明 細 書
硬化性組成物およびその硬化性組成物により封止、被覆された半導体装 置
技術分野
[0001] 優れた実装信頼性、冷熱衝撃性を有する硬化性組成物、およびその硬化性組成 物により封止およびあるいは被覆された半導体装置に関する技術である。
背景技術
[0002] 近年、 IC等半導体素子の信頼性確保のためのモールディング部材としてはフエノ ール、エポキシ榭脂等の熱硬化性榭脂が汎用的に用いられている。これらを用いた モールド分野における問題点として、基材 'パッケージとの熱膨張係数差が大きいこ とによる榭脂クラック、ワイア断線、基材の反り、剥離等がしばしば指摘される。このよ うな問題点を解決する方法として、液状'固形低弾性成分を熱硬化性榭脂中に分散 させる手法が広く知られている (特許文献 1, 2参照)。
特許文献 1:特開平 11― 97578号公報
特許文献 2:特開 2001 -40185号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0003] 特許文献 1、 2に記載の方法では、基材とパッケージとの熱膨張係数差を十分小さ くすることができず、榭脂クラック、ワイア断線、基材の反り、剥離等を防ぐことができ ない。本発明の目的は、基材とパッケージとの熱膨張係数差を十分小さくすることが 可能な硬化性組成物、およびそれを用いた高 、実装信頼性を有する半導体装置を 提供することにある。本発明が解決しょうとする課題は、実装信頼性に劣っている硬 化性組成物の実装信頼性を高めること、およびその硬化性組成物により封止あるい は被覆された半導体装置の実装信頼性を高めることである。
課題を解決するための手段
[0004] このような課題を解決するために本発明者らが鋭意研究を行った結果、(A) SiH基 と反応性を有する炭素 炭素二重結合を 1分子中に少なくとも 2個含有する有機化
合物、(B) l分子中に少なくとも 2個の SiH基を含有する化合物、(C)ヒドロシリルイ匕 触媒、 (D)アクリル系榭脂で被覆されたゴム粒子を必須成分として含有することを特 徴とする硬化性組成物、とすることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明 に至った。
[0005] すなわち、本発明は、
(A) SiH基と反応性を有する炭素-炭素二重結合を 1分子中に少なくとも 2個含有 する有機化合物、(B) l分子中に少なくとも 2個の SiH基を含有する化合物、(C)ヒド ロシリルイ匕触媒、(D)アクリル系榭脂で被覆されたゴム粒子を必須成分として含有す ることを特徴とする硬化性組成物である。
[0006] 好まし 、実施形態としては、前記ゴム粒子が、シリコーン系ゴム粒子、アクリル系ゴ ム粒子、ブタジエン系ゴム粒子、フッ素系ゴム粒子のいずれか、又はこれらを二以上 組み合わせたものであることを特徴とする硬化性組成物が挙げられる。
[0007] 好ましい実施形態としては、前記ゴム粒子がシリコーンゴム粒子であることを特徴と する硬化性組成物が挙げられる。
[0008] アクリル系榭脂が架橋成分を有することを特徴とする硬化性組成物であり、好まし い実施形態としては、前記のゴム粒子とアクリル系榭脂の比が、重量比で、(ゴム粒 子) Z (アクリル系榭脂) = 75Z25〜40Z60であることを特徴とする硬化性組成物 が挙げられる。
[0009] 好ま ヽ実施形態としては、前記 (Α)成分が、下記一般式 (I)
[0010] [化 2]
[0011] (式中 R
1は炭素数 1〜50の一価の有機基を表し、それぞれの R
1は異なっていても同 一であってもよ!/ヽ。 )で表される有機化合物を含むことを特徴とする硬化性組成物が 挙げられる。
[0012] また、別の実施形態として、上記硬化性組成物を用いて封止、被覆された半導体 装置が挙げられる。
発明の効果
[0013] 本発明の硬化性組成物を用いて半導体装置を被覆した場合、従来に比べて、モ 一ルド榭脂部に生じる応力を小さくすることが可能である。このため、この硬化性組成 物を用いて被覆された半導体装置は、高!ヽ実装信頼性および冷熱衝撃性を有しェ 業的に有用である。
発明を実施するための最良の形態
[0014] ( (A)成分)
まず、本発明の (A)成分について説明する。
[0015] (A)成分は、 SiH基と反応性を有する炭素-炭素二重結合を 1分子中に少なくとも 2個含有する有機化合物であれば特に限定されない。有機化合物としては、ポリシ口 キサン一有機ブロックコポリマーや、ポリシロキサン一有機グラフトコポリマーのような シロキサン単位(Si— O Si)を含むものではなぐ構成元素として C、 H、 N、 0、 S、 ハロゲンのみを含むものであることが好ましい。シロキサン単位を含むものは、耐ガス 透過性が不十分となることがあり、また、組成物が半導体装置に十分密着しない場合 があるためである。
[0016] SiH基と反応性を有する炭素 炭素二重結合の結合位置は特に限定されず、分 子内の 、ずれに存在してもよ!/、。
[0017] (A)成分の有機化合物は、有機重合体系の化合物と有機単量体系化合物に分類 できる。
[0018] 有機重合体系化合物としては、例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリレ ート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、ポリアクリル酸ェ ステル系、ポリアミド系、フエノールーホルムアルデヒド系(フエノール榭脂系)、ポリイミ ド系の化合物を用いることができる。
[0019] また有機単量体系化合物としては、例えば、フエノール系、ビスフエノール系、ベン ゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系:直鎖系、脂環系等の脂肪族炭化水素系: 複素環系の化合物およびこれらの混合物等が挙げられる。
[0020] (A)成分の SiH基と反応性を有する炭素 炭素二重結合としては特に限定されな いが、下記一般式 (Π)
[0021] [化 3]
[0022] (式中 R2は水素原子ある ヽはメチル基を表す。 )で示される基が、反応性の点から好 適である。また、原料の入手の容易さからは、
[0023] [化 4]
[0024] 示される基が特に好ましい。
[0025] (A)成分の SiH基と反応性を有する炭素 炭素二重結合としては、下記一般式 (II I)で表される部分構造を環内に有する脂環式の基が、硬化物の耐熱性を高くするこ とが可能であるという点力も好適である。
R3
[0027] (式中 R3は水素原子ある ヽはメチル基を表す。 )また、原料の入手の容易さからは、 下記式で表される部分構造を環内に有する脂環式の基が好適である。
[0028] [化 6]
[0029] SiH基と反応性を有する炭素 炭素二重結合は (A)成分の骨格部分に直接結合 していてもよぐ 2価以上の置換基を介して共有結合していても良い。 2価以上の置 換基としては炭素数 0〜10の置換基であれば特に限定されないが、構成元素として C、 H、 N、 0、 S、およびハロゲンのみを含むものが好ましい。これらの置換基の例と しては、
[0030] [化 7]
〔〕
楚 W姍。 ) (isio4n〜-
—
( nは 0〜 4の数を表す。 )
[0032] が挙げられる。また、これらの 2価以上の置換基の 2つ以上が共有結合によりつなが つて 1つの 2価以上の置換基を構成して 、てもよ 、。
[0033] 以上のような骨格部分に共有結合する基の例としては、ビニル基、ァリル基、メタリ ル基、アクリル基、メタクリル基、 2 ヒドロキシ— 3— (ァリルォキシ)プロピル基、 2— ァリルフエ-ル基、 3 ァリルフエ-ル基、 4ーァリルフエ-ル基、 2 (ァリルォキシ)フ ェ-ル基、 3 (ァリルォキシ)フエ-ル基、 4 (ァリルォキシ)フエ-ル基、 2 (ァリ ルォキシ)ェチル基、 2、 2 ビス(ァリルォキシメチル)ブチル基、 3 ァリルォキシ—
[0034] [化 9]
GH- CH2- o)^CH2- CH=CH2
( nは 5≥ n 2を満足する数を表す。 )
CF3
( ^!は——0——, 一 CH2— C— —C—
CF3
から選ばれる 2価の基を表す。 )
( nは 0 ~ 4の数を表す。 )
[0035] が挙げられる。
[0036] (A)成分の具体的な例としては、ジァリルフタレート、トリアリルトリメリテート、ジェチ レングリコールビスァリノレカーボネート、トリメチロールプロパンジァリノレエーテル、ぺ ンタエリスリトールトリアリルエーテル、 1, 1, 2, 2—テトラァリロキシェタン、ジァリリデ ンペンタエリスリット、トリァリルシアヌレート、トリアリルイソシァヌレート、 1, 2, 4—トリ ビュルシクロへキサン、ジビュルベンゼン類(純度 50〜100%のもの、好ましくは純 度 80〜100%のもの)、ジビ-ルビフエ-ル、 1, 3—ジイソプロぺ-ルベンゼン、 1, 4 ージイソプロぺニルベンゼン、およびそれらのオリゴマー、 1, 2—ポリブタジエン(1、 2比率 10〜100%のもの、好ましくは 1、 2比率 50〜100%のもの)、ノボラックフエノ 一ルのァリルエーテル、ァリル化ポリフエ-レンオキサイド、
[0037] [化 10]
[0038] [化 11]
の他、従来公知のエポキシ榭脂のダルシジル基の一部あるいは全部をァリル基に置 き換えたもの等が挙げられる。
[0040] (A)成分としては、上記のように骨格部分とアルケニル基とに分けて表現しがた!/、、 低分子量ィ匕合物も用いることができる。これらの低分子量ィ匕合物の具体例としては、 ブタジエン、イソプレン、ォクタジェン、デカジエン等の脂肪族鎖状ポリェンィ匕合物系 、シクロペンタジェン、シクロへキサジェン、シクロォクタジェン、ジシクロペンタジェン 、トリシクロペンタジェン、ノルボルナジェン等の脂肪族環状ポリェン化合物系、ビ- ルシクロペンテン、ビュルシクロへキセン等の置換脂肪族環状ォレフィンィ匕合物系等 が挙げられる。
[0041] (A)成分としては、耐熱性をより向上し得るという観点からは、 SiH基と反応性を有 する炭素 炭素二重結合を (A)成分 lgあたり 0. OOlmol以上含有するものが好ま しぐ lgあたり 0. O05mol以上含有するものがより好ましぐ 0. 008mol以上含有す るものがさらに好ましい。
[0042] (A)成分の SiH基と反応性を有する炭素 炭素二重結合の数は、平均して 1分子 当たり少なくとも 2個あればよいが、力学強度をより向上したい場合には 2を越えること が好ましぐ 3個以上であることがより好ましい。(A)成分の SiH基と反応性を有する 炭素 炭素二重結合の数が 1分子内当たり 1個以下の場合は、(B)成分と反応して もグラフト構造となるのみで架橋構造とならな 、。
[0043] (A)成分としては反応性が良好であるという観点からは、 1分子中にビニル基を 1個 以上含有して 、ることが好ましく、 1分子中にビュル基を 2個以上含有して 、ることが より好ましい。また貯蔵安定性が良好となりやすいという観点からは、 1分子中にビ- ル基を 6個以下含有していることが好ましぐ 1分子中にビュル基を 4個以下含有して いることがより好ましい。
[0044] (A)成分としては、力学的耐熱性が高いという観点および原料液の糸引き性が少 なく成形性、取扱い性、塗布性が良好であるという観点からは、分子量が 900未満の ものが好ましぐ 700未満のものがより好ましぐ 500未満のものがさらに好ましい。
[0045] (A)成分としては、他の成分との均一な混合、および良好な作業性を得るためには 、粘度としては 23°Cにおいて 1000ボイズ未満のものが好ましぐ 300ボイズ未満のも のがより好ましぐ 30ボイズ未満のものがさらに好ましい。粘度は E型粘度計によって 柳』定することができる。
[0046] (A)成分としては、着色特に黄変の抑制の観点からはフ ノール性水酸基および Zあるいはフエノール性水酸基の誘導体を有する化合物の含有量が少な 、ものが好 ましぐフエノール性水酸基および Zあるいはフエノール性水酸基の誘導体を有する 化合物を含まな 、ものが好まし 、。本発明におけるフエノール性水酸基とはベンゼン 環、ナフタレン環、アントラセン環等に例示される芳香族炭化水素核に直接結合した 水酸基を示し、フエノール性水酸基の誘導体とは上述のフエノール性水酸基の水素 原子をメチル基、ェチル基等のアルキル基、ビニル基、ァリル基等のアルケニル基、 ァセトキシ基等のァシル基等により置換された基を示す。
[0047] 得られる硬化物の着色が少なぐ耐光性が高いという観点力もは、(A)成分として はビュルシクロへキセン、ジシクロペンタジェン、トリアリルイソシァヌレート、 2, 2—ビ ス(4—ヒドロキシシクロへキシル)プロパンのジァリルエーテル、 1, 2, 4—トリビニル シクロへキサンが好ましぐトリアリルイソシァヌレート、 2, 2—ビス(4—ヒドロキシシクロ へキシル)プロパンのジァリルエーテル、 1, 2, 4—トリビュルシクロへキサンが特に好 ましい。
[0048] (A)成分としては、その他の反応性基を有して!/ヽてもよ!/ヽ。この場合の反応性基と しては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシァ ネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。これらの官能基を有し て ヽる場合には得られる硬化性組成物の接着性が高くなりやすぐ得られる硬化物 の強度が高くなりやすい。接着性がより高くなりうるという点力もは、これらの官能基の うちエポキシ基が好ましい。また、得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点 にお 、ては、反応性基を平均して 1分子中に 1個以上有して 、ることが好ま 、。
[0049] 特に (A)成分としては耐熱性 ·耐光性が高!、と 、う観点から下記一般式 (I)で表さ れるトリアリルイソシァヌレート及びその誘導体が特に好ましい。
[0050] [化 12]
0
[0051] (式中 R1は炭素数 1〜50の一価の有機基を表し、それぞれの R1は異なっていても同 一であってもよい。)で表される化合物が好ましい。
[0052] 上記一般式 (I)の R1としては、得られる硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点 力もは、炭素数 1〜20の一価の有機基であることが好ましぐ炭素数 1〜10の一価の 有機基であることがより好ましぐ炭素数 1〜4の一価の有機基であることがさらに好ま しい。これらの好ましい R1の例としては、メチル基、ェチル基、プロピル基、ブチル基 、フエ-ル基、ベンジル基、フエネチル基、ビニル基、ァリル基、グリシジル基、
[0053] [化 13]
CH2)-nCH3 (式中 nは 4 ~ 19の数) ,
中 nは 2〜 18の数)
(式中
-0-(r Wim (式中 nは 0 ~ 19の数)
OH
I
^ CH2-CH— CH2-O—— C¾— CH=CH2 ,
0— CH2-CH=CH2
I
—— CH2-CH— CH2-O—— CH2—CH=GH2
[0054] 等が挙げられる。
[0055] 上記一般式 (I)の R1としては、得られる硬化物の各種材料との接着性が良好になり
うるという観点からは、 3つの R1のうち少なくとも 1つがエポキシ基を一つ以上含む炭 素数 1〜50の一価の有機基であることが好ましぐ
[0056] [化 14]
[0057] で表されるエポキシ基を 1個以上含む炭素数 1〜50の一価の有機基であることがより 好ましい。これらの好ましい R1の例としては、グリシジル基、
[0058] [化 15]
fCH CH— CH2 (式中 nは 2〜 1 8の数)
[0059] 等が挙げられる。
[0060] 上記一般式 (I)の R1としては、得られる硬化物の化学的な熱安定性が良好になりう るという観点からは、 2個以下の酸素原子を含みかつ構成元素として C、 H、 Oのみを 含む炭素数 1〜50の一価の有機基であることが好ましぐ炭素数 1〜50の一価の炭 化水素基であることがより好ましい。これらの好ましい R1の例としては、メチル基、ェチ ル基、プロピル基、ブチル基、フエニル基、ベンジル基、フエネチル基、ビニル基、ァ リル基、グリシジル基、
[0061] [化 16]
CH2)-CH3 (式中 nは 4〜4 9の数) ,
o
(式中 nは 0〜4 7の数)
は 0〜4 9の数)
■CH2-CH— CH2-0 CH2-CH=CH2
0一 CH2-CH=CH2
I
■CH2-CH— CH2-0一 CH2-CH=CH2
[0062] 等が挙げられる。
[0063] 上記一般式 (I)の R1としては、反応性が良好になると!/、う観点からは、 3つの R1のう
ち少なくとも 1つが
[0064] [化 17]
[0065] で表される基を 1個以上含む炭素数] '50の一価の有機基であることが好ましぐ下 記一般式 (IV)
[0066] [化 18]
[0067] (式中 R4は水素原子あるいはメチル基を表す。)で表される基を 1個以上含む炭素数 1〜50の一価の有機基であることがより好ましぐ 3つの R1のうち少なくとも 2つが下記 一般式 (V)
[0068] [化 19]
(式中 R5は直接結合あるいは炭素数 1〜48の二価の有機基を表し、 R6は水素原子 あるいはメチル基を表す。 )で表される有機化合物 (複数の R5および R6はそれぞれ異 なって 、ても同一であってもよ 、。 )であることがさらに好まし!/、。
[0070] 上記一般式 (V)の R5は、直接結合あるいは炭素数 1〜48の二価の有機基であるが 、得られる硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点力もは、直接結合あるいは炭 素数 1〜20の二価の有機基であることが好ましぐ直接結合あるいは炭素数 1〜10 の二価の有機基であることがより好ましぐ直接結合あるいは炭素数 1〜4の二価の 有機基であることがさらに好ましい。これらの好ましい R5の例としては、
[0071] [化 20] (式中 nは 1〜 1 7の数)
0
-C-fCH2 - (式中 nは 0〜 1 6の数)
0
— C—— 0-(-CH2 - (式中 nは 0 ~ 1 6の数)
0
-C—— NH- CH2)- (式中 nは 0〜 1 6の数)
OH
CH2 - CH— CH2— 0—— CH2—
0—— CH2-CH=CH2
■CH2-CH— CH2-0一 CH2—
[0072] 等が挙げられる。
[0073] 上記一般式 (V)の R5としては、得られる硬化物の化学的な熱安定性が良好になりう ると 、う観点からは、直接結合ある 、は 2つ以下の酸素原子を含みかつ構成元素とし て C、 H、 Oのみを含む炭素数 1〜48の二価の有機基であることが好ましぐ直接結
合あるいは炭素数 1〜48の二価の炭化水素基であることがより好ま 、。これらの好 ましい R5の例としては、
[0074] [化 21]
(式中 i l ~ 4 7の数)
0
-CH-CH2)- (式中 nは 0 ~ 4 6の数) )
OH
I
— CH2— CH— CH2 - 0—— CH2- ,
0—— CH2 - CH=CH2 -CH2-CH— CH2-0― CH2—
[0075] が挙げられる。
[0076] 上記一般式 (V)の R6は、水素原子あるいはメチル基である力 反応性が良好であ るという観点からは、水素原子が好ましい。
[0077] ただし、上記のような一般式 (I)で表される有機化合物の好ま 、例にぉ 、ても、 Si H基と反応性を有する炭素 炭素二重結合を 1分子中に少なくとも 2個含有すること は必要である。耐熱性がより向上し得るという観点からは、 SiH基と反応性を有する 炭素-炭素二重結合を 1分子中に 3個以上含有する有機化合物であることがより好 ましい。
[0078] 以上のような一般式 (I)で表される有機化合物の好ま U、具体例としては、トリアリル
イソシァヌレート、
[0079] [化 22]
[0080] 等が挙げられる。
[0081] 硬化物の接着性向上のためには、(Α)成分としてはジァリルモノグリシジルイソシァ ヌレートが好ましい。
[0082] 硬化物の接着性向上と耐光性を両立させるためには、トリアリルイソシァヌレートと ジァリルモノグリシジルイソシァヌレートの混合物であることが好まし 、。該混合物はィ
ソシァヌル環骨格を有するため、耐熱性の点力もも有効である。混合比は任意に設 定出来る力 上記目的達成のためにはトリアリルイソシァヌレート zァリルモノグリシジ ルイソシァヌレート (モル比) = 9Zl〜lZ9が好ましぐ 8Z2〜2Z8がさらに好ましく 、 7Z3〜3Z7が特に好ましい。
(A)成分は、単独又は 2種以上のものを混合して用いることが可能である。
( (B)成分)
次に、(B)成分について説明する。
[0083] 本発明の (B)成分は、 1分子中に少なくとも 2個の SiH基を含有する化合物である。
[0084] (B)成分については、 1分子中に少なくとも 2個の SiH基を含有する化合物であれ ば特に制限がなぐ例えば、国際公開第 96Z15194号パンフレットに記載される化 合物で、 1分子中に少なくとも 2個の SiH基を有するもの等が使用できる。
[0085] これらのうち、入手性の面からは、 1分子中に少なくとも 2個の SiH基を有する鎖状 及び Z又は環状オルガノポリシロキサンが好ましぐ (A)成分との相溶性が良 、と!/、う 観点からは、さらに、下記一般式 (VI)
[0086] [化 23]
[0087] (式中、 R7は炭素数 1〜6の有機基を表し、 nは 3〜10の数を表す。)で表される、 1分 子中に少なくとも 2個の SiH基を有する環状オルガノポリシロキサンが好ま 、。
[0088] 一般式 (VI)で表される化合物中の置換基 R7は、 C、 H、 O力も構成されるものであ ることが好ましぐ炭化水素基であることがより好ましぐメチル基であることがさらに好 ましい。
[0089] 一般式 (VI)で表される化合物としては、入手容易性の観点からは、 1, 3, 5, 7—テ
トラメチルシクロテトラシロキサンであることが好ましい。
[0090] (B)成分の分子量は特に制約はなぐ任意のものが使用できる力 硬化性組成物 の流動性をより制御しやす 、と 、う観点からは低分子量のものが好ましく用いられる。 この場合、好ましい分子量の下限は 50であり、好ましい分子量の上限は 100, 000、 より好ましくは 10, 000、さらに好ましくは 1, 000である。
(B)成分は、単独又は 2種以上のものを混合して用いることが可能である。
[0091] (A)成分と良好な相溶性を有すると!、う観点、および (B)成分の揮発性が低くなり、 得られる組成物力ものアウトガスの問題が生じ難いという観点からは、(B)成分は、 Si H基と反応性を有する炭素-炭素二重結合を 1分子中に 1個以上含有する有機化 合物( α )と、 1分子中に少なくとも 2個の SiH基を有する鎖状及び Ζ又は環状のポリ オルガノシロキサン( ι8 )を、ヒドロシリルイ匕反応して得ることができる化合物であること が好ましい。
( )成分)
(ひ)成分としては、上記の (A)成分である、 SiH基と反応性を有する炭素-炭素二 重結合を 1分子中に少なくとも 2個含有する有機化合物と同じもの(ひ 1)も用いること ができる。( OC 1)成分を用いると、得られる硬化物の架橋密度が高くなり、力学強度 が高 、硬化物となりやす 、。
[0092] その他、 SiH基と反応性を有する、炭素 炭素二重結合を 1分子中に 1個含有する 有機化合物(α 2)も用いることができる。 (α 2)成分を用いると、得られる硬化物が低 弾性となりやすい。
( ( « 2)成分)
( a 2)成分としては、 SiH基と反応性を有する炭素 炭素二重結合を 1分子中に 1 個含有する有機化合物であれば特に限定されな ヽが、 (B)成分と (A)成分との相溶 性がよくなるという点においては、化合物としてはポリシロキサン一有機ブロックコポリ マーやポリシロキサン一有機グラフトコポリマーのようなシロキサン単位(Si— O Si) を含むものではなぐ構成元素として C、 H、 N、 0、 S、およびハロゲンのみを含むも のであることが好ましい。
[0093] ( a 2)成分の SiH基と反応性を有する炭素 炭素二重結合の結合位置は特に限
定されず、分子内のいずれに存在してもよい。
[0094] ( a C 2)成分の化合物は、重合体系の化合物と単量体系化合物に分類できる。
[0095] 重合体 2系化合物としては例えば、ポリシロキサン系、ポリエーテル系、ポリエステル 系、ポリアリレート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、ポ リアクリル酸エスCテ - ル系、ポリアミド系、フエノールーホルムアルデヒド系(フエノール榭 脂系)、ポリイミド系の化合物を用いることができる。
[0096] また単量体系化合物としては、例えば、フエノール系、ビスフエノール系、ベンゼン、 ナフタレン等の芳香族炭化水素系:直鎖系、脂環系等の脂肪族炭化水素系:複素環 系の化合物、シリコン系の化合物およびこれらの混合物等が挙げられる。
[0097] ( a 2)成分の SiH基と反応性を有する炭素 炭素二重結合としては、特に限定さ れないが、下記一般式 (II)
[0098] [化 24]
2
R
[0099] (式中 は水素原子ある 、はメチル基を表す。 )で示される基が、反応性の点から好 適である。また、原料の入手の容易さからは、
[0100] [化 25]
[0101] 示される基が特に好ましい。
[0102] ( a 2)成分の SiH基と反応性を有する炭素-炭素二重結合としては、下記一般式 (
III)で表される部分構造を環内に有する脂環式の基が、耐熱性が高い硬化物を得
、う点から好適である。
[化 26]
[0104] (式中 R3は水素原子ある 、はメチル基を表す。 )また、原料の入手の容易さからは、 下記式で表される部分構造を環内に有する脂環式の基が好適である。
[0106] SiH基と反応性を有する炭素 炭素二重結合は、( a 2)成分の骨格部分に直接 結合していてもよぐ 2価以上の置換基を介して共有結合していても良い。 2価以上 の置換基としては炭素数 0〜10の置換基であれば特に限定されないが、(B)成分と (A)成分の相溶性が良好になりやすいという点においては、構成元素として C、 H、 N、 0、 S、およびハロゲンのみを含むものが好ましい。これらの置換基の例としては、
(nは 0〜4の数を表す。 )
( nは 0〜 4の数を表す。 )
[0109] が挙げられる。また、これらの 2価以上の置換基の 2つ以上が共有結合によりつなが つて、 1つの 2価以上の置換基を構成していてもよい。
[0110] 以上のような骨格部分に共有結合する基の例としては、ビニル基、ァリル基、メタリ ル基、アクリル基、メタクリル基、 2 ヒドロキシ— 3— (ァリルォキシ)プロピル基、 2— ァリルフエ-ル基、 3 ァリルフエ-ル基、 4ーァリルフエ-ル基、 2 (ァリルォキシ)フ ェ-ル基、 3 (ァリルォキシ)フエ-ル基、 4 (ァリルォキシ)フエ-ル基、 2 (ァリ ルォキシ)ェチル基、 2、 2 ビス(ァリルォキシメチル)ブチル基、 3 ァリルォキシ—
[0111] [化 30]
( ^は5 > ^≥2を満足する数を表す。 )
から選ばれる 2価の基を表す。 )
(门は0〜 4の数を表す。 )
[0112] が挙げられる。
[0113] ( a 2)成分の具体的な例としては、プロペン、 1ーブテン、 1 ペンテン、 1一へキセ ン、 1—ヘプテン、 1—オタテン、 1—ノネン、 1—デセン、 1—ドデセン、 1—ゥンデセ ン、リニアレン(出光石油化学 (株)製)、 4, 4 ジメチル— 1—ペンテン、 2—メチル— 1—へキセン、 2, 3, 3 トリメチル 1—ブテン、 2, 4, 4 トリメチル 1—ペンテン 等のような鎖状脂肪族炭化水素系化合物類、シクロへキセン、メチルシクロへキセン 、メチレンシクロへキサン、ノルボル二レン、ェチリデンシクロへキサン、ビニルシクロ へキサン、カンフェン、カレン、 ひビネン、 j8ピネン等のような環状旨肪族炭ィヒ水素系 化合物類、スチレン、 αメチルスチレン、インデン、フエニルアセチレン、 4—ェチニル
トルエン、ァリルベンゼン、 4 フエ-ルー 1ーブテン等のような芳香族炭化水素系化 合物、アルキルァリルエーテル、ァリルフエ-ルエーテル等のァリルエーテル類、グリ セリンモノァリノレエーテル、エチレングリコーノレモノァリノレエーテル、 4ービニノレー 1, 3 ージォキソラン 2 オン等の脂肪族系化合物類、 1, 2 ジメトキシー 4ーァリ ルベンゼン、 o ァリルフエノール等の芳香族系化合物類、モノアリルジベンジルイソ シァヌレート、モノアリルジグリシジルイソシァヌレート等の置^ソシァヌレート類、ビ ニルトリメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリフエニルシラン等のシリコン 化合物等が挙げられる。さらに、片末端ァリルイ匕ポリエチレンオキサイド、片末端ァリ ルイ匕ポリプロピレンオキサイド等のポリエーテル系榭脂、片末端ァリルイ匕ポリイソプチ レン等の炭化水素系榭脂、片末端ァリルイ匕ポリブチルアタリレート、片末端ァリル化ポ リメチルメタタリレート等のアクリル系榭脂、等の片末端にビュル基を有するポリマーあ るいはオリゴマー類等も挙げることができる。
[0114] 構造は線状でも枝分かれ状でもよぐ分子量は特に制約はなく種々のものを用いる ことができる。分子量分布も特に制限ないが、混合物の粘度が低くなり成形性が良好 となりやすいという点においては、分子量分布が 3以下であることが好ましぐ 2以下 であることがより好ましぐ 1. 5以下であることがさらに好ましい。
[0115] ( a 2)成分にガラス転移温度が存在する場合、これについても特に限定はなぐ種 々のものが用いられる。得られる硬化物が強靭となりやすいという点においては、ガラ ス点移転温度は 100°C以下であることが好ましぐ 50°C以下であることがより好ましく 、 0°C以下であることがさらに好ましい。好ましい榭脂の例としてはポリブチルアタリレ 一ト榭脂等が挙げられる。逆に、得られる硬化物の耐熱性が高くなるという点におい ては、ガラス転移温度は 100°C以上であることが好ましぐ 120°C以上であることがよ り好ましぐ 150°C以上であることがさらに好ましぐ 170°C以上であることが最も好ま しい。( α 2)成分は、所望の特性や、硬化物の強靭性や耐熱性のバランス等を考慮 して、適宜決定される。なお、ガラス転移温度は、動的粘弾性測定において tan δが 極大を示す温度として求めることができる。
[0116] ( a 2)成分としては、得られる硬化物の耐熱性が高くなるという点においては、炭化 水素化合物であることが好ましい。この場合、好ましい炭素数の下限は 7であり、好ま
しい炭素数の上限は 10である。
[0117] ( a 2)成分としては、その他の反応性基を有していてもよい。この場合の反応性基 としては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシァ ネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。これらの官能基を有し て ヽる場合には得られる硬化性組成物の接着性が高くなりやすぐ得られる硬化物 の強度が高くなりやすい。接着性がより高くなりうるという点力もは、これらの官能基の うちエポキシ基が好ましい。また、得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点 においては、反応性基を平均して 1分子中に 1個以上有していることが好ましい。具 体的には、モノアリルジグリシジルイソシァヌレート、ァリルグリシジルエーテル、ァリロ キシェチルメタタリレート、ァリロキシェチルアタリレート、ビュルトリメトキシシラン等が 挙げられる。
[0118] 上記の( a 2)成分は、それぞれ単独で用いてもよいし、複数のものを組み合わせて 用いてもよい。
( ( ^成分)
( j8 )成分は、 1分子中に少なくとも 2個の SiH基を有する鎖状及び Z又は環状のポ リオルガノシロキサンである。
[0119] 具体的には、例えば
[0120] [化 31]
1〜 1 000)
1〜 1 000)
(m= 1〜 1 000、 n = 0〜 1 000)
(m= 1〜 1 000、 n = 0〜 1 000)
m= 1〜 00 0、 n = 0~ 1 000
(m=0〜 1 000、 n = 0〜 1 000)
[0121] [化 32]
[0122] が挙げられる。
[0123] ここで、 )成分との相溶性が良くなりやすいという観点から、下記一般式 (VI) [0124] [化 33]
[0125] (式中、 R7は炭素数 1〜6の有機基を表し、 nは 3〜10の数を表す。)で表される、 1分 子中に少なくとも 3個の SiH基を有する環状ポリオルガノシロキサンが好ま 、。
[0126] 一般式 (VI)で表される化合物中の置換基 R7は、 C、 H、 O力も構成されるものであ ることが好ましぐ炭化水素基であることがより好ましぐメチル基であることがさらに好 ましい。
[0127] 入手容易性等から、 1 , 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシロキサンであることが好 ましい。
[0128] 上記したような各種( j8 )成分は、単独もしくは 2種以上のものを混合して用いること が可能である。
( ( « )成分と(^ )成分の反応)
次に、本発明の(B)成分として、 )成分と(j8 )成分をヒドロシリルイ匕反応して得る ことができる化合物を用いる場合の、( OC )成分と( β )成分とのヒドロシリル化反応に 関して説明する。 尚、(α )成分と(|8 )成分をヒドロシリル化反応すると、本発明の( Β)成分を含む複数の化合物の混合物が得られることがあるが、そこから (Β)成分を 分離することなく混合物のまま、本発明の硬化性組成物に用いてもよい。
[0129] ( α )成分と ( β )成分をヒドロシリル化反応させる場合の( a )成分と ( β )成分の混 合比率は、特に限定されないが、得られる(Β)成分と (Α)成分とのヒドロシリルイ匕によ
る硬化物の強度を考えた場合、(B)成分の SiH基が多い方が好ましい。このため、混 合する(ひ)成分中の SiH基との反応性を有する炭素-炭素二重結合の総数 (X)と、 混合する( j8 )成分中の SiH基の総数 (Y)との比が、 YZX≥2であることが好ましぐ Y/X≥ 3であることがより好ま U、。また (Β)成分の (Α)成分との相溶性がよくなりや すいという点からは、 5≥ΥΖΧであることが好ましぐ 10≥ΥΖΧであることがより好ま しい。
[0130] ( α )成分と( j8 )成分をヒドロシリル化反応させる場合には、適当な触媒を用いても よい。触媒としては、例えば次のようなものを用いることができる。白金の単体、アルミ ナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、 塩ィ匕白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金ーォレフイン錯体 (例 えば、 Pt (CH =CH ) (PPh ) 、 Pt (CH =CH ) CI )、白金—ビュルシロキサン錯
2 2 2 3 2 2 2 2 2
体(例えば、 Pt (ViMe SiOSiMe Vi)、 Pt[ (MeViSiO) ] )、白金 ホスフィン錯
2 2 n 4 m
体 (例えば、 Pt (PPh )、 Pt (PBu ) ) ,白金—ホスファイト錯体 (例えば、 Pt[P (OPh
3 4 3 4
) ]、 Pt[P (OBu) ] ) (式中、 Meはメチル基、 Buはブチル基、 Viはビュル基、 Phは
3 4 3 4
フエ-ル基を表し、 n、 mは、整数を示す。)、ジカルボ-ルジクロ口白金、カールシュ テト(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第 3159601号及び 31 59662号明細書中に記載された白金—炭化水素複合体、ならびにラモロー (Lamo reaux)の米国特許第 3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒が 挙げられる。更に、モディック (Modic)の米国特許第 3516946号明細書中に記載さ れた塩ィ匕白金一ォレフィン複合体も本発明において有用である。
[0131] また、白金化合物以外の触媒の例としては、 RhCl (PPh) 、 RhCl、 RhAl O、 Ru
3 3 2 3
CI、 IrCl、 FeCl、 A1C1、 PdCl · 2Η 0、 NiCl、 TiCl、等が挙げられる。
3 3 3 3 2 2 2 4
[0132] これらの中では、触媒活性の点から、塩化白金酸、白金一才レフイン錯体、白金 ビュルシロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよぐ 2 種以上併用してもよい。
[0133] 触媒の添加量は特に限定されな!、が、十分な硬化性を有し、かつ硬化性組成物の コストを比較的低く抑えるため、( j8 )成分の SiH基 1モルに対して 10— 8〜10— 1モル添 加するのが好ましぐ 10— 6〜 10— 2モル添加するのがより好ましい。
[0134] また、上記触媒には助触媒を併用することが可能であり、例としてトリフエニルホスフ イン等のリン系化合物、ジメチルマレエート等の 1、 2—ジエステル系化合物、 2—ヒド 口キシ— 2—メチル— 1—ブチン、 1 ェチニル— 1—シクロへキサノール等のァセチ レンアルコール系化合物、単体の硫黄等の硫黄系化合物、トリェチルァミン等のアミ ン系化合物等が挙げられる。助触媒の添加量は特に限定されないが、ヒドロシリルイ匕 触媒 1モルに対して、 10— 2〜102モル添カ卩するのが好ましぐ 10―1〜 10モル添カ卩する のがより好ましい。
[0135] 反応させる場合の( α )成分、( β )成分、触媒の混合の方法としては、各種方法をと ることができるが、(ひ)成分に触媒を混合したものを、(|8 )成分に混合する方法が好 ましい。(α )成分、(|8 )成分の混合物に触媒を混合する方法だと、反応の制御が困 難である。 ( β )成分と触媒を混合したものに( (X )成分を混合する方法をとる場合は、 触媒の存在下、(|8 )成分が混入している水分と反応性を有するため、変質すること がある。
[0136] 反応温度は特に制限はないが、この場合、 30〜200°Cが好ましぐ 50〜150°Cが より好ましい。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応 温度が高いと実用的でない。反応は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多 段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。
[0137] 反応時間、反応時の圧力も、特に制限はなぐ必要に応じ適宜設定できる。
[0138] ヒドロシリルイ匕反応の際には、溶媒を使用してもよい。使用できる溶剤はヒドロシリル 化反応を阻害しない限り特に限定されるものではなぐ例えば、ベンゼン、トルエン、 へキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、 1, 4ージォキサン、 1, 3—ジォキソラン、ジェチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルェチルケ トン等のケトン系溶媒、クロ口ホルム、塩化メチレン、 1, 2—ジクロロェタン等のハロゲ ン系溶媒を好適に用いることができる。溶媒は、 2種類以上の混合溶媒として用いる こともできる。溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、 1, 3 ジォキソラン、クロロホ ルムが好ましい。使用する溶媒量も適宜設定できる。
[0139] その他、反応性を制御する目的等のために種々の添加剤を用いてもよい。
[0140] ( a )成分と ( β )成分を反応させた後に、溶媒あるいは Ζおよび未反応の( α )成分
あるいは Zおよび( j8 )成分を除去することもできる。これらの成分を除去することによ り、(A)成分との硬化の際に、上記成分の揮発によるボイド、クラックの問題が生じに くくなる。除去する方法としては、例えば、減圧脱揮の他、活性炭、ケィ酸アルミ-ゥ ム、シリカゲル等による処理等が挙げられる。減圧脱揮する場合には、低温で処理す ることが好ましい。この場合の好ましい温度の上限は 100°Cであり、より好ましくは 60 °Cである。これは、高温で処理すると増粘等の変質を伴いやすいためである。
[0141] 以上のような、( oc )成分と( β )成分の反応物である(Β)成分の例としては、ジビニ ルベンゼンと 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ビスフエノー ル Αジァリルエーテルと 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ビ -ルシクロへキセンと 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ジシ クロペンタジェンと 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、トリァリ ルイソシァヌレートと 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ジァリ ルモノグリシジルイソシァヌレートと 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシロキサンの 反応物、ァリルグリシジルエーテルと 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシロキサン の反応物、 αメチルスチレンと 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応 物、モノアリルジグリシジルイソシァヌレートと 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシ口 キサンの反応物、等を挙げることができる。
[0142] 硬化物の耐熱性'耐光性の点から、ジビニルベンゼンと 1 , 3, 5, 7—テトラメチルシ クロテトラシロキサンの反応物、及びトリアリルイソシァヌレートと 1, 3, 5, 7—テトラメ チルシクロテトラシロキサンの反応物が好ましい。また、耐熱性'耐光性'接着性の点 力もは、ジァリルモノグリシジルイソシァヌレートと 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラ シロキサンの反応物、モノアリルジグリシジルイソシァヌレートと 1, 3, 5, 7—テトラメチ ルシクロテトラシロキサンの反応物が好まし 、。
[0143] これらの(Β)成分は、単独もしくは 2種以上のものを混合して用いることが可能であ る。
( (Α)成分と (Β)成分の混合比)
(Α)成分と (Β)成分の混合比率は、硬化物に必要な強度が失われない限り、特に 限定されないが、(Β)成分中の SiH基の数 (Υ')の、(Α)成分中の炭素-炭素二重
結合の数 (Χ')に対する比(Υ'ΖΧ')において、 0. 3〜3であるのが好ましぐ 0. 5〜2 であるのがより好ましぐ 0. 7から 1. 5であるのが更に好ましい。このような比率とする ことにより、硬化物の強度を十分強くし、また、熱劣化を防ぐことが可能になる。
( (C)成分)
次に (C)成分であるヒドロシリルイ匕触媒にっ 、て説明する。
[0144] ヒドロシリルイ匕触媒としては、ヒドロシリルイ匕反応の触媒活性があれば特に限定され ず、例えば、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を 担持させたもの、塩化白金酸、塩ィ匕白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯 体、白金ーォレフイン錯体(例えば、 Pt (CH =CH ) (PPh ) 、 Pt (CH =CH ) CI
2 2 2 3 2 2 2 2 2
)、白金—ビュルシロキサン錯体(例えば、 Pt (ViMe SiOSiMe Vi) 、Pt[ (MeViSi
2 2 n
O) ] ) ,白金一ホスフィン錯体 (例えば、 Pt (PPh ) 、Pt (PBu ) ) ,白金一ホスファ
4 m 3 4 3 4
イト錯体(例えば、 Pt[P (OPh) ]、 Pt[P (OBu) ] ) (式中、 Meはメチル基、 Buはブ
3 4 3 4
チル基、 Viはビュル基、 Phはフエ-ル基を表し、 n、 mは、整数を示す。 )、ジカルボ -ルジクロ口白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ashby)の米 国特許第 3159601号および 3159662号明細書中に記載された白金—炭化水素 複合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第 3220972号明細書中に記 載された白金アルコラート触媒が挙げられる。さらに、モディック(Modic)の米国特許 第 3516946号明細書中に記載された塩ィ匕白金—ォレフィン複合体も本発明におい て有用である。
[0145] また、白金化合物以外の触媒の例としては、 RhCl (PPh) 、 RhCl、 RhAl O、 Ru
3 3 2 3
CI、 IrCl、 FeCl、 A1C1、 PdCl · 2Η 0、 NiCl、 TiCl、等が挙げられる。
3 3 3 3 2 2 2 4
[0146] これらの中では、触媒活性の点から、塩化白金酸、白金一才レフイン錯体、白金 ビュルシロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよぐ 2 種以上併用してもよい。
[0147] 触媒の添加量は特に限定されな!、が、十分な硬化性を有し、かつ硬化性組成物の コストを比較的低く抑えるため好ましい添カ卩量の下限は、(B)成分の SiH基 1モルに 対して 10—8モル、より好ましくは 10—6モルであり、好ましい添加量の上限は( j8 )成分 の SiH基 1モルに対して 10— 1モル、より好ましくは 10— 2モルである。
[0148] また、上記触媒には、助触媒を併用することが可能であり、例として、トリフエ-ルホ スフイン等のリン系化合物、ジメチルマレエート等の 1、 2—ジエステル系化合物、 2— ヒドロキシー 2—メチル 1 ブチン等のアセチレンアルコール系化合物、単体の硫 黄等の硫黄系化合物、トリエチルァミン等のアミン系化合物等が挙げられる。助触媒 の添力卩量は特に限定されないが、ヒドロシリル化触媒 1モルに対して、 10— 2〜102モル 添加するのが好ましぐ 10―1〜 10モル添加するのがより好まし!/、。
[0149] 本発明の組成物の保存安定性を改良する目的、あるいは硬化過程でのヒドロシリ ル化反応の反応性を調整する目的で、硬化遅延剤を使用することができる。硬化遅 延剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機ィォゥ 化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、これらを併 用してもかまわない。
[0150] 脂肪族不飽和結合を含有する化合物としては、 3 ヒドロキシー 3—メチルー 1ーブ チン、 3 ヒドロキシ 3 フエ二ルー 1ーブチン、 1 ェチニルー 1ーシクロへキサノ ール等のプロパギルアルコール類、ェンーイン化合物類、ジメチルマレート等のマレ イン酸エステル類等が例示される。有機リン化合物としては、トリオルガノフォスフィン 類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類 等が例示される。有機ィォゥ化合物としては、オルガノメルカブタン類、ジオルガノス ルフイド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾールジサルファ イド等が例示される。スズ系化合物としては、ハロゲン化第一スズ 2水和物、カルボン 酸第一スズ等が例示される。有機過酸ィ匕物としては、ジ— t—ブチルペルォキシド、 ジクミルペルォキシド、ベンゾィルペルォキシド、過安息香酸 t ブチル等が例示され る。
[0151] これらの硬化遅延剤のうち、遅延活性が良好で原料入手性がよいという観点からは 、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレート、 3 ヒドロキシ一 3—メチル 1 ブチン、 1 ェチニル 1 シクロへキサノールが好まし!/、。
[0152] 硬化遅延剤の添加量は、特に限定するものではないが、使用するヒドロシリル化触 媒 lmolに対して 10―1〜 103モル用いるのが好ましぐ 1〜50モル用いるのがより好ま しい。また、これらの硬化遅延剤は単独で使用してもよぐ 2種以上組み合わせて使
用してちょい。
( (D)成分)
本発明の (D)成分で!/ヽぅアクリル系榭脂で被覆されたゴム粒子とは、冷熱衝撃試験 を行う際の温度領域(― 40°C〜 150°C)にお 、て貯蔵弾性率の低 、ゴムを主成分と する粒子を意味する。これらを榭脂中に分散することで海島構造を形成させること〖こ より、榭脂の応力緩和効果を得ることが可能である。ゴム粒子の成分としては、シリコ ーン系ゴム、アクリル系ゴム、ブタジエン系ゴム、フッ素系ゴムが挙げられる。特にガラ ス転移温度 (Tg)が低いという点で、シリコーン系ゴムが好ましい。ゴム粒子および Z またはアクリル系榭脂において、二成分以上の共重合体、その他ウレタン、ポリエス テル、ポリカーボネート、ポリイミド榭脂との共重合体 (変性体)、ビニル、ァリル、ェポ キシ、アルコキシ、カルボキシル、水酸基等反応基を含有する榭脂との共重合体を用 いることも可能であり、これら 2種類以上の添加も可能である。
[0153] また、ゴム粒子を被覆するアクリル系榭脂は、榭脂との親和性、分散性向上、分散 後の榭脂粘度調整のために用いられる。エポキシ榭脂、シリコーンオイル等の相溶 性のょ ヽ液状樹脂ある ヽは各種有機溶媒に予めゴム粒子を高充填させたマスターバ ツチの添加も適用可能である。
[0154] アクリル系榭脂で被覆されたゴム粒子を得る方法には、特に制限はないが、乳化重 合で製造するのが一般的かつ簡便である。また、有機溶媒系マスターバッチについ ても開示されている。例えば、特願 2003— 326711を参考にして製造するのがよい
[0155] アクリル系榭脂に用いられる単量体成分としては、公知のものが多数存在するが、 必要な機能に応じて適宜選択すれば良い。なお、取り扱い性の点から、単独で重合 した時に得られる重合体のガラス転移温度 (Tg)が 30°C以上である (メタ)アクリル系 単量体を用いるのが好ましぐ Tgが 150°C以上であるのが更に好ましい。具体例とし ては、例えば、アクリル酸 tーブチル、アクリル酸へキサデシル、アクリル酸フエ-ル、 などのアクリル酸アルキルエステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸ェチル、メタタリ ル酸ベンジル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸 2—ヒドロキシェチルなどのメタタリ ル酸アルキルエステル;アクリル酸、メタクリル酸などの(メタ)アクリル酸およびその酸
無水物およびその金属塩などが挙げられる力 これらに限定されるものではない。ま た、アクリル酸メチル、アクリル酸ェチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸 n—ブチル、 アクリル酸 2—ェチルへキシル、メタクリル酸 2—ェチルへキシル、メタクリル酸ラウリル のように、単独で重合するとガラス転移温度 (Tg)が 30°C未満になる単量体も、ガラス 転移温度 (Tg)が 30°C以上の重合体が得られるように使用量を調節して、他の単量 体さらには架橋成分と共重合すれば使用可能である。これらの中では、入手性およ び経済性の点から、炭素数 1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルェ ステルが好ましぐ特にアクリル酸 tーブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸 tーブチ ル、メタクリル酸グリシジル、およびメタクリル酸 2—ヒドロキシェチルが好ましい。さら にメタクリル酸メチルが好まし 、。
[0156] また、アクリル系榭脂が架橋成分を有するのが好ま 、。これは、配合時の粘度を の増大を抑制可能なこと、および Zまたはアクリル系榭脂の Tgを高めることが可能な ことから好ましい。架橋成分の量については、単量体成分や架橋剤成分の種類など により、適宜設定する。その際、粘度や Tgを基準に決定することができる。一般的に は 1〜90重量%が好ましぐ 5〜60%がさらに好ましい。
[0157] 本発明で用いられる架橋成分の具体例としては、メタクリル酸ァリル、アクリル酸ァリ ル、フタル酸ジァリル、シァヌル酸トリアリル、イソシァヌル酸トリアリル、エチレングリコ ールジアタリレートなどがあげられる。これらは単独で用いてもよぐ 2種以上を組み合 わせて使用してもよい。これらのなかでは、架橋効率が良好であるという点から、メタ クリル酸ァリルが好ましい。
[0158] 更に、配合時の粘度を増大を抑制するという点から、ゴム粒子とアクリル系榭脂は、 その重量比が、(ゴム粒子) Z (アクリル系榭脂) =75Z25〜40Z60であるのが好ま しい。
[0159] 添加部数に関しては、(Α)成分と(Β)成分の総和 100重量部に対して 0. 5〜70重 量部が好ましぐさらに低弾性化効果、及び榭脂粘度を考慮すると 2〜50重量部が 好ましい。
[0160] アクリル系榭脂で被覆されたゴム粒子の粒径 (体積平均粒子径)に関しては、 0. 05 μ m以上の粒子が使用可能で、榭脂の粘度上昇を引き起こしにくいという点では 0.
1 m以上であることが好ましぐさらに榭脂に高充填させ、著しい低弾性効果を得る と 、う観点から 0. 2 μ m以上であることが好まし!/、。
(添加剤)
(無機フィラー)
本発明の組成物には、強度向上、線膨張係数低減等のために、無機フィラーを添 カロすることもできる。無機フイラ一としては各種のものが用いられる力 例えば、石英、 ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、無水ケィ酸、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定 型シリカ等のシリカ系無機フィラー、アルミナ、ジルコン、酸化チタン、窒化ケィ素、窒 化ホウ素、窒化アルミ、炭化ケィ素、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、マイ力、 黒鉛、カーボンブラック、グラフアイト、ケイソゥ土、白土、クレー、タルク、水酸化アルミ ユウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、チタン酸カリウム、ケィ酸 カルシウム、無機バルーン、銀粉等の無機フィラーをはじめとして、エポキシ系等の 従来の封止材の充填材として、一般的に使用あるいは Zおよび提案されている無機 フイラ一等を挙げることができる。無機フィラーとしては、半導体素子へダメージを与 ぇ難 ヽと ヽぅ観点からは、低放射線性であることが好ま ヽ。
[0161] 無機フイラ一は適宜表面処理してもよ!/、。表面処理としては、アルキル化処理、トリ メチルシリル化処理、シリコーン処理、カップリング剤による処理等が挙げられる。
[0162] この場合のカップリング剤の例としては、シランカップリング剤が挙げられる。シラン カップリング剤としては、分子中に有機基と反応性のある官能基と、加水分解性のケ ィ素基を各々少なくとも 1個有する化合物であれば特に限定されない。有機基と反応 性のある基としては、取扱い性の点から、エポキシ基、メタクリル基、アクリル基、イソ シァネート基、イソシァヌレート基、ビュル基、力ルバメート基力も選ばれる少なくとも 1 個の官能基が好ましぐ硬化性及び接着性の点から、エポキシ基、メタクリル基、ァク リル基が特に好ましい。加水分解性のケィ素基としては、取扱い性の点から、アルコ キシシリル基が好ましぐ反応性の点から、メトキシシリル基、エトキシシリル基が特に 好ましい。
[0163] 好ましいシランカップリング剤としては、 3—グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、 3 ーグリシドキシプロピルトリエトキシシラン、 2- (3, 4-エポキシシクロへキシル)ェチル
トリメトキシシラン、 2- (3, 4-エポキシシクロへキシル)ェチルトリエトキシシラン等の エポキシ官能基を有するアルコキシシラン類: 3—メタクリロキシプロピルトリメトキシシ ラン、 3—メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、 3—アタリロキシプロピルトリメトキシ シラン、 3—アタリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラ ン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アタリ口キシメチルトリメトキシシラン、アタリ ロキシメチルトリエトキシシラン等のメタクリル基あるいはアクリル基を有するアルコキシ シラン類が例示できる。
[0164] また、無機フイラ一は、例えば、アルコキシシラン、ァシロキシシラン、ハロゲン化シラ ン等の加水分解性シランモノマーあるいはオリゴマーや、チタン、アルミニウム等の金 属のアルコキシド、ァシロキシド、ハロゲンィ匕物等を、本発明の組成物に添カ卩して、組 成物中あるいは組成物の部分反応物中で反応させることにより、組成物中で生成さ せてもよい。
[0165] 無機フィラーの平均粒径や粒径分布としては、エポキシ系等の従来の封止材の充 填材として使用および Z又は提案されているものをはじめ、特に限定なく各種のもの を用いることができる力 良好な流動性を有する組成物とするためには、平均粒径が 0. 1〜120 mであるの力 S好ましく、 0. 5〜60 mであるの力 Sより好ましく、 0. 5〜1 5 μ mであるのが特に好ましい。
[0166] 無機フィラーの比表面積についても、エポキシ系等の従来の封止材の充填材とし て使用および Z又は提案されているものをはじめ、所望の特性に応じて適宜選択で きる。
[0167] 無機フィラーの形状としては、破砕状、片状、球状、棒状等、各種のものを用いるこ とができる。アスペクト比も種々のものを用いることができる。得られる硬化物の強度が 高くなりやすいという点においては、アスペクト比が 10以上のものが好ましい。また、 榭脂の等方性収縮の点からは、繊維状よりは粉末状であるのが好ましい。あるいは、 高充填時にも、良好な成形時流動性を得やすいという点においては、球状のものが 好ましい。
(硬化遅延剤)
本発明の組成物には、保存安定性を改良する目的、あるいは製造過程でのヒドロ
シリル化反応の反応性を調整する目的で、硬化遅延剤を使用することができる。硬化 遅延剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機ィォ ゥ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、これらは 二以上組み合わせて使用しても力まわな!/、。
[0168] 脂肪族不飽和結合を含有する化合物としては、 3 ヒドロキシー 3—メチルー 1ーブ チン、 3 ヒドロキシ 3 フエ二ルー 1ーブチン、 1 ェチニルー 1ーシクロへキサノ ール等のプロパギルアルコール類、ェンーイン化合物類、ジメチルマレート等のマレ イン酸エステル類等が例示される。有機リン化合物としては、トリオルガノフォスフィン 類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類 等が例示される。有機ィォゥ化合物としては、オルガノメルカブタン類、ジオルガノス ルフイド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、チアゾール、ベンゾチアゾールジサルファ イド等が例示される。窒素含有ィ匕合物としては、アンモニア、 1〜3級アルキルアミン 類、ァリールアミン類、尿素、ヒドラジン等が例示される。スズ系化合物としては、ハロ ゲン化第一スズ 2水和物、カルボン酸第一スズ等が例示される。有機過酸化物として は、ジー t ブチルペルォキシド、ジクミルペルォキシド、ベンゾィルペルォキシド、過 安息香酸 t ブチル等が例示される。
[0169] これらの硬化遅延剤のうち、遅延活性が良好で原料入手性がよいという観点からは 、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレート、 3 ヒドロキシ一 3—メチル 1 ブチン、 1 ェチニル 1 シクロへキサノールが好まし!/、。
[0170] 硬化遅延剤の添加量は適宜設定できるが、使用するヒドロシリルィヒ触媒 lmolに対 して、 10―1〜 103モル添カ卩するのが好ましぐ 1〜50モル添カ卩するのが更に好ましい
[0171] また、これらの硬化遅延剤は単独で使用してもよぐ 2種以上組み合わせて使用し てもよい。
(接着性改良剤)
本発明の組成物には、接着性改良剤を添加することもできる。接着性改良剤として は一般に用いられている接着剤の他、例えば種々のカップリング剤、エポキシ化合物 、フエノール榭脂、クマロン インデン榭脂、ロジンエステル榭脂、テルペンーフエノ
ール榭脂、 α—メチルスチレン ビュルトルエン共重合体、ポリェチルメチルスチレ ン、芳香族ポリイソシァネート等を挙げることができる。
[0172] カップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤 等が挙げられる。
[0173] シランカップリング剤としては、分子中に有機基と反応性のある官能基あるいは Ζ および加水分解性のケィ素基を少なくとも 1個有する化合物を使用することができる。 有機基と反応性のある基としては、取扱い性の点力 エポキシ基、メタクリル基、ァク リル基、イソシァネート基、イソシァヌレート基、ビュル基、力ルバメート基、ウレイド基 力 選ばれる少なくとも 1個の官能基が好ましぐ硬化性及び接着性の点から、ェポ キシ基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水分解性のケィ素基としては、取 扱い性の点力 アルコキシシリル基が好ましぐ反応性の点からメトキシシリル基、エト キシシリル基が特に好まし 、。
[0174] 好ましいシランカップリング剤としては、 3 グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、 3 ーグリシドキシプロピルトリエトキシシラン、 2- (3, 4-エポキシシクロへキシル)ェチル トリメトキシシラン、 2- (3, 4-エポキシシクロへキシル)ェチルトリエトキシシラン等の エポキシ官能基を有するシラン類、 3—メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、 3—メ タクリロキシプロピルトリエトキシシラン、 3—アタリロキシプロピルトリメトキシシラン、 3 —アタリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタク リロキシメチルトリエトキシシラン、アタリ口キシメチルトリメトキシシラン、アタリロキシメチ ルトリエトキシシラン等のメタクリル基あるいはアクリル基を有するシラン類、ビュルトリ クロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(j8—メト キシエトキシ)シラン、ビュルトリァセトキシシラン等のビュル基を有するシラン類、 Ύ メルカプトプロピルトリメトキシシラン、 γ メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン 等のメルカプトシラン類、 γ ァミノプロピルトリエトキシシラン、 γ— [ビス(j8—ヒドロ キシェチル)]ァミノプロピルトリエトキシシラン、 N— j8— (アミノエチル) - γ—ァミノ プロピルトリメトキシシラン、 y ( j8—アミノエチル)ァミノプロピルジメトキシメチルシ ラン、 N— (トリメトキシシリルプロピル)エチレンジァミン、 N— (ジメトキシメチルシリル イソプロピル)エチレンジァミン、 N— j8— (N ビュルべンジルアミノエチル) γ—
ァミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するシラン類、メチルトリメトキシシラン 、メチルトリエトキシシラン、 γ—クロ口プロピルトリメトキシシラン、 γ—ァニリノプロピ ルトリメトキシシラン等のシラン類等が挙げられる。
[0175] チタネート系カップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、ィ ソプロピルトリス(ジォクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(Ν アミ ノエチル一アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスフアイト)チ タネート、テトラ(2, 2—ジァリルォキシメチル一 1—ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスフ アイトチタネート、ビス(ジォクチルパイロホスフェート)ォキシアセテートチタネート、ビ ス(ジォクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノィルチ タネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシ ルベンゼンスルホ-ルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート 、イソプロピルトリ(ジォクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリタミルフエ-ル チタネート、テトライソプロピルビス(ジォクチルホスフアイト)チタネート等が挙げられる
[0176] カップリング剤の添加量は特に問うものではないが、 [ (A)成分 + (Β)成分] 100重 量部に対して、 1〜50重量部添加するのが好ましぐ 2〜25重量部添加するのが更 に好ましい。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物物 性に悪影響を及ぼす場合がある。
[0177] エポキシィ匕合物としてはエポキシ基含有シランカップリング剤以外の化合物であり、 例えば、ノボラックフエノール型エポキシ榭脂、ビフエ-ル型エポキシ榭脂、ジシクロ ペンタジェン型エポキシ榭脂、ビスフエノール Fジグリシジルエーテル、ビスフエノー ノレ Αジグリシジノレエーテノレ、 2, 2' ビス(4 グリシジノレオキシシクロへキシノレ)プロパ ン、 3, 4—エポキシシクロへキシノレメチノレー 3, 4—エポキシシクロへキサンカーボキ シレート、ビュルシクロへキセンジオキサイド、 2— (3, 4 エポキシシクロへキシル) —5, 5—スピロ一(3, 4 エポキシシクロへキサン) 1, 3 ジォキサン、ビス(3, 4 エポキシシクロへキシル)アジペート、 1, 2—シクロプロパンジカルボン酸ビスグリシ
、ジァリルモノグリシジルイソシァヌレート等を挙げることができる。
[0178] エポキシィ匕合物の添力卩量は特に問うものではないが、 [ (A)成分 + (B)成分] 100 重量部に対して、 1〜50重量部添加するのが好ましぐ 2〜25重量部添加するのが 更に好ましい。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物 物性に悪影響を及ぼす場合がある。
[0179] また、これらのカップリング剤、シランカップリング剤、エポキシィ匕合物等は単独で使 用してもよぐ 2種以上組み合わせて使用してもよい。
[0180] また、本発明においてはカップリング剤やエポキシィ匕合物の効果を高めるために、 さらにシラノール縮合触媒を用いることができ、接着性の向上および Zあるいは安定 化が可能である。このようなシラノール縮合触媒としては特に限定されないが、ほう素 系化合物あるいは Zおよびアルミニウム系化合物あるいは Zおよびチタン系化合物 が好ましい。シラノール縮合触媒となるアルミニウム系化合物としては、アルミニウムト リイソプロポキシド、 sec—ブトキシアルミニウムジイソフロポキシド、アルミニウムトリ sec ブトキシド等のアルミニウムアルコキシド類:、ェチルァセトアセテートアルミニウムジ イソプロポキシド、アルミニウムトリス(ェチルァセトアセテート)、アルミキレート M (川 研ファインケミカル製、アルキルァセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド)、ァ ルミ-ゥムトリス(ァセチルァセトネート)、アルミニウムモノァセチルァセトネートビス( ェチルァセトアセテート)等のアルミニウムキレート類等が例示でき、取扱 、性の点か らアルミニウムキレート類がより好まし 、。シラノール縮合触媒となるチタン系化合物と しては、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等のテトラアルコキシチタン 類:チタンテトラァセチルァセトナート等のチタンキレート類:ォキシ酢酸やエチレング リコール等の残基を有する一般的なチタネートカップリング剤が例示できる。
[0181] シラノール縮合触媒となるほう素系化合物としては、ほう酸エステルが挙げられる。
ほう酸エステルとしては下記一般式 (VII)、(VIII)で示されるものを好適に用いること が出来る。
[0182] [化 34]
O R ° ) 3 (VII)
[0183] [化 35]
[0184] (式中 R8、 R9は炭素数 1〜48の有機基を表す。 )
ほう酸エステルの具体例として、ほう酸トリ— 2—ェチルへキシル、ほう酸ノルマルトリ ォクタデシル、ほう酸トリノルマルォクチル、ほう酸トリフエ-ル、トリメチレンボレート、ト リス(トリメチルシリル)ボレート、ほう酸トリノルマルブチル、ほう酸トリー sec—ブチル、 ほう酸トリー tert—ブチル、ほう酸トリイソプロピル、ほう酸トリノルマルプロピル、ほう酸 トリアリル、ほう酸トリエチル、ほう酸トリメチル、ほう素メトキシェトキサイドを好適に用い ることがでさる。
[0185] これらほう酸エステルは、 1種類のみを用いてもよぐ 2種類以上を混合して用いても 良い。混合は事前に行なっても良ぐまた硬化物作成時に混合しても良い。
[0186] これらほう酸エステルのうち、容易に入手でき、工業的実用性が高いという点からは 、 ίまう酸トリメチノレ、 ίまう酸トリェチノレ、 ίまう酸トリノノレマノレブチノレカ S好ましく、な力でち ίま う酸トリメチルがより好ましい。
[0187] 硬化時の揮発性を抑制できるという点からは、ほう酸ノルマルトリオクタデシル、ほう 酸トリノルマルォクチル、ほう酸トリフエ-ル、トリメチレンボレート、トリス(トリメチルシリ ル)ボレート、ほう酸トリノルマルブチル、ほう酸トリー sec—ブチル、ほう酸トリー tert— ブチノレ、 ίまう酸トリイソプ Pピノレ、 ίまう酸トリノノレマノレプ Ρピノレ、 ίまう酸トリ リノレ、 ίまう素メ トキシェトキサイドが好ましぐなかでもほう酸ノルマルトリオクタデシル、ほう酸トリ— te rtーブチノレ、 ίまう酸トリフエ二ノレ、 ίまう酸トリノノレマノレブチノレカ Sより好まし ヽ。
[0188] 低揮発性、および良好な作業性という点からは、ほう酸トリノルマルプチル、ほう酸ト リイソプロピル、ほう酸トリノルマルプロピルが好ましぐなかでもほう酸トリノルマルブチ ルがより好ましい。
[0189] 高温下での着色性が低いという点からは、ほう酸トリメチル、ほう酸トリェチルが好ま しぐなかでもほう酸トリメチルがより好ましい。
[0190] シラノール縮合触媒を用いる場合の使用量は種々設定できるが、カップリング剤お
よび Z又はエポキシィ匕合物エポキシィ匕合物 100重量部に対して、 0. 1〜50重量部 用いるのが好ましぐ 1〜30重量部用いるのが更に好ましい。添加量が少ないと接着 性改良効果が表れず、添加量が多!、と硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
[0191] また、これらのシラノール縮合触媒は、単独で使用してもよぐ 2種以上組み合わせ て使用してもよい。
[0192] また、本発明においては、さらにシラノール源化合物を用いることができる。これに より、接着性の向上および Z又は安定ィヒが可能となり、リードとの密着性向上に寄与 し、ノ ッケージとリードの界面力もの水分の浸入の防止に効果的である。このようなシ ラノール源としては、例えば、トリフエ-ルシラノール、ジフエ-ルジヒドロキシシラン等 のシラノール化合物、ジフエ-ルジメトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメト キシシラン等のアルコキシシラン類等を挙げることができる。
[0193] シラノール源化合物を用いる場合の使用量は適宜設定できる力 カップリング剤お よび Z又はエポキシィ匕合物エポキシィ匕合物 100重量部に対して、 0. 1〜50重量部 用いるのが好ましぐ 1〜30重量部用いるのが更に好ましい。添加量が少ないと接着 性改良効果が表れず、添加量が多!、と硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
[0194] また、これらのシラノール源化合物は単独で使用してもよぐ 2種以上組み合わせて 使用してちょい。
[0195] 本発明においては、カップリング剤やエポキシィ匕合物の効果を高めるために、カル ボン酸類および Z又は酸無水物類を用いることができる。これにより、接着性の向上 および Z又は安定化が可能である。このようなカルボン酸類、酸無水物類としては特 に限定されないが、
[0196] [化 36]
CH3-(-CH2 -nC00H , HOOC- CH2 nC00H , GH2=CH+CH2 "nC00H , ( nは o ~ 3 0の数を表す (
[0197] 2—ェチルへキサン酸、シクロへキサンカルボン酸、シクロへキサンジカルボン酸、メ チルシクロへキサンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メ チルハイミック酸、ノルボルネンジカルボン酸、水素化メチルナジック酸、マレイン酸、 アセチレンジカルボン酸、乳酸、リンゴ酸、クェン酸、酒石酸、安息香酸、ヒドロキシ安 息香酸、桂皮酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンカルボン酸、ナフ タレンジカルボン酸、およびそれらの単独あるいは複合酸無水物が挙げられる。
[0198] これらのカルボン酸類および Z又は酸無水物類のうち、ヒドロシリル化反応性を有し 、硬化物力 の染み出しの可能性が少なぐ得られる硬化物の物性を損ない難いと いう点においては、 SiH基と反応性を有する炭素—炭素二重結合を含有するものが 好ましい。好ましいカルボン酸類および Z又は酸無水物類としては、例えば、
[0199] [化 37]
(
nは o〜 3 0の数を表す。 )
[0200] テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸およびそれらの単独あるいは複合酸 無水物等が挙げられる。
[0201] カルボン酸類および Z又は酸無水物類を用いる場合の使用量は、適宜設定できる 力 カップリング剤および Z又はエポキシィ匕合物 100重量部に対しての好まし 、添カロ 量の下限は 0. 1重量部、より好ましくは 1重量部であり、好ましい添加量の上限は 50 重量部、より好ましくは 10重量部である。添加量が少ないと、接着性改良効果が表れ ず、添加量が多!、と硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
[0202] また、これらのカルボン酸類および Z又は酸無水物類は、単独で使用してもよぐ 2 種以上組み合わせて使用してもよ!、。
(熱硬化性榭脂)
本発明の組成物には、特性を改質する等の目的で、種々の熱硬化性榭脂を添カロ することも可能である。熱硬化性榭脂としては、エポキシ榭脂、シァネートエステル榭 脂、フエノール榭脂、ポリイミド榭脂、ウレタン榭脂、ビスマレイミド榭脂等が例示される 力 れに限定されるものではない。これらのうち、接着性等の実用特性に優れるという 観点から、エポキシ榭脂が好ましい。
[0203] エポキシ榭脂としては、例えば、ノボラックフエノール型エポキシ榭脂、ビフエニル型 エポキシ榭脂、ジシクロペンタジェン型エポキシ榭脂、ビスフエノール Fジグリシジル エーテル、ビスフエノール Aジグリシジルエーテル、 2, 2 '—ビス(4ーグリシジルォキシ シクロへキシノレ)プロパン、 3, 4 エポキシシクロへキシノレメチノレー 3, 4—エポキシシ クロへキサンカーボキシレート、ビュルシクロへキセンジオキサイド、 2- (3, 4ーェポ キシシクロへキシル) 5, 5—スピロ一(3, 4 エポキシシクロへキサン) 1, 3 ジ ォキサン、ビス(3, 4 エポキシシクロへキシノレ)アジペート、 1, 2 シクロプロパンジ カルボン酸ビスグリシジルエステル、トリグリシジルイソシァヌレート、モノアリルジグリ シジルイソシァヌレート、ジァリルモノグリシジルイソシァヌレート等のエポキシ榭脂を、
へキサヒドロ無水フタル酸、メチルへキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ 無水フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物等の脂肪族酸無水物で硬化させるも のが挙げられる。これらのエポキシ榭脂ある 、は硬化剤はそれぞれ単独で用いても、 複数のものを組み合わせて使用してもよい。
[0204] 熱硬化性榭脂の添加量としては、特に限定はな 、が、硬化性組成物全体の 5〜50 重量%であるのが好ましぐ 10〜30重量%であるのがより好ましい。添加量が少ない と、接着性等の目的とする効果が得られにくくなり、添加量が多いと脆くなる傾向にあ るためである。
[0205] これらの熱硬化性榭脂は単独で用いても、複数のものを組み合わせて用いてもよ い。
[0206] 熱硬化榭脂は、榭脂原料および Z又は硬化させたものを、(A)成分および Z又は
(B)成分に混合して均一な状態として混合してもよ!/、し、粉砕して粒子状態で混合し てもよいし、溶媒に混合する等して分散状態としてもよい。得られる硬化物がより透明 になりやす 、と 、う点にぉ 、ては、(A)成分および Z又は (B)成分に混合して均一な 状態として混合することが好ましい。この場合も、熱硬化性榭脂を (A)成分および Z 又は(B)成分に直接混合させてもよ!、し、溶媒等を用いて均一に混合してもよ 、し、 その後溶媒を除 、て均一な分散状態あるいは Zおよび混合状態としてもょ 、。
[0207] 硬化させた熱硬化性榭脂を分散させて用いる場合は、所望の特性に応じて、平均 粒子径は適宜設定できるが、平均粒子径が 10nm〜 10 mとするのが好ましい。ま た、粒子は、単一分散であっても複数のピーク粒径を持っていてもよいが、硬化性組 成物の粘度が低く成形性が良好となりやすいという観点力 は、粒子径の変動係数 が 10%以下であることが好ましい。
(熱可塑性榭脂)
本発明の組成物には特性を改質する等の目的で、種々の熱可塑性榭脂を添加す ることも可能である。熱可塑性榭脂としては種々のものを用いることができ、例えば、メ チルメタタリレートの単独重合体あるいはメチルメタタリレートと他のモノマーとのラン ダム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリメチルメタタリレート系榭脂(例えば日 立化成工業 (株)製ォブトレッツ (登録商標)等)、ブチルアタリレートの単独重合体あ
るいはブチルアタリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、あるいはグラフト重合体 等のポリブチルアタリレート系榭脂等に代表されるアクリル系榭脂、ビスフエノール A、 3, 3, 5—トリメチルシクロへキシリデンビスフエノール等をモノマー構造として含有す るポリカーボネート榭脂等のポリカーボネート系榭脂(例えば帝人化成製 APEC等)、 ノルボルネン誘導体、ビニルモノマー等を単独あるいは共重合した榭脂、ノルボルネ ン誘導体を開環メタセシス重合させた榭脂、あるいはその水素添加物等のシクロォレ フィン系榭脂 (例えば、三井化学 (株)製 APEL (登録商標)、 日本ゼオン (株)製 ZEO NOR (登録商標)、 ZEONEX (登録商標)、 JSR (株)製 ARTON (登録商標)等) 、エチレンとマレイミドの共重合体等のォレフィン マレイミド系榭脂(例えば東ソー( 株)製 TI PAS等)、ビスフエノール A、ビス(4一(2 ヒドロキシエトキシ)フエ-ル)フ ルオレン等のビスフエノール類やジエチレングリコール等のジオール類とテレフタル 酸、イソフタル酸、等のフタル酸類や脂肪族ジカルボン酸類を重縮合させたポリエス テル等のポリエステル系榭脂(例えば鐘紡 (株)製 OPET等)、ポリエーテルスルホン 榭脂、ポリアリレート榭脂、ポリビュルァセタール榭脂、ポリエチレン榭脂、ポリプロピ レン榭脂、ポリスチレン榭脂、ポリアミド榭脂、シリコーン榭脂、フッ素榭脂等の他、天 然ゴム、 EPDMと 、つたゴム状榭脂が例示されるがこれに限定されるものではな!/、。
[0208] 熱可塑性榭脂としては、分子中に SiH基と反応性を有する炭素 炭素二重結合お よび Z又は SiH基を有して 、てもよ 、。得られる硬化物がより強靭となりやす!/、と!/、う 点においては、分子中に SiH基と反応性を有する炭素 炭素二重結合および Z又 は SiH基を平均して 1分子中に 1個以上有して 、ることが好まし 、。
[0209] 熱可塑性榭脂としてはその他の架橋性基を有して 、てもよ 、。この場合の架橋性 基としては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソ シァネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。得られる硬化物 の耐熱性が高くなりやす 、と 、う点にぉ 、ては、架橋性基を平均して 1分子中に 1個 以上有して 、ることが好まし!/、。
[0210] 熱可塑性榭脂の分子量としては、特に限定はなぐ所望の特性に応じて適宜選択 する。
(A)成分や (B)成分との相溶性が良好となりやす 、と 、う点にお!、ては、数平均分
子量が 10000以下であることが好ましぐ 5000以下であることがより好ましい。逆に、 得られる硬化物が強靭となりやすいという点においては、数平均分子量が 10000以 上であることが好ましぐ 100000以上であることがより好ましい。分子量分布につい ても特に限定はないが、混合物の粘度が低くなり成形性が良好となりやすいという点 から、分子量分布が 3以下であることが好ましぐ 2以下であることがより好ましぐ 1. 5 以下であることがさらに好ましい。
[0211] 熱可塑性榭脂の配合量としては特に限定はないが、硬化性組成物全体に対して、 5〜50重量%であるのが好ましぐ 10〜30重量%であるのがより好ましい。添加量が 少ないと得られる硬化物が脆くなりやすぐ多いと耐熱性 (高温での弾性率)が低くな りやすい。
[0212] 熱可塑性榭脂としては、単一のものを用いてもよいし、複数のものを組み合わせて 用いてもよい。
[0213] 熱可塑性榭脂は、 (A)成分および Z又は (B)成分に混合して均一な状態として混 合してもよいし、粉砕して粒子状態で混合してもよいし、溶媒に混合して混合する等 して分散状態としてもょ 、。得られる硬化物がより透明になりやす 、と 、う点にお 、て は、(A)成分および Z又は (B)成分に混合して均一な状態として混合することが好ま しい。この場合も、熱可塑性榭脂を (A)成分および Z又は (B)成分に直接溶解させ てもよいし、溶媒等を用いて均一に混合してもよいし、その後溶媒を除いて均一な分 散状態および Z又は混合状態としてもょ ヽ。
[0214] 熱可塑性榭脂を分散させて用いる場合は、平均粒子径は所望の特性に応じて適 宜選択するが、粒子の製造しやすさの点から、 ΙΟηπ!〜 10 μ mであるのが好ましい。 また、粒子は、単一分散であっても複数のピーク粒径を持っていてもよいが、硬化性 組成物の粘度が低く成形性が良好となりやすいという観点力 は粒子径の変動係数 が 10%以下であることが好ましい。
(老化防止剤)
本発明の組成物には、老化防止剤を添加してもよい。老化防止剤としては、ヒンダ 一トフヱノール系等一般に用いられている老化防止剤の他、クェン酸やリン酸、硫黄 系老化防止剤等が挙げられる。
[0215] ヒンダートフエノール系老化防止剤としては、チノく'スペシャルティ'ケミカルズ 'ホー ルディング 'インコーポレーテッド社力も入手できるィルガノックス 1010をはじめとして 、各種のものが用いられる。
[0216] 硫黄系老化防止剤としては、メルカプタン類、メルカプタンの塩類、スルフイドカル ボン酸エステル類や、ヒンダードフエノール系スルフイド類を含むスルフイド類、ポリス ルフイド類、ジチォカルボン酸塩類、チォゥレア類、チォホスフェイト類、スルホニゥム 化合物、チォアルデヒド類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトール類、モノ チォ酸類、ポリチォ酸類、チォアミド類、スルホキシド類等が挙げられる。
[0217] また、これらの老化防止剤は単独で使用してもよぐ 2種以上併用してもよい。
(ラジカル禁止剤)
本発明の組成物には、ラジカル禁止剤を添加してもよい。ラジカル禁止剤としては、 例えば、 2, 6 ジ tーブチルー 3 メチルフエノール(BHT)、 2, 2'—メチレンービ ス(4—メチル 6— t ブチルフエノール)、テトラキス(メチレン一 3 (3, 5—ジ一 t— ブチルー 4ーヒドロキシフエ-ル)プロピオネート)メタン等のフエノール系ラジカル禁 止剤や、フエ-ルー β ナフチルァミン、 α ナフチルァミン、 Ν, N' 第二ブチル ρ フエ-レンジァミン、フエノチアジン、 Ν, N' ジフエ-ルー ρ フエ-レンジアミ ン等のアミン系ラジカル禁止剤等が挙げられる。
[0218] また、これらのラジカル禁止剤は単独で使用してもよぐ 2種以上組み合わせて用い てもよい。
(紫外線吸収剤)
本発明の組成物には、紫外線吸収剤を添加してもよい。紫外線吸収剤としては、例 えば 2 (2' ヒドロキシ一 3', 5'—ジ一 t ブチルフエ-ル)ベンゾトリァゾール、ビス(2 , 2, 6, 6—テトラメチルー 4ーピペリジン)セバケート等が挙げられる。
[0219] また、これらの紫外線吸収剤は単独で使用してもよぐ 2種以上組み合わせて使用 してちよい。
(その他添加剤)
本発明の組成物には、その他蛍光体、着色剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、界面 活性剤、消泡剤、乳化剤、レべリング剤、はじき防止剤、アンチモン—ビスマス等のィ
オントラップ剤、チクソ性付与剤、粘着性付与剤、保存安定改良剤、オゾン劣化防止 剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、反応性希釈剤、酸化防止剤、熱安定化剤、導電性 付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、 金属不活性化剤、熱伝導性付与剤、物性調整剤等を、本発明の目的および効果を 損なわな 、範囲にぉ 、て添加することができる。
(溶剤)
本発明の組成物は溶剤と混合して用いることも可能である。使用する溶剤は組成物 が均一に混合する限りにおいては特に限定されるものではなぐ具体的に例示すれ ば、ベンゼン、トルエン、へキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン
、 1, 4 ジォキサン、 1, 3 ジォキソラン、ジェチルエーテル等のエーテル系溶媒、 アセトン、メチルェチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、クロ口ホルム 、塩化メチレン、 1, 2—ジクロロェタン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることができ る。
[0220] 溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、 1, 3 ジォキソラン、クロ口ホルムが好ま しい。
[0221] 使用する溶媒量は適宜設定できる力 用いる硬化性組成物 lgに対して、 0. 1〜10 mL用いるのが望ましい。使用量が少ないと、低粘度化等の溶媒を用いることの効果 が得られにくぐまた、使用量が多いと、材料に溶剤が残留して熱クラック等の問題と なり易ぐまたコスト的にも不利になり工業的利用価値が低下する。
[0222] これらの、溶媒は単独で使用してもよぐ 2種類以上の混合溶媒として用いることも できる。
(Bステージ化)
本発明の組成物は、各成分および添加剤等の配合物をそのまま用いてもよいし、 加熱等により部分的に反応 (Bステージ化)させて力も使用してもよい。 Bステージィ匕 することにより粘度調整が可能であり、トランスファー成形性を調整することもできる。 (半導体装置について)
本発明で言う半導体装置とは、 IC、 LSI等の集積回路、トランジスター、ダイオード 、発光ダイオード等の素子の他、 CCD等の受光素子等を挙げることができる。
実施例
[0223] 以下に、本発明の実施例および比較例を示すが、本発明は以下によって限定され るものではない。
(合成例 1)
5Lの四つ口フラスコに、攪拌装置、滴下漏斗、冷却管をセットした。このフラスコに トルエン 1800g、 1, 3, 5, 7—テ卜ラメチルシクロテ卜ラシロキサン 1440gを入れ、 120 °Cのオイルバス中で加熱、攪拌した。トリアリルイソシァヌレート 200g、トルエン 200g 及び白金ビュルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として 3wt%含有) 1. 44mlの 混合液を、 50分かけて滴下した。得られた溶液をそのまま 6時間加温、攪拌した後、 未反応の 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシロキサン及びトルエンを減圧留去し た。 iH—NMRによりこのものは 1, 3, 5, 7—テトラメチルシクロテトラシロキサンの Si H基の一部がトリアリルイソシァヌレートと反応したものであることがわかった (反応物 Aと称する)。また、 1, 2—ジブロモメタンを内部標準に用いて1 H— NMRにより SiH 基の含有量を求めたところ、 8. 08mmol/gの SiH基を含有していることがわかった 。生成物は混合物であるが、本発明の(B)成分である下記のものを主成分として含 有して 、る。また、本発明の(C)成分である白金ビニルシロキサン錯体を含有して!/ヽ る。
[0224] [化 38]
[0225] (合成例 2)
攪拌機、還流冷却機、モノマー追カ卩口、温度計を備えた 4口フラスコに純水 300重 量部を入れた。これとは別に、純水 100重量部、ドデシルベン ンスルホン酸ナトリウ ム 15%水溶液 0. 5重量部(固形分)、オタタメチルシクロテトラシロキサン 100重量部 、 yーメタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン 3重量部からなる混合物をホモジ ナイザーにて、 7000rpmで 5分間強制乳化した後、一括して加えた。 5分間攪拌後、 ドデシルベンゼンスルホン酸 10%水溶液 1重量部(固形分)を加えて、さらに 15分間 攪拌後、系を 80°Cに昇温させた。 80°Cに到達後、 280分間撹拌を続けた後、系を 2 5°Cに冷却して、シリコーンゴムコア粒子を含むラテックス溶液を得た。
[0226] 攪拌機、還流冷却機、窒素吹込口、モノマー追加口、温度計を備えた 5口フラスコ に、上述のシリコーンゴムコア粒子 70. 0重量部(固形分)と純水 700重量部を仕込 み、窒素雰囲気下で 40°Cに昇温させた。 40°C到達後、ナトリウムホルムアルデヒドス ルホキシレート(SFS) O. 39重量部と、エチレンジァミン 4酢酸 2ナトリウム(EDTA) O . 0048重量部、硫酸第一鉄 0. 0012重量部を加えた。次にメチルメタタリレート 24重 量部、ァリルメタタリレート 6重量部、タメンノヽイド口パーオキサイド 0. 11重量部の混合 物を 75分間かけて滴下し、追加終了後、 30分間攪拌した。さらにナトリウムホルムァ ルデヒドスルホキシレート(SFS) O. 01重量部をカ卩ぇ 15分攪拌した後、クメンハイド口
パーオキサイド 0. 01重量部(固形部)加えてさらに 1時間攪拌することで、架橋され たアクリル榭脂で被覆されたシリコーンゴム粒子 (体積平均粒子径 0. 24 m:ナノト ラック粒度分析計 UPA150 (日機装株式会社製)を用いて測定した)を含むラテック ス溶液を得た。
[0227] つづいて、ラテックス溶液を純水で希釈し、固形分濃度を 20%とした後、 2. 5%塩 化カルシウム水溶液 4重量部(固形分)を添加して凝固スラリーを得た。凝固スラリー を 95°Cまで加熱した後、 50°Cまで冷却して脱水後、乾燥させることで架橋されたァク リル樹脂で被覆されたシリコーンゴム粒子の粉体を得た。
(実施例 1)
トリアリルイソシァヌレート 17. 5g、白金一ジビュルテトラメチルジシロキサン錯体の キシレン溶液(白金 3重量%含有) 130. 8mg、及びほう酸メチル 217. 9mgを混合し 、攪拌、脱泡したものを A液とした。また、合成例 1で調製した反応物 A26. lg、 1 - ェチュルシクロへキサノール 130. 8mg、(γ—グリシドキシプロピル)トリメトキシシラ ン(商品名: Α— 187) 1. 09gを Β液とした。その後、 A液と B液を混合させたものを遊 星式攪拌脱泡機にて攪拌'脱泡を行った。さらに、この A液 ·Β液混合物に、合成例 2 で得られた、架橋されたアクリル榭脂で被覆されたシリコーンゴム粒子 4. 52gを添カロ し、スパチュラで混合後、再び遊星式攪拌脱泡機にて攪拌'脱泡を行った。
[0228] 2枚のガラス板に 3mm厚みのシリコーンゴムシートをスぺーサ一としてはさみこんで 作製したセルに、この混合液を流し込み、 60°Cで 6時間、続いて 70°Cで 1時間、 80 °Cで 1時間、 120°Cで 1時間、 150°Cで 1時間空気中にて加熱を行い、白色硬質な 硬化物を得た。
(比較例 1)
トリアリルイソシァヌレート 17. 5g、白金一ジビュルテトラメチルジシロキサン錯体の キシレン溶液(白金 3重量%含有) 130. 8mg、及びほう酸メチル 217. 9mgを混合し 、攪拌、脱泡したものを A液とした。また、合成例 1で調製した反応物 A26. lg、 1 - ェチュルシクロへキサノール 130. 8mg、(γ—グリシドキシプロピル)トリメトキシシラ ン(商品名: Α— 187) 1. 09gを Β液とした。その後、 A液と B液を混合させたものを、 遊星式攪拌脱泡機にて攪拌 ·脱泡を行つた。
[0229] 2枚のガラス板に 3mm厚みのシリコーンゴムシートをスぺーサ一としてはさみこんで 作製したセルに、この混合液を流し込み、 60°Cで 6時間、続いて 70°Cで 1時間、 80 °Cで 1時間、 120°Cで 1時間、 150°Cで 1時間空気中にて加熱を行い、硬質無色透 明な硬化物を得た。
(測定例 1)
実施例 比較例 1により作製した硬化物は、次のように分析、評価を行った。まず 、ガラスセルカゝら作製した硬化物の Tgと引張貯蔵弾性率を、アイティー計測制御製 動的粘弾性測定装置 DVA— 200により、昇温速度 5°CZminで測定した結果を表 1 に示す。
[0230] [表 1]
[0231] 表 1からわ力るように、シリコーンゴム粒子を混合した実施例 1の組成物を硬化させ たものでは、 30°Cにおける貯蔵弾性率に有意な低下が確認された。また、ガラス転 移温度の低下もほとんど見られな力つた。
[0232] 概して、応力は弾性率とは比例的な関係にあるため、貯蔵弾性率の低下は、モー ルド榭脂部に生じる応力を低下させることが可能なことを意味しており、このことから、 本発明に係る組成物は、高い実装信頼性を有し、冷熱衝撃性に優れることがわカゝる