WO2006121004A1 - 流量計測装置 - Google Patents

Abstract

　家庭用ガス供給管に接続される流量計測装置（１）において、流量を一定時間間隔で計測する流量計測器（３）と、その流量計測器（３）から出力される流量値の差分値を求める演算器（６）と、器具情報記憶器（７）と、演算器（６）により算出された差分値と器具情報記憶器（７）内に登録された起動判定値との大きさを比較し、流量計測器（３）の下流側に接続された器具の使用の判定をする器具判別器（８）を備える。

Description

明 細 書

流量計測装置

技術分野

[0001] 本発明は、各家庭でのガス供給管の入り口部分に設置され、ガス流量を計測する ガスメータにぉ ヽて、ガス器具別料金等の使用器具やその使 ヽ方に合わせた新料 金やサービスを提供するために使用中のガス器具を判別検知する技術に関する。 背景技術

[0002] 従来、この種の流量計測装置の事例としては、例えば日本特許出願特開 2002— 7 1421号公報に示すような構成がある。

[0003] 一般的に各家庭にはガス供給ラインの入り口にガスの流量計を内蔵したガスメータ が取り付けられている。従来のガスメータにおいて器具別料金を実施する場合、ガス メータに接続された複数の積算装置を用い、特定の時間使用された場合の積算流 量や特定の範囲の流量が使用されている場合の積算値を求め、すなわち時間区分 別流量や流量区分別流量を求め、その積算値でもって料金体系を決めるものである

[0004] 図 13を用いて料金体系の 1例について説明をカ卩える。予め所定の割引流量区分、 及び所定の割引時間帯を設定し、その割引流量区分かつ割引時間帯に該当する流 量のガス料金を割引対象とする。すなわち、図 13において斜線で区分された部分が 対象となる。しかしながら、この方法では、器具の特定判断が曖昧であり、特定器具 に対して料金を課金する等のより消費者にわ力りやすく利便性のある料金設定を行う ことは困難である。そこで、特定の器具を判別するための方法として、例えば日本特 許出願特開 2003— 149027号公報に示すような提案がなされている。

[0005] 図 14を用いてこの種の流量計測装置の動作について説明する。図 14は、あるガス 器具の起動時のガス流量変化パターンと、そのパターンをもとにパターンマッチング を行うための参照値（パターンテーブル）を示す。 1つのガス器具について、このパタ ーンテーブルはガス器具の燃焼制御に伴って発生する一連のガスの流量変化パタ ーン分用意する必要があり、また各家庭で使われているガス器具の総台数分必要に なる。ガスメータの流量計測装置により計測された流量値の変化と、これらのパターン テーブルとを常に比較しながらマッチングするものを抽出し、器具を特定する。

[0006] し力しながら、上記のような従来の構成では、器具判別を行うためにガス器具の一 連のガス流量パターンを記憶保持しておく必要があるが、使用ガス器具が多い場合 このデータ量が多くなるとともに、比較判別するためにも時間がかかる。さらに、その 判別のための装置も高価なものとなり、ガスメータ自体のコストも高くなつてしまう。そ の上、複数の器具が同時に使われている場合、その組み合わせを想定してガス流量 ノターンを用意する必要があり、その組み合わせによる量は膨大になるため複数器 具の判別は非常に困難であると 、う課題を有して 、た。

発明の開示

[0007] 本発明の流量計測装置は、流量を一定時間間隔で計測する流量計測器と、その 流量計測器力 出力される流量値の差分値を求める演算器と、器具情報記憶器と、 演算器により算出された差分値と器具情報記憶器内に登録された起動判定値との 大きさを比較し、流量計測器の下流側に接続された器具の使用の判定をするもので ある。

[0008] この構成により、判別時間が短時間で、かつ複数の器具の判別も可能とする流量 計測装置を提供することができる。

図面の簡単な説明

[0009] [図 1]図 1は本発明の実施の形態 1における流量計測装置の構成図である。

[図 2]図 2は図 1に示す流量計測装置における流量計測部の構成図である。

[図 3]図 3は図 1に示す流量計測装置における判別動作の流れ図である。

[図 4]図 4は図 1に示す流量計測装置における流量及び演算値の図である。

[図 5]図 5は図 1に示す流量計測装置における流量及び演算値の別の図である。

[図 6]図 6は本発明の実施の形態 2における判別動作の流れ図である。

[図 7]図 7は本発明の実施の形態 2における判別動作の別の流れ図である。

[図 8]図 8は本発明の実施の形態 3における流量計測装置の構成図である。

[図 9]図 9は図 8に示す流量計測装置における流量の図である。

[図 10]図 10は図 8に示す流量計測装置における流量の別の図である。 [図 11]図 11は本発明の実施の形態 4における流量の図である。

[図 12]図 12は本発明の実施の形態 4における流量計測装置の構成図である。

[図 13]図 13は従来の流量計測装置における判別方法の概念図である。

[図 14]図 14は従来の流量計測装置における判別方法のデータ構成図である。 符号の説明

[0010] 1 流量計測装置

2 ガス遮断弁

3 流量計測器

4 表示部

5 感震器

6 演算器

7 器具情報記憶器

8 器具判別器

9 制御回路

10 計測流路

11, 12 超音波送受信器

13 器具登録器

14 流量情報記憶器

15 器具別流量算出器

16 情報圧縮器

発明を実施するための最良の形態

[0011] 以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。

[0012] (実施の形態 1)

図 1は本発明の実施の形態 1における流量計測装置の構成図、図 2は図 1に示す 流量計測装置における流量計測部の構成図、図 3は図 1に示す流量計測装置にお ける判別動作の流れ図、図 4は図 1に示す流量計測装置における流量及び演算値 の図であり、図 5は図 1に示す流量計測装置における流量及び演算値の別の図であ る。 [0013] 図 1において、本実施の形態 1の流量計測装置は、流量を一定時間間隔で計測す る流量計測器 3と、その流量計測器 3から出力される流量値の差分値を求める演算 器 6と、器具情報記憶器 7と、演算器 6により算出された差分値と器具情報記憶器 7内 に登録された起動判定値との大きさを比較し、流量計測器 3の下流側に接続された 器具の使用の判定をする器具判別器 8を備える。

[0014] 本実施の形態 1の流量計測装置の構成について、図 1を用いてさらに詳細に説明 する。図 1において、流量計測装置 1は、ガス供給管の途中に設けられ、その下流側 の配管には各顧客宅内に設置された 1台以上のガス器具、ガス器具 A、ガス器具 B およびガス器具 Cが接続されて ヽる。

[0015] 流量計測装置 1は、ガス管に接続されたガスの流路内に設けられたガス遮断弁 2と 流量計測器 3を内蔵している。また流量計測装置 1は、流量計測器 3からの信号を演 算処理して使用ガス流量を表示する表示部 4、地震などの振動を検出する感震器 5 を内蔵している。さらにまた流量計測装置 1は、本発明に係わる器具判別を行うため 、演算器 6、器具情報記憶器 7、器具判別器 8、感震器 5の作動や器具判断、保安機 能やその他を統括制御処理する制御回路 9、およびそれらの動力源となる電池（図 示せず)を内蔵している。

[0016] ここで、器具情報記憶器 7には、流量変化が起こった力どうかの比較判定値となる 起動判定値と、各ガス器具の燃焼起動時の流量情報である器具判定値が記録され ている。記録されたデータを記憶保持する器具情報記憶器 7は、本実施の形態 1で は半導体メモリを使用している力 記録の追加、書き換えができるものであれば、磁 気記録媒体その他でも可能である。

[0017] なお、本実施の形態の流量計測装置 1の流量計測器 3は、瞬時流量計測器として の超音波流量計 (超音波方式の計測器)を使用している。計測方式としては、他の流 量計測方式でもフルディック方式などの短時間に一定サイクルで連続計測可能であ れば使用可能である。

[0018] 以下、本実施の形態の流量計測装置 1の動作について説明する。まず、超音波方 式の流速計測に関して図 2を用いて説明する。図 2において、計測流路 10は断面が 矩形である。計測流路 10のガスの流れる方向と直角方向にある壁面には計測流路 1 0を挟んで一対の超音波送受信器 11および 12が流路の上流側と下流側で角度 φ を有して斜めに対向して装着されている。超音波送受信器 11および 12は、相互間 で交互に超音波を送受信させて流体の流れに対して順方向と逆方向の超音波の伝 搬時間の差を、一定間隔を置いて計り、伝搬時間差信号として出力する働きを持つ 。計算器 (図示せず)は、この伝搬時間差信号を受けて被計測流体の流速及び流量 を算出する。

[0019] その演算式は次の通りである。図 2において、 Lは測定距離であり、 tlを上流からの 伝達時間、 t2を下流力 の伝達時間とすると、流速 Vは、 V= (L/2cos φ ) X (1/t 1 lZt2)で表される。

[0020] 計測の時間間隔は超音波の送受信が可能な範囲で設定できるが、本実施の形態

1では 2秒間隔の計測を行っている。さらに時間間隔を小さくすることは測定原理上 可能である。ガス器具によっては 2秒より短時間で起動する器具もあるため、測定時 間間隔を小さくすることは器具判別を瞬時に行う点では有利となるが、計測間隔を短 くすると電池の消耗が大きくなるなどの課題がある、また計測時間を従来のガスメータ で使用している膜式方式と同等の計測間隔が 2桁オーダーの秒数間隔になると、本 実施の形態 1におけるアルゴリズムの流量変化の差分を見て判断することが困難に なる。したがって、本実施の形態 1においては、コストや器具判別の性能面からバラン スの良 、時間として 2秒間隔計測で行って 、る。

[0021] 次に、図 3を用いて、ガス器具の動作状態の判別手順について説明する。流量計 測装置 1では上記したように 2秒間隔毎にガス流量を計測し、そのデータを演算器 6 に送り流量値を微分して 2秒毎の流量の差分データとして出力する。

[0022] この差分データは、逐次、器具判別器 8に送られ、器具情報記憶器 7に登録されて いる起動判定値との比較を行う。差分値が比較判定値を超えた場合、ガス器具に状 態変化があつたと判断する。変化が検知されると、さらにどのガス器具がどのような状 態なのか判断するため、器具判別器 8は、器具情報記憶器 7に登録されている各ガ ス器具の状態別変化値と比較し、器具の判別を行う。

[0023] 図 4に実際のガス器具使用時のガス流量の変化と差分値の変化を示す。図 4のダラ フにおいて、実線が流量計測器により測定されたガスの流量値を示し、破線がそのと きの微分値、すなわち、 2秒毎の差分値を示す。ガス器具の起動時には差分値はプ ラス側にピークを持って表現され、停止時にはマイナス側にピークをもって表現され る。

[0024] なお、図 5に 3つの器具 A、器具 Bおよび器具 Cを同時に使用した時の流量値と差 分値をグラフに示す。グラフより、 3つの器具のそれぞれの起動時と停止時の変化を 読み取ることができる。

[0025] また、判別された情報としては、器具情報記憶器 7からの情報を制御回路 9を介し て表示部 4への表示、または外部の端末機（図示せず)へのデータ転送など確認で きるものであれば使用可能である。

[0026] (実施の形態 2)

図 6は本発明の実施の形態 2における判別動作の流れ図である。第 2の実施の形 態が、第 1の実施の形態と異なる点は、演算器 6で行う流量値の差分時間を計測最 短時間間隔 (実施の形態 1の場合は 2秒)の整数 (N)倍で行えるように変更できる点 である。基本的な流量計測装置 1の構成及び機能は、上記第 1の実施の形態と同様 である。

[0027] 第 2の実施の形態においては、演算器 6で差分する時間を登録に応じて 2秒の整 数倍に設定変更可能である。ガス器具によってはその起動時の立ち上がり時間が長 い場合があり、 2秒間の差分では変化はわ力つてもその変化量がどの器具に対応し たものか変化の途中過程の流量し判らないため判別がむず力しい場合がある、その ような器具に対しては、器具情報記憶器 7の登録情報に応じて差分時間を変えて、 判定を行うことで、正確な判定が可能となる。なお、実施の形態 1および実施の形態 2 では、計測間隔の基準を 2秒とし、その差分を計算しているが、計測間隔及び差分演 算の基準が 2秒でなくても器具の判別は実施可能である。

[0028] 図 7は本発明の実施の形態 2における判別動作の別の流れ図である。図 7に示す 流れ図では、差分値が比較判定値を超え、ガス器具に状態変化があった場合、さら にどのガス器具かを判断するため、器具判別器 8は、器具情報記憶器 7に登録され ている各ガス器具の器具判定値と比較し、器具の判別を行う。このとき、この判定で 合致する登録データが無かった場合、差分時間を増分し、登録データと合致する演 算値が得られるまで、差分値の増分と比較を繰り返す機能を有する。これにより、 2秒 差分で判別不能な器具データであっても自動的に差分時間を増分することにより、 器具の判別を可能とする。

[0029] (実施の形態 3)

図 8は本発明の実施の形態 3における流量計測装置の構成図であり、図 9は図 8に 示す流量計測装置における流量の図である。図 8に示す実施の形態 3における流量 計測装置が図 1に示す実施の形態 1のものと違う点は、流量計測器 3の流量値を記 憶する流量情報記憶器 14と、流量計測器 3により一定時間の間に計測された計測流 量情報を器具流量情報として登録する器具登録器 13を有する点である。基本的な 流量計測装置 1の構成及び機能は、実施の形態 1と同様であるためその部分の説明 は省略する。

[0030] 以下、本実施の形態 3に特有の動作および作用について説明する。まず、器具判 別器 8の動作により、動作器具の台数を判別することができる。本実施の形態 3では、 1台だけが動作していることを判別する内容について説明する。

[0031] 例えば、流量計測器 3にて計測した流量が、ゼロ流量 (ゼロ流量付近を含むので、 ゼロ ±3LZh)から、所定流量 (例えば、 lOLZh以上）の変化があった時、器具が 1 台動作したと判別する。そして、この時の計測流量の時間変化を計測流量情報として 記憶を開始する。この記憶動作は、所定時間（例えば、 30秒)の間、記憶を続けるも のとして、記憶されたデータは時系列の流量パターンデータとして利用することとする 。記憶された流量パターンデータを図 9に示す。ここで、ゼロからの変化と説明したが 、ゼロ流量がしばらく継続した状態 (例えば、 10秒以上)からの変化であることを付記 しておく。

[0032] そして、流量計測装置 1を設置した直後から、 1日から 1週間程度 (設定変更可能） の所定期間、自動的に動作を続けることとした。この期間は、学習期間として位置づ け、器具判別器 8がこの学習期間に 1台だけ器具が使用されたことを判別したとき、 器具登録器 13がガス器具の計測流量情報を、器具登録器 13に登録するものである

[0033] また、 1台だけが動作して 、る時間帯の計測流量情報を記憶して器具流量情報と するのであるが、同じ器具の流量情報を何回も記憶しないように、器具使用開始の立 上り流量の変化や絶対流量値などから判断しながら学習し、 2重登録を防止している 。ここで、自動的に器具登録器 13が動作して登録した場合は、その登録された器具 力 Sどんな器具なのかの判断が難しぐ器具の種類 (例えば、給湯器かガステーブルか など)との対応は未実施とする。ただし、その後の動作で実際に器具判別器 8が動作 したときに、器具の種類と対応をとるようにしている。

[0034] また、器具登録器 13は、必要に応じて動作させることができ、動作している器具が 何かがわ力つている時には、計測された計測流量情報が、何の器具 (例えば、給湯 器かガステーブルかなど)かを器具情報記憶器 7に登録することができる。例えば、ガ ステーブル (小口、大口、グリル）、ガス給湯器の順に、順次、着火、停止を繰り返す ことで、動作した器具を順に特定していくことができ、計測流量情報である器具流量 情報の対応ガス器具は、それぞれ動作した順に対応付けしていくこととした。そして、 自動的に学習期間を設けて登録する方法と、所定のガス器具を順に手動で動作さ せて 、る方法を併用して学習して、登録データの追加または更新を行うことも可能で ある。

[0035] そして、器具判別器 8が判別した器具について、器具別流量算出器 15は、それに 登録された流量算出手段に従って器具ごとの流量値を算出する。通常 2台以上のガ ス器具が同時に使用されるので、器具ごとの算出が困難であるが、本実施の形態 3 では、図 10に示すようなブロックごとの流量を求め、そのブロックの変化流量幅を基 にガス器具と対応付けて器具別に流量加算することとした。

[0036] 例えば、図 10に示すパターンの場合、ブロック 1は、開始時の流量変化カもガスフ アンヒータとして判別したら、ブロック 1とブロック 2とブロック 3は、ガスファンヒータの流 量として算出する。そして、残ったブロック 4の流量は、全流量力もガスファンヒータの 流量、すなわちブロック 1から 3の流量を差し引いて求めることとした。また、他の方法 としては、使用時間力 所定の計算式に基づいて流量を推定する推定方式などがあ る力 どの方法においても測定精度に差はあるものの、器具判別器 8により器具を特 定して器具ごとの流量を求めることができる。

[0037] (実施の形態 4) 図 11は本発明の第 4の実施の形態における流量計測装置 1の器具判別器 8のデ ータ記憶を説明する流量パターンの特性図であり、図 12は実施の形態 4における流 量計測装置の構成図である。本第 4の実施の形態が実施の形態 1と異なる点につい てのみ説明する。図 12において、流量情報記憶器 14は、流量値を時間軸方向に情 報圧縮して記憶する情報圧縮器を備えて!/ヽる。

[0038] すなわち、情報圧縮器 16は、図 11に示すような流量パターンデータの場合、流量 が安定して流れている領域は、データを時間軸方向に圧縮する。実施の形態 1では 流量の立上りパターンを判別する方法を説明したが、本実施の形態 4では、器具の 使用開始力 停止までの圧縮されたデータで器具を判別することし、圧縮された間の 始点と終点のデータは流量情報記憶器 7に情報として登録され、器具の使用流量を 算出する場合参照する。

[0039] 全流量データは、長時間使用した場合、膨大なデータ量になるので上記のように安 定時の流量データを省略して時間圧縮することで少ない流量データとすることができ る。圧縮する流量データとしては、ガスメータの時系列の計測流量値である力 所定 時間間隔の差分流量値を時間圧縮しても良い。

[0040] 上記力も明らかなように、本発明の流量計測装置は、流量を一定時間間隔で計測 する流量計測器と、流量計測器力 出力される流量値の差分値を求める演算器と、 器具情報記憶器と、演算器により算出された差分値と器具情報記憶器内に登録され た起動判定値との大きさを比較し、流量計測器の下流側に接続された器具の使用の 判定をする器具判別器を有する構成とすることにより、簡便なアルゴリズムで、測定器 の計測時間に対応した速さでガス器具の使用状態の変化を判定することが可能とな る。

[0041] また、器具判別器が、演算器により算出された差分値と器具情報記憶器に登録さ れた複数の器具判別値との大きさを比較し、複数器具の中から使用された器具を判 別する構成としたものでは、動作中の器具の台数の把握や複数の器具の使用状況 を判別することができる。

[0042] また、演算器が、流量計測器力 出力される流量値の差分をとる時間を任意に変 更可能としたものでは、差分時間を任意に変えることで、器具毎の流量変化の時間 の違いに対応して適格に各器具のガス使用の流量変化を読み取ることができる。

[0043] また、器具判別器が、流量計測器から出力される流量の差分値が器具情報記憶器 に登録された起動判定値を超えた場合、演算器が計算する差分時間を器具情報記 憶器に登録された器具判別値と一致するまで増分し、一致した差分時間により使用 された器具を判別する構成としたものでは、適格に使用ガス器具の流量変化を読み 取ることができる。

[0044] また、さらに、流量計測器の流量値と計測時間の計測流量情報を記憶する流量情 報記憶器と、一定時間の間に計測された計測流量情報を器具判定値として器具情 報記憶器に登録する器具登録器を備え、器具登録器が登録した器具判定値と、流 量計測器で計測した計測流量情報とを比較して、流量計測器の下流側に接続され た使用器具を判別する構成としたものでは、計測された計測流量情報を記憶登録す ることで、複数の器具の使用状況を判別することができるとともに、予めどんな種類の 器具 (給湯器やガステーブルなど)であるかを登録しておけば、使用される器具も特 定することができる。

[0045] また、器具判別器が、 1つの器具が動作して!/ヽると判断したときに、計測流量情報 を所定の器具情報として器具登録器に登録する構成としたものでは、 1台だけが動 作しているときの流量情報を測定することができ、正確な情報を登録することができる ので器具判別精度を向上することができる。

[0046] また、器具登録器が、必要に応じて動作させることができ、 2回目以降の動作では、 過去の登録データに追加または更新して学習することができる構成としたものでは、 登録データが追加または更新できることで新しい器具が使用されても器具判別する ことができる。

[0047] また、流量情報記憶器が、流量値を時間軸方向に情報圧縮して記憶する情報圧縮 器を備えた構成としたものでは、安定時の流量変動が少ないとき、流量変化に器具 の特徴が表れて 、な 、ときなどの情報は割愛して圧縮保存することでデータ量を少 なくすることができ、マイコンなどの処理負荷を軽減することができるので、電池で動 かす場合にも適している。

[0048] また、さらに、器具判別器の結果に基づいて器具ごとの流量を算出する器具別流 量算出器を備えた構成としたものでは、器具判別した結果を用いて器具別流量を算 出することで、ガス器具のような場合は器具別料金体系を構築することができるし、プ ラントのような場合は器具ごとに流量管理が可能となる。

[0049] また、流量計測器が、瞬時流量計測器としての超音波流量計を用いた構成としたも のでは、流量が変化した瞬間に器具判別動作や学習動作を作動させることができ細 力べ流量変化を捉えることで器具判別精度を向上することができる。

産業上の利用可能性

[0050] 本発明の流量計測装置は、流路にどんな器具が接続されているかを判別すること が可能であり、複数の器具が使用された場合でも、使用されている器具の台数や、 流量情報から器具を特定すればどんな器具が使用されたかを知ることができる。また 、計測器力 出力される瞬時流量の差分値の変化を逐次演算し、その変化量でもつ てガス器具の使用状態の変化を判定するものであり、計測器の測定速度に対応して 短時間で使用器具を判定できるとともに、計測のアルゴリズムも流量のパターンマツ チングに比較して簡便であるため判別に要する器具のコストアップも少なくてすむ。 またガス器具使用中に他のガス器具が動作したときの判別も流量値の差分値に着目 するため、容易であり、器具判別の信頼性が向上し、器具判別が簡便なアルゴリズム で高い判定能力をもつことが可能となり、使用機器に対応したガス料金の設定など、 新たなサービスの提供や、さらには使用器具に対応した保安設定値を最適に変更す ることを可能にする。

Claims

請求の範囲

[1] 流量を一定時間間隔で計測する流量計測器と、

前記流量計測器から出力される流量値の差分値を求める演算器と、

器具情報記憶器と、

前記演算器により算出された差分値と前記器具情報記憶器内に登録された起動判 定値との大きさを比較し、前記流量計測器の下流側に接続された器具の使用の判定 をする器具判別器を備える流量計測装置。

[2] 前記器具判別器は、前記演算器により算出された差分値と前記器具情報記憶器に 登録された複数の器具判別値との大きさを比較し、複数器具の中から使用された器 具を判別する請求項 1記載の流量計測装置。

[3] 前記演算器は、前記流量計測器から出力される流量値の差分をとる時間を任意に 変更可能である請求項 1記載の流量計測装置。

[4] 前記器具判別器は、前記流量計測器から出力される流量の差分値が前記器具情報 記憶器に登録された起動判定値を超えた場合、前記演算器が計算する差分時間を 前記器具情報記憶器に登録された器具判別値と一致するまで増分し、一致した差 分時間により使用された器具を判別する請求項 3記載の流量計測装置。

[5] さらに、前記流量計測器の流量値と計測時間の計測流量情報を記憶する流量情報

§し

一定時間の間に計測された計測流量情報を器具判定値として前記器具情報記憶器 に登録する器具登録器を備え、

前記器具登録器が登録した器具判定値と、前記流量計測器で計測した計測流量情 報とを比較して、前記流量計測器の下流側に接続された使用器具を判別する請求 項 1記載の流量計測装置。

[6] 前記器具判別器は、 1つの器具が動作して!/ヽると判断したときに、前記計測流量情 報を所定の器具情報として前記器具登録器が登録する請求項 5記載の流量計測装 置。

[7] 前記器具登録器は、必要に応じて動作させることができ、 2回目以降の動作では、過 去の登録データに追加または更新して学習することができる請求項 5記載の流量計 測装置。

[8] 前記流量情報記憶器は、流量値を時間軸方向に情報圧縮して記憶する情報圧縮器 を備えた請求項 5記載の流量計測装置。

[9] さらに、器具判別器の結果に基づいて器具ごとの流量を算出する器具別流量算出 器を備えた請求項 1記載の流量計測装置。

[10] 前記流量計測器は、瞬時流量計測器としての超音波流量計を用いた請求項 1記載 の流量計測装置。