じく簡便かつ的確に遂行されることとなる。したがって、この実施形態によれば、ファクシミリ送信にて患者の待ち時間を削減でき而も何処カゝらでも送信できるうえ引替券も受け取れて便利であり更に薬局にとってもデータ入力の能率が良い処方箋受付装置を実現することができる。

[0243] 第 3の実施形態の処方箋受付装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の具体例 3— 1〜3— 2により説明する。

[0244] 図 12〜16に示した具体例 3—1は、上述した第 1〜第 9の処方箋受付装置を具現化したものであり、図 17に示した具体例 3— 2は、上述した第 10の処方箋受付装置を具現ィ匕したものである。

[0245] [具体例 3— 1]

第 3の実施形態の具体例 3—1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図 12は、処方箋受付装置 210の構造を示し、（a)がハードウア構成図、 (b )が受付処理のフローチャートである。また、図 13は、（a)が処方箋の情報欄の配置例と指定文字の例、（b)がテンプレート情報のデータ構造例である。さらに、図 14は、 (a)が処方箋の情報欄の配置例、（b)が他の配置例、（c)が病院マスターのデータ構造例、（d)が処方箋データの構造例である。また、図 15は、（a)が変換欄対比表示画面の一例、（b)が校正欄対比表示画面の一例であり、図 16は、（a)が薬品マスタ一のデータ構造例、（b)が文字列置換テーブルのデータ構造例である。

[0246] 処方箋受付装置 210は（図 12 (a)参照）、処方箋走査部 220とデータ処理部 230と回線接続部 240とを具えている。処方箋走査部 220も、回線接続部 240も、処方箋の画像イメージをデータ処理部 230に入力する入力手段として設けられており、それぞれ信号ケーブルでデータ処理部 230に接続されて 1、る。処方箋走査部 220は紙媒体の処方箋を薬局で直に撮像するのに対し、回線接続部 240は、遠隔地で撮像された処方箋イメージ (処方箋の画像イメージ)がファクシミリ送信されて来たら、それを受信してデータ処理部 230に引き渡すものである。

[0247] そのため、回線接続部 240は、図示しない電話回線やファクシミリ回線網など外部の通信回線に接続されてファクシミリ受信できるようになつていれば良ぐ市販の所謂 FAXモデムやターミナルアダプタ等で足りる。この具体例では、ファクシミリ受信部として受信さえ出来れば足りるが、この受信部と同じ回線に接続されたファクシミリ送信部と一緒になつていても良ぐ音声での通話が可能になっていても良ぐ図示したような外付けタイプでも図示しな、コンピュータ内蔵タイプでも良、。

[0248] 処方箋走査部 220は、差込み口に処方箋が投入されるとそれを移送路 224へ送り込みながら処方箋の撮像を行うスキャナ 222と、移送路 224に臨んで設けられ処方箋に受付番号を印刷するプリントヘッド 225と、処方箋を受け付けた代わりに引換券を発行する引換券発行ユニット 221と、操作スィッチや状態表示部材を配設した操作ノネル 226と、それらの動作制御を行うローカルコントローラ 223とを具えていて、スキヤナ 222で撮った画像イメージを受付番号と共にデータ処理部 230へデータ送信するようになっている。

[0249] データ処理部 230のハードウェアは、図示のような所謂デスクトップパソコンや図示しないノートパソコンなどの汎用コンピュータで良ぐ処方箋走査部 220や回線接続部 240から送られてきた画像イメージ力も処方箋データを得るために、データ処理部 230のプログラムメモリ等には受付ルーチンと置換文字列設定ルーチン力インスト一ルされ、データ処理部 230に内蔵の又は外付けのハードディスク等には、文字列置換テーブルや，テンプレート情報，病院マスター，患者マスター，保険マスター，薬品マスター，用法マスター，注釈マスターなどのデータ群力適宜なファイル形式ゃテ一ブル形式に分かれて或、はデータベースに統合されて、記憶保持されて、る。

[0250] 文字列置換テーブルには、後で具体例を挙げるが、対応する置換前文字列と置換後文字列とからなる対データ，組データが多数保持されており、文字列置換テーブルは受付ルーチンによる文字認識処理直後の文字列置換処理などに用いられる。

[0251] テンプレート情報には、後で詳述するが、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字のコード又はパターンや、処方箋における指定文字の位置データが含まれており、テンプレート情報は指定文字の検出およびその検出結果に基づく画像イメージの天地反転処理や位置補正処理に用いられる。

[0252] 病院マスターには、やはり後で詳述するが、それぞれの医療機関に対応した処方箋様式のデータが含まれており、病院マスターは画像イメージの分割に用いられる。 [0253] 患者マスターには、患者の氏名や生年月日さらには患者コード等のデータが含まれており、患者名の確認や過去処方提示の手がかり等に用いられる。保険マスターには、保険の種類などのデータが含まれており、保険の種類の確認や候補提示に用いられる。

[0254] 薬品マスターには、各種の薬品名〖こカ卩えて薬品コード等のデータが含まれており、薬品名の確認や候補提示などに用いられる。薬品名には一般名や商品名などがあり、それを項目分けして記憶保持するデータ構造について、具体例を後述する。

[0255] 用法マスターには、処方単位や服用限度などのデータが含まれており、処方内容の確認や候補提示などに用いられる。注釈マスターは、特記事項やコメント等の文字列データを追加書き込みできるようになって!/、る。

[0256] 受付ルーチンは（図 12 (b)参照）、先ず動作モードが置換文字列設定モードに設定されて!/ヽるか受付モードに設定されてヽるか確認して (ステップ S211)、置換文字列設定モードになっているときには後述の置換文字列設定ルーチンに処理を委ねるが (ステップ S250)、受付モードになっているときには以下の受付処理を行うようになつている（ステップ S211〜S227)。

[0257] すなわち、受付モード下で、受付ルーチンは、処方箋走査部 220で処方箋の読取が行われてその画像イメージが処方箋走査部 220からデータ処理部 230に送られてきたときに加えて、外部のファクシミリで処方箋の読取が行われてその画像イメージが回線接続部 240を介してデータ処理部 230に送られてきたときも、先ずはその画像ィメージを入力するようになって!/、る（ステップ S212)。

[0258] そして、その画像イメージ力も処方箋データを得るために、その画像イメージに文字認識処理等を施すが、その処理を二段階に分けて行う。具体的には、キヤリブレーシヨンのため処方箋の画像イメージの一部領域にだけ文字認識処理を施す前処理段階 (ステップ S213〜S215)と、画像イメージ全領域に対して文字認識処理等を施す本処理段階 (ステップ S221〜S227)とが行われる。なお、ここでは、画像イメージを直接読取で入力したときもファクシミリ受信で入力したときも前処理と本処理の二段階処理を行うようにした力直接読取時には前処理が不要であることが判明している場合は、処方箋走査部 220で読み取って画像イメージを入力したときには直ちに画像イメージ全領域に対するイメージ分割処理 ·文字認識処理 ·データ変換処理に移行し

、回線接続部 240を介するファクシミリ受信にて画像イメージを入力したときだけ二段階の処理を行うようにしても良、。

[0259] 先ず前者の前処理段階について詳述すると (ステップ S213〜S215)、このキヤリブレーシヨン用の前処理は、簡便かつ的確に調整を遂行するため、テンプレート情報を利用しており、テンプレート情報に基づいて指定文字を検出し (ステップ S213)、その結果、画像イメージが逆さであることが判明したときには画像イメージを 180°回転させることにより天地反転処理を行い、画像イメージが位置ずれしていることが判明したときには画像イメージを上下左右に移動させることにより位置補正処理を行い (ステップ S214)、処方箋の画像イメージ力鄞線を消去する鄞線消去処理も行うようになつている (ステップ S215、特許文献 7参照)。

[0260] 処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字として（図 13 (a)参照）、例えば、医療機関情報欄における「医師名」の「医師」が指定文字 No. 1に選定され、同じ医療機関情報欄における「電話番号」の「電話」が指定文字 No. 2に選定されていたとする。また、「医師」の処方箋内位置は左から 1299ピクセルで上から 980ピクセルで右から 1332ピクセルで下から 1014ピクセルであったとすると、テンプレート情報については（図 13 (b)参照）、指定文字 No. 1に係るデータ項目のうちパターンは「医師」に，読取左は「1299」に，読取上は「980」に，読取右は「1332」に，読取下は「1014」に予め設定される。同様にして、テンプレート情報において指定文字 No. 2に係るデータ項目では、パターンは「電話」に，読取左は「1168」に，読取上は「88 4」に，読取右は「1480」に，読取下は「1066」に予め設定されている。

[0261] 受付ルーチンは、このようなテンプレート情報を参照して指定文字を検出するとき（図 12 (b)ステップ S 213)、テンプレート情報の読取左 ·読取右 '読取上'読取下で想定される処方箋内位置を中心にした例えば左右 100ピクセル上下 100ピクセルの処方箋部分領域と、その第 1想定位置を逆さの処方箋に当てはめたときの第 2想定位置を中心にした処方箋部分領域とに限定して、処方箋の画像イメージに文字認識処理を施すようになつている。そして、指定文字 No. 1の文字「医師」と指定文字 No. 2 の文字「電話」とが第 1想定位置包含領域に見いだせれば、指定文字検出位置と第 1想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正するが、天地反転処理は行わなヽようになって!/、る。

[0262] これに対し、指定文字 No. 1の文字「医師」と指定文字 No. 2の文字「電話」とが第 2想定位置包含領域で見つ力つたときには、先ず、画像イメージに対して天地反転処理を行うとともに、指定文字検出位置についても処方箋の天地反転に対応した位置変換を行い、それから、変換後の指定文字検出位置と第 1想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正するようになっている。あるいは、指定文字検出位置と第 2想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正してから、画像イメージに対して天地反転処理を行う。その後、受付ルーチンは、鄞線消去処理を行って、処方箋の画像イメージ力も鄞線を消去し (ステップ S215)、それからニ段階処理のうちの本処理すなわち処理画像イメージ全領域に対するイメージ分割処理'文字認識処理'データ変換処理 (ステップ S221〜S227)に移行するよう〖こなっている。

[0263] 画像イメージ全領域に対するイメージ分割処理 ·文字認識処理 ·データ変換処理では、受付ルーチンが（図 12 (b)参照）、医療機関特定に基づくイメージ分割処理と (ステツプ S221〜224)、処方箋の画像イメージに文字認識を施して文字データを得る文字認識処理と (ステップ S225)、その文字データを処方箋データに変換するデータ変換処理と (ステップ S226)を行う。文字認識処理とデータ変換処理は、処方箋データが完成するまで、分割イメージを替えたり戻したりしながら、何度でも繰り返して行えるようになって!/、る（ステップ S227)。

[0264] 置換文字列設定ルーチンは後で詳述するので、本処理段階の部分 (ステップ S22 1〜S227)を詳述すると、イメージ分割処理では、目視確認のため画像イメージをそのまま即ち処方箋全体を画面に表示したうえで (ステップ S221)、画像イメージ全体に文字認識を施し更にその認識結果に文字列検索を行って医療機関を特定しうる文字列が含まれている力否力判定する (ステップ S222)。その判定結果が肯定的な場合 (ステップ S222の「有」）、例えば「〇〇〇病院」や「X X X診療所」といった医療機関名が見つ力り而もそれが病院マスターに保持されているときには、その医療機関名を自動採用するようになって!/、る。 [0265] これに対し、上記の判定結果が否定的な場合には (ステップ S222の「無」）、病院マスター中の医療機関名称を候補として画面に列挙して受付作業者に選択させたり、画面中の入力欄へ受付作業者に医療機関名の入力を求めたりして、医療機関の指定を受けるようになつている (ステップ S223)。医療機関の特定が済むと、その医療機関に対応した処方箋様式を選定するとともに (ステップ S224)、その様式に基づ V、て画像イメージを分割処理するようにもなつて！/、る。

[0266] 処方箋の様式は（図 14 (a) , (b)参照）、ここでは画像イメージの分割に関係するものが重要であり、典型例としては、図示した医療機関情報欄や，患者情報欄，調剤情報欄，保険情報欄，図示しない注釈欄などに大別され、それらの処方箋における配置が医療機関ごとに規定され医療機関で異なることが多い。

[0267] そして、それを反映した病院マスターには（図 14 (c)参照）、医療機関ごとに、それに対応した処方箋様式のデータが、すなわち基礎情報と処方箋欄分割情報とが、対応づけて保持されている。

[0268] そのうち基礎情報は（図 14 (c)参照)、医療機関情報欄 (図 14 (a) , (b)参照)の記載事項を電子データにしたものである処方箋データの医療機関情報（図 14 (d)参照 )と同じかそれに準ずるものである（図 14 (c)参照)。

[0269] また、処方箋欄分割情報には（図 14 (c)参照）、上記の各欄に関する配置情報が含められている。配置情報は、例えば、該当欄が長方形の場合、処方箋における該当欄の対角点の位置などで規定されて、る。配置情報を同じ欄にっ、て繰り返し規定するのも許容されて!、て、複数の長方形に分散した又はそれらを結合させた形状の情報欄にも適合するようになって、る。

[0270] 処方箋データは（図 14 (d)参照）、そのような処方箋の記載事項を電子データとして得られる標準データ構造のものであり、例えば、それを薬歴管理や自動調剤などに利用する薬局ホストコンピュータ 250に適合させて予めデータ構造が定められている。それには、図示した医療機関情報や，患者情報，保険情報，調剤情報が含まれる他、図示しない注釈情報なども常に又は選択的に含められる。医療機関情報には医療機関名称などが含まれ、患者情報には患者名などが含まれ、保険情報には保険種別や保険番号などが含まれ、調剤情報には、処方された薬品名と用量との組データがー組または複数組'多数組含まれるようになって!/、る。

[0271] さらに、データ処理部 230は（図 12 (b)参照）、特定した医療機関に対応する処方箋欄分割情報が得られると (ステップ S224)、それに基づき処方箋の各欄ごとに画像イメージを分割して分割イメージを幾つか作り、例えば医療機関情報欄の分割ィメージゃ，患者情報欄の分割イメージ，調剤情報欄の分割イメージ，保険情報欄の分割イメージなどを作り、そのうち何れかの分割イメージを画面に対比表示させて文字認識処理 (ステップ S225)及びデータ変換処理 (ステップ S226)を行うようになって!/、る

[0272] 文字認識処理では、変 mffl対比表示が行われ (図 15 (a)参照）、選択された情報欄に係る分割イメージ 231と、それに文字認識を施して得られた文字データの変換欄 233とが、左右に並んだ状態で、一画面に表示される。変換欄 233は、マウスゃキ一の操作等で選択した部分を受付作業者が文字列修正を行えるようになってヽる。情報欄の選択切り替えは欄指定タブ 232のクリック等で行え、データ変換処理すなわち校正欄対比表示画面への移行は特定ボタン例えば「校正欄表示」のクリック等で行えるようになって!/ヽる。

[0273] また、この文字認識処理に随伴して、二つの文字列処理すなわち文字列置換処理

(文字列置換手段)と置換文字列追加処理 (置換文字列設定)が行われるようにもなつている（図 12 (b)ステップ S225参照）。

[0274] 文字列置換処理は、分割イメージ 231に文字認識処理が施された直後、変換欄 23 3が表示される前に、行われる。この処理では、文字認識処理の後にその処理で得た認識文字列に文字列置換テーブルの置換前文字列の何れかが含まれているとき、その置換前文字列と文字列置換テーブルにおいて対データ'組データをなしている置換後文字列で、認識文字列の該当箇所が置き換えられる。文字列置換については、特に、非数値部と数値部と単位部とをその順に連ねた文字列からなる数値含有薬品名に係る具体例を後述する。

[0275] 置換文字列の追加処理は、変^ 1233に対する文字列修正処理のあつたときに行われる。この処理では、入力された修正文字列が薬品マスターの薬品名に含まれている力否かを検索して、一般名であっても商品名であっても含まれていたときには例えば動作モードに応じて直ちに或いは確認メッセージを表示して確認応答が得られたら、修正文字列とそれで修正された文字列とを文字列置換テーブルに適合した対データ'組データにして、修正文字列は文字列置換テーブルの置換後文字列の方になり、修正された文字列は文字列置換テーブルの置換前文字列の方になるよう、修正文字列とそれで修正された文字列とを文字列置換テーブルにデータ保持させるようになっている。

[0276] さらに、この置換文字列追加処理では、修正文字列が数値含有薬品名に該当するときには、文字列における非数値部と数値部と単位部とヽぅ並びを数値部と単位部と非数値部の順に並べ替えることにより、数値含有薬品名から並替薬品名を生成する。そして、この並替薬品名と数値含有薬品名についても、並替薬品名と数値含有薬品名とを文字列置換テーブルに適合した対データ'組データにして、並替薬品名は文字列置換テーブルの置換前文字列の方になり、数値含有薬品名は文字列置換テ一ブルの置換後文字列の方になるよう、並替薬品名と数値含有薬品名とを文字列置換テーブルにデータ保持させるようにもなつて、る。

[0277] データ変換処理では、変 mffl対比表示で得られた文字データを処方箋データに反映させるとともに、校正欄対比表示が行われる（図 15 (b)参照)。この校正欄対比表示では、選択された情報欄に係る分割イメージ 231と、処方箋データの各項目を列挙した校正欄 234とが、左右に並んだ状態で、一画面に表示される。校正欄 234 の各項目には、項目名とデータ値とが含まれており、そのうちデータ値は、校正のため、マウスやキーの操作等で選択して修正できるようになって!/、る。

[0278] 校正欄対比表示画面でも、情報欄の選択切り替えは欄指定タブ 232のクリック等で行え、文字認識処理すなわち変換欄対比表示画面への戻り等は特定ボタン例えば「変 ^ffl表示」のクリック等で行えるようになつている。すなわち、対比表示画面間の移行も、情報欄の選択切替も、何時でも自由に行えるようになつている。同様に例えば「置換文字列設定」ボタンのクリック等で、置換文字列設定処理へも移行できるようになっている。

[0279] 校正欄対比表示画面で（図 15 (b)参照）、特定ボタン例えば「処方箋完成」のクリツク等がなされると、受付ルーチンは（図 12 (b)参照）、処方箋データが完成したと判定して (ステップ S227の「Yes」 )、処方箋の受付処理を終えるようになって!/、る。

[0280] 置換文字列設定ルーチンは（図 12 (b)ステップ S250)、要するに二つの文字列を対データ'組データにして文字列置換テーブルの置換前文字列および置換後文字列にデータ保持させるものであるが、修正随伴モードと個別設定モードと一括設定モードとで文字列の取得手法等が異なって、る。

[0281] 修正随伴モードは、上述した文字列修正処理に随伴して置換文字列設定処理に移行したときのものであり、このモードでは、入力された修正文字列とそれで修正された文字列とについて上述の置換文字列追加処理を行う。すなわち、修正文字列とそれで修正された文字列との対データ ·組データを文字列置換テーブルに設定するとともに、修正文字列が数値含有薬品名に該当するときには、その並替薬品名と数値含有薬品名との対データ'組データも文字列置換テーブルに設定するようになっている。

[0282] 個別設定モードは、置換文字列設定ボタンのクリック等で置換文字列設定処理に移行したときに多用されるが、このモードでは、置換前文字列用と置換後文字列用の一対の文字列の入力を求め、それらが入力されてから、文字列置換テーブルへの設定を行う。個別設定モードでも、入力した置換後文字列が数値含有薬品名に該当するときには、その並替薬品名と数値含有薬品名との対データ'組データも文字列置換テーブルに設定するようになっている。なお、並替薬品名と数値含有薬品名との設定については、修正随伴モードと個別設定モードのうち何れか一方または双方で、直ちに行うのでなぐ確認をとつて力も行うようにしても良、。

[0283] 一括設定モードは、置換文字列設定モードで置換文字列設定ルーチンが起動されたときに多用される力この一括設定モードでは、薬品マスターに含まれている各種の薬品名について、次々に、数値含有薬品名の検索と文字列置換テーブルへの設定とを行う。すなわち、薬品マスターの薬品名について一般名であろうと商品名であろうと数値含有薬品名に該当するか否かを調べて、数値含有薬品名が見つかれば、それを抽出する。そして、この数値含有薬品名から並替薬品名を生成し、この並替薬品名と数値含有薬品名とを対応付けて文字列置換テーブルにデータ保持させるようになっている。なお、薬品マスターに薬品名を追加したときなどに一括設定モードで置換文字列設定処理を繰り返しても不都合な重複設定が生じないよう、文字列置換テーブルに設定済みの対データ'組データは再度の設定を省くようにもなつている。

[0284] さらに、この置換文字列設定ルーチンは、数値含有薬品名とそれから生成した並替薬品名とのうち何れか一方または双方について、その非数値部の後尾の文字を省いて略式薬品名を生成し、この略式薬品名と数値含有薬品名とを対応付けて文字列置換テーブルにデータ保持させるようにもなつている。このような略式薬品名に係る設定は、一括設定モードに限らず、個別設定モードや修正随伴モードでも、並替薬品名に係る設定と同様、直ちに無条件で又はサブ動作モード設定や確認に応じて選択的に行われる。非数値部の後尾の文字の省略は大抵最後尾の一文字であるが、最後尾が省かれやすい文字のときには、最後尾から二文字が省かれるようになっている。

[0285] この具体例 3— 1の処方箋受付装置 210について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。

[0286] 処方箋受付装置 210を例えば薬局に設置する場合 (図 12 (a)参照）、処方箋走査部 220は受付カウンタ等に載置し、データ処理部 230や回線接続部 240はカウンタ内の作業机等に載置し、両者をケーブル接続するとともに、薬局ホストコンピュータ 2 50に繋がっている局内 LAN等が有ればそれにもデータ処理部 230を接続する。

[0287] また、データ処理部 230には、受付ルーチンと置換文字列設定ルーチンをインストールするとともに、データ初期化も行う。すなわち、薬品マスターや，用法マスター，保険マスターには、薬局で扱う可能性のある薬品名や，処方単位，保険の種類などのデータを設定する。また、注釈マスターや，患者マスターはクリアする。さらに、テンプレート情報には、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字や処方箋における指定文字の位置データなどを設定し、病院マスターには、医療機関対応の処方箋欄分割情報などを設定する。薬品マスターや文字列置換テーブルへの初期設定は、他機や初期化ツール等力も移設できるデータについては、ダウンロード等で、手間を省く。

[0288] 移設できないデータ例えば薬局固有のデータについては、手動で薬品名等を設定して薬品マスターを完成する。例えば、一般名として「kefral capsule 250mg (ケフラーカプセル 250mg)」や「ダーゼン 10mg錠」が設定され、商品名として「ァリナミン糖衣錠 25mg」が設定されて、薬品マスターが出来上がる（図 16 (a)参照)。

[0289] それから、データ処理部 230を置換文字列設定モードで起動すると（図 12 (b)ステップ S211参照）、置換文字列設定ルーチンが起動され (ステップ S250)、上述した一括設定モードで数値含有薬品名の検索と文字列置換テーブルへの設定とが自動で行われる。そして、薬品マスターにおける薬品名について数値含有薬品名が見つカゝる度に、並替薬品名に係る設定と略式薬品名に係る設定とが行われる。

[0290] 例えば、数値含有薬品名「kefral capsule 250mg」が薬品マスターに一般名で含まれており（図 16 (a)参照）、これが検索で見いだされると、並替薬品名に係る設定処理として、非数値部「kefral capsulejと数値「250」と単位部「mg」との順が数値部と単位部と非数値部の順に並べ替えられて並替薬品名「250mg kefral capsul ejが自動生成され、それら並替薬品名と数値含有薬品名とが対データ'組データにされて、並替薬品名「250mg kefral capsulejは文字列置換テーブルの置換前文字列の方にデータ保持させられ、数値含有薬品名「kefral capsule 250mg」は文字列置換テーブルの置換後文字列の方にデータ保持させられる（図 16 (b)参照)。

[0291] さらに、略式薬品名に係る設定が数値含有薬品名の正順略式薬品名と並替薬品名の並替略式薬品名とについて行われる。数値含有薬品名「kefral capsule 250 mg」からは非数値部「kefral capsulejの後尾の一文字「e」を省、て正順略式薬品名「kefral capsul 250mg」が自動生成され、それら正順略式薬品名と数値含有薬品名とが対データ'組データにされて、正順略式薬品名「kefral capsul 250mg 」は文字列置換テーブルの置換前文字列にデータ保持させられ、数値含有薬品名「 kefral capsule 250mg」は文字列置換テーブルの置換後文字列にデータ保持させられる（図 16 (b)参照）。同様にして、並替薬品名「250mg kefral capsule」からは並替略式薬品名「250mg kefral capsul」が生成され、それら並替略式薬品名と数値含有薬品名との対データ'組データも文字列置換テーブルにデータ保持させられる（図 16 (b)参照)。

[0292] こうして、データが次の状態に初期化される。すなわち、非数値部と数値部と単位部とをその順に連ねた文字列力もなる数値含有薬品名がそのまま薬品マスターの薬品名と文字列置換テーブルの置換後文字列とに含められており、数値部と単位部と非数値部の順に並べ替えた並替薬品名が文字列置換テーブルの置換前文字列のうち元の数値含有薬品名と対応する置換後文字列に含められており、数値含有薬品名力その非数値部の後尾の文字を省、た正順略式薬品名と数値含有薬品名とが対応付けられて文字列置換テーブルにデータ保持されており、且つ、正順略式薬品名を数値部と単位部と非数値部の順に並べ替えた並替略式薬品名と数値含有薬品名とが対応付けられて文字列置換テーブルにデータ保持されてヽる、 t ヽぅデータ状態が確立される。

[0293] そして、処方箋受付装置 210の稼動準備が調ったら、データ処理部 230を受付モードで起動しなおすと、受付ルーチンが実行されて処方箋を受け付けられる状態になる（図 12 (b)ステップ S211, S212〜S227を参照）。

[0294] それから（図 12 (a)参照）、薬局を訪れた患者が処方箋をスキャナ 222にセットすると、処方箋走査部 220によって、その処方箋がカウンタの外側から内側へ取り込まれ、その代わりに引換券が発行される。その際、処方箋に受付番号が印刷されるとともに、処方箋の撮像が行われる。この撮像で得られた画像イメージは、受付番号と共に、処方箋走査部 220からデータ処理部 230へ送られ、データ処理部 230による処方箋データ作成に供される。

[0295] データ処理部 230では、受付ルーチンの処理によって、先ず画像イメージに対して後に詳述するキャリブレーションが施される（二段階処理のうち前処理)。それから（二段階処理のうち本処理）、処方箋の画像イメージ全体がデータ処理部 230の画面に表示されるとともに、画像イメージ及び病院マスターについて医療機関名称の探索が行われる。そして、医療機関名が見つかればそれが医療機関の特定に自動で採用され、医療機関名が見つ力もなければ、医療機関の指定が促される。これに応じて受付作業者が医療機関を指定すると、それがデータ処理部 230の受付ルーチンの処理によって医療機関の特定に採用される。

[0296] 自動であれ手動であれ医療機関が特定されると、データ処理部 230では、受付ル一チンの処理によって、病院マスターから基礎情報の医療機関名称の一致する処方箋の形式データが選定される。具体的には、その基礎情報と対応づけられている処方箋欄分割情報が病院マスターから読み出される。

[0297] さらに、データ処理部 230の受付ルーチンの処理が続き、その自動処理では、処方箋欄分割情報が得られると、それに基づ、て画像イメージが幾つかの分割ィメージに分割され、その分割イメージ単位で、文字認識および変換欄対比表示や（図 15 (a)参照）、校正欄対比表示が行われる（図 15 (b)参照)。

[0298] そこで、受付作業者は、それらの対比表示画面を適宜切り替えながら見て、必要であれば紙の処方箋も見て、処方箋データを完成させる。そして、完成確認後、処方箋完成のボタンをクリックする等して、データ処理部 230に処方箋の受付処理を終えさせる。

[0299] データ処理部 230では、処方箋の受付処理の最後に、完成した処方箋データが薬局での処方箋管理に供される。例えば、データ処理部 230から薬局ホストコンビユータ 250へ送出されて、患者毎の薬歴管理や，自動調剤機への配信などに用いられる

[0300] こうして、紙の処方箋力電子データの処方箋データが得られるが、その際、文字認識を利用して半自動で処方箋データ入力が行われる。し力も、その文字認識に際し、医療機関に対応した画像イメージの分割処理に加えて、分割イメージ 231と変換欄 233との対比表示、及び分割イメージ 231と校正欄 234との対比表示も行われるので、処方箋データ入力を極めて能率良く行うことができる。

[0301] また、患者が薬局へ行く前に病院のファクシミリや自宅の FAX電話に処方箋を読み込ませて処方箋を薬局へファクシミリ送信したときにも、その処方箋の画像イメージが回線接続部 240を介してデータ処理部 230に入力される。この場合も、画像ィメージに対して先にキャリブレーションが施され (二段階処理のうち前処理）、それからキヤリブレーシヨン後の画像イメージが上述したような処方箋データ作成に供される（二段階処理のうち本処理)。ここでは、先のキャリブレーション（二段階処理のうち前処理）について詳述すると、データ処理部 230では、受付ルーチンの処理によって（図 12 (b)ステップ S213参照）、テンプレート情報が参照され（図 13 (b)参照）、そこに予め設定されて!、る「医師」や「電話」等の指定文字が画像イメージの一部領域から検出される（図 13 (a)参照)。

[0302] そして、その検出結果に基づいて処方箋の画像イメージの全体に対し天地反転処理と位置補正処理が選択的に行われ（図 12 (b)ステップ S214参照）、鄞線消去処理も行われる（図 12 (b)ステップ S 215参照）。

[0303] それから、処方箋走査部 220で画像イメージを入力したときと同様にして、データ処理部 230の受付処方ルーチンの処理によって、処方箋の画像イメージ力処方箋データが作成される（図 12 (b)ステップ S221〜S227参照）。

[0304] すなわち、上述したように、処方箋の画像イメージ全体がデータ処理部 230の画面に表示されるとともに、文字認識による自動で或いは操作入力による手動で医療機関が特定され、それに該当する処方箋様式のデータ (テンプレート情報や病院マスタ一の該当レコード）が選定され、それに基づいて画像イメージが幾つかの分割ィメージに分割され、その分割イメージ単位で、文字認識および変換欄対比表示や（図 15 (a)参照)、校正欄対比表示が行われる（図 15 (b)参照)。そして、受付作業者がそれらの対比表示画面を適宜切り替えながらデータを修正したり補充することにより、処方箋データが完成する。

[0305] こうして、処方箋がファクシミリにて処方箋受付装置 210に送信されてきた場合にも、その処方箋の画像イメージが受信され、この画像イメージ力電子データの処方箋データが得られる。この場合も、文字認識を利用して半自動で処方箋データ入力が行われ、画像イメージの全領域に対する文字認識に先立って、画像イメージの一部領域に対する文字認識が行われ、これを利用して簡便かつ的確に指定文字の検出と天地反転処理と位置補正処理が行われ、さらには鄞線消去処理も行われることから、ファクシミリ送受信手法に文字認識手法を組み合わせて、ても文字認識率が低下しないので、処方箋データ入力を極めて能率良く行うことができる。

[0306] また、文字認識後の変 mffl対比表示で（図 15 (a)参照）、変 ^«233に対する文字列修正処理を行うと（図 12 (a)ステップ S225参照）、随伴して自動で置換文字列の追加処理が行われる。例えば修正前の認識文字列「kefra capsule 250mg」を修正文字列「kefral capsule 250mg」に直す修正処理を受付作業者が行ったとすると、自動で置換文字列追加処理が実行される。そして、修正文字列「kefral ca psule 250mgJが薬品マスターの薬品名に含まれて、るので、それを文字列置換テーブルに設定する力否かの確認メッセージが表示される。それに受付作業者が肯定的な確認応答で応えると、後は自動で、修正された文字列「kefra capsule 250 mg」と修正文字列「kefral capsule 250mg」とが対データ'組データにされて文字列置換テーブルにデータ保持させられる (016 (b)参照)。

[0307] さらに、それ以外のときでも受付作業者が文字列置換処理の対象文字列を増やしたくなつたら、変麵対比表示であろうと（図 15 (a)参照)校正欄対比表示画面であろうと（図 15 (b)参照）、置換文字列設定ボタンのクリック等で置換文字列設定処理へ移行する。そうすると、個別設定モード下の置換文字列設定ルーチンによって、置換前文字列用と置換後文字列用の一対の文字列の入力が求められるので、受付作業者は所望の文字列を入力する。例えば文字列「kefral cap 250mg」と文字列「kef ral capsule 250mg」が入力されると、後は自動で、それらの対データ'組データが文字列置換テーブルに設定される（図 16 (b)参照）。なお、この「kefral cap 25 OmgJや上述の「kefra capsule 250mg」は数値含有薬品名に該当するので、その並替薬品名に係るテーブル設定も行うか否か確認される力ここでは省いたものとする（図 16 (b)参照)。

[0308] そして、このような設定が文字列置換テーブルになされていると、その後の文字認識で得られた認識文字列については、文字認識処理の後で直ぐに、文字列置換テ一ブルに基づく文字列置換処理が行われる。そのため、認識文字列の中に文字列置換テーブルの置換前文字列「250mg kefral capsulej , 「kefral capsul 250 mg」, 「250mg kefral capsulj , 「kefra capsule 250mg」, 「kefral cap 25 Omg」の何れかが含まれてヽるとき、その置換前文字列と文字列置換テーブルにおいて対データ'組データをなしている置換後文字列である正規の薬品名「kefral ca psule 250mg」で、認識文字列の該当箇所が置き換えられる。

[0309] そのため、処方箋に薬品名が厳密でなく適当に入れ替えたり略して記入されていた場合や、多少は誤って記入されていた場合でも、自動で正規の薬品名に直してから確認表示されるので、認識率が向上するとともに、処方箋受付の作業負担が軽減される。 [0310] また、そのような文字列置換処理に要する文字列置換テーブルへの設定や追カロが、数値含有薬品名につヽては薬品マスターを利用して自動化'半自動化されてヽるので、容易かつ適切に行える。

[0311] [具体例 3— 2]

第 3の実施形態の具体例 3— 2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図 17は、（a)が受付処理のフローチャート、（b)が引替券の例である。なお、図 17 (a)のフローチャートにお!/、て、ステップ S213〜S227, S230は、図 12 (b)と同じで、繰り返しとなるので、記載を省略している。

[0312] この処方箋受付装置が上述した具体例 3— 1のものと相違するのは、ファクシミリ受信部に加えてファクシミリ送信部も必要になった点と、高精細モードでの再送依頼と引替券の発行をファクシミリ送信にて行うようになった点である。

[0313] ファクシミリ送信部は、ファクシミリ受信部と同じ回線に接続されていて、処方箋をファクシミリ送信してきた患者へファクシミリにて返信できるようになって!/、れば良!、。上述した回線接続部 240が送受信一体形であればその送信部で足り、そうでなければ別個に追加するれば良ぐ外付けタイプでもコンピュータ内蔵タイプでも良い。

[0314] 高精細モードでの再送依頼と引替券の発行は、データ処理部 230の受付ルーチンを機能拡張することで簡便に具現化されている。具体的には（図 17 (a)参照）、処方箋の画像イメージがファクシミリ送受信にて入力されたら (ステップ S 212及びステップ S 261の「 Yes」）、テンプレート情報に基づ、て指定文字を検出する前に (ステップ S 213)、処方箋の画像イメージが画素ピッチの細かい高精細モードで送られてきたのか或、は画素ピッチの粗!ゾーマルモードで送られてきたのかを確認して（ステップ S 262)、高精細モードであれば (ステップ S262の「Yes」）、文字認識処理等に供するが（ステップ S213)、高精細モードでなければ (ステップ S262の「No」）、高精細モードでの再送を依頼する文章の記載された画像イメージをファクシミリ送信して処理を打ち切るようになって、る（ステップ S263)。

[0315] また、データ処理部 230の受付ルーチンは、ファクシミリ送受信にて入力された処方箋の画像イメージについて処方箋データへの変換が完了したとき (ステップ S227) 、ファクシミリ送信部を介して引替券の画像イメージを送信するようになっている (ステップ S264)。この引替券イメージには（図 17 (b)参照）、引換券発行ユニット 221で発行する引替券に印刷するのと同様の受付番号や受付日時に加えて、薬局名や電話番号等の薬局情報，薬局の地図，さらには処方箋イメージの縮小画像なども、含めるようになっている。

[0316] この場合、患者が、自宅の FAX等で薬局へ処方箋をファクシミリ送信する際、うつかり不適切なノーマルモードで送信すると、その場で高精細モードでの再送依頼をファクシミリ受信することになるので、直ちに適切な高精細モードで送り直すことができる。し力も、薬局の処方箋受付装置 210では、文字認識率が悪くて処方箋データ入力の能率が低!、処理や作業を回避することができる。

[0317] また、ファクシミリ送信した処方箋が薬局の処方箋受付装置 210にて受け付けられたときには、やはり直ちに引替券がファクシミリで返信されて、それを患者が自宅の F AX等で受信することができる。薬局へ出向く前に引替券を入手することができるうえ、その引替券には薬局へ行くのに役立つ地図情報等も記されているので、極めて便利である。

[0318] [その他]

上記具体例の処方箋受付装置では、処方箋の画像イメージを入力する入力手段として回線接続部 240 (ファクシミリ受信部）と処方箋走査部 220とが設けられて、たが、回線接続部 240を省いて薬局受付専用の処方箋受付装置としても良ぐ処方箋走查部 220を省、てファクシミリ受信専用の処方箋受付装置としても良!、。

[0319] また、上記具体例では、処方箋走査部 220とデータ処理部 230と回線接続部 240 とが別体になっていた力これらは、別体に限られる訳でなぐ一体化されていても良い。一体化は、処方箋走査部 220とデータ処理部 230の部分、処方箋走査部 220と回線接続部 240の部分、データ処理部 230と回線接続部 240の部分だけでも良ヽ。

[0320] さらに、上記具体例では、校正欄 234の対比表示を分割イメージ 231と並べて行うようにした力変 ^«233と校正欄 234とを並べて対比表示しても良ぐ分割イメージ 231と変^ 1233と校正欄 234とを一画面に並べて対比表示しても良い。

[0321] また、上述した文字認識機能に加えてコード変能もデータ処理部に付与し、処方箋の画像イメージに二次元コード等のコードが有るときにはそれをデータ処理部が処方箋データに変換し、そのようなコードの無いときだけデータ処理部が画像ィメージに文字認識を施して処方箋データへの変換を行うようにしても良、 (例えば特願 2 004— 308931参照）。

[0322] また、本発明の適用は、数値含有薬品名に限定されるものでなぐ認識率を向上させる他の技術の併用を阻害するものでもない。例えば、数値含有薬品名以外の薬品名やその他の文字列を文字列置換テーブルに自動で又は手動で設定するように改造しても良ぐ類似度を利用したり文字限定辞書を使い分けたりといった従来技術を組み合わせても良い。

[0323] また、上記具体例では、薬品名が一般名と商品名とに項分けされて薬品マスターに保持されて、たが、一般名と商品名とを区別しな、で同列の薬品名としてデータ保持するようにしても良い。

[0324] [第 4の実施形態]

第 4の実施形態は、薬局や病院などで処方箋の自動受付に用いられる処方箋受付装置に関し、詳しくは、処方箋の画像イメージ (処方箋イメージ)を文字認識にて文字データやバイナリデータ等の内部形式電子データ (処方箋データ）に変換することにより処方箋の記載情報を取得する処方箋受付装置に関する。

[0325] なお、本願において、文字列は複数の文字の列なりに限定されるものでなぐ文字の列なりを扱えるところで扱われるのであれば一文字であっても文字列に該当する。

[0326] 第 4の実施形態に係る第 1の処方箋受付装置は、処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、前記データ処理部が、各種の薬品名を含むデータを保持する薬品マスターと、置換前文字列と置換後文字列とを対応付けて多数のデータを保持する文字列置換テーブルと、前記文字認識処理の後にその処理で得た認識文字列に前記文字列置換テーブルの置換前文字列の何れかが含まれているとき前記認識文字列の該当箇所を前記文字列置換テーブルの置換後文字列のうち該置換前文字列に対応するもので置き換える文字列置換手段と、一対の文字列を受理して前記文字列置換テーブルの置換前文字列と置換後文字列とにデータ保持させる置換文字列設定手段とを具えたものであり、この置換文字列設定手段が、前記文字列置換テーブルへの追加設定に際して、追加対象の文字列の対の対応関係を仮に逆転させた文字列の対が前記文字列置換テーブルに以前より設定されていた力否かを調べ、設定されていたときには更に、双方の文字列について、前記薬品マスターの何れかの薬品名に含まれているか否かを調べ、含まれていたときには更に、その薬品名力一致部分と隣接文字とを併せて抽出し、その抽出文字列を前記文字列置換テーブルの置換後文字列の方にデータ保持させるとともに、前記抽出文字列のうち一致部分を文字列の対における他方の文字列で置き換えた文字列を前記文字列置換テーブルの置換前文字列の方にデータ保持させるようになってヽる、ことを特徴とする。

[0327] また、第 4の実施形態に係る第 2の処方箋受付装置は、上記第 1の処方箋受付装置であって、前記置換文字列設定手段が、前記文字列置換テーブルにおいて置換前文字列と置換後文字列とを逆転させたものの設定されている文字列の対には双方向置換可能を示す情報を付し、設定されていない文字列の対には一方向置換を示す情報を付すようになっており、前記文字列置換手段が、前記文字列置換テーブルにお、て一方向置換を示す情報の付されて、る文字列の対にっ、ては確認することなく文字列の置換を行、、前記文字列置換テーブルにお、て双方向置換可能を示す情報の付されている文字列の対については一方向置換の行われな力つたときに限って確認処理を行!、確認結果に応じて選択的に文字列の置換を行うようになつている、ことを特徴とする。

[0328] 第 1の処方箋受付装置にあっては、文字認識処理で得た認識文字列に文字列置換テーブルを利用した後処理が施されて文字認識率が向上するが、文字列置換の対象となる文字列の対を文字列置換テーブルに追加設定して文字列置換テーブルを成長させることができる。しカゝも、その追加設定に際して、追加対象の文字列の対の対応関係を仮に逆転させた文字列の対が前記文字列置換テーブルに以前より設定されていたか否かが調べられ、設定されていたときには更に、双方の文字列について、薬品マスターの何れかの薬品名に含まれているか否かが調べられ、含まれていたときには更に、その薬品名力も一致部分と隣接文字とが併せて抽出され、その抽出文字列が文字列置換テーブルの置換後文字列に保持させられ、抽出文字列のうち一致部分を文字列の対における他方の文字列で置き換えた文字列が文字列置換テーブルの置換前文字列に保持させられる。

[0329] すなわち、文字列置換テーブルにおいて置換前文字列と置換後文字列とを逆転させたものの設定されて、る文字列の対は、双方向に置換される設定状態になって、るので、自動で無条件に置換したのでは、文字認識率向上に寄与しえないが、第 1 の処方箋受付装置にあっては、そのような一対の文字列の設定時に、薬品マスターの薬品名を部分的であれ構成する文字列については、隣接文字が付け加えられて、一方向置換に資する文字列さらには文字列の対が作り上げられ、その文字列の対も文字列置換テーブルに追加設定される。

[0330] このように、双方向置換可能な文字列の対については、薬品マスターの利用にて、一方向置換で足りる文字列の対が自動生成'自動設定されるようにしたことにより、薬品名の特殊性に基づ!/、て文字列置換テーブルへの設定や追カ卩が容易かつ適切に行える処方箋受付装置を実現することができる。

[0331] また、第 2の処方箋受付装置にあっては、双方向置換可能な文字列の対と一方向置換だけの文字列の対とが付加情報にて区別されていて、一方向置換だけの文字列の対については確認することなく自動で文字列の置換が行われ、双方向置換可能な文字列の対については受付作業者等の確認行為を要する処理が行われるが、双方向置換可能な文字列の対に係る処理は、一方向置換の行われたときには行われない。そうすると、双方向置換可能な文字列の対であっても薬品名に含まれている場合には大抵のものが上述したように一方向置換だけの文字列の対となっているので、確認行為を要する処理が行われる機会は可成り少ない。したがって、薬品名の特殊性に着目して文字列置換テーブルへの設定や追加が容易かつ適切に行えるうえ簡便な文字列置換手法であっても変換効率や文字認識率の高い処方箋受付装置を実現することができる。

[0332] 第 4の実施形態に係る第 3の処方箋受付装置は、上記のいずれかの処方箋受付装置であって、前記画像イメージに文字認識処理を施す際に、前記処方箋を発行した医療機関を特定して、対応した処方箋様式を選定し、その様式に基づいて前記画像イメージを分割処理することを特徴とする。 [0333] この場合、処方箋の画像イメージに係る文字認識に際して、その処方箋を発行した医療機関が特定され、それに対応した処方箋様式が選定され、さらに、その様式に基づいて画像イメージが分割処理される。このように、各医療機関の発行する処方箋の項目配置パターンに対応した分割パターンで画像イメージが分割され、それぞれの分割イメージに文字認識が施されるようにしたことにより、文字認識時の文字データの候補や処方箋データへの変換時の項目候補が絞り込まれるので、データ変換の精度が向上する。

[0334] 第 4の実施形態に係る第 4の処方箋受付装置は、上記第 3の処方箋受付装置であつて、前記画像イメージの分割イメージとそれを文字データに変換して表示させた変とを対比させて画面表示することを特徴とする。

[0335] この場合、処方箋の画像イメージに係る文字認識に際して、画像イメージの分割ィメージとそれを文字データに変換して表示させた変 mfflとが画面に対比表示される。これにより、文字認識の結果を容易に確認することができ、その結果を処方箋データに変換する前に、文字認識をやり直したり文字データを修正するといつたことも行える

[0336] 第 4の実施形態に係る第 5の処方箋受付装置は、上記第 4の処方箋受付装置であつて、前記処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄を、上記分割イメージ及び上記変 ^fflの何れか一方または双方と対比させて、画面に表示することを特徴とする。

[0337] この場合、処方箋の画像イメージに係る文字認識に際して、処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄も、分割イメージ等と対比される状態で、画面に表示される。これにより、文字認識の結果を反映させた処方箋データを容易に確認することができ、人手介助の必要な校正も、分割イメージ等と見比べることで、容易に行える。

[0338] 第 4の実施形態に係る第 6の処方箋受付装置は、上記のいずれかの処方箋受付装置であって、前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられている、というものである。

[0339] この場合、ファクシミリ受信部が処方箋の画像イメージの入力手段として装置に組み込まれてるので、ファクシミリ送受信された画像イメージがそのまま文字認識処理に供される。これにより、受信後の再撮像が回避されることから、薬局側での処方箋読取作業が不要になるうえ、画質の劣化が送信側での撮像時だけで済むので、従来よりも画質が良好に維持される。そのため、文字認識率も良くなる。したがって、この実施形態によれば、ファクシミリ送信にて患者の待ち時間を削減できるうえ薬局にとつてもデータ入力の能率が良い処方箋受付装置を実現することができる。

[0340] 第 4の実施形態に係る第 7の処方箋受付装置は、上記第 6の処方箋受付装置であつて、前記ファクシミリ受信部と同じ回線に接続されたファクシミリ送信部が設けられ、前記ファクシミリ受信部を介して処方箋を受け付けると引替券の画像イメージを生成して前記ファクシミリ送信部から送信することにより引替券の発行を行うようになっている、というものである。

[0341] この場合、患者が処方箋をファクシミリ送信するとその場で引替券をファクシミリ受信できるので、遠隔地での受付作業であっても薬局での作業と同じく簡便かつ的確に遂行されることとなる。したがって、この実施形態によれば、ファクシミリ送信にて患者の待ち時間を削減でき而も何処カゝらでも送信できるうえ引替券も受け取れて便利であり更に薬局にとってもデータ入力の能率が良い処方箋受付装置を実現することができる。

[0342] 第 4の実施形態に係る処方箋受付装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の具体例 4— 1 4— 2により説明する。

[0343] 図 18 22に示した具体例 4—1は、上述した第 1〜第 6の処方箋受付装置を具現化したものであり、図 23に示した具体例 4— 2は、上述した第 7の処方箋受付装置を具現ィ匕したものである。

[0344] [具体例 4 1]

第 4の実施形態の具体例 4—1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図 18は、処方箋受付装置 310の構造を示し、（a)がドウア構成図、 (b )が受付処理のフローチャートである。また、図 19は、（a)が処方箋の情報欄の配置例と指定文字の例、（b)がテンプレート情報のデータ構造例である。さらに、図 20は (a)が処方箋の情報欄の配置例、（b)が他の配置例、（c)が病院マスターのデータ構造例、（d)が処方箋データの構造例である。また、図 21は、（a)が変換欄対比表示画面の一例、（b)が校正欄対比表示画面の一例であり、図 22は、（a)が薬品マスタ一のデータ構造例、（b)〜（d)が文字列置換テーブルのデータ構造例である。

[0345] 処方箋受付装置 310は（図 18 (a)参照）、処方箋走査部 320とデータ処理部 330と回線接続部 340とを具えている。処方箋走査部 320も、回線接続部 340も、処方箋の画像イメージをデータ処理部 330に入力する入力手段として設けられており、それぞれ信号ケーブルでデータ処理部 330に接続されて 1、る。処方箋走査部 320は紙媒体の処方箋を薬局で直に撮像するのに対し、回線接続部 340は、遠隔地で撮像された処方箋イメージ (処方箋の画像イメージ)がファクシミリ送信されて来たら、それを受信してデータ処理部 330に引き渡すものである。

[0346] そのため、回線接続部 340は、図示しない電話回線やファクシミリ回線網など外部の通信回線に接続されてファクシミリ受信できるようになつていれば良ぐ市販の所謂 FAXモデムやターミナルアダプタ等で足りる。この具体例では、ファクシミリ受信部として受信さえ出来れば足りるが、この受信部と同じ回線に接続されたファクシミリ送信部と一緒になつていても良ぐ音声での通話が可能になっていても良ぐ図示したような外付けタイプでも図示しな、コンピュータ内蔵タイプでも良、。

[0347] 処方箋走査部 320は、差込み口に処方箋が投入されるとそれを移送路 324へ送り込みながら処方箋の撮像を行うスキャナ 322と、移送路 324に臨んで設けられ処方箋に受付番号を印刷するプリントヘッド 325と、処方箋を受け付けた代わりに引換券を発行する引換券発行ユニット 321と、操作スィッチや状態表示部材を配設した操作ノネル 326と、それらの動作制御を行うローカルコントローラ 323とを具えていて、スキヤナ 322で撮った画像イメージを受付番号と共にデータ処理部 330へデータ送信するようになっている。

[0348] データ処理部 330のハードウェアは（図 18 (a)参照）、図示のような所謂デスクトップパソコンや図示しないノートパソコンなどの汎用コンピュータで良ぐ処方箋走査部 32 0や回線接続部 340から送られてきた画像イメージから処方箋データを得るために、データ処理部 330のプログラムメモリ等には受付ルーチンと置換文字列設定ルーチン (置換文字列設定手段）力 Sインストールされ、データ処理部 330に内蔵の又は外付けのハードディスク等には、文字列置換テーブルや，テンプレート情報，病院マスタ一，患者マスター，保険マスター，薬品マスター，用法マスター，注釈マスターなどのデータ群が、

、はデータベースに統合されて、記憶保持されている。

[0349] 文字列置換テーブルには（図 18 (a)参照）、後で具体例を挙げるが（図 22 (b)〜（d )参照）、対応する置換前文字列と置換後文字列と置換方向とからなる対データ'組データが多数保持されている。そのうち、置換前文字列や置換後文字列にはそれぞれ文字列が設定されるようになっていて、実際に設定される文字列は一文字から多数文字の列なりまで可能であり、空または空白文字は未設定を意味する。また、置換方向の項目には、一方向置換を示す情報と双方向置換可能を示す情報との何れかが設定されるようになっている。文字列置換テーブルは、置換文字列設定ルーチンによる置換文字列設定処理や、受付ルーチンによる文字認識処理直後の文字列置換処理に用いられる。

[0350] テンプレート情報には（図 18 (a)参照）、後で詳述するが（図 19 (b)参照）、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字のコード又はパターンや、処方箋における指定文字の位置データが含まれており、テンプレート情報は指定文字の検出およびその検出結果に基づく画像イメージの天地反転処理や位置補正処理に用いられる。

[0351] 病院マスターには（図 18 (a)参照）、やはり後で詳述するが（図 20 (c)参照）、それぞれの医療機関に対応した処方箋様式のデータが含まれており、病院マスターは画像イメージの分割に用いられる。

[0352] 患者マスターには（図 18 (a)参照）、患者の氏名や生年月日さらには患者コード等のデータが含まれており、患者名の確認や過去処方提示の手が力り等に用いられる

[0353] 保険マスターには（図 18 (a)参照）、保険の種類などのデータが含まれており、保険の種類の確認や候補提示に用いられる。

[0354] 薬品マスターには（図 18 (a)参照）、各種の薬品名に加えて薬品コード等のデータが含まれており、薬品名の確認や候補提示などに用いられる。薬品名には一般名や商品名などがあり、それを項目分けして記憶保持しても良いが、項目分けせず一緒に保持するデータ構造にっ、て具体例を後述する（図 22 (a)参照)。

[0355] 用法マスターには（図 18 (a)参照）、処方単位や服用限度などのデータが含まれており、処方内容の確認や候補提示などに用いられる。注釈マスターは（図 18 (a)参照 )、特記事項やコメント等の文字列データを追加書き込みできるようになつている。

[0356] 受付ルーチンは（図 18 (b)参照）、先ず動作モードが置換文字列設定モードに設定されて!/ヽるか受付モードに設定されてヽるか確認して (ステップ S311)、置換文字列設定モードになっているときには後述の置換文字列設定ルーチンに処理を委ねるが (ステップ S350)、受付モードになっているときには以下の受付処理を行うようになつている（ステップ S311〜S327)。

[0357] すなわち、受付モード下で、受付ルーチンは、処方箋走査部 320で処方箋の読取が行われてその画像イメージが処方箋走査部 320からデータ処理部 330に送られてきたときに加えて、外部のファクシミリで処方箋の読取が行われてその画像イメージが回線接続部 340を介してデータ処理部 330に送られてきたときも、先ずはその画像ィメージを入力するようになって!/、る（ステップ S312)。

[0358] そして、その画像イメージ力も処方箋データを得るために、その画像イメージに文字認識処理等を施すが、その処理を二段階に分けて行う。具体的には、キヤリブレーシヨンのため処方箋の画像イメージの一部領域にだけ文字認識処理を施す前処理段階 (ステップ S313〜S315)と、画像イメージ全領域に対して文字認識処理等を施す本処理段階 (ステップ S321〜S327)とが行われる。なお、ここでは、画像イメージを直接読取で入力したときもファクシミリ受信で入力したときも前処理と本処理の二段階処理を行うようにした力直接読取時には前処理が不要であることが判明している場合は、処方箋走査部 320で読み取って画像イメージを入力したときには直ちに画像イメージ全領域に対するイメージ分割処理 ·文字認識処理 ·データ変換処理に移行し、回線接続部 340を介するファクシミリ受信にて画像イメージを入力したときだけ二段階の処理を行うようにしても良、。

[0359] 先ず前者の前処理段階について詳述すると (ステップ S313〜S315)、このキヤリブレーシヨン用の前処理は、簡便かつ的確に調整を遂行するため、テンプレート情報を利用しており、テンプレート情報に基づいて指定文字を検出し (ステップ S313)、その結果、画像イメージが逆さであることが判明したときには画像イメージを 180°回転させることにより天地反転処理を行い、画像イメージが位置ずれしていることが判明したときには画像イメージを上下左右に移動させることにより位置補正処理を行い (ステップ S314)、処方箋の画像イメージ力鄞線を消去する鄞線消去処理も行うようになつている (ステップ S315、特許文献 7参照)。

[0360] 処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字として（図 19 (a)参照）、例えば、医療機関情報欄における「医師名」の「医師」が指定文字 No. 1に選定され、同じ医療機関情報欄における「電話番号」の「電話」が指定文字 No. 2に選定されていたとする。また、「医師」の処方箋内位置は左から 1299ピクセルで上から 980ピクセルで右から 1332ピクセルで下から 1014ピクセルであったとすると、テンプレート情報については（図 19 (b)参照）、指定文字 No. 1に係るデータ項目のうちパターンは「医師」に，読取左は「1299」に，読取上は「980」に，読取右は「1332」に，読取下は「1014」に予め設定される。同様にして、テンプレート情報において指定文字 No. 2に係るデータ項目では、パターンは「電話」に，読取左は「1168」に，読取上は「88 4」に，読取右は「1480」に，読取下は「1066」に予め設定されている。

[0361] 受付ルーチンは、このようなテンプレート情報を参照して指定文字を検出するとき（図 18 (b)ステップ S 313)、テンプレート情報の読取左 ·読取右 '読取上'読取下で想定される処方箋内位置を中心にした例えば左右 100ピクセル上下 100ピクセルの処方箋部分領域と、その第 1想定位置を逆さの処方箋に当てはめたときの第 2想定位置を中心にした処方箋部分領域とに限定して、処方箋の画像イメージに文字認識処理を施すようになつている。そして、指定文字 No. 1の文字「医師」と指定文字 No. 2 の文字「電話」とが第 1想定位置包含領域に見いだせれば、指定文字検出位置と第 1想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正するが、天地反転処理は行わなヽようになって!/、る。

[0362] これに対し、指定文字 No. 1の文字「医師」と指定文字 No. 2の文字「電話」とが第 2想定位置包含領域で見つ力つたときには、先ず、画像イメージに対して天地反転処理を行うとともに、指定文字検出位置についても処方箋の天地反転に対応した位置変換を行い、それから、変換後の指定文字検出位置と第 1想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正するようになっている。あるいは、指定文字検出位置と第 2想定位置との位置ずれを相殺するよう画像イメージの位置を補正してから、画像イメージに対して天地反転処理を行う。その後、受付ルーチンは、鄞線消去処理を行って、処方箋の画像イメージ力も鄞線を消去し (ステップ S315)、それからニ段階処理のうちの本処理すなわち処理画像イメージ全領域に対するイメージ分割処理'文字認識処理'データ変換処理 (ステップ S321〜S327)に移行するよう〖こなっている。

[0363] 画像イメージ全領域に対するイメージ分割処理 ·文字認識処理 ·データ変換処理では、受付ルーチンが（図 18 (b)参照）、医療機関特定に基づくイメージ分割処理と (ステツプ S321〜324)、処方箋の画像イメージに文字認識を施して文字データを得る文字認識処理と (ステップ S325)、その文字データを処方箋データに変換するデータ変換処理と (ステップ S326)を行う。文字認識処理とデータ変換処理は、処方箋データが完成するまで、分割イメージを替えたり戻したりしながら、何度でも繰り返して行えるようになって!/、る（ステップ S327)。

[0364] 置換文字列設定ルーチンは後で詳述するので、本処理段階の部分 (ステップ S32 1〜S327)を詳述すると、イメージ分割処理では、目視確認のため画像イメージをそのまま即ち処方箋全体を画面に表示したうえで (ステップ S321)、画像イメージ全体に文字認識を施し更にその認識結果に文字列検索を行って医療機関を特定しうる文字列が含まれている力否力判定する (ステップ S322)。その判定結果が肯定的な場合 (ステップ S322の「有」）、例えば「〇〇〇病院」や「X X X診療所」といった医療機関名が見つ力り而もそれが病院マスターに保持されているときには、その医療機関名を自動採用するようになって!/、る。

[0365] これに対し、上記の判定結果が否定的な場合には (ステップ S322の「無」）、病院マスター中の医療機関名称を候補として画面に列挙して受付作業者に選択させたり、画面中の入力欄へ受付作業者に医療機関名の入力を求めたりして、医療機関の指定を受けるようになつている (ステップ S323)。医療機関の特定が済むと、その医療機関に対応した処方箋様式を選定するとともに (ステップ S324)、その様式に基づ V、て画像イメージを分割処理するようにもなつて！/、る。

[0366] 処方箋の様式は（図 20 (a) , (b)参照）、ここでは画像イメージの分割に関係するものが重要であり、典型例としては、図示した医療機関情報欄や，患者情報欄，調剤情報欄，保険情報欄，図示しない注釈欄などに大別され、それらの処方箋における配置が医療機関ごとに規定され医療機関で異なることが多い。

[0367] そして、それを反映した病院マスターには（図 20 (c)参照）、医療機関ごとに、それに対応した処方箋様式のデータが、すなわち基礎情報と処方箋欄分割情報とが、対応づけて保持されている。

[0368] そのうち基礎情報は（図 20 (c)参照)、医療機関情報欄 (図 20 (a) , (b)参照)の記載事項を電子データにしたものである処方箋データの医療機関情報（図 20 (d)参照 )と同じかそれに準ずるものである（図 20 (c)参照)。

[0369] また、処方箋欄分割情報には（図 20 (c)参照）、上記の各欄に関する配置情報が含められている。配置情報は、例えば、該当欄が長方形の場合、処方箋における該当欄の対角点の位置などで規定されて、る。配置情報を同じ欄にっ、て繰り返し規定するのも許容されて!、て、複数の長方形に分散した又はそれらを結合させた形状の情報欄にも適合するようになって、る。

[0370] 処方箋データは（図 20 (d)参照）、そのような処方箋の記載事項を電子データとして得られる標準データ構造のものであり、例えば、それを薬歴管理や自動調剤などに利用する薬局ホストコンピュータ 350に適合させて予めデータ構造が定められている。それには、図示した医療機関情報や，患者情報，保険情報，調剤情報が含まれる他、図示しない注釈情報なども常に又は選択的に含められる。医療機関情報には医療機関名称などが含まれ、患者情報には患者名などが含まれ、保険情報には保険種別や保険番号などが含まれ、調剤情報には、処方された薬品名と用量との組データがー組または複数組'多数組含まれるようになって!/、る。

[0371] さらに、データ処理部 330は（図 18 (b)参照）、特定した医療機関に対応する処方箋欄分割情報が得られると (ステップ S324)、それに基づき処方箋の各欄ごとに画像イメージを分割して分割イメージを幾つか作り、例えば医療機関情報欄の分割ィメージゃ，患者情報欄の分割イメージ，調剤情報欄の分割イメージ，保険情報欄の分割イメージなどを作り、そのうち何れかの分割イメージを画面に対比表示させて文字認識処理 (ステップ S325)及びデータ変換処理 (ステップ S326)を行うようになって!/、る

[0372] 文字認識処理では、変換欄対比表示が行われ (図 21 (a)参照）、選択された情報欄に係る分割イメージ 331と、それに文字認識を施して得られた文字データの変換欄 333とが、左右に並んだ状態で、一画面に表示される。変換欄 333は、マウスゃキ一の操作等で選択した部分を受付作業者が文字列修正を行えるようになってヽる。情報欄の選択切り替えは欄指定タブ 332のクリック等で行え、データ変換処理すなわち校正欄対比表示画面への移行は特定ボタン例えば「校正欄表示」のクリック等で行えるようになって!/ヽる。

[0373] また、この文字認識処理に随伴して文字列置換処理 (文字列置換手段)が行われるようにもなつて、る（図 18 (b)ステップ S325参照）。

[0374] 文字列置換処理は、分割イメージ 331に文字認識処理が施された直後、変換欄 33 3が表示される前に、行われる。この処理では、文字認識処理の後にその処理で得た認識文字列に文字列置換テーブルの置換前文字列の何れかが含まれているとき、その置換前文字列と文字列置換テーブルにおいて対データ'組データをなしている置換後文字列で、認識文字列の該当箇所が置き換えられる。もっとも、そのような一方向置換が無条件に行われるのでなぐ処理中の上記置換前文字列と文字列置換テーブルにお、て対データ'組データをなして、る置換方向に応じて選択的に確認がとられるようになって!/、る。

[0375] すなわち、文字列置換テーブルにおいて同じ対データ'組データの置換方向に一方向置換を示す情報の設定されている置換前文字列と置換後文字列との対については確認処理を行うことなく認識文字列の置換前文字列該当箇所が置換後文字列で置き換えられる力文字列置換テーブルにお、て同じ対データ'組データの置換方向に双方向置換可能を示す情報の設定されている置換前文字列と置換後文字列との対については、上記の一方向置換の行われな力つたときに限って確認処理が行われ、さらに、その確認結果に応じて選択的に文字列の置換が行われるようになっている。確認処理は、置換前文字列と置換後文字列に加えて前後の文字列なども画面表示して、受付作業者等に指示入力を促し、置換実行の指示を受けたときは認識文字列の置換前文字列該当箇所を置換後文字列で置き換えるが、そうでないときは文字列の置換を省ぐ t 、つたことで行われるようになって!/、る。

[0376] 文字列置換については一方向置換と双方向置換の何れも具体例を後述する。

[0377] データ変換処理では、変 mffl対比表示で得られた文字データを処方箋データに反映させるとともに、校正欄対比表示が行われる（図 21 (b)参照)。この校正欄対比表示では、選択された情報欄に係る分割イメージ 331と、処方箋データの各項目を列挙した校正欄 334とが、左右に並んだ状態で、一画面に表示される。校正欄 334 の各項目には、項目名とデータ値とが含まれており、そのうちデータ値は、校正のため、マウスやキーの操作等で選択して修正できるようになって!/、る。

[0378] 校正欄対比表示画面でも、情報欄の選択切り替えは欄指定タブ 332のクリック等で行え、文字認識処理すなわち変換欄対比表示画面への戻り等は特定ボタン例えば「変 ^ffl表示」のクリック等で行えるようになつている。すなわち、対比表示画面間の移行も、情報欄の選択切替も、何時でも自由に行えるようになつている。同様に例えば「置換文字列設定」ボタンのクリック等で、置換文字列設定処理へも移行できるようになっている（図 18 (b)ステップ S325からステップ S350への破線を参照）。

[0379] 校正欄対比表示画面で（図 21 (b)参照）、特定ボタン例えば「処方箋完成」のクリツク等がなされると、受付ルーチンは（図 18 (b)参照）、処方箋データが完成したと判定して (ステップ S327の「Yes」 )、処方箋の受付処理を終えるようになって!/、る。

[0380] 置換文字列設定ルーチンは（図 18 (b)ステップ S350)、要するに追加設定したい二つの文字列を対データ'組データにして文字列置換テーブルの置換前文字列および置換後文字列にデータ保持させるものであるが、双方向置換可能に設定されたため自動で無条件には置換しえなくなつた対データ'組データについても、薬品マスターを利用して多くの場合に自動で一方向置換できるよう機能が拡張されており、同じ対データ'組データにおける置換方向に対する情報設定と、薬品マスターを利用した一方向置換可能な文字列対の自動生成 ·設定も、行うようになっている。

[0381] 基本機能である対データの追加設定は、置換文字列設定ルーチンが起動されたりその処理が繰り返されたときには常に実行される処理であり、具体的には、先ず受付作業者等に対して例えば図示しない入力催促メッセージ等を表示して置換前文字列用と置換後文字列用の一対の文字列の入力を求め、それらが入力されると後は自動で、一方の文字列を文字列置換テーブルの置換前文字列の方にデータ保持させ、他方の文字列を文字列置換テーブルの置換後文字列の方にデータ保持させるようになっている（図 22 (b)参照)。

[0382] 拡張機能である置換方向の設定は、対データの設定に続けて自動実行されて、追加設定されたばかりの文字列の対すなわち置換前文字列と置換後文字列とを逆転させたものが文字列置換テーブルにお、て以前より設定されて、たか否かを調べ、逆転文字列対が設定されていないときには、一方向置換を示す情報たとえば「→」を、追加設定されたば力りの文字列の対と同じ対データ'組データの置換方向に付すようになつている（図 22 (b)参照)。また、逆転文字列対が設定されていたときには（図 2 2 (c)参照）、双方向置換可能を示す情報たとえば「」を、追加設定されたば力りの文字列の対と同じ対データ'組データの置換方向に設定するとともに、以前に設定されていた文字列の対と同じ対データ'組データの置換方向にも上書き設定して、更には次に述べる文字列対の自動追加まで行うようになって!/、る（図 22 (d)参照)。

[0383] 拡張機能である文字列対の自動追加は、逆転文字列対が文字列置換テーブルに設定されてヽたときだけ実行され、双方向置換可能を示す情報を付された追加対象の文字列対の双方について即ち文字列置換テーブルに追加設定されたば力りの双方向置換可能な置換前文字列と置換後文字列とについて、これらは逆転文字列対の双方の文字列でもある力双方向置換可能な文字列の対うち何れか一方の文字列が薬品マスターの何れかの薬品名に含まれているか否かを調べ、含まれていたときには更に、その薬品名力も一致部分と隣接文字とを併せて抽出するとともに、その抽出文字列のうち一致部分を双方向置換可能な文字列の対における他方の文字列で置き換えて、新たな文字列ひいては新たな文字列対を生成し、この文字列対を文字列置換テーブルに追加設定する。

[0384] 具体的には、抽出文字列を文字列置換テーブルの置換後文字列の方にデータ保持させるとともに、それと対になった新規生成文字列を文字列置換テーブルの置換前文字列の方にデータ保持させるようになって、る（図 22 (d)参照)。 [0385] なお、薬品名力一致部分と隣接文字とを併せて抽出するとき、一致部分が薬品名の先頭や末尾に存在して!/、る等の場合には隣接文字の抽出は片方だけ行うようにしても良い。また、抽出する隣接文字が一文字か一文字ずつでは一方向置換に不足するようなときには、複数文字か複数文字ずつ併せて抽出するようにしても良い。

[0386] この具体例 4 1の処方箋受付装置 310について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。

[0387] 処方箋受付装置 310を例えば薬局に設置する場合 (図 18 (a)参照）、処方箋走査部 320は受付カウンタ等に載置し、データ処理部 330や回線接続部 340はカウンタ内の作業机等に載置し、両者をケーブル接続するとともに、薬局ホストコンピュータ 3 50に繋がっている局内 LAN等が有ればそれにもデータ処理部 330を接続する。

[0388] また、データ処理部 330には、受付ルーチンと置換文字列設定ルーチンをインストールするとともに、データ初期化も行う。すなわち、薬品マスターや，用法マスター，保険マスターには、薬局で扱う可能性のある薬品名や，処方単位，保険の種類などのデータを設定する。また、注釈マスターや，患者マスターはクリアする。さらに、テンプレート情報には、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字や処方箋における指定文字の位置データなどを設定し、病院マスターには、医療機関対応の処方箋欄分割情報などを設定する。薬品マスターや文字列置換テーブルへの初期設定は、他機や初期化ツール等力も移設できるデータについては、ダウンロード等で、手間を省く。

[0389] そのような初期設定により、例えば、薬品マスターの薬品名には「tannalbin (タンナルビン)」や「_aspirin (アスピリン)」等がデータ保持され（図 22 (a)参照）、文字列置換テーブルには、置換前文字列「！ X」を置換後文字列「I X」で一方向置換「→」するという対データ'組データや，他の対データ'組データ「two」 +「→」 +「two」、「q d aysj + Γ→] + Γ9 days」等力データ保持される（図 22 (b)参照）。

[0390] それから、移設されなかった対データ'組データを追加設定する場合、データ処理部 330を置換文字列設定モードで起動する（図 18 (b)ステップ S311参照)。すると、置換文字列設定ルーチンが起動されて (ステップ S350)、上述した対データの追カロ設定と置換方向の設定と文字列対の自動追加とが行われる。 [0391] 例えば、先ず」を「b」で置き換えるという設定を行い、次に「b」を」で置き換えるという設定を行うものとする。

[0392] 先ず、データ処理部 330によって対データの追加設定が行われ、その求めに応じて設置作業者や受付作業者候補等が文字列対「p」 +「b」をデータ処理部 330に入力すると、後はデータ処理部 330によって自動で、文字列置換テーブルの置換前文字列に「p」がデータ保持させられ、文字列置換テーブルにお、て対応して、る置換後文字列に「b」がデータ保持させられる。

[0393] それから、データ処理部 330によって置換方向の設定が行われる。具体的には、とりあえず、文字列置換テーブルに追加設定されたばかりの対データ「p」 +「b」と文字列置換テーブルにおいて対応している置換方向に、一方向置換を示す情報「→」がデータ保持させられる。さらに、その文字列の対「p」 +「b」を逆転させた逆転文字列対「b」 +「p」が文字列置換テーブルにおいて以前より設定されていたか否かが調べられる。この場合は、未だ、そのような逆転文字列対が設定されていないので、置換前文字列「p」を置換後文字列「b」で一方向置換「→」すると!/、う対データ'組データが文字列置換テーブルに設定されただけで、置換文字列設定処理が終了する。

[0394] 次いで、データ処理部 330によって対データの追加設定が繰り返されるので、その求めに応じて設置作業者や受付作業者候補等が文字列対「b」 +「p」をデータ処理部 330に入力したとする。すると、その後はやはり自動で、文字列置換テーブルの置換前文字列に「b」がデータ保持させられ、文字列置換テーブルにお!/ヽて対応して!/ヽる置換後文字列に「P」がデータ保持させられる。それから、データ処理部 330による置換方向の設定が行われて、とりあえず、文字列置換テーブルにおいて対データ「b 」 +「p」と対応している置換方向に、一方向置換を示す情報「→」がデータ保持させられる（図 22 (c)参照)。

[0395] さらに、その文字列の対「b」 +「p」を逆転させた逆転文字列対「p」 +「b」が文字列置換テーブルにおいて以前より設定されていたか否かが調べられる。そして、今度は

、その逆転文字列対が既に設定されているので、置換前文字列「b」を置換後文字列「p」で一方向置換「→」すると!、う対データ'組データが文字列置換テーブルに設定されるにとどまらず、追加設定されたば力りの文字列の対「b」 +「p」と同じ対データ · 糸且データの置換方向にも、以前に設定されていた文字列の対」 +「b」と同じ対データ '組データの置換方向にも、一方向置換を示す情報「→」に代えて、双方向置換可能を示す情報「」が、上書き設定される（図 22 (d)参照)。それに加えて、次の文字列対の自動追加も、データ処理部 330によって自動実行される。

[0396] この文字列対の自動追加は、手動指定で入力された文字列「b」，「p」双方について行われ、先ず一方の文字列「b」が薬品マスターの何れかの薬品名に含まれて!/、るか否かが調べられる。この場合は、文字列「b」が薬品名「tannalbin」に含まれているので (図 22 (a)参照）、その薬品名力も一致部分「b」と隣接文字「1」，「i」とが併せて抽出され、その抽出文字列「lbi」のうち一致部分「b」を双方向置換可能な文字列の対「b」 +「p」における他方の文字列」で置き換える等のことで、新たな一対の文字列「lpi」 +「lbi」が生成され、この文字列対が文字列置換テーブルに追加設定される (図 22 (d)参照)。

[0397] また、残りの文字列「p」についても、それが薬品マスターの何れかの薬品名に含まれている力否かが調べられる。この場合は、文字列」が薬品名「aspirin」に含まれているので (図 22 (a)参照）、その薬品名力も一致部分」と隣接文字「s」，「i」とが併せて抽出され、その抽出文字列「spi」のうち一致部分「p」を双方向置換可能な文字列の対「b」 +「p」における他方の文字列「b」で置き換える等のことで、新たな一対の文字列「sbi」 +「spi」が生成され、この文字列対が文字列置換テーブルに追加設定される（図 22 (d)参照)。これらの自動追カ卩は、一方向置換を示す情報「→」が付され、文字列置換テーブルにお!、て双方向置換可能な対データ'組データより先に検索されるところに挿入される（図 22 (d)参照)。

[0398] こうして、文字列置換テーブルへの設定や追カ卩が容易かつ適切に而も能率よく行われ、データの初期設定が完了する。

[0399] そして、処方箋受付装置 310の稼動準備が調ったら、データ処理部 330を受付モードで起動しなおすと、受付ルーチンが実行されて処方箋を受け付けられる状態になる（図 18 (b)ステップ S311, S312〜S327を参照）。

[0400] それから（図 18 (a)参照）、薬局を訪れた患者が処方箋をスキャナ 322にセットすると、処方箋走査部 320によって、その処方箋がカウンタの外側から内側へ取り込まれ、その代わりに引換券が発行される。その際、処方箋に受付番号が印刷されるとともに、処方箋の撮像が行われる。この撮像で得られた画像イメージは、受付番号と共に

、処方箋走査部 320からデータ処理部 330へ送られ、データ処理部 330による処方箋データ作成に供される。

[0401] データ処理部 330では、受付ルーチンの処理によって、先ず画像イメージに対して後に詳述するキャリブレーションが施される（二段階処理のうち前処理)。それから（二段階処理のうち本処理）、処方箋の画像イメージ全体がデータ処理部 330の画面に表示されるとともに、画像イメージ及び病院マスターについて医療機関名称の探索が行われる。そして、医療機関名が見つかればそれが医療機関の特定に自動で採用され、医療機関名が見つ力もなければ、医療機関の指定が促される。これに応じて受付作業者が医療機関を指定すると、それがデータ処理部 330の受付ルーチンの処理によって医療機関の特定に採用される。

[0402] 自動であれ手動であれ医療機関が特定されると、データ処理部 330では、受付ル一チンの処理によって、病院マスターから基礎情報の医療機関名称の一致する処方箋の形式データが選定される。具体的には、その基礎情報と対応づけられている処方箋欄分割情報が病院マスターから読み出される。

[0403] さらに、データ処理部 330の受付ルーチンの処理が続き、その自動処理では、処方箋欄分割情報が得られると、それに基づ、て画像イメージが幾つかの分割ィメージに分割され、その分割イメージ単位で、文字認識および変換欄対比表示や（図 21 (a)参照）、校正欄対比表示が行われる（図 21 (b)参照)。

[0404] そこで、受付作業者は、それらの対比表示画面を適宜切り替えながら見て、必要であれば紙の処方箋も見て、処方箋データを完成させる。そして、完成確認後、処方箋完成のボタンをクリックする等して、データ処理部 330に処方箋の受付処理を終えさせる。

[0405] データ処理部 330では、処方箋の受付処理の最後に、完成した処方箋データが薬局での処方箋管理に供される。例えば、データ処理部 330から薬局ホストコンビユータ 350へ送出されて、患者毎の薬歴管理や，自動調剤機への配信などに用いられる [0406] こうして、紙の処方箋力電子データの処方箋データが得られるが、その際、文字認識を利用して半自動で処方箋データ入力が行われる。し力も、その文字認識に際し、医療機関に対応した画像イメージの分割処理に加えて、分割イメージ 331と変換欄 333との対比表示、及び分割イメージ 331と校正欄 334との対比表示も行われるので、処方箋データ入力を極めて能率良く行うことができる。

[0407] また、患者が薬局へ行く前に病院のファクシミリや自宅の FAX電話に処方箋を読み込ませて処方箋を薬局へファクシミリ送信したときにも、その処方箋の画像イメージが回線接続部 340を介してデータ処理部 330に入力される。この場合も、画像ィメージに対して先にキャリブレーションが施され (二段階処理のうち前処理）、それからキヤリブレーシヨン後の画像イメージが上述したような処方箋データ作成に供される（二段階処理のうち前処理)。ここでは、先のキャリブレーション（二段階処理のうち前処理）について詳述すると、データ処理部 330では、受付ルーチンの処理によって（図 18 (b)ステップ S313参照）、テンプレート情報が参照され（図 19 (b)参照）、そこに予め設定されて!、る「医師」や「電話」等の指定文字が画像イメージの一部領域から検出される（図 19 (a)参照)。

[0408] そして、その検出結果に基づいて処方箋の画像イメージの全体に対し天地反転処理と位置補正処理が選択的に行われ（図 18 (b)ステップ S314参照）、鄞線消去処理も行われる（図 18 (b)ステップ S315参照）。

[0409] それから、処方箋走査部 320で画像イメージを入力したときと同様にして、データ処理部 330の受付処方ルーチンの処理によって、処方箋の画像イメージ力処方箋データが作成される（図 18 (b)ステップ S321〜S327参照）。

[0410] すなわち、上述したように、処方箋の画像イメージ全体がデータ処理部 330の画面に表示されるとともに、文字認識による自動で或いは操作入力による手動で医療機関が特定され、それに該当する処方箋様式のデータ (テンプレート情報や病院マスタ一の該当レコード）が選定され、それに基づいて画像イメージが幾つかの分割ィメージに分割され、その分割イメージ単位で、文字認識および変換欄対比表示や（図 21 (a)参照)、校正欄対比表示が行われる（図 21 (b)参照)。そして、受付作業者がそれらの対比表示画面を適宜切り替えながらデータを修正したり補充することにより、処方箋データが完成する。

[0411] こうして、処方箋がファクシミリにて処方箋受付装置 310に送信されてきた場合にも、その処方箋の画像イメージが受信され、この画像イメージ力電子データの処方箋データが得られる。この場合も、文字認識を利用して半自動で処方箋データ入力が行われ、画像イメージの全領域に対する文字認識に先立って、画像イメージの一部領域に対する文字認識が行われ、これを利用して簡便かつ的確に指定文字の検出と天地反転処理と位置補正処理が行われ、さらには鄞線消去処理も行われることから、ファクシミリ送受信手法に文字認識手法を組み合わせて、ても文字認識率が低下しないので、処方箋データ入力を極めて能率良く行うことができる。

[0412] また、文字認識後の変換欄対比表示では（図 21 (a)参照）、分割イメージ 331に文字認識処理が施された直後、変換欄 333が表示される前に、文字列置換テーブルに基づく文字列置換処理が行われる。この処理では、文字認識処理で得た認識文字列に文字列置換テーブルの置換前文字列の何れかが含まれて、るとき、その置換前文字列と文字列置換テーブルにおいて対データ'組データをなしている置換後文字列で、認識文字列の該当箇所が置き換えられる。文字列置換テーブルには（図 22 (d)参照）、一方向置換しうる対データ，組データが手動設定されているばかりか、薬品マスターを利用して自動設定された対データ'組データも保持され、一方向置換しうるデータが拡張されて、る。

[0413] すなわち、双方向置換可能で一方向置換できない対データ'組データ「p」 +「」

+「b」，「b」 +「」 +「p」についても、薬品マスターを利用して一方向置換しうるよう拡張された対データ ·組データ「lpi」 +「→」 + ribij , 「sbi」 +「→」 +「spi」が自動設定されている。そのため、「&3 11」を「&31₎ 11」と誤読してもそれは自動で訂正され、「 &1111&1^11」を「 &1111&1 ^1」と誤読してもやはり自動で訂正される。こうして文字認識率が高められる。そして、そのような一方向置換が行えないときだけ、双方向置換可能な「p」や「b」については、受付作業者に対する確認処理が行われ、その確認結果に応じて適切な方が採用される。

[0414] さらに、置換文字列設定モードでデータ処理部 330を起動していなくても、受付作業者が文字列置換処理の対象文字列を増やしたくなつたら、変換欄対比表示であろうと (図 21 (a)参照)校正欄対比表示画面であろうと（図 21 (b)参照)、置換文字列設定ボタンのクリック等で置換文字列設定処理へ移行する。そうすると、置換前文字列用と置換後文字列用の一対の文字列の入力が求められるので、受付作業者は所望の文字列を入力すると、後は上述した初期設定時のようにして自動で文字列置換テ一ブルが拡張される。また、薬品マスターに薬品名を追加したようなときにも、置換文字列設定ルーチンを起動して双方向置換可能な文字列対に係る確認や文字列対の自動追加を行わせると、最新の薬品マスターと文字列置換テーブルとを整合させることがでさる。

[0415] [具体例 4 2]

第 4の実施形態の具体例 4— 2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図 23は、（a)が受付処理のフローチャート、（b)が引替券の例である。なお、図 23 (a)のフローチャートにお!/、て、ステップ S313〜S327, S330は、図 18 (b)と同じで、繰り返しとなるので、記載を省略している。

[0416] この処方箋受付装置が上述した具体例 4 1のものと相違するのは、ファクシミリ受信部に加えてファクシミリ送信部も必要になった点と、高精細モードでの再送依頼と引替券の発行をファクシミリ送信にて行うようになった点である。

[0417] ファクシミリ送信部は、ファクシミリ受信部と同じ回線に接続されていて、処方箋をファクシミリ送信してきた患者へファクシミリにて返信できるようになって!/、れば良!、。上述した回線接続部 340が送受信一体形であればその送信部で足り、そうでなければ別個に追加するれば良ぐ外付けタイプでもコンピュータ内蔵タイプでも良い。

[0418] 高精細モードでの再送依頼と引替券の発行は、データ処理部 330の受付ルーチンを機能拡張することで簡便に具現化されている。具体的には（図 23 (a)参照）、処方箋の画像イメージがファクシミリ送受信にて入力されたら (ステップ S312及びステップ S 361の「 Yes」）、テンプレート情報に基づ、て指定文字を検出する前に (ステップ S 313)、処方箋の画像イメージが画素ピッチの細かい高精細モードで送られてきたのか或、は画素ピッチの粗!ゾーマルモードで送られてきたのかを確認して（ステップ S 362)、高精細モードであれば (ステップ S362の「Yes」）、文字認識処理等に供するが（ステップ S313)、高精細モードでなければ (ステップ S362の「No」）、高精細モードでの再送を依頼する文章の記載された画像イメージをファクシミリ送信して処理を打ち切るようになって、る（ステップ S363)。

[0419] また、データ処理部 330の受付ルーチンは、ファクシミリ送受信にて入力された処方箋の画像イメージについて処方箋データへの変換が完了したとき (ステップ S327) 、ファクシミリ送信部を介して引替券の画像イメージを送信するようになっている (ステップ S364)。この引替券イメージには（図 23 (b)参照）、引換券発行ユニット 321で発行する引替券に印刷するのと同様の受付番号や受付日時に加えて、薬局名や電話番号等の薬局情報，薬局の地図，さらには処方箋イメージの縮小画像なども、含めるようになっている。

[0420] この場合、患者が、自宅の FAX等で薬局へ処方箋をファクシミリ送信する際、うつかり不適切なノーマルモードで送信すると、その場で高精細モードでの再送依頼をファクシミリ受信することになるので、直ちに適切な高精細モードで送り直すことができる。し力も、薬局の処方箋受付装置 310では、文字認識率が悪くて処方箋データ入力の能率が低!、処理や作業を回避することができる。

[0421] また、ファクシミリ送信した処方箋が薬局の処方箋受付装置 310にて受け付けられたときには、やはり直ちに引替券がファクシミリで返信されて、それを患者が自宅の F AX等で受信することができる。薬局へ出向く前に引替券を入手することができるうえ、その引替券には薬局へ行くのに役立つ地図情報等も記されているので、極めて便利である。

[0422] [その他]

上記具体例の処方箋受付装置では、処方箋の画像イメージを入力する入力手段として回線接続部 340 (ファクシミリ受信部）と処方箋走査部 320とが設けられて、たが、回線接続部 340を省いて薬局受付専用の処方箋受付装置としても良ぐ処方箋走查部 320を省いてファクシミリ受信専用の処方箋受付装置としても良い。

[0423] また、上記具体例では、処方箋走査部 320とデータ処理部 330と回線接続部 340 とが別体になっていた力これらは、別体に限られる訳でなぐ一体化されていても良い。一体化は、処方箋走査部 320とデータ処理部 330の部分、処方箋走査部 320と回線接続部 340の部分、データ処理部 330と回線接続部 340の部分だけでも良い。 [0424] さらに、上記具体例では、校正欄 334の対比表示を分割イメージ 331と並べて行うようにした力変 ^«333と校正欄 334とを並べて対比表示しても良ぐ分割イメージ 331と変^ 1333と校正欄 334とを一画面に並べて対比表示しても良い。

[0425] また、上述した文字認識機能に加えてコード変能もデータ処理部に付与し、処方箋の画像イメージに二次元コード等のコードが有るときにはそれをデータ処理部が処方箋データに変換し、そのようなコードの無いときだけデータ処理部が画像ィメージに文字認識を施して処方箋データへの変換を行うようにしても良、 (例えば特願 2 004— 308931参照）。

[0426] なお、上記各実施形態及びその変形例力把握することのできる技術思想としては、以下のものもある。

[0427] (1)処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられ、前記画像イメージの分割処理に資する処方箋欄分割情報を含んだ処方箋の形式データが各医療機関に対応づけて保持されていることを特徴とする処方箋受付装置。

[0428] (2)前記データ処理部が、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字に係る処方箋内位置データを含んだテンプレート情報を保持しており、前記文字認識処理に際して、前記テンプレート情報に基づ!、て前記画像イメージの一部領域に前記指定文字の検出処理を施し、その検出結果に基づいて前記画像イメージに天地反転処理および位置補正処理を施し、それから前記画像イメージの残部領域を処理するものであることを特徴とする（1)記載の処方箋受付装置。

[0429] (3)処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられ、前記画像イメージを文字データに変換して表示させた変 mfflと前記画像イメージとを対比させて画面表示するようになって!/、ることを特徴とする処方箋受付装置。

[0430] (4)処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられ、前記処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄と前記画像イメージとを対比させて画面表示するようになって!/ヽることを特徴とする処方箋受付装置。

[0431] (5)処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられ、前記画像イメージを文字データに変換して表示させた変 mfflと前記処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄とを対比させて画面表示するようになって!/、ることを特徴とする処方箋受付装置。

[0432] (6)処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられ、前記画像イメージを文字データに変換して表示させた変 mfflと前記処方箋データを項目ごとに項目名を付して校正可能に表示させた校正欄と前記画像イメージとを対比させて画面表示するようになって!/、ることを特徴とする処方箋受付装置。

[0433] (7)前記データ処理部が、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字に係る処方箋内位置データを含んだテンプレート情報を保持しており、前記文字認識処理に際して、前記テンプレート情報に基づ!、て前記画像イメージの一部領域に前記指定文字の検出処理を施し、その検出結果に基づいて前記画像イメージに天地反転処理および位置補正処理を施し、それから前記画像イメージの残部領域を処理するものであることを特徴とする（3)乃至 (6)の何れかに記載された処方箋受付装置。

[0434] 以上、実施の形態をもとに本発明を説明した。なお本発明はこれらの実施の形態に限定されることなぐそのさまざまな変形例もまた、本発明の態様として有効である。産業上の利用可能性

[0435] 以上のように、本発明は、薬局や病院などで処方箋の自動受付に用いられる処方箋受付装置に応用可能である。

Claims

請求の範囲

[1] 処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、前記入力手段としてファクシミリ受信部が設けられていることを特徴とする処方箋受付装置。

[2] 前記データ処理部が、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字に係る処方箋内位置データを含んだテンプレート情報を保持しており、前記文字認識処理に際して、前記テンプレート情報に基づ!、て前記画像イメージの一部領域に前記指定文字の検出処理を施し、その検出結果に基づいて前記画像イメージに天地反転処理および位置補正処理を施し、それから前記画像イメージの残部領域を処理するものであることを特徴とする請求項 1記載の処方箋受付装置。

[3] 前記ファクシミリ受信部と同じ回線に接続されたファクシミリ送信部が設けられ、前記ファクシミリ受信部を介して処方箋を受け付けると引替券の画像イメージを生成して前記ファクシミリ送信部から送信することにより引替券の発行を行うものであることを特徴とする請求項 1又は請求項 2に記載された処方箋受付装置。

[4] 処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、前記データ処理部が、処方箋に含まれていることが予め判明している指定文字に係る処方箋内位置データを含んだテンプレート情報を保持しており、前記文字認識処理に際して、前記テンプレート情報に基づいて前記画像イメージの一部領域に前記指定文字の検出処理を施し、その検出結果に基づいて前記画像イメージに位置補正処理を施し、それから前記画像イメージの残部領域を処理するものであって、更に、前記テンプレート情報を更新するに際して、前記画像イメージと前記テンプレート情報と前記指定文字の入力欄とを並べて画面表示し、該入力欄への文字入力に応じて前記指定文字を設定し、前記画像イメージの表示領域における部分領域の指定に応じて前記テンプレート情報の前記処方箋内位置データを設定するものであることを特徴とする処方箋受付装置。

[5] 前記データ処理部が、前記テンプレート情報の更新に際し、前記テンプレート情報に基づく前記画像イメージの前記一部領域に文字認識処理を施して文字データを取得し、この文字データと前記指定文字とがー致している力否かを確認し、不一致のときには注意を促すようになつていることを特徴とする請求項 4記載の処方箋受付装置。

[6] 前記データ処理部が、前記テンプレート情報の更新に際し、前記画像イメージに文字認識処理を施して文字データに変換し、その文字データについて前記指定文字を検索し、その検索にて前記指定文字と同じ文字が見いだされた箇所について前記画像イメージの対応箇所を強調表示するようになって!/ヽることを特徴とする請求項 4 又は請求項 5に記載された処方箋受付装置。

[7] 前記データ処理部が、前記文字認識処理に際して、前記指定文字の検出結果に基づき前記画像イメージに対し前記位置補正処理に加えて天地反転処理をも施すものであって、更に、前記テンプレート情報を更新するに際して、前記画像イメージを天地反転させたら前記指定文字に係る前記一部領域へ来ることになる前記画像ィメージ中の反転位置部分領域とそれを拡張した拡張領域との何れか一方の領域または双方の領域にっヽて強調表示を行うようになって！/ヽることを特徴とする請求項 4乃至請求項 6の何れかに記載された処方箋受付装置。

[8] 前記データ処理部が、前記テンプレート情報の更新に際し、前記反転位置部分領域と前記拡張領域との何れか一方の領域または双方の領域に文字認識処理を施して文字データを取得し、この文字データと前記指定文字とがー致して、るか否かを調べ、一致して、る文字の有るときには警告を発するようになって、ることを特徴とする請求項 7記載の処方箋受付装置。

[9] 前記データ処理部が、前記テンプレート情報を画像イメージと共に処方箋様式毎に保持していて、前記テンプレート情報の更新に際し、更新対象の処方箋様式とは異なる他の処方箋様式に対応する画像イメージについても、前記指定文字の検索と対応箇所の強調表示、前記反転位置部分領域と前記拡張領域との一方または双方の強調表示、あるいは前記一部領域と前記反転位置部分領域と前記拡張領域とのうち何れか一つの領域または複数の領域に係る前記指定文字の一致調査と一致警告を行うようになって!/ヽることを特徴とする請求項 6乃至請求項 8の何れかに記載された処方箋受付装置。

[10] 処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、

前記データ処理部が、各種の薬品名を含むデータを保持する薬品マスターと、置換前文字列と置換後文字列とを対応付けて多数のデータを保持する文字列置換テ一ブルと、前記文字認識処理の後にその処理で得た認識文字列に前記文字列置換テーブルの置換前文字列の何れかが含まれているとき前記認識文字列の該当箇所を前記文字列置換テーブルの置換後文字列のうち該置換前文字列に対応するもので置き換える文字列置換手段とを具えたものであり、

非数値部と数値部と単位部とをその順に連ねた文字列カゝらなる数値含有薬品名が、そのまま前記薬品マスターの薬品名と前記文字列置換テーブルの置換後文字列とに含められており、且つ、数値部と単位部と非数値部の順に並べ替えた並替薬品名になって前記文字列置換テーブルの置換前文字列のうち該置換後文字列と対応するものに含められている、

ことを特徴とする処方箋受付装置。

[11] 前記データ処理部が、前記文字列置換テーブルを設定するに際し、前記薬品マスターの前記薬品名から前記数値含有薬品名を抽出して、この数値含有薬品名から前記並替薬品名を生成し、この並替薬品名と前記数値含有薬品名とを対応付けて前記文字列置換テーブルにデータ保持させるものであることを特徴とする請求項 10 記載の処方箋受付装置。

[12] 前記データ処理部が、前記文字列置換テーブルを設定するに際し、抽出した前記数値含有薬品名とそれから生成した前記並替薬品名とのうち何れか一方または双方について、その非数値部の後尾の文字を省いて略式薬品名を生成し、この略式薬品名と前記数値含有薬品名とを対応付けて前記文字列置換テーブルにデータ保持させるものであることを特徴とする請求項 11記載の処方箋受付装置。

[13] 前記数値含有薬品名からその非数値部の後尾の文字を省いた正順略式薬品名と、それを数値部と単位部と非数値部の順に並べ替えた並替略式薬品名とのうち何れか一方または双方にっヽて、その略式薬品名と前記数値含有薬品名とが対応付けられて前記文字列置換テーブルにデータ保持されていることを特徴とする請求項 10 記載の処方箋受付装置。

[14] 前記データ処理部が、前記認識文字列を画面表示して文字列修正を受理するものであって、その文字列修正処理時に入力された修正文字列が前記薬品マスターの前記薬品名に含まれている力否かを検索して、含まれていたときには直ちに又は確認のうえ、前記修正文字列とそれで修正された文字列とを対応付けて前記文字列置換テーブルの置換後文字列および置換前文字列にデータ保持させ、さらに前記修正文字列が前記数値含有薬品名に該当するときには、それから前記並替薬品名を生成し、この並替薬品名と前記数値含有薬品名とを対応付けて前記文字列置換テ一ブルの置換前文字列および置換後文字列にデータ保持させるものであることを特徴とする請求項 10記載の処方箋受付装置。

[15] 処方箋の画像イメージを入力する入力手段と、前記画像イメージに文字認識処理を施すことにより前記画像イメージから処方箋データを得るデータ処理部とを備えた処方箋受付装置において、

前記データ処理部が、各種の薬品名を含むデータを保持する薬品マスターと、置換前文字列と置換後文字列とを対応付けて多数のデータを保持する文字列置換テ一ブルと、前記文字認識処理の後にその処理で得た認識文字列に前記文字列置換テーブルの置換前文字列の何れかが含まれているとき前記認識文字列の該当箇所を前記文字列置換テーブルの置換後文字列のうち該置換前文字列に対応するもので置き換える文字列置換手段と、一対の文字列を受理して前記文字列置換テープルの置換前文字列と置換後文字列とにデータ保持させる置換文字列設定手段とを具えたものであり、

この置換文字列設定手段が、前記文字列置換テーブルへの追加設定に際して、追加対象の文字列の対の対応関係を仮に逆転させた文字列の対が前記文字列置換テーブルに以前より設定されていたカゝ否かを調べ、設定されていたときには更に、双方の文字列について、前記薬品マスターの何れかの薬品名に含まれている力否かを調べ、含まれていたときには更に、その薬品名力一致部分と隣接文字とを併せて抽出し、その抽出文字列を前記文字列置換テーブルの置換後文字列の方にデータ保持させるようになって!/、る、

ことを特徴とする処方箋受付装置。

[16] 前記置換文字列設定手段が、前記抽出文字列を前記文字列置換テーブルの置換後文字列の方にデータ保持させたときには、前記抽出文字列のうち一致部分を文字列の対における他方の文字列で置き換えた文字列を前記文字列置換テーブルの置換前文字列の方にデータ保持させるようになつている、ことを特徴とする請求項 15記載の処方箋受付装置。

[17] 前記置換文字列設定手段が、前記文字列置換テーブルにお!、て置換前文字列と置換後文字列とを逆転させたものの設定されている文字列の対には双方向置換可能を示す情報を付し、設定されていない文字列の対には一方向置換を示す情報を付すようになっており、前記文字列置換手段が、前記文字列置換テーブルにおいて一方向置換を示す情報の付されている文字列の対については確認することなく文字列の置換を行、、前記文字列置換テーブルにお、て双方向置換可能を示す情報の付されている文字列の対については一方向置換の行われなかったときに限って確認処理を行、確認結果に応じて選択的に文字列の置換を行うようになって!/、る、ことを特徴とする請求項 16記載の処方箋受付装置。