WO2006112296A1

WO2006112296A1 - 低周波電流を用いた治療器

Info

Publication number: WO2006112296A1
Application number: PCT/JP2006/307597
Authority: WO
Inventors: Yasuo Fujita; Soichi Okuhara; Tetsuya Nakada
Original assignee: Omron Healthcare Co., Ltd.
Priority date: 2005-04-15
Filing date: 2006-04-11
Publication date: 2006-10-26
Also published as: TW200702012A; JP2006296457A

Abstract

　低周波治療器は、表示器（５３）を有する本体（１）と２種類の導子（２Ａ、２Ｂ）とを備える。本体（１）は、識別回路（５８）により識別された導子（２Ａ、２Ｂ）の本体１への接続の有無、および導子（２Ａ、２Ｂ）のいずれかの種類、導子貼着検知回路（５７）により検知された導子パッド（６０、６１）の人体への貼着有無等を表示器（５３）に表示する。導子（２Ａ、２Ｂ）は、大小の導子パッド（６０、６１）と、導子パッド（６０、６１）に接続されたプラグ（６３）とを有する。プラグ（６３）は、導子パッド（６０、６１）に接続された２極の端子と、別の２極の端子間に接続された抵抗とを有する。識別回路（５８）は、本体（１）への導子（２Ａ、２Ｂ）の接続有無を識別するとともに、抵抗の値に基づき導子（２Ａ、２Ｂ）のいずれかの種類を識別する。

Description

明細書

低周波電流を用いた治療器

技術分野

[0001] 本発明は、低周波電流を用いた治療器に関し、特に、複数種類の導子を有し、各導子の種類を識別し、 1つの出力回路により各導子に適切な低周波電流を出力する低周波電流を用いた治療器に関する。

背景技術

[0002] 一般に低周波電流を用いた治療器 (以下、低周波治療器という）は、低周波電流を生成し出力する本体と、本体から出力される低周波電流を生体に通電させるための導子とを備える。導子は本体に着脱可能に接続される。この低周波治療器の導子は、導子力導出されたコードの先端に取り付けされたプラグを有し、このプラグにより導子は本体に接続される。

[0003] この種の低周波治療器として、たとえば特開 2000— 42122号公報 (特許文献 1) では、首のように刺激を感じやすい部位に使用する首用導子とそれ以外の肩，腰などの部位に使用する通常導子とを備えた低周波治療器が提案されている。特許文献 1には、首用導子と通常導子とを判別するために、首用導子の端子ピン (プラグ)とこの端子ピンを挿入する本体の端子孔とは四角形状を有し、そして通常導子の端子ピンとこの端子ピンを挿入する本体の端子孔とは円形状を有することが開示されている。また、両導子の端子ピンは同じ形状を有するとともに各導子は 3つの端子を有し、 3 端子のうち使用する 2つの端子の位置を導子毎に異ならせることが開示されている。特許文献 1 :特開 2000— 42122号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0004] 特許文献 1に記載の技術によれば、首用導子と通常導子との間で端子ピン及び端子孔の形状を異ならせている。その場合は、導子毎に形の異なるプラグを用意する必要があるだけでなぐ本体には導子毎に形異なる端子孔を形成する必要があるので、本体の構造が複雑になる上に、本体に力かるコストも高くなる。 [0005] また、両導子の端子ピンを 3端子にする場合は、首用導子と通常導子とで端子位置が異なるため、低周波電流の出力回路は首用の回路とそれ以外の回路とを本体内に設ける必要があり、本体に力かるコストは高くなる。しかも、導子の種類を多くすれば、その種類数に応じた数の出力回路を本体内に設ける必要があり、コストがより高くなる。

[0006] この発明は、そのような問題点に着目してなされたもので、簡易な構造且つ低コストで複数種類の導子を識別し、各導子に適切な低周波電流を 1つの出力回路で出力することができる低周波治療器を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0007] 上述の目的を達成するために、本発明の低周波治療器は、低周波電流を生成し出力する本体と、この本体に着脱可能に接続され、本体の低周波電流を生体に通電させる複数種類の導子を備える。各種の導子は、本体に着脱可能に接続する接続機構と、自体の種類を伝達するための伝達回路とを含む。本体は、当該本体に導子が接続されたときに導子の伝達回路に接続される。本体は、伝達回路の出力に基づき導子の種類を識別するための識別回路を有する。

[0008] この低周波治療器にぉ、て、好ましくは、各種の導子の接続機構は、導子から導出されたコードに設けたプラグである。このプラグは、低周波電流印加用の 2極の端子と、別の 2極の端子と、別の 2極の端子間に接続され、かつ導子自体の種類に対応した抵抗値を持つ抵抗とを有する。伝達回路は、プラグの別の 2極の端子と抵抗とにより構成される。

[0009] 好ましくは、識別回路は、プラグにより導子が本体に接続された場合に、伝達回路の別の 2極の端子に接続される。そして、伝達回路の抵抗の抵抗値を測定することにより当該導子の種類を識別する。

[0010] 好ましくは、識別回路は、導子が本体に接続されていないことも識別する。

好ましくは、本体は、識別回路の識別結果を報知する報知部を含む。

[0011] 好ましくは、本体は、識別回路の識別結果に応じた低周波電流 (例えば、ひざの治療の場合は変調波、腰'肩の治療の場合は単一波形)を出力する。

[0012] 好ましくは、本体は、導子の生体への貼着を検知する導子貼着検知部をさらに有する。

好ましくは、報知部は、識別回路の識別結果と導子貼着検知部の検知結果とを異なる様式で報知する。

[0013] この発明によれば、複数種類の導子を備えていても、各種の導子に適切な低周波電流を 1つの出力回路で出力することができ、コストを抑制できる。

[0014] また、各導子の種類を簡単な構成で識別できるだけでなぐ本体に対する導子の接続有無も簡単な構成で識別できる。

[0015] また、ユーザが導子の種類等を容易に確認することができる。

また、各導子の種類に対応する低周波電流を生体に印加でき、ユーザ自身が設定する必要がない。

[0016] また、ユーザは、生体への導子の貼着有無と導子の種類とを容易に区別して認識でき、双方の情報を誤認する心配が無い。

図面の簡単な説明

[0017] [図 1]一実施形態に係る低周波治療器の本体の概観を示す図である。

[図 2]—実施形態に係る低周波治療器の導子の概略斜視図である。

[図 3]—実施形態に係る低周波治療器のブロック構成図である。

[図 4]一実施形態に係る低周波治療器の各導子におけるプラグの概略内部構造の一例を示すである。

[図 5]—実施形態に係る低周波治療器の各導子におけるプラグの概略内部構造の他の例を示すである。

[図 6]—実施形態に係る低周波治療器の動作のフローチャートである。

[図 7]—実施形態に係る低周波治療器の動作のフローチャートである。

[図 8]—実施形態に係る低周波治療器の表示の一例を示す図である。

[図 9]一実施形態に係る低周波治療器の表示の他の例を示す図である。

[図 10]—実施形態に係る低周波治療器の表示のさらなる他の例を示す図である。

[図 11]一実施形態に係る低周波治療器の表示のさらなる他の例を示す図である。

[図 12]—実施形態に係る低周波治療器の表示のさらなる他の例を示す図である。符号の説明 [0018] 1 本体、 2A, 2B 導子、 31〜34 端子、 41〜43 リード線、 44 抵抗、 53 表示器 (報知手段)、 57 導子貼着検知回路 (導子貼着検知手段)、 58 識別回路、 59 ジャック、 60, 61 導子ノッド、 62 伝達回路、 63, 63A〜63D プラグ、 67 コード、 71 プラグマーク、 72 導子マーク、 73 ひざマーク、 74 腰肩マーク。

発明を実施するための最良の形態

[0019] 発明の実施形態を、図面を参照し詳細に説明する。なお、各図中、同一符号は同一または相当する部分を示す。

[0020] 発明の一実施形態に係る低周波治療器の本体の平面図（上面図）を図 1の (A)に、その正面図を図 1の (B)に示し、低周波治療器の 2種類の導子の概略斜視図を図 2の（A)と図 2の（B)に示す。

[0021] この低周波治療器は、低周波電流を生成し出力する本体 1と、この本体 1に着脱可能に接続され、かつ本体 1から出力された低周波電流を生体 (人体）に通電させるための 2種類の導子 2Aおよび 2Bとを備える。本体 1は、図 1の (A)を参照して、筐体の表面に、電源オン'オフするために操作される電源スィッチ 52と、情報を表示するための報知手段としての表示器 53と、低周波電流の出力を調整するために操作される出力調整ダイヤル 55とを有する。また、本体 1は、図 1の（B)を参照して、筐体の側面に、導子 2Aと 2Bそれぞれの後述のプラグ 63を差し込むためのジャック 59を有する。表示器 53には、後述する識別回路 58により識別された導子 2Aまたは 2Bの本体 1への接続の有無、本体 1に接続されてヽる導子の種類すなわち導子 2Aまたは 2Bの種類、後述の導子貼着検知回路 57により検知された導子 2Aまたは 2Bの人体への貼着の有無等を示す情報などが表示される。出力調整ダイヤル 55は、電源スィッチ 52 が電源オン操作されると、自動的に表面力も突出するように移動する。これによりユーザは出力調整ダイヤル 55を回転操作することができる。

[0022] 2種類の導子 2Aおよび 2Bのうち、図 2の（A)の導子 2Aは、例えばひざの低周波治療に用いられ、図 2の（B)の導子 2Bは、例えば腰または肩の低周波治療に用いられる。導子 2Aは人体に貼り付けられる導子パッド 60と 61を有する。導子パッド 60は貼り付けられる面 (パッド領域という）のサイズが大きぐ導子パッド 61はパッド領域が小さい。導子 2Aは、さらに、その両端に導子パッド 60と 61をそれぞれ接続する U字状の弾性支持板 65、導子パッド 60側力も導出されるコード 67、このコード 67の先端 (導子パッド 60が接続されない端）に接続されたプラグ 63を有する。プラグ 63は、スリーブ 30とつまみ 68を有して、本体 1のジャック 59に着脱可能に導子 2Aを接続する接続機構として機能する。つまみ 68はプラグ 63をジャック 59に抜き差しするためにユーザの持ち手として機能する。したがって、つまみ 68は、プラグ 63がジャック 59に差し込まれた状態では、本体 1の筐体外部に突出するようにプラグ 63に設けられている。大サイズのパッド領域を有する導子パッド 60に比較して、小サイズのパッド領域を有する導子パッド 61においては、低周波電流の密度を高めることができる。なお、 U字状の弾性支持板 65は内部にはコード 67が延長して設けられており、弾性支持板 65の両端の導子パッド 60と 61は延長されたコード 67を介して電気的に接続される。

[0023] 図 2の（B)の導子 2Bは、導子 2Aと同様にパッド領域のサイズが大き、導子パッド 6 0と、パッド領域のサイズが小さい導子パッド 61と、コード 67とを有する。コード 67は第 1〜第 3の端を有する。コード 67の第 1と第 2の端に両導子パッドがそれぞれを接続されて、第 3の端には本体 1に導子 2Bを接続するための機構としてのプラグ 63が接続される。導子パッド 60と導子パッド 61はコード 67とプラグ 63を介して本体 1から低周波電流が供給される。

[0024] 本体 1ならびに導子 2Aおよび 2Bを備えた低周波治療器のブロック構成が図 3に示される。 2種類の導子 2Aと 2Bの各プラグ 63の内部構造の例が図 4と図 5に概略的に示される。図 3を参照して、本体 1は、記憶部 50Aとタイマ 50Bを有する CPU (Centra 1 Processing Unit) 50と、電源部 51と、電源スィッチ 52と、報知手段としての表示器 5 3と、出力回路 54と、出力調整ダイヤル 55と、ダイヤル昇降機構 56と、導子貼着検知回路 57と、識別回路 58と、ジャック 59とを備える。導子 2Aと導子 2Bは同様の構成を有する。導子 2Aと 2Bのそれぞれは、伝達回路 62を有するプラグ 63、ならびにブラグ 63に接続される導子パッド 60および 61を備える。

[0025] 図 4の (A)と（B)には、プラグ 63の内部構成例が示される。

CPU50は記憶部 50Aに予め記憶するプログラムに従い、治療のための種々の演算、制御および処理を実行する。また、記憶部 50Aには表示器 53に表示するためのデータ（各種マークの絵柄などのデータ）が予め格納されており、 CPU50は、当該データを記憶部 50Aから読出し、読出したデータに基づく画像 (マークなど）が表示器 5 3に表示される。電源部 51は、図示のない電池および AC (Alternating Current)ァダプタを有し、電池および ACアダプタにより、本体 1の各回路ならびに各部に電源電圧を供給する。 CPU50は、電源スィッチ 52がユーザにより操作される場合に、電源スィッチ 52がワンタッチ操作される毎に電源部 51を制御して、当該操作に応答して電源部 51から各部への電源供給の開始と停止の切り替えを制御する。

[0026] 表示器 53は、 LCD (Liquid Crystal Display)からなり、前述した情報の他に低周波治療のための処理を実行中に種々の情報を表示する。

[0027] 出力回路 54は、電源部 51から供給される電圧信号を図示のない昇圧回路により所定レベルにまで昇圧した後に、図示のない変調回路に与えられる。変調回路は与えられる電圧信号を、 CPU50から入力する制御信号に従いパルス幅を変調して出力する。したがって、ジャック 59にプラグ 63を介して導子 2Aまたは 2Bが接続された場合には、出力回路 54から出力されるパルス幅変調がされた低周波の信号は、ジャック 59、プラグ 63およびコード 67を介して 2個の導子パッド 60と 61に供給されるので、導子パッド 60と 61を通して当該導子パッドが貼り着けされた人体の患部に低周波電流が通電される。

[0028] 出力調整ダイヤル 55は、出力回路 54から出力される低周波信号の周波数および電流値を調整するためのボリユウムのダイヤルである。ダイヤル昇降機構 56は、電源スィッチ 52が電源オン操作されたときに出力調整ダイヤル 55を、ユーザが回転操作可能とするために筐体表面力も突出するように上昇させる。また、電源オフ操作されたときにはユーザによる出力調整ダイヤル 55の回転操作を禁止するために出力調整ダイヤル 55を下降させる。

[0029] 導子貼着検知回路 57は、比較器 57Aを有し、導子 2Aまたは 2Bの導子パッド 60と 61が人体の皮膚に貼着されたか否かを検知する。この導子貼着検知回路 57は、出力回路 54から出力された低周波電流がジャック 59、プラグ 63およびコード 67を介して導子パッド 60と 61間に通電された場合、その通電された電流をプラグ 63およびジャック 59を介して検出する。そして検出した電流値が所定値以上であると判定したときに導子パッド 60と 61は人体に貼着されている（貼着有り）と検知し、通電電流は所定値以上ではないと判定したときに、導子パッド 60と 61の人体に貼着されていない（貼着無し）と検知する。例えば、プラグ 63として図 4の (A)に示す後述のプラグ 63A が使用される場合には、ジャック 59より、プラグ 63Aの端子 31、リード線 42、ならびに導子パッド 60および 61を介して、更にリード線 41および端子 32を経て流れる出力電流が導子貼着検知回路 57の比較器 57Aに与えられる。比較器 57Aは端子 32を介して与えられる電流値と、 CPU50から与えられる所定値とを比較して、比較結果を示す信号を出力する。たとえば、所定値以上であると判定されると比較結果の信号はレベル' 1 'を指し、所定値以上ではな、と判定されると比較結果の信号はレベル' 0'を指す。したがって、 CPU50は、導子貼着検知回路 57に比較器 57Aの出力信号に基づき、導子パッド 60と 61が人体の皮膚に貼着された力否かを判定することができる。当該所定値は、記憶部 50Aに予め格納されており、 CPU50は記憶部 50Aから当該所定値を読出し、読出した所定値を比較器 57Aに与える。

識別回路 58は、導子 2Aまたは 2Bのプラグ 63が本体 1のジャック 59に接続されることにより、導子パッド 60と 61が本体 1に接続された力否かを検知する。この識別回路 58は、ジャック 59を介してプラグ 63の後述の伝達回路 62 (後述の抵抗 44)に一定電流を通電することにより検出される電圧に基づき、本体 1に接続される導子の種類は導子 2Aおよび 2Bのいずれであるかを検知する。例えば、プラグ 63として図 4の（A) に示すプラグ 63Aが使用される場合は、識別回路 58は、ジャック 59を介して当該プラグ 63Aの端子 33と 34に通電し、抵抗 44の両端の電圧を検出し、検出結果に基づき抵抗 44の抵抗値を検出する。識別回路 58は、検出した抵抗値と導子 2Aと 2Bに固有の所定の抵抗値たとえば 100k Ωと 50k Ωとを比較し、比較結果に基づく信号を出力する。したがって、 CPU50は、識別回路 58からの出力信号に基づき、本体 1に接続される導子は導子 2Aおよび 2Bの!、ずれである力、または導子 2Aおよび 2Bのいずれも接続されていないかを判定することができる。検出した抵抗値が 100k Ωを越えてはるかに高いことを指示する信号が識別回路 58から CPU50に与えられる場合は、 CPU50は、本体 1には導子 2Aおよび 2Bのいずれも接続されていないと検知する。検出した抵抗値が 100k Ωであることを指示する信号が識別回路 58から CPU 50に与えられる場合は、 CPU50は、本体 1には導子 2Aが接続されていると判定する。また、検出した抵抗値が 50k Ωであることを指示する信号が識別回路 58から CP U50に与えられる場合は、 CPU50は、本体 1には導子 2Bが接続されていると判定する。当該所定の抵抗値（100k Ω、 50kQ )は記憶部 50Αに予め格納されており、 C PU50は記憶部 50Aから当該抵抗値を読出し、読出した抵抗値を識別回路 58に与える。

[0031] 図 4と図 5のプラグ 63A〜63Dのそれぞれは、導電性のスリーブ 30とつまみ 68からなる。コード 67、つまみ 68およびスリーブ 30に内部には、各導子 2Aと 2Bそれぞれの一対の導子パッド 60と 61に接続された 2本のリード線 41と 42が設けられる。

[0032] 図 4の（A)のプラグ 63Aでは、導電性のスリーブ 30は 3つの絶縁カラー 37を有し、スリーブ 30は、 3つの絶縁カラー 37によって、ジャック 59に挿入される先端部からつまみ 68の方向に従い 4極の端子 31、 32、 33および 34に区分される。隣接した 4極の端子 31〜34のうちのスリーブ 30の先端部の端子 31には、コード 67からのリード線 42が接続され、端子 31に隣接する端子 32には同じくコード 67からのリード線 41が接続されている。また、端子 33と 34には共通のリード線 43が接続される。このリード線 43には導子自体の種類に対応した抵抗値を持つ抵抗 44が接続される。抵抗 44 はつまみ 68の内部に位置するように設けられて、る。

[0033] つまり、このプラグ 63Aでは、 2極の端子 31と 32が低周波電流印加のために用いられて、伝達回路 62は 2極の端子 33と 34および抵抗 44で構成される。抵抗 44は、ひざ用の導子 2Aの場合は例えば 100k Ωの抵抗値を持ち、腰または肩用の導子 2Bの場合は例えば 50k Ωの抵抗値を持つ。ここでは導子 2Aと 2Bの 2種類を例示している力勿論、本体 1に接続されうる導子は 3種類以上であってもよい。その場合には、導子の種類の増加に応じて抵抗 44の抵抗値の種類も増加する。

[0034] 図 4の（B)のプラグ 63Bは、 4極の端子 31〜34のそれぞれに接続されるリード線が図 4の（A)のそれとは異なるが、その他は図 4の（A)のプラグ 63Aと同様の構成を有する。プラグ 63では、端子 31にコード 67からのリード線 41が接続され、端子 34にコード 67からのリード線 42が接続されている。端子 32と 33には共通のリード線 43が接続され、このリード線 43には抵抗 44が接続されている。このプラグ 63Bでは、 2極の端子 31と 34が低周波電流を印加するために用いられて、伝達回路 62は 2極の端子 32および 33ならびに抵抗 44で構成される。抵抗 44の抵抗値は、上記の通り導子 2 Aと 2Bの種類に応じた抵抗値（100k Ωまたは 50k Ω )を有する。

[0035] 図 5の（A)のプラグ 63Cは、 4極の端子 31〜34のそれぞれに接続されるリード線が図 4の（A)のそれとは異なるが、その他は図 4の（A)のプラグ 63Aと同様の構成を有する。プラグ 63Cでは、端子 33にコード 67からのリード線 41が接続され、端子 34にコード 67からのリード線 42が接続されている。端子 31と 32には抵抗 44を有する共通のリード線 43が接続されている。このプラグ 63Cでは、 2極の端子 33と 34が低周波電流印加のために用いられて、伝達回路 62は 2極の端子 31および 32ならびに抵抗 44で構成される。

[0036] 図 5の（B)のプラグ 63Dは、 4極の端子 31〜34のそれぞれに接続されるリード線が図 4の（A)のそれとは異なるが、その他は図 4の（A)のプラグ 63Aと同様の構成を有する。プラグ 63Dでは、端子 32にコード 67からのリード線 41が接続され、端子 33にコード 67からのリード線 42が接続されている。端子 31と 34には抵抗 44を有する共通のリード線 43が接続されている。このプラグ 63Dでは、 2極の端子 32と 33が低周波電流を印加するために用いられて、伝達回路 62は 2極の端子 31および 34ならびに抵抗 44で構成される。

[0037] 2種類の導子 2Aと 2Bそれぞれは、プラグ 63として、プラグ 63A〜63Dのうちの 4種類のうちの 1つを有し、導子 2Aと 2Bが有するプラグ 63の種類は共通している。プラグ 63A〜63Dの各種のプラグの抵抗 44は、導子 2Aと 2Bの種類に対応した 2種類 ( 100k Ω、 50k Ω )の抵抗値を有する。

[0038] このように構成された低周波治療器を用いて治療を行う動作について、図 6と図 7のフローチャートに従い図 8〜図 10を参照して説明する。図 8〜図 10には、本体 1の識別回路 58による識別結果 [本体 1に接続された導子の種類 (導子 2Αまたは 2Βのヽずれかの種類 (ひざ用の導子 2Αである力、それとも腰 ·肩用の導子 2Βである力 ) )、本体 1への導子 2Αまたは 2Βの接続有無]、及び導子貼着検知回路 57による検知結果 [ (人体への導子パッド 60と 61の貼着の有無）]の表示器 53での表示例（報知例）などが示される。図 6と図 7のフローチャートに従うプログラムは予め記憶部 50Αに格納されており、 CPU50により当該プログラムが記憶部 50Aから読出されて実行されることにより、低周波治療器の動作が実現される。

[0039] CP50は電源スィッチ 52がオフ操作されて電源部 51から電力が供給されない期間は、電源部 51に代替して図示のないバックアップ電源により電力が供給されている。したがって、 CPU50は電源部 51から電力供給を受けない期間においてもユーザにより電源スィッチ 52が操作 (押下)されたか否かを検知することができる。ここでは、電源スィッチ 52は予めオフ操作されて電源部 51から各部への電力の供給は停止していると想定する。

[0040] CPU50は、まず電源スィッチ 52がオン操作されたか否かを、電源スィッチ 52からの入力信号に基づき判別する (ステップ Sl)。電源スィッチ 52がオン操作されたことを検知しない場合には (ステップ S1で NO)、ステップ SIの処理を繰返す。

[0041] 一方、電源スィッチ 52がオン操作されたことを検知すると (ステップ S1で YES)、 C PU50は電源部 51を、各部に電力を供給するように制御して、その後、ダイヤル昇降機構 56を、出力調整ダイヤル 55を上昇させるように制御する (ステップ S3)。これにより、本体 1の筐体の表面から出力調整ダイヤル 55が突出する。また、このとき、 CP U50は、表示器 53を初期表示状態とする (ステップ S5)。初期表示状態では、図示されないが、表示器 53には、人体が感覚する通電される低周波電流のレベルを指す強さ 53Cとして" 000"の数値を点灯する。

[0042] 次いで、図 8に示すように、現時点では本体 1に導子 2Aおよび 2Bのいずれも接続されていないので、すなわち、識別回路 58はジャック 59に導子 2A又は 2Bのプラグ 6 3が差し込まれていないことを検知している。 CPU50は、識別回路 58の検知信号を入力し (ステップ S 7)、入力した検知信号に基づき導子が接続されていないと判定する (ステップ S9で NO)。判定結果に基づき記憶部 50Aから表示用のデータを読出し、読出したデータに従い、プラグ 63をジャック 59に差し込むことを指示するためのプラグマーク 71を表示器 53に点滅表示する（ステップ Sl l)。これにより、ユーザに対して本体 1に導子が接続されて、な、旨が報知される。

[0043] ユーザがプラグマーク 71の点滅を見て導子 2A又は 2Bのプラグ 63を本体 1のジャック 59に差し込むと、 CPU50は識別回路 58から入力する検知信号に基づき導子が接続されていると判定する（ステップ S7、ステップ S9で YES)。 CPU50は、判定結果に基づきプラグマーク 71の表示態様を点滅力も全点灯に変化させるとともに (ステツプ S13)、表示器 53に図 9の（A)のようなひざマーク 73又は図 9の（B)のような腰肩マーク 74を点灯させる。

[0044] つまり、本体 1にひざ用の導子 2Aが接続された場合は、識別回路 58はジャック 59 に差し込まれたプラグ 63の抵抗 44の抵抗値 100k Ωを検知し、検知結果を示す検知信号を CPU50に出力する。 CPU50は与えられる検知信号に基づき、接続された導子の種類はひざ用の導子 2Aであると識別する (ステップ S15で'ひざ'）。そして、この識別結果 (ひざ用導子）に基づき記憶部 50Aから読出したデータに従い、ひざマーク 73を点灯させるとともに (ステップ S17)、識別結果 (ひざの治療)応じたレベルの低周波電流が出力されるように出力回路 54を設定する (ステップ S21)。ひざの治療の場合の低周波電流は変調波の出力を用い、治療開始後の電流増加率は緩やかである。

[0045] また、本体 1に腰 ·肩用の導子 2Bが接続された場合は、識別回路 58がジャック 59 に差し込まれたプラグ 63の抵抗 44の抵抗値 50k Ωを検知し、検知結果を示す検知信号を CPU50に出力する。 CPU50は与えられる検知信号に基づき、接続された導子の種類は腰 ·肩用の導子 2Bであると識別する (ステップ S 15で '腰'肩'）。そして、この識別結果 (腰 ·肩用導子）に基づき記憶部 50Aから読出したデータに従い、腰肩マーク 74を点灯させるとともに (ステップ S 19)、識別結果 (腰 ·肩の治療)応じたレべルの低周波電流が出力されるように出力回路 54を設定する (ステップ S21)。腰-肩の治療の場合の低周波電流は単一波形の出力を用い、治療開始後の電流増加率は速やかである。

[0046] 同時に、図 9に示すように、 CPU50は、表示器 53において、導子マーク 72を点滅させる (ステップ S23)。これにより、導子パッド 60と 61を人体の患部（ひざ又は腰 '肩 )に貼着する旨が報知される。ユーザが導子パッド 60と 61を人体の患部に貼着すると、導子貼着検知回路 57により貼着されたことが検知されるので、 CPU50は当該検知結果に基づき、導子マーク 72の表示態様を点滅力も全点灯に変化させる。

[0047] その後、 CPU50は、図 10に示すように、強さ 53Cの値" 000"を点滅させる（ステツプ S25)。これにより、ユーザに対して出力調整ダイヤル 55により低周波電流の出力レベルを指す強さを設定する旨が報知される。ユーザが出力調整ダイヤル 55を回して任意の強さを指す数値に設定すると、 CPU50は回し操作量に応じた数値 (例えば "120")を表示器 53に表示する（ステップ S27と S29)。このとき、 CPU50は、記憶部 50Aから読出したデータに基づき、マーク 53Bを表示して、マーク 53Bにより治療に要する所定時間を分単位で報知する (ステップ S31)。その後、 CPU50は設定された強さに応じたレベルの低周波電流を出力するように出力回路 54を制御するので、人体には導子 2Aまたは 2Bを介して低周波電流が通電されて治療が開始される (ステツプ S33)。

[0048] 治療開始後は、出力回路 54により低周波電流の出力が継続して行われる (ステツプ S35)。また、治療開始からの経過時間はタイマ 50Bにより計測されるので、 CPU5 0はタイマ 50Bの計測結果に従い、マーク 53Bにより表示される時間を分単位で減少するように変化させる (ステップ S37)。したがって、治療中にはマーク 53Bにより治療のための残り時間が報知される。 CPU50はタイマ 50Bの計測結果に基づき残り時間が '0'となったか否力、すなわち治療が終了した力否かを判定する (ステップ S39)。残り時間が '0'ではないと判定されると (ステップ S39で NO)、ステップ S35の処理に戻り、治療は継続する。

[0049] 一方、タイマ 50Bが指示する残り時間が '0'であると判定されると (ステップ S39で Y ES)、 CPU50は出力回路 54を、出力を停止させるように制御する (ステップ S41)。そして、このときマーク 53Bが指示する時間である" 0"を点滅表示させる (ステップ S4 3)。マーク 53Bが指す" 0"の点滅表示により、治療が終了したことが報知される。

[0050] 次に、 CPU50は、導子パッドが人体力も剥がされたか否かを判定する (ステップ S4 5)。導子パッドが人体力も剥がされたと判定されないと (ステップ S45で NO)、ステツプ S45の判定は繰り返される。

[0051] 一方、マーク 53Bによる報知に応じて、ユーザが導子パッド 60と 61を人体から剥がすと、導子貼着検知回路 57により導子パッドが人体力剥がされたことが検知されて、当該検知の信号に基づき CPU50は、剥がされたと判定して (ステップ S45で YES) 、薄く表示されるように導子マーク 72の表示態様を変更する (ステップ S47)。 CPU5 0は本体 1の電源をオフする力否かを判定する。ユーザは治療を終えてプラグ 63を本体 1のジャック 59から抜くと、プラグ 63が抜かれたことは識別回路 58により検知される。当該検知の信号に基づき CPU50は電源をオフすると判定すると、プラグマーク 71を薄く表示した後に、電源部 51を制御して各部への電力供給を停止させる (ステツプ S51)。これに並行して、ダイヤル昇降機構 56により出力調整ダイヤル 55は下降し (ステップ S53)、表示器 53は上述の初期表示の状態になる (ステップ S55)。これにより、治療のための動作は終了する。

[0052] 次に、治療動作中に治療を中断する場合について、図 11及び図 12を参照して説明する。治療中に電源スィッチ 52が押されて電源部 51の各部への電力供給が停止された場合は、ダイヤル昇降機構 56により出力調整ダイヤル 55は下降し、表示器 5 3は治療中の表示状態力初期表示の状態に変わる。

[0053] また、治療中にプラグ 63が本体 1のジャック 59から抜けた場合は、識別回路 58は導子 2A又は 2Bは接続されていないと検知する。 CPU50は当該検知の信号に基づき、図 11に示すように表示器 53において、コードのプラグマーク 71側に" X "印を重ねて点滅表示させる。

[0054] また、治療中に導子パッド 60または 61が人体力も剥がれた場合は、すなわち、治療中に導子パッド 60および 61の一方又は両方のパッド領域の全部が人体力も剥がれたり、またはパッド領域の一部が剥がれたりした場合は、導子貼着検知回路 57により導子パッド 60と 61間の通電電流の変化が検知される。当該検知の信号に基づき CPU50は、導子パッド 60と 61は貼着されていないと識別し、識別結果に基づき、図 12に示すように表示器 53にお、て、コードの導子マーク 72側に" X "印を重ねて点滅表示させる。

[0055] 上記実施形態は、 2種類の導子 2Aと 2Bを備える場合である力 3種類以上の導子を備えるときは、これに応じてプラグ 63の抵抗 44の抵抗値の種類数、表示器 53に表示するマークの種類数等を適宜設定すればよい。また、上記実施形態では、報知手段として表示器 (LCD) 53を取り上げた力スピーカにより音声で報知してもよいし、表示器 53とは別に複数個の LEDを設け、各識別結果に応じて LEDを点灯させる、または点滅させる、または異なる発光色の LEDを点灯させるとしてもよい。或いは、マークによる報知、音声による報知、 LEDによる報知等のうちから 2つ以上糸且合せて用いても構わない。

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

Claims

請求の範囲

[1] 低周波電流を生成し出力する出力回路を含む本体と、

前記本体に着脱可能に接続され、前記本体の前記出力回路力出力される前記低周波電流を生体に通電させる複数種類の導子と、を備え、

各種の前記導子は、

当該導子の種類を伝達するための伝達回路を有し、且つ当該導子を前記本体に着脱可能に接続するための接続機構を含み、

前記本体は、当該本体に前記導子が接続されたときに前記導子の前記伝達回路に接続され、且つ前記伝達回路により伝達される前記導子の種類を識別するための識別回路をさらに含む、低周波治療器。

[2] 前記各種の導子の前記接続機構は、当該導子力導出されたコードに設けられたプラグであり、

前記プラグは、前記低周波電流を前記導子に印加するための 2極の端子と、別の 2 極の端子と、前記別の 2極の端子間に接続され、且つ前記導子の種類に対応した抵抗値を持つ抵抗とを有し、

前記伝達回路は、前記プラグの前記別の 2極の端子と前記抵抗とで構成され、前記プラグにより前記導子が前記本体に接続された場合に、前記識別回路は、前記伝達回路の前記別の 2極の端子に接続され、且つ前記伝達回路の前記抵抗の前記抵抗値を検出し、検出した前記抵抗値に基づき当該導子の種類を識別する、請求項 1記載の低周波治療器。

[3] 前記識別回路は、前記導子が前記本体に接続されていないことを識別する、請求項 1に記載の低周波治療器。

[4] 前記本体は、前記識別回路の識別結果を報知する報知部をさらに含む、請求項 1 に記載の低周波治療器。

[5] 前記導子は、前記出力回路から与えられる前記低周波電流を前記生体に通電させるために、前記生体に貼り着けられる導子パッドをさらに含み、

前記本体は、当該本体に接続された前記導子の前記導子パッドが前記生体に貼着されているか否かを検知する導子貼着検知部をさらに含み、前記報知部は、前記識別回路の識別結果と前記導子貼着検知部の検知結果とを異なる様式で報知する、請求項 4に記載の低周波治療器。

[6] 前記本体の前記出力回路は、前記識別回路の識別結果に応じた前記低周波電流を出力する、請求項 1に記載の低周波治療器。

[7] 前記導子は、前記出力回路から与えられる前記低周波電流を前記生体に通電させるために、前記生体に貼り着けられる導子パッドをさらに含み、

前記本体は、当該本体に接続された前記導子の前記導子パッドが前記生体に貼着されてヽるか否かを検知する導子貼着検知部をさらに含む、請求項 1に記載の低周波治療器。