WO2006075711A1

WO2006075711A1 - 化粧料

Info

Publication number: WO2006075711A1
Application number: PCT/JP2006/300387
Authority: WO
Inventors: Masayoshi Okubo; Kiyoshi Yamaguchi; Shigeki Hamamoto
Original assignee: Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd.
Priority date: 2005-01-14
Filing date: 2006-01-13
Publication date: 2006-07-20
Also published as: JPWO2006075711A1; US20080138366A1; EP1839639A1

Abstract

　本発明は、表面に多数のくぼみを有する球状樹脂粒子を含む化粧料を提供する。本発明により、塗布時の伸び、感触性に優れると共に、塗布後のしっとり感、潤い感、さらさら感などの効果発現並びにその持続性に優れた化粧料、および、演色性、フォギー感（皺のぼかし効果）など光学的機能を備えた化粧料が提供される。

Description

化粧料

技術分野

[0001] 本発明は、化粧料に関する。さら〖こ詳しくは、塗布時の伸び、感触性および塗布後の効果並びにその持続性に優れたィ匕粧料に関する。

背景技術

[0002] 従来、ファンデーション、白粉、頰紅、アイシャドー、アイブロー等のメイキャップィ匕粧品ゃボディーパウダー、ベビーパウダー等のボディー化粧品、ローションや乳液等の皮膚用化粧品等の化粧料には、塗布時の伸び、感触性、滑り性、均一性を改良する目的で粒子径が 0. 1〜50 μ m程度の球状の微粒子が添加されている。

[0003] 例えば、平均粒子径が 30 μ m以下である球状ポリウレタン微粉末を含有してなる化粧料 (特許文献 1)、（メタ）アタリレートモノマー、ェチルアタリレートモノマーおよび多官能ビュルモノマーを含有するモノマー混合物を懸濁重合させることにより得られる化粧料用アクリル共重合体微粒子 (特許文献 2)、特定のポリエチレン系榭脂球状微粒子を含む化粧料 (特許文献 3)等が知られて、る。

[0004] し力しながら、これら化粧料に配合される粒子はいずれも単なる球状粒子であるため、塗布時の伸び、感触性に優れているものの、化粧料の高機能化、多様ィ匕に伴い必ずしも満足のいくものではなぐ塗布後のしっとり感、潤い感、さらさら感などの効果発現およびそれらの持続性の改良が求められていた。

[0005] 特許文献 1 :特開平 5— 262622号公報

特許文献 2：特開 2001 - 151626号公報

特許文献 3：特開 2002— 370920号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] 本発明の目的は、塗布時の伸び、感触性に優れると共に、塗布後のしっとり感、潤 V、感、さらさら感などの効果発現並びにその持続性に優れたィ匕粧料を提供することにある。課題を解決するための手段

[0007] 本発明は、表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子を含む化粧料に関する。

発明の効果

[0008] 本発明によると、塗布時の伸び、感触性および塗布後の効果並びにその持続性に優れたィ匕粧料を提供することができる。

[0009] また、演色性、フオギー感 (皺のぼかし効果)など光学的機能を備えた化粧料を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

[0010] 本発明に用いられる球状榭脂粒子は、表面に多数のくぼみを有するものである。「多数」とは一つの粒子あたり 2個以上を意味し、粒子表面により多くのくぼみを有する粒子を用いるほど、塗布時の伸び、感触性、塗布後の効果並びにその持続性に優れたィ匕粧料を得ることができる。

[0011] 本発明に用いられる球状榭脂粒子の体積平均粒子径は、 0. l〜50 /z mが好ましく、0. 5〜30 mであることがより好ましい。体積平均粒子径が 0. 1 m未満の場合、得られる化粧料の塗布時の延びが悪くなるおそれがある。また、体積平均粒子径が 5 0 mを越える場合、得られる化粧料の塗布時の感触が悪くなるおそれがある。

[0012] また、上記多数のくぼみは、通常ほぼ円形の開口部を有しており、粒子表面には開口部の直径の異なるくぼみが混在している。くぼみの開口部の平均直径は、 0. 01〜力好ましく、特に 0. 05〜0. 5 111カょり好まし1、。開口咅の平均直径力 0. 01 μ mより小さい場合、所望の性能が得られにくぐ 1 μ mを越える場合、化粧料の塗布時の延び、感触性が低下するおそれがある。

[0013] また、本発明に用いられる球状榭脂粒子は、その粒度分布が狭いものが好ましぐ単分散粒子であるものがより好ましい。とりわけ、粒度分布の指標である変動係数 CV 値が 20%以下、好ましくは 10%以下、より好ましくは 5%以下であることが望ましい。

[0014] CV値が 20%を越えると、粒子の粒度分布が広くなり、化粧料を塗布する際の伸び、感触性が悪くなるおそれがあり好ましくない。上記、変動係数 CV値とは粒子径の測定により得られる体積平均粒子径とその標準偏差値を用いて次式で示される数値である。 [0015] 変動係数 cv値 [%] = (標準偏差値 Z体積平均粒子径） X 100

[0016] なお、本明細書において、体積平均粒子径およびその標準偏差値はレーザー回折式粒度分布測定装置により、また、くぼみの開口部の平均直径および粒子 1個あたりのくぼみの平均個数は、電子顕微鏡写真の画像解析により求めた数値である。

[0017] 本発明に用いられる表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子としては特に限定されないが、くぼみ部の内壁部分と粒子本体とが異なる榭脂で構成される複合榭脂粒子が好ましく用いられる。くぼみ部と粒子本体とをそれぞれ構成する榭脂としては、例えばポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸ェチル、ポリアクリル酸プロピル、ポリアクリル酸ブチル、ポリアクリル酸ノルマルへキシル、ポリアクリル酸シクロへキシル、ポリアクリル酸 2—ェチルへキシル、ポリアクリル酸ドデシル、ポリアクリル酸ステアリル等のアクリル酸エステル重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ェチル、ポリメタクリル酸プロピル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸ノルマルへキシル、ポリメタクリル酸シクロへキシル、ポリメタクリル酸 2—ェチルへキシル、ポリメタクリル酸ドデシル、ポリメタクリル酸ステアリル等のメタクリル酸エステル重合体;ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビュル等のビュルエステル重合体；ポリスチレン、ポリビュルトルエン等の芳香族ビュル重合体;ポリエチレン、ポリプロピレン等のォレフィン重合体が挙げられ、これらの榭脂は共重合体又は架橋重合体であっても良い。本発明においては、化粧料の用途、目的に応じて上記の重合体を任意に組み合わせた複合榭脂粒子が用いられる。

[0018] 中でも化粧料の効果の持続性に優れるという観点から、くぼみ部が芳香族ビニル重合体からなり、粒子本体が (メタ)アクリル酸エステル重合体力なる複合榭脂粒子およびくぼみ部と粒子本体が異なる種類の (メタ)アクリル酸エステル重合体力なる複合榭脂粒子が好ましく用いられ、とりわけ、ポリスチレンとポリメタクリル酸メチルカもなる複合榭脂粒子および炭素数 2〜18のアルキル基を有するポリメタクリル酸アルキルエステル力選ばれる 1種とポリメタクリル酸メチルカなる複合榭脂粒子がより好ましく用いられる。（なお、本明細書において「(メタ)アクリル」とは「アクリル」または「メタクリル」を意味する。）

[0019] 本発明に用いられる表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子の製造方法としては特に限定されず、シード分散重合法やシード乳化重合法などが挙げられ、とりわけシード分散重合法が好ましい。シード分散重合法においては、たとえば、くぼみ部が芳香族ビニル重合体力なり、粒子本体が (メタ)アクリル酸エステル重合体力なる複合樹脂の場合、（メタ)アクリル酸エステル重合体の球状粒子をシード粒子として分散させた溶媒 (S1)中で、芳香族ビニルモノマーをシード分散重合させ、乳液状の反応混合物から粒子を遠心分離等により単離し、乾燥する方法により表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子を得ることができる。この場合、くぼみ部となる芳香族ビニル重合体は、溶媒 (S1)に可溶であって、シード粒子に比べて溶媒 (S1)との親和性が低いか又は同等であるモノマーの重合体であることが好ましい。溶媒 (S1)としては例えばメタノール Z水混合溶媒が用いられる。重合反応は、重合開始剤、分散剤およびシード粒子である (メタ)アクリル酸エステル重合体の貧溶媒又は非溶媒である 1S 芳香族ビニル重合体の良溶媒であって、且つ上記溶媒 (si)に不溶であるか又は部分溶解する有機溶媒 (S2)の共存下で行うことが好ま、。有機溶媒 (S2)としては、例えばデカリンが好ましく用いられる。

[0020] また、公知の乳化重合法にて得られたポリスチレンのような芳香族ビニル重合体の球状粒子をシード粒子としてエタノール Z水混合溶媒のような分散溶媒に分散させ、アクリル酸ブチルのような (メタ)アクリル酸エステルを混合し、 o°cにて放置し膨潤粒子とした後、シード乳化重合させ乳液状の反応混合物から粒子を遠心分離等により単離し、乾燥する方法等により本発明に用いられる表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子を得ることもできる。

[0021] 上記の方法により得られる球状榭脂粒子は、表面に多数のくぼみが規則正しく配列されており、且つ、くぼみ部と粒子本体が異なる種類の重合体力構成される複合構造を形成しているため、化粧料に配合した場合、くぼみ部の重合体に親和性の高い有効成分が選択的にくぼみ部に吸収、担持されることにより、均質な効果を発現すると共に、その効果の持続性に優れたィ匕粧料を提供することができる。

[0022] 更に、上記の方法により得られた球状榭脂粒子を、化粧料に配合される親油性成分を溶解した媒体中に分散させ、くぼみ部に選択的に吸収、担持させた後、遠心分離等により粒子を単離し、上記親油性成分を僅かに溶解する貧溶媒にて洗浄し乾燥する方法などにより、くぼみ部に親油性成分を担持した球状榭脂粒子を得ることができる。

[0023] このようにして得られた球状榭脂粒子は、表面のくぼみ部のみに高濃度の親油性成分を担持しているため、化粧料に配合した場合、より効果の持続性に優れ、使用感の優れた化粧料を得ることができる。

[0024] 表面のくぼみ部に担持される親油性成分としては、化粧料に一般的に使用される皮膚安全性の高いものであれば、任意に選択することができ、例えばラウリルアルコール、ステアリルアルコール、ォレイルアルコール、ノレミチノレアノレコーノレ、ラノリンァルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール；ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベへ-ル酸、ォレイン酸、 12—ヒドロキシステアリン酸、リノレイン酸、リノール酸等の高級脂肪酸;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、 2—ェチルへキサン酸セチル、ステアリン酸ブチル等の高級脂肪酸エステル；流動パラフィン、スクヮラン、ワセリン等の炭化水素；プロピレングリコール、ブチレングリコール等の多価アルコール等が挙げられ、用途、目的に応じて界面活性剤、香料、抗菌剤、防腐，殺菌剤、消炎剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を含めることができる。

[0025] 本発明における化粧料としては、粉おしろい、ファンデーション、口紅、リップタリーム、頰紅、アイライナー、アイシャドー、マスカラ等のメイキャップ化粧料;ボディーパゥダー、ボディーローション等のボディ化粧料;ィ匕粧水、クリーム、乳液等の皮膚化粧料；シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ヘアムース、ヘアカラー等の頭髪用化粧料；制汗剤、日焼け止め剤等が挙げられる。なかでも本発明の化粧料としては、使用する粒子が、表面に多数のくぼみを有するため高い光散乱性を有するなど特徴ある光学特性を示し、化粧料に配合した場合、演色性付与、フオギー感向上 (皺のぼかし効果)等、光学的機能を付与することができる観点から、メイキャップィ匕粧料が好ましい。また、使用する粒子が、皮膚に柔軟性やなめらかさを与えるェモリエント成分など親油性成分をくぼみ部に担持する事により、その効果の持続性を向上できる観点から、皮膚化粧料が好ましい。

更に、使用する粒子が、くぼみ部に皮脂を選択的に吸着することにより、発汗によるベたつき感を抑制し、さらさらした感触を長時間持続する事ができるため、制汗剤にも好適に用いることができる。

[0026] 本発明の化粧料における表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子の配合割合は、特に限定されるものではないが、化粧料全体量に対して 1〜30重量％、好ましくは 3〜20重量％であることが望ましい。粒子の配合割合が 1重量％未満の場合、塗布時の伸び、感触性に優れた効果が十分に発揮できないおそれがある。また、 30重量％を超える場合、経済的でなぐまた返って塗布時の感触性を悪化させるおそれがある。

実施例

[0027] 以下に、製造例、実施例および比較例を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではな、。

[0028] 製造例 1

攪拌機および冷却管を備えた 2L容の反応容器にメタノール 504g、純水 216g、デカリン 54gを仕込み、分散剤としてポリビュルピロリドン 1. 8gを溶解させた後、シード粒子としてポリメタクリル酸メチル球状粒子 30g (体積平均粒子径 2 m、 CV値 2. 5 %)を添加し分散させた。

[0029] 更にモノマーとしてスチレン 18g、重合開始剤としてァゾビスイソブチ口-トリル 1. 2 gを溶解させ、反応容器内を窒素雰囲気とした後、昇温し反応系内の温度を 60°Cで 24Hr保持することにより重合反応を完結させた。

[0030] 得られた乳液状の反応混合物を遠心分離により固液分離し、単離した榭脂粒子をメタノールで洗浄した後、 25°Cにて減圧乾燥することにより、体積平均粒子径 2. 2 μ m、 CV値 2. 6%、開口部の平均直径 0. l ^ m,粒子 1個あたりのくぼみの平均個数 120個の球状榭脂粒子 46. 5gを得た。

[0031] 製造例 2

製造例 1において、デカリンを 13gとした以外は製造例 1と同様にして、球状榭脂粒子 47. lgを得た。得られた粒子の体積平均粒子径は 2.： m、 CV値 2. 7%、開口部の平均直径 0. 03 μ m、粒子 1個あたりのくぼみの平均個数 350個であった。

[0032] 製造例 3 製造例 1において、スチレンを 36gとした以外は製造例 1と同様にして、球状榭脂粒子 62. 4gを得た。得られた粒子の体積平均粒子径は 2. 2 /ζ πι、 CV値 2. 7%、開口部の平均直径 0. 3 m、粒子 1個あたりのくぼみの平均個数 50個であった。

[0033] 製造例 4

製造例 1にお、て、シード粒子として体積平均粒子径 10 μ m (CV値 7. 1%)のポリメタクリル酸メチル球状粒子を用いた以外は製造例 1と同様にして球状榭脂粒子 46. 2gを得た。得られた粒子の体積平均粒子径は 10.： m、 CV値 7. 2%、開口部の平均直径 0. 05 μ m、粒子 1個あたりのくぼみの平均個数 2400個であった。

[0034] 製造例 5

製造例 3において、シード粒子として体積平均粒子径 50 /z n^CV値 16. 4%)のポリメタクリル酸メチル球状粒子を用いた以外は製造例 1と同様にして球状榭脂粒子 61 . 3gを得た。得られた粒子の体積平均粒子径は 50. O ^ m, CV値 16. 5%、開口部の平均直径 0. 05 μ m、粒子 1個あたりのくぼみの平均個数 2600個であった。

[0035] 製造例 6

製造例 4で得られた球状榭脂粒子 5重量部をスクァラン 100重量部に均一に分散させ、 20〜25°Cで 24Hr保持した後、遠心分離により粒子を単離した。

更に得られた粒子をノルマルへキサン 100重量部で洗浄し、遠心分離により再度粒子を単離した後、 25°Cにて減圧乾燥することにより、くぼみ部にスクァランを担持した球状榭脂粒子を得た。

[0036] 製造例 7

水 Zエタノール (25/75重量比)混合溶液中、 70°C、窒素雰囲気下にて乳化剤の不存在下にスチレンを乳化重合し、ポリスチレン粒子のェマルジヨンを得た。

[0037] 攪拌機および冷却管を備えた 500ml容の反応容器に榭脂固形分 70g相当の該ェマルジヨンを仕込み、アクリル酸ブチル 30gを混合して、 0°Cで 24Hr放置し、アクリル酸ブチルをポリスチレン粒子に吸収させた。

[0038] 過硫酸カリウム 0. 6gを添カ卩し、水 Zエタノール混合溶液組成を 90Z10に調整した後、 70°Cにて 24Hr重合を行ない、体積平均粒子径 0. 6 /ζ πι、 CV値 2. 1%、開口部の平均直径 0. 08 ^ m,粒子 1個あたりのくぼみの平均個数 40個の球状榭脂粒子を得た。

[0039] 製造例 8

製造例 1にお、て、シード粒子として体積平均粒子径 10 μ m (CV値 7. 1%)のポリメタクリル酸メチル球状粒子、モノマーとしてメタクリル酸シクロへキシルを用いた以外は製造例 1と同様にして球状榭脂粒子 46. Ogを得た。得られた粒子の体積平均粒子径は 10. 3 /ζ πι、 CV値 8. 1%、開口部の平均直径 0. 91 /z m、粒子 1個あたりのくぼみの平均個数 150個であった。

[0040] 製造例 9

製造例 1にお、て、シード粒子として体積平均粒子径 10 μ m (CV値 7. 1%)のポリメタクリル酸メチル球状粒子、モノマーとしてメタクリル酸ステアリルを用いた以外は製造例 1と同様にして球状榭脂粒子 45. 8gを得た。得られた粒子の体積平均粒子径は 10. 5 /ζ πι、 CV値 10. 2%、開口部の平均直径 0. 95 m、粒子 1個あたりのくぼみの平均個数 130個であった。

[0041] 製造例 10

製造例 8で得られた球状榭脂粒子を使用した以外は製造例 6と同様にして、くぼみ部にスクァランを担持した球状榭脂粒子を得た。

[0042] 実施例 1

製造例 1で得られた表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子 15重量％、酸ィ匕チタン 8重量％、セリサイト 45. 2重量％、タルク 10重量％、雲母チタン 2重量％、ベンガラ 2重量％、黄酸化鉄 3. 5重量％、群青 1重量％、ステアリン酸アルミニウム 1重量 %、ジメチルポリシロキサン 5重量⁰ /₀、スクヮラン 7重量⁰ /₀、パラベン 0. 2重量％および香料 0. 1重量％からなる粉体をヘンシェルミキサーを用いて混合し、これに油分を加えてさらに混合した。これを中皿に充填し、固形ファンデーションを得た。

[0043] 実施例 2〜7

実施例 1において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて表 1に示す製造例 2 〜5および製造例 8〜9で得られた球状榭脂粒子を用いた以外は実施例 1と同様にして固形ファンデーションを得た。

[0044] 実施例 8〜9 実施例 1において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて製造例 6および製造例 10で得られたくぼみ部にスクァランを担持した球状榭脂粒子を使用した以外は、実施例 1と同様にして固形ファンデーションを得た。

[0045] 比較例 1

実施例 1において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて表面にくぼみを有さない体積平均粒子径 2. 0 m、 CV値 2. 5%のポリメタクリル酸メチル球状粒子を用いた以外は実施例 1と同様にして固形ファンデーションを得た。

[0046] 比較例 2

実施例 1において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて表面にくぼみを有さない体積平均粒子径 10. O ^ m, CV値 7. 1%のポリメタクリル酸メチル球状粒子を用いた以外は実施例 1と同様にして固形ファンデーションを得た。

[0047] 比較例 3

実施例 1において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて表面にくぼみを有さない体積平均粒子径 50. 0 m、 CV値 16. 4%のポリメタクリル酸メチル球状粒子を用いた以外は実施例 1と同様にして固形ファンデーションを得た。

[0048] 実施例 10

モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1. 2重量部、テトラオレイン酸ポリオキシソルビトール 1. 3重量部、モノステアリン酸グリセリル 1. 3重量部、ステアリン酸 0 . 5重量部、ビフヱ-ルアルコール 0. 9重量部、パルチミン酸セチル 0. 5重量部、スクヮラン 5重量部、 2—ェチルへキサン酸セチル 4重量部およびポリメチルシロキサン 0 . 5重量部を 80°C以上に加温して混合した (A溶液)。同様に、 1, 3—ブチレングリコール 10重量部、キサンタンガム 0. 2重量部および精製水 69. 2重量部を 80°C以上に加温して混合した (B溶液)。

[0049] 得られた A溶液と B溶液を 80°C以上に加温しながら徐々に混合し、引き続き 50°C まで冷却した後、製造例 1で得られた表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子を全体量に対して 5重量％となるように加えて、さらに撹拌混合を行な!/ヽ乳液を得た。

[0050] 実施例 11〜15

実施例 10において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて表 2に示す製造例 2〜4および製造例 8〜9で得られた球状榭脂粒子を用いた以外は実施例 10と同様にして乳液を得た。

[0051] 実施例 16〜17

実施例 10において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて製造例 6および製造例 10で得られたくぼみ部にスクァランを担持した球状榭脂粒子を使用した以外は

、実施例 10と同様にして乳液を得た。

[0052] 実施例 18

実施例 10において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて製造例 7で得られた表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子を用いた以外は実施例 10と同様にして乳液を得た。

[0053] 比較例 4

実施例 10にお、て、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて表面にくぼみを有さない体積平均粒子径 2. 0 m、 CV値 2. 5%のポリメタクリル酸メチル球状粒子を用いた以外は実施例 10と同様にして乳液を得た。

[0054] 比較例 5

実施例 10にお、て、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて表面にくぼみを有さない体積平均粒子径 10. O ^ m, CV値 7. 1%のポリメタクリル酸メチル球状粒子を用いた以外は実施例 10と同様にして乳液を得た。

[0055] 実施例 19

エタノール 64重量部、プロピレングリコール 2重量部、香料 0. 5重量部、精製水 13. 5重量部の混合溶液中に、塩基性塩ィ匕アルミニウム 15重量部および製造例 1で得られた表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子 5重量部をそれぞれ添加し、撹拌混合して制汗剤を得た。

[0056] 実施例 20

実施例 19において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて、製造例 4で得られた球状榭脂粒子を用いた以外は、実施例 19と同様にして制汗剤を得た。

[0057] 実施例 21〜23

実施例 19において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて、製造例 5および製造例 8〜9で得られた球状榭脂粒子を用いた以外は、実施例 19と同様にして制汗剤を得た。

[0058] 比較例 6

実施例 19において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて表面にくぼみを有さない体積平均粒子径 2. 0 m、 CV値 2. 5%のポリメタクリル酸メチル球状粒子を用いた以外は、実施例 19と同様にして制汗剤を得た。

[0059] 比較例 7

実施例 19において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて表面にくぼみを有さない体積平均粒子径 10. O ^ m, CV値 7. 1%のポリメタクリル酸メチル球状粒子を用いた以外は、実施例 19と同様にして制汗剤を得た。

[0060] 比較例 8

実施例 19において、製造例 1で得られた球状榭脂粒子に代えて表面にくぼみを有さない体積平均粒子径 50. O ^ m, CV値 16. 4%のポリメタクリル酸メチル球状粒子を用いた以外は、実施例 19と同様にして制汗剤を得た。

[0061] 評価

各実施例および各比較例で得られた固形ファンデーション、乳液および制汗剤の使用感を 10名の評価パネラーが皮膚に塗布し、固形ファンデーション、乳液については、塗布時の伸び、感触性 (異物感のないこと）、およびしっとり感の度合いとその持続性について、また制汗剤については、塗布後のさらさら感の度合いとその持続性について良いと感じたパネラーの人数を集計し、以下の基準で評価した。結果を表 1〜表 dに不した。

[0062] 評価基準

◎：非常に良ヽ（良ヽと感じた人数が 10人）

〇：良い（良ヽと感じた人数が 8〜9人）

△：やや悪!、（良!/、と感じた人数が 6〜7人）

X：悪い（良いと感じた人数が 5人以下）

[0063] [表 1] 球状樹脂体積平均粒開口部の平しっとしっとり感伸び感触性

粒子子径 [ μ m] 均直径 [ n m] り感の持続性実施例 1 製造例 1 2. 2 0. 1 〇 ◎ 〇実施例 2 製造例 2 2. 1 0. 03 〇〇実施例 3 製造例 3 2. 2 0. 3 〇 ◎ 〇実施例 4 製造例 4 10. 1 0. 05 ◎ ◎ 〇実施例 5 製造例 5 50. 0 0. 05 〇〇〇実施例 6 製造例 8 10. 3 0. 91 〇実施例 7 製造例 9 10. 5 0. 95 ◎ ◎ 〇実施例 8 製造例 6 10. 1 0. 05 ◎

実施例 9 製造例 10 10. 3 0. 91 ◎ ◎

比較例 1 P M M A 2. 0 〇 Δ △ 比較例 2 P M M A 10. 0 ◎ Δ X 比較例 3 P M M A 50. 0 ◎ 〇 △ X

[0064] [表 2]

[0065] [表 3]

表 1、表 2より、表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子を含む実施例 1〜 18の化粧料は、伸び、感触性、しっとり感の度合いおよびその持続性に優れていることがわかる。一方、表面にくぼみを有さないポリメタクリル酸メチル球状粒子を含む比較例 1〜5の化粧料は、伸び、感触性に優れているものの、しっとり感およびその持続性に劣っていることがわかる。また、表 3より実施例 19〜23の制汗剤は、さらさら感およびその持続性に優れており、一方、比較例 6〜8の制汗剤はさらさら感に優れているものの、その持続性に劣っていることがわかる。

産業上の利用可能性

本発明の化粧料は、塗布時の伸び、感触性および効果の持続性に優れてヽるため、ファンデーション、口紅、頰紅、アイライナー、アイシャドー、アイブロー、マスカラ、粉おしろい、ダステイングパウダー、クリーム、ローション、プレシエーブローシヨン、アフターシェーブローション、乳液、化粧水、制汗剤等に好適に利用することが可能である。

Claims

請求の範囲

[I] 表面に多数のくぼみを有する球状榭脂粒子を含む化粧料。

[2] 粒子の体積平均粒子径が 0. 1〜50 μ mである請求項 1に記載の化粧料。

[3] くぼみの開口部の平均直径が 0. 01〜1 111でぁる請求項1または2に記載の化粧料。

[4] 球状榭脂粒子の粒度分布力変動係数 CV値で 20%以下である請求項 1〜3のいずれかに記載の化粧料。

[5] 球状榭脂粒子が、くぼみ部と粒子本体とが異なる榭脂で構成される複合榭脂粒子である請求項 1〜4のいずれかに記載の化粧料。

[6] 球状榭脂粒子が、芳香族ビニル重合体と (メタ)アクリル酸エステル重合体とからなる複合榭脂粒子である請求項 1〜5のいずれかに記載の化粧料。

[7] 芳香族ビュル重合体がポリスチレンであり、（メタ)アクリル酸エステル重合体がポリメタクリル酸メチルである請求項 6に記載の化粧料。

[8] 球状榭脂粒子が、異なる種類の (メタ)アクリル酸エステル重合体カゝらなる複合榭脂粒子である請求項 1〜5のいずれかに記載の化粧料。

[9] 異なる種類の (メタ)アクリル酸エステル重合体が炭素数 2〜 18のアルキル基を有するポリメタクリル酸アルキルエステル力選ばれる 1種とポリメタクリル酸メチルである請求項 8に記載の化粧料。

[10] 球状榭脂粒子が、シード分散重合法により得られた粒子である請求項 1〜9のいずれかに記載の化粧料。

[II] 球状榭脂粒子が、くぼみ部に親油性成分を担持した粒子である請求項 1〜10のいずれかに記載の化粧料。

[12] 化粧料が、メイキャップ化粧料である請求項 1〜11のいずれかに記載の化粧料。

[13] 化粧料が、皮膚ィ匕粧料である請求項 1〜11のいずれかに記載の化粧料。